JP3110609B2 - ガス放電型表示装置およびその駆動方法 - Google Patents

ガス放電型表示装置およびその駆動方法

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JP3110609B2
JP3110609B2 JP9078794A JP9078794A JP3110609B2 JP 3110609 B2 JP3110609 B2 JP 3110609B2 JP 9078794 A JP9078794 A JP 9078794A JP 9078794 A JP9078794 A JP 9078794A JP 3110609 B2 JP3110609 B2 JP 3110609B2
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太一 志野
太喜男 岡本
和則 平尾
浩一 五田
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松下電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス放電を利用して文
字や画像を発光表示させるガス放電型表示装置およびそ
の駆動方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガス放電型表示装置には種々の形式のも
のがあるが、画像表示に適したものの一つにAC型プラ
ズマディスプレイパネル(以下、PDPという)があ
る。この形式のガス放電型表示装置は特開昭61−39
341号公報等に開示されているようにメモリ機能を有
しており、図5および図6に示すように構成される。す
なわち、走査電極1a,1b…とこれに並設された維持
放電電極2a,2b…とからなる複数対の電極群が、外
囲器を形成する第1ガラス基板3の内面上に配列され、
この電極群を覆う誘電体層4上に保護膜層5が積層され
る。また、保護膜層5に放電空間6を介して向き合うと
ともに前記電極群とは立体交差する複数のアドレス電極
7a,7b…が、外囲器を形成する第2ガラス基板8の
内面上に配列される。なお、誘電体層4は硼珪酸ガラス
等からなり、保護膜層5はMgO等からなる。
【0003】かかる表示装置の書き込み動作において
は、図7の(a)に示す正の書き込みパルス電圧Vwが
所定のアドレス電極(たとえば電極7a)に印加され、
図7の(b)〜(d)に示す負の走査パルス電圧Vsが
走査電極1a,1b…に印加される。これによって、所
定のアドレス電極7aと走査電極1a,1b…との交点
Wに放電が起こり、保護膜層5の表面上の当該交点W
(書き込みセル)に正電荷が蓄積される。
【0004】かかる書き込み動作に引き続いて維持放電
動作に入る。維持放電動作においては、図7の(e)に
示す負の維持放電パルス電圧Vs’,Vsが維持放電電
極2a,2b…に、そして、図7の(b)〜(d)に示
す負の走査パルス電圧Vsが走査電極1a,1b…にそ
れぞれ交互に印加される。最初の維持放電パルス電圧V
s’は保護膜層5の表面上の正電荷を放出させ、これに
よる起動で図5のS部に放電が起こり、続いてS部で維
持放電が繰り返される。その後、図7の(e)に示す時
間幅の短い負の消去パルス電圧Veが維持放電電極2
a,2b…に印加される。これによる放電で保護膜層5
の表面上のS部における電荷が完全に消失し、維持放電
動作が終了する。
【0005】このように構成される表示装置において
は、維持放電動作の最初の維持放電パルス電圧Vs’の
印加終了後のS部において、保護膜層5表面上の蓄積電
荷量が走査電極1a,1b…上と維持放電電極2a,2
b…上とで差を生じないよう、最初の維持放電パルスV
sを、後続の維持放電パルス電圧Vsと異なる値に設定
する。これに伴い、消去パルス電圧Veの時間幅を短く
設定するので、消去パルス電圧Veの印加終了後におけ
るS部での保護膜層5の表面上の残留電荷は完全に消失
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】AC型PDP形式の表
示装置は、放電電流の規制が比較的容易である反面、前
述のように消去動作の条件設定がきびしく、これを誤る
と、残留電荷の影響で忠実な画像再生が望めなくなる。
一方、S部における電位は放電セルごとにばらつきやす
い。また、特性の経時変化もある。そのうえ、たとえ消
去パルス電圧Veを印加しても時間幅が小さいので、そ
の揺らぎによって放電の開始が遅れるとS部での蓄積電
荷を完全に消滅させることができなくなる。
【0007】したがって本発明の目的は、消去動作を確
実に行うことができるAC型PDP形式の表示装置およ
びその駆動方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために本発明は、外囲器を形成する第1ガラス基板の内
面上に、走査電極と同走査電極に並設された維持放電電
極との対からなる複数対の第1の電極群が配列され、前
第1の電極群を覆う誘電体層上に保護膜層が積層さ
れ、前記保護膜層に放電空間を介して向き合うとともに
前記第1の電極群とは立体交差するアドレス電極と同ア
ドレス電極に並設された消去電極との対からなる複数対
第2の電極群が、外囲器を形成する第2ガラス基板の
内面上に配列されてることを特徴とするガス放電型表
示装置である。
【0009】また、外囲器を形成する第1ガラス基板の
内面上に、走査電極と同走査電極に並設された維持放電
電極との対からなる複数対の第1の電極群が配列され、
前記第1の電極群を覆う誘電体層上に保護膜層が積層さ
れ、前記保護膜層に放電空間を介して向き合うとともに
前記第1の電極群とは立体交差するアドレス電極と同ア
ドレス電極に並設された消去電極との対からなる複数対
第2の電極群が、外囲器を形成する第2ガラス基板の
内面上に配列されてるガス放電型表示装置を用いて
前記走査電極と前記維持放電電極との対に対し交互にパ
ルス電圧を印加して維持放電動作を行ったのち、前記
持放電電極と前記消去電極との間で放電を行って前記
保護膜層上に残留する電荷を消失させることを特徴とす
るガス放電型表示装置の駆動方法である。
【0010】
【作用】本発明においては、維持放電電極と走査電極と
を誘電体層および保護膜層で覆うとともに、この保護膜
層に放電空間を介して対設されるアドレス電極に消去電
極を並設するので、消去動作時に維持放電電極と消去電
極とにパルス電圧を印加して両電極間に放電を起こさせ
ることが可能となり、保護膜層の表面上に残留する電荷
を確実に消失させることができる。
【0011】
【実施例】つぎに、本発明の一実施例を図面を参照しな
がら説明する。
【0012】図1、図2および図3に示すように、複数
の走査電極1a,1b…とこれに並設された複数の維持
放電電極2a,2bとからなる複数対の電極群が、外囲
器を形成する第1ガラス基板3の内面上に配列されてい
る。そして、これらの電極群を覆う誘電体層4上に保護
膜層5が設けられている。一方、前記外囲器の第2ガラ
ス基板8の内面上には、保護膜層5に放電空間6を介し
て向き合う複数のアドレス電極7a,7b…と、これに
並行に隣接して対をなす複数の消去電極9a,9b…と
が設けられている。
【0013】アドレス電極7a,7b…および消去電極
9a,9b…はいずれも帯状のもので、Ag,Ni,I
TOまたはSnO2等の良導電性材料を素材として形成
されており、走査電極1a,1b…および維持放電電極
2a,2b…とは立体交差する方向に配列されている。
消去電極9a,9b…は、走査電極1a,1b…および
維持放電電極2a,2b…の各櫛歯部(S部)の中間を
横切る位置を占めている。
【0014】このように構成された平面型表示装置の書
き込み動作においては、所定のアドレス電極(たとえば
電極7a)に、図4の(a)に示す正の書き込みパルス
電圧Vwが、そして、走査電極1a,1b…に図4の
(b)〜(d)に示す負の走査パルス電圧Vsがそれぞ
れ印加される。アドレス電極7aと走査電極1a,1b
…との交点Wで放電が起こり、この部分の保護膜層5の
表面に正電荷が蓄積される(書き込みが行われる)。
【0015】この書き込み動作に引き続く維持放電動作
では、維持放電電極2a,2b…に図4の(b)〜
(d)に示す負の維持放電パルス電圧Vsが、そして、
走査電極1a,1b…に図4の(e)に示す負の走査パ
ルス電圧Vsがそれぞれ交互に印加される。最初の維持
放電パルス電圧Vsによって、保護膜層5の表面上の正
電荷が放電し、これを起動パルスとして図1のS部で放
電が起こり、これに引き続いてS部で維持放電が繰り返
される。
【0016】その後、維持放電電極2a,2b…に正の
消去パルス電圧Vaが印加され、これと同時に、消去電
極9aに図4の(f)に示す負の消去パルス電圧Veが
印加されるので、維持放電電極2a,2b…と消去電極
9aとの間で放電が起こり、S部の保護膜層5の表面上
に残留する電荷がすべて消失する。
【0017】この消去動作では、維持放電電極2a,2
b…とこれに放電空間6を介して対向する消去電極9a
との間で放電を起こさせるが、このとき、消去電極9a
とこれに対向する走査電極1a,1b…との間でも放電
が誘発される。このため、放電終了後の保護膜層5の表
面電位は、走査電極1a,1b…の上部および維持放電
電極2a,2b…の上部の別なく放電停止電位に等しい
ものとなる。つまり、保護膜層5の表面上の電位が、走
査電極1a,1b…の櫛歯部上と維持放電電極2a,2
b…の櫛歯部上とで差を生じないものとなり、パルス電
圧やパルス幅を微細に調整することなく確実な消去動作
を得ることができる。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によると、放電停止
電圧が放電セル間でばらついたり、経時変化しても、維
持放電終了後のS部における保護膜層の表面電位を平滑
化することができるので、残留電荷による影響をなくし
得て、文字や画像を忠実に再生できる高信頼性のAC型
PDP形式表示装置を得ることができる。また、消去電
極とこれとは放電空間を介して対向する維持放電電極と
の間における放電で消去動作を行うので、消去パルスを
細幅にする必要がなく、細幅パルスの揺らぎによる不完
全消去の問題も解消する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の表示装置の電極構成を示す
平面図
【図2】図1のA−A’断面図
【図3】図1のB−B’断面図
【図4】本発明の一実施例の表示装置の各電極に対する
駆動パルス電圧の波形図
【図5】従来のAC型PDP形式表示装置の電極構成を
示す平面図
【図6】図5のA−A’断面図
【図7】従来のAC型PDP形式表示装置の各電極に対
する駆動パルス電圧の波形図
【符号の説明】
1a,1b 走査電極 2a,2b 維持放電電極 4 誘電体層 5 保護膜層 7a,7b アドレス電極 9a,9b 消去電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五田 浩一 大阪府高槻市幸町1番1号 松下電子工 業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭50−68227(JP,A) 特開 昭60−246543(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 11/00 G09G 3/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外囲器を形成する第1ガラス基板の内面
    上に、走査電極と同走査電極に並設された維持放電電極
    との対からなる複数対の第1の電極群が配列され、前記
    第1の電極群を覆う誘電体層上に保護膜層が積層され、
    前記保護膜層に放電空間を介して向き合うとともに前記
    第1の電極群とは立体交差するアドレス電極と同アドレ
    ス電極に並設された消去電極との対からなる複数対の
    2の電極群が、外囲器を形成する第2ガラス基板の内面
    上に配列されてることを特徴とするガス放電型表示装
    置。
  2. 【請求項2】 外囲器を形成する第1ガラス基板の内面
    上に、走査電極と同走査電極に並設された維持放電電極
    との対からなる複数対の第1の電極群が配列され、前記
    第1の電極群を覆う誘電体層上に保護膜層が積層され、
    前記保護膜層に放電空間を介して向き合うとともに前記
    第1の電極群とは立体交差するアドレス電極と同アドレ
    ス電極に並設された消去電極との対からなる複数対の
    2の電極群が、外囲器を形成する第2ガラス基板の内面
    上に配列されてることを特徴とするガス放電型表示装
    を用いて前記走査電極と前記維持放電電極との対に
    対し交互にパルス電圧を印加して維持放電動作を行った
    のち、前記維持放電電極と前記消去電極との間で放電を
    って前記保護膜層上に残留する電荷を消失させるこ
    とを特徴とするガス放電型表示装置の駆動方法。
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DE69531174T DE69531174T2 (de) 1994-04-28 1995-04-26 Verfahren zur Steuerung eines Gasentladungs-Anzeigegeräts
EP95106246A EP0680067B1 (en) 1994-04-28 1995-04-26 Method for driving a gas discharge display device
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US6710292B2 (en) 2000-01-19 2004-03-23 Hamamatsu Photonics K.K. Laser machining device

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