JPH08294198A - 話速変換装置 - Google Patents

話速変換装置

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JPH08294198A
JPH08294198A JP9476395A JP9476395A JPH08294198A JP H08294198 A JPH08294198 A JP H08294198A JP 9476395 A JP9476395 A JP 9476395A JP 9476395 A JP9476395 A JP 9476395A JP H08294198 A JPH08294198 A JP H08294198A
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JP
Japan
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speech speed
voice
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output
signal
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JP9476395A
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English (en)
Inventor
Yoshito Nene
義人 禰寝
Juichi Morikawa
寿一 森川
Masashi Takamiya
正志 高宮
Yukio Kumagai
幸夫 熊谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】リピート機能と録音再生機能を有する話速変換
装置を提供することを目的とする。 【構成】音声波形の時間長を伸縮する話速変換装置にお
いて、入力音声を保持するメモリ手段と、該メモリ手段
への録音動作を制御する手段と、メモリからの読みだし
位置を任意に変更する手段と、メモリ容量不足時に信号
音を発する手段と、波形短縮処理を行なう話速変換処理
手段とを有する。更に、入力バッファを大容量リングバ
ッファとし、その入力を制御する手段、リピートのため
のアドレス変更手段、メモリ満杯時の信号音発生手段を
設ける。 【効果】リピート機能、録音再生機能が従来の話速変換
装置と同じハードウエア上に構成できるようになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音声の速度を変換する
話速変換装置に関し、とくに音声情報を記録するための
メモリ手段の利用方法に係る。
【0002】
【従来の技術】難聴者の聴覚を補助する手段として、従
来アナログ回路を用いて音声の振幅及びその周波数特性
を加工するアナログ型補聴器が主に使用されてきた。こ
れに対し近年、ディジタル信号処理を聴覚障害の補償に
応用するための研究開発が盛んに行われている。この研
究開発動向については、例えば日本音響学会誌(199
1年47巻10号、P760〜P765)「聴覚障害補
償へのディジタル技術の応用」や"Speech-perception a
ids for hearing-impaired people : Current status a
nd needed reserach", J.of Acoust. Soc. America,
Vol.90, No.2,Pt.1, Aug. 1991.等に詳述されてい
る。一般に聴力の損失を補うためには、音圧レベルの増
幅とダイナミックレンジの圧縮を、使用者の聴力特性に
合わせて周波数ごとに行う。従来のアナログ補聴器で
は、このような処理をアナログ回路で実現している。ま
た、近年開発されているディジタル補聴器では、この処
理をディジタルフィルタ等のソフトウエアで実現するこ
とで、使用者の聴力特性への適合がより詳細に行えるよ
うにしている。
【0003】このような動向の中、近年、ディジタル信
号処理により音声のピッチを変えずに早さだけを変え
て、より高次な言語処理速度の衰えも含めた聴覚系全般
に渡った補聴を行なおうとする試みがなされている。こ
のような話速変換技術については、例えば電子情報通信
学会技術研究報告(Vol.92 No.207 SP
92−54「高齢者向け音声加工を行なうポータブルD
SPシステムの開発」や日本音響学会誌(1994年5
0巻7号、P509〜520)「リアルタイム話速変換
型受聴システム」などに詳述されている。
【0004】特に最近、この話速変換機能を携帯型の大
きさの装置に収めた、ポータブル話速変換装置が開発さ
れた。この装置については、"A portable digital spee
ch-rate converter and its evaluation by hearing-im
paired listeners", in Proc. of Int. Conf. on Spok
en Language Processing (ICSLP94), pp.2055-2058,
Yokohama, Sep. 1994.に詳述されている。
【0005】図6に、この従来の話速変換装置の信号処
理の流れを示す。図中の実線は音声信号の流れを、点線
は制御信号の流れを意味する。
【0006】上記従来の話速変換装置では、マイクロホ
ン11を通じて入力された音声を、アナログ増幅器1
2、ローパスフィルタ13に通した後、A/D変換器14
によりディジタル値に変換する。ディジタル化された音
声は、2つの入力フレームバッファ21および22に交
互に入力される。一方の入力フレームバッファに入力し
ている間に、もう一方の入力フレームバッファの音声デ
ータに対して、音声の時間軸をそのピッチを変化させる
ことなく伸長する話速変換処理30を施す。そして、そ
の処理結果を比較的容量の大きい出力リングバッファ5
0に記録する。出力リングバッファ50へのデータの記
録とは独立して、出力リングバッファ50からデータを
取りだし、D/A変換器64、ローパスフィルタ63、ア
ナログ増幅器62、およびスピーカーまたはイヤホン6
1を通じて音声に変換して出力することを同時に行なう
ことで、話速変換処理と変換結果の出力が同時に進行
し、リアルタイムの話速変換が実現される。
【0007】一方、この話速変換動作は、装置上に設け
られたスロースイッチ201を通じて使用者により外部
から制御される。スロースイッチ201が押下され、外
部よりスローの制御信号が入力されている間は話速変換
が行なわれ、押下されていない間は、話速変換は施され
ず、入力音声がそのまま出力されるようになっている。
図6においてスロースイッチ201から入力される制御
信号により入力された音声信号はデジタル信号に変換は
されるが話速変換処理を施されずにそのままアナログ信
号に変換されて出力されるように制御される。具体的に
は、話速変換動作の入切を切り替える手段40によっ
て、この動作が実現されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
ては、比較的容量の大きいメモリが出力バッファとして
用いられており、上記時間軸を伸長する処理を施した結
果を一時的に保持するために使用されていた。
【0009】ところで、この保持されている情報は、常
に一定時間過去の音声情報である。従って、上記話速変
換装置に、任意の位置からこの保持情報を再生出力する
手段を設ければ、記録されている過去の音声を繰り返し
て再生するリピート機能を付加することが可能になる。
【0010】しかし、従来のメモリの利用方法では、出
力バッファに記録されている情報は、既に話速変換処理
が施された結果である。このため、この構成のままで
は、リピート動作により出力できる音声は既に話速変換
された音声のみとなり、単純な原音速度でのリピートが
できないという問題点があった。
【0011】一方、上記話速変換装置おいて、内蔵され
ている大容量メモリを用いて、録音再生動作を実現でき
る「ボイスメモリモード」を、上記リアルタイムの話速
変換を行なうモードとは別に設け、2つのモードを切り
替えて使うことができれば、上記話速変換装置が利用で
きる範囲を拡大することが可能となる。特に語学の学習
時等での使用においては、このようなボイスメモリモー
ドの必要性が高い。
【0012】しかし、従来の装置の構成では、大容量メ
モリは専ら話速変換処理の出力を一時的に保持するため
に使用されており、単純な録音再生機能であるボイスメ
モリモードを同時に実現するための方法に関する考慮が
なされていなかった。
【0013】さらに、従来の話速変換装置においては、
リアルタイムの話速変換動作を連続して行なうと、入出
力の時間差分、即ち時間遅れに対応する音声データがメ
モリに記録される。そして、話速変換を連続して行な
い、記録される音声情報量がメモリ容量を越えると、そ
れ以上継続してそれまでと同じ話速変換を続けることが
できなくなる。このメモリ満杯時の動作に関しては、従
来の装置では特に配慮がなされておらず、たとえば、単
に話速変換処理を中止して、録音内容をそのまま出力す
る状態に移行するよう、装置の動作が制御されていた。
この場合にはこれまでゆっくりに聞こえて音声が、メモ
リ満杯時に突然元の速度に戻って聞こえるようになる。
【0014】しかし、このような突然で一方的な状態の
変化は、使用者にとって不快に感じる場合も多く、何ら
かの信号が状態変化時に前もって使用者に与えられるこ
とが望ましい。また、メモリに蓄積した時間遅れを短縮
しながら出力する手段等を設け、このメモリに蓄積した
音声情報を短時間で出力してしまうことができれば、メ
モリ満杯時にこの機能を動作させて短時間でメモリ空間
に余裕を作り、ある程度メモリ容量に余裕ができた段階
で、再び話速変換処理を行なう、という動作を繰り返し
て続けることが可能となる。この動作によれば、音声を
しばらくゆっくり聞いた後、速聞きなどで時間遅れを取
り戻し、再びゆっくり聞くという動作を自動的に繰り返
して行なうことが可能になる。
【0015】ところが、従来の話速変換装置では、この
ようなメモリ満杯時の動作に関しては、何ら考慮がなさ
れていなかった。
【0016】本発明の第1の目的は、従来の話速変換装
置に対して、従来のリアルタイム話速変換機能と併用可
能なリピート機能を実現し、さらに話速変換を施さない
リピート動作をも実現するための手段を備えた話速変換
装置を提供することにある。
【0017】本発明の第2の目的は、従来の話速変換装
置に対して、リアルタイム話速変換機能とは独立に、上
記ボイスメモリモードを実現するための手段を備えた話
速変換装置を提供することにある。
【0018】本発明の第3の目的は、従来の話速変換装
置に対して、上記メモリ満杯時に、動作状態の変化の前
に、使用者に対して事前に信号を与えるための手段を備
えた話速変換装置を提供することにある。
【0019】本発明の第4の目的は、従来の話速変換装
置に対して、上記メモリ満杯時に、短時間でメモリ容量
に余裕を作るための手段と、その手段をメモリ満杯時に
動作させる際の、制御方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記本発明の第1の目的
は、話速変換装置における入力バッファを比較的大容量
のリングバッファにするとともに、話速変換出力を一時
的に保持する出力バッファを2つのフレームバッファに
し、使用者が話速変換動作を制御するスイッチとは独立
に、リピート動作を制御するためリピートスイッチを設
け、リピートスイッチが操作される毎に、入力バッファ
からの再生アドレスを変更する手段を設けることによっ
て達成される。
【0021】上記本発明の第2の目的は、上記第1の目
的を達成するための手段に加えて、入力バッファへの音
声情報の入力動作を、使用者により制御することができ
るための手段を設けることによって達成される。
【0022】上記本発明の第3の目的は、上記第2の目
的を達成する手段に加えて、入力バッファの残り容量を
監視する手段と、信号音データと、入力バッファの残り
容量が少なくなった時に、この信号音データを出力バッ
ファに書き込む手段を設けることにより達成される。
【0023】上記本発明の第4の目的は、上記3の目的
を達成する手段に加えて、入力バッファの残り容量が少
なくなった時に、話速変換処理の動作内容を波形短縮処
理に切り替える手段を設けることにより達成される。
【0024】更に本発明の具体的構成を示す。
【0025】第1の具体的構成は、入力音声信号をディ
ジタル音声信号に変換する手段(11-14)と、上記ディ
ジタル音声信号を保持する入力バッファ(20)と、上記
入力バッファから再生されるべき音声データの再生アド
レスを制御して読み出す再生アドレス制御手段(70)
と、上記音声データに対しディジタル信号処理を行なっ
て音声の時間長を伸縮する話速変換処理手段(30)と、
上記話速変換処理手段の出力を保持する複数の出力バッ
ファ(51、52)であって1の出力バッファにデータが書
き込まれている時には他の出力バッファからデータが読
みだされる出力バッファと、上記出力バッファに保持さ
れた上記話速変換手段の出力信号をアナログ音声信号に
変換して出力する出力手段(61-64)と、上記再生され
るべき音声データの出力先を上記話速変換処理手段また
は上記出力手段のいずれかに切り替えるよう制御する切
り替え手段(40)と、からなることを特徴とする話速変
換装置、として示される。更に、第1の具体的構成は、
外部からの信号(202、203)により、上記再生アドレス
が指定されると好適である。
【0026】第2の具体的構成において、上記外部から
の信号(203)により、上記切り替え手段は上記再生さ
れるべき音声データを上記出力手段に出力することによ
り更に好適な話速変換装置が得られる。
【0027】具体的構成の1から3において、上記入力
バッファは、アドレスを環状に使用するリングバッファ
とするとより好適な具体的構成4が得られる具体的構成
4において、上記入力バッファの再生アドレスから書き
込みアドレスまでの情報の容量を監視して上記情報の容
量が所定値以下の場合を示す指示信号を発する監視手段
(100)と、上記指示信号に応じて信号音データを現在
読み出し中でない上記出力バッファに転送する手段(11
0、120)とを備えることにより更に好適な話速変換装置
の具体的構成5を得ることができる。
【0028】具体的構成5において、上記話速変換処理
手段は波形伸長処理手段と波形短縮処理手段とを有し上
記音声データが上記波形伸長処理手段または上記波形短
縮処理手段のいずれかの手段により音声の時間長の変化
を受けている場合には、上記指示信号に応じて話速変換
処理手段内の該波形伸長手段または該波形短縮手段によ
る処理がいずれか他の処理に切り替わることにより更に
好適な話速変換装置の具体的構成6を得ることができ
る。
【0029】具体的構成6において、上記波形伸長処理
および上記波形短縮処理は、音声信号波形をピッチ単位
で伸縮することにより実現されることにより更に好適な
話速変換装置の具体的構成7を得ることができる。
【0030】具体的構成1から3において、外部からの
指示によって上記入力バッファへの入力を制御する手段
を有することにより更に好適な話速変換装置の具体的構
成を得ることができる。
【0031】また、入力音声信号を増幅するアナログ増
幅器と、上記増幅器の出力をデジタル音声信号に変換す
るA/D変換器と、上記デジタル音声信号を保持するメ
モリと、ソフトウエアに従って上記メモリから読みだし
たデジタル音声信号の時間長の伸縮処理を施すマイクロ
プロセッサと、上記マイクロプロセッサの出力をアナロ
グ音声信号に変換すると、上記マイクロプロセッサの出
力を音声として出力する手段と、からなる話速変換装置
において、上記メモリを環状に使用して上記メモリから
の読みだしアドレスを外部から制御する第1のモード
と、上記メモリの書き込みを外部から制御する第2のモ
ードと、が上記ソフトウエアによって切り替えられて制
御されることによっても好適な話速変換装置の具体的構
成を得ることができる。
【0032】
【作用】上記第1の目的を達成するための手段において
は、入力バッファは入力音声情報をそのまま保持する。
2つの出力バッファは交互に話速変換処理結果を保持す
る。そして一方の出力バッファのデータを出力する間
に、もう一方の出力バッファが話速変換結果を保持す
る。これにより、従来の話速変換装置同様のリアルタイ
ムの話速変換機能が実現される。
【0033】さらに、リピートボタンは使用者がリピー
ト動作をする際に押下される。入力バッファからの再生
アドレスを変更する手段は、リピートボタンの押下に応
じて、入力バッファから話速変換処理に渡されるデータ
の先頭アドレスを、過去の音声情報が出力されるように
変更する。これによりリピート機能が実現される。
【0034】上記第2に目的を達成するための手段にお
いては、入力バッファへの音声情報の入力動作が使用者
により制御される。このため、使用者が録音操作をした
時にだけ入力バッファに音声が録音され、その後に使用
者がリピート動作をした時には、この録音音声が再生さ
れるように動作する。
【0035】上記第3の目的を達成するための手段にお
いては、入力バッファを監視する手段により入力バッフ
ァの残り容量が少なったことが検出されると、信号音デ
ータが出力バッファに書き込まれる。話速変換装置は、
出力バッファの中身を常に出力しているので、この時は
信号音が出力される。これにより、入力バッファの容量
が少なくなり、それまでの話速変換動作を継続して行な
うことができなくなった時点において、使用者に対して
信号音が与えられるようになる。
【0036】上記第4の目的を達成するための手段にお
いては、入力バッファの残り容量が少なくなった時点
で、話速変換処理の内容が波形伸長処理から波形短縮処
理に切り替わる。これにより、メモリに蓄えられた音声
が早口で出力され、メモリ上での時間遅れが短縮され
る。また、時間遅れ量を監視する手段は、メモリ上の時
間遅れ量を常に監視し、時間遅れ量があらかじめ決めら
れた量より少なくなった時に、話速変換処理の内容を波
形短縮処理から波形伸長処理に戻すように作用する。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
る。
【0038】図1に本発明の話速変換装置の第1の実施
例における、信号処理の流れを示す。入力音声信号はデ
ィジタル化された後に、すぐに入力バッファ20に入力
される。入力バッファ20は比較的大容量のメモリで構
成され、そのアドレスは環状に用いられ、所謂リングバ
ッファになっている。このため入力の音声信号は、現時
点からリングバッファ1周分に対応する時間長の過去の
音声が、常にこのリングバッファ内に残る。リングバッ
ファに入力音声データがそのまま保持される点が、図6
に示した従来の方式とは異なる。
【0039】話速変換処理30では、従来の方式と同
様、ある一定の時間長(以下フレームと呼ぶ)単位で処
理が実行される。1フレーム分のデータを話速変換した
結果は、2つの出力バッファ51、52のいずれか一方
に入力される。従って、出力バッファのサイズは、話速
変換の伸長率を考慮して、1フレームよりも長いサイズ
になっている。もう一方の出力バッファには、前回の話
速変換結果が保持されている。前回の話速変換結果デー
タがサンプリング間隔でD/A変換器64に送られ、ロー
パスフィルタ63、アナログ増幅器62、およびスピー
カー又はイヤホン61を通じて出力される間に、今回の
フレームの話速変換処理が終了するよう、1フレームの
長さや話速変換処理に必要な時間が調整されている。こ
れにより従来の話速変換装置と同様の、リアルタイム話
速変換が実現できる。2つバッファを用いたパイプライ
ン処理が、入力バッファを交互に用いるのではなく、出
力バッファを交互に用いて実現する点が、図6に示した
従来の方式と異なる。
【0040】また、本実施例では、従来の話速変換装置
同様、装置上に設けられたスローボタン201を使用者
が押下した時のみ、話速変換動作の入切を切り替える手
段40の制御によって、話速変換処理が行なわれる。ス
ローボタンが押下されていない時は、入力されたデータ
は入力バッファに記録されると同時に、すぐに出力され
る。
【0041】また、本実施例は、スローボタンの他にリ
ピートボタン202を有している。使用者がリピートボ
タンを押下すると、ただちに再生アドレス制御手段70
が、入力バッファ20からデータを読みだす先頭アドレ
スを一定時間過去に戻す。この操作により、一回リピー
トボタンを押下すると、一定時間過去に遡って音声が再
生される。
【0042】なお、話速変換処理30はスローボタン2
01が押下されたときにのみ行なわれるので、リピート
再生中にスローボタン201が押下されていなければ、
リピート再生の音声は話速変換が施されない原音速度で
のリピート動作が実現される。また、リピート再生中に
スローボタン201が押下されれば、リピート再生音が
話速変換され、ゆっくりとリピート再生音を聞くことが
できる。
【0043】なお、本実施例では、スローボタン20
1、リピートボタン202とは別に、リセットボタン2
03が用意されている。リピート動作中にリセットボタ
ン203が押下されると、リピート動作は中止され、現
在の音声がスルーで聞こえるように動作する。リピート
再生音が話速変換されている最中にリセットボタン20
2が押下された場合にも、リピート動作及び話速変換動
作は中止され、現在の音声がスルーで聞こえるように動
作する。
【0044】図2には、本発明の第2の実施例を示す。
本実施例では、入力信号を入力バッファ23へ入力する
動作を制御する、入力制御手段80が用意されている。
入力制御手段80は、リセットボタン203が2度連続
して押下されると、入力音声の入力バッファ23への記
録を開始し、もう1度リセットボタン203が押下され
ると、録音動作を中止する。また、本実施例では、入力
バッファ23はリングバッファにはなっておらず、録音
動作中入力アドレスが終端アドレスに達した時点で、録
音動作は中止される。
【0045】なお、上記録音動作中、入力データは入力
制御手段に与えられると同時に、逐次出力側に、リピー
ト再生時にスルー出力を中止する手段90、を通じて送
られる。これにより、録音中に音声はスルーで聞こえ
る。さらに信号音付加手段を設け、録音動作中のみ、上
記スルー出力に音声を妨げない程度の大きさで、信号音
データを音声データに加算すれば、使用者は、録音動作
中であることを信号音の有無で判断することが可能とな
り、より使いやすい。
【0046】上記録音動作の終了後、あるいは録音動作
中に、使用者がリピートボタン202を押下すると、上
記第1の実施例と同様、一定時間過去に遡ったアドレス
より録音した音声が再生される。またリピート再生中に
スローボタン201が押下されると、リピート音声に話
速変換処理が施され、ゆっくりと録音内容を再生するこ
とができる点は、上記第1の実施例と同じである。な
お、リピート再生中は、リピート再生時にスルー出力を
中止する手段90により、スルー出力は中止される。
【0047】ところで、上記第1の実施例と第2の実施
例は、話速変換装置をプロセッサとそれを制御するソフ
トウエアで構成した場合、各バッファのアドレス制御
や、入力制御手段80、リピート時にスルー再生を中止
する手段90などは、全てソフトウエアで実現される。
このためソフトウエアのみを切り替えるだけで、同じハ
ードウエア上に、前記第1および第2の両方の実施例を
実現することが可能である。そこで、装置の電源スイッ
チを3接点スイッチとし、OFFの位置では装置停止、ON1
の位置では上記第1の実施例として動作するためのソフ
トウエアが起動され、ON2の位置では上記第2の実施例
として動作するためのソフトウエアが起動されるように
すれば、1つの話速変換装置を、上記2つの方法で使用
することが可能となる。
【0048】図3は本発明の第3の実施例を示す図であ
る。本実施例においては、入力バッファの残り容量が、
監視手段100によって常に監視される。話速変換動作
を連続して行ない、入力バッファの残り容量が少なくな
ると、データ転送手段120により信号音データ110
が次回出力をする側の出力バッファ51に複写される。
2つの出力バッファが切り替わった時点で、使用者には
信号音が提示され、入力バッファの容量が少なくなった
ことが知らされる。なお、出力バッファへ信号音データ
を複写する際に、データをそっくり入れ替えるのではな
く、出力バッファ内の音声データに、信号音データを加
算しながら複写するようにすると、音声は連続して聞こ
え、それに信号音が被って聞こえるようになり、音声を
中断しないという利点がある。
【0049】図4には本発明の第4の実施例を示す。本
実施例では、監視手段100によって監視されている入
力バッファの残り容量が少なくなると、上記第3の実施
例と同様、信号音が使用者に提示されると共に、監視手
段100により話速変換処理30の内容が、波形伸長処
理31から波形短縮処理32に変更される。これにより
この後の出力からは、音声が波形短縮が施されて出力さ
れるようになる。このため、入力バッファ20に蓄積さ
れた音声情報は、早口で再生され、実時間からの時間遅
れ量が急速に短縮され、メモリ容量に余裕を作る。メモ
リ容量の余裕があらかじめ設定した量よりも大きくなっ
たことを監視手段100が検出すると、話速変換処理3
0の内容を再び波形伸長処理31に戻す。この結果再び
音声はゆっくりと聞こえるようになる。
【0050】なお、上記波形短縮処理32は、波形伸長
処理31における一部のパラメータを変更することで実
現している。図5(a)には従来および本発明の話速変換
装置で使用している波形伸長処理を示す。本処理では、
まず入力音声波形のピッチ(基本周波数)を検出し、こ
の検出されたピッチ長の2倍の長さの時間長を有し1か
ら0に変化する窓関数と、逆に0から1に変化する窓関
数の2つの窓関数を発生させる。次にこの2つ窓関数
と、互いに1ピッチ分だけ離れた位置における入力波形
との積を取り、2つの積の結果を加算して合成波形を作
る。最後にこの合成波形を原音の波形中に挿入すること
で、ピッチを変えることなく波形の時間長を変更してい
る。合成波形を挿入する頻度を変えることで、複数の波
形伸長率が実現できる。図5(b)には上記第4の実施例
で使用する波形短縮処理の一例を示す。この例では4ピ
ッチの時間長を有する音声波形が2ピッチの時間長に短
縮される。本波形短縮処理と上記波形伸長処理との異な
る点は、窓関数を掛ける入力波形上の位置だけである。
従って、上記第4の実施例では、監視手段100の指示
によって、話速変換処理30内の窓関数を掛ける位置を
示すパラメータが変更される。この結果上記第4の実施
例では、「遅き聞き」動作を続けてメモリ満杯状態にな
った際に、自動的に「速聞き」動作をしばらく続け、メ
モリに余裕ができると、再び自動的に「遅き聞き」動作
に移行する、という動作を繰り返し続ける。
【0051】一方、上記第4の実施例では、メモリ満杯
時に「速聞き」によってメモリの余裕を作るようにして
いるが、必ずしも速聞きと遅聞きの混在が、使用者に好
まれとは限らない。使用者によっては、従来の方式のよ
うに、メモリ満杯状態で話速変換動作は中止し、その後
は原音の速度で連続して音声が出力される方法が望まれ
る場合もある。そこで、メモリ満杯状態における動作を
複数種類用意し、装置にメモリ満杯時動作を選択するス
イッチを設け、使用者がメモリ満杯時の動作が変更でき
るようにすると、より都合がよい。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、従来の話速変換装置
に、リピート機能を付加することができるという効果が
ある。
【0053】また、本発明によれば、話速変換を施さな
いリピート再生と、話速変換を施したリピート再生の両
方を実現することが可能になる、という効果がある。
【0054】さらに、本発明によれば、音声のメモリ録
音再生、および話速変換付き再生を行なうボイスメモリ
モードを、従来の話速変換装置のハードウエア構成を変
えることなく、付加することが可能になる。
【0055】また、本発明によれば、連続して話速変換
を行なう際に、実時間からの遅れ時間の蓄積により、バ
ッファメモリ容量が不足して話速変換動作を変更する際
に、突然動作が変わるのではなく、あらかじめ使用者に
信号音が提示されて変わる、という効果がある。
【0056】さらに、本発明によれば、連続して話速変
換を行なう際に、実時間からの遅れ時間の蓄積によりバ
ッファメモリ容量が不足する際に、話速変換動作を「遅
聞き」と「速聞き」に交互に切り替え、連続して音声を
聞く動作を実現できる、という効果がある。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における信号処理の流れ
を示す図。
【図2】本発明の第2の実施例における信号処理の流れ
を示す図。
【図3】本発明の第3の実施例における信号処理の流れ
を示す図。
【図4】本発明の第4の実施例における信号処理の流れ
を示す図。
【図5】本発明に使用する波形伸長および波形短縮方法
の説明図。
【図6】従来の話速変換装置における信号処理の流れを
示す図。
【符号の説明】
11:マイクロホン,12:アナログ増幅器,13:ロ
ーパスフィルタ,14:A/D変換器 20:リングバッファ構成の入力バッファ 21,22:フレームバッファ構成の入力バッファ 23:入力バッファ 30:話速変換処理手段,31:波形伸長手段,32:
波形短縮手段 40:話速変換動作の入切を切り替える手段 50:リングバッファ構成の出力バッファ 51,52:フレームバッファ構成の出力バッファ 61:スピーカーまたはイヤホン,62:アナログ増幅
器,63:ローパスフィルタ,64:D/A変換器 70:再生アドレス制御手段 80:入力制御手段 90:リピート再生時にスルー出力を中止する手段 100:入力バッファの残り容量を監視する監視手段 110:信号音データ 120:データ転送手段 201:スローボタン,202:リピートボタン,20
3:リセットボタン
フロントページの続き (72)発明者 高宮 正志 茨城県ひたちなか市稲田1410番地 株式会 社日立製作所パーソナルメディア機器事業 部内 (72)発明者 熊谷 幸夫 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力音声信号をディジタル音声信号に変換
    する手段と、 上記ディジタル音声信号を保持する入力バッファと、 上記入力バッファから再生されるべき音声データの再生
    アドレスを制御して読み出す再生アドレス制御手段と、 上記音声データに対しディジタル信号処理を行なって音
    声の時間長を伸縮する話速変換処理手段と、 上記話速変換処理手段の出力を保持する複数の出力バッ
    ファであって1の出力バッファにデータが書き込まれて
    いる時には他の出力バッファからデータが読みだされる
    出力バッファと、 上記出力バッファに保持された上記話速変換手段の出力
    信号をアナログ音声信号に変換して出力する出力手段
    と、 上記再生されるべき音声データの出力先を上記話速変換
    処理手段または上記出力手段のいずれかに切り替えるよ
    う制御する切り替え手段と、からなることを特徴とする
    話速変換装置。
  2. 【請求項2】外部からの信号により、上記再生アドレス
    が指定される請求項1の話速変換装置。
  3. 【請求項3】上記外部からの信号により、上記切り替え
    手段は上記再生されるべき音声データを上記出力手段に
    出力する請求項2の話速変換装置。
  4. 【請求項4】上記入力バッファは、アドレスを環状に使
    用するリングバッファである請求項1から3のいずれか
    に記載の話速変換装置。
  5. 【請求項5】上記入力バッファの再生アドレスから書き
    込みアドレスまでの情報の容量を監視して上記情報の容
    量が所定値以下の場合を示す指示信号を発する監視手段
    と、 上記指示信号に応じて信号音データを現在読み出し中で
    ない上記出力バッファに転送する手段とを有することを
    特徴とする特許請求項第4項記載の話速変換装置。
  6. 【請求項6】上記話速変換処理手段は波形伸長処理手段
    と波形短縮処理手段とを有し上記音声データが上記波形
    伸長処理手段または上記波形短縮処理手段のいずれかの
    手段により音声の時間長の変化を受けている場合には、
    上記指示信号に応じて話速変換処理手段内の該波形伸長
    手段または該波形短縮手段による処理がいずれか他の処
    理に切り替わることを特徴とする特許請求項第5項記載
    の話速変換装置。
  7. 【請求項7】上記波形伸長処理および上記波形短縮処理
    は、音声信号波形をピッチ単位で伸縮することにより実
    現されることを特徴とした、特許請求項第6項記載の話
    速変換装置。
  8. 【請求項8】外部からの指示によって上記入力バッファ
    への入力を制御する手段を有することを特徴とする特許
    請求項1から3のいずれかに記載の話速変換装置。
  9. 【請求項9】入力音声信号を増幅するアナログ増幅器
    と、上記増幅器の出力をデジタル音声信号に変換するA
    /D変換器と、上記デジタル音声信号を保持するメモリ
    と、ソフトウエアに従って上記メモリから読みだしたデ
    ジタル音声信号の時間長の伸縮処理を施すマイクロプロ
    セッサと、上記マイクロプロセッサの出力をアナログ音
    声信号に変換すると、上記マイクロプロセッサの出力を
    音声として出力する手段と、からなる話速変換装置にお
    いて、 上記メモリを環状に使用して上記メモリからの読みだし
    アドレスを外部から制御する第1のモードと、 上記メモリの書き込みを外部から制御する第2のモード
    と、が上記ソフトウエアによって切り替えて制御される
    ことを特徴とする話速変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014030704A1 (ja) * 2012-08-23 2014-02-27 株式会社レーベン販売 補聴器

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014030704A1 (ja) * 2012-08-23 2014-02-27 株式会社レーベン販売 補聴器
JP2014042213A (ja) * 2012-08-23 2014-03-06 Leben Hanbai:Kk 補聴器

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