JPH08286518A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH08286518A
JPH08286518A JP11003395A JP11003395A JPH08286518A JP H08286518 A JPH08286518 A JP H08286518A JP 11003395 A JP11003395 A JP 11003395A JP 11003395 A JP11003395 A JP 11003395A JP H08286518 A JPH08286518 A JP H08286518A
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JP
Japan
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developer
magnetic
developing sleeve
developing
toner
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Application number
JP11003395A
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English (en)
Inventor
Migaku Aoshima
琢 青島
Kaneyoshi Miura
兼能 三浦
Tomoyoshi Chihara
朋義 千原
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像スリーブ上でのトナー層の白抜けを回避
すると共に、トナーの搬送動作を安定させる。 【構成】 回転可能な中空円筒状の現像スリーブ2内部
に磁石部材3が固定設置された現像剤担持体1を有し且
つ一成分磁性現像剤Gを用いる現像装置において、前記
磁石部材3に、現像スリーブ2上での磁束密度が略同程
度であって異極性磁極が隣合って交互に配列される磁界
発生手段6を有し、現像剤搬送量規制部材4が現像スリ
ーブ2に当接するニップ領域7a及び当該ニップ領域7
aよりも現像スリーブ2の回転方向上流側で現像剤搬送
量規制部材4と現像スリーブ2との間に形成されるくさ
び領域7bからなる現像剤規制領域7内に磁界発生手段
6の異極性磁極対6a,6bの少なくとも一極を配置す
るか、あるいは、現像剤規制領域7が挟まれるように前
記異極性磁極対6a,6bを配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法や静電記録
法によって画像形成を行う複写装置、プリンタなどの画
像形成装置に用いられる現像装置に係り、特に、一成分
磁性現像剤を用いた現像装置の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、潜像担持体としての感光体上に形
成された静電潜像を可視像化する現像装置として、一成
分現像装置が多数提案され、実用化されている。この種
の一成分現像装置のうち、磁性トナーを使用したタイプ
とでは、現像部において現像ロール表面のトナー層と感
光体の非画像部とを非接触に保つことにより、現像性能
を向上させることができる。
【0003】ところが、現像ロールは、回転可能な現像
スリーブの内部に磁界発生用の磁石を持つものであり、
その磁石によって形成される磁界の影響によって、現像
ロール表面にはブラシ状のトナー層が形成されるため、
前述した非接触条件を満足させるためには現像ロール表
面と感光体表面の間隔を広げなければならないが、この
間隔を大きくすると、解像度が著しく低下することにな
る。このため、磁性一成分現像法では、十分な現像性と
解像度を両立するために、均一な現像剤の薄層を形成す
ることが必要となる。
【0004】これまで、図10に示すように、弾性ブレ
ード100を所定の圧力で現像スリーブ101に圧接
し、均一な現像剤102の薄層を形成する方法が知られ
ている(例えば特開昭54−4038号公報)。また、
現像スリーブ101の回転方向下流側に固定端が設けら
れた弾性ブレード100を略上下方向に沿った姿勢で現
像スリーブ101に当接させ、弾性スリーブ100の自
由端部を前記当接部よりも下方に配置し、弾性ブレード
100の当接部付近での現像スリーブ101に対するト
ナーの融着を回避する方法が提案されている(特開平2
−25879号公報)。更に、上記のような方法では、
十分に且つ安定した搬送量を得るために、図10に示す
ように、現像スリーブ101の回転方向下流側に固定端
が設けられた弾性ブレード100をトリミング磁極10
3上よりやや下流側で現像スリーブ101に当接させる
方法が実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方式においては、均一な現像剤(トナー)の薄
層を形成することができるものの、トナー中に含まれる
粗大トナーや凝集トナーが弾性ブレード100と現像ス
リーブ101との当接部に詰まることによって、現像ス
リーブ101上でのトナー層の白抜けが発生し易いとい
う技術的課題が生じた。ここで使用されているトナーは
磁性トナーであるため、粗大トナーや凝集トナーも現像
ロールによって形成される磁界とは無関係ではない。そ
こで、弾性ブレード100の当接部近傍の磁極の磁束密
度を弱めると粗大トナーや凝集トナーの詰まりは減少し
たが、トナーの搬送が不安定になる現象が見られた。
【0006】このように、ここまで提案されている方式
では、弾性ブレード100の当接部近傍の磁界や磁束密
度あるいは現像ロール内の磁極の配置についての記載が
不十分であり、現像スリーブ上でのトナー層の白抜けを
回避し、安定したトナーの搬送を得ることが困難であっ
た。そこで、本発明では、現像スリーブ上でのトナー層
の白抜けを回避すると共に、トナーの搬送動作を安定さ
せることが可能な現像装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明は、
図1(a)〜(c)に示すように、回転可能な中空円筒
状の現像スリーブ2内部に磁石部材3が固定設置された
現像剤担持体1を有し、この現像剤担持体1の有効現像
領域mの上流側には前記現像スリーブ2に当接する現像
剤搬送量規制部材4を配設し、一成分磁性現像剤(磁性
トナー)Gを前記現像剤担持体1に担持させ、現像剤搬
送量規制部材4にて現像剤Gの薄層を形成した後に有効
現像領域mまで搬送し、潜像担持体5上に形成された静
電潜像を可視化する現像装置において、前記磁石部材3
として、前記現像スリーブ2上での磁束密度が略同程度
であって異極性磁極が隣合って交互に配列される一組以
上の異極性磁極対からなる磁界発生手段6を有し、前記
現像剤搬送量規制部材4が前記現像スリーブ2に当接す
るニップ領域7a及び当該ニップ領域7aよりも前記現
像スリーブ2の回転方向上流側で前記現像剤搬送量規制
部材4と前記現像スリーブ2との間に形成されるくさび
領域7bからなる現像剤規制領域7内に前記磁界発生手
段6の異極性磁極対6a,6bの少なくとも一極を配置
したこと、あるいは、前記現像剤規制領域7が挟まれる
ように前記磁界発生手段6の異極性磁極対6a,6bを
配置したことを特徴とする。
【0008】このような技術的手段において、トナー層
の白抜けを回避しながらトナーの搬送性をより確実に保
つには、前記磁界発生手段6の異極性磁極対6a,6b
について、現像スリーブ2上での磁束密度の半径方向成
分のピーク値が25〜50mTであって且つ当該磁束密
度の半径方向成分のピーク間距離が5mm以下であるよ
うにすればよい。
【0009】
【作用】上述したような技術手段によれば、現像スリー
ブ2上でのトナー層の白抜けが回避されると共に、安定
したトナーの搬送が行われる。これは、以下のような理
由によるものと考えられる。すなわち、磁石部材3に磁
束密度の大きさが同程度で逆極性の磁極が略均等な間隔
で交互に配設されると、この領域において現像スリーブ
2上の磁性トナーGに働く磁力は略一定となる。このと
き、逆極性の磁極同士の間隔と、磁極上における磁束密
度の半径方向成分の大きさとを適正に選ぶことによっ
て、隣接する磁極への磁束の回り込みが現像スリーブ2
の近傍で行われることになり、現像スリーブ2から離れ
ると磁束密度が極端に減少する。
【0010】ここで、磁力は磁束密度の変化率に関係し
ていると考えられるため、磁性トナーGに働く磁力は、
磁束密度が極端に変化する現像スリーブ2の近傍では比
較的大きく、磁束密度が小さいためにほとんど変化がな
くなる現像スリーブ2からやや離れた位置ではかなり小
さくなる。よって、現像スリーブ4の近傍で働く磁力
は、磁性トナーGを搬送する力となり、安定した搬送を
行えることとなる。
【0011】また、現像スリーブ2からやや離れた位置
では磁力が小さくなるので、くさび領域7b内に余分な
磁性トナーGが引き込まれない。これにより、現像剤規
制領域7で磁性トナーGに働く圧力が弱まり、磁性トナ
ーGの凝集が抑制される。また、磁石部材3の磁界の影
響が及ぶ範囲が狭くなり、磁界の影響を受けやすい粗大
トナーを引き込む可能性が小さくなる。
【0012】また、磁極の位置を磁束密度の現像スリー
ブ2の半径方向成分が最大値となる位置であると考える
と、異極性磁極対6a,6bの少なくとも一極が現像剤
規制領域7に含まれるように配設すれば、現像剤規制領
域7よりも現像スリーブ2の回転に対して上流側の領域
では、現像スリーブ2の近傍においては、略一定で且つ
安定してトナーGを搬送できる磁力が得られ、現像スリ
ーブ2から離れるのに伴って、磁力が極端に減少する。
【0013】また、磁石部材3に磁束密度の大きさが同
程度で逆極性の磁極が略均等な間隔で交互に配設される
と、磁極の極間部の略中央では、大きさが磁極での磁束
密度の半径方向成分と同程度で現像スリーブ2の円周方
向に沿った向きの磁束密度が得られる。このため、異極
性磁極対6a,6bによって現像剤規制領域7を挟むよ
うに磁極を配設した場合であっても、異極性磁極対6
a,6bの少なくとも一極が現像剤規制領域7に含まれ
るように配設した場合と同様な磁力の分布が得られる。
更に、このような磁力の分布が得られる領域は、ニップ
領域7aも含むことになるため、より安定してトナーG
の搬送が行われる。
【0014】更に、この発明において、磁束密度の半径
方向成分のピーク値と磁極対の間隔とを変化させ、トナ
ー層の白抜けとトナーの搬送性とを検討したところ、上
記記載のように、現像スリーブ2上でのトナー層の白抜
けを回避し、安定してトナーGの搬送をより確実に行う
ためには、上記記載の異極性磁極対6a,6bの磁束密
度の半径方向成分のピーク値を25mT〜50mTと
し、異極性磁極対の間隔を5mm以下であるようにすれ
ばよい。
【0015】また、より効果的にくさび領域7b内に余
分な磁性トナーGが引き込まれることを避けるために
は、以下のようにすればよい。すなわち、現像剤搬送量
規制部材4と現像スリーブ2とのニップ領域7aよりも
現像スリーブ2の回転方向の上流側で且つ下方位置にく
さび領域7bの開口部が存在するように前記現像剤搬送
量規制部材4を配置した構成で、上述のように異極性磁
極対6a,6bを配設するようにすればよい。
【0016】このとき、現像剤担持体1に隣接して設け
られる現像剤供給部材(図示せず)による磁性トナーG
の供給方向は通常現像剤担持体1の側方であるのに対
し、前記くさび領域7bの開口部は略下方向に向かって
開口することから、トナーGが引き込まれるくさび領域
7bの実質的な開口幅が狭くなり、その分、現像スリー
ブ2表面からやや離れた位置からくさび領域7bの開口
部にトナーGの流入する経路が形成され難くなる。ま
た、ニップ領域7aの下方位置にくさび領域7bが確保
されているため、くさび領域7b内やくさび領域7bの
開口部近傍での不要なトナーが自重によって現像剤供給
部に戻り易くなる。このため、上記くさび領域7b内で
のトナーGに働く圧力が弱まり、磁性トナーGの凝集は
抑制される。
【0017】
【実施例】以下、添付図面に示す実施例に基づいてこの
発明を詳細に説明する。 ◎実施例1 図2は本発明が適用された一成分現像装置の一実施例を
示す概略断面図である。同図において、潜像担持体10
は表面に負帯電系の有機感光体からなる表面層を有する
光導電性ドラムであり、図示外の帯電器により一様に帯
電された後、像光を照射することにより電位の差による
静電潜像11を形成するものである。そして、静電潜像
11が形成されたときの表面電位は例えば画像部で−1
00V、背景部で−450Vに設定されている。
【0018】また、この実施例において、一成分現像装
置は、図示外の一成分磁性現像剤(磁性トナー)が収容
される現像ハウジング20の一部に現像用開口21を開
設し、この現像用開口21に面して現像ロール22を配
設したものである。この現像ロール22は前記潜像担持
体10と対向して設けられ、回転することによって表面
に付着したトナーを搬送するものであり、潜像担持体1
0との近接位置(有効現像領域m:実質的に現像に寄与
する領域)で間隙が200μmから300μm程度とな
るように設定されている。
【0019】この実施例における現像ロール22は、図
中矢印方向へ回転する非磁性の現像スリーブ23と、こ
の現像スリーブ23内に固定設置される磁石ロール24
とで構成されている。前記磁石ロール24は、例えば着
磁により形成される複数の異極性の磁極を周面に沿って
交互に配列したものであり、現像スリーブ23周面に沿
って磁界を形成し、この磁界に従って現像スリーブ23
の表面に磁性トナーを吸着させるようにしたものであ
る。ここで、本実施例に用いた現像ロール22の現像ス
リーブ23表面上における磁界のパターンを図3に示
す。尚、図3において、一点鎖線は磁束密度の半径方向
成分を、実線は磁束密度の円周方向成分を示す。
【0020】より具体的には、前記現像スリーブ23
は、例えば18mmの外径を有し、表面粗さRa=1.
5μm程度となるようにサンドブラスト処理されたアル
ミニウム製のスリーブ基材表面にニッケルメッキを施し
たものである。一方、磁石ロール24については、図3
に示すように、現像スリーブ23上での磁束密度の半径
方向成分のピーク値を35mT、磁極間角度を30゜
(現像スリーブ23上での距離を4.7mm)とした。
【0021】また、符号25はトナー40の搬送量を規
制するトナー搬送量規制部材であり、このトナー搬送量
規制部材25は、図2及び図4(a)に示すように、前
記現像ロール22の表面に圧接される軟弾性体の弾性ブ
レード25aと、この弾性ブレード25aを一端付近で
支持する板バネ25bとからなり、板バネ25bの他端
が固定支持されている。そして、この弾性ブレード25
aの現像ロール22に対する当接位置は、現像ロール2
2の潜像担持体10と最も近接する位置と現像ロール2
2の中心を結ぶ基準線に対して現像スリーブ23の回転
方向上流側に120゜の位置であり、板バネ25bの自
由端が現像スリーブ23の回転方向上流側に向くように
配置されている。つまり、弾性ブレード25aと現像ス
リーブ23とのニップ領域Cよりも現像スリーブ23の
回転方向上流側にくさび領域Dの開口部が存在するよう
に配置されている。より具体的には、前記弾性ブレード
25aとしては、幅10mm、厚さ1.00mm、ゴム
硬度30゜〜50゜のシリコーンゴムが用いられ、ま
た、板バネ25bとしては、厚さ0.1mmのステンレ
ススチール板(SUS 304 CSP3/4材、引張
強さ95kgf/mm2、耐力68kgf/mm2)が用
いられる。
【0022】そして、この実施例では、特に、トナー搬
送量規制部材25の弾性ブレード25aの配設位置と磁
石ロール24の異極性磁極対との位置関係が重要であ
り、磁石ロール24の磁極配置は、現像スリーブ23の
弾性ブレード25a当接位置の近傍に異極性磁極対24
1,242による磁界が作用するように設定されるもの
で、この実施例では、図4(a)に示すように、前記く
さび領域Dに対応した磁石ロール24部分に異極性磁極
対の一方の磁極241が配置されるようになっている。
【0023】また、現像ハウジング20内の現像ロール
22に隣接した側方箇所に一成分磁性トナーを貯留する
トナー供給室26が設けられ、このトナー供給室26に
はトナー供給部材27,28が配設されており、このト
ナー供給部材27,28により、現像ロール22にトナ
ーを供給するようになっている。
【0024】更に、前記現像スリーブ23には高圧交流
電源29及び直流電源30によってバイアス電圧である
直流重畳交流電圧が印加され、現像スリーブ23と潜像
担持体10とが近接する有効現像領域mで、潜像担持体
10表面の感光体層下にあって接地された電極との間に
交番電界が生じるようになっている。この実施例では、
前記バイアス電圧は、例えば交流成分の周波数が2.0
kHz、ピークツウピーク電圧が1.8kV、直流成分
が−340Vに設定されている。尚、この実施例では、
交流成分と直流成分とが重畳されたものを用いている
が、直流成分のみを印加してもよい。
【0025】次に、このような現像装置によって潜像担
持体10上の静電潜像を現像するときには、トナー供給
部材27,28によりトナーが現像ロール22に供給さ
れると、回転する現像スリーブ23の表面にトナーが吸
着され、トナー搬送量規制部材25の弾性ブレード25
aによって現像スリーブ23表面との間で摺擦される。
これにより、トナーが薄層化されると共に、トナーに適
度な電荷が付与される。薄層化されたトナーは現像スリ
ーブ23の回転により有効現像領域mに搬送され、現像
スリーブ23と潜像担持体10との間隙に生じている交
番電界内で適度な電荷を有する多くのトナー粒子が飛翔
し往復運動をする。また、この往復運動によってトナー
粒子同士が衝突しトナー全体がクラウド状となる。この
トナークラウドは、バイアス電圧の直流成分によって潜
像担持体10上の静電潜像11部分に引き寄せられて現
像が終了する。
【0026】また、この実施例に係る現像装置におい
て、現像スリーブ23と潜像担持体10に対し10秒間
回転、5秒間停止の繰り返しを12時間行った。但し、
現像スリーブ23の10秒間回転中、潜像担持体10の
回転方向に20mm幅の光書き込みを行い現像した。こ
こで、潜像担持体10の回転速度は135mm/se
c、現像スリーブ23の回転速度は202.5mm/s
ecとした。また、トナーは、平均粒径7μmのスチレ
ン−アクリル系樹脂のバインダに50%のマグネタイト
を含有した磁性トナーを使用した。このとき、トナー層
の白抜け及びトナーの搬送不良は全く発生しなかった。
【0027】次に、上記の場合と同様な構成で、現像ス
リーブ23上での磁束密度の半径方向成分のピーク値が
5〜65mTの磁石ロール24に変更して、トナー層の
白抜け及び現像スリーブ23のトナーの搬送性について
調べたところ、以下の表1に示す結果が得られた。尚、
表1において、 ○…白抜け なし 搬送不良 なし △…白抜け 現像スリーブ上で発生、現像像中では見られず 搬送不良 現像スリーブ上のトナー層にムラが発生 ×…白抜け 現像スリーブ上及び現像像中で発生 搬送不良 現像スリーブ上のトナー層にムラが顕著に発生 −…白抜け 搬送不良が顕著に発生したため評価できず を夫々示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1において、磁束密度の半径方向成分の
ピーク値が25mT以下のとき現像スリーブ23のトナ
ー搬送性が低下し、トナー層が均一に形成できなかった
ため、途中で上記の現像スリーブ23と潜像担持体10
とに対し10秒間回転、5秒間停止の繰り返しを打ち切
った。また、磁束密度の半径方向成分のピーク値が65
mTで明らかな白抜けが約20本発生した。
【0030】また、図5は、上記実施例に係る磁石ロー
ル24を使用した時のトナーに働く磁力を見積もるため
に以下の数1によって計算された、磁束密度の半径方向
成分がピークとなる付近での相対的な磁気吸引力(トナ
ーを現像ロール22の中心方向に吸引する力)と、現像
スリーブ23からの距離との関係を示すグラフ図であ
る。更に、図6及び図7は、磁束密度の半径方向成分の
ピーク値が変えられた各磁石ロール24を使用した時の
トナーに働く磁力を見積もるために以下の数1によって
計算された、磁束密度の半径方向成分がピークとなる付
近での相対的な磁気吸引力(図6:現像スリーブ上の磁
気吸引力,図7:現像スリーブから1mmの点での磁気
吸引力)を示すものである。
【0031】
【数1】
【0032】数1において、 Fr(r,θ) 座標(r,θ)における磁力 Br(r,θ) 座標(r,θ)における磁力密度の半
径方向成分 Bt(r,θ) 座標(r,θ)における磁力密度の円
周方向成分 r 現像ロール中心から半径方向に離れた
位置(現像ロール中心から外に向かう向きを正の向きと
する) θ 現像ロール円周方向の位置(現像ロー
ル回転方向を正の向きとする) △θ 0.36゜ C 現像剤の磁気特性に依存する定数 であり、磁気吸引力は、Fr(r,θ)/Cにて計算さ
れる。尚、Fr(r,θ)の値が負であるということ
は、キャリアを現像スリーブに引き付ける向きに力が働
くことを意味する。
【0033】図5〜図7によれば、磁束密度の半径方向
成分のピーク値が同程度のとき、磁気吸引力は現像スリ
ーブ23から離れるにつれて小さくなるが、現像スリー
ブ23近傍での磁気吸引力は、後述する比較例に比べて
大きく、一方、現像スリーブ23からやや離れた位置で
の磁気吸引力は、後述する比較例に比べて小さいことが
把握される。このことからすれば、現像スリーブ23近
傍と現像スリーブ23からやや離れた位置での磁気吸引
力の大きさが、トナー層の白抜け及び現像スリーブ23
のトナーの搬送性に関与していることが推察される。
【0034】次に、磁束密度の半径方向成分のピーク値
を35mTとし、磁極間のピッチを約2mm〜8mmの
磁石ロールに変更して、トナー層の白抜け及び現像スリ
ーブのトナーの搬送性を調べたところ、以下の表2に示
すような結果が得られた。尚、表2において、○,△,
×,−の意味は表1と同義である。
【0035】
【表2】
【0036】表2において、磁極間のピッチが約5mm
を越えると搬送不良が発生するようになった。これは、
ピッチが広がることで、現像スリーブ23上の磁気吸引
力が弱まるためと考えられる。
【0037】また、現像スリーブ23から1.0mmの
位置での磁束密度の半径方向成分のピーク値の減衰率を
調べたところ、図8に示すような結果が得られた。これ
は、磁極間のピッチが広がると現像スリーブ23上と現
像スリーブ23からやや離れた位置での磁気吸引力の差
が少なくなることを示すものと言える。つまり、磁極間
のピッチが広い時、磁束密度の半径方向成分のピーク値
を大きくすれば、現像スリーブ23のトナーの搬送性は
良好になるが、白抜けが発生し易くなると考えられる。
【0038】以上の実験結果からすれば、磁石ロール2
4における異極性磁極対の磁束密度の半径方向のピーク
値を25〜50mTとし、磁極間ピッチを5mm以下と
すれば、トナー層の白抜けが有効に回避され、しかも、
トナーの搬送性が良好に保たれることが把握される。
【0039】尚、この実施例では、異極性磁極対の少な
くとも一方がくさび領域Dに対応して配置されている態
様が示されているが、異極性磁極対の少なくとも一方が
ニップ領域C及びくさび領域Dからなる現像剤規制領域
Bの任意の個所に対応して配置されている態様であって
も、前記実施例と同様な作用効果を奏するものである。
【0040】また、本実施例において、磁石ロール24
の全周に亘って異極性磁極対を狭ピッチで配置したが、
作用効果を考えると、現像剤規制領域B及びその近傍に
異極性磁極対が配置されていればよい。
【0041】◎実施例2 実施例1で使用した装置と同様な構成において、磁石ロ
ール24に配置された磁極の弾性ブレード25aに対す
る位置関係を変更した。すなわち、図4(a)に示す磁
石ロール24を実施例1の状態から時計回り方向へ15
゜回転させた状態で固定し、図4(b)のように、異極
性磁極対241,242で現像剤規制領域Bを挟むよう
にした。実施例1と同様な方法で、トナー層の状態を確
認したところ、全く白抜けは発生せず、また、トナーの
搬送不良も起こらなかった。
【0042】本実施例においても、磁石ロール24の全
周に亘って異極性磁極対を狭ピッチで配置したが、作用
効果を考えると現像剤規制領域B及びその近傍に異極性
磁極対が配置されていればよい。
【0043】◎比較例 上記実施例1及び実施例2の装置と同様な構成におい
て、現像ロール22の現像スリーブ23表面上における
磁界のパターンを図8に示すようにし、かつ、現像剤規
制領域B付近に作用する磁束密度の半径方向成分のピー
ク値が80mTの磁石ロール24に変更して、トナー層
の状態を確認した。尚、磁極の弾性ブレード25aに対
する位置は、弾性ブレード25aの先端部よりもやや現
像スリーブ23の回転方向の上流側とした。
【0044】このような現像ロール22を図2の現像装
置に装着して、上記実施例1或いは実施例2と同様に現
像スリーブ23と潜像担持体10に対して10秒間回
転、5秒間停止の繰り返しを12時間行い、トナー層の
状態を確認したところ、トナーの搬送不良は全く発生し
なかったが、トナー層の白抜けは約200本発生した。
【0045】次に、上記の場合と同様な構成で、現像ス
リーブ23上での磁束密度の半径方向成分のピーク値が
10〜60mTの磁石ロール24に変更して、トナー層
の白抜け及び現像スリーブ23のトナーの搬送性につい
て調べたところ、以下の表3に示す結果が得られた。
尚、表3において、○,△,×,−の意味は表1と同義
である。
【0046】
【表3】
【0047】表3において、磁束密度の半径方向成分の
ピーク値が30mT以下のとき現像スリーブ23のトナ
ー搬送性が低下し、トナー層の均一に形成できなかった
ため、途中で上記の現像スリーブ23と潜像担持体10
とに対し10秒間回転、5秒間停止の繰り返しを打ち切
った。また、磁束密度の半径方向成分のピーク値が50
mTで白抜けがスリーブ上で約15本発生した。その殆
どは、現像像中の白抜けとなって現れないものであっ
た。
【0048】また、図5に比較例に係る磁石ロール24
を使用した時の磁束密度の半径方向成分がピークとなる
付近での相対的な磁気吸引力と、現像スリーブ23から
の距離との関係を点線で示し、また、図6及び図7に、
前記各磁石ロール24を使用した時の磁束密度の半径方
向成分がピークとなる付近での相対的な磁気吸引力を点
線で示す。尚、上記磁気吸引力は前述した数1によって
計算したものである。
【0049】このように、磁束密度の半径方向成分のピ
ーク値が同程度のとき、現像スリーブ23近傍での磁気
吸引力は、実施例1及び実施例2の配置による場合より
も比較例の配置による場合の方が小さく、現像スリーブ
23からやや離れた位置での磁気吸引力の大きさは、比
較例の配置による場合の方が大きかった。
【0050】
【発明の効果】以上に述べたように、この発明によれ
ば、現像剤搬送量規制部材の配設個所において、現像ス
リーブから離れると現像剤である磁性トナーを現像スリ
ーブ側に吸引する力が急激に低下する磁界パターンの異
極性磁極対を配し、現像剤搬送量規制部材の現像剤引き
込み個所への不要な現像剤の引き込みを抑制するように
したので、粗大トナーや凝集トナーの詰まりによるトナ
ー層の白抜けを回避することができると共に、トナーを
安定搬送することができるという効果を奏する。
【0051】また、この発明において、現像剤搬送量規
制部材の配設個所に対応した異極性磁極対に対し、現像
スリーブ上での磁束密度の半径方向成分のピーク値を2
5〜50mT、当該磁束密度の半径方向成分のピーク間
距離を5mm以下にすれば、前記効果を簡単に得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はこの発明に係る現像装置の基本的構
成を示す説明図、(b)は発明における異極性磁極対の
レイアウトの一態様を示す説明図、(c)は発明におけ
る異極性磁極対のレイアウトの他の態様を示す説明図で
ある。
【図2】 この発明が適用された現像装置の実施例1を
示す説明図である。
【図3】 実施例1に係る磁石ロールの現像スリーブ表
面での磁界パターンを示すグラフ図である。
【図4】 (a)は実施例1に係る現像装置における現
像剤規制領域付近の構成説明図、(b)は実施例2に係
る現像装置における現像剤規制領域付近の構成説明図で
ある。
【図5】 実施例及び比較例に係る磁石ロールの現像ス
リーブからの距離と磁気吸引力との関係を示すグラフ図
である。
【図6】 実施例及び比較例に係る磁石ロールにおける
ピーク磁束密度と現像スリーブ上での磁気吸引力との関
係を示すグラフ図である。
【図7】 実施例及び比較例に係る磁石ロールにおける
ピーク磁束密度と現像スリーブから1mm離れた位置で
の磁気吸引力との関係を示すグラフ図である。
【図8】 実施例に係る磁石ロールの異極性磁極対のピ
ーク間距離と磁束密度の減衰率との関係を示すグラフ図
である。
【図9】 比較例に用いた磁石ロールの現像スリーブ上
での磁界パターンを示すグラフ図である。
【図10】 従来の現像装置における現像剤規制領域付
近の構成の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…現像剤担持体,2…現像スリーブ,3…磁石部材,
4…現像剤搬送量規制部材,5…潜像担持体,6…磁界
発生手段,6a,6b…異極性磁極対,7…現像剤規制
領域,7a…ニップ領域,7b…くさび領域,m…有効
現像領域,G…一成分磁性現像剤

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能な中空円筒状の現像スリーブ
    (2)内部に磁石部材(3)が固定設置された現像剤担
    持体(1)を有し、この現像剤担持体(1)の有効現像
    領域(m)の上流側には前記現像スリーブ(2)に当接
    する現像剤搬送量規制部材(4)を配設し、一成分磁性
    現像剤(G)を前記現像剤担持体(1)に担持させ、現
    像剤搬送量規制部材(4)にて現像剤(G)の薄層を形
    成した後に有効現像領域(m)まで搬送し、潜像担持体
    (5)上に形成された静電潜像を可視化する現像装置に
    おいて、 前記磁石部材(3)は、前記現像スリーブ(2)上での
    磁束密度が略同程度であって異極性磁極が隣合って交互
    に配列される一組以上の異極性磁極対からなる磁界発生
    手段(6)を有し、前記現像剤搬送量規制部材(4)が
    前記現像スリーブ(2)に当接するニップ領域(7a)
    及び当該ニップ領域(7a)よりも前記現像スリーブ
    (2)の回転方向上流側で前記現像剤搬送量規制部材
    (4)と前記現像スリーブ(2)との間に形成されるく
    さび領域(7b)からなる現像剤規制領域(7)内に前
    記磁界発生手段(6)の異極性磁極対(6a,6b)の
    少なくとも一極を配置したことを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 回転可能な中空円筒状の現像スリーブ
    (2)内部に磁石部材(3)が固定設置された現像剤担
    持体(1)を有し、この現像剤担持体(1)の有効現像
    領域(m)の上流側には前記現像スリーブ(2)に当接
    する現像剤搬送量規制部材(4)を配設し、一成分磁性
    現像剤(G)を前記現像剤担持体(1)に担持させ、現
    像剤搬送量規制部材(4)にて現像剤(G)の薄層を形
    成した後に有効現像領域(m)まで搬送し、潜像担持体
    (5)上に形成された静電潜像を可視化する現像装置に
    おいて、 前記磁石部材(3)は、前記現像スリーブ(2)上での
    磁束密度が略同程度であって異極性磁極が隣合って交互
    に配列される一組以上の異極性磁極対からなる磁界発生
    手段(6)を有し、前記現像剤搬送量規制部材(4)が
    前記現像スリーブ(2)に当接するニップ領域(7a)
    及び当該ニップ領域(7a)よりも前記現像スリーブ
    (2)の回転方向上流側で前記現像剤搬送量規制部材
    (4)と前記現像スリーブ(2)との間に形成されるく
    さび領域(7b)からなる現像剤規制領域(7)が挟ま
    れるように前記磁界発生手段(6)の異極性磁極対(6
    a,6b)を配置したことを特徴とする現像装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のものにおいて、前
    記磁界発生手段(6)の異極性磁極対(6a,6b)
    は、現像スリーブ(2)上での磁束密度の半径方向成分
    のピーク値が25〜50mTであって且つ当該磁束密度
    の半径方向成分のピーク間距離が5mm以下であること
    を特徴とする現像装置。
JP11003395A 1995-04-11 1995-04-11 現像装置 Pending JPH08286518A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006284750A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Canon Inc 現像装置及びプロセスカートリッジ及び画像形成装置及び固定磁場発生手段
US7310490B2 (en) 2004-07-19 2007-12-18 Samsung Electronics Co., Ltd. Developing unit for an image forming apparatus

Cited By (3)

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JP4630707B2 (ja) * 2005-03-31 2011-02-09 キヤノン株式会社 現像装置およびプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置

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