JPH08280Y2 - 開封片ならびにこの開封片を使用した包装体 - Google Patents

開封片ならびにこの開封片を使用した包装体

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JPH08280Y2
JPH08280Y2 JP1989050125U JP5012589U JPH08280Y2 JP H08280 Y2 JPH08280 Y2 JP H08280Y2 JP 1989050125 U JP1989050125 U JP 1989050125U JP 5012589 U JP5012589 U JP 5012589U JP H08280 Y2 JPH08280 Y2 JP H08280Y2
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piece
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unsealing
unsealing piece
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はソーセージ、プロセスチーズやその他の加工
食品などの内容物を密閉している包装フィルムを開封す
るための開封片、ならびにこの開封片が取り付けられ
て、この開封片を剥すことにより開封される包装体に関
する。
〔従来の技術〕
ソーセージ、プロセスチーズなどの加工食品の包装体
は、通常包装フィルムにより筒状に形成されており、そ
の内部に加工食品が充填され、筒体の長手方向両端部が
アルミワイヤクリップなどにより密封された構造となっ
ている。
この種の包装体は、包装フィルムを剥して内容物であ
る加工食品を露出させる必要があるが、そのために、カ
ットテープあるいはオープナと称される開封片が設けら
れているものがある。
第10図は上記開封片を備えた食品包装体の一例を示す
部分斜視図である。
この従来例は、例えば実公昭50-5916号公報に開示さ
れているものと同種のものである。図において、符号1
は塩化ビニリデン系樹脂フィルムなどより形成された包
装フィルムである。この包装フィルム1はほぼ円筒状に
形成され、その内部にソーセージやプロセスチーズなど
の加工食品あるいはその原料が充填されている。そして
円筒形状の包装フィルム1の両端は絞られてアルミワイ
ヤクリップ2によって密封され、あるいはこれ以外の他
の手段によって密封されている。符号3は開封片であ
り、一重あるいは二重の合成樹脂フィルムによって短冊
状に形成されている。前述の従来の公報によれば、開封
片3は、その両端部3bを残して、中央部3aに形成された
溶着部4にて包装フィルム1に溶着されている。この食
品包装体を開封するときには、開封片3の両端部3bのい
ずれかを指でつかみ、この開封片3を引き剥すと、中央
部3aにおける溶着部4の端末4aまたは4bから包装フィル
ム1に傷が与えられ、この傷をきっかけとして、包装フ
ィルム1に内容物の取出口が形成される。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記構成の食品包装体において、開封片3の材料とし
ては、筒体を形成する包装フィルム1との溶着性などを
考慮して包装フィルム1と同じ材料である塩化ビニリデ
ン系の樹脂フィルムなどが使用される。ところが開封片
3の材料として塩化ビニリデン系の樹脂フィルムなどを
使用した場合には、熱収縮する性質を有している。その
ため、第10図に示すような食品包装体が形成され、その
後レトルト(加熱加圧)工程やその他の加熱工程に移行
した際に、開封片3が収縮変形し、溶着されていない両
端部3bが筒体を構成する包装フィルム1から離れる方向
にカールしやすくなる。
第11図に示すように、開封片3の両端部3bがカールし
た状態で箱詰めされて、保管されるあるいは運搬される
際に、詰められた食品包装体どうしが互いにこすれ合い
あるいはぶつかり合うと、カールしている開封片3の両
端部3bに引き剥し力が作用する場合がある。このような
場合、開封片3の中央部3aの溶着部の一部分が破損し、
筒体を構成する包装フィルム1にピンホールあるいは亀
裂などが生じるおそれがある。また開封片3のカール変
形が小さい場合であっても、外力によって開封片3の3b
で示す部分がめくられあるいは折曲げられて、上記のよ
うな溶着部の破損が生じることがある。このように、筒
体を構成する包装フィルム1にピンホールなどが生じる
と、当然に包装体の密閉状態が破壊され食品衛生上好ま
しくない。
また従来の開封片3を一重あるいは二重の塩化ビニリ
デン系の樹脂フィルムなどによって形成した場合、フィ
ルム強度が比較的弱いため、3bで示す部分を引き剥した
ときに、3aで示す溶着領域の境界位置付近で開封片3が
切断されることがあり、開封片3としての本来の機能を
発揮できない場合がある。特に塩化ビニリデン系の樹脂
フィルムによって形成された開封片3の場合には、低温
における強度が低下するため、例えば食品包装体を冷蔵
庫から取り出した直後に開封片3を引き剥そうとした場
合に、開封片3の切断が生じやすくなる。
本考案は上記従来の課題を解決するためのものであ
り、加熱工程において包装フィルムから離れる方向へカ
ール変形するのを防止して、開封片の外力による剥離に
より溶着部の破損が生じないようにし、さらに引き剥し
力に対する強度を多くできる開封片、ならびにこの開封
片を使用した包装体を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、熱収縮率の相違するフィルムが貼り合わさ
れており、熱収縮率の高いフィルムが包装フィルムの外
表面に向いた状態で包装フィルムに対し部分的に溶着さ
れる開封片、 ならびに、内容物を密閉している包装フィルムの外表
面に対し、上記の開封片が熱収縮率の高いフィルムを包
装フィルムに向けた状態で添装されており且つ、開封片
が部分的に包装フィルムに対して溶着されて成る包装体
である。
〔作用〕
上記手段では、熱収縮率の相違するフィルムが貼り合
わされた積層フィルムによって開封片が形成され、この
開封片の熱収縮率の高い側のフィルムが包装フィルム側
となるよう包装フィルムに対して部分的に溶着される。
そのため、レトルトなどの加熱工程において、開封片が
加熱されたときに開封片が熱収縮率の高いフィルム側へ
湾曲変形しやすくなり、開封片の溶着されていない部分
が包装フィルム側へ押しつけられる状態となる。よって
加熱工程において開封片の端部が包装フィルムから離れ
る方向へカールすることはなくなり、よって箱詰めされ
た状態などにおいて食品包装体どうしがこすれ合っても
開封片の溶着部に剥離力が作用せず、溶着部にピンホー
ルや破壊などが生じなくなる。また開封片のフィルムの
組み合わせとして熱収縮率の高い塩化ビニリデン系のフ
ィルムと、熱収縮率の低いポリエチレンテレフタレート
やポリプロピレンまたはナイロンなどのフィルムとが貼
り合わされている場合、塩化ビニリデン系のフィルムに
対しポリエチレンテレフタレートなどの強度が高いた
め、開封片を引き剥すときに強度の高いポリエチレンテ
レフタレートなどのフィルムが補強材としての機能を発
揮し、開封動作の途中で切断されることを防止できる。
特に塩化ビニリデン系のフィルムなどの場合には低温に
おける強度が低下するため、冷蔵庫から取り出した直後
などに開封片を引き剥すときに、ポリエチレンテレフタ
レートなどのフィルムによる補強材としての機能を有効
に発揮できるようになる。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面によって説明する。
第1図は本考案の第1実施例を示すものであり、食品
包装体の一部を示す斜視図である。
符号1は塩化ビニリデン系樹脂フィルムなどにより形
成された包装フィルムであり、図示しない溶着シール線
にて縁部どうしが溶着されてほぼ円筒形状に形成されて
いる。この包装フィルム1により形成された円筒の内部
にソーセージやプロセスチーズなどの固形または軟質あ
るいは液体状の加工食品あるいはその原料などの内容物
5(第3図に示す拡大断面図参照)が充填されている。
そして円筒状の包装フィルム1の両端部は絞られ、アル
ミワイヤクリップ2などにより締め付けられて密閉され
ている。
符号10は、カットテープあるいはオープナなどと称さ
れる開封片である。第1図に示す実施例では、開封片10
が短冊状に形成されている。第2図は開封片10を示す拡
大断面図である。第2図に示すように、この開封片10は
積層フィルムであり、下層フィルム11と表層フィルム12
とが接着剤層13によって互いに貼り合わされている。こ
の積層フィルムは押出しラミネートなどによって製作さ
れる。下層フィルム11と表層フィルム12は、それぞれ熱
収縮率の異なる材質の樹脂フィルムが使用される。下層
フィルム11は熱収縮率の高い樹脂フィルムが使用され、
具体的には例えば延伸された塩化ビニリデン系樹脂フィ
ルムなどが使用される。また表層フィルム12は下層フィ
ルム11よりも熱収縮率が低く且つ下層フィルム11よりも
強度(特に低温における引っ張り強度)の高い樹脂フィ
ルムが使用され、具体的には例えばPET(ポリエチレン
テレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、またはNy
(ナイロン)などが使用される。また接着剤層13には例
えばウレタン系の接着剤が使用される。
開封片10は、前記食品包装体の包装フィルム1の外表
面に取り付けられるが、第3図に示すように熱収縮率の
高い下層フィルム11が包装フィルム1側となるように設
置される。そしてこの開封片10の中央部が溶着線15によ
って包装フィルム1に対して部分的に溶着される。この
溶着手段は例えば高周波溶着、超音波溶着あるいは熱溶
着などである。第1図に示す実施例では細い線状の溶着
線15となっているが、この溶着線15は図よりも太い面積
であってもよい。ただしこの溶着線15は開封片10の面積
内に形成されている。また第1図の実施例では、溶着線
15が包装フィルム1の円筒の円周方向に沿って形成され
ている。
第1図に示す食品包装体の製造工程では、円筒状に形
成された包装フィルム1の内部に加工食品あるいはその
原料などの内容物5が充填され、包装フィルム1の両端
部が絞られてアルミワイヤクリップ2などで密閉され
る。そして必要に応じて、レトルトなどの加熱工程に移
行する。このとき、開封片10の下層フィルム11は塩化ビ
ニリデン系樹脂フィルムなどのような熱収縮率の高い樹
脂フィルムであるため加熱工程により収縮し且つ表層フ
ィルム12はPET、PPあるいはNyなどの熱収縮率の低い樹
脂フィルムであるため熱収縮が抑えられる。そのため開
封片10全体としてはバイメタルに似た変形が起こり、第
2図ならびに第3図においてαで示すように、表層フィ
ルム12が凸側となるようなカール変形を生じる。第3図
に示すように、開封片10のα方向の変形は包装フィルム
1の円筒形状の外表面に沿う状態、すなわち開封片10の
縁部が包装フィルム1の外表面に押しつけられるような
変形となり、第11図の従来例のように開封片3の縁部が
包装フィルム1から離れるようなカール変形と逆向きに
なる。そのため箱詰め状態などにおいて、食品包装体ど
うしがこすれ合い、あるいはぶつかり合ったとしても、
開封片10が包装フィルム1から剥がされる力が作用しな
くなり、溶着線15の一部分にピンホールや破損が生じる
ことがなくなる。
第1図において、この食品包装体を開封するときに
は、開封片10の両端のA部またはB部を指で剥し、その
まま開封片10を引き剥す。このとき始めて溶着線15の部
分に剥離力が作用し、溶着線15の部分から包装フィルム
1に傷が生じ、開封片10の引き剥しにより、この傷が拡
大して、包装フィルム1に取出口が形成される。この取
出口をきっかけとして包装フィルム1がソーセージなど
の加工食品から剥され、内容物である加工食品が露出す
る。この開封動作において、開封片10の縁部を指でつか
んで引き剥すときに、溶着線15による溶着強度が引き剥
し力に対する抵抗となる。よって開封片10の引っ張り強
度が低い場合にはこの引き剥し動作中に開封片が切断さ
れるおそれがある。この切断は主に溶着線15の縁部付近
から生じやすい。しかしながら上記開封片10の場合に
は、PET、PP、Nyなどの表層フィルム12が塩化ビニリデ
ン系などの下層フィルム11を補強する機能を発揮するた
め、開封動作の際に開封片10が切断されることがなくな
る。特に低温においては塩化ビニリデン系である場合の
下層フィルム11の引っ張り強度が低下するが、PETなど
の表層フィルム12がこの強度の低下を補強することにな
る。よって食品包装体を冷蔵庫から取り出した直後に開
封するような場合に、開封片10の切断が生じるのを防止
できる。
第4図は本考案の第2実施例を示している。この実施
例では、短冊状の開封片20が筒体の縁部にて筒体の長手
方向に沿う状態に設けられている。そしてこの開封片20
の中央部にて開封片20の長手方向に沿う溶着線25が形成
され、この溶着線25によって開封片20と、筒体を構成す
る包装フィルム1とが溶着されている。また図の実施例
では開封片20の図示右端が、アルミワイヤクリップ2に
よって包装フィルム1と共に締め付けられている。この
実施例に示す開封片20は第2図に示すように熱収縮率の
高い下層フィルム11と熱収縮率の低い表層フィルム12と
が接着剤層13によって貼り合わされた積層フィルムによ
って形成され、下層フィルム11が包装フィルム1に向け
られた状態で溶着線25により溶着されている。よってレ
トルトなどの加熱工程において、開封片20はα方向ヘカ
ール変形し、図示左端部Cは包装フィルム1に押し付け
られる。よって箱詰め状態などにおいて、食品包装体ど
うしがこすれ合うことなどにより溶着線25に剥離力が作
用して溶着線25の端部にピンホールなどが生じるおそれ
がなくなる。また開封時には、開封片20のCで示す端部
を指で引き剥すことにより、溶着線25の部分から包装フ
ィルム1に亀裂を生じさせることができるようになり、
ソーセージなどの内容物から包装フィルム1を剥すこと
が可能になる。
なお第4図に示す実施例において、開封片20の図示右
端部をアルミワイヤクリップ2によって締め付けない構
造にしてもよい。
第5図は本考案の第3実施例であり、食品包装体の一
部を示す平面図である。
第5図に示す第3実施例では、楕円形状の開封片30が
使用されている。この開封片30は第2図に示した前記第
1ならびに第2実施例と同じ積層フィルムであり、塩化
ビニリデン系などの熱収縮率の高い下層フィルム11とPE
Tなどのような熱収縮率の低い表層フィルム12とが接着
剤層13を介して貼り合わされたものが使用される。この
開封片30はその中央部分が溶着線15により筒体を構成す
る包装フィルム1に溶着されている。また第6図に示す
第4実施例では、開封用の開封片40が星形状となってい
る。この開封片40も第2図に示したような積層フィルム
である。この開封片40もその中央部が溶着線15により包
装フィルム1に溶着されている。
第5図ならびに第6図に示す実施例では、いずれも開
封片30あるいは開封片40が第2図に示したような積層フ
ィルムであり、下層フィルム11が熱収縮率の高い塩化ビ
ニリデン系などの樹脂フィルムにより形成され、表層フ
ィルム12がPET,PP,Nyなどの熱収縮率の低い樹脂フィル
ムにより形成されているため、加熱工程において開封片
30または40の縁部が、αで示すように包装フィルム1の
外表面に押し付けられるように変形する。よって開封片
30ならびに40は楕円形状または星形状を維持できるよう
になり、加熱工程後も良好な外観を維持できるようにな
る。また第1図に示した実施例と同様に、加熱工程にお
いて開封片30または開封片40の縁部が包装フィルム1か
ら離れる方向へカール変形しないため、箱詰め状態など
において食品包装体どうしがこすれ合いあるいは当りあ
ったとしても、溶着線15の部分にピンホールや破損が生
じるのを防止できる。また包装フィルム1をソーセージ
などの内容物から剥す際には、開封片30または開封片40
をその縁部から引き剥すことにより包装フィルム1に内
容物の取り出しのための亀裂を容易に形成できるように
なる。
なお開封片の形状は、上記の楕円や星形に限られるも
のではなく、円、正方形、あるいは漫画キャラクタなど
の形状であってもよい。
次に、第7図は本考案による開封片の他の実施例を示
す拡大断面図である。
この開封片50は、下層フィルム11が延伸された塩化ビ
ニリデン系樹脂フィルムなどのような熱収縮率の高いフ
ィルムで、表層フィルム12がPET,PP,Nyなどの熱収縮率
の低い樹脂フィルムであり、両フィルム11と12がウレタ
ン系接着剤などの接着剤層13によって貼り合わされてい
る。そしてさらに下層フィルム11の裏面に粘着剤51が塗
布されている。この粘着剤51は包装フィルム1に対して
指で剥離させることが可能な程度の粘着力のものが使用
される。第8図は第7図に示す構造の開封片50を使用し
た食品包装体の一部分を斜視図にて示している。開封片
50はその裏面に塗布された粘着剤51によって包装フィル
ム1の外表面に粘着され、この状態で溶着線15により溶
着される。第8図に示す食品包装体がレトルトなどの加
熱工程に移行させられ、開封片50が加熱されると、下層
フィルム11と表層フィルム12の熱収縮率の相違により溶
着されていない部分が包装フィルム1に押し付けられる
方向に移行する。さらにこの実施例では、下層フィルム
11が粘着剤51により包装フィルム1に粘着されているた
め、第11図に示すような開封片のめくり上がりが完全に
防止される。
第8図に示す食品包装体を開封するときには、Aまた
はBで示す端部を爪などで剥し、粘着剤51により粘着さ
れている部分を剥離させ、さらに溶着線15の部分から包
装フィルム1に亀裂を生じさせて、包装フィルム1を内
容物から剥す。
次に第9A図〜第9D図は第8図に示す実施例の変形例を
示している。
第8図〜第9D図では、いずれも斜線で示す部分が粘着
剤51の塗布されている領域を示している。第8図に示す
実施例では、開封片50の裏面のほぼ全面に粘着剤51が塗
布されているが、第9A図の変形例では、(a)と(b)
で示す開封片50の両端部の裏面のみに粘着剤51が塗布さ
れている。そして粘着剤51により開封片50の(a)と
(b)部のみが包装フィルム1の外表面に粘着されてい
る。この変形例では、開封片50の中央部に粘着剤51が塗
布されておらず、またこの部分にて包装フィルム1との
溶着線15が形成されている。溶着線15が粘着剤51のない
領域に形成されているため、粘着剤51がフィルムと共に
溶着されることによる溶着強度の低下その他の不都合が
生じるのを防止できる。
第9B図の変形例に示す開封片50では、溶着線15を挟む
両側の一定の帯状領域(c)部と(d)部の裏面に粘着
剤51が塗布され、この部分が包装フィルム1の外裏面に
粘着されるようになっている。そして、開封片50の両端
部AとBの一定の幅の部分では包装フィルム1に粘着さ
れていない。この例では、開封片50のAとBで示す両端
部が包装フィルム1に粘着されていないため、AとB部
分を指で容易につかむことができる。このAまたはB部
をつかみ開封片50を引き剥すことにより、開封片50が粘
着剤51による粘着部分から剥がれ、さらに溶着線15が引
き剥されてこの部分から包装フィルム1に亀裂が生じ、
これをきっかけとして包装フィルム1を内容物から除去
することができる。
第9C図に示す変形例では、開封片50の幅方向両端部に
て長手方向の延びる帯状の領域(e)と(f)の裏面に
粘着剤51が塗布されており、この部分が包装フィルム1
の外表面に粘着されている。そして粘着剤51が塗布され
ていない中央の帯状部分が溶着線15により包装フィルム
1に溶着されている。この例では、開封片50の両端のA
部とB部においてその中央部の粘着剤51が塗布されてい
ない部分(lで示す部分)に爪を入れることによって開
封片50を比較的容易に剥すことができる。
第9D図に示す変形例では、開封片50の中央部の(g)
で示す領域の裏面に粘着剤51が塗布されており、この部
分が筒体を構成する包装フィルム1の外表面に粘着され
ている。そしてこの粘着領域内に溶着線15が形成されて
いる。また開封片50の両端部AとBの一定の幅寸法部分
には、粘着剤51が塗布されていない領域が形成されてい
る。よってこの部分を指で引き剥すことにより、開封片
50を包装フィルム1から容易に引き剥すことができるよ
うになる。
なお第4図〜第6図に示す各実施例においてそれぞれ
の開封片20,30,40の裏面の全面あるいはその一部に粘着
剤51を塗布することも可能である。
なお上記第1図〜第9D図の全ての実施例において、ア
ルミワイヤクリップ2の代りにテープ状などのフィルム
が添装されてこのフィルムと包装フィルム1とが一緒に
溶着されているもの、あるいはアルミワイヤクリップ2
などが設けられておらず、筒体を構成する包装フィルム
1が絞られて、この絞り部において包装フィルム1自体
が互いに溶着されているもの、さらには包装フィルム1
による筒体の端部が扁平状態に押しつぶされて、溶着さ
れているものであってもよい。また包装フィルム1によ
る筒体は必ずしも円筒である必要はなく、断面が楕円ま
たは長円あるいは矩形状の筒体が構成されていてもよ
い。
さらに、上記実施例では、包装体として加工食品の包
装体を示したが、これ以外の内容物を密閉する包装体で
あってもよい。
〔効果〕
以上のように、本考案では、包装体を構成する包装フ
ィルムに溶着された開封片が加熱工程などにおいて第11
図に示すようにカール変形することなどを防止でき、箱
詰め状態などにおいて包装体どうしがこすれたり当った
としても溶着部にピンホールや破損などが生じることを
防止でき、密閉性を維持できるようになる。
また異なる性質のフィルムを貼り合わせた開封片とし
ているため、強度の弱いフィルムを他方のフィルムが補
強することになり、開封動作中に開封片が途中から切断
されるのを防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1実施例による食品包装体を示す斜
視図、第2図は上記食品包装体に使用されている開封片
を示す断面図、第3図は開封片が包装フィルムに取り付
けられた状態を示す拡大断面図、第4図〜第6図は本考
案の第2実施例〜第4実施例を示す包装体の部分平面
図、第7図は本考案の他の実施例による開封片を示す拡
大断面図、第8図は第7図に示す開封片を使用した食品
包装体を示す斜視図、第9A図〜第9D図は第8図に示す実
施例の変形例を示す平面図、第10図と第11図は従来の食
品包装体ならびにその問題点を示す斜視図である。 1……包装フィルム、2……アルミワイヤクリップ、1
0,20,30,40,50……開封片、11……下層フィルム、12…
…表層フィルム、13……接着剤層、15,25……溶着線。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱収縮率の相違するフィルムが貼り合わさ
    れており、熱収縮率の高いフィルムが包装フィルムの外
    表面に向いた状態で包装フィルムに対して部分的に溶着
    される開封片。
  2. 【請求項2】内容物を密閉している包装フィルムの外表
    面に対し、請求項1記載の開封片が熱収縮率の高いフィ
    ルムを包装フィルムに向けた状態で添装されており且
    つ、開封片が部分的に包装フィルムに対して溶着されて
    成る包装体。
JP1989050125U 1989-04-26 1989-04-26 開封片ならびにこの開封片を使用した包装体 Expired - Lifetime JPH08280Y2 (ja)

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