JPH08283674A - 化粧シート及び化粧シート貼着材料の製造方法 - Google Patents

化粧シート及び化粧シート貼着材料の製造方法

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JPH08283674A
JPH08283674A JP7113684A JP11368495A JPH08283674A JP H08283674 A JPH08283674 A JP H08283674A JP 7113684 A JP7113684 A JP 7113684A JP 11368495 A JP11368495 A JP 11368495A JP H08283674 A JPH08283674 A JP H08283674A
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JP
Japan
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decorative sheet
heat
cross
sensitive
layer
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JP7113684A
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English (en)
Inventor
Yuka Imai
ゆか 今井
Kenjiro Kuroda
健二郎 黒田
Tatsuya Morimitsu
達也 守満
Yoshiaki Shiina
義明 椎名
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 化粧シートをパーティクルボードカールに貼
着する際に、カールや紙切れを生じさせずに、強固かつ
均一に貼着できるようにし、加えて化粧シート自体の保
存安定性を高める。 【構成】 接着性材料と粘着付与剤と固体可塑剤とを含
有する感熱遅延型粘着剤層3及び該感熱遅延型粘着剤層
3を架橋させるための架橋剤を含有する架橋剤含有層2
を、この順で又は逆の順で基材1上に積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばパーティクルボ
ードやMDF(Middle Density Fib
er board)等の家具部材、ハウジング部材に接
着する化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建物の内装材料や家具用材料
としてパーティクルボードやベニアなどが広く使用され
ており、これらに木目などの装飾模様を付与することに
よりその商品価値を高めることが行われている。例え
ば、塩化ビニルシート基材上に木目などの模様が印刷さ
れた塩化ビニル化粧シートを、そのシートの非印刷面に
接着剤を塗工しながらパーティクルボードなどへ接着す
ることが行われている。最近では、製造コストの低減と
環境問題への配慮から、塩化ビニル化粧シートに代え
て、基材として紙を使用した化粧シートを使用してパー
ティクルボードを装飾することが試みられている。
【0003】ところで、このような紙を基材とする化粧
シートをパーティクルボードに接着する場合、従来の塩
化ビニル化粧シートの場合と同様に、化粧シートに溶剤
系やエマルジョン系などの接着剤を塗工ユニットで塗布
し、乾燥機である程度乾燥しながら、パーティクルボー
ドなどに貼り合わせている。
【0004】しかし、この場合には、接着剤の粘度や塗
工速度等の塗工条件について最適条件を見出すことが困
難であるという問題があった。また、接着剤を乾燥する
際に化粧シートに大きなカールが発生し、そのために貼
着性が大きく低下したり、あるいは貼着時に紙切れが起
こり易くなるなどの問題があった。更に、接着剤が紙基
材から裏抜けし、化粧シートとして使用できなくなり、
生産性が大きく低下するという問題もあった。加えて、
溶剤系の接着剤は作業環境を悪化させるという問題もあ
る。
【0005】これに対し、溶剤系やエマルジョン系など
の接着剤に代えてホットメルト接着剤を使用することも
考えられる。しかし、ホットメルト接着剤は温度により
粘着性の程度が大きく異なるために、ホットメルト接着
剤で化粧シートをパーティクルボードなどに貼着する場
合には、加熱溶融した直後に化粧シートを貼着しない
と、化粧シートの接着状態が不十分となり、剥離しやす
くなるという問題があった。即ち、加熱溶融直後に貼着
した部分と若干遅れて貼着した部分との間の接着強度が
異なるという問題があった。
【0006】これらの問題を解決するために、本出願人
は、先に、紙ベース基材に感熱遅延型粘着剤層を設けて
なる化粧シートを使用することを提案した(特願平6−
127722号明細書、同6−196463号明細
書)。この感熱遅延型粘着剤層は、ポリ酢酸ビニルやウ
レタン樹脂などの接着性材料と、ロジン誘導体やフェノ
ール樹脂などの粘着性付与剤と、フタル酸エステルなど
の固体可塑剤と、更に化粧シートの耐水性やその表面硬
度を向上させるための架橋剤とを含有しており、加熱直
後の粘着性がしばらく時間が経過した後も保持される性
質を有している。そのため、化粧シートの全域をパーテ
ィクルボードなどに均一に貼着することができ、カール
の発生や紙切れの発生を大きく抑制することができる。
また、化粧シートの基材への感熱遅延型粘着剤層の塗工
条件を、化粧シートとパーティクルボードとの接着条件
に対して独立的に定めることができるので、最適塗工条
件の設定が容易となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、感熱遅
延粘着剤層を設けた化粧シートの場合、感熱遅延型粘着
剤の接着力が架橋剤の影響のために時間の経過に伴って
低下するという点で保存安定性に問題があった。
【0008】本発明は、以上のような従来技術の問題点
を解決しようとするものであり、化粧シートをパーティ
クルボードなどの被貼着材に貼着する際に、カールや紙
切れを生じさせずに強固かつ均一に貼着できるように
し、加えて化粧シート自体の保存安定性を高めることを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、従来の化粧
シートの感熱遅延型粘着剤層の中から架橋剤を除き、そ
の架橋剤を含有する架橋剤含有層を感熱遅延型粘着剤層
とは別に化粧シート基材上に設け、貼着時に両層を溶融
混合させることにより上述の目的を達成できることを見
出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】即ち、本発明は、接着性材料と粘着付与剤
と固体可塑剤とを含有する感熱遅延型粘着剤層及び該感
熱遅延型粘着剤層を架橋させるための架橋剤を含有する
架橋剤含有層がこの順で又は逆の順で基材上に積層され
ていることを特徴とする化粧シートを提供する。
【0011】以下、本発明を図面を参照しながら詳細に
説明する。
【0012】図1は、基材1とその上に形成された架橋
剤含有層2及び感熱遅延型粘着剤層3からなる本発明の
基本的態様の化粧シートの断面図である。また、図2
は、感熱遅延型粘着剤層3と反対側の基材1の表面上に
印刷層4、更にトップコート層5が形成された態様の本
発明の化粧シートの断面図である。ここで、架橋剤含有
層2には、感熱遅延型粘着剤層を架橋させるための架橋
剤が含有されている。
【0013】本発明の化粧シートの特徴は、感熱遅延型
粘着剤層3とそれを架橋させるための架橋剤含有層2と
が別の層として形成されていることである。このため、
化粧シートの保存時に架橋剤の影響で感熱遅延型粘着剤
層3の接着力が低下しないようにすることができる。
【0014】なお、化粧シートを貼着する場合には、感
熱遅延型粘着剤層3と架橋剤含有層2とを加熱して溶融
混合状態として粘着性を発現させるが、溶融混合後ただ
ちに架橋硬化するのではなく、通常、溶融混合後1〜2
分間は硬化せずにその粘着性を保持させることができ
る。よって、パーティクルボードなどに均一に仮接着さ
せた後に十分に硬化させることができるので、カールや
紙切れを生じさせず強固かつ均一に貼着でき、良好な接
着状態を得ることができる。また、接着面の耐水性や強
度も向上させることができる。
【0015】本発明の化粧シートにおいて使用する基材
1としては、環境問題、原料コスト、印刷適性などの点
から紙を好ましく使用することができる。この場合、紙
の種類には特に限定はなく、例えば、上質紙、アート
紙、コート紙、加工紙などを使用目的に応じて適宜使用
することができる。また、紙の坪量なども使用目的など
に応じて適宜設定することができるが、通常は20〜1
00g/m2 とすることが好ましい。
【0016】その他に基材1としては、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリ塩化ビニルなどのプラスチック
のフィルムあるいはシートや、ポリプロピレン繊維など
からなる不織布などを使用することもできる。また、紙
にこれらを積層した複合基材も使用することができる。
この場合には、基材1の機械的強度を向上させることが
でき、しかも印刷インクの遮断性も向上させることがで
きる。
【0017】架橋剤含有層2は、感熱遅延型粘着剤層3
を架橋させることのできる架橋剤を含有する層であり、
公知のエポキシ系架橋剤、メラミン系架橋剤又はイソシ
アネート系架橋剤を使用することができる。中でも、イ
ソシアネート系架橋剤の一種であるブロック型イソシア
ネート系架橋剤を使用することが、化粧シートの保存安
定性の点から好ましい。ここで、ブロック型イソシアネ
ート系架橋剤とは、ポリイソシアネートをフェノール等
のブロック剤でマスクして安定化したものであり、常温
では反応しないが、解離温度以上に加熱するとブロック
剤が解離し、活性イソシアネート基が再生され反応可能
となる性質を有する架橋剤である。このようなブロック
型イソシアネート系架橋剤の具体例としては、日本ポリ
ウレタン工業(株)製の商品名コロネート2507、コ
ロネート2513、コロネート2515等で特定される
ものを挙げることができる。
【0018】なお、架橋剤含有層2に使用する架橋剤の
反応開始温度に関し、化粧シートの保存安定性の点から
80℃以上のものを使用することが好ましい。
【0019】架橋剤含有層2の形成は、架橋剤を溶剤に
溶解したものを常法により基材1上に塗布乾燥すること
により行うことができる。また、化粧シートの貼着時の
加熱により十分に溶融する樹脂、例えばウレタン樹脂、
アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩酢ビ共重合体、ポ
リアミド樹脂、ポリビニルアルキルエーテル樹脂等の熱
可塑性樹脂等に架橋剤を分散混合したものを基材1上に
塗布乾燥することにより形成することもできる。
【0020】感熱遅延型粘着剤層3は、基本的には接着
性材料、粘着付与剤及び固体可塑剤から構成される。こ
のような組成の感熱遅延型粘着剤層3は、常温では粘着
性がないが加熱によって粘着性が発現し、その粘着性が
冷却後もかなりの時間、即ち少なくともパーティクルボ
ードなどへの密着が完了するまで粘着性が持続する性質
を有する。
【0021】ここで、接着性材料は、感熱遅延型粘着剤
層3に接着力を付与する成分である。このような接着性
材料としては、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニ
ル、天然ゴム、合成ゴム、酢酸ビニル−アクリル酸エス
テル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン等の高分子
接着成分を使用することができる。
【0022】粘着付与剤は、加熱されることにより感熱
遅延型粘着剤層3の粘着性を増強させる成分である。こ
のような粘着付与剤としては、ロジン誘導体、テルペン
樹脂系、石油樹脂系、フェノール樹脂系、キシレン樹脂
系等の樹脂類を使用することができる。
【0023】固体可塑剤は、常温で固体であって、その
融点以上に加熱されると溶融するが、一旦溶解した後は
結晶化しにくいという性質を有する。従って、固体可塑
剤が溶融すると、接着性材料や粘着付与剤を膨潤・溶解
し、粘着性あるいは接着性を発現させることができる。
さらに、感熱遅延型粘着剤層3の粘着保持時間を長くさ
せることができる。このような固体可塑剤としては、フ
タル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシ
クロヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタ
ル酸ジメチル、安息香酸スクロース、ジ安息香酸エチレ
ングリコール、トリ安息香酸トリメチロールエタン、ト
リ安息香酸グリセリド、テトラ安息香酸ペンタエリエッ
ト、オクタ酢酸スクロース、クエン酸トリシクロヘキシ
ル、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド
等を挙げることができる。
【0024】感熱遅延型粘着剤層3には、更に、架橋剤
含有層2に含有されている架橋剤と反応しうる高分子材
料を添加することが好ましい。これにより、接着面の接
着強度等を向上させることができる。このような高分子
材料としては、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等を挙げる
ことができる。
【0025】なお、感熱遅延型粘着剤層3の厚さは通常
5〜30μmとする。
【0026】印刷層4は、化粧シートに所望の絵柄を付
与するものであり、一般的な印刷インクを使用すること
ができる。
【0027】トップコート層5は、化粧シートの表面保
護のために設けられる。また、トップコート層5を設け
ることにより、架橋剤含有層2又は感熱遅延性粘着剤層
3の形成時及びそれらの溶融混合時に、それらが基材1
を裏抜けしないようにすることができる。このようなト
ップコート層5は一般的なトップコート用樹脂、例えば
硬化型ウレタン樹脂などから形成することができる。
【0028】なお、図1及び図2の態様においては、架
橋剤含有層2が基材1と感熱遅延型粘着剤層3との間に
設けらているが、図3及び図4に示すように、基材1と
架橋剤含有層2との間に感熱遅延型粘着剤層3を設けて
もよい。
【0029】また、図1及び図2の態様においては、架
橋剤含有層2と感熱遅延性粘着剤層3とが直接接触する
ように設けられているが、図5及び図6に示すように、
架橋剤含有層2と感熱遅延性粘着剤層3との間に、化粧
シートの保存安定性を更に向上させるために熱溶融型分
離膜層6を設けることができる。この場合、熱溶融型分
離膜層6としては、化粧シートの貼着時の加熱により十
分に溶融する樹脂を使用する。このような樹脂として
は、例えば架橋剤含有層2に用いた樹脂や、ポリエチレ
ン、ポルエチレンオキサイドポリアクリルエステル、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体などの熱可塑性樹脂やゼラ
チン等を使用することできる。この場合にも、基材1と
架橋剤含有層2との間に感熱遅延型粘着剤層3を設けて
もよい(図示せず)。
【0030】本発明の化粧シートは、常法により製造す
ることができる。例えば、図2の態様の化粧シートは、
基材1に印刷を施して印刷層4を形成し、更にその印刷
層4上にトップコート層5を形成する。そして、基材1
の非印刷面に、架橋剤含有層2を形成し、更にその上に
感熱遅延型粘着剤層3を形成することにより製造するこ
とができる。
【0031】本発明の化粧シートを、搬送されているパ
ーティクルボードなどの被貼着材にその搬送に同調させ
ながら貼着することにより化粧シート貼着材料を製造す
る場合、ロール状に巻き回された化粧シートを、被貼着
材の搬送に同調するようにロールから引出し、引き出さ
れた化粧シートの部分を加熱して化粧シートの感熱遅延
型粘着剤層と架橋剤含有層とを溶融混合して粘着性を発
現させ、その部分を被貼着材に密着させ、その状態で架
橋反応を完遂させることにより製造することができる。
この製造方法の具体例を、図7に示すようなラッピング
装置を使用してパーティクルボードに化粧シートをラッ
ピング(貼着)する場合を例にとり説明する。
【0032】即ち、まず、巻き出しロールAに巻かれた
本発明の化粧シート31を、ガイドローラー33及び3
4により図中の矢印の方向へ搬送する。このとき、ガイ
ドローラー33と34との間で、感熱遅延型粘着剤層3
が形成された側の化粧シート表面31aに、熱風発生装
置32から120℃〜300℃程度の熱風を吹き付け、
感熱遅延型粘着剤層と架橋剤含有層とを溶融混合させ、
粘着性を発現させる。なお、熱風発生装置32に代えて
ヒートロールを使用することもできる。
【0033】これとは別に、搬送ローラー35で、化粧
シート31を貼着する対象であるパーティクルボード3
6を点線矢印の方向に搬送する。このとき、パーティク
ルボード36の表面36a上に付着している塵や埃は、
搬送ローラー35の搬入部35a近傍に設けられたバキ
ュームクリーナー37により除去しておく。
【0034】次に、ガイドローラー34を経た化粧シー
ト31の感熱遅延型粘着剤層側の化粧シート表面31a
を、圧着ローラー38によりパーティクルボード36に
圧着する。このとき、感熱遅延型粘着剤層は粘着性を保
持しているので、パーティクルボード36に均一且つ十
分に仮接着することができる。そして、仮接着後に内部
架橋反応が進行し強固で均一に化粧シート31をパーテ
ィクルボード36に接着することができる。
【0035】
【作用】本発明の化粧シートにおいては、感熱遅延型粘
着剤層とそれを架橋させるための架橋剤含有層とが別の
層として形成されている。従って、化粧シートの保存時
に架橋剤の影響で感熱遅延型粘着剤層の接着力が低下し
ないようにすることができ、化粧シートの保存安定性を
向上させることが可能となる。また、化粧シートを被貼
着材に貼着する場合、感熱遅延型粘着剤層と架橋剤含有
層とを加熱して溶融混合状態として粘着性を発現させる
が、溶融混合後ただちに架橋硬化するのではなく、通
常、溶融混合後1〜2分間は硬化せずにその粘着性を保
持させることができる。よって、パーティクルボードな
どに均一に仮接着させた後に十分に硬化させることがで
きるので、カールや紙切れを生じさせず強固かつ均一に
貼着でき、良好な接着状態を得ることが可能となる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0037】実施例1 目付30g/m2 の紙基材に、ニトロセルロース樹脂を
バインダーとする印刷インクにより木目模様を印刷し、
その上に硬化型ウレタンのトップコート層を形成した。
【0038】次にトップコート層の反対側の紙基材面
に、メラミン架橋剤(ニカラックMW−22、(株)三
和ケミカル社製)のイソプロピルアルコール溶液(固形
分40%)を乾燥厚で3μmとなるように塗布し乾燥し
て架橋剤含有層を形成した。更にその上に、表1の感熱
遅延型粘着剤を乾燥厚で30μmとなるように塗工し乾
燥することにより化粧シートを作製した。
【0039】
【表1】成分 使用量(重量部) ウレタン樹脂 10 ロジンエステル 10フタル酸ジシクロヘキシル 10 得られた化粧シートを用いて、図7のラッピング装置
(ラッピング速度50m/min)を使用し、その化粧
シートの感熱遅延型粘着剤を300℃の熱風で活性化し
て被ラッピング材(MDF)にラッピングしたところ、
良好にラッピングできた。また、ラッピングしたものを
150℃で養生したところ、耐水性、耐熱性、表面硬度
が良好であった。
【0040】また、常温にて一カ月保存した後の化粧シ
ートを使用して、同様にラッピングを行ったところ良好
にラッピングでき、得られたものは耐水性、耐熱性、表
面硬度にも優れていた。
【0041】実施例2 架橋剤としてエポキシ系架橋剤(CR−5L、大日本イ
ンキ化学工業社製)を使用する以外は実施例1と同様に
して化粧シートを作製した。
【0042】得られた化粧シートを用いて、実施例1と
同様に被ラッピング材(MDF)にラッピングしたとこ
ろ、良好にラッピングできた。また、ラッピングしたも
のを150℃で養生したところ、耐水性、耐熱性、表面
硬度が良好であった。
【0043】また、常温にて一カ月保存した後の化粧シ
ートを使用して、同様にラッピングを行ったところ良好
にラッピングでき、得られたものは耐水性、耐熱性、表
面硬度にも優れていた。
【0044】実施例3 架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(コロネートX
H、日本ポリウレタン工業社製)を使用する以外は実施
例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0045】得られた化粧シートを用いて、実施例1と
同様に被ラッピング材(MDF)にラッピングしたとこ
ろ、良好にラッピングできた。また、ラッピングしたも
のを150℃で養生したところ、耐水性、耐熱性、表面
硬度が良好であった。
【0046】また、常温にて一カ月保存した後の化粧シ
ートを使用して、同様にラッピングを行ったところ良好
にラッピングでき、得られたものは耐水性、耐熱性、表
面硬度にも優れていた。
【0047】実施例4 架橋剤としてブロック型イソシアネート架橋剤(コロネ
ート2513、日本ポリウレタン工業社製)を使用する
以外は実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0048】得られた化粧シートを、実施例1と同様に
被ラッピング材(MDF)にラッピングしたところ、良
好にラッピングできた。また、ラッピングしたものを1
50℃で養生したところ、耐水性、耐熱性、表面硬度が
良好であった。
【0049】また、常温にて一カ月保存した後の化粧シ
ートを使用して、同様にラッピングを行ったところ良好
にラッピングでき、得られたものは耐水性、耐熱性、表
面硬度にも優れていた。
【0050】実施例5 架橋剤としてブロック型イソシアネート架橋剤(コロネ
ート2507、日本ポリウレタン工業社製)を使用する
以外は実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0051】得られた化粧シートを用いて、実施例1と
同様に被ラッピング材(MDF)にラッピングしたとこ
ろ、良好にラッピングできた。また、ラッピングしたも
のを150℃で養生したところ、耐水性、耐熱性、表面
硬度が良好であった。
【0052】また、常温にて一カ月保存した後の化粧シ
ートを使用して、同様にラッピングを行ったところ良好
にラッピングでき、得られたものは耐水性、耐熱性、表
面硬度にも優れていた。
【0053】実施例6 感熱遅延型粘着剤として、架橋剤と反応しうる高分子材
料を含有する表2に示す感熱遅延型粘着剤を使用し、且
つ架橋剤としてアミン系架橋剤(FXE−1000、富
士化学工業社製)を3g/m2 の乾燥塗工量で使用する
以外は実施例1と同様にして化粧シートを作製した。
【0054】
【表2】成分 使用量(重量部) ウレタン樹脂 10 ロジンエステル 10 フタル酸ジシクロヘキシル 10 エポキシ樹脂 0.5(エピコート828、油化シェルエポキシ社製) 得られた化粧シートを用いて、実施例1と同様に被ラッ
ピング材(MDF)にラッピングしたところ、良好にラ
ッピングできた。また、ラッピングしたものを150℃
で養生したところ、耐水性、耐熱性、表面硬度が良好で
あった。
【0055】また、常温にて一カ月保存した後の化粧シ
ートを使用して、同様にラッピングを行ったところ良好
にラッピングでき、得られたものは耐水性、耐熱性、表
面硬度にも優れていた。
【0056】実施例7 架橋剤層と感熱遅延型粘着剤層との間に熱溶融型分離膜
層として厚さ2μmのエチレン−酢酸ビニル共重合体層
を設けた以外は、実施例1と同様にして化粧シートを作
製した。
【0057】得られた化粧シートを用いて、実施例1と
同様に被ラッピング材(MDF)にラッピングしたとこ
ろ、良好にラッピングできた。また、ラッピングしたも
のを120℃で養生したところ、耐水性、耐熱性、表面
硬度が良好であった。
【0058】また、常温にて一カ月保存した後の化粧シ
ートを使用して、同様にラッピングを行ったところ良好
にラッピングでき、得られたものは耐水性、耐熱性、表
面硬度にも優れていた。
【0059】比較例1 架橋剤含有層を形成せず、且つ感熱遅延型粘着剤層の厚
さを40μmとした以外は実施例1と同様にして化粧シ
ートを作製した。
【0060】得られた化粧シートを用いて、実施例1と
同様に被ラッピング材(MDF)にラッピングしたとこ
ろ、良好にラッピングできた。しかし、ラッピングした
ものについて、以下の耐温水性試験と耐熱性試験とを行
ったところ若干の化粧シートに浮きが認められた。
【0061】(耐温水性試験)化粧シートを70℃の温
水に2時間浸漬した後、60℃雰囲気中で6時間乾燥
し、そのときの化粧シートの外観を目視にて評価した。
【0062】(耐熱性試験)化粧シートを60℃雰囲気
中で2時間放置し、そのときの化粧シートの外観を目視
にて評価した。
【0063】比較例2 感熱遅延型粘着剤として、表3に示す架橋剤を含有する
感熱遅延型粘着剤を使用して35μm厚の感熱遅延型粘
着剤層を形成する以外は、比較例1と同様にして化粧シ
ートを作製した。
【0064】
【表3】成分 使用量(重量部) ウレタン樹脂 10 ロジンエステル 10 フタル酸ジシクロヘキシル 10 エポキシ系架橋剤 1(CR−5L、大日本インキ化学工業社製) 得られた化粧シートを用いて、実施例1と同様に被ラッ
ピング材(MDF)にラッピングしたところ、良好にラ
ッピングできた。しかし、一カ月保存後の化粧シートを
使用して同様にラッピングを行ったところ、接着力が低
下していたために、ラッピングが不良となり、化粧シー
トに浮いた部分が散在した。
【0065】実施例8〜14 架橋剤層と感熱遅延型粘着剤層との積層順をかえ、基材
側に感熱遅延型粘着剤層が配されるようにする以外は実
施例1〜7と同様にして、実施例8〜14の化粧シート
を作製した。
【0066】得られた化粧シートを用いて、実施例1と
同様に被ラッピング材(MDF)にラッピングしたとこ
ろ、良好にラッピングできた。また、ラッピングしたも
のを150℃(実施例14の場合は120℃)で養生し
たところ、耐水性、耐熱性、表面硬度が良好であった。
【0067】また、常温にて一カ月保存した後の化粧シ
ートを使用して、同様にラッピングを行ったところ良好
にラッピングでき、得られたものは耐水性、耐熱性、表
面硬度にも優れていた。
【0068】
【発明の効果】本発明の化粧シートは、良好な保存安定
性を有する。また、被貼着材に貼着する際に、カールや
紙切れを生じさせず、強固かつ均一に貼着することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧シートの断面図である。
【図2】本発明の化粧シートの断面図である。
【図3】本発明の化粧シートの断面図である。
【図4】本発明の化粧シートの断面図である。
【図5】本発明の化粧シートの断面図である。
【図6】本発明の化粧シートの断面図である。
【図7】化粧シートのラッピング装置の概要図である。
【符号の説明】
1 基材 2 架橋剤含有層 3 感熱遅延型粘着剤層 4 印刷層 5 トップコート層 6 熱溶融型分離膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/18 B32B 27/18 Z 27/22 27/22 C08L 79/00 LQZ C08L 79/00 LQZ C09J 5/06 JGL C09J 5/06 JGL JGT JGT JGV JGV E04F 13/00 8913−2E E04F 13/00 B 13/18 8913−2E 13/18 A (72)発明者 椎名 義明 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接着性材料と粘着付与剤と固体可塑剤と
    を含有する感熱遅延型粘着剤層及び該感熱遅延型粘着剤
    層を架橋させるための架橋剤を含有する架橋剤含有層が
    この順で又は逆の順で基材上に積層されいることを特徴
    とする化粧シート。
  2. 【請求項2】 基材、架橋剤含有層及び感熱遅延型粘着
    剤層がこの順で積層されている請求項1記載の化粧シー
    ト。
  3. 【請求項3】 架橋剤含有層に使用する架橋剤が、エポ
    キシ系架橋剤、メラミン系架橋剤又はイソシアネート系
    架橋剤である請求項1又は2に記載の化粧シート。
  4. 【請求項4】 イソシアネート系架橋剤がブロック型イ
    ソシアネート系架橋剤である請求項3記載の化粧シー
    ト。
  5. 【請求項5】 架橋剤含有層に使用する架橋剤として、
    反応開始温度が80℃以上のものを使用する請求項1〜
    4のいずれかに記載の化粧シート。
  6. 【請求項6】 更に、感熱遅延型粘着剤層が、架橋剤含
    有層に使用する架橋剤と反応可能な高分子材料を含有す
    る請求項1〜5のいずれかに記載の化粧シート。
  7. 【請求項7】 感熱遅延型粘着剤層と架橋剤含有層との
    間に熱溶融型分離膜層が更に設けられている請求項1〜
    6のいずれかに記載の化粧シート。
  8. 【請求項8】 搬送されている被貼着材に化粧シートを
    貼着することにより化粧シート貼着材料を製造する方法
    において、ロール状に巻き回された請求項1〜7のいず
    れかに記載の化粧シートを、被貼着材の搬送に同調する
    ようにロールから引き出し、引き出した化粧シートの部
    分を加熱して化粧シートの感熱遅延型粘着剤層と架橋剤
    含有層とを溶融混合して粘着性を発現させ、そしてその
    部分を被貼着材に密着させ、その状態で架橋反応を完遂
    させることを特徴とする化粧シート貼着材料の製造方
    法。
JP7113684A 1995-04-14 1995-04-14 化粧シート及び化粧シート貼着材料の製造方法 Pending JPH08283674A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001003018A (ja) * 1999-06-22 2001-01-09 Dainichiseika Color & Chem Mfg Co Ltd ヒートシール接着性フィルム及びそれを使用したカード状物品
JP2007030943A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Dainippon Printing Co Ltd 断熱紙カップ

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