JP2001187745A - 霊芝生理活性エキスおよびそれを用いる健康食品 - Google Patents

霊芝生理活性エキスおよびそれを用いる健康食品

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JP2001187745A JP37483599A JP37483599A JP2001187745A JP 2001187745 A JP2001187745 A JP 2001187745A JP 37483599 A JP37483599 A JP 37483599A JP 37483599 A JP37483599 A JP 37483599A JP 2001187745 A JP2001187745 A JP 2001187745A
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Shinichiro Tanaka
愼一郎 田中
Keizaburo Miki
三木  敬三郎
Shingo Kikuchi
眞吾 菊地
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JOYAKU KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高度のNK細胞活性化能および/または
活性酸素消去能を有する新規な霊芝エキスおよびそれを
用いる健康食品を提供する。 【解決手段】 霊芝の加圧熱水処理により抽出される生
理活性エキスであって、(1)該生理活性エキスが、温
度;130℃〜230℃において加圧下での制御された
処理条件にて得られる抽出物を少なくとも含有する液状
物であり、(2)該生理活性エキスが、5重量%以上の
β−D−グルカンを含有し、かつ(3)該生理活性エキ
スが図1の高速液体クロマトグラムパターンを示すこと
を特徴とする霊芝生理活性エキスアルゴ(ARGO)成
分およびアルゴ(ARGO)成分を主成分としラクリス
菌を含有する健康食品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、霊芝生理活性エキ
スおよびそれを用いる健康食品に関するものであり、さ
らに詳しくは、ナチュラルキラー細胞(以下、「NK細
胞」と称する。)活性化能および活性酸素消去能を有す
る成分を含有する霊芝生理活性エキス(以下、本明細書
において必要により「アルゴ(ARGO)成分」(担子
菌水溶性活性多糖類群=Alternator Responding Ganode
rmic Organics )と称する。)およびそれを主成分とす
る健康食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】霊芝(Ganoderas Lucidum,マンネンタ
ケ)は、主として広葉樹に寄生するハラタケ目サルノコ
シカケ科に属する茸類である。霊芝は、古くから漢方医
学において漢方薬の一種として使用されており、抗腫瘍
作用、血圧降下作用、血糖降下作用、抗血栓症作用、抗
アレルギー作用等の薬理活性を有することも報告されて
いるが、その有効成分については未だ十分分析されてい
なかった。
【0003】近年、人工栽培方法が開発されるに至り、
その成分および作用について種々の検討が行なわれてい
る。例えば、特開昭56−57801号公報によればマ
ンネンタケを水で熱抽出し、不溶分を除去した抽出液を
室温〜50℃の低温で濃縮し、その濃縮液から分子量1
0万以上のフコース、フルクトースおよびグルコースを
含む成分を分離、回収する方法が開示されている。ま
た、霊芝から糖蛋白結合体含有の生理活性エキスを製造
する方法、殊に抗アレルギー性作用を有する成分を取得
する方法(特開昭63−72629号)等が開示されて
いる。
【0004】しかしながら、従来から検討されてきた霊
芝成分の抽出方法は、熱水抽出についても常圧下で比較
的低温、例えば、40℃〜80℃の如き100℃以下の
温度条件が採用され、また、含水アルコール、エーテル
等の有機溶媒を用いる方法であった。
【0005】従って、このような抽出方法では霊芝中に
含有される有効成分が十分には抽出されず、極く一部の
成分が利用されていたにすぎなかった。また、有機溶媒
を使用した場合は、抽出処理後抽出物から有機溶媒を除
去する必要があり、操作上において煩雑であり、経済性
においても難点があった。このような状況下において、
未利用で有用な残余の霊芝成分の特定およびその利用を
可能とすることが切望されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、前記のような従来の開発技術の問題点に鑑み、霊芝
に含有される未利用であって従来提案されている成分と
は別種であり、さらに有用な生理活性成分を提供すると
共に、該生理活性成分の高濃度抽出物の特性を利用する
方法および該生理活性成分を用いる健康食品を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
本発明の前記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結
果、霊芝を特定の加圧条件下における熱水処理により得
られる霊芝生理活性エキスが従来知られている霊芝エキ
スとは異なり、β−D−グルカンを高濃度で含有し、特
異な高速液体クロマトグラムパターンを示し、NK細胞
活性化能および活性酸素消去能を有する成分を含有する
ことを見い出し、これらの知見に基づいて本発明の完成
に到達した。
【0008】すなわち、本発明の第一は、霊芝の加圧熱
水処理による霊芝生理活性エキスであって、(1)該生
理活性エキスが、霊芝を温度;130℃〜230℃にお
いて加圧条件下で熱水処理することにより得られる抽出
物を少なくとも含有する液状物であり、(2)該生理活
性エキスが、5重量%以上のβ−D−グルカンを含有
し、(3)該生理活性エキスが図1の高速液体クロマト
グラムパターンを示すことを特徴とするNK細胞活性化
能を有する成分を含有する霊芝生理活性エキスに関する
ものである。
【0009】さらに、本発明の第二は、霊芝の加圧熱水
処理により抽出される生理活性エキスであって、(1)
該生理活性エキスが、温度;130℃〜230℃におい
て加圧条件下に制御された処理条件にて霊芝を熱水処理
することにより得られる抽出物を少なくとも含有する液
状物であり、(2)該生理活性エキスが、5重量%以上
のβ−D−グルカンを含有し、かつ(3)該生理活性エ
キスが、図1の高速液体クロマトグラムパターンを示す
霊芝生理活性エキスを主成分とすることを特徴とする健
康食品に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0011】霊芝生理活性エキス原料 霊芝生理活性エキスの原料としての霊芝は、野性霊芝、
天然霊芝、栽培霊芝のいずれでも使用することができる
が、野性霊芝は、品種、系統が不明であり、成分、品質
が一定しないという難点があるのに対し、天然霊芝は、
霊芝の生育条件に近い状態で栽培され、生育環境が野性
霊芝以上の条件に保持されるため、生理活性成分を採取
するには好適である。
【0012】一方、栽培霊芝は、例えば、針葉樹を使用
したオガクズ栽培等により生育させたものであり、含有
成分も前記の霊芝とは相違するものである。従って、本
発明のアルゴ(ARGO)成分にとっては、特に限定す
るものではないが、前記天然霊芝が含有成分の制御も容
易であることから好適である。特に、ホダ木栽培により
生育させたものが好ましい。ホダ木としては、例えば、
硬質のブナおよびナラ等の広葉樹を使用することができ
る。また、生理活性エキスの効率的な抽出のためには、
加圧熱水処理工程の前処理工程として霊芝の粉砕工程お
よび粉砕物を水と接触させることにより含水霊芝粉砕物
を調製する工程を設けてもよい。霊芝中の含水量として
は30重量%〜50重量%が好ましい。
【0013】霊芝生理活性エキス(アルゴ(ARGO)
成分) 本発明の霊芝生理活性エキスは、霊芝の加圧熱水処理に
より得られる抽出物を少なくとも含有する液状物であ
る。霊芝の加圧熱水処理は、温度;130℃〜230℃
において加圧条件下に制御された処理条件にて、霊芝原
料を熱水処理する工程からなるものである。加圧熱水処
理は密閉容器内で行なわれるため圧力は、温度に応じた
自己圧となるが、約1kg/cm2 〜約10kg/cm
2 の範囲でもよい。処理時間としては限定されるもので
はなく任意に選択することができるが、抽出物の生理活
性および収率の観点から、少なくとも5分確保すること
ができればよい。
【0014】前記処理条件は、NK細胞活性化能および
活性酸素消去能を有する所望成分を高濃度に抽出するに
は重要であり、処理温度が130℃未満の場合その抽出
が十分でなく、一方、230℃を超えても抽出物の収率
の向上は得られないばかりでなく、抽出物の品質の低下
が生じ所望成分の回収に難点が生ずる。本発明の加熱処
理の条件は、処理温度、処理圧力および処理時間の相互
の有機的な関連のもとに設定されるものであって、生理
活性成分の品質安定な抽出物を得るためには高温で短時
間の処理を行なうことが肝要である。
【0015】加圧熱水処理は、具体的には密閉された加
圧処理帯域に充填した含水霊芝粉砕物を熱水と接触させ
ることからなる。この場合、水蒸気の共存下において熱
水処理を行なってもよい。熱水の量としては霊芝1kg
に対し、約10リットル〜約60リットル使用すればよ
い。また、加圧熱水処理はバッチ式または連続式のいず
れの方式を採用してもよく、種々の処理条件を勘案して
任意に決定すればよい。
【0016】本発明の霊芝生理活性エキスは、前記温度
130℃〜230℃における加圧熱水処理により得られ
る抽出物(A)に他の処理条件での熱水処理による抽出
物(B)および/または水蒸気加圧熱処理により得られ
た抽出物(C)を混合したものでもよい。具体的には、
加圧熱水処理として温度90℃〜130℃を採用して得
られた抽出物(B)、水蒸気加圧熱処理としては温度1
90℃〜230℃(C)を採用して得られた抽出物を前
記NK細胞活性化能および活性酸素消去能が最大水準に
達するように混合すればよい。通常、前記抽出物(A)
に対し、抽出物(B)および(C)を、それぞれ30重
量%以下および20重量%以下混合することが好まし
い。
【0017】前記NK細胞活性化能の特に高い生理活性
エキス(a)は、加圧条件下で処理温度が150℃〜2
20℃の範囲での抽出物を主成分として含有する液状物
である。一方、活性酸素消去能の特に高い生理活性エキ
ス(b)は、処理温度が、130℃〜200℃の範囲で
の抽出物を主成分として含むものである。
【0018】このようにして得られた液状物は、さらに
固体吸着剤との接触による精製工程に供給することが好
ましい。固体吸着剤としてはセライト等を挙げることが
できる。セライトによる吸着処理は、一つの形態として
は該セライトの粒状体を吸着処理塔に充填し得られる充
填層に前記液状物を通過させる方法を採用することがで
きる。この精製工程により前記液状物から細胞残渣、繊
維質等を除去することができる。
【0019】前記工程を経て得られる生理活性エキス
は、次の特性を有する。すなわち、(1)該生理活性エ
キスは、5重量%以上、好ましくは7重量%以上のβ−
D−グルカンを含有する。本発明者らの分析によれば、
本発明の霊芝生理活性エキスは、蛋白質、脂質、灰分、
繊維および炭水化物を含有し、炭水化物の主成分がβ−
D−グルカンであり、従来公知のものと別異の誘導体を
含有するものである。
【0020】(2)該生理活性エキスは、図1の高速液
体クロマトグラムパターンを示す。前記パターンにおい
て5.07、9.61および14.19のピークが従来
の霊芝エキスには観察できないものである。また、未知
の多くのピークが、既知の増大したピーク群のなかに出
現した。
【0021】(3)該生理活性エキスは、NK細胞活性
化能を有する成分を高濃度で含有する。NK細胞は、リ
ンパ球の一種であり、ガン細胞、ウィルスに感染した細
胞を破壊する性質を有し、人体の免疫機能の中心的な役
割を果たす細胞である。本発明の霊芝生理活性エキス
は、このようなNK細胞の活性化能に優れた成分を高濃
度に含有するものである。
【0022】(4)該生理活性エキスは、活性酸素消去
能を有する成分を高濃度で含有する。活性酸素は人体に
おいて、血管内で血管壁に傷をつけ炎症を起こし、ま
た、血液中の不飽和脂肪酸と結合して過酸化脂質を生成
させ血流障害を起こすなどの弊害がある。従来、活性酸
素消去能を有する化合物についてはアスコルビン酸、グ
ルタチオン等が開示されているが、本発明の霊芝生理活
性エキスは、これらを凌駕する極めて大きい活性酸素の
消去能を有する成分を高濃度に含有するものである。
【0023】健康食品アルゴ(ARGO) 健康食品アルゴ(ARGO)は、前記の霊芝生理活性エ
キスを主成分とするものであり、ラクリス菌等を配合し
て調製したものが好ましい。ラクリス菌の配合量として
は錠剤1個当たり1mg〜50mgの範囲を採用するこ
とができる。ラクリス菌の配合により主として消化器内
での吸収速度を向上させる効果が得られる。また、安定
化剤としてデキストリンを100mg〜500mg添加
することができる。健康食品アルゴの形状は任意に決定
することができ、粉末状または顆粒状その他の成形体と
することができるが、通常、最大直径5mm〜12m
m、厚さ3.5mmの錠剤状で用いることが好ましい。
【0024】
【実施例】次に、本発明について実施例および比較例に
より具体的に説明する。もっとも本発明は実施例等によ
り限定されるものではない。
【0025】実施例1 乾燥した霊芝を破砕機で0.5cm〜1cmに破砕した
原料を耐熱袋に充填し、50℃に加熱した温水に20時
間浸漬させた。霊芝の使用量は、温水1000リットル
に対し40kgの割合とした。得られた含水霊芝の含水
量をプレスを用いて50%に制御し、オートクレーブに
採り密閉し、140℃、2kg/cm2の条件下で5分
間熱水処理を行なった。ここで得られた抽出物を分離
し、含水抽残物を加圧熱水抽出タンクに供給し、190
℃の加熱水2000リットルと加圧下で5分間接触させ
た。得られた抽出物を前工程にて得られた抽出物と混合
し濃縮後活性評価に供した。前記抽出物を混合して得ら
れたアルゴ(ARGO)成分中の炭水化物は、抽出物中
固体重量基準で28%であり、β−D−グルカンの含有
量は15%であった。ここで得られた抽出エキスの高速
液体クロマトグラムを図1に示す。図1において示され
る5.07、9.61および14.19の各ピークは従
来の霊芝抽出物では得られなかったピークである。
【0026】なお、高速液体クロマトグラム分析の測定
条件および吸着剤は次の通りである。 測定条件:カラムの流速を毎分0.7mlとし、分光測
定は島津LC−1Dを使用し、波長を254nmとし
た。 吸着剤 :東ソー株式会社製逆層TSKゲルODS( 1
2OT)を使用した。
【0027】実施例2 実施例1と同様にして得られた含水霊芝粉砕物20kg
を水500リットルと共に耐圧タンクに採り、密閉し1
30℃以上に昇温し、圧力10kg/cm2 において同
温度で10分間保持した。その後冷却し圧力を解除し
た。耐圧タンク内の内容物を濾過し抽出物を得た。抽残
物についてさらに同一操作を2回繰り返し、得られた各
抽出物を混合し濃縮し抽出物(A)4.8kgを調製し
た。これを固体吸着剤(セライト)層を通過させ生理活
性エキスaを得た。次に、含水抽残物をオートクレーブ
に採り、飽和水蒸気を導入し密閉し200℃、10kg
/cm2 の条件にて5分間熱処理した。熱処理後、オー
トクレーブ内の内容物を回収し、濾過して濃縮し抽出物
(B)3.9kgを得た。前記同様精製に供し生理活性
エキスbを得た。ここで得られた抽残物7kgを水30
0リットルと共に耐圧タンクに採り、密閉し140℃に
昇温し、同温度で10分間保持した。内容物を濾過し濃
縮し抽出物(C)3.1kgを得た。これを精製した
後、生理活性エキスcを得た。
【0028】上記のようにして得られた生理活性エキス
a、bおよびcのDPPH法による活性酸素消去能の測
定結果の相対値を表1に示す。 表 1 ───────────────────────── 比活性 生理活性エキスa 1.19 120 生理活性エキスb 1.58 160 生理活性エキスc 1.00 100 ─────────────────────────
【0029】比較例1 (TS霊芝)霊芝を粉砕し0.5cm〜1cmに破砕し
た原料を耐熱袋に充填し、10kgを温度80℃の熱水
4リットルに浸漬し1時間保持した。抽出された霊芝エ
キスの高速液体クロマトグラムには図1に示す本発明の
生理活性エキスのピークは現われなかった。また、抽出
エキスをNK細胞活性化能および活性酸素消去能の性能
評価に供した。評価結果を図2および図3に示す。
【0030】比較例2 加圧熱水処理の処理条件として温度;80℃、圧力;自
己圧、処理時間;10分間としたこと以外すべて実施例
1と同様にして霊芝エキスを得た。霊芝エキス中のβ−
D−グルカンの含有量は、エキス全重量基準で4.5重
量%であった。霊芝エキスのNK細胞活性化能および活
性酸素消去能を実施例1と同様にして評価し図2および
図3に示した。
【0031】比較例3 SOD−スーパーオキサイド ジスムスターゼ(supero
xide dismustase)を活性酸素消去能の評価に供した。評
価結果を図3に示す。
【0032】霊芝生理活性エキスの性能評価 (1)NK細胞活性化能の評価 ・Target Cell 51Cr標識 マウス10匹を実施例1の方法にて得られたアルゴ(A
RGO)成分(w/v)を含有する市販の乾燥試料で7
日間飼育した。また、対象のマウス10匹はアルゴ(A
RGO)を含有しない市販の乾燥試料で飼育した。飼育
ののち、採血し、血液中のNK活性(殺細胞数)を測定
した。血液3mlを遠心分離し、NK細胞分画を集め
た。この分画に培養液を400μlを加え、Na2 51
rO4 溶液50〜100μCi相当を加えて混和した。
次いで、振盪水浴(37℃)中で60分間培養した。時
々手で振って攪拌した。これを、1%ウシ血清アルブミ
ン含有PBSまたはHBSSで3回洗浄し、培養液に浮
遊させた(10×104 個/ml)。
【0033】・細胞毒性試験 採取したNK細胞を、NK細胞と別途培養したYAC
−2細胞との比を考慮して100μlがYAC−2細胞
1×104 個に対応するように培養液に浮遊させた。 NK細胞浮遊液100μl、YAC−2細胞浮遊液1
00μlを96穴U底マイクロプレートに加えた。各検
体につき各々3サンプルで行なった。 自然解離用に培養液100μlとYAC−2細胞浮遊
液100μlの組合わせを最大解離用には0.2% Tri
ton X−100または0.1〜1NHcl100μlと
YAC−2細胞浮遊液100μlの組合せをおいた。 マイクロプレートを800rpmで5分間遠沈し、炭
酸ガス培養器中で4時間反応させた。
【0034】・培養上清の採取と放射活性の測定 マイクロプレートを1500rpm5分間遠沈した。 上清100μlを放射能測定用試験管に移し、ガンマ
ーカウンターで放射活性を測定した。
【0035】以上の測定の結果として、NK細胞の活性
化の結果を図2に示す。比較例1のTS霊芝エキスにつ
いても同様にNK細胞活性化能を図2に示す。実施例お
よび比較例の結果から、本発明のアルゴ(ARGO)成
分(符号1●印で示す。)のNK細胞活性化能が無添加
の場合および市販品に比較して極めて優れていることが
わかる。
【0036】(2)活性酸素消去能の評価 実施例1の方法により抽出したアルゴ(ARGO)成分
をエタノール10%で希釈した試料液0.3mlをガラ
ス試験管に採り、0.3mlの10倍 DPPH(1,1-
Diphenyl-2-picrylhydrazyl)エタノール液を加えて反応
を開始した。20分後の517nmの吸光度の低下(I
C50値)を37℃静置条件で観察した。各濃度につい
て2回の平均値をとったが、ほとんど同値を示した。測
定結果を図3に示す。IC50値は、活性酸素50%阻
止可能な濃度(μg/ml)を示す。
【0037】また、比較のために比較例1(TS霊芝抽
出物)、比較例2(ビタミンC)および比較例3(SO
D)についても各々DPPH法による活性酸素消去能を
測定し、図3に併記した。図3によると符号1のアルゴ
(ARGO)成分のIC50値は、30μg/mlであ
り、符号2の市販品TS霊芝の70μg/mlおよびビ
タミンCの600μg/mlに比較して極めて優れてい
ることがわかる。
【0038】
【発明の効果】特定条件にて抽出した霊芝生理活性エキ
スアルゴ(ARGO)成分は、NK細胞活性化能および
活性酸素消去能に高活性を示し、それを主成分とする健
康食品は健康保持にとって有用である。また、霊芝の加
圧熱水処理の特定画分は高濃度のアルゴ(ARGO)成
分を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の霊芝生理活性エキスアルゴ(ARG
O)成分の高速液体クロマトグラムパターンを示す。
【図2】 本発明の霊芝生理活性エキスアルゴ(ARG
O)成分および各試料のNK細胞の活性化能を示す。
【図3】 本発明の霊芝生理活性エキスアルゴ(ARG
O)成分および各試料の活性酸素消去能(抗酸化力)を
示す。
【符号の説明】
1・・・・・アルゴ(ARGO)成分 2・・・・・TS霊芝エキス市販品 3・・・・・ビタミンC 4・・・・・SOD(スーパーオキサイド ジスムスタ
ーゼ) 5・・・・・無添加
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 107 A61P 43/00 107 (72)発明者 菊地 眞吾 北海道雨竜郡幌加内町字振興 幌加内バイ オ企業組合内 Fターム(参考) 4B018 MD33 MD80 MD84 ME06 ME14 MF01 MF04 MF14 4C076 AA36 BB01 CC26 EE30 4C087 AA01 AA04 BC03 MA35 MA52 NA14 ZB22 4C088 AA04 AC17 BA09 CA05 MA04 MA35 MA52 NA14 ZB22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 霊芝の加圧熱水処理により抽出され
    る生理活性エキスであって、(1)該生理活性エキス
    が、温度;130℃〜230℃において加圧条件下に制
    御された処理条件にて霊芝を熱水処理することにより得
    られる抽出物を少なくとも含有する液状物であり、
    (2)該生理活性エキスが、5重量%以上のβ−D−グ
    ルカンを含有し、かつ(3)該生理活性エキスが、図1
    の高速液体クロマトグラムパターンを示すことを特徴と
    する霊芝生理活性エキス。
  2. 【請求項2】 前記液状物が、さらに固体吸着剤と
    の接触処理を経て得られた精製物である請求項1に記載
    の霊芝生理活性エキス。
  3. 【請求項3】 前記霊芝生理活性エキスの含有成分
    が、蛋白質、脂質、無機質、炭水化物および繊維である
    請求項1ないし4のいずれかの1項に記載の霊芝生理活
    性エキス。
  4. 【請求項4】 前記生理活性エキスが、ナチュラル
    キラー細胞活性化能を有する請求項1に記載の霊芝生理
    活性エキス。
  5. 【請求項5】 前記生理活性エキスが、活性酸素消
    去能を有する請求項1に記載の霊芝生理活性エキス。
  6. 【請求項6】 霊芝の加圧熱水処理により抽出され
    る生理活性エキスであって、(1)該生理活性エキス
    が、温度;130℃〜230℃において加圧条件下に制
    御された処理条件にて霊芝を熱水処理することにより得
    られる抽出物を少なくとも含有する液状物であり、
    (2)該生理活性エキスが、5重量%以上のβ−D−グ
    ルカンを含有し、かつ(3)該生理活性エキスが、図1
    の高速液体クロマトグラムパターンを示す霊芝生理活性
    エキスを主成分とすることを特徴とする健康食品。
  7. 【請求項7】 前記霊芝生理活性エキスにさらに少
    なくともラクリス菌が配合されてなる請求項6に記載の
    健康食品。
  8. 【請求項8】 前記霊芝生理活性エキスにさらにサ
    イクロデキストリンが配合されてなる請求項6または7
    に記載の健康食品。
JP37483599A 1999-12-28 1999-12-28 霊芝生理活性エキスおよびそれを用いる健康食品 Pending JP2001187745A (ja)

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