JPH08283925A - フラックス法による溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系合金の高付着量めっき方法及びめっき浴 - Google Patents

フラックス法による溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系合金の高付着量めっき方法及びめっき浴

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JPH08283925A
JPH08283925A JP10910595A JP10910595A JPH08283925A JP H08283925 A JPH08283925 A JP H08283925A JP 10910595 A JP10910595 A JP 10910595A JP 10910595 A JP10910595 A JP 10910595A JP H08283925 A JPH08283925 A JP H08283925A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高付着量の均一で平滑な溶融Al−Zn−S
i系合金及び溶融Al−Si系合金めっき皮膜層を形成
させるめっき方法及びそれに用いるめっき浴を提供す
る。 【構成】 鉄鋼材料に対するフラックスを用いる一段め
っき法による溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al
−Si系合金めっきにおいて、酸化膜を除去した鉄鋼材
料表面の平均粗さを2.5〜7.5μmRaの範囲に調
整した後、活性化処理し、フラックスは除くめっき浴全
重量に対し0.25〜1.5外割重量%の範囲の鉄成分
が溶融添加されている溶融めっき浴中に浸漬処理し、次
いでめっき付着量の制御処理を行うことを特徴とする溶
融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系合金の
高付着量めっき方法及びそれに用いるめっき浴。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼材料に対するフラ
ックスを用いる溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融A
l−Si系合金めっきにおいて、高付着量の均一で平滑
なめっき皮膜層を鉄鋼材料に形成させるめっき方法及び
それに用いるめっき浴に関する。
【0002】
【従来技術】従来より鉄鋼材料からなる鉄塔、橋梁など
の建築構造物、架線金物、あるいはこれらの結合部材で
あるボルト製品等の耐食性向上対策として、溶融亜鉛め
っきが施されている。しかし、海洋や海岸地域の開発に
ともない、これらの腐食性の厳しい環境においては、溶
融亜鉛めっきでは長期間の使用に対して十分な耐食性が
得られないため、種々のメンテナンスが必要とされてい
る。また、近年酸性雨が問題となりつつあり、ますます
前記の用途に供される鉄鋼材料には、亜鉛めっきよりも
数倍の耐食性を有する溶融Al−Zn−Si、溶融Al
−Si系合金等の溶融アルミニウム系合金めっきが、有
効である。
【0003】特に、長期防食の観点から、アルミニウム
に対して20〜65重量%の亜鉛と0.5〜3.5重量
%のシリコンを主要成分として含有するAl−Si系合
金、あるいはアルミニウムに対して3〜12重量%のシ
リコンを主要成分として含有するAl−Si系合金等の
溶融アルミニウム系合金めっき皮膜を鉄鋼材料に厚く、
すなわち高付着量で形成することが極めて有効であり、
そのめっき方法の開発が強く望まれている。
【0004】これらの状況に対応して、前記の溶融アル
ミニウム系合金のめっき方法に関して、めっきを2段階
に分けて行う二段めっき法によらない生産性、設備面の
点で工業的に有利な鉄鋼材料に下地めっき被覆層を設け
ることなく、溶融アルミニウム系合金めっきを直接施す
一段めっき法によるめっき方法が種々検討されてきてい
る。例えば、連続めっき方式の採用が容易な鋼帯に対し
ては、還元性ガスによる鋼板表面の清浄、活性化と、め
っき浴をシールして溶融めっきを行う方法、いわゆるゼ
ンヂマー方式、NOF方式による工業化技術が確立され
ており、実用化されている。しかし、該めっき方式によ
り実用化されている溶融Al−Zn−Si及び溶融Al
−Si系合金めっき製品は、そのめっき付着量が鋼板片
面当たり最大約100g/m2程度であり、さらにめっ
き皮膜層を厚くするために高付着量のめっき層を設ける
のは困難な状況にある。
【0005】一方、フラックスを用いて大気中で溶融め
っきを施すことが工業的に有利な建築構造物、架線金物
やボルト製品等に対して、溶融アルミニウム系合金、特
に溶融Al−Zn−Si系合金めっきを一段めっき法に
より施す方法についても、以下のような方法が種々検討
されてきている。例えば、アルミニウムの含有量が1〜
20%を対象とした乾式フラックス法によるめっき方法
が特開昭58−136759号公報、特開平4−202
751号公報等に開示されている。また、アルミニウム
を30〜80%を含有する溶融Al−Zn−Si系合金
めっきに対する乾式フラックス法によるめっき方法とし
て、米国特許3,860,438号公報、特開平3−1
62557号公報が開示されている。これらのうち、米
国特許3,860,438号公報には、硅弗化カリウ
ム、弗化カリウム、弗酸、塩化亜鉛を含有して構成され
る弗化物を主要成分とする水溶液フラックスが、また特
開平3−162557号公報には、塩化亜鉛と塩化アン
モニウムの配合割合を特定した塩化亜鉛−塩化アンモニ
ウム系水溶液型フラックスが提案されている。さらに、
特開平4−323356号公報においては、アルミニウ
ムを含むアルカリ金属の弗化物とアルカリ土類金属の塩
化物、あるいはこれにアルカリ金属の塩化物を含有して
構成される溶融フラックスをめっき浴の浴面上に溶融、
浮遊させる溶融フラックス法によるめっき方法が開発さ
れている。
【0006】また、溶融アルミニウムのめっきに関して
は、フラックスを用いた一段めっき法として、従来から
10重量%以下の弗化物(アルカリ弗化物、氷晶石等)
と主要成分として塩化物(KCl、LiCl、NaC
l、CaCl2、ZnCl2等)を主要成分として含有し
て構成されるフラックスを溶融Alめっき浴の浴面上に
溶融、浮遊させる溶融フラックス法によるめっき方法等
が従来から知られている。
【0007】しかし、従来から種々検討されているこれ
らフラックスを用いる一段めっき法による溶融アルミニ
ウム系合金、特に溶融Al−Zn−Si系合金あるいは
Al−Si系合金のめっき方法に関しては、不めっき等
のめっき欠陥のないめっき皮膜層を形成させるためのめ
っき方法について検討されているものの、めっき皮膜層
を高付着量で生成させる方法に対してはほとんど開発、
検討されていない状況下にある。
【0008】前記のように、従来の公知技術では、鉄鋼
材料に対して、溶融Al−Zn−Si系合金又は溶融A
l−Si系合金めっきに関し、めっき皮膜層を厚く、す
なわち高付着量で形成させる方法については、十分に検
討されていない状況にある。例えば、ガス還元式(ゼン
ヂマー法、NOF法等)による連続めっき法が採用され
る鋼帯を対象としたこれら溶融合金めっき製品のめっき
付着量は、種々の文献あるいは製品カタログ〔例えば、
新日本製鐵株式会社発行のガルバリウム鋼板(1990
年6月発行)、アルシート(1993年10月発行)製
品カタログ〕に示されるように、溶融Al−Zn−Si
系合金めっき製品について単位面積当たり約85g/m
2、また溶融Al−Si系合金めっき製品(アルシー
ト)については単位面積当たり約100g/m2程度が
高付着めっき量の限界と考えられる。すなわち、一般的
な溶融めっき、例えば亜鉛めっき等に対して、めっき浴
からの引き揚げ時の溶融めっき浴の持ち揚げ量の増加に
よる高付着めっき量が可能な高速めっき方式において
も、溶融Al−Zn−Si系合金又は溶融Al−Si系
合金めっきは高付着量のめっき皮膜層の形成が困難な状
況にある。
【0009】一方、形状、寸法サイズ等からガス還元方
式による連続めっきが困難なため、フラックス法による
溶融めっきが採用されるとともに、長期防錆が必要とさ
れる建築構造物、架線金物やボルト製品等に対しては、
工業的に優れた一段めっき法による高付着量の均一で平
滑なめっき皮膜層の形成が特に必要とされている。しか
しながら、前記の鋼帯を対象とした連続めっき方式のよ
うに高速めっきが困難なため、めっき浴からの引き揚げ
時における溶融めっき浴の持ち揚げ量の増加がほとんど
期待できない問題点もあり、その高付着量化を目的とし
ためっき方法については十分に確立されているとは言い
難い現況にある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの状
況に対応して、従来の問題点を解決したもので、鉄鋼材
料に対して、高付着量の均一で平滑なめっき皮膜層の形
成が困難な溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−
Si系合金めっきに関し、フラックスを用いる一段めっ
き法により、特にめっき欠陥のない均一で平滑なめっき
皮膜層の形成に有効な乾式フラックス処理を施した後、
溶融フラックスを用いて溶融めっきを行うアルミニウム
系合金めっきにおいて、新規な溶融Al−Zn−Si系
合金及び溶融Al−Si系合金めっき方法及びそれに用
いるめっき浴を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の抱
える問題点を解決すべく鋭意検討の結果、溶融めっき金
属量を十分に確保することが困難な、鉄鋼材料に対する
フラックスを用いる一段めっき法による溶融Al−Zn
−Si系合金及び溶融Al−Si系合金めっきにおい
て、対象とする鉄鋼材料の表面の平均粗さを一定範囲に
調整し、かつ一定量の鉄成分が溶融添加されている溶融
めっき浴中に浸漬処理し、次いでめっき付着量の制御処
理を施すことにより、鉄鋼材料に対して高付着量の均一
で平滑なめっき皮膜層を形成し得る方法及びそれに用い
るめっき浴を見い出し、本発明を完成させた。
【0012】すなわち、本発明はフラックスを用いた一
段めっき法による溶融Al−Zn−Si系合金あるいは
溶融Al−Si系合金めっきにおいて、被めっき材であ
る鉄鋼材料の表面粗度を調整するとともに、溶融めっき
浴の粘性を増加させることにより、溶融めっき浴からの
引き揚げ過程において、鉄鋼材料に付着して持ち揚げら
れる溶融めっき金属量の増大と該溶融めっき金属の自然
流出を抑制して、鉄鋼材料表面に溶融めっき金属が多量
に付着した状態でめっき付着量の制御処理を施し、場合
によっては平滑化処理を行うことにより、従来法の抱え
る問題点を解決して、高付着量の均一で平滑なめっき皮
膜層の形成が可能な溶融めっき法及びそれに用いるめっ
き浴を開発したものである。
【0013】すなわち、本発明は、めっき浴中のシリコ
ンの作用によりめっき浴と鉄鋼材料との反応による合金
層の生成が抑制され、まためっき浴が著しく流動性に富
むため、めっき浴に浸漬後のめっき浴からの引き揚げ過
程において、被めっき材である鉄鋼材料に投錨効果によ
り付着して持ち揚げられるとともに、該表面に流出する
ことなく保持される溶融めっき浴量、すなわち溶融めっ
き金属量を十分に確保することが困難な溶融Al−Si
系合金及びAl−Si系合金めっきにおける問題点を解
決して、フラックスを用いる一段めっき法により、鉄鋼
材料に対して、高付着量の均一で平滑なめっき皮膜層を
形成させる方法を提供するものである。
【0014】さらに、本発明では長期防錆が必要とされ
る建築構造物やボルト製品等に対して、溶融亜鉛めっき
製品において採用されている高付着めっき量である単位
面積当たり350g/m2以上、すなわちめっき厚さ約
50μm(比重7.14として算出)に相当するめっき
付着量の溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−S
i系合金めっき製品を対象として、溶融Al−Zn−S
i系合金めっき製品については単位面積当たり190g
/m2(比重約3.80として算出)以上、特に200
g/m2以上、またAl−Si系合金めっき製品につい
ては単位面積当たり132g/m2(比重約2.64と
して算出)以上、特に150g/m2以上のめっき皮膜
層を形成することができる。
【0015】すなわち、本発明は鉄鋼材料に対するフラ
ックスを用いる一段めっき法による溶融Al−Zn−S
i系合金及び溶融Al−Si系合金めっきにおいて、酸
化膜を除去した鉄鋼材料表面の平均粗さを2.5〜7.
5μmRaの範囲に調整した後、活性化処理し、フラッ
クスは除くめっき浴全重量に対し0.25〜1.5外割
重量%の範囲の鉄成分が溶融添加されている溶融めっき
浴中に浸漬処理し、次いでめっき付着量の制御処理を行
うことを特徴とする溶融Al−Zn−Si系合金及び溶
融Al−Si系合金の高付着量めっき方法を提供する。
【0016】また、本発明はフラックスを用いる溶融A
l−Zn−Si系合金又は溶融Al−Si系合金からな
るめっき浴中に、フラックスは除くめっき浴全重量に対
し0.25〜1.5外割重量%の範囲の鉄成分が溶融添
加されていることを特徴とするフラックスを用いる溶融
Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系合金めっ
き浴を提供する。
【0017】なお、本発明の実施態様として、前記のめ
っき付着量の制御処理が、周速400〜1,500m/
minの範囲の遠心分離法により行うこと、また遠心分
離法によるめっき付着量の制御処理を行った後、さらに
該処理条件に対して1/3以上〜2/5以下の周速と1
/5以上〜3/4以下の処理時間で前記処理と逆方向に
回転させ、平滑化処理を付加することが、特に好まし
い。
【0018】以下本発明を詳細に説明する。まず、本発
明の溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系
合金の高付着量めっき方法について詳述する。本発明が
対象とするめっきは、580℃〜700℃、好ましくは
610℃〜680℃のめっき温度が一般に採用される溶
融Al−Zn−Si系合金めっき、例えばアルミニウム
に対して20〜65重量%の亜鉛と0.5〜3.5重量
%のシリコンを主要成分として含有するAl−Zn−S
i系合金めっき、あるいは、アルミニウムに対して3〜
12重量%のシリコンを主要成分として含有する溶融A
l−Si系合金めっき等である。
【0019】本発明ではフラックス法による一段めっき
により、不めっき等のめっき欠陥のない均一で平滑性に
優れるめっき外観を有する高付着量、特に単位面積当た
りの付着量が、溶融Al−Zn−Si系合金めっき製品
については190g/m2(比重約3.80として算
出)以上、特に200g/m2以上、またAl−Si系
合金めっき製品については132g/m2(比重約2.
64として算出)以上、特に150g/m2以上のめっ
き皮膜層を生成させることを目標とする。
【0020】被めっき材である鉄鋼材料の種類は限定さ
れない。被めっき材である鉄鋼材料に対して、酸化膜の
除去及び表面粗度の調整処理が、本発明においては先ず
施される。該方法については、特に規定されるものでは
なく、塩酸、硫酸水溶液等を用いた酸洗により酸化膜を
除去した後、ショットブラスト、グリットブラスト等の
機械的手段を用いて表面粗度の調整を行う方法、あるい
はショットブラスト、グリットブラスト等の機械的手段
により、酸化膜の除去と表面粗度の調整を同時に行う方
法等が採用される。本発明が対象とする溶融合金めっき
においては、めっき浴中のシリコンの作用による合金層
の生成及び成長が抑制されるため、鉄鋼材料のめっき浴
からの引き揚げに際して、持ち揚げられる溶融合金めっ
き浴量の投錨効果による十分な確保が困難であるという
問題がある。このため、本発明において、該表面粗度を
調整する目的は、そのような問題点を解決しようとする
ものである。すなわち、被めっき材である鉄鋼材料の表
面粗度を適正に調整して、該表面を微細に荒らすことに
より、鉄鋼材料に付着して持ち揚げられる溶融合金めっ
き浴量の投錨効果による増大を計るために行われる。
【0021】本発明の目的を達成するためには、鉄鋼材
料表面の粗度が平均粗さ2.5μmRa〜7.5μmR
aの範囲に規定される。すなわち、鉄鋼材料の表面粗度
が平均粗さ2.5μmRa未満では、めっき浴からの引
き揚げ過程における上記の作用による溶融合金めっき浴
の持ち揚げ量を十分に確保することが困難であり、また
その平均粗さが7.5μmRaを超える場合には、溶融
合金めっき浴の持ち揚げ量が飽和するとともに、めっき
付着量の制御処理後におけるめっき皮膜層表面の平滑性
が劣化する等の問題が生じるので好ましくない。従っ
て、本発明においては鉄鋼材料表面の粗度は、平均粗さ
2.5μmRa〜7.5μmRaの範囲、好ましくは
3.0μmRa〜5.5μmRaの範囲に規定される。
【0022】以上のように、鉄鋼材料に表面粗度の調整
処理を施した後、例えば塩酸水溶液等を用いた活性化処
理、水洗処理を行って、フラックスを用いた一段めっき
による溶融Al−Zn−Si系合金あるいは溶融Al−
Si系合金めっきが行われる。 本発明において用いら
れるフラックス及びフラックス使用条件等については特
に規定されるものではなく、例えば5重量%〜70重量
%の塩化カルシウム、塩化マグネシウムの一種以上を含
有する(塩化カルシウム、塩化マグネシウムの一種以上
と塩化カリウム、塩化リチウム、塩化ナトリウムの一種
以上を必須成分とする塩化物系水溶液で構成されるフラ
ックス)を乾式フラックスとして、また15重量%〜6
0重量%のアルミニウムを含む弗化物の一種以上を含有
する(アルミニウムを含む弗化物の一種以上と塩化カル
シウム、塩化マグネシウムの一種以上及び塩化カリウ
ム、塩化リチウム、塩化ナトリウムの一種以上を必須成
分とするフラックス)を溶融フラックスとして、これら
両フラックスを用いての溶融めっき処理が行われる。
【0023】本発明においては、酸化膜の除去、表面粗
度の調整及び活性化処理を行った鉄鋼材料に対して、上
記塩化物系乾式フラックスを塗布、加熱乾燥処理を施し
て、表面積当たり1.5g/m2〜30g/m2の皮膜を
形成させた後、弗化物を含有する上記の溶融フラックス
を溶融、浮遊させるとともに、粘性を増加させた溶融A
l−Zn−Si系合金あるいは溶融Al−Si系合金め
っき浴中に浸漬、所定時間保定して溶融めっき浴から引
き揚げ、めっき付着量の制御処理、あるいは該制御処理
に続いての平滑化処理を施して、溶融めっき皮膜層が形
成される。本発明の目的を達成するためには、鉄鋼材料
の表面粗度の調整に加えて、上記のように溶融Al−Z
n−Si系合金あるいは溶融Al−Si系合金めっき浴
の粘性を増加させることが必要である。すなわち、めっ
き浴から引き揚げ後の鉄鋼材料の表面に多量の溶融めっ
き金属が付着した状態でめっき付着量の制御処理を行う
ことが重要であり、そのため溶融合金めっき浴の持ち揚
げ量の増加を計るとともに、該溶融めっき浴の自然流出
を抑制し、鉄鋼材料表面に保持するための対策として講
じられる。
【0024】したがって、本発明の目的を達成するため
には、種々検討の結果、溶融Al−Zn−Si系合金あ
るいは溶融Al−Si系合金めっき浴中に適正量の鉄成
分の溶融添加が極めて有効である。本発明において溶融
添加される鉄成分については、特に規定されるものでは
ないが、純度の高い電解鉄あるいは不可避的不純物とし
て少量のC、Mn、Si、P、S、Al、Cr等を含有
する鋼板、鋼材等が用いられる。
【0025】本発明においては、該鉄成分の添加量はフ
ラックスを除くめっき浴全重量に対し0.25%〜1.
5外割重量%(以下、重量%とする)の範囲に規定され
る。溶融Al−Zn−Si系合金あるいは溶融Al−S
i系合金めっき浴に添加される鉄成分の添加量が0.2
5重量%未満の場合には、これら溶融合金めっき浴の粘
性向上効果が少なく、前記のように鉄鋼材料表面の粗度
を調整しても、溶融めっき浴からの引き揚げ後の鉄鋼材
料表面に溶融合金めっき浴の持ち揚げ量の増加と、その
自然流出の抑制による多量の溶融めっき金属を付着、保
持することが困難であり、本発明の目的とする均一で平
滑な高付着量のめっき皮膜層の形成が阻害される。一
方、鉄成分の溶融添加量が1.5重量%を超える場合に
は、本発明の対象とする溶融Al−Zn−Si系合金あ
るいは溶融Al−Si系合金のめっき温度領域では、該
鉄成分と合金めっき浴の構成成分との未溶融反応生成物
及びその酸化物、いわゆるドロスの生成量が増加しすぎ
るとともに、めっき皮膜層に付着してめっき外観の均一
性ならびに性能を劣化させるので好ましくない。従っ
て、本発明の目的を達成するために、溶融合金めっき浴
中に溶融添加される鉄成分は0.25重量%〜1.5重
量%の範囲、好ましくは0.35重量%〜1.2重量%
の範囲に規定される。
【0026】溶融添加される該鉄成分の溶融合金めっき
浴に対する溶融添加方法については、特に規定されるも
のではなく、例えば溶融Al−Zn−Si系合金めっき
浴又は溶融Al−Si系合金めっき浴の生成時に鉄成分
を含有するアルミニウム又は亜鉛を母合金として用いて
溶融添加する方法あるいは該溶融めっき浴中に電解鉄、
鋼材等を溶融して添加する方法等が採用される。なお、
溶融合金めっき浴中の該鉄成分量は、溶融添加される鉄
成分量とめっき機器、鉄鋼材料等からの溶出により不可
避的に含有される鉄成分量を含めて調整、管理されるこ
とが、本発明においては必要である。
【0027】以上のように、被めっき材である鉄鋼材料
の表面粗度の調整と鉄成分の添加による溶融合金めっき
浴の粘性の増大を計ることにより、鉄鋼材料との反応に
よる合金層の生成が抑制され、まためっき浴が著しく流
動性に富むため、めっき浴からの引き揚げ過程における
鉄鋼材料に付着して持ち揚げられる溶融合金めっき浴
量、すなわち溶融めっき金属量を増加させることが困難
な溶融Al−Zn−Si系合金あるいは溶融Al−Si
系合金めっきにおいて、めっき浴からの引き揚げ後の鉄
鋼材料表面に多量の溶融めっき金属が付着した状態での
めっき付着量の制御処理が可能となる。すなわち、該状
態において、鉄鋼材料に付着する余剰の溶融合金めっき
金属を高圧気体、高圧蒸気、あるいは遠心分離装置を用
いた回転振切り等の方法により所定量の払拭処理が可能
なため、高付着量の均一で平滑な溶融Al−Zn−Si
系合金及び溶融Al−Si系合金めっき皮膜層を形成す
ることができ、本発明の目的が達成される。
【0028】特に、本発明の方法において、該めっき付
着量の制御処理法に関して、遠心分離法を用いた回転振
切り法、すなわち、遠心分離装置により溶融めっき金属
の付着した被めっき材の周速を調整してめっき付着量を
制御する方法が、他の制御方法に比較して、より効果的
に高付着量の均一で平滑なめっき皮膜層を形成させるの
に有効である。すなわち、高圧気体あるいは高圧蒸気等
を溶融合金めっき浴の付着した被めっき材である鉄鋼材
料に直接吹き付けて溶融めっき金属を払拭するめっき付
着量の制御方法に関して、本発明においては、溶融めっ
き浴の粘性の増加対策を講じているため、被めっき材の
下端部に払拭された余剰の溶融めっき金属の溜り部分が
生成され易く、また溶融めっき金属中に含まれるドロス
等が十分に除去されずに残存した場合、これに起因して
溶融めっき金属の部分的な溜り部分が生成される傾向が
時としてみられる。したがって、場合によっては、めっ
き付着量の制御処理後に前記のめっき金属の溜り部分を
機械的手段等によって除去する必要が生じる等の欠点が
ある。
【0029】一方、遠心分離装置により溶融合金めっき
浴の付着した鉄鋼材料の周速を調整してめっき付着量を
制御する方法は、余剰の付着溶融めっき金属及びドロス
等を該表面から外部に回転により払拭することが可能で
あり、前記のような問題を生じることがなく、本発明の
目的達成のためには、特に有効である。このため、本発
明においては、高付着量の均一で平滑な溶融Al−Zn
−Si系合金あるいは溶融Al−Si系合金のめっき皮
膜層を得るために、溶融合金めっき浴の付着した鉄鋼材
料は、遠心分離装置を使用して、周速を400m/mi
n〜1,500m/minの範囲に調整して、めっき付
着量の制御処理が施される。すなわち、該遠心分離法・
周速調整によるめっき付着量の制御処理において、その
周速が400m/min未満では、被めっき材である鉄
鋼材料に多量に付着させた粘性の高い溶融合金めっき金
属に関して、その余剰分を溶融めっき金属が凝固するま
でに回転振切りにより払拭するのが困難であり、鉄鋼材
料表面に残存して形成されるめっき皮膜層の均一平滑性
が必ずしも良好でない。また、この周速が1,500m
/minを超える場合には、鉄鋼材料に付着した溶融め
っき金属の回転振切りによる払拭効果が著しく、めっき
外観の均一平滑性には優れるものの、鉄鋼材料表面に残
存されるめっき皮膜層の付着量が少なくなり過ぎるので
好ましくない。したがって、本発明においては、遠心分
離装置を使用しためっき付着量の制御処理における周速
は、400m/min〜1,500m/minの範囲、
好ましくは450m/min〜1,150m/minに
規定される。
【0030】なお、該めっき付着量の制御処理において
は、めっき付着量は前記の周速の調整と処理時間により
制御されるが、周速調整の効果が大きいため、本発明に
おいては処理時間については特に規定されない。すなわ
ち、目標とするめっき付着量に対応して、溶融合金めっ
き浴からの引き揚げ時における鉄鋼材料による溶融めっ
き金属の持ち揚げ量、該溶融めっき金属の温度あるいは
処理量、処理サイズ等を勘案して、前記範囲の周速を設
定し、処理時間を任意に選定すればよい。本発明におい
ては、一般的には目標とするめっき付着量及びその他の
前記要因を考慮して設定した周速に対応して、3秒〜3
0秒の範囲、好ましくは5秒〜25秒の範囲の処理時間
で鉄鋼材料に付着している溶融合金めっき金属の余剰量
を払拭してめっき付着量を制御、冷却してめっき皮膜層
を形成するのが望ましい。
【0031】さらに、本発明においては、ボルト、ナッ
ト等のねじ部を有する被めっき材に対して、該ねじ部に
より均一で平滑なめっき皮膜層を形成するとともに、ね
じ部以外の部分、すなわちボルトについては頭部、胴
部、またナットについては外面部と上、下面部に均一で
平滑な高付着量のめっき皮膜層を形成させるために以下
の方法が採用される。鉄鋼材料に付着している溶融めっ
き金属を遠心分離装置を用いて、目標とするめっき付着
量に対応した所定の周速と処理時間で一方向に回転払拭
してめっき付着量を制御した後、該払拭処理に比較して
逆方向に低周速、短時間の回転処理が施される。すなわ
ち、目標とするめっき付着量に一方向の回転をさせ、払
拭処理することにより制御された溶融めっき金属が凝固
する前に、逆方向に該溶融めっき金属が外部に払拭、除
去されない条件下での回転処理を付加することにより、
鉄鋼材料表面における溶融めっき金属の逆方向への移動
による平滑化が促進され、特にボルト、ナット等のねじ
部において著しい効果が得られる。
【0032】該方法による目標を達成するためには、本
発明においては、溶融めっき金属の払拭処理時の周速V
0m/min、処理時間t0秒に対して、それぞれ周速V
1m/minが1/3V0〜4/5V0m/min、処理
時間t1秒は1/5t0〜3/4t0秒の範囲に規制され
る逆方向の回転処理が施される。すなわち、逆方向の回
転処理における周速V1m/minが1/3V0m/mi
n未満では、溶融めっき金属の逆方向への移動による平
滑化が十分に行われ難く、また4/5V0m/minを
超える周速では、溶融めっき金属の払拭処理がさらに行
われてめっき付着量が減少するので好ましくない。ま
た、処理時間が1/5t0秒未満では、溶融めっき金属
の逆方向への移動に対する処理時間が短かすぎて十分な
平滑化処理が行われ難く、一方、処理時間が3/4t0
秒を超える場合には平滑化効果が飽和するとともに、適
用される周速によっては溶融めっき金属の払拭処理によ
るめっき付着量の減少を伴うので好ましくない。したが
って、本発明においては、溶融めっき金属の払拭処理時
間の周速V1m/min、処理時間t0秒に対して、平滑
処理における周速V1m/minは1/3V0m/min
以上〜4/5V0m/min以下の範囲、好ましくは2
/5V0m/min以上〜3/4V0m/min以下の範
囲に規制され、また処理時間は1/5t0秒以上〜3/
4t0秒以下の範囲、好ましくは2/5t0秒以上〜3/
5t0秒以下の範囲に規制される。なお、以上の被めっ
き材に多量に付着、持ち揚げられた溶融合金めっき浴に
関して、遠心分離法により余剰の溶融めっき浴を払拭し
てめっき付着量を制御した後、逆方向の回転による平滑
化処理の効果は、ボルト、ナット等のねじ部を有する被
めっき材に対して特に著しいが、その他の形状の被めっ
き材に対しても該方法を適用することができる。
【0033】以上のように、めっき浴中に含有されるシ
リコンの作用により合金層の生成が抑制され、また溶融
めっき浴の流動性が極めて著しく、高付着量のめっき皮
膜層の形成が困難な溶融Al−Zn−Si系合金及び溶
融Al−Si系合金めっきに関して、本発明において
は、鉄鋼材料に対してフラックスを用いた一段めっき法
により高付着量の均一で平滑なめっき皮膜層の形成を可
能とする極めて優れた溶融合金めっき方法を提供し得る
ものである。
【0034】次に、本発明のフラックスを用いる溶融A
l−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系合金めっき
浴について述べる。本発明のフラックスを用いる溶融A
l−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系合金めっき
浴の組成としては、580℃以上〜700℃以下、好ま
しくは610℃以上〜680℃以下のめっき温度が採用
される合金めっき浴を対象とするものであり、例えば前
記したアルミニウム、亜鉛、シリコンを必須成分とする
Al−(20〜65%)Zn−(0.5〜3.5%)S
i系合金めっき浴、あるいはアルミニウム、シリコンを
必須成分とするAl−(3〜12%)Si系合金めっき
浴及びこれらに少量のMg、Cr、Cu、Ti、Mn、
Sn等を添加した合金めっき浴等が対象とされる。本発
明の該めっき浴には、フラックスを除くめっき浴全重量
に対し0.25〜1.5外割重量%の鉄成分が溶融され
ていることを特徴とするものである。
【0035】
【実施例】各種形状の鉄鋼材料を用いて、本発明の方法
による溶融Al−Zn−Si系合金めっき及び溶融Al
−Si系合金めっきを施した実施例に基づき、本発明の
作用効果をさらに明確にするため具体的に説明する。な
お、ボルト、ナットを対象とした本発明の実施に際し
て、ボルトに対しては頭部と胴部、またナットに対して
は外面部と上、下面部を中心に平均粗さの測定を行って
表面粗度の調整を行った。
【0036】実施例1 熱延鋼板(S40C相当)を用いて作成した厚さ5.5
mm×幅50mm×長さ300mmの架線金物状の供試
材を脱脂、水洗後に10重量%H2SO4水溶液を用いて
酸洗による酸化膜の除去を行い、水洗し乾燥を行った。
次いで、グリットブラストにより、該供試材表面の平均
粗さを3.0μmRaに調整し、10重量%HCl水溶
液を用いての活性化処理と水洗処理による前処理を施し
た。続いて、(38g/l塩化カルシウム−108g/
l塩化カリウム−54g/l塩化ナトリウム)系水溶液
で構成される塩化物系フラックスの溶液を浸漬法により
塗布し、100℃で15分間の加熱乾燥処理を施し、片
面当たりの付着量11.8g/m2の塩化物系フラック
ス皮膜を供試材に生成させて、水溶性乾式フラックス処
理を施した。次いで該処理後、供試材を(15重量%氷
晶石−30重量%弗化アルミニウム−10重量%塩化カ
ルシウム−30重量%塩化カリウム−15重量%塩化ナ
トリウム)系組成からなる溶融フラックスを厚さ約20
mmになるように溶融、浮遊させた温度635℃の鉄成
分を0.35重量%溶融添加した溶融Al−43.5%
Zn−1.5%Si系合金めっき浴中に浸漬し、2分間
保定した。次いで、供試材を2m/minの速度で溶融
めっき浴から引き揚げながら、窒素ガスを用いて供試材
に付着する余剰の金属を払拭してめっき付着量の制御処
理を施し、水冷、乾燥を行って、供試材に溶融Al−Z
n−Si系合金めっき皮膜層を形成させた。
【0037】その結果、該めっき層表面には、酸化物及
びめっき浴の部分的な溜まりに起因する微細な突起物
が、表面積1m2当りに換算して4〜6個生成されるに
過ぎず、まためっき付着量は表面積当り230g/m2
であった。但し、めっき付着量の制御処理時の下端部に
はめっき金属の溜り部分が生成したため、研削除去し
た。 なお、めっき付着量は、該部分を除く平滑部分で
測定した平均値で示した。すなわち、本発明の方法によ
り供試材に溶融めっき金属が多量に付着した状態におい
て、めっき付着量の制御処理が施された結果、供試材に
は比較的均一で平滑なめっき外観を有する高付着量の溶
融Al−Zn−Si系合金めっき皮膜層の形成が可能で
あった。
【0038】比較例1 実施例1と同様の供試材を用い、実施例1と同一の条件
でH2SO4水溶液による酸化膜の除去を行うとともに、
HCl水溶液を用いての活性化処理と水洗による前処理
を施した。続いて、実施例1と同様に、塩化物系フラッ
クスによる水溶性乾式フラックス処理を施し、実施例1
と同組成の溶融フラックスを浮遊させた、温度635℃
の鉄成分を不可避的不純物として0.04%含有する溶
融Al−43.5%Zn−1.5%Si系合金めっき浴
中に浸漬し、2分間保定した。しかる後、供試材を2m
/minの速度で溶融めっき浴から引き揚げ、供試材に
付着して持ち揚げられた溶融めっき金属の払拭処理によ
るめっき付着量の制御処理を行うことなく、直ちに水
冷、乾燥して、めっき皮膜層を供試材に形成させた。
【0039】その結果、該比較材のめっき層表面には、
酸化物及びめっき浴の部分的な溜まりに起因する微細な
突起物が、表面積1m2当りに換算して8〜10個生成
されるとともに、まためっき付着量は表面積当り70g
/m2であった。すなわち、上記のようにH2SO4水溶
液により酸化膜を除去しただけの供試材の表面粗さは
0.95μmRaであり、また意識的に鉄成分を添加し
ていない溶融めっき浴を使用したため、流動性が著しく
大きく、めっき浴から引き揚げ後の供試材に付着、保持
されている溶融めっき金属量が少なく、めっき付着量の
制御処理を施さなかったにも拘わらず、高付着量のめっ
き皮膜層の形成は困難であった。
【0040】実施例2 SS41相当を用いて作成したボルトを脱脂、水洗し乾
燥を行った後、グリットブラストにより酸化膜を除去す
るとともに、該供試材表面の平均粗さを5.3μmRa
に調整し、10重量%HCl水溶液を用いて活性化処理
を施し、水洗を行った。続いて、(45g/l塩化カル
シウム−70g/l塩化カリウム−35g/l塩化ナト
リウム)系水溶液で構成される塩化物系フラックスの溶
液を浸漬法により塗布し、150℃で20分間の加熱乾
燥処理を施し、付着量15.5g/m2の塩化物系フラ
ックス皮膜を供試材に生成させて乾式フラックス処理を
施した。次いで該処理材を(45重量%弗化アルミニウ
ム−16.5重量%塩化カルシウム−25.7重量%塩
化カリウム−12.8重量%塩化ナトリウム)系組成か
らなる溶融フラックスを厚さ約30mmになるように溶
融、浮遊させた温度640℃の鉄成分を0.55重量%
添加した溶融Al−44.0%Zn−1.0%Si系合
金めっき浴中に浸漬し、3分間保定した。続いて、溶融
めっき浴から引き揚げるとともに、遠心分離装置を用い
てめっき付着量の制御処理を行い、水冷、乾燥を行っ
た。すなわち、該めっき処理及びめっき付着量の制御処
理においては、塩化物系水溶液フラックス処理を施した
前記サイズの供試ボルト15本をめっき用バスケットに
入れて浸漬し、めっき浴からめっき用バスケットを5.
4m/minの速度で引き揚げ後、遠心分離装置に設け
られためっき付着量制御用のバスケットに供試ボルトを
移し替えた。次いで、直ちに遠心分離装置を用いて該バ
スケット、すなわち供試ボルトを周速750m/min
で5秒間の回転処理により、供試ボルトに付着する余剰
の溶融めっき金属を払拭してめっき付着量の制御処理を
施した。
【0041】その結果、各供試ボルトとも、溶融めっき
金属が多量に付着、保持された状態において、めっき付
着量の制御処理が施されたため、めっき浴の溜りに起因
する極く微細な突起物がボルトねじ部の垂直方向一列に
3〜4個発生したものの、全般的には比較的均一で平滑
なめっき外観を有し、めっき付着量が375〜392g
/m2(平均めっき付着量381g/m2)の高付着量の
Al−Zn系めっき皮膜層が本発明の方法により形成さ
れた。
【0042】比較例2 実施例2同様の条件でグリットブラストにより供試ボル
トの表面酸化膜を除去するとともに、その表面粗度をほ
ぼ同一に調整し、HCl水溶液を用いて活性化処理を施
し、水洗を行った。次いで、実施例2と同様の塩化物系
水溶性乾式フラックス処理を施し、実施例2と同組成の
溶融フラックスを溶融、浮遊させた温度640℃の鉄成
分を0.1重量%溶融添加した溶融Al−44.0%Z
n−1.0%Si系合金めっき浴中に浸漬し、3分間保
定した。続いて、溶融めっき浴から引き揚げるととも
に、遠心分離装置を用いて実施例2と同一の条件でめっ
き付着量の制御処理を施し、水冷、乾燥を行って比較材
を作成した。その結果、各供試ボルトとも、めっき浴の
溜りに起因する極く微細な突起物が、実施例2と同様に
発生するものの、全般的には比較的均一で平滑なめっき
外観を有するめっき皮膜層が形成されたが、そのめっき
付着量は80〜102g/m2(平均90g/m2)に過
ぎなった。すなわち、供試ボルトの表面粗度を実施例2
と同一の5.3μmRaに調整したが、溶融めっき浴中
への鉄成分の添加量が少なく、めっき浴が著しく流動性
に富むため、めっき浴から引き揚げ後の供試ボルトに付
着、保持されている溶融めっき金属量が十分でなく、高
付着量のめっき皮膜層の形成は困難であった。
【0043】実施例3 実施例2と同一の供試ボルトを用い、実施例2と同一の
方法、条件により、酸化膜の除去、表面粗度の調整及び
活性化処理を施した。次いで、実施例2と同様に塩化物
系水溶性乾式フラックス処理を施した。続いて、実施例
2と同一のフラックス及び鉄成分を添加した溶融Al−
Zn−Si系合金めっき浴を用いて、同一の方法、条件
での溶融めっき処理を行った。次いで、めっき浴から供
試ボルト15本を入れためっき用バスケットを5.4m
/minの速度で引き揚げ、遠心分離装置に設けられた
めっき付着量制御用バスケットに移し替え、実施例2と
同様に、供試ボルトを周速750m/minで5秒間の
遠心分離装置を用いた回転処理により、供試ボルトに付
着する余剰の溶融めっき金属の払拭処理を施した。次い
で、直ちに逆方向に周速375m/min(前記周速の
1/2)で3秒間(前記処理時間の3/5)の回転処理
による平滑化処理を施し、水冷、乾燥を行った。その結
果、各供試ボルトとも、溶融めっき金属が多量に付着、
保持された状態において、めっき付着量の制御処理と平
滑化処理が施されたため、均一で平滑なめっき付着量3
68〜382g/m2(平均めっき付着量375g/
2)の高付着量のAl−Zn系めっき皮膜層が、本発
明の方法により形成された。
【0044】比較例3 実施例2と同一の供試ボルトを用い、脱脂、水洗し乾燥
を行った後、グリットブラストにより酸化膜を除去する
とともに、該供試材表面の平均粗さを1.8μmRaに
調整し、10重量%のHCl水溶液を用いて活性化処理
を施し、水洗を行った。次いで、実施例2と同様の塩化
物系水溶性乾式フラックス処理を施し、実施例3と同組
成の溶融フラックスを溶融、浮遊させた温度635℃の
鉄成分を0.55重量%添加した溶融Al−44.0%
Zn−1.0%Si系合金、めっき浴中に浸漬し、3分
間保定した。続いて、溶融めっき浴から5.4m/mi
nの速度で引き揚げるとともに、遠心分離装置を用いて
実施例3と同一条件でめっき付着量の制御処理と平滑化
処理を施し、水冷、乾燥を行って比較材を作成した。
その結果、各供試ボルトとも、均一で平滑なめっき外観
を有するめっき皮膜層が形成されたが、そのめっき付着
量は118〜135g/m2(平均120g/m2)に過
ぎなかった。すなわち、溶融めっき浴に関しては、鉄成
分を溶融添加して十分粘性を増加させた実施例3と同じ
めっき浴を使用したが、表面粗度の調整処理を施した供
試ボルト表面の平均粗さが1.8μmRaに過ぎなかっ
たため、めっき浴からの引き揚げ時における溶融めっき
金属の持ち上げ量が少なく、高付着量のめっき皮膜層の
形成が困難であった。
【0045】実施例4 実施例2と同一鋼組成の素材を用いてめっき用ねじ部を
オーバータップして作成したナット(M22サイズ)を
脱脂、水洗し乾燥を行った後、グリットブラストにより
酸化膜を除去するとともに、該供試材の表面粗度、特に
ナットの外面及び上、下面の平均粗さを3.5μmRa
に調整し、10重量%のHCl水溶液を用いて活性化処
理を施し、水洗を行った。続いて、(40g/l塩化カ
ルシウム−20g/l塩化カリウム−20g/l塩化ナ
トリウム)系水溶液で構成される塩化物系フラックス溶
液を浸漬法により塗布し180℃で15分間の加熱乾燥
処理を施し、付着量6.4g/m2の塩化物系フラック
スを供試材に生成させ水溶性乾式フラックス処理を施し
た。次いで、供試ナット20個をめっき用バスケットに
入れて(20重量%氷晶石−30重量%弗化アルミニウ
ム−20重量%塩化カルシウム−25重量%塩化カリウ
ム−12.5重量%塩化ナトリウム)系組成からなる溶
融フラックスを厚さ約15mmになるように溶融、浮遊
させた温度645℃の鉄成分を0.85重量%添加した
溶融Al−38%Zn−1.8%Si系合金めっき浴中
に浸漬し、3分間保定した。次いで、めっき用バスケッ
トを8.5m/minの速度で引き揚げて10秒間振動
を加えた後、遠心分離装置に設けられためっき付着量制
御用バスケットに移し替えた。遠心分離装置を用いて該
バスケット、すなわち供試ナットを周速940m/mi
nで5秒間の回転処理を施し、供試ボルトに付着する余
剰の溶融めっき金属の払拭処理を行った。さらに、直ち
に逆方向に周速565m/min(前記周速の3/5)
で3秒間(前記処理時間の3/5)の回転をさせ、平滑
化処理を付加した。該条件による回転払拭処理と回転平
滑化処理を3回連続的に施して、水冷、乾燥を行った。
【0046】その結果、各供試ナットとも、溶融めっき
金属が多量に付着、保持された状態において、めっき付
着量の制御処理と平滑化処理が施されたため、均一で平
滑なめっき外観を有し、ナット外面及び上、下面のめっ
き付着量285〜303g/m2(平均めっき付着量2
92g/m2)、ナット内面ねじ部のめっき付着量31
0〜321g/m2(平均めっき付着量316g/m2
の高付着量のAl−Zn系めっき皮膜層が、本発明の方
法により形成された。
【0047】比較例4 実施例4と同一の供試ナットを用い、脱脂、水洗し乾燥
を行った後、グリットブラストにより酸化膜を除去する
とともに、該供試材の表面粗度、特にナットの外面及び
上、下面の平均粗さを2.2μmRaに調整し、10重
量%のHCl水溶液を用いて活性化処理を施し、水洗を
行った。次いで、実施例4と同様の塩化物系水溶性乾式
フラックス処理を施し、実施例5と同じ組成の溶融フラ
ックスを厚さ15mmになるように溶融、浮遊させた温
度645℃の鉄成分を0.18重量%添加した溶融Al
−38%Zn−1.8%Si系合金めっき浴中に浸漬
し、3分間保定した。続いて、めっき浴から8.5m/
minの速度で引き揚げて10秒間振動を加えた後、遠
心分離装置を用いて実施例4と同一の条件でめっき付着
量の制御処理と平滑化処理を施し、水冷、乾燥を行って
比較材を作成した。
【0048】その結果、各供試ナットとも、均一で平滑
なめっき外観を有するめっき皮膜層が形成されたが、そ
のめっき付着量はナット外面及び上、下面に対して90
〜112g/m2(平均103g/m2)に過ぎなかっ
た。すなわち、本処理条件による表面粗度の調整及び溶
融めっき浴への鉄成分の添加量では、めっき浴からの引
き揚げ後の供試ナットに対して、十分に多量の溶融めっ
き金属を付着、保持させる効果が得られなかったため、
高付着量のめっき皮膜層をナット外面と上、下面に形成
させることが困難であった。
【0049】実施例5 Cr、Mnを含有する低合金鋼(高張力80kg/mm
2級相当)を用いて作成したボルト(M24×150m
m)を脱脂、水洗し乾燥を行った後、グリットブラスト
により酸化膜を除去するとともに、該供試材表面の平均
粗さを3.9μmRaに調整し、15重量%のHCl水
溶液を用いて活性化処理を施し、水洗を行った。続い
て、(30g/l塩化カルシウム−10g/l塩化マグ
ネシウム−80g/l塩化カリウム−80g/l塩化ナ
トリウム)系水溶液で構成される塩化物系フラックス溶
液を浸漬法により塗布し150℃で15分間の加熱乾燥
処理を施し、付着量17.8g/m2の塩化物系フラッ
クスを供試材に生成させて水溶性乾式フラックス処理を
施した。次いで、供試ボルト10本をめっき用バスケッ
トに入れて(20重量%氷晶石−20重量%弗化アルミ
ニウム−9重量%塩化カルシウム−3重量%塩化マグネ
シウム−24重量%塩化カリウム−24重量%塩化ナト
リウム)系組成からなる溶融フラックスを厚さ約40m
mになるように溶融、浮遊させた温度660℃の鉄成分
を1.1重量%添加した溶融Al−8.5Si系合金め
っき浴中に浸漬し、2分間保定した。次いで、めっき用
バスケットを7.5m/minの速度で引き揚げ後、遠
心分離装置に設けられためっき付着量制御用バスケット
に供試ボルトを移し替えた。その後、直ちに遠心分離装
置を用いて該バスケット、すなわち供試ボルトを周速4
70m/minで6秒間の回転処理により、供試ボルト
に付着する余剰の溶融めっき金属を払拭し、続いて逆方
向に周速188m/min(前記周速の2/5)で2秒
間(前記処理時間の1/3)の回転平滑化処理を付加し
ためっき付着量の制御処理ならびに平滑処理を施し、水
冷、乾燥を行った。
【0050】その結果、各供試ボルトとも、溶融めっき
金属が多量に付着、保持された状態において、めっき付
着量の制御処理と平滑処理が施されたため、均一で平滑
な外観のめっき付着量187〜209g/m2(平均め
っき付着量201g/m2)の高付着量のAl−Zn系
めっき皮膜層が、本発明の方法により形成された。
【0051】比較例5 実施例5と同一の供試ボルトを用い、脱脂、水洗し乾燥
を行った後、20重量%のH2SO4の水溶液を用いて酸
化膜を除去、水洗し、15重量%のHCl水溶液による
活性化処理を施し、水洗を行った。次いで、実施例5と
同じ組成の塩化物系水溶性乾式フラックス処理を施し、
実施例5と同じ組成の溶融フラックスを厚さ40mmに
なるように溶融、浮遊させた温度660℃の鉄成分を
1.1重量%添加した溶融Al−8.5%Si系合金め
っき浴中に浸漬し、2分間保定した。次いで、めっき浴
から7.5m/minの速度で引き揚げるとともに、遠
心分離装置を用いて実施例5と同一の条件でめっき付着
量の制御処理と平滑化処理を施し、水冷、乾燥を行って
比較材を作成した。その結果、各供試ボルトとも、均一
で平滑なめっき外観を有するめっき皮膜層が形成された
が、そのめっき付着量は85〜115g/m2(平均9
5g/m2)に過ぎなかった。すなわち、溶融めっき浴
に関しては、鉄成分を溶融添加して十分に粘性を増加さ
せた実施例5と同じめっき浴を使用したが、表面粗度の
調整処処理を施さなかったため、供試ボルト表面の平均
粗さは1.2μmRaに過ぎず、めっき浴からの引き揚
げ時における溶融めっき金属の持ち上げ量が少なく、高
付着量のめっき皮膜層の形成が困難であった。
【0052】
【発明の効果】本発明の方法においては、めっき浴中に
含有されるシリコンの作用により合金層の生成が抑制さ
れ、また溶融めっき浴の流動性が極めて著しいため、鉄
鋼材料に対して、高付着量の均一で平滑なめっき皮膜層
の形成が困難なフラックスを用いた一段めっきによる溶
融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系合金め
っき法に関し、 被めっき材である鉄鋼材料の表面粗度の調整、特定
化、 特定量の鉄成分の溶融添加による溶融合金めっき浴の
粘性増加により、めっき浴からの引き揚げ時における鉄
鋼材料による溶融合金めっき浴の持ち上げ量の増大を可
能にし、余剰の溶融合金めっき浴を払拭してめっき付着
量を制御することにより、前記の問題点を解決した極め
て優れた溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−S
i系合金のフラックス法によるめっき方法を提供するこ
とが出来る。また、本発明においては、鉄鋼材料により
付着、持ち揚げられた溶融合金めっき浴の余剰量を払
拭、めっき付着量を特定化した方法及び条件で制御する
ことにより、均一平滑性に優れ、高付着量の溶融合金め
っき皮膜層の効率的な形成を可能とするとともに、さら
にはめっき付着量の制御後に平滑化処理を付加すること
によって、ねじ部を有する被めっき材に対して、より一
層の均一平滑性に優れる高付着量の溶融合金めっき皮膜
層を生成させることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄鋼材料に対するフラックスを用いる一
    段めっき法による溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融
    Al−Si系合金めっきにおいて、酸化膜を除去した鉄
    鋼材料表面の平均粗さを2.5〜7.5μmRaの範囲
    に調整した後、活性化処理し、フラックスは除くめっき
    浴全重量に対し0.25〜1.5外割重量%の範囲の鉄
    成分が溶融添加されている溶融めっき浴中に浸漬処理
    し、次いでめっき付着量の制御処理を行うことを特徴と
    する溶融Al−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系
    合金の高付着量めっき方法。
  2. 【請求項2】 前記に記載のめっき付着量の制御処理を
    周速400〜1,500m/minの範囲の遠心分離法
    により行うことを特徴とする請求項1に記載の溶融Al
    −Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系合金の高付着
    量めっき方法。
  3. 【請求項3】 前記に記載のめっき付着量の制御処理を
    周速400〜1,500m/minの範囲の遠心分離法
    により一定時間行った後、該周速の1/3以上〜4/5
    以下の周速及び前記処理時間の1/5以上〜3/4以下
    の処理時間で前記処理とは逆方向に回転させ、平滑化処
    理を付加することを特徴とする請求項1に記載の溶融A
    l−Zn−Si系合金及び溶融Al−Si系合金の高付
    着量めっき方法。
  4. 【請求項4】 フラックスを用いる溶融Al−Zn−S
    i系合金又は溶融Al−Si系合金からなるめっき浴中
    に、フラックスは除くめっき浴全重量に対し0.25〜
    1.5外割重量%の範囲の鉄成分が溶融添加されている
    ことを特徴とするフラックスを用いる溶融Al−Zn−
    Si系合金及び溶融Al−Si系合金めっき浴。
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