JPH08283170A - 抗活性酸素剤 - Google Patents
抗活性酸素剤Info
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- JPH08283170A JPH08283170A JP7108248A JP10824895A JPH08283170A JP H08283170 A JPH08283170 A JP H08283170A JP 7108248 A JP7108248 A JP 7108248A JP 10824895 A JP10824895 A JP 10824895A JP H08283170 A JPH08283170 A JP H08283170A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 十分な抗活性酸素作用を有し、副作用の危険
性が少ない植物からの抽出を有効成分とする抗活性酸素
剤を提供する。 【構成】 本発明の抗活性酸素剤は、ドリチャンドロン
・スパタセア(Dolichandrone Sepathacea)、ソラナム
・リグティ(Solanum Wrightii)もしくはエウゲニア・
リムナエア(Eugenia Limnaea)の抽出物を有効成分と
する抗活性酸素剤である。
性が少ない植物からの抽出を有効成分とする抗活性酸素
剤を提供する。 【構成】 本発明の抗活性酸素剤は、ドリチャンドロン
・スパタセア(Dolichandrone Sepathacea)、ソラナム
・リグティ(Solanum Wrightii)もしくはエウゲニア・
リムナエア(Eugenia Limnaea)の抽出物を有効成分と
する抗活性酸素剤である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性酸素の捕捉作用を
有する抗活性酸素剤に関する。
有する抗活性酸素剤に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の研究により、生体内で発生する活
性酸素が種々の疾病の原因となっていることがわかって
きた。正常時に体内に異物である細菌が侵入すると、貪
食細胞はその異物を取り込むとともにその溶解のために
活性酸素を産生するといわれている。しかし、正常時
に、外的刺激などに起因して、活性酸素が異常に産生さ
れることもある。癌、動脈硬化症、脳卒中、心筋梗塞
症、糖尿病などの各疾患は、必ずしも同一の原因により
発症するものではないが、上記のような生体内で過剰に
発生した活性酸素に起因する細胞障害がその一因である
といわれている。
性酸素が種々の疾病の原因となっていることがわかって
きた。正常時に体内に異物である細菌が侵入すると、貪
食細胞はその異物を取り込むとともにその溶解のために
活性酸素を産生するといわれている。しかし、正常時
に、外的刺激などに起因して、活性酸素が異常に産生さ
れることもある。癌、動脈硬化症、脳卒中、心筋梗塞
症、糖尿病などの各疾患は、必ずしも同一の原因により
発症するものではないが、上記のような生体内で過剰に
発生した活性酸素に起因する細胞障害がその一因である
といわれている。
【0003】具体的には、生体内においてフリーラジカ
ル(例えば、活性酸素)は、食作用、酸素要求性の代謝
過程、カテコールアミンの酸化触媒酵素、放射線(紫外
線、X線、γ線、および重原子による放射物)のイオン
化といった様々な要因によって発生する。さらに,活性
酸素類は常に相互変換をしており、これによって活性酸
素類の種類が増えることも多い。
ル(例えば、活性酸素)は、食作用、酸素要求性の代謝
過程、カテコールアミンの酸化触媒酵素、放射線(紫外
線、X線、γ線、および重原子による放射物)のイオン
化といった様々な要因によって発生する。さらに,活性
酸素類は常に相互変換をしており、これによって活性酸
素類の種類が増えることも多い。
【0004】例えば、O2 -ラジカルはジスムターゼ反応
によって過酸化水素、H2O2を形成することができ、過
酸化水素はFe(II)のような金属触媒の存在下でヒド
ロキシラジカル、HO-を生成する。ミエロペルオキシ
ダーゼあるいは好酸球ペルオキダーゼ(MPO/EP
O,活性化した食細胞から放出された酵素)が存在する
と、過酸化水素は次亜塩素酸ラジカル、ClO-が生成
されることもあり、しかもH2O2およびClO-は、一
重項酸素、1O2の生成反応が可能である。
によって過酸化水素、H2O2を形成することができ、過
酸化水素はFe(II)のような金属触媒の存在下でヒド
ロキシラジカル、HO-を生成する。ミエロペルオキシ
ダーゼあるいは好酸球ペルオキダーゼ(MPO/EP
O,活性化した食細胞から放出された酵素)が存在する
と、過酸化水素は次亜塩素酸ラジカル、ClO-が生成
されることもあり、しかもH2O2およびClO-は、一
重項酸素、1O2の生成反応が可能である。
【0005】よって、O2 -ラジカルは、殆どの活性酸素
類の前駆体(母体)とみなすことができる。病理学の観
点からみると、HO-は、最も反応性があり、DNA損
傷に様々な理由で介在している。ClO-ラジカルおよ
び1O2(1O2はフリーラジカルではないがかなり反応性
のある活性酸素類である)もまた非常に高い活性があ
り、たとえば炎症性関節損傷(ClO-)、アレルギ
ー、および眼球水晶体の白内障(1O2)など、数種の破
壊性損傷組織に深くかかわっている。
類の前駆体(母体)とみなすことができる。病理学の観
点からみると、HO-は、最も反応性があり、DNA損
傷に様々な理由で介在している。ClO-ラジカルおよ
び1O2(1O2はフリーラジカルではないがかなり反応性
のある活性酸素類である)もまた非常に高い活性があ
り、たとえば炎症性関節損傷(ClO-)、アレルギ
ー、および眼球水晶体の白内障(1O2)など、数種の破
壊性損傷組織に深くかかわっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような生体内に発
生した活性酸素を抑制もしくは捕捉するいわゆる抗活性
酸素剤は種々提案されている。しかし、それらは、化学
的手法により合成されたものが多く、連続的に投与した
場合の副作用のおそれがある。そこで、種々の植物抽出
物の抗活性酸素作用を研究したところ、ある種の植物の
抽出物が高い抗活性酸素作用を示すことがわかった。
生した活性酸素を抑制もしくは捕捉するいわゆる抗活性
酸素剤は種々提案されている。しかし、それらは、化学
的手法により合成されたものが多く、連続的に投与した
場合の副作用のおそれがある。そこで、種々の植物抽出
物の抗活性酸素作用を研究したところ、ある種の植物の
抽出物が高い抗活性酸素作用を示すことがわかった。
【0007】本発明の目的は、十分な抗活性酸素作用を
有し、かつ副作用の危険性が少ない植物からの抽出物を
有効成分とする抗活性酸素剤を提供するものである。
有し、かつ副作用の危険性が少ない植物からの抽出物を
有効成分とする抗活性酸素剤を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の抗活性酸素剤
は、ドリチャンドロン・スパタセア(Dolichandrone Se
pathacea)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤であ
る。
は、ドリチャンドロン・スパタセア(Dolichandrone Se
pathacea)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤であ
る。
【0009】また、本発明の抗活性酸素剤は、ソラナム
・リグティ(Solanum Wrightii)の抽出物を有効成分と
する抗活性酸素剤である。
・リグティ(Solanum Wrightii)の抽出物を有効成分と
する抗活性酸素剤である。
【0010】また、本発明の抗活性酸素剤は、エウゲニ
ア・リムナエア(Eugenia Limnaea)の抽出物を有効成
分とする抗活性酸素剤である。
ア・リムナエア(Eugenia Limnaea)の抽出物を有効成
分とする抗活性酸素剤である。
【0011】また、本発明の植物の抽出物は、抗活性酸
素作用を有するドリチャンドロン・スパタセア(Dolich
androne Sepathacea)、ソラナム・リグティ(Solanum
Wrightii)、もしくはエウゲニア・リムナエア(Eugeni
a Limnaea)から抽出されたものである。
素作用を有するドリチャンドロン・スパタセア(Dolich
androne Sepathacea)、ソラナム・リグティ(Solanum
Wrightii)、もしくはエウゲニア・リムナエア(Eugeni
a Limnaea)から抽出されたものである。
【0012】そこで、本発明のドリチャンドロン・スパ
タセア(Dolichandrone Sepathacea)の抽出物を有効成
分とする抗活性酸素剤について説明する。ドリチャンド
ロン・スパタセアは、ノウゼンカツラ科の熱帯植物であ
る。原料のドリチャンドロン・スパタセアとして、植物
全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、花、木質部、木
皮部、根部などのすべてが利用できる。特に好ましく
は、葉である。また、原料の保存時の腐敗を防止するた
めに、上記植物の乾燥物を用いることが好ましい。特
に、乾燥物の粉砕物が好適である。なお、植物原料は、
未乾燥もしくは半乾燥のものでもよい。
タセア(Dolichandrone Sepathacea)の抽出物を有効成
分とする抗活性酸素剤について説明する。ドリチャンド
ロン・スパタセアは、ノウゼンカツラ科の熱帯植物であ
る。原料のドリチャンドロン・スパタセアとして、植物
全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、花、木質部、木
皮部、根部などのすべてが利用できる。特に好ましく
は、葉である。また、原料の保存時の腐敗を防止するた
めに、上記植物の乾燥物を用いることが好ましい。特
に、乾燥物の粉砕物が好適である。なお、植物原料は、
未乾燥もしくは半乾燥のものでもよい。
【0013】そして、ドリチャンドロン・スパタセアを
用いた抽出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を
粉砕した後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて
行われる。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者
を併用してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エ
タノール、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、ク
ロロホルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有
機溶媒の場合には、その水溶液も使用できる。このよう
な有機溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽
出である。抽出作業における水の量は限定されるもので
はなく、原料植物より有効に抽出物が得られる量であれ
ばよい。好ましくは、ドリチャンドロン・スパタセア5
0g(乾燥重量)当たり、500〜1000mlであ
る。また、抽出温度としては、0〜100℃、好ましく
は、室温〜60℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温
度により相違するが、室温において、3〜10時間程度
が適当である。そして、浸漬作業後に再びローラーミキ
サーなどを用いて、液中粉砕を行うことが好ましい。こ
のようにすることにより、原料より有効に抽出物を採取
できる。そして、このようにして得られた固液混合物
は、固液分離され、液体分が採取される。固液分離方法
としては、どのようなものでもよいが、遠心分離法、限
外濾過法などが好適である。
用いた抽出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を
粉砕した後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて
行われる。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者
を併用してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エ
タノール、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、ク
ロロホルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有
機溶媒の場合には、その水溶液も使用できる。このよう
な有機溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽
出である。抽出作業における水の量は限定されるもので
はなく、原料植物より有効に抽出物が得られる量であれ
ばよい。好ましくは、ドリチャンドロン・スパタセア5
0g(乾燥重量)当たり、500〜1000mlであ
る。また、抽出温度としては、0〜100℃、好ましく
は、室温〜60℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温
度により相違するが、室温において、3〜10時間程度
が適当である。そして、浸漬作業後に再びローラーミキ
サーなどを用いて、液中粉砕を行うことが好ましい。こ
のようにすることにより、原料より有効に抽出物を採取
できる。そして、このようにして得られた固液混合物
は、固液分離され、液体分が採取される。固液分離方法
としては、どのようなものでもよいが、遠心分離法、限
外濾過法などが好適である。
【0014】このようにして得られるドリチャンドロン
・スパタセア抽出液は、極めて毒性が低く、毎日150
mg/kg、7日間連続してラットに投与しても、死亡
例は見られなく、毒性は低いものであった。
・スパタセア抽出液は、極めて毒性が低く、毎日150
mg/kg、7日間連続してラットに投与しても、死亡
例は見られなく、毒性は低いものであった。
【0015】そして、得られたドリチャンドロン・スパ
タセア抽出液は、そのまま、もしくは必要により乾燥さ
れる。乾燥方法としては、凍結乾燥、減圧乾燥、加熱乾
燥など公知の方法が用いられる。
タセア抽出液は、そのまま、もしくは必要により乾燥さ
れる。乾燥方法としては、凍結乾燥、減圧乾燥、加熱乾
燥など公知の方法が用いられる。
【0016】この抽出物は、医薬または食品の形態で提
供される。医薬として用いる場合には、この抽出物を有
効成分として、これに常用される無機または有機の担体
を加えて、固体、半固体または液体の形で、経口投与用
もしくは非経口投与用に薬剤形成される。経口投与用の
剤形としては、散剤、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、
液剤などが考えられる。非経口投与用としては、液剤が
好適である。非経口投与としては、経腸投与、皮下注
射、静脈内投与などが考えられる。また、食品として用
いる場合には、ガム、キャンディー、ゼリー、飲料など
の形態が考えられる。
供される。医薬として用いる場合には、この抽出物を有
効成分として、これに常用される無機または有機の担体
を加えて、固体、半固体または液体の形で、経口投与用
もしくは非経口投与用に薬剤形成される。経口投与用の
剤形としては、散剤、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、
液剤などが考えられる。非経口投与用としては、液剤が
好適である。非経口投与としては、経腸投与、皮下注
射、静脈内投与などが考えられる。また、食品として用
いる場合には、ガム、キャンディー、ゼリー、飲料など
の形態が考えられる。
【0017】次に、本発明のソラナム・リグティ(Sola
num Wrightii)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤
について説明する。ソラナム・リグティは、ナス科の熱
帯植物である。原料のソラナム・リグティとして、植物
全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、花、木質部、木
皮部、根部などのすべてが利用できる。特に好ましく
は、葉である。また、原料の保存時の腐敗を防止するた
めに、上記植物の乾燥物を用いることが好ましい。特
に、乾燥物の粉砕物が好適である。なお、植物原料は、
未乾燥もしくは半乾燥のものでもよい。
num Wrightii)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤
について説明する。ソラナム・リグティは、ナス科の熱
帯植物である。原料のソラナム・リグティとして、植物
全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、花、木質部、木
皮部、根部などのすべてが利用できる。特に好ましく
は、葉である。また、原料の保存時の腐敗を防止するた
めに、上記植物の乾燥物を用いることが好ましい。特
に、乾燥物の粉砕物が好適である。なお、植物原料は、
未乾燥もしくは半乾燥のものでもよい。
【0018】そして、ソラナム・リグティを用いた抽出
は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕した
後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行われ
る。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併用
してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホ
ルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶媒
の場合には、その水溶液も使用できる。このような有機
溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出であ
る。抽出作業における水の量は限定されるものではな
く、原料植物より有効に抽出物が得られる量であればよ
い。好ましくは、ソラナム・リグティ50g(乾燥重
量)当たり、500〜1000mlである。また、抽出
温度としては、0〜100℃、好ましくは、室温〜60
℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度により相違す
るが、室温において、3〜10時間程度が適当である。
そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーなどを用い
て、液中粉砕を行うことが好ましい。このようにするこ
とにより、原料より有効に抽出物を採取できる。そし
て、このようにして得られた固液混合物は、固液分離さ
れ、液体分が採取される。固液分離方法としては、どの
ようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過法などが
好適である。
は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕した
後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行われ
る。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併用
してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホ
ルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶媒
の場合には、その水溶液も使用できる。このような有機
溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出であ
る。抽出作業における水の量は限定されるものではな
く、原料植物より有効に抽出物が得られる量であればよ
い。好ましくは、ソラナム・リグティ50g(乾燥重
量)当たり、500〜1000mlである。また、抽出
温度としては、0〜100℃、好ましくは、室温〜60
℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度により相違す
るが、室温において、3〜10時間程度が適当である。
そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーなどを用い
て、液中粉砕を行うことが好ましい。このようにするこ
とにより、原料より有効に抽出物を採取できる。そし
て、このようにして得られた固液混合物は、固液分離さ
れ、液体分が採取される。固液分離方法としては、どの
ようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過法などが
好適である。
【0019】このようにして得られるソラナム・リグテ
ィ抽出液は、極めて毒性が低く、毎日100mg/k
g、7日間連続してラットに投与しても、死亡例は見ら
れなく、毒性は低いものであった。
ィ抽出液は、極めて毒性が低く、毎日100mg/k
g、7日間連続してラットに投与しても、死亡例は見ら
れなく、毒性は低いものであった。
【0020】そして、得られたソラナム・リグティ抽出
液は、そのまま、もしくは必要により乾燥される。乾燥
方法としては、凍結乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥など公知
の方法が用いられる。
液は、そのまま、もしくは必要により乾燥される。乾燥
方法としては、凍結乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥など公知
の方法が用いられる。
【0021】この抽出物は、医薬または食品の形態で提
供される。医薬として用いる場合には、この抽出物を有
効成分として、これに常用される無機または有機の担体
を加えて、固体、半固体または液体の形で、経口投与用
もしくは非経口投与用に薬剤形成される。経口投与用の
剤形としては、散剤、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、
液剤などが考えられる。非経口投与用としては、液剤が
好適である。非経口投与としては、経腸投与、皮下注
射、静脈内投与などが考えられる。また、食品として用
いる場合には、ガム、キャンディー、ゼリー、飲料など
の形態が考えられる。
供される。医薬として用いる場合には、この抽出物を有
効成分として、これに常用される無機または有機の担体
を加えて、固体、半固体または液体の形で、経口投与用
もしくは非経口投与用に薬剤形成される。経口投与用の
剤形としては、散剤、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、
液剤などが考えられる。非経口投与用としては、液剤が
好適である。非経口投与としては、経腸投与、皮下注
射、静脈内投与などが考えられる。また、食品として用
いる場合には、ガム、キャンディー、ゼリー、飲料など
の形態が考えられる。
【0022】次に、本発明のエウゲニア・リムナエア
(Eugenia Limnaea)の抽出物を有効成分とする抗活性
酸素剤について説明する。エウゲニア・リムナエアは、
フトモモ科の熱帯植物である。原料のエウゲニア・リム
ナエアは、植物全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、
花、木質部、木皮部、根部などのすべてが利用できる。
特に好ましくは、葉である。また、原料の保存時の腐敗
を防止するために、上記植物の乾燥物を用いることが好
ましい。特に、乾燥物の粉砕物が好適である。なお、植
物原料は、未乾燥もしくは半乾燥のものでもよい。
(Eugenia Limnaea)の抽出物を有効成分とする抗活性
酸素剤について説明する。エウゲニア・リムナエアは、
フトモモ科の熱帯植物である。原料のエウゲニア・リム
ナエアは、植物全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、
花、木質部、木皮部、根部などのすべてが利用できる。
特に好ましくは、葉である。また、原料の保存時の腐敗
を防止するために、上記植物の乾燥物を用いることが好
ましい。特に、乾燥物の粉砕物が好適である。なお、植
物原料は、未乾燥もしくは半乾燥のものでもよい。
【0023】そして、エウゲニア・リムナエアからの抽
出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕した
後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行われ
る。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併用
してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホ
ルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶媒
の場合には、その水溶液も使用できる。このような有機
溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出であ
る。抽出作業における水の量は限定されるものではな
く、原料植物より有効に抽出物が得られる量であればよ
い。好ましくは、エウゲニア・リムナエア50g(乾燥
重量)当たり、500〜1000mlである。また、抽
出温度としては、0〜100℃、好ましくは、室温〜6
0℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度により相違
するが、室温において、3〜10時間程度が適当であ
る。そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーなどを
用いて、液中粉砕を行うことが好ましい。このようにす
ることにより、原料より有効に抽出物を採取できる。そ
して、このようにして得られた固液混合物は、固液分離
され、液体分が採取される。固液分離方法としては、ど
のようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過法など
が好適である。
出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕した
後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行われ
る。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併用
してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホ
ルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶媒
の場合には、その水溶液も使用できる。このような有機
溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出であ
る。抽出作業における水の量は限定されるものではな
く、原料植物より有効に抽出物が得られる量であればよ
い。好ましくは、エウゲニア・リムナエア50g(乾燥
重量)当たり、500〜1000mlである。また、抽
出温度としては、0〜100℃、好ましくは、室温〜6
0℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度により相違
するが、室温において、3〜10時間程度が適当であ
る。そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーなどを
用いて、液中粉砕を行うことが好ましい。このようにす
ることにより、原料より有効に抽出物を採取できる。そ
して、このようにして得られた固液混合物は、固液分離
され、液体分が採取される。固液分離方法としては、ど
のようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過法など
が好適である。
【0024】このようにして得られるエウゲニア・リム
ナエア抽出液は、極めて毒性が低く、毎日200mg/
kg、7日間連続してラットに投与しても、死亡例は見
られなく、毒性は低いものであった。
ナエア抽出液は、極めて毒性が低く、毎日200mg/
kg、7日間連続してラットに投与しても、死亡例は見
られなく、毒性は低いものであった。
【0025】そして、得られたエウゲニア・リムナエア
抽出液は、そのまま、もしくは必要により乾燥される。
乾燥方法としては、凍結乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥など
公知の方法が用いられる。
抽出液は、そのまま、もしくは必要により乾燥される。
乾燥方法としては、凍結乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥など
公知の方法が用いられる。
【0026】この抽出物は、医薬または食品の形態で提
供される。医薬として用いる場合には、この抽出物を有
効成分として、これに常用される無機または有機の担体
を加えて、固体、半固体または液体の形で、経口投与用
もしくは非経口投与用に薬剤形成される。経口投与用の
剤形としては、散剤、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、
液剤などが考えられる。非経口投与用としては、液剤が
好適であり、非経口投与としては、経腸投与、皮下注
射、静脈内投与などが考えられる。また、食品として用
いる場合には、ガム、キャンディー、ゼリー、飲料など
の形態が考えられる。
供される。医薬として用いる場合には、この抽出物を有
効成分として、これに常用される無機または有機の担体
を加えて、固体、半固体または液体の形で、経口投与用
もしくは非経口投与用に薬剤形成される。経口投与用の
剤形としては、散剤、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル、
液剤などが考えられる。非経口投与用としては、液剤が
好適であり、非経口投与としては、経腸投与、皮下注
射、静脈内投与などが考えられる。また、食品として用
いる場合には、ガム、キャンディー、ゼリー、飲料など
の形態が考えられる。
【0027】次に、本発明において用いた活性酸素捕捉
効果測定法について説明する。この方法では、3つの過
程が行われる。第1は、化学発光試薬と検査対象物の存
在下にて第1の検査対象液中にてO2 -ラジカルを産生さ
せ、発生する光量子を測定して第1の測定値を得る過程
である。第2は、化学発光試薬の存在下で前記検査対象
物を含有しない第2の検査対象液中にてO2 -ラジカルを
産生させ、発生する光量子を測定して第2の測定値を得
る過程である。第3は上記2つの測定値より活性酸素捕
捉率を算出する過程である。なお、第1と第2の過程は
いずれを先に行ってもよい。
効果測定法について説明する。この方法では、3つの過
程が行われる。第1は、化学発光試薬と検査対象物の存
在下にて第1の検査対象液中にてO2 -ラジカルを産生さ
せ、発生する光量子を測定して第1の測定値を得る過程
である。第2は、化学発光試薬の存在下で前記検査対象
物を含有しない第2の検査対象液中にてO2 -ラジカルを
産生させ、発生する光量子を測定して第2の測定値を得
る過程である。第3は上記2つの測定値より活性酸素捕
捉率を算出する過程である。なお、第1と第2の過程は
いずれを先に行ってもよい。
【0028】この測定法について具体的に説明する。O
2 -ラジカルの産生方法としては、以下のような方法が好
適である。血清オプソニン処理したチモサンでヒトの食
細胞系白血球(好中球、単球、マクロファージ、好酸球
および好塩基球)を刺激すると、スーパーオキシドアニ
オンフリーラジカル、すなわちO2 -が産生される。この
モデルでのヒト白血球によるO2 -ラジカルの発生は、生
体内でヒト白血球が、オプソニンが付着した細菌、ウイ
ルスおよびその他の微生物を貧食する際、O2 -ラジカル
を産生するのと類似する。しかし、フリーラジカル(活
性酸素)の産生方法は、この方法に限られるものではな
い。
2 -ラジカルの産生方法としては、以下のような方法が好
適である。血清オプソニン処理したチモサンでヒトの食
細胞系白血球(好中球、単球、マクロファージ、好酸球
および好塩基球)を刺激すると、スーパーオキシドアニ
オンフリーラジカル、すなわちO2 -が産生される。この
モデルでのヒト白血球によるO2 -ラジカルの発生は、生
体内でヒト白血球が、オプソニンが付着した細菌、ウイ
ルスおよびその他の微生物を貧食する際、O2 -ラジカル
を産生するのと類似する。しかし、フリーラジカル(活
性酸素)の産生方法は、この方法に限られるものではな
い。
【0029】O2 -ラジカルのために化学発光試薬として
は、ウミホタルシプルジナルシフェリン類似体(2−メ
チル−6−(p−メトキシフェニル)−3、7−ジヒド
ロイミダゾール(1,2−α)プラジン−3−一塩酸塩
(2-methyl-6-(p-methoxyphenyl)-3,7-dihydroimidazol
(1,2-α)prazin-3-one hydrochlorode)、以下「MCL
A」が使用される。なお、化学発光試薬としては、2−
メチル−6−フェニル−3、7−ジヒドロイミダゾール
(1,2−α)プラジンー3−一塩酸塩(2-methyl-6-p
henyl-3,7-dihydroimidazol(1,2-α)prazin-3-one hydr
ochlorode)なども使用できる。このような化学発光試
薬の存在下でフリーラジカル(例えば、O2 -ラジカル)
を発生させると、O2 -ラジカルと化学発光試薬との反応
によって、化学発光試薬が変化し、光量子が放出され
る。これを光量子カウンターで直接測定することによっ
て得られる光量子収率をO2 -ラジカル産生の指標として
用いることができる。
は、ウミホタルシプルジナルシフェリン類似体(2−メ
チル−6−(p−メトキシフェニル)−3、7−ジヒド
ロイミダゾール(1,2−α)プラジン−3−一塩酸塩
(2-methyl-6-(p-methoxyphenyl)-3,7-dihydroimidazol
(1,2-α)prazin-3-one hydrochlorode)、以下「MCL
A」が使用される。なお、化学発光試薬としては、2−
メチル−6−フェニル−3、7−ジヒドロイミダゾール
(1,2−α)プラジンー3−一塩酸塩(2-methyl-6-p
henyl-3,7-dihydroimidazol(1,2-α)prazin-3-one hydr
ochlorode)なども使用できる。このような化学発光試
薬の存在下でフリーラジカル(例えば、O2 -ラジカル)
を発生させると、O2 -ラジカルと化学発光試薬との反応
によって、化学発光試薬が変化し、光量子が放出され
る。これを光量子カウンターで直接測定することによっ
て得られる光量子収率をO2 -ラジカル産生の指標として
用いることができる。
【0030】具体的には、酸素分子は、オキシダーゼの
触媒作用で、NADPHからH-を受けてO2 -に変わ
る。そして、ペントースリン酸経路(PPP)及びグル
コースー6−リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD)は、
分子状酸素、O2をO2 -に変換するオキシダーゼが要求
するNADPHを再生産する。O2 -はその後、化学発光
試薬と反応し、試薬を発光させる。すなわち、発光試薬
は光量子(hν)を放出して反応を停止する。この光量
子は、光量子カウンターで測定することができ、発光試
薬と反応するO2 -ラジカルの数に比例する。このような
理論により、活性酸素両を光量子カウンターにより測定
することができる。
触媒作用で、NADPHからH-を受けてO2 -に変わ
る。そして、ペントースリン酸経路(PPP)及びグル
コースー6−リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD)は、
分子状酸素、O2をO2 -に変換するオキシダーゼが要求
するNADPHを再生産する。O2 -はその後、化学発光
試薬と反応し、試薬を発光させる。すなわち、発光試薬
は光量子(hν)を放出して反応を停止する。この光量
子は、光量子カウンターで測定することができ、発光試
薬と反応するO2 -ラジカルの数に比例する。このような
理論により、活性酸素両を光量子カウンターにより測定
することができる。
【0031】そして、O2 -ラジカルスカベンジャー(活
性酸素捕捉効果)を有する物質を反応混合液(測定対象
液)に加えると、O2 -ラジカルスカベンジャーは、O2 -
に関して発光試薬と競合する。pHが生理的値である場
合、O2 -は安定ではなく、O2 -はジスムターゼに触媒さ
れH2O2となる。特に、白血球からミエロペルオキシダ
ーゼあるいは好酸球ペルオキシダーゼが放出されている
環境では、次いで次亜塩素酸ラジカルClO-,ヒドロ
キシラジカルHO-、および一重項酸素1O2を形成す
る。しかしながら、本モデルのような場合、スカベンジ
ャーと発光試薬がどちらも存在しているが、その一方で
O2 -は発生し続け、その殆どがスカベンジャーおよび発
光試薬、もしくはそのいずれかによって捕捉される。
性酸素捕捉効果)を有する物質を反応混合液(測定対象
液)に加えると、O2 -ラジカルスカベンジャーは、O2 -
に関して発光試薬と競合する。pHが生理的値である場
合、O2 -は安定ではなく、O2 -はジスムターゼに触媒さ
れH2O2となる。特に、白血球からミエロペルオキシダ
ーゼあるいは好酸球ペルオキシダーゼが放出されている
環境では、次いで次亜塩素酸ラジカルClO-,ヒドロ
キシラジカルHO-、および一重項酸素1O2を形成す
る。しかしながら、本モデルのような場合、スカベンジ
ャーと発光試薬がどちらも存在しているが、その一方で
O2 -は発生し続け、その殆どがスカベンジャーおよび発
光試薬、もしくはそのいずれかによって捕捉される。
【0032】つまり、O2 -ラジカルは、化学発光試薬、
MCLAの存在下で産生され、これらが一緒に反応して
化学発光もしくは光量子放出を起こす。光収率(光量子
カウント)はO2 -ラジカル発生の直接的な測定であり、
正確に言えば、化学発光試薬とのO2 -ラジカルの反応の
測定であるといえる。スカベンジャー(抗活性酸素剤)
が何も存在しない場合、O2 -ラジカルの最大数が光量子
放出剤(化学発光試薬)と反応し、これに対応する高い
光収率を産み出す。しかしながら、O2 -ラジカルスカベ
ンジャーが存在すると、O2 -に関して、O2 -ラジカルス
カベンジャーは発光試薬と競合し、その結果、O2 -ラジ
カルの捕捉度合いに比例して光収率は減少する。
MCLAの存在下で産生され、これらが一緒に反応して
化学発光もしくは光量子放出を起こす。光収率(光量子
カウント)はO2 -ラジカル発生の直接的な測定であり、
正確に言えば、化学発光試薬とのO2 -ラジカルの反応の
測定であるといえる。スカベンジャー(抗活性酸素剤)
が何も存在しない場合、O2 -ラジカルの最大数が光量子
放出剤(化学発光試薬)と反応し、これに対応する高い
光収率を産み出す。しかしながら、O2 -ラジカルスカベ
ンジャーが存在すると、O2 -に関して、O2 -ラジカルス
カベンジャーは発光試薬と競合し、その結果、O2 -ラジ
カルの捕捉度合いに比例して光収率は減少する。
【0033】よって、上記のような発光試薬を含有する
測定対象物(測定対象液)中に、活性酸素捕捉効果を有
すると思われる物質を添加したものと、対象として、添
加しないものについて、上記の光量子カウンターを用い
た測定を行う。添加した物質が活性酸素捕捉効果を有す
れば、O2 -は活性酸素捕捉物質(抗活性酸素剤)によっ
て捕捉され、発光試薬の発光量が減少し、光量子カウン
ター測定されるカウント値が低下する。物質を添加して
いない測定対象液の光量子カウンターによるカウント値
とを比較することにより、客観的な活性酸素捕捉効果の
測定が行える。結果(%)は、1−物質添加測定対象液
のカウント値/物質非添加測定対象液カウント値×10
0による演算により算出される。
測定対象物(測定対象液)中に、活性酸素捕捉効果を有
すると思われる物質を添加したものと、対象として、添
加しないものについて、上記の光量子カウンターを用い
た測定を行う。添加した物質が活性酸素捕捉効果を有す
れば、O2 -は活性酸素捕捉物質(抗活性酸素剤)によっ
て捕捉され、発光試薬の発光量が減少し、光量子カウン
ター測定されるカウント値が低下する。物質を添加して
いない測定対象液の光量子カウンターによるカウント値
とを比較することにより、客観的な活性酸素捕捉効果の
測定が行える。結果(%)は、1−物質添加測定対象液
のカウント値/物質非添加測定対象液カウント値×10
0による演算により算出される。
【0034】
(実施例1:ドリチャンドロン・スパタセア抽出物の調
製)ドリチャンドロン・スパタセアの葉1000mgを
完全にすり潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩室温に
て放置した。翌日この試料を、室温で60分間ローラー
ミキサーにかけた後、4000rpmで40分間遠心分離
し、上清を回収して、本発明のドリチャンドロン・スパ
タセア抽出物を作製した。また、この抽出物をEYEL
A凍結乾燥器、FD−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥
物を得た。
製)ドリチャンドロン・スパタセアの葉1000mgを
完全にすり潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩室温に
て放置した。翌日この試料を、室温で60分間ローラー
ミキサーにかけた後、4000rpmで40分間遠心分離
し、上清を回収して、本発明のドリチャンドロン・スパ
タセア抽出物を作製した。また、この抽出物をEYEL
A凍結乾燥器、FD−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥
物を得た。
【0035】(実施例2:ソラナム・リグティ抽出物の
調製)ソラナム・リグティの葉1000mgを完全にす
り潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩室温にて放置し
た。翌日この試料を、室温で60分間ローラーミキサー
にかけた後、4000rpmで40分間遠心分離し、上清
を回収して、本発明のソラナム・リグティ抽出物を作製
した。また、この抽出物をEYELA凍結乾燥器、FD
−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥物を得た。
調製)ソラナム・リグティの葉1000mgを完全にす
り潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩室温にて放置し
た。翌日この試料を、室温で60分間ローラーミキサー
にかけた後、4000rpmで40分間遠心分離し、上清
を回収して、本発明のソラナム・リグティ抽出物を作製
した。また、この抽出物をEYELA凍結乾燥器、FD
−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥物を得た。
【0036】(実施例3:エウゲニア・リムナエア抽出
物の調製)エウゲニア・リムナエアの葉1000mgを
完全にすり潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩室温に
て放置した。翌日この試料を、室温で60分間ローラー
ミキサーにかけた後、4000rpmで40分間遠心分離
し、上清を回収して、本発明のエウゲニア・リムナエア
抽出物を作製した。また、この抽出物をEYELA凍結
乾燥器、FD−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥物を得
た。
物の調製)エウゲニア・リムナエアの葉1000mgを
完全にすり潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩室温に
て放置した。翌日この試料を、室温で60分間ローラー
ミキサーにかけた後、4000rpmで40分間遠心分離
し、上清を回収して、本発明のエウゲニア・リムナエア
抽出物を作製した。また、この抽出物をEYELA凍結
乾燥器、FD−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥物を得
た。
【0037】[実験]上記実施例1〜3の抽出物および
比較例を用いて、活性酸素捕捉作用[スーパーラジカル
スカベンジャー効果もしくはO2 -ラジカルスカベンジャ
ー効果]を測定した。血清オプソニン処理したチモサン
でヒトの食細胞系白血球(好中球、単球、マクロファー
ジ、好酸球および好塩基球)を刺激することにより、ス
ーパーオキシドアニオンフリーラジカル、すなわちO2 -
を産生させる方法を用いた。化学発光試薬としては、ウ
ミホタルシプルジナルシフェリン類似体(MCLA)を
用いた。
比較例を用いて、活性酸素捕捉作用[スーパーラジカル
スカベンジャー効果もしくはO2 -ラジカルスカベンジャ
ー効果]を測定した。血清オプソニン処理したチモサン
でヒトの食細胞系白血球(好中球、単球、マクロファー
ジ、好酸球および好塩基球)を刺激することにより、ス
ーパーオキシドアニオンフリーラジカル、すなわちO2 -
を産生させる方法を用いた。化学発光試薬としては、ウ
ミホタルシプルジナルシフェリン類似体(MCLA)を
用いた。
【0038】(試薬であるMCLAの調製)MCLA
(東京化成株式会社製)を二回蒸留水で100μMに希
釈した後、極低温槽中にて、−80℃で保存したもの
を、実験前に溶解して使用した。
(東京化成株式会社製)を二回蒸留水で100μMに希
釈した後、極低温槽中にて、−80℃で保存したもの
を、実験前に溶解して使用した。
【0039】(実施例の抽出物の調製)実施例1〜3の
抽出液を蒸留水で10倍に希釈、pHを7.4に調製し
た調製物1〜3を作製した。
抽出液を蒸留水で10倍に希釈、pHを7.4に調製し
た調製物1〜3を作製した。
【0040】(比較例1の調製)ヒト赤血球のスーパー
オキシドジスムターゼ(SOD、比活性3610U/m
g蛋白質、シグマ社、USA)を生理食塩水に溶解し
て、300Unit/mlに調製し、−30℃で保存し
た物を実験前に溶解した。これを比較例1とした。
オキシドジスムターゼ(SOD、比活性3610U/m
g蛋白質、シグマ社、USA)を生理食塩水に溶解し
て、300Unit/mlに調製し、−30℃で保存し
た物を実験前に溶解した。これを比較例1とした。
【0041】(比較例2の調製)トロロックスC[東京
化成株式会社製、6−ヒドロキシー2,5,7,8−テ
トラメチルクロマンー2−カルボン酸、αートコフェロ
ール(ビタミンE)類似体]をpH7.4の生理食塩水
に溶解して、150μg/mlに調製したものを比較例
2とした。
化成株式会社製、6−ヒドロキシー2,5,7,8−テ
トラメチルクロマンー2−カルボン酸、αートコフェロ
ール(ビタミンE)類似体]をpH7.4の生理食塩水
に溶解して、150μg/mlに調製したものを比較例
2とした。
【0042】(ヒト血清の調製)ヒト血漿100mlに
1MCaCl22mlおよびトロンビン300Uを加
え、5分間撹拌した後、37℃で2時間保温し、さら
に、一晩4℃にて保存した後、遠心分離して、ヒト血清
を得た。
1MCaCl22mlおよびトロンビン300Uを加
え、5分間撹拌した後、37℃で2時間保温し、さら
に、一晩4℃にて保存した後、遠心分離して、ヒト血清
を得た。
【0043】(オプソニン処理チモサンの調製)チモサ
ンA(シグマ社、USA)を、生理食塩水中で100分
間ボイルした後遠心分離し、さらに生理食塩水に2度懸
濁して洗浄した。洗浄したチモサンを血清1mlあたり
20mg添加し、37℃で30分間保温し、その後10
分間遠心分離した。このオプソニン処理チモサンは、そ
の後生理食塩水で2度洗浄し、最終的に50mg/ml
となるよう生理食塩水に再懸濁して凍結保存した。この
方法で調製したオプソニン処理チモサンは、ヒト血漿免
疫グロブリンおよび補体断片に覆われており、従って、
血液中で白血球に貧食を受けた生物と類似している。こ
の凍結保存物を実験前に溶解したものを用いた。
ンA(シグマ社、USA)を、生理食塩水中で100分
間ボイルした後遠心分離し、さらに生理食塩水に2度懸
濁して洗浄した。洗浄したチモサンを血清1mlあたり
20mg添加し、37℃で30分間保温し、その後10
分間遠心分離した。このオプソニン処理チモサンは、そ
の後生理食塩水で2度洗浄し、最終的に50mg/ml
となるよう生理食塩水に再懸濁して凍結保存した。この
方法で調製したオプソニン処理チモサンは、ヒト血漿免
疫グロブリンおよび補体断片に覆われており、従って、
血液中で白血球に貧食を受けた生物と類似している。こ
の凍結保存物を実験前に溶解したものを用いた。
【0044】(実験用混合液の調製)実験用混合液とし
ては、上述したヒト血清を1mlあたり100万個の食
細胞を含有するようにハンクス緩衝液に添加した。そし
て、この細胞含有ハンクス緩衝液にオプソニン処理チモ
サンを濃度が1mg/mlとなるように添加し、さら
に、MCLAを0.8μM添加し、実験用混合液を作製
した。
ては、上述したヒト血清を1mlあたり100万個の食
細胞を含有するようにハンクス緩衝液に添加した。そし
て、この細胞含有ハンクス緩衝液にオプソニン処理チモ
サンを濃度が1mg/mlとなるように添加し、さら
に、MCLAを0.8μM添加し、実験用混合液を作製
した。
【0045】(光量子のカウント)光量子カウント装置
としては、商品名ルミネセンスリーダーBLR301型
(アラコ株式会社製)を用いた。この装置は単一光量子
カウンターである。時間(集光時間)をセットすれば、
その間の光量子カウントが可能である。また、レコーダ
ーに接続すれば、カウント結果は、発光のピークとして
表示される。実験用混合液1.2mlを入れたバイアル
瓶を、この装置の自動混合機能付き試料ホルダーの中に
セットし、光量子放出速度が最大になったとき、実施例
1ないし3の植物抽出液10μl、もしくは、比較例1
の薬剤(SOD)10μl(濃度300U/ml)、比
較例2の薬剤10μlが添加されるようにセットし、即
座に光量子測定を開始した。植物抽出液としては、含有
する植物抽出物の濃度が異なる3種類のものを作製し
た。測定はすべて37℃で行い、集積時間(記録期間)
は4分間とした。その結果を表1に示す。
としては、商品名ルミネセンスリーダーBLR301型
(アラコ株式会社製)を用いた。この装置は単一光量子
カウンターである。時間(集光時間)をセットすれば、
その間の光量子カウントが可能である。また、レコーダ
ーに接続すれば、カウント結果は、発光のピークとして
表示される。実験用混合液1.2mlを入れたバイアル
瓶を、この装置の自動混合機能付き試料ホルダーの中に
セットし、光量子放出速度が最大になったとき、実施例
1ないし3の植物抽出液10μl、もしくは、比較例1
の薬剤(SOD)10μl(濃度300U/ml)、比
較例2の薬剤10μlが添加されるようにセットし、即
座に光量子測定を開始した。植物抽出液としては、含有
する植物抽出物の濃度が異なる3種類のものを作製し
た。測定はすべて37℃で行い、集積時間(記録期間)
は4分間とした。その結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】表1に示したように、実施例1〜3の抽出
物はいずれも、μg単位の投与量において、強いスカベ
ンジャー効果を示した。これらの実施例の抗活性酸素剤
のO2 -捕捉効果をα−トコフェロール類似体であるトロ
ックスX(比較例2)のO2 -捕捉効果と比較すると、濃
度1/10にて、比較例2とほぼ同じ効果を示してお
り、実施例の抗活性酸素剤は比較例2の10倍近い効果
を有することがわかった。
物はいずれも、μg単位の投与量において、強いスカベ
ンジャー効果を示した。これらの実施例の抗活性酸素剤
のO2 -捕捉効果をα−トコフェロール類似体であるトロ
ックスX(比較例2)のO2 -捕捉効果と比較すると、濃
度1/10にて、比較例2とほぼ同じ効果を示してお
り、実施例の抗活性酸素剤は比較例2の10倍近い効果
を有することがわかった。
【0048】
【発明の効果】本発明の抗活性酸素剤は、ドリチャンド
ロン・スパタセアの抽出物を有効成分とするものであ
り、有効成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出
物であり、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕
捉効果を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治
療に有効である。
ロン・スパタセアの抽出物を有効成分とするものであ
り、有効成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出
物であり、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕
捉効果を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治
療に有効である。
【0049】また、本発明の抗活性酸素剤は、ソラナム
・リグティの抽出物を有効成分とするものであり、有効
成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出物であ
り、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕捉効果
を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治療に有
効である。
・リグティの抽出物を有効成分とするものであり、有効
成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出物であ
り、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕捉効果
を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治療に有
効である。
【0050】また、本発明の抗活性酸素剤は、エウゲニ
ア・リムナエアの抽出物を有効成分とするものであり、
有効成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出物で
あり、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕捉効
果を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治療に
有効である。
ア・リムナエアの抽出物を有効成分とするものであり、
有効成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出物で
あり、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕捉効
果を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治療に
有効である。
Claims (3)
- 【請求項1】 ドリチャンドロン・スパタセア(Dolich
androne Sepathacea)の抽出物を有効成分とする抗活性
酸素剤。 - 【請求項2】 ソラナム・リグティ(Solanum Wrighti
i)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤。 - 【請求項3】 エウゲニア・リムナエア(Eugenia Limn
aea)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7108248A JPH08283170A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 抗活性酸素剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7108248A JPH08283170A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 抗活性酸素剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08283170A true JPH08283170A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=14479850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7108248A Pending JPH08283170A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | 抗活性酸素剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08283170A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002275026A (ja) * | 2001-03-14 | 2002-09-25 | Katakura Chikkarin Co Ltd | 化粧料 |
JP2009051741A (ja) * | 2007-08-23 | 2009-03-12 | Kao Corp | Nfatシグナル阻害剤及びnfatシグナル阻害方法 |
CN112268895A (zh) * | 2020-09-04 | 2021-01-26 | 中国能源建设集团安徽省电力设计院有限公司 | 采用化学发光试剂检测水中微量超氧根离子自由基浓度的装置及方法 |
-
1995
- 1995-04-07 JP JP7108248A patent/JPH08283170A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002275026A (ja) * | 2001-03-14 | 2002-09-25 | Katakura Chikkarin Co Ltd | 化粧料 |
JP2009051741A (ja) * | 2007-08-23 | 2009-03-12 | Kao Corp | Nfatシグナル阻害剤及びnfatシグナル阻害方法 |
CN112268895A (zh) * | 2020-09-04 | 2021-01-26 | 中国能源建设集团安徽省电力设计院有限公司 | 采用化学发光试剂检测水中微量超氧根离子自由基浓度的装置及方法 |
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