JPH08277885A - ダンパの製造方法 - Google Patents

ダンパの製造方法

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JPH08277885A
JPH08277885A JP10166995A JP10166995A JPH08277885A JP H08277885 A JPH08277885 A JP H08277885A JP 10166995 A JP10166995 A JP 10166995A JP 10166995 A JP10166995 A JP 10166995A JP H08277885 A JPH08277885 A JP H08277885A
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JP
Japan
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hub
elastic body
cylindrical portion
mass body
elastic
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Pending
Application number
JP10166995A
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English (en)
Inventor
Masaru Kinoshita
勝 木下
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Nok Megulastik Co Ltd
Original Assignee
Nok Megulastik Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハブ1を軽量化し、もって回転駆動系に大き
な負担をかけることがなく、スリーブをハブ1に嵌着す
る構成を省略し、もって嵌着力の緩みを原因として質量
体3がハブ1から脱落することがなく、スリーブがなく
ても弾性体2に予圧縮を与えることが可能であり、もっ
てスリーブを省略して部品点数を減らすことができるダ
ンパの製造方法を提供する。 【構成】 板金を加工して二又をなす第一および第二円
筒部1c,1dを一体成形したハブ1を形成し、第一円
筒部1cにプーリ溝1eを設けるとともに第二円筒部1
dにゴム状弾性材製の弾性体2を介して質量体3を接続
し、接続に際して弾性体2を第二円筒部1dおよび質量
体3に加硫接着し、次いで第二円筒部1dを径方向に変
形させて弾性体2に予圧縮を与えることにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダンパに係り、更に詳
しくは、内燃機関のクランクシャフト等の回転シャフト
に装着されて、この回転シャフトに生起される振動を吸
収抑制するダンパの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図7に示すように、ボス部2
1a、ステー部21bならびに第一および第二円筒部2
1c,21dを一体成形したハブ21を備え、このハブ
21の第一円筒部21cにプーリ溝21eを設けるとと
もに第二円筒部21dにスリーブ22を嵌着し、このス
リーブ22にゴム状弾性材製の弾性体23を介して質量
体24を接続したトーショナルダンパが知られており、
このダンパは、以下のようにして製造されている。
【0003】すなわち、先ず、鋳鉄を材料としてハブ2
1および質量体24をそれぞれ成形するとともに板金を
加工してスリーブ22を成形し、ハブ21の第一円筒部
21cにプーリ溝21eを形成する。次いで、スリーブ
22および質量体24を弾性体23を介して接続し、こ
の接続に際して弾性体23をスリーブ22および質量体
24に加硫接着し、次いで、スリーブ22をハブ21の
第二円筒部21dの外周側に所定の嵌着代をもって嵌着
する。スリーブ22は嵌着と同時に拡径されて弾性体2
3を径方向に圧縮し、これにより弾性体23に予圧縮を
与えて、弾性体23の耐久性を向上させる。
【0004】しかしながら上記従来技術には、以下の問
題がある。 第一および第二円筒部21c,21dを一体成形し
て比較的複雑で大型の形状を呈するハブ21が鋳鉄を材
料として成形されているために、ハブ21の重量が重
い。したがって回転駆動系に大きな負担がかかる問題が
ある。 スリーブ22をハブ21の第二円筒部21dに所定
の嵌着代をもって嵌着するために、爾後的に嵌着力が緩
むと、質量体24がスリーブ22および弾性体23とと
もにハブ21から脱落する問題がある。 弾性体23に予圧縮を与えるために、ハブ21の第
二円筒部21dに所定の嵌着代をもって嵌着されるスリ
ーブ22が必要である。したがって部品点数が多く、コ
ストが高い問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の点に鑑
み、ハブを軽量化し、もって回転駆動系に大きな負担を
かけることがないダンパの製造方法を提供することを目
的とする。また併せて、スリーブをハブに嵌着する構成
を省略し、もって嵌着力の緩みを原因として質量体がハ
ブから脱落することがないダンパの製造方法を提供する
ことを目的とする。また併せて、スリーブがなくても弾
性体に予圧縮を与えることが可能であり、もってスリー
ブを省略して部品点数を減らすことができるダンパの製
造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1によるダンパの製造方法は、板金
を加工して二又をなす第一および第二円筒部を一体成形
したハブを形成し、前記第一円筒部にプーリ溝を設ける
とともに前記第二円筒部にゴム状弾性材製の弾性体を介
して質量体を接続し、前記接続に際して前記弾性体を前
記第二円筒部および前記質量体に加硫接着し、次いで前
記第二円筒部を径方向に変形させて前記弾性体に予圧縮
を与えることにした。また本発明の請求項2によるダン
パの製造方法は、板金を加工して二又をなす第一および
第二円筒部を一体成形したハブを形成し、前記第一円筒
部にプーリ溝を設けるとともに前記第二円筒部にゴム状
弾性材製の弾性体を介して質量体を接続し、前記接続に
際して前記弾性体を前記第二円筒部および前記質量体に
加硫接着し、次いで前記質量体を径方向に変形させて前
記弾性体に予圧縮を与えることにした。また本発明の請
求項3によるダンパの製造方法は、板金を加工して二又
をなす第一および第二円筒部を一体成形したハブを形成
し、前記第一円筒部にプーリ溝を設けるとともに前記第
二円筒部にゴム状弾性材製の弾性体を介して質量体を接
続し、前記接続に際して前記弾性体を前記第二円筒部お
よび前記質量体に加硫接着し、次いで前記第二円筒部お
よび前記質量体の何れか一方または双方を軸方向に変形
させて前記弾性体に予圧縮を与えることにした。
【0007】
【作用】上記構成を備えた本発明の請求項1ないし3に
よるダンパの製造方法は、上記した従来技術における問
題ないし本発明の目的に照らして、以下の特徴を有して
いる。 ハブを板金製としたために、ハブが軽量化される。
したがって回転駆動系に大きな負担がかかるのを防止す
ることができる。 弾性体をハブの第二円筒部および質量体に加硫接着
することによってハブと質量体とを弾性的に接続するこ
とにしたために、スリーブをハブに嵌着する構成が省略
される。したがって嵌着力の緩みを原因として質量体が
ハブから脱落するのを防止することができる。 加硫接着後の工程において、ハブの第二円筒部を径
方向に変形させ、質量体を径方向に変形させ、またはハ
ブの第二円筒部および質量体の何れか一方または双方を
軸方向に変形させて弾性体に予圧縮を与えることにした
ために、スリーブがなくても弾性体に予圧縮を与えるこ
とが可能である。したがってスリーブを省略して部品点
数を減らすことができる。
【0008】
【実施例】つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説
明する。
【0009】図1は、当該実施例に係る製造方法によっ
て製造されるダンパの製造完了状態を示している。
【0010】すなわち、先ず、スチールを素材とした板
金を加工して、ボス部1a、ステー部(径方向部とも称
する)1bならびに断面形状において二又をなす第一お
よび第二円筒部1c,1dを一体成形したハブ1を形成
するとともに、鋳鉄を材料として、ハブ1の第二円筒部
(ドラム部とも称する)1dの外周側に配置される質量
体(振動リングとも称する)3を成形し、ハブ1の第一
円筒部1cにポリV状またはモノV状(図はポリV状)
のプーリ溝1eを形成する。次いで、このハブ1および
質量体3を加硫型(図示せず)のキャビティに挿入して
ゴム状弾性材製の弾性体2を加硫成形し、この加硫成形
を終了した段階で、弾性体2をハブ1の第二円筒部1d
の外周面および質量体3の内周面に加硫接着させる。次
いで、図2に示すように、ハブ1の第二円筒部1dを、
プレスまたはロール成形により略全幅に亙って均等に拡
径するように塑性変形させて弾性体2を径方向に圧縮
し、これにより弾性体2に予圧縮を与えて弾性体2の耐
久性を向上させる。尚、弾性体2に予圧縮を与えるの
は、加硫後、常温になると、弾性体2が収縮して弾性体
2に引張り応力が発生することから、弾性体2に予圧縮
を与えてこの引張り応力を除去するためである。
【0011】ハブ1、弾性体2および質量体3は何れも
環状であり、ハブ1の第二円筒部1dの根元部分には、
この第二円筒部1dと第一円筒部1cとに径寸法の差を
付けるための第二ステー部1fが設けられ、一枚の板金
を厚さ方向に二つ割りする関係から、この第二ステー部
1fの厚さはステー部1bの厚さの略半分となってい
る。
【0012】上記工程を備えた当該実施例に係るダンパ
の製造方法は、以下の特徴を有している。 ハブ1がスチールを素材とした板金製であるため
に、このハブ1が軽量化されている。したがって回転駆
動系にかかる負担を小さくすることができ、回転駆動系
に大きな負担がかかるのを防止することができる。また
スリーブが省略された分についても回転駆動系にかかる
負担を小さくすることができ、回転駆動系に大きな負担
がかかるのを防止することができる。 弾性体2をハブ1の第二円筒部1dおよび質量体3
に加硫接着することによってハブ1と質量体3とを弾性
的に接続することにしたために、スリーブをハブ1に嵌
着する構成が省略される。したがって嵌着力の緩みを原
因として質量体3がハブ1から脱落するのを防止するこ
とができる。 加硫接着後の工程において、ハブ1の第二円筒部1
dを径方向に変形させて弾性体2に予圧縮を与えること
にしたために、スリーブがなくても弾性体2に予圧縮を
与えることが可能である。したがってスリーブを省略し
て部品点数を減らし、コストを下げることができる。
【0013】また加硫接着後に弾性体2に予圧縮を与え
る方法については、上記した他に、以下の方法が考えら
れる。 A.ハブ1の第二円筒部1dの軸方向両端部のみを径方
向に変形させて弾性体2に予圧縮を与える。 B.質量体3を径方向に変形させて弾性体2に予圧縮を
与える。すなわち、例えば、図3に示すように、質量体
3を、絞り加工によって略全幅に亙って均等に縮径する
ように塑性変形させて弾性体2を径方向に圧縮し、これ
により弾性体2に予圧縮を与える。また図示したよう
に、質量体3がポリV状またはモノV状(図はポリV
状)のプーリ溝3aを備えたものである場合には、この
プーリ溝3aを転造加工するときに、その圧力によって
質量体3を略全幅に亙って均等に縮径するように塑性変
形させて弾性体2を径方向に圧縮し、これにより弾性体
2に予圧縮を与える。これらの方法は、質量体3が圧延
性を備えた金属材によって成形されている場合に特に有
効である。
【0014】C.質量体3を軸方向に変形させて弾性体
2に予圧縮を与える。すなわち、例えば、図4に示すよ
うに、適宜の治具4を使用する等して質量体3を軸方向
両側から圧縮し、質量体3の軸方向両端部内周縁に径方
向内方へ向けて突出する環状の膨出部3bを形成し、こ
の一対の膨出部3bで弾性体2を挾んで弾性体2を軸方
向に圧縮し、これにより弾性体2に予圧縮を与える。こ
の方法は、上記Bと同様に、質量体3が圧延性を備えた
金属材によって成形されている場合に特に有効である。 D.ハブ1の第二円筒部1dを軸方向に変形させて弾性
体2に予圧縮を与える。すなわち、例えば、図5に示す
ように、適宜の治具5を使用する等してハブ1の第二円
筒部1dを軸方向両側から圧縮し、第二円筒部1dの軸
方向両端部に径方向外方へ向けて突出する環状の膨出部
1gを形成し、この一対の膨出部1gで弾性体2を挾ん
で弾性体2を軸方向に圧縮し、これにより弾性体2に予
圧縮を与える。
【0015】E.ハブ1の第二円筒部1dおよび質量体
3を軸方向に変形させて弾性体2に予圧縮を与える。す
なわち、例えば、図6に示すように、適宜の治具6を使
用する等して、ハブ1の第二円筒部1dを軸方向両側か
ら圧縮し、第二円筒部1dの軸方向両端部に径方向外方
へ向けて突出する環状の膨出部1gを形成し、この一対
の膨出部1gで弾性体2を挾んで弾性体2を軸方向に圧
縮するとともに、ハブ1の第二円筒部1dを軸方向両側
から圧縮し、第二円筒部1dの軸方向両端部に径方向外
方へ向けて突出する環状の膨出部1gを形成し、この一
対の膨出部1gで弾性体2を挾んで弾性体2を軸方向に
圧縮し、これにより弾性体2に予圧縮を与える。この方
法は、上記BまたはCと同様に、質量体3が圧延性を備
えた金属材によって成形されている場合に特に有効であ
る。
【0016】
【発明の効果】本発明は、以下の効果を奏する。
【0017】 ハブが板金製であるために、ハブが軽
量化されている。したがって回転駆動系にかかる負担を
小さくすることができ、回転駆動系に大きな負担がかか
るのを防止することができる。またスリーブが省略され
た分についても回転駆動系にかかる負担を小さくするこ
とができ、回転駆動系に大きな負担がかかるのを防止す
ることができる。 弾性体をハブの第二円筒部および質量体に加硫接着
することによってハブと質量体とを弾性的に接続するこ
とにしたために、スリーブをハブに嵌着する構成が省略
される。したがって嵌着力の緩みを原因として質量体が
ハブから脱落するのを防止することができる。 加硫接着後の工程において、ハブの第二円筒部を径
方向に変形させ、質量体を径方向に変形させ、またはハ
ブの第二円筒部および質量体の何れか一方または双方を
軸方向に変形させて弾性体に予圧縮を与えることにした
ために、スリーブがなくても弾性体に予圧縮を与えるこ
とが可能である。したがってスリーブを省略して部品点
数を減らし、コストを下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る製造方法によって製造さ
れたダンパの半裁断面図
【図2】製造工程を示す説明図
【図3】製造工程を示す説明図
【図4】製造工程を示す説明図
【図5】製造工程を示す説明図
【図6】製造工程を示す説明図
【図7】従来のダンパの構造および製造方法を示すダン
パの半裁断面図
【符号の説明】
1 ハブ 1a ボス部 1b ステー部 1c 第一円筒部 1d 第二円筒部 1e,3a プーリ溝 1f 第二ステー部 1g,3b 膨出部 2 弾性体 3 質量体 4,5,6 治具

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板金を加工して二又をなす第一および第
    二円筒部1c,1dを一体成形したハブ1を形成し、前
    記第一円筒部1cにプーリ溝1eを設けるとともに前記
    第二円筒部1dにゴム状弾性材製の弾性体2を介して質
    量体3を接続し、前記接続に際して前記弾性体2を前記
    第二円筒部1dおよび前記質量体3に加硫接着し、次い
    で前記第二円筒部1dを径方向に変形させて前記弾性体
    2に予圧縮を与えることを特徴とするダンパの製造方
    法。
  2. 【請求項2】 板金を加工して二又をなす第一および第
    二円筒部1c,1dを一体成形したハブ1を形成し、前
    記第一円筒部1cにプーリ溝1eを設けるとともに前記
    第二円筒部1dにゴム状弾性材製の弾性体2を介して質
    量体3を接続し、前記接続に際して前記弾性体2を前記
    第二円筒部1dおよび前記質量体3に加硫接着し、次い
    で前記質量体3を径方向に変形させて前記弾性体2に予
    圧縮を与えることを特徴とするダンパの製造方法。
  3. 【請求項3】 板金を加工して二又をなす第一および第
    二円筒部1c,1dを一体成形したハブ1を形成し、前
    記第一円筒部1cにプーリ溝1eを設けるとともに前記
    第二円筒部1dにゴム状弾性材製の弾性体2を介して質
    量体3を接続し、前記接続に際して前記弾性体2を前記
    第二円筒部1dおよび前記質量体3に加硫接着し、次い
    で前記第二円筒部1dおよび前記質量体3の何れか一方
    または双方を軸方向に変形させて前記弾性体2に予圧縮
    を与えることを特徴とするダンパの製造方法。
JP10166995A 1995-04-04 1995-04-04 ダンパの製造方法 Pending JPH08277885A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6684735B2 (en) * 2001-03-13 2004-02-03 Fukoku Co., Ltd. Torsional damper
JP2004156754A (ja) * 2002-11-08 2004-06-03 Nok Corp 防振マウント及びその製造方法
EP1239125B1 (de) * 2001-03-05 2006-06-14 Carl Freudenberg KG Einrichtung zum Lagern eines ersten Bauteils, insbesondere einer Ölwanne, an einem zweiten Bauteil, insbesondere einem Motorblock einer Brennkraftmaschine
US8342058B2 (en) * 2007-06-28 2013-01-01 Hillsdale Automotive, Llc Recessed belt damper

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