JP2510361B2 - 溶融アルミニウム−亜鉛合金めっき用溶融フラックス組成物 - Google Patents

溶融アルミニウム−亜鉛合金めっき用溶融フラックス組成物

Info

Publication number
JP2510361B2
JP2510361B2 JP3094309A JP9430991A JP2510361B2 JP 2510361 B2 JP2510361 B2 JP 2510361B2 JP 3094309 A JP3094309 A JP 3094309A JP 9430991 A JP9430991 A JP 9430991A JP 2510361 B2 JP2510361 B2 JP 2510361B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum
plating
molten
flux
zinc alloy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3094309A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04323356A (ja
Inventor
増田一広
研 金谷
實 米野
井上尚志
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP3094309A priority Critical patent/JP2510361B2/ja
Publication of JPH04323356A publication Critical patent/JPH04323356A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2510361B2 publication Critical patent/JP2510361B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼材料の溶融アルミ
ニウム−亜鉛合金めっき用、溶融フラックスに関するも
ので、更に詳しくは、同めっき浴上に浮遊させるフラッ
クスに関する。
【0002】
【従来の技術及び問題点】従来より鉄鋼材料は、構造物
として広く一般に使用されているが、錆び易いため、さ
まざまな防食法がとられている。特に鉄鋼材料の腐食
は、海岸において著しいため、亜鉛めっきを施して使用
される例が、きわめて多くなってきている。
【0003】しかし、亜鉛めっきも、めっき厚みに限界
があり、長期使用には耐えることが出来ないため必ずメ
ンテナンスを必要とする。
【0004】そこで、海岸付近で亜鉛めっきよりも数倍
の耐食性を有する溶融アルミニウム−亜鉛合金めっきの
使用が構造物を長期防食する上できわめて有効である。
【0005】ところで溶融アルミニウム−亜鉛合金めっ
きは、Alが酸化され易いため、亜鉛めっきのように付
着性のよいめっき層を得ることは非常に困難であった。
【0006】たとえば特開昭54−19431号のごと
く、通常の溶融亜鉛めっきと同じ、水溶性フラックス法
は、溶融アルミニウム−亜鉛めっきを施す前に、特定温
度での予熱を必要とし、工程が煩雑な上、設備費も効果
となる。
【0007】また、特公昭31−8366号のごとく、
塩化亜鉛−塩化アンモニウム系フラックスを、溶融金属
上に浮遊させる方法は、投入した鉄鋼材料を絞りロール
によりフラックスを除去するか又は、フラックス層の内
面から取り出す必要があり、煩雑であり、特に構造体の
めっきには適さない。
【0008】更に、特公昭61−201767号は、鉄
鋼材料に先ず溶融亜鉛めっきを行い、次いで溶融亜鉛−
アルミニウム合金を施す二段めっき方法が開示されてい
る。
【0009】しかし、二段めっき方法は、亜鉛,及び亜
鉛−アルミニウムの二つのめっき釜が必要であり、コス
トの面からも高価となる。
【0010】一方、薄板の溶融亜鉛−アルミニウム合金
めっきで採用されているゼンジマ−法(鉄鋼材料を高温
の密閉炉中で、水素や、アンモニアなどのガスで還元
後、溶融金属めっき浴中に浸漬してめっきを施すガス還
元法)は、連続鋼板や線材などにその適用が限定され厚
板構造物のように単体の鉄鋼材料のめっきは不可能であ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたごとく、ア
ルミニウム−亜鉛めっきを厚板を用いた大型構造体に施
す場合には、従来技術の適用では、きわめて困難であっ
た。すなわち、大型構造体にめっきを施す場合には、ア
ルミニウム−亜鉛めっきよりも耐食性の劣る亜鉛めっき
が行われてきたわけである。そこで本発明は溶融フラッ
クス法により、一段めっきで、しかも雰囲気制御するこ
となく外観にすぐれたアルミニウム−亜鉛めっきを可能
とする溶融フラックス組成物の提供をその課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、か
かる課題を解決するため、種々検討を行った結果、従来
のフラックスでは酸化物溶融能力が低いために、40〜
80%アルミニウム−亜鉛のごとく、アルミニウム含有
量の高い領域では、特に厚板のような熱容量の大きい鋼
材に対するめっきは難しいことがわかり、高融点系の溶
融フラックスを組合わせると良いことを見出した。
【0013】すなわち本発明は、鉄鋼材に溶融フラッ
クスを用いて溶融40〜80%アルミニウム−亜鉛合金
めっきを施すためのフラックス組成物に関するものでそ
の要旨とするところは、アルミニウムを含むアルカリ金
属の弗化物10wt%を越え80wt%以下アルカ
リ土類金属の塩化物とからなることを特徴とする。
【0014】本発明のアルミニウムを含むアルカリ金属
の弗化物とはたとえば氷晶石であり、アルカリ土類金属
の塩化物とは、Ba,Ca,Sr,Mg等の塩化物を意
味する。
【0015】また本発明の40〜80%アルミニウム−
亜鉛合金とは、更に微量のSi,Mg,Pb,Cu,T
i,Fe,Zr,Cr,C,P,S等を含んでいても良
い。
【0016】尚、本発明のアルミニウムを含むアルカリ
金属の弗化物とアルカリ土類金属の塩化物とからなるフ
ラックスに、リチウム,ナトリウム,カリウム等のアル
カリ金属の塩化物のうち、1種又は2種以上を添加する
と溶融40〜80%Al−Znめっきの外観がより一層
改善される。
【0017】
【作用】本発明に従えば各種形状の鉄鋼材料に40〜8
0%アルミニウム−亜鉛めっきを1段で行うことができ
るばかりでなく、クラック,ブツ,凸凹等のない良好な
外観を有するめっきが得られる。
【0018】本発明によるフラックス成分の理論的解明
は未だなされてないが、基本的には、アルミニウムを含
むアルカリ金属の弗化物が本来のフラックス作用として
働き、これに加えたアルカリ土類金属の塩化物は、その
働きを助成するために流動性を高める役割を果している
ものと考えられる。
【0019】アルカリ金属の弗化物にアルミニウムを含
むと限定したのは、アルミニウムを含むことによってめ
っき層外観が更に良好となることになる。このアルミニ
ウムを含むアルカリ金属の弗化物は、その添加量に関し
ては実施例にも記載しているが、10wt%を越え80
wt%以下の範囲内で添加することが効果的である。な
お、この他の弗化物としてアルミニウム、ナトリウム、
カリウム等の金属弗化物をフラックスの中に含ませるこ
とも本発明の効果に有利である。金属弗化物の添加量
は、代表的に実施例にも記載しているが、単独又は複数
で10〜60wt%の範囲内で適宜添加することが好ま
しい。前記アルミニウムを含むアルカリ金属の弗化物に
前記金属弗化物を添加する場合には、総量で30〜80
wt%の範囲内に含ませるように考慮することも効果的
である。 前記アルカリ土類金属の塩化物については、実
施例にも例示しているように、その添加量を10〜30
wt%の範囲内で調整することが好ましい。
【0020】また、リチウム,ナトリウム,カリウム等
のアルカリ金属の塩化物のうち1種または2種以上を添
加することによって融点を調整出来ることに加えて、更
にめっき外観が良好になることによるものである。この
アルカリ金属塩化物の添加量は、実施例にも示している
ように、単独または複数で10〜80wt%の範囲内、
好ましくは15〜50wt%の範囲内において適宜決定
するとよい。
【0021】尚、本発明のめっき成分濃度範囲を40〜
80%Al−Znと限定にしたのは、Alが40%未満
では、めっき浴温度が低いため、フラックスにタナつり
現象を生じてしまうためであり、80%を超えるアルミ
ニウムを含んだ場合には、逆に浴温が高くなり、フラッ
クス消耗が激しく、めっき不良となることになる。
【0022】
【実施例】以下実施例に基づき、本発明を更に詳細に説
明する。
【0023】厚さ9mmの熱延鋼板試料を、脱脂,水洗
し、続いて、10wt%の塩酸溶液中で酸洗後、水洗し
た。
【0024】次に第1表に示すフラックスを、620℃
に溶融した55%アルミニウム−亜鉛溶融めっき浴上に
厚さ約30mmになるよう浮遊,溶融させた。
【0025】次いで、前述の酸洗した試料をゆっくりと
溶融フラックスに接触させながら、めっき浴中へ15分
間浸漬して引き上げた。
【0026】こうして得られた55%アルミニウム−亜
鉛めっき試料の表面を観察し、外観の評価結果を第1表
に併せて記載した。第1表に示した本発明の実施例1〜
7から明らかなように、本発明の範囲のフラックス組成
物によって、めっき外観に優れ、不めっき、ピンホー
ル、ブツ、凹凸等の表面欠陥のない良好なめっきを施す
ことができた。 一方、比較例では、本発明で規定する組
成物のうち、いずれか一つを含んでいない結果を示し
た。比較例1、2、4及び5は、アルカリ土類金属の塩
化物を含んでいないために、めっき外観が不良で製品価
値がない。比較例3は、氷晶石を添加していないのでめ
っき外観が不良であった。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【発明の効果】以上の説明で、明らかのごとく、本発明
のフラックスを用いることによって、表面外観の良好な
溶融アルミニウム−亜鉛合金めっきを一段めっきによっ
て得ることが可能となった。
【0031】すなわち、従来よりきわめて困難視されて
いた厚板構造物のアルミニウム−亜鉛合金めっきを二段
めっきや高価な設備を必要とする還元法のごとく複雑な
工程を用いることなく、溶融フラックス法により、容易
に得られるため、工程の短縮やコストの低減等発明の効
果はきわめて大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上尚志 相模原市淵野辺5−10−1 新日本製鐵 株式会社第2技術研究所内 (56)参考文献 特開 平3−162557(JP,A) 特公 昭45−36804(JP,B2) 特公 平6−2498(JP,B2) 米国特許3740275(US,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウムを含むアルカリ金属の弗化
    10wt%を越え80wt%以下アルカリ土類金
    属の塩化物とからなることを特徴とする溶融40〜80
    %アルミニウム−亜鉛合金めっき用溶融フラックス組成
    物。
  2. 【請求項2】 さらにリチウム,ナトリウム,カリウム
    等のアルカリ金属の塩化物のうち、1種又は2種以上を
    10〜80%の範囲内で含有する請求項1記載の溶融ア
    ルミニウム−亜鉛合金めっき用溶融フラックス組成物。
JP3094309A 1991-04-24 1991-04-24 溶融アルミニウム−亜鉛合金めっき用溶融フラックス組成物 Expired - Lifetime JP2510361B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3094309A JP2510361B2 (ja) 1991-04-24 1991-04-24 溶融アルミニウム−亜鉛合金めっき用溶融フラックス組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3094309A JP2510361B2 (ja) 1991-04-24 1991-04-24 溶融アルミニウム−亜鉛合金めっき用溶融フラックス組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04323356A JPH04323356A (ja) 1992-11-12
JP2510361B2 true JP2510361B2 (ja) 1996-06-26

Family

ID=14106680

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3094309A Expired - Lifetime JP2510361B2 (ja) 1991-04-24 1991-04-24 溶融アルミニウム−亜鉛合金めっき用溶融フラックス組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2510361B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW374096B (en) * 1995-01-10 1999-11-11 Nihon Parkerizing Process for hot dip-coating a steel material with a molten aluminum alloy according to an one-stage metal alloy coating method using a flux
JP3080014B2 (ja) * 1996-11-11 2000-08-21 住友金属工業株式会社 溶融めっき方法
CN1069703C (zh) * 1999-02-11 2001-08-15 陶会成 钢材热浸镀铝工艺

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3740275A (en) 1971-08-06 1973-06-19 Thiem Corp Galvanizing preflux wash composition

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3740275A (en) 1971-08-06 1973-06-19 Thiem Corp Galvanizing preflux wash composition

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04323356A (ja) 1992-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3343930A (en) Ferrous metal article coated with an aluminum zinc alloy
JPS5956570A (ja) Al−Zn−Mg−Si合金の合金被覆を有する鉄製品並びにその製造方法
JP2777571B2 (ja) アルミニウム−亜鉛−シリコン合金めっき被覆物及びその製造方法
JP2001316791A (ja) 耐食性、外観に優れた溶融亜鉛−アルミ系めっき鋼板
CA1064786A (en) Low tin terne coating
JPH07207421A (ja) 亜鉛合金めっき方法
JP2904809B2 (ja) 溶融亜鉛めっき熱延鋼板の製造方法
US2686355A (en) Process for coating metals with aluminum
JP3080014B2 (ja) 溶融めっき方法
JP4264167B2 (ja) 耐食性に優れた溶融めっき鋼板
US3505042A (en) Method of hot dip coating with a zinc base alloy containing magnesium and the resulting product
JP2510361B2 (ja) 溶融アルミニウム−亜鉛合金めっき用溶融フラックス組成物
JPS6138259B2 (ja)
JP4696364B2 (ja) 耐食性と表面外観に優れた溶融亜鉛系めっき鋼板
JP2562747B2 (ja) プレNi合金めっき法による溶融Znめっき鋼板および合金化溶融Znめっき鋼板の製造方法
JPH06279968A (ja) 鉄鋼品のアルミニウム−亜鉛合金めっき方法
JP3009269B2 (ja) 溶融亜鉛合金めっき被覆物
JP3494134B2 (ja) 溶融めっき方法
JPH11158595A (ja) 外観性と密着性に優れた難めっき鋼板の連続溶融めっき方法
JPH06256925A (ja) プレス成形性に優れた亜鉛−鉄合金化溶融亜鉛めっき鋼板
JPH08188864A (ja) フラックス法による溶融アルミニウム系合金のめっき方法
JPH08269662A (ja) 亜鉛−錫合金めっき鋼板の製造法
JP3077950B2 (ja) 溶融亜鉛合金めっき被覆物の製造方法
JPH04154950A (ja) Fe‐Zn合金めっき鋼板の製造方法
KR100406384B1 (ko) 용융아연도금강관의용접부용용사재료

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960213

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080416

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090416

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100416

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110416

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120416

Year of fee payment: 16