JPH08277784A - ベーンポンプ - Google Patents

ベーンポンプ

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JPH08277784A
JPH08277784A JP7907395A JP7907395A JPH08277784A JP H08277784 A JPH08277784 A JP H08277784A JP 7907395 A JP7907395 A JP 7907395A JP 7907395 A JP7907395 A JP 7907395A JP H08277784 A JPH08277784 A JP H08277784A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型化の如何に拘らず実現可能な簡素な構成
により運転音の発生を有効に低減でき、高速度での静粛
な運転が可能なベーンポンプを提供する。 【構成】 ロータ1とカムリング2との間に周方向に並
設されたポンプ室P,Pを、夫々の略中央位置にて相互
に連通する連通路7を設ける。各ポンプ室Pの一側の吸
入ポート21から相隣するベーン10,10間に受け入れられ
た作動油を、ロータ1の回転により回転せしめて昇圧
し、他側の吐出ポート22から吐出するポンプ動作の間
に、ベーン10,10間に作動油が閉じ込められることにな
る空間同士を前記連通路7により連通し、両閉じ込め空
間の内圧の不均衡を解消し、これに伴う音の発生を緩和
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベーンポンプに関し、
特に、各種の油圧作動機器における作動油圧の発生源と
して自動車に搭載して用いられるベーンポンプに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年の自動車は、動力舵取装置、自動変
速機等、油圧により作動する各種の機器を備えており、
これらの機器における作動油圧の発生源として各種の油
圧ポンプを搭載している。この種の油圧ポンプとして、
従来から、回転容積形ポンプの一種として公知のベーン
ポンプが広く用いられている。
【0003】ベーンポンプは、その内周に略等配をなし
て複数か所(2〜3か所)の凹部を有する偏肉環状のカ
ムリングの両側を一対のサイドプレートにより閉塞し、
これらの内側に、前記カムリングと略同幅の短寸円筒形
をなし、周方向に略等配をなす位置に半径方向への進退
自在に複数枚のベーンを備えるロータを配し、該ロータ
と前記カムリングとの嵌合周上の前記凹部の対応位置の
夫々にポンプ室を並設した構成となっている。
【0004】前記ロータは、軸心部に嵌着された駆動軸
の回転により、カムリングの内側にて同軸上に回転する
ようになしてある。ロータに備えられた各ベーンは、半
径方向外向きに付勢され、カムリングの内周面に押し付
けられており、該内周面の凹凸に追随して進退操作しつ
つ前記ロータの回転に伴って回転するようになしてあ
る。またロータの外側に並ぶポンプ室の夫々には、該ロ
ータの回転方向の上流側に開口する吸入ポートと、同じ
く下流側に開口する吐出ポートとが形成されている。
【0005】而して、カムリングの内側にてロータが回
転した場合、前記ポンプ室の夫々においては、一側の吸
入ポートから吸い込まれた作動油(作動流体)を、該吸
入ポートを挾んで相隣する2枚のベーン間に受け入れ、
これらのベーン間に閉じ込めた状態で回転せしめて昇圧
し、両ベーン間の閉じ込め空間内に前記吐出ポートが開
口する回転位置にて該吐出ポートから吐き出すポンプ動
作が行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】さて、以上の如きベー
ンポンプは容積形のポンプであり、前述したポンプ動作
が連続的に行われないことにより、吐出側に接続された
配管系に脈動が生じ、これに起因する耳障りな運転音が
発生するという問題があり、この問題を解消すべく、特
開昭57−108484号公報、特開昭58−170868号公報、及び
特開昭59-49385号公報等には、ポンプ室の外壁を形成す
るカムリング内周の凹部の形状を工夫したベーンポンプ
が開示されている。
【0007】ところが、これらの開示内容は、前記凹所
の局所的な曲率半径及び角度を細かく規定するものであ
る一方、自動車の油圧作動機器の油圧源として用いられ
るベーンポンプにおいては、駆動源となるエンジンの近
くへの配設に支障を来さないために可及的な小型化が要
求され、近年においては、ロータの外径及びカムリング
の内径が30mm前後となる小型のベーンポンプが採用され
ており、このサイズのベーンポンプにおいて前述した開
示内容を精度良く実現するには多大の困難を伴い、運転
音の抑制効果が低いという問題があった。
【0008】更に、自動車の油圧作動機器の油圧源とし
て用いられるベーンポンプは、前述した小型化を達成し
つつ、対象機器の動作に必要な圧力及び流量を得るため
に高速度にて回転駆動される必要があり、回転速度の高
速化に伴って運転音もまた増大する傾向にあり、運転音
の抑制は重要な課題となっている。
【0009】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、小型化の如何に拘らず実現可能な簡素な構成に
より運転音の発生を有効に低減でき、高速度での静粛な
運転が可能なベーンポンプを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係るベーンポン
プは、周方向に略等配された複数枚のベーンを半径方向
への進退自在に備える短寸円筒形のロータを偏肉環状を
なすカムリングの内側に配し、両者の嵌合周上に複数の
ポンプ室を形成してなり、周方向の一側から各ポンプ室
に吸い込まれる流体を相隣するベーン間に閉じ込め、ロ
ータの回転により回転せしめて昇圧し、各ポンプ室の他
側から吐き出すベーンポンプにおいて、前記ベーン間で
の流体の閉じ込め空間となるべき周方向位置にて前記複
数のポンプ室を相互に連通する連通路を具備することを
特徴とする。
【0011】
【作用】本発明においては、カムリングとロータとの間
に形成された複数のポンプ室同士を、これらの内部の流
体が周方向両側の吸入ポート及び吐出ポートの夫々から
遮断されて相隣するベーン間に閉じ込められることにな
る周方向位置にて相互に連通させ、夫々の閉じ込め空間
の内圧の均等化を図り、ロータの周方向の圧力の不均等
に起因する音の発生を抑制することにより、運転音の発
生を効果的に低減する。
【0012】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係るベーンポンプの一実
施例を示す側断面図、図2は、図1のII−II線による横
断面図である。
【0013】図中1は、短寸円筒形のロータであり、該
ロータ1は、平板状をなす複数枚のベーン10,10…を、
周方向に略等配をなす位置に半径方向への進退自在に備
えている。また2は、ロータ1よりもやや大径の円に2
か所の凹部を周方向に略等配してなる内周面と、これよ
りも十分に大きい円形の外周面とを有する偏肉環状のカ
ムリングであり、該カムリング2は、一側に重ねた厚肉
円板形のプレッシャプレート3と共に、該プレッシャプ
レート3を内奥側としてハウジング4に形成された空洞
部40に内嵌され、図2に示す如く、この嵌合部分に打設
された固定ピン30,30により周方向に位置決めされてい
る。
【0014】このようにカムリング2を内包するハウジ
ング4の空洞部40は、該空洞部40の開口側周縁に複数本
の固定ボルト51,51…にて固定したエンドプレート5に
より閉塞されており、前記ロータ1は、プレッシャプレ
ート3及びエンドプレート5により両側を挾まれたカム
リング2の内側空間に収納され、プレッシャプレート3
の軸心部を貫通して前記空間内に突出するロータ軸6に
スプライン結合されている。
【0015】ハウジング4は、前記空洞部40と同軸上に
て他側に貫通する軸支孔41を備えている。ロータ軸6
は、ロータ1の嵌着位置の一側を、前記軸支孔41に嵌着
された玉軸受42により支持され、同じく他側を、エンド
プレート5の軸心位置に固定された軸受ブッシュ50によ
り支持されて、軸支孔41の外側に適長突出させてあり、
この突出端に嵌着されたVベルト車60を介して図示しな
い駆動源に連結されており、ロータ軸6にスプライン結
合されたロータ1は、前記駆動源からの伝動によりカム
リング2の内側にて同軸的に回転するようになしてあ
る。
【0016】以上の構成により、ロータ1の外周面とカ
ムリング2の内周面との間には、後者の周方向に略等配
された前記凹部の形成位置の夫々に、図2に示す如き形
状を有する2つのポンプ室P,Pが、プレッシャプレー
ト3とエンドプレート5とにより両側を閉塞して形成さ
れたことになる。両ポンプ室P,Pの一側を塞ぐエンド
プレート5には、ハウジング4の外周に固設された吸込
管Sに連なる吸込油路20が形成してあり、該吸込油路20
は、図2に示す如く、ロータ1の回転方向の上流側に開
口する各別の吸入ポート21,21により、各ポンプ室P,
Pの内部に連通させてある。
【0017】ロータ1に保持された前記ベーン10,10…
は、例えば、半径方向への案内のための各別の案内溝に
導入された圧油により半径方向外向きに付勢され、夫々
の先端をカムリング2の内周面に押し付けており、ロー
タ軸6と共にロータ1が回転するとき、カムリング2の
内周面の形状変化に追随して各別に進退動作しつつロー
タ1と共に回転するようになしてある。
【0018】この回転により両ポンプ室P,Pの内部に
は、吸込管Sを経て吸込油路20に供給される作動油が、
各別の吸入ポート21,21を経て吸い込まれ、この作動油
は、周方向に相隣するベーン10,10間に受け入れられ、
ロータ1の回転に伴って回転せしめられて昇圧する。
【0019】一方、両ポンプ室P,Pの他側を塞ぐプレ
ッシャプレート3には、図2中に2点鎖線より示す如
く、前記吸入ポート21,21の形成位置の逆側、即ち、ロ
ータ1の回転方向の下流側にて各ポンプ室P,Pの内部
に開口する吐出ポート22,22が貫通形成してあり、両ポ
ンプ室P,Pは、これらの吐出ポート22,22によりプレ
ッシャプレート3の背面側に形成された圧力室23に連通
されている。
【0020】而して、各ポンプ室P,Pの内部において
相隣するベーン10,10と共に回転する作動油は、吐出ポ
ート22,22を経て圧力室23に吐き出され、更に、該圧力
室23に連通する弁室24を経て外部に送出される。なお弁
室24の内部には、図示しない流量制御弁が内蔵されてお
り、弁室24に導入された吐出油の一部は、流量制御弁の
動作により吸込油路20に還流せしめられ、外部への送出
油量が略一定に保たれるようになしてある。
【0021】以上の如き動作をなす本発明に係るベーン
ポンプは、カムリング2の内側に並ぶ2つのポンプ室
P,Pを相互に連通する連通路7を備えている。この連
通路7は、図2中に示す如く、カムリング2のプレッシ
ャプレート3との合わせ面に、ポンプ室P,Pの外側を
略半周に亘って巡り、両端部において半径方向内向きに
曲げられ、各ポンプ室P,Pと夫々の略中央位置にて連
通する態様に設けられている。
【0022】図3は、連通路7の形成部位を拡大して示
す横断面図であり、本図に示す如く連通路7は、カムリ
ング2の端面に刻設された凹溝7aの開口部を、該端面に
密着するプレッシャプレート3により閉止した閉通路と
して構成されており、このような連通路7は、焼結によ
るカムリング2の成形段階での前記凹溝7aの同時形成に
より容易に得ることができる。また、プレッシャプレー
ト3側に同様の凹溝を形成し、該凹溝の開口部をカムリ
ング2の端面により閉止した閉通路として連通路7を得
ることも可能である。
【0023】また、プレッシャプレート3には、前述し
た如く吐出口22,22が開口し、カムリング2及びプレッ
シャプレート3の外周部分には、ハウジング4への固定
のための固定ピン30が打設されており、前記連通路7の
形成は、これらの対応部位を避けて行われる必要がある
が、このこともまた、図3に示す態様での連通路7の形
成により容易に達成される。
【0024】図4は、前述の如く行われるポンプ動作の
説明のためのポンプ室Pの平面展開図である。ロータ1
に保持された複数枚のベーン10,10…の内、特定の2枚
のベーン10,10間の空間Aに着目すると、この空間A
は、ロータ1の回転に伴ってポンプ室Pの内部での相対
位置を逐次変え、図4(a)に示す如く吸入ポート21の
開口部に連通する周方向位置にあるとき作動油を受け入
れ、図4(c)に示す如く吐出ポート22の開口部と連通
する周方向位置にあるとき吐き出す。
【0025】このような吐き出しに際して所定の油圧を
得るには、図4(a),(c)との間の中間位置にて、
図4(b)に示す如く、ベーン10,10間の空間Aが吸入
ポート21及び吐出ポート22のいずれとも連通することな
く作動油を閉じ込める閉じ込め空間A′となる必要があ
り、このような閉じ込め空間A′がロータ1の周方向に
並ぶ複数のベーン10,10…間に順次形成されることによ
り前述したポンプ動作が行われる。
【0026】このように行われるポンプ動作の間、図4
(a)の位置にある空間Aは、吸入ポート21に連通する
吸込油路20を介して、また、図4(c)の位置にある空
間Aは、吐出ポート22に連通する圧力室23を介して、他
のポンプ室Pの同種の空間と夫々連通されており、両ポ
ンプ室P,P間での圧力バランスは良好に保たれてい
る。これに対し、図4(b)の位置にある閉じ込め空間
A′は、ポンプ室Pの内部にて完全に独立した空間であ
り、該閉じ込め空間A′の内圧は、ポンプ室Pの形状を
支配するカムリング2の内面形状の影響を受け、両ポン
プ室P,Pの対応位置でのカムリング2の内面形状のわ
ずかな相違により異なる。
【0027】前述した如く形成された連通路7は、両ポ
ンプ室P,Pの略中央位置、即ち、両ポンプ室P,Pの
内部において前述した閉じ込め空間A′となるべき部分
同士を相互連通しており、このような連通路7を備える
本発明に係るベーンポンプにおいては、両ポンプ室P,
P内に夫々形成される閉じ込め空間A′の内圧が連通路
7を介して均等化される。従って、ロータ1の周方向の
各位置での圧力バランスを良好に保つことができ、ロー
タ1の回転に際し圧力バランスの不均衡によるガタ付き
が発生せず、この回転に伴う発生音、即ち、ベーンポン
プの運転音を効果的に低減することができる。
【0028】図5は、以上の如く構成された本発明に係
るベーンポンプと連通路7を備えない従来のベーンポン
プとの運転音の比較結果を示すグラフである。本図に示
す如く、吐出圧を種々に変更して行われた各運転状態に
おいて、本発明に係るベーンポンプの運転音は、従来の
ベーンポンプにおける運転音に比して大幅に低下してお
り、連通路7の形成による運転音の低減効果は明らかで
ある。
【0029】このような運転音の低減効果は、ロータ1
の周方向に並ぶポンプ室P,Pを夫々の中央位置近傍に
て連通する連通路7の形成により得られるものであり、
前記特開昭57−108484号公報、特開昭58−170868号公
報、及び特開昭59-49385号公報等に運転音の低減を目的
として開示されたベーンポンプの如く、カムリング2の
内面形状を細かく限定するものではなく、容易に実現で
きる。
【0030】前記連通路7は、本実施例中に示すカムリ
ング2とプレッシャプレート3との合わせ面に限らず、
カムリング2とエンドプレート5との合わせ面において
も全く同様に形成できる。このように形成された連通路
7は、カムリング2の内周面においてポンプ室Pの内部
に開口するが、カムリング2の内周面は、ロータ1と共
に回転する複数のベーン10,10…の摺接面であり、連通
路7(凹溝7a)の開口端は、各ベーン10の摺接を阻害し
ないよう、図6に示す如く、ベーン10の幅に比して十分
に小さいサイズを有して絞った形状とするのが望まし
い。
【0031】また、前記連通路7の形成は、ロータ1及
び該ロータとプレッシャプレート3又はエンドプレート
5との境界面を利用して形成することもできる。図7及
び図8は、このような連通路7の形成態様を示す説明図
であり、図7は、ロータ1の平面図、図8は、プレッシ
ャプレート3の平面図である。
【0032】図7及び図8の表示面は、他方との対向面
となっており、図7中に破線により示す如くロータ1に
は、複数枚のベーン10,10…の夫々の間に、外周面の幅
方向略中央に開口を有して半径方向内向きに縦孔7b,7b
…が穿設され、また、各縦孔7b,7b…の先端に連続して
ロータ1を幅方向に貫通する横孔7c,7c…が穿設されて
おり、これらの横孔7c,7c…は、プレッシャプレート3
との対向面となるロータ1の端面においてロータ軸6の
軸心を中心とする所定直径の円Cの周上に開口を有して
並設されている。
【0033】一方、図8に示す如くプレッシャプレート
3の端面には、ロータ1における前記横孔7c,7c…の並
設円Cと対応する円C′の周上に等配をなす2か所に一
端を配して半径方向に外向きに延びる短寸の縦溝7d,7d
と、これらの外端を連結する環状溝7eとが形成されてい
る。前記縦溝7d,7dの位置は、図8中に2点鎖線にて示
すカムリング2の内周形状との対照により明らかな如
く、該カムリング2の内側におけるポンプ室P,Pの略
中央位置に対応させてある。
【0034】而して、図7に示すロータ1と図8に示す
プレッシャプレート3とを、図1に示す如く組み立てて
なるベーンポンプにおいては、ロータ1が回転したと
き、該ロータ1に形成された横孔7c,7c…の内、周方向
に対向する位置にある横孔7c,7cがプレッシャプレート
3の縦溝7d,7dの端部に順次整合し、前記横孔7c,7cの
夫々に連続する縦孔7b,7bの開口位置を、縦溝7d,7d及
び環状溝7eを介して連通する連通路7が構成される。
【0035】前述の如く縦溝7d,7dの形成位置は、ポン
プ室P,Pの略中央位置に対応させてあるから、ロータ
1の回転に伴って逐次形成される連通路7は、その時点
においてポンプ室P,Pの略中央、即ち、前記閉じ込め
空間A′同士を相互に連通することになる。このように
構成された連通路7は、ロータ1における縦孔7b,7b…
及び横孔7c,7c…の形成のための機械加工を必要とする
が、各ポンプ室P,Pの内側への開口端がロータ1側に
あり、ベーン10,10…の摺接面となるカムリング2の内
周面に開口を有しないことから、各ベーン10の摺接を阻
害しないための図6に示す如き対策は不要であり、確実
な連通状態が得られる。
【0036】なお本実施例は、ロータ1及びカムリング
2の周方向に2つのポンプ室P,Pを備えるベーンポン
プへの適用例について述べたが、3つ以上のポンプ室を
備える構成においても本発明の適用は可能であり、更
に、自動車の油圧作動機器の油圧発生源として用いるベ
ーンポンプに限らず、各種の流体の昇圧のためのベーン
ポンプへの適用も可能であり、同様の効果が得られるこ
とは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係るベーンポ
ンプにおいては、カムリングとロータとの間の複数のポ
ンプ室を相隣するベーン間の閉じ込め空間となるべき周
方向位置にて連通する連通路を形成し、これらの閉じ込
め空間の内圧の不均衡を解消したから、小型化の如何に
拘らず実現可能な簡素な構成により運転音の発生を効果
的に低減することができ、高速度での静粛な運転が可能
となる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベーンポンプの全体構成を示す側
断面図である。
【図2】図1のII−II線による横断面図である。
【図3】連通路の形成態様を示す拡大断面図である。
【図4】ポンプ動作の説明のためのポンプ室の平面展開
図である。
【図5】本発明に係るベーンポンプによる運転音の低減
効果を示す図である。
【図6】ポンプ室内への連通路の開口端近傍の拡大図で
ある。
【図7】連通路の他の形成態様の説明のためのロータの
平面図である。
【図8】連通路の他の形成態様の説明のためのプレッシ
ャプレートの平面図である。
【符号の説明】
1 ロータ 2 カムリング 3 プレッシャプレート 4 ハウジング 5 エンドプレート 7 連通路 7a 凹溝 7b 縦孔 7c 横孔 7d 縦溝 7e 環状溝 10 ベーン 21 吸入ポート 22 吐出ポート P ポンプ室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周方向に略等配された複数枚のベーンを
    半径方向への進退自在に備える短寸円筒形のロータを偏
    肉環状をなすカムリングの内側に配し、両者の嵌合周上
    に複数のポンプ室を形成してなり、周方向の一側から各
    ポンプ室に吸い込まれる流体を相隣するベーン間に閉じ
    込め、ロータの回転により回転せしめて昇圧し、各ポン
    プ室の他側から吐き出すベーンポンプにおいて、前記ベ
    ーン間での流体の閉じ込め空間となるべき周方向位置に
    て前記複数のポンプ室を相互に連通する連通路を具備す
    ることを特徴とするベーンポンプ。
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KR101526601B1 (ko) * 2009-11-30 2015-06-05 현대자동차주식회사 내구강화타입 베인펌프

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