JPH08288463A - ストリップ線路、インダクタ素子、およびモノリシックマイクロ波集積回路、ならびにこれらの製造方法 - Google Patents

ストリップ線路、インダクタ素子、およびモノリシックマイクロ波集積回路、ならびにこれらの製造方法

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JPH08288463A
JPH08288463A JP9215095A JP9215095A JPH08288463A JP H08288463 A JPH08288463 A JP H08288463A JP 9215095 A JP9215095 A JP 9215095A JP 9215095 A JP9215095 A JP 9215095A JP H08288463 A JPH08288463 A JP H08288463A
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stripline
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Mitsuhiro Mori
光廣 森
Katsuhiko Higuchi
克彦 樋口
Masaru Miyazaki
勝 宮▲崎▼
Isao Obe
功 大部
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高周波電流の表皮効果による線路の高抵抗化を
防止できる構造を有する低損失のストリップ線路を提供
するとともに、これにより低損失のモノリシックマイク
ロ波ICを提供する。 【構成】ストリップ線路の配線層の断面形状がその厚み
方向に幅の大きさを異にする構造、あるいは配線層に絶
縁物の粒子または空隙を含む断面構造を備えるストリッ
プ線路、該ストリップ線路の螺旋状形状を有するインダ
クタ素子、およびこれらを含むモノリシックマイクロ波
IC、ならびにこれらの製造方法。 【効果】低伝送損失のストリップ線路を作製でき、ま
た、インダクタ素子の低損失化、およびモノリシックマ
イクロ波ICの高利得化、低雑音化ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動通信、衛星通信、
および衛星放送等のマイクロ波、ミリ波領域で動作する
ストリップ線路の低損失化の構造および製造方法に係
り、またこれによる集積回路の高性能化の改善に関す
る。
【0002】
【従来の技術】小型の高周波回路を実現するために高周
波動作する能動素子と、インピ−ダンス整合用のストリ
ップ線路、インダクタ素子、容量等の受動素子をGaA
s、InP等の半絶縁性化合物半導体基板上につくるモ
ノリシックマイクロ波集積回路(Monolithic Microwave
Integrated Circuit、以下、モノリシックマイクロ波
ICという)が実用化されている。このモノリシックマ
イクロ波ICの高利得化、高出力化などの高性能化の為
には、能動素子の高性能化とともに、ストリップ線路の
低損失化が必須である。従来のモノリシックマイクロ波
ICに用いられるストリップ線路の伝送損失に関して
は、例えば阿部英太郎著『マイクロ波』の『3.6マイ
クロストリップの損失』の節(43頁〜47頁;198
3年刊/東京大学出版会)において論じられている。図
2に従来のストリップ線路の断面図を示す。厚さhの半
絶縁性半導体基板10上に、幅w、厚さtのストリップ
線路11’がAuなどの導体で形成されている。12は
裏面電極である。
【0003】ストリップ線路の特性インピ−ダンスZ0
は、マイクロ波、ミリ波回路において整合回路を作製す
る上で重要なパラメ−タであり、wとhの比によって決
まる。すなわち、基板厚みhおよび基板の比誘電率εr
が与えられれば、所望の特性インピ−ダンスZ0を得る
ためのストリップ線路幅wは自動的に決まる。図3にス
トリップ線路の幅による、特性インピ−ダンスの変化を
示す。なおストリップ線路の特性インピ−ダンスZ
0は、近似的に次式で表される。
【0004】
【数1】
【0005】次に、線幅wを有するストリップ線路の伝
送損失に関して述べる。伝送損失は、導体損、誘電損、
放射損の順に小さくなり、導体損の割合が最も大きい。
導体損は、高周波電流がストリップ線路に流れる際に、
その抵抗で生じるジュ−ル損である。動作周波数をfと
すると、導体損は√fに比例して増大するため、高周波
動作するほど大きくなる。一般に、高周波における導体
の抵抗Rは直流抵抗R0より大きくなる。これは高周波
においては導体断面中の電流の分布が一様でなく、電流
が導体の内部より、表面の方に集中して流れる表皮効果
のためである。電流密度が表面の1/eに低下する厚み
を表皮深さδと言い、動作周波数fに依存し、次式で表
される。
【0006】
【数2】
【0007】すなわち、端の無い無限平板の導体を流れ
る高周波電流はその厚さ方向に一様に流れることはな
い。このため、導体厚みを表皮深さδの2倍から3倍ま
で厚くするのは高周波抵抗Rの低減に効果があるもの
の、それ以上導体を厚くしてもRの低減効果はほとんど
ない。次に、図2の矩形断面を有する導体11’(この
部分を以下単に配線層ともいう)に流れる高周波電流の
電流分布を示す。図中のグラフの実線はそれぞれ導体の
上面と下面の電流I(x)の分布を表している。導体1
1’の断面において、13’のハッチングを施した部分
が電流密度の高い場所に対応しており、このことからわ
かるように、導体底面と導体下端に集中して電流は流れ
ることになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ストリ
ップ線路の矩形断面の導体に流れる電流の流れ方は、比
抵抗と周波数を与えれば一義的に決まってくるものであ
る。また一方、導体の線幅wは特性インピ−ダンスによ
り決まるパラメ−タであり、勝手に高周波抵抗Rを低減
するために広くすることはできないという制約から、ス
トリップ線路の高周波抵抗Rを低減するためには、線路
をバルクの比抵抗ρの低い金属で、表皮深さδの2倍か
ら3倍までの厚さを有する矩形断面構造を作製する以外
に方法はなかった。
【0009】本発明の目的は、高周波電流の表皮効果に
よる線路の高抵抗化を防止できる構造を有する低損失の
ストリップ線路を提供するとともに、これにより低損失
のモノリシックマイクロ波ICを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明のストリップ線路は、一つには基本的に、基
板上に形成されたストリップ線路の配線層の断面形状が
その厚み方向に幅の大きさを異にする形状を少なくとも
一部に備えることを特徴とする。
【0011】ここで、上記基板としては従来技術で用い
られているように、半絶縁性半導体基板を用いることが
でき、本発明は従来技術の上に広く適用できるものであ
る。
【0012】この場合に、上記厚み方向に幅の大きさを
異にする形状としては、図1(a)に本発明によるスト
リップ線路の断面構造例を示すように、例えば半絶縁性
半導体基板10上に形成した導体層11の側面に凹凸を
有するようにすればよい。なお、12は裏面電極であ
る。
【0013】あるいは、上記厚み方向に幅の大きさを異
にする他の形状としては、例えば図6(c)の導体47
のコップ状の断面形状にみられるように、線路の側面に
凹みを有するものであってもよい。
【0014】またあるいは、図1(b)に本発明による
別のストリップ線路の基本的断面構造を示すように、線
路の配線層の少なくとも一部に絶縁物の粒子または空隙
を有するような構造にしてもよい。図1(b)では、金
属マトリックス層110中に無機化合物又は有機化合物
130を埋め込んだ複合化材料でストリップ線路を構成
している。
【0015】また、上記の目的を達成するための本発明
のインダクタ素子は、例えば図7の導体47に例示がみ
られるように、上記のようなストリップ線路を、螺旋状
に巻いた形状を持たせる。これによりQの高いインダク
タ素子が得られる。
【0016】さらに、上記の目的を達成するための本発
明のモノリシックマイクロ波ICでは、能動素子と、ス
トリップ線路と、両者をインピーダンス整合させる整合
回路を有するモノリシックマイクロ波ICにおいて、上
記のような本発明のストリップ線路を用い、整合回路と
してインダクタンスの素子を構成要素として含む場合は
そのインダクタンスの素子として、例えば使用周波数帯
によっては上記本発明のインダクタ素子を、あるいは使
用周波数帯によっては所要長の上記本発明のストリップ
線路を用いる構成を少なくとも備えることとする。
【0017】この場合に、上記モノリシックマイクロ波
ICとしては、例えば図10に示すように、能動素子7
1とともに該能動素子71に所定の電圧を供給するため
の抵抗素子73を含む構成と、配線層74を有するスト
リップ線路の構成と、また整合回路には容量素子72と
ともにインダクタ素子78の構成を含んで形成してもよ
い。能動素子に所定の電圧を供給するための抵抗素子
は、当該のモノリシックマイクロ波ICの外部回路に含
む場合もある。例えば図5に示す60GHzのような高
周波のモノリシックマイクロ波ICで、能動素子31、
容量素子32、ストリップ線路371で構成された例示
に示すように、上記の抵抗素子は含まず、また、ストリ
ップ線路によって整合回路のインダクタンスの素子を形
成することもできる。
【0018】また、上記目的を達成するための本発明の
ストリップ線路の製造方法では、例えば図4に示すよう
に、少なくとも、露光時に発生する定在波により、側面
に波形形状を形成するホトレジストを基板上に形成する
工程と、該レジストをマスクとして選択的に導体パタ−
ンを形成する工程からなることを特徴とする。
【0019】あるいは、ストリップ線路の他の製造方法
として、少なくとも、基板上のポジ型レジストの一部を
最適露光条件よりも不足の露光量で露光する工程と、該
レジストを現像し側面形状に凹みを付ける工程と、該レ
ジストをマスクとして選択的に導体パタ−ンを形成する
工程からなることとして、例えば図6の47の導体形状
のストリップ線路を形成してもよい。
【0020】またあるいは、ストリップ線路の別の製造
方法として、少なくとも、基板上にストリップ線路用配
線層を形成する工程において、例えば図8に示すよう
に、めっき液に絶縁物の細粒を分散させた液を用いるよ
うにしてもよい。
【0021】この場合に、上記の絶縁物の粒子を有機化
合物で形成し、熱処理工程によるその炭化によってスト
リップ線路用配線層内に空隙を形成することとしてもよ
い。
【0022】また、上記の目的を達成するため、本発明
では、ストリップ線路を以上の方法で製造するのみなら
ず、これを用いて集積回路素子としてのインダクタ素子
を形成し、あるいはこれらを含んでモノリシックマイク
ロ波ICを形成することとする。
【0023】
【作用】導体の側面は電界が集中しやすく、電流密度は
高くなる。本発明で、ストリップ線路の配線層の断面形
状がその厚み方向に幅の大きさを異にするような形状と
することは、電流密度の高い部分の表面積を大きくする
ことになる。すなわち、ストリップ線路の配線層の側面
に凹凸や凹みをつけることにより、表面積を拡大させて
表面電流を増大させることが可能になり、高周波抵抗の
低減が可能になる。図1(a)に配線層の側面に凹凸を
つけた場合の本発明によるストリップ線路内における電
流密度分布の高い場所をハッチング13により示す。本
発明によれば、従来法による同寸法を有する図2のよう
な配線層の場合と比較して、側面における表面電流が増
加し、高周波直列抵抗Rの低いストリップ線路を作製す
ることが可能になる。
【0024】別の方法として、図1(b)に示すよう
に、絶縁物微粒子あるいは微細な空隙130によって
も、配線層の表面積を増大する効果がある。電流密度の
大きい部分を、ハッチング140で示す。本発明によれ
ば、従来法による同寸法を有する配線層と比較して、配
線層底面では深くまで電流が流れ、配線層側面において
は表面積を増加させることになり、電流を増加させるこ
とになる。そのため本発明によるストリップ線路の高周
波直列抵抗Rでは、従来素子に比べ直流抵抗R0は相対
的に大きくなるが、動作周波数を増加していくと或る周
波数から逆転する。その結果、高周波直列抵抗Rの低い
ストリップ線路を作製できることになる。
【0025】そこで、ストリップ線路のみならず、これ
を用いてインダクタ素子を形成し、またこれらによりモ
ノリシックマイクロ波ICを形成することにより、これ
らを低損失化することが可能になる。この低損失化はモ
ノリシックマイクロ波ICの高利得化、低雑音化、低消
費電力化などの高性能化をもたらすことになる。
【0026】
【実施例】
(実施例1)図4は本発明による30GHz帯で動作す
るGaAsモノリシックマイクロ波ICに適用するスト
リップ線路の断面工程図であり、以下に詳細にその製造
方法を説明する。 (a)基板厚さ600μmの半絶縁性GaAs基板20
上にSiO2等の絶縁膜21を600nm被着し、めっ
き用下地金属層22を例えば下からTi/Au(20n
m/150nm)の二層構造を有する金属膜で形成す
る。Tiは絶縁膜21との密着性確保のために用いる。
次に通常のホトリソグラフィ−技術を用いてストリップ
線路に対応するレジストパタ−ン23を形成する。ホト
レジストを露光するとき、光源からの入射波とレジスト
下面230からの反射波の干渉によってレジスト層に定
在波ができる。特に、めっき用下地金属層22のように
反射率の高い金属層がレジスト下面230と接している
場合は、特に著しい。即ち、定在波の節の部分は露光不
足となり、現像の段階で、ホトマスク寸法とレジスト寸
法の間で偏差が生じる。本図の如くレジストにポジ型レ
ジストを用いれば、定在波の節の部分は残りやすく、レ
ジストパタ−ンの凸部231になり、定在波の腹の部分
がレジストパタ−ンの凹部232になる。一方ネガ型レ
ジストを用いる場合は逆になり、定在波の節の部分は現
像液に溶けやすく、レジストパタ−ンの凹部を形成し、
腹の部分は凸部になる。ホトリソグラフィ−で用いる光
源は、超高圧水銀灯のg線405nmあるいは、i線3
65nmである。真空中における波長が405nmの場
合、レジスト中での波長は270nmになるので、レジ
スト下面230からの距離xに対しx=135×N(N
=0、1、2、……)すなわち0nm、135nm、2
70nm、405nm、……に節ができ、x=135
(N+1/2)すなわち68nm、203nm、……に
腹ができる。i線の場合もやや間隔が狭くなるが、同様
の定在波の効果がレジスト断面に現われる。通常は、レ
ジスト現像後のポストベ−クにより、レジストの定在波
による凹凸をなくすのが一般的であるが、本法ではこの
効果を積極的に利用する。
【0027】(b)次にレジスト23をマスクとして、
Auの選択電解めっき法により、めっき用下地金属層2
2に電流を流し、配線層24を形成する。配線層24は
定在波によりできたレジストの凹凸を転写された形状に
なる。30GHzで動作するGaAsモノリシックマイ
クロ波ICの場合、Auのストリップ線路の表皮深さは
δ=0.43μmである。ストリップ線路の膜厚は、δ
の3倍に選び、1.3μmを用いる。
【0028】(c)レジスト23をレジスト剥離材で除
去後、配線層24をマスクとして、電解めっき用の下地
金属膜22の不要部分をイオンミリングで除去する。以
上の工程を経て、ストリップ線路25は形成される。最
後に、半絶縁性GaAs基板20を50μmまで薄層化
し、裏面電極26を被着する。
【0029】一例としてGaAs基板20の厚み50μ
mにおける特性インピ−ダンスZ0=100Ωのストリ
ップ線路に対して、本発明の効果を述べる。ストリップ
線路の幅はw=3μmであり、線路の側面には0.13
5μm周期の凹凸ができている。凹凸の振幅は、ピ−ク
ツ−ピ−クで約0.2μmある。表皮深さはδ=0.4
3μmであり、周期、振幅ともδの約1/2から1/3
になっている。表面電流は従来の構造に比べストリップ
線路の側面が増加したのに対応して流れやすくなり、高
周波抵抗Rは従来の80%に低減できる。この結果、ス
トリップ線路の導体損を低減でき、その伝送損失を従来
の2.05dB/cmから1.22dB/cmに改善で
きる。上記の凹凸の振幅はストリップ線路の動作周波数
における表皮深さδを考慮する必要があり、実験的に、
表皮深さの1/10以上から2倍以下の範囲であること
が望ましい。
【0030】(実施例2)以下に、本発明の別の実施例
を図5の60GHz帯で動作するモノリシックマイクロ
波ICの断面工程図を用いて詳細に説明する。 (a)半絶縁性GaAs基板300上にInGaAsチ
ャネルを有するシュ−ドモルフィックHEMT用エピタ
キシャル成長層301を成長させたウエハ30を用意す
る。まず能動素子として、InGaAsチャネル・シュ
−ドモルフィックHEMT31をメサエッチングにより
アイソレ−ションした領域に形成する。ソ−ス電極31
0、ドレイン電極311をAuGe/W/Ni/Au
で、ゲ−ト電極312をAlにより形成する。MIM
(金属−絶縁物−金属、Metal-Insulator-Metal)容量
の下層電極320をゲ−ト電極工程で、Alを用いてあ
らかじめ形成しておく。33は絶縁膜であり、SiO2
あるいはPSGCVD膜500nmを用いる。
【0031】(b)MIM容量32は下層電極320の
Al層と第1の配線層34のMo/Au層によりプラズ
マSiN膜321を挟んだサンドイッチ構造で形成す
る。35はSiO2あるいはPSGCVDにより形成さ
れた絶縁膜600nmである。
【0032】(c)レジスト36(4μm)をパタ−ン
ニングし、コンタクト孔360およびストリップ線路形
成部370に開口する。次にTi/Au(20nm/1
50nm)の二層構造を有する金属膜でめっき用下地金
属層37を室温蒸着により被着する。その後、エアブリ
ッジ配線(空間配線)部およびストリップ線路形成部以
外の部分を、レジスト36’(10μm)でめっき用下
地金属層37を保護する。このレジスト36’には定在
波効果を利用して、断面にレジストの凹凸を形成してい
る。
【0033】(d)レジスト36’をマスクに選択電解
めっき法により、めっき用下地金属層37上にAuを8
μm被着し、ストリップ線路371及びエアブリッジ3
72を形成する。ストリップ線路371の膜厚として
は、δ=0.3μmの3倍、即ち0.9μmあれば電気
抵抗の上では十分であるが、エアブリッジ372の強度
の観点から厚くしている。最後に、レジスト36’、不
要なめっき用下地金属層37、レジスト36を順次ドラ
イエッチングやイオンミリング法で除去する。また半絶
縁性GaAs基板300を50μmまで薄層化し裏面電
極38を被着する。
【0034】以上のプロセスを経て作成された低雑音増
幅器の性能について以下に述べる。モノリシックマイク
ロ波ICに用いる入出力インピ−ダンス整合回路には、
容量とインダクタンスの素子が用いられ、その低損失化
は、低雑音増幅器等の回路にとって重要である。本実施
例は、60GHz帯程の高い周波数帯用であるので、イ
ンダクタンスの素子としてストリップ線路自体を用いて
いる。そこで、整合回路に用いるストリップ線路の寄生
抵抗Rが大きいと、回路の利得は低下する。さらに利得
が低下しただけ、雑音指数も増大し、回路性能の劣化を
生じる。このためストリップ線路の伝送損失は、能動素
子であるInGaAsチャネル・シュ−ドモルフィック
HEMTの雑音指数に比べ、回路として提供できる雑音
指数を劣化させるという問題がある。本発明によれば、
ストリップ線路の伝送損失を低減することができ、高性
能の高周波低雑音増幅器が作製できた。すなわち、従来
は3V動作、消費電流8mAで、60GHzにおいて動
作する低雑音増幅器の電力利得はPG=9.5dB、雑
音指数NF=2.5dBであったが、本発明によるスト
リップ線路を用いた低雑音増幅器は、同一駆動電流で、
PG=10.0dB、NF=2.0dBがえられた。
【0035】(実施例3)以下に、本発明の別の実施例
を図6のインダクタ素子断面図を用いて詳細に説明す
る。図6は、本発明のストリップ線路の別の実施例を螺
旋状に巻いて形成したインダクタ素子の形成工程を断面
図的に示すものである。 (a)GaAs、InPなどの半絶縁性半導体基板40
上にSiO2等の絶縁膜41を600nm被着し、第1
の金属配線層42を例えば下からMo/Au/Mo(1
50nm/1.0μm/50nm)の三層構造を有する
金属膜で形成する。第1の金属配線層は本発明の例えば
図1(a)の構造を有するストリップ線路である。配線
幅は10μm〜40μmをもちいる。第2の絶縁膜4
3、例えばSiO2、SiNあるいはポリイミド樹脂等
を600nmあるいは6μm被着後、通常のホトリソグ
ラフィ−技術を用いてコンタクト孔45を開口する。4
4はレジストを表す。
【0036】(b)次にめっき用下地金属膜46を、例
えば下からTi(20nm)/Au(1.0μm)の2
層膜で形成する。膜の形成手段としては、蒸着法、スパ
ッタ法が用いられる。次に、第2の配線層を選択めっき
により形成するため、マスク材として、ポジ型レジスト
44’厚さ10μmのパタ−ンを形成する。厚膜のレジ
ストの下の部分の露光量が不足の状態で露光をやめて現
像すると、レジスト側面は図のような湾曲した形状とな
る。次にホトレジスト44’のパタ−ンをマスクに、選
択電解めっき法により、第2の配線層47を8μmのA
uめっき膜で形成する。配線層の線幅l、線間距離sは
4〜16μmを用いる。
【0037】(c)ホトレジスト44’をレジスト剥離
材で除去後、第2の配線層47をマスクとして、電解め
っき用の下地金属膜46をイオンミリングで除去する。
イオンミリングにより第2の配線層47のAuの厚みは
約7μmになる。最後に、半絶縁性半導体基板40を1
00μm〜200μmまで薄層化し、その裏面に裏面電
極48を被着する。以上の工程で形成したスパイラルイ
ンダクタ素子の断面鳥瞰図を図7に示す。第2の配線層
47は上面に比べ基板側がくびれて凹みを生じている。
めっき用下地金属膜46は第2の配線層47をマスクに
イオンミリングで加工しているため影になり、基板側の
くびれよりも幅が広い。本発明によれば電流の集中する
配線層側面の表面積を増大させることができ、インダク
タ素子の外形寸法は小型でありながら、高周波における
抵抗を低減できる。
【0038】配線幅l=18μm、線間距離s=14μ
mの巻数6タ−ンでL=10nHのスパイラルインダク
タ素子について、従来構造のインダクタ素子と、本発明
によるインダクタ素子とについて、そのQ値及び寄生抵
抗Rを比較した。本発明のインダクタ素子の第2の配線
層47は厚さ7μmのAuめっき膜であり、めっき用下
地金属膜46には電気抵抗の低いAuを1μm用いてい
る。移動通信で用いられる周波数f=2GHz付近にお
ける表皮深さδは約2μmである。表面電流は第2の配
線層47の下端面と、めっき用下地金属膜46とに集中
して流れるが、側面を流れる表面電流は従来に比べ増大
できる。この結果、2GHzにおけるインダクタ素子の
寄生抵抗値Rは約20%低減でき、電力損失を表す性能
指数であるQ値も15から18に改善されている。この
インダクタ素子を、3V動作、消費電流2mAで、2G
Hzにおいて動作するGaAs低雑音増幅器の整合回路
に適用したところ、電力利得はPG=13.5dB、雑
音指数NF=1.5dBであり、従来のICに比べ電力
利得で0.7dB、NFで0.5dBの改善が図れた。
【0039】本実施例は、配線層の側面に凹みを設けた
ストリップ線路を螺旋状にして形成した例であるが、ス
トリップ線路として図1に示すような凹凸を設けた形状
のものを用いることもできる。また、モノリシックマイ
クロ波ICに組み込むストリップ線路としても何れの形
状のものでもよい。これらのストリップ線路は、基本的
に、配線層の断面形状がその厚み方向に幅の大きさを異
にする形状を有する本発明の実施例である。
【0040】(実施例4)図8は本発明によるさらに別
のストリップ線路の断面工程図であり、以下に詳細にそ
の製造方法を説明する。図8(a)は絶縁物微粒子を分
散しためっき層の断面図を示す。51は電解めっき液中
に分散された絶縁物微粒子であり、電解めっきをする
と、金属マトリックス層52の中に絶縁物微粒子53が
埋め込まれた構造ができる。50は半絶縁性基板、54
はホトレジストなどのマスク材、55はめっき用下地金
属である。また絶縁物が有機化合物の場合、高温の熱処
理により炭化でき金属マトリックス層52内に微細な空
隙が形成できる。絶縁物微粒子或いは微細な空隙53
は、配線金属の表面積を増大する効果がある。図8
(b)に従来法と本発明によるストリップ線路の導体内
における電流密度分布の比較を示す。電流密度の高い場
所を、ハッチング56及び56’で示す。本発明によれ
ば、従来法による同寸法を有する配線層と比較して、配
線層底面では深くまで電流が流れ、配線層側面において
は表面積を増加させることになり、電流を増加させるこ
とができる。そのため本発明によるストリップ線路の直
列抵抗では、従来素子に比べ直流抵抗R0は相対的に大
きくなるが、動作周波数を増加していくと或る周波数か
ら逆転する。その結果、高周波直列抵抗Rの低いストリ
ップ線路を作製できる。
【0041】(実施例5)図9は本発明による別のイン
ダクタ素子の断面工程図であり、以下に詳細にその製造
方法を説明する。 (a)GaAs、InPなどの半絶縁性半導体基板60
上にSiO2等の絶縁膜61を600nm被着し、第1
の金属配線層62を例えば下からMo/Au/Mo(1
50nm/1.0μm/50nm)の三層構造を有する
金属膜で形成する。第1の金属配線層は本発明の例えば
図1(b)の構造を有するものである。配線幅は10μ
m〜40μmを用いる。第2の絶縁膜63、例えばSi
2、SiNを600nmあるいはポリイミド樹脂6μ
mを被着後、通常のホトリソグラフィ−技術を用いてコ
ンタクト孔65を開口する。64はホトレジストを表
す。
【0042】(b)次に電解めっき用の下地金属膜66
を、例えば下からTi(20nm)/Ni(150n
m)の2層膜で形成する。膜の形成手段としては、蒸着
法、スパッタ法が用いられる。次に、第2の配線層を選
択めっきにより形成するため、マスク材として、ホトレ
ジスト64’のパタ−ンを形成する。次にホトレジスト
64’のパタ−ンをマスクに、選択電解めっき法によ
り、第2の配線層67を形成する。このときめっき液に
分散粒子として絶縁物微粒子を分散しておくと、絶縁物
微粒子が金属マトリックスの中に埋め込まれた配線層が
形成できる。マトリックスとなる金属はAu、Ag、C
uなど低電気抵抗の金属を用い、分散粒子としてはAl
23、TiO2、SiO2、Cr23等の酸化物のほか、
炭化物、窒化物を用いる。配線層の線幅l、線間距離s
は4〜16μmを用いる。また分散粒子としてフェノ−
ル樹脂などの有機高分子化合物も適用可能である。この
後400℃で熱処理すると、有機物は炭化し微細な空隙
ができる。
【0043】(c)ホトレジスト64’をレジスト剥離
材で除去後、第2の配線層67をマスクとして、電解め
っき用下地金属膜66をイオンミリングで除去する。最
後に、半絶縁性半導体基板60を100μm〜200μ
mまで薄層化し、その裏面に裏面電極68を被着する。
この後400℃で熱処理すると、有機物は炭化し微細な
空隙ができる。
【0044】配線幅l=18μm、線間距離s=14μ
mの巻数6タ−ンでL=10nHのスパイラルインダク
タ素子について、従来構造のインダクタ素子と、本発明
によるインダクタ素子とについて、インダクタの電力損
失に関する性能指数であるQ値及び寄生抵抗Rを比較し
た。本発明のインダクタ素子の配線層2は厚さ8μmの
Auめっき膜に、粒径0.2μmの絶縁物微粒子を体積
濃度10%含んだものである。移動通信で用いられる周
波数f=2GHz付近における寄生抵抗値Rは約20%
低減でき、Q値も15から18に改善されている。絶縁
物微粒子あるいは微細な空隙53の最長径の寸法は、イ
ンダクタの動作周波数における表皮深さδを考慮する必
要があり、実験的に、表皮深さδの1/10以上から2
倍以下の範囲であることが望ましい。
【0045】(実施例6)以下に、本発明の一実施例を
図10のモノリシックマイクロ波ICの断面工程図を用
いて詳細に説明する。 (a)半絶縁性GaAs基板70上にGaAsFET7
1、MIM(Metal-Insulator-Metal)容量72、抵抗
73、及び第1の配線層74が形成されたウエハを用意
する。GaAsFET71はイオン打ち込み法によりn
+、n層を、ソ−ス電極710、ドレイン電極712を
AuGe/W/Ni/Auで、ゲ−ト電極711をAl
により形成する。MIM容量72は下層電極720のA
l層と第1の配線層74のMo/Au層によりプラズマ
SiN膜721を挟んだサンドイッチ構造である。抵抗
73はn+層にオ−ミック電極731をAuGe/W/
Ni/Auにより形成する。第1の配線層74’はイン
ダクタ素子の引出線であり、75は絶縁膜である。
【0046】(b)層間絶縁膜76を被着後、コンタク
ト孔740を開口し、選択金めっきにより、絶縁物微粒
子を分散したインダクタ素子78のコイル部分を第2の
配線層77により形成する。金めっきの厚さは8μm、
Al23の0.1μm粒子を体積濃度5〜10%含んだ
組成を用い、コイルの線幅/線間距離は8μm/4μm
を用いた。
【0047】(c)パッシベ−ション膜76’としてポ
リイミド樹脂を被着する。最後に、半絶縁性GaAs基
板70を150μmまで薄層化し、裏面電極79を被着
する。
【0048】以上のプロセスを経て作成された低雑音増
幅器の性能について以下に述べる。モノリシックマイク
ロ波ICに用いる入出力インピ−ダンス整合回路には、
容量とインダクタ素子が用いられ、その低損失化は、低
雑音増幅器等の回路にとって重要である。すなわち、整
合回路に用いるインダクタ素子の寄生抵抗Rが大きい
と、回路の利得は低下する。さらに利得が低下しただ
け、雑音指数も増大し、回路性能の劣化を生じる。この
ためインダクタ素子による損失は、能動素子であるGa
AsMESFETの雑音指数に比べ、回路として提供で
きる雑音指数を劣化させるという問題がある。本発明に
よれば、インダクタ素子の寄生抵抗を低減することがで
き、高性能の低雑音増幅器が作成できた。すなわち、従
来は消費電流2mAで、1.9GHzにおいて動作する
低雑音増幅器の電力利得はPG=13.5dB、雑音指
数NF=2.0dBであったが、本発明によるインダク
タ素子を用いた低雑音増幅器は、同一駆動電流で、PG
=14.5dB、NF=1.4dBが得られた。また、
消費電流を1.6mA、すなわち20%低減しても、P
G=13.5dB、雑音指数NF=2.0dBの従来の
インダクタ素子を用いた場合の回路性能が得られた。本
発明によるインダクタ素子を用いることにより、回路の
高利得化、低消費電力化、低雑音化が出来ることが明ら
かである。
【0049】(実施例7)以下に、本発明の別の実施例
を図11のインダクタ素子断面図を用いて詳細に説明す
る。 (a)スパイラルインダクタの第2の配線層85は、め
っき用下地金属層82と絶縁物微粒子を分散した金属層
83の間に、絶縁物粒子を含まない金属めっき層84を
挟んでも良い。絶縁物粒子を含まないこれらの層はA
u、Ag、Cu等の低電気抵抗金属膜で形成している。
80は半絶縁性半導体基板、81はPSG、SiO2
の絶縁膜、86は裏面電極、87は第1の配線層であ
る。
【0050】(b)第2の配線層85を用いボンディン
グパッド等を形成する場合は、インダクタの第2の配線
層85の構成を絶縁物微粒子を分散した金属層83上に
絶縁物粒子を含まない金属層、例えばAu層84’にす
ると良い。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、高周波におけるストリ
ップ線路の寄生抵抗Rを低減でき、さらにストリップ線
路を螺旋状に巻いたスパイラルインダクタ素子の低損失
化が図れる。さらに、本発明によるストリップ線路ある
いはインダクタ素子を用いたモノリシックマイクロ波I
Cの高利得化、低消費電力化ができ、ICの高性能化が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるストリップ線路の断面図。
【図2】従来のストリップ線路の断面図。
【図3】特性インピ−ダンスのストリップ線路幅依存性
を示す図。
【図4】本発明による一実施例のストリップ線路断面工
程図。
【図5】本発明による別の実施例のモノリシックマイク
ロ波ICの断面工程図。
【図6】本発明による別の実施例のインダクタ素子の断
面図。
【図7】本発明によるインダクタ素子の断面鳥瞰図。
【図8】本発明による別の実施例のストリップ線路の断
面図。
【図9】本発明による一実施例のインダクタ素子断面工
程図。
【図10】本発明による一実施例のモノリシックマイク
ロ波ICの断面工程図。
【図11】本発明による一実施例のインダクタ素子の断
面図。
【符号の説明】
10、40、50、60、80……半絶縁性半導体基板 11……側面に凹凸を有する導体 11’、25、371……ストリップ線路 12、26、38、68、79、86……裏面電極 13、13’……電流密度の高い場所 110、52……金属マトリックス層 130……絶縁物微粒子或いは空隙 140、56、56’……電流密度の大きい部分 20、300、70……半絶縁性GaAs基板 21、33、41……絶縁膜 22、37、46、55、66……めっき用下地金属 23、36、36’、44……レジスト 24……配線層 61、76……層間絶縁膜 41、62、74、87……第1の配線層 43……第2の絶縁膜 47、67、77、85、85’……第2の配線層 51、53……絶縁物微粒子 71……GaAsFET 78……インダクタ素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大部 功 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に形成されたストリップ線路におい
    て、該ストリップ線路の配線層の断面形状がその厚み方
    向に幅の大きさを異にする形状を少なくとも一部に備え
    ることを特徴とするストリップ線路。
  2. 【請求項2】請求項1記載のストリップ線路において、
    上記基板が半絶縁性半導体基板であることを特徴とする
    ストリップ線路。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2記載のストリップ
    線路において、上記厚み方向に幅の大きさを異にする形
    状が、線路の側面に凹凸を有するものであることを特徴
    とするストリップ線路。
  4. 【請求項4】請求項1または請求項2記載のストリップ
    線路において、上記厚み方向に幅の大きさを異にする形
    状が、線路の側面に凹みを有するものであることを特徴
    とするストリップ線路。
  5. 【請求項5】請求項1から請求項4の何れかに記載のス
    トリップ線路を螺旋状に巻いた形状を有することを特徴
    とするインダクタ素子。
  6. 【請求項6】能動素子と、ストリップ線路と、両者をイ
    ンピーダンス整合させる整合回路を有するモノリシック
    マイクロ波集積回路において、 上記ストリップ線路は、請求項1から請求項4の何れか
    に記載のストリップ線路の構成を備え、また、 インダクタンスの素子を含む整合回路には、該インダク
    タンスの素子として、請求項5記載のインダクタ素子ま
    たは少なくとも上記請求項1から請求項4の何れかに記
    載のストリップ線路の構成を備えることを特徴とするモ
    ノリシックマイクロ波集積回路。
  7. 【請求項7】基板上に形成されたストリップ線路におい
    て、該ストリップ線路の配線層の断面構造が、絶縁物の
    粒子または空隙を含む構造を少なくとも一部に備えるこ
    とを特徴とするストリップ線路。
  8. 【請求項8】請求項7記載のストリップ線路において、
    上記基板が半絶縁性半導体基板であることを特徴とする
    ストリップ線路。
  9. 【請求項9】請求項7または請求項8記載のストリップ
    線路を螺旋状に巻いた形状を有することを特徴とするイ
    ンダクタ素子。
  10. 【請求項10】能動素子と、ストリップ線路と、両者を
    インピーダンス整合させる整合回路を有するモノリシッ
    クマイクロ波集積回路において、 上記ストリップ線路は、請求項7または請求項8記載の
    ストリップ線路の構成を備え、また、 インダクタンスの素子を含む整合回路には、該インダク
    タンスの素子として、請求項9記載のインダクタ素子ま
    たは少なくとも上記請求項7または請求項8に記載のス
    トリップ線路の構成を備えることを特徴とするモノリシ
    ックマイクロ波集積回路。
  11. 【請求項11】能動素子と、ストリップ線路と、両者を
    インピーダンス整合させる整合回路を有するモノリシッ
    クマイクロ波集積回路において、 上記能動素子と該能動素子に所定の電圧を供給するため
    の抵抗素子とのうち少なくとも上記能動素子を含む構成
    と、 上記ストリップ線路には、請求項6または請求項10記
    載のストリップ線路の構成と、 上記整合回路には、容量素子とともに請求項6または請
    求項10記載のインダクタンスの素子の構成を備えるこ
    とを特徴とするモノリシックマイクロ波集積回路。
  12. 【請求項12】少なくとも、露光時に発生する定在波に
    より、側面に波形形状を形成するホトレジストを基板上
    に形成する工程と、該レジストをマスクとして選択的に
    導体パタ−ンを形成する工程からなることを特徴とする
    ストリップ線路の製造方法。
  13. 【請求項13】少なくとも、基板上のポジ型レジストの
    一部を最適露光条件よりも不足の露光量で露光する工程
    と、該レジストを現像し側面形状に凹みを付ける工程
    と、該レジストをマスクとして選択的に導体パタ−ンを
    形成する工程からなることを特徴とするストリップ線路
    の製造方法。
  14. 【請求項14】少なくとも、基板上にストリップ線路用
    配線層を形成する工程において、めっき液に絶縁物の細
    粒を分散させた液を用いたことを特徴とするストリップ
    線路の製造方法。
  15. 【請求項15】請求項14記載のストリップ線路の製造
    方法において、上記絶縁物の粒子が有機化合物であり、
    熱処理工程による炭化によってストリップ線路用配線層
    内に空隙を形成することを特徴とするストリップ線路の
    製造方法。
  16. 【請求項16】請求項12から請求項15の何れかに記
    載のストリップ線路の製造方法を含むインダクタ素子ま
    たはモノリシックマイクロ波集積回路の製造方法。
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