JP2002346651A - プレス形成方法 - Google Patents

プレス形成方法

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JP2002346651A
JP2002346651A JP2001158515A JP2001158515A JP2002346651A JP 2002346651 A JP2002346651 A JP 2002346651A JP 2001158515 A JP2001158515 A JP 2001158515A JP 2001158515 A JP2001158515 A JP 2001158515A JP 2002346651 A JP2002346651 A JP 2002346651A
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JP2001158515A
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Hideyuki Miyahara
英行 宮原
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Nakamura Manufacturing Co Ltd
Nakamura Seisakusho KK
Original Assignee
Nakamura Manufacturing Co Ltd
Nakamura Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 打ち抜き加工に発生する金属板素
材のスクラップを最小限にすることができるプレス形成
方法を提供する。 【解決手段】 金属板素材1はプレス加工される
加工品9の幅よりもやや大きい幅を有する。第1の金型
2における第1のダイ3の抜き孔3aは金属板素材1幅
よりもやや小さい幅を有する。第2の金型6における第
2のダイ7の抜き孔7aは第1の金型2によって形成さ
れた中間品5の幅よりもやや小さい幅を有する。金属板
素材1に対して第1のパンチ4の先端面が第1のダイ3
の対向面直前まで押圧して第1のダイ3の抜き孔に押込
むと共に端縁を挟圧することにより加工硬化させた鍔部
5aを形成する。この中間品5を第2のパンチ8により
中間品5の端面を微少寸法抜き上げると共に鍔部5aを
剪断して仕上げ抜きを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板素材を打ち
抜き加工するプレス形成方法に関し、詳しくは、打ち抜
き加工に発生する金属板素材のスクラップを最小限にす
ることができるプレス形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属板等の板材は、プレスの打ち抜き加
工によって各種のプレス部品や製品に形成される。図5
は、従来一般に多用されているプレスの打ち抜き加工方
法を示している。即ち、図5(A)に示すように、所定
の大きさと形状を有する抜き孔52aを形成したダイ5
2に金属板素材51を位置決めして載置する。その後、
この金属板素材51をプレス機の可動側を矢示の方向に
下降することにより、プレス機の可動側にバネ53介し
て取り付けたクランプ54を金属板素材51の上方から
押圧して固定すると共に、図5(B)に示すように、上
記ダイ52の抜き孔52aに嵌合可能な断面形状のパン
チ55を矢示の方向に下降することによって金属板素材
51をダイ52の抜き孔52a内に押し込む。この結
果、図5(C)に示すプレス部品56が剪断によって打
ち抜き形成される。
【0003】従来のプレス形成方法においては、パンチ
55によって金属板素材51を押圧したとき、周囲の金
属がダイ52の抜き孔52aに引き込まれようとしてせ
り上がることによる変形を防止するため、パンチ55の
周囲にクランプ54によって金属板素材51の上方から
押圧している。従って、金属板素材51としては、打ち
抜き形成されるプレス部品55の面積にクランプ54の
面積を加えた面積よりも大きい面積が必要となる。この
結果、図5(C)に示すように、金属板素材1からプレ
ス部品56を打ち抜き形成した後には、大きなスクラッ
プ57が排出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、金属板素材
51として高価な素材を使用する場合には、高価なスク
ラップ57を廃棄することになる。このため、スクラッ
プ分の素材費がプレス部品56のコストに加算されるこ
とから、プレス部品56のコストが崇高になる問題があ
る。また、例え比較的安価な金属板素材を使用する場合
であっても、スクラップ量が増大するに従ってスクラッ
プ57を処理するための設備等が必要になり、やはりコ
ストを上げる要因になっていた。更には、地球環境保護
のために、廃棄物を減少することが重要課題であるが、
スクラップ57がリサイクル可能であったとしても、リ
サイクルのためには地球資源を使用することになること
から、地球環境を保護することができない等、多くの問
題が生ずる。
【0005】本発明は以上のような形成方法の問題点を
解決するためになされたもので、打ち抜き加工に発生す
る金属板素材のスクラップを最小限にすることができる
プレス形成方法を提供するものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明にかかるプレス形成方法は、プレスの打ち
抜き加工によって形成される加工品の幅よりもやや大き
い幅を有する金属板素材と、この金属板素材の幅よりも
やや小さい幅の抜き孔を有する第1のダイ及び上記金属
板素材を押圧する第1のパンチを備えた第1の金型と、
この第1の金型によって形成された中間品の幅よりもや
や小さい幅の抜き孔を有する第2のダイ及び上記金属板
素材を押圧する第2のパンチを備えた第2の金型とから
なり、上記金属板素材を上記第1のダイに載置した後、
上記第1のパンチの先端面が上記第1のダイの対向面直
前まで押圧して上記金属板素材の端縁を残して上記第1
のダイの抜き孔に押込むと共に上記端縁を挟圧すること
により加工硬化させた鍔部を形成する押込み工程と、こ
の押込み工程によって形成された中間品を上記第2のダ
イに載置した後、上記第2のパンチにより上記中間品の
端面を微少寸法抜き上げると共に上記鍔部を剪断する仕
上げ抜き工程とからなることを特徴としている。
【0007】また、請求項2に記載のプレス形成方法
は、金属板素材はフープ材からなり、このフープ材はプ
レスの打ち抜き加工によって形成される加工品の少なく
とも相対向する2辺の幅よりもやや大きい幅を有するこ
とを特徴としている。
【0008】さらに、請求項3に記載のプレス形成方法
は、金属板素材はほぼ四角形に形成され、互いに対向す
る2辺間の幅をプレスの打ち抜き加工によって形成され
る加工品の互いに対向する2辺間の幅よりもやや大きく
したことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
かかるプレス形成方法について詳細に説明する。
【0010】図1(A)及び(B)は第1の金型による
押込み工程を示している。この第1の金型によって形成
される金属板素材1は、好ましくは鉄、銅、アルミニウ
ム、或いは真鍮等の塑性加工に適する平板状の金属板、
または、塑性加工が可能な素材から選択される。図1に
おいて使用される金属板素材1は、適宜の板厚を有する
と共に、当該プレス形成方法によって形成される図1
(E)に示す加工品9の幅W3よりもやや大きい幅W1
を有するほぼ四角形に予め切断されている。尚、この例
においては、説明を容易にするために、便宜上、金属板
素材1は奥行き寸法もW1を有する正四角形として説明
する
【0011】押込み工程により金属板素材1の押込み形
成する第1の金型2は、第1のダイ3と、金属板素材1
を押圧する第1のパンチ4とからなり、第1のダイ3の
抜き孔3aは、金属板素材1の幅W1よりもやや小さい
幅W2に形成されている。また、第1のパンチ4は先端
面の面積を上記金属板素材1の表面積よりも大きく形成
した柱状に形成されている。
【0012】尚、金属板素材1としては、正四角形に限
らず、一辺の幅をW1とし、他の一辺の奥行き寸法を異
ならせた形状であっても適用できる。このような金属板
素材を使用するときは、第1のダイ3の抜き孔3aの寸
法も金属板素材1の大きさに適合させ、他の一辺の奥行
き寸法も金属板素材1の奥行き寸法よりもやや小さい幅
に設定すれば良い。
【0013】以上の構成からなる第1の金型2を使用し
て金属板素材1を押込み形成するには、まず第1のダイ
3の抜き孔3aに対応させて金属板素材1を載置する。
このとき、金属板素材1の外形寸法は抜き孔3aよりも
やや大きく設定していることから、位置決めには注意が
必要となる。位置決め手段としては周知の手段が用いら
れるが、例えば、抜き孔3aの周囲に金属板素材1の外
縁が係止できる段差を有する浅い凹嵌部(図示しない)
を形成し、金属板素材1を嵌合させて位置決めするよう
にしても良い。尚、上記凹嵌部は、後述する端縁部分の
加工硬化に影響を及ぼさない程度の深さに設定すること
が肝要である。
【0014】次に、第1のパンチ4を矢示の方向に降下
させ、第1のパンチ4の先端面が第1のダイ3の対向面
直前まで押圧する。この押込み工程によって、金属板素
材1は端縁を残して第1のダイ3の抜き孔3aに押込ま
れると共に、端縁に鍔部5aが形成された中間品5が形
成される。このとき、鍔部5aは挟圧によって加工硬化
現象が生じ、他の部分よりも一段と硬度が増している。
また、抜き孔3aに押込まれた中間品5の先端外縁に
は、従来一般のプレス加工において生ずるダレ5bが形
成される。
【0015】尚、この押込み工程において、図1(A)
に示すように、第1のパンチ4における先端面の面積を
上記金属板素材1の表面積よりも十分大きな面積に設定
している。これは、上述したように、金属板素材1の端
縁を加工硬化させた鍔部5aを形成することの他に、金
属板素材1の周囲が図示上方にせり上がることによる変
形を防止するためでもある。
【0016】図1(C)及び(D)は第2の金型による
仕上げ抜き工程を示している。第2の金型6は、第2の
ダイ7と、中間品5を押圧する第2のパンチ8からな
り、第2のダイ7の抜き孔7aは、中間品5の幅W2よ
りもやや小さい幅W3に形成されている。この抜き孔7
aの幅W3は、上記中間品5に生じたダレ5bを後述す
る仕上げ抜きによってほぼ消滅させる程度に設定すれば
良く、従って、仕上げ抜き工程によって中間品5の端面
を抜き上げる寸法は微少となる。尚、抜き孔7aの寸法
は、加工品10の完成寸法を決めるものであり、素材に
よって異なるダレ5bの大きさに応じて上記第1の金型
2における第1のダイ3の抜き孔3aの大きさを設定す
ることが望ましい。また、第2のパンチ8の先端面は抜
き孔7aと同一もしくは微少寸法小さく形成されてい
る。
【0017】以上の構成からなる第2の金型6を使用し
て上記中間品5を仕上げ抜き形成するには、まず第2の
ダイ7の抜き孔7aに対し中間品5を位置決めして載置
する。中間品5は外形寸法が抜き孔7aよりも僅かに大
きくなっていることから、中間品5の端面を均一に抜き
上げるためには位置決めに注意を払う必要がある。しか
し、中間品5の先端外縁に生じたダレ5bは円弧状に形
成されていることから、第2のダイ7にほぼ平行に載置
した後、第2のダイ7に平行な第2のパンチ8の先端面
を当接することにより、中間品5はダレ5bの円弧状部
分によって矯正され、適正な位置決めが行える。また、
位置決め手段としては周知の手段を用いても良いことは
勿論である。
【0018】次に、第2のパンチ8を矢示の方向に降下
させ、第2のパンチ8の先端面が第2のダイ7の抜き孔
7aの開口端に接する位置まで中間品5を押圧する。こ
の結果、中間品5は端面が削がれるように抜き上げら
れ、仕上げ抜き形成される。そして、第2のパンチ8を
更に降下させことにより、中間品5の端縁に形成された
鍔部5aが剪断され、図1(E)に示す加工品9が抜き
落とされ、その後にはスクラップ1aが残存する。
【0019】この仕上げ抜き工程は、中間品5の先端外
縁に生じたダレ5bを消滅もしくは糸目程度の面取りが
残る程度に削ぎ落とす程度のため、この工程においては
ダレの発生が殆どない。また、中間品5の鍔部5aは、
前述のように加工硬化によって硬度が高くなっているの
で、剪断によるカエリも生ずることがなく、従って、加
工品9は、図1(E)に示すように、ダレ及びカエリが
殆ど発生せず、しかも高精度かつ高品位に形成できる。
【0020】尚、図1(C)及び(D)に示した第2の
金型による仕上げ抜き工程においては、中間品5の先端
側から仕上げ抜き形成し、最後に中間品5の鍔部5aを
剪断した。ところが、鍔部5aの硬度や素材の粘りにも
よるが、鍔部5aの硬度が著しく高くなった場合は、剪
断する際にエッジに欠けが生ずることがある。これを防
止するには、上述の例とは反対に、中間品5を裏返しに
反転させ、鍔部5a側を剪断した後に、端面を削ぐよう
にして仕上げ抜き形成すれば良い。
【0021】以上説明したプレス形成方法によれば、金
属板素材1を最終的に加工される加工品9の幅W3より
もやや大きい幅W1とし、第1の金型2における第1の
ダイ3の抜き孔3aを金属板素材1の幅W1よりもやや
小さい幅W2に設定して金属板素材1を押圧するので、
この押込み工程において中間品5を形成したときにはス
クラップが出ない。更に、第2の金型6における第2の
ダイ7の抜き孔7aを中間品5の幅W2よりもやや小さ
い幅W3に設定し、中間品5の端面を微少寸法抜き上げ
て加工品9を形成するので、この仕上げ抜き工程におけ
るスクラップ1aを最小限に少なくすることができる。
【0022】このようにスクラップ1aの量が少ないこ
とから、材料費が低減するのでプレス部品のコストを低
減することができ、特に比較的高価な金属板素材を使用
する場合には有効となる。また、前述にように、中間品
5の先端外縁に生じたダレ5bを仕上げ抜き工程によっ
て消滅もしくは糸目程度の面取りが残る程度に削ぎ落と
すことができ、しかも、中間品5の鍔部5aを加工硬化
により硬度を高くした上で剪断するので、カエリの発生
も最小限に小さくできる。
【0023】図2は、金属板素材としてフープ材を使用
した例を示している。このフープ材10は、前述の金属
板素材1と同様に、鉄、銅、アルミニウム、或いは真鍮
等の塑性加工に適する金属板や塑性加工が可能な素材か
ら選択される。また、押込み工程によりフープ材10を
押込み形成する第1の金型2、および、仕上げ抜き工程
を行う第2の金型6は、図1において説明したものと同
様であり、その説明は省略する。
【0024】第1の金型2における第1のダイの抜き孔
(図示しない)は、フープ材10の幅W10よりもやや
小さい幅に形成されている。また、長手方向の奥行き幅
は適宜に寸法に設定されている。図2に示す例では、フ
ープ材10の幅W10よりも長手方向の奥行き幅を短く
している。更に、二点鎖線で示す第1のパンチ4は先端
面の面積をフープ材10の幅W10よりも大きく形成し
ている。
【0025】以上のような第1の金型を使用し、第1ス
テージ#1においてフープ材10を押込み形成する。ま
ず、第1のダイの抜き孔に対応させてフープ材10を位
置決めして載置する。このとき、フープ材10の幅W1
0が第1のダイの抜き孔よりもやや大きく設定している
ことから、幅方向の位置決めには注意が必要となる。
【0026】次に、幅をフープ材10の幅W10よりも
やや大きくした第1のパンチ4を降下させてフープ材1
0を押圧する。この押込み工程からなる第1ステージ#
1によって、フープ材10は端縁を残して第1のダイの
抜き孔に押込まれると共に、端縁に鍔部11aが形成さ
れた中間品11が形成される。このとき、鍔部11aは
挟圧によって加工硬化現象が生じ、他の部分よりも一段
と硬度が増している。
【0027】第1ステージ#1における押込み工程によ
って中間品11を形成した後、次の仕上げ抜き工程から
なる第2ステージ#2に移行する。仕上げ抜き工程にお
いて使用する第2の金型も、図1(C)(D)に示した
ものと同様であり、その説明は省略する。また、第2の
金型における第2のダイの抜き孔は、中間品11の幅よ
りもやや小さい幅に形成されていることも同様であり、
押込み工程において中間品11を形成するときに生じた
ダレを仕上げ抜き工程においてほぼ消滅させる程度に設
定される。
【0028】以上の第2の金型を使用する第2ステージ
#2において、まず第2のダイの抜き孔に対し中間品1
1を位置決めして載置する。中間品11は外形寸法が抜
き孔よりも僅かに大きくなっていることから、中間品1
1の端面を均一に抜き上げるためには位置決めには注意
が必要となる。そして、第2のパンチを降下させて中間
品11を押圧する。この結果、中間品11は端面が削が
れるように抜き上げられる。更に第2のパンチを降下さ
せると、中間品11の端縁に形成された鍔部11aが剪
断され、図1(E)に示した加工品9と同様に加工品1
2が抜き落とされる。
【0029】このようにして加工品12が抜き落とされ
た後には、スクラップ10aが残存する。ところが、フ
ープ材10を最終的に加工される加工品12の幅W3よ
りもやや大きい幅W10として、第1の金型による押込
み工程と第2の金型による仕上げ抜き工程を施し、加工
品12を形成させるので、スクラップ10aは最小限に
小さくすることができる。
【0030】図3は、金属板素材としてフープ材を使用
した他の例を示している。上述した図2の例において
は、第1ステージ#1において幅をフープ材10の幅W
10よりもやや大きくした第1のパンチ4を降下させて
フープ材10を押圧するとき、押圧によって中間品11
の端縁の肉がフープ材10の長手方向にも膨出する。こ
の膨出によって、後段の押込み工程を施すフープ材10
の部位に対して組成変化を生じさせることがある。この
結果、加工品12に経時変化を生じさせる虞があること
から、特に高精度を要求される加工品12を形成する場
合には不具合となる。
【0031】このような不具合を解消させるために、図
3に示すフープ材10には、第1ステージ#1において
押込み工程を施す前段の工程として、予め各ステージの
間の位置にフープ材10の長手方向と直行するスリット
13が打ち抜き形成されている。
【0032】押込み工程によりフープ材10を押込み形
成する第1の金型14は、図1において説明したものと
基本的に同様であるが、第1のパンチ15は、フープ材
10の幅方向寸法よりも先端面の幅を小さく形成してい
る。更に、第1のダイの抜き孔16は、前述した加工品
9よりもやや大きく、かつ、第1のパンチ15よりも小
さく設定している。
【0033】以上のような第1の金型14を使用し、第
1ステージ#1においてフープ材10を押込み形成す
る。まず、第1のダイの抜き孔16に対応させてフープ
材10を位置決めして載置する。順送加工機の場合に
は、フープ材10の両側に予めパイロット孔17を穿設
しておくことにより、フープ材10は適正な位置に位置
決めすることができる。
【0034】次に、第1のパンチ15を降下させてフー
プ材10を押圧する。この押込み工程からなる第1ステ
ージ#1によって、フープ材10は第1のダイの抜き孔
に押込まれると共に、端縁に鍔部18aが形成された中
間品18が形成される。このとき、鍔部18aは挟圧に
よって加工硬化現象が生じ、他の部分よりも一段と硬度
が増している。そして、第1のパンチ15の押圧によっ
て、鍔部18a外縁の肉の一部が周囲に膨出する。この
うち、フープ材10に長手方向に膨出した肉はスリット
13内に吸収されるので、後段で押込み工程を施す個所
への組成変形等が阻止される。
【0035】第1ステージ#1における押込み工程によ
って中間品18を形成した後、次の仕上げ抜き工程から
なる第2ステージ#2に移行する。仕上げ抜き工程にお
いて使用する第2の金型は、図1(C)(D)に示した
ものと同様であり、その説明は省略する。また、第2の
金型における第2のダイの抜き孔が中間品18の幅より
もやや小さい幅に形成されていることも同様である。
【0036】以上の第2の金型を使用する第2ステージ
#2において、まず第2のダイの抜き孔に対し中間品1
8を位置決めして載置する。この位置決めは、パイロッ
ト孔17によって行われる。そして、第2のパンチ19
を降下させて中間品18を押圧すると、中間品18は端
面が削がれるように抜き上げられ、更に第2のパンチ1
9を降下させると、中間品18の端縁に形成された鍔部
18aが剪断され、図1(E)に示した加工品9と同様
に抜き落とされる。
【0037】このようにして加工品が抜き落とされた後
には、スクラップが残存するが、この例においても、フ
ープ材10を最終的に加工される加工品12の幅W3よ
りもやや大きい幅W10として、第1の金型による押込
み工程と第2の金型による仕上げ抜き工程を施し、加工
品12を形成させるので、スクラップとしては前述の例
に比較してやや多くなるものの、やはり最小限に小さく
することができる。
【0038】本発明によるプレス形成方法は、前述した
各例のように、加工品として四角形の形状に限らず、図
4に示すような異形の形状に形成することもできる。即
ち、金属板素材20としては、二点鎖線で示すように、
図4(B)に示す加工品22の縦寸法W20、横寸法W
21よりもやや大きい寸法に設定する。
【0039】この金属板素材20に対して、まず押込み
工程によって押込み形成するが、この工程で使用する第
1の金型(図示しない)は、図1において説明したもの
と基本的に同様であるが、第1のパンチ(図示しない)
は、金属板素材20の縦横寸法よりも先端面の幅をやや
小さく形成している。更に、第1のダイの抜き孔(図示
しない)は、加工品22の形状に相似形として、その寸
法は加工品22よりもやや大きく、かつ、上記第1のパ
ンチよりも小さく設定している。
【0040】そして、第1のパンチを降下させて押込み
工程を施すことにより、図4(A)に示す中間品21が
形成される。この中間品21には、前述した各例の中間
品と同様に、鍔部21aが形成され、この鍔部21aは
挟圧によって加工硬化現象が生じ、他の部分よりも一段
と硬度が増している。
【0041】次に、中間品21を仕上げ抜き工程に移行
し、第2の金型(図示しない)によって加工品22を形
成する。第2の金型は前述した各例のものと同様であ
り、その説明は省略するが、異なる点は、第2の金型に
おける第2のダイの抜き孔、および、第2のパンチが加
工品22と同じ異形形状に形成されていることである。
【0042】第2の金型における第2のパンチを降下さ
せて中間品21を押圧すると、中間品21は二点鎖線で
示すように外周端面が削がれるように抜き上げられる。
更に第2のパンチを降下させることにより、中間品21
の端縁に形成された鍔部21aが剪断され、図4(B)
に示す加工品22が抜き落とされる。
【0043】この例における加工品22も抜き落とされ
た後には、スクラップが残存するが、異形形状による凹
部等を除いては、この例においても、金属板素材20を
最終的に加工される加工品22の縦横寸法よりもやや大
きくして第1の金型による押込み工程と第2の金型によ
る仕上げ抜き工程を施し、加工品22を形成するので、
スクラップとしては異形形状による凹部等を除いては、
やはり最小限に小さくすることができる。
【0044】以上、本発明を実施例に基づき具体的に説
明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であるこ
とは言うまでもない。例えば、前述した各実施例におい
て、仕上げ抜き工程に用いる第2の型における第2のダ
イの内面に表面処理を施し、加工品の端面を抜き上げる
際に、内面の表面を転写させることにより、仕上げ抜き
工程のみで鏡面仕上げを行うようにしても良い。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によるプレス
形成方法によれば、金属板素材を最終的に加工される加
工品の幅よりもやや大きい幅とし、第1の金型における
第1のダイの抜き孔を金属板素材の幅よりもやや小さい
幅に設定し、更に、第2の金型における第2のダイの抜
き孔を中間品の幅よりもやや小さい幅に設定して中間品
抜き上げるので、スクラップを最小限に少なくすること
ができる。また、スクラップ量が少ないことから、材料
費が低減するのでプレス部品のコストを低減することが
できる。更に、中間品の先端外縁に生じたダレを仕上げ
抜き工程によって消滅もしくは糸目程度の面取りが残る
程度に削ぎ落とすことができ、しかも、中間品の鍔部を
加工硬化により硬度を高くした上で剪断するので、カエ
リの発生も最小限に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)乃至(E)は、本発明のプレス形成方法
に工程を示す工程図である。
【図2】本発明のプレス形成方法におけるフープ材を使
用した例を示す斜視図である。
【図3】本発明のプレス形成方法におけるフープ材を使
用した他の例を示す斜視図である。
【図4】(A)(B)は、本発明のプレス形成方法にお
ける加工品を異形形状にした例を示す斜視図である。
【図5】(A)乃至(C)は、従来のプレス形成方法を
示す工程図である。
【符号の説明】
1 金属板素材 1a スクラップ 2 第1の金型 3 第1のダイ 3a 抜き孔 4 第1のパンチ 5 中間品 5a 鍔部 6 第2の金型 7 第2のダイ 7a 抜き孔 8 第2のパンチ 9 加工品

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレスの打ち抜き加工によって形成される
    加工品の幅よりもやや大きい幅を有する金属板素材と、
    この金属板素材の幅よりもやや小さい幅の抜き孔を有す
    る第1のダイ及び上記金属板素材を押圧する第1のパン
    チを備えた第1の金型と、この第1の金型によって形成
    された中間品の幅よりもやや小さい幅の抜き孔を有する
    第2のダイ及び上記金属板素材を押圧する第2のパンチ
    を備えた第2の金型とからなり、上記金属板素材を上記
    第1のダイに載置した後、上記第1のパンチの先端面が
    上記第1のダイの対向面直前まで押圧して上記金属板素
    材の端縁を残して上記第1のダイの抜き孔に押込むと共
    に上記端縁を挟圧することにより加工硬化させた鍔部を
    形成する押込み工程と、この押込み工程によって形成さ
    れた中間品を上記第2のダイに載置した後、上記第2の
    パンチにより上記中間品の端面を微少寸法抜き上げると
    共に上記鍔部を剪断する仕上げ抜き工程とからなるプレ
    ス形成方法。
  2. 【請求項2】金属板素材はフープ材からなり、このフー
    プ材はプレスの打ち抜き加工によって形成される加工品
    の少なくとも相対向する2辺の幅よりもやや大きい幅を
    有する請求項1に記載のプレス形成方法。
  3. 【請求項3】金属板素材は四角形に形成され、互いに対
    向する2辺間の幅をプレスの打ち抜き加工によって形成
    される加工品の互いに対向する2辺間の幅よりもやや大
    きくした請求項1に記載のプレス形成方法。
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