JPH08282237A - 能動型サスペンション装置 - Google Patents

能動型サスペンション装置

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Publication number
JPH08282237A
JPH08282237A JP9523695A JP9523695A JPH08282237A JP H08282237 A JPH08282237 A JP H08282237A JP 9523695 A JP9523695 A JP 9523695A JP 9523695 A JP9523695 A JP 9523695A JP H08282237 A JPH08282237 A JP H08282237A
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JP
Japan
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gain
command signal
wheel side
vehicle body
fluid pressure
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Pending
Application number
JP9523695A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaharu Sato
正晴 佐藤
Kenji Kawagoe
健次 川越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
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Priority to JP9523695A priority Critical patent/JPH08282237A/ja
Publication of JPH08282237A publication Critical patent/JPH08282237A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動時に運転者が体感する減速度と実際の減
速度をほぼ一致させる。 【構成】 車体側部材と各車輪側部材との間にそれぞれ
介装された流体圧アクチュエータ50と、これら各流体
圧アクチュエータの作動流体圧を所定の指令信号に応じ
て制御する圧力制御弁51と、車両の前後方向の加速度
を検出する前後加速度検出手段52と、この検出された
加速度に基づき所定のゲインに応じて車体のピッチング
を抑制する指令信号を演算するとともに、前輪側と後輪
側のそれぞれの圧力制御弁に出力する指令信号形成手段
53とを備えた能動型サスペンション装置において、前
記指令信号形成手段53は車両の減速時に、前輪側のゲ
インKfをピッチングが0となるような所定のゲインK
0未満の所定値に切り換える前輪ゲイン切換手段54
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体側と車輪側との間
に介装した流体圧アクチュエータによって車両の姿勢を
制御する能動型サスペンション装置の改良に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】能動型サスペンション装置としては、例
えば、本願出願人が提案した特開昭63−235112
号公報などが知られており、車体側と車輪側との間に介
装した流体圧アクチュエータを、車体に加わる前後加速
度に応じて駆動して、車体の姿勢変化を抑制するもので
ある。
【0003】このような、能動型サスペンション装置で
は、制動時に発生するピッチングを抑制するため、図1
8に示すように、減速度に応じて前輪側の流体圧アクチ
ュエータを伸長する一方、後輪側の流体圧アクチュエー
タを収縮させて減速中の車体のピッチングを抑制してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の能動型サスペンション装置にあっては、制動
時に車体のピッチングが抑制されてしまうため、実際に
発生する減速度と運転者が体感する減速度が一致しない
場合があり、運転者に違和感を与えるという問題があっ
た。
【0005】そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなさ
れたもので、車体の不要な姿勢変化を抑制しながらも、
制動時に発生する実際の減速度と体感的な減速度を一致
可能な能動型サスペンション装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図19に
示すように、車体側部材と各車輪側部材との間にそれぞ
れ介装された流体圧アクチュエータ50と、これら各流
体圧アクチュエータの作動流体圧を所定の指令信号に応
じて制御する圧力制御弁51と、車両の前後方向の加速
度を検出する前後加速度検出手段52と、この検出され
た前後方向の加速度に基づき、所定のゲインに応じて車
体のピッチングを抑制する指令信号を演算するととも
に、前輪側と後輪側のそれぞれの圧力制御弁に出力する
指令信号形成手段53とを備えた能動型サスペンション
装置において、前記指令信号形成手段は車両の減速時に
前輪側のゲインをピッチングが0となるような所定のゲ
インKf0未満の所定値に切り換える前輪ゲイン切換手
段54を有する。
【0007】また、第2の発明は、車体側部材と各車輪
側部材との間にそれぞれ介装された流体圧アクチュエー
タ50と、これら各流体圧アクチュエータ50の作動流
体圧を所定の指令信号に応じて制御する圧力制御弁51
と、車両の前後方向の加速度を検出する前後加速度検出
手段52と、この検出された前後方向の加速度に基づ
き、所定のゲインに応じて車体のピッチングを抑制する
指令信号を演算するとともに、前輪側と後輪側のそれぞ
れの圧力制御弁に出力する指令信号形成手段53とを備
えた能動型サスペンション装置において、前記指令信号
形成手段53は車両の減速時に、後輪側のゲインの絶対
値をピッチングが0となるような所定のゲインKr0
絶対値より大きい所定値に切り換える後輪ゲイン切換手
段55を有する。
【0008】また、第3の発明は、前記第1または第2
の発明において、前記指令信号形成手段が、前記前輪ゲ
イン切換手段と後輪ゲイン切換手段とから構成される。
【0009】また、第4の発明は、図20において、車
体側部材と各車輪側部材との間にそれぞれ介装された流
体圧アクチュエータ50と、これら各流体圧アクチュエ
ータ50の作動流体圧を所定の指令信号に応じて制御す
る圧力制御弁51と、車両の前後方向の加速度を検出す
る前後加速度検出手段52と、この検出された前後方向
の加速度に基づき、所定のゲインに応じて車体のピッチ
ングを抑制する指令信号を演算するとともに、前輪側と
後輪側のそれぞれの圧力制御弁に出力する指令信号形成
手段53とを備えた能動型サスペンション装置におい
て、前輪及び後輪の制動力の配分を変更可能な制動手段
56と、前記指令信号形成手段53は、車両の減速時
に、前輪または後輪のうち、制動力が増大した側のゲイ
ンを低減する一方、制動力が減少した側のゲインを増大
するゲイン切換手段57を備える。
【0010】また、第5の発明は、前記第4の発明にお
いて、前記制動手段56が、制動力の増大に応じて前輪
のブレーキ液圧の配分比率を増大する一方、後輪のブレ
ーキ液圧の配分比率を減少させるプロポーショニングバ
ルブを備え、前記ゲイン切換手段57は、制動力の増大
に応じて前輪側のゲインを低減する一方、制動力の減少
に応じて後輪側のゲインを増大する。
【0011】
【作用】したがって、第1の発明は、車体側部材と各車
輪側部材との間にそれぞれ介装された流体圧アクチュエ
ータは、指令信号形成手段からの指令信号に応動する圧
力制御弁からの流体圧に応じて駆動され、アクチュエー
タの伸縮に応じて車体のピッチングを抑制する。検出し
た前後方向の加速度に基づいて車両が減速状態になる
と、指令信号形成手段では前輪側のゲインKfをピッチ
ングが0となるような所定のゲインKf0未満の所定値
に切り換えるため、前輪側の流体圧アクチュエータは減
速に応じて車体のノーズダイブ方向へのピッチングを許
容し、車体はノーズダイブに応じて運転席を重力方向へ
沈み込ませ、運転者が体感する減速度と実際に発生する
減速度をほぼ一致させる。
【0012】また、第2の発明は、車両が減速状態にな
ると、指令信号形成手段では、後輪側のゲインKrの絶
対値をピッチングが0となるような所定のゲインKr0
の絶対値より大きい所定値に切り換えるため、後輪側の
流体圧アクチュエータは減速に応じて車体のスクワット
方向へのピッチングを許容し、車体はスクワットに応じ
て運転席を重力方向へ沈み込ませ、運転者が体感する減
速度と実際に発生する減速度をほぼ一致させる。
【0013】また、第3の発明は、車両が減速状態にな
ると、指令信号形成手段では前輪側のゲインKfをピッ
チングが0となるような所定のゲインKf0未満の所定
値に切り換えるとともに、後輪側のゲインKrの絶対値
をピッチングが0となるような所定のゲインKr0の絶
対値より大きい所定値に切り換えるため、前輪側の流体
圧アクチュエータは減速に応じて車体のノーズダイブ方
向へのピッチングを許容し、さらに後輪側の流体圧アク
チュエータは減速に応じて車体のスクワット方向へのピ
ッチングを許容するため、車体は重力方向へ変位して運
転席を重力方向へ沈み込ませ、運転者が体感する減速度
と実際に発生する減速度をほぼ一致させながら、減速に
よる急激な車体の姿勢変化を抑制する。
【0014】また、第4の発明は、車両が減速状態にな
ると、制動力の前後配分比率に応じて指令信号形成手段
は前輪または後輪のうち、制動力が増大した側のゲイン
を低減する一方、制動力が減少した側のゲインを増大す
るため、減速による車体のピッチングが許容され、ピッ
チングに応じて運転席を重力方向へ沈み込ませ、運転者
が体感する減速度と実際に発生する減速度をほぼ一致さ
せながら、制動時における車体の急激な姿勢変化を抑制
する。
【0015】また、第5の発明は、制動力の増大に応じ
て変化するプロポーショニングバルブの液圧の前後配分
比率の変化に応じて前輪側のゲインを低減する一方、制
動力の減少に応じて後輪側のゲインを増大するため、前
輪側の流体圧アクチュエータは減速に応じて車体のノー
ズダイブ方向へのピッチングを許容し、さらに後輪側の
流体圧アクチュエータは減速に応じて車体のスクワット
方向へのピッチングを許容して、車体は重力方向へ変位
して運転席を重力方向へ沈み込ませ、運転者が体感する
減速度と実際に発生する減速度をほぼ一致させながら、
減速による急激な車体の姿勢変化を抑制する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0017】図1〜図7は本発明の一実施例を示し、図
1において、10は車体側部材を示し、11FL〜11
RRは左前輪〜右後輪を示し、12は能動型サスペンシ
ョン装置を示す。
【0018】能動型サスペンション装置12は、車体側
部材10と車輪11FL〜11RRの各車輪側部材16
との間に介装された流体圧アクチュエータとしての油圧
シリンダ18FL〜18RRと、この油圧シリンダ18
FL〜18RRの作動圧を調整する圧力制御弁20FL
〜20RRと、この圧力制御弁20FL〜20RRに所
定の指令信号を出力するコントローラ22を備えるとと
もに、車体に加わる前後加速度gxを検出する前後加速
度検出手段としての前後加速度センサ24と、油圧源2
8と、油圧シリンダ18FL〜18RRにそれぞれ併設
されて車体の静荷重を支持するコイルスプリング29と
から構成される。ここで、コイルスプリング29は比較
的ばね定数の低いものが採用されている。
【0019】そして、油圧シリンダ18FL〜18RR
はそれぞれシリンダチューブ18aを有し、このシリン
ダチューブ18aにはピストン18cによって画成され
た油室Uが形成される。
【0020】この油室Uは、油圧配管30を介して圧力
制御弁20FL〜20RRの入出力ポートとそれぞれ連
通する。
【0021】圧力制御弁20FL〜20RRは、油圧源
28からの油圧をコントローラ22からの指令信号Sに
応じた圧力で油圧シリンダ18FL〜18RRへ供給す
るもので、配管42を介して油圧源28から圧力制御弁
20FL〜20RRへ供給された作動油は、配管44を
介して再び油圧源28へ還流する。なお、作動油が還流
する配管42、44には高圧側アキュームレータ48H
及び低圧側アキュームレータ48Lがそれぞれ配設され
る。
【0022】ここで、圧力制御弁20FL〜20RRの
圧力制御特性は、図3に示すように、指令信号Sが0で
あるときに、所定のオフセット圧力P0を供給し、この
状態から指令信号Sが正方向(図中上方)へ増大する
と、所定の圧力ゲインα1をもって圧力Pを増大し、こ
の圧力Pが油圧源28からの最大圧力Pmaxに達すると
飽和する。また、指令信号Sが負方向へ減少すると、こ
れに比例して圧力Pも減少して最終的に0となり、この
圧力Pの増減に応じて油圧シリンダ18FL〜18RR
は伸縮して車体の姿勢を制御するのである。なお、コン
トローラ22から圧力制御弁20FL〜20RRへ送出
される指令信号Sは、前輪側の圧力制御弁20FL、2
0FRへの指令信号Sfと、後輪側の圧力制御弁20R
L、20RRへの指令信号Srに分けられ、それぞれ独
立して送出される。
【0023】ここで、コントローラ22は、図2に示す
ように、演算処理装置74、記憶装置76及びインター
フェース回路72から構成されたマイクロコンピュータ
66を主体に構成され、入力された前後加速度gxに基
づいて圧力制御弁20FL〜20RRへ指令信号Sf、
Srをそれぞれ出力する指令信号形成手段22Aと、こ
れら指令信号Sf、Srの値を前後輪でそれぞれ調整す
るゲイン調整手段22Bとから構成される。
【0024】指令信号形成手段22Aは、前後加速度セ
ンサ24からの前後加速度信号gxを後述するゲイン調
整手段22Bで決定された所定のゲインKfで増幅する
前輪側の可変利得増幅器50fと、同じく所定のゲイン
Krで前後加速度信号gxを増幅する後輪側の可変利得
増幅器50rとから構成される。
【0025】そして、これら可変利得増幅器50f、5
0rから出力される指令信号Sf、Srに応じて前輪側
の圧力制御弁20FL、20FRと後輪側の圧力制御弁
20RL、20RRが前後独立してそれぞれ制御され、
前輪側の油圧シリンダ18FL、FRと後輪側の油圧シ
リンダ18RL、RRは指令信号Sf、Srに応じてそ
れぞれ伸縮駆動される。
【0026】一方、ゲイン調整手段22Bは入力された
前後加速度信号gxをA/Dコンバータ67でアナログ
信号からデジタル信号へ変更した後、マイクロコンピュ
ータ66で後述するようなゲイン調整信号Ef、Erの
演算処理を行って、これらゲイン調整信号Ef、Erを
D/Aコンバータ68、70を介して可変利得増幅器5
0f、50rに送出する。
【0027】ここで、コントローラ22で行われるゲイ
ンKf、Krの調整は、減速時には前輪の方が後輪に比
してサスペンションジオメトリーの変化が大きく車体の
ピッチング(ノーズダイブ)を生じ、加速時では逆に後
輪の方が前輪に比してサスペンションジオメトリーの変
化が大きくスクワット方向のピッチングを生じ、これら
ピッチングを打ち消すようにそれぞれゲインを設定する
が、本発明では、図5、図6に示すように、制動時につ
いてのみノーズダイブ方向のピッチングをある程度許容
するようにゲインKf、Krの設定を行い、その他につ
いては前記従来例と同様に行われる。
【0028】なお、前後加速度Gxが正の場合には前記
従来例と同様の制御が行われるため説明を省略し、以
下、前後加速度Gxが負となる場合について詳述する。
【0029】制動中のゲイン調整信号Ef、Er及びゲ
インKf、Krは、制動中にピッチ角=0となるゲイン
調整信号Ef0、Er0に対して次のように予め設定され
たものである。
【0030】|Ef|<|Ef0| |Er|<|Er0| 上記ゲイン調整信号Ef、Erの演算は、図7のフロー
チャートに基づいて行われ、まず、ステップS1で前後
加速度センサ24からの前後加速度信号gxを読み込ん
だ後、ステップS2で前後加速度Gxを演算する。
【0031】そして、ステップS3ではこの前後加速度
Gxに基づいて、制動中であるか否かを判定して、制動
中であればステップS4へ進む一方、そうでない場合に
はステップS5へ進む。この制動中の判定しては、減速
度が所定値以上となることから判定できるが、図示しな
いブレーキスイッチ等の信号に基づいて判定してもよ
い。
【0032】ステップS4では、制動中のゲイン調整信
号Ef、Erを選択するとともに、前後加速度Gxに応
じたゲイン調整信号Ef、Erを演算する。
【0033】一方、通常走行中のステップS5では、通
常走行に呼応したゲイン調整信号Ef0、Er0を選択す
るとともに、前後加速度Gxに応じたゲイン調整信号E
f、Erを演算する。
【0034】こうして演算されたゲイン調整信号Ef、
ErはステップS6で指令信号形成手段22Aへ出力さ
れる。
【0035】前記従来例では、制動中においてもピッチ
ングを抑制するように、ピッチ角=0となるようなゲイ
ンKf0、Kr0を設定していたが、本願発明者の実験に
よれば、制動中の車体の姿勢変化を抑制した場合、実際
に発生する減速度と運転者が体感する減速度が一致せ
ず、運転者に違和感を与えてしまうのに対し、制動中に
運転席が沈み込むように、すなわち、重力方向への変位
を発生させることで、実際の減速度と運転席が体感する
減速度がほぼ一致することを確認した。
【0036】そこで、本実施例では、通常走行中では前
記従来例と同様にゲインの設定を行うのに加えて、制動
中においては、図4〜図6に示すように、前輪側のゲイ
ンKfをピッチ角=0となる値Kf0より減少させる一
方、後輪側のゲインKrをピッチ角−0となる値Kr0
より負方向へ増大(=絶対値の増大)することにより、
制動中に運転席が沈み込むように車体を重力方向へ変位
させ、同時にノーズダイブ方向の極端なピッチングを抑
制して車体の急激な姿勢変化を抑制するのである。
【0037】ここで、ゲインKf、Krは図4に示すよ
うに、ゲイン調整信号Ef、Erと所定の比例定数α2
に比例するもので、ゲイン調整手段22Bで演算される
ゲイン調整信号Ef、Erは、検出された前後加速度g
xから制動状態を検出すると、ゲイン調整信号を図5に
示すように、制動中にピッチ角=0となる値Ef0、E
0から所定のゲイン調整信号Ef、Erに切り換え
る。
【0038】この切り換えに呼応して、指令信号形成手
段22Aでは、図6に示すように、所定の比例定数α2
に応じてゲイン調整信号Ef、Erに比例する通常走行
中のゲインKf、Krを演算し、ゲインKf、Krはゲ
イン調整信号Ef、Erに比例するため、次のようにな
る。
【0039】|Kf|<|Kf0| |Kr|<|Kr0| 制動中の前輪側のゲインKfはピッチ角=0となるゲイ
ンKf0に比して所定量だけ小さくなるように設定され
る。すなわち、制動中のゲインKfでは前輪側のアンチ
ピッチゲイン(ピッチングを抑制するゲイン)がKf0
に比して低下するため、油圧シリンダ18FL、FRは
制動によって若干の収縮を許容する。
【0040】この前輪側の油圧シリンダ18FL、FR
の収縮によって、車体は図8に示すように、ノーズダイ
ブ方向へ若干ピッチングすることで、運転席を重力方向
(車体下方)へ変位させて沈み込ませる。
【0041】一方、制動中の前輪側のゲインKrはピッ
チ角=0となるゲインKr0に比して所定量だけ負方向
へ大きくなるように設定される。すなわち、制動中のゲ
インKrでは、上記ゲインKr0に比して後輪側のアン
チピッチゲイン(ピッチングを抑制するゲイン)が負方
向へ増大するため、油圧シリンダ18RL、RRは制動
によって若干収縮する。
【0042】この後輪側の油圧シリンダ18RL、RR
の収縮によって、車体は図9に示すように、制動中のノ
ーズダイブ方向へのピッチングに抗して車体後部を下方
へ若干変位(スクワット方向)させることで、運転席を
重力方向(車体下方)へ変位させて沈み込ませる。
【0043】このため、車体は前輪側の若干のノーズダ
イブと、後輪側の若干のスクワットによって図10に示
すように、車体を下方へ沈み込ませすとともに、制動に
よく極端なノーズダイブを抑制し、運転席を重力方向へ
沈み込ませることで、制動中における運転者の体感加速
度と実際の加速度をほぼ一致させながら、車体姿勢の急
激な変化を抑制し、運転性の向上と乗心地の確保を達成
することができるのである。
【0044】図13〜図17は第2の実施例を示し、前
記第1実施例と同様の能動型サスペンション装置に加え
て、図示しないブレーキ回路に、図11に示すような、
プロポーショニングバルブ81を備えたマスタシリンダ
80を備えた場合を示し、コントローラ22で演算され
る上記ゲインKf、Krをこのプロポーショニングバル
ブ81の特性に応じて変化させるものである。
【0045】このマスタシリンダ80はプライマリピス
トン82とセカンダリピストン83を備えて、前輪側及
び後輪側の図示しないホイールシリンダへブレーキペダ
ルの踏力に応じてそれぞれ所定の比率の液圧を供給する
もので、図14に示すように、所定の減速度Gx0(=
所定の液圧Px0)となるまでは、所定の比率(図中r
=1.0)で前後輪へ液圧を配分する一方、減速度が所
定値Gx0を越えると、減速度の増大に応じて後輪側へ
の供給液圧の配分比率を徐々に減ずるもので、急制動時
などで液圧が増大した場合には前輪液圧を増大、後輪液
圧を減少させて後輪のロックを抑制するものである。
【0046】プロポーショニングバルブ81を備えた車
両では前後輪へ供給される液圧の変化に応じて前後輪の
ブレーキ力が変化するため車体の姿勢も変化し、図15
に示すように、サスペンションによる前後輪のストロー
ク変化と重心位置に応じて制動中の姿勢変化を捕えるこ
とができる。
【0047】いま、図16に示す車両モデルにおいて、
前輪、後輪のそれぞれの力の釣り合いを考える。
【0048】前輪の上下方向の力の釣り合いは、次式で
表現される。
【0049】 WWf−fZf−fLf・sinηf=0 …(1) 同様に前輪の前後方向の力の釣り合いは、次式で表現さ
れる。
【0050】 fLf・cosηf−Bf=0 …(2) これら、(1)、(2)式より前輪の力の釣り合いは、
次式で表現される。
【0051】 fZf=WWf−Bf・tan ηf …(3) 後輪について、同様に上下、前後方向の力の釣り合いを
それぞれ考えると、 上下方向; WWr−fZr−fLr・sinηr=0 …(4) 前後方向; fLr・cosηr−Br=0 …(5) となって、これら、(4)、(5)式より後輪の力の釣
り合いは、次式で表現される。
【0052】 fZr=WWr−Br・tan ηr …(6) ただし、 WWf、WWr;前輪及び後輪の接地荷重移動量(1G時
=0) fZf、fZr;前後輪のタイヤがサスペンションから受け
る上下方向の力(1G時=0) fLf、fLr;前後輪のタイヤがサスペンションのリンク
などから受ける瞬間中心方向の力 ηf、ηr;サスペンションストロークによる前後輪の接
地点の軌跡の法線と路面のなす角度の正接 Bf、Br;前後輪のブレーキ力 ここで、車体の片側について考えた場合の車両のブレー
キ力Bは、 Bf+Br=B=1/2a・W となり、ここで、aは減速度を、Wは車両重量を示す。
【0053】上記前後輪の力の釣り合いから車両全体に
おける重心点まわりのモーメントの釣り合いは、次式で
表現される。
【0054】 −WWf・lf+WWr・lr+(Bf+Br)・hg=0 …(7) ただし、 lf、lr;タイヤ接地点から重心点までの水平方向距離 hg;重心点高さ であり、ここで、WWr=−WWfとBf+Br=Bである
ことから、
【0055】
【数1】
【0056】となって、上記(3)、(8)式、及び
(6)、(9)式より、
【0057】
【数2】
【0058】となる。
【0059】ここで、前後輪のサスペンションのバネ定
数をそれぞれkf、krとすると、上記(10)、(1
1)式より前後輪のそれぞれの上下方向への変位Zf
rは、次のように表される。
【0060】
【数3】
【0061】したがって、車体のピッチ方向の変位をλ
で表すと、次式で表現される。
【0062】
【数4】
【0063】ただし、L=lf+lr ここで、制動時の前輪側のノーズダイブを抑制するに
は、上記(14)式の第1項=0、すなわち、 hg・B/L−Bftan ηf=0 とすれば良く、このときの条件を100%アンチダイブ
条件tan ηf,100%として次式で表現する。
【0064】
【数5】
【0065】この100%アンチダイブ条件とは、上記
(10)式のfzfがアクチュエータ反力の定常時から
の増加分ΔFと等しいことを示し、次式のように表現さ
れる。
【0066】
【数6】
【0067】ただし、ΔP;圧力 A;受圧面積 そして、ノーズダイブ方向へのピッチングを抑制するた
めの前輪側のアンチダイブ率FADRは上記より、
【0068】
【数7】
【0069】となる。
【0070】同様にして、制動時の後輪側のリフトを抑
制するには、上記(14)式の第2項=0、すなわち、 hg・B/L−Brtan ηr=0 とすれば良く、このときの条件を100%アンチリフト
条件tan ηr,100%として次式で表現する。
【0071】
【数8】
【0072】この100%アンチリフト条件とは、上記
(11)式のfzrがアクチュエータ反力の定常時から
の増加分ΔFと等しいことを示し、次式のように表現さ
れる。
【0073】
【数9】
【0074】そして、ノーズダイブ方向へのピッチング
を抑制するための前輪側のアンチリフト率RALRは上
記より、
【0075】
【数10】
【0076】となる。
【0077】ここで、図14のような特性を備えたプロ
ポーショニングバルブ81が作動する制動中では、制動
力が所定の減速度Gx0を越えて増大すると、図14か
ら前輪のブレーキ力Bfが増大する一方、後輪のブレー
キ力Brが減少し、これらアンチダイブ率FADR及び
アンチリフト率RALRその結果、前後輪共にプロポー
ショニングバルブ81の非作動時に比して車体が浮く方
向となってしまい、運転者が体感する減速度と実際に発
生する減速度が一致せずに、運転者に違和感を与えてし
まう。
【0078】そこで、プロポーショニングバルブ81の
作動中において、制動力に対抗するアンチピッチモーメ
ントを発生する能動型サスペンション装置12の前輪側
のゲイン調整信号Er及びゲインKrをピッチ角が0と
なる所定値より増大させて、車体の浮き上がりを防止し
て、上記したように制動中に運転者が体感する違和感を
抑制するものである。
【0079】ゲイン調整信号Ef、Erは、図12に示
すように、プロポーショニングバルブ81の特性に応じ
て設定されるもので、プロポーショニングバルブ81の
作動が開始される所定の減速度Gx0までは前記第1実
施例と同様の制御が行われ、前輪側ではピッチ角が0と
なるゲイン調整信号Ef0より小さい一定値に設定さ
れ、所定の減速度Gx0を越えると、前輪側の液圧配分
比率の増大に呼応するように徐々に減速度調整信号Ef
を減少させる。
【0080】一方、後輪側では、ピッチ角が0となるゲ
イン調整信号Ef0より所定量だけ絶対値を増大させた
一定値に設定され、所定の減速度Gx0を越えると、前
輪側の液圧配分比率の増大に呼応するように徐々にゲイ
ン調整信号Erの絶対値を増大させる。
【0081】このように設定されたゲイン調整信号E
f、Erに、前記第1実施例と同様に所定の比例定数α
2を乗じたものがゲインKf、Krであり、図13のよ
うに設定される。
【0082】ここで、上記ゲイン調整信号Ef、Erの
演算は、図17のフローチャートに基づいて行われ、前
記第1実施例の図7のフローチャートと同様に、ステッ
プS1で前後加速度信号gxを読み込んだ後、ステップ
S2で前後加速度Gxを演算する。
【0083】そして、ステップS10ではプロポーショ
ニングバルブ81が作動中か否かを判定し、作動中であ
ればステップS14へ進む一方、そうでない場合には、
ステップS11以降の処理へ進む。
【0084】プロポーショニングバルブ81が非作動状
態のステップS11以降では、前記第1実施例のステッ
プS4、S6と同様にゲイン調整信号Ef、Erを演算
してから指令信号形成手段22Aへ出力し、ステップS
13でカウンタNを0にリセットする。
【0085】一方、プロポーショニングバルブ81が作
動中の場合には、ステップS14でカウンタNが0、す
なわち、第1回目のループであるかがチェックされ、カ
ウンタNが0であれば、ステップS15でそのときの減
速度Gxが所定の減速度Gx0としてセットされる。
【0086】次に、ステップS16では、現在の減速度
Gxと第1回目のループで読み込んだ所定値Gx0との
差分に所定の定数a及びbを乗じたものにピッチ角が0
となるゲイン調整信号Ef0及びEr0を加えたものをそ
れぞれゲイン調整信号Ef、Erとして求め、ステップ
S17で指令信号形成手段22Aに出力し、ステップS
18でカウンタNをインクリメントする。
【0087】プロポーショニングバルブ81の作動中
は、ステップS14〜S18を順次通過することによっ
て、前輪側のゲイン調整信号Efは図12に示すよう
に、減速度の増大に比例して減少する一方、後輪側のゲ
イン調整信号Erは減速度の増大に比例して絶対値を増
大させる。
【0088】したがって、プロポーショニングバルブ8
1が作動して制動力が増大すると、前輪側の制動力が増
大、後輪側の制動力が減少して車体はノーズダイブ方向
へのピッチングを増大しようとするが、前輪側のゲイン
を下げるとともに、後輪側のゲインを増大することで、
前記第1実施例と同様にして、油圧シリンダ18FL、
FRは制動によって若干の収縮を許容させながら油圧シ
リンダ18RL、RRを若干収縮させる。
【0089】このため、制動力の前後配分の変化による
車体の浮き上がりを抑制するとともに、制動力の増大に
伴うノーズダイブ方向へのピッチングに抗して車体後部
を下方へ若干変位(スクワット方向)させることで、運
転席を重力方向(車体下方)へ変位させて沈み込ませる
ことができ、制動力が増大してプロポーショニングバル
ブ81の作動による制動力の前後配分の変化がある場合
にも、車体姿勢の急激な変化を抑制しながら運転席を重
力方向へ沈み込ませて、実際の減速度と運転者が体感す
る減速度をほぼ一致させる事が可能となって、車両の乗
心地を損なうことなく運転性を向上させることができる
のである。
【0090】なお、上記ステップS10におけるプロポ
ーショニングバルブ81の作動の検出は、図示しないブ
レーキ回路の液圧の変化を検出し、前後輪のブレーキ液
圧の差が所定値を越えたときにプロポーショニングバル
ブ81の作動開始を判定することができ、または、減速
度が所定値以上となったことからプロポーショニングバ
ルブ81の作動開始を判定しても良い。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明は、車両
が減速状態になると、指令信号形成手段では前輪側のゲ
インKfをピッチングが0となるような所定のゲインK
0未満の所定値に切り換えるため、前輪側の流体圧ア
クチュエータは減速に応じて車体のノーズダイブ方向へ
のピッチングを許容し、車体はノーズダイブに応じて運
転席を重力方向へ沈み込ませ、運転者が体感する減速度
と実際に発生する減速度をほぼ一致させ、運転者に制動
時の違和感を与えることがなくなって、運転性を向上さ
せることが可能となる。
【0092】また、第2の発明は、車両が減速状態にな
ると、指令信号形成手段では、後輪側のゲインKrの絶
対値をピッチングが0となるような所定のゲインKr0
の絶対値より大きい所定値に切り換えるため、後輪側の
流体圧アクチュエータは減速に応じて車体のスクワット
方向へのピッチングを許容し、車体はスクワットに応じ
て運転席を重力方向へ沈み込ませ、運転者が体感する減
速度と実際に発生する減速度をほぼ一致させ、運転者に
制動時の違和感を与えることがなくなって、運転性を向
上させることが可能となる。
【0093】また、第3の発明は、車両が減速状態にな
ると、指令信号形成手段では前輪側のゲインKfをピッ
チングが0となるような所定のゲインKf0未満の所定
値に切り換えるとともに、後輪側のゲインKrの絶対値
をピッチングが0となるような所定のゲインKr0の絶
対値より大きい所定値に切り換えるため、前輪側の流体
圧アクチュエータは減速に応じて車体のノーズダイブ方
向へのピッチングを許容し、さらに後輪側の流体圧アク
チュエータは減速に応じて車体のスクワット方向へのピ
ッチングを許容するため、車体は重力方向へ変位して運
転席を重力方向へ沈み込ませ、運転者が体感する減速度
と実際に発生する減速度をほぼ一致させながら、減速に
よる急激な車体の姿勢変化を抑制し、運転者に制動時の
違和感を与えることがなくなって、運転性を向上させる
とともに、車体の急激な姿勢変化を抑制ことで乗心地を
確保することが可能となる。
【0094】また、第4の発明は、車両が減速状態にな
ると、制動力の前後配分比率に応じて指令信号形成手段
は前輪または後輪のうち、制動力が増大した側のゲイン
を低減する一方、制動力が減少した側のゲインを増大す
るため、減速による車体のピッチングが許容され、ピッ
チングに応じて運転席を重力方向へ沈み込ませ、運転者
が体感する減速度と実際に発生する減速度をほぼ一致さ
せながら、制動時における車体の急激な姿勢変化を抑制
して、運転者に制動時の違和感を与えることがなくなっ
て、運転性を向上させるとともに、車体の急激な姿勢変
化を抑制ことで乗心地を確保することが可能となる。
【0095】また、第5の発明は、制動力の増大に応じ
て変化するプロポーショニングバルブの液圧の前後配分
比率の変化に応じて前輪側のゲインを低減する一方、制
動力の減少に応じて後輪側のゲインを増大するため、前
輪側の流体圧アクチュエータは減速に応じて車体のノー
ズダイブ方向へのピッチングを許容し、さらに後輪側の
流体圧アクチュエータは減速に応じて車体のスクワット
方向へのピッチングを許容して、車体は重力方向へ変位
して運転席を重力方向へ沈み込ませ、運転者が体感する
減速度と実際に発生する減速度をほぼ一致させながら、
減速による急激な車体の姿勢変化を抑制して、運転者に
制動時の違和感を与えることがなくなって、運転性を向
上させるとともに、車体の急激な姿勢変化を抑制ことで
乗心地を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成図。
【図2】コントローラの構成を示すブロック図。
【図3】圧力制御弁への指令信号と圧力の関係を示すグ
ラフ。
【図4】ゲイン調整信号Ef、Erと可変利得増幅器の
ゲインKf、Krの関係を示すグラフ。
【図5】前後加速度Gxとゲイン調整信号Ef、Erの
関係を示すグラフ。
【図6】前後加速度Gxと可変利得増幅器のゲインK
f、Krゲインの関係を示すグラフ。
【図7】コントローラで行われるゲイン調整動作の一例
を示すフローチャート。
【図8】前輪側ゲインを下げた場合のピッチ方向の車両
モデル。
【図9】後輪側ゲインを上げた場合のピッチ方向の車両
モデル。
【図10】前輪側ゲインを下げるとともに、後輪側ゲイ
ンを上げた場合のピッチ方向の車両モデル。
【図11】他の実施例を示し、プロポーショニングバル
ブを備えたマスタシリンダの断面図。
【図12】同じく、前後加速度Gxとゲイン調整信号E
f、Erの関係を示すグラフ。
【図13】同じく、前後加速度Gxと可変利得増幅器の
ゲインKf、Krゲインの関係を示すグラフ。
【図14】同じく、プロポーショニングバルブによる減
速度と制動力の配分比率の関係を示すグラフ。
【図15】ピッチ方向の車両モデル。
【図16】同じくピッチ方向の車両モデルで、各設定値
を示す。
【図17】同じく、コントローラで行われるゲイン調整
動作の一例を示すフローチャート。
【図18】従来例における制動時のサスペンション制御
の様子を示すピッチ方向の車両モデル。
【図19】請求項1ないし請求項3のいずれかひとつに
対応するクレーム対応図。
【図20】請求項4または請求項5に対応するクレーム
対応図。
【符号の説明】
18FL〜RR 油圧シリンダ 20FL〜RR 圧力制御弁 22 コントローラ 24 前後加速度センサ 50 流体圧シリンダ 51 圧力制御弁 52 前後加速度検出手段 53 指令信号形成手段 54 前輪ゲイン切換手段 55 後輪ゲイン切換手段 56 制動手段 57 ゲイン切換手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体側部材と各車輪側部材との間にそれ
    ぞれ介装された流体圧アクチュエータと、これら各流体
    圧アクチュエータの作動流体圧を所定の指令信号に応じ
    て制御する圧力制御弁と、車両の前後方向の加速度を検
    出する前後加速度検出手段と、この検出された前後方向
    の加速度に基づき、所定のゲインに応じて車体のピッチ
    ングを抑制する指令信号を演算するとともに、前輪側と
    後輪側のそれぞれの圧力制御弁に出力する指令信号形成
    手段とを備えた能動型サスペンション装置において、前
    記指令信号形成手段は車両の減速時に前輪側のゲインを
    ピッチングが0となるような所定のゲインKf0未満の
    所定値に切り換える前輪ゲイン切換手段を有することを
    特徴とする能動型サスペンション装置。
  2. 【請求項2】 車体側部材と各車輪側部材との間にそれ
    ぞれ介装された流体圧アクチュエータと、これら各流体
    圧アクチュエータの作動流体圧を所定の指令信号に応じ
    て制御する圧力制御弁と、車両の前後方向の加速度を検
    出する前後加速度検出手段と、この検出された前後方向
    の加速度に基づき、所定のゲインに応じて車体のピッチ
    ングを抑制する指令信号を演算するとともに、前輪側と
    後輪側のそれぞれの圧力制御弁に出力する指令信号形成
    手段とを備えた能動型サスペンション装置において、前
    記指令信号形成手段は車両の減速時に、後輪側のゲイン
    の絶対値をピッチングが0となるような所定のゲインK
    0の絶対値より大きい所定値に切り換える後輪ゲイン
    切換手段を有することを特徴とする能動型サスペンショ
    ン装置。
  3. 【請求項3】 前記指令信号形成手段が、前記前輪ゲイ
    ン切換手段と後輪ゲイン切換手段とから構成されたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の能動型サ
    スペンション装置。
  4. 【請求項4】 車体側部材と各車輪側部材との間にそれ
    ぞれ介装された流体圧アクチュエータと、これら各流体
    圧アクチュエータの作動流体圧を所定の指令信号に応じ
    て制御する圧力制御弁と、車両の前後方向の加速度を検
    出する前後加速度検出手段と、この検出された前後方向
    の加速度に基づき、所定のゲインに応じて車体のピッチ
    ングを抑制する指令信号を演算するとともに、前輪側と
    後輪側のそれぞれの圧力制御弁に出力する指令信号形成
    手段とを備えた能動型サスペンション装置において、前
    輪及び後輪の制動力の配分を変更可能な制動手段と、前
    記指令信号形成手段は車両の減速時に、前輪または後輪
    のうち、制動力が増大した側のゲインを低減する一方、
    制動力が減少した側のゲインを増大するゲイン切換手段
    を備えたことを特徴とする能動型サスペンション装置。
  5. 【請求項5】 前記制動手段が、制動力の増大に応じて
    前輪のブレーキ液圧の配分比率を増大する一方、後輪の
    ブレーキ液圧の配分比率を減少させるプロポーショニン
    グバルブを備え、前記ゲイン切換手段は、制動力の増大
    に応じて前輪側のゲインを低減する一方、制動力の減少
    に応じて後輪側のゲインを増大することを特徴とする請
    求項4に記載の能動型サスペンション装置。
JP9523695A 1995-04-20 1995-04-20 能動型サスペンション装置 Pending JPH08282237A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006321258A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Honda Motor Co Ltd 可変減衰力ダンパー
JP2008037200A (ja) * 2006-08-03 2008-02-21 Toyota Motor Corp 車両の想定視線角度制御装置

Cited By (3)

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JP4546323B2 (ja) * 2005-05-17 2010-09-15 本田技研工業株式会社 可変減衰力ダンパー
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