JPH08283692A - 電子モジュール - Google Patents

電子モジュール

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JPH08283692A
JPH08283692A JP11640295A JP11640295A JPH08283692A JP H08283692 A JPH08283692 A JP H08283692A JP 11640295 A JP11640295 A JP 11640295A JP 11640295 A JP11640295 A JP 11640295A JP H08283692 A JPH08283692 A JP H08283692A
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JP11640295A
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Hiroyuki Furuya
浩行 古谷
Jiyunya Ida
純哉 井田
Naoki Hase
直樹 長谷
Shinji Inoue
真次 井上
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/481Disposition
    • H01L2224/48151Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/48221Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/48245Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being metallic
    • H01L2224/48247Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being metallic connecting the wire to a bond pad of the item
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/19Details of hybrid assemblies other than the semiconductor or other solid state devices to be connected
    • H01L2924/1901Structure
    • H01L2924/1904Component type
    • H01L2924/19041Component type being a capacitor

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 少なくともリードフレームと電子素子とが直
接又は間接に接着剤層により接合され、該リードフレー
ムの一部を除き樹脂にて封止された電子モジュールにお
いて、接着剤層が吸水することによりパッケージ内に水
分が封じ込められてパッケージ・クラックが生じること
のない電子モジュールを提供する。 【構成】 半導体モジュールは、リードフレームと半導
体チップとが接着剤層により接合され、リードフレーム
12の一部を除き樹脂にて封止されてパッケージ化さ
れ、該接着剤層が、一般式(1) (式中、R1 .R2 .R4 .R6 は2価の有機基、
3 .R5 は4価の芳香族基を示す。また、l.m.n
は0又は1以上の正の整数であり、かつl.mの和が1
以上であり、tは1以上の正の整数を表す。)で表され
る熱可塑性ポリイミド樹脂からなる電子モジュール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子モジュールに関し、
詳しくは、少なくともリードフレームの一部と電子素子
を樹脂に封止してパッケージ化された電子モジュールに
用いられる接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】一般に、
パッケージ化された半導体モジュールは、半導体チップ
へ環境中から汚染源が侵入するのを防ぎ、かつ半導体モ
ジュールの取扱いの利便性を高め、あるいはブラックボ
ックス化するなどの目的から、半導体チップ上にリード
を位置決めして取付け、チップ端子とリードをワイヤで
接続してからその周りを樹脂で封止して構成されてい
る。この半導体モジュールは、半導体チップの高機能大
容量化などに伴って種々の構造、例えば、ダイ・パッド
のないリードフレームの上にチップを載せるCOL(チ
ップ・オン・リード)や、チップの上にリードを載せる
LOC(リード・オン・チップ)などの構造が提案され
ており、実用化されている。
【0003】これらのうち、例えばCOLやLOC構造
の半導体モジュールにおいては、半導体チップとリード
フレームは接着剤によって固定されており、この接着剤
には、吸湿時に界面が剥離しないこと、リフロー半田時
や温度サイクルなどの熱応力を受けたときに界面が剥離
しないことなど、優れた接着力が要求される。また、量
産性の観点から、接着はできる限り短時間で可能である
ことが望まれ、使用形態から、比較的低温で接着できる
ことが望まれる。更には、パッケージ構造としたとき接
着剤層に吸水した水分がはんだ付けのときの熱によって
水蒸気化してパッケージクラックや破裂が発生すること
があり、それを防ぐために接着剤層の吸湿性が低いこと
が要求されるなど、その他にも多くの要求特性を有し、
接着剤の選択は半導体モジュールの製造において重要な
課題となっている。
【0004】かかる接着剤として、従来、エポキシ樹脂
系、アクリル樹脂系、ゴム−フェノール樹脂系などの熱
硬化型樹脂が使用されているが、これらの熱硬化型接着
剤は、イオン性不純物が多い、加熱硬化に高温長時間を
要し、生産性が悪い、加熱硬化時の揮発分が多い、吸湿
性が高いなど、半導体モジュール用途の接着剤としては
満足するものではない。
【0005】また、近年、耐熱性に優れたポリイミド系
の接着剤も開発されてきているが、現在公知のポリイミ
ド系接着剤は、耐熱性に優れるものの、接着に高温長時
間を要し、吸水率が高いという問題を有している。その
ため、半導体モジュールの製造において、接着時の加熱
により半導体チップに不良が生じることがあり、また生
産性が悪くなるという問題がある。また、接着剤層が吸
湿することによりはんだ付けのときの熱により水分が水
蒸気化してパッケージにクラックが発生したり破裂する
という問題があるなど、半導体モジュール用途には使用
し難いものであった。
【0006】近年、種々のLOC構造やCOL構造の半
導体モジュールが開発されてきているが、接着剤層の特
性を改善したようなものはなく、例えば、特開平3−1
2781号にはLOC構造の半導体モジュールについて
開示されているが、接着剤層としてはエポキシ、アクリ
ル、シリコーン、ポリイミドの中から選択されると記載
されているだけで具体的な例示はなく、一般に使用され
ているような従来公知の接着剤が使用されているものと
推測される。
【0007】また、特開平6−261217号や特開平
6−291152号には、半導体モジュール用のリード
フレームについて開示されており、その接着剤層として
熱可塑性ポリイミドを用いると記載されている。しか
し、これらの発明中の熱可塑性ポリイミドは従来公知の
ものであると推測され、特開平6−261217号で
は、パッケージ構造としたときの各構成材料の熱膨張係
数の整合を図ることにより、接着に高温を要しても熱に
よる残留歪みの影響をなくすようにしている。また特開
平6−291152号では、熱可塑性ポリイミドと熱可
塑性ポリエーテルアミドイミドを積層して接着剤層を形
成し、熱可塑性ポリエーテルアミドイミドが溶融して半
導体チップを接着できるようしている。
【0008】しかし、このように従来公知の接着剤を用
いていたのでは、いずれの場合もパッケージ内の水分が
引き起こすパッケージの不良をなくすことはできず、半
導体モジュールの信頼性を根本的に改善することはでき
ない。
【0009】そこで、本発明者らは、上記従来の問題を
解決し、特に、接着剤層が吸水することによりパッケー
ジ内に水分が封じ込められてパッケージ・クラックが生
じることのない電子モジュールを提供することを目的に
鋭意検討を重ねた結果、特定構造の熱可塑性ポリイミド
樹脂が耐熱性、低温での接着性に優れ、かつ低吸水率を
示し、電子モジュールの接着剤層として好適であること
を見出し、本発明に至ったのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子モジュ
ールの要旨とするところは、少なくともリードフレーム
と電子素子とが直接又は間接に接着剤層により接合さ
れ、該リードフレームの一部を除き樹脂にて封止された
電子モジュールにおいて、前記接着剤層が、一般式
(1)化16
【化16】 (式中、R1 ,R2 ,R4 ,R6 は2価の有機基、
3 ,R5 は4価の芳香族基を示す。また、l,m,n
は0又は1以上の正の整数であり、かつl,mの和が1
以上であり、tは1以上の正の整数を表す。)で表され
る熱可塑性ポリイミド樹脂からなることにある。
【0011】また、前記一般式(1)中のR1 が化17
【化17】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
であることにある。
【0012】また、前記一般式(1)中のR2 が化18
【化18】 に示す2価の芳香族基の群から選択される少なくとも1
種であることにある。
【0013】また、前記一般式(1)中のR3 が化19
【化19】 に示す4価の有機基の群から選択される少なくとも1種
であることにある。
【0014】また、前記一般式(1)中のR4 が化20
【化20】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
であることにある。
【0015】また、前記一般式(1)中のR5 が化21
【化21】 に示す4価の有機基の群から選択される少なくとも1種
であることにある。
【0016】また、前記一般式(1)中のR6 が化22
【化22】 に示す2価の芳香族基の群から選択される少なくとも1
種であることにある。
【0017】次に、本発明に係る電子モジュールの他の
要旨とするところは、少なくともリードフレームと電子
素子とが直接又は間接に接着剤層により接合され、該リ
ードフレームの一部を除き樹脂にて封止された電子モジ
ュールにおいて、前記接着剤層が、一般式(2)化23
【化23】 (式中、R1 ,R5 ,R6 は前記同様の基を示し、Xは
化24
【化24】 から選択される3価の結合基である。また、s,tは1
以上の正の整数である。)で表される熱可塑性ポリイミ
ド樹脂からなることにある。
【0018】また、本発明に係る電子モジュールの更に
他の要旨とするところは、少なくともリードフレームと
電子素子とが直接又は間接に接着剤層により接合され、
該リードフレームの一部を除き樹脂にて封止された電子
モジュールにおいて、前記接着剤層が、一般式(3)化
25
【化25】 及び一般式(4) −X=R5 =X−R6 − (4) (式中、R1 ,R5 ,R6 ,Xは前記同様の基を示
す。)で表される繰り返し単位(A)及び(B)を有
し、上記繰り返し単位(A)(B)のモル分 (〔A〕
/〔B〕)が、50/50〜99/1である熱可塑性ポ
リイミド樹脂からなることにある。
【0019】そして、特に、前記一般式(2)(3)
(4)中のR1 が化26
【化26】 から選択されるいずれかであり、R5 が、化27
【化27】 から選択されるいずれかであり、R6 が化28
【化28】 から選択されるいずれかであることにある。
【0020】また、本発明に係る電子モジュールの更に
他の要旨とするところは、少なくともリードフレームと
電子素子とが直接又は間接に接着剤層により接合され、
該リードフレームの一部を除き樹脂にて封止された電子
モジュールにおいて、前記接着剤層が、一般式(5)化
29
【化29】 (式中、R1 ,R5 ,Xは前記同様の基を示し、R7
2価の有機基を示す。また、y,zは0又は1以上の正
の整数であり、yとzの和は1以上、x,tは1以上の
整数である。)で表される熱可塑性ポリイミド樹脂から
なることにある。
【0021】そして、前記一般式(5)において、R7
が化30
【化30】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
であることにある。
【0022】
【実施例】以下に、本発明に係る電子モジュールについ
て、半導体モジュールを例にして図面に基づいて詳細に
説明する。
【0023】本実施例に係る半導体モジュールは、少な
くともリードフレームと半導体チップとが直接又は間接
に接着剤層により接合され、該リードフレームの一部を
除き樹脂にて封止されてパッケージ化されており、その
接着剤層として特定構造の熱可塑性ポリイミド樹脂を用
いたことを特徴とする。より具体的には、例えば、図1
に示す半導体モジュール10はダイパッドのないリード
フレーム12を用い、そのインナーリード14と半導体
チップ16を、特定の熱可塑性ポリイミド樹脂からなる
接着剤層18を介して固定し、半導体チップ16の電極
端子20とインナーリード14との間をボンディングワ
イヤ22によって結線した後に、リードフレーム12の
一部を除くその周りを樹脂24で封止してパッケージ構
造としたものである。
【0024】かかる半導体モジュール10において、イ
ンナーリード14と半導体チップ16を固定するには、
ある特定の熱可塑性ポリイミド樹脂をフィルム状に形成
してインナーリード14と半導体チップ16の間に介装
し、そのガラス転移点に近い温度で加熱圧着させればよ
く、この接着剤層18により、インナーリード14と半
導体チップ16は固定されると同時に絶縁される。
【0025】熱可塑性ポリイミド樹脂は絶縁性を示し、
充分な機械強度を有するので、このようにフィルム状に
形成して接着剤フィルムとして使用することができる
が、例えば、図2に示すように、アピカル(登録商標;
ポリイミドフィルム,鐘淵化学工業(株)製)のような
ベースフィルムとなる非熱可塑性のポリイミドフィルム
18aの両側に、上述の熱可塑性ポリイミド樹脂からな
る層18bを形成して両面接着シート18を作製し、該
両面接着シート18を上記接着剤層として用いてもよ
い。本実施例は特に絶縁性が要求される場合に好まし
い。
【0026】また、図3に示すように、インナーリード
14の先端に、その前駆体であるポリアミド酸溶液を塗
布して乾燥させ、更に加熱してイミド化して接着剤層1
8を形成し、半導体チップ16を配設して加熱圧着させ
るようにしてもよい。また、ポリアミド酸溶液を塗布し
て乾燥させた後、イミド化と同時に半導体チップ16を
接着させてもよい等、接着方法は特に限定されない。
【0027】ここで、本発明において接着剤層として用
いられる特定構造の熱可塑性ポリイミド樹脂について、
その前駆体であるポリアミド酸溶液の製造方法ととも
に、具体的に説明する。
【0028】かかる熱可塑性ポリイミド樹脂は、一般式
(1)化31、
【化31】 (式中、R1 ,R2 ,R4 ,R6 は2価の有機基、
3 ,R5 は4価の芳香族基を示す。また、l,m,n
は0又は1以上の正の整数であり、かつl,mの和が1
以上であり、tは1以上の正の整数を表す。)で表され
ることを特徴とし、耐熱性、低温での接着性に優れ、か
つ低吸水率を示し、半導体モジュール用途の接着剤とし
て好ましい特性を備えている。
【0029】また、一般式(2)化32、
【化32】 (式中、R1 ,R5 ,R6 は前記同様の基を示し、Xは
化33
【化33】 から選択される3価の結合基である。また、s,tは1
以上の正の整数である。)で表される熱可塑性ポリイミ
ド樹脂や、一般式(3)化34
【化34】 及び一般式(4) −X=R5 =X−R6 − (4) (式中、R1 ,R5 ,R6 ,Xは前記同様の基を示
す。)で表される繰り返し単位(A)及び(B)を有
し、上記繰り返し単位(A)(B)のモル分 (〔A〕
/〔B〕)が、50/50〜99/1の範囲である熱可
塑性ポリイミド樹脂も、本発明における接着剤層として
好ましく用いられる。
【0030】また、一般式(5)化35
【化35】 (式中、R1 ,R5 ,Xは前記同様の基を示し、R7
2価の有機基を示す。また、y,zは0又は1以上の正
の整数であり、yとzの和は1以上、x,tは1以上の
整数である。)で表される熱可塑性ポリイミド樹脂も好
ましい。
【0031】かかる構造の熱可塑性ポリイミド樹脂は、
いずれも有機溶媒中で酸無水物成分とジアミン成分を重
合させてポリイミドの前駆体であるポリアミド酸溶液を
得て、次いで熱的及び/又は化学的に脱水閉環させるこ
とにより得られるが、本発明において接着剤層として用
いられる熱可塑性ポリイミド樹脂を得るためには、以下
の手順で合成するのが好ましい。
【0032】すなわち、一般式(1)で表される熱可塑
性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸溶液の製
造方法としては、まず、アルゴン、窒素等の不活性ガス
雰囲気中において、一般式(6)化36
【化36】 (式中、R4 は2価の有機基を示す。)で表されるエス
テルジアミンのみ、もしくはこのエステルジアミンと一
般式(7) H2 N−R6 −NH2 (7) (式中、R6 は2価の有機基を示す。)で表される少な
くとも1種のジアミンとの混合物を有機溶媒中に溶解、
もしくは拡散させる。この溶液に一般式(8)化37
【化37】 (式中、R1 は2価の有機基を示す。)で表されるエス
テル酸二無水物のみ、もしくは一般式(9)化38
【化38】 (式中、R5 は4価の有機基を示す。)で表される少な
くとも1種の有機テトラカルボン酸二無水物のみ、もし
くはこれらエステル酸二無水物と有機テトラカルボン酸
二無水物の混合物を固体もしくは有機溶媒による溶液の
形で添加して反応させればよい。このときの反応温度は
−10〜50℃、更に好ましくは−5〜20℃であり、
反応時間は30分〜6時間反応である。
【0033】また、一般式(1)で表される他の熱可塑
性ポリイミド樹脂の前駆体の製造方法として、アルゴ
ン、窒素等の不活性ガス雰囲気中において、一般式
(7)で表されるジアミンを有機溶媒中に溶解、もしく
は拡散させる。この溶液に前記一般式(8)で表される
エステル酸二無水物のみ、もしくは一般式(9)で表さ
れる少なくとも1種の有機テトラカルボン酸二無水物の
み、もしくはこれらエステル酸二無水物と有機テトラカ
ルボン酸二無水物の混合物を固体もしくは有機溶媒に溶
解させた溶液の形で添加して反応させてもよい。
【0034】なお、これらの反応において、上記添加手
順とは逆に、まず前記一般式(8)で表されるエステル
酸二無水物のみ、もしくは前記一般式(9)で表される
少なくとも1種の有機テトラカルボン酸二無水物のみ、
もしくはこれらエステル酸二無水物と有機テトラカルボ
ン酸二無水物の混合物の溶液を作製し、この溶液中に前
記一般式(6)で表されるエステルジアミン又は前記一
般式(7)で表されるジアミンのみ、もしくはこれらエ
ステルジアミンとジアミンとの混合物の固体もしくは有
機溶媒による溶液もしくはスラリーを添加してもよい。
【0035】ここで、このポリアミド酸溶液の生成反応
に使用される有機溶媒としては、例えば、ジメチルスル
ホキシド、ジエチルスルホキシド等のスルホキシド系溶
媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムア
ミド等のホルムアミド系溶媒、N,N-ジメチルアセトアミ
ド、N,N-ジエチルアセトアミド等のアセトアミド系溶媒
を挙げることができる。これらを単独又は2種あるいは
3種以上の混合溶媒として用いることもできる。さら
に、これらの極性溶媒とともに、アセトン、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ベンゼンメチルセ
ロソルブ等のポリアミド酸の非溶媒との混合溶媒として
用いることもできる。
【0036】ところで、上記ポリアミド酸溶液を製造す
るために用いられる一般式(6)で表されるエステルジ
アミンとしては、あらゆる構造のエステルジアミンが使
用可能であるが、具体的には、一般式(6)中のR4
として、化39
【化39】 を挙げることができる。より具体的には、諸特性のバラ
ンス面から化40
【化40】 を主成分とすることが好適である。
【0037】また、一般式(7)で表されるジアミンと
しては、本質的には2価の有機基ならあらゆるものが使
用可能であるが、具体的には一般式(7)中のR6 基と
して、化41、化42
【化41】
【化42】 等を挙げることができる。より具体的には、諸特性のバ
ランス面から化43
【化43】 の少なくとも1種類以上を主成分とすることが好適であ
る。
【0038】また、一般式(8)で表されるエステル酸
二無水物としては、あらゆる構造のエステル酸二無水物
が使用可能であるが、具体的には、一般式(8)中のR
1 基として化44
【化44】 を挙げることができる。より具体的には、諸特性のバラ
ンス面から、化45
【化45】 を主成分とすることが好適である。
【0039】また、一般式(9)で表される有機テトラ
カルボン酸二無水物としては、あらゆる構造の有機テト
ラカルボン酸二無水物が使用可能であるが、具体的に
は、一般式(9)中のR5 基として、化46、化47
【化46】
【化47】 を挙げることができる。これらの有機テトラカルボン酸
二無水物を単独で、又は2種以上組み合わせて用いても
よい。より具体的には、諸特性のバランス面から化48
【化48】 の少なくとも1種以上を主成分とすることが好適であ
る。
【0040】以上の方法で一般式(1)で表される熱可
塑性ポリイミド樹脂の前駆体であるポリアミド酸溶液が
得られるが、このポリアミド酸溶液から、一般式(1)
で表される熱可塑性ポリイミド樹脂を得るためには、熱
的、もしくは化学的に脱水閉環(イミド化)する方法を
用いればよい。
【0041】例を挙げて説明すると、熱的に脱水閉環
(イミド化)する方法では、上記ポリアミド酸重合体の
溶液を支持板、PET等の有機フィルム、ドラムあるい
はエンドレスベルト等の支持体上に流延又は塗布して膜
状となし、乾燥させて自己支持性を有する膜を得る。こ
の乾燥は150℃以下の温度で約5〜90分間行うのが
好ましい。次いで、これを更に加熱して乾燥させてイミ
ド化し、本発明に用いる熱可塑性ポリイミド重合体より
なるポリイミド膜を得る。加熱の際の温度は150〜3
50℃の範囲の温度が好ましく、特には250〜300
℃が好ましい。加熱の際の昇温速度には制限はないが、
徐々に加熱し、最高温度が上記温度になるようにするの
が好ましい。加熱時間は、フィルム厚みや最高温度によ
って異なるが、一般には最高温度に達してから10秒〜
10分の範囲が好ましい。自己支持性を有する膜を加熱
する際は、支持体から引きはがし、その状態で端部を固
定して加熱すると線膨張係数が小さい重合体が得られる
ので好ましい。
【0042】また、化学的に脱水閉環(イミド化)する
方法では、上記ポリアミド酸重合体の溶液に化学量論以
上の脱水剤と触媒量の第3級アミンを加え、熱的に脱水
する場合と同様の方法で処理すると、熱的に脱水する場
合より短時間で所望のポリイミド膜が得られる。
【0043】熱的にイミド化する方法、化学的にイミド
化する方法を比較すると化学的方法による方が得られる
ポリイミドの機械的強度が大きく、且つ線膨張係数が小
さくなるという利点がある。なお、熱的方法と化学的方
法とを併用しても良い。
【0044】ここで、一般式(1)で表される熱可塑性
ポリイミド樹脂におけるブロック単位の繰り返し数l,
m,nは0又は1以上の正の整数であり、かつlとmと
の和は1以上であれば良いが、特に繰り返し数l,m,
nはいずれも15以下が好ましい。何故ならば、繰り返
し数l,mの和に対して、繰り返し数nがその15倍を
超えると重合比が偏り、共重合することの効果が小さく
なるからであり、具体的には低温接着性が認めにくくな
るからである。また、重合体1分子中にl,m,nの値
が異なる単位が存在しても良いが、特にl,m,nの値
が一定であることが好ましい。
【0045】また、ブロックの繰り返し数tは1以上の
正の整数であれば良く、この熱可塑性ポリイミド樹脂の
分子量は特に規制されるものではないが、生成されるポ
リイミド接着剤の強度を維持するためには、数平均分子
量が1万以上であることが好ましい。なお、ポリイミド
樹脂の分子量は直接測定が困難な場合が多く、このよう
なときには間接的な方法によって推測による測定がなさ
れる。例えばポリイミド重合体がポリアミド酸から合成
される場合には、ポリアミド酸の分子量に相当する値を
ポリイミドの分子量とする。
【0046】このようにして、本発明において接着剤層
として好ましく用いられる一般式(1)で表される熱可
塑性ポリイミド樹脂からなるフィルムを得ることができ
るのである。
【0047】また、一般式(2)で表される熱可塑性ポ
リイミド樹脂の場合は、有機溶媒溶液中で、上述と同様
にジアミン成分と酸二無水物成分を重合させてポリアミ
ド酸溶液を得ればよいが、その手順として、一般式
(8)で表されるエステル酸二無水物を、好ましくは1
0℃以上、望ましくは、40℃以上で有機溶媒中に溶解
させ、該溶液中に一般式(7)で表されるジアミンの固
体もしくは有機溶媒による溶液もしくはスラリーを添加
して反応させた後、最後に第3成分の酸二無水物として
一般式(9)で表される少なくとも1種の有機テトラカ
ルボン酸二無水物を加えて反応させると、高粘度のすな
わち高分子量を有するポリアミド酸溶液を得ることがで
き、機械強度に優れたフィルムが得られ好ましい。
【0048】より具体的には、一般式(8)のエステル
酸二無水物aモルに対して過剰量の一般式(7)のジア
ミンbモルを反応させ、まずアミン基を両末端に有する
テレケリックなポリアミド酸溶液を調整した後に、ジア
ミン化合物と酸二無水物のモル比が実質的に等モルとな
るように、すなわち、ほぼb=a+cとなるように、c
モルの一般式(9)の有機テトラカルボン酸二無水物を
加えることにより高分子量のポリアミド酸溶液が得られ
るのである。なお、第3成分の酸二無水物は、有機溶媒
による溶液もしくはスラリーもしくは固体のままでポリ
アミド酸溶液中に添加することが出来るが、好適には、
粉体で添加することが望ましい。
【0049】なお、この場合、一般式(7)(8)
(9)で表されるジアミン若しくは酸二無水物としては
上記同様のものを例示できるが、特には、一般式(8)
中のR1基は化49
【化49】 から、一般式(9)中のR5 基は化50
【化50】 から、一般式(7)中のR6 基は化51
【化51】 から選択されるのが好ましい。
【0050】なお、かかる一般式(2)で表される熱可
塑性ポリイミド樹脂における繰り返し数sは1以上の整
数であればよく、好ましくは、上記同様の理由から15
以下であることが好ましい。
【0051】また、一般式(3)及び一般式(4)で表
される繰り返し単位(A)及び(B)を有し、上記繰り
返し単位(A)(B)のモル分率(〔A〕/〔B〕)
が、50/50〜99/1である熱可塑性ポリイミド樹
脂の前駆体は、上述の一般式(6)及び一般式(7)で
表される酸無水物成分の割合を、モル比が50:50〜
99:1の範囲で用い、一般式(5)で表されるジアミ
ンを酸無水物成分の総量と等モル量用いて反応させるこ
とにより得られる。かかる反応においては、上記ジアミ
ンの溶液中に、上記酸二無水物成分の混合物を、固体若
しくは有機溶媒による溶液若しくはスラリーの形で添加
させても、その逆に酸二無水物成分の混合物の溶液中
に、ジアミンの固体若しくは有機溶媒による溶液若しく
はスラリーの形で添加してもよい。
【0052】なお、一般式(7)(8)(9)で表され
るジアミン若しくは酸二無水物としては、上記同様のも
のが好ましく用いられる。
【0053】また、一般式(5)で表される熱可塑性ポ
リイミド樹脂の場合は、化52
【化52】 で示される2,2-ビス〔4-(4-アミノフェノキシ)フェニ
ル〕プロパン(以下、BAPPという。)を有機溶媒中
に溶解若しくは拡散させ、一般式(9)で表される少な
くとも1種の有機テトラカルボン酸二無水物を固体若し
くは有機溶媒に溶解させた溶液の形で添加して反応させ
た後、一般式(8)で表される少なくとも1種のエステ
ル酸二無水物を添加し、更にBAPPと一般式(10) H2 N−R7 −NH2 (10) (式中、R7 は2価の有機基である。)で表されるジア
ミンを添加して反応させることにより、その前駆体であ
るポリアミド酸溶液を得ることができる。
【0054】なお、式中、R1 基及びR5 基については
上述と同様の基を示し、R7 基については、特に化53
【化53】 から選択されるのが好ましい。
【0055】この一般式(5)中の繰り返し数y,z
は、各々0又は1以上の整数であるが、yとzの和が1
以上でなければならない。但し、y,zは、上記同様の
理由から15以下であることが好ましい。また繰り返し
数xで示されるブロック単位は、充分な機械強度を発現
するために1以上の整数でなければならず、これは、フ
ィルムに対する自己支持性の付与にも寄与する。なお、
1分子中にy,zの異なる単位が存在してもよいが、
y,zの値が同一であることが好ましい。
【0056】これらの構造の熱可塑性ポリイミド樹脂の
分子量は、特に規制されるものではないが、生成される
ポリイミド樹脂の強度を維持するためには、数平均分子
量が5万以上、更には8万以上、特には10万以上、更
に好ましくは12万以上が好ましい。
【0057】このようにして得られた上記特定構造の熱
可塑性ポリイミド樹脂は、ポリイミド系のフィルム接着
剤として用いることができるもので、その組成により9
0℃から300℃の間で明確なガラス転移点を持ち、ガ
ラス転移点に近い温度で加熱圧着することにより優れた
接着性を示し、低温での接着性に優れているとともに、
優れた耐熱性を示すものである。また、20℃の純水中
に24時間浸した時の吸水率が1%程度という低吸水率
を示す。その他、放射線の照射によって変質・変色など
が生じない耐放射線性が確認されているなど、優れた特
性を併せ有している。
【0058】すなわち、この熱可塑性ポリイミド樹脂
は、比較的低温でしかも短時間で優れた接着性を示す接
着剤層となり、半導体モジュールの製造工程において、
非常に細く形成されたインナーリードであっても、半導
体チップと強固に接着させることができ、本発明の半導
体モジュールは、製造時に半導体チップが接着時の加熱
による影響を受けることなく、生産性にも優れたものと
なる。しかも、接着剤層の吸水率が低いことにより、パ
ッケージ構造の内部に水分が封入されるために生ずるパ
ッケージクラックの発生がなく、パッケージの信頼性が
大幅に向上されることとなる。また、本発明の半導体モ
ジュールは、接着剤層の耐熱性が優れているためにリフ
ロー半田時や温度サイクルなどの熱応力を受けたときに
界面が剥離することがなく、更には、放射線を受ける可
能性がある機器への利用を図ることもできる。
【0059】以上、本発明に係る電子モジュールの1例
として、半導体モジュールの実施例を説明したが、本発
明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、例
えば、図4に示すように、リードフレーム12の上に接
着剤層18を介して半導体チップ16を固定してなるよ
うなCOL構造の半導体モジュール26であってもよ
い。
【0060】また、図5に示す半導体モジュール28の
ように、放熱板30をリードフレーム32に接着剤層1
8を介して一体化してなる熱放散型リードフレームの上
面に半導体チップ34を接着剤層18により接着し、モ
ールド樹脂36で封止してパッケージ化したり、図6に
示す半導体モジュール38のように、放熱板30のリー
ドフレーム32と反対側の面をモールド樹脂36より露
出させたものであってもよい。
【0061】また、図7に示す半導体モジュール40の
ように、銅箔42とポリイミドフィルム44とを本発明
にいう接着剤18により接着してなる3層構造のTAB
テープを用い、半導体チップ46とTABインナーリー
ド48とをワイヤを用いずに接合し、樹脂50で封止し
てパッケージ化したものであってもよい。
【0062】その他、図面は省略するが、本発明にいう
接着剤は、樹脂で封止してパッケージ化されパッケージ
内に接着剤層を含むような構造の半導体モジュールにお
いて好ましく用いることができ、いかなる構造の半導体
モジュールに適用してもよい。また、本発明は上述した
ような半導体モジュールに限定するものではなく、その
他の電子素子を用いた電子モジュールについても適用で
きるものであり、その他、本発明はその趣旨を逸脱しな
い範囲内で当業者の知識に基づき、種々なる改良、変
更、修正を加えた態様で実施しうるものである。
【0063】以下、実施例により本発明で接着剤層とし
て用いられる熱可塑性ポリイミド樹脂をより具体的に説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。なお、実施例中、得られた熱可塑性ポリイミ
ドフィルムは、IR測定により、1780cm-1にイミ
ドカルボニル基による特性吸収を有することを確認し
た。
【0064】実施例 1 50mlのメスフラスコ(1) に2,2-ビス[4-(4-アミノフェ
ノキシ)フェニル] プロパン(以下、BAPPとい
う。)16.9g及びジメチルホルムアミド(以下、D
MFという。)25.4gを採り、スターラーを用いて
攪拌して充分溶かした。更に、他の50mlのメスフラス
コ(2) にBAPP1.0g、DMF10.0gを採り、
充分溶かした。他方、攪拌機を備えた500mlの三口フ
ラスコに2,2-ビス (4-ヒドロキシフェニル) プロパンジ
ベンゾエート- 3,3',4,4'-テトラカルボン酸二無水物
(以下、ESDAという。)化54
【化54】 11.9gとピロメリット酸二無水物(以下、PMDA
という。)4.5g、及びDMF25.0gを入れ、氷
水で冷しつつ、かつフラスコ中の雰囲気を窒素置換しな
がら攪拌し、充分溶かした。事前に用意した50mlのメ
スフラスコ(1) 中のBAPP溶液を攪拌しながら三口フ
ラスコ中に速やかに投入した。約30分間攪拌しながら
放置した後、メスフラスコ(2) 中のBAPP溶液を三口
フラスコ中の溶液の粘度に注目しながら三口フラスコ中
に徐々に投入した。最大粘度に達した後、BAPP溶液
の投入を終了し、1時間攪拌しながら放置した。その
後、DMFを78.2g加えて攪拌し、ポリアミド酸溶
液を得た。
【0065】このポリアミド酸溶液をPETフィルム上
に塗布し、80℃で25分間加熱した後、PETフィル
ム上から剥がし、金属支持体に固定した後、150℃、
200℃、250℃、300℃で各5分間加熱してイミ
ド化させ、一般式(1)で表される25μm厚の熱可塑
性ポリイミドフィルムを得た。
【0066】得られた熱可塑性ポリイミドフィルムにつ
いて、吸水率(%)、ガラス転移点(℃)、誘電率を測
定し、更に、接着性の評価を行った。吸水率について
は、ASTM D−570に従い、20℃の純水中に2
4時間浸した後の重量変化率を測定し、ガラス転移点に
ついてはTMA法により、誘電率についてはQメーター
法(常態、1MHz)により測定した。また、接着性に
ついては、ポリイミドフィルムと上記得られた熱可塑性
ポリイミドフィルムと銅箔(35μm厚)を重ね合わ
せ、300℃、2.2cm/min の速度でラミネートして
銅張積層板を作製し、JIS K6481に従いピール
強度(kg/cm)を測定して接着性を評価した。その結果
を表1に示す。
【0067】
【表1】
【0068】実施例 2 50mlのメスフラスコ(3) にESDA1.0g及びDM
F10.0gを採り、スターラーを用いて攪拌して充分
溶かした。他方、攪拌機を備えた500mlの三口フラス
コに2,2-ビス (4-アミノベンジルオキシフェニル) プロ
パン(以下、BABPPという。)化55
【化55】 を12.9g及びDMF38.7gを入れ、フラスコ中
の雰囲気を窒素置換しながら攪拌し、充分溶かした。次
に、100mlのナスフラスコ(4) にESDA14.9g
を採取し、BABPP溶液中に固体状で添加した。さら
に、このナスフラスコ(4) 中の壁面に残存付着するES
DAを37.7gのDMFにより溶かし、三口フラスコ
中へ流し入れた。約1時間攪拌しながら放置した後、事
前に用意した50mlのメスフラスコ(3) 中のESDA溶
液を三口フラスコ中の溶液の粘度に注目しながら三口フ
ラスコ中に徐々に投入した。最大粘度に達した後、ES
DA溶液の投入を終了し、1時間攪拌しながら放置し、
ポリアミド酸溶液を得た。
【0069】以下、実施例1と同様にして一般式(1)
で表される25μm厚の熱可塑性ポリイミドフィルムを
得て、その吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電
率を測定し、更に接着性の評価(kg/cm)を行った。そ
の結果を表1に示す。
【0070】実施例 3 ESDAをPMDAに変えた以外は、実施例2と同様に
してポリアミド酸溶液を得た。なお、攪拌機を備えた5
00mlの三口フラスコには、BABPPを23.3g及
びDMF50.0gを入れ、ナスフラスコ(4) 中のPM
DAは9.9gとし、ナスフラスコ(4) 中の側面に残存
付着するPMDAは19.8gのDMFにより溶かし、
三口フラスコ中へ流し入れた。
【0071】以下、実施例1と同様にして一般式(1)
で表される熱可塑性ポリイミドフィルムを得て、その吸
水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電率を測定し、
更に接着性の評価(kg/cm)を行った。その結果を表1
に示す。
【0072】実施例 4 攪拌機を備えた500ml三口フラスコに、ESDA4
0.3g(70mmol)及DMF150gを採り、スター
ラーを用いて攪拌し、40℃の雰囲気温度で充分溶かし
た。一方、50mlのマイエル(5) に、ジアミン成分とし
て 4,4'-ジアミノジフェニルエーテル(以下、ODAと
いう。)を20.0g(100mmol)採取し、三口フラ
スコ中に添加して約30分間攪拌し、充分反応させた。
その後、別の50mlのマイエル(6) に、第3成分の酸二
無水物としてPMDAを6.54g(30mmol)採取
し、反応溶液の粘度に注目しながら三口フラスコ中に徐
々に投入した。最大粘度に達した後、PMDA粉体の投
入を終了し、一時間攪拌しながら放置し、ポリアミド酸
溶液を得た。粘度をB型粘度計で測定したところ、35
00ポイズを示した。
【0073】このポリアミド酸溶液の100gを測り採
り、11.37gの無水酢酸と11.18gのイソキノ
リンと11.95gのDMFからなるケミカルキュア剤
を加えて、PETフィルム上に流延塗布し、80℃で2
5分間加熱し、PETフィルムをはがした後、150
℃、200℃で各25分間加熱しイミド化させ、一般式
(2)で表される25μmの熱可塑性ポリイミドフィル
ムを得た。
【0074】得られたフィルムについて、実施例1と同
様にして吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電率
を測定し、更に接着性の評価(kg/cm)を行った。その
結果を表2に示す。
【0075】
【表2】
【0076】実施例 5 実施例4において、第3成分の酸二無水物として、PM
DAの代わりに9.6g(30mmol)のベンゾフェノン
テトラカルボン酸二無水物(以下、BTDAという。)
を用いる他は、実質的に実施例4と同様の操作で、23
50ポイズのポリアミド酸溶液を得て、一般式(2)で
表される25μm厚の熱可塑性ポリイミドフィルムを作
製した。得られたフィルムについて、実施例1と同様に
して吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電率を測
定し、更に接着性の評価(kg/cm)を行った。その結果
を表2に示す。
【0077】実施例 6 実施例4において、第3成分の酸二無水物として、PM
DAの代わりに9.2g(30mmol)のオキシジフタリ
ック酸二無水物(ODPA)を用いる他は、実質的に実
施例4と同様の操作で、2000ポイズのポリアミド酸
溶液を得て、一般式(2)で表される25μm厚の熱可
塑性ポリイミドフィルムを作製した。得られたフィルム
について、実施例1と同様にして吸水率(%)、ガラス
転移点(℃)及び誘電率を測定し、更に接着性の評価
(kg/cm)を行った。その結果を表2に示す。
【0078】実施例 7 実施例4において、第3成分の酸二無水物として、PM
DAの代わりに8.9g(30mmol)のビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物(BPDA)を用いる他は、実質
的に実施例4と同様の操作で、2050ポイズのポリア
ミド酸溶液を得て、一般式(2)で表される25μm厚
の熱可塑性ポリイミドフィルムを作製した。得られたフ
ィルムについて、実施例1と同様にして吸水率(%)、
ガラス転移点(℃)及び誘電率を測定し、更に接着性の
評価(kg/cm)を行った。その結果を表2に示す。
【0079】実施例 8〜11 実施例4〜7において、ジアミン成分として、ODAの
代わりに10.8g(100mmol)のパラフェニレンジ
アミン(PPDA)を反応系に導入した他は、実質的に
実施例4〜7と同様の操作で、それぞれ3200ポイ
ズ、2600ポイズ、2500ポイズ、2000ポイズ
のポリアミド酸溶液を得た。そして、実施例4と同様の
方法で製膜し、一般式(2)で表される25μm厚の熱
可塑性ポリイミドフィルムを作製し、得られたフィルム
について、実施例1と同様にして吸水率(%)、ガラス
転移点(℃)及び誘電率を測定し、更に接着性の評価
(kg/cm)を行った。その結果を表2に示す。
【0080】実施例 12〜15 実施例4〜7において、ジアミン成分として、ODAの
代わりに41.1g(100mmol)のBAPPを反応系
に導入した他は、実質的に実施例4〜7と同様の操作
で、それぞれ2600ポイズ、2500ポイズ、200
0ポイズ、1750ポイズのポリアミド酸溶液を得た。
そして、実施例4と同様の方法で製膜し、一般式(2)
で表される25μm厚の熱可塑性ポリイミドフィルムを
作製し、得られたフィルムについて、実施例1と同様に
して吸水率(%)、ガラス転移点kg/cm)及び誘電率を
測定し、更に接着性の評価(kg/cm)を行った。その結
果を表2に示す。
【0081】比較例 1 実施例4〜15において、ESDAとジアミン成分の添
加順序を逆にした他は、実質的に実施例4〜15と同様
の操作で、12種類のポリアミド酸を合成したが、いず
れも粘度は5ポイズ以下であった。また、フィルム形成
能がなく、強靱なフィルムを得ることはできなかった。
【0082】実施例 16〜27 実施例4〜15において、ESDAの代わりにエチレン
グリコールビストリメリット酸二無水物(TMEG)を
28.7g(70mmol)を用いた以外は、実質的に実施
例4〜15と同様の操作で、いずれも2000ポイズ以
上の高粘度のポリアミド酸溶液を12種類得た。そし
て、実施例4と同様にして一般式(2)で表される25
μm厚の熱可塑性ポリイミドフィルムを作製し、得られ
たフィルムについて、実施例1と同様にして吸水率
(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電率を測定し、更に
接着性の評価(kg/cm)を行った。その結果を表3に示
す。
【0083】
【表3】
【0084】比較例 2 実施例16〜27において、TMEGとジアミン成分の
添加順序を逆にした他は、実質的に実施例16〜27と
同様の操作で、12種類のポリアミド酸を合成したが、
いずれも粘度は5ポイズ以下であった。また、フィルム
形成能がなく、強靱なフィルムを得ることはできなかっ
た。
【0085】実施例 28〜30 攪拌機を備えた500ml三口セパラブルフラスコ(1) に
BAPP16.4g(40mmol)とDMFを入れ、窒素
雰囲気下で攪拌し充分溶かした。次に、50mlナスフラ
スコ(2) にBTDA及びTMEGを所定の割合で採取
し、セパラブルフラスコ(1) のBAPP溶液中に固体状
で添加し、ナスフラスコ(2) の壁面は5gのDMFによ
り洗浄してセパラブルフラスコ(1) 中へ流し入れた。約
1時間攪拌しながら放置した後、0.4gのTMEGを
5.0gのDMFに溶かした溶液を、セパラブルフラス
コ(1) 中に、該セパラブルフラスコ(1) 中のワニス粘度
に注意しながら徐々に投入した。最大粘度に達した後、
TMEG溶液の投入を終了し、ポリアミド酸溶液を得
た。セパラブルフラスコ(1) 中のDMFの使用量、及び
BTDA,TMEGの使用量は、それぞれ表4に示す通
りである。
【0086】
【表4】
【0087】そして、実施例4と同様の方法で製膜し、
前記繰り返し単位(A)(B)のモル分率(〔A〕/
〔B〕)が50:50〜99:1の範囲にある3種類の
熱可塑性ポリイミドフィルム(25μm厚)を作製し、
得られたフィルムについて、実施例1と同様にして吸水
率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電率を測定した。
また接着性の評価は、得られたポリイミドフィルムの両
面に銅箔(35μm厚)を配置して250℃、20kg/
cm2 で10分間加熱プレスすることにより両面銅張積層
板を得て、該両面銅張積層板を用いてJIS K648
1に従いピール強度(kg/cm)測定して行った。その結
果を表5に示す。
【0088】
【表5】
【0089】実施例 31〜33 実施例28〜30において、TMEGの代わりにESD
Aを用いる以外は、実質的に実施例28〜30と同様に
してポリアミド酸溶液を得た。それぞれのセパラブルフ
ラスコ(1) 中のDMFの使用量、及びBTDA,ESD
Aの使用量を表4に示す。そして、実施例4と同様にし
て上記繰り返し単位(A)(B)のモル分率(〔A〕/
〔B〕)が50:50〜99:1の範囲にある3種類の
熱可塑性ポリイミドフィルム(25μm厚)を作製し、
得られたフィルムについて、実施例28〜30と同様に
して吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電率を測
定し、更に接着性の評価(kg/cm)を行った。その結果
を表5に示す。
【0090】比較例 3 比較のため、BTDAとBAPPからなる熱可塑性ポリ
イミドフィルムを、実質的に実施例28と同様にして作
製し、その吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電
率を測定し、更に接着性の評価(kg/cm)を行い、その
結果を表5に示した。なお、セパラブルフラスコ(1) 中
のDMFの使用量、及びBTDAの使用量は表4に示す
通りである。
【0091】比較例 4,5 比較のため、EGAD又はESDAの割合を少なくした
熱可塑性ポリイミドフィルムを、実質的に実施例28又
は実施31と同様にして作製し、各フィルムについて、
吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電率を測定
し、更に接着性の評価(kg/cm)を行い、その結果を表
5に示した。なお、それぞれのセパラブルフラスコ(1)
中のDMFの使用量、及びBTDA,TMEG,ESD
Aの使用量は表4に示す通りである。
【0092】実施例 34 窒素置換した500mlの三口フラスコにBTDA16.
9gと、DMF143gを採り、スターラーを用いて攪
拌して充分に溶解させた。続いて、21.6gのBAP
PをDMF10gを用いて投入し、系を氷水で冷しなが
ら反応させた。さらに、38gのTMEGをDMF75
gを用いて投入した。23.6gのBAPP、11.5
2gの1,3-ビス (3-アミノフェノキシ)ベンゼン(以
下、APBという。)をDMF75gを用いて投入し、
系を氷水で冷しながら反応させた。そして、三口フラス
コ中の溶液の粘度に注目しながら、2.06gのTME
GをDMF40gに溶かした溶液を三口フラスコ内に徐
々に投入し、最大粘度に達したところで、TMEG溶液
の投入を終了し、1時間攪拌しながら放置した。その
後、DMFを40g加えて攪拌し、ポリアミド酸溶液を
得た。表6に、その組成とポリアミド酸溶液の到達粘度
を示す。
【0093】
【表6】
【0094】そして、実施例1と同様にして一般式
(5)で表される25μmの熱可塑性ポリイミドフィル
ムを作製し、その吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及
び誘電率を測定した。また、接着性については、電解銅
箔(35μm厚)と得られた熱可塑性ポリイミドフィル
ムとアピカル50NPI(50μm厚ポリイミドフィル
ム;登録商標,鐘淵化学工業(株)製)を重ね合わせ
て、250℃、30kg/cm22 10分間加熱プレスす
ることにより、フレキシブル銅張板(FCCL)を作製
し、該FCCLを用いてJIS C6481に準拠して
ピール強度(kg/cm)を測定して評価した。その結果を
表7に示す。
【0095】
【表7】
【0096】実施例 35 実施例34において、APBを11.6gのビス(2-(4-
アミノフェノキシ) エチル) エーテルに変えた以外は、
実質的に実施例34と同様にしてポリアミド酸溶液を得
た。その組成とポリアミド酸溶液の到達粘度を表6に示
す。そして、実施例1と同様にして一般式(5)で表さ
れる25μm厚の熱可塑性ポリイミドフィルムを作製
し、その吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電率
を測定し、更に、実施例34と同様にして接着性を評価
(kg/cm)した。その結果を表7に示す。
【0097】なお、ビス(2-(4-アミノフェノキシ) エチ
ル) エーテルは、以下の方法で合成した。
【0098】〔1〕 p−ニトロフェノールNa塩の合
成 メカニカルスターラーを取りつけた容量1リットルのセ
パラブルフラスコに、192.99g(1.39 mol)
のp−ニトロフェノールと55.5g(1.39 mol)
の水酸化ナトリウムを水500ccに溶解させた水溶液
を仕込んだ。100℃で4時間反応させた後、室温に戻
した。このまま反応溶液を1夜静置したところ、結晶が
析出してきたので、濾過床上で結晶を集めた。水を取り
除く為に、トルエンで結晶を洗浄し、乾燥させたとこ
ろ、165.57g(収率;70.3%)のNa塩を得
た。
【0099】〔2〕 ビス(2-(4-ニトロフェノキシ)エ
チル)エーテルの合成 次いで、滴下漏斗とメカニカルスターラーを取りつけた
1リットル容のセパラブルフラスコに、このp−ニトロ
フェノールNa塩74.5g(0.46 mol)とDMF
250mlを仕込み、反応系を140℃にした。Na塩が
完全に溶解した後、滴下漏斗より、33g(0.23 m
ol) のジクロロエチルエーテルをゆっくり滴下した。1
夜反応を続けた後、反応溶液を大量の水にあけ、沈澱物
を得た。沈澱を吸引濾過により集めた後、トルエンを溶
媒として再結晶操作を行ったところ、56.66g(収
率;70.3%)のジニトロ体;ビス(2-(4-ニトロフェ
ノキシ)エチル)エーテルを得た。融点は、157℃
(文献値;157℃)であった。
【0100】〔3〕 ビス(2-(4-アミノフェノキシ)エ
チル)エーテルの合成 そして、ジム漏斗還流冷却管、滴下漏斗とメカニカルス
ターラーを取りつけた1リットル容のセパラブルフラス
コに、このビス(2-(4-ニトロフェノキシ)エチル)エー
テル23.63g(0.067 mol) とエタノール50
0mlと10%のパラジウム活性炭素3gを仕込み、還流
させた。還流を続けた後に、滴下漏斗により、16g
(0.135 mol) のヒドラジン水和物をゆっくり滴下
し、1夜還流を続けた後、セライト床を用いて減圧下に
パラジウム活性炭素を濾過した。溶媒を減圧下に留去し
たところ、固体状の粗生成物が得られた。エタノールを
を溶媒として再結晶操作を行ったところ、15.9g
(収率;81.8%)のジアミン;ビス(2-(4-アミノフ
ェノキシ)エチル)エーテルが得られた。融点は、6
0.7℃(文献値;60℃)であった。
【0101】実施例 36 実施例34において、APBを11.52gの1,3-ビス
(4-アミノフェノキシ) ベンゼンに変えた以外は、実質
的に実施例34と同様にしてポリアミド酸溶液を得た。
その組成とポリアミド酸溶液の到達粘度を表6に示す。
そして、実施例1と同様の方法で製膜して一般式(5)
で表される25μm厚の熱可塑性ポリイミドフィルムを
作製し、その吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘
電率を測定し、また、実施例34と同様にして接着性を
評価(kg/cm)した。その結果を表7に示す。
【0102】実施例 37〜39 実施例34〜36において、TMEGを56.16gの
ESDAに変えた以外は、実質的に実施例34〜36と
同様にして3種類のポリアミド酸溶液を得た。その組成
とポリアミド酸溶液の到達粘度を表6に示す。そして、
実施例1と同様の方法で製膜して一般式(5)で表され
る25μm厚の熱可塑性ポリイミドフィルムを作製し、
それぞれの吸水率(%)、ガラス転移点(℃)及び誘電
率を測定し、また、実施例34と同様にして接着性を評
価(kg/cm)した。その結果を表7に示す。
【0103】比較例 6 比較のため、PMDAとBAPPから25μm厚の熱可
塑性ポリイミドフィルムを作製し、その吸水率(%)、
ガラス転移点(℃)及び誘電率を測定した。また、実施
例34と同様にして接着性を評価しようとしたが、融着
せず、積層できなかった。その結果を表7に示す。な
お、その組成とポリアミド酸溶液の到達粘度は表6に示
す通りである。
【0104】比較例 7 比較のため、BTDAとBAPPから25μm厚の熱可
塑性ポリイミドフィルムを作製し、その吸水率(%)、
ガラス転移点(℃)及び誘電率を測定し、また、実施例
34と同様にして接着性を評価(kg/cm)した。その結
果を表7に示す。なお、その組成とポリアミド酸溶液の
到達粘度は表6に示す通りである。
【0105】
【発明の効果】以上のように、本発明における特定構造
の熱可塑性ポリイミド樹脂は、耐熱性に優れるととも
に、低温での接着性に優れ、かつ低吸水率を示すもので
あり、かかる熱可塑性ポリイミド樹脂を接着剤層として
用いた本発明の電子モジュールは、従来のようにパッケ
ージ構造としたときの接着剤層に吸水した水分が、はん
だ付けの時の熱によって水蒸気化してパッケージにクラ
ックが発生したり破裂したりすることがなく、本発明に
より電子モジュールの信頼性が向上する。また、本発明
の電子モジュールにおいて、インナーリードと半導体チ
ップの接続部は、かかる接着剤層により絶縁されてお
り、他の絶縁性フィルムを介して接着させる必要がな
く、また、低温短時間で接着させることができるため
に、本発明の電子モジュールは生産性にも優れたものと
なるなど、本発明は電子モジュールの実用化に貢献する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子モジュールの1実施例である
半導体モジュールの1例を示した断面説明図である。
【図2】本発明に係る電子モジュールに用いられる接着
剤層の他の実施例を示した斜視説明図である。
【図3】本発明に係る電子モジュールにおける接着剤層
の形成方法の他の例を示した断面説明図である。
【図4】本発明に係る電子モジュールの他の実施例であ
る半導体モジュールの他の例を示した断面説明図であ
る。
【図5】本発明に係る電子モジュールの更に他の実施例
である半導体モジュールの更に他の例を示した断面説明
図である。
【図6】本発明に係る電子モジュールの更に他の実施例
である半導体モジュールの更に他の例を示した断面説明
図である。
【図7】本発明に係る電子モジュールの更に他の実施例
である半導体モジュールの更に他の例を示した断面説明
図である。
【符号の説明】
10,26,28,38,40;半導体モジュール 12,32,52;リードフレーム 16,34,46;半導体チップ 18;接着剤層 24,36,50;樹脂

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともリードフレームと電子素子と
    が直接又は間接に接着剤層により接合され、該リードフ
    レームの一部を除き樹脂にて封止された電子モジュール
    において、前記接着剤層が、一般式(1)化1 【化1】 (式中、R1 ,R2 ,R4 ,R6 は2価の有機基、
    3 ,R5 は4価の芳香族基を示す。また、l,m,n
    は0又は1以上の正の整数であり、かつl,mの和が1
    以上であり、tは1以上の正の整数を表す。)で表され
    る熱可塑性ポリイミド樹脂からなることを特徴とする電
    子モジュール。
  2. 【請求項2】 前記一般式(1)中のR1 が化2 【化2】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項1に記載する電子モジュ
    ール。
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)中のR2 が化3 【化3】 に示す2価の芳香族基の群から選択される少なくとも1
    種であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
    する電子モジュール。
  4. 【請求項4】 前記一般式(1)中のR3 が化4 【化4】 に示す4価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれ
    かに記載する電子モジュール。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1)中のR4 が化5 【化5】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれ
    かに記載する電子モジュール。
  6. 【請求項6】 前記一般式(1)中のR5 が化6 【化6】 に示す4価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれ
    かに記載する電子モジュール。
  7. 【請求項7】 前記一般式(1)中のR6 が化7 【化7】 に示す2価の芳香族基の群から選択される少なくとも1
    種であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいず
    れかに記載する電子モジュール。
  8. 【請求項8】 少なくともリードフレームと電子素子と
    が直接又は間接に接着剤層により接合され、該リードフ
    レームの一部を除き樹脂にて封止された電子モジュール
    において、前記接着剤層が、一般式(2)化8 【化8】 (式中、R1 ,R5 ,R6 は前記同様の基を示し、Xは
    化9 【化9】 から選択される3価の結合基である。また、s,tは1
    以上の正の整数である。)で表される熱可塑性ポリイミ
    ド樹脂からなることを特徴とする電子モジュール。
  9. 【請求項9】 少なくともリードフレームと電子素子と
    が直接又は間接に接着剤層により接合され、該リードフ
    レームの一部を除き樹脂にて封止された電子モジュール
    において、前記接着剤層が、一般式(3)化10 【化10】 及び一般式(4) −X=R5 =X−R6 − (4) (式中、R1 ,R5 ,R6 ,Xは前記同様の基を示
    す。)で表される繰り返し単位(A)及び(B)を有
    し、上記繰り返し単位(A)(B)のモル分率(〔A〕
    /〔B〕)が、50/50〜99/1の範囲である熱可
    塑性ポリイミド樹脂からなることを特徴とする電子モジ
    ュール。
  10. 【請求項10】 前記一般式(2)(3)(4)中のR
    1 が化11 【化11】 から選択されるいずれかであり、R5 が、化12 【化12】 から選択されるいずれかであり、R6 が化13 【化13】 から選択されるいずれかであることを特徴とする請求項
    8又は請求項9に記載する電子モジュール。
  11. 【請求項11】 少なくともリードフレームと電子素子
    とが直接又は間接に接着剤層により接合され、該リード
    フレームの一部を除き樹脂にて封止された電子モジュー
    ルにおいて、前記接着剤層が、一般式(5)化14 【化14】 (式中、R1 ,R5 ,Xは前記同様の基を示し、R7
    2価の有機基を示す。また、y,zは0又は1以上の正
    の整数であり、yとzの和は1以上、x,tは1以上の
    整数である。)で表される熱可塑性ポリイミド樹脂から
    なることを特徴とする電子モジュール。
  12. 【請求項12】 前記一般式(5)において、R7 が化
    15 【化15】 に示す2価の有機基の群から選択される少なくとも1種
    であることを特徴とする請求項11に記載する電子モジ
    ュール。
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DE1996603442 DE69603442T2 (de) 1995-01-11 1996-01-11 Heisssiegelbares copolymer; pulver, folie, verbundwärmeisolierung, elektrisches modul und kondensator aus diesem copolymer hergestellt, und verfahren zur herstellung desselben
US08/714,072 US5932345A (en) 1995-01-11 1996-01-11 Thermally fusible adhesive copolymer, articles made therefrom, and method for producing the same
KR1019960704768A KR100394123B1 (ko) 1995-01-11 1996-01-11 열융착성을가진신규공중합체및그분립체및그필름및적층단열재및전자모듈및콘덴서및그제조방법
EP19960900447 EP0775716B1 (en) 1995-01-11 1996-01-11 Novel heat-fusible copolymer, and powder, film, laminated heat insulator, electronic module, and capacitor produced from said copolymer, and process for producing the same
PCT/JP1996/000049 WO1996021693A1 (en) 1995-01-11 1996-01-11 Novel heat-fusible copolymer, and powder, film, laminated heat insulator, electronic module, and capacitor produced from said copolymer, and process for producing the same
TW85101557A TW384297B (en) 1995-01-11 1996-02-08 Copolymer having thermal fusible adhesive property, and power particles, and film, and laminated heat insulating material, and method for producing thereof
TW86100851A TW413691B (en) 1995-01-11 1996-02-08 Heat-fusible copolymer for electronic module and capacitor

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002047472A (ja) * 2000-08-03 2002-02-12 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd ポリイミド系接着剤溶液およびそれを用いて得られるフィルム状接着部材、フィルム状積層部材
WO2007116979A1 (ja) * 2006-04-12 2007-10-18 Hitachi Chemical Company, Ltd. 封止充填剤用樹脂組成物、それを用いたフリップチップ実装法及びフリップチップ実装品
JP2010248348A (ja) * 2009-04-14 2010-11-04 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 熱伝導性接着剤
JP2011009756A (ja) * 2010-07-12 2011-01-13 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 磁電変換素子の製造方法

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