JPH08291098A - ペンタエリスリトール分岐アルキルエーテル類及びその製造法 - Google Patents

ペンタエリスリトール分岐アルキルエーテル類及びその製造法

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JPH08291098A
JPH08291098A JP9879995A JP9879995A JPH08291098A JP H08291098 A JPH08291098 A JP H08291098A JP 9879995 A JP9879995 A JP 9879995A JP 9879995 A JP9879995 A JP 9879995A JP H08291098 A JPH08291098 A JP H08291098A
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pentaerythritol
branched alkyl
acid
group
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JP9879995A
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Naomichi Hashizume
直道 橋爪
Hiroshi Kamiya
寛 紙谷
Katsumi Kita
克己 喜多
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の一般式(1) 【化1】 (式中、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基及びブ
チル基から選ばれる1〜4個の基で分岐した総炭素数16
〜24のアルキル基を示し、Aは-CH2CH(OH)CH2-又は-CH
(CH2OH)CH2- を示す)で表わされるペンタエリスリトー
ル分岐アルキルエーテル類及びその製造法。 【効果】 この化合物(1)は水分散系でサーモトロピ
ック液晶を形成し、非常に優れた潤滑性を示し、ほとん
ど全ての溶剤に対して相溶性を示し、かつ水と混合した
ときほとんど均一に容易に分散するなどの特性を有する
ため、トイレタリーや化粧品用の洗浄剤、乳化剤、分散
剤、湿潤剤、可溶化剤、液晶形成剤などとして極めて有
用なものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧料等の基剤、乳化
剤、潤滑剤、液晶形成剤などとして有用なペンタエリス
リトール分岐アルキルエーテル類及びその製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルやソルビタンエ
ステルのポリオキシアルキレンエーテル等のポリオール
エーテル類は、香粧品や化粧品の乳化剤、可溶化剤、潤
滑剤として利用されてきた。しかしながら、これらのポ
リオールエーテル類は、酸化エチレンや酸化プロピレン
等の酸化アルキレンの付加反応により製造されるが、得
られる生成物は種々のポリオキシアルキレン鎖長を有す
る混合物となり、高純度品を合成するのが困難であり化
粧品や香粧品等に利用した場合充分な性能が得られない
ことがあった。
【0003】また、自然界には、エーテル結合を有する
多価アルコールの誘導体が多数存在するが、それらのな
かでグリセリンのモノアルキルエーテル(グリセリルエ
ーテルと称する)が特によく知られている。例えば、魚
類の脂質中には、パルミチルグリセリルエーテル、ステ
アリルグリセリルエーテル及びオレイルグリセリルエー
テルが含まれている。
【0004】このようなグリセリルエーテルは、そのW
/O型乳化特性を利用して、化粧品基剤等への幅広い利
用がなされている(特開昭49-87612号、特開昭49-92239
号、特開昭52-12109号等)。また、このようなグリセリ
ルエーテルが種々の特性を有する非イオン型界面活性剤
である点に注目して、グリセリルエーテルと類似の分子
構造を有するポリオールエーテル化合物を多価アルコー
ルより誘導する試みがなされている(米国特許第225889
2号、特公昭52-18170号、特開昭53-137905号、特開昭54
-145224号等)。これらグリセリルエーテル誘導体の中
でアルキル基にイソステアリル基のような分岐アルキル
基を有する分岐アルキルグリセリルエーテル(油化学、
第36巻、第8号、588〜598頁(1987))やジグリセリン
に分岐アルキル基を導入したジグリセリンの分岐アルキ
ルエーテル(特公昭63-24496号、特開昭59-175445号
等)は、優れたW/O型乳化特性を有する非イオン型界
面活性剤として香粧品や化粧品に利用されてきた。
【0005】しかしながら、上記の分岐アルキルグリセ
リルエーテルやジグリセリンの分岐アルキルエーテル
は、優れたW/O型乳化特性を有する反面、シャンプ
ー、リンスあるいは化粧水のような水分含量の高い香化
粧品に使用する場合、親水性が低いために水への分散性
が悪く乳化不良を起こすことがあり、使用量が制限され
るため充分な効果を期待出来ないという問題があった。
【0006】従って、化粧料等の基剤、乳化剤、潤滑
剤、液晶形成剤などとして有用な非イオン型界面活性剤
の開発が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、後記一般式(1)で
表わされるペンタエリスリトール分岐アルキルエーテル
類が、水分散系にてサーモトロピック液晶を形成し、非
常に優れた潤滑性を示し、ほとんど全ての溶剤に対して
相溶性を示し、かつ水と混合したときほとんど均一に容
易に分散する等の特性を有すること、さらに化粧料基
剤、乳化剤、潤滑剤、液晶形成剤としてこれまでにない
非常に優れた性能を示すことを見いだし本発明を完成し
た。
【0008】すなわち、本発明は次の一般式(1)
【0009】
【化4】
【0010】(式中、R1 はメチル基、エチル基、プロ
ピル基及びブチル基から選ばれる1〜4個の基で分岐し
た総炭素数16〜24のアルキル基を示し、Aは-CH2CH(OH)
CH2-又は-CH(CH2OH)CH2- を示す)で表わされるペンタ
エリスリトール分岐アルキルエーテル類及びその製造法
を提供するものである。
【0011】本発明化合物を表わす一般式(1)中、R
1 はメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基から
選ばれる1〜4個の基で分岐した総炭素数16〜24のアル
キル基であるが、当該アルキル基の総炭素数は16〜22が
好ましく、16〜20がより好ましい。また当該アルキル基
の例としては、メチル分岐ヘプタデシル基、エチル分岐
ヘキサデシル基、n−プロピル分岐ペンタデシル基、n
−ブチル分岐テトラデシル基、メチル及びメチル分岐ヘ
キサデシル基、メチル及びエチル分岐ペンタデシル基、
メチル及びn−プロピル分岐テトラデシル基、メチル及
びメチル及びメチル分岐ペンタデシル基等が挙げられ
る。また、これらの分岐の位置は特に制限されないが、
6〜16位の中間付近がより好ましい。
【0012】より好ましい本発明化合物(1)の例とし
ては、次の化合物が挙げられる。
【0013】
【化5】
【0014】(式中、l、m1〜m8及びn1〜n8は、そ
れぞれm1+n1=13〜17、m2+n2=12〜16、m3+n3
=11〜15、m4+n4=10〜14、m5+n5=9〜13、m6
+n6=9〜13、l+m7+n7=11〜15、l+m8+n8
=7〜11を満たす0以上の整数を示す)
【0015】本発明化合物(1)は、例えば次の反応式
に従って製造することができる。
【0016】
【化6】
【0017】(式中、R1 及びAは前記と同じ)
【0018】すなわち、分岐アルキルグリシジルエーテ
ル(2)にペンタエリスリトール(3)を反応させるこ
とによりペンタエリスリトール分岐アルキルエーテル類
(1)が製造される。
【0019】分岐アルキルグリシジルエーテル(2)
は、対応する分岐アルキルアルコールにエピハロヒドリ
ンを反応させて分岐アルキルハロヒドリンエーテルとな
し、次いでこれを閉環させることによって製造すること
ができる。この反応に用いる分岐アルコールは、対応す
るカルボン酸のエステルを、例えば銅クロム触媒等を用
いて高圧接触還元することによって得られる。対応する
カルボン酸の例としては、例えばオレイン酸ダイマー製
造時の副産物として得られる脂肪酸を挙げることができ
る。
【0020】このオレイン酸ダイマー製造時の副産物と
して得られる脂肪酸は、次の一般式(4):
【0021】
【化7】R2-COOH (4)
【0022】(式中、R2 はメチル基、エチル基、プロ
ピル基及びブチル基から選ばれる1〜4個の基で分岐し
た総炭素数15〜24のアルキル基の混合物である)で表わ
される分岐脂肪酸の混合物である。
【0023】当該分岐脂肪酸混合物(4)のうち、メチ
ル分岐脂肪酸は25〜35%;エチル分岐脂肪酸は10〜15
%;プロピル分岐脂肪酸は4〜8%;メチル、エチル、
プロピル、ブチルのジ、トリ、テトラ−分岐脂肪酸は合
計が32〜40%を占める。さらに、この分岐脂肪酸混合物
(4)にはペンチル分岐脂肪酸、ヘキシル分岐脂肪酸、
アルキル鎖にシクロヘキサン環が結合した分岐脂肪酸等
が微量含まれている。従って、この分岐脂肪酸混合物
(4)を出発原料として用いて得た分岐アルキルグリシ
ジルエーテル(2)を原料として用いて製造した本発明
のペンタエリスリトール分岐アルキルエーテル類(1)
の分岐アルキル部分は、この分岐脂肪酸混合物のアシル
部分に相当するものである。
【0024】一方の原料であるペンタエリスリトール中
には、不純物としてペンタエリスリトールが縮合したジ
ペンタエリスリトールやトリペンタエリスリトールが含
まれている場合があり、ジペンタエリスリトール及びト
リペンタエリスリトールのグリシジルエーテル付加体が
少量副生するが、製品の性能、品質等に支障がなければ
そのまま使用してもよく、支障がある場合は、晶析操作
などにより精製したペンタエリスリトールを原料として
使用するのが好ましい。
【0025】化合物(2)と化合物(3)との反応は、
通常無溶媒で行われるが、多価アルコールと分岐アルキ
ルグリシジルエーテルの混合を助ける目的で有機溶媒を
使用するのが好ましい。かかる有機溶媒としては、例え
ばジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジメ
チルホルムアミド、N−メチルピロリドン等が挙げら
れ、多価アルコールに対して 0.1〜10.0倍量用いるのが
好ましい。
【0026】また、触媒としては、一般にエポキシ基の
反応触媒として知られている酸又は塩基性触媒を用いる
ことができるが、酸触媒を用いた場合、副反応として、
生成したペンタエリスリトール分岐アルキルエーテル類
(1)のエーテル結合の分解反応や水酸基の脱水反応が
生じるため好ましくなく、塩基性触媒を用いるのが好ま
しい。用いられる塩基性触媒としては、特に限定されな
いが、反応性及び経済性の点から、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエ
チラート、水素化ナトリウム等が挙げられる。これら塩
基性触媒は、ペンタエリスリトールに対して0.01〜20.0
重量%、特に 0.1〜10.0重量%の範囲で用いるのが好ま
しい。
【0027】反応は、50〜200℃、好ましくは80〜150℃
で行われる。反応温度が50℃未満では反応速度が遅く、
200℃を超えると生成物が着色してしまうので好ましく
ない。
【0028】なお、本反応において、反応系中に水分が
存在すると分岐アルキルグリシジルエーテルのエポキシ
基が水と反応してグリセリルエーテルが副生するので、
有機溶媒にペンタエリスリトールを溶解又は分散させ、
加熱して乾燥窒素ガスを吹き込んだり、減圧下で加熱脱
水したりして水分を除去してから、分岐アルキルグリシ
ジルエーテルを加えて反応させるのが好ましい。
【0029】反応終了後、例えば酢酸、クエン酸等の有
機酸又は硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸を加えて触媒を
中和し、次いで反応に用いた有機溶媒を除去する。有機
溶媒は、反応生成物の熱分解を避けるため、減圧下、通
常 120℃以下の温度で除去するのが好ましい。
【0030】反応混合物中には、本発明化合物(1)の
他に、通常ペンタエリスリトール1分子に分岐アルキル
グリシジルエーテルが2分子〜4分子付加した化合物が
含まれるが、必要に応じてシリカゲルカラムや溶媒抽出
等の公知の精製方法により、本発明化合物(1)を単離
することができる。
【0031】
【発明の効果】本発明のペンタエリスリトール分岐アル
キルエーテル類(1)は、水分散系でサーモトロピック
液晶を形成し、非常に優れた潤滑性を示し、ほとんど全
ての溶剤に対して相溶性を示し、かつ水と混合したとき
ほとんど均一に容易に分散するなどの特性を有するた
め、トイレタリーや化粧品用の洗浄剤、乳化剤、分散
剤、湿潤剤、可溶化剤、液晶形成剤などとして極めて有
用なものである。
【0032】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0033】参考例1 (1)分岐ステアリン酸の製造 400gのオレイン酸〔組成:パルミチン酸2%、リノール
酸8%、オクタデセン酸80%、ヘキサデセン酸4%、ス
テアリン酸1%〕と40gのH−モルデナイト型ゼオライ
ト(東ソー(株)製HSZ-620HOA:SiO2/Al2O3〔モル比〕
=15,平均細孔径6.7〜7Å)と8gの水をオートクレ
ーブに入れ、容器内を窒素で置換した後攪拌した。この
オートクレーブ内を300 ℃まで加熱し、18kgf/cm2 の蒸
気下に6時間保った。この反応混合物を冷却し、取り出
した後、ゼオライトを濾別した。これを減圧下で蒸留す
ることにより、モノマー酸(分岐不飽和脂肪酸)を340.
6g得た。
【0034】このモノマー酸と3.5gの5%Pd/Cをオート
クレーブに入れ、20kgf/cm2 の水素雰囲気下、150℃に
加熱し、3時間反応させた。反応終了後、冷却し触媒を
濾別した。こうして得られた粗分岐脂肪酸を常法に従っ
て溶媒分別法、すなわち粗分岐脂肪酸の約2倍重量のヘ
キサンを加え、−15℃に冷却し、結晶を濾別後、母液か
らヘキサンを留去して精製し、分岐ステアリン酸を271.
5g得た。得られた目的物のJIS K3331 に基づく酸価(A
V)、ケン化価(SV)、ヨウ素価(IV)は次の如きであ
った。 AV=161.7、 SV=176.5、 IV=9.0
【0035】得られた分岐ステアリン酸をピコリニル誘
導体化しGC/MS により構造解析を行った。その結果、当
該分岐ステアリン酸の脂肪酸組成は表1の通りであっ
た。
【0036】
【表1】
【0037】これらの同定データの例としてピコリニル
誘導体化して測定したGC/MS チャートを図1〜図8に示
す。
【0038】(2)分岐ステアリルアルコールの製造 参考例1(1)で得られた分岐ステアリン酸6123g、メ
タノール285g、98%硫酸6.26gを4つ口フラスコに仕込
み100 ℃まで昇温した。これにメタノールを500ml/hで
11時間吹き込んだ。反応は酸価(AV)で追跡した。28%
ナトリウムメトキシド/メタノール溶液160gを加えpH10
以上にした後、系中のメタノールを減圧留去した。80℃
にした後、ラジオライト75gを加えすばやく減圧濾過
し、褐色の液体を得た(分岐ステアリン酸メチル6312
g)。この分岐ステアリン酸メチル6277gにCu-Cr 触媒
No.32 を315g加え、圧力140kg/cm2、275 ℃、攪拌速度7
70r.p.m.で15時間かけ水素添加した。減圧濾過により触
媒を除き、粗分岐ステアリルアルコール5222g(92%)
を得た。これを減圧蒸留し、分岐ステアリルアルコール
3653g(70%)を得た。(蒸留条件 留出温度167〜179
℃、真空度2〜3.5mmHg)
【0039】 (3)分岐ステアリルグリシジルエーテルの製造 2lの4つ口フラスコに参考例1(2)で得られた分岐
ステアリルアルコール499.5g、エピクロロヒドリン385.
3g及びテトラn−ブチルアンモニウムブロミド(TBAB)
19.6gを仕込んで室温で攪拌しながら溶解させた。溶液
を45℃まで昇温し、減圧下エピクロロヒドリンを還流さ
せながら、激しく攪拌し48%水酸化ナトリウム水溶液61
4.8gを45〜55℃の温度範囲で2時間かけて反応槽に滴下
した。滴下終了後、反応液を50℃で3.5 時間熟成した。
熟成終了後、反応液に水600gを添加し、30分攪拌後、分
液ロートで分層後、上層(有機層)を1l4つ口フラス
コに移した。90℃まで昇温し、未反応エピクロロヒドリ
ンを40mmHgで留去した後、90℃/20mmHg でスチーミング
(5%対有機層)を行った。スチーミング終了後、水45
0g及びボウ硝49gをフラスコ内に加えて、ボウ硝が溶解
するまで攪拌し、分液ロートで分層した。上層を1l4
つ口フラスコに移して、85℃/30mmHg で1時間脱水した
後、ラジオライト♯800 7.0gを加えて濾過を行い、粗分
岐イソステアリルグリシジルエーテル535.4g(収率88.7
%) を得た。得られた粗分岐イソステアリルグリシジル
エーテル487.9gをスミス式薄膜蒸留装置を用いて、223
℃/0.5mmHgの条件で蒸留を行い、蒸留分岐イソステアリ
ルグリシジルエーテル425.7g(蒸留収率87.3%)を得
た。
【0040】実施例1 ペンタエリスリトール82g、ジメチルスルホキシド 200
g及び水酸化ナトリウム1gを 500mlフラスコに入れ、
105 ℃に加熱して溶解し、乾燥窒素ガスを吹き込み、水
及びジメチルスルホキシドを約20g留出させて反応系中
の水分を除去した。これに参考例1で得られたステアリ
ルグリシジルエーテル39gを1時間かけて滴下した後、
105 ℃で4時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、
反応混合物に酢酸 1.5gを加えて触媒を中和し、減圧
下、ジメチルスルホキシドを80℃で完全に蒸留除去し、
その残留物に99%エタノールを加えて析出した未反応ペ
ンタエリスリトールを濾別した。得られた濾液を、減圧
下でエタノールを留去した後、残渣に水 500ml及び酢酸
エチル 500mlを加えて酢酸エチル抽出を行い、酢酸エチ
ル可溶性画分より溶媒を留去して淡黄色のペンタエリス
リトール・分岐ステアリルグリシジルエーテルの付加体
の粗精製物63gを得た。この粗精製物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーを用い、アセトン:ヘキサン=
2:1の溶出溶媒で分離精製を行うと、目的とするペン
タエリスリトール・分岐ステアリルグリシジルエーテル
の1モル付加体が溶出し、その溶出画分を集めて溶媒を
留去して、目的とするペンタエリスリトール・分岐ステ
アリルグリシジルエーテルの1モル付加体16g(収率30
%)を得た。
【0041】水酸基価 482(計算値 486) NMR(CDCl3):δ(ppm) 3.95(1H,m,-OCH2-CHOH-CH2O-), 3.67(6H,s,-C(CH2 O
H)3),3.46(8H,m,-OCH2-), 1.30〜1.59(29H,b,-CH2-,-CH
-), 0.88(6H,m,-CH3) IR(液膜)cm-1:νO-H(-OH) 3200〜3400;νC-H(伸
縮)(-CH-,-CH2-,-CH3) 2850,2920; νC-H(変角)(-CH-,-CH2-,-CH3) 1375,1460;νC-O(-C
-O-) 1110,1035,1010
【0042】試験例1 実施例1で得られた本発明のペンタエリスリトール分岐
アルキルエーテルについて、室温での性状及び水への分
散性(濃度5重量%)を調べた。 (評価方法)室温での性状は、肉眼観察により調べた。
水への分散性は試料1gを30ml容サンプルビンに採取
し、そこに試料濃度5重量%になるようにイオン交換水
を加えた後、サンプルビンを1分間振とうし、5分間静
置してから分散状態を肉眼観察した。
【0043】(結果)その結果、実施例1で得られた化
合物は、室温で液晶を形成し、かつ水への分散性が良好
であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1(1)で得られた分岐イソステアリン
酸をピコリニル誘導体化して測定したGC/MS チャートの
帰属を示す図である。
【図2】参考例1(1)で得られた分岐イソステアリン
酸をピコリニル誘導体化して測定したGC/MS チャートの
帰属を示す図である。
【図3】参考例1(1)で得られた分岐イソステアリン
酸をピコリニル誘導体化して測定したGC/MS チャートの
帰属を示す図である。
【図4】参考例1(1)で得られた分岐イソステアリン
酸をピコリニル誘導体化して測定したGC/MS チャートの
帰属を示す図である。
【図5】参考例1(1)で得られた分岐イソステアリン
酸をピコリニル誘導体化して測定したGC/MS チャートの
帰属を示す図である。
【図6】参考例1(1)で得られた分岐イソステアリン
酸をピコリニル誘導体化して測定したGC/MS チャートの
帰属を示す図である。
【図7】参考例1(1)で得られた分岐イソステアリン
酸をピコリニル誘導体化して測定したGC/MS チャートの
帰属を示す図である。
【図8】参考例1(1)で得られた分岐イソステアリン
酸をピコリニル誘導体化して測定したGC/MS チャートの
帰属を示す図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基及びブ
    チル基から選ばれる1〜4個の基で分岐した総炭素数16
    〜24のアルキル基を示し、Aは-CH2CH(OH)CH2-又は-CH
    (CH2OH)CH2- を示す)で表わされるペンタエリスリトー
    ル分岐アルキルエーテル類。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (式中、R1 はメチル基、エチル基、プロピル基及びブ
    チル基から選ばれる1〜4個の基で分岐した総炭素数16
    〜24のアルキル基を示す)で表わされる分岐アルキルグ
    リシジルエーテルにペンタエリスリトールを反応させる
    ことを特徴とする一般式(1) 【化3】 (式中、Aは-CH2CH(OH)CH2- 又は-CH(CH2OH)CH2- を示
    し、R1 は前記と同じ)で表わされるペンタエリスリト
    ール分岐アルキルエーテル類の製造法。
JP9879995A 1995-04-24 1995-04-24 ペンタエリスリトール分岐アルキルエーテル類及びその製造法 Pending JPH08291098A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006118241A1 (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 液状エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

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WO2006118241A1 (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Nippon Kayaku Kabushiki Kaisha 液状エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物

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