JPH08291686A - 岩盤削孔装置 - Google Patents

岩盤削孔装置

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JPH08291686A
JPH08291686A JP11929995A JP11929995A JPH08291686A JP H08291686 A JPH08291686 A JP H08291686A JP 11929995 A JP11929995 A JP 11929995A JP 11929995 A JP11929995 A JP 11929995A JP H08291686 A JPH08291686 A JP H08291686A
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drilling
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Toshiro Tsuchiya
敏郎 土屋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 穿孔ビットとの接触による案内ロッドの摩耗
や損傷を防止する。 【構成】 岩盤19にすでに形成されている孔17に案
内ロッド60を挿入して、架台1を固定する。そして、
穿孔ロッド4を回転させ、穿孔ビット3を除々に前進さ
せて、案内ロッド60を挿入した孔に隣接して削孔を行
う。削孔が進行し、ブラケット70から削孔ビット3ま
での距離がしだいに長くなると、削孔ロッド4は孔17
側に曲り、岩盤19が特に硬質の場合には曲りが大き
く、削孔ビット3の周辺部3aはロッド60に接触す
る。案内ロッド60は軸25を介して回転自在に、ベア
リングケース5内のベアリング5aにより支持されてい
るので、削孔ビット3の接触により、案内ロッド60も
回転する。従って、案内ロッド60とビット3の周辺部
3aとの間の摩擦は極めて少なく、案内ロッド60およ
び削孔ビット3の摩耗はほとんど発生せず、またそれら
の破損も回避できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネル掘削などの
際、岩盤にスリット状の溝を形成するための削孔装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばトンネルなどの構築のため
に岩盤を掘削する場合、ダイナマイトなどを用いる発破
工法が採られてきた。しかし、爆破の衝撃により、大き
な振動や騒音が発生して周辺環境に悪影響を及ぼした
り、周辺岩盤の緩みを招くといった問題があった。そこ
で、静的にトンネルなどを掘削する工法が採用されるよ
うになってきている。この工法ではまず、トンネルなど
の断面外周に沿って、また断面を区画する複数の領域の
境界に沿って多数の孔が一部重複して連続削孔され、削
孔列によるスリット状の溝が形成される。次に、例え
ば、溝によって囲まれた領域に多数の割岩孔を形成して
ゴムチューブ式等の割岩機が挿入され、それを膨張させ
ることにより、各領域が破砕される。このような溝の形
成、および溝によって囲まれた領域の破砕を繰り返すこ
とにより、トンネルなどが掘り進められる。
【0003】この工法で多数の孔を連続削孔するとき、
従来は図4(A)、(B)に示すような削孔装置が用い
られていた。101は削孔装置の架台で、架台101の
上にはブラケット107が直立して取り付けられ、削孔
ロッド104はこのブラケット107を貫通し、ブラケ
ット107によりその長手方向に摺動可能に支持されて
いる。削孔ロッド104の先端には削孔ビット103が
固着されている。
【0004】架台101上の、ブラケット107より前
方の位置には案内ロッドが貫通するロッド・サポート1
10が設けられ、削孔ロッド104を回転可能に支持し
ている。ブラケット107よりさらに後方には、これと
一体になって架台101上を前後に移動自在なドリフタ
ー102が設けられ、削孔ロッド104の他端はドリフ
ター102に取り付けられている。ブラケット107に
は、削孔ロッド104と並んで、その上方に案内ロッド
106が削孔ロッド104と平行に取り付けられてい
る。案内ロッド106は中空であり、削孔時に水が注入
され、それらはロッド106の先端部より噴出する。
【0005】このような削孔装置により岩盤に削孔する
場合には、案内ロッド106の先端を、まず、すでに削
孔されている孔に合わせ、削孔ロッド104を所定の動
力源(図示せず)によって回転させ、ドリフター102
を所定の駆動手段(図示せず)で移動することにより案
内ロッド106と共に削孔ビット103を除々に前進さ
せ、案内ロッド106に隣接して削孔が行われる。削孔
の際、案内ロッド106の中空部分に注入された水は、
先端から噴出して削孔ビット103を冷却しながら切削
粉を洗い流して後方に排除する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の削孔
装置では、案内ロッド106を孔に徐々に挿入してブラ
ケット107とロッドサポート110を介して削孔ロッ
ド104を安定させ、かつ案内ロッド106が挿入され
ている孔と、新たに削孔する孔との間隔が適切に設定さ
れるようにしている。しかし、削孔ビット103を前進
させると、ロッドサポート110から削孔ビット103
までの距離は長くなるため、ロッド104はしだいに隣
接する孔の方向、すなわち案内ロッド106の方向に曲
りやすくなる。これは、削孔時に削孔ビット103の受
ける抵抗が既に孔が開いている側において小さいためで
ある。そして、岩盤が特に硬質の場合には削孔ロッド1
04の曲りは大きくなり、削孔ビット103の周辺部が
案内ロッド106に接してしまい、削孔ビット103
は、その周辺部が案内ロッド106の表面を摺動しつつ
回転する。その結果、案内ロッド106および削孔ビッ
ト103周辺部が摩耗し、また案内ロッド106および
削孔ビット103が損傷する場合もあり、案内ロッド1
06や削孔ビット103の頻繁な交換が必要となる。
【0007】案内ロッド106と削孔ビット103との
接触を回避するために、案内ロッド106と削孔ビット
103との間隔を広くすることも可能であるが、その場
合には、隣接して削孔された孔がつながらなくなり、ス
リット状の溝を形成することが困難となる。従来はこの
ような案内ロッドと削孔ロッドとの接触により、施工効
率の大幅な低下を招いていた。一方、削孔ロッド104
の曲がりを回避するため、その先端部104aを太くす
ると、切削粉の排出が非常に困難となり、施工効率が極
端に低下する。そこで本発明の目的は、案内ロッドと削
孔ビットとの接触による案内ロッドおよび削孔ビットの
摩耗や損傷を防止して施工効率の向上を可能とした岩盤
削孔装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、スリット状の溝を成す多数の孔を岩盤に
削孔する際にすでに削孔された前記孔に挿入する案内ロ
ッドと、前記孔を削孔するための削孔ビットが装着され
た削孔ロッドと、架台の先端に設けられ前記案内ロッド
の基部を支持すると共に、前記削孔ロッドをその長手方
向に移動可能に支持するブラケットとを備えた岩盤削孔
装置において、前記ブラケットに案内ロッドの基部を回
転可能に支持する支持部材を設けたことを特徴とする。
【0009】また、本発明は、前記ブラケットが、削孔
時に岩盤に臨む一方の面と、岩盤とは反対側に臨む他方
の面を有し、前記支持部材は前記他方の面に配設される
ことを特徴とする。また、本発明は、前記案内ロッドの
端部には該案内ロッドと同一直線状に軸が連結され、こ
の軸により前記案内ロッドの基部が構成されていること
を特徴とする。また、本発明は、前記支持部材が、ブラ
ケットに固定されるベアリングケースと、このベアリン
グケース内に配設されたベアリングを含んで構成されて
いることを特徴とする。
【0010】
【作用】削孔時に、削孔ロッドが曲り、削孔ビットの周
辺部が案内ロッドに接触すると、案内ロッドも回転す
る。その結果、案内ロッドと削孔ビットの周辺部との摩
擦は極めて少なくなり、案内ロッド表面および削孔ビッ
ト周辺部の摩耗はほとんど発生せず、また案内ロッドお
よび削孔ビットの破損も回避できる。
【0011】
【実施例】次に本発明の実施例について説明する。図3
は本発明の岩盤削孔装置の斜視図である。1は削孔装置
の架台で、架台1の上にはブラケット7が取り付けら
れ、削孔ロッド4はこのブラケット7を貫通し、ブラケ
ット7によりその長手方向に摺動可能に支持されてい
る。削孔ロッド4の先端には削孔ビット3が取り付けら
れている。削孔ロッド4は中空となっており、その中空
部分は、削孔ビット3の前面に設けられた複数の開口に
接続している。
【0012】削孔時にはロッド4の端部から上記中空部
分に水が注入され、その水は削孔ビット3の上記開口よ
り噴出する。架台1上の、ブラケット7より後方の位置
にはロッド・サポート10が設けられ、削孔ロッド4を
回転可能に支持している。ロッド・サポート10よりさ
らに後方には、架台1上を前後に移動自在なドリフター
2が設けられ、削孔ロッド4の他端はドリフター2に取
り付けられている。ブラケット7には、削孔ロッド4と
並んで、その上方に案内ロッド60が削孔ロッド4と平
行に取り付けられている。案内ロッド60も中空であ
り、削孔時には空気または水が注入され、それらはロッ
ド60の先端部より噴出する。
【0013】次に、図1を参照して削孔装置の要部につ
いて説明する。図1(A)は本発明による岩盤削孔装置
の要部側面図、図1(B)は図1(A)のAA断面図を
示す。前記案内ロッド60の取り付けは、ベアリングケ
ース5と軸25を介して行われている。ベアリングケー
ス5は筒状を呈し、ベアリングケース5の内部にはベア
リング5aが内壁に沿って配設され、実施例では、ベア
リングケース5とベアリング5aにより支持部材が構成
されている。ブラケット70には円形の開口70aが形
成されており、ベアリングケース5は、その中心を開口
70aの中心に一致させて、岩盤19に臨む面とは反対
側の端面においてブラケット70に溶着されている。
【0014】軸25は開口70aおよびベアリングケー
ス5に挿通され、ベアリング5aによって回転自在に保
持されている。軸25の端部25aは、図2に示すよう
に中空となっており、その内壁はすり鉢状で、その部分
は雌ネジに形成されている。この端部25aの外径D1
は、軸25の、ベアリング5aによって保持されている
部分の外径D2より大きく、軸25が図1の(A)にお
いて左方向に移動しようとしても、端部25aの立ち上
がり部25cがベアリングケース5の端面に当接し、軸
25の移動は阻止される。なお、ブラケット70の開口
70aの直径は、この端部25aの外径D2を若干上回
る大きさとなっている。軸25のもう一方の端部25b
は雄ネジに形成され、この雄ネジにはナット24が螺着
されている。このナット24により、軸25が、図1の
(A)において右側に移動することが阻止されている。
軸25の中心部には穴25dが形成されており、この穴
25dは端部25aの中空部に接続している。削孔の際
には、切削粉の排出を容易にするために、端部25b側
から穴25dを通じ必要におうじて空気または水が注入
される。
【0015】案内ロッド60の左側の端部は、尖頭部を
切断した円錐形となっており、その部分は、軸25の端
部25aの内壁に形成された雌ネジに係合する雄ネジと
なっている。そして、ロッド60のこの雄ネジを軸25
の上記雌ネジに螺合し、締め付けることにより、ロッド
60が軸25に固着され、これにより軸25がロッド6
0の基部を構成している。なお、ロッド60と軸25は
ブラケット70に対して脱着可能である。また、案内ロ
ッド60もその中心部に全長にわたって穴60bが削孔
されており、軸25の上記穴25dに連通している。
【0016】このような構成を有する岩盤削孔装置によ
る削孔は次のようにして行う。岩盤19にはすでに孔1
7が形成されており、まずこの孔17に案内ロッド60
を図のように挿入して、架台1を固定する。このとき軸
25の端部25b側から、軸25の穴25d内に必要に
おうじて空気または水を加圧注入し、ロッド60の先端
開口60aからその空気または水を噴出させ、切削粉を
排除しながらロッド60を挿入する。案内ロッド60の
挿入により、案内ロッド60が岩盤に固定され、従って
ブラケット70も岩盤に固定されることになる。そし
て、削孔ロッド4を高速回転させ、削孔ビット3を除々
に前進させて、案内ロッド60を挿入した孔に隣接して
削孔を行う。削孔の際、削孔ロッド4の中空部分に注入
した水は削孔ビット3の前面開口より噴出し、削岩の結
果生じる切削粉を洗い流す。また、必要に応じて案内ロ
ッド60の穴60bにも空気または水が注入され、先端
から噴出する空気または水によっても切削粉が排除され
る。
【0017】そして、削孔が進行し、ブラケット70か
ら削孔ビット3までの距離がしだいに長くなると、削孔
ロッド4は孔17側に曲るようになり、岩盤19が特に
硬質の場合にはロッド4の曲りが大きく、削孔ビット3
の周辺部3aはロッド60に接触する。このとき従来の
削孔装置では、削孔ビット3の回転によりロッド60の
表面および削孔ビット3自身の周辺部が摩耗したり、あ
るいはロッド60およびビット3の破損を引き起こした
りすることになるが、本実施例の削孔装置では、削孔ビ
ット3の周辺部3aがロッド60に接触すると、案内ロ
ッド60は軸25を介して回転自在に、ベアリングケー
ス5内のベアリング5aにより支持されているので、削
孔ビット3の回転により案内ロッド60も回転する。従
って、ロッド60とビット3の周辺部3aとの間の摩擦
は極めて少なく、案内ロッド60表面および削孔ビット
3周辺部の摩耗はほとんど発生せず、また案内ロッド6
0および削孔ビット3の破損も回避できる。その結果、
案内ロッドおよび削孔ビットを頻繁に交換する必要がな
くなり、施工効率は大幅に向上する。
【0018】また、案内ロッド60と削孔ビット3の周
辺部3aとの間の摩擦が極めて少ないため、両者が接触
しても削孔ビット3の回転力はほとんど失われない。さ
らに、従来の削孔装置の削孔ロッド先端部104aのよ
うに特別太くする必要もないため、切削粉の後方への排
出がスムーズとなる。従って、高速削孔が可能であり、
この点でも施工効率が改善される。さらに、案内ロッド
60と削孔ビット3との間の摩擦が極めて少ないことか
ら、削孔ビット3と案内ロッド60とを従来より接近さ
せて配置し、削孔ビット3が案内ロッド60に最初から
接触した状態で削孔を行うことも可能である。そうする
ことによって、削孔ロッド4が案内ロッド60から離れ
る方向に多少曲ったとしても、新たに削孔された孔は、
深部においても必ず、案内ロッド60が挿入された孔に
接続されたものとなる。すなわち、岩盤の深部において
も正しく溝が形成される。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、スリット
状の溝を成す多数の孔を岩盤に削孔する際にすでに削孔
された前記孔に挿入する案内ロッドと、前記孔を削孔す
るための削孔ビットが装着された削孔ロッドと、架台の
先端に設けられ前記案内ロッドの基部を支持すると共
に、前記削孔ロッドをその長手方向に移動可能に支持す
るブラケットとを備えた岩盤削孔装置において、前記ブ
ラケットに案内ロッドの基部を回転可能に支持する支持
部材を設ける構成とした。そのため、削孔時に、削孔ビ
ットが案内ロッドに接触しても案内ロッドも回転し、案
内ロッドと削孔ビットとの摩擦は極めて少なくなり、案
内ロッドおよび削孔ビットの摩耗や損傷を防止して施工
効率の向上を図ることが可能となる。また、削孔ロッド
を特別太くする必要もないため、切削粉の排出がスムー
ズであり、必要におうじて削孔ロッドだけではなく案内
ロッドからも空気または水を噴出できるため、切削粉の
排出効率が向上して高速削孔が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の岩盤削孔装置の要部側面図、
(B)は(A)のAA断面図である。
【図2】案内ロッドを取り付けるための軸の拡大側面図
である。
【図3】本発明の岩盤削孔装置の斜視図である。
【図4】(A)は従来の岩盤削孔装置の正面図、(B)
は部分拡大図である。
【符号の説明】
1 架台 3 削孔ビット 4 削孔ロッド 5 ベアリングケース 5a ベアリング 60 案内ロッド 70 ブラケット 17 孔 19 岩盤

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリット状の溝を成す多数の孔を岩盤に
    削孔する際にすでに削孔された前記孔に挿入する案内ロ
    ッドと、 前記孔を削孔するための削孔ビットが装着された削孔ロ
    ッドと、 架台の先端に設けられ前記案内ロッドの基部を支持する
    と共に、前記削孔ロッドをその長手方向に移動可能に支
    持するブラケットと、 を備えた岩盤削孔装置において、 前記ブラケットに案内ロッドの基部を回転可能に支持す
    る支持部材を設けた、 ことを特徴とする岩盤削孔装置。
  2. 【請求項2】 前記ブラケットは、削孔時に岩盤に臨む
    一方の面と、岩盤とは反対側に臨む他方の面を有し、前
    記支持部材は前記他方の面に配設される請求項1記載の
    岩盤削孔装置。
  3. 【請求項3】 前記案内ロッドの端部には該案内ロッド
    と同一直線状に軸が連結され、この軸により前記案内ロ
    ッドの基部が構成されている請求項1または2記載の岩
    盤削孔装置。
  4. 【請求項4】 前記支持部材は、ブラケットに固定され
    るベアリングケースと、このベアリングケース内に配設
    されたベアリングを含んで構成されている請求項1,2
    または3記載の岩盤削孔装置。
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JPH08291686A true JPH08291686A (ja) 1996-11-05
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007113233A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Tobishima Corp 岩盤削孔装置
CN104975855A (zh) * 2015-06-19 2015-10-14 黄斌 一种矿石开采用钻孔机
JP2016098558A (ja) * 2014-11-21 2016-05-30 株式会社大林組 自由面形成工法

Cited By (3)

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