JPH08294433A - 商品吊り下げ用フツク - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トップカードの穴に対し薄肉筒部の開口端側
を拡張偏平化させて固着することによって、包装袋に対
してトップカードを取り付けた後でも、取り付ける前で
も、トップカードから落下したり紛失したりすることが
なく安定よく確実に取り付けることができ、機械化によ
る効率のよい取り付けが容易にできる商品吊り下げ用の
フツクを得ること。 【構成】 上方に位置する係止用のフツク部１と、下方
に位置する偏平部２と、該偏平部２の一側面から当該側
面方向に向かって突出し内部に筒孔４をもつ変形可能な
薄肉筒部３とを備えていて、全体が合成樹脂素材によっ
て一体的に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、靴下、ハンカチなどの
繊維製品、玩具、日用品等の比較的軽量商品の展示吊り
下げ用に使用するフツクに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の軽量商品吊り下げ用のフツ
クは、一般的に知られているものとして、例えば別紙図
１２に示したように、上方にフツク部０１を形成し、こ
れに連なる下方に「土の字」形に上下２段に平行部０
２，０３を形成した合成樹脂製の商品吊り下げ用のフツ
クｆがある。このフツクｆは、商品を内包した包装袋Ｄ
の上方開口側にステープラＳ，Ｓで刺着し逆Ｕ字形に上
方側を折り畳んだトップカードＣの折り畳み部ａの中央
部に形成してある長孔１０に、前記上下２段に形成され
た平行部０２，０３の下側の平行部０３を差し込んで、
上下両平行部０２，０３間に形成された隙間部分０４に
長孔１０の両側部分を挟み込むようにして係止する構造
としたものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構造とした公知のフツクｆは、トップカードＣに対
して、同カードＣの折り畳み部ａに形成されている長孔
１０に差し込んで係止させるようにしたものであるか
ら、この長孔１０への差し込み係止作業が複雑で、機械
による自動差し込み係止が極めて困難であるため、未だ
に人手に頼らざるを得ないのが現状であり、多大な時間
と手数を要している。また、該フツクｆの場合は、商品
を内包した包装袋ＤにトップカードＣをステープルＳ等
で刺着して固着する前に、前以てトップカードＣに差し
込んで取り付けておくと、両者は単に差し込んであるだ
けで固着していないために、フツクｆが落下し易く、紛
失してトップカードＣの装着が不能となったりしないよ
うに、取り扱いに充分な配慮をしなければならないとい
う課題を有するものであった。

【０００４】本発明の目的は、上記のような課題を解決
することにあり、トップカードＣを包装袋Ｄに取り付け
た後であっても、取り付ける前であっても、トップカー
ドＣに対して落下したり紛失したりすることのないよう
に安定よく確実に取り付けることができ、しかも機械に
よる取り付けが容易にできる構造とした商品吊り下げ用
フツクを提案しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に講じた本発明にいう商品吊り下げ用フツクの構成は、
上方に位置する係止用のフツク部１と、下方に位置する
偏平部２と、該偏平部２の一側面から当該側面方向に向
かって突出し内部に筒孔４をもつ変形可能な薄肉筒部３
とを備えているものであって、これら全体が合成樹脂素
材によって一体的に形成されている構成としたものであ
る。

【０００６】

【作用】本発明にいうフツクＦは、このような構成とし
たものであるから、包装袋Ｄに所要商品を内包し、自動
封緘機等を用いてその開口部をステープルＳ等によって
トップカードＣで封緘した後に、予め形成されたトップ
カードＣの小孔Ｈに薄肉筒部３を嵌入させその開口端を
押圧治具で押圧することにより、該開口端を外周方向に
拡張させると同時に偏平化させることによってトップカ
ードＣに装着させるのである。このようにして一旦装着
したフツクＦは、容易に落下することはなく装着状態を
確実に保持する。

【０００７】このように、一旦装着すると落下すること
はないので、前記と同様にして予めトップカードＣにフ
ツクＦを装着させた後に、このフツクＦ付きトップカー
ドＣを使用して包装袋Ｄの封緘に使用することもでき
る。このトップカードＣへのフツクＦの装着には、自動
装着機やワンハンド押圧機によって能率よく行うことが
できる。

【０００８】

【実施例】次に、本発明の実施例について、添付の図面
に基づいて説明する。図１乃至図７は、本発明の第１実
施例について示した図である。図１は全体形状を示す斜
視図であり、図２は正面形状、図３は中央縦断面形状を
それぞれ示した図であり、図４及び図５はトップカード
Ｃへの取り付け手段を説明する断面図、図６及び図７は
使用状態を示した斜視図である。

【０００９】而して、本発明にいうフツクＦの構造は、
図１乃至図３に見られるように、正面視形状を？状とし
た係止用のフツク部１を上方に形成し、その下方に正面
視Ｕ字形の偏平部２を連設形成し、該偏平部２の一側面
から当該側面方向に向かって突出する変形可能な肉厚と
した薄肉筒部３を、その内部に筒孔４としての貫通口が
形成されている形状として連設形成してある構造とした
ものであって、これら全体をポリ塩化ビニール（ＰＶ
Ｃ）、ポリオレフィン系樹脂、ナイロン等の塑性変形可
能な柔軟性のある合成樹脂素材によって一体的に形成し
たものである。

【００１０】このような構造としたフツクＦは、図４に
示したように、包装袋Ｄに例えばハンカチ，靴下その他
の所要商品（図示省略）を内包し、自動封緘機等を用い
てその開口部をステープルＳ，Ｓ等の封緘具によって封
緘したトップカードＣ付き商品包装袋に、図４のよう
に、該トップカードＣに予め形成してある小孔Ｈにフツ
クＦの薄肉筒部３を嵌入させ、取付台Ｂ上において筒部
３の開口端３’から筒孔４内に押圧治具Ｇの先端を挿入
させながら降下させて筒部３を押圧することにより、該
開口端３’を外周方向に拡張させると同時に偏平化させ
る。このようにして図５乃至図７にみられるように薄肉
筒部３を偏平化させてフツクＦをトップカードＣに装着
させる。

【００１１】このようにして一旦装着したフツクＦは、
非偏平化部分の筒部３を軸としてトップカードＣに対し
て回動自在に装着させることができ、この装着状態を確
実に保持させておくことができる。このようにしてトッ
プカードＣに装着させたフツクＦは、自由に回動するこ
とができるので、商品の箱詰め等の際には、図７に示し
たようにフツク部１がトップカードＣから突出しないよ
うに回動させて邪魔にならないようにして、嵩低く箱詰
めすることができる。

【００１２】図８及び図９に示した第２実施例のフツク
Ｆは、前記第１実施例に示したフツクＦと対比したとき
その主たる相違点は、フツク部１の形状を逆Ｕ字形状に
変えた点であり、全体形状を正面形状において略長円形
としたものである。この場合も薄肉筒部３は押圧変形可
能なものとしてあることは言うまでもない。なお、該実
施例のフツクＦも、薄肉筒部３の内部に形成してある筒
孔４は貫通孔としてあるが、この筒孔４は貫通孔である
必要はなく偏平部２側に底がある有底孔であってもよ
い。

【００１３】以上の実施例において示したように、薄肉
筒部３の形状を円筒状または円筒状に近い形状としてあ
る場合には、前記図７に示したように、トップカードＣ
への取り付け後において筒部３を軸として自由に回動さ
せることができる利点があるが、この薄肉筒部３の形状
は必ずしもこのような円形筒状のもののみに限られるも
のではない。例えば、図１０に示したように横長状に形
成したものや角筒状に形成してもよく、その形状は特定
されない。また、この薄肉筒部３は完全な筒状になって
いるものである必要はなく、周方向に分割スリットを入
れてある形状としてもよい。更にまた、筒部３の形成個
数も１個に限られるものではなく、図１１に示したよう
に、左右に離れて２個形成してあるものとしてもよく、
必要であれば３個以上形成してもよい。

【００１４】これら図１０や図１１に示した実施例のも
ののように、筒部３を横長のものとしたり、複数個形成
してあるものとした場合には、トップカードＣに対して
フツクＦを安定よく装着させることができるので、重量
の大きい商品の吊り下げ用に適している。

【００１５】以上本発明の代表的な実施例について説明
したが、本発明は必ずしも以上に説明した実施例構造の
もののみに限定されるものではなく、本発明にいう前記
の構成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、
以下にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実
施することができるものである。

【００１６】

【発明の効果】本発明は以上の説明から既に明らかなよ
うに、上方に位置する係止用のフツク部と、下方に位置
する偏平部と、該偏平部の一側面から当該側面方向に向
かって突出し内部に筒孔をもつ変形可能な薄肉筒部とを
備えている構成としたものであるから、トップカードの
穴に対してこの薄肉筒部の開口端側を拡張し偏平化させ
て固着させることができるものであり、このことによっ
て包装袋に対してトップカードを取り付けた後であって
も、取り付ける前であっても、トップカードに対して落
下したり紛失したりすることのないように安定よく確実
に取り付けることができ、しかも機械化による効率のよ
い取り付けが容易にできるという顕著な効果を期待する
ことができるものである。

【００１７】また、本発明におけるフツクの薄肉筒部を
円筒状とした場合には、トップカードに対して装着した
後において、非偏平化部分の筒部を軸としてトップカー
ドに対して回動自在に装着させることができるので、装
着させたフツクは自由に回動させることができ、商品の
箱詰め等の際において、フツク部がトップカードから突
出しないように回動させて邪魔にならないようにし、嵩
低く箱詰めすることができるという従来品には期待でき
ない効果をも発揮させることができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例を示す全体斜視図。

【図２】同正面図。

【図３】図２におけるＡ−Ａ線断面図。

【図４】トップカードへの装着前の状態を示す断面図。

【図５】トップカードへの装着後の状態を示す断面図。

【図６】同斜視図。

【図７】フツク部を回動させた状態を示す斜視図。

【図８】第２実施例を示す斜視図。

【図９】同正面図。

【図１０】第３実施例を示す正面図。

【図１１】第４実施例を示す正面図。

【図１２】従来構造を示す取付け状態の一部破断正面
図。

【符号の説明】

１ フツク ２ 偏平部 ３ 筒部 ４ 筒孔

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上方に位置する係止用のフツク部(1)
   と、下方に位置する偏平部(2)と、該偏平部(2)の一側面
   から当該側面方向に向かって突出し内部に筒孔(4)をも
   つ変形可能な薄肉筒部(3)とからなり、これら全体が合
   成樹脂素材によって一体形成されている商品吊り下げ用
   フツク。