JPH08281357A - 金属容器体の加工方法及び通風器の製造方法 - Google Patents

金属容器体の加工方法及び通風器の製造方法

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JPH08281357A
JPH08281357A JP7084004A JP8400495A JPH08281357A JP H08281357 A JPH08281357 A JP H08281357A JP 7084004 A JP7084004 A JP 7084004A JP 8400495 A JP8400495 A JP 8400495A JP H08281357 A JPH08281357 A JP H08281357A
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Iwao Ogawa
▲いわお▼ 小川
Teruo Hayashi
輝夫 林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 底面に口元より若干小径の開口部を有し、肉
厚が全体にほぼ均一の金属容器体に金属板を塑性加工す
る歩留まりの良い加工方法を得る。 【構成】 底面に口元より若干小径の開口部を有する容
器体に金属板を塑性加工するに当り、金属板を絞り加工
して有底で所期の深さより若干深さの深い容器形状と
し、その底面に所期の開口部より若干大きい径の一次開
口部を打ち抜く一次加工を施し、この一次加工による成
形物を、その一次開口部3aの内径側を除く全面を拘束
状態にする成形型13により加圧し、一次開口部3aを
縮小成形する二次加工を施して口元より若干小径の所期
の開口部3を成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は底面に開口部を有する金
属容器体に関する加工方法及び通風器の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】底面に開口部を有する金属容器体は、各
種の機器の構成部材として広く用いられているものであ
る。例えば、換気系の端末に設けられる通風端末器や換
気系の経路中に設けられるダンパ器具などの通風器に
は、風路を構成する通風筒部として上記のような金属容
器体が使われている。例えば、図17に示すような通風
端末器101は、換気系を構成するダクト102の屋外
開口端からダクト102内に挿通される通風筒部103
を有する。この通風筒部103の室内側端には開口部1
04が形成されている。この開口部104は屋外側の口
元の内径より若干小寸法の内径に絞り成形され、その内
側に開閉ダンパ105が取り付けられている。
【0003】開閉ダンパ105は開口部104の中央に
支持され、通常は観音開きの状態に保持され通風が維持
されているが、閉止時には開口部104の口縁にその一
面が密着して当該部の通風を遮断する。従って、開閉ダ
ンパ105の閉止状態での平面積は開口部104の開口
面積より若干大きく構成されている。
【0004】上記のような通風筒部103ないしはこれ
に類する形状の金属容器体は、従来においては図18に
示すように金属板をプレスで絞り成形して得られた有底
の容器体106の底面中央を打ち抜いて開口部104を
形成する仕方で作られている。容器体106を絞り加工
により成形することは、これまで広く実施されている極
一般的な加工技術であり、成形時のしわ発生を抑制する
技術などはかなり発達している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の加
工方法で得られた通風筒部103ないしはこれに類する
形状の金属容器体においては、図19に示すように開口
部104のある底面の入隅部分に他の部分より肉の薄い
凹み107ができていることが多い。これは有底の容器
体106を絞り成形した時に材料の座屈によりできるも
ので、この部分の肉の減り方は材料の金属板がかなり薄
いものではこの部分が破れてしまうこともある程であ
る。こうした有底の容器体106の底面に打ち抜きによ
り開口部104を形成しても、底面の入隅部分の凹み1
07はそのまま残存することになる。
【0006】防火用の通風器では、厚みが1.5mm以
上の鋼板で風路を遮断することが建築基準法で定められ
ているため、加工費用より材料費の方が高くついてもこ
の種の通風器ではこれまで通風筒部103の入隅部分の
肉の減りを見越して、例えば1.6mmの鋼板を使用し
て入隅部分においても1.5mm以上になるようにして
いる。
【0007】また、通風器の製造においては、通風筒部
103を作るのに有底の容器体106の底面を打ち抜く
ため、打ち抜きにより多量の廃材108ができることか
ら製造コストが随分押し上げられている。特に、上述し
たような防火用の通風器では材料自体が高価になるた
め、廃材108が多くでることによるコストの上昇は顕
著になる。
【0008】本発明は上記した従来の問題点を解消する
ためになされたもので、その第1の課題は、底面に口元
より若干小径の開口部を有し、肉厚が全体にほぼ均一の
金属容器体に金属板を塑性加工する歩留まりの良い加工
方法を得ることである。
【0009】その第2の課題は、底面に口元より若干小
径の開口部を有し、肉厚が全体にほぼ均一の金属容器体
に金属管を塑性加工する歩留まりの良い加工方法を得る
ことである。
【0010】その第3の課題は、底面に口元より若干小
径の開口部を有する金属容器体を構成部材に持つ通風器
を低コストで製造できる製造方法を得ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に請求項1の発明は、金属板を絞り加工して有底で目的
とする深さより若干深さの深い容器形状とし、その底面
に目的とする径より若干大きい径の一次開口部を打ち抜
く一次加工を施し、一次加工による成形物を、その一次
開口部の内径側を除く全面を拘束状態におく成形型によ
り加圧し、一次開口部を縮小成形する二次加工を施し目
的とする径の開口部を成形する手段を採用する。
【0012】前記課題を達成するために請求項2の発明
は、金属板を絞り加工して底無しで目的とする長さより
若干長い筒形状とする一次加工を施し、一次加工による
成形物の一端を内方へ絞り込むことにより、底面に口元
より若干小径の開口部を有する容器体を成形する手段を
採用する。
【0013】前記課題を達成するために請求項3の発明
は、金属管を目的とする長さより若干長い管体に切断
し、管体をその一端の開口部の内径側を除く全面を拘束
状態にする成形型により加圧し、一端の開口部の口縁を
内方へ張り出させて目的とする径の開口部を成形する手
段を採用する。
【0014】前記課題を達成するために請求項4の発明
は、底面に口元より若干小径の通風用の開口部を有する
容器形状の本体と、この本体の底面に開口部を開閉する
該開口部と同形状で平面積の若干大きい開閉ダンパを備
えた通風器を製造するにあたり、金属板を絞り加工して
有底で目的とする深さより若干深さの深い容器形状と
し、その底面に目的とする径より若干大きい径の一次開
口部を打ち抜く一次工程と、この一次工程による成形物
を、その打ち抜かれた一次開口部の内径側を除く全面を
拘束状態にする成形型により加圧し、一次開口部を縮小
成形し目的とする径の開口部を成形する二次工程により
本体を製造し、一次工程で打ち抜いた部分からダンパ成
形工程により開閉ダンパを製造する手段を採用する。
【0015】前記課題を達成するために請求項5の発明
は、底面に口元より若干小径の通風用の開口部を有する
容器形状の本体と、この本体の底面に開口部を開閉する
開閉ダンパを備えた通風器を製造するにあたりその本体
を、金属管を目的とする長さより若干長い管体に切断す
る工程と、この管体をその一端の開口部の内径側を除く
全面を拘束状態にする成形型により加圧し、その一端の
開口部の口縁を内方へ張り出させて目的とする径の開口
部を成形する工程とによって製造する手段を採用する。
【0016】
【作用】請求項1にかかる前記手段においては、一次加
工により有底で目的とする深さより若干深さの深い容器
形状の、底面には目的とする径より若干大きい径の一次
開口部の打ち抜かれた成形物が金属板から得られる。こ
の成形物の入隅部分には凹みが生じている。この一次加
工による成形物を二次加工により、一次開口部を縮小成
形すると、一次開口部の内径側を除く全面が成形型によ
り拘束状態におかれて加圧されるので、深さを深くした
分の肉が拘束されない一次開口部側へ移動し、入隅部分
の凹みが回復されながら、一次開口部が目的とする径の
開口部となる。
【0017】請求項2にかかる前記手段においては、一
次加工により底無しで目的とする長さより若干長い筒形
状の成形物が金属板から成形される。この一次加工によ
る成形物には入隅部分が無いので全体の肉厚は均一であ
る。この成形物の一端を内方へ絞り込んで、縮小成形す
ることにより、長さを長くした分の肉の移動により口元
より若干小径の開口部を有する容器体が成形される。
【0018】請求項3にかかる前記手段においては、金
属管を目的とする長さより若干長い管体に切断し、管体
をその一端の開口部の内径側を除く全面を拘束状態にす
る成形型により加圧することにより、長さを長くした分
の肉が拘束されない一端側の開口部側へ移動し、口元よ
り若干小径の開口部を底面に有する容器体が成形され
る。
【0019】請求項4にかかる前記手段においては、一
次工程により有底で目的とする深さより若干深さの深い
容器形状の、底面には目的とする径より若干大きい径の
一次開口部の打ち抜かれた成形物が金属板から得られ
る。この成形物の入隅部分には凹みが生じている。この
一次加工による成形物を二次工程により、一次開口部を
縮小成形することにより、一次開口部の内径側を除く全
面が成形型により拘束状態におかれて加圧され、深さを
深くした分の肉が拘束されない一次開口部側へ移動し、
入隅部分の凹みが回復されながら、一次開口部が目的と
する径の開口部となり、通風器の本体が製造される。そ
してダンパ成形工程により一次工程で打ち抜いた部分か
ら開口部を開閉する開閉ダンパが製造される。
【0020】請求項5にかかる前記手段においては、底
面に口元より若干小径の通風用の開口部を有する容器形
状の本体が、金属管を目的とする長さより若干長い管体
に切断する工程と、この管体をその一端の開口部の内径
側を除く全面を拘束状態にする成形型により加圧し、そ
の一端の開口部の口縁を内方へ張り出させて開口部を成
形する工程とによって製造される。開口部を成形する工
程では、長さを長くした分の肉が拘束されない一端側の
開口部側へ移動するので、全体の肉厚が均一な本体とな
る。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。 実施例1.この実施例1は、図7に示すような底面1に
口元2より若干小径の開口部3を有する容器体4を金属
板から塑性加工により成形する加工方法に関するもので
ある。材料となる金属板の肉厚は特に限定するものでは
ないが、この実施例では1mm〜3mm程度を想定して
いる。
【0022】この実施例の加工方法は一次加工と二次加
工とにより構成される。一次加工は図1と図3に示すよ
うに、金属板を油圧プレス装置等により絞り加工して図
2に示すような有底で所期の深さLより若干深さの深い
容器形状に加工する絞り加工工程と、この容器形状の加
工物5の底面1に所期の開口部3より若干大きい径の一
次開口部3aを打ち抜く打ち抜き加工工程とからなる。
絞り加工工程も打ち抜き加工工程もそれら自体は、とも
にこの種の加工において通常広く実施されているものと
同じである。即ち、上型6と下型7とからなる絞り成形
型8を使って、まず、図7に示す容器体4より深さの若
干深い有底の容器形状の加工物5を成形する。この加工
物5は図2に示すように多くの絞り成形物と同様に、そ
の入隅部分には材料の座屈により生じる肉の薄い凹み9
ができている(図2参照)。この加工物5を図3に示す
ような上型10と下型11とからなる抜き成形型12を
使って、図7に示す容器体4より深さの若干深く有底で
所期の開口部3の径より若干径の大きい一次開口部3a
を持つ図4に示すような容器形状の加工物5aを成形す
る。この加工物5aにも図4に示すようにその入隅部分
には凹み9がそのまま残存している。
【0023】二次加工は、一次加工による加工物5aの
一次開口部3aを縮小成形する加工であり、図5に示す
ように、油圧プレス装置を使って成形型13により成形
する。ここで使う成形型13は、その上型14と下型1
5とによる成形空間が所期の容器体4の寸法形状となっ
ているもので、成形時には一次加工による加工物5aの
一次開口部3aの内径側を除く全面が拘束状態におかれ
加圧される。この二次加工により、一次加工によって深
さを深くした分の肉が拘束されない一次開口部3a側へ
移動し、入隅部分の凹み9が回復されながら、一次開口
部3aが所期の径の開口部3となり、図7に示す容器体
4が成形される。こうして加工された容器体4はその入
隅部分に凹み9もできず、全体の肉厚は均一である。こ
のように、この実施例による加工方法によれば、凹み9
が二次加工により回復されるため不良品のできる割合が
従来より少なくなり、歩留まりが向上するうえ、成形状
態も良好になる。
【0024】上記した加工方法は、図8に示すように口
元に外方へ張り出すフランジ16を持つ容器体4の加工
にもそのまま適用することができる。この場合には一次
加工でフランジ16も成形される。こうしたフランジ1
6のある容器体4には、入隅部分がフランジ16と胴と
の境にもできるが、いずれの入隅部分の凹み9も二次加
工により解消されるのでその効果はより顕著になる。
【0025】実施例2.この実施例2も実施例1と同様
に、図7に示すような底面1に口元2より若干小径の開
口部3を有する容器体4を金属板から塑性加工により成
形する加工方法に関するものである。材料も実施例1で
示したものと同じ金属板である。この加工方法は図9に
示すように、金属板を絞り加工して底無しで所期の深さ
Lに相当する長さより若干長い筒形状にバーリング加工
する一次加工を施したのち、実施例1の二次加工を施す
か、図10に示すように、一次加工による加工物5bの
一端を内方へローラ17等による内径側への絞り込みに
より、口元2より若干小径の開口部3を形成するもので
ある。
【0026】この加工方法では金属板の一次加工で得ら
れる加工物5bには、入隅部分が無いので、この後の加
工においては必ずしも内径側を除く前面を実施例1で示
したような成形型13で拘束状態におく必要はない。即
ち、長さを長くした分を転造に近い仕方で内側へ絞り込
むことにより肉厚の均一な図7に示すような容器体4が
加工できることになり、実施例1と同様の効果が得られ
る。
【0027】実施例3.この実施例3も実施例1や実施
例2と同様に、図7に示すような底面1に口元2より若
干小径の開口部3を有する容器体4を塑性加工により成
形する加工方法に関するものである。ただし、材料は実
施例1や実施例2とは異り、図11に示すような金属管
18であり、金属管18から容器体4を塑性加工するも
のである。金属管18の肉厚はこの実施例では1mm〜
3mm程度を想定している。
【0028】まず、第1段階として図11に示した金属
管18を容器体4の所期の深さLより若干長い図12に
示すような管体19に切断する。第2段階で図13に示
すように、実施例1の二次加工と同様に、その一端の開
口端20の内径側を除く全面を拘束状態にする成形型1
3により加圧し、一端の開口端20の口縁を内方へ張り
出させて口元2より若干小径の所期の開口部3を成形す
る。これにより管体19の長く設定した分の肉が拘束さ
れない一端側の開口端側へ移動し、口元2より若干小径
の開口部3を底面1に有する肉厚の均一な容器体4が成
形される。この実施例3では広く市販されている金属管
18を使うことができ、金属板から加工するより廃材の
でる割合が少なくなり、歩留まりが一層向上する。
【0029】実施例4.この実施例4は、実施例1で示
した加工方法を使った通風器の製造方法に関するもので
ある。例えば、図14に示すような通風端末器21は、
換気系を構成するダクトの屋外開口端からダクト内に挿
通される通風筒部22を有する。この通風筒部22の室
内側端には開口部23が形成されている。開口部23は
屋外側の口元の内径より若干小寸法の内径に絞り成形さ
れ、その内側に開閉ダンパ24が取り付けられている。
【0030】開閉ダンパ24は開口部23の中央に支持
され、通常は観音開きの状態に熱溶断ヒューズ25で保
持され通風が維持されているが、熱溶断ヒューズ25が
溶断すると開口部23の口縁にその一面が密着する状態
にバネ力で回動し、当該部の通風を遮断する。従って、
開閉ダンパ24の閉止状態での平面積は開口部23の開
口面積より若干大きくなっている。通風器としては、換
気系の途中に介在させるものもあるが、図14に示した
フード26等の構成を除けば、開閉ダンパ24や通風筒
部22の構成は同じであるので、これらは同じものとし
て扱うことにする。
【0031】通風筒部22は実施例1で示した加工方法
を使い、底面1に口元2より若干小径の開口部3(2
3)を有する容器体4として製造する。この実施例の場
合では、材料とする金属板の板厚は防火基準に適合する
1.5mmのものが用いられている。即ち、実施例1で
示した一次加工による一次工程と二次加工による二次工
程とにより、通風筒部22が製造される。製造された通
風筒部22の入隅部分も含む全体の肉厚は均一で1.5
mmとなる。一次工程で打ち抜きによりできた抜き材2
7は図3に示すように、通風筒部22の開口部23
(3)の径より大きい径であり、これをそのまま図15
に示すダンパ成形工程で、開閉ダンパ24として製造す
る。ダンパ成形工程は、図15に示すように一次工程で
の打ち抜きを半円形の二枚抜きにすることにより簡素化
できる。一次工程での打ち抜きを円形とすれば、ここで
は抜き材27を半分に切断する工程内容となる。こうし
て製造された開閉ダンパ24も1.5mmの板厚を保持
している。
【0032】この通風器の製造方法によれば、通風筒部
22の入隅部分の肉厚の減少分を材料の厚さを厚くして
対応する必要がなく、不必要に板厚の厚い高価な材料を
使用する必要がなくなるため通風器の製造コストを低減
することができる。これとともに、打ち抜きにより生じ
るこれまで廃棄処分していた抜き材27が開閉ダンパ2
4として製造されるので、通風器の製造コストは大幅に
減少する。
【0033】実施例5.この実施例5は、実施例3で示
した加工方法を使った通風器の製造方法に関するもので
ある。製造すべき通風器自体の構成は実施例4で示した
ものと同じであり、その図14と実施例3にかかる図1
1,12,13をそのまま援用し詳細な説明は省略す
る。
【0034】この実施例では、通風器の通風筒部22を
実施例3により示した加工方法により製造し、開閉ダン
パ24は図16に示すように、厚さ1.5mmの金属板
の打ち抜きにより製造する。即ち、図11に示すような
1.5mmの肉厚の金属管18を目的とする長さより若
干長い管体19に切断する工程と、この管体19をその
一端の開口端20の内径側を除く全面を拘束状態にする
成形型13により加圧し、その一端の開口部20の口縁
を内方へ張り出させて目的とする径の開口部23(3)
を成形する工程とによって通風筒部22を製造する。
【0035】この通風器の製造方法によれば、通風筒部
22の入隅部分に肉厚の減少が生じないため材料の厚さ
を厚くして対応する必要がなく、肉厚の高価な材料を使
用する必要がなくなるため通風器の製造コストを低減す
ることができる。これとともに、金属管18で通風筒部
22が製造されるため、金属板から製造する場合より廃
材のできる割りあいが少なくなり、通風器の製造コスト
が大幅に減少する。
【0036】なお、通風器を製造する場合の素材は殆ど
鋼板であるが、その肉厚については通風器の使用目的に
応じて1.5mm以上でも以下でもよい。
【0037】
【発明の効果】以上、実施例による説明からも明らかな
ように、請求項1の発明によれば、二次加工により肉厚
の減少部分が回復されるため、底面に口元より若干小径
の開口部を有し、肉厚が全体にほぼ均一の金属容器体に
金属板を塑性加工する歩留まりの良い加工方法が得られ
る。
【0038】請求項2の発明によれば、一次加工による
成形物には入隅部分が無いので全体の肉厚は均一であ
り、その後に肉厚を変動させる要素がないので、底面に
口元より若干小径の開口部を有し、肉厚が全体にほぼ均
一の金属容器体に金属板を塑性加工する歩留まりの良い
加工方法が得られる。
【0039】請求項3の発明によれば、材料として無駄
のない金属管から底面に口元より若干小径の開口部を有
し、肉厚が全体にほぼ均一の金属容器体に塑性加工する
歩留まりの良い加工方法が得られる。
【0040】請求項4の発明によれば、一次工程と二次
工程により、必要な厚さの金属板から均一な厚みの通風
器の本体が製造され、一次工程で打ち抜かれた部分から
通風器の開閉ダンパが製造されるので、必要以上の肉厚
の材料を使うことなく、しかも廃材を殆ど出さずに通風
器が製造できる。従って、通風器の製造コストを著減さ
せうる。
【0041】請求項5の発明によれば、通風器の本体に
はそもそも入隅部分に肉厚の減少が生じないため材料の
厚さを厚くして対応する必要がなく、肉厚の高価な材料
を使用する必要がなくなるため通風器の製造コストを低
減させることができる。また、金属管で本体が製造され
るため、金属板から製造する場合より廃材のできる割り
あいが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の一次加工の様子を成形型と
ともに示す断面図である。
【図2】図1による加工によりできる加工物の部分断面
図である。
【図3】この発明の実施例の一次加工の様子を成形型と
ともに示す断面図である。
【図4】図3による加工によりできる加工物の部分断面
図である。
【図5】この発明の実施例の二次加工の様子を成形型と
ともに示す断面図である。
【図6】図5による加工によりできる加工物の部分断面
図である。
【図7】この発明の実施例の加工完成物を示す斜視図で
ある。
【図8】この発明の実施例の他の二次加工の様子を成形
型とともに示す断面図である。
【図9】この発明の他の実施例の一次加工の様子を成形
型とともに示す断面図である。
【図10】この発明の他の実施例の二次加工の様子を示
す説明図である。
【図11】この発明の実施例の材料とする金属管を示す
斜視図である。
【図12】図11の金属管を切断して得られる管体を示
す説明図である。
【図13】この発明の他の実施例の加工の様子を成形型
とともに示す断面図である。
【図14】この発明の実施例によって製造される通風端
末器の断面図である。
【図15】この発明の実施例の製造工程の一つを示す説
明図である。
【図16】この発明の実施例の他の製造工程の一つを示
す説明図である。
【図17】従来例としての通風端末器の断面図である。
【図18】従来の通風端末器の製造過程を示す説明図で
ある。
【図19】従来の絞り加工による容器体を示す。
【符号の説明】
1 底面 2 口元 3 開口部 3a 一次開口部 4 容器体 5 加工物 5a 加工物 5b 加工物 8 絞り成形型 12 抜き成形型 13 成形型 17 ローラ 18 金属管 19 管体 21 通風端末器 22 通風筒部 23 開口部 24 開閉ダンパ 27 抜き材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面に口元より若干小径の開口部を有す
    る容器体に金属板を塑性加工するに当り、上記金属板を
    絞り加工して有底で所期の深さより若干深さの深い容器
    形状とし、その底面に所期の上記開口部より若干大きい
    径の一次開口部を打ち抜く一次加工を施し、この一次加
    工による成形物を、その一次開口部の内径側を除く全面
    を拘束状態にする成形型により加圧し、上記一次開口部
    を縮小成形する二次加工を施して口元より若干小径の所
    期の開口部を成形することを特徴とする金属容器体の加
    工方法。
  2. 【請求項2】 底面に口元より若干小径の開口部を有す
    る容器体に金属板を塑性加工するに当り、上記金属板を
    絞り加工して上記容器体の所期の深さより若干長い底無
    しの筒形状とする一次加工を施し、この一次加工による
    成形物の一端を内方へ絞り込んで口元より若干小径の所
    期の開口部を成形することを特徴とする金属容器体の加
    工方法。
  3. 【請求項3】 底面に口元より若干小径の開口部を有す
    る容器体に金属管を塑性加工するに当り、上記金属管を
    上記容器体の所期の深さより若干長い管体に切断し、こ
    の管体をその一端の開口部の内径側を除く全面を拘束状
    態にする成形型により加圧し、一端の開口部の口縁を内
    方へ張り出させて口元より若干小径の所期の開口部を成
    形することを特徴とする金属容器体の加工方法。
  4. 【請求項4】 底面に口元より若干小径の通風用の開口
    部を有する容器形状の本体と、この本体の底面に上記開
    口部を開閉する該開口部と同形状で平面積の若干大きい
    開閉ダンパを備えた通風器の製造方法であって、金属板
    を絞り加工して有底で所期の深さより若干深さの深い容
    器形状とし、その底面に所期の開口部より若干大きい径
    の一次開口部を打ち抜く一次工程と、この一次工程によ
    る成形物を、その打ち抜かれた上記一次開口部の内径側
    を除く全面を拘束状態にする成形型により加圧し、上記
    一次開口部を縮小成形し口元より若干小径の所期の上記
    開口部を成形する二次工程と、上記一次工程で打ち抜い
    た部分から上記開閉ダンパを成形するダンパ成形工程と
    を含むことを特徴とする通風器の製造方法。
  5. 【請求項5】 底面に口元より若干小径の通風用の開口
    部を有する容器形状の本体と、この本体の底面に上記開
    口部を開閉する開閉ダンパを備えた通風器を製造するに
    当りその本体を、金属管を上記本体の所期の深さより若
    干長さの長い管体に切断する工程と、この管体をその一
    端の開口部の内径側を除く全面を拘束状態にする成形型
    により加圧し、その一端の開口部の口縁を内方へ張り出
    させて口元より若干小径の所期の上記開口部を成形する
    工程によって製造することを特徴とする通風器の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001071051A (ja) * 1999-09-01 2001-03-21 Toyota Motor Corp リング部材の成形方法
JP2011115817A (ja) * 2009-12-02 2011-06-16 Norihiro Watanabe 溶接用部材及びその製造方法
JP2015039712A (ja) * 2013-08-22 2015-03-02 トピー工業株式会社 車両用ホイールディスクの製造方法

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