JP3956397B2 - パチンコ機の発射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、パチンコ機の発射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パチンコ機の発射装置は、例えば特公昭57−11673号公報にも記載されているように、パチンコ機の遊技領域の隅に沿って設けられた円弧状のガイドレールへ向けて傾斜して設置された発射レールと、発射レールの下端部に形成されてパチンコ機の前面に設けられた賞球受皿からのパチンコ球が載置される発射位置に、上端を臨ませた状態で回動自在に設けられた発射杵と、この発射杵を、その上端が発射レールの発射位置へ向かう方向に付勢するコイルスプリングと、発射杵をコイルスプリングの付勢力に抗して回動させると共に、その発射杵を所定の回動位置で開放するモータと、を備えたものが実用化されている。
【0003】
そして、この種の発射装置では、パチンコ機の前面に設けられた回転操作部材(発射ハンドル)が回転操作されると、上記モータが作動して、発射杵が発射レールへ向けて往復回動し、発射レールの発射位置に順次載置される賞球受皿からのパチンコ球が、発射杵の上端で突かれて発射レールに沿って発射されるように構成されている。
【0004】
つまり、従来の発射装置では、発射杵によって突かれたパチンコ球が、発射レールに沿って転がり或いは発射レール上を摺動した後、上記ガイドレールへと発射されるように構成されており、その発射されたパチンコ球は、ガイドレールからパチンコ機の遊技領域へ誘導される。
【0005】
尚、この種の発射装置では、発射ハンドルの回転量に応じて上記コイルスプリングの張力(付勢力)が強くなるように構成されており、これによって、発射杵がパチンコ球を突く強さ、即ち発射速度が大きくなるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の発射装置では、パチンコ球を発射杵で突くことによって、パチンコ球(発射球)に対し極めて短時間に初速を与え、その後、パチンコ球の方向を発射レールによって決定するものであるため、球の方向や速度を安定させるためには、ある程度の長さの発射レールが必要となる。よって、パチンコ機内のスペース効率が低下するという問題があった。
【0007】
また、発射レールの微妙な曲がりや反り或いは凹凸等によって、発射球の方向や速度が大きく変化してしまうため、発射レールを精度良く製造しなければならず、それができない場合には、各パチンコ機毎に発射レールを微調整する必要が生じて、パチンコ機の組み立て作業等に手間がかかるという問題もある。
【0008】
また更に、発射杵でパチンコ球の中心を確実に突かなければ、パチンコ球に変則的な回転が生じて、発射球の方向が安定しない所謂「飛びむら」が発生してしまうため、上記従来の発射装置では、発射レールにてパチンコ球が載置される発射位置と発射杵との相対位置を極めて微妙に調整する必要があり、パチンコ機の組み立て或いは設置作業に多大な手間がかかっていた。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、装置をコンパクトにしてパチンコ機内のスペース効率を向上させることができ、しかも取り扱いが容易なパチンコ機の発射装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の本発明は、
パチンコ機の前面に設けられた賞球受皿から供給されるパチンコ球を、前記パチンコ機の遊技領域の隅に沿って設けられた円弧状のガイドレールへ向けて発射するパチンコ機の発射装置であって、
前記ガイドレールへ向かう直線方向に沿って設けられた所定長の基部と、
該基部にて所定の原点位置と前記ガイドレール側の所定の終端位置との間の領域に、前記直線方向に往復移動可能に設けられると共に、前記パチンコ球を載置して前記原点位置から前記終端位置へ向けて移動する際に該パチンコ球を押し出すための載置部を有する移動部材と、
該移動部材を前記基部に対して往復移動させる駆動手段と、
該駆動手段を制御して、前記移動部材を前記原点位置から前記終端位置へ移動させ、その後、該移動部材を前記終端位置から前記原点位置へ戻す移動制御手段と、
を備え、
前記移動部材の載置部には、前記移動部材が前記原点位置にあるとき、前記移動部材の載置部に発射するべき前記パチンコ球を1個ずつ供給するための球供給機構からのパチンコ球を確実に載置するための溝が形成されていること、
を特徴とするパチンコ機の発射装置を要旨としている。
【0011】
また、請求項2に記載の本発明は、
前記パチンコ機は、前記ガイドレールを流下するファール球を受けて当該パチンコ機の前面にて前記賞球受皿の下方に設けられた第2の賞球受皿に誘導する回収通路を有しており、
前記パチンコ機の前面には、前記移動部材の載置部に載置されたパチンコ球を前記第2の賞球受皿に落下させる球抜き動作を指令するための球抜きスイッチが設けられると共に、
前記移動制御手段は、前記球抜きスイッチが操作されると、前記パチンコ球が前記ガイドレールから前記遊技領域内へ到達しない程度の速度で前記移動部材を移動させること、
を特徴とする請求項1に記載のパチンコ機の発射装置を要旨としている。
【0012】
そして、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は請求項2に記載のパチンコ機の発射装置において、
前記駆動手段は、前記移動部材側に設けられた固定磁極と、前記基部側にて前記移動部材の移動経路に沿って設けられた複数のコイルと、を備えたリニアモータとして構成され、
前記移動制御手段は、前記複数のコイルを適宜励磁して、前記コイルに前記固定磁極を吸引或いは反発する磁界を発生させることにより、前記移動部材を前記基部に対して移動させること、を特徴としている。
【0013】
【作用及び発明の効果】
上記のように構成された請求項1に記載のパチンコ機の発射装置においては、パチンコ機の遊技領域の隅に沿って設けられた円弧状のガイドレールへ向かう直線方向に沿って、所定長の基部が設けられており、その基部にて所定の原点位置とガイドレール側の所定の終端位置との間の領域には、前記直線方向に往復移動可能に移動部材が設けられている。
【0014】
そして、移動部材は、駆動手段により基部に対して往復移動させられ、移動制御手段が、その駆動手段を制御して、移動部材を、基部の原点位置から終端位置へ移動させ、その後、移動部材を基部の終端位置から原点位置へ戻すのであるが、移動部材には、パチンコ球を載置して基部の原点位置から終端位置へ向けて移動する際にそのパチンコ球を押し出すための載置部が設けられており、その載置部には、移動部材が基部の原点位置から終端位置へ移動を開始する前に、パチンコ機の前面に設けられた賞球受皿からのパチンコ球が載置される。
【0015】
よって、請求項1に記載の発射装置においては、移動部材が基部の原点位置から終端位置へ向けて移動を開始すると、賞球受皿から供給されたパチンコ球は、移動部材の載置部に当接しつつ、ガイドレールへ向けて射出されることとなる。つまり、請求項1に記載の発射装置では、上述した従来装置のようにパチンコ球を瞬間的に突くのではなく、軍艦の甲板から航空機を射出する所謂カタパルト(射出装置)の如く、パチンコ球をガイドレールへ向けて発射するようにしている。
【0016】
従って、このような請求項1に記載の発射装置によれば、上述した従来装置のように長大な発射レールを用いることなく、且つ、基部の長さが短くても、パチンコ球の発射方向と発射速度とを、基部の向きと移動部材の移動速度とによって適切にコントロールすることができる。しかも、上述した従来装置のように、パチンコ球(発射球)に変則的な回転を与えてしまうこともない。
【0017】
よって、請求項1に記載の発射装置によれば、装置をコンパクトにして、パチンコ機内のスペースを有効に活用することができるようになる上に、パチンコ機においてパチンコ球の発射状態を調整するための作業を、極めて容易に行うことができるようになる。
【0018】
尚、移動制御手段が駆動手段を制御して、移動部材を基部の原点位置から終端位置へ移動させる速度、即ちパチンコ球の発射速度(射出速度)は、遊技者によって任意に調整できるように構成することができる。例えば、パチンコ機の前面に回転操作部材を設けると共に、その回転量を検出する検出手段を設け、移動制御手段が、その検出手段の検出結果に基づいて、移動部材の移動速度を変化させるように構成すればよい。
【0019】
次に、請求項2に記載のパチンコ機の発射装置では、パチンコ機が、ガイドレールを流下するファール球(即ち、遊技領域に達せずにガイドレールに沿って落下する発射球)を受けて当該パチンコ機の前面にて賞球受皿の下方に設けられた第2の賞球受皿に誘導する回収通路を有している。
【0020】
そして、パチンコ機の前面には、移動部材の載置部に載置されたパチンコ球を第2の賞球受皿に落下させる球抜き動作を指令するための球抜きスイッチが設けられており、移動制御手段は、その球抜きスイッチが操作されると、パチンコ球がガイドレールから遊技領域内へ到達しない程度の速度で移動部材を移動させる。
【0021】
このような発射装置によれば、球抜きスイッチを操作すると、賞球受皿からの発射すべきパチンコ球は、ガイドレールへ到達した後にガイドレールを流下して回収通路に落下することとなる。よって、賞球受皿に貯留されたパチンコ球を、遊技領域に発射してしまうことなく、確実にファール球として第2の賞球受皿へ回収することができる。
【0022】
即ち、従来より遊技者がパチンコ遊技を終了する際には、通常、上側の賞球受皿と下側の第2の賞球受皿とを連通する所定の通路を開いて、賞球受皿に貯留されたパチンコ球を第2の賞球受皿に落下させ、第2の賞球受皿に貯ったパチンコ球を回収するようにしている。そして、従来の発射装置において、賞球受皿から発射装置までに至る球供給通路にパチンコ球が残ってしまった場合には、遊技者は、発射球がガイドレールから遊技領域内へ到達しない程度に発射ハンドルを緩く回転操作し、発射球を故意にファール球にして上記回収通路から第2の賞球受皿へ落下させるようにしていた。しかしながら、この場合には発射ハンドルを微妙に操作する必要がある。
【0023】
これに対して、請求項2に記載の発射装置によれば、パチンコ機の前面に設けられた球抜きスイッチを操作するだけで、発射球を確実にファール球として第2の賞球受皿へ落下させることができ、遊技者は、パチンコ遊技を終了する際に、自分の獲得したパチンコ球を極めて簡単に全て回収できる。
【0024】
ところで、移動部材を移動させる駆動手段としては、その主要部として回転式のモータを用いることも考えられるが、この場合には、モータの回転力を直線方向の運動に変換するための機械的な機構が必要となり、また、移動部材の速度制御を行うことも難しくなる。
【0025】
そこで、請求項3に記載のパチンコ機の発射装置では、請求項1又は請求項2に記載の発射装置において、駆動手段は、移動部材側に設けられた固定磁極と、基部側にて移動部材の移動経路に沿って設けられた複数のコイルと、を備えたリニアモータとして構成されており、移動制御手段は、基部側の複数のコイルを適宜励磁して、そのコイルに移動部材側の固定磁極を吸引或いは反発する磁界を発生させることにより、移動部材を基部に対して移動させるようにしている。
【0026】
つまり、請求項3に記載の発射装置では、駆動手段としてリニアモータを採用し、移動制御手段としてリニアモータの推進装置を用いるようにしている。そして、このような発射装置によれば、移動部材を、一切の機構部品を用いることなく直線的に往復移動させることができるため、当該装置の耐久性を高めることができる。しかも、移動部材の移動速度及び移動方向を直接制御できるため、当該装置の制御性を向上させることができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明が適用された実施例のパチンコ機の発射装置(以下、単に発射装置という)について説明する。
まず、図1は本実施例の発射装置を備えたパチンコ機2の正面図である。図1に示すように、パチンコ機2の遊技領域4の左隅には、円弧状のガイドレール6が設けられており、遊技領域4の下方には、ガイドレール6を経由して遊技領域4内へ発射されるパチンコ球を貯留すると共に、入賞に応じた景品球が排出される賞球受皿としての上皿8が設けられている。
【0028】
そして、上皿8の下方には、第2の賞球受皿としての下皿10が設けられており、上皿8に形成された図示しない球通路が遊技者等によって開操作されると、上皿8に貯留されたパチンコ球が、球排出口10aから下皿10へ落下するように構成されている。また、ガイドレール6から遊技領域4内へ到達せずにガイドレール6を流下する所謂ファール球は、上記球排出口10aと連通する回収通路12(図1にて一点鎖線で示す部分)に受け取られて、球排出口10aから下皿10に落下してくるように構成されている。
【0029】
一方、パチンコ機2の内部において、上皿8の右下付近には、後述するように上皿8から1個ずつ供給されるパチンコ球をガイドレール6へ向けて発射するための発射装置14が設けられている。
そして、パチンコ機2の前面において、下皿10の右横付近のパネル16には、上記発射装置14を作動させると共に、発射装置14から発射されるパチンコ球(以下、発射球ともいう)の発射速度を調節するための発射ダイヤル18と、発射装置14の作動を強制的に停止させるためのストップボタン(以下、ストップスイッチという)20と、発射球を故意にファール球にして回収通路12から下皿10へ落下させるための球抜きボタン(以下、球抜きスイッチという)22と、が配設されている。また、発射ダイヤル18の下方には、遊技者が発射ダイヤル18を触った状態で手を置くための手置き台24が、パネル16から前方へ向けて設けられている(図8参照)。
【0030】
次に、発射装置14の構成について図1〜図5を用いて説明する。尚、図2は発射装置14の正面図であり、図3は発射装置14の上面を表す平面図であり、図4は図2におけるX−X方向の概略断面図である。また、図5は発射装置14を駆動するための駆動部の構成を表す概略説明図である。
【0031】
まず、図1〜図3に示すように、本実施例の発射装置14は、ガイドレール6へ向かう直線方向(図1にて矢印Y1で示す方向)に沿って斜めに固定された直方体状の基部26と、基部26の上面に、その長手方向に往復移動可能に設けられた移動部材28とを備えており、基部26は、図2,3において左右の両端部から夫々伸びた固定片30を、パチンコ機2内の所定の固定板等にネジ止めすることによって固定されている。
【0032】
尚、本実施例の発射装置14は、移動部材28を図2,3において右から左へ移動させることによって、ガイドレール6へ向けてパチンコ球Tを発射するものであり、以下の基部26及び移動部材28に関する説明において、先端或いは先端側とは、図2,3にて左側(即ちガイドレール6側)を示し、後端或いは後端側とは、図2,3にて右側(即ちガイドレール6とは反対側)を示すものとする。
【0033】
ここで、図3及び図4に示すように、基部26の上面には、その長手方向にスライド孔32が形成されており、移動部材28の底部に形成された断面が逆T字状の脚部28aが、上記スライド孔32に嵌挿されることにより、移動部材28は基部26の上面で移動可能に保持されている。
【0034】
また、図2及び図3に示すように、基部26の後端からは上方へ向けて支持板34が形成されており、その支持板34には、後端側から先端側へ向けてネジ36が螺入されている。そして、支持板34から突出したネジ36の先端には、移動部材28が基部26の後端側へ最も移動したときに(即ち、図2に示す状態のときに)、移動部材28の後端面に当接するストッパ38が取り付けられている。また更に、基部26の先端からはガイドレール6側へ向けて支持棒40が突出しており、その支持棒40の先端にもストッパ42が取り付けられている。そして、このストッパ42には、移動部材28が基部26の先端側へ最も移動したときに、移動部材28の先端が当接する。
【0035】
即ち、本実施例においては、移動部材28がストッパ38に当接する位置が、移動部材28の原点位置となり、移動部材28がストッパ42に当接する位置が、移動部材28の終端位置となっている。
一方、図2及び図3に示すように、移動部材28の後端からは上方へ向けて支持部28bが延びており、その支持部28bの上端には、ローラ44が水平方向を軸心として回動自在に取り付けられている。
【0036】
また、移動部材28において、そのほぼ中央位置には、基部26の上面に対して垂直な壁部28cが形成されており、その壁部28cから移動部材28の先端側にかけての部分には、基部26の上面に対して水平は平坦部28dが形成されている。そして、壁部28cと平坦部28dとからなる直角面には、後述するように上皿8から供給されるパチンコ球Tを確実に載置するための溝Mが形成されている。即ち、本実施例では、壁部28cと平坦部28dとからなる部分によって、パチンコ球Tを載置して押し出すための載置部Qが形成されている。
【0037】
尚、上記載置部Qに形成された溝Mは、図2及び図3にて点線で示すように、壁部28cにおいては、パチンコ球Tの球面に合った略半球状に形成されており、平坦部28dにおいては、パチンコ球Tの球面に合った円弧を有する長溝として形成されている。
【0038】
一方更に、図4及び図5に示すように、移動部材28の脚部28aの下面には、固定磁極としての永久磁石50が、その移動方向(図5にて矢印Y2で示す方向)に向けてS極とN極とが交互になるように固着されており、また、基部26の内部には、移動部材28の移動経路(即ち基部26の長手方向)に沿って、複数のコイル52が一定間隔で規則正しく列設されている。また更に、基部26の内部には、上記各コイル52に夫々励磁電流を流すための複数のドライバからなる駆動回路54と、図示はされていないが、上記永久磁石50からの磁界に基づき移動部材28の位置を検出するための磁気センサ(例えば、ホール素子)と、が設けられている。尚、図4において、56は駆動回路54からコイル52へ通電を行うためのリード線である。
【0039】
即ち、本実施例の発射装置14では、駆動手段として、例えば特開平2−174552号公報にも開示されているような周知のリニアモータの構成を有しており、後述する発射制御回路が駆動回路54を制御することによって、各コイル52には、磁気センサにより検出された移動部材28の位置に応じて、永久磁石50を吸引或いは反発する磁界が発生するように励磁電流が供給され、これによって、移動部材28は、基部26の長手方向に所望の速度で往復移動させられる。尚、基部26内の駆動回路54及び磁気センサと、上記発射制御回路とは、図2及び図3に示されるリード線58によって接続されている。
【0040】
次に、上皿8から発射装置14へ、発射すべきパチンコ球を1個ずつ供給するための球供給機構について説明する。
図2に示すように、球供給機構は、上皿8から下方に延びてパチンコ球T(T1,T2,…)を一列に一個ずつ落下させる供給筒8aの下端部付近に設けられた揺動部材60を主要部として構成されている。
【0041】
この揺動部材60は、そのほぼ中央位置に形成された長孔62を、パチンコ機2内の所定位置から突出した固定軸64に貫通させることによって取り付けられており、中心から互いに所定角度で四方へ延びた4つの突起片h,i,j,kを有している。そして、その突起片h〜kのうち、図2において右上方へ向かって延びた突起片jの先端には、その部分を下方に付勢するためのスプリング66が取り付けられている。また、突起片h〜kのうち、図2において下方へ向かって延びた突起片kの突起片h側の面sは、移動部材28のローラ44が当接して当該揺動部材60を動かすための作用面sになっている。
【0042】
ここで、このような球供給機構の動作と発射装置14の動作とを、図2と共に図6及び図7を用いて説明する。尚、図6は、球供給機構によって移動部材28の載置部Qにパチンコ球Tが載置された後、そのパチンコ球Tが発射されるまでの動作を表す説明図であり、図7は、図6のパチンコ球Tが発射されてから、次のパチンコ球T1が移動部材28の載置部Qに載置されるまでの動作を表す説明図である。
【0043】
まず、図2に示すように、移動部材28がストッパ38に当接する原点位置にあるときは、移動部材28のローラ44が、揺動部材60の上記作用面sの下端部をせり上げる。よって、揺動部材60は、長孔62の分だけ上方へ押し上げられると共に、スプリング66の付勢力に抗して左廻りに回動させられる。そして、この初期状態においては、揺動部材60の突起片h,iのうち、突起片iの方が供給筒8aの内部に突出して、供給筒8aから落下しようとするパチンコ球T1をせき止める。尚、移動部材28の載置部Qには、既にパチンコ球Tが載置されているものとする。
【0044】
そして、移動部材28が上記原点位置から終端位置へ向かって移動を開始すると、ローラ44は揺動部材60の作用面sに当接しながら突起片h側へ移動する。すると、揺動部材60は、供給筒8a内のパチンコ球T1,T2,…の重量により長孔62に沿って下方へ下がり出すと共に、スプリング66の付勢力によって右廻りに回動し、この結果、図6(A)に示すように、突起片iが供給筒8aの内部から退出すると共に、今度は突起片hの方が供給筒8aの内部に突出する。よって、図2において突起片iによってせき止められていたパチンコ球T1は、ほぼパチンコ球1個分だけ下がって、今度は突起片hによってせき止められることとなる。
【0045】
その後は、移動部材28が発射ダイヤル18の回転量に応じた一定の加速度で上記終端位置へ向けて移動され、図6(B)に示すように、ローラ44が揺動部材60の作用面sから完全に離れると、揺動部材60は最も下方に下がることとなる。
【0046】
また、移動部材28の載置部Qに載置されていた最初のパチンコ球Tは、移動部材28の移動に伴い、載置部Q(特に、壁部28c)に当接しつつ、ガイドレール6へ向けて速度を増していき、移動部材28がストッパ42に当接して停止した瞬間に(即ち移動部材28が終端位置に達した瞬間に)、そのパチンコ球Tは、移動部材28から離れて、ガイドレール6へ向けて発射されることとなる。
【0047】
一方、上記のようにパチンコ球Tが発射されると、換言するならば移動部材28が終端位置に達すると、移動部材28は、今度は逆に上記終端位置から原点位置へ向かって移動される。
そして、図7(A)に示すように、移動部材28のローラ44が、揺動部材60の作用面sに当接しながら原点位置側へ移動すると、揺動部材60は、図6(A)の場合と全く逆に、上方へ押し上げられると共に、スプリング66の付勢力に抗して左廻りに回動される。この結果、突起片hが供給筒8aの内部から退出しようとすると共に、突起片iが供給筒8aの内部に突出しようとする。
【0048】
その後、図7(B)に示すように、移動部材28の後端がストッパ38に当接すると(即ち移動部材28が原点位置に復帰すると)、揺動部材60は、図2に示した状態に戻って、突起片hが供給筒8aから完全に退出し、突起片iの方だけが供給筒8aの内部に突出することとなる。
【0049】
すると、図6及び図7(A)において突起片hによってせき止められていたパチンコ球T1は、供給筒8aから落下して、次に発射すべきパチンコ球として移動部材28の載置部Qに載置されることとなり、また、供給筒8aにて、そのパチンコ球T1よりも1個上に配列していたパチンコ球T2は、突起片iによってせき止められる。
【0050】
そして、その後は、図6(A),(B)の状態と図7(A),(B)の状態とが繰り返されることにより、発射装置14からガイドレールへ向けてパチンコ球T(T1,T2…)が順次発射されることとなる。
次に、発射ダイヤル18について、図8を用いて説明する。
【0051】
図8に示すように、パチンコ機2にて発射ダイヤル18が設けられるパネル16の裏面には、軸部70aの回転量(回転位置)に応じて抵抗値が変化するポテンショメータ70が、その軸部70aをパネル16の表面側に突出させて固定されている。そして、発射ダイヤル18は、パネル16から突出した軸部70aの先端に同心状に取り付けられている。また、ポテンショメータ70からパネル16側とは反対側へ突出した軸部70aの端部には、有底の円筒形に形成された円筒部材72が同心状に固定されている。
【0052】
一方、パチンコ機2の内部において、パネル16の奥側に設けられた固定板74には、モータ76及びモータ76によって駆動される減速機78が一体で固定されており、減速機78の回転軸78aに同心状に取り付けられたローラ80が、円筒部材72の内周面72aに所定の摩擦力を伴って接触している。
【0053】
尚、モータ76は、その内部に駆動回路76aを備えており、その駆動回路76aは、リード線82によって後述する発射制御回路に接続されている。
また、図8において、76bはモータ76の回転軸であり、84はポテンショメータ70の抵抗値を検出するためのリード線である。そして、図8には示されていないが、発射ダイヤル18には、当該発射ダイヤル18が人によって触られたことを検出するためのタッチセンサ86(図9参照)が内蔵されており、このタッチセンサ86からのリード線(図示せず)も、上記リード線82,84と共に、後述する発射制御回路に接続されている。
【0054】
このように構成された発射ダイヤル18においては、後述するように、人が発射ダイヤル18を触っているときには、モータ76の駆動は行われないようになっている。よって、遊技者が発射ダイヤル18を回すと、軸部70aを介して発射ダイヤル18に直結された円筒部材72が、その内周面72aをローラ80の表面に摺動させながら回転し、これによって、発射ダイヤル18に適度な操作感が与えられる。また、このとき、軸部70aが回転してポテンショメータ70の抵抗値が変化するため、これによって発射ダイヤル18の回転量が検出される。
【0055】
一方、後述するように、人が発射ダイヤル18を触っていないときには、発射ダイヤル18が所定の基準位置に戻るようにモータ76が駆動される。よって、人が発射ダイヤル18を回してから手を放すと、モータ76によって減速機78の回転軸78aが回転し、回転軸78aに取り付けられたローラ80の回転により、円筒部材72が回転されて、発射ダイヤル18が自動的に基準位置へ戻されることとなる。尚、上記基準位置とは、発射ダイヤル18の回転量が「0」である位置、即ち移動部材28が原点位置に停止した状態で発射装置14の作動が停止する位置である。
【0056】
次に、上述した発射装置14(駆動回路54)、及び発射ダイヤル18のモータ76(駆動回路76a)を制御する発射制御回路87について、図9を用いて説明する。尚、この発射制御回路87は、パチンコ機2の内部の所定位置に設けられている。
【0057】
図9に示すように、発射制御回路87は、上述したストップスイッチ20,球抜きスイッチ22,タッチセンサ86,及び発射装置14にて基部26の内部に設けられた磁気センサ88からの各検出信号を入力する入力回路90と、ポテンショメータ70の抵抗値を電圧値に変換する入力回路92と、入力回路92によって変換された電圧値をデジタルデータとして出力するA/D変換回路94と、入力回路90及びA/D変換回路94を介して取得した各検出結果に基づいて制御プログラムを実行するCPU96と、CPU96が実行する制御プログラムを格納するROM98と、CPU96が処理するデータを一時記憶するRAM100と、CPU96からの指令に基づいて、発射装置14にて基部26の内部に設けられた駆動回路(図9においてはリニアモータ駆動回路)54、及びモータ76の内部に設けられた駆動回路(図9においてはダイヤルモータ駆動回路)76aへ、夫々、駆動用の制御信号を出力する出力回路102と、上記各部を接続するバス104と、を備えている。
【0058】
このように構成された発射制御回路87においては、CPU96が、後述する各処理を実行することにより、発射装置14及びモータ76を制御する。
そこで以下、CPU96が実行する各処理について説明する。
まず、図10は、発射装置14の基本的な動作を制御するために実行される発射制御処理を表すフローチャートである。尚、この発射制御処理は、所定時間毎に繰り返して実行される。また、この処理の実行が開始される前には、発射装置14の移動部材28は原点位置に停止している。
【0059】
図10に示すように、この発射制御処理の実行が開始されると、まずステップ(以下、単にSと記す)110にて、タッチセンサ86がONしているか否かを判定することにより、発射ダイヤル18が人によって触られているか否かを判定し、タッチセンサ86がONしていると判定するまで、即ち発射ダイヤル18が人によって触られるまで待機する。
【0060】
そして、タッチセンサ86がONしていると判定すると、S120に進んで、今度はストップスイッチ20がONしているか否かを判定し、ストップスイッチ20がONしていると判定した場合には、S110に戻る。
一方、S120でストップスイッチ20がONしていないと判定した場合には、S130に進んで、ポテンショメータ70からの検出結果に基づき、発射ダイヤル18の回転量(回転位置)を検出し、続くS140にて、発射ダイヤル18の回転量に応じた速度で発射装置14からパチンコ球Tを発射させるための発射駆動処理を実行する。
【0061】
ここで、S140の発射駆動処理は、図6に示したように、移動部材28を原点位置から終端位置へ向けて一定の加速度で移動させるためのものであり、磁気センサ88からの検出信号に基づき移動部材28の位置を検出しつつ、駆動回路54に制御信号を出力し、移動部材28の位置に応じて、基部26内の各コイル52に移動部材28側の永久磁石50を吸引或いは反発する磁界を発生させる、といった手順で実行される。また、この処理では、各コイル52への通電タイミング(即ち各コイル52での磁界を変化させるタイミング)、或いは更に各コイル52への通電電力を制御して、移動部材28の終端位置直前での速度(即ち発射速度)がS130で検出した発射ダイヤル18の回転量に応じた値となるように、移動部材28の一定加速度を制御する。
【0062】
そして、続くS150にて、磁気センサ88からの検出信号に基づき、移動部材28が終端位置に達したか否かを判定し、移動部材28が終端位置に達していない場合には、S140の処理を継続し、終端位置に達したと判定した場合には、S160に進む。
【0063】
よって、S160へ進む時には、図6(B)に示したように、移動部材28がストッパ42に当接し、移動部材28の載置部Qに載置されていたパチンコ球Tが、発射ダイヤル18の回転量に応じた速度でガイドレール6へ向けて一直線に射出されることとなる。
【0064】
そして、S160では、今度は、移動部材28を、図7に示したように終端位置から原点位置へ戻すための原点復帰駆動処理を実行する。尚、この処理は、S140の発射駆動処理と同様に実行されるが、移動部材28が発射ダイヤル18の回転量に関わらず所定の一定速度で移動される点が異なっている。
【0065】
そして、続くS170にて、移動部材28が原点位置に達したか否かを判定し、移動部材28が原点位置に達していない場合には、S160の処理を継続し、原点位置に達したと判定した場合には、S110に戻って、上述の処理を繰り返す。よって、S170からS110へ戻る時には、図7(B)に示したように、移動部材28がストッパ38に当接すると共に、上皿8の供給筒8aから移動部材28の載置部Qへ、次に発射すべきパチンコ球T1が載置されることとなる。
【0066】
つまり、この発射制御処理では、人が発射ダイヤル18を触っており、且つストップスイッチ20が押されていないと判定したときに(S110:YES,S120:NO)、S130〜S170の実質的な処理が実行されるようにしており、S140,S150の処理にて、移動部材28を原点位置から終端位置へ一定の加速度で移動させることにより、パチンコ球Tを発射ダイヤル18の回転量に応じた速度で発射し、S160,S170の処理にて、移動部材28を終端位置から原点位置へ戻すようにしている。そして、S130〜S170の処理が繰り返して実行されることにより、発射ダイヤル18の回転量に応じた速度で、パチンコ球Tが連続して発射されるようにしている。
【0067】
また、S130〜S170の処理が実行されているとき、即ち移動部材28が移動されて発射動作が行われているときに、人が発射ダイヤル18から手を放したり、或いはストップスイッチ20を押した場合には、S170で肯定判定された後に(移動部材28が原点位置に復帰した後に)、移動部材28の移動が停止されて、発射装置14による発射動作が停止する。
【0068】
尚、本実施例においては、S140〜S170の処理が移動制御手段としての処理に相当している。また、パチンコ球Tは、1分間に100個の割合で発射されるように設定されている。
次に、発射球を故意にファール球にして下皿10へ落下させる、球抜き操作を容易に実現するための球抜き制御処理について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。尚、この球抜き制御処理は、図10の発射制御処理と並行して、所定時間毎に繰り返して実行されている。
【0069】
図11に示すように、球抜き制御処理の実行が開始されると、まず、S210にて、タッチセンサ86がONしているか否かを判定することにより、発射ダイヤル18が人によって触られているか否かを判定し、タッチセンサ86がONしていないと判定するまで、即ち発射ダイヤル18から人の手が放されるまで待機する。
【0070】
そして、S210にて、タッチセンサ86がONしていないと判定すると、S220に進んで、今度は球抜きスイッチ22がONしているか否かを判定し、球抜きスイッチ22がONしていないと判定した場合には、S210に戻る。
一方、S220にて、球抜きスイッチ22がONしていると判定した場合には、S230に進んで、発射装置14からパチンコ球Tを発射させるための球抜き駆動処理を実行する。
【0071】
ここで、S230の球抜き駆動処理は、発射制御処理のS140(発射駆動処理)とほぼ同様に実行され、移動部材28を原点位置から終端位置へ向けて一定の加速度で移動させるものであるが、移動部材の加速度は、発射ダイヤル18の回転量に関わらず、発射球がガイドレール6から遊技領域4内へ到達しない程度の一定値に設定されている。
【0072】
そして、続くS240では、発射制御処理のS150と全く同様に、磁気センサ88からの検出信号に基づき、移動部材28が終端位置に達したか否かを判定し、移動部材28が終端位置に達していない場合には、S230の処理を継続し、終端位置に達したと判定した場合には、S250に進む。
【0073】
そして、次のS250及びS260の処理は、発射制御処理のS160及びS170と全く同様に実行され、S260にて、移動部材28が原点位置に達したと判定すると、S210に戻って上述の処理を繰り返す。
つまり、この球抜き制御処理では、人が発射ダイヤル18を触っておらず(S10:NO)、且つ球抜きスイッチ22が押されているときに(S220:YES)、S230〜S260の実質的な処理が実行されるようにしており、S230,S240の処理にて、移動部材28を、原点位置から終端位置へ、発射球が故意にファール球となるような一定の加速度で移動させ、S250,S260の処理にて、移動部材28を終端位置から原点位置へ戻すようにしている。
【0074】
次に、発射ダイヤル18を自動的に回転させるモータ76を駆動制御するためのダイヤルモータ駆動処理について、図12に示すフローチャートを用いて説明する。尚、このダイヤルモータ駆動処理は、図10及び図11の各処理と並行して、所定時間毎に繰り返して実行されている。
【0075】
図12に示すように、このダイヤルモータ駆動処理の実行が開始されると、まず、S310にて、球抜き制御処理のS210と全く同様に、タッチセンサ86の検出信号に基づき発射ダイヤル18が人によって触られているか否かを判定し、発射ダイヤル18から人の手が放されるまで待機する。
【0076】
そして、S310にて、発射ダイヤル18から人の手が放されたと判定すると、S320に進んで、ポテンショメータ70からの検出信号に基づき、発射ダイヤル18の回動位置が上述した基準位置であるか否かを判定し、基準位置であった場合には、S310に戻るが、基準位置ではない場合には、S330に進む。
【0077】
そして、S330では、モータ76内の駆動回路76aに制御信号を出力して、モータ76を発射ダイヤル18が基準位置に戻るように駆動し、その後、S310に戻る。
つまり、このダイヤルモータ駆動処理では、人が発射ダイヤル18を触っておらず(S310:NO)、且つ発射ダイヤル18の回動位置が基準位置ではない場合に(S320:NO)、モータ76を駆動して、発射ダイヤル18を自動的に基準位置へ戻すようにしている(S330)。
【0078】
次に、以上のような発射装置14を備えたパチンコ機2の使用方法について、簡単に説明する。
まず、発射ダイヤル18を触っていないときには、発射ダイヤル18は発射装置14が作動しない基準位置になっており、発射ダイヤル18を手で回すと(S110:YES,S120:NO)、その回転量に応じた発射速度で、図1に示す如く、発射装置14からパチンコ球Tがガイドレール6へ向けて発射される(S130〜S170)。そして、この状態でストップスイッチ20を押せば、発射装置14の作動を強制的に停止させることができる(S120:YES)。
【0079】
また、遊技の途中で発射ダイヤル18から手を放しても、発射装置14の作動は停止されるのであるが(S110:NO)、この場合には、モータ76が駆動されて、発射ダイヤル18は自動的に基準位置へ戻る(S330)。
一方、パチンコ遊技を終了する際に、発射ダイヤル18から手を放して球抜きスイッチ22を押すと(S210:NO,S220:YES)、上皿8(供給筒8a)に残ったパチンコ球は、ガイドレール6から遊技領域4に到達しない程度の速度で発射装置14から発射され(S230〜S260)、この結果、ファール球として回収通路12を経由して下皿10に落下してくることとなる。
【0080】
以上詳述したように、本実施例の発射装置14においては、ガイドレール6へ向けて固定された基部26上を移動する移動部材28の載置部Qにパチンコ球Tを載せ、その移動部材28を一定の加速度で移動させることにより、パチンコ球Tをガイドレール6へ向けて押し出すように発射するようにしている。つまり、本実施例の発射装置14では、パチンコ球Tを瞬間的に突くのではなく、所謂カタパルトの如くパチンコ球を加速させてガイドレール6へ向けて発射するようにしている。
【0081】
従って、本実施例の発射装置14によれば、従来装置のように長大な発射レールを用いることなく、且つ、基部26の長さが短くても、パチンコ球Tの発射方向と発射速度とを、基部26の向きと移動部材28の移動速度とによって適切にコントロールすることができる。また、従来装置のようにパチンコ球(発射球)に変則的な回転を与えてしまうことがないため、発射球の飛びむらが発生することもない。
【0082】
よって、本実施例の発射装置14によれば、装置14をコンパクトにして、パチンコ機2内のスペースを有効に活用することができるようになる。しかも、パチンコ機2においてパチンコ球Tの発射状態を調整するための作業を、極めて容易に行うことができるようになる。
【0083】
また、本実施例の発射装置14では、球抜きスイッチ22が押された場合に、パチンコ球Tがガイドレール6から遊技領域4内へ到達しない程度の速度で、移動部材28を移動させるようにしている。よって、パチンコ遊技を終了する際には、上皿8(供給筒8a)に残ったパチンコ球Tを、遊技領域4に発射してしまうことなく、確実にファール球として下皿10へ回収することができ、自分の獲得したパチンコ球を極めて簡単に全て回収できる。
【0084】
また更に、本実施例の発射装置14においては、リニアモータの構成によって移動部材28を基部26に対して移動させるようにしている。
従って、本実施例の発射装置14によれば、移動部材28を、一切の機構部品を用いることなく直線的に往復移動させることができるため、装置の耐久性を高めることができ、しかも、移動部材28の移動速度及び移動方向を直接制御できるため、当該装置14の制御性を向上させることができる。
【0085】
つまり、移動部材28を移動させる構成としては、その主要部として回転式のモータを用いることも考えられるが、この場合には、モータの回転力を直線方向の運動に変換するための機械的な機構が必要となり、また、移動部材28の速度制御を行うことも難しくなる。これに対して、本実施例の発射装置14によれば、回転式のモータを使う場合の上記問題を解決することができるのである。
【0086】
また、本実施例においては、発射ダイヤル18から手を放したときにだけ、モータ76によって発射ダイヤル18を基準位置に戻すための復元力を発生させるようにしているため、遊技者の手が疲れることもない。
尚、上記実施例では、移動部材28を原点位置から終端位置へ一定の加速度で移動させるようにしたが、例えば加速度が徐々に増すようにしてもよい。つまり、移動部材28を原点位置から終端位置へ移動させる場合には、移動部材28の速度が次第に大きくなって終端位置で最大となるようにすればよいのである。
【0087】
一方、上記実施例において、移動部材28が原点位置にあるときに、その載置部Qにパチンコ球が載置されているか否かを、光センサ等の検出手段によって検出し、パチンコ球が載置されていないと判定した場合には、移動部材28の移動を行わないように構成してもよい。そして、このように構成すれば、上皿8に貯留されたパチンコ球が無くなったとき、即ち発射すべきパチンコ球が無いときに、発射装置14が無意味に作動してしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の発射装置を備えたパチンコ機の正面図である。
【図2】 実施例の発射装置の正面図である。
【図3】 実施例の発射装置の上面を表す平面図である。
【図4】 図2におけるX−X方向の概略断面図である。
【図5】 実施例の発射装置を駆動する駆動部を説明する説明図である。
【図6】 図2の発射装置にて、移動部材にパチンコ球が載置された後、そのパチンコ球が発射されるまでの動作を表す説明図である。
【図7】 図6のパチンコ球が発射されてから、次のパチンコ球が移動部材に載置されるまでの動作を表す説明図である。
【図8】 発射ダイヤルの構成を説明する説明図である。
【図9】 発射装置及び発射ダイヤルを制御する発射制御回路の構成を表すブロック図である。
【図10】 発射制御回路で実行される発射制御処理を表すフローチャートである。
【図11】 発射制御回路で実行される球抜き制御処理を表すフローチャートである。
【図12】 発射制御回路で実行されるダイヤルモータ駆動処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
2…パチンコ機 4…遊技領域 6…ガイドレール 8…上皿
8a…供給筒 10…下皿 12…回収通路 14…発射装置
18…発射ダイヤル 20…ストップスイッチ(ストップボタン)
22…球抜きスイッチ(球抜きボタン) 24…手置き台
26…基部 28…移動部材 28c…壁部 28d…平坦部
M…溝 Q…載置部 32…スライド孔 38,42…ストッパ
44,80…ローラ 50…永久磁石 52…コイル 54…駆動回路
60…揺動部材 66…スプリング 70…ポテンショメータ
72…円筒部材 76…モータ 76a…駆動回路 78…減速機
86…タッチセンサ 87…発射制御回路 88…磁気センサ
96…CPU 98…ROM 100…RAM T…パチンコ球

Claims (3)

  1. パチンコ機の前面に設けられた賞球受皿から供給されるパチンコ球を、前記パチンコ機の遊技領域の隅に沿って設けられた円弧状のガイドレールへ向けて発射するパチンコ機の発射装置であって、
    前記ガイドレールへ向かう直線方向に沿って設けられた所定長の基部と、
    該基部にて所定の原点位置と前記ガイドレール側の所定の終端位置との間の領域に、前記直線方向に往復移動可能に設けられると共に、前記パチンコ球を載置して前記原点位置から前記終端位置へ向けて移動する際に該パチンコ球を押し出すための載置部を有する移動部材と、
    該移動部材を前記基部に対して往復移動させる駆動手段と、
    該駆動手段を制御して、前記移動部材を前記原点位置から前記終端位置へ移動させ、その後、該移動部材を前記終端位置から前記原点位置へ戻す移動制御手段と、
    を備え、
    前記移動部材の載置部には、前記移動部材が前記原点位置にあるとき、前記移動部材の載置部に発射するべき前記パチンコ球を1個ずつ供給するための球供給機構からのパチンコ球を確実に載置するための溝が形成されていること、
    を特徴とするパチンコ機の発射装置。
  2. 前記パチンコ機は、前記ガイドレールを流下するファール球を受けて当該パチンコ機の前面にて前記賞球受皿の下方に設けられた第2の賞球受皿に誘導する回収通路を有しており、
    前記パチンコ機の前面には、前記移動部材の載置部に載置されたパチンコ球を前記第2の賞球受皿に落下させる球抜き動作を指令するための球抜きスイッチが設けられると共に、
    前記移動制御手段は、前記球抜きスイッチが操作されると、前記パチンコ球が前記ガイドレールから前記遊技領域内へ到達しない程度の速度で前記移動部材を移動させること、
    を特徴とする請求項1に記載のパチンコ機の発射装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のパチンコ機の発射装置において、
    前記駆動手段は、前記移動部材側に設けられた固定磁極と、前記基部側にて前記移動部材の移動経路に沿って設けられた複数のコイルと、を備えたリニアモータとして構成され、
    前記移動制御手段は、前記複数のコイルを適宜励磁して、前記コイルに前記固定磁極を吸引或いは反発する磁界を発生させることにより、前記移動部材を前記基部に対して移動させること、
    を特徴とするパチンコ機の発射装置。
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