JPH08289957A - パチンコ機の発射装置 - Google Patents

パチンコ機の発射装置

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JPH08289957A
JPH08289957A JP9884395A JP9884395A JPH08289957A JP H08289957 A JPH08289957 A JP H08289957A JP 9884395 A JP9884395 A JP 9884395A JP 9884395 A JP9884395 A JP 9884395A JP H08289957 A JPH08289957 A JP H08289957A
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正博 竹内
Yoshio Wakana
芳生 若菜
Makoto Tayui
誠 田結
Hidekatsu Takeuchi
英勝 竹内
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置をコンパクトにしてパチンコ機内のスペ
ース効率を向上させることができ、しかも取り扱いが容
易なパチンコ機の発射装置を提供する。 【構成】 パチンコ機の上皿(賞球受皿)8から供給さ
れるパチンコ球Tを、遊技領域の隅に沿って設けられた
円弧状のガイドレールへ向けて発射するための発射装置
14は、ガイドレールへ向かう直線方向に沿って斜めに
固定された直方体状の基部26と、基部26上の長手方
向に往復移動可能に設けられた移動部材28とを備えて
おり、移動部材28には、上皿8の供給筒8aから1個
ずつ供給されるパチンコ球Tを載置するための載置部Q
が形成されている。この装置14では、移動部材28を
ガイドレール側へ(図にて右から左へ)向けて一定の加
速度で移動させることにより、球Tを押し出すように発
射する。よって、球Tの発射方向及び速度を、長大な発
射レールを用いることなく適切に制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パチンコ機の発射装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、パチンコ機の発射装置は、例
えば特公昭57−11673号公報にも記載されている
ように、パチンコ機の遊技領域の隅に沿って設けられた
円弧状のガイドレールへ向けて傾斜して設置された発射
レールと、発射レールの下端部に形成されてパチンコ機
の前面に設けられた賞球受皿からのパチンコ球が載置さ
れる発射位置に、上端を臨ませた状態で回動自在に設け
られた発射杵と、この発射杵を、その上端が発射レール
の発射位置へ向かう方向に付勢するコイルスプリング
と、発射杵をコイルスプリングの付勢力に抗して回動さ
せると共に、その発射杵を所定の回動位置で開放するモ
ータと、を備えたものが実用化されている。
【0003】そして、この種の発射装置では、パチンコ
機の前面に設けられた回転操作部材(発射ハンドル)が
回転操作されると、上記モータが作動して、発射杵が発
射レールへ向けて往復回動し、発射レールの発射位置に
順次載置される賞球受皿からのパチンコ球が、発射杵の
上端で突かれて発射レールに沿って発射されるように構
成されている。
【0004】つまり、従来の発射装置では、発射杵によ
って突かれたパチンコ球が、発射レールに沿って転がり
或いは発射レール上を摺動した後、上記ガイドレールへ
と発射されるように構成されており、その発射されたパ
チンコ球は、ガイドレールからパチンコ機の遊技領域へ
誘導される。
【0005】尚、この種の発射装置では、発射ハンドル
の回転量に応じて上記コイルスプリングの張力(付勢
力)が強くなるように構成されており、これによって、
発射杵がパチンコ球を突く強さ、即ち発射速度が大きく
なるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の発射装置では、パチンコ球を発射杵で突くことによ
って、パチンコ球(発射球)に対し極めて短時間に初速
を与え、その後、パチンコ球の方向を発射レールによっ
て決定するものであるため、球の方向や速度を安定させ
るためには、ある程度の長さの発射レールが必要とな
る。よって、パチンコ機内のスペース効率が低下すると
いう問題があった。
【0007】また、発射レールの微妙な曲がりや反り或
いは凹凸等によって、発射球の方向や速度が大きく変化
してしまうため、発射レールを精度良く製造しなければ
ならず、それができない場合には、各パチンコ機毎に発
射レールを微調整する必要が生じて、パチンコ機の組み
立て作業等に手間がかかるという問題もある。
【0008】また更に、発射杵でパチンコ球の中心を確
実に突かなければ、パチンコ球に変則的な回転が生じ
て、発射球の方向が安定しない所謂「飛びむら」が発生
してしまうため、上記従来の発射装置では、発射レール
にてパチンコ球が載置される発射位置と発射杵との相対
位置を極めて微妙に調整する必要があり、パチンコ機の
組み立て或いは設置作業に多大な手間がかかっていた。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、装置をコンパクトにしてパチンコ機内の
スペース効率を向上させることができ、しかも取り扱い
が容易なパチンコ機の発射装置を提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた請求項1に記載の本発明は、パチンコ機の前
面に設けられた賞球受皿から供給されるパチンコ球を、
前記パチンコ機の遊技領域の隅に沿って設けられた円弧
状のガイドレールへ向けて発射するパチンコ機の発射装
置であって、前記ガイドレールへ向かう直線方向に沿っ
て設けられた所定長の基部と、該基部にて所定の原点位
置と前記ガイドレール側の所定の終端位置との間の領域
に、前記直線方向に往復移動可能に設けられると共に、
前記パチンコ球を載置して前記原点位置から前記終端位
置へ向けて移動する際に該パチンコ球を押し出すための
載置部を有する移動部材と、該移動部材を前記基部に対
して往復移動させる駆動手段と、該駆動手段を制御し
て、前記移動部材を前記原点位置から前記終端位置へ速
度が次第に大きくなるように移動させ、その後、該移動
部材を前記終端位置から前記原点位置へ戻す移動制御手
段と、を備え、前記移動部材の載置部には、該移動部材
が前記原点位置から前記終端位置へ移動を開始する前に
前記賞球受皿からのパチンコ球が載置されるように構成
されたこと、を特徴とするパチンコ機の発射装置を要旨
としている。
【0011】また、請求項2に記載の本発明は、前記パ
チンコ機は、前記ガイドレールを流下するファール球を
受けて当該パチンコ機の前面にて前記賞球受皿の下方に
設けられた第2の賞球受皿に誘導する回収通路を有して
おり、前記パチンコ機の前面には、前記移動部材の載置
部に載置されたパチンコ球を前記第2の賞球受皿に落下
させる球抜き動作を指令するための球抜きスイッチが設
けられると共に、前記移動制御手段は、前記球抜きスイ
ッチが操作されると、前記パチンコ球が前記ガイドレー
ルから前記遊技領域内へ到達しない程度の速度で前記移
動部材を移動させること、を特徴とする請求項1に記載
のパチンコ機の発射装置を要旨としている。
【0012】そして、請求項3に記載の本発明は、請求
項1又は請求項2に記載のパチンコ機の発射装置におい
て、前記駆動手段は、前記移動部材側に設けられた固定
磁極と、前記基部側にて前記移動部材の移動経路に沿っ
て設けられた複数のコイルと、を備えたリニアモータと
して構成され、前記移動制御手段は、前記複数のコイル
を適宜励磁して、前記コイルに前記固定磁極を吸引或い
は反発する磁界を発生させることにより、前記移動部材
を前記基部に対して移動させること、を特徴としてい
る。
【0013】
【作用及び発明の効果】上記のように構成された請求項
1に記載のパチンコ機の発射装置においては、パチンコ
機の遊技領域の隅に沿って設けられた円弧状のガイドレ
ールへ向かう直線方向に沿って、所定長の基部が設けら
れており、その基部にて所定の原点位置とガイドレール
側の所定の終端位置との間の領域には、前記直線方向に
往復移動可能に移動部材が設けられている。
【0014】そして、移動部材は、駆動手段により基部
に対して往復移動させられ、移動制御手段が、その駆動
手段を制御して、移動部材を、基部の原点位置から終端
位置へ速度が次第に大きくなるように移動させ、その
後、移動部材を基部の終端位置から原点位置へ戻すので
あるが、移動部材には、パチンコ球を載置して基部の原
点位置から終端位置へ向けて移動する際にそのパチンコ
球を押し出すための載置部が設けられており、その載置
部には、移動部材が基部の原点位置から終端位置へ移動
を開始する前に、パチンコ機の前面に設けられた賞球受
皿からのパチンコ球が載置される。
【0015】よって、請求項1に記載の発射装置におい
ては、移動部材が基部の原点位置から終端位置へ向けて
移動を開始すると、賞球受皿から供給されたパチンコ球
は、移動部材の載置部に当接しつつ、ガイドレールへ向
けて速度を増していき、移動部材が基部の終端位置に達
して停止した瞬間に、そのパチンコ球は、移動部材から
離れてガイドレールへ向けて射出されることとなる。つ
まり、請求項1に記載の発射装置では、上述した従来装
置のようにパチンコ球を瞬間的に突くのではなく、軍艦
の甲板から航空機を射出する所謂カタパルト(射出装
置)の如く、パチンコ球を加速させてガイドレールへ向
けて発射するようにしている。
【0016】従って、このような請求項1に記載の発射
装置によれば、上述した従来装置のように長大な発射レ
ールを用いることなく、且つ、基部の長さが短くても、
パチンコ球の発射方向と発射速度とを、基部の向きと移
動部材の移動速度とによって適切にコントロールするこ
とができる。しかも、上述した従来装置のように、パチ
ンコ球(発射球)に変則的な回転を与えてしまうことも
ない。
【0017】よって、請求項1に記載の発射装置によれ
ば、装置をコンパクトにして、パチンコ機内のスペース
を有効に活用することができるようになる上に、パチン
コ機においてパチンコ球の発射状態を調整するための作
業を、極めて容易に行うことができるようになる。
【0018】尚、移動制御手段が駆動手段を制御して、
移動部材を基部の原点位置から終端位置へ移動させる速
度、即ちパチンコ球の発射速度(射出速度)は、遊技者
によって任意に調整できるように構成することができ
る。例えば、パチンコ機の前面に回転操作部材を設ける
と共に、その回転量を検出する検出手段を設け、移動制
御手段が、その検出手段の検出結果に基づいて、移動部
材の移動速度を変化させるように構成すればよい。
【0019】次に、請求項2に記載のパチンコ機の発射
装置では、パチンコ機が、ガイドレールを流下するファ
ール球(即ち、遊技領域に達せずにガイドレールに沿っ
て落下する発射球)を受けて当該パチンコ機の前面にて
賞球受皿の下方に設けられた第2の賞球受皿に誘導する
回収通路を有している。
【0020】そして、パチンコ機の前面には、移動部材
の載置部に載置されたパチンコ球を第2の賞球受皿に落
下させる球抜き動作を指令するための球抜きスイッチが
設けられており、移動制御手段は、その球抜きスイッチ
が操作されると、パチンコ球がガイドレールから遊技領
域内へ到達しない程度の速度で移動部材を移動させる。
【0021】このような発射装置によれば、球抜きスイ
ッチを操作すると、賞球受皿からの発射すべきパチンコ
球は、ガイドレールへ到達した後にガイドレールを流下
して回収通路に落下することとなる。よって、賞球受皿
に貯留されたパチンコ球を、遊技領域に発射してしまう
ことなく、確実にファール球として第2の賞球受皿へ回
収することができる。
【0022】即ち、従来より遊技者がパチンコ遊技を終
了する際には、通常、上側の賞球受皿と下側の第2の賞
球受皿とを連通する所定の通路を開いて、賞球受皿に貯
留されたパチンコ球を第2の賞球受皿に落下させ、第2
の賞球受皿に貯ったパチンコ球を回収するようにしてい
る。そして、従来の発射装置において、賞球受皿から発
射装置までに至る球供給通路にパチンコ球が残ってしま
った場合には、遊技者は、発射球がガイドレールから遊
技領域内へ到達しない程度に発射ハンドルを緩く回転操
作し、発射球を故意にファール球にして上記回収通路か
ら第2の賞球受皿へ落下させるようにしていた。しかし
ながら、この場合には発射ハンドルを微妙に操作する必
要がある。
【0023】これに対して、請求項2に記載の発射装置
によれば、パチンコ機の前面に設けられた球抜きスイッ
チを操作するだけで、発射球を確実にファール球として
第2の賞球受皿へ落下させることができ、遊技者は、パ
チンコ遊技を終了する際に、自分の獲得したパチンコ球
を極めて簡単に全て回収できる。
【0024】ところで、移動部材を移動させる駆動手段
としては、その主要部として回転式のモータを用いるこ
とも考えられるが、この場合には、モータの回転力を直
線方向の運動に変換するための機械的な機構が必要とな
り、また、移動部材の速度制御を行うことも難しくな
る。
【0025】そこで、請求項3に記載のパチンコ機の発
射装置では、請求項1又は請求項2に記載の発射装置に
おいて、駆動手段は、移動部材側に設けられた固定磁極
と、基部側にて移動部材の移動経路に沿って設けられた
複数のコイルと、を備えたリニアモータとして構成され
ており、移動制御手段は、基部側の複数のコイルを適宜
励磁して、そのコイルに移動部材側の固定磁極を吸引或
いは反発する磁界を発生させることにより、移動部材を
基部に対して移動させるようにしている。
【0026】つまり、請求項3に記載の発射装置では、
駆動手段としてリニアモータを採用し、移動制御手段と
してリニアモータの推進装置を用いるようにしている。
そして、このような発射装置によれば、移動部材を、一
切の機構部品を用いることなく直線的に往復移動させる
ことができるため、当該装置の耐久性を高めることがで
きる。しかも、移動部材の移動速度及び移動方向を直接
制御できるため、当該装置の制御性を向上させることが
できる。
【0027】
【実施例】以下、本発明が適用された実施例のパチンコ
機の発射装置(以下、単に発射装置という)について説
明する。まず、図1は本実施例の発射装置を備えたパチ
ンコ機2の正面図である。図1に示すように、パチンコ
機2の遊技領域4の左隅には、円弧状のガイドレール6
が設けられており、遊技領域4の下方には、ガイドレー
ル6を経由して遊技領域4内へ発射されるパチンコ球を
貯留すると共に、入賞に応じた景品球が排出される賞球
受皿としての上皿8が設けられている。
【0028】そして、上皿8の下方には、第2の賞球受
皿としての下皿10が設けられており、上皿8に形成さ
れた図示しない球通路が遊技者等によって開操作される
と、上皿8に貯留されたパチンコ球が、球排出口10a
から下皿10へ落下するように構成されている。また、
ガイドレール6から遊技領域4内へ到達せずにガイドレ
ール6を流下する所謂ファール球は、上記球排出口10
aと連通する回収通路12(図1にて一点鎖線で示す部
分)に受け取られて、球排出口10aから下皿10に落
下してくるように構成されている。
【0029】一方、パチンコ機2の内部において、上皿
8の右下付近には、後述するように上皿8から1個ずつ
供給されるパチンコ球をガイドレール6へ向けて発射す
るための発射装置14が設けられている。そして、パチ
ンコ機2の前面において、下皿10の右横付近のパネル
16には、上記発射装置14を作動させると共に、発射
装置14から発射されるパチンコ球(以下、発射球とも
いう)の発射速度を調節するための発射ダイヤル18
と、発射装置14の作動を強制的に停止させるためのス
トップボタン(以下、ストップスイッチという)20
と、発射球を故意にファール球にして回収通路12から
下皿10へ落下させるための球抜きボタン(以下、球抜
きスイッチという)22と、が配設されている。また、
発射ダイヤル18の下方には、遊技者が発射ダイヤル1
8を触った状態で手を置くための手置き台24が、パネ
ル16から前方へ向けて設けられている(図8参照)。
【0030】次に、発射装置14の構成について図1〜
図5を用いて説明する。尚、図2は発射装置14の正面
図であり、図3は発射装置14の上面を表す平面図であ
り、図4は図2におけるX−X方向の概略断面図であ
る。また、図5は発射装置14を駆動するための駆動部
の構成を表す概略説明図である。
【0031】まず、図1〜図3に示すように、本実施例
の発射装置14は、ガイドレール6へ向かう直線方向
(図1にて矢印Y1で示す方向)に沿って斜めに固定さ
れた直方体状の基部26と、基部26の上面に、その長
手方向に往復移動可能に設けられた移動部材28とを備
えており、基部26は、図2,3において左右の両端部
から夫々伸びた固定片30を、パチンコ機2内の所定の
固定板等にネジ止めすることによって固定されている。
【0032】尚、本実施例の発射装置14は、移動部材
28を図2,3において右から左へ移動させることによ
って、ガイドレール6へ向けてパチンコ球Tを発射する
ものであり、以下の基部26及び移動部材28に関する
説明において、先端或いは先端側とは、図2,3にて左
側(即ちガイドレール6側)を示し、後端或いは後端側
とは、図2,3にて右側(即ちガイドレール6とは反対
側)を示すものとする。
【0033】ここで、図3及び図4に示すように、基部
26の上面には、その長手方向にスライド孔32が形成
されており、移動部材28の底部に形成された断面が逆
T字状の脚部28aが、上記スライド孔32に嵌挿され
ることにより、移動部材28は基部26の上面で移動可
能に保持されている。
【0034】また、図2及び図3に示すように、基部2
6の後端からは上方へ向けて支持板34が形成されてお
り、その支持板34には、後端側から先端側へ向けてネ
ジ36が螺入されている。そして、支持板34から突出
したネジ36の先端には、移動部材28が基部26の後
端側へ最も移動したときに(即ち、図2に示す状態のと
きに)、移動部材28の後端面に当接するストッパ38
が取り付けられている。また更に、基部26の先端から
はガイドレール6側へ向けて支持棒40が突出してお
り、その支持棒40の先端にもストッパ42が取り付け
られている。そして、このストッパ42には、移動部材
28が基部26の先端側へ最も移動したときに、移動部
材28の先端が当接する。
【0035】即ち、本実施例においては、移動部材28
がストッパ38に当接する位置が、移動部材28の原点
位置となり、移動部材28がストッパ42に当接する位
置が、移動部材28の終端位置となっている。一方、図
2及び図3に示すように、移動部材28の後端からは上
方へ向けて支持部28bが延びており、その支持部28
bの上端には、ローラ44が水平方向を軸心として回動
自在に取り付けられている。
【0036】また、移動部材28において、そのほぼ中
央位置には、基部26の上面に対して垂直な壁部28c
が形成されており、その壁部28cから移動部材28の
先端側にかけての部分には、基部26の上面に対して水
平は平坦部28dが形成されている。そして、壁部28
cと平坦部28dとからなる直角面には、後述するよう
に上皿8から供給されるパチンコ球Tを確実に載置する
ための溝Mが形成されている。即ち、本実施例では、壁
部28cと平坦部28dとからなる部分によって、パチ
ンコ球Tを載置して押し出すための載置部Qが形成され
ている。
【0037】尚、上記載置部Qに形成された溝Mは、図
2及び図3にて点線で示すように、壁部28cにおいて
は、パチンコ球Tの球面に合った略半球状に形成されて
おり、平坦部28dにおいては、パチンコ球Tの球面に
合った円弧を有する長溝として形成されている。
【0038】一方更に、図4及び図5に示すように、移
動部材28の脚部28aの下面には、固定磁極としての
永久磁石50が、その移動方向(図5にて矢印Y2で示
す方向)に向けてS極とN極とが交互になるように固着
されており、また、基部26の内部には、移動部材28
の移動経路(即ち基部26の長手方向)に沿って、複数
のコイル52が一定間隔で規則正しく列設されている。
また更に、基部26の内部には、上記各コイル52に夫
々励磁電流を流すための複数のドライバからなる駆動回
路54と、図示はされていないが、上記永久磁石50か
らの磁界に基づき移動部材28の位置を検出するための
磁気センサ(例えば、ホール素子)と、が設けられてい
る。尚、図4において、56は駆動回路54からコイル
52へ通電を行うためのリード線である。
【0039】即ち、本実施例の発射装置14では、駆動
手段として、例えば特開平2−174552号公報にも
開示されているような周知のリニアモータの構成を有し
ており、後述する発射制御回路が駆動回路54を制御す
ることによって、各コイル52には、磁気センサにより
検出された移動部材28の位置に応じて、永久磁石50
を吸引或いは反発する磁界が発生するように励磁電流が
供給され、これによって、移動部材28は、基部26の
長手方向に所望の速度で往復移動させられる。尚、基部
26内の駆動回路54及び磁気センサと、上記発射制御
回路とは、図2及び図3に示されるリード線58によっ
て接続されている。
【0040】次に、上皿8から発射装置14へ、発射す
べきパチンコ球を1個ずつ供給するための球供給機構に
ついて説明する。図2に示すように、球供給機構は、上
皿8から下方に延びてパチンコ球T(T1,T2,…)
を一列に一個ずつ落下させる供給筒8aの下端部付近に
設けられた揺動部材60を主要部として構成されてい
る。
【0041】この揺動部材60は、そのほぼ中央位置に
形成された長孔62を、パチンコ機2内の所定位置から
突出した固定軸64に貫通させることによって取り付け
られており、中心から互いに所定角度で四方へ延びた4
つの突起片h,i,j,kを有している。そして、その
突起片h〜kのうち、図2において右上方へ向かって延
びた突起片jの先端には、その部分を下方に付勢するた
めのスプリング66が取り付けられている。また、突起
片h〜kのうち、図2において下方へ向かって延びた突
起片kの突起片h側の面sは、移動部材28のローラ4
4が当接して当該揺動部材60を動かすための作用面s
になっている。
【0042】ここで、このような球供給機構の動作と発
射装置14の動作とを、図2と共に図6及び図7を用い
て説明する。尚、図6は、球供給機構によって移動部材
28の載置部Qにパチンコ球Tが載置された後、そのパ
チンコ球Tが発射されるまでの動作を表す説明図であ
り、図7は、図6のパチンコ球Tが発射されてから、次
のパチンコ球T1が移動部材28の載置部Qに載置され
るまでの動作を表す説明図である。
【0043】まず、図2に示すように、移動部材28が
ストッパ38に当接する原点位置にあるときは、移動部
材28のローラ44が、揺動部材60の上記作用面sの
下端部をせり上げる。よって、揺動部材60は、長孔6
2の分だけ上方へ押し上げられると共に、スプリング6
6の付勢力に抗して左廻りに回動させられる。そして、
この初期状態においては、揺動部材60の突起片h,i
のうち、突起片iの方が供給筒8aの内部に突出して、
供給筒8aから落下しようとするパチンコ球T1をせき
止める。尚、移動部材28の載置部Qには、既にパチン
コ球Tが載置されているものとする。
【0044】そして、移動部材28が上記原点位置から
終端位置へ向かって移動を開始すると、ローラ44は揺
動部材60の作用面sに当接しながら突起片h側へ移動
する。すると、揺動部材60は、供給筒8a内のパチン
コ球T1,T2,…の重量により長孔62に沿って下方
へ下がり出すと共に、スプリング66の付勢力によって
右廻りに回動し、この結果、図6(A)に示すように、
突起片iが供給筒8aの内部から退出すると共に、今度
は突起片hの方が供給筒8aの内部に突出する。よっ
て、図2において突起片iによってせき止められていた
パチンコ球T1は、ほぼパチンコ球1個分だけ下がっ
て、今度は突起片hによってせき止められることとな
る。
【0045】その後は、移動部材28が発射ダイヤル1
8の回転量に応じた一定の加速度で上記終端位置へ向け
て移動され、図6(B)に示すように、ローラ44が揺
動部材60の作用面sから完全に離れると、揺動部材6
0は最も下方に下がることとなる。
【0046】また、移動部材28の載置部Qに載置され
ていた最初のパチンコ球Tは、移動部材28の移動に伴
い、載置部Q(特に、壁部28c)に当接しつつ、ガイ
ドレール6へ向けて速度を増していき、移動部材28が
ストッパ42に当接して停止した瞬間に(即ち移動部材
28が終端位置に達した瞬間に)、そのパチンコ球T
は、移動部材28から離れて、ガイドレール6へ向けて
発射されることとなる。
【0047】一方、上記のようにパチンコ球Tが発射さ
れると、換言するならば移動部材28が終端位置に達す
ると、移動部材28は、今度は逆に上記終端位置から原
点位置へ向かって移動される。そして、図7(A)に示
すように、移動部材28のローラ44が、揺動部材60
の作用面sに当接しながら原点位置側へ移動すると、揺
動部材60は、図6(A)の場合と全く逆に、上方へ押
し上げられると共に、スプリング66の付勢力に抗して
左廻りに回動される。この結果、突起片hが供給筒8a
の内部から退出しようとすると共に、突起片iが供給筒
8aの内部に突出しようとする。
【0048】その後、図7(B)に示すように、移動部
材28の後端がストッパ38に当接すると(即ち移動部
材28が原点位置に復帰すると)、揺動部材60は、図
2に示した状態に戻って、突起片hが供給筒8aから完
全に退出し、突起片iの方だけが供給筒8aの内部に突
出することとなる。
【0049】すると、図6及び図7(A)において突起
片hによってせき止められていたパチンコ球T1は、供
給筒8aから落下して、次に発射すべきパチンコ球とし
て移動部材28の載置部Qに載置されることとなり、ま
た、供給筒8aにて、そのパチンコ球T1よりも1個上
に配列していたパチンコ球T2は、突起片iによってせ
き止められる。
【0050】そして、その後は、図6(A),(B)の
状態と図7(A),(B)の状態とが繰り返されること
により、発射装置14からガイドレールへ向けてパチン
コ球T(T1,T2…)が順次発射されることとなる。
次に、発射ダイヤル18について、図8を用いて説明す
る。
【0051】図8に示すように、パチンコ機2にて発射
ダイヤル18が設けられるパネル16の裏面には、軸部
70aの回転量(回転位置)に応じて抵抗値が変化する
ポテンショメータ70が、その軸部70aをパネル16
の表面側に突出させて固定されている。そして、発射ダ
イヤル18は、パネル16から突出した軸部70aの先
端に同心状に取り付けられている。また、ポテンショメ
ータ70からパネル16側とは反対側へ突出した軸部7
0aの端部には、有底の円筒形に形成された円筒部材7
2が同心状に固定されている。
【0052】一方、パチンコ機2の内部において、パネ
ル16の奥側に設けられた固定板74には、モータ76
及びモータ76によって駆動される減速機78が一体で
固定されており、減速機78の回転軸78aに同心状に
取り付けられたローラ80が、円筒部材72の内周面7
2aに所定の摩擦力を伴って接触している。
【0053】尚、モータ76は、その内部に駆動回路7
6aを備えており、その駆動回路76aは、リード線8
2によって後述する発射制御回路に接続されている。ま
た、図8において、76bはモータ76の回転軸であ
り、84はポテンショメータ70の抵抗値を検出するた
めのリード線である。そして、図8には示されていない
が、発射ダイヤル18には、当該発射ダイヤル18が人
によって触られたことを検出するためのタッチセンサ8
6(図9参照)が内蔵されており、このタッチセンサ8
6からのリード線(図示せず)も、上記リード線82,
84と共に、後述する発射制御回路に接続されている。
【0054】このように構成された発射ダイヤル18に
おいては、後述するように、人が発射ダイヤル18を触
っているときには、モータ76の駆動は行われないよう
になっている。よって、遊技者が発射ダイヤル18を回
すと、軸部70aを介して発射ダイヤル18に直結され
た円筒部材72が、その内周面72aをローラ80の表
面に摺動させながら回転し、これによって、発射ダイヤ
ル18に適度な操作感が与えられる。また、このとき、
軸部70aが回転してポテンショメータ70の抵抗値が
変化するため、これによって発射ダイヤル18の回転量
が検出される。
【0055】一方、後述するように、人が発射ダイヤル
18を触っていないときには、発射ダイヤル18が所定
の基準位置に戻るようにモータ76が駆動される。よっ
て、人が発射ダイヤル18を回してから手を放すと、モ
ータ76によって減速機78の回転軸78aが回転し、
回転軸78aに取り付けられたローラ80の回転によ
り、円筒部材72が回転されて、発射ダイヤル18が自
動的に基準位置へ戻されることとなる。尚、上記基準位
置とは、発射ダイヤル18の回転量が「0」である位
置、即ち移動部材28が原点位置に停止した状態で発射
装置14の作動が停止する位置である。
【0056】次に、上述した発射装置14(駆動回路5
4)、及び発射ダイヤル18のモータ76(駆動回路7
6a)を制御する発射制御回路87について、図9を用
いて説明する。尚、この発射制御回路87は、パチンコ
機2の内部の所定位置に設けられている。
【0057】図9に示すように、発射制御回路87は、
上述したストップスイッチ20,球抜きスイッチ22,
タッチセンサ86,及び発射装置14にて基部26の内
部に設けられた磁気センサ88からの各検出信号を入力
する入力回路90と、ポテンショメータ70の抵抗値を
電圧値に変換する入力回路92と、入力回路92によっ
て変換された電圧値をデジタルデータとして出力するA
/D変換回路94と、入力回路90及びA/D変換回路
94を介して取得した各検出結果に基づいて制御プログ
ラムを実行するCPU96と、CPU96が実行する制
御プログラムを格納するROM98と、CPU96が処
理するデータを一時記憶するRAM100と、CPU9
6からの指令に基づいて、発射装置14にて基部26の
内部に設けられた駆動回路(図9においてはリニアモー
タ駆動回路)54、及びモータ76の内部に設けられた
駆動回路(図9においてはダイヤルモータ駆動回路)7
6aへ、夫々、駆動用の制御信号を出力する出力回路1
02と、上記各部を接続するバス104と、を備えてい
る。
【0058】このように構成された発射制御回路87に
おいては、CPU96が、後述する各処理を実行するこ
とにより、発射装置14及びモータ76を制御する。そ
こで以下、CPU96が実行する各処理について説明す
る。まず、図10は、発射装置14の基本的な動作を制
御するために実行される発射制御処理を表すフローチャ
ートである。尚、この発射制御処理は、所定時間毎に繰
り返して実行される。また、この処理の実行が開始され
る前には、発射装置14の移動部材28は原点位置に停
止している。
【0059】図10に示すように、この発射制御処理の
実行が開始されると、まずステップ(以下、単にSと記
す)110にて、タッチセンサ86がONしているか否
かを判定することにより、発射ダイヤル18が人によっ
て触られているか否かを判定し、タッチセンサ86がO
Nしていると判定するまで、即ち発射ダイヤル18が人
によって触られるまで待機する。
【0060】そして、タッチセンサ86がONしている
と判定すると、S120に進んで、今度はストップスイ
ッチ20がONしているか否かを判定し、ストップスイ
ッチ20がONしていると判定した場合には、S110
に戻る。一方、S120でストップスイッチ20がON
していないと判定した場合には、S130に進んで、ポ
テンショメータ70からの検出結果に基づき、発射ダイ
ヤル18の回転量(回転位置)を検出し、続くS140
にて、発射ダイヤル18の回転量に応じた速度で発射装
置14からパチンコ球Tを発射させるための発射駆動処
理を実行する。
【0061】ここで、S140の発射駆動処理は、図6
に示したように、移動部材28を原点位置から終端位置
へ向けて一定の加速度で移動させるためのものであり、
磁気センサ88からの検出信号に基づき移動部材28の
位置を検出しつつ、駆動回路54に制御信号を出力し、
移動部材28の位置に応じて、基部26内の各コイル5
2に移動部材28側の永久磁石50を吸引或いは反発す
る磁界を発生させる、といった手順で実行される。ま
た、この処理では、各コイル52への通電タイミング
(即ち各コイル52での磁界を変化させるタイミン
グ)、或いは更に各コイル52への通電電力を制御し
て、移動部材28の終端位置直前での速度(即ち発射速
度)がS130で検出した発射ダイヤル18の回転量に
応じた値となるように、移動部材28の一定加速度を制
御する。
【0062】そして、続くS150にて、磁気センサ8
8からの検出信号に基づき、移動部材28が終端位置に
達したか否かを判定し、移動部材28が終端位置に達し
ていない場合には、S140の処理を継続し、終端位置
に達したと判定した場合には、S160に進む。
【0063】よって、S160へ進む時には、図6
(B)に示したように、移動部材28がストッパ42に
当接し、移動部材28の載置部Qに載置されていたパチ
ンコ球Tが、発射ダイヤル18の回転量に応じた速度で
ガイドレール6へ向けて一直線に射出されることとな
る。
【0064】そして、S160では、今度は、移動部材
28を、図7に示したように終端位置から原点位置へ戻
すための原点復帰駆動処理を実行する。尚、この処理
は、S140の発射駆動処理と同様に実行されるが、移
動部材28が発射ダイヤル18の回転量に関わらず所定
の一定速度で移動される点が異なっている。
【0065】そして、続くS170にて、移動部材28
が原点位置に達したか否かを判定し、移動部材28が原
点位置に達していない場合には、S160の処理を継続
し、原点位置に達したと判定した場合には、S110に
戻って、上述の処理を繰り返す。よって、S170から
S110へ戻る時には、図7(B)に示したように、移
動部材28がストッパ38に当接すると共に、上皿8の
供給筒8aから移動部材28の載置部Qへ、次に発射す
べきパチンコ球T1が載置されることとなる。
【0066】つまり、この発射制御処理では、人が発射
ダイヤル18を触っており、且つストップスイッチ20
が押されていないと判定したときに(S110:YE
S,S120:NO)、S130〜S170の実質的な
処理が実行されるようにしており、S140,S150
の処理にて、移動部材28を原点位置から終端位置へ一
定の加速度で移動させることにより、パチンコ球Tを発
射ダイヤル18の回転量に応じた速度で発射し、S16
0,S170の処理にて、移動部材28を終端位置から
原点位置へ戻すようにしている。そして、S130〜S
170の処理が繰り返して実行されることにより、発射
ダイヤル18の回転量に応じた速度で、パチンコ球Tが
連続して発射されるようにしている。
【0067】また、S130〜S170の処理が実行さ
れているとき、即ち移動部材28が移動されて発射動作
が行われているときに、人が発射ダイヤル18から手を
放したり、或いはストップスイッチ20を押した場合に
は、S170で肯定判定された後に(移動部材28が原
点位置に復帰した後に)、移動部材28の移動が停止さ
れて、発射装置14による発射動作が停止する。
【0068】尚、本実施例においては、S140〜S1
70の処理が移動制御手段としての処理に相当してい
る。また、パチンコ球Tは、1分間に100個の割合で
発射されるように設定されている。次に、発射球を故意
にファール球にして下皿10へ落下させる、球抜き操作
を容易に実現するための球抜き制御処理について、図1
1に示すフローチャートを用いて説明する。尚、この球
抜き制御処理は、図10の発射制御処理と並行して、所
定時間毎に繰り返して実行されている。
【0069】図11に示すように、球抜き制御処理の実
行が開始されると、まず、S210にて、タッチセンサ
86がONしているか否かを判定することにより、発射
ダイヤル18が人によって触られているか否かを判定
し、タッチセンサ86がONしていないと判定するま
で、即ち発射ダイヤル18から人の手が放されるまで待
機する。
【0070】そして、S210にて、タッチセンサ86
がONしていないと判定すると、S220に進んで、今
度は球抜きスイッチ22がONしているか否かを判定
し、球抜きスイッチ22がONしていないと判定した場
合には、S210に戻る。一方、S220にて、球抜き
スイッチ22がONしていると判定した場合には、S2
30に進んで、発射装置14からパチンコ球Tを発射さ
せるための球抜き駆動処理を実行する。
【0071】ここで、S230の球抜き駆動処理は、発
射制御処理のS140(発射駆動処理)とほぼ同様に実
行され、移動部材28を原点位置から終端位置へ向けて
一定の加速度で移動させるものであるが、移動部材の加
速度は、発射ダイヤル18の回転量に関わらず、発射球
がガイドレール6から遊技領域4内へ到達しない程度の
一定値に設定されている。
【0072】そして、続くS240では、発射制御処理
のS150と全く同様に、磁気センサ88からの検出信
号に基づき、移動部材28が終端位置に達したか否かを
判定し、移動部材28が終端位置に達していない場合に
は、S230の処理を継続し、終端位置に達したと判定
した場合には、S250に進む。
【0073】そして、次のS250及びS260の処理
は、発射制御処理のS160及びS170と全く同様に
実行され、S260にて、移動部材28が原点位置に達
したと判定すると、S210に戻って上述の処理を繰り
返す。つまり、この球抜き制御処理では、人が発射ダイ
ヤル18を触っておらず(S110:NO)、且つ球抜
きスイッチ22が押されているときに(S220:YE
S)、S230〜S260の実質的な処理が実行される
ようにしており、S230,S240の処理にて、移動
部材28を、原点位置から終端位置へ、発射球が故意に
ファール球となるような一定の加速度で移動させ、S2
50,S260の処理にて、移動部材28を終端位置か
ら原点位置へ戻すようにしている。
【0074】次に、発射ダイヤル18を自動的に回転さ
せるモータ76を駆動制御するためのダイヤルモータ駆
動処理について、図12に示すフローチャートを用いて
説明する。尚、このダイヤルモータ駆動処理は、図10
及び図11の各処理と並行して、所定時間毎に繰り返し
て実行されている。
【0075】図12に示すように、このダイヤルモータ
駆動処理の実行が開始されると、まず、S310にて、
球抜き制御処理のS210と全く同様に、タッチセンサ
86の検出信号に基づき発射ダイヤル18が人によって
触られているか否かを判定し、発射ダイヤル18から人
の手が放されるまで待機する。
【0076】そして、S310にて、発射ダイヤル18
から人の手が放されたと判定すると、S320に進ん
で、ポテンショメータ70からの検出信号に基づき、発
射ダイヤル18の回動位置が上述した基準位置であるか
否かを判定し、基準位置であった場合には、S310に
戻るが、基準位置ではない場合には、S330に進む。
【0077】そして、S330では、モータ76内の駆
動回路76aに制御信号を出力して、モータ76を発射
ダイヤル18が基準位置に戻るように駆動し、その後、
S310に戻る。つまり、このダイヤルモータ駆動処理
では、人が発射ダイヤル18を触っておらず(S31
0:NO)、且つ発射ダイヤル18の回動位置が基準位
置ではない場合に(S320:YES)、モータ76を
駆動して、発射ダイヤル18を自動的に基準位置へ戻す
ようにしている(S330)。
【0078】次に、以上のような発射装置14を備えた
パチンコ機2の使用方法について、簡単に説明する。ま
ず、発射ダイヤル18を触っていないときには、発射ダ
イヤル18は発射装置14が作動しない基準位置になっ
ており、発射ダイヤル18を手で回すと(S110:Y
ES,S120:NO)、その回転量に応じた発射速度
で、図1に示す如く、発射装置14からパチンコ球Tが
ガイドレール6へ向けて発射される(S130〜S17
0)。そして、この状態でストップスイッチ20を押せ
ば、発射装置14の作動を強制的に停止させることがで
きる(S120:YES)。
【0079】また、遊技の途中で発射ダイヤル18から
手を放しても、発射装置14の作動は停止されるのであ
るが(S110:NO)、この場合には、モータ76が
駆動されて、発射ダイヤル18は自動的に基準位置へ戻
る(S330)。一方、パチンコ遊技を終了する際に、
発射ダイヤル18から手を放して球抜きスイッチ22を
押すと(S210:NO,S220:YES)、上皿8
(供給筒8a)に残ったパチンコ球は、ガイドレール6
から遊技領域4に到達しない程度の速度で発射装置14
から発射され(S230〜S260)、この結果、ファ
ール球として回収通路12を経由して下皿10に落下し
てくることとなる。
【0080】以上詳述したように、本実施例の発射装置
14においては、ガイドレール6へ向けて固定された基
部26上を移動する移動部材28の載置部Qにパチンコ
球Tを載せ、その移動部材28を一定の加速度で移動さ
せることにより、パチンコ球Tをガイドレール6へ向け
て押し出すように発射するようにしている。つまり、本
実施例の発射装置14では、パチンコ球Tを瞬間的に突
くのではなく、所謂カタパルトの如くパチンコ球を加速
させてガイドレール6へ向けて発射するようにしてい
る。
【0081】従って、本実施例の発射装置14によれ
ば、従来装置のように長大な発射レールを用いることな
く、且つ、基部26の長さが短くても、パチンコ球Tの
発射方向と発射速度とを、基部26の向きと移動部材2
8の移動速度とによって適切にコントロールすることが
できる。また、従来装置のようにパチンコ球(発射球)
に変則的な回転を与えてしまうことがないため、発射球
の飛びむらが発生することもない。
【0082】よって、本実施例の発射装置14によれ
ば、装置14をコンパクトにして、パチンコ機2内のス
ペースを有効に活用することができるようになる。しか
も、パチンコ機2においてパチンコ球Tの発射状態を調
整するための作業を、極めて容易に行うことができるよ
うになる。
【0083】また、本実施例の発射装置14では、球抜
きスイッチ22が押された場合に、パチンコ球Tがガイ
ドレール6から遊技領域4内へ到達しない程度の速度
で、移動部材28を移動させるようにしている。よっ
て、パチンコ遊技を終了する際には、上皿8(供給筒8
a)に残ったパチンコ球Tを、遊技領域4に発射してし
まうことなく、確実にファール球として下皿10へ回収
することができ、自分の獲得したパチンコ球を極めて簡
単に全て回収できる。
【0084】また更に、本実施例の発射装置14におい
ては、リニアモータの構成によって移動部材28を基部
26に対して移動させるようにしている。従って、本実
施例の発射装置14によれば、移動部材28を、一切の
機構部品を用いることなく直線的に往復移動させること
ができるため、装置の耐久性を高めることができ、しか
も、移動部材28の移動速度及び移動方向を直接制御で
きるため、当該装置14の制御性を向上させることがで
きる。
【0085】つまり、移動部材28を移動させる構成と
しては、その主要部として回転式のモータを用いること
も考えられるが、この場合には、モータの回転力を直線
方向の運動に変換するための機械的な機構が必要とな
り、また、移動部材28の速度制御を行うことも難しく
なる。これに対して、本実施例の発射装置14によれ
ば、回転式のモータを使う場合の上記問題を解決するこ
とができるのである。
【0086】また、本実施例においては、発射ダイヤル
18から手を放したときにだけ、モータ76によって発
射ダイヤル18を基準位置に戻すための復元力を発生さ
せるようにしているため、遊技者の手が疲れることもな
い。尚、上記実施例では、移動部材28を原点位置から
終端位置へ一定の加速度で移動させるようにしたが、例
えば加速度が徐々に増すようにしてもよい。つまり、移
動部材28を原点位置から終端位置へ移動させる場合に
は、移動部材28の速度が次第に大きくなって終端位置
で最大となるようにすればよいのである。
【0087】一方、上記実施例において、移動部材28
が原点位置にあるときに、その載置部Qにパチンコ球が
載置されているか否かを、光センサ等の検出手段によっ
て検出し、パチンコ球が載置されていないと判定した場
合には、移動部材28の移動を行わないように構成して
もよい。そして、このように構成すれば、上皿8に貯留
されたパチンコ球が無くなったとき、即ち発射すべきパ
チンコ球が無いときに、発射装置14が無意味に作動し
てしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の発射装置を備えたパチンコ機の正面
図である。
【図2】 実施例の発射装置の正面図である。
【図3】 実施例の発射装置の上面を表す平面図であ
る。
【図4】 図2におけるX−X方向の概略断面図であ
る。
【図5】 実施例の発射装置を駆動する駆動部を説明す
る説明図である。
【図6】 図2の発射装置にて、移動部材にパチンコ球
が載置された後、そのパチンコ球が発射されるまでの動
作を表す説明図である。
【図7】 図6のパチンコ球が発射されてから、次のパ
チンコ球が移動部材に載置されるまでの動作を表す説明
図である。
【図8】 発射ダイヤルの構成を説明する説明図であ
る。
【図9】 発射装置及び発射ダイヤルを制御する発射制
御回路の構成を表すブロック図である。
【図10】 発射制御回路で実行される発射制御処理を
表すフローチャートである。
【図11】 発射制御回路で実行される球抜き制御処理
を表すフローチャートである。
【図12】 発射制御回路で実行されるダイヤルモータ
駆動処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
2…パチンコ機 4…遊技領域 6…ガイドレール
8…上皿 8a…供給筒 10…下皿 12…回収通路 1
4…発射装置 18…発射ダイヤル 20…ストップスイッチ(スト
ップボタン) 22…球抜きスイッチ(球抜きボタン) 24…手置
き台 26…基部 28…移動部材 28c…壁部 2
8d…平坦部 M…溝 Q…載置部 32…スライド孔 38,
42…ストッパ 44,80…ローラ 50…永久磁石 52…コイ
ル 54…駆動回路 60…揺動部材 66…スプリング 70…ポテン
ショメータ 72…円筒部材 76…モータ 76a…駆動回路
78…減速機 86…タッチセンサ 87…発射制御回路 88…
磁気センサ 96…CPU 98…ROM 100…RAM
T…パチンコ球

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パチンコ機の前面に設けられた賞球受皿
    から供給されるパチンコ球を、前記パチンコ機の遊技領
    域の隅に沿って設けられた円弧状のガイドレールへ向け
    て発射するパチンコ機の発射装置であって、 前記ガイドレールへ向かう直線方向に沿って設けられた
    所定長の基部と、 該基部にて所定の原点位置と前記ガイドレール側の所定
    の終端位置との間の領域に、前記直線方向に往復移動可
    能に設けられると共に、前記パチンコ球を載置して前記
    原点位置から前記終端位置へ向けて移動する際に該パチ
    ンコ球を押し出すための載置部を有する移動部材と、 該移動部材を前記基部に対して往復移動させる駆動手段
    と、 該駆動手段を制御して、前記移動部材を前記原点位置か
    ら前記終端位置へ速度が次第に大きくなるように移動さ
    せ、その後、該移動部材を前記終端位置から前記原点位
    置へ戻す移動制御手段と、 を備え、前記移動部材の載置部には、該移動部材が前記
    原点位置から前記終端位置へ移動を開始する前に前記賞
    球受皿からのパチンコ球が載置されるように構成された
    こと、 を特徴とするパチンコ機の発射装置。
  2. 【請求項2】 前記パチンコ機は、前記ガイドレールを
    流下するファール球を受けて当該パチンコ機の前面にて
    前記賞球受皿の下方に設けられた第2の賞球受皿に誘導
    する回収通路を有しており、 前記パチンコ機の前面には、前記移動部材の載置部に載
    置されたパチンコ球を前記第2の賞球受皿に落下させる
    球抜き動作を指令するための球抜きスイッチが設けられ
    ると共に、 前記移動制御手段は、前記球抜きスイッチが操作される
    と、前記パチンコ球が前記ガイドレールから前記遊技領
    域内へ到達しない程度の速度で前記移動部材を移動させ
    ること、 を特徴とする請求項1に記載のパチンコ機の発射装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のパチンコ
    機の発射装置において、 前記駆動手段は、前記移動部材側に設けられた固定磁極
    と、前記基部側にて前記移動部材の移動経路に沿って設
    けられた複数のコイルと、を備えたリニアモータとして
    構成され、 前記移動制御手段は、前記複数のコイルを適宜励磁し
    て、前記コイルに前記固定磁極を吸引或いは反発する磁
    界を発生させることにより、前記移動部材を前記基部に
    対して移動させること、 を特徴とするパチンコ機の発射装置。
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