JPH08286469A - 放電装置 - Google Patents

放電装置

Info

Publication number
JPH08286469A
JPH08286469A JP8688095A JP8688095A JPH08286469A JP H08286469 A JPH08286469 A JP H08286469A JP 8688095 A JP8688095 A JP 8688095A JP 8688095 A JP8688095 A JP 8688095A JP H08286469 A JPH08286469 A JP H08286469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
electrode
counter electrode
insulating film
discharge electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8688095A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Yamada
高幸 山田
Takeshi Nakamura
毅 中村
Yoshio Nishihara
義雄 西原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP8688095A priority Critical patent/JPH08286469A/ja
Publication of JPH08286469A publication Critical patent/JPH08286469A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、放電電極1と対向電極3と
の間の全路絶縁破壊による上記電極の破損を防止しつ
つ、低印加電圧で放電を制御することができる放電装置
を提供することにある。 【構成】 本発明は、絶縁性基板2と、この絶縁性基板
2に積層された放電電極1と、所定の間隔を維持してこ
の放電電極1に相対向して配設された対向電極3とから
なり、上記放電電極1と対向電極3との間に電圧を印加
し、放電を生起させてイオンを生成せしめる放電装置に
おいて、放電電極1には、対向電極3に相対向する側
に、電界集中部5を形成すると共に、対向電極3には、
放電電極1に相対向する側に絶縁膜4を設けた放電装置
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンタ、複写機等の
画像形成装置に利用される放電装置に係り、詳しくは、
一対の電極を所定の間隔を維持して配設し、それらの間
に電圧が印加されて局所的な絶縁破壊を起こして、つま
り放電現象によりイオンを発生する放電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、放電装置としては、図8に示すよ
うに、コの字形状の金属製のシールド10と、その両端
部内側に配設された一対の絶縁ブロック11と、該一対
の絶縁ブロック11の間に張設されたタングステン等か
らなる放電ワイヤ12とからなり、シールド10と放電
ワイヤ12との間に電圧が印加されることで放電ワイヤ
12の周囲において放電を起こしてイオンを生成するタ
イプのものが広く利用されている。しかしながら、上記
放電装置では、放電により放電ワイヤ12が振動し、放
電ワイヤ12がシールド10に近づいた際に全路絶縁破
壊、つまり火花放電やアーク放電の現象が生じないよう
に、放電ワイヤ12とシールド10との間隔をある程度
大きく形成する必要があり、装置を小型化することがで
きず、また、放電ワイヤ12とシールド10との間に印
加する電圧も高くならざるを得なかった。しかも、この
ような放電装置では、放電ワイヤ12周囲で放電し易く
なるように、通常、この放電ワイヤ12として細い径の
ものを使用しており、張架時に切れたり、長期間使用し
ているとワイヤが伸びるという問題があり、更に、放電
に伴う振動によりワイヤの張設方向におけるイオンの発
生量にむらも生じるという問題があった。
【0003】そこで、従来において、放電ワイヤ12を
使用せずに放電を起こすことができる放電装置が提案さ
れている。具体的には、図9及び図10に示すように、
放電電極13と対向電極15とを絶縁基板14を介して
配設し、放電電極13の側面と絶縁基板14との間に形
成される電気力線が露出している空間Aにおいて放電を
起こしてイオンを生成するタイプの放電装置である(特
開昭54−53537号公報、特開昭60−16986
3号公報、特開昭60−181763号公報、特開昭6
4−2075号公報、特開平4−238056号公報等
を参照)。しかしながら、上記放電装置では、放電ワイ
ヤ12に起因する上記問題点を解決することはできた
が、上記空間Aに形成される電気力線は絶縁基板14を
通過しているため、また、絶縁基板14の比誘電率は空
間(例えば空気)Aの比誘電率よりもかなり大きいた
め、上記空間Aにおいて放電を起こすためには、放電電
極13と対向電極15との間に高い電圧を印加しなけれ
ばならなかった。
【0004】そこで更に、放電電極と対向電極との間に
印加する電圧を低減させるために、放電電極と対向電極
との間隔を狭くした放電装置が提案されている(特開平
5−94077号公報、特開平5−94078号公
報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、放電電
極と対向電極との間隔を狭くするほどに、放電が生じ始
める時の印加電圧と全路絶縁破壊が生じ始める時の印加
電圧との間が狭くなり、つまり放電が生じる印加電圧の
範囲が狭くなって上記全路絶縁破壊が生じ易くなるた
め、該全路絶縁破壊を起こさないように放電を制御する
ことは極めて困難であり、放電開始電圧の低減化にも限
界があった。
【0006】また、これらの公報には絶縁基板上に形成
された放電電極を絶縁膜で被覆することで長期に渡って
安定した放電が行えることが記載されているが、放電電
極を被覆した場合には、絶縁膜を電極間に挟むために電
極間の容量が増加して絶縁破壊が生じ難くなるだけでな
く、放電電極の近傍における電界が集中する部位に絶縁
膜を配設するために該部位で放電を行うことができず、
つまり絶縁膜の表面で絶縁破壊が生じるようにしなけれ
ばならないので、印加電圧が格段に上昇してしまう。
【0007】そこで、本発明者らは、放電開始電圧の低
減化と、放電電極と対向電極との間の全路絶縁破壊の防
止という相反する要求を高度に実現すべく鋭意研究を重
ねた結果、対向電極の表面に絶縁膜を形成し、その絶縁
膜に放電により発生したイオンを付着させて絶縁膜にか
かる電圧を増加させ、つまり放電電極と対向電極との間
の空間にかかる電圧を減少させることで、放電を停止さ
せることができることを見いだし、本発明を完成させ
た。
【0008】従って、本発明の目的は、放電電極と対向
電極との間の全路絶縁破壊による上記電極の破損を防止
しつつ、低印加電圧で放電を制御することができる放電
装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、絶
縁性基板と、この絶縁性基板に積層された放電電極と、
所定の間隔を維持してこの放電電極に相対向して配設さ
れた対向電極とからなり、上記放電電極と対向電極との
間に電圧を印加し、放電を生起させてイオンを生成せし
める放電装置において、放電電極には、対向電極に相対
向する側に、電界集中部を形成すると共に、対向電極に
は、放電電極に相対向する側に絶縁膜を設けた放電装置
である。
【0010】本発明において、上記絶縁性基板として
は、ガラスやセラミック等の絶縁性材料からなり、少な
くとも放電電極を積層することができる大きさに形成さ
れているものであればよい。
【0011】上記放電電極及び対向電極は、導電性材料
からなればよく、例えばタングステン、タンタル、ニッ
ケル等がある。
【0012】上記対向電極は、所定の間隔を維持して放
電電極に相対向して配設されていればよく、例えば、放
電電極が積層される絶縁性基板の面の上に直接積層され
ていても、絶縁性基板の面の上にスペーサを介して積層
されていても、あるいは、十分な剛性が得られる厚さに
形成し、それを放電電極に相対向させて配設するように
してもよい。なお、上記スペーサとしては、SiO
2膜、SiNX膜等の無機絶縁膜やポリイミド等の有機絶
縁膜を使用すればよい。
【0013】上記放電電極と上記対向電極との間隔は1
0μm以下でもよい。
【0014】上記電界集中部は、対向電極が対向して配
置された場合に対向電極との間に形成される電気力線の
間隔が少なくともその近傍の空間において狭まるような
形状に形成されていればよく、例えば、円すい形状に形
成された放電電極の先端部や、長方体形状に形成された
放電電極の2つの面が隣接するエッジ部あるいは3つの
面が隣接するコーナー部がある。
【0015】上記絶縁膜は、金属酸化物、SiO2(比
誘電率εr=4)、SiNX、Si3 4(比誘電率εr
7)等の絶縁材料からなり、その表面にイオンが付着し
て帯電できるものであればよい。
【0016】また、上記絶縁膜は、その容量が放電電極
と対向電極との間の空間の容量に対して電気的に直列に
挿入され、また、その容量は、絶縁材料の比誘電率に比
例し、厚さに反比例するため、放電が生じる時の放電電
極と対向電極との間に印加する電圧が絶縁膜の容量によ
ってなるべく上昇しないように、比誘電率が小さい絶縁
材料で薄く形成した方がよい。例えば、放電電極と対向
電極との間の空間が放電電極から対向電極に向かう方向
に10μmの幅である場合には、比誘電率εrが4〜7
程度の絶縁材料を厚さ1〜10μm程度に形成すればよ
い。
【0017】更に、上記絶縁膜は、その表面にイオンが
付着して絶縁膜にかかる電圧が上昇することで、上記空
間にかかる電圧が低下して放電が終了するように、その
容量、つまり絶縁材料の比誘電率や厚さを設定する必要
がある。
【0018】最後に、上記絶縁膜は、イオンが表面に付
着した状態で絶縁膜が絶縁破壊を生じない以上の耐圧が
得られるように、その材料や厚さを設定する必要があ
る。
【0019】その為、絶縁膜を1種類の材料から形成す
るのではなく、複数の材料から形成して所望の容量が得
られるようにしてもよい。
【0020】なお、本発明の放電装置では、断続的に放
電を起こしたい場合には、放電電極と対向電極との間に
少なくとも交流成分を含む電圧を印加して、その1周期
毎に放電を起こす必要がある。
【0021】
【作用】本発明の放電装置では、放電電極に相対向する
側の対向電極に絶縁膜を形成したので、放電が開始され
ると共にその放電で発生したイオン等が絶縁膜の表面に
付着し、絶縁膜の表面と対向電極との間の電位差がだん
だんと上昇する。その為、放電電極と対向電極との間の
空間にかかる電位差はイオンの発生に伴って低下し、放
電が終了する。
【0022】また、本発明の放電装置では、放電電極に
電界集中部を形成し、電界集中部の表面は露出させてい
るため、最も電界が集中する電界集中部表面の近傍にお
いて放電が起きる。
【0023】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を
説明する。
【0024】実施例1 図1に本発明の実施例1に係る放電装置を示す。この放
電装置は、放電電極1と、放電電極1が積層された絶縁
性基板2と、対向電極3と、対向電極3の表面に形成さ
れた絶縁膜4とからなり、放電電極1と絶縁膜4とが対
向するように、つまり絶縁性基板2に対して放電電極1
と対向電極3とが同じ側になるように、10μmの間隔
を開けて絶縁性基板2と対向電極3とを配置している。
【0025】上記絶縁性基板2は、ガラス又はセラミッ
クからなり、放電電極1が積層される側の面は平面に形
成されている。上記対向電極3は、厚さ0.5〜3μm
のTa,W,Al等からなり、絶縁膜4が積層される側
の面は平面に形成されている。上記放電電極1は、T
a,W,Al等からなり、高さ1〜5μmで、先端に行
くほど斜度が急になる山形形状に形成された突出部を有
し、その先端部に電界集中部5が形成されている。上記
絶縁膜4は、厚さ0.3〜3μmのSiO2(比誘電率
εr=4),SiN(εr=7)等からなり、放電電極1
に対向する側の対向電極3の表面全面に形成されてい
る。上記電界集中部5と絶縁膜4との間隔は1〜10μ
mである。
【0026】そして、本実施例では、上記放電電極1と
対向電極3との間に周波数1MHz、振幅500〜10
00Vの正弦波形の交流電源6を接続することで、上記
電界集中部5の近傍で1周期毎に断続的に放電を起こす
ことができると共に、全路絶縁破壊が生じる前に放電を
停止することができる。その為、表1に示すように、放
電電極に電界集中部を形成しただけ場合に比べ電極の破
損が生じないため放電装置の寿命が向上すると共に、放
電電極の電界集中部を絶縁膜で保護したものに比べて放
電の開始電圧が向上する。
【0027】
【表1】
【0028】また、上記交流電源6による印加電圧V
は、下記の方法で求めることができる。先ず、エアギャ
ップの容量をCa、エアギャップの印加電圧をVa、絶
縁膜の容量をCi、絶縁膜の印加電圧をViとすると、 V=Va+Vi、 Ca×Va=Ci×Vi が成立するので、 Va=Ci×V/(Ca+Ci)、 Vi=Ca×V/(Ca+Ci) となる。そして、エアギャップで放電が生じるために
は、Va>Vs(但し、Vsは放電開始電圧(図2を参
照)である)の関係が必要なので、 V>(1+Ca/Ci)×Vs…… となる。次に、放電終了後、絶縁膜に全電圧Vが印加さ
れてもその耐圧以下である必要があるから、 Ebd×t>V…… が成立する(但し、Ebdは絶縁膜の耐圧で通常5〜6
MV/cm、tは絶縁膜の厚さである)。例えば、絶縁
膜がSiO2(εr=4)、膜厚2μm、Ebd=5MV
/cm、エアギャップが10μm、Vs=400Vの場
合、 より、V>(1+1/4)×400=500V、 より、V<5×106×2×10-4=1000V となり、印加電圧の電圧範囲は500〜1000Vと求
まる。なお、本実施例では、実際には、放電電極には放
電集中部を形成しているので、500Vよりも低い電圧
で放電は開始する。
【0029】ちなみに、放電電極を平面形状に形成する
と共に、対向電極も平面形状に形成して、それらを対向
して配置した場合、図2に示すように、それらの間隔が
10μmの時の放電開始電圧は400Vである。また、
上記図2からは、電極同士の間隔が狭くなればなるほ
ど、放電開始電圧が低減することも判る(電極同士の間
隔が1mm以上ある場合には1KV以上になる)。
【0030】なお、上記放電電極1の突出部は電界研磨
法等により形成することができ、上記絶縁膜4は陽極酸
化法、CVD法、スパッタリング法等を用いて対向電極
3の表面に形成することができる。また、上記放電電極
1の突出部の形成方法や絶縁膜4の形成方法は上記方法
に限られるものではない。
【0031】実施例2 図3に本発明の実施例2に係る放電装置を示す。この放
電装置は、絶縁性基板2と、その上に順次積層された放
電電極1、スペー7サ、対向電極3、絶縁膜4とからな
り、上記放電電極1には実施例1と同様の電界集中部5
を有する突出部が形成され、且つ、上記突出部の上方に
はスペーサ7、対向電極3、絶縁膜4を貫通する直径2
〜20μmの開孔部8が形成されている。
【0032】そして、絶縁性基板2、放電電極1、対向
電極3、絶縁膜4に使用した材料、突出部の高さ、絶縁
膜4の厚さは実施例1と同様であると共に、対向電極3
の厚さは約1μmで、絶縁膜4は対向電極3の開孔部8
側の面にも形成されている。上記スペーサ7は、SiO
2,SiNx等からなり、突出部の高さにほぼ等しい厚
さに形成されている。上記電界集中部5と絶縁膜4との
間隔は1〜10μmである。
【0033】そして、本実施例では、上記放電電極1と
対向電極3との間に周波数1MHz、振幅500〜10
00Vの正弦波形の交流電源6を接続することで、上記
電界集中部5の近傍で1周期毎に断続的に放電を起こす
ことができると共に、全路絶縁破壊が生じる前に放電を
停止することができる(表1を参照)。
【0034】また、本実施例の放電装置は、放電電極1
と対向電極3とを同じ基板2の上にスペーサ7を介して
積層した構造であるため、スペーサ7の厚さで放電電極
1と対向電極3との電極間距離を精度良く設定すること
ができ、電極同士の間隔を10μm以下に容易に設定す
ることができる。
【0035】更に、図4に示すように、本実施例にかか
る放電装置を大きな基板20の上にマトリックス状に多
数配列することもできる。複写機やレーザプリンタ等の
感光体や用紙を帯電させたり除電させるために本実施例
にかかる放電装置を使用する場合には、幅数mm、長さ
20〜30cmの基板20上に数百〜数千個の放電装置
を配列すればよく、この場合、帯電むらが生じ難いと
か、幾つかの放電装置が故障していてもその周囲に位置
する放電装置によってイオンを補うことができるので画
質欠陥が生じ難いなどの利点がある。
【0036】なお、放電電極1の突出部を形成した後に
CVD法やスパッタリング法を用いて放電電極1上にス
ペーサ7を積層し、スペーサ7をエッチングして突出部
の周囲に開孔(8)を形成し、その上に対向電極3を積
層し、その表面を陽極酸化することで対向電極3表面に
絶縁膜4を形成することができる。また、上記絶縁膜4
の形成方法は上記方法に限られるものではない。
【0037】実施例3 図5及び図6に本発明の実施例3に係る放電装置を示
す。この放電装置は、放電電極1と、対向電極3と、放
電電極1と対向電極3とが同じ面内に直接積層された絶
縁性基板2と、対向電極3の表面に形成された絶縁膜4
とからなる。
【0038】上記絶縁性基板2は、ガラス又はセラミッ
クからなり、放電電極1と対向電極3とが積層される側
の面は平面に形成されている。上記対向電極3は、厚さ
0.5〜2μmのTa,W,Al等からなり、長方体形
状に形成されている。上記放電電極1は、厚さ0.5〜
2μmのTa,W,Al等からなり、複数の長方体形状
の歯部を有する櫛歯形状に形成され、その各歯部の先端
に位置する面の周囲、つまりエッジ部及びコーナー部に
電界集中部5が形成されている。そして、上記歯部の先
端と対向電極とは3〜10μmの間隔を介して配設され
ている。上記絶縁膜4は、厚さ0.3〜3μmのSiO
2(εr=4),SiN(εr=7)等からなる。
【0039】そして、本実施例では、上記放電電極1と
対向電極3との間に周波数1MHz、振幅500〜10
00Vの正弦波形の交流電源6を接続することで、上記
電界集中部5の近傍で1周期毎に断続的に放電を起こす
ことができると共に、全路絶縁破壊が生じる前に放電を
停止することができる(表1を参照)。
【0040】また、図7に示すように、本実施例にかか
る放電装置を大きな基板20の上に多数配列することも
でき、この場合、実施例2の放電装置を大きな基板20
の上に多数配列した場合と同様の利点がある。
【0041】なお、上記放電電極1と対向電極3とは絶
縁性基板2の表面全体に金属を着膜した後フォトリソグ
ラフィーにより形成することができる。この場合、放電
電極1と対向電極3との間隔はフォトリソグラフィーの
精度で決まるため、数μmの距離に容易に精度良く形成
することができる。また、放電電極1の各歯部をウェッ
トエッチングあるいはドライエッチングにより形成する
ことで、長方体形状の角を鋭利に出すことができ、上記
エッジ部及びコーナー部への電界の集中度が良くなる。
更に、放電電極1の各歯部の形成方法は上記方法に限ら
れるものではない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放電装置
によれば、放電電極に相対向する側の対向電極に絶縁膜
を設けて、放電によるイオンの発生に伴って放電が終了
するようにしたので、放電が全路絶縁破壊になる前に自
己制御的に放電を終了させることができ、全路絶縁破壊
による電極の破損を防止することができる。
【0043】また、本発明の放電装置によれば、上述し
たように自己制御的に放電を終了させることができるの
で、放電電極と対向電極との間の全路絶縁破壊による該
電極の破損を考慮せずに上記間隔を設定することがで
き、電極間の間隔を狭くして更なる装置の小型化や印加
電圧の低減を図ることができる。
【0044】更に、本発明の放電装置によれば、絶縁膜
を対向電極にのみ配設し、つまり放電電極の電界集中部
の表面は露出させるようにして、最も電界が集中する電
界集中部の表面近傍において放電が生起するようにした
ので、電極間に絶縁膜を配設したことによる放電開始電
圧の上昇を打ち消すことができ、低い印加電圧で放電を
制御することができる。また、放電に伴って発生するオ
ゾンや窒素酸化物等の人体に有害な物質の発生量も少な
くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1にかかる放電装置の側面
図。
【図2】 電極間の距離と放電開始電圧との関係図。
【図3】 本発明の実施例2にかかる放電装置の側面
図。
【図4】 図3の放電装置を1つの基板上に多数配設し
た場合の斜視図。
【図5】 本発明の実施例3にかかる放電装置の上面
図。
【図6】 本発明の実施例3にかかる放電装置の側面
図。
【図7】 図5の放電装置を1つの基板上に多数配設し
た場合の斜視図。
【図8】 従来の放電装置(コロトロン)の斜視図。
【図9】 従来の放電装置の側面図。
【図10】 図9の放電装置の要部拡大図。
【符号の説明】
1:放電電極、2:絶縁性基板、3:対向電極、4:絶
縁膜、5:電界集中部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板と、この絶縁性基板に積層さ
    れた放電電極と、所定の間隔を維持してこの放電電極に
    相対向して配設された対向電極とからなり、上記放電電
    極と対向電極との間に電圧を印加し、放電を生起させて
    イオンを生成せしめる放電装置において、放電電極に
    は、対向電極に相対向する側に、電界集中部を形成する
    と共に、対向電極には、放電電極に相対向する側に絶縁
    膜を設けたことを特徴とする放電装置。
JP8688095A 1995-04-12 1995-04-12 放電装置 Pending JPH08286469A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8688095A JPH08286469A (ja) 1995-04-12 1995-04-12 放電装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8688095A JPH08286469A (ja) 1995-04-12 1995-04-12 放電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08286469A true JPH08286469A (ja) 1996-11-01

Family

ID=13899156

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8688095A Pending JPH08286469A (ja) 1995-04-12 1995-04-12 放電装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08286469A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006047551A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Ricoh Co Ltd 帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び帯電装置の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006047551A (ja) * 2004-08-03 2006-02-16 Ricoh Co Ltd 帯電装置、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び帯電装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH024904B2 (ja)
JPS6232468B2 (ja)
US5027136A (en) Method and apparatus for charged particle generation
US4700261A (en) Method and apparatus for electrically charging or discharging
JPH02130568A (ja) イオン発生装置
JPH08286469A (ja) 放電装置
JPH08240968A (ja) 放電装置
JP3455011B2 (ja) サージアブソーバおよびその製造方法
JPH10200174A (ja) 3次ローゼン型圧電トランスとその駆動回路
JP3093320B2 (ja) イオン発生器
JPH0443897Y2 (ja)
US4811158A (en) Solid state charger
JPS61185879A (ja) イオン発生装置の製造方法
JPH0620614Y2 (ja) 静電記録装置
JPH08315957A (ja) 固体放電装置の製造方法
JP3110609B2 (ja) ガス放電型表示装置およびその駆動方法
JPS6317472A (ja) コロナ放電器
JP2683037B2 (ja) コロナ放電装置
JP2555641B2 (ja) 帯電除電用の放電装置
JPH08315958A (ja) 固体放電装置の製造方法
JPH01217373A (ja) 放電装置
JPS63159883A (ja) 放電装置
JPS6162074A (ja) 放電装置
JPH09252149A (ja) 圧電トランス
JPS60142367A (ja) 帯電装置