JP2623376B2 - トリメチロールアルカン誘導体及びその製造方法 - Google Patents

トリメチロールアルカン誘導体及びその製造方法

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧料等の基剤、乳化
剤、潤滑剤などとして有用な、新規なトリメチロールア
ルカン誘導体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ポリオキシアルキレンアルキルエーテルやソルビタンエ
ステルのポリオキシアルキレンエーテル等のポリオール
エーテル類及びトリメチロールプロパン、トリメチロー
ルノナン等のトリメチロール化合物は、香粧品や化粧品
の乳化剤、可溶化剤、潤滑剤として、またアルキッド樹
脂、ポリウレタン、ポリエステルなどの工業原料等に利
用されている。
【0003】これらのうち、ポリオキシアルキレンアル
キルエーテルやソルビタンエステルのポリオキシアルキ
レンエーテル等のポリオールエーテル類は、酸化エチレ
ンや酸化プロピレン等の酸化アルキレンの付加反応によ
り製造されているが、得られる生成物は種々のポリオキ
シアルキレン鎖長を有するものの混合物で、高純度品を
合成するのは困難であり、化粧品や香粧品等の用途に使
用する場合には充分な性能が得られないことがあった。
【0004】また、トリメチロールプロパンやトリメチ
ロールノナン等の長鎖アルキル基を有するトリメチロー
ル化合物は、融点の高い固体であったり、親水基と親油
基のバランスが不適当で水への均一な分散が困難であっ
たり、各種溶剤との相溶性が劣るなどの欠点を有するた
め、性能的に満足できるものではなかった。
【0005】さらに、特開平1-283235号に開示されてい
るトリメチロールメチル分岐アルカンは、融点が低く、
水への分散性が優れているなどの特徴を有するものの、
原料としてホルムアルデヒドを使用するため、製品中に
少量のホルムアルデヒドが残存し、化粧品や香粧品に使
用するには、安全性の面で問題があった。
【0006】従って、化粧料等の基剤、乳化剤、潤滑剤
などとして有用なトリメチロール化合物が望まれてい
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、後記一般式(1)で
表される新規なトリメチロールアルカン誘導体が、安全
性の面で好ましくないホルムアルデヒドを使用せずに、
高純度に製造することができ、しかも非常に優れた潤滑
性を示し、かつ水と混合したときほとんど均一に容易に
分散するなどの特性を有すること、さらに、化粧料基
剤、乳化剤、潤滑剤等としてこれまでにない非常に優れ
た性能を示すことを見出し本発明を完成した。
【0008】すなわち、本発明は、次の一般式(1)
【0009】
【化8】
【0010】〔式中、nは0〜4の整数を示し、A1、A2
及びA3はそれぞれ水素原子又は基-CH2CH(OH)CH2OR 又は
【0011】
【化9】
【0012】(Rは炭素数16〜36の分岐アルキル基を示
す)を示す。但し、A1、A2及びA3がすべて水素原子とな
ることはない〕で表されるトリメチロールアルカン誘導
体及びその製造方法を提供するものである。
【0013】本発明のトリメチロールアルカン誘導体
(1)は、例えば次の反応式に示すように、トリメチロ
ールアルカン(4)と、対応するグリシジル分岐アルキ
ルエーテル(5)とを、塩基性触媒の存在下で加熱する
ことにより製造される。
【0014】
【化10】
【0015】(式中、n及びRは前記と同じ意味を有す
る)
【0016】本発明で用いられるトリメチロールアルカ
ンとしては、例えばトリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン、トリメチロールブタン、トリメチロール
ペンタン等が挙げられる。これらトリメチロールアルカ
ンは、単独又は混合して使用することができる。
【0017】また、グリシジル分岐アルキルエーテル
(5)は、式中の分岐アルキル基(R)が炭素数16〜3
6、好ましくは18〜24のものであり、これらの混合物を
使用することもできる。かかる分岐アルキル基Rとして
は、次の一般式(2)
【0018】
【化11】
【0019】(式中、p及びqはそれぞれ0〜33の整数
を示し、pとqの和は13〜33である)、又は次の一般式
(3)
【0020】
【化12】
【0021】(式中、r及びsはそれぞれ0〜33の整数
を示し、rとsの和は11〜31である)で表わされる基が
好ましい。
【0022】グリシジル分岐アルキルエーテルの具体例
としては、例えばグリシジルメチルペンタデシルエーテ
ル、グリシジルメチルヘキサデシルエーテル、グリシジ
ルメチルヘプタデシル(イソステアリル)エーテル、グ
リシジルメチルオクタデシルエーテル、グリシジルメチ
ルベヘニルエーテル、グリシジルエチルヘキサデシルエ
ーテル、グリシジルエチルオクタデシルエーテル、グリ
シジルエチルベヘニルエーテル、グリシジルブチルドデ
シルエーテル、グリシジルブチルヘキサデシルエーテ
ル、グリシジルブチルオクタデシルエーテル、グリシジ
ルヘキシルデシルエーテル、グリシジルヘプチルウンデ
シルエーテル、グリシジルオクチルドデシルエーテル、
グリシジルデシルドデシルエーテル、グリシジルデシル
テトラデシルエーテル、グリシジルドデシルヘキサデシ
ルエーテル、グリシジルテトラデシルオクタデシルエー
テル等が挙げられる。
【0023】用いられるトリメチロールアルカン(4)
とグリシジル分岐アルキルエーテル(5)との反応モル
比は、目的とするトリメチロールアルカン誘導体のエー
テル化度によって適宜選択することができる。例えば、
目的とするトリメチロールアルカン誘導体のモノエーテ
ル体含量の高いものを得るには、通常 1.2:1.0 〜 10.
0 :1.0 の比率でトリメチロールアルカンを過剰に使用
すればよく、モノエーテル体の生成量及び原料トリメチ
ロールアルカンの回収とを考慮すれば、 2.0:1.0 〜
6.0:1.0 の比率が好ましい。また、目的とするトリメ
チロールアルカン誘導体のジエーテル体含量の高いもの
を得るには、通常 0.3:1.0 〜 1.1:1.0の比率でグリ
シジル分岐アルキルエーテルを過剰に使用すればよく、
ジエーテル体の生成量を考慮すれば、 0.4:1.0 〜 0.
8:1.0 の比率が好ましい。
【0024】反応は、通常無溶媒で行われるが、トリメ
チロールアルカンとグリシジル分岐アルキルエーテルの
混合を助ける目的で有機溶媒を使用するのが好ましい。
かかる有機溶媒としては、例えばジメチルスルホキシ
ド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、N
−メチルピロリドン等が挙げられ、トリメチロールアル
カンに対して 0.1〜10.0倍量用いるのが好ましい。
【0025】また、触媒としては、一般にエポキシ基の
反応触媒として知られている酸又は塩基性触媒を用いる
ことができるが、酸触媒を用いた場合、副反応として、
生成したトリメチロールアルカン誘導体のエーテル結合
の分解反応や水酸基の脱水反応が生じるため好ましくな
く、塩基性触媒を用いるのが好ましい。用いられる塩基
性触媒としては、特に限定されないが、反応性及び経済
性の点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナト
リウムメチラート、ナトリウムエチラート、水素化ナト
リウム等が挙げられる。これら塩基性触媒は、トリメチ
ロールアルカンに対して0.01〜20.0重量%、特に 0.1〜
10.0重量%の範囲で用いるのが好ましい。
【0026】反応は、50〜200 ℃、好ましくは80〜150
℃で、5〜15時間行われる。反応温度が50℃未満では反
応速度が遅く、200 ℃を超えると生成物が着色してしま
うので好ましくない。
【0027】なお、本反応において、反応系中に水分が
存在するとグリシジル分岐アルキルエーテルのエポキシ
基が水と反応してグリセリルエーテルが副生するので、
有機溶媒にトリメチロールアルカンを溶解又は分散さ
せ、加熱して乾燥窒素ガスを吹き込んだり、減圧下で加
熱脱水したりして水分を除去してから、グリシジル分岐
アルキルエーテルを加えて反応させるのが好ましい。
【0028】反応終了後、例えば酢酸、クエン酸、硫
酸、塩酸、リン酸等の酸を加えて触媒を中和し、次いで
反応に用いた有機溶媒を除去する。有機溶媒は、反応生
成物の熱分解を避けるため、減圧下、通常 120℃以下の
温度で除去するのが好ましい。
【0029】このようにして得られる反応生成物には、
目的とするトリメチロールアルカン誘導体のモノエーテ
ル体の他に、未反応トリメチロールアルカン、トリメチ
ロールアルカンの水酸基のうち、2個及び/又は3個が
グリセリルエーテル化されたトリメチロールアルカン分
岐アルキルエーテルのジエーテル体及びトリエーテル体
が含有されている。これらのうち、未反応トリメチロー
ルアルカンは、例えば反応生成物にアセトンやジオキサ
ンなどのトリメチロールアルカンの溶解度が低い有機溶
媒を加えて析出除去する方法、減圧下で蒸留除去する方
法、水と酢酸エチルやメチルエチルケトン等の有機溶媒
との水/有機溶媒系での抽出操作など、公知の精製方法
により、除去することができる。本発明のトリメチロー
ルアルカン誘導体は、水への分散性の面でモノエーテル
体含量の高いものを使用することが好ましいが、ジエー
テル体やトリエーテル体は、性能上問題がなければ含有
したままで使用することができる。また、性能上問題が
ある場合には、例えばヘキサン、イソプロピルエーテ
ル、エチルエーテル、石油エーテル等の溶媒で抽出する
などの方法により除去するか、又は、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー等の各種クロマトグラフィーなど、
公知の精製方法により、目的とするトリメチロールアル
カンのモノエーテル体を単離することができる。ただ
し、本発明のトリメチロールアルカン誘導体のモノエー
テル体、ジエーテル体、トリエーテル体又はこれらの混
合物は、使用上問題がなければ、このような精製操作を
行わずに混合物のまま使用することができる。また、本
発明のトリメチロールアルカン誘導体は、従来公知のカ
チオン、アニオン又は非イオン型界面活性剤と併用する
こともできる。
【0030】
【発明の効果】本発明のトリメチロールアルカン誘導体
は、安全性の面で好ましくないホルムアルデヒドを使用
せずに、高純度に製造することができ、しかも非常に優
れた潤滑性を示し、ほとんど全ての溶剤に対して相溶性
を示し、かつ水と混合したときほとんど均一に容易に分
散するなどの特性を有するため、トイレタリーや化粧品
用の洗浄剤、乳化剤、分散剤、湿潤剤、可溶化剤などと
して極めて有用なものである。
【0031】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明を更に詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。なお、実施例において、1H-NMRスペクトルは、
BRUKER社製AC-200P NMR SPECTROMETERを用い、CDCl3(D2
O 存在下)を溶媒とし、濃度3%、内部標準 TMS、25℃
の条件で測定した。また、IRスペクトルは、日立製作所
製 270-30 赤外分光光度計を用い、25℃で KBr液膜法に
より測定した。
【0032】実施例1 トリメチロールプロパン80g、ジメチルスルホキシド 1
00g及び水酸化ナトリウム1gを 300mlフラスコに入
れ、105 ℃に加熱して溶解し、乾燥窒素ガスを吹き込
み、水及びジメチルスルホキシドを約10g留出させて反
応系中の水分を除去した。これにグリシジルイソステア
リルエーテル39gを1時間かけて滴下した後、105 ℃で
4時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応混合
物に酢酸 1.5gを加えて触媒を中和し、減圧下、ジメチ
ルスルホキシドを80℃で完全に蒸留除去し、その残留物
に水 500mlを加えて酢酸エチル抽出(250ml×2)を行い、
酢酸エチルを減圧下で留去してトリメチロールプロパン
グリセリルイソステアリルエーテルの粗精製物62gを得
た。この粗精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーを用い、アセトン:ヘキサン=5:1の溶出溶媒で分
離精製を行うと、目的とするトリメチロールプロパング
リセリルイソステアリルエーテルのモノエーテル体が溶
出し、その溶出画分を集めて溶媒を留去して、目的とす
るトリメチロールプロパングリセリルイソステアリルエ
ーテルのモノエーテル体26g(収率46%)を無色透明液
体として得た。なお、得られた NMRスペクトルを図1
に、IRスペクトルを図2に、それぞれ示した。NMR(CDCl
3):δ(ppm) 3.94(1H,m,-OCH2-CHOH-CH2O-), 3.41〜3.70(12H,m,-CH2
OH,-OCH2-), 1.27〜1.58(31H,b,-CH2-,-CH-),0.83(9H,
m,-CH3) IR(液膜)cm-1:νO-H (-OH) 3200〜3400; νC-H (伸
縮)(-CH-,-CH2-,-CH3)2850,2930; νC-H (変角)(-C
H-,-CH2-,-CH3) 1380,1440; νC-O (-C-O-) 1110,1060
【0033】実施例2 トリメチロールエタン72g、N−メチルピロリドン50g
及び水酸化ナトリウム1gを 300mlフラスコに入れ、12
0 ℃に加熱して溶解し、乾燥窒素ガスを吹き込み、水及
びN−メチルピロリドンを約10g留出させて反応系中の
水分を除去した。これにグリシジルイソステアリルエー
テル39gを2時間かけて滴下した後、120 ℃で4時間攪
拌しながら反応させた。反応終了後、反応混合物に酢酸
1.5gを加えて触媒を中和し、減圧下、N−メチルピロ
リドンを80℃で完全に蒸留除去し、さらにスミス蒸留器
を用いて未反応トリメチロールエタンを蒸留除去してト
リメチロールエタングリセリルイソステアリルエーテル
の粗精製物55gを得た。この粗精製物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーを用い、ヘキサン:アセトン=
4:1の溶出溶媒で分離精製を行うと、目的とするトリ
メチロールエタングリセリルイソステアリルエーテルの
モノエーテル体が溶出し、その溶出画分を集めて溶媒を
留去して、目的とするトリメチロールエタングリセリル
イソステアリルエーテルのモノエーテル体20g(収率39
%)を得た。 NMR(CDCl3):δ(ppm) 3.95(1H,m,-OCH2-CHOH-CH2O-), 3.40〜3.69(12H,m,-CH2
OH,-OCH2-), 1.28〜1.57(29H,b,-CH2-,-CH-),0.89(9H,
m,-CH3) IR(液膜)cm-1:νO-H (-OH) 3200〜3400; νC-H (伸
縮)(-CH-,-CH2-,-CH3)2840,2910; νC-H (変角)(-C
H-,-CH2-,-CH3) 1370,1450; νC-O (-C-O-) 1110,1070
【0034】実施例3 トリメチロールプロパン80g、ジメチルスルホキシド50
g及び水酸化ナトリウム 0.8gを 300mlフラスコに入
れ、120 ℃に加熱して溶解し、乾燥窒素ガスを吹き込
み、水及びジメチルスルホキシドを約10g留出させて反
応系中の水分を除去した。これにグリシジルオクチルド
デシルエーテル40gを2時間かけて滴下した後、120 ℃
で6時間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応混
合物に酢酸 1.2gを加えて触媒を中和し、減圧下、ジメ
チルスルホキシドを80℃で完全に蒸留除去し、残渣に水
500mlを加え、メチルエチルケトン1000ml(500ml×2)で
抽出した。得られたメチルエチルケトン層をボウ硝で乾
燥したのち、濾過及び溶媒を留去して、トリメチロール
プロパングリセリルオクチルドデシルエーテルの粗精製
物53gを得た。この粗精製物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーを用い、ヘキサン:アセトン=5:1の溶
出溶媒で分離精製を行うと、目的とするトリメチロール
プロパングリセリルオクチルドデシルエーテルのモノエ
ーテル体が溶出し、その溶出画分を集めて溶媒を留去し
て、目的とするトリメチロールプロパングリセリルオク
チルドデシルエーテルのモノエーテル体29g(収率46
%)を得た。 NMR(CDCl3):δ(ppm) 3.97(1H,m,-OCH2-CHOH-CH2O-), 3.41〜3.70(12H,m,-CH2
OH,-OCH2-), 1.24〜1.58(35H,b,-CH2-,-CH-),0.85(9H,
m,-CH3) IR(液膜)cm-1:νO-H (-OH) 3200〜3400; νC-H (伸
縮)(-CH-,-CH2-,-CH3)2860,2930; νC-H (変角)(-C
H-,-CH2-,-CH3) 1380,1440; νC-O (-C-O-) 1120,1060
【0035】比較例1 トリメチロールプロパン70g、ジメチルスルホキシド 2
00g及び水酸化ナトリウム1gを 500mlフラスコに入
れ、100 ℃に加熱して溶解し、乾燥窒素ガスを吹き込
み、水及びジメチルスルホキシドを約20g留出させて反
応系中の水分を除去した。これにグリシジルステアリル
エーテル33gを2時間かけて滴下した後、110 ℃で5時
間攪拌しながら反応させた。反応終了後、反応混合物に
酢酸 1.5gを加えて触媒を中和し、減圧下、ジメチルス
ルホキシドを80℃で完全に蒸留除去し、その残留物にア
セトン 500gを加えて析出した未反応トリメチロールプ
ロパンを濾別した。得られた濾液を、減圧下でアセトン
を留去し、トリメチロールプロパングリセリルステアリ
ルエーテルの粗精製物45gを得た。この粗精製物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーを用い、ヘキサン:ア
セトン=2:1の溶出溶媒にて分離精製を行うと、目的
とするトリメチロールプロパングリセリルステアリルエ
ーテルのモノエーテル体が溶出し、その溶出画分を集め
て溶媒を留去して、目的とするトリメチロールプロパン
グリセリルステアリルエーテルのモノエーテル体22g
(収率47%)を得た。なお、NMR 及びIRスペクトル分析
より、得られた化合物はトリメチロールプロパングリセ
リルステアリルエーテルのモノエーテル体であることを
確認した。
【0036】試験例1 実施例で得られた本発明のトリメチロールアルカン誘導
体及び従来知られている化合物について、室温での性状
及び水への分散性(濃度5重量%)を調べた。結果を表
1に示す。 (評価方法)室温での性状は、肉眼観察により調べた。
水への分散性は試料1gを30ml容サンプルビンに採取
し、そこに試料濃度5重量%になるようにイオン交換水
を加えた後、サンプルビンを1分間振とうし、5分間静
置してから分散状態を肉眼観察した。
【0037】
【表1】
【0038】試験例2 実施例で得られた本発明化合物を用い、表2に示す組成
のヘアリンス剤を製造し、そのリンス性能を調べた。結
果を表2に示す。 (製造方法)70℃に加熱した水に、同温度に加熱して溶
解した成分を加え、攪拌して混合させた後、攪拌しなが
ら室温まで冷却し、ヘアリンス剤を得た。 (評価方法)今までにコールドパーマ、ブリーチ等の美
容処理を行ったことのない日本人女性の毛髪20g(長さ
15cm)を束ね、この毛髪束をアニオン活性剤を主成分と
する市販シャンプーで洗浄処理し、表2に示すヘアリン
ス剤2gを均一に塗布し、次いで30秒間流水ですすぎ洗
いした後、タオルドライを行った。この湿潤状態の毛髪
束について、柔軟性、平滑性及び油性感を官能評価し
た。評価基準は、特に優れているものは◎、良好なもの
は○、普通のものは△、劣るものは×、として示した。
【0039】
【表2】
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたトリメチロールプロパング
リセリルイソステアリルエーテルのモノエーテル体のN
MRスペクトルを示す図面である。
【図2】実施例1で得られたトリメチロールプロパング
リセリルイソステアリルエーテルのモノエーテル体のI
Rスペクトルを示す図面である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(1) 【化1】 〔式中、nは0〜4の整数を示し、A1、A2及びA3はそれ
    ぞれ水素原子又は基-CH2CH(OH)CH2OR又は 【化2】 (Rは炭素数16〜36の分岐アルキル基を示す)を示す。
    但し、A1、A2及びA3がすべて水素原子となることはな
    い〕で表されるトリメチロールアルカン誘導体。
  2. 【請求項2】 一般式(1)において、nが0又は1で
    ある請求項1記載のトリメチロールアルカン誘導体。
  3. 【請求項3】 一般式(1)において、Rが次の一般式
    (2) 【化3】 (式中、p及びqはそれぞれ0〜33の整数を示し、pと
    qの和は13〜33である)で表される基である請求項1又
    は2記載のトリメチロールアルカン誘導体。
  4. 【請求項4】 一般式(1)において、Rが次の一般式
    (3) 【化4】 (式中、r及びsはそれぞれ0〜30の整数を示し、rと
    sの和は11〜31である)で表される基である請求項1又
    は2記載のトリメチロールアルカン誘導体。
  5. 【請求項5】 一般式(1)において、A1、A2及びA3
    うち、1個が基-CH2CH(OH)CH2OR又は 【化5】 (Rは炭素数16〜36の分岐アルキル基を示す)である請
    求項1〜4いずれかの項記載のトリメチロールアルカン
    誘導体。
  6. 【請求項6】 次の一般式(4) 【化6】 (式中、nは0〜4の整数を示す)で表されるトリメチ
    ロールアルカンと、次の一般式(5) 【化7】 (式中、Rは炭素数16〜36の分岐アルキル基を示す)で
    表されるグリシジルエーテルとを有機溶媒中で塩基性触
    媒の存在下で反応させることを特徴とする請求項1〜5
    いずれかの項記載のトリメチロールアルカン誘導体の製
    造方法。
JP3075272A 1991-04-08 1991-04-08 トリメチロールアルカン誘導体及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2623376B2 (ja)

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