JPH08188864A - フラックス法による溶融アルミニウム系合金のめっき方法 - Google Patents

フラックス法による溶融アルミニウム系合金のめっき方法

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JPH08188864A
JPH08188864A JP1850795A JP1850795A JPH08188864A JP H08188864 A JPH08188864 A JP H08188864A JP 1850795 A JP1850795 A JP 1850795A JP 1850795 A JP1850795 A JP 1850795A JP H08188864 A JPH08188864 A JP H08188864A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 鉄鋼材料に対しめっき欠陥のない均一で平滑
なめっき外観とめっき性能に優れる溶融アルミニウム系
合金のめっき方法を提供する。 【構成】 酸化膜を除去し活性化処理を施した鉄鋼材料
の表面に、(i)(a)カルシウム及びマグネシウムの
各塩化物から選ばれる少なくとも1種と、(b)カリウ
ム、リチウム及びナトリウムの各塩化物から選ばれる少
なくとも1種とを主成分とする塩化物系フラックスの溶
液を塗布して乾燥処理を施して、材料表面積当たりの付
着量が1.5g/m2〜30g/m2の皮膜を形成させた
後、(ii)(c)アルミニウムを含む弗化物と、(d)
カルシウム及びマグネシウムの各塩化物から選ばれる少
なくとも1種と、(e)カリウム、リチウム及びナトリ
ウムの各塩化物から選ばれる少なくとも1種とを主成分
とする弗化物含有フラックスを溶融、浮遊させた溶融ア
ルミニウム系合金めっき浴中に浸漬して溶融アルミニウ
ム系合金のめっき方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鋼材料に、不めっ
き、酸化物の付着等のめっき欠陥のない均一で平滑なめ
っき外観とめっき性能に優れるめっき皮膜層の生成が可
能な溶融Al−Zn−Si、Al−Si系合金等の溶融
アルミニウム系合金のめっき方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来より鉄鋼材料からなる鉄塔、橋梁など
の建築構造物、架線金物、あるいはこれらの結合部材で
あるボルト製品等の耐食性向上対策として、溶融亜鉛め
っきが施されている。しかし、海洋や海岸地域の開発に
ともない、これらの腐食性の厳しい環境においては、溶
融亜鉛めっきでは長期間の使用に対して十分な耐食性が
得られないため、種々のメンテナンスが必要とされてい
る。また、近年酸性雨が問題となりつつあり、ますます
前記の用途に供される鉄鋼材料には、亜鉛めっきよりも
数倍の耐食性を有する溶融Al−Zn−Si、Al−S
i系合金等の溶融アルミニウム系合金めっきが、極めて
有効であり、そのめっき方法が種々検討されてきてい
る。
【0003】しかしながら、フラックスを用いて大気中
で溶融めっきを施すことが必要な建築構造物、架線金物
やボルト製品等に対しては、溶融Al−Zn−Si、A
l−Si系合金等のアルミニウムが多く含有される合金
めっきにおいては、アルミニウムが酸化され易いため、
亜鉛めっきのようにめっき欠陥のない均一で平滑なめっ
き外観とめっき性能に優れるめっき皮膜層を得ることは
非常に困難な現状にある。 そのため、特開平1−26
3255号公報、特開平4−176852号公報のよう
に溶融Znめっきを施してFe−Zn合金皮膜層を形成
した後、また特開平4−191355号公報のように電
気ZnめっきやZn−Ni合金めっきを行った後、溶融
Al−Zn系合金めっきを施す二段めっき方法が開発さ
れている。しかしながら、この二段めっき方法は、溶融
Znめっきと溶融Al−Znの二つのめっき釜が、ある
いは電気めっき装置と溶融Al−Znのめっき釜が必要
であり、さらにはめっき操作を二回繰り返す必要がある
ため、設置面積、維持管理費の増加、あるいは作業時間
の増加、作業工程の煩雑化等の問題点があり、コストの
面からも高価となる問題があった。
【0004】これに対して、フラックスを使用する溶融
Al−Zn系合金めっきを一段めっき法で行う方法が種
々検討されてきている。例えば、特開昭58−1367
59号公報、特開平4−202751号公報等に開示さ
れているように、これらフラックスはアルミニウムが1
〜20%のZn系合金めっきを得るためのものであり、
アルミニウムを30%以上含有するAl−Zn系合金、
あるいはアルミニウムを主要成分とするAl−Si系合
金等の溶融Al系合金めっきには適用が出来ないもので
ある。
【0005】さらに、Alを30〜80%含有する溶融
Al−Zn系合金めっきに対する乾式フラックス法によ
るめっき法を対象として、米国特許第3,860,43
8号、特開平3−162557号、特開平4−3233
56号公報が開示されている。これらのうち、米国特許
第3,860,438号公報には、硅弗化カリウム、弗
化カリウム、弗酸、塩化亜鉛を含有して構成される弗化
物を主要成分とする水溶液フラックスが開示され、また
特開平3−162557号公報には、塩化亜鉛と塩化ア
ンモニウムの配合割合を重量比で10〜30/1に特定
した塩化亜鉛−塩化アンモニウム系水溶液型フラックス
あるいはこれに塩化リチウム、塩化カリウムおよび硅弗
化ナトリウムの一種または二種を配合したフラックスの
水溶液を鉄鋼材料に塗布して加熱乾燥し、溶融Al−Z
n系合金めっきを行う方法が提案されているが、いずれ
もめっき浴に生成される酸化物、特にアルミ系酸化物の
溶融、分解効果およびめっき時の鋼表面の酸化防止、活
性化効果が十分に得られないため、不めっきが生成され
易く、また酸化物の付着等が時によって生じ、必ずしも
満足すべき結果が得られていないという問題がある。
【0006】また、特開平4−323356号公報にお
いては、アルミニウムを含むアルカリ金属の弗化物とア
ルカリ土類金属の塩化物、あるいはこれにアルカリ金属
の塩化物を含有して構成される溶融フラックスと該フラ
ックスを溶融Al−Zn系合金めっき浴面上に浮遊させ
て溶融めっきを施す方法が開発されている。しかし、こ
の方法においても、めっき時の素材の形状、特にボル
ト、ナット、孔形状の締結部を有する架線金物等の複雑
な形状の素材あるいは、Si、Cr、V等の酸素との親
和力の大きい合金化元素を含有する鋼成分組成の鉄鋼材
料等に対しては、不めっき、酸化物の付着がしばしば生
じる等の現象が見られるという問題がある。
【0007】また、溶融アルミニウムめっきに関し、フ
ラックスを用いた一段めっき法として、従来から10重
量%以下の弗化物(アルカリ弗化物、永晶石等)と塩化
物(KCl、LiCl、NaCl、CaCl2、ZnC
2)等を主要成分として含有して構成されるフラック
スを溶融Alめっき浴面上に浮遊させて、溶融めっきを
行う方法が知られている。しかし、これらフラックス
は、使用時における老化が著しく、その補充が常に必要
とされ、鉄鋼材料の形状、鋼成分組成等によっては不め
っき等のめっき欠陥を発生する欠点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、これま
での大気中でのフラックス法によるめっき方式が適用さ
れる建築構造物、架線金物あるいはボルト製品等の各種
形状、各種鋼成分組成の鉄鋼材料を対象とした溶融アル
ミニウム系合金めっき法では、一段めっき法による不め
っき等のめっき欠陥のない均一で平滑なめっき外観とめ
っき性能に優れるめっき皮膜層の生成が非常に困難であ
る。特に、この傾向は、酸化膜除去、活性化処理後の水
洗水の乾燥除去が十分に行われ難い形状の複雑な鉄鋼材
料、あるいは活性化処理後めっき浴に浸漬されるまでの
過程において酸化され易いCr、Si、V等の酸素との
親和力の大きな合金化元素を含有する鉄鋼材料を対象と
した場合に著しい。すなわち、種々の形状および各種鋼
成分組成の鉄鋼材料に対応し得るフラックス法による一
段めっきが可能な溶融アルミニウム系合金めっき方法
は、その開発が要望されているにも拘わらず、十分に確
立されていない現状にある。本発明は、これらの状況に
対応して、前記した従来法の抱える問題点を解決して、
種々の形状および各種鋼組成の鉄鋼材料に対して、広範
囲なめっき条件でのフラックス法による一段めっきによ
り、不めっき等のめっき欠陥のない均一で平滑なめっき
外観とめっき性能に優れるめっき皮膜層を生成せしめる
方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は酸化
膜を除去し活性化処理を施した鉄鋼材料の表面に、 (i)(a)カルシウム及びマグネシウムの各塩化物か
ら選ばれる少なくとも1種と、(b)カリウム、リチウ
ム及びナトリウムの各塩化物から選ばれる少なくとも1
種とを主成分とする塩化物系フラックスの溶液を塗布し
て乾燥処理を施して、材料表面積当たりの付着量が1.
5g/m2〜30g/m2の皮膜を形成させた後、 (ii)(c)アルミニウムを含む弗化物と、(d)カル
シウム及びマグネシウムの各塩化物から選ばれる少なく
とも1種と、(e)カリウム、リチウム及びナトリウム
の各塩化物から選ばれる少なくとも1種とを主成分とす
る弗化物含有フラックスを溶融、浮遊させた溶融アルミ
ニウム系合金めっき浴中に浸漬して、アルミニウム系合
金めっきを施すことを特徴とする溶融アルミニウム系合
金のめっき方法を提供する。
【0010】なお、本発明の実施態様として、前記
(i)の塩化物系フラックス成分(a)及び(b)が、
重量%で、 5重量%≦(a)の含有量/{(a)の含有量+(b)
の含有量}×100≦70重量% の範囲を満足し、又前記(ii)の弗化物含有フラックス
成分(c)、(d)及び(e)が、重量%で、 15重量%≦(c)の含有量/{(c)の含有量+
(d)の含有量+(e)の含有量}×100≦60重量
% の範囲を満足することが特に好ましい。
【0011】本発明は、被めっき材である鉄鋼材料に対
する作用効果を重視した塩化物系水溶液型フラックス、
すなわち乾式フラックスの開発と溶融アルミニウム系合
金めっき浴に対する作用効果に優れる弗化物系溶融フラ
ックスについて種々検討を行い、これらフラックスの相
乗効果を活用することによって従来法の抱える問題点を
解決して、一段めっきが可能なフラックス法による非常
に優れた溶融アルミニウム系合金めっき法を開発したも
のである。すなわち、本発明においては、580℃〜7
00℃のめっき温度が一般に採用される溶融アルミニウ
ム系合金めっき、例えばアルミニウムに対して20%〜
65重量%の亜鉛と0.5%〜3.5重量%のシリコン
を主要成分として含有するAl−Zn−Si系合金めっ
き、あるいはアルミニウムに対して3〜12重量%のシ
リコンを主要成分として含有するAl−Si系合金めっ
き等を対象として、種々の形状および各種鋼成分組成の
鉄鋼材料に対して、フラックス法による一段めっきによ
り、不めっき等のめっき欠陥のない均一で平滑なめっき
外観とめっき性能に優れるめっき皮膜層を生成せしめる
方法を開発したものである。
【0012】以下に、本発明を詳細に説明する。鉄鋼材
料表面に付着する酸化膜を塩酸、硫酸水溶液等により酸
洗除去し、水洗を行う酸化膜の除去と活性化処理、又は
ショットブラスト、グリットブラスト等の機械的手段で
酸化膜を除去した後、そのままあるいは水洗洗浄処理後
酸洗処理、さらに水洗を行う活性化処理を施した後、
(a)カルシウム及びマグネシウムの各塩化物から選ば
れる少なくとも1種と、(b)カリウム、リチウム及び
ナトリウムの各塩化物から選ばれる少なくとも1種とを
主成分とする塩化物系フラックスの溶液を塗布して乾燥
処理を施して、塩化物フラックスの皮膜を形成せしめ
る。
【0013】この鉄鋼材料に乾式フラックスとして適用
される塩化物系水溶液型フラックスは、 酸化膜を除去し、活性化処理を施した鉄鋼材料表面の
溶融アルミニウム系合金めっき浴中に浸漬されるまでの
過程における鉄鋼材料表面の酸化を防止する。 溶融めっき浴に浸漬されるめっき過程において、溶融
するとともに生成される溶融塩による鉄鋼材料表面のよ
り一層の表面清浄化および活性化を促進させる。 溶融状態において、めっき浴中の金属、特にアルミニ
ウムと反応して塩化アルミニウムを生成することにより
蒸発消耗されることなく、本発明に用いる溶融フラック
スとともにめっき浴面上に安定に浮遊して、めっき浴の
酸化を防止するとともに、また溶融フラックスのめっき
浴に対する作用効果を助長させる。 ことを目的とするものである。
【0014】従って、該塩化物系水溶液型乾式フラック
スは、塩化アルミニウムより化学的に安定な塩化物であ
り、かつ鉄鋼材料表面に対する酸化防止機能を有する
(a)カルシウム及びマグネシウムの各塩化物から選ば
れる少なくとも1種と、これら塩化物の溶融温度を低下
させ、めっき過程において溶融化せしめて前記作用効果
を機能せしめるための(b)カリウム、リチウム及びナ
トリウムの各塩化物から選ばれる少なくとも1種とを主
成分として構成される。
【0015】本発明の目的を達成するためには、乾式フ
ラックスとして用いる該塩化物系水溶液型フラックス
は、(a)を5重量%〜70重量%の範囲で含有するこ
とが好ましい。該塩化物系フラックスの溶液を鉄鋼材料
に対して塗布し、乾燥処理することにより、皮膜として
材料表面積当り1.5g/m2〜30g/m2の範囲で生
成させることが必要である。
【0016】すなわち、塩化物系水溶液型フラックス中
に含有される(a)の含有量が5重量%未満の場合に
は、酸化膜を除去、活性化処理を行った鉄鋼材料に対し
て、該乾式フラックスの処理後、めっき浴に浸漬される
までの過程における酸化防止効果が得られない場合があ
り、不めっき発生の原因となり易く、めっき欠陥のない
均一で平滑なめっき外観とめっき性能に優れるめっき皮
膜層の形成が阻害され易い。一方、塩化物系水溶液型乾
式フラックス中に含有される(a)の含有量が70重量
%を超えると、該フラックスによる鉄鋼材料に対する酸
化防止効果が飽和するとともに、むしろ乾燥処理後めっ
き浴に浸漬されるまでの過程において、塩化カルシウム
あるいは塩化マグネシウムが吸湿性に富むため、乾燥処
理後のフラックス中に水分が吸収され易くなり、めっき
浴への浸漬時にめっき浴の飛沫(スプラッシュ)発生の
傾向が増大し、めっき欠陥の発生あるいはめっき外観の
均一性劣化の原因になり易い。従って、本発明において
は、塩化物系水溶液型フラックスに含有される(a)の
含有量は、5重量%〜70重量%、好ましくは15重量
%〜50重量%の範囲に規制されることが好ましい。
【0017】なお、本発明の方法が適用される溶融アル
ミニウム系合金めっきにおいては、合金めっき浴の溶融
温度から勘案して、580℃〜700℃、好ましくは6
10℃〜680℃の温度が採用される。そのため、本発
明に使用される塩化物系水溶液型フラックス組成は、
(a)の含有量が、該フラックス中に5重量%〜70重
量%の範囲であることが好ましい。その他の含有成分に
ついては、上記に記載しためっき温度で溶融されるよう
に構成すればよく、特に規定されるものではない。 な
お、本発明において塩化物系フラックスの溶媒は水であ
ることが好ましいが、水に限定されるものではなく、例
えばアルコール等の乾燥速度の早い溶媒を適宜選択する
こともできる。
【0018】該塩化物系フラックス溶液の鉄鋼材料に対
する塗布方法及び塗布条件については、特に規定される
ものではなく、例えば室温〜90℃の温度条件下で浸漬
法あるいはスプレイ法による塗布処理が行われる。次い
で、この塗布処理後、該フラックスの皮膜に含有される
水分を除去するため、乾燥処理が施される。該乾燥処理
の方法及び条件については、特に規定されるものではな
く、例えば熱風乾燥、ガスもしくは電気加熱、赤外線加
熱法等が用いられ、表面温度が60℃〜250℃、好ま
しくは80℃〜200℃の温度条件による短時間の加熱
乾燥処理が採用される。鉄鋼材料に塗布されている該フ
ラックス皮膜中に水分が多く残存すると、めっき浴に浸
漬されるまでの過程において、該フラックス皮膜が脱落
して本発明の目的とする効果が得られ難く、まためっき
浴への浸漬時に水蒸気爆発の危険性あるいはめっき浴飛
沫(スプラッシュ)が発生し易くなってめっき欠陥の発
生、めっき外観の均一性劣化の原因になる。従って、本
発明においては、鉄鋼材料に塗布された該フラックスの
皮膜は乾燥処理によって水分を除去することが必要であ
る。
【0019】本発明の目的を達成するためには、皮膜と
して形成された塩化物系フラックスの付着量が鉄鋼材料
の表面積当り1.5g/m2〜30g/m2に規制され
る。該付着量が1.5g/m2未満の少ない皮膜量で
は、鉄鋼材料に生成される塩化物系水溶液フラックスの
皮膜に欠陥が多く、めっき浴に浸漬されるまでの過程に
おける鉄鋼材料に対する該フラックスによる酸化防止効
果が十分でなく、不めっき等のめっき欠陥が発生し易く
なる。また、めっき浴に浸漬される過程においても、め
っき浴面において溶融される塩化物系フラックスの供給
量が少ないため、鉄鋼材料表面に対する表浄化、活性化
を促進する効果が必ずしも十分に得られないため、不め
っき等のめっき欠陥発生の原因となるので、その付着量
は1.5g/m2以上に規制する。一方、該付着量が3
0g/m2を超える場合には、鉄鋼材料に対するめっき
浴に浸漬されるまでの過程における酸化防止効果が飽和
するとともに、むしろめっき浴に浸漬される過程におい
て塩化物系水溶液フラックスの付着量が多すぎるため、
鉄鋼材料表面からの溶融、離脱が十分に行われずに不め
っき等のめっき欠陥を発生する原因になる。
【0020】なお、該付着量からなる皮膜を鉄鋼材料に
対して形成するための塩化物系フラックスの溶液濃度
は、該塩化物系フラックスを構成する塩化物の溶解度、
鉄鋼材料の形状、表面粗度、あるいはフラックス処理後
の乾燥処理工程の能力等を勘案して任意に選定すればよ
く、本発明においては特に規定されない。一般的には、
これらの条件を考慮して、50g/l〜250g/lの
濃度範囲の塩化物系水溶液フラックスが本発明において
は使用されることが好ましい。
【0021】上記乾式フラックスのみを用いて、溶融ア
ルミニウム系合金めっき処理を施しても、本発明の目的
とする不めっき等のめっき欠陥の発生しない均一で平滑
なめっき外観を有するめっき皮膜を成形するには不十分
である。すなわち、塩化物系乾式フラックスを鉄鋼材料
に対して前記のように皮膜として付着形成せしめ、また
溶融アルミニウム系合金めっき浴面上に溶融フラックス
として浮遊させて、溶融アルミニウム系合金めっきを行
う場合には、めっき浴に生成される酸化物の分解、溶融
能力が不十分なため、これら酸化物の鉄鋼材料への付着
に起因するめっき欠陥の発生、あるいはめっき外観の均
一性の劣化をもたらす。
【0022】従って、本発明の目的を達成するために
は、前記乾式フラックスによる処理が施された鉄鋼材料
を、さらに、(c)アルミニウムを含む弗化物と(d)
カルシウム及びマグネシウムの各塩化物から選ばれる少
なくとも1種と、(e)カリウム、リチウム及びナトリ
ウムの各塩化物から選ばれる少なくとも1種とを主成分
とする溶融フラックスを浮遊させた溶融アルミニウム系
合金めっき浴に浸漬して、溶融めっき処理を行うことが
必要である。
【0023】すなわち、上記溶融フラックスを使用する
ことにより、 めっき浴面に安定に溶融、浮遊せしめ、めっき浴に生
成される酸化物、特にアルミ系酸化物を分解、溶融して
めっき浴を清浄化する。 めっき過程において、鉄鋼材料から持ち込まれる塩化
物系乾式フラックスとともに、溶融、浮遊して、めっき
浴の酸化を防止し、また鉄鋼材料表面の清浄化及び活性
化を促進する。 等の作用効果が顕著に現れ、鉄鋼材料に対する前記の塩
化物系乾式フラックスの作用効果のみでは本発明の目的
を達成するのに不十分な問題点の解決が可能となるので
ある。従って、該溶融フラックスは、アルミ系酸化物の
分解、溶融作用に優れる(c)アルミニウムを含む弗化
物、及び弗化物の溶融温度を低下させ溶融めっき温度に
おいてめっき浴面に安定に溶融、浮遊せしめて上記の作
用効果を機能せしめるのに有効であり、かつ塩化アルミ
ニウムより化学的に安定な(d)カルシウム、マグネシ
ウムの各塩化物から選ばれる少なくとも1種、及び、
(e)カリウム、リチウム及びナトリウムの各塩化物か
ら選ばれる少なくとも1種を主成分とする。特に規定さ
れるものではないが、望ましい実施態様としては乾式フ
ラックスとして用いる塩化物系水溶性フラックスと上記
溶融フラックス中の塩化物とを同一組成の塩化物とする
ことにより、めっき時に鉄鋼材料からの持ち込まれる塩
化物が同時に溶融フラックス用塩化物の補給にもなるの
で、溶融フラックスの作用効果の持続性及び操業管理面
で有利である。
【0024】本発明において、(c)アルミニウムを含
む弗化物としては、例えば永晶石(Na3AlF6)、弗
化アルミニウムから選ばれる少なくとも1種を用いるこ
とができる。また塩化物としては、例えば(d)カルシ
ウム、マグネシウムの塩化物と、(e)カリウム、リチ
ウム、ナトリウムの塩化物とを混合して構成される溶融
フラックスが使用される。(c)アルミニウムを含む弗
化物の含有量が15重量%未満の場合には、溶融フラッ
クスの溶融アルミニウム系合金めっき浴に生成される酸
化物を分解、溶融せしめる作用効果が不十分な場合があ
り、不めっき等のめっき欠陥の発生、あるいはめっき面
に酸化物が付着する等のめっき外観の均一性劣化をもた
らすことがある。一方、弗化物の含有量が60重量%を
超える場合には、その作用効果が飽和するとともに、本
発明の方法が適用される溶融アルミニウム系合金めっき
温度において、フラックスを構成する弗化物と塩化物の
含有組成を変化させても、十分な溶融状態に維持するこ
とが困難な場合があり、本発明の目的とする作用効果が
得られにくくなるので好ましくない。
【0025】このように、本発明の目的を達成するため
に、溶融フラックスは(c)アルミニウムを含む弗化物
を15重量%〜60重量%の範囲に規定することが好ま
しい。さらに好ましくは、弗化物は溶融フラックスの作
用効果の持続性、特にめっき時の鉄鋼材料からの塩化物
系フラックスの持ち込み、補給による作用効果の持続性
確保の観点から25重量%以上、また該フラックスの溶
融めっき浴の浴面上での溶融、流動状態を確保するため
の塩化物の含有組成の選択範囲の面から50重量%以下
である。
【0026】また、この溶融フラックスを効果的に作用
せしめて、本発明の目的を達成するためには、特に規定
されるものではないが、該溶融フラックスをアルミニウ
ム系合金めっき浴の浴面に対して、厚さ10mm〜10
0mmの範囲、好ましくは15mm〜60mmの範囲で
浮遊させるのが望ましい。めっき浴面上に浮遊させる溶
融フラックスの厚さが、10mm未満では該フラックス
によるめっき浴の酸化防止効果が十分に得られず、また
その厚さが100mmを超える場合には、めっき浴の酸
化防止効果及びめっき浴の酸化物の分解、溶融効果が飽
和すると共に、めっき製品に付着して持ち出される量が
増加して、経済的に不利であり、さらにはめっき製品に
多量に付着し、その除去が困難になる等の問題点が生じ
るので好ましくなく、前記した厚さで溶融アルミニウム
系合金めっき浴の浴面上に浮遊させることが有効であ
る。従って、めっき浴面上に該厚さを維持するように、
溶融フラックスは適宜補給されるのが好ましい。
【0027】すなわち本発明の方法をまとめると、被め
っき材である鉄鋼材料表面に、(a)の塩化物と、
(b)の塩化物とを主成分とする塩化物系フラックスの
溶液を塗布し、乾燥処理することにより乾式フラックス
皮膜として形成させた後、(c)アルミニウムを含む弗
化物、(d)の塩化物及び(e)の塩化物とを主成分と
する溶融フラックスを浮遊させた溶融アルミニウム系合
金めっき浴中に浸漬して、めっき処理を施すものであ
る。なお、工業的生産においては、鉄鋼材料のサイズ、
処理量あるいは目的とするめっき付着量等に応じて、溶
融アルミニウム系合金めっきに、その浴組成に対応した
めっき温度で鉄鋼材料を30秒〜10分間浸漬し、めっ
き浴から引き揚げた後めっき付着量を調整して、めっき
皮膜層を形成させることが一般的である。
【0028】以上のように、本発明の方法においては、
被めっき材である鉄鋼材料に皮膜として生成される塩化
物系水溶液型フラックスの作用による次の効果 (1)鉄鋼材料の酸化膜除去、活性化処理後めっき浴中
に浸漬されるまでの過程における表面の酸化防止、
(2)溶融めっき浴中に浸漬される過程における鉄鋼材
料表面の清浄化と活性化及びめっき浴表面の酸化防止、
特に、溶融フラックスとの共存溶融による該作用効果の
促進、に加えて、さらにめっき浴に対する(c)アルミ
ニウムを含む弗化物と上記の塩化物で構成される溶融フ
ラックスの作用による次の効果、(3)めっき浴に生成
される酸化物、特にアルミ系酸化物の分解、溶融による
めっき浴の清浄化、(4)めっき浴の酸化防止及びめっ
き時に持ち込まれる塩化物系フラックスとの共存溶融に
よる鉄鋼材料表面の清浄化、活性化の促進、すなわち、
塩化物系乾式フラックスと溶融フラックスの相乗効果に
より、不めっき等のめっき欠陥のない均一で平滑なめっ
き外観とめっき性能に優れる溶融アルミニウム系合金か
らなるめっき欠陥のない均一で平滑なめっき外観とめっ
き性能に優れる溶融アルミニウム系合金からなるめっき
皮膜層が容易に形成される。
【0029】さらに、本発明の方法に適用される両フラ
ックスに関し、塩化物系水溶液型フラックスを構成する
塩化物が、溶融アルミニウム系合金めっき浴に含有され
る主要金属成分と塩化物との反応により生成される塩化
アルミニウム、塩化亜鉛より、化学的に安定な塩化物を
使用し、また、溶融フラックスが(c)アルミニウムを
含む弗化物を多量に含有するとともに、塩化物系乾式フ
ラックスと同種の塩化物、特に好ましくは同一組成の塩
化物で構成されることが好ましく、その場合、めっき浴
面上に浮遊する溶融フラックスに対して、鉄鋼材料から
持ち込まれる塩化物系乾式フラックスによる塩化物の補
給が行われ、また弗化物が多く含まれているため、溶融
フラックスは安定性と作用効果の持続性に優れる利点が
得られる。 なお、本発明の方法が適用される溶融アル
ミニウム系合金めっき浴組成としては、580℃以上〜
700℃以下のめっき温度が採用されるアルミニウムを
主要成分として含有する合金めっき浴を対象とするもの
であり、例えば前記したアルミニウム、亜鉛を主要成分
とするAl−(20〜65%)Zn−(0.5〜3.5
%)Si、Al−(3〜12%)Si系合金めっき浴あ
るいはこれらに少量のMg、Cr、Cu、Ti、Mn、
Sn、Fe等を添加した合金めっき浴、さらにこれらめ
っき浴にめっき装置、めっき地金、鉄鋼材料から不可避
的に混入される不純物が含有される合金めっき浴等が対
象とされる。
【0030】
【実施例】表1に示す組成の各種形状の鉄鋼材料に対し
て、本発明の方法による溶融アルミニウム系合金めっき
を施した実施例に基づき、本発明の作用効果をさらに明
確にするため具体的に説明する。
【0031】
【表1】
【0032】実施例1 供試鋼Aを用いて作成したボルト(M22×75mm)
を脱脂、水洗後、グリットブラストを用いて酸化膜の除
去と表面粗度の調整及び10重量%塩酸水溶液中での活
性化処理、水洗による前処理を施した。続いて、(38
g/l塩化カルシウム−108g/l塩化カリウム−5
4g/l塩化ナトリウム)系水溶液で構成されるフラッ
クス、すなわち塩化物中に19重量%の塩化カルシウム
を含有して構成される塩化物系フラックスの溶液を浸漬
法により塗布し、100℃で15分間の加熱乾燥処理を
施し、付着量15.6g/m2の塩化物系乾式フラック
ス皮膜を供試材に生成させた。
【0033】次いで、該処理材を<永晶石(15重量
%)−弗化アルミニウム(30重量%)−塩化カルシウ
ム(10.45重量%)−塩化カリウム(29.7重量
%)−塩化ナトリウム(14.85重量%)>系組成か
らなる溶融フラックス(アルミニウムを含む弗化物を4
5重量%含有するとともに、塩化物の含有組成を上記塩
化物系乾式フラックスとほぼ同一組成で構成)を厚さ約
15mmになるように溶融、浮遊させた温度630℃の
Al−43.5%Zn−1.5%Si系合金めっき浴中
に浸漬、2分間保定した。続いて、めっき浴から引き揚
げるとともに、遠心分離法によるめっき付着量の調整を
行い、水冷、乾燥を行った。該めっき処理においては、
前記サイズのボルト15本をめっき用バスケットに入れ
てめっき浴中に浸漬し、めっき浴から引き揚げ後、直ち
に遠心分離法・めっき付着量制御装置に移し替えてめっ
き量の調整を行った。
【0034】その結果、供試ボルト15本とも、めっき
欠陥のない均一で平滑な外観を有するめっき付着量33
9〜355g/m2(平均めっき付着量345g/m2
のAl−Zn系合金めっきボルトが得られた。また、該
めっきボルトを塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)
により調査した結果、2,000時間のテストによりめ
っき欠陥に起因する鋼素地からの赤錆の発生はなく、め
っき層から白錆が発生するのみで、めっき性能は著しく
優れていた。
【0035】比較例1 実施例1と同一の供試ボルトに対して、実施例1と同一
の方法による脱脂、水洗後、グリットブラストを用いて
酸化膜の除去と表面粗度の調整及び10重量%塩酸水溶
液中での活性化処理、水洗による前処理を施した。続い
て、水分の除去を行うために100℃で10分間の加熱
乾燥処理を行った。次いで、直ちに実施例1と同一組成
の溶融フラックスを厚さ15mmになるように溶融、浮
遊させた630℃のAl−43.5%Zn−1.5%S
i系合金めっき浴中に浸漬、2分間保定した後、実施例
1と同一の方法でのめっき付着量制御処理を施し、水
冷、乾燥を行った。
【0036】その結果、該めっき処理においては、供試
ボルトに前処理後めっき浴に浸漬されるまでの過程にい
おて錆が発生するとともに、溶融フラックスの作用のみ
では供試ボルトの表面清浄化、活性化が十分でなく、供
試ボルト15本とも、数箇所に不めっきが発生し、めっ
き外観は著しく不良であった。また、参考のために行っ
た塩水噴霧試験結果では、120時間のテストにより、
鋼素地からの赤錆が著しく発生した。
【0037】実施例2 供試鋼Cを用いて作成したボルト(M24×120m
m)を脱脂、水洗後、グリットブラストを用いて酸化膜
の除去と表面粗度の調整及び10重量%塩酸水溶液中で
の活性化処理、水洗による前処理を施した。続いて、
(30g/l塩化カルシウム−10g/l塩化マグネシ
ウム−140g/l塩化カリウム−20g/l塩化ナト
リウム)系水溶液で構成されるフラックス、すなわち塩
化物中に15重量%の塩化カルシウムと5重量%マグネ
シウムを含有して構成される塩化物系フラックスの溶液
を浸漬法により塗布し、150℃で10分間の加熱乾燥
処理を施し、付着量20.8g/m2の塩化物系フラッ
クス皮膜を供試材に生成させた。 次いで、該処理材を
<永晶石(23重量%)−弗化アルミニウム(27重量
%)−塩化カルシウム(7.5重量%)−塩化マグネシ
ウム(2.5重量%)−塩化カリウム(35重量%)−
塩化ナトリウム(5重量%)>系組成からなる溶融フラ
ックス(アルミニウムを含む弗化物を50重量%含有す
るとともに、塩化物の含有組成を塩化物系乾式フラック
スとほぼ同一組成で構成)を厚さ約20mmになるよう
に溶融、浮遊させた温度660℃のAl−41.7%Z
n−0.5%Mg−2.8%Si系合金めっき浴中に浸
漬、1.5分間保定した。続いて、めっき浴から引き揚
げるとともに、遠心分離法によるめっき付着量の調整を
行い、水冷、乾燥を行った。
【0038】該めっき処理においては、前記サイズのボ
ルト10本をめっき用バスケットに入れてめっき浴中に
浸漬し、めっき浴から引き揚げ後、直ちに遠心分離法・
めっき付着量制御装置に移し替えてめっき量の調整を行
った。その結果、供試ボルト10本とも、めっき欠陥の
ない均一で平滑な外観を有するめっき付着量310〜3
25g/m2(平均めっき付着量315.5g/m2)の
Al−Zn系合金めっきボルトが得られた。また、該め
っきボルトを塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)に
より調査した結果、2,000時間のテストによりめっ
き欠陥に起因する鋼素地からの赤錆の発生はなく、めっ
き層から白錆が発生するのみで、めっき性能は著しく優
れていた。
【0039】比較例2 実施例2と同一の供試ボルトに対して、実施例2と同一
の方法による脱脂、水洗後、グリットブラストによる酸
化膜の除去と表面粗度の調整及び10重量%塩酸水溶液
中での活性化処理、水洗を行った。続いて、(350g
/l塩化カリウム−50g/l塩化ナトリウム)系水溶
液で構成されるフラックス、すなわちカルシウム、マグ
ネシウムの塩化物の1種以上を含有しない塩化物系フラ
ックスの溶液を浸漬法により塗布し、150℃で10分
間の加熱乾燥処理を施し、付着量21.8g/m2の塩
化物系フラックス皮膜を供試材に生成させた。次いで、
直ちに実施例2と同一組成の溶融フラックスを厚さ約2
0mmになるように溶融、浮遊させた660℃のAl−
41.7%Zn−0.5%Mg−2.8%Si系合金め
っき浴中に浸漬、1.5分間保定した後、実施例3と同
一の方法でのめっき付着量制御処理を施し、水冷、乾燥
を行った。
【0040】その結果、該めっき処理においては、供試
ボルトに対して前処理後めっき浴に浸漬されるまでの過
程における塩化物系乾式フラックスによる錆発生の防止
効果が得られないため、供試ボルトに錆が発生するとと
もに、溶融フラックスの作用のみでは供試ボルトの表面
清浄化、活性化が十分でなく、供試ボルト10本とも、
数箇所に不めっきが発生し、めっき外観は著しく不良で
あった。また、参考のために行った塩水噴霧試験結果で
は、120時間のテストにより、鋼素地からの赤錆が著
しく発生した。
【0041】実施例3 供試鋼Bを用いて作成したワッシャ(外径43mm×内
径25mm×厚さ4.5mm)を脱脂、水洗後、グリッ
トブラストを用いて酸化膜の除去と表面粗度の調整及び
7.5重量%塩酸水溶液中での活性化処理、水洗による
前処理を施した。続いて、(30g/l塩化カルシウム
−80g/l塩化カリウム−90g/l塩化ナトリウ
ム)系水溶液で構成されるフラックス、すなわち塩化物
中に15重量%の塩化カルシウムを含有して構成される
塩化物系フラックスの溶液をスプレイ法により塗布し、
150℃で10分間の加熱乾燥処理を施し、片面当りの
付着量7.8g/m2の塩化物系フラックス皮膜を供試
材に生成させた。次いで、該処理材を<弗化アルミニウ
ム(25重量%)−塩化カルシウム(11.25重量
%)−塩化カリウム(30重量%)−塩化ナトリウム
(33.75重量%)>系組成からなる溶融フラックス
(アルミニウムを含む弗化物を25重量%含有するとと
もに、塩化物の含有組成を塩化物系乾式フラックスとほ
ぼ同一組成で構成)を厚さ約50mmになるように溶
融、浮遊させた温度615℃のAl−59.2%Zn−
0.8%Si系合金めっき浴中に浸漬、1.5分間保定
した。続いて、めっき浴から引き揚げるとともに、遠心
分離法によるめっき付着量の調整を行い、水冷、乾燥を
行った。該めっき処理においては、前記サイズのワッシ
ャ20枚をめっき用バスケットに入れてめっき浴中に浸
漬し、めっき浴から引き揚げ後、3秒間振動を加えてか
ら遠心分離法・めっき付着量制御装置に移し替えてめっ
き量の調整を行った。
【0042】その結果、供試ワッシャ20枚とも、めっ
き欠陥のない均一で平滑な外観を有するめっき付着量
(片面当り)235〜250g/m2(平均めっき付着
量242g/m2)のAl−Zn系合金めっきワッシャ
が得られた。また、該めっきワッシャを塩水噴霧試験
(JIS−Z−2371)により調査した結果、2,0
00時間のテストによりめっき欠陥に起因する鋼素地か
らの赤錆の発生はなく、めっき層から白錆が発生するの
みで、めっき性能は著しく優れていた。
【0043】比較例3 実施例3と同様の供試ワッシャに対して、実施例3と同
一の方法による前処理を施した。続いて、(3g/l塩
化カルシウム−8g/l塩化カリウム−9g/l塩化ナ
トリウム)系水溶液で構成されるフラックス、すなわち
塩化物中に15重量%の塩化カルシウムを含有して構成
される塩化物系フラックスの溶液をスプレイ法により塗
布し、150℃で10分間の加熱乾燥処理を施し、付着
量1.0g/m2(片面当り)の塩化物系フラックス皮
膜を供試材に生成させた。次いで、該処理材に実施例3
と同一の方法、条件による溶融Al−Si系合金めっき
を施した。
【0044】その結果、該めっき処理においては、供試
ワッシャに前処理後めっき浴に浸漬されるまでの過程に
おいて、塩化物系乾式フラックスの付着量が不足してい
るため、錆が発生するとともに、溶融フラックスの作用
のみでは供試ボルトの表面清浄化、活性化が十分でな
く、めっき処理を施した20枚とも、数箇所に不めっき
が発生し、めっき外観は不良であった。また、参考のた
めに行った塩水噴霧試験結果では、120時間のテスト
により、不めっきに起因する鋼素地からの赤錆がかなり
発生した。
【0045】実施例4 供試鋼Aを用いてめっきに用ねじ部をオーバータップし
て作成したナット(M22サイズ)を脱脂、水洗後、グ
リットブラストを用いて表面酸化膜の除去と10重量%
塩酸水溶液中での活性化処理、水洗による前処理を施し
た。続いて、(40g/l塩化カルシウム−40g/l
塩化ナトリウム)系水溶液で構成されるフラックス、す
なわち塩化物中に50重量%の塩化カルシウムを含有し
て構成される塩化物系フラックスの溶液を浸漬法により
塗布し、150℃で20分間の加熱乾燥処理を施し、付
着量6.2g/m2の塩化物系フラックス皮膜を供試材
に生成させた。
【0046】次いで、該処理材を<永晶石(15重量
%)−弗化アルミニウム(15重量%)−塩化カルシウ
ム(35重量%)−塩化ナトリウム(35重量%)>系
組成からなる溶融フラックス(アルミニウムを含む弗化
物を30重量%含有するとともに、塩化物の含有組成を
塩化物系乾式フラックスとほぼ同一組成で構成)を厚さ
約30mmになるように溶融、浮遊させた温度680℃
のAl−6%Si系合金めっき浴中に浸漬、1分間保定
した。続いて、めっき浴から引き揚げるとともに、遠心
分離法によるめっき付着量の調整を行い、水冷、乾燥を
行った。
【0047】該めっき処理においては、前記サイズのナ
ット25個をめっき用バスケットに入れてめっき浴中に
浸漬し、めっき浴から引き揚げて10秒間振動を加えた
後、遠心分離法・めっき付着量制御装置に移し替えてめ
っき量の調整を行った。
【0048】その結果、供試ナット25個とも、めっき
欠陥のない均一で平滑な外観を有するめっき付着量18
0〜195g/m2(平均めっき付着量191g/m2
のAl−Si系合金めっきナットが得られた。また、該
めっきナットを塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)
により調査した結果、1,500時間のテストによりめ
っき欠陥に起因する鋼素地からの赤錆の発生はなく、め
っき層から白錆が発生するのみで、めっき性能は著しく
優れていた。
【0049】比較例4 実施例4と同様の供試ナットに対して、実施例4と同一
の方法による前処理、及び塩化物系乾式フラックス処理
を施して、付着量6.2g/m2の塩化物系フラックス
皮膜を供試材に生成させた。次いで、該処理材に溶融フ
ラックスを用いないで、実施例4と同一の方法、条件に
よる溶融Al−Si系合金めっきを施した。
【0050】その結果、該めっき処理においては、溶融
フラックスがほとんどないので、すなわちめっき浴に生
成される酸化物、特にアルミ系酸化物の分解、溶融作用
等の効果が得られないため、供試材に不めっき、酸化物
の付着等のめっき欠陥が著しく発生し、めっき外観は極
めて劣った。また、参考のために行った塩水噴霧試験結
果では、120時間のテストにより、不めっき等に起因
する鋼素地からの赤錆が著しく発生した。
【0051】実施例5 供試鋼Bを用いて作成した架線金物状(厚さ2.5mm
×50mm幅×300mm長)の供試材を脱脂、水洗後
に20重量%塩酸水溶液中で酸化膜の除去と活化前処理
を施した。続いて、(60g/l塩化マグネシウム−6
0g/l塩化カリウム−30g/l塩化リチウム)系水
溶液で構成されるフラックス、すなわち塩化物中に40
重量%の塩化マグネシウムを含有して構成される塩化物
系フラックスの溶液をスプレイ法により塗布し、片面当
りの付着量10.1g/m2の塩化物系フラックス皮膜
を供試材に生成させた。次いで、該処理材を<永晶石
(50重量%)−塩化マグネシウム(20重量%)−塩
化カリウム(20重量%)−塩化リチウム(10重量
%)>系組成からなる溶融フラックス(アルミニウムを
含む弗化物を50重量%含有するとともに、塩化物の含
有組成を塩化物系乾式フラックスとほぼ同一組成で構
成)を厚さ約40mmになるように溶融、浮遊させた温
度645℃のAl−40%Zn−0.5%Si系合金め
っき浴中に浸漬、3分間保定した。続いて、めっき浴か
ら引き揚げるとともに、高圧窒素ガスを用いてめっき付
着量の調整を行い、空冷した。
【0052】その結果、めっき欠陥のない均一で平滑な
外観を有する片面当りのめっき付着量145〜155g
/m2(平均めっき付着量150.5g/m2)のめっき
皮膜層が形成された。また、該めっき材を塩水噴霧試験
(JIS−Z−2371)により調査した結果、1,5
00時間のテストによりめっき欠陥に起因する鋼素地か
らの赤錆の発生はなく、めっき層から白錆が発生するの
みで、めっき性能は著しく優れていた。
【0053】比較例5 実施例5と同様の供試材に対して、実施例5と同一の方
法による前処理及び塩化物系フラックス処理を施して、
片面当りの付着量10.1g/m2の塩化物系フラック
ス皮膜を生成させた。次いで、該処理材をアルミニウム
を含む弗化物を含有しない<塩化マグネシウム(40重
量%)−塩化カリウム(40重量%)−塩化リチウム
(20重量%)>系組成からなる溶融フラックス(塩化
物系乾式フラックスとほぼ同一組成で構成)を厚さ約4
0mmになるように溶融、浮遊させた温度645℃のA
l−40%Zn−0.5%Si系合金めっき浴中に浸
漬、3分間保定した。続いて、めっき浴から引き揚げる
とともに、高圧窒素ガスを用いてめっき付着量の制御処
理を施し空冷した。
【0054】しかし、該めっき処理を行った結果は、溶
融フラックスによるめっき浴に生成される酸化物、特に
アルミ系酸化物の分解、溶融作用等の効果が不十分なた
め、供試材に不めっき、酸化物の付着等のめっき欠陥の
発生が著しく、めっき外観は極めて劣った。また、参考
のために行った塩水噴霧試験結果では、120時間のテ
ストにより、鋼素地からの赤錆が著しく発生した。
【0055】実施例6 供試鋼Dを用いて作成した等間隔のねじ部を有する丸棒
形状(25mmφ×250mm)の供試材を脱脂、水洗
後に(10%H2SO4+3%HF)系水溶液により表面
の酸化膜を除去するとともに、さらに7.5重量%塩酸
水溶液中での活性化処理、水洗による前処理を施した。
続いて、(45g/l塩化カルシウム−70g/l塩化
カリウム−35g/l塩化ナトリウム)系水溶液で構成
されるフラックス、すなわち塩化物中に30重量%の塩
化カルシウムを含有して構成される塩化物系フラックス
の溶液を浸漬法により塗布し、200℃で10分間の加
熱乾燥処理を施し、付着量18.5g/m2の塩化物系
フラックス皮膜を供試材に生成させた。
【0056】次いで、該処理材を<永晶石(15重量
%)−弗化アルミニウム(25重量%)−塩化カルシウ
ム(20重量%)−塩化カリウム(25重量%)−塩化
ナトリウム(15重量%)>系組成からなる溶融フラッ
クス(アルミニウムを含む弗化物を40重量%含有する
とともに、塩化物は塩化物系乾式フラックスと組成の異
なる同種の塩化物を含有して構成)を厚さ約25mmに
なるように溶融、浮遊させた温度650℃のAl−0.
3%Mn−10%Si系合金めっき浴中に浸漬、3分間
保定した。続いて、めっき浴から引き揚げるとともに、
遠心分離法によるめっき付着量の調整を行い、水冷、乾
燥を行った。該めっき処理においては、前記サイズの丸
棒5本をめっき用バスケットに入れてめっき浴中に浸漬
し、めっき浴から引き揚げ後、3秒間振動を加えてから
遠心分離法・めっき付着量制御装置に移し替えてめっき
量の調整を行った。
【0057】その結果、供試丸棒5本とも、めっき欠陥
のない均一で平滑な外観を有するめっき付着量220〜
240g/m2(平均めっき付着量231g/m2)のA
l−Si系合金めっき皮膜層が形成された。また、該め
っきワッシャを塩水噴霧試験(JIS−Z−2371)
により調査した結果、2,000時間のテストによりめ
っき欠陥に起因する鋼素地からの赤錆の発生はなく、め
っき層から白錆が発生するのみで、めっき性能は著しく
優れていた。
【0058】比較例6 実施例6と同様の供試材に対して、実施例6と同一の方
法による前処理及び塩化物系フラックス処理を施して、
付着量18.5g/m2の塩化物系フラックス皮膜を生
成させた。次いで、該処理材を<弗化ナトリウム(5重
量%)−弗化リチウム(3重量%)−塩化カルシウム
(27.6重量%)−塩化カリウム(42.9重量%)
−塩化ナトリウム(21.5重量%)>系組成からなる
溶融フラックス(アルミニウムを含まない弗化物を8重
量%含有するとともに、塩化物の含有組成を実施例6の
溶融フラックスとほぼ同一組成で構成)を厚さ約25m
mになるように溶融、浮遊させた温度660℃のAl−
0.3%Mn−10%Si系合金めっき浴中に浸漬、3
分間保定した。続いて、めっき浴から引き揚げるととも
に、実施例6と同一の方法、条件によるめっき付着量の
制御処理を施し、水冷、乾燥を行った。
【0059】該めっき処理においては、溶融フラックス
によるめっき浴に生成される酸化物、特にアルミ系酸化
物の分解、溶融作用の効果が十分に得られないため、供
試材のすべてに不めっき、酸化物の付着等のめっき欠陥
の生成が著しく、めっき外観は極めて不良であった。ま
た、参考のために行った塩水噴霧試験240時間の結果
では、鋼素地からの赤錆がかなり発生した。
【0060】
【発明の効果】以上のように、本発明の方法において
は、鉄鋼材料に適用されるカルシウム及びマグネシウム
の各塩化物から選ばれる少なくとも1種とカリウム、リ
チウム及びナトリウムの各塩化物から選ばれる少なくと
も1種とを主成分とする塩化物系乾式フラックスの作用
効果と、溶融アルミニウム系合金めっき浴に適用される
アルミニウムを含む弗化物とカルシウム及びマグネシウ
ムの各塩化物から選ばれる少なくとも1種及びカリウ
ム、リチウム及びナトリウムの各塩化物から選ばれる少
なくとも1種とを主成分とする溶融フラックスの作用効
果及び両フラックスの相乗効果により、めっき欠陥のな
い均一で平滑なめっき外観とめっき性能に優れる溶融ア
ルミニウム系合金のめっき皮膜層の形成が可能である。
すなわち、塩化物系乾式フラックスによる鉄鋼材料の酸
化防止、溶融フラックスによるめっき浴に生成される酸
化物の分解、溶融によるめっき浴の清浄化、両フラック
スの共存溶融による鉄鋼材料の表面清浄化と活性化及び
めっき浴の酸化防止等の作用効果により、種々の形状及
び各種鋼成分組成の鉄鋼材料に対して、一段めっきによ
る不めっき等のめっき欠陥のない均一で平滑なめっき外
観とめっき性能に優れる溶融アルミニウム系合金めっき
を得ることができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化膜を除去し活性化処理を施した鉄鋼
    材料の表面に、 (i)(a)カルシウム及びマグネシウムの各塩化物か
    ら選ばれる少なくとも1種と、(b)カリウム、リチウ
    ム及びナトリウムの各塩化物から選ばれる少なくとも1
    種とを主成分とする塩化物系フラックスの溶液を塗布し
    て乾燥処理を施して、材料表面積当たりの付着量が1.
    5g/m2〜30g/m2の皮膜を形成させた後、 (ii)(c)アルミニウムを含む弗化物と、(d)カル
    シウム及びマグネシウムの各塩化物から選ばれる少なく
    とも1種と、(e)カリウム、リチウム及びナトリウム
    の各塩化物から選ばれる少なくとも1種とを主成分とす
    る弗化物含有フラックスを溶融、浮遊させた溶融アルミ
    ニウム系合金めっき浴中に浸漬して、アルミニウム系合
    金めっきを施すことを特徴とする溶融アルミニウム系合
    金のめっき方法。
  2. 【請求項2】 前記(i)の塩化物系フラックス成分
    (a)及び(b)が、重量%で、 5重量%≦(a)の含有量/{(a)の含有量+(b)
    の含有量}×100≦70重量% の範囲を満足するものであることを特徴とする請求項1
    記載の溶融アルミニウム系合金のめっき方法。
  3. 【請求項3】 前記(ii)の弗化物含有フラックス成分
    (c)、(d)及び(e)が、重量%で、 15重量%≦(c)の含有量/{(c)の含有量+
    (d)の含有量+(e)の含有量}×100≦60重量
    % の範囲を満足するものであることを特徴とする請求項1
    又は2記載の溶融アルミニウム系合金のめっき方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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