JPH0828099B2 - テープカートリッジ - Google Patents

テープカートリッジ

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JPH0828099B2
JPH0828099B2 JP63158760A JP15876088A JPH0828099B2 JP H0828099 B2 JPH0828099 B2 JP H0828099B2 JP 63158760 A JP63158760 A JP 63158760A JP 15876088 A JP15876088 A JP 15876088A JP H0828099 B2 JPH0828099 B2 JP H0828099B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、テープ端をデッキ側の光センサで検出す
るようにしたテープカートリッジに関し、光センサが挿
入されるケース底壁のセンサ孔まわりに防塵手段を講じ
たものである。
〔従来の技術〕
かかるテープカートリッジでは、一般に上下ケースか
らなる本体ケースの底壁に、テープ端検出用の光センサ
(投光ランプ)がケース内に挿入するセンサ孔を形成
し、このセンサ孔上に光センサからの光を左右に導く検
出光路を形成し、磁気テープ端に接続した透明のリーダ
ーテープ部分が光路を通過するか否かでテープの始端と
終端とを検知するように構成されている。
問題は、このセンサ孔を介して外気中の浮塵がケース
内に侵入してテープに付着し、磁性層に悪影響を及ぼす
点である。このような不具合を解消する従来技術とし
て、例えば実開昭58-173076号公報がある。そこではセ
ンサ孔の上部に上下ケース間で挟持される光透過性のス
リーブを配設し、このスリーブでセンサ孔を介してケー
ス内外が連通するのを阻止している。
〔発明が解決しようとする課題〕
この従来技術は防塵性を確保できるが、センサ孔の上
部の全周が円筒面で光透過性を有するために検出光が散
乱したり、検出光路に外乱光が侵入する等してテープ端
の検出精度に問題がある。
そこで本発明の目的は、かかる従来の不具合を解消
し、防塵性およびテープ端の検出精度に優れたテープカ
ートリッジを得るにある。本発明の他の目的は、下ケー
ス側の遮光壁に対して透明ピースを仮組みする際に、そ
の位置決めを確実かつ簡単に行えるようにするととも
に、仮組み状態でのグラつきを防止することにある。
更に、本発明の他の目的は、上下ケースを組み付けた
後に、本体ケースの振動によって透明ピースが上下方向
や左右方向へ位置ずれするのを確実に防止することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上下ケース1a・1bからなる本体ケース1の
底壁に、テープ端検出用の光センサSが挿入するセンサ
孔10を形成してあり、センサ孔10上の左右に検出光路A
を設定してあり、下ケース1bの底壁からセンサ孔10の上
部外周を囲む遮光壁11を立設して、この遮光壁11の左右
に切欠き13・13を上向き開口状に設けてあり、上ケース
1aからは前記切欠き13・13に臨んで前記遮光壁11との間
に光通過孔14・14を画成する遮光壁12・12を垂設してあ
り、下ケース1b側の遮光壁11に光通過孔14・14を塞ぐ透
明ピース15を位置決め装着してあるテープカートリッジ
を前提とする。
そのうえで透明ピース15は、各光通過孔14・14を閉塞
する左右の縦壁16・16と、両縦壁16・16の上端どうしを
つなぐ連結部17とで形成し、各縦壁16・16を各切欠き13
・13に上方から密着状に嵌入して、各縦壁16・16の下端
縁16a・16aを光通過孔14・14の下端縁14a・14aにテーパ
ー重合させてあること、縦壁16・16の前側には、下ケー
ス1b側の遮光壁11の前端部11a・11aの上面に受け止め支
持される段部18・18を形成してあること、下ケース1b側
の遮光壁11に透明ピース15を組み付けた状態で、その連
結部17の上面を該遮光壁11の上端面と略同一高さに設定
し、上ケース1aの上壁内面で連結部17の上面を押さえて
透明ピース15の浮き上がりを接当規制してあること、上
ケース1a側の遮光壁12・12を透明ピース15の各縦壁16・
16の外側上部に重合してあることを要件とする。
〔作用〕
センサ孔10に光センサSを挿入した状態において、検
出光は上下ケース1a・1bから突設した遮光壁11・12で画
成されて透明ピース15で閉塞された光通過孔14を介して
のみ通過する。
光通過孔14は上下ケース1a・1bから突設の両遮光壁11
・12で画成するので、これら遮光壁11・12のいずれか一
方に抜き孔状に形成する形態とは異なり、成形金型の構
造が簡単で容易に成形できる。透明ピース15の縦壁16・
16を各切欠き13・13に上方から嵌入すると、縦壁16・16
の下端縁16a・16aが光通過孔14・14の下端縁14a・14aに
テーパー重合することで、透明ピース15の左右方向の位
置決めを図る。しかも、縦壁16・16に上下方向の寸法誤
差が存在した場合でも、下端縁16a・16aと光通過孔14・
14の下端縁14a・14aとがテーパー重合により、上下方向
のみならず左右方向へも重なりあった状態となり、両者
間に隙間が生じるのを回避できる。
縦壁16・16の前側に段部18・18を形成し、これを下側
の遮光壁11の前端部11aの上面に受け止め支持したの
で、遮光壁11に透明ピース15を仮組みした状態で透明ピ
ース15のグラつきが防止できる。
上下ケース1a・1bを組み付けた状態で、透明ピース15
の連結部17の上面が上ケース1aの上壁の内面に接当して
いるので、振動によって透明ピース15が浮き上がらな
い。
透明ピース15の縦壁16・16の外側上部には、上ケース
1a側の遮光壁12・12が重合し、これで透明ピース15が左
右方向へ位置ずれを阻止する。
〔発明の効果〕
本発明によれば、上下ケース1a・1bから突設した遮光
壁11・12でセンサ孔10の上部外周が囲まれているので、
外乱光が検出光路Aに入って来るのを防止できる。その
うえで、前記遮光壁11・12で検出光路Aを構成する光通
過孔14を画成したので検出光の散乱がなく、従ってテー
プ端の検出精度をよく確保できる。
しかも、下ケース1b側の遮光壁11に装着される透明ピ
ース15で前記光通過孔14を閉塞するので、センサ孔10を
通してのケース内への浮塵の侵入も確実に防止できる。
透明ピース15の左右の縦壁16・16の下端縁16a・16aを
光通過孔14・14の下端縁14a・14aにテーパー重合させ、
縦壁16・16の前側に形成した段部18・18を下側の遮光壁
11の前端部11aの上面に受け止め支持させたので、透明
ピース15を遮光壁11に円滑に位置決めできるとともに、
仮止め状態で透明ピース15がグラつかず、これの装着作
業が円滑に行える。
上下ケース1a・1bの組み付け後は、上ケース1aの上壁
内面が透明ピース15の連結部17の上面に接当し、遮光壁
12・12が透明ピース15の縦壁16・16の外側上部に重合す
るので、振動によって透明ピース15が浮き上がったり、
左右に位置ずれしない。従って、透明ピース15と遮光壁
11との間に隙間が生じないので、本体ケース1内への塵
の侵入を確実に防止できる。
〔実施例〕
図面は本発明に係るテープカートリッジの実施例とし
て、8mmビデオ用を例示した。
第6図において、これの本体ケース1はプラスチック
製の上下ケース1a・1bを蓋合わせ状にねじ結合してな
り、本体ケース1の内部左右にテープ2が巻かれるテー
プリール3・3を回転自在に収容配置してある。本体ケ
ース1の前方左右にガイド部材4・4を有し、これらガ
イド部材4・4を介してテープ2は一方のテープリール
3からケース前面に繰り出されて他方のテープリール3
に巻き取られる。
本体ケース1の前面にはビデオデッキ側のテープ引き
出しピンが下方から係入するポケット5を凹設してあ
り、本体ケース1にこれの前面を開閉自在に閉合する前
蓋6が枢着されている。この前蓋6の内側に裏蓋7を付
設してあり、不使用時にはガイド部材4・4間に巻き掛
けたテープ部分を前蓋6と裏蓋7とで覆って磁性面を保
護する。デッキに装填したときには、前蓋6および裏蓋
7が上向きに開放し、ポケット5に下方から挿入される
デッキ側のテープ引き出しピンでテープ2がケース前方
に引き出し可能なスタンバイ状態となる。
第5図において下ケース1bの底壁には、ポケット5の
後側に面するケース前壁9の左右中央の内側にテープ端
検出用のセンサ孔10を内外貫通状に開口してあり、この
センサ孔10にデッキ側の光センサSが下方より挿入す
る。光センサSとしては一般に投光ランプであり、これ
から発せられた検出光は本体ケース1の左右横側壁に開
口した図外の検出口に向かう検出光路Aに沿ってケース
外方に導かれており、テープ2が該光路Aを横切って走
行する。テープ2の両端には透明リーダーテープを接続
してあり、このリーダーテープ部分が検出光路Aに達し
たことをデッキ側の受光手段で検出することでテープ2
の始端と終端とをそれぞれ検知できる。なお、本体ケー
ス1の横側壁部に形成した前記検出口は前蓋6の開放に
伴って開放され、前蓋6の閉じ動作で閉塞される。ま
た、光センサSはこれが検出光を受ける受光器であって
もよい。
第2図において、前記センサ孔10の上部外周側面は、
下ケース1bからそれぞれ立設したケース前壁9の下半部
分9aと、該下半部分9aに両端がつながる平面視でU字形
の遮光壁11とで囲まれている。この遮光壁11の前方左右
に切欠き13・13を上向き開口状に形成してある。上ケー
ス1aからは該切欠き13・13に臨んで前記遮光壁11との間
に光通過孔14・14をそれぞれ画成する左右一対の遮光壁
12・12を垂設してある。この各遮光壁12はケース前壁9
の下半部分9aに突き合わされる上半部分9bと、上壁との
間にわたって形成した垂直の板状とした。
かくして、本体ケース1に光通過孔14・14を塞ぐ別体
の透明ピース15を取り付けることになる。この透明ピー
ス15は、左右の縦壁16・16と、これの上端どうしをつな
ぐ連結部17とを一体成形した下向きコ字形状の透明プラ
スチック成形品であり、上ケース1aの被せ付ける前段階
で下ケース1bに先組みされる。
すなわち、下ケース1bの遮光壁11に対して、これの各
切欠き13・13に透明ピース15の縦壁16・16を上方から密
着状に嵌入し、各縦壁16の下端縁16aを光通過孔14の下
側縁14aにテーパー重合させて位置決め状態で仮組みす
る。また、各縦壁16の前側には遮光壁11の前端部11aの
上面に受け止め支持される段部18を有し、これにても透
明ピース15の仮組み状態でのグラつきを防止している。
下側の遮光壁11に透明ピース15を組み付けたとき、そ
の連結部17の上面が該遮光壁11の上端面と略同一高さに
ある。次に、下ケース1bに上ケース1aを組み付けること
により、透明ピース15の上方への動きが規制される。す
なわち、上ケース1aの上壁内面で透明ピース15の浮き上
がりを接当規制し、上ケース1a側の遮光壁12・12が透明
ピース15の各縦壁16・16の外側上部に重合し、これで透
明ピース15の左右方向への位置ずれをも接当規制する本
組み状態となる。
このように透明ピース15を組み付けた状態において、
各光通過孔14を透明ピース15で閉塞され、センサ孔10お
よび該光通過孔14を介してケース内が外気に連通するの
を阻止しながら、検出光を光通過孔14からのみ所定の検
出光路Aに導くことができる。
透明ピース15は、内装テープ2が大気中の浮塵との接
触で酸化腐食する蒸着テープの場合にその装着が特に必
要である。しかし、浮塵がさほど問題とならないテープ
の場合には、コスト低減のために透明ピース15の装着を
省略してもよく、この場合でも光通過孔14が依然として
画成されているので、テープ端の検出性能が変わること
はない。
なお、図中の符号19は下側の遮光壁11に連続して形成
されたねじ止め用ボス、20は該遮光壁11の前端に連設さ
れたケース前壁9の下半部分9aと上半部分9bとの位置決
め接合用リブである。
実施例では透明ピース15の左右縦壁16・16を、その上
端において連結部17でつないだが、左右縦壁16・16の上
端前部どうしをつなぎ、平面視で後ろ向きに開口するコ
字形状に形成して実施することもでき、透明ピース15の
形状は各種の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明に係るテープカートリッジの実施例を示し
ており、 第1図は要部の一部切欠き斜視図、 第2図は要部の分解斜視図、 第3図は要部の縦断後面図、 第4図は要部の縦断側面図、 第5図は下ケースの要部を示す平面図、 第6図は全体の一部切欠き平面図である。 1……本体ケース、1a……上ケース、1b……下ケース、
10……センサ孔、11……下ケース側の遮光壁、12……上
ケース側の遮光壁、13……切欠き、14……光通過孔、15
……透明ピース、16……透明ピースの縦壁、17……透明
ピースの連結部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下ケース1a・1bからなる本体ケース1の
    底壁に、テープ端検出用の光センサSが挿入するセンサ
    孔10を形成してあり、 センサ孔10上の左右に検出光路Aを設定してあり、 下ケース1bの底壁からセンサ孔10の上部外周を囲む遮光
    壁11を立設して、この遮光壁11の左右に切欠き13・13を
    上向き開口状に設けてあり、 上ケース1aからは前記切欠き13・13に臨んで前記遮光壁
    11との間に光通過孔14・14を画成する遮光壁12・12を垂
    設してあり、 下ケース1b側の遮光壁11に光通過孔14・14を塞ぐ透明ピ
    ース15を位置決め装着してあるテープカートリッジにお
    いて、 透明ピース15は、各光通過孔14・14を閉塞する左右の縦
    壁16・16と、両縦壁16・16の上端どうしをつなぐ連結部
    17とで形成し、各縦壁16・16を各切欠き13・13に上方か
    ら密着状に嵌入して、各縦壁16・16の下端縁16a・16aを
    光通過孔14・14の下端縁14a・14aにテーパー重合させて
    あり、 縦壁16・16の前側には、下ケース1b側の遮光壁11の前端
    部11a・11aの上面に受け止め支持される段部18・18を形
    成してあり、 下ケース1b側の遮光壁11に透明ピース15を組み付けた状
    態で、その連結部17の上面を該遮光壁11の上端面と略同
    一高さに設定し、上ケース1aの上壁内面で連結部17の上
    面を押さえて透明ピース15の浮き上がりを接当規制して
    おり、 上ケース1a側の遮光壁12・12が透明ピース15の各縦壁16
    ・16の外側上部に重合していることを特徴とするテープ
    カートリッジ。
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