JPH08284594A - 接合構造 - Google Patents
接合構造Info
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- JPH08284594A JPH08284594A JP7092790A JP9279095A JPH08284594A JP H08284594 A JPH08284594 A JP H08284594A JP 7092790 A JP7092790 A JP 7092790A JP 9279095 A JP9279095 A JP 9279095A JP H08284594 A JPH08284594 A JP H08284594A
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- rod
- locking plate
- joint
- cylinder
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- Lining And Supports For Tunnels (AREA)
- Insertion Pins And Rivets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 セグメント等の部材同士を容易に接合させて
トンネル等の構築作業の省力化を図る。 【構成】 互いに接合されるセグメント5の一方のセグ
メント5aに接合部4を有する接合棒1を設ける。他方
のセグメント5bに、接合棒1が嵌合される軟鋼からな
る接合筒2を設ける。接合棒1の接合部4を、中心に孔
部8を有する環状に形成されかつ中心方向へ向かって次
第に傾斜されたテーパー状の複数の係止板3を、軸線方
向へ沿ってかつ傾斜方向を接合棒1の嵌合方向前方側へ
向けて積層させた状態に配設して構成する。
トンネル等の構築作業の省力化を図る。 【構成】 互いに接合されるセグメント5の一方のセグ
メント5aに接合部4を有する接合棒1を設ける。他方
のセグメント5bに、接合棒1が嵌合される軟鋼からな
る接合筒2を設ける。接合棒1の接合部4を、中心に孔
部8を有する環状に形成されかつ中心方向へ向かって次
第に傾斜されたテーパー状の複数の係止板3を、軸線方
向へ沿ってかつ傾斜方向を接合棒1の嵌合方向前方側へ
向けて積層させた状態に配設して構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば、多数接合さ
れて筒状のトンネル壁体を構成するセグメント同士を接
合する場合に用いて好適な接合構造に関するものであ
る。
れて筒状のトンネル壁体を構成するセグメント同士を接
合する場合に用いて好適な接合構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば筒状のトンネル壁体を構成する場
合、一般に、セグメント同士をボルトによって接合して
いた。このボルトでセグメント同士を接合する構造とし
ては、セグメントの接合面の近傍に、セグメントの接合
面同士を当接させた際に互いに連通する孔部を有する継
手を埋め込んでおき、これら継手の孔部同士が連通する
ように、セグメントの接合面を当接させた状態にて、孔
部へボルトを挿通させ、このボルトへナットを締結させ
て接合させる構造が一般的である。また、相互のセグメ
ントにナット部材であるインサート金具を埋め込んでお
き、隣接するセグメントに貫通させたボルトを締結させ
て互いに接合させる構造もある。
合、一般に、セグメント同士をボルトによって接合して
いた。このボルトでセグメント同士を接合する構造とし
ては、セグメントの接合面の近傍に、セグメントの接合
面同士を当接させた際に互いに連通する孔部を有する継
手を埋め込んでおき、これら継手の孔部同士が連通する
ように、セグメントの接合面を当接させた状態にて、孔
部へボルトを挿通させ、このボルトへナットを締結させ
て接合させる構造が一般的である。また、相互のセグメ
ントにナット部材であるインサート金具を埋め込んでお
き、隣接するセグメントに貫通させたボルトを締結させ
て互いに接合させる構造もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
造では、構築現場にて継手の接合面に形成された孔部へ
ボルトを挿通させ、このボルトへナットを締結させた
り、相互のセグメントに埋め込んだインサート金具へボ
ルトを締結させるという極めて煩雑な作業を要するとい
う問題があった。しかも、上記接合構造では、継手の孔
部同士を正確に連通させてセグメントを設置させなけれ
ばならないものであった。
造では、構築現場にて継手の接合面に形成された孔部へ
ボルトを挿通させ、このボルトへナットを締結させた
り、相互のセグメントに埋め込んだインサート金具へボ
ルトを締結させるという極めて煩雑な作業を要するとい
う問題があった。しかも、上記接合構造では、継手の孔
部同士を正確に連通させてセグメントを設置させなけれ
ばならないものであった。
【0004】この発明は、上記事情に鑑みてなされたも
ので、例えばセグメント同士を極めて容易に接合させる
ことが可能な接合構造を提供することを目的としてい
る。
ので、例えばセグメント同士を極めて容易に接合させる
ことが可能な接合構造を提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の接合構造は、部材同士を、互いの接
合面を合わせた状態で接合する接合構造であって、前記
一方側の部材に設けられ、前記他方側の部材方向へ延在
する接合棒と、他方側の部材に設けられ、前記接合棒が
嵌合されて、この接合棒と固定される接合筒とによって
接合されてなり、前記接合棒は、前記一方側の部材から
突出された棒体と、中心に孔部を有する環状に形成さ
れ、該孔部へ前記棒体の先端部を嵌合させることにより
前記棒体の先端部に取り付けられた、例えば円錐状に形
成された皿バネ等の係止板とを具備してなり、該係止板
は、中心方向へ向かって、接合棒の嵌合方向側へ傾斜さ
れてなることを特徴としている。
に、請求項1記載の接合構造は、部材同士を、互いの接
合面を合わせた状態で接合する接合構造であって、前記
一方側の部材に設けられ、前記他方側の部材方向へ延在
する接合棒と、他方側の部材に設けられ、前記接合棒が
嵌合されて、この接合棒と固定される接合筒とによって
接合されてなり、前記接合棒は、前記一方側の部材から
突出された棒体と、中心に孔部を有する環状に形成さ
れ、該孔部へ前記棒体の先端部を嵌合させることにより
前記棒体の先端部に取り付けられた、例えば円錐状に形
成された皿バネ等の係止板とを具備してなり、該係止板
は、中心方向へ向かって、接合棒の嵌合方向側へ傾斜さ
れてなることを特徴としている。
【0006】請求項2記載の接合構造は、部材同士を、
互いの接合面を合わせた状態で接合する接合構造であっ
て、前記各部材に設けられた接合筒と、これら接合筒に
両端部がそれぞれ嵌合されて固定される接合棒とによっ
て接合されてなり、該接合棒は、棒体と、中心に孔部を
有する環状に形成され、該孔部へ前記棒体の先端部を嵌
合させることにより前記棒体の先端部に取り付けられ
た、例えば円錐状に形成された皿バネ等の係止板とを具
備してなり、該係止板は、中心方向へ向かって、接合棒
の嵌合方向側へ傾斜されてなることを特徴としている。
互いの接合面を合わせた状態で接合する接合構造であっ
て、前記各部材に設けられた接合筒と、これら接合筒に
両端部がそれぞれ嵌合されて固定される接合棒とによっ
て接合されてなり、該接合棒は、棒体と、中心に孔部を
有する環状に形成され、該孔部へ前記棒体の先端部を嵌
合させることにより前記棒体の先端部に取り付けられ
た、例えば円錐状に形成された皿バネ等の係止板とを具
備してなり、該係止板は、中心方向へ向かって、接合棒
の嵌合方向側へ傾斜されてなることを特徴としている。
【0007】請求項3記載の接合構造は、請求項1また
は請求項2記載の接合構造において、前記接合筒が、前
記係止板よりも軟質材料から形成されてなることを特徴
としている。請求項4記載の接合構造は、請求項1〜3
のいずれか1項記載の接合構造において、前記係止板の
外周に、円周方向へ間隔をあけて複数の突出片が形成さ
れてなることを特徴としている。
は請求項2記載の接合構造において、前記接合筒が、前
記係止板よりも軟質材料から形成されてなることを特徴
としている。請求項4記載の接合構造は、請求項1〜3
のいずれか1項記載の接合構造において、前記係止板の
外周に、円周方向へ間隔をあけて複数の突出片が形成さ
れてなることを特徴としている。
【0008】
【作用】請求項1記載の接合構造によれば、一方の部材
に設けられた接合棒を、他方の部材に設けられた接合筒
へ嵌合させ、それぞれの部材の接合面を当接させると、
接合棒に設けられた係止板の外縁部が接合筒の内周面に
食い込むことにより、接合棒が接合筒に係止され、それ
ぞれの部材が接合面を互いに当接した状態に接合され
る。請求項2記載の接合構造によれば、接合棒の両端部
を、それぞれの部材に設けられた接合筒へ嵌合させ、そ
れぞれの部材の接合面同士を当接させると、接合棒に設
けられた係止板の外縁部が弾性力によって接合筒の内周
面に食い込むことにより、接合棒が接合筒に係止され、
それぞれの部材が接合面を互いに当接した状態に接合さ
れる。
に設けられた接合棒を、他方の部材に設けられた接合筒
へ嵌合させ、それぞれの部材の接合面を当接させると、
接合棒に設けられた係止板の外縁部が接合筒の内周面に
食い込むことにより、接合棒が接合筒に係止され、それ
ぞれの部材が接合面を互いに当接した状態に接合され
る。請求項2記載の接合構造によれば、接合棒の両端部
を、それぞれの部材に設けられた接合筒へ嵌合させ、そ
れぞれの部材の接合面同士を当接させると、接合棒に設
けられた係止板の外縁部が弾性力によって接合筒の内周
面に食い込むことにより、接合棒が接合筒に係止され、
それぞれの部材が接合面を互いに当接した状態に接合さ
れる。
【0009】請求項3記載の接合構造によれば、係止板
の外縁部が、接合筒の内周面へ確実に食い込み、接合筒
への接合棒の係止力が向上される。請求項4記載の接合
構造によれば、係止板の外周に形成された複数の突出片
が、それぞれ接合筒の内周面へ食い込んで係止される。
の外縁部が、接合筒の内周面へ確実に食い込み、接合筒
への接合棒の係止力が向上される。請求項4記載の接合
構造によれば、係止板の外周に形成された複数の突出片
が、それぞれ接合筒の内周面へ食い込んで係止される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の接合構造の実施例を図によっ
て説明する。図1において、符号1は、接合棒であり、
符号2は、接合筒である。接合棒1は、一方のセグメン
ト(部材)5aに一端が埋め込まれた棒体1aからなる
もので、セグメント5aから突出された先端部が、複数
の係止板3が設けられた接合部4とされており、この接
合棒1の接合部4を、他方のセグメント(部材)5bに
埋め込まれた接合筒2内へ嵌合させることにより、これ
ら接合棒1及び接合筒2が設けられたセグメント5a、
5b同士が接合されるようになっている。接合棒1の棒
体1aは、係止板3が設けられた接合部4が大径に形成
されており、この接合部4の先端には、さらに大径に形
成された係止段部6が形成されている。そして、この接
合部4に設けられた係止板3は、接合部4の先端側にて
係止段部6に係止され、接合部4の後端側にて、ストッ
パリング7によって係止されている。
て説明する。図1において、符号1は、接合棒であり、
符号2は、接合筒である。接合棒1は、一方のセグメン
ト(部材)5aに一端が埋め込まれた棒体1aからなる
もので、セグメント5aから突出された先端部が、複数
の係止板3が設けられた接合部4とされており、この接
合棒1の接合部4を、他方のセグメント(部材)5bに
埋め込まれた接合筒2内へ嵌合させることにより、これ
ら接合棒1及び接合筒2が設けられたセグメント5a、
5b同士が接合されるようになっている。接合棒1の棒
体1aは、係止板3が設けられた接合部4が大径に形成
されており、この接合部4の先端には、さらに大径に形
成された係止段部6が形成されている。そして、この接
合部4に設けられた係止板3は、接合部4の先端側にて
係止段部6に係止され、接合部4の後端側にて、ストッ
パリング7によって係止されている。
【0011】接合棒1の接合部4に設けられた係止板3
は、それぞれ中心に孔部8を有する環状に形成されたも
ので、中心方向へ向かって、傾斜されたテーパー状に形
成されている。そして、これら係止板3が、接合棒1の
接合部4に、軸線方向に沿ってかつ傾斜方向を接合棒1
の嵌合方向(図1中矢印イ方向)前方側へ向けて積層さ
れた状態に配設されている。また、これら係止板3に
は、図2に示すように、その外周に、円周方向へ間隔を
あけて複数の突出片9が形成されている。
は、それぞれ中心に孔部8を有する環状に形成されたも
ので、中心方向へ向かって、傾斜されたテーパー状に形
成されている。そして、これら係止板3が、接合棒1の
接合部4に、軸線方向に沿ってかつ傾斜方向を接合棒1
の嵌合方向(図1中矢印イ方向)前方側へ向けて積層さ
れた状態に配設されている。また、これら係止板3に
は、図2に示すように、その外周に、円周方向へ間隔を
あけて複数の突出片9が形成されている。
【0012】また、他方のセグメント5bに設けられた
接合筒2は、前記係止板3よりも柔らかい軟鋼から形成
されたもので、その内径が、係止板3の外径よりも僅か
に小径に形成されている。なお、図1中符号10は、接
合筒2の端部を塞ぐ蓋体である。そして、この接合棒1
及び接合筒2を有するセグメント5同士を接合させる場
合には、他方のセグメント5bに設けられた接合筒2へ
一方のセグメント5aに設けられた接合棒1の接合部4
を挿入し、これらセグメント5a、5bの接合面同士を
近接させる。
接合筒2は、前記係止板3よりも柔らかい軟鋼から形成
されたもので、その内径が、係止板3の外径よりも僅か
に小径に形成されている。なお、図1中符号10は、接
合筒2の端部を塞ぐ蓋体である。そして、この接合棒1
及び接合筒2を有するセグメント5同士を接合させる場
合には、他方のセグメント5bに設けられた接合筒2へ
一方のセグメント5aに設けられた接合棒1の接合部4
を挿入し、これらセグメント5a、5bの接合面同士を
近接させる。
【0013】このようにすると、接合棒1の接合部4に
設けられた係止板3が、接合筒2内に嵌合される。そし
て、セグメント5同士を、その接合面が当接するまで近
接させると、接合棒1の接合部4に設けられた全ての係
止板3が、接合筒2内に嵌合する。このように、接合棒
1の接合部4を接合筒2へ嵌合させると、接合部4のそ
れぞれの係止板3の外縁部に形成された突出片9が、係
止板3よりも軟質の接合筒2の内周面に食い込み、接合
棒1が係止板3によって完全に係止される。そして、接
合棒1と接合筒2との間には、係止板3の弾性力が常に
作用するので、この接合棒1の接合筒2からの抜け出し
が確実に防止される。
設けられた係止板3が、接合筒2内に嵌合される。そし
て、セグメント5同士を、その接合面が当接するまで近
接させると、接合棒1の接合部4に設けられた全ての係
止板3が、接合筒2内に嵌合する。このように、接合棒
1の接合部4を接合筒2へ嵌合させると、接合部4のそ
れぞれの係止板3の外縁部に形成された突出片9が、係
止板3よりも軟質の接合筒2の内周面に食い込み、接合
棒1が係止板3によって完全に係止される。そして、接
合棒1と接合筒2との間には、係止板3の弾性力が常に
作用するので、この接合棒1の接合筒2からの抜け出し
が確実に防止される。
【0014】以上、説明したように、上記実施例の接合
構造によれば、セグメント5同士を接合させる際に、一
方のセグメント5aの接合棒1を、他方のセグメント5
bの接合筒2へ差し込むことにより、極めて容易に接合
棒1の接合部4に設けられた係止板3を接合筒2の内周
面に係止させることによって固定して、セグメント5同
士を接合させることができる。
構造によれば、セグメント5同士を接合させる際に、一
方のセグメント5aの接合棒1を、他方のセグメント5
bの接合筒2へ差し込むことにより、極めて容易に接合
棒1の接合部4に設けられた係止板3を接合筒2の内周
面に係止させることによって固定して、セグメント5同
士を接合させることができる。
【0015】これにより、ボルトを継手の接合面に形成
された孔部へ挿通させてナットを締結させたりインサー
ト金具へボルトを締結させていた従来構造と比較して、
その接合作業にかかる労力を大幅に低減させることがで
きるとともにロボットによる自動組み立ての容易化を図
ることができる。また、接合時に、現場にて用意する部
品を少なくすることができ、部品の搬入、準備等の作業
を軽減することができ、省力化を図ることができる。ま
た、接合筒2が、接合棒1の接合部4に設けられた係止
板3よりも柔らかな軟鋼から形成されているので、係止
板3の外縁部を接合筒2の内周面へ確実に食い込ませる
ことができる。即ち、接合筒2への食い付きが向上され
て、係止板3による接合筒2の係止力を大幅に向上させ
ることができる。
された孔部へ挿通させてナットを締結させたりインサー
ト金具へボルトを締結させていた従来構造と比較して、
その接合作業にかかる労力を大幅に低減させることがで
きるとともにロボットによる自動組み立ての容易化を図
ることができる。また、接合時に、現場にて用意する部
品を少なくすることができ、部品の搬入、準備等の作業
を軽減することができ、省力化を図ることができる。ま
た、接合筒2が、接合棒1の接合部4に設けられた係止
板3よりも柔らかな軟鋼から形成されているので、係止
板3の外縁部を接合筒2の内周面へ確実に食い込ませる
ことができる。即ち、接合筒2への食い付きが向上され
て、係止板3による接合筒2の係止力を大幅に向上させ
ることができる。
【0016】また、係止板3の外周には、円周方向へ間
隔をあけて突出片9が形成されているので、接合棒1の
接合部4を接合筒2へ嵌合させることにより、接合筒2
の内周面へ係止板3の突出片9を食い込ませて、接合棒
1と接合筒2との確実な接合状態を確保することができ
る。なお、この係止板3の突出片9は、形成しなくても
良く、また、その形成数量は実施例に限定されることは
ない。
隔をあけて突出片9が形成されているので、接合棒1の
接合部4を接合筒2へ嵌合させることにより、接合筒2
の内周面へ係止板3の突出片9を食い込ませて、接合棒
1と接合筒2との確実な接合状態を確保することができ
る。なお、この係止板3の突出片9は、形成しなくても
良く、また、その形成数量は実施例に限定されることは
ない。
【0017】また、上記接合構造によれば、接合筒2へ
接合棒1を接合させる際に、接合筒2の軸心に対して接
合棒1の軸線が多少傾いていたとしても、接合棒1に設
けられた係止板3によって接合棒1を接合筒2内へ案内
させて挿入させることができる。即ち、良好な調心作用
を確保することができ、高精度に位置決めして接合させ
る従来の接合構造と比較して、極めて容易に接合を行な
うことができる。
接合棒1を接合させる際に、接合筒2の軸心に対して接
合棒1の軸線が多少傾いていたとしても、接合棒1に設
けられた係止板3によって接合棒1を接合筒2内へ案内
させて挿入させることができる。即ち、良好な調心作用
を確保することができ、高精度に位置決めして接合させ
る従来の接合構造と比較して、極めて容易に接合を行な
うことができる。
【0018】図3に示すものは、接合するそれぞれのセ
グメント5に接合筒2を設け、これら接合筒2に、両端
に接合部4を有する接合棒1のそれぞれの接合部4を嵌
合させて接合させたものであり、この接合構造によれ
ば、セグメント5からの接合棒1の突出をなくすことが
でき、セグメント5の運搬、移動、設置作業時に突出し
た接合棒1が邪魔になることを防止することができると
ともに、接合棒1によるさらに大きな調心作用を得るこ
とができ、さらなる接合作業の容易化を図ることができ
る。そして、この構造によれば、大きな調心作用を確保
することができるので、近年極めて深刻な問題とされて
いる地震が発生したとしても、地震による揺れにしがた
って接合棒1が変位して、接合箇所における崩壊が防が
れ、構造物の倒壊を確実に防止することができる。即
ち、この接合棒1による接合構造を備えた構造物によれ
ば、極めて良好な耐震性を確保することができる。な
お、この図3に示す接合構造の場合、接合棒1へ係止板
3を装着させるために、例えば、少なくとも一端側の係
止段部6の部分を別体とし、棒体1aへねじ込みあるい
はカシメによって固定させるような構造にすれば良く、
また、係止段部6の代わりに、ストッパリングを装着さ
せ、このストッパリングによって係止板3を保持させる
ようにしても良い。
グメント5に接合筒2を設け、これら接合筒2に、両端
に接合部4を有する接合棒1のそれぞれの接合部4を嵌
合させて接合させたものであり、この接合構造によれ
ば、セグメント5からの接合棒1の突出をなくすことが
でき、セグメント5の運搬、移動、設置作業時に突出し
た接合棒1が邪魔になることを防止することができると
ともに、接合棒1によるさらに大きな調心作用を得るこ
とができ、さらなる接合作業の容易化を図ることができ
る。そして、この構造によれば、大きな調心作用を確保
することができるので、近年極めて深刻な問題とされて
いる地震が発生したとしても、地震による揺れにしがた
って接合棒1が変位して、接合箇所における崩壊が防が
れ、構造物の倒壊を確実に防止することができる。即
ち、この接合棒1による接合構造を備えた構造物によれ
ば、極めて良好な耐震性を確保することができる。な
お、この図3に示す接合構造の場合、接合棒1へ係止板
3を装着させるために、例えば、少なくとも一端側の係
止段部6の部分を別体とし、棒体1aへねじ込みあるい
はカシメによって固定させるような構造にすれば良く、
また、係止段部6の代わりに、ストッパリングを装着さ
せ、このストッパリングによって係止板3を保持させる
ようにしても良い。
【0019】また、上記実施例では、複数の係止板3を
備えた接合棒1を例にとって説明したが、この係止板3
は、必要とされる引張耐力の大小に応じてその数量が増
減されるものであり、小さな引張耐力で良い場合は、係
止板3が単数であっても良い。また、トンネルを構成す
るセグメント5同士の接合構造について説明したが、こ
の実施例の接合構造が適応可能な箇所は、セグメント5
に限定されることなく、あらゆる部材の接合箇所に用い
ることができるのは勿論である。なおまた、上記実施例
では、外周に、円周方向へ間隔をあけて複数の突出片9
を形成して接合筒2の内周面への食い付き性を向上させ
た係止板3を用いたが、図4に示すように、係止板3の
外周に、円周方向へ間隔をあけて複数の切込み11を形
成しても良く、また、図5に示すように、なにも形成さ
れていない単なる環状であっても良い。
備えた接合棒1を例にとって説明したが、この係止板3
は、必要とされる引張耐力の大小に応じてその数量が増
減されるものであり、小さな引張耐力で良い場合は、係
止板3が単数であっても良い。また、トンネルを構成す
るセグメント5同士の接合構造について説明したが、こ
の実施例の接合構造が適応可能な箇所は、セグメント5
に限定されることなく、あらゆる部材の接合箇所に用い
ることができるのは勿論である。なおまた、上記実施例
では、外周に、円周方向へ間隔をあけて複数の突出片9
を形成して接合筒2の内周面への食い付き性を向上させ
た係止板3を用いたが、図4に示すように、係止板3の
外周に、円周方向へ間隔をあけて複数の切込み11を形
成しても良く、また、図5に示すように、なにも形成さ
れていない単なる環状であっても良い。
【0020】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の接合構
造によれば、下記の効果を得ることができる。請求項1
記載の接合構造によれば、一方の部材の接合棒を他方の
部材の接合筒へ嵌合させることにより、極めて容易に、
接合棒に設けられた係止板の外縁部を接合筒の内周面へ
係止させ、その係止力によってそれぞれの部材同士を接
合することができる。これにより、ボルトを継手の接合
面に形成された孔部へ挿通させてナットを締結させた
り、インサート金具へボルトを締結させていた従来構造
と比較して、その接合作業にかかる労力を大幅に低減さ
せることができるとともにロボットによる自動組み立て
の容易化を図ることができる。また、接合時に、現場に
て用意する部品を少なくすることができ、部品の搬入、
準備等の作業を軽減することができ、省力化を図ること
ができる。また、接合筒に対して接合棒が多少斜めに挿
入されても、接合棒に設けられた係止板によって接合棒
を接合筒内へ案内させて挿入させることができる。即
ち、良好な調心作用を確保することができ、高精度に位
置決めして接合させる従来の接合構造と比較して、極め
て容易に接合を行なうことができる。
造によれば、下記の効果を得ることができる。請求項1
記載の接合構造によれば、一方の部材の接合棒を他方の
部材の接合筒へ嵌合させることにより、極めて容易に、
接合棒に設けられた係止板の外縁部を接合筒の内周面へ
係止させ、その係止力によってそれぞれの部材同士を接
合することができる。これにより、ボルトを継手の接合
面に形成された孔部へ挿通させてナットを締結させた
り、インサート金具へボルトを締結させていた従来構造
と比較して、その接合作業にかかる労力を大幅に低減さ
せることができるとともにロボットによる自動組み立て
の容易化を図ることができる。また、接合時に、現場に
て用意する部品を少なくすることができ、部品の搬入、
準備等の作業を軽減することができ、省力化を図ること
ができる。また、接合筒に対して接合棒が多少斜めに挿
入されても、接合棒に設けられた係止板によって接合棒
を接合筒内へ案内させて挿入させることができる。即
ち、良好な調心作用を確保することができ、高精度に位
置決めして接合させる従来の接合構造と比較して、極め
て容易に接合を行なうことができる。
【0021】請求項2記載の接合構造によれば、それぞ
れの部材の接合筒に、接合棒の両端をそれぞれ挿入する
ことにより、極めて容易に、それぞれの部材同士を接合
することができるとともに、大きな調心作用を確保する
ことができる。即ち、大きな調心作用を確保することが
できるので、近年極めて深刻な問題とされている地震が
発生したとしても、地震による揺れにしがたって接合棒
1が変位して、接合箇所における崩壊が防がれ、構造物
の倒壊を確実に防止することができる。請求項3記載の
接合構造によれば、接合筒への係止板の係止力を増加さ
せ、さらなる良好な係止状態を確保することができる。
請求項4記載の接合構造によれば、係止板の外周に形成
された突出片を、接合筒の内周面へ確実に食い込ませて
係止させることができ、さらなる確実な接合状態を確保
することができる。
れの部材の接合筒に、接合棒の両端をそれぞれ挿入する
ことにより、極めて容易に、それぞれの部材同士を接合
することができるとともに、大きな調心作用を確保する
ことができる。即ち、大きな調心作用を確保することが
できるので、近年極めて深刻な問題とされている地震が
発生したとしても、地震による揺れにしがたって接合棒
1が変位して、接合箇所における崩壊が防がれ、構造物
の倒壊を確実に防止することができる。請求項3記載の
接合構造によれば、接合筒への係止板の係止力を増加さ
せ、さらなる良好な係止状態を確保することができる。
請求項4記載の接合構造によれば、係止板の外周に形成
された突出片を、接合筒の内周面へ確実に食い込ませて
係止させることができ、さらなる確実な接合状態を確保
することができる。
【図1】本発明の実施例の接合構造を説明する接合され
たセグメントの接合箇所における断面図である。
たセグメントの接合箇所における断面図である。
【図2】本発明の実施例の接合構造に用いられた接合棒
を構成する係止板の形状を説明する係止板の平面図であ
る。
を構成する係止板の形状を説明する係止板の平面図であ
る。
【図3】本発明の他の実施例の接合構造を説明する接合
されたセグメントの接合箇所における断面図である。
されたセグメントの接合箇所における断面図である。
【図4】本発明の実施例の接合構造に用いられた接合棒
を構成する他の形状の係止板を説明する係止板の平面図
である。
を構成する他の形状の係止板を説明する係止板の平面図
である。
【図5】本発明の実施例の接合構造に用いられた接合棒
を構成する他の形状の係止板を説明する係止板の平面図
である。
を構成する他の形状の係止板を説明する係止板の平面図
である。
1 接合棒 1a 棒体 2 接合筒 3 係止板 5、5a、5b セグメント(部材) 9 突出片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 染谷 洋樹 東京都中央区八重洲2丁目6番21号 石川 島建材工業株式会社内 (72)発明者 小林 邦夫 静岡県富士宮市星山1040番地の4 小林工 業株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 部材同士を、互いの接合面を合わせた状
態で接合する接合構造であって、 前記一方側の部材に設けられ、前記他方側の部材方向へ
延在する接合棒と、他方側の部材に設けられ、前記接合
棒が嵌合されて、この接合棒と固定される接合筒とによ
って接合されてなり、 前記接合棒は、前記一方側の部材から突出された棒体
と、中心に孔部を有する環状に形成され、該孔部へ前記
棒体の先端部を嵌合させることにより前記棒体の先端部
に取り付けられた係止板とを具備してなり、該係止板
は、中心方向へ向かって、接合棒の嵌合方向側へ傾斜さ
れてなることを特徴とする接合構造。 - 【請求項2】 部材同士を、互いの接合面を合わせた状
態で接合する接合構造であって、 前記各部材に設けられた接合筒と、これら接合筒に両端
部がそれぞれ嵌合されて固定される接合棒とによって接
合されてなり、 該接合棒は、棒体と、中心に孔部を有する環状に形成さ
れ、該孔部へ前記棒体の先端部を嵌合させることにより
前記棒体の先端部に取り付けられた係止板とを具備して
なり、該係止板は、中心方向へ向かって、接合棒の嵌合
方向側へ傾斜されてなることを特徴とする接合構造。 - 【請求項3】 前記接合筒は、前記係止板よりも軟質材
料から形成されてなることを特徴とする請求項1または
請求項2記載の接合構造。 - 【請求項4】 前記係止板には、その外周に、円周方向
へ間隔をあけて複数の突出片が形成されてなることを特
徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7092790A JPH08284594A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7092790A JPH08284594A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 接合構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08284594A true JPH08284594A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=14064220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7092790A Pending JPH08284594A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 接合構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08284594A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10259695A (ja) * | 1997-03-17 | 1998-09-29 | Taisei Corp | セグメント継ぎ手 |
JP2001115627A (ja) * | 1999-10-18 | 2001-04-24 | Daiwa House Ind Co Ltd | 窯業系等の面材の取付け構造及び接合金物 |
JP2012177272A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-13 | Kumagai Gumi Co Ltd | セグメントリングを連結する継手 |
JP2017155717A (ja) * | 2016-03-04 | 2017-09-07 | 三菱重工オートモーティブサーマルシステムズ株式会社 | 分割式ハウジングの位置決め構造、これを備えたスクロール圧縮機 |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP7092790A patent/JPH08284594A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10259695A (ja) * | 1997-03-17 | 1998-09-29 | Taisei Corp | セグメント継ぎ手 |
JP2001115627A (ja) * | 1999-10-18 | 2001-04-24 | Daiwa House Ind Co Ltd | 窯業系等の面材の取付け構造及び接合金物 |
JP2012177272A (ja) * | 2011-02-28 | 2012-09-13 | Kumagai Gumi Co Ltd | セグメントリングを連結する継手 |
JP2017155717A (ja) * | 2016-03-04 | 2017-09-07 | 三菱重工オートモーティブサーマルシステムズ株式会社 | 分割式ハウジングの位置決め構造、これを備えたスクロール圧縮機 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040802 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040810 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041207 |