JPH08293919A - 集中保守管理システムの過負荷試験装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 交換機の集中保守管理システムの過負荷試験
を簡単な構成で高速に実行する。 【構成】 試験用交換機１と保守管理用信号を送受信す
る第１入出力部２５と、複数の交換機にそれぞれ対応し
て設けられ集中保守管理システム３と保守管理用信号を
送受信するための複数の第２入出力部２４−１〜２４−
Ｎと、を有し、試験用交換機を複数の交換機と仮想的に
等価にするために試験用交換機と集中保守管理システム
との間で保守管理用信号の選択的転送を行う。このため
に、集中保守管理システムから１つの第２入出力部を通
して受信したコマンドをメモリ２２及び２３を用いて登
録した内容を参照することで、試験用交換機から第１入
出力部を通して受信した応答メッセージを第２入出力部
を通して集中保守管理システムへ転送する。更に、試験
用交換機から第１入出力部を通して自律信号を受信した
場合には、それを複数の第２入出力部を通して集中保守
管理システムへ一斉転送する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数の電話交換機を集
中的に保守及び管理する集中保守管理システムの評価試
験に係り、特に集中保守管理システムの過負荷試験を行
う過負荷試験制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ネットワークの広域化及び複雑化に伴
い、多数の交換機の保守運用を集中化して保守管理を効
率的且つ経済的に行おうとする傾向が益々強くなってい
る。このような多数の交換機と接続される集中保守管理
システムは、その性質上、十分な評価試験（例えば処理
能力試験、安定度試験、過負荷試験など）を行うことが
特に重要であり、そのための試験装置もいくつか提案さ
れている。

【０００３】特開平４−１２３５６２号公報には、異機
種交換機と接続される保守運用装置の検証試験に異機種
交換機インタフェース疑似装置を導入したシステムが開
示されている。このシステムでは、異機種交換機インタ
フェース疑似装置と保守運用装置とを通信回線で接続
し、異機種交換機インタフェース装置に接続された疑似
端末と保守運用装置に接続された保守端末とを用いてイ
ンタフェース情報の送受信検証が行われる。

【０００４】一方、集中保守管理システムの過負荷試験
では、多数の交換機又はそれに相当する試験器類を集中
保守管理システムに接続し、それら交換機等に対してコ
マンドを送信し、その応答メッセージを受信するという
手順で試験が行われる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、集中保
守管理システムが製品として出荷される前に過負荷試験
を行おうとすると、多数の交換機をタイムリーに準備す
る必要があり、コスト的にも時間的にも困難であった。

【０００６】また、上述した異機種交換機インタフェー
ス疑似装置を設けたシステムでは、機種の異なる交換機
毎に情報の送受信検証を行うために、そのまま過負荷試
験に適用することはできない。

【０００７】本発明の目的は、多数の交換機を集中的に
保守及び管理する集中保守管理システムの過負荷試験を
簡単な構成で高速に実行できる過負荷試験装置を提供す
ることにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明による過負荷試験
装置は、少なくとも１台の試験用交換機と保守管理用信
号を送受信するための第１入出力部と、複数の交換機に
それぞれ対応して設けられ集中保守管理システムと保守
管理用信号を送受信するための複数の第２入出力部と、
を有し、試験用交換機を複数の交換機と仮想的に等価に
するために、試験用交換機と集中保守管理システムとの
間で保守管理用信号の選択的転送を行うことを特徴とす
る。

【０００９】選択的転送を行うために、集中保守管理シ
ステムから第２入出力部を通して受信した第１保守管理
用信号（コマンド信号）をメモリに登録しておくことが
望ましい。このメモリの登録内容を参照することで、試
験用交換機から第１入出力部を通して受信した第１保守
管理用信号（コマンド信号）に対応した第２保守管理用
信号（応答メッセージ）を第１保守管理用信号（コマン
ド信号）を受信した第２入出力部を通して集中保守管理
システムへ転送することができる。更に、試験用交換機
から第１入出力部を通して受信した信号が試験用交換機
自体で発生した自律信号である場合には、その自律信号
は複数の第２入出力手段へ一斉転送される。

【００１０】

【作用】運用時に接続されるべき複数の交換機と集中保
守管理システムとの間で送受信される制御信号及び応答
信号は、転送制御手段によって１台の試験用交換機と集
中保守管理システムとの間で等価的に送受信されうる。
従って、集中保守管理システムの過負荷試験は、少なく
とも１台の交換機を接続するだけで実行することが可能
となる。

【００１１】

【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
詳細に説明する。

【００１２】図１は本発明による過負荷試験装置の一実
施例を示すブロック図である。本実施例では、１台の交
換機１が過負荷試験制御装置２を介して集中保守管理シ
ステム３に接続される。集中保守管理システム３は、運
用時にはＮ（２以上の整数）個の交換機を集中保守管理
することができ、各交換機とＨＤＬＣ（ハイレベル・デ
ータ・リンク・コントロール）制御リンクを介して接続
される。従って、同図に示すように、本実施例では、過
負荷試験制御装置２と集中保守管理システム３とがＮ本
のＨＤＬＣ制御リンクで接続されている。

【００１３】過負荷試験制御装置２は、マイクロプロセ
ッサや読み出し専用メモリ（ＲＯＭ）等からなるコント
ローラ２１の他に、コマンドやメッセージの種類と辞書
番号とを対応づけた辞書メモリ２２、集中保守管理シス
テム３から受信したコマンドに対応した辞書番号を格納
する読み書き可能メモリ（ＲＡＭ）２３、集中保守管理
システム３と接続するためのＮ個の入出力部２４−１〜
２４−Ｎ、及び交換機１と接続するための入出力部２５
からなる。

【００１４】ＲＡＭ２３には、Ｎ個の入出力部２４−１
〜２４−Ｎにそれぞれ対応した格納領域Ｄ１〜Ｄｎが設
けられている。例えば、入出力部２４−１を通して集中
保守管理システム３からコマンドを受信した場合には、
そのコマンドに対応した辞書番号がＲＡＭ２３の領域Ｄ
１に格納される。他の格納領域Ｄ２〜Ｄｎについても同
様である。

【００１５】図２は、本実施例における辞書メモリ２２
に格納された辞書番号の一例を示す模式図である。辞書
メモリ２２には、辞書番号とコマンド及びその応答メッ
セージとを対応づけたテーブルが格納されている。コマ
ンド欄によって、集中保守管理システム３が発生するコ
マンドと辞書番号とが対応づけられ、応答メッセージ欄
によって、各コマンドに対する交換機からのメッセージ
とそのコマンドの辞書番号とが対応づけられる。

【００１６】交換機１が発生するメッセージには、警報
情報、トラフィック情報等のように集中保守管理システ
ム３からコマンドを受信しなくても自律的に発生する自
律メッセージと、集中保守管理システム３からのコマン
ドに対して応答する応答メッセージの２種類がある。運
用時において、集中保守管理システム３は自律メッセー
ジあるいは応答メッセージを受信して複数の交換機の保
守及び管理を集中的に実行する。

【００１７】次に、上記実施例の動作を説明する。な
お、本実施例の過負荷試験制御動作は、コントローラ２
１のＲＯＭ（図示せず）に格納されたマイクロソフトウ
エアに従って実行される。

【００１８】図３は集中保守管理システム３からコマン
ドを受信した場合の本実施例の制御動作を示すフローチ
ャートである。集中保守管理システム３が保守対象の交
換機を制御するためのコマンドＣｉを発生すると（ステ
ップ３０１）、過負荷試験制御装置２は、このコマンド
Ｃｉを入出力部２４−１〜２４−Ｎのうちの１つ（以
下、入出力部２４−ｉという。）を介して受信する（ス
テップ３０２）。

【００１９】コマンドＣｉを受信すると、コントローラ
２１は辞書メモリ２２を検索し、そのコマンドＣｉに対
応する辞書番号ＤＮｉを読み出す（ステップ３０３）。
検索された辞書番号ＤＮｉは、そのコマンドＣｉを受信
した入出力部２４−ｉに対応したＲＡＭ２３の領域Ｄｉ
に格納される（ステップ３０４）。

【００２０】また、受信したコマンドＣｉは、そのまま
入出力部２５を介して交換機１に送出され（ステップ３
０５）、そのコマンドＣｉの処理は交換機１に委ねられ
る。このコマンドＣｉに従って、交換機１は応答メッセ
ージＲＭｉを過負荷試験制御装置２へ返信する。

【００２１】図４は、交換機１からのメッセージを受信
した場合の本実施例の動作を示すフローチャートであ
る。交換機１にメッセージが発生すると（ステップ４０
１）、過負荷試験制御装置２は、このメッセージを入出
力部２５を介して受信する（ステップ４０２）。

【００２２】コントローラ２１は、先ず、この受信メッ
セージが自律メッセージ及び応答メッセージのいずれで
あるかを判断する（ステップ４０３）。自律メッセージ
である場合には、受信メッセージをそのまま全ての入出
力部２４−１〜２４−Ｎを介して集中保守管理システム
３へ一斉送出する（ステップ４０４）。したがって、集
中保守管理システム３がこの自律メッセージに対する処
理を正常に行うか否かを判定することにより集中保守管
理システム３の過負荷試験を行うことができる。

【００２３】他方、ステップ４０３において受信メッセ
ージが応答メッセージＲＭｉである場合には、コントロ
ーラ２１は、辞書メモリ２２を検索して、この応答メッ
セージＲＭｉに対応する辞書番号ＤＮｉを読み出す（ス
テップ４０５）。そして、辞書番号を格納したＲＡＭ２
３の格納領域アドレスをインクリメントしながら、辞書
番号の照合を実行する（ステップ４０６、４０７）。応
答メッセージＲＭｉは、集中保守管理システム３からの
コマンドＣｉに対する応答であるから、上述したよう
に、その辞書番号ＤＮｉがＲＡＭ２３の領域Ｄｉに格納
されている。

【００２４】辞書番号が一致すると、応答メッセージＲ
Ｍｉは、ＲＡＭ２３の領域Ｄｉに対応する入出力部２４
−ｉを介して集中保守管理システム３へ送出される（ス
テップ４０８）。応答メッセージＲＭｉが集中保守管理
システム３へ送出されると、それに対応する辞書番号Ｄ
Ｎｉが格納されていたＲＡＭ２３の領域Ｄｉがクリアさ
れる（ステップ４０９）。

【００２５】集中保守管理システム３から見ると、交換
機（ｉ）へコマンドＣｉを送出し、それに対する応答メ
ッセージＲＭｉがその交換機（ｉ）から返信されてきた
場合と全く等価となる。従って、複数の応答メッセージ
が集中保守管理システム３へ返送されてくる過負荷試験
を簡単に実行することができる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように、本発明による過負
荷試験装置は、運用時に接続されるべき複数の交換機と
集中保守管理システムとの間で送受信される制御信号及
び応答信号を、転送制御手段によって１台の試験用交換
機と集中保守管理システムとの間で等価的に送受信する
ことができる。このために、集中保守管理システムの過
負荷試験を行うためには少なくとも１台の交換機を接続
するだけよく、簡単な構成で迅速な過負荷試験を実行で
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による過負荷試験装置の一実施例を示す
ブロック図である。

【図２】本実施例における辞書メモリに記憶されたコマ
ンド及びメッセージと辞書番号との対応の一例を示す模
式図である。

【図３】集中保守管理システムからコマンドを受信した
場合の本実施例の動作を説明するためのフローチャート
である。

【図４】交換機からメッセージを受信した場合の本実施
例の動作を説明するためのフローチャートである。

【符号の説明】

１ 交換機 ２ 過負荷試験制御装置 ３ 集中保守管理システム ２１ コントローラ ２２ ＲＡＭ ２３ 辞書メモリ ２４−１〜２４−Ｎ 入出力部 ２５ 入出力部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の交換機の保守管理を行う集中保守
   管理システムの過負荷試験を実行する装置において、 少なくとも１台の試験用交換機と保守管理用信号を送受
   信するための第１入出力部と、 前記複数の交換機にそれぞれ対応して設けられ、前記集
   中保守管理システムと前記保守管理用信号を送受信する
   ための複数の第２入出力部と、 前記試験用交換機を前記複数の交換機と仮想的に等価に
   するために、前記試験用交換機と前記集中保守管理シス
   テムとの間で前記保守管理用信号の選択的転送を行う転
   送制御手段と、 からなることを特徴とする過負荷試験装置。
2. 【請求項２】 前記転送制御手段は、 前記集中保守管理システムから前記第２入出力部を通し
   て受信した第１保守管理用信号を登録する登録手段と、 前記登録手段を参照することで、前記試験用交換機から
   前記第１入出力部を通して受信した前記第１保守管理用
   信号に対応した第２保守管理用信号を前記第１保守管理
   用信号を受信した前記第２入出力部を通して前記集中保
   守管理システムへ転送する制御手段と、 からなることを特徴とする請求項１記載の過負荷試験装
   置。
3. 【請求項３】 前記転送制御手段は、更に、 前記試験用交換機から前記第１入出力部を通して受信し
   た信号が、前記試験用交換機が自律的に発生した自律信
   号と前記第２保守管理用信号のいずれであるかを判定す
   る判定手段からなることを特徴とする請求項２記載の過
   負荷試験装置。
4. 【請求項４】 前記転送制御手段は、前記試験用交換機
   から前記第１入出力部を通して受信した信号が前記自律
   信号であると判定された場合には、前記自律信号を前記
   複数の第２入出力手段へ転送する、ことを特徴とする請
   求項３記載の過負荷試験装置。