JPH08286379A - 光重合性感光材料 - Google Patents
光重合性感光材料Info
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- JPH08286379A JPH08286379A JP9379595A JP9379595A JPH08286379A JP H08286379 A JPH08286379 A JP H08286379A JP 9379595 A JP9379595 A JP 9379595A JP 9379595 A JP9379595 A JP 9379595A JP H08286379 A JPH08286379 A JP H08286379A
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- G03F7/09—Photosensitive materials characterised by structural details, e.g. supports, auxiliary layers
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Abstract
り、かつ現像性、インク着肉性、保護層の耐スクラッチ
性、保存安定性、耐刷力に優れる光重合性感光材料を提
供することにある。 【構成】 支持体上に、(A)エチレン性不飽和結合を
少なくとも1個有する付加重合可能な化合物、(B)活
性光線によって活性化される光重合開始剤及び(C)高
分子結合剤を含有してなる光重合性感光層及び、さらに
その上に保護層を有する光重合性感光材料において、該
保護層が、少なくとも(ア)ポリビニルアルコール及び
/又はポリビニルアルコール誘導体と、(イ)重量平均
分子量が20,000〜500,000であるポリビニ
ルピロリドン及び/又は共重合成分としてビニルピロリ
ドンを50mol%以上含有し重量平均分子量が10,
000〜400,000であるビニルピロリドン系共重
合体とを含有し、成分(ア)と成分(イ)の合計に対す
る成分(ア)の割合が25〜75重量%であることを特
徴とする光重合性感光材料。
Description
いは、フォトレジスト等に用いられる光重合性組成物に
関するものである。さらに詳しくは、可視領域の光線に
対して非常に高感度であり、かつ現像性、インク着肉
性、保護層の耐スクラッチ性、保存安定性、耐刷力に優
れる光重合性感光材料に関するものである。
材料は数多く知られており、例えば特開昭49−103
702、特開昭52−24703、特開昭60−263
141、特開昭61−285444、特開昭62−79
440、特開昭62−223747、特開平2−103
051号の各公報に記載されている。しかしながら、こ
れら従来の光重合性感光材料の性能は充分とは言えず、
特に保護層の耐スクラッチ性、保存安定性などの点で改
良が望まれていた。
度感材が種々の応用分野において検討されている。これ
らの内、特に実用化が近いと見られるシステムとしてレ
ーザー直接製版があり、レーザーの発振波長、例えば、
アルゴンイオンレーザーの488nmに対応した高感度
フォトポリマー系が強く要望されている。このようなレ
ーザー直接製版では、自動搬送機構を有する可視光レー
ザー露光装置を用いて製版を行うため、搬送系におい
て、保護層の高い耐スクラッチ性が要求されている。
性感光材料は、保護層の耐スクラッチ性、現像性、イン
ク着肉性、感度、耐刷力等の性能のバランスの点で不十
分であった。即ち、本発明の目的は、可視領域の光線に
対して非常に高感度であり、かつ現像性、インク着肉
性、保護層の耐スクラッチ性、保存安定性、耐刷力に優
れる光重合性感光材料を提供することにある。
技術の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特定の成
分からなる保護層を有する光重合性感光材料が所期の目
的を達成できることを見いだし、本発明を完成するに到
った。即ち、本発明の要旨は、支持体上に、(A)エチ
レン性不飽和結合を少なくとも1個有する付加重合可能
な化合物、(B)活性光線によって活性化される光重合
開始剤及び(C)高分子結合剤を含有してなる光重合性
感光層及び、さらにその上に保護層を有する光重合性感
光材料において、該保護層が、少なくとも(ア)ポリビ
ニルアルコール及び/又はポリビニルアルコール誘導体
と、(イ)重量平均分子量が20,000〜500,0
00であるポリビニルピロリドン及び/又は共重合成分
としてビニルピロリドンを50mol%以上含有し重量
平均分子量が10,000〜400,000であるビニ
ルピロリドン系共重合体とを含有し、成分(ア)と成分
(イ)の合計に対する成分(ア)の割合が25〜75重
量%であることを特徴とする光重合性感光材料に存す
る。以下、本発明について詳細に説明する。
須成分である、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも
1個有する付加重合可能な化合物(以下、「エチレン性
化合物」と略す)とは、光重合性感光材料が活性光線の
照射を受けた場合、第二の必須成分である光重合開始剤
の作用により付加重合し、硬化するようなエチレン性不
飽和二重結合を有する化合物であって、例えば前記の二
重結合を有する単量体、または、側鎖もしくは主鎖にエ
チレン性不飽和二重結合を有する重合体である。なお、
本発明における単量体の意味するところは、いわゆる高
分子物質に相対する概念であって、従って、狭義の単量
体以外に二量体、三量体、オリゴマーをも包含するもの
である。
ては、例えば不飽和カルボン酸、脂肪族ポリヒドロキシ
化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;芳香族ポリヒ
ドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル;不飽
和カルボン酸と多価カルボン酸および前述の脂肪族ポリ
ヒドロキシ化合物、芳香族ポロヒドロキシ化合物等の多
価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により得られる
エステル等が挙げられる。
カルボン酸とのエステルは限定されないが、エチレング
リコールジアクリレート、トリエチレングリコールジア
クリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエ
リスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレ
ート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエ
リスリトールヘキサアクリレート、グリセロールアクリ
レート等のアクリル酸エステル、これら例示化合物のア
クリレートをメタクリレートに代えたメタクリル酸エス
テル、同様にイタコネートに代えたイタコン酸エステ
ル、クロネートに代えたクロトン酸エステルもしくはマ
レエートに代えたマレイン酸エステル等がある。
ボン酸とのエステルとしては、ハイドロキノンジアクリ
レート、ハイドロキノンジメタクリレート、レゾルシン
ジアクリレート、レゾルシンジメタクリレート、ピロガ
ロールトリアクリレート等が挙げられる。不飽和カルボ
ン酸と多価ヒドロキシ化合物とのエステル化反応により
得られるエステルとしては必ずしも単一物ではないが代
表的な具体例を挙げれば、アクリル酸、フタル酸および
エチレングリコールの縮合物、アクリル酸、マレイン酸
およびジエチレングリコールの縮合物、メタクリル酸、
テレフタル酸およびペンタエリスリトールの縮合物、ア
クリル酸、アジピン酸、ブタンジオールおよびグリセリ
ンの縮合物等がある。
合物の例としては、トリレンジイソシアネートとヒドロ
キシエチルアクリレートとの付加反応物の様なウレタン
アクリレート類;ジエポキシ化合物とヒドロキシエチル
アクリレートとの付加反応物の様なエポキシアクリレー
ト類;エチレンビスアクリルアミド等のアクリルアミド
類;フタル酸ジアリル等のアリルエステル類;ジビニル
フタレート等のビニル基含有化合物などが有用である。
する重合体は、例えば、不飽和二価カルボン酸とジヒド
ロキシ化合物との重縮合反応により得られるポリエステ
ル、不飽和二価カルボン酸とジアミンとの重縮合反応に
より得られるポリアミド等がある。側鎖にエチレン性不
飽和結合を有する重合体は、側鎖に不飽和結合をもつ二
価カルボン酸、例えばイタコン酸、プロヒリデンコハク
酸、エチリデンマロン酸等とジヒドロキシまたはジアミ
ン化合物等との縮合重合体がある。また、側鎖にヒドロ
キシ基やハロゲン化メチル基の如き反応活性を有する官
能基を持つ重合体、例えばポリビニルアルコール、ポリ
(2−ヒドキシエチルメタクリレート)、ポリエピクロ
ルヒドリン等とアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸
等の不飽和カルボン酸との高分子反応により得られるポ
リマーも好適に使用し得る。以上記載したエチレン性化
合物の内、アクリル酸エステルまたはメタクリル酸エス
テルの単量体が特に好適に使用できる。
須成分である光重合開始剤について説明する。光重合開
始剤としては、前記エチレン性不飽和結合を少なくとも
1個有する化合物の重合を開始させうるものはすべて使
用できる。特に可視領域の光線に対して感光性を有する
ものであれば、いずれも好適に使用でき、増感剤と活性
剤の組み合せでも良い。この内、光励起された増感剤と
何らかの作用を惹起することにより活性ラジカルを生成
する活性剤としては、例えば、ヘキサアリールビイミダ
ゾール系化合物、チタノセン系化合物、ハロゲン化炭化
水素誘導体、ジアリールヨードニウム塩、有機過酸化物
等を挙げることができる。この内、ヘキサアリールビイ
ミダゾール系化合物あるいは、チタノセン系化合物を用
いた場合、光重合性感光層の感度、保存性、塗膜の基板
への密着性等が良く好ましい。
しては、その構造中にヘキサアリールビイミダゾール骨
格を有するものであれば種々のものを用いることができ
るが、例えば、2,2′−ビス(o−クロルフェニル)
−4,4′,5,5′−テトラ(p−フルオロフェニ
ル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロムフェ
ニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−ヨードフェ
ニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロルフ
ェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−クロルナ
フチル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロル
フェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−クロル
フェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロ
ムフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(p−クロ
ル−p−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′
−ビス(o−クロルフェニル)−4,4′,5,5′−
テトラ(o,p−ジクロルフェニル)ビイミダゾール、
2,2′−ビス(o−クロルフェニル)−4,4′,
5,5′−テトラ(o,p−ジブロムフェニル)ビイミ
ダゾール、2,2′−ビス(o−ブロムフェニル)−
4,4′,5,5′−テトラ(o,p−ジクロルフェニ
ル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o,pージクロ
ルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(o,p−
ジクロルフェニル)ビイミダゾール等が挙げられる。
化合物は、必要に応じ他種のビイミダゾール系化合物と
併用して使用することもできる。ビイミダゾール系化合
物は、例えばBull.Chem.Soc.Japa
n,33,565(1960)および J.Org.C
hem,36[16]2262(1971)に開示され
ている方法により容易に合成することができる。
を用いることができるが、具体的には、ビスシクロペン
タジエニル基を持つチタン錯体であり、光励起された増
感剤と何等かの作用を惹起することにより活性ラジカル
を生成する化合物が挙げられ、例えば、特開昭59−1
52396号、特開昭61−151197号各公報に記
載されている各種チタノセン化合物から適宜選んで用い
ることができる。さらに具体的には、ジ−シクロペンタ
ジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジ
エニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエ
ニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオ
ロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti
−ビス−2,3,5,6,−テトラフルオロフェニ−1
−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,
4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペ
ンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェ
ニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス
−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチル
シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,
6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシク
ロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフ
ェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビ
ス−2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)−フ
ェニ−1−イル等を挙げることができる。
説明する。本発明における増感剤とは、前述の光重合開
始剤と共存した場合、可視光線照射により、効果的に活
性ラジカルを発生し得る化合物を意味している。代表的
な増感剤の例としては、例えば、米国特許第3,47
9,185号明細書に開示されている様なロイコクリス
タルバイオレットやロイコマラカイトグリーンの様なト
リフェニルメタン系ロイコ色素、エリスロシンやエオシ
ンYの様な光還元性染料、米国特許第3,549,36
7号明細書、米国特許第3,652,275号明細書等
に開示されているミヒラーズケトンやアミノスチリルケ
トンの様なアミノフェニルケトン類、米国特許第3,8
44,790号明細書に示されるβ−ジケトン類、米国
特許第4,162,162号明細書に見られるインダノ
ン類、特開昭52−112681号公報に示されるケト
クマリン類、特開昭59−56403号公報で開示され
ているアミノスチレン誘導体やアミノフェニルブタジエ
ン誘導体、米国特許第4,594,310号明細書に見
られるアミノフェニル複素環類、米国特許第4,96
6,830号明細書に示されるジュロリジン複素環類、
特開平5−241338号公報に示されるピロメテン系
色素などが挙げられる。
須成分である高分子結合剤(C)について説明する。こ
れは、皮膜形成能や粘度調節能を付与する成分であり、
その具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸、そ
れらのエステル化物、マレイン酸、アクリロニトリル、
スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等の単独もしく
は共重合体、その他、ポリエチレンオキサイド、ポリビ
ニルピロリドン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエチ
レンテレフタレート、アセチルセルロースまたはポリビ
ニルブチラール等が挙げられる。このうち、(メタ)ア
クリル酸等の不飽和カルボン酸を共重合単位として含む
ものが、アルカリ水での現像性が良く好ましい。特に共
重合成分として不飽和カルボン酸を、2〜30mol%
含有する高分子結合剤が好ましく、より好ましくは、5
〜20mol%である。不飽和カルボン酸の含有量が2
mol%より小では、アルカリ水での現像性が不十分と
なることがあり、30mol%より大では、本発明の光
重合性感光材料の耐刷力およびインク着肉性が悪くなる
ことがある。
する接触角が60°以上であることが好ましい。水に対
する接触角が60°より小さいと、本発明の光重合性感
光材料のインク着肉性が悪くなる傾向がある。以上、本
発明の光重合性感光層の主要構成成分について詳述して
きたが、それらの好適な使用比率は重合可能なエチレン
性不飽和化合物100重量部に対して光重合開始剤の
内、増感剤が好ましくは0.01〜20重量部、特に好
ましくは0.05〜10重量部、活性剤が好ましくは
0.1〜80重量部、特に好ましくは0.5〜50重量
部、高分子結合剤が、好ましくは10〜400重量部、
特に好ましくは20〜200重量部の範囲である。
分の他に、それの使用目的に応じて、更に他の物質を添
加混合することができる。例えば、ハイドロキノン、p
−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−
クレゾールなどの熱重合防止剤;有機または無機の染顔
料からなる着色剤;ジオクチルフタレート、ジドデシル
フタレート、トリクレジルホスフェート等の可塑剤、三
級アミンやチオールの様な感度特性改善剤、その他色素
前駆体などの添加剤も加えることができる。
は、エチレン性化合物100重量部に対して熱重合防止
剤2重量部以下、着色剤20重量部以下、可塑剤40重
量部以下、色素前駆体30重量部以下の範囲である。本
発明の光重合性感光層は、無溶媒あるいは適当な溶媒で
希釈して支持体上に塗布、乾燥して塗設される。塗布方
法としては、ディップコート、コーティングロッド、ス
ピナーコート、スプレーコート、ロールコート等の周知
の方法により塗布することが可能である。
本発明における保護層は、光重合性感光層が、酸素によ
る重合禁止作用を受けるのを防止するために、酸素遮断
層として設けるものである。本発明の保護層は、少なく
とも(ア)ポリビニルアルコール及び/又はポリビニル
アルコール誘導体と、(イ)重量平均分子量が、20,
000〜500,000であるポリビニルピロリドン及
び/又はビニルピロリドン単位を50mol%以上含有
し、重量平均分子量が10,000〜400,000で
あるビニルピロリドン系共重合体とを含有し、成分
(ア)と成分(イ)の合計に対する成分(ア)の割合が
25〜75重量%であることが特徴である。
リ酢酸ビニルをアルカリ、酸、アンモニア水などでケン
化することにより得ることができる。本発明におけるポ
リビニルアルコールの重量平均分子量としては、4,0
00〜100,000が好ましく、より好ましくは1
0,000〜50,000である。重量平均分子量が、
4,000以下では、膜強度が弱く保護層の耐スクラッ
チ性が悪くなる傾向があり、100,000以上では、
現像性が悪くなる傾向がある。また、ポリビニルアルコ
ールのケン化度としては、75〜99mol%であるこ
とが好ましく、より好ましくは85〜95mol%であ
る。ケン化度が75mol%より小あるいは99mol
%より大では、水あるいはアルカリ水への溶解性が劣
り、現像性が悪くなる傾向がある。また、重量平均分子
量、ケン化度が上記範囲内であり、水あるいはこれと水
混和性有機溶媒との混合物に可溶なポリビニルアルコー
ルの誘導体も使用することができる。そのような誘導体
の例としては、例えばポリビニルアルコールを部分的に
アセタール化したもの、4級アンモニウム塩によりカチ
オン変性した変性ポリビニルアルコール、あるいはスル
ホン酸ソーダ等によりアニオン変性した変性ポリビニル
アルコール等が挙げられる。また、上記ポリビニルアル
コールおよびその誘導体を1種またはそれ以上を組み合
わせて用いることもできる。また、保護層中の成分
(ア)と成分(イ)の合計に対する成分(ア)の割合
は、25〜75重量%である必要があり、好ましくは3
0〜70重量%、更に好ましくは35〜65重量%であ
る。25重量%より小では感度低下が生じ好ましくな
く、75重量%より大では、光重合性感光層との接着性
が悪く保護層の耐スクラッチ性が悪くなり、好ましくな
い。
量平均分子量は、20,000〜500,000の範囲
であることが必要であり、好ましくは30,000〜2
50,000である。20,000より小では、膜強度
が弱く保護層の耐スクラッチ性が悪くなり好ましくな
く、500,000より大では、現像性および保護層の
耐スクラッチ性が悪くなり好ましくない。ポリビニルピ
ロリドンは、N−ビニル−2−ピロリドンを通常のラジ
カル重合法により重合することにより製造することがで
きる。代表的な製造法としては、N−ビニル−2−ピロ
リドンを水溶液とし、少量のアンモニアの存在下で過酸
化水素触媒を用いて重合する方法がある。また本発明に
おいては、共重合成分としてビニルピロリドンを50m
ol%以上含有するビニルピロリドン共重合体も好適に
使用し得る。このビニルピロリドン共重合体は、通常の
ラジカル重合法により製造することができる。共重合成
分としては、種々のものが使用し得るが、特に酢酸ビニ
ルが好ましい。また、このビニルピロリドン共重合体の
重量平均分子量は、10,000〜400,000であ
ることが必要であり、好ましくは、30,000〜25
0,000である。10,000より小では、膜強度が
弱く保護層の耐スクラッチ性が悪くなり好ましくなく、
400,000より大では、現像性および保護層の耐ス
クラッチ性が悪くなり好ましくない。また、上記ポリビ
ニルピロリドンおよびビニルピロリドン共重合体は1種
またはそれ以上組み合わせて用いることもできる。
m2 〜10g/m2 であることが好ましい。より好まし
くは2g/m2 〜7g/m2 である。1g/m2 以下で
は光重合性感光材料の感度が低くなり、また、保護層の
耐スクラッチ性も悪くなるので好ましくなく、10g/
m2 以上では現像性が悪くなり好ましくない。本発明の
保護層は、水またはこれと水混和性有機溶剤との混合溶
媒に溶解して、支持体上に塗布、乾燥して塗設される。
塗布方法としては、光重合性感光層同様の周知の方法に
より塗布することが可能である。
に、それの使用目的に応じて、更に他の物質を添加混合
することができる。例えばポリエチレンオキサイド、セ
ルロース誘導体等の水溶性高分子;ポリオキシエチレン
アルキルフェニルエーテル等のノニオン性界面活性剤;
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアニオン性
界面活性剤;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライ
ド等のカチオン性界面活性剤;その他色素、可塑剤等を
目的に応じて添加することができる。以上述べた各種添
加剤の好ましい含有量は、保護層中の10重量%以下、
より好ましくは5重量%以下である。
としては、プラスチック、紙、金属等が挙げられるが、
これらの内感光性平版印刷版として使用する場合は、ア
ルミニウム支持体が好適に使用し得る。このアルミニウ
ム支持体の表面は、保水性を高め、感光層との密着性を
向上させる目的で粗面化処理されていることが望まし
い。粗面化方法としては、一般に公知のブラシ研磨法、
ボール研磨法、電解エッチング、化学的エッチング、液
体ホーニング、サンドブラスト等の方法およびこれらの
組み合わせが挙げられ、好ましくはブラシ研磨法、電解
エッチング、化学的エッチングおよび液体ホーニングが
挙げられ、これらのうちで特に、ブラシ研磨法および電
解エッチングによる粗面化方法が好ましい。粗面化処理
されたアルミニウム支持体は、必要に応じて酸またはア
ルカリの水溶液にてデスマット処理された後、陽極酸化
処理されることが望ましく、特に好ましくは、硫酸また
はリン酸を含む浴で処理する方法があげられる。また、
さらに必要に応じて、ケイ酸アルカリや熱水による処
理、その他水溶性高分子や弗化ジルコニウム酸カリウム
水溶液への浸漬などによる表面処理を行うこともでき
る。
光光源としては、特に限定されないが例えば、カーボン
アーク、高圧水銀燈、キセノンランプ、メタルハライド
ランプ、蛍光ランプ、タングステンランプ、ハロゲンラ
ンプ、ヘリウムカドミウムレーザー、アルゴンイオンレ
ーザー、YAGレーザー、ヘリウムネオンレーザー等が
特に好適に使用し得る。レーザー直接製版用光源として
は、アルゴンイオンレーザー、YAGレーザーが特に好
ましい。又、自動搬送機構を有するレーザー露光装置が
好適に使用される。
にて画像露光を行った後、例えば、界面活性剤とアルカ
リを含有する水溶液を用いて現像すれば支持体上に画像
を形成することができる。この水溶液には、さらに有機
溶剤、緩衝剤、染料または顔料を含有することができ
る。適当なアルカリ剤としては、ケイ酸ナトリウム、ケ
イ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、第3リン酸ナトリウム、第2リン酸ナト
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリ
ウム等の無機アルカリ剤およびトリメチルアミン、ジエ
チルアミン、モノイソプロピルアミン、n−ブチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン等の有機アミン化合物が挙げられ、こ
れらは単独もしくは組み合わせて使用できる。界面活性
剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル
類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタ
ンアルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステ
ル類等のノニオン界面活性剤;アルキルベンゼンスルホ
ン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキ
ル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸
エステル塩類等のアニオン界面活性剤;アルキルベタイ
ン類、アミノ酸類等の両性界面活性剤が使用可能であ
る。また、有機溶剤としては例えば、イソプロピルアル
コール、ベンジルアルコール、エチルセロソルブ、ブチ
ルセロソルブ、フェニルセロソルブ、プロピレングリコ
ール、ジアセトンアルコール等必要により含有させるこ
とができる。
に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限
りこれら実施例によって限定されるものでない。
理したアルミニウム支持体上にホワラーを用いて乾燥膜
厚2g/m2 となるように塗布、乾燥した。さらにこの
上に、表−1に示す成分の保護層塗布液をホワラーを用
いて乾燥膜厚5g/m2 となるように塗布、乾燥し、感
光性平版印刷版を作製した。得られた感光性平版印刷版
について、以下の項目について評価した。その結果を表
−1及び表−2に示す。
照射装置(ナルミ社製、RM−23)を用い露光した
後、水酸化カリウム20wt%、ケイ酸カリウム75w
t%、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム(商品
名;ペレックスNBL:花王(株)製)5wt%を含む
現像液原液を水で5倍希釈した現像液で現像を行い、得
られた硬化画像の高さより、波長488nmの光線によ
る光硬化に要する光エネルギー量を求めた。
℃、相対湿度0%に調節した恒温恒湿器内に1週間保存
し、初期感度と同様な方法により感度を測定し、感度の
保持率を測定した。なお、実施例および比較例において
用いられる感度保持率(%)は、次式により算出された
値を示している。
記現像原液を水で5倍希釈した現像液で現像し、現像イ
ンキ(商品名;SPO−1:コニカ(株)製)でインク
盛りして、非画線部の汚れ具合を評価した。評価基準
は、次の通りである。 5:全く汚れず 4:ほんのわずかな汚れ 3:わずかな汚れ 2:汚れ顕著 1:非画線部全面にインクがのる
(丸菱科学機械製作所(株)製)にて、硬度3Hの鉛筆
で300gグラムの荷重をかけて、保護層の上から、感
光性平版印刷版を引っかき、その時の保護層のやられ具
合を評価した。評価基準は次の通りである。 5:全く保護層表面にやられは見られない 4:保護層表面に跡がつくが剥離はしていない 3:わずか保護層が剥離している 2:保護層が剥離が顕著 1:保護層が完全に剥離
黒紙にして遮光し,その上50cmから500Wキセノ
ンランプ(ウシオ電機(株)製UXL−500D−O)
よりガラスフィルター(東芝ガラス(株)製Y−47と
KL−49)を通して得られる480〜490nmの光
を1分間照射した後、前記の現像液原液を水で希釈する
現像液希釈倍率を変化させ感光性平版印刷版を現像し、
現像インキSPO−1(コニカ(株)製)でインク盛り
をする。この時にベタ部に完全にインクがのり、かつ非
画線部がインクで汚れない現像液の希釈倍率の許容範囲
を測定した。
れぞれ以下のものを表す。
(株)製):重量平均分子量17,200 ゴーセノールGL−05(日本合成化学工業(株)
製):重量平均分子量29,400 ポリビニルピロリドンK30(東京化成工業(株)
製):重量平均分子量40,000 ポリビニルピロリドンK60(東京化成工業(株)
製):重量平均分子量220,000 ポリビニルピロリドン(70mol%)−ビニルアセ
テート(30mol%)共重合体:重量平均分子量
50,000 ポリビニルピロリドンK15(東京化成工業(株)
製):重量平均分子量10,000 ポリビニルピロリドンK90(東京化成工業(株)
製):重量平均分子量630,000 カルボキシメチルセルロースCMCダイセル1201
(ダイセル化学工業(株)製) 又、表−2中で−※は、現像不可能であったことを示
す。
−3のように変化させて、上記と同様な評価を行った。
結果を表−3に示す。
分、保護層被覆量を表−4に示したものにして、以下の
評価を行った。結果を表−4に示す。
様な方法で露光を行い、前記の現像液原液を水で5倍希
釈した現像液で現像を行い、得られたベタ部の水に対す
る接触角を測定する。この値が大きいほど画像部の感脂
性が高い、すなわちインク着肉性が優れることを意味す
る。
および比較例と同様にして作製された感光性平版印刷版
を75mW空冷アルゴンイオンレーザーで100μJ/
cm2 の露光量で走査露光し、前記の現像液原液を水で
5倍希釈した現像液で現像したのち、ウォッシュガムS
QW−3(コニカ(株)製)でガム引きをした。その印
刷版を“ハイデルベルグGTO”印刷機にて印刷し、印
刷物のインク濃度が一定になるまでの印刷枚数(ガム除
去性)、耐刷力、非画線部の汚れを評価した。
比較例と同様に評価した。
本発明の光重合性感光材料は、感度、現像性、耐オーバ
ーコートスクラッチ性、保存安定性、インク着肉性、耐
刷力等の諸性能について均衡しかつ優れている。
Claims (7)
- 【請求項1】 支持体上に、(A)エチレン性不飽和結
合を少なくとも1個有する付加重合可能な化合物、
(B)活性光線によって活性化される光重合開始剤及び
(C)高分子結合剤を含有してなる光重合性感光層及
び、さらにその上に保護層を有する光重合性感光材料に
おいて、該保護層が、少なくとも(ア)ポリビニルアル
コール及び/又はポリビニルアルコール誘導体と、
(イ)重量平均分子量が20,000〜500,000
であるポリビニルピロリドン及び/又は共重合成分とし
てビニルピロリドンを50mol%以上含有し重量平均
分子量が10,000〜400,000であるビニルピ
ロリドン系共重合体とを含有し、成分(ア)と成分
(イ)の合計に対する成分(ア)の割合が25〜75重
量%であることを特徴とする光重合性感光材料。 - 【請求項2】 ポリビニルアルコール及びポリビニルア
ルコール誘導体の重量平均分子量が4,000〜10
0,000であることを特徴とする請求項1記載の光重
合性感光材料。 - 【請求項3】 光重合性感光層の水に対する接触角が6
0°以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載
の光重合性感光材料。 - 【請求項4】 高分子結合剤が、共重合成分として不飽
和カルボン酸を2〜30mol%含むことを特徴とする
請求項1及至3のいずれかに記載の光重合性感光材料。 - 【請求項5】 保護層の被覆量が1g/m2 〜10g/
m2 であることを特徴とする請求項1及至4のいずれか
に記載の光重合性感光材料。 - 【請求項6】 光重合開始剤が、可視領域の光線に吸収
をもつ増感剤およびヘキサアリールビイミダゾール系化
合物を含むことを特徴とする請求項1及至5のいずれか
に記載の光重合性感光材料。 - 【請求項7】 光重合開始剤が、可視領域の光線に吸収
をもつ増感剤およびチタノセン系化合物を含むことを特
徴とする請求項1及至6のいずれかに記載の光重合性感
光材料。
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