JP4457030B2 - 平版印刷版原版及び平版印刷版の製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、赤外レーザを光源に用いるCTPシステムにおいては、強力なビーム露光のために印刷版表面の破壊(アブレーション)が起き、その際生じるカスなどが問題となって
いる。また、赤外レーザ用感材は可視光レーザ用感材に比べ大幅に低感度であるため、生産性で劣るという問題も有する。
(1)エチレン性単量体、及び、光重合開始剤を含有する重合性組成物において、該重合性組成物が、下記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とする重合性組成物。
(4)前記スルホン化合物が、下記一般式(IV)で表される化合物であることを特徴とする前記(3)に記載の重合性組成物。
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の重合性組成物を450nm以下の波長を有するレーザ光で露光することを特徴とする光重合方法。
(7)支持体上に少なくとも感光層を設けてなる平版印刷版原版に、450nm以下の波長を有するレーザ光で露光し、次いで現像液で処理する工程を含む平版印刷版の製造方法であって、該感光層が、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の重合性組成物を含むとともに、該現像液が、pH13.0以下であることを特徴とする平版印刷版の製造方法。
(8)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の重合性組成物を含む感光層を有する平版印刷版原版。
したがって本発明によれば、CTPシステムに適合した走査露光用平版印刷版等に適用した際に、感度の低下を招くことなく、例えば強制経時後においても、網点面積を忠実に再現することができ、作業性、経済性、保存安定性に優れる重合性組成物、光重合方法および該重合性組成物を用いた平版印刷版の製造方法を提供することができる。
一般式(I)中のX,Yで表される1価の置換基の具体例としては、炭素数1〜20の直鎖又は分岐、鎖状又は環状のアルキル基、炭素数2〜20の直鎖又は分岐、鎖状又は環状のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜20のカルバモイルオキシ基、炭素数1〜20のカルボンアミド基、炭素数1〜20のスルホンアミド基、炭素数1〜20のカルバモイル基、炭素数0〜20のスルファモイル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜20のN−アシルスルファモイル基、炭素数1〜20のN−スルファモイルカルバモイル基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルアミノ基、炭素数0〜20のアミノ基、炭素数1〜20のイミノ基、炭素数3〜20のアンモニオ基、カルボキシル基、スルホ基、オキシ基、メルカプト基、炭素数1〜20のアルキルスルフィニル基、炭素数6〜20のアリールスルフィニル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、炭素数1〜20のウレイド基、炭素数2〜20のヘテロ環基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数0〜20のスルファモイルアミノ基、炭素数2〜20のシリル基、イソシアネート基、イソシアニド基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ニトロ基、オニウム基等が挙げられる。これらの置換基は、更に置換基を有していても良い。また、n=2以上のときYは同じであっても、それぞれ異なっていても良く、環構造を形成していても良い。形成される環の具体例としては、脂肪族環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン等)、スピロ環、ヘテロ環、芳香族環が挙げられる。
また、このような環構造は、更に置換基を有していてもよく、その置換基の例としては上記具体例X,Yとして挙げた如き基が挙げられる。
なお、一般式(II)、(III)中のZ、Z'、Yは、一般式(I)で説明したX、Yと同じである。
一般式(IV)中のX1、Y1で表される1価の置換基の具体例としては、炭素数1〜20の直鎖又は分岐、鎖状又は環状のアルキル基、炭素数2〜20の直鎖又は分岐、鎖状又は環状のアルケニル基、炭素数2〜20のアルキニル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜20のカルバモイルオキシ基、炭素数1〜20のカルボンアミド基、炭素数1〜20のスルホンアミド基、炭素数1〜20のカルバモイル基、炭素数0〜20のスルファモイル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜20のN−アシルスルファモイル基、炭素数1〜20のN−スルファモイルカルバモイル基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基、炭素数7〜20のアリールオキシカルボニルアミノ基、炭素数0〜20のアミノ基、炭素数1〜20のイミノ基、炭素数3〜20のアンモニオ基、カルボキシル基、スルホ基、オキシ基、メルカプト基、炭素数1〜20のアルキルスルフィニル基、炭素数6〜20のアリールスルフィニル基、炭素数1〜20のアルキルチオ基、炭素数6〜20のアリールチオ基、炭素数1〜20のウレイド基、炭素数2〜20のヘテロ環基、炭素数1〜20のアシル基、炭素数0〜20のスルファモイルアミノ基、炭素数2〜20のシリル基、イソシアネート基、ヒドロキシル基、イソシアニド基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等)、シアノ基、ニトロ基、オニウム基、水素原子等が挙げられる。これらの置換基は、更に置換基を有していても良い。
また、n=2以上のときY1は同じであっても、それぞれ異なっていても良く、環構造を形成していても良い。形成される環の具体例としては、脂肪族環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケン、シクロアルキン等)、スピロ環、ヘテロ環、芳香族環が挙げられる。
また、このような環構造は、更に置換基を有していてもよく、その置換基の例としては上記具体例X1,Y1として挙げた如き基が挙げられる。
〔増感色素〕
本発明における好ましい増感色素の例としては、以下の化合物類に属しており、かつ350nmから450nm域に吸収波長を有するものを挙げることができる。
多核芳香族類(例えば、ピレン、ペリレン、トリフェニレン)、キサンテン類(例えば、フルオレッセイン、エオシン、エリスロシン、ローダミンB、ローズベンガル)、シアニン類(例えばチアカルボシアニン、オキサカルボシアニン)、メロシアニン類(例えば、メロシアニン、カルボメロシアニン)、チアジン類(例えば、チオニン、メチレンブルー、トルイジンブルー)、アクリジン類(例えば、アクリジンオレンジ、クロロフラビン、アクリフラビン)、アントラキノン類(例えば、アントラキノン)、スクアリウム類(例えば、スクアリウム)。
レンオキサイド基等の酸基もしくは極性基)の導入が有効である。特にエステル型の親水性基は、該感光層中では比較的疎水的構造を有するため相溶性に優れ、かつ、現像液中では、加水分解により酸基を生成し、親水性が増大するという特徴を有する。その他、例えば、該感光層中での相溶性向上、結晶析出抑制のために適宜置換基を導入する事ができる。例えば、ある種の感光系では、アリール基やアリル基等の不飽和結合が相溶性向上に非常に有効である場合があり、また、分岐アルキル構造導入等の方法により、色素π平面間の立体障害を導入する事で、結晶析出が著しく抑制できる。また、ホスホン酸基やエポキシ基、トリアルコキシシリル基等の導入により、金属や金属酸化物等の無機物への密着性を向上させる事ができる。そのほか、目的に応じ、増感色素のポリマー化等の方法も利用できる。
次に本発明の光重合開始剤について説明する。
本発明における光重合開始剤は光の作用、または、増感色素の電子励起状態との相互作用を経て、化学変化を生じ、ラジカル、酸および塩基のうちの少なくともいずれか1種を生成する化合物である。
具体的な光重合開始剤は当業者間で公知のものを制限なく使用でき、具体的には、例えば、Bruce M.Monroeら著、Chemical Revue,93,435(1993)や、R.S.Davidson著、Journal of Photochemistry and biology A:Chemistry,73.81(1993)や、J.P.Faussier,"Photoinitiated Polymerization−Theory and Applications":Rapra Review vol.9, Report, Rapra Technology(1998)や、M.Tsunooka et al.,Prog.Polym.Sci.,21,1(1996)に多く記載されている。また、有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、(187〜192ページ参照)に化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が多く記載されている。さらには、F.D.Saeva,Topics in Current Chemistry,156,59(1990)、G.G.Maslak, Topics in Current Chemistry,168,1(1993)、H.B.Shuster et al,JACS,112,6329(1990)、I.D.F.Eaton et al,JACS,102,3298(1980)等に記載されているような、増感色素の電子励起状態との相互作用を経て、酸化的もしくは還元的に結合解裂を生じる化合物群も知られている。
物、(c)有機過酸化物、(d)ヘキサアリールビイミダゾール化合物、(e)ケトオキシムエステル化合物、(f)ボレート化合物、(g)アジニウム化合物、(h)メタロセン化合物、(i)活性エステル化合物、(j)炭素ハロゲン結合を有する化合物等が挙げられる。
ロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ブロモフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o,p−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラ(m−メトキシフェニル)ビイミダゾール、2,2′−ビス(o,o′−ジクロロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−ニトロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−メチルフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール、2,2′−ビス(o−トリフルオロフェニル)−4,4′,5,5′−テトラフェニルビイミダゾール等が挙げられる。
本発明における光重合開始剤の他の例である(f)ボレート塩の例としては米国特許3,567,453号、同4,343,891号、ヨーロッパ特許109,772号、同109,773号に記載されている化合物が挙げられる。
、および特開昭53−133022号各公報に記載されるニトロベンズルエステル化合物、欧州特許0199672号、同84515号、同199672号、同044115号、および同0101122号各明細書、米国特許4618564号、同4371605号、および同4431774号各明細書、特開昭64−18143号、特開平2−245756号、および特開平4−365048号各公報記載のイミノスルホネート化合物、特公昭62−6223号、特公昭63−14340号、および特開昭59−174831号各公報に記載される化合物等が挙げられる。
きる。
以下に、本発明に用いられるエチレン性単量体(付加重合性化合物)について詳しく述べる。
好ましく用いられる付加重合性化合物は、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有するものであり、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。この様な化合物群は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定することなく用いることができる。これらは、例えばモノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体およびオリゴマー、またはそれらの混合物ならびにそれらの共重合体などの化学的形態を有する。
クロトン酸エステルとしては、エチレングリコールジクロトネート、テトラメチレングリコールジクロトネート、ペンタエリスリトールジクロトネート、ソルビトールテトラジクロトネート等が挙げられる。
マレイン酸エステルとしては、エチレングリコールジマレート、トリエチレングリコールジマレート、ペンタエリスリトールジマレート、ソルビトールテトラマレート等が挙げられる。
さらに、前述のエステルモノマーは混合物としても使用することができる。
(ただし、RおよびR′はHまたはCH3を示す。)
本発明の重合性組成物を用いた画像記録材料の好ましい実施形態である平版印刷版への適用に際しては、感光層に更にバインダーポリマーを使用することが好ましい。バインダーとしては線状有機高分子重合体を含有させることが好ましい。このような「線状有機高分子重合体」は特に限定的ではなく、いずれを使用してもよい。好ましくは水現像または弱アルカリ水現像を可能とする水または弱アルカリ水可溶性または膨潤性である線状有機高分子重合体が選択される。線状有機高分子重合体は、光重合性組成物の皮膜形成剤としてだけでなく、水、弱アルカリ水または有機溶剤現像剤の仕様に応じて選択使用される。例えば、水可溶性有機高分子重合体を用いると水現像が可能になる。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸基を有する付加重合体、例えば特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭54−92723号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号各公報に記載されているもの、すなわち、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられる。また同様に側鎖にカルボン酸基を有する酸性セルロース誘導体が挙げられる。この他に水酸基を有する付加重合体に環状酸無水物を付加させたものなどが有用である。
また、特開平11−171907号公報記載のアミド基を有するバインダーは優れた現像性と膜強度をあわせもち、好適である。
本発明の重合性組成物には、さらにその用途、製造方法等に適したその他の成分を適宜
添加することができる。以下、好ましい添加剤について例示する。
ある種の添加剤を用いることで、感度をさらに向上させる事ができる(以下、この添加剤を共増感剤という)。これらの作用機構は明確ではないが、多くは次のような化学プロセスに基づくものと考えられる。即ち、先述の開始系の光吸収により開始される光反応とそれに引き続く付加重合反応の過程で生じる様々な中間活性種(ラジカル、過酸化物、酸化剤、還元剤等)と共増感剤が反応し、新たな活性ラジカルを生成するものと推定される。これらは大きくは、(a)還元されて活性ラジカルを生成しうるもの、(b)酸化されて活性ラジカルを生成しうるもの、(c)活性の低いラジカルと反応し、より活性の高いラジカルに変換するかまたは連鎖移動剤として作用するものに分類できるが、個々の化合物がこれらのどれに属するかに関しては、通説がない場合も多い。(a)〜(c)に分類される化合物について以下詳細に説明する。
・炭素−ハロゲン結合を有する化合物:還元的に炭素−ハロゲン結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的には、例えば、トリハロメチル−s−トリアジン類や、トリハロメチルオキサジアゾール類等が好適に使用できる。
・窒素−窒素結合を有する化合物:還元的に窒素−窒素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的にはヘキサアリールビイミダゾール類等が好適に使用される。
・酸素−酸素結合を有する化合物:還元的に酸素−酸素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的には、例えば、有機過酸化物類等が好適に使用される。
・オニウム化合物:還元的に炭素−ヘテロ結合や、酸素−窒素結合が解裂し、活性ラジカルを発生すると考えられる。具体的には例えば、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類、N−アルコキシピリジニウム(アジニウム)塩類等が好適に使用される。
・フェロセン、鉄アレーン錯体類:還元的に活性ラジカルを生成しうる。
・アルキルアート錯体:酸化的に炭素−ヘテロ結合が解裂し、活性ラジカルを生成すると考えられる。具体的には例えば、トリアリールアルキルボレート類が好適に使用される。
・アルキルアミン化合物:酸化により窒素に隣接した炭素上のC−X結合が解裂し、活性ラジカルを生成するものと考えられる。Xとしては、水素原子、カルボキシル基、トリメチルシリル基、ベンジル基等が好適である。具体的には、例えば、エタノールアミン類、N−フェニルグリシン類、N−トリメチルシリルメチルアニリン類等が挙げられる。
・含硫黄、含錫化合物:上述のアミン類の窒素原子を硫黄原子、錫原子に置き換えたものが、同様の作用により活性ラジカルを生成しうる。また、S−S結合を有する化合物もS−S解裂による増感が知られる。
・α−置換メチルカルボニル化合物:酸化により、カルボニル−α炭素間の結合解裂により、活性ラジカルを生成しうる。また、カルボニルをオキシムエーテルに変換したものも同様の作用を示す。具体的には、2−アルキル−1−[4−(アルキルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロノン−1類、並びに、これらと、ヒドロキシアミン類とを反応したのち、N−OHをエーテル化したオキシムエーテル類を挙げることができる。
・スルフィン酸塩類:還元的に活性ラジカルを生成しうる。具体的は、アリールスルフィン酸ナトリウム等を挙げることができる。
れらは、低活性のラジカル種に水素供与して、ラジカルを生成するか、もしくは、酸化された後、脱プロトンする事によりラジカルを生成しうる。具体的には、例えば、2−メルカプトベンズイミダゾール類等が挙げられる。
また本発明においては、重合性組成物(以下、単に組成物とも称する)の製造中あるい
は保存中において付加重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために少量の熱重合防止剤を添加することが望ましい。適当な熱重合防止剤としてはハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。熱重合防止剤の添加量は、全組成物の質量に対して約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。また必要に応じて、酸素による重合阻害を防止するためにベヘン酸やベヘン酸アミドのような高級脂肪酸誘導体等を添加して、塗布後の乾燥の過程で感光層の表面に偏在させてもよい。高級脂肪酸誘導体の添加量は、全組成物の約0.5質量%〜約10質量%が好ましい。
さらに感光層の着色を目的として、染料もしくは顔料を添加してもよい。これにより、印刷版としての製版後の視認性や画像濃度測定機適性といった、いわゆる検版性を向上させることができる。着色剤としては、多くの染料は感光層の感度の低下を生じるので、特に顔料の使用が好ましい。具体例としては例えばフタロシアニン系顔料、アゾ系顔料、カーボンブラック、酸化チタンなどの顔料、エチルバイオレット、クリスタルバイオレット、アゾ系染料、アントラキノン系染料、シアニン系染料などの染料がある。染料および顔料の添加量は全組成物の約0.5質量%〜約5質量%が好ましい。
本発明の重合性組成物を走査露光用平版印刷版に適用する場合においては、通常、露光を大気中で行うため、重合性組成物の層の上に、さらに、保護層を設けることが好ましい。保護層は、感光層中で露光により生じる画像形成反応を阻害する大気中に存在する酸素や、塩基性物質等の低分子化合物の感光層への混入を防止し、大気中での露光を可能とする。従って、このような保護層に望まれる特性は、酸素等の低分子化合物の透過性が低いことであり、さらに、露光に用いる光の透過は実質阻害せず、感光層との密着性に優れ、かつ、露光後の現像工程で容易に除去できることが望ましい。このような、保護層に関する工夫が従来よりなされており、米国特許第3、458、311号明細書や特開昭55−49729号公報に詳しく記載されている。保護層に使用できる材料としては例えば、比較的、結晶性に優れた水溶性高分子化合物を用いることがよく、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、酸性セルロース類、ゼラチン、アラビアゴム、ポリアクリル酸などのような水溶性ポリマーが知られているが、これらの内、ポリビニルアルコールを主成分として用いることが、酸素遮断性、現像除去性といった基本特性的にもっとも良好な結果を与える。
さらに、硬化皮膜の物性を改良するために無機充填剤や、その他可塑剤、感光層表面のインク着肉性を向上させうる感脂化剤等の公知の添加剤を加えてもよい。
本発明の重合性組成物を平版印刷版に用いる場合、通常支持体上に前記組成物からなる光重合性感光層を設ける。
本発明に使用される支持体は寸度的に安定な板状物であることが好ましく、例えば、紙、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)、上記の如き金属がラミネート若しくは蒸着された紙若しくはプラスチックフィルム等が含まれ、これらの表面に対し、必要に応じ親水性の付与や、強度向上、等の目的で適切な公知の物理的、化学的処理を施しても良い。
支持体として用いられるアルミニウム基板は、通常粗面化処理される。
粗面化処理方法は、特開昭56−28893号公報に開示されているような機械的粗面化、化学的エッチング、電解グレインなどがある。さらに塩酸または硝酸電解液中で電気化学的に粗面化する電気化学的粗面化方法、およびアルミニウム表面を金属ワイヤーでひっかくワイヤーブラシグレイン法、研磨球と研磨剤でアルミニウム表面を砂目立てするボールグレイン法、ナイロンブラシと研磨剤で表面を粗面化するブラシグレイン法のような機械的粗面化法を用いることができ、上記粗面化方法を単独あるいは組み合わせて用いることもできる。
その中でも粗面化に有用に使用される方法は塩酸または硝酸電解液中で化学的に粗面化する電気化学的方法であり、適する陽極時電気量は50C/dm2〜400C/dm2の範囲である。さらに具体的には、0.1〜50%の塩酸または硝酸を含む電解液中、温度20〜80℃、時間1秒〜30分、電流密度100C/dm2〜400C/dm2の条件で交流および/または直流電解を行うことが好ましい。
また、特開2003−112484号公報記載のような特定の中波構造と小波構造を重畳した構造の砂目形状を表面に有する支持体も好適に用いることができる。
以上のように処理された後、処理面の中心線平均組さRaが0.1〜0.8μmであれば、特に方法条件は限定しない。
以上のようにして粗面化処理されたアルミニウム基板には、その後に陽極酸化処理がなされ酸化皮膜が形成される。
陽極酸化処理は、硫酸、燐酸、シュウ酸もしくは硼酸/硼酸ナトリウムの水溶液が単独もしくは複数種類組み合わせて電解浴の主成分として用いられる。この際、電解液中に少なくともAl合金板、電極、水道水、地下水等に通常含まれる成分はもちろん含まれても構わない。さらには第2、第3成分が添加されていても構わない。ここでいう第2、第3成分とは、例えばNa、K、Mg、Li、Ca、Ti、Al、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn等の金属のイオンやアンモニウムイオン等に陽イオンや、硝酸イオン、炭酸イオン、塩素イオン、リン酸イオン、フッ素イオン、亜硫酸イオン、チタン酸イオン、ケイ酸イオン、硼酸イオン等の陰イオンが挙げられ、その濃度としては0〜10000ppm程度含まれてもよい。陽極酸化処理の条件に特に限定はないが、好ましくは30〜500g/リットル、処理液温10〜70℃で、電流密度0.1〜40A/m2の範囲で直流または交流電解によって処理される。形成される陽極酸化皮膜の厚さは0.5〜1.5μmの範囲である。好ましくは0.5〜1.0μmの範囲である。
以上の処理によって作製された支持体が、陽極酸化皮膜に存在するマイクロポアのポア径が5〜10nm、ポア密度が8×1015〜2×1016個/m2の範囲に入るように処理
条件は選択されることが好ましい。
本発明における光重合性画像記録材料には、感光層と支持体との間の密着性や汚れ性を改善する目的で、中間層を設けてもよい。このような中間層の具体例としては、特公昭50−7481号、特開昭54−72104号、特開昭59−101651号、特開昭60−149491号、特開昭60−232998号、特開平3−56177号、特開平4−282637号、特開平5−16558号、特開平5−246171号、特開平7−159983号、特開平7−314937号、特開平8−202025号、特開平8−320551号、特開平9−34104号、特開平9−236911号、特開平9−269593号、特開平10−69092号、特開平10−115931号、特開平10−161317号、特開平10−260536号、特開平10−282682号、特開平11−84674号、特開平10−69092号、特開平10−115931号、特開平11−38635号、特開平11−38629号、特開平10−282645号、特開平10−301262号、特開平11−24277号、特開平11−109641号、特開平10−319600号、特開平11−84674号、特開平11−327152号、特開2000−10292号、特開2000−235254号、特開2000−352824号、特開2001−209170号、特開2002−229187号の各公報等に記載のものを挙げることができる。
また、この中間層の成分に着色剤を添加することで、先ほど説明した、支持体上における着色剤の下塗りを兼ねることも出来る。
このような処理によって得られた平版印刷版はオフセット印刷機にかけられ、多数枚の印刷に用いられる。
これらの従来公知の現像液としては、特公昭57−7427号公報に記載されているような現像液が挙げられ、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、メタケイ酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、アンモニア水などのような無機アルカリ剤やモノエタノールアミンまたはジエタノールアミンなどのような有機アルカリ剤の水溶液が適当である。このようなアルカリ溶液の濃度が0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜5質量%になるように添加される。
第1に画像形成性に対し極めて良好な働きをすること(未露光部の現像性は高く、露光部に対する現像液の浸透性は低い。また、感光層の溶解挙動は非膨潤的であり、感光層表面から順に溶解していく)。
第2に未露光部の感光層を完全に除去することができ、支持体表面を印刷汚れの発生しない親水面として再生できること。
第3に上述の現像不溶性化合物を安定に分散或いは可溶化するため、これらの不溶性化合物と相互作用する疎水性サイトと水中で分散安定化させる親水性サイトを有する非イオン性化合物を含有すること。
第4に塩析や現像速度低下を防ぐため、塩濃度が低いこと(非珪酸塩系であり、pHも従来のアルカリ現像液に比較して低いことが必要)。
第5に現像処理時の不安定化要因となる、水に含有されるCaイオン等の2価金属を除去するキレート剤を含有すること。
この内、第1、第2に関しては感光層成分の特徴も重要な要因となる。特に光重合性の平版印刷版の感光層であれば制約は受けないが、現在判っているところでは、光重合性感光層酸価が従来のものよりも低いことは、本発明の現像液との相乗効果を得る点では、重要であると考えられる。
ここでいう感光層酸価とは、感光性平版印刷版の支持体上に塗設されている感光層(感光層の上に塗設されるオーバーコート層、例えば、酸素遮断層は含まない)層1gあたりに含有されるpKa9以下の酸の等量である。実験的には感光層を水酸化ナトリウム水溶液
により直接、滴定して求めることができるが、光重合層用組成物中のpKa9以下の酸基を
有する化合物の含有量から計算により求めることもできる。
具体的に感光層酸価を変える方法としては、感光層成分である架橋剤モノマー/酸基を有するバインダーポリマー(線状高分子)の含有比の変更および酸基の少ない低酸価バインダーポリマーの使用などが考えられる。
低酸価バインダーポリマーとしては、酸価1.5meq/g以下が好ましい。より好ましくは1.2meq/g以下である。
本発明の感光層の感光層酸価は1.0meq/g以下であることが好ましい。酸価0.20〜0.60meq/gの感光層を有する平版印刷版に適用する方が効果的である。さらに画像形成性の点でより好ましくは0.30〜0.50meq/gの感光層を有するものである。
また、支持体上に色素を下塗りした場合において、上記の特殊現像液は色素の溶解、分散性に優れる為、非画像部における残色を低減させ、検版性の向上をもたらすことから、この点でも好ましい。このような特殊な現像液の例は特願2000−334851号明細書に開示されており、市販品としては富士写真フイルム社のDV−2現像液がこれに当たる。即ち、非常に硬調な画像を形成することができる。
版の他、広く、光硬化樹脂の用途として知られるものに制限なく適用できる。
例えば、必要に応じカチオン重合性化合物と併用した液状の光重合性組成物に適用することで、高感度な光造形用材料が得られる。また、光重合にともなう、屈折率の変化を利用し、ホログラム材料とすることもできる。光重合に伴う、表面の粘着性の変化を利用して様々な転写材料(剥離感材、トナー現像感材等)にも応用できる。マイクロカプセルの光硬化にも適用できる。フォトレジスト等の電子材料製造、インクや塗料、接着剤等の光硬化樹脂材料にも応用できる。
1−ヒドロキシベンゾトリアゾール5.0gを、トリエチルアミン4.5g、DMAc50mlに溶解して氷冷下攪拌し、ベンゾイルクロライド5.2gを滴下ロートで10分かけて滴下した。その後室温で1時間攪拌した後、析出した結晶を濾過して除去した。続いて、濾液を水500ml中に投入し、晶析させた。ろ過後、真空ポンプで30分乾燥し、下記化合物Aを6.4g得ることが出来た。
、対応する下記化合物H〜Jを得た。
(支持体1:陽極酸化アルミニウム支持体の製造)
厚さ0.30mmの材質1Sのアルミニウム板を8号ナイロンブラシと800メッシュのパミストンの水懸濁液を用い、その表面を砂目立てした後、よく水で洗浄した。10%水酸化ナトリウムに70℃で60秒間浸漬してエッチングした後、流水で、水洗後、20%HNO3で中和洗浄、水洗した。これをVA=12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用いて1%硝酸水溶液中で300クーロン/dm2の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定したところ0.45μm(Ra表示)であった。ひきつづいて30%のH2SO4水溶液中に浸漬し、55℃で2分間デスマットした後、33℃、20%H2SO4水溶液中で、砂目立てした面に陰極を配置して、電流密度5A/dm2において50秒間陽極酸化したところ、厚さが2.7g/m2であった。これを支持体1とした。
上記支持体1に下記の表面処理用下塗り液状組成物1をP量が約0.05g/m2とな
るように塗布し、100℃で1分間乾燥させたものを支持体2とした。
フェニルホスホン酸 2質量部
メタノール 800質量部
水 50質量部
上記支持体1に下記の表面処理用下塗り液状組成物2をSi量が約0.001g/m2
となるように塗布し、100℃で1分間乾燥させたものを支持体3とした。
下記成分を混合攪拌し、約5分後に発熱が見られ、60分間反応させた後、内容物を別の容器に移し、メタノールをさらに3万質量部加えたものを液状組成物2とした。
メタノール 130質量部
水 20質量部
パラトルエンスルホン酸 5質量部
テトラエトキシシラン 50質量部
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン 50質量部
上記支持体1に、メチルメタクリレート/エチルアクリレート/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体(60/25/15モル比、分子量Mn=3万)を、水/メタノール=5g/95gに溶解した液を塗布量が3mg/m2とな
るように塗布し、80℃、30秒間乾燥させたものを支持体4とした。
上述の支持体1〜4上に、下記組成の光重合性組成物を乾燥塗布質量が表1中に示す量となるように塗布し、95℃で乾燥させ、感光層を形成した。
付加重合性化合物(A) 表1記載
バインダーポリマー(B) 表1記載
増感色素(D) 0.10質量部
開始剤(I) 0.05質量部
添加剤(H) 0.25質量部
フッ素系界面活性剤 0.02質量部
(メガファックF-177:大日本インキ化学工業(株)製)
熱重合禁止剤 0.03質量部
(N-ニトロソヒドロキシルアミンアルミニウム塩)
ε型の銅フタロシアニン分散物 0.2質量部
メチルエチルケトン 16.0質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 16.0質量部
本発明のベンゾトリアゾール化合物(A)〜(J)のいずれか 0.10質量部
この感光層上にポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、重合度550)の3質量%の水溶液を乾燥塗布質量が2g/m2となるように塗布し、100℃で2分間乾燥した。
(露光)
露光1(感光層1〜4)
感光層1〜4を有する平版印刷版原版を波長405nmのバイオレットLD(FFEI社製バイオレットボクサー)で50μJ/cm2の露光量で、4000dpiにて175線/インチの条件でベタ画像と1〜99%の網点画像(1%刻み)を走査露光した。
露光2(感光層5)
感光層5を有する平版印刷版原版をFD・YAGレーザー(CSI社製プレートジェット4、532nm)で100μJ/cm2の露光量で、4000dpiにて175線/インチの条件でベタ画像と1〜99%の網点画像(1%刻み)を走査露光した。
現像液1(または2)及びフィニッシングガム液FP−2W(富士写真フイルム製)を仕込んだ自動現像機(富士写真フイルム製LP−850P2)で標準処理を行った。プレヒートの条件は版面到達温度が100℃、現像液温は30℃、現像液への浸漬時間は約15秒であった。
現像液1、2は下記組成よりなり、pHは25℃でそれぞれ11.5(現像液1)、12.3(現像液2)、であり、導電率は5mS/cm(現像液1)、17mS/cm(現像液2)であった。
水酸化カリウム 0.15g
ポリオキシエチレンフェニルエーテル(n=13) 5.0g
キレスト400(キレート剤) 0.1g
水 94.75g
1K−珪酸カリウム 2.5g
水酸化カリウム 0.15g
ポリオキシエチレンフェニルエーテル(n=13) 5.0g
キレスト400(キレート剤) 0.1g
水 92.25g
上記で得られた平版印刷版原版の感度、保存安定性について、下記の方法で評価した。 結果は表2にまとめた。
(感度の評価)
上記印刷版を表2記載の条件で露光し、その直後に表2記載の条件で現像して画像形成を行い、その際の50%網点の面積%を網点面積測定器(グレタグーマクベス)で測定した。
上記平版印刷版原版として、合紙とともにアルミクラフト紙で密閉し、60℃で4日放置したものを用いた以外は感度評価時とすべて同じ方法で網点面積測定を行った。次に、60℃、4日放置有りの網点面積と60℃、4日放置無しの網点面積との差を取り、強制経時による網点変動(Δ%)を測定した。この数字の絶対値が小さいほど強制経時による影響が少ない、すなわち保存安定性が高いことを示す。
結果を表2に示す。
[スルホン化合物の合成例]
ヒドロキシメチルフェニルスルホン化合物Xの合成法は、例えば、Bredereck, H.; Bader, A. Chem. Ber. 1954, 129記載の方法により合成することが出来る。
上記合成例で得た化合物SA〜SD、SF〜SH、SJ及び市販品化合物SE、SIの構造を以下に示す。
上述の支持体1〜4上に、下記組成の光重合性組成物を乾燥塗布質量が表3中に示す量となるように塗布し、95℃で乾燥させ、光重合性感光層を形成した。
付加重合性化合物(A) 表3記載
バインダーポリマー(B) 表3記載
増感剤(D) 0.10質量部
開始剤(I) 0.05質量部
添加剤(H) 0.25質量部
フッ素系界面活性剤 0.02質量部
(メガファックF-177:大日本インキ化学工業(株)製)
熱重合禁止剤 0.03質量部
(N-ニトロソヒドロキシルアミンアルミニウム塩)
ε型の銅フタロシアニン分散物 0.2質量部
メチルエチルケトン 16.0質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 16.0質量部
本発明の特定のスルホン化合物 0.10質量部
この感光層上にポリビニルアルコール(ケン化度98モル%、重合度550)の3質量%の水溶液を乾燥塗布質量が2g/m2となるように塗布し、100℃で2分間乾燥した。
露光1(感光層6〜9)
感光層6〜9を有する平版印刷版原版を波長405nmのバイオレットLD(FFEI社製バイオレットボクサー)で50μJ/cm2の露光量で、4000dpiにて175線/インチの条件でベタ画像と1〜99%の網点画像(1%刻み)を走査露光した。
露光2(感光層10)
感光層10を有する平版印刷版原版をFD・YAGレーザー(CSI社製プレートジェット4、532nm)で100μJ/cm2の露光量で、4000dpiにて175線/インチの条件でベタ画像と1〜99%の網点画像(1%刻み)を走査露光した。
現像液1(または2)及びフィニッシングガム液FP−2W(富士写真フイルム製)を仕込んだ自動現像機(富士写真フイルム製LP−850P2)で標準処理を行った。プレヒートの条件は版面到達温度が100℃、現像液温は30℃、現像液への浸漬時間は約15秒であった。
現像液1、2は下記組成よりなり、pHは25℃でそれぞれ11.5(現像液1)、12.3(現像液2)、であり、導電率は5mS/cm(現像液1)、17mS/cm(現像液2)であった。
水酸化カリウム 0.15g
ポリオキシエチレンフェニルエーテル(n=13) 5.0g
キレスト400(キレート剤) 0.1g
水 94.75g
1K−珪酸カリウム 2.5g
水酸化カリウム 0.15g
ポリオキシエチレンフェニルエーテル(n=13) 5.0g
キレスト400(キレート剤) 0.1g
水 92.25g
上記で得られた平版印刷版原版の感度、保存安定性について、前記実施例1〜50と同様の方法で評価した。結果を表4に示す。
感光層で使用する開始剤I1をI2に変更した以外は実施例11、21、31、41、51、61、71、81および91と同様にして各平版印刷版原版を作製した(実施例101〜109)。上記で得られた平版印刷版原版の感度および保存安定性について前記実施例1〜100と同様の方法で評価した。結果を下記表5に示す。
Claims (3)
- 前記光重合開始剤がチタノセン化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の平版印刷版原版。
- 前記請求項1または2に記載の平版印刷版原版を、450nm以下の波長を有するレーザ光で露光し、次いでpH13.0以下の現像液で処理する工程を含む平版印刷版の製造方法。
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