JP4501407B2 - 掘削工具 - Google Patents

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本発明は、軸線回りに回転されるシャンクデバイスの先端部外周に拡径ビットが取り付けられて、掘削時には上記拡径ビットが拡径した状態で位置決めされることにより所定の径の削孔を形成する掘削工具に関するものである。
この種の掘削工具としては、例えば特許文献1に、回転可能なドリルロッドの先端にエアハンマ本体を介して取り付けられて打撃力を受けるビット支持体(シャンクデバイス)と、このビット支持体の先端部に少なくとも1個形成された取付孔に着脱自在に取り付けられビット支持体から打撃力を受ける少なくとも1つのビット(拡径ビット)とを有し、上記ビットにはそのビット軸にビット支持体側と係合して回転力が伝達される係合部が形成されて、該ビットが拡縮式とされたものが提案されている。
しかして、このような拡径ビットを備えた掘削工具によれば、掘削時には拡径ビットを拡径させて削孔を形成するとともに該削孔にケーシングパイプを建て込んでゆき、所定の深さまで削孔が形成されたなら拡径ビットを縮径状態としてケーシングパイプ内を通し引き抜くことができ、ケーシングパイプを削孔内に埋設したまま掘削工具を回収することができる。
実公昭63−23508号公報(第1〜3頁、第1〜8図)
ところが、この特許文献1記載の掘削工具では、上述のようにビット軸に形成された係合部がシャンクデバイス側に係合して回転力が拡径ビットに伝達されるため、掘削時の回転力による荷重がこのビット軸の係合部に集中してしまい、軸部の破損を招くおそれがあった。また、掘削時に拡径ビットは上述のように拡径状態とされて、その先端外周部がシャンクデバイスの先端部よりも外周側に突出させられるため、この状態でシャンクデバイスから打撃力を受けることにより、この打撃力による荷重によって拡径ビットにそのビット軸を外周側に折り曲げるような力が作用し、これによってビット軸に折損が生じて以降の掘削が不可能となるおそれもあった。
本発明は、このような背景の下になされたもので、上述のような拡縮径式のビットを備えた掘削工具において、掘削時の回転、打撃力による荷重抑制し、掘削中の軸部の破損や折損等を確実に防いで円滑かつ効率的な掘削をすることができる掘削工具の提供を目的としている。
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、この発明は、以下の手段を提案している。
請求項1記載の発明は、掘削工具であって、軸線回りに回転されるシャンクデバイスの先端部外周にシャンクデバイスの先端面に開口する凹部が形成され、この凹部には、縮径した状態で該凹部内に収容可能、かつ上記軸線から偏心した中心軸回りに回転可能とされて上記凹部の壁面に当接することにより該軸線からの外径が上記シャンクデバイスの先端部の外径よりも拡径した状態で位置決めされる拡径ビットが取り付けられ、この拡径ビットの先端面と上記シャンクデバイスの先端面とは略面一とされてチップが植設されるとともに、上記拡径した状態における該拡径ビットの先端部には外周側に向かうに従い後端側に向かう傾斜部が形成されており、この傾斜部が外周側に向けて後端側に傾斜し始める位置が、上記拡径した状態において上記シャンクデバイスの先端部の外径よりも内側に位置し、掘削時において、上記拡径ビットの本体の後端面に形成された軸部の後端面と上記凹部に設けられた孔部の底面、および上記本体の後端面と上記凹部のうち上記孔部を除く部分の底面からなる凹部底面とが、ともに当接することを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、このように構成された掘削工具においては、まず拡径ビットが、シャンクデバイスの先端部に形成された凹部に収容され、掘削時のシャンクデバイスの回転によって上記中心軸回りに回転して凹部の壁面に当接することにより拡径状態で位置決めされるので、掘削時の回転力による荷重をこの凹部の壁面によって受け止めることができ、拡径ビットを軸部によって回転可能に支持した場合でもこの軸部の損傷を防ぐことができる。そして、さらにこの拡径ビットの先端部の上記傾斜部が傾斜し始める位置が、シャンクデバイスの上記凹部が形成される先端部の外径よりも内側に位置することにより、掘削時の打撃力によってこの拡径ビット先端部外周に作用する荷重の分力を上記軸部の近くに作用するようにさせることができて、例えば傾斜部の傾斜し始める位置がシャンクデバイスの先端部の外径よりも外周側に位置している場合に比べ、この打撃力による荷重によって軸部を折り曲げるように作用する力を緩和することができるとともに、傾斜部がシャンクデバイス先端部の外径よりも内周側に位置した部分では、この打撃力による軸線方向の荷重を上記凹部の底面によって受け止めることができるので、一層確実に軸部の折損等を防止することが可能となる。
さらに、掘削時に、上記拡径ビットの本体の後端面に形成された軸部の後端面と上記凹部に設けられた孔部の底面、および上記本体の後端面と上記凹部のうち上記孔部を除く部分の底面からなる凹部底面とが、ともに当接するので、掘削力を受ける面積が広くなり拡径ビット本体に加わる掘削力が分散される。また、曲げの起点が中心軸に近いので、掘削による打撃力が主として圧縮力として作用するので、打撃による曲げ応力が低減され拡径ビットの破損を抑制することができる。
請求項2記載の発明は、掘削工具であって、軸線回りに回転されるシャンクデバイスの先端部外周にシャンクデバイスの先端面に開口する凹部が形成され、この凹部には、縮径した状態で該凹部内に収容可能、かつ上記軸線から偏心した中心軸回りに回転可能とされて上記凹部の壁面に当接することにより該軸線からの外径が上記シャンクデバイスの先端部の外径よりも拡径した状態で位置決めされる拡径ビットが取り付けられ、上記拡径ビットの先端面が、上記シャンクデバイスの先端面に対して上記軸線方向後方に設けられ、上記拡径ビットの先端部には、上記拡径した状態において、上記中心軸を中心として、径方向外方に向かうに従い後端側に向かう傾斜部が形成され、該拡径ビットの先端面と上記傾斜部および上記シャンクデバイスの先端面にチップが植設され、掘削時において、上記拡径ビットの本体の後端面に形成された軸部の後端面と上記凹部に設けられた孔部の底面、および上記本体の後端面と上記凹部のうち上記孔部を除く部分の底面からなる凹部底面とが、ともに当接することを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、拡径ビットの先端面がシャンクデバイスの先端面に対して上記軸線方向後方に設けられているので、掘削をする場合、シャンクデバイスの先端面外径より内方側をシャンクデバイスの先端面が掘削し、拡径ビットはシャンクデバイスの先端面外径より外方側を掘削する。したがって、掘削における拡径ビットの負荷を軽減することができる。
また、拡径ビットの傾斜部が外周側に向けて後端側に傾斜し始める位置を、上記拡径した状態において上記シャンクデバイスの先端部の外径よりも内周側に位置させることにより、打撃力による軸線方向の荷重を上記凹部の底面によって受け止めることができるのでより好適である。
さらに、掘削時に、上記拡径ビットの本体の後端面に形成された軸部の後端面と上記凹部に設けられた孔部の底面、および上記本体の後端面と上記凹部のうち上記孔部を除く部分の底面からなる凹部底面とが、ともに当接するので、掘削力を受ける面積が広くなり拡径ビット本体に加わる掘削力が分散される。また、曲げの起点が中心軸に近いので、掘削による打撃力が主として圧縮力として作用するので、打撃による曲げ応力が低減され拡径ビットの破損を抑制することができる。
請求項3記載の発明は、掘削工具であって、軸線回りに回転されるシャンクデバイスの先端部外周にシャンクデバイスの先端面に開口する凹部が形成され、この凹部には、縮径した状態で該凹部内に収容可能、かつ上記軸線から偏心した中心軸回りに回転可能とされて上記凹部の壁面に当接することにより該軸線からの外径が上記シャンクデバイスの先端部の外径よりも拡径した状態で位置決めされる拡径ビットが取り付けられ、上記拡径ビットの先端部には、上記拡径した状態において、上記中心軸を中心として、上記シャンクデバイスの先端部外周端よりも径方向内方側の位置から径方向外方に向かうに従い後端側に向かう外側傾斜部が形成されるとともに、上記中心軸を中心として、上記シャンクデバイスの径方向内方側の位置から、該シャンクデバイスの径方向内方に向かうに従い後端側に向かう内側傾斜部が形成され、上記シャンクデバイスにおける先端面の上記軸線の周辺部に上記内側傾斜部に連続する凹所が形成され、掘削時において、上記拡径ビットの本体の後端面に形成された軸部の後端面と上記凹部に設けられた孔部の底面、および上記本体の後端面と上記凹部のうち上記孔部を除く部分の底面からなる凹部底面とが、ともに当接することを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、拡径ビットが拡径した状態において、拡径ビットには、中心軸を中心として、シャンクデバイスの径方向外方に向かうに従い後端側に向かう外側傾斜部が形成されるとともに、径方向内方に向かうに従い後端側に向かう内側傾斜部が形成されているので、掘削をする場合に拡径ビットの軸線方向にかかる力が、拡径ビット先端部の外周側と内周側に分散されて拡径ビットの中心軸に対して外周側と内周側に向かう曲げ応力が打ち消しあい、拡径ビットの軸部にかかる曲げ応力が小さくなる。したがって、軸部には圧縮応力はかかるが、曲げ応力が非常に小さいため中心軸が折れにくくなる。
また、シャンクデバイスにおける先端面の軸線の周辺部に、拡径ビットの内側傾斜部に連続する凹所が形成されているため、掘削時の真直性を向上させて掘削する穴の曲がりを抑制することができる。
さらに、掘削時に、上記拡径ビットの本体の後端面に形成された軸部の後端面と上記凹部に設けられた孔部の底面、および上記本体の後端面と上記凹部のうち上記孔部を除く部分の底面からなる凹部底面とが、ともに当接するので、掘削力を受ける面積が広くなり拡径ビット本体に加わる掘削力が分散される。また、曲げの起点が中心軸に近いので、掘削による打撃力が主として圧縮力として作用するので、打撃による曲げ応力が低減され拡径ビットの破損を抑制することができる。
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の掘削工具であって、上記拡径した状態における上記拡径ビットの先端部外周には、該拡径ビットの上記先端面に対して後端側に位置する段差部が形成されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、上記拡径した状態における上記拡径ビットの先端部外周に、上記傾斜部とともに、該拡径ビットの上記先端面に対して段差をもって後端側に後退する段差部を形成することにより、この段差部よりも内周側の先端側に突出することとなる部分が先行して削孔が掘削され、こうして先行掘削されることにより崩壊しやすくなった削孔の外周側を上記段差部が掘削することとなるので、掘削荷重の低減と掘削効率の向上とを図ることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の掘削工具であって、上記拡径ビットと上記シャンクデバイスのいずれか一方に係合凸部が設けられ、他方に係合凹部が設けられ、該係合凸部と該係合凹部が相互に係合した状態にて、上記拡径ビットを拡径した状態を保持することを特徴とする。
請求項5記載の発明によれば、掘削時において、拡径ビットと上記シャンクデバイスとが、相互に係合可能な凹係合凸部によって係合することによって、上記拡径ビットが拡径した状態を保持することができる。したがって、横方向の掘削穴を掘削する場合にも重力等によって拡径ビットがシャンクデバイスの凹部に倒れこむことがなく、安定した掘削を行うことができる。
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の掘削工具であって、上記拡径ビットの最外周チップ軸線の延長線と上記シャンクデバイスの先端面の上記凹部底面に沿う平面との交点が、上記シャンクデバイスの径方向外端より内方に位置することを特徴とする。
請求項6記載の発明によれば、拡径ビットの最外周チップ軸線の延長線と上記シャンクデバイス端面の交点が、上記シャンクデバイス先端部の外径より内方に位置しているので、掘削時に拡径ビットの最外周チップにかかる掘削力が、拡径ビットに形成された軸部と孔部に与える曲げ応力を低減し、拡径ビットが破損するのを抑制することができる。
また、拡径ビットの最外周チップ軸線の延長線と上記シャンクデバイス端面の交点を拡径ビットと上記シャンクデバイスの当接面上に形成させた場合、最外周チップにより拡径ビットの軸部に生じる曲げ応力をさらに低減することができ、より好適である。
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載の掘削工具であって、上記拡径ビットは、その後端部に形成された軸部が、上記凹部底面に形成された上記中心軸を中心とする孔部に嵌挿されて該中心軸回りに回転可能に取り付けられており、上記シャンクデバイスの先端部の外径Dおよび該シャンクデバイスに取り付けられる上記拡径ビットの数Nに対して、上記軸部の径Sが0.53D/N〜0.70D/Nの範囲に設定されるとともに、上記軸線を中心として上記中心軸を通る円の直径PがD−1.47S〜D−1.82Sの範囲に設定されていることを特徴とする。
請求項7記載の発明によれば、このように上記拡径ビットを、その後端部に形成された軸部が上記凹部底面に形成された上記軸部を中心とする孔部に嵌挿されて該中心軸回りに回転可能に取り付けた場合には、上記シャンクデバイスの先端部の外径Dおよび該シャンクデバイスに取り付けられる上記拡径ビットの数Nに対して、上記軸部の径Sは0.53D/N〜0.70D/Nの範囲に設定されるとともに、上記軸線を中心として上記中心軸を通る円の直径PはD−1.47S〜D−1.82Sの範囲に設定されるのが望ましい。
すなわち、軸部の径Sが上記範囲よりも小さいとこの軸部の剛性が不十分となるおそれがあり、逆に軸部の径Sが上記範囲より大きいと上記凹部も大きく形成しなければならなくなって、拡径ビットを複数取り付ける場合に隣接する上記凹部間の間隔は小さくなり、回転力による荷重を該凹部の壁面で十分に受け止めることができなくなるおそれが生じる。また、上記中心軸を通る円の直径Pが上記範囲よりも小さい場合も同様に拡径ビットを複数取り付ける場合に隣接する凹部間の間隔が小さくなり、逆にこの直径Pが上記範囲よりも大きいと孔部とシャンクデバイス先端部外周面との肉厚を確保できなくなるおそれが生じる。
請求項8記載の発明は、請求項1から請求項7のいずれかに記載の掘削工具であって、上記シャンクデバイス内には上記軸線に沿って先端側に向けブロー孔が形成されており、このブロー孔は上記シャンクデバイスの先端側で先端外周側に延びて上記シャンクデバイスの先端面と上記凹部の壁面との交差稜線部に開口させられていることを特徴とする。
請求項8の発明によれば、シャンクデバイス内に軸線に沿って先端側に向けブロー孔を形成し、このブロー孔をシャンクデバイスの先端側で先端外周側に延びてシャンクデバイスの先端面と上記凹部の壁面との交差稜線部に開口するように形成することにより、例えばこのブロー孔を凹部よりも内周側のシャンクデバイス先端面に開口させるのに比べ、該ブロー孔の軸線に対する傾斜を大きくすることができ、逆にシャンクデバイス先端面により掘削される削孔の孔底面に対する傾斜は小さくすることができるので、粘土層や泥岩層の掘削時に粘土や泥岩がブロー孔に入り込んで詰まりを生じるような事態を未然に防止することができる。
以上説明したように、本発明によれば、掘削時の回転、打撃力による荷重抑制し、掘削中の軸部の破損や折損等を確実に防いで円滑かつ効率的な掘削を図ることができる。
図1、図2、図3、図4、図5および図6は、本発明の第1の実施形態を示すものである。本実施形態においてシャンクデバイス1は、図1に示すようにその先端部1Aが後端部1Bよりも一段大径とされた外形略多段円柱状をなしており、この後端部1Bに図示されないハンマが取り付けられることによって、掘削時には図中に符号Tで示す方向に軸線O回りに回転力を受けるとともに該軸線O方向先端側(図1において左側)に打撃力を受ける。
また、上記先端部1Aは、その後端側の部分がこれより先端側に対して僅かに大径とされた多段状をなしていて、これによりその後端部外周には後端側に向けて一段凸となる段部1Cが形成されており、この段部1Cの外径すなわちシャンクデバイス1の最大径(ガイド径)は、円筒状のケーシングパイプAの内周に嵌挿可能な大きさとされる一方、この段部1Cよりも先端側の先端部1Aの外径Dは、上記ケーシングパイプAの最先端に取り付けられる内径の一段小さなやはり円筒状のケーシングトップBの内周に嵌挿可能な大きさとされ、上記段部1CがこのケーシングトップBの後端に当接することにより、上記打撃力のみがケーシングパイプAに伝達されて該ケーシングパイプAが前進し、削孔内に建て込み可能とされる。
このシャンクデバイス1の上記段部1Cより先端側の先端部1Aは外形略円柱状に形成され、その先端面1Dは概ね軸線Oに垂直な平坦面とされるとともに、この先端面1Dの中央には、内周側に向かうに従い緩やかな傾斜で漸次後退するテーパ面状の周面と、この周面の内周側にあって先端面1Dに対し僅かに後退した軸線Oを中心とする円形の底面とを備えたすり鉢状に凹む凹所1Eが形成されており、この凹所1Eを含めたシャンクデバイス1の先端面1Dには、超硬合金等の硬質材料よりなるチップ2が多数植設されている。
また、この先端部1Aの外周には、上記軸線Oに直交する断面が外周側に向けて開口する「コ」状をなす一対のくり粉の排出溝3A,3Bが、それぞれ軸線Oに平行に上記先端面1Dから段部1Cの後端に亙って延びるように、かつ周方向には互いに間隔をあけて隣接するように形成されており、このような対をなす排出溝3A,3Bが複数対(本実施形態では3対)周方向に等間隔に位置するように形成されている。
さらに、このシャンクデバイス1の先端部1A外周には、上記先端面1Dに開口する凹部4が形成されている。この凹部4は、軸線O方向においては図1に示すように上記段部1CがケーシングトップBの後端に当接した状態で該ケーシングトップBから先端側に位置するように、また周方向においては図2および図3に示すように上記対をなすくり粉の排出溝3A…,3B…のうちそれぞれの回転方向T側(図2および図3において反時計回り方向側)に位置する排出溝3Aから回転方向T後方側に向けて排出溝3Bを越え、この排出溝3Bとその回転方向T後方側の次の排出溝3Aとの略中間までの範囲に、さらに径方向においては図1〜図3に示すように回転方向T後方側に向けて漸次内周側に向かうようにされて上記凹所1Eに至らないところで外周側に切れ上がるように形成されている。
そして、この凹部4は、この回転方向T後方側で外周側に切れ上がって上記回転方向Tを向く壁面4Aと、この壁面4Aに中心軸Xを中心とした凹円筒面状の壁面4Bを介して滑らかに連なって回転方向T側に延びる外周側を向く壁面4Cと、これらの壁面4A〜4Cに直交して先端側を向く凹部底面(後述する孔部4Fを除く部分の底面)4D、およびこの凹部底面4Dの回転方向T側において外周側に向かうに従い該凹部底面4Dに対し後退するように傾斜する傾斜面4Eとから構成され、壁面4A〜4Cは軸線Oに平行に延びるように、また凹部底面4Dは軸線Oに垂直な方向に延びるようにされている。
従って、本実施形態では、上記排出溝3A,3Bがなす対の数と同数(3つ)となる、複数の凹部4…がシャンクデバイス1の先端部1A外周に形成されることとなり、これらの凹部4…も周方向に等間隔に形成されるとともに、凹部4…および各対をなす排出溝3A…,3B…は、それぞれ軸線O回りに120°ずつの回転位置で互いに同形状同大となるように形成されている。
また、上記凹部底面4Dには、上記壁面4Bがなす凹円筒の中心軸Xを中心とした一定内径の断面円形の孔部4Fが形成されるとともに、シャンクデバイス1の先端部1Aにはこの孔部4Fの断面がなす円の接線方向に延びるようにピン孔1Fが形成されていて、このピン孔1Fは上記円との接点部分において孔部4Fの内周面に開口するようにされている。
そして、このように形成された凹部4…のそれぞれには、拡径ビット5が、上記孔部4Fへの軸孔嵌合によって上記軸線Oから偏心したこの孔部4Fの中心軸X回りに回転可能にそれぞれ取り付けられており、シャンクデバイス1が掘削時の回転方向Tに回転することにより、この拡径ビット5は図2に示すように中心軸Xを中心に図中時計回り方向に回転して上記軸線Oからの外径が拡径した状態で位置決めされ、またこれとは逆にシャンクデバイス1が上記回転方向Tと反対の回転方向T後方側に回転したときには、図3に示すように上記凹部4に収容されて軸線Oからの外径がデバイス1の先端部1Aの外径D以下となるようにされている。
この拡径ビット5は、上記中心軸X方向視に概略扇形なす厚肉のブロック状の本体5Aと、この本体5Aの後端面5Mから垂直に突出して上記孔部4Fに嵌挿可能とされ、こうして孔部4Fに軸孔嵌合した際に中心軸Xを中心に延びる略円柱状の軸部5Bとが一体に形成されたものであって、この軸部5Bは、本体5Aの後端面5Mからの突出長さが上記孔部4Fの深さと略等しくされていて、図6に示すようにこの軸部5Bの後端面5Lが孔部4Fの底面4Hに当接した場合に、本体5Aの後端面5M凹部底面4Dに当接可能とされ、拡径ビット本体5Aの後端面5Mと軸部5Bの後端面5Lとに掘削力を分散することができるようになっている。
さらに、こうして本体5Aの後端面5Mと軸部5Bの後端面5Lが凹部底面4Dと孔部4Fの孔底とに当接して孔部4Fに軸部5Bが嵌挿された状態で、この孔部4Fの内周に開口した上記ピン孔1Fに対応した位置には、軸部5Bに断面半円状の環状溝5Cが形成されており、このように軸部5Bが嵌挿された状態でピン孔1Fにピン6を嵌挿して環状溝5Cに係合させリング7等によって固定することにより、拡径ビット5は先端側に抜け止めされた状態で上述のように中心軸X回りに回転可能に支持される。
また、図4、図5に示すように、拡径ビット5には係合凸部5Jが設けられ、シャンクデバイス1には係合凹部1Jが設けられている。したがって、拡径ビット5に設けられた係合凸部5Jとシャンクデバイスに設けられた係合凹部1Jが係合して、拡径ビット5が拡径した状態にてシャンクデバイス1にしっかりと保持されるので、横方向孔の掘削をする場合にも、重力等によって拡径ビット5が凹部4内に回転して、縮径することがない。
なお、図4、図5においては、拡径ビット5に係合凸部5Jが設けれ、シャンクデバイス1に係合凹部1Jが設けられる場合について説明したが、拡径ビット5に係合凹部を設けるとともに、シャンクデバイス1に係合凸部を設けてもよい。
また、図6に示すように、シャンクデバイス1は、拡径ビット5の最外周チップ2cの軸線の延長線とシャンクデバイス1の先端部1Aに形成された凹部4の凹部底面4Dに沿う平面との交点P1を、シャンクデバイス1の先端部1Aの外径よりも内側に位置させるように構成されている。
したがって、掘削時の最外周チップ2cに生じた応力を、凹部4の凹部底面4Dまたは孔部4Fの底面4Hで受けて分散させ、拡径ビット本体5Aに軸方向にかかる曲げ力を低減することができるので、拡径ビット本体5Aが破損するのを抑えることができる。
また、拡径ビット5の軸部5Bと孔部4Fに加わる力も低減されるので、軸部5Bと孔部4Fの破損や摩耗を抑制することができる。
さらに、拡径ビット5の最外周チップ2cの軸線の延長線とシャンクデバイス先端面1Aの交点を、拡径ビット5と凹部4の低部4Dが当接する面上に位置させて、かかる当接面で力を受けることによって、軸部5Bにかかる力を低減し、軸部5Bの破損を抑制することができる。
ここで、上記拡径ビット5の軸部5Bの径(直径)Sは、シャンクデバイス1の先端部1Aの上記外径Dおよび該シャンクデバイス1に取り付けられる拡径ビット5の数N(本実施形態では3)に対して、0.53D/N〜0.70D/Nの範囲に設定されている。また、上述のように凹部4…が周方向に等間隔かつ同形同大に形成されることにより、各凹部4の孔部4Fにおける上記中心軸Xは軸線Oを中心とした1つの円C上に位置することとなり、この軸線Oを中心として上記中心軸Xを通る円Cの直径Pは、上記シャンクデバイス1の先端部1Aの外径Dおよび拡径ビット5の軸部5Bの径Sに対して、D−1.47S〜D−1.82Sの範囲となるように設定されている。
さらに、この拡径ビット5の本体5Aの外周には、該拡径ビット5が上述のように拡径した状態で凹部4の上記壁面4Aに当接することにより該拡径ビット4を位置決めする側面5Dと、上記壁面4Bに摺接可能な中心軸Xを中心とした凸円筒面状の側面5Eと、拡径ビット5が縮径した状態で上記壁面4Cに当接する側面5Fと、この側面5Fと上記側面4Dとを結ぶ凸円筒面状の側面5Gとが形成されており、側面5D〜5Fは中心軸Xに平行に延びるように形成される一方、側面5Gは、後端側に向かうに従い漸次後退するように僅かに傾斜させられ、かつ該拡径ビット5が拡径した状態で図2に示すようにシャンクデバイス1の先端部1Aの外径Dよりも大径の上記軸線Oを中心とする円弧状をなすようにされている。
また、この拡径ビット5の本体5Aは、その厚さが上記凹部4の凹部底面4Dまでの深さと略等しくされて、その先端面5Hがシャンクデバイス1の上記先端面1Dと略面一な平坦面となるようにされ、この先端面5Hと上記側面5Gとの交差稜線部、すなわち上記拡径した状態における該拡径ビット5の先端部外周には、外周側に向かうに従い後端側に向かう傾斜部8が形成されていて、この傾斜部8を含めた拡径ビット5の先端面5Hには、やはり超硬合金等の硬質材料よりなるチップ2が多数植設されている。
そして、上記傾斜部8が上述のように外周側に向けて後端側に傾斜し始める位置は、拡径ビット5が拡径した状態において図1および図2に示すようにシャンクデバイス1の先端部1Aの外径Dよりも内周側に位置するようにされている。
ここで、本実施形態では上記傾斜部8は、外周側に向けて先端面5Hに対する傾斜が順次大きくなる複数段(本実施形態では3段)の多段面状に形成されていて、各段面8A〜8Cは上記拡径した状態でシャンクデバイス1の先端側から見て図2に示すように軸線Oを中心とした円弧に沿うように形成されている。
しかして、本実施形態においては、この傾斜部8が傾斜し始める位置、すなわち図2に示すように傾斜部8の最も内周側の段面8Aと先端面5Hの平坦面状の部分との交差稜線がなす円弧Rが、シャンクデバイス1の先端部1Aの外径Dの位置、すなわちこの先端部1Aの外周面よりも内周側に位置するようにされており、言い換えれば図1に示すように上記円弧Rの軸線Oに対する直径Qが上記先端部1Aの外径Dよりも小さくなるようにされているのである。なお、この傾斜部8においてチップ2は各段面8A〜8Cに略垂直に植設されている。また、拡径ビット5の先端面5Hと上記側面5Fとの交差稜線部、およびシャンクデバイス1の先端部1Aの先端面1Dと外周面との交差稜線部には面取りがなされており、この面取り部にもチップ2が垂直に植設されている。
さらに本実施形態では、シャンクデバイス1内に、上記軸線Oに沿ってその上記後端部1Bから先端部1Aに向け、上記ハンマ側から圧縮空気等の流体が供給されるブロー孔9が形成されており、こうして軸線Oに沿って先端側に延びたブロー孔9は、シャンクデバイス1の先端部1A内において小径の3つのブロー孔9A…と大径のやはり3つのブロー孔9B…とに分岐させられて、それぞれ先端外周側に延びるようにされている。このうち、小径のブロー孔9Aは、それぞれ各凹部4の壁面4C手前の凹部底面4D上に開口するように形成されて、図2に示すように拡径ビット5が拡径した状態でその本体5Aの上記側面5Fに向け上記流体を噴出するようにされている。そして、大径のブロー孔9Bは、やはり各凹部4において上記ブロー孔9Aよりも回転方向T側の、上記壁面4Cとシャンクデバイス1の先端面1Dとの交差稜線部に開口するようにされている。
このように構成された掘削工具は、そのシャンクデバイス1の先端部1Aが上述のようにケーシングトップBの先端から突出させられ、回転方向Tに回転されることによって拡径ビット5が回転して拡径し、上記ハンマによって打撃力を受けることによりこの拡径ビット5とシャンクデバイス1の上記チップ2により掘削を行う。
しかして、上記構成の掘削工具によれば、まずこの拡径ビット5が、シャンクデバイス1の先端部1Aに形成された凹部4に収容されて、その本体5Aの側面5Dが凹部4の壁面4Aに当接することにより拡径した状態で位置決めされるので、掘削時にこの拡径ビット5に作用する回転力による周方向の荷重をこの壁面4Aによって受け止めることができ、従来のようにビット軸の係合部により荷重を受け止めるのに比べ、この荷重を受け止める面積を大きく確保することができ、これにより上記回転力による荷重によって軸部5Bに損傷が生じるような事態を防止することができる。
そして、その一方で上記掘削工具によれば、この拡径した拡径ビット5の先端部外周に形成された傾斜部8が、上記シャンクデバイス1の先端部1Aの外径Dよりも内周側で外周側に向かうに従い後端側に傾斜し始めているので、掘削時の打撃力による軸線O方向の荷重については、拡径ビット5の中心軸X側(軸部5B側)近くに作用するようにさせることができ、これにより上記軸部5Bを外周側に折り曲げるように作用する力を緩和することができる。
すなわち、このような傾斜部8が上記外径Dよりも外周側で傾斜し始めていると、この傾斜部8に垂直に作用することとなる上記打撃力による荷重の軸線O方向の分力は中心軸Xから離れた位置に作用し、これにより上記軸部5Bを折り曲げるように作用する力が大きくなって軸部5Bの折損を生じるおそれがあるのに対し、上記構成の掘削工具では、図1に示すようにこの打撃力による荷重Fの軸線O方向の分力Gが中心軸Xに近い側で作用するので、上述の軸部5Bを外周側に折り曲げるように作用する力Hを小さくすることができてこのような軸部5Bの折損を防止することができるのである。
また、傾斜部8が外径Dより外周側で傾斜し始めている場合には、上記軸線O方向の分力がシャンクデバイス1の先端部1Aより外周に作用するのに対し、上記構成の掘削工具では傾斜部8が外径より内周側に位置した部分でこの分力Gを凹部4の凹部底面4Dでも受け止めることができ、シャンクデバイス1に作用する上記荷重Fを均一にすることができるとともに、軸部5Bの折損等を一層確実に防止することが可能となる。従って、上記構成の掘削工具においては、これらによって拡径ビット5の特に軸部5Bの破損が防がれることにより、例えば掘削中に拡径ビット5が脱落して以降の掘削が不可能となったりするのを防止することができ、円滑かつ確実な掘削作業を促すことが可能となる。なお、本実施形態では傾斜部8が上述のように多段面状に形成されているが、例えば軸線O方向に沿った断面が円弧等の凸曲線状をなす曲面状に形成されていてもよい。
また、本実施形態では、この拡径ビット5の軸部5Bの径Sが、シャンクデバイス1の先端部1Aの外径Dおよびシャンクデバイス1に取り付けられる拡径ビット5の数Nに対して0.53D/N〜0.70D/Nの範囲に設定されるとともに、上記軸線Oを中心としてこの軸部5Bの中心軸Xを通る円Cの直径Pは、D−1.47S〜D−1.82Sの範囲に設定されており、これらによっても軸部5Bの折損や拡径ビット5の脱落を確実に防止することができる。
すなわち、軸部5Bの径Sが外径Dおよび拡径ビット5の数Nに対して上記範囲を下回るほど小さいと該軸部5Bの剛性が不十分となって折損のおそれが生じ、また上記円Cの直径Pが上記範囲を上回るほど大きいと、軸部5Bが嵌挿される凹部5の孔部5Fとシャンクデバイス1の先端部1A外周面との肉厚が小さくなり、この部分が破損して拡径ビット5の脱落を招くおそれがある。さらに、軸部5Bの径Sが上記範囲よりも大きかったり、円Cの直径Pが上記範囲よりも小さかったりすると、周方向に隣接する凹部4同士の間隔が小さくなって上述のように回転力による荷重を確実に受け止められなくなるおそれが生じるが、軸部5Bの径Sや円Cの直径Pが上記範囲に設定された本実施形態の掘削工具では、このような問題が生じるのを防ぐことができる。
さらに本実施形態では、シャンクデバイス1内に上記軸線Oに沿ってブロー孔9が形成されており、このブロー孔9はシャンクデバイス1の先端側でブロー孔9A,9Bに分岐して先端外周側に延び、このうちブロー孔9Bはシャンクデバイス1の先端面1Dと上記凹部5の壁面5Cとの交差稜線部に開口するように形成されている。しかるに、例えばこの分岐したブロー孔9Bをシャンクデバイス1の先端面1Dにおいて凹部5よりも内周側に開口させた場合には、この先端面1Dに対するブロー孔9Bの傾斜が垂直に近くなり、粘土層や泥岩層を掘削する場合には粘土や泥岩がこのブロー孔9Bに入り込みやすくなって詰まりを生じるおそれがあるが、これに対して本実施形態ではブロー孔9Bを上記交差稜線部に開口させることによってその先端面1Dに対する傾斜を緩やかにすることができ、粘土等による詰まりの発生を防止することができる。また、こうしてブロー孔9Bを上記交差稜線部に開口させることで、隣接する凹部4間の肉厚もさらに確実に確保することができるという利点も得られる。
次に、図7は、本発明の第2の実施形態を示すものであり、第1の実施形態と共通する要素には同一の符号を配して説明を省略する。
第2の実施形態が、第1の実施形態と異なるのは、拡径ビット5の先端面5Hがシャンクデバイス1の先端面1Dに対して上記軸線O方向後方に設けられ、拡径ビット5の先端部には、拡径ビット5が記拡径した状態において、上記中心軸を中心として、径方向外方に向かうに従い後端側に向かう傾斜部18が形成され、拡径ビット5の先端面5Hと傾斜部18および記シャンクデバイス1の先端面1Dにチップ2が植設されている。
この実施の形態では、拡径ビット5の先端面5Hがシャンクデバイス1の先端面1Dに対して上記軸線O方向後方に設けられているので、掘削をする場合、シャンクデバイス1の先端面1Dの外径より内方側をシャンクデバイス1の先端面1Dが予め掘削し、拡径ビット5はシャンクデバイス1の先端面1Dの外径より外方側を掘削するので、拡径ビット5に対する掘削荷重を軽減するとともに、掘削ビット5の軸部5Bの折損等を抑制することができ、また、掘削効率の向上を図ることも可能となる。
また、拡径ビット5の傾斜部18が後端側に傾斜し始める位置を、拡径した状態においてシャンクデバイス1の先端部1Aの外径よりも内側に位置させることにより、打撃力による軸線O方向の荷重を凹部4の凹部底面4Dによって受け止めることができるので、より好適である。
次に、図8は、本発明の第3の実施形態を示すものであり、第1の実施形態と共通する要素には同一の符号を配して説明を省略する。
第3の実施形態が、第1の実施形態と異なるのは、断面視した場合に拡径ビット5の略中心軸Xを通る円周上に掘削時に最も先行する先端部5Kを設け、拡径ビット5の先端部外周には、拡径ビット5が拡径した状態において、シャンクデバイス1の先端部1Aの外周端よりも径方向内方側の位置から径方向外方に向かうに従い後端側に向かう傾斜部28が形成されるとともに、上記中心軸Xを中心として、上記中心軸Xを中心として、上記シャンクデバイス1の径方向内方側の位置から、該シャンクデバイス1の径方向内方に向かうに従い後端側に向かう内側傾斜部38が形成され、上記シャンクデバイスにおける先端面1Kの上記軸線Oの周辺部に上記内側傾斜部38に連続する凹部48が形成されている
拡径ビット5の先端面5Kと傾斜部28、38およびシャンクデバイス1の先端面1Kと凹部48には、チップ2が植設されている。
なお、第2、第3の実施形態における傾斜部18、28、38および凹部48は、傾斜部8同様に、例えば軸線O方向に沿った断面が円弧等の凸曲線状をなす曲面状に形成されていてもよい。
この実施の形態によれば、掘削時に拡径ビット5が最も先行する面5Kを挟んで内側傾斜部28と外側傾斜部38が形成されているので、掘削をする場合に拡径ビット5の軸部5Bにかかる曲げ応力が、拡径ビットが掘削時に最も先行する先端部5Kの外側と内側で分散して打ち消しあい、低減される。したがって、軸部5Bには圧縮応力はかかるが、曲げ応力が非常に小さいため、掘削ビット5の軸部5Bの折損等をさらに抑制することができる。
次に、図9および図10は、本発明の第4の実施形態を示すものであり、第1の実施形態と共通する要素には同一の符号を配して説明を省略する。本実施形態では、まず図10に示すようにシャンクデバイス1の先端部1Aに4つの凹部4…が形成されてそれぞれに拡径ビット5が取り付けられており、各凹部4は先端側から見て先端部1A外周側に開口する「コ」字状に形成され、すなわち上記壁面4A〜4Cに加えて壁面4Cの回転方向T側にも外周側に切れ上がる壁面4Gが形成されている。また、この凹部4の内周側は凹所1Eの外周側とオーバーラップして連通するようにされ、さらにシャンクデバイス1の先端部1A外周には各凹部4に対して1つずつの排出溝3Cが連通するように形成されている。
そして、さらに本実施形態では、上記傾斜部8が形成される拡径した状態における拡径ビット5の先端部外周に、この拡径ビット5の本体5Aの上記先端面5Hに対して段差をもって後端側に後退する段差部10が形成されている。ここで、本実施形態における傾斜部8は、傾斜の等しい4段の段面8A〜8Dが上記段差部10によって内外周に2段ずつ分けられたような形状とされており、ただしこの傾斜部8が傾斜し始める位置、すなわち最内周の段面Aと先端面5Hとの交差稜線がなす円弧Rの位置は、やはりシャンクデバイス1の先端部1Aの外径Dよりも内周側とされていて、特に本実施形態では上記段差部10が外径D上に位置するようにされている。
また、この段差部10は、互いに面一とされたシャンクデバイス1の先端面1Dおよび拡径ビット5の先端面5Hに平行とされ、すなわち軸線Oや中心軸Xに対しては垂直に延びるようにされていて、この段差部10にもチップ2が植設されている。さらに、シャンクデバイス1の先端部1Aの先端面1Dと外周面との交差稜線部には、拡径した状態の拡径ビット5の傾斜部8における内周側の段面8A,8Bと段差部10とに面一となるように、多段面状の面取りと先端面1Dに対して段差をもって後退する段差面とが周状に形成されている。
しかして、このような第4の実施形態の掘削工具においても、拡径ビット5が凹部4に収容されて、その側面5Dが壁面4Aに当接することにより拡径した状態で位置決めされるとともに、上記傾斜部8がシャンクデバイス1の先端部1Aの外径Dよりも内周側で傾斜し始めているため、第1の実施形態と同様にこの拡径ビット5の軸部5Bの折損等を防止して円滑かつ確実な掘削を促すことができる。また、この軸部5Bの径Sや軸線Oを中心として中心軸Xを通る円Cの直径Pを第1の実施形態と同様の範囲(ただし、N=4)に設定することにより、軸部5Bの剛性や孔部4Fと先端部1A外周面との肉厚を確実に確保するとともに、拡径ビット5の数Nすなわち凹部4の数が多くなっても隣接する凹部4間の間隔を適正に保持することができる。
そして、さらに本実施形態では、拡径した状態の拡径ビット5の先端部外周に、この拡径ビット5の先端面5Hに対して段差をもって後退する段差部10が形成されており、従ってこの拡径ビット5によって掘削が行われる際には、まず段差部10より内周側の先端側に一段突出した部分が先行して削孔を形成し、この削孔の外周部を後続の段差部10から外周側の部分が掘削するような形態となる。しかして、このように先行して掘削された削孔の外周部は地盤が緩んで崩壊し易い状態となっており、そのような部分が後続の段差部10から外周側によって掘削されて余堀されることにより、本実施形態によれば、掘削荷重の低減を図って掘削ビット5の軸部5Bの折損等をさらに一層確実に防止することができるとともに、掘削効率の向上を図ることも可能となる。
本発明の第1の実施形態を示す一部破断側面図である。 図1に示す実施形態の拡径ビットが拡径した状態を先端側からみた正面図である。 図1に示す実施形態の拡径ビットが縮径した状態を先端側からみた正面図である。 本発明の第1の実施形態の拡径ビットとシャンクデバイスの係合する部位の要部の正面図である。 図4のAA矢視を示す断面図である。 本発明の第1の実施形態の拡径ビットの軸部の要部を示す一部破断図である。 本発明の第2の実施形態を示す一部破断側面図である。 本発明の第3の実施形態を示す一部破断側面図である。 本発明の第4の実施形態を示す一部破断側面図である。 図9に示す実施形態を先端側から見た正面図である。
符号の説明
1 シャンクデバイス
1A シャンクデバイス1の先端部
1D シャンクデバイス1の先端面
1E 凹所
1J 係合凹部
2 チップ
4 凹部
4A〜4C,4G 凹部4の壁面
4D (凹部4の)凹部底面
4F 孔部
4H 孔部4Fの底面
5 拡径ビット
5A 拡径ビット5の本体
5B 拡径ビット5の軸部
5H 拡径ビット5の先端面
5J 係合凸部
5K 拡径ビット5の最も先行する面
5L 拡径ビットの軸部5Bの後端面
5M 拡径ビットの本体5Aの後端面
8 傾斜部
8A〜8D 傾斜部8の段面
9,9A,9B ブロー孔
10 段差部
18 傾斜部
28 外側傾斜部
38 内側傾斜部
48 凹部
O シャンクデバイス1の軸線
X 孔部4Fの中心軸
R 拡径ビット5の先端面5Hと傾斜部8との交差稜線がなす円弧(傾斜部8が外周側に向けて後端側に傾斜し始める位置)
D シャンクデバイス1の先端部1Aの外径
S 軸部5Bの径
C 軸線Oを中心として中心軸Xを通る円
P 円Cの直径
T 掘削時の回転方向

Claims (8)

  1. 軸線回りに回転されるシャンクデバイスの先端部外周にシャンクデバイスの先端面に開口する凹部が形成され、この凹部には、縮径した状態で該凹部内に収容可能、かつ上記軸線から偏心した中心軸回りに回転可能とされて上記凹部の壁面に当接することにより該軸線からの外径が上記シャンクデバイスの先端部の外径よりも拡径した状態で位置決めされる拡径ビットが取り付けられ、この拡径ビットの先端面と上記シャンクデバイスの先端面とは略面一とされてチップが植設されるとともに、上記拡径した状態における該拡径ビットの先端部には外周側に向かうに従い後端側に向かう傾斜部が形成されており、この傾斜部が外周側に向けて後端側に傾斜し始める位置が、上記拡径した状態において上記シャンクデバイスの先端部の外径よりも内側に位置し、掘削時において、上記拡径ビットの本体の後端面に形成された軸部の後端面と上記凹部に設けられた孔部の底面、および上記本体の後端面と上記凹部のうち上記孔部を除く部分の底面からなる凹部底面とが、ともに当接することを特徴とする掘削工具。
  2. 軸線回りに回転されるシャンクデバイスの先端部外周にシャンクデバイスの先端面に開口する凹部が形成され、この凹部には、縮径した状態で該凹部内に収容可能、かつ上記軸線から偏心した中心軸回りに回転可能とされて上記凹部の壁面に当接することにより該軸線からの外径が上記シャンクデバイスの先端部の外径よりも拡径した状態で位置決めされる拡径ビットが取り付けられ、上記拡径ビットの先端面が、上記シャンクデバイスの先端面に対して上記軸線方向後方に設けられ、上記拡径ビットの先端部には、上記拡径した状態において、上記中心軸を中心として、径方向外方に向かうに従い後端側に向かう傾斜部が形成され、該拡径ビットの先端面と上記傾斜部および上記シャンクデバイスの先端面にチップが植設され、掘削時において、上記拡径ビットの本体の後端面に形成された軸部の後端面と上記凹部に設けられた孔部の底面、および上記本体の後端面と上記凹部のうち上記孔部を除く部分の底面からなる凹部底面とが、ともに当接することを特徴とする掘削工具。
  3. 軸線回りに回転されるシャンクデバイスの先端部外周にシャンクデバイスの先端面に開口する凹部が形成され、この凹部には、縮径した状態で該凹部内に収容可能、かつ上記軸線から偏心した中心軸回りに回転可能とされて上記凹部の壁面に当接することにより該軸線からの外径が上記シャンクデバイスの先端部の外径よりも拡径した状態で位置決めされる拡径ビットが取り付けられ、上記拡径ビットの先端部には、上記拡径した状態において、上記中心軸を中心として、上記シャンクデバイスの先端部外周端よりも径方向内方側の位置から径方向外方に向かうに従い後端側に向かう外側傾斜部が形成されるとともに、上記中心軸を中心として、上記シャンクデバイスの径方向内方側の位置から、該シャンクデバイスの径方向内方に向かうに従い後端側に向かう内側傾斜部が形成され、上記シャンクデバイスにおける先端面の上記軸線の周辺部に上記内側傾斜部に連続する凹所が形成され、掘削時において、上記拡径ビットの本体の後端面に形成された軸部の後端面と上記凹部に設けられた孔部の底面、および上記本体の後端面と上記凹部のうち上記孔部を除く部分の底面からなる凹部底面とが、ともに当接することを特徴とする掘削工具。
  4. 上記拡径した状態における上記拡径ビットの先端部外周には、該拡径ビットの上記先端面に対して後端側に位置する段差部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の掘削工具。
  5. 上記拡径ビットと上記シャンクデバイスのいずれか一方に係合凸部が設けられ、他方に係合凹部が設けられ、該係合凸部と該係合凹部が相互に係合した状態にて、上記拡径ビットを拡径した状態を保持することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の掘削工具。
  6. 上記拡径ビットの最外周チップ軸線の延長線と上記シャンクデバイスの先端面の上記凹部底面に沿う平面との交点が、上記シャンクデバイスの径方向外端より内方に位置することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の掘削工具。
  7. 上記拡径ビットは、その後端部に形成された上記軸部が、上記凹部底面に形成された上記中心軸を中心とする孔部に嵌挿されて該中心軸回りに回転可能に取り付けられており、上記シャンクデバイスの先端部の外径Dおよび該シャンクデバイスに取り付けられる上記拡径ビットの数Nに対して、上記軸部の径Sが0.53D/N〜0.70D/Nの範囲に設定されるとともに、上記軸線を中心として上記中心軸を通る円の直径PがD−1.47S〜D−1.82Sの範囲に設定されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の掘削工具。
  8. 上記シャンクデバイス内には上記軸線に沿って先端側に向けブロー孔が形成されており、このブロー孔は上記シャンクデバイスの先端側で先端外周側に延びて上記シャンクデバイスの先端面と上記凹部の壁面との交差稜線部に開口させられていることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の掘削工具。
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