JPH08283171A - 抗活性酸素剤 - Google Patents

抗活性酸素剤

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JPH08283171A
JPH08283171A JP7108249A JP10824995A JPH08283171A JP H08283171 A JPH08283171 A JP H08283171A JP 7108249 A JP7108249 A JP 7108249A JP 10824995 A JP10824995 A JP 10824995A JP H08283171 A JPH08283171 A JP H08283171A
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JP
Japan
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extract
active oxygen
oxygen agent
active ingredient
extraction
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JP7108249A
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Inventor
Aaru Saniabadeii Abii
アール サニアバディー アビー
Takashi Yamamoto
敬 山本
Takashi Koyano
喬 小谷野
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 十分な抗活性酸作用を有し、副作用の危険性
が少ない植物からの抽出を有効成分とする抗活性酸素剤
を提供する。 【構成】 本発明の抗活性酸素剤は、オスピロス・モリ
ス(Diospyros mollis)、メレミア・ペルタータ(Merr
emia peltata)、ディオスピロス・パックマニー(Dios
pyros packmanni)、ピパーベトル(Piper betle)、バ
ラリス・ヘイネイ(Vallaris heinei)、デリス・スカ
ンデンス(Derris scandens)、ヒプティス・スアベオ
レンス(Hyptis suaveolens)、もしくはアフゼリア・
キシロカルパ(Afzelia xylocarpa)の抽出物を有効成
分とする抗活性酸素剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性酸素の捕捉作用を
有する抗活性酸素剤に関する。特に、活性酸素の一種で
あるヒドロキシフリーラジカルおよび次亜塩素酸ラジカ
ルの捕捉作用を有する抗活性酸素剤に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の研究により、生体内で発生する活
性酸素が種々の疾病の原因となっていることがわかって
きた。正常時に体内に異物である細菌が侵入すると、貪
食細胞はその異物を取り込むとともにその溶解のために
活性酸素を産生するといわれている。しかし、正常時
に、外的刺激などに起因して、活性酸素が異常に産生さ
れることもある。癌、動脈硬化症、脳卒中、心筋梗塞
症、糖尿病などの各疾患は、必ずしも同一の原因により
発症するものではないが、上記のような生体内で過剰に
発生した活性酸素に起因する細胞障害がその一因である
といわれている。
【0003】具体的には、生体内においてフリーラジカ
ル(例えば、活性酸素)は、食作用、酸素要求性の代謝
過程、カテコールアミンの酸化触媒酵素、放射線(紫外
線、X線、γ線、および重原子による放射物)のイオン
化といった様々な要因によって発生する。さらに,活性
酸素類は常に相互変換をしており、これによって活性酸
素類の種類が増えることも多い。
【0004】例えば、O2 -ラジカルはジスムターゼ反応
によって過酸化水素、H22を形成することができ、過
酸化水素はFe(II)のような金属触媒の存在下でヒド
ロキシラジカル、HO-を生成する。ミエロペルオキシ
ダーゼあるいは好酸球ペルオキダーゼ(MPO/EP
O,活性化した食細胞から放出された酵素)が存在する
と、過酸化水素は次亜塩素酸ラジカル、ClO-が生成
されることもあり、しかもH22およびClO-は、一
重項酸素、12の生成が可能である。
【0005】よって、病理学的に見ると、HO-は、最
も反応性があり、DNA損傷に様々な理由で介在してい
る。ClO-ラジカルおよび1212はフリーラジカ
ルではないがかなり反応性のある活性酸素類である)も
また非常に高い活性があり、たとえば炎症性関節損傷
(ClO-)、アレルギー、および眼球水晶体の白内障
12)など、数種の破壊性損傷組織に深くかかわって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような生体内に発
生した活性酸素を抑制もしくは捕捉するいわゆる抗活性
酸素剤は種々提案されている。しかし、それらは、化学
的手法により合成されたものが多く、連続的に投与した
場合の副作用のおそれがある。そこで、種々の植物抽出
物の抗活性酸素作用を研究したところ、ある種の植物の
抽出物が高い抗活性酸素作用を示すことがわかった。
【0007】本発明の目的は、十分な抗活性酸素作用を
有し、かつ副作用の危険性が少ない植物からの抽出物を
有効成分とする抗活性酸素剤を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の抗活性酸素剤
は、ディオスピロス・モリス(Diospyros mollis)の抽
出物を有効成分とする抗活性酸素剤である。また、本発
明の抗活性酸素剤は、メレミア・ペルタータ(Merremia
peltata)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤であ
る。
【0009】また、本発明の抗活性酸素剤は、ディオス
ピロス・パックマニー(Diospyrospackmanni)の抽出物
を有効成分とする抗活性酸素剤である。また、本発明の
抗活性酸素剤は、ピパーベトル(Piper betle)の抽出
物を有効成分とする抗活性酸素剤である。
【0010】また、本発明の抗活性酸素剤は、バラリス
・ヘイネイ(Vallaris heinei)の抽出物を有効成分と
する抗活性酸素剤である。また、本発明の抗活性酸素剤
は、デリス・スカンデンス(Derris scandens)の抽出
物を有効成分とする抗活性酸素剤である。
【0011】また、本発明の抗活性酸素剤は、ヒプティ
ス・スアベオレンス(Hyptis suaveolens)の抽出物を
有効成分とする抗活性酸素剤である。また、本発明の抗
活性酸素剤は、アフゼリア・キシロカルパ(Afzelia xy
locarpa)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤であ
る。
【0012】また、これら抗活性酸素剤は、活性酸素の
一種であるヒドロキシフリーラジカルおよび/または次
亜塩素酸ラジカルの捕捉作用を有する抗活性酸素剤に関
する。また、本発明の抗活性酸素作用を有する抽出物
は、ディオスピロス・モリス、ディオスピロス・パック
マニー、ピパーベトル、メレミア・ペルタータ、バラリ
ス・ヘイネイ、デリス・スカンデンス、ヒプティス・ス
アベオレンス、アフゼリア・キシロカルパのいずれかの
抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤である。より抽出
された抽出物である。
【0013】そこで、本発明のディオスピロス・モリス
(Diospyros mollis)の抽出物を有効成分とする抗活性
酸素剤の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤について
説明する。ディオスピロス・モリスは、カキノキ科の熱
帯植物である。原料のディオスピロス・モリスとして、
植物全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、花、木質
部、木皮部、根部などのすべてが利用できる。特に好ま
しくは、葉またはその近傍である。また、原料の保存時
の腐敗を防止するために、上記植物の乾燥物を用いるこ
とが好ましい。特に、乾燥物の粉砕物が好適である。な
お、植物原料は、未乾燥もしくは半乾燥のものでもよ
い。
【0014】そして、ディオスピロス・モリスを用いた
抽出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕し
た後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行われ
る。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併用
してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホ
ルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶媒
の場合には、その水溶液も使用できる。このような有機
溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出であ
る。抽出作業における水の量は限定されるものではな
く、原料植物より有効に抽出物が得られる量であればよ
い。好ましくは、ディオスピロス・モリス50g(乾燥
重量)当たり、500〜1000mlである。また、抽
出温度としては、0〜100℃、好ましくは、室温〜6
0℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度により相違
するが、室温において、3〜10時間程度が適当であ
る。そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーなどを
用いて、液中粉砕を行うことが好ましい。このようにす
ることにより、原料より有効に抽出物を採取できる。そ
して、このようにして得られた固液混合物は、固液分離
され、液体分が採取される。固液分離方法としては、ど
のようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過法など
が好適である。
【0015】このようにして得られるディオスピロス・
モリス抽出液は、極めて毒性が低く、毎日200mg/
kg、7日間連続してラットに投与しても、死亡例は見
られなく、毒性は低いものであった。そして、得られた
ディオスピロス・モリス抽出液は、そのまま、もしくは
必要により乾燥される。乾燥方法としては、凍結乾燥、
減圧乾燥、加熱乾燥など公知の方法が用いられる。
【0016】次に、本発明のメレミア・ペルタータ(Me
rremia peltata)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素
剤について説明する。メレミア・ペルタータは、ヒルガ
オ科の熱帯植物である。原料のメレミア・ペルタータと
して、植物全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、花、
木質部、木皮部、根部、塊茎などのすべてが利用でき
る。特に好ましくは、塊茎である。また、原料の保存時
の腐敗を防止するために、上記植物の乾燥物を用いるこ
とが好ましい。特に、乾燥物の粉砕物が好適である。な
お、植物原料は、未乾燥もしくは半乾燥のものでもよ
い。
【0017】そして、メレミア・ペルタータを用いた抽
出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕した
後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行われ
る。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併用
してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホ
ルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶媒
の場合には、その水溶液も使用できる。このような有機
溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出であ
る。抽出作業における水の量は限定されるものではな
く、原料植物より有効に抽出物が得られる量であればよ
い。好ましくは、メレミア・ペルタータ50g(乾燥重
量)当たり、500〜1000mlである。また、抽出
温度としては、0〜100℃、好ましくは、室温〜60
℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度により相違す
るが、室温において、3〜10時間程度が適当である。
そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーなどを用い
て、液中粉砕を行うことが好ましい。このようにするこ
とにより、原料より有効に抽出物を採取できる。そし
て、このようにして得られた固液混合物は、固液分離さ
れ、液体分が採取される。固液分離方法としては、どの
ようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過法などが
好適である。
【0018】このようにして得られるメレミア・ペルタ
ータ抽出液は、極めて毒性が低く、毎日150mg/k
g、7日間連続してラットに投与しても、死亡例は見ら
れなく、毒性は低いものであった。そして、得られたメ
レミア・ペルタータ抽出液は、そのまま、もしくは必要
により乾燥される。乾燥方法としては、凍結乾燥、減圧
乾燥、加熱乾燥など公知の方法が用いられる。
【0019】次に、本発明のディオスピロス・パックマ
ニー(Diospyros packmanni)の抽出物を有効成分とす
る抗活性酸素剤について説明する。ディオスピロス・パ
ックマニーは、カキノキ科の熱帯植物である。原料のデ
ィオスピロス・パックマニーとして、植物全体が使用さ
れ、例えば、葉、茎、芽、花、木質部、木皮部、根部な
どのすべてが利用できる。特に好ましくは、葉もしくは
その近傍である。また、原料の保存時の腐敗を防止する
ために、上記植物の乾燥物を用いることが好ましい。特
に、乾燥物の粉砕物が好適である。なお、植物原料は、
未乾燥もしくは半乾燥のものでもよい。
【0020】そして、ディオスピロス・パックマニーを
用いた抽出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を
粉砕した後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて
行われる。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者
を併用してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エ
タノール、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、ク
ロロホルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有
機溶媒の場合には、その水溶液も使用できる。このよう
な有機溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽
出である。抽出作業における水の量は限定されるもので
はなく、原料植物より有効に抽出物が得られる量であれ
ばよい。好ましくは、ディオスピロス・パックマニー5
0g(乾燥重量)当たり、500〜1000mlであ
る。また、抽出温度としては、0〜100℃、好ましく
は、室温〜60℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温
度により相違するが、室温において、3〜10時間程度
が適当である。そして、浸漬作業後に再びローラーミキ
サーなどを用いて、液中粉砕を行うことが好ましい。こ
のようにすることにより、原料より有効に抽出物を採取
できる。そして、このようにして得られた固液混合物
は、固液分離され、液体分が採取される。固液分離方法
としては、どのようなものでもよいが、遠心分離法、限
外濾過法などが好適である。
【0021】このようにして得られるディオスピロス・
パックマニー抽出液は、極めて毒性が低く、毎日200
mg/kg、7日間連続してラットに投与しても、死亡
例は見られなく、毒性は低いものであった。そして、得
られたディオスピロス・パックマニー抽出液は、そのま
ま、もしくは必要により乾燥される。乾燥方法として
は、凍結乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥など公知の方法が用
いられる。
【0022】また、本発明の抗活性酸素剤は、ピパーベ
トル(Piper betle)の抽出物を有効成分とする抗活性
酸素剤について説明する。ピパーベトルは、コショウ科
の熱帯植物である。原料のピパーベトルとして、植物全
体が使用され、例えば、葉、茎、芽、花、木質部、木皮
部、根部などのすべてが利用できる。特に好ましくは、
葉もしくはその近傍である。また、原料の保存時の腐敗
を防止するために、上記植物の乾燥物を用いることが好
ましい。特に、乾燥物の粉砕物が好適である。なお、植
物原料は、未乾燥もしくは半乾燥のものでもよい。
【0023】そして、ピパーベトルを用いた抽出は、原
料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕した後、水
(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行われる。必要
に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併用してもよ
い。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−
ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホルム、n
−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶媒の場合に
は、その水溶液も使用できる。このような有機溶媒抽出
も好適であるが、特に、好ましくは水抽出である。抽出
作業における水の量は限定されるものではなく、原料植
物より有効に抽出物が得られる量であればよい。好まし
くは、ピパーベトル50g(乾燥重量)当たり、500
〜1000mlである。また、抽出温度としては、0〜
100℃、好ましくは、室温〜60℃である。抽出時間
(浸漬時間)は、温度により相違するが、室温におい
て、3〜10時間程度が適当である。そして、浸漬作業
後に再びローラーミキサーなどを用いて、液中粉砕を行
うことが好ましい。このようにすることにより、原料よ
り有効に抽出物を採取できる。そして、このようにして
得られた固液混合物は、固液分離され、液体分が採取さ
れる。固液分離方法としては、どのようなものでもよい
が、遠心分離法、限外濾過法などが好適である。
【0024】このようにして得られるピパーベトル抽出
液は、極めて毒性が低く、毎日200mg/kg、7日
間連続してラットに投与しても、死亡例は見られなく、
毒性は低いものであった。そして、得られたピパーベト
ル抽出液は、そのまま、もしくは必要により乾燥され
る。乾燥方法としては、凍結乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥
など公知の方法が用いられる。
【0025】また、本発明のバラリス・ヘイネイ(Vall
aris heinei)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤
について説明する。バラリス・ヘイネイは、キョウチク
トウ科の熱帯植物である。原料のバラリス・ヘイネイと
して、植物全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、花、
木質部、木皮部、根部などのすべてが利用できる。特に
好ましくは、葉もしくはその近傍である。また、原料の
保存時の腐敗を防止するために、上記植物の乾燥物を用
いることが好ましい。特に、乾燥物の粉砕物が好適であ
る。なお、植物原料は、未乾燥もしくは半乾燥のもので
もよい。
【0026】そして、バラリス・ヘイネイを用いた抽出
は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕した
後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行われ
る。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併用
してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホ
ルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶媒
の場合には、その水溶液も使用できる。このような有機
溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出であ
る。抽出作業における水の量は限定されるものではな
く、原料植物より有効に抽出物が得られる量であればよ
い。好ましくは、バラリス・ヘイネイ50g(乾燥重
量)当たり、500〜1000mlである。また、抽出
温度としては、0〜100℃、好ましくは、室温〜60
℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度により相違す
るが、室温において、3〜10時間程度が適当である。
そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーなどを用い
て、液中粉砕を行うことが好ましい。このようにするこ
とにより、原料より有効に抽出物を採取できる。そし
て、このようにして得られた固液混合物は、固液分離さ
れ、液体分が採取される。固液分離方法としては、どの
ようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過法などが
好適である。
【0027】このようにして得られるバラリス・ヘイネ
イ抽出液は、極めて毒性が低く、毎日100mg/k
g、7日間連続してラットに投与しても、死亡例は見ら
れなく、毒性は低いものであった。そして、得られたバ
ラリス・ヘイネイ抽出液は、そのまま、もしくは必要に
より乾燥される。乾燥方法としては、凍結乾燥、減圧乾
燥、加熱乾燥など公知の方法が用いられる。
【0028】また、本発明のデリス・スカンデンス(De
rris scandens)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素
剤について説明する。デリス・スカンデンスは、マメ科
の熱帯植物である。原料のデリス・スカンデンスとし
て、植物全体が使用され、例えば、葉、茎、芽、花、木
質部、木皮部、根部などのすべてが利用できる。特に好
ましくは、葉もしくはその近傍である。また、原料の保
存時の腐敗を防止するために、上記植物の乾燥物を用い
ることが好ましい。特に、乾燥物の粉砕物が好適であ
る。なお、植物原料は、未乾燥もしくは半乾燥のもので
もよい。
【0029】そして、デリス・スカンデンスを用いた抽
出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕した
後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行われ
る。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併用
してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタノー
ル、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロホ
ルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶媒
の場合には、その水溶液も使用できる。このような有機
溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出であ
る。抽出作業における水の量は限定されるものではな
く、原料植物より有効に抽出物が得られる量であればよ
い。好ましくは、デリス・スカンデンス50g(乾燥重
量)当たり、500〜1000mlである。また、抽出
温度としては、0〜100℃、好ましくは、室温〜60
℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度により相違す
るが、室温において、3〜10時間程度が適当である。
そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーなどを用い
て、液中粉砕を行うことが好ましい。このようにするこ
とにより、原料より有効に抽出物を採取できる。そし
て、このようにして得られた固液混合物は、固液分離さ
れ、液体分が採取される。固液分離方法としては、どの
ようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過法などが
好適である。
【0030】このようにして得られるデリス・スカンデ
ンス抽出液は、極めて毒性が低く、毎日100mg/k
g、7日間連続してラットに投与しても、死亡例は見ら
れなく、毒性は低いものであった。そして、得られたデ
リス・スカンデンス抽出液は、そのまま、もしくは必要
により乾燥される。乾燥方法としては、凍結乾燥、減圧
乾燥、加熱乾燥など公知の方法が用いられる。
【0031】また、本発明のヒプティス・スアベオレン
ス(Hyptis suaveolens)の抽出物を有効成分とする抗
活性酸素剤について説明する。ヒプティス・スアベオレ
ンスは、クチビルバナ科の熱帯植物である。原料のヒプ
ティス・スアベオレンスとして、植物全体が使用され、
例えば、葉、茎、芽、花、木質部、木皮部、根部などの
すべてが利用できる。特に好ましくは、葉もしくはその
近傍である。また、原料の保存時の腐敗を防止するため
に、上記植物の乾燥物を用いることが好ましい。特に、
乾燥物の粉砕物が好適である。なお、植物原料は、未乾
燥もしくは半乾燥のものでもよい。
【0032】そして、ヒプティス・スアベオレンスを用
いた抽出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉
砕した後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行
われる。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を
併用してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタ
ノール、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロ
ロホルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機
溶媒の場合には、その水溶液も使用できる。このような
有機溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出
である。抽出作業における水の量は限定されるものでは
なく、原料植物より有効に抽出物が得られる量であれば
よい。好ましくは、ヒプティス・スアベオレンス50g
(乾燥重量)当たり、500〜1000mlである。ま
た、抽出温度としては、0〜100℃、好ましくは、室
温〜60℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度によ
り相違するが、室温において、3〜10時間程度が適当
である。そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーな
どを用いて、液中粉砕を行うことが好ましい。このよう
にすることにより、原料より有効に抽出物を採取でき
る。そして、このようにして得られた固液混合物は、固
液分離され、液体分が採取される。固液分離方法として
は、どのようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過
法などが好適である。
【0033】このようにして得られるヒプティス・スア
ベオレンス抽出液は、極めて毒性が低く、毎日200m
g/kg、7日間連続してラットに投与しても、死亡例
は見られなく、毒性は低いものであった。そして、得ら
れたヒプティス・スアベオレンス抽出液は、そのまま、
もしくは必要により乾燥される。乾燥方法としては、凍
結乾燥、減圧乾燥、加熱乾燥など公知の方法が用いられ
る。
【0034】また、本発明のアフゼリア・キシロカルパ
(Afzelia xylocarpa)の抽出物を有効成分とする抗活
性酸素剤について説明する。アフゼリア・キシロカルパ
は、ゴマノハグサ科の熱帯植物である。原料のアフゼリ
ア・キシロカルパとして、植物全体が使用され、例え
ば、葉、茎、芽、花、木質部、木皮部、根部などのすべ
てが利用できる。特に好ましくは、葉もしくはその近傍
である。また、原料の保存時の腐敗を防止するために、
上記植物の乾燥物を用いることが好ましい。特に、乾燥
物の粉砕物が好適である。なお、植物原料は、未乾燥も
しくは半乾燥のものでもよい。
【0035】そして、アフゼリア・キシロカルパを用い
た抽出は、原料、例えば、生もしくは乾燥した葉を粉砕
した後、水(熱水を含む)または有機溶媒を用いて行わ
れる。必要に応じて、水抽出と有機溶媒抽出の両者を併
用してもよい。有機溶媒としては、メタノール、エタノ
ール、n−ブタノール、アセトン、酢酸エチル、クロロ
ホルム、n−ヘキサンなどが用いられる。水溶性有機溶
媒の場合には、その水溶液も使用できる。このような有
機溶媒抽出も好適であるが、特に、好ましくは水抽出で
ある。抽出作業における水の量は限定されるものではな
く、原料植物より有効に抽出物が得られる量であればよ
い。好ましくは、アフゼリア・キシロカルパ50g(乾
燥重量)当たり、500〜1000mlである。また、
抽出温度としては、0〜100℃、好ましくは、室温〜
60℃である。抽出時間(浸漬時間)は、温度により相
違するが、室温において、3〜10時間程度が適当であ
る。そして、浸漬作業後に再びローラーミキサーなどを
用いて、液中粉砕を行うことが好ましい。このようにす
ることにより、原料より有効に抽出物を採取できる。そ
して、このようにして得られた固液混合物は、固液分離
され、液体分が採取される。固液分離方法としては、ど
のようなものでもよいが、遠心分離法、限外濾過法など
が好適である。
【0036】このようにして得られるアフゼリア・キシ
ロカルパ抽出液は、極めて毒性が低く、毎日200mg
/kg、7日間連続してラットに投与しても、死亡例は
見られなく、毒性は低いものであった。そして、得られ
たアフゼリア・キシロカルパ抽出液は、そのまま、もし
くは必要により乾燥される。乾燥方法としては、凍結乾
燥、減圧乾燥、加熱乾燥など公知の方法が用いられる。
【0037】そして、これらの抽出物は、医薬または食
品の形態で提供される。医薬として用いる場合には、こ
の抽出物を有効成分として、これに常用される無機また
は有機の担体を加えて、固体、半固体または液体の形
で、経口投与用もしくは非経口投与用に薬剤形成され
る。経口投与用の剤形としては、散剤、顆粒、錠剤、糖
衣錠、カプセル、液剤などが考えられる。非経口投与用
としては、液剤が好適である。非経口投与としては、経
腸投与、皮下注射、静脈内投与などが考えられる。ま
た、食品として用いる場合には、ガム、キャンディー、
ゼリー、飲料などの形態が考えられる。
【0038】次に、本発明において用いられる活性酸素
捕捉効果測定法について説明する。この方法では、3つ
の過程が行われる。第1は、化学発光試薬と検査対象物
の存在下にて第1の検査対象液中にてヒドロキシラジカ
ルまたは次亜塩素酸ラジカルを産生させ、発生する光量
子を測定して第1の測定値を得る過程である。第2は、
化学発光試薬の存在下であり前記検査対象物を含有しな
い第2の検査対象液中にてヒドロキシラジカルまたは次
亜塩素酸ラジカルを産生させ、発生する光量子を測定し
て第2の測定値を得る過程である。第3は上記2つの測
定値より活性酸素捕捉率を算出する過程である。なお、
第1と第2の過程はいずれを先に行ってもよい。
【0039】この測定法について具体的に説明する。ヒ
ドロキシラジカルの産生方法としては、以下のような方
法が好適である。この過程では、以下の原理を用いてい
る。H22は2価鉄イオンと反応してヒドロキシルラジ
カル(・OH)を生成する。 Fe2++H22−−−−−−→Fe3++OH-+・OH (1)
【0040】この生成・OHラジカルを化学発光試薬
[例えば、ウミホタルシプルジナルシフェリン類似体
[2−メチル−6−(p−メトキシフェニル)−3、7
−ジヒドロイミダゾール(1,2−α)プラジン−3−
一塩酸塩],2-methyl-6-(p-methoxyphenyl)−3,7-dihy
droimidazol(1,2-α)prazin-3-one-hydrochloride、
(以下、MCLA)]と反応させることにより、試薬は
発光する。 ・OH+MCLA−−−−−→hν(光量子)+酸化MCLA (2) よって、検査対象液中に上記のH22と2価鉄イオンを
添加することにより、検査対象液中にてヒドロキシラジ
カルを発生させることができる。
【0041】ヒドロキシラジカルのための化学発光試薬
としては、上述したMCLAが好適である。また、2−
メチル−6−フェニル−3、7−ジヒドロイミダゾール
(1,2−α)プラジン−3−一塩酸塩(2-methyl-6-p
henyl-3,7-dihydroimidazol(1,2-α)prazin-3-one hydr
ochlorode)なども使用できる。このような化学発光試
薬の存在下でヒドロキシラジカルを発生させると、ヒド
ロキシラジカルと化学発光試薬との反応によって、化学
発光試薬が変化し、光量子が放出される。これを光量子
カウンターで直接測定することによって得られる光量子
収率をヒドロキシラジカル産生の指標として用いること
ができる。
【0042】そして、ヒドロキシラジカルスカベンジャ
ー(活性酸素捕捉効果)を有する物質を反応混合液(測
定対象液)に加えると、ヒドロキシラジカルスカベンジ
ャーは、ヒドロキシラジカルに関して発光試薬と競合す
る。しかしながら、本モデルのような場合、スカベンジ
ャーと発光試薬がどちらも存在しているが、その一方で
ヒドロキシラジカルは発生し続け、その殆どがスカベン
ジャーおよび発光試薬、もしくはそのいずれかによって
捕捉される。そして、ヒドロキシラジカルスカベンジャ
ーが存在すると、ヒドロキシラジカルに関して、ヒドロ
キシラジカルスカベンジャーは発光試薬と競合し、その
結果、ヒドロキシラジカルの捕捉度合いに比例して光量
子収率は減少する。
【0043】そこで、上記のような発光試薬を含有する
測定対象物(測定対象液)中に、活性酸素捕捉効果を有
すると思われる物質を添加したものと、対象として、添
加しないものについて、上記の光量子カウンターを用い
た測定を行う。添加した物質が活性酸素捕捉効果を有す
れば、ヒドロキシラジカルは活性酸素捕捉物質(抗活性
酸素剤)によって捕捉され、発光試薬の発光量が減少
し、光量子カウンター測定されるカウント値が低下す
る。物質を添加していない測定対象液の光量子カウンタ
ーによるカウント値とを比較することにより、客観的な
活性酸素捕捉効果の測定が行える。結果(%)は、1−
物質添加測定対象液のカウント値/物質非添加測定対象
液カウント値×100による演算により算出される。
【0044】また、次亜塩素酸ラジカルの産生方法とし
ては、以下のような方法が好適である。この過程では、
以下の原理を用いている。過酸化水素H22と塩素イオ
ンCl-に、ミエロペルオキシダーゼ(以下、MPO)
を触媒として作用させることにより次亜塩素酸ラジカル
が発生する。 H22+Cl-−(MPO)→ClO-+H2O (3) このClO-を化学発光試薬(例えば、ルミノール)と
反応させることにより、試薬は発光する。 ルミノール+ClO-−−→hν(光量子)+酸化ルミノール (4)
【0045】そして、上述したヒドロキシラジカルの場
合と同様に、放出された光量子の数を測定することがで
き、光量子収量はルミノールと反応したClO-ラジカ
ルの数に比例する。このような化学発光試薬の存在下で
次亜塩素酸ラジカルを発生させると、次亜塩素酸ラジカ
ルと化学発光試薬との反応によって、化学発光試薬が変
化し、光の光量子が放出される。これを光量子カウンタ
ーで直接測定することによって得られる光量子収率を次
亜塩素酸ラジカル産生の指標として用いることができ
る。
【0046】そして、次亜塩素酸ラジカルスカベンジャ
ー(活性酸素捕捉効果)を有する物質を反応混合液(測
定対象液)に加えると、次亜塩素酸ラジカルスカベンジ
ャーは、次亜塩素酸ラジカルに関して発光試薬と競合す
る。そして、次亜塩素酸ラジカルスカベンジャーが存在
すると、次亜塩素酸ラジカルに関して、スカベンジャー
は発光試薬と競合し、その結果、次亜塩素酸ラジカルの
捕捉度合いに比例して光量子収率は減少する。
【0047】そこで、上記のような発光試薬を含有する
測定対象物(測定対象液)中に、活性酸素捕捉効果を有
すると思われる物質を添加したものと、対象として、添
加しないものについて、上記の光量子カウンターを用い
た測定を行う。添加した物質が活性酸素捕捉効果を有す
れば、次亜塩素酸ラジカルは活性酸素捕捉物質(抗活性
酸素剤)によって捕捉され、発光試薬の発光量が減少
し、光量子カウンター測定されるカウント値が低下す
る。物質を添加していない測定対象液の光量子カウンタ
ーによるカウント値とを比較することにより、客観的な
活性酸素捕捉効果の測定が行える。結果(%)は、物質
添加測定対象液のカウント値/物質非添加体測定対象液
カウント値×100による演算により算出される。
【0048】
【実施例】
(実施例1:ディオスピロス・モリス抽出物の調製)デ
ィオスピロス・モリスの葉100mg(乾燥重量)を完
全にすり潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩室温にて
放置した。翌日この試料を、室温で60分間ローラーミ
キサーにかけた後、4000rpmで40分間遠心分離
し、上清を回収して、本発明のディオスピロス・モリス
抽出物を作製した。また、この抽出物をEYELA凍結
乾燥器、FD−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥物を得
た。
【0049】(実施例2:メレミア・ペルタータ抽出物
の調製)メレミア・ペルタータの塊茎100mg(乾燥
重量)を完全にすり潰し、蒸留水10mlを加えて、一
晩室温にて放置した。翌日この試料を、室温で60分間
ローラーミキサーにかけた後、4000rpmで40分間
遠心分離し、上清を回収して、本発明のメレミア・ペル
タータ抽出物を作製した。また、この抽出物をEYEL
A凍結乾燥器、FD−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥
物を得た。
【0050】(実施例3:ディオスピロス・パックマニ
ー抽出物の調製)ディオスピロス・パックマニーの葉1
00mg(乾燥重量)を完全にすり潰し、蒸留水10m
lを加えて、一晩室温にて放置した。翌日この試料を、
室温で60分間ローラーミキサーにかけた後、4000
rpmで40分間遠心分離し、上清を回収して、本発明の
ディオスピロス・パックマニー抽出物を作製した。ま
た、この抽出物をEYELA凍結乾燥器、FD−5N型
で凍結乾燥して、凍結乾燥物を得た。
【0051】(実施例4:ピパーベトル抽出物の調製)
ピパーベトルの葉100mg(乾燥重量)を完全にすり
潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩室温にて放置し
た。翌日この試料を、室温で60分間ローラーミキサー
にかけた後、4000rpmで40分間遠心分離し、上清
を回収して、本発明のピパーベトル抽出物を作製した。
また、この抽出物をEYELA凍結乾燥器、FD−5N
型で凍結乾燥して、凍結乾燥物を得た。
【0052】(実施例5:バラリス・ヘイネイ抽出物の
調製)バラリス・ヘイネイの葉100mg(乾燥重量)
を完全にすり潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩室温
にて放置した。翌日この試料を、室温で60分間ローラ
ーミキサーにかけた後、4000rpmで40分間遠心分
離し、上清を回収して、本発明のソラナム種抽出物を作
製した。また、この抽出物をEYELA凍結乾燥器、F
D−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥物を得た。
【0053】(実施例6:デリス・スカンデンス抽出物
の調製)デリス・スカンデンスの葉100mg(乾燥重
量)を完全にすり潰し、蒸留水10mlを加えて、一晩
室温にて放置した。翌日この試料を、室温で60分間ロ
ーラーミキサーにかけた後、4000rpmで40分間遠
心分離し、上清を回収して、本発明のデリス・スカンデ
ンス抽出物を作製した。また、この抽出物をEYELA
凍結乾燥器、FD−5N型で凍結乾燥して、凍結乾燥物
を得た。
【0054】(実施例7:ヒプティス・スアベオレンス
抽出物の調製)ヒプティス・スアベオレンスの葉100
mg(乾燥重量)を完全にすり潰し、蒸留水10mlを
加えて、一晩室温にて放置した。翌日この試料を、室温
で60分間ローラーミキサーにかけた後、4000rpm
で40分間遠心分離し、上清を回収して、本発明のヒプ
ティス・スアベオレンス抽出物を作製した。また、この
抽出物をEYELA凍結乾燥器、FD−5N型で凍結乾
燥して、凍結乾燥物を得た。
【0055】(実施例8:アフゼリア・キシロカルパ抽
出物の調製)アフゼリア・キシロカルパの葉100mg
(乾燥重量)を完全にすり潰し、蒸留水10mlを加え
て、一晩室温にて放置した。翌日この試料を、室温で6
0分間ローラーミキサーにかけた後、4000rpmで4
0分間遠心分離し、上清を回収して、本発明のアフゼリ
ア・キシロカルパ抽出物を作製した。また、この抽出物
をEYELA凍結乾燥器、FD−5N型で凍結乾燥し
て、凍結乾燥物を得た。
【0056】[実験1]上記実施例1〜8の抽出物を用
いて、活性酸素捕捉作用[次亜塩素酸ラジカルスカベン
ジャー効果]を測定した。
【0057】(実施例の抽出物の調製)実施例1〜8の
抽出物を蒸留水で10倍に希釈、pHを7.4に調製し
た調製物1〜8を作製した。
【0058】(実験用混合液の調製)実験用混合液とし
ては、生理食塩水(pH7.4)に、ルミノール(ナカ
ライテスク株式会社製)80μM、過酸化水素(H
22、三徳化学工業株式会社製)50mM、塩素イオン
(Cl-)150mM、ヒト由来白血球ミエロペルオキ
シターゼ(シグマ社、USA)(濃度.0.01単位/
ml)を添加して調製した。
【0059】(光量子のカウント)光量子カウント装置
としては、商品名ルミネセンスリーダーBLR301型
(アラコ株式会社製)を用いた。この装置は単一光量子
カウンターである。時間(集光時間)をセットすれば、
その間の光量子カウントが可能である。また、レコーダ
ーに接続すれば、カウント結果は、発光のピークとして
表示される。実験用混合液1.2mlを入れたバイアル
瓶を、この装置の自動混合機能付き試料ホルダーの中に
セットし、光量子放出速度が最大になったとき、実施例
の植物抽出液10μlが添加されるようにセットし、即
座に光量子測定を開始した。集積時間(記録期間)は1
0分間とした。その結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】表2に示したように、実施例1〜8の抽出
物はいずれも、μg単位の投与量において、強いスカベ
ンジャー効果を示した。特に、実施例1〜7のものが強
い次亜塩素酸ラジカルスカベンジャー効果を示した。
【0062】[実験2]上記実施例1〜4および実施例
8の抽出物および比較例を用いて、活性酸素捕捉作用
[ヒドロキシラジカルスカベンジャー効果]を測定し
た。化学発光試薬としては、ウミホタルシプルジナルシ
フェリン類似体(MCLA)を用いた。
【0063】(試薬等の調製)MCLA(東京化成株式
会社製)を二回蒸留水で100μMに希釈した後、極低
温槽中にて−80℃で保存したものを、実験前に溶解し
て使用した。ヒト白血球由来ミエロペルオキシターゼ
(シグマ社、USA)を準備した。
【0064】(実施例の抽出物の調製)実施例1〜4お
よび実施例8の抽出液を蒸留水で10倍に希釈、pHを
7.4に調製した調製物1〜4、8を作製した。
【0065】(比較例の調製)トロロックスC[東京化
成株式会社製、6−ヒドロキシー2,5,7,8−テト
ラメチルクロマンー2−カルボン酸、αートコフェロー
ル(ビタミンE)類似体]をpH7.4の生理食塩水に
溶解して、150μg/mlとしたものを比較例とし
た。
【0066】(実験用混合液の調製)実験用混合液とし
ては、生理食塩水(pH7.4)に、過酸化水素(H2
2、三徳化学工業株式会社製)20mM、第1鉄イオ
ン(Fe2+)0.1μM、MCLA0.8μMを添加し
て調製した。
【0067】(光量子のカウント)光量子カウント装置
としては、商品名ルミネセンスリーダーBLR301型
(アラコ株式会社製)を用いた。この装置は単一光量子
カウンターである。時間(集光時間)をセットすれば、
その間の光量子カウントが可能である。また、レコーダ
ーに接続すれば、カウント結果は、発光のピークとして
表示される。実験用混合液1.2mlを入れたバイアル
瓶を、この装置の自動混合機能付き試料ホルダーの中に
セットし、光量子放出速度が最大になったとき、実施例
1〜4の植物抽出液10μl、もしくは、比較例の薬剤
10μlが添加されるようにセットし、即座に光量子測
定を開始した。集積積時間(記録期間)は3分間とし
た。その結果を表2に示す。
【0068】
【表2】
【0069】表2に示したように、実施例1〜4,8の
抽出物はいずれも、μg単位の投与量において、強いス
カベンジャー効果を示した。これらの実施例の抗活性酸
素剤のヒドロキシラジカル捕捉効果をα−トコフェロー
ル類似体であるトロックスX(比較例)のヒドロキシラ
ジカル捕捉効果と比較すると、濃度1/10にて、同じ
もしくはそれ以上の効果を示しており、実施例の抗活性
酸素剤は比較例の10倍近い効果を有することがわかっ
た。
【0070】また、実験1および実験2より、実施例1
〜4,8の抽出物は、ヒドロキシラジカルスカベンジャ
ー効果と次亜塩素酸ラジカルスカベンジャー効果の両者
をもっていることがわかった。
【0071】
【発明の効果】本発明の抗活性酸素剤は、ディオスピロ
ス・モリスの抽出物を有効成分とするものであり、有効
成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出物であ
り、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕捉効果
を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治療に有
効である。そして、この抽出物は、ヒドロキシラジカル
および次亜塩素酸ラジカルの2種類の活性酸素類の捕捉
作用を有するので、臨床治療に特に有効である。
【0072】また、本発明の抗活性酸素剤は、メレミア
・ペルタータの抽出物を有効成分とするものであり、有
効成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出物であ
り、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕捉効果
を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治療に有
効である。そして、この抽出物は、ヒドロキシラジカル
および次亜塩素酸ラジカルの2種類の活性酸素類の捕捉
作用を有するので、臨床治療に特に有効である。
【0073】また、本発明の抗活性酸素剤は、ディオス
ピロス・パックマニーの抽出物を有効成分とするもので
あり、有効成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽
出物であり、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素
捕捉効果を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床
治療に有効である。そして、この抽出物は、ヒドロキシ
ラジカルおよび次亜塩素酸ラジカルの2種類の活性酸素
類の捕捉作用を有するので、臨床治療に特に有効であ
る。
【0074】本発明の抗活性酸素剤は、ピパーベトルの
抽出物を有効成分とするものであり、有効成分は副作用
の危険性が少ない植物からの抽出物であり、かつ、所定
の濃度において十分な活性酸素捕捉効果を有するので、
種々の疾患の予防もしくは臨床治療に有効である。そし
て、この抽出物は、ヒドロキシラジカルおよび次亜塩素
酸ラジカルの2種類の活性酸素類の捕捉作用を有するの
で、臨床治療に特に有効である。
【0075】また、本発明の抗活性酸素剤は、バラリス
・ヘイネイの抽出物を有効成分とするものであり、有効
成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出物であ
り、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕捉効果
を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治療に有
効である。この抽出物は、活性酸素類における次亜塩素
酸ラジカルの捕捉作用を有する。
【0076】また、本発明の抗活性酸素剤は、デリス・
スカンデンスの抽出物を有効成分とするものであり、有
効成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出物であ
り、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕捉効果
を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治療に有
効である。この抽出物は、活性酸素類における次亜塩素
酸ラジカルの捕捉作用を有する。
【0077】また、本発明の抗活性酸素剤は、ヒプティ
ス・スアベオレンスの抽出物を有効成分とするものであ
り、有効成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出
物であり、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕
捉効果を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治
療に有効である。この抽出物は、活性酸素類における次
亜塩素酸ラジカルの捕捉作用を有する。
【0078】また、本発明の抗活性酸素剤は、アフゼリ
ア・キシロカルパの抽出物を有効成分とするものであ
り、有効成分は副作用の危険性が少ない植物からの抽出
物であり、かつ、所定の濃度において十分な活性酸素捕
捉効果を有するので、種々の疾患の予防もしくは臨床治
療に有効である。そして、この抽出物は、ヒドロキシラ
ジカルおよび次亜塩素酸ラジカルの2種類の活性酸素類
の捕捉作用を有するので、臨床治療に特に有効である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディオスピロス・モリス(Diospyros mo
    llis)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤。
  2. 【請求項2】 メレミア・ペルタータ(Merremia pelta
    ta)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤。
  3. 【請求項3】 ディオスピロス・パックマニー(Diospy
    ros packmanni)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素
    剤。
  4. 【請求項4】 ピパーベトル(Piper betle)の抽出物
    を有効成分とする抗活性酸素剤。
  5. 【請求項5】 バラリス・ヘイネイ(Vallaris heine
    i)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤。
  6. 【請求項6】 デリス・スカンデンス(Derris scanden
    s)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤。
  7. 【請求項7】 ヒプティス・スアベオレンス(Hyptis s
    uaveolens)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤。
  8. 【請求項8】 アフゼリア・キシロカルパ(Afzelia xy
    locarpa)の抽出物を有効成分とする抗活性酸素剤。
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