JPH06161149A - 静電記録装置 - Google Patents

静電記録装置

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Publication number
JPH06161149A
JPH06161149A JP4317058A JP31705892A JPH06161149A JP H06161149 A JPH06161149 A JP H06161149A JP 4317058 A JP4317058 A JP 4317058A JP 31705892 A JP31705892 A JP 31705892A JP H06161149 A JPH06161149 A JP H06161149A
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JP
Japan
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toner
image
magnetic
developer
weight
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Withdrawn
Application number
JP4317058A
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English (en)
Inventor
Masao Shiotani
正夫 塩谷
Shunichi Kubo
俊一 久保
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/120,129 priority patent/US5436102A/en
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、絶縁性1成分現像法を使用し
た電子写真方式の静電記録装置において、磁性トナーの
帯電の安定化を図り、画像の劣化や画像のムラの無い高
画質の状態を長期に亙って得ることができるようにする
ことにある。 【構成】像坦持体1に形成した帯電による潜像を、トナ
ーによる現像剤の付着により現像してトナー像を得ると
共に、このトナー像を記録シート5に転写し、定着させ
ることにより像の記録を行う画像記録装置において、上
記現像剤は磁性粉含有量45重量%未満の比較的低磁力
かつ静電潜像と逆極性の帯電となる特性を有する第1磁
性トナーと、磁性粉含有量45重量%以上の比較的高磁
力で表面に導電粒子が存在する第2磁性トナーからな
り、第1磁性トナーは10乃至99重量部、第2磁性ト
ナーは1乃至90重量部となる配合比で混合したものを
用い、また、磁力により上記現像剤を上記像坦持体に運
ぶ運搬手段22を設けて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は像坦持体上に静電潜像を
形成し、これをトナーで現像してコピーやプリントを得
る電子写真方式の静電記録装置に関するものであり、特
に現像剤として絶縁性磁性現像剤を用いて、高画質の現
像を安定性良く行うことができるようにした静電記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の記録装置である静電記録
装置の構成例を図7に示す。この図7に示す構成例はイ
オノグラフィと呼ばれる乾式の静電記録装置の例であ
り、その概要を説明するための図である。
【0003】図において、1は画像担持体であり、誘電
体ドラムなどを用いている。2は潜像形成装置であり、
画像担持体1に静電潜像を形成するイオンカートリッジ
などの潜像形成装置である。3は現像装置であり、この
潜像形成装置2により画像担持体1上に形成された静電
潜像を、トナー像として現像するものである。
【0004】また、4は転写装置であり、記録用紙5上
に画像担持体1上のトナー像を転写するものであって、
正極性もしくは負極性のコロナイオンを発生し、画像担
持体1に向け記録用紙5を介して当該コロナイオンを放
射することにより、帯電させた記録用紙5上に画像担持
体1上のトナー像を吸着させて転写するものである。
【0005】すなわち、転写装置4は記録用紙の搬送経
路を介して画像担持体1に対峙しており、画像担持体1
に接するようにして搬送される記録用紙5の背面にコロ
ナイオンを放射することにより、記録用紙5を帯電さ
せ、その帯電による静電吸引力によって画像担持体1上
のトナー像を記録用紙5上に転写させる。
【0006】6は紙搬送装置であり、この転写装置4に
より転写された未定着トナー像を有する記録用紙5を搬
送するためのものである。また、7は定着装置であり、
紙搬送装置6により搬送されてきた記録用紙5上の未定
着トナー像を定着させるためのものである。
【0007】8はクリーニング装置であって、記録用紙
5に転写されずに残った画像担持体1上のトナー像の残
りを掻き落とすためのものであり、クリーニング方式は
ステンレスやウレタン性のブレードクリーニングやファ
ーブラシクリーニングなどが多く用いられる。9はイレ
ーサであって、画像担持体1上に形成された静電潜像を
消去するためのものである。イレーサ9としてはACコ
ロナ除電器が用いられる。
【0008】10は給紙装置であり、カット紙(定型の
記録用紙)を積重して収納した記録用紙カセット10a
と、この記録用紙カセット10aより記録用紙5を一枚
ずつ繰り出す繰り出しローラ10bとを有し、画像担持
体1と転写装置4により構成される転写部に向けて、記
録用紙5を1枚づつ給送するためのものである。
【0009】また、11は給紙部紙ガイドであって、給
紙装置10により給紙されてきた記録用紙5を転写部に
導くものである。また、13は捕集装置であって、クリ
ーニング装置8で掻き落とされたトナーを捕集する捕集
装置であり、14はガイドであって、未定着トナー像が
転写された記録用紙5を定着装置7に導くためのもので
ある。
【0010】画像担持体1はドラム状であり、その周囲
定位置に潜像形成装置2、現像装置3、転写装置4、ト
ナーの捕集装置13、クリーニング装置8、イレーサ9
が配置されていて、画像担持体1の回転に伴って、周側
面はこれらの配置位置を順に通過する構成となってい
る。
【0011】紙搬送装置6は転写装置4を経てトナー像
が転写されて送り出されてきた記録用紙5を定着装置7
部に送るためのものであり、例えば、一対のベルトを並
設したベルト搬送機構と、このベルト搬送機構に吸引保
持するための吸引ファン16とより構成してあり、紙搬
送装置6の内部に設けた吸引ファン16により記録用紙
5を下方向に吸引してベルト搬送機構に吸引保持するこ
とにより、ベルト搬送機構で順方向に搬送させるように
し、これにより、未定着トナー像を有する記録用紙5の
未定着トナー像保持面がトナー捕集装置13の下部等に
接触して、画像を乱すことのないようにしてある。
【0012】紙搬送装置6の搬送路出口から転写部入口
の間、および給紙装置10の用紙分離機構出口から転写
部入口の間、そして、オプションフィーダから転写部入
口の間にはそれぞれ給紙部紙ガイド11が設けられてい
る。
【0013】定着装置7は未定着トナー像を有する記録
用紙5に熱を加えて、記録用紙5上のトナーを溶融さ
せ、記録用紙5上に密着させるヒートロール17と、ヒ
ートロール17とともに記録用紙5を挾み、加圧しなが
ら搬送するプレッシャローラ15からなっていて、紙搬
送装置6にて搬送されてきた記録用紙5をプレッシャロ
ーラ15でヒートロール17に押し付けながら搬送する
ことでトナー像の定着を行うものである。
【0014】このような構成の記録装置は、給紙装置1
0により繰り出され、画像形成部に搬送されてきた記録
用紙(記録シート)5に対し、転写部において片面に未
定着トナー像が形成され、定着装置7によりトナー像は
定着される。
【0015】すなわち、記録にあたっては画像担持体1
を一定速度で回転させると共に、その周側面に潜像形成
装置2にて画像の静電潜像を形成し、現像装置3でトナ
ーを付与して画像担持体1上の静電潜像にトナーを付着
させることでトナー像にする。コロナイオンを発生させ
るための転写装置4が、記録用紙の搬送経路を介して画
像担持体に対峙して配されており、画像担持体1に接し
て画像担持体1と同速度で搬送される記録用紙5に対し
てその背面より、この転写装置4はコロナイオンを与え
て記録用紙5を帯電させ、その帯電による静電吸引力に
よって画像担持体1上のトナー像を記録用紙5上に転写
させる。そして、トナー像が転写された記録用紙5は搬
送装置6により定着装置7に送られ、熱定着される。
【0016】このようにして、潜像を現像剤であるトナ
ーで現像し、記録用紙に転写して熱定着することで、プ
リントを行う。転写後の画像担持体1上の転写残りトナ
ーはクリーニング装置8で除去される。
【0017】このようなイオノグラフィプリンタ(ID
P)の他に、画像担持体1に対する潜像形成をレーザビ
ームにより行うレーザビームプリンタ(LBP)などが
ある。
【0018】LBPの場合は画像担持体1は感光体ドラ
ムを用いており、図6の帯電器59で感光体ドラム51
上に均一な電荷を形成し、これにレーザ光学系52でレ
ーザビームをスキャンさせることにより、潜像を形成す
る。また、LBPの場合はイレーサ9としては光を当て
て除電する光除電器57が用いられる。このような点が
異なるが、基本的にはLBPであれ、イオノグラフィで
あれ電子写真方式記録装置の基本原理は同じである。
【0019】ところで、イオノグラフィプリンタ(ID
P)や、レーザビームプリンタ(LBP)などの静電記
録装置における現像は、通常、1成分あるいは2成分現
像剤を用いた現像装置によってトナーを付着させるにこ
とにより行われる。そして、その中でもメンテナンスの
簡便さ等から、磁性1成分トナーが用いられることが多
い。
【0020】磁性1成分トナー現像法は磁性粒子を含有
した絶縁性トナーのみの、磁性キャリアを含まない現像
剤を用いる手法である。この現像剤に使用されるトナー
粒子は10μm程度の平均粒径の中に、20乃至70重
量%程度の磁性粒子、例えば、マグネタイトなどを含有
する。
【0021】現像装置3としてこの磁性1成分トナーを
適用する現像装置のトナー運搬機構部の代表的な構造
は、図8(a),(b)に示すようなものである。すな
わち、図のように、円柱状の磁石ローラ(マグネットロ
ーラ)21とその外側のステンレス(あるいはアルミニ
ウムや真鍮)等によるスリーブ22で構成され、いずれ
か一方、もしくは両方を回転することによってトナーの
帯電と搬送を行い、スリーブ22上のトナーをドクター
ブレード23で薄層にして、画像坦持体1上に運び、画
像坦持体1上の静電潜像を現像する。
【0022】円柱状の磁石ローラ21は、その円柱断面
において、軸心を中心に周囲が等分割されるような形態
で磁極が交互に複数形成されおり、磁石ローラ21全体
に亙ってこのような断面構造となっている。スリーブ2
2はこの磁石ローラ21を収納するもので、画像担持体
1に近接し、かつ、互いに軸線を平行にして配置されて
いる。スリーブ22は画像担持体1に対し、対向部分で
の流れが同一の向きになるように同一周速度で回転され
る。
【0023】(a)の構成は磁石ローラ21は固定とな
っており、スリーブ22内で定位置停止状態にある方式
であり、(b)の構成は磁石ローラ21は回転形となっ
ていて、スリーブ22内で当該スリーブ22と逆の方向
に回転駆動される構成となっている。
【0024】このような磁石ローラ21内蔵のスリーブ
22を現像装置3の筐体本体24内に配置してあるが、
筐体本体24内におけるスリーブ22の配設位置は開放
してあり、スリーブ22の画像担持体1対向部分は露出
して画像担持体1に特設近接する構成である。
【0025】スリーブ22の上方にはブレード23が配
置され、筐体本体24内には現像剤である磁性トナーが
充填されていて、スリーブ22の磁石ローラ21の磁力
によりスリーブ22の表面に吸着され、その状態のま
ま、スリーブ22の回転に伴って画像担持体1側に運ば
れる。ブレード23はその際にスリーブ22上のトナー
層の厚みを全体に亙って薄くならす。
【0026】スリーブ22の回転に伴ってスリーブ22
内の磁石ローラ21はスリーブ22と相対的に逆の方向
に磁極が移動する形となるので、スリーブ22の磁性ト
ナーは磁極移動の影響を受けて表面で回転し、攪拌作用
を受ける。そして、この攪拌作用に伴うトナー同志の摩
擦により、帯電して電荷を帯びる。この電荷の極性と潜
像の極性とが逆極性の関係にあれば、潜像にトナーが吸
着されるかたちで画像担持体1上にトナー像が現われ、
現像が成される。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】電子写真法による乾式
の静電記録装置では、潜像を形成した画像担持体にトナ
ーを付着させ、現像を行う。
【0028】ところで、プリンタやコピーマシンなどの
近年の静電記録装置においては、現像という点に関して
着目して見ると、メンテナンスの簡便さや、定着性トナ
ーによるマシンの汚れの少なさ等から、絶縁性1成分現
像法が多く用いられる。
【0029】これは現像剤として磁性トナーのみを使用
した現像法であり、2成分現像法のように、トナーを攪
拌して帯電させるための磁性材粒子であるキャリアを全
く含まないため、濃度検知が不要であり、また、キャリ
アを含まないためにキャリアの劣化がないことから、現
像剤の交換が不要であるなど、メンテナンスの簡便さ
や、重いキャリアを含まないために現像剤が軽量であ
り、取扱いが楽にできる等のメリットがあるためであ
る。また、さらに磁性トナーのため、マシン内のトナー
飛散が少なく、メンテナンスサイクルが長い、マシン寿
命が長くなるなどの優位点も挙げられる。しかしなが
ら、以下のような問題点もある。
【0030】1つは低電位の潜像、例えば、600V以
下のような低電位の静電潜像像に対する現像性が低いこ
とである。これは磁性トナーであるために、2成分現像
と比べてマグネットローラの磁力の影響が大きいこと
や、キャリアがないために、攪拌によるトナー帯電量が
低く、従って静電潜像の電荷に対して吸着力が弱くなる
ことから、現像されにくくなるためである。
【0031】このため、低電位潜像に対する現像能力の
向上を図るべく、磁性粉含有量を減らしたり、帯電制御
剤を増やしたりすることが行われる。しかし、これはま
た別の問題点を引き起こす。一つはカブリの原因とな
り、画像が汚くなることであり、二つ目は長期的に見て
画像の安定性を欠くことである。
【0032】一つ目のカブリの問題は濃度との相反関係
にあることから、濃度を低くすれば低減される。従って
最適状態の調整は中間の状態にするしかなく、結果とし
て濃度とカブリを妥協させた中途半端な画質しか得られ
ないものとなる。
【0033】二つ目の長期的に見た画像形成の安定性欠
如(耐久的な画像の不安定性)の点については、磁性粉
含有量を減らしたり、添加物を増やしたりすることでト
ナーの帯電が不安定になり、逆極性に帯電したトナーが
発生してしまうことに原因がある。1成分トナーは一般
に10μm程度の平均粒径の中に20乃至70重量%程
度の磁性粒子、例えば、マグネタイトなどを含有してい
る。そして、帯電制御剤等の添加物も含んでいる。
【0034】このように1成分トナーには主成分の樹脂
以外に、磁性体、定着補助剤等の添加物がかなり含まれ
ているため、帯電が不安定であり、逆極性に帯電したト
ナーが発生してしまう。
【0035】そして、このような現象は、プリント枚数
の増加に伴い、より顕著になって画像濃度が低下してし
まい、トナー量が十分にあっても、画像濃度が出にくく
なり、トナー補給を行うと一時的に回復するが、すぐに
補給前の画像濃度に低下してしまうと云った現象が発生
して安定性がなくなる。
【0036】画質劣化の度合いは、プリント枚数と共に
進んで行くため、現像剤を交換してからのプリント枚数
がかさんでゆくにつれ、画像品質は著しく低下し、トナ
ー量が十分にあっても、現像剤の交換が必要になって来
る。絶縁性1成分現像剤には程度の差こそはあれ、必ず
発生する厄介な問題である。
【0037】これはプリンタのメンテナンス頻度が増え
ることを意味し、メンテナンス的に見て、現像剤等の消
耗品類の交換周期の長い、従って保守管理の手間の掛か
らないプリンタの実現の妨げとなっている。
【0038】3つ目は画像ムラである。絶縁性1成分現
像剤を使用する場合において、べた黒画像のように潜像
電位が高く、面積が広い画像を現像すると、ドラム(画
像担持体1)上の電荷がトナー粒子に転移し、トナーの
帯電電荷が反転してその結果、トナーが現像装置のスリ
ーブ22上に付着してしまうと云った現象が生じる。
【0039】トナーの付着した部分はべた黒部では画像
濃度が低下し、白地部ではカブリが発生してしまうた
め、濃度ムラの多い画像品質が著しく低い画像となって
しまう。これは磁性粉含有量を減らすと発生し易くなる
現象であり、上述した低電位潜像に対する現像能力向上
の手段として採用する磁性粉含有量低減と裏腹の関係に
ある。
【0040】そこで、この発明の目的とするところは、
絶縁性1成分現像法を使用した電子写真方式の静電記録
装置において、磁性トナーの帯電の安定化を図り、画像
の劣化や画像のムラの無い、しかも、十分なコントラス
トが得られて高画質の状態を長期に亙って得ることがで
きるようにすることにある。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のように構成する。すなわち、像坦持体
に形成した帯電による潜像を、トナーによる現像剤の付
着により現像してトナー像を得ると共に、このトナー像
を記録シートに転写し、定着させることにより像の記録
を行う画像記録装置において、上記現像剤は磁性粉含有
量45重量%未満の比較的低磁力かつ静電潜像と逆極性
の帯電となる特性を有する第1の磁性トナーと、磁性粉
含有量45重量%以上の比較的高磁力で表面に導電粒子
が存在する第2の磁性トナーからなり、上記第1の磁性
トナーは10乃至99重量部、上記第2の磁性トナーは
1乃至90重量部となる配合比で混合したものを用い、
また、磁力により上記現像剤を上記像坦持体に運ぶ運搬
手段を設けて構成した。
【0042】
【作用】上記の構成において、現像剤として磁性粉含有
量45重量%未満の比較的低磁力の第1の磁性トナーを
10乃至99重量部と、磁性粉含有量45重量%以上の
比較的高磁力で表面に導電粒子が存在する第2の磁性ト
ナーを1乃至90重量部の配合比で混合したものを用
い、この現像剤を運搬手段は磁力により吸着して上記像
坦持体に運ぶことで、像坦持体上の静電潜像を現像す
る。
【0043】潜像電位が絶対値で600V以下、あるい
は300V以下であるような低電位潜像の現像のために
は、一般に低磁力の絶縁性1成分トナーを現像剤として
使用する。この場合、前述のように、画像濃度は高まる
が、カブリが増大してしまうことから、これをいくらか
でも抑えるためにブローオフ帯電量の絶対値が12μC
/g以下の低帯電トナーを使用する。しかし、これは帯
電制御剤等の添加量を減らしたりするため、帯電が不安
定になり、逆極性帯電トナーが発生して画像濃度が変動
し、安定した画像が得られなかったり、スリーブ付着の
発生により、画像むらが発生する原因になる。
【0044】この解決手段として本発明では、磁性体含
有量45重量%以下の比較的低磁力の第1の磁性トナー
と、磁性分含有量45重量%以上の比較的高磁力で表面
に導電性粒子が存在する第2の磁性トナーを10:90
乃至99:1の範囲で混合したものを用いた。
【0045】その結果、次のような効果が得られた。一
つは高磁性のため、マグネットローラによる攪拌効果が
大きくなり、スリーブ上に僅かに付着して帯電を妨げる
トナーを除去したり、べた黒のような高電位の潜像を現
像したときに発生し、画像むらの原因となる激しいスリ
ーブ付着を防止することができる。
【0046】効果の2つ目は、トナー間の帯電の安定性
を得ることである。これは高磁性トナーと混合すること
で、マグネットローラによる攪拌効果が大きくなり、ト
ナー間の帯電が促進されることと、導電性粒子が表面に
露出しているため、逆極性の電荷が導電性粒子を介して
除去され、安定したトナーの帯電が得られ、低磁性トナ
ー同士の不安定な帯電や、逆極性帯電が防止される効果
のためである。
【0047】この結果、低磁力トナーは極性の揃った安
定した帯電となり、画像濃度の高い、また、かぶりのな
い、画像が得られる。導電粒子はマグネタイトのような
磁性体をトナー粒子に露出させたり、意図的に露出させ
なくとも、磁性体含有量45重量%以上のように多めの
磁性体含有量では通常、磁性体は表面に露出してしまう
場合が多い。
【0048】また、別の例ではカーボンを表面に添加し
ても良い。この場合、第2の高磁性トナーは磁性体含有
量が多いため、マグネットローラの吸着力が強く、もと
もと現像に供され難い上、帯電しないか、極小さい帯電
量の場合と、帯電した場合でも第1の磁性トナーと逆極
性の帯電のため、潜像電位と同極性で、トナー消費は極
少なく、スタート時に必要量配合しておくことにより、
その後の補給は第1の低磁性トナーのみか、極少ない量
の第2の高磁性トナーを補給すれば足りる。
【0049】通常、スタート現像剤として第1トナーを
30〜99重量%、第2トナーを1〜70重量%となる
ように混合し、現像器に最初に入れ、その後の補給は補
給用現像剤として第1トナーを90〜100重量%、第
2トナーを0〜10重量%となるように調整したものを
使用すれば良い。
【0050】以上、本発明によれば、磁性トナーの帯電
の安定化を図り、画像の劣化や画像のムラのない品質の
高い画質を長期に亙って維持することができる静電記録
装置を提供することができる。
【0051】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を参
照して説明する。
【0052】(装置構成例)図1は本発明の実施例を示
すイオノグラフィ方式の静電記録装置のブロック図であ
る。図1において、1は画像担持体であり、誘電体ドラ
ムを用いている。この誘電体ドラムによる画像坦持体1
はアルミニウムドラムの表面に薄い樹脂層による誘電層
を形成したものである。
【0053】なお、レーザビームプリンタ(LBP)の
場合は画像担持体1は光導電体ドラム(感光ドラム)を
使用することになる。そして、帯電器で光導電体ドラム
を均一に帯電させ、レーザ光学系で走査することによ
り、潜像を形成する。
【0054】2は潜像形成装置であり、画像担持体1に
静電潜像を形成するイオンカートリッジなどの潜像形成
装置である。この潜像形成装置2は、図示しない電源で
駆動される。
【0055】3は1成分現像法を適用する現像装置であ
り、この潜像形成装置2により画像担持体1上に形成さ
れた静電潜像を、トナー像として現像するものである。
この潜像形成装置2は図7で説明したと同様の構造であ
り、現像剤としては磁性トナーを使用しているが、樹脂
量と磁性体の含有量を変えた2種の磁性トナーを、後述
する配合比で混合したものを使用している。
【0056】また、この現像装置3は図8で説明したよ
うに、マグネットローラ21とスリーブ22とにより構
成されるトナー運搬機構が内蔵されており、スリーブ2
2に現像バイアスを与えるための電源である現像バイア
ス電源PWSが設けてある。この現像バイアス電源PW
Sにより、必要に応じ、スリーブ22に現像バイアスを
与えることができる。
【0057】4は転写装置であり、記録用紙5上に画像
担持体1上のトナー像を転写するものであって、正極性
もしくは負極性のコロナイオンを発生し、画像担持体1
に向け記録用紙5を介して当該コロナイオンを放射する
ことにより、帯電させた記録用紙5上に画像担持体1上
のトナー像を吸着させて転写するものである。
【0058】すなわち、転写装置4は記録用紙の搬送経
路を介して画像担持体1に対峙しており、画像担持体1
に接するようにして搬送される記録用紙5の背面にコロ
ナイオンを放射することにより、記録用紙5を帯電さ
せ、その帯電による静電吸引力によって画像担持体1上
のトナー像を記録用紙5上に転写させる。
【0059】6は紙搬送装置であり、この転写装置4に
より転写された未定着トナー像を有する記録用紙5を搬
送するためのものである。また、7は定着装置であり、
紙搬送装置6により搬送されてきた記録用紙5上の未定
着トナー像を定着させるためのものである。
【0060】8はクリーニング装置であって、ステンレ
ス製のブレードであり、記録用紙5に転写されずに残っ
た画像担持体1上のトナー像の残りを掻き落とすための
ものである。また、9はイレーサであって、画像担持体
1上に形成された静電潜像を消去するためのものであ
る。
【0061】10は給紙装置であり、カット紙(定型の
記録用紙)を積重して収納した記録用紙カセット10a
と、この記録用紙カセット10aより記録用紙5を一枚
ずつ繰り出す繰り出しローラ10bとを有し、休止画像
担持体1と転写装置4により構成される転写部に向け
て、記録用紙5を1枚づつ給送するためのものである。
【0062】また、11は給紙部紙ガイドであって、給
紙装置10により給紙されてきた記録用紙5を転写部に
導くものである。また、13は捕集装置であって、クリ
ーニング装置8で掻き落とされたトナーを捕集する捕集
装置であり、14はガイドであって、未定着トナー像が
転写された記録用紙5を定着装置7に導くためのもので
ある。
【0063】画像担持体1はドラム状であり、その周囲
定位置に潜像形成装置2、現像装置3、転写装置4、ト
ナーの捕集装置13、クリーニング装置8、イレーサ9
が配置されていて、画像担持体1の回転に伴って、周側
面はこれらの配置位置を順に通過する構成となってい
る。
【0064】紙搬送装置6は転写装置4を経てトナー像
が転写されて送り出されてきた記録用紙5を定着装置7
部に送るためのものであり、例えば、一対のベルトを並
設したベルト搬送機構と、このベルト搬送機構に吸引保
持するための吸引ファン6bとより構成してあり、紙搬
送装置6の内部に設けた吸引ファン16により記録用紙
5を下方向に吸引してベルト搬送機構に吸引保持するこ
とにより、ベルト搬送機構で順方向に搬送させるように
し、これにより、未定着トナー像を有する記録用紙5の
未定着トナー像保持面がトナー捕集装置13の下部等に
接触して、画像を乱すことのないようにしてある。
【0065】紙搬送装置6の搬送路出口から転写部入口
の間、および給紙装置10の用紙分離機構出口から転写
部入口の間、そして、オプションフィーダから転写部入
口の間にはそれぞれ給紙部紙ガイド11が設けられてお
り、記録紙を撓ませることによって姿勢を正すために、
この給紙部紙ガイド11はかなり広い用紙撓み空間を確
保してある。
【0066】定着装置7は未定着トナー像を有する記録
用紙5に熱を加えて、記録用紙5上のトナーを溶融さ
せ、記録用紙5上に密着させるヒートロール17と、ヒ
ートロール17とともに記録用紙5を挾み、加圧しなが
ら搬送するプレッシャローラ15からなっていて、紙搬
送装置6にて搬送されてきた記録用紙5をプレッシャロ
ーラ15でヒートロール17に押し付けながら搬送する
ことでトナー像の定着を行うものである。
【0067】本実施例では潜像形成部2はイオノグラフ
ィ方式である。この潜像形成部2すなわち、イオンヘッ
ドの概要を説明すると、図2および図3に示す如きであ
る。
【0068】図2はイオンヘッドをイオン放出面側から
見た平面図であり、図3はその部分拡大断面図である。
図において、30はイオンヘッド支持基板ともなる板状
の絶縁体30であり、この絶縁体30の片面に、横方向
に並べて帯状の複数本のライン電極31を配設し、他方
の面には縦方向に並べて帯状の複数本のフィンガ電極3
2を配設した構成となっている。
【0069】これらのライン電極31とフィンガ電極3
2とは所定の角度をなして交差している。そして、この
ライン電極31とフィンガ電極32の交差部において、
イオン発生部を形成するように、フィンガ電極32のラ
イン電極31との交差部には、それぞれ所定の径を有す
る孔32aが形成されている。
【0070】フィンガ電極32上には当該孔32aの対
応部分に、当該孔32aより大径の孔部33aを形成し
た例えば合成樹脂製の絶縁層33が配置され、この絶縁
層33上に、各フィンガ電極32の孔32aに対応した
孔34aが形成された帯状のスクリーン電極34が、ラ
イン電極31とフィンガ電極32の全ての交差部を覆う
ように配設されている。絶縁層33に形成した孔部33
aはイオン放出開口となるもので、例えば、300dpi
の解像度が得られるように形成されている。
【0071】そして、このように構成されたイオンヘッ
ドは、そのイオン放出面となるスクリーン電極34側を
画像坦持体(誘電体ドラム)に対して所定の微小間隔を
おいて対向して配置させる。上述したように、この誘電
体ドラムはアルミニウム等による円筒状支持体上に誘電
体層を形成して構成してあり、一定速度で回転される。
【0072】ここでイオンヘッドによる静電潜像形成動
作について説明すると、まず上記構成のイオンヘッドの
ライン電極31とフィンガ電極32との間に、図3に示
すように高周波の高圧交流電源35から高圧交流電圧、
例えば、1MHzで2500V程度電圧を印加する。ま
た、フィンガ電極32には切り替えスイッチSWを介し
て負電圧−VA が印加され、また、スクリーン電極34
にはフィンガ電極32に印加される負電圧−VA より絶
対値の小さい負電圧−VB ´が印加される。
【0073】ライン電極31とフィンガ電極32との間
に高圧交流電圧を印加することにより、フィンガ電極3
2の孔32a部分において放電が生じ、その近傍の雰囲
気がイオン化される。
【0074】図3に示すように、切り替えスイッチSW
の切り替え接点がa側にある場合には、スクリーン電極
34には負電圧−VB が印加されており、フィンガ電極
32は負電圧−VB ´となっているために、電位勾配は
フィンガ電極32側からスクリーン電極34側へと向か
っている。従って、フィンガ電極32の近傍に発生した
イオンのうち、負イオンはフィンガ電極32の近傍に溜
まった状態となっている。
【0075】切り替えスイッチSWをb側に切り替える
と、フィンガ電極32には負電圧−VA が印加される。
負電圧VA と負電圧−VB ´は絶対値がVA >VB の関
係となっているため、電位勾配はスクリーン電極34側
からフィンガ電極32側へと向かう。従って、フィンガ
電極32の近傍に溜まっていた負イオンは、この電位勾
配によってスクリーン電極34に向けて加速され、孔3
4aから誘電体ドラム8側へと放出される。放出された
負イオンは誘電体ドラム8上に保持され、画像1ドット
の潜像を形成する。
【0076】すなわち、スクリーン電極34の孔34a
からイオンを放出するか否かを、スイッチング制御する
ことにより、画像形成のための1ドットの単位画素の潜
像を形成する。
【0077】図1に示すような構成の記録装置は、画像
坦持体1を回転させつつ、潜像形成装置2により画像坦
持体1に静電潜像を形成する。画像坦持体1の静電潜像
が形成された部分は現像装置3の位置を通過する際に、
現像装置3のスリーブ22表面に薄く均等な厚みに付着
されたトナーが潜像の電荷に引かれて画像坦持体1側に
移転することにより現像される。
【0078】一方、給紙装置10により繰り出され、画
像形成部すなわち、画像坦持体1の位置に搬送されてき
た記録用紙(記録シート)5は、転写部すなわち、転写
装置4の位置においてコロナ帯電されることにより、画
像坦持体1表面のトナーを吸着する。これにより、記録
用紙5の片面に未定着トナー像が転写される。そして、
記録用紙5が定着装置7の位置を通過する際に、この定
着装置7の熱によりトナー像は記録用紙5に熱定着され
る。
【0079】すなわち、記録にあたっては画像担持体1
を一定速度で回転させると共に、その周側面に潜像形成
装置2にて画像の静電潜像を形成し、現像装置3でトナ
ーを付与して画像担持体1上の静電潜像に磁性トナーを
付着させることでトナー像にする。コロナイオンを発生
させるための転写装置4が、記録用紙の搬送経路を介し
て画像担持体に対峙して配されており、画像担持体1に
接して画像担持体1と同速度で搬送される記録用紙5に
対してその背面より、コロナイオンを与えて記録用紙5
を帯電させ、その帯電による静電吸引力によって画像担
持体1上のトナー像を記録用紙5上に転写させる。そし
て、トナー像が転写された記録用紙5は搬送装置6によ
り定着装置7に送られ、熱定着される。このようにし
て、潜像を現像剤であるトナーで現像し、記録用紙に転
写して熱定着することで、プリントを行う。
【0080】装置の基本動作はこのようなものである
が、本発明では上述したように、現像剤としての磁性ト
ナーを、樹脂量および磁性体量を異ならせた2種のトナ
ーを混合させたものを用い、潜像を現像するにあたって
のトナー像の状態改善を図っている。従って、その詳細
を次に説明する。
【0081】(第1実施例)第1の磁性トナーとして磁
性体約35重量%、平均粒径13μmの磁性1成分トナ
ーと、第2の磁性トナーとして、磁性体約55重量%、
平均粒径12μmの磁性1成分トナーを用意する。
【0082】第1の磁性トナー、第2の磁性トナーを電
子顕微鏡で観察すると、第1の磁性トナーは表面が滑ら
かで、磁性粒子の露出が殆どなく、これに対して、第2
の磁性トナーは表面に粉砕時の割れが多く、磁性粒子が
露出していることがわかった。
【0083】また、第1の磁性トナー、第2の磁性トナ
ーは共に正帯電で帯電量は第1の磁性トナーが+7μC
/g、第2の磁性トナーは+11μC/gであった。こ
の帯電量はブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカ
ル(株)製、型番TB-500)で測定した。測定方法はフェ
ライトキャリア(日立金属(株)製、KBN-100 )とトナ
ーを、トナーが5重量%となるように混合攪拌したもの
を作製し、400メッシュのステンレスメッシュを装着
したファラデーケージに0.2g入れ、1kg/cm2 の圧力に調
整した窒素ガスで、ブローオフを行い、測定した。
【0084】次に、用意した上述の第1の磁性トナー、
第2の磁性トナーのうち、第1の磁性トナーを80重量
部、第2の磁性トナーを20重量部とり、ボールミルで
1時間攪拌し、スタート用現像剤(現像装置3に最初に
充填する現像剤)を作製した。これとは別に、上記第1
の磁性トナーを99重量部、上記第2の磁性トナーを1
重量部とり、ボールミルで1時間攪拌して、補給用現像
剤を作製した。この現像剤を図1に示す静電記録装置に
入れて使用した。静電記録装置の細かい設定条件と動作
は次の通りである。
【0085】画像坦持体1は直径43mmのアルミニウ
ムドラムを用い、このアルミニウムドラムの表面に樹脂
を40μm厚に塗布後、乾燥したものを使用した。ま
た、潜像形成部2は上述した通りイオノグラフィ方式で
ある。
【0086】潜像形成部2すなわち、イオンヘッドは上
述したように、絶縁体30を介してマトリックス状に形
成された電極31,32間に図3に示す如く、電源内の
交流電源35で2500Vp-p ,1MHz の交流電圧を印
加し、300dpi の解像度で形成されたイオン放出用の
開口(孔34a)を持つスクリーン電極34と電極32
間に、抽出電界を印加したときに、例えば、図4に示す
ように、ドット状の静電潜像37が画像担持体1(誘電
体ドラム))上に形成される。本実施例の潜像は負極性
である。このようにして画像担持体1上に形成された潜
像は画像担持体1に近接して配置される現像装置3によ
って現像され、トナー像となる。
【0087】本装置において使用されている現像装置3
はそのトナー運搬機構として、図8(b)に示すよう
に、スリーブ22、マグネットローラ21が共に回転す
る方式で、マグネットローラ21は600ガウス8極、
スリーブ22は直径20mmのステンレス製である。
【0088】ここでは、スリーブ22は画像担持体1
(誘電体ドラム)と同方向に250mm/sec で、マグネ
ットローラ21はスリーブ22と逆方向に2500r.p.
m で回転させた。マグネットローラ21の磁力により、
磁性トナーは吸引され、スリーブ22の外周に付着する
が、スリーブ22はマグネットローラ21と逆回転する
結果、スリーブの22の周囲の磁性トナーの粒子はスリ
ーブ22上で回転し、磁性トナーの粒子が互いの摩擦に
より帯電する。
【0089】なお、画像担持体(誘電体ドラム)1‐ス
リーブ22間の間隙を0.2mm、スリーブ22‐ブレ
ード23間の間隙を0.15mmに設定してトナー薄層
を形成させた。また、スリーブ22には現像バイアス電
源PWSから現像バイアスとして、DC(直流)電圧で
−30Vを印加させている。
【0090】このような条件に設定された現像装置3に
より、スリーブ22上の帯電トナーが、画像坦持体(誘
電体ドラム)上の潜像に転移することにより現像され
る。そして、この現像により得られたトナー像は転写装
置4で記録紙上に転写される。
【0091】転写装置4は本実施例では負極性の高電圧
が印加された転写コロトロンである。定着装置7は熱ロ
ール定着装置であるが、その温度は本実施例では190
°Cに温度調整されている。クリーニング装置8はステ
ンレス製のブレードクリーニング装置で、画像坦持体1
上の転写残りトナーを除去する。
【0092】除電装置であるイレーサ9は画像坦持体1
上の電位をニュートラルの電位(50V以下)に戻すも
のである。イレーサ9としてはAC(交流)コロナ除電
器を用いている。記録用紙5は給紙装置10から給紙さ
れ、トナー像の転写部、ヒートロールによる定着部を通
った後、プリントとして出力される。
【0093】この静電記録装置の現像装置3に上記のよ
うに作成したスタート現像剤を入れて、画像を出力させ
たところ、解像度の良い画像が得られた。このときの画
像濃度は1.4であり、カブリは見られなかった。ま
た、線幅は150μmであった。
【0094】さらに全面べた黒画像を連続して出力した
ところ、画像濃度の変化はなく、均一な濃度の良好なべ
た黒が連続して得られた。べた黒画像の直後に白地を出
力しても、カブリや残像の発生等の異常はなく、良好な
画像や白地が得られた。
【0095】この現像剤を使用した画像形成装置に上記
のように作製した補給用現像剤を補給して40万枚分の
プリントを行った。この40万枚に亙るプリント処理の
間、ドラムや現像装置の交換はせず、従って、現像剤の
交換も行っていない。
【0096】この連続プリント中の、画像濃度の推移を
図5に示す。図からわかるように、本例の場合、黒濃度
は約1.4前後であり、1.3を下回ることはなかっ
た。白濃度は0.06であり、全く変化がなかった。
【0097】40万枚分のプリント終了時の画像濃度は
1.4であり、カブリは見られなかった。また、線幅は
150μmであった。また、べた黒画像も良好な再現で
あった。以上から画像濃度変化のない耐久性に優れた現
像剤であることがわかる。
【0098】誘電ドラム(画像担持体)1上に転移され
たトナーを回収してブローオフ帯電量測定器で測定した
ところ、+20μC/gを示し、トナーは正帯電し、か
つ帯電量も高くなっていることがわかった。
【0099】上記の画像形成装置を一部改造し、通常と
は逆の正極性の潜像を形成させ、同様に誘電ドラム上に
転移されたトナーをブローオフ帯電量測定器で測定した
ところ、−2μC/gを示し、トナーは負帯電している
ことがわかった。また、それぞれのトナーを収集し、磁
性体含有量を調査したところ、正帯電でのトナーは約3
5重量%、負帯電のトナーは約55重量%であった。
【0100】このことから、正確には不明であるが、以
下のような推測ができる。磁性体含有量の少ない第1の
磁性トナーは本来の正極性に帯電し、帯電量が向上して
いることから、逆極性の帯電が減少し、安定した帯電に
なっていると推測される。
【0101】また、磁性体含有量の多い第2の磁性トナ
ーは、トナーとしては逆の負極性に帯電して現像され
ず、第1の磁性トナーの帯電性向上に寄与しているもの
と推測される。このため、安定した画質を長期間維持す
る高画質安定性能が得られると考えられる。
【0102】比較例として本実施例で用意した第1の磁
性トナーのみによる1成分トナーを本実施例の静電記録
装置に入れてプリントしたところ、画像濃度は1.4で
あったが、カブリが見られた。また、べた黒の画像は1
枚目の後半から画像ムラが発生してしまった。また、本
実施例で用意した第2の磁性トナーのみによる1成分ト
ナーを本実施例の静電記録装置に入れてプリントしたと
ころ、画像濃度は0.9しか得られず、プリンタとして
の十分な画質が得られなかった。
【0103】(第2実施例)第1の磁性トナーとして次
のような「トナー1」乃至「トナー5」を用意した。
【0104】「トナー1」は磁性体約20重量%、帯電
量+5μC/g、平均粒径12μmの磁性1成分トナー
であり、「トナー2」は磁性体約33重量%、帯電量+
3μC/g、平均粒径13μmの磁性1成分トナーであ
り、「トナー3」は磁性体約40重量%、帯電量+2μ
C/g、平均粒径12μmの磁性1成分トナーであり、
「トナー4」は磁性体約45重量%、帯電量+10μC
/g、平均粒径12μmの磁性1成分トナーであり、
「トナー5」は磁性体約50重量%、帯電量+12μC
/g、平均粒径12μmの磁性1成分トナーである。こ
れらの第1の磁性トナーを電子顕微鏡で観察すると、い
ずれも表面は滑らかであり、磁性粒子の露出が殆どなか
った。
【0105】また、第2の磁性トナーとして、第1実施
例と同じ磁性トナーで、磁性体約55重量%、帯電量+
8μC/g、平均粒径12μmの正帯電性磁性1成分ト
ナーを用意した。この磁性トナーは表面に粉砕時の割れ
から磁性体粒子の露出が多い。
【0106】そして、第1のトナーを80重量部、第2
のトナーを20重量部とり、ボールミルで1時間攪拌し
て、5種類の現像剤(「トナー6」乃至「トナー1
0」)を作製した。この現像剤を第1実施例と同じ静電
記録装置に適用してプリントを行った。
【0107】評価項目は初期画像として画像濃度、カブ
リ、べた黒の再現性、長期間亙る画像濃度変化の推移を
調査し、その結果を表1に示した。なお、初期に得たプ
リント画像を初期画像、10万枚プリントするまでの間
のプリント画像を耐久画像と呼ぶことにする。
【0108】
【表1】
【0109】表1からわかるように、比較例では画像濃
度やカブリなど、初期画像に問題があったり、長期的な
画像濃度変化はいずれのトナーにも見られたが、本実施
例ではいずれのトナーも初期画像および耐久画像共に改
善が見られた。特に磁性体含有量45重量%以下のもの
は良好な画像が得られた。
【0110】(第3実施例)第1の磁性トナーとして樹
脂約65重量%、磁性体約35%、帯電量+6μC/
g、平均粒径13μmの正帯電性磁性1成分トナーを用
意した。この第1の磁性トナーを電子顕微鏡で観察する
と、表面は滑らかであり、磁性粒子の露出が殆どなかっ
た。また、第2の磁性トナーとして次のような「トナー
11」乃至「トナー16」を用意した。
【0111】これらのうち、「トナー11」は磁性体約
40重量%、帯電量+13μC/g、平均粒径11μm
で、カーボンが外部に添加された磁性1成分トナーであ
り、「トナー12」は磁性体約50重量%、帯電量+1
5μC/g、平均粒径12μmで、外部にカーボンの添
加がなく磁性体の露出の殆どない磁性1成分トナーであ
り、「トナー13」は磁性体約55重量%、帯電量+8
μC/g、平均粒径12μmで、磁性体がトナー粒子表
面に露出した磁性1成分トナーである。
【0112】また、「トナー14」は磁性体約55重量
%、帯電量+7μC/g、平均粒径10μmで外部にカ
ーボンの添加がなく、磁性体の露出の殆どない磁性1成
分トナーであり、「トナー15」は磁性体約65重量
%、帯電量+4μC/g、平均粒径15μmで外部にカ
ーボンが添加してある磁性1成分トナーである。
【0113】そして、第1の磁性トナーを80重量部、
第2の磁性トナーを20重量部とり、ボールミルで1時
間攪拌して6種類の現像剤(トナー16乃至21)を作
製した。
【0114】この現像剤を第1実施例と同じ静電記録装
置に適用してプリントを行った。また、比較例として上
記の第1の磁性トナーを単独で使用して(これを「トナ
ー22」と呼ぶことにする)、同様に第1実施例と同じ
静電記録装置に適用してプリントを行った。
【0115】評価項目は初期画像として画像濃度、カブ
リ、べた黒の再現性、長期画質安定性能としては、画像
濃度変化の推移を調査し、その結果を表2に示した。な
お、ここでも初期に得たプリント画像を初期画像、10
万枚プリントするまでの間のプリント画像を耐久画像と
呼ぶことにする。
【0116】
【表2】
【0117】表2からわかるように、本実施例のうち、
第2の磁性トナーとして磁性体含有量45重量%以上
で、表面にカーボンや磁性体粒子が露出したものは、全
ての項目で良好な画像が得られた。しかし、表面にカー
ボンや磁性体粒子の露出がないもの、および比較例では
カブリやべた黒再現性など、初期画像に問題があった
り、長期安定性としても画像濃度変化が見られた。
【0118】(第4実施例)第1の磁性トナーとして第
1実施例と同じ磁性体約35重量%、平均粒径13μm
の磁性1成分トナーを用意し、第2の磁性トナーとして
磁性体約55重量%、平均粒径12μmの磁性1成分ト
ナーを用意した。
【0119】第1の磁性トナーと、第2の磁性トナーを
電子顕微鏡で観察すると、第1実施例と同じく第1の磁
性トナーは表面は滑らかで、磁性粒子の露出が殆どな
く、これに対して、第2の磁性トナーは表面に粉砕時の
割れが多く、磁性粒子の露出が多かった。
【0120】また、同様に第1および第2の磁性トナー
は共に正帯電性であり、ブローオフ帯電量は第1の磁性
トナーが+7μC/g、第2の磁性トナーが+11μC
/gであった。
【0121】そして、第1の磁性トナーを10重量部、
20重量部、50重量部、80重量部、90重量部、9
5重量部、99重量部、また、第2の磁性トナーをそれ
ぞれ90重量部、80重量部、50重量部、20重量
部、10重量部、5重量部、1重量部とり、ボールミル
で1時間攪拌して現像剤をそれぞれ作製した。これらの
作製した7種の現像剤をそれぞれ「トナー23」、「ト
ナー24、「トナー25」、「トナー26」、「トナー
27」、「トナー28」、「トナー29」と呼ぶことに
する。
【0122】この現像剤を第1実施例と同じ静電記録装
置に適用してプリントを行った。また、比較例として上
記の第1の磁性トナー単独のもの(これを「トナー3
0」と呼ぶことにする)、および上記の第2の磁性トナ
ー単独のもの(これを「トナー31」と呼ぶことにす
る)を、同様に第1実施例と同じ静電記録装置に適用し
てプリントを行った。
【0123】評価項目は初期画像として画像濃度、カブ
リ、べた黒の再現性、長期安定性としては、プリントの
連続ランニングを行い画像濃度変化の推移を調査して、
その結果を表3に示した。
【0124】
【表3】 表3から比較例ではカブリやべた黒再現性など、初期画
像に問題があったり、長期安定性としても画像濃度変化
が見られた。
【0125】しかし、本実施例ではいずれのトナーも初
期画像および耐久画像共に改善が見られた。さらに第1
のトナーが20重量部から95重量部、第2のトナーが
5重量部から80重量部配合された現像剤「トナー2
4」乃至「トナー28」では全て項目に非常に良好な画
像が得られた。
【0126】(第5実施例)第1の磁性トナーとして第
1実施例と同じ、磁性体約35重量%、平均粒径13μ
mの磁性1成分トナーを用意し、また、第2の磁性トナ
ーとして、磁性体約55重量%、平均粒径12μmの磁
性1成分トナーを用意した。
【0127】第1の磁性トナーと、第2の磁性トナーを
電子顕微鏡で観察すると、第1実施例と同じく第1の磁
性トナーは表面は滑らかで、磁性粒子の露出が殆どな
く、これに対して、第2の磁性トナーは表面に粉砕時の
割れが多く、磁性粒子の露出が多かった。
【0128】また、同様に第1および第2の磁性トナー
は共に正帯電性であり、ブローオフ帯電量は第1の磁性
トナーが+7μC/g、第2の磁性トナーが+11μC
/gである。
【0129】そして、第1の磁性トナーを80重量部、
第2の磁性トナーを20重量部とり、ボールミルで1時
間攪拌し、現像装置に最初に入れるスタート用現像剤を
作製した。
【0130】これとは別に、第1の磁性トナー、第2の
磁性トナーを以下の表4のように9種類とり、ボールミ
ルで約1時間攪拌して補給用現像剤をそれぞれ作製し
た。作製した補給用現像剤を「トナー32」、「トナー
33」、「トナー34」、「トナー35」、「トナー3
6」、「トナー37」、「トナー38」、「トナー3
9」、「トナー40」と呼ぶことにする。
【0131】
【表4】
【0132】作製したスタート用現像剤を第1実施例と
同じ静電記録装置に適用してプリントを行った。さらに
この静電記録装置で上記の補給用現像剤を補給しながら
連続プリントを行った。従って、補給用トナーは9種類
あるので、それぞれについて連続プリントを行った。こ
の連続プリント中の画像濃度の推移を第1実施例のよう
に調査した結果を纏めると表5のようになった。
【0133】
【表5】
【0134】以上から補給用現像剤として、第1トナー
(低磁性体含有量)を70重量部以上にすれば、画像濃
度は連続ランニングで比較的一定であり、さらに90重
量部以上ならばほとんど変化はなく、安定した画像を得
ることができることがわかる。
【0135】(第6実施例)第1実施例で使用した現像
剤と、第1実施例で使用した第1,第2の磁性トナーを
用いて、以下の2種の静電記録装置A,Bによりプリン
トを行った。
【0136】静電記録装置Aは第1実施例で使用したイ
オノグラフィ方式のプリンタであり、また、静電記録装
置BはOPC感光体を使用したレーザビームプリンタ
で、図6に示す。
【0137】静電記録装置Bは図6に示す如く構成され
るもので、51はOPC感光体ドラムによる画像坦持
体、52は潜像形成部である。潜像形成部52は半導体
レーザ光源52aと、ポリゴンミラーおよび反射鏡など
によるレーザスキャンユニット52bからなり、光源5
2aからのレーザビームはレーザスキャンユニット52
bにより画像坦持体51上をスキャンされて、画像坦持
体51上に潜像を形成する。59は画像坦持体51を帯
電させるための帯電器、53は磁気ブラシ方式の現像
器、54はコロナ転写器、56はブレードクリーニング
装置、57は光除電器、55はヒートロール方式の定着
装置、58は給紙装置である。
【0138】画像坦持体51は帯電器59位置でこの帯
電器59により均一に帯電された後、半導体レーザ、レ
ーザスキャンユニット等から構成された潜像形成部52
によって、負帯電の潜像が形成される。この潜像は、磁
気ブラシ方式の現像器53により、トナー像に現像さ
れ、コロナ転写器54により記録用紙に転写されてか
ら、定着装置55により定着されてプリントとして出力
される。転写後の画像坦持体51の残留トナーは、ブレ
ードクリーニング装置56により除去され、また、画像
坦持体51の残留電荷は光除電器57により除去され
る。それぞれの静電記録装置A,Bの潜像電位を表面電
位計(モンロー社製)で測定したところ、以下の表6の
ようであった。
【0139】
【表6】 この画像形成装置A,Bを用い、現像に供する現像剤と
して上記の3種類のものを使用して、プリントしたとこ
ろ、以下の表7のような画像が得られた。
【0140】
【表7】
【0141】潜像電位が−800Vである画像形成装置
Bは現像剤に対する許容度が広いため、いずれの現像剤
でも良好で、画像濃度1.4以上、カブリなしである
が、潜像電位は−300Vと低い画像形成装置Aは現像
条件の許容度が狭く、本実施例の現像剤のみが良好であ
って、第1の磁性トナーのみの場合はカブリがあり、第
2の磁性トナーのみの場合は画像濃度が1.0以下と低
く、適さないことがわかった。
【0142】これらのことから、本実施例の現像剤は潜
像電位の高い通常の静電記録装置では、もちろん良好に
プリントできると共に、潜像電位の絶対値が600V以
下と云ったような、普通の1成分トナーでは良好なプリ
ントができない低潜像電位の静電記録装置にも適するこ
とがわかった。
【0143】(第7実施例)第1実施例で使用した現像
剤と静電記録装置において、現像バイアス電源PWSと
して、AC電圧で0から500V、DC電圧で0から−
100Vの現像バイアスを発生させられるものを用い、
かかる現像バイアスを現像装置3に印加できるようにし
た。すなわち、現像装置3においては、トナーを攪拌し
つつ画像担持体(誘電体ドラム)1に与えるスリーブ2
2がある。そして、このスリーブ22には現像バイアス
がかけられるようになっているので、第1実施例では現
像バイアス電源PWSから現像バイアスとして、−30
Vを印加させるようにしていた。
【0144】この第7実施例では、この現像バイアスの
値をAC電圧が0から500V、DC電圧は0から−1
00Vの範囲で可変できるようにし、AC電圧にDC電
圧を重畳させるようにした。そして、上述の範囲で現像
バイアスの値を変えて画像濃度、カブリを実験したとこ
ろ、以下の表8のようであった。
【0145】
【表8】
【0146】この結果から、AC電圧は400V以下で
はカブリのない画像のDC電圧バイアス幅が広くとれ、
300V以下では特に良好であることがわかる。また、
AC電圧に重畳させるDC電圧は0Vから−60Vがカ
ブリが少なく、−20Vから−60Vでは特に好適であ
った。画像濃度はいずれもバイアス値でも1.4であ
り、差は見られなかった。
【0147】第1実施例で使用した現像剤および静電記
録装置を用い、現像バイアスとしてAC200V,DC
−30Vを印加して第1実施例と同様に連続ランニング
を行ったところ、60万枚のプリント終了時でのプリン
ト状態は画像濃度1.4で、カブリのない良好な画像が
得られていた。
【0148】故に、カブリのない画像を得るためには、
現像バイアスとしてAC100V乃至300Vの交番電
界に、絶対値が0V乃至60VのDC電圧を重畳して印
加するか、AC100V乃至500Vの交番電界に、絶
対値が20V乃至40VのDC電圧を重畳して印加すれ
ば、効果が高い。また、現像バイアスとして−20乃至
40Vの直流電圧のみを印加する構成でも効果がある。
なお、本発明は上述した実施例に限定することなく、そ
の要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施し得る。
【0149】以上、種々の実施例について説明したが要
するに本発明は、磁性体含有量45重量%以下の比較的
低磁力の第1の磁性トナーと、磁性分含有量45重量%
以上の比較的高磁力で表面に導電性粒子が存在する第2
の磁性トナーを10:90乃至99:1の範囲で混合し
たものを用いるようにしたものである。
【0150】その結果、次のような効果が得られた。一
つは高磁性のため、マグネットローラによる攪拌効果が
大きくなり、スリーブ上に僅かに付着して帯電を妨げる
トナーを除去したり、べた黒のような高電位の潜像を現
像したときに発生し、画像むらの原因となる激しいスリ
ーブ付着を防止することができる。
【0151】2つ目は、トナー間の帯電の安定性が得ら
れるようになったことである。これは高磁性トナーと混
合することで、マグネットローラによる攪拌効果が大き
くなり、トナー間の帯電が促進されることと、導電性粒
子が表面に露出しているため、逆極性の電荷が導電性粒
子を介して除去され、安定したトナーの帯電が得られ、
低磁性トナー同士の不安定な帯電や、逆極性帯電が防止
される効果のためである。この結果、低磁力トナーは極
性の揃った安定した帯電となり、画像濃度の高い、ま
た、かぶりのない、画像が得られるようになった。
【0152】表面に導電粒子が存在するトナー粒子はマ
グネタイトのような磁性体をトナー粒子に露出させた
り、意図的に露出させなくとも、磁性体含有量45重量
%以上のように多めの磁性体含有量では通常、磁性体は
表面に露出してしまう場合が多く、従って、本発明に用
いる表面に導電粒子が存在するトナー粒子は製造が容易
であり、安価に供給できる。
【0153】また、別の例ではカーボンを表面に添加し
ても良い。この場合、第2の高磁性トナーは磁性体含有
量が多いため、マグネットローラの吸着力が強く、もと
もと現像に供され難い上、帯電しないか、極小さい帯電
量の場合と、帯電した場合でも第1の磁性トナーと逆極
性の帯電のため、潜像電位と同極性で、トナー消費は極
少なく、スタート時に必要量配合しておくことにより、
その後の補給は第1の低磁性トナーのみか、極少ない量
の第2の高磁性トナーを補給すれば足りる。
【0154】通常、スタート現像剤として第1トナーを
30〜99重量%、第2トナーを1〜70重量%となる
ように混合し、現像器に最初に入れ、その後の補給は補
給用現像剤として第1トナーを90〜100重量%、第
2トナーを0〜100重量%となるように調整したもの
を使用すれば良い。以上、本発明によれば、磁性トナー
の帯電の安定化を図り、画像の劣化や画像のムラのない
品質の高い画質を長期に亙って維持することができる。
【0155】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
磁性トナーの帯電の安定化を図り、画像の劣化や画像の
ムラの無い、高画質の状態を長期に亙って得ることがで
きる静電記録装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の全体構成を示す概略図。
【図2】潜像形成部(イオンヘッド)2の概要を説明す
るための図。
【図3】潜像形成部(イオンヘッド)2の概要を説明す
るための図。
【図4】画像担持体に形成される静電潜像を説明するた
めの図。
【図5】連続プリント中の画像濃度の推移を示す図。
【図6】レーザビームプリンタの構成例を示す概略図。
【図7】従来の静電記録装置の構成例を示す概略図。
【図8】現像装置のトナー運搬機構部の構造を説明する
ための図。
【符号の説明】
1…画像担持体 2…潜像形成
装置 3…現像装置 4…転写装置 5…記録用紙 6…紙搬送装
置 7…定着装置 8…クリーニ
ング装置 9…イレーサ 10…給紙装
置 10a…記録用紙カセット 10b…繰り
出しローラ 11…給紙部紙ガイド 13…捕集装
置 15…プレッシャローラ 16…吸引フ
ァン 17…ヒートロール 20…潜像形
成装置2の電源 21…磁石ローラ(マグネットローラ) 22…スリー
ブ 23…ドクターブレード PWS…現像
バイアス電源。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像坦持体に形成した帯電による潜像を、
    トナーによる現像剤の付着により現像してトナー像を得
    ると共に、このトナー像を記録シートに転写し、定着さ
    せることにより像の記録を行う画像記録装置において、 上記現像剤は磁性粉含有量45重量%未満の比較的低磁
    力かつ静電潜像と逆極性の帯電となる特性を有する第1
    の磁性トナーと、磁性粉含有量45重量%以上の比較的
    高磁力で表面に導電粒子が存在する第2の磁性トナーか
    らなり、上記第1の磁性トナーは10乃至99重量部、
    上記第2の磁性トナーは1乃至90重量部となる配合比
    で混合したものを用い、また、磁力により上記現像剤を
    上記像坦持体に運ぶ運搬手段を設けて構成したことを特
    徴とする静電記録装置。
JP4317058A 1992-09-14 1992-11-26 静電記録装置 Withdrawn JPH06161149A (ja)

Priority Applications (2)

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JP4317058A JPH06161149A (ja) 1992-11-26 1992-11-26 静電記録装置
US08/120,129 US5436102A (en) 1992-09-14 1993-09-10 Magnetic developing agent and electrophotographic apparatus using said agent

Applications Claiming Priority (1)

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JP4317058A JPH06161149A (ja) 1992-11-26 1992-11-26 静電記録装置

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ID=18083952

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9329528B2 (en) * 2014-07-30 2016-05-03 Kyocera Document Solutions Inc. Image forming apparatus to which toner container capable of containing two toners having different magnetic permeabilities is capable of being attached

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9329528B2 (en) * 2014-07-30 2016-05-03 Kyocera Document Solutions Inc. Image forming apparatus to which toner container capable of containing two toners having different magnetic permeabilities is capable of being attached

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