JP2004036415A - 可変容量ポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポンプボディ11の側壁部(サイドプレート13、カバー14)で、ロータ22のベーン24を保持する保持溝23の基端部23Aの回動軌跡に沿う部分に、ポンプ室29の吸込側領域に対応する吸込側背圧溝70A、70Bと、吐出側領域に対応する吐出側背圧溝80A、80Bを設けた可変容量ポンプ10において、吐出側開口からの吐出流体を吸込側背圧溝70Aに導入するとともに、吐出流体を吸込側背圧溝70A、70Bを介さずに、ポンプボディ11の両側壁部の吐出側背圧溝80A、80Bに導入するもの。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のパワーステアリング装置等に用いられる可変容量ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の油圧パワーステアリング装置で操舵力をアシストするための可変容量ポンプが用いられている。この可変容量ポンプは、回転数が低い自動車の停車時や低速走行時には大きな操舵アシスト力が得られるように吐出流量を大とし、回転数の高い高速走行時には操舵アシスト力を小さくするように吐出流量を一定量以下に制御し、パワーステアリング装置に要求される操舵アシスト力を発生可能にするものである。
【0003】
従来の可変容量ポンプは、ポンプボティに挿入されるポンプ軸に固定されて回転駆動されるとともに、複数のベーンを保持溝に収容して放射方向に移動可能に保持するロータと、ポンプボディ内の嵌装孔に移動変位可能に支持され、ロータの外周部との間にポンプ室を形成するカムリングと、ポンプボディのロータ及びカムリングを挟む両側の側壁部に設けられ、ポンプ室の吸込側領域に開口する吸込側開口と、吐出側領域に開口する吐出側開口とを有し、ポンプ軸によりロータを回転駆動し、ベーンの先端をカムリングの内周に摺接させ、ポンプ室に吸込側開口から吸込んだ作動流体を吐出側開口から吐出するものである。
【0004】
従来の可変容量ポンプにおいて、ベーンは、ロータの回転に伴なってロータの保持溝から放射方向に飛び出してカムリングの内周に摺接し、上述のポンプ動作を行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術では、ロータの保持溝に保持したベーンを放射方向に飛び出させるようにするため、ポンプボディの側壁部で、ロータのベーンを保持する保持溝の基端部の回動軌跡に沿う部分に、ポンプ室の吸込側領域に対応する吸込側背圧溝と、吐出側領域に対応する吐出側背圧溝とを設けている。そして、吸込側背圧溝に吐出側開口からの吐出流体を導入するとともに、吐出側背圧溝には吸込側背圧溝を経由した吐出流体を導入する。これにより、ベーンは、ロータの回転に伴なう遠心力と、吸込側背圧溝と吐出側背圧溝に導入される流体圧力により放射方向に飛び出してカムリングの内周に押付けられる。
【0006】
しかしながら、従来技術には以下の問題点がある。
▲1▼吐出側背圧溝に導入される吐出側流体は、吸込側背圧溝を経由されたものであるために低圧になる。このため、ポンプ室の吐出側領域では、ベーンの取出しに不足を生じ、ベーンが保持溝に対し不安定に変位し、ベーンの先端がカムリングの内周に接離する結果、カムリングとの衝突音を生じ、ポンプの吐出効率は悪い。
【0007】
▲2▼ポンプボディの両側壁部に設けた両方の吐出側背圧溝のうち、一方の側壁部に設けた一方の吐出側背圧溝だけに、吐出流体を導入している。このため、ロータはポンプボディの内部で、一方の側壁部に設けた一方の吐出側背圧溝に導入された流体圧力をその一方側からだけ受け、他方の側壁部の側に押圧され、他方の側壁部との焼付き、偏磨耗を生ずる虞がある。
【0008】
本発明の課題は、可変容量ポンプにおいて、ベーンの先端をカムリングの内周に安定的に摺接させ、カムリングとの衝突音を生じさせず、ポンプの吐出効率を向上させるとともに、ロータとポンプボディの側壁部との焼付き、偏磨耗を防ぐことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ポンプボティに挿入されるポンプ軸に固定されて回転駆動されるとともに、複数のベーンを保持溝に収容して放射方向に移動可能に保持するロータと、ポンプボディ内の嵌装孔に移動変位可能に支持され、ロータの外周部との間にポンプ室を形成するカムリングと、ポンプボディのロータ及びカムリングを挟む両側の側壁部に設けられ、ポンプ室の吸込側領域に開口する吸込側開口と、吐出側領域に開口する吐出側開口と、ポンプボディの側壁部で、ロータのベーンを保持する保持溝の基端部の回動軌跡に沿う部分に設けられ、ポンプ室の吸込側領域に対応する吸込側背圧溝と、吐出側領域に対応する吐出側背圧溝とを有し、ポンプ軸によりロータを回転駆動し、ベーンの先端をカムリングの内周に摺接させ、ポンプ室に吸込側開口から吸込んだ作動流体を吐出側開口から吐出する可変容量ポンプにおいて、前記吐出側開口からの吐出流体を吸込側背圧溝に導入するとともに、該吐出流体を吸込側背圧溝を介さずに、ポンプボディの両側壁部の吐出側背圧溝に導入するようにしたものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記吐出流体を吐出側背圧溝に導入する導入路がポンプボディの両側壁部に刻設した導入溝によって形成されたものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記ポンプボディの両側壁部に設けた導入溝が、ロータの中心を通らない直線上に配置されたものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項2又は3の発明において更に、前記ポンプボディの両側壁部に複数の導入溝を設け、1つの導入溝に対応する位置をあるベーンが通過するときに、他のベーンが他の導入溝に対応する位置を通過することはないようにしたものである。
【0013】
請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれかの発明において更に、前記ポンプボディの側面視で、一方の側壁部に設けた導入溝と、他方の側壁部に設けた導入溝とが重ならないように配置されてなるようにしたものである。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかの発明において更に、前記ポンプボディの一方の側壁部では、吸込側背圧溝と吐出側背圧溝を分離し、他方の側壁部では、吸込側背圧溝と吐出側背圧溝を接続してなるようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は可変容量ポンプを示す断面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3はサイドプレートを示す正面図、図4はカバーを示す正面図、図5は可変容量ポンプを示す模式図である。
【0016】
可変容量ポンプ10は、自動車の油圧パワーステアリング装置の油圧発生源となるベーンポンプであり、回転数が低い自動車の停車時や低速走行時には大きな操舵アシスト力が得られるように吐出流量を大とし、回転数の高い高速走行時には操舵アシスト力を小さくするように吐出流量を一定量以下に制御し、パワーステアリング装置に要求される操舵アシスト力を発生可能とする。
【0017】
可変容量ポンプ10は、ポンプボディ11をハウジング12、サイドプレート13及びカバー14により構成する。可変容量ポンプ10は、ハウジング12の凹部12Aの奥側にサイドプレート13を嵌入し、凹部12Aの開口側にカバー14を嵌合し、それらのハウジング12、サイドプレート13及びカバー14を不図示の回り止め手段で回転方向に位置決めした状態で一体に組立て構成される。
【0018】
可変容量ポンプ10はポンプボディ11に挿入されるポンプ軸21に固定されて回転駆動されるロータ22を有する。ロータ22は、ハウジング12の凹部12Aにおいて、ポンプボディ11の一方の側壁部たるサイドプレート13と、他方の側壁部たるカバー14に挟まれて配置される。可変容量ポンプ10は、ロータ22の周方向複数位置に設けた保持溝23に複数のベーン24のそれぞれを収容して該ベーン24を放射方向(半径方向)に移動可能に保持する。ポンプ軸21は、ハウジング12に設けた軸受21A、21B、カバー14に設けた軸受21Cに回転自在に支持される。25はオイルシールである。
【0019】
可変容量ポンプ10は、ポンプボディ11を構成するハウジング12の凹部12Aの中間部にアダプタリング26を嵌入してある。アダプタリング26は、サイドプレート13とカバー14の間に挟み込まれ、サイドプレート13とカバー14に係入せしめられる支点ピン27によって回転方向に位置決めされた状態で保持される。
【0020】
可変容量ポンプ10は、ポンプボディ11の凹部12Aに嵌入したアダプタリング26の嵌装孔26Aにカムリング28を嵌装している。カムリング28は、ポンプボディ11の一方のサイドプレート13と、他方のカバー14に挟まれて配置される。カムリング28は、ロータ22とある偏心量をもってロータ22を囲み、サイドプレート13とカバー14の間で、ロータ22の外周部との間にポンプ室29を形成する。カムリング28は、後述する如く、ポンプ室29の容積(ポンプ容量)を変更可能にするため、アダプタリング26の嵌装孔26Aに移動変位(揺動)可能になるように支点ピン27に支持される。
【0021】
可変容量ポンプ10は、ポンプボディ11のロータ22及びカムリング28を挟む両側のサイドプレート13とカバー14のそれぞれに、ポンプ室29の吸込側領域に開口する円弧状の吸込側開口31A、31Bを有する。タンクから流入する吸込流体は、カバー14に設けた吸込側通路32を通り、上述の吸込側開口31Bからポンプ室29に供給される。
【0022】
可変容量ポンプ10は、ポンプボディ11のロータ22及びカムリング28を挟む両側のサイドプレート13とカバー14のそれぞれに、ポンプ室29の吐出側領域に開口する円弧状の吐出側開口41A、41Bを有する。ポンプ室29から圧送される吐出流体は上述の吐出側開口41Aを通って、サイドプレート13に設けた連絡孔42から、ハウジング12の凹部12Aの最奥部に形成される吐出側圧力室43に吐出される。
可変容量ポンプ10は、吐出流量制御装置50を有する。
【0023】
吐出流量制御装置50は、ポンプボディ11のハウジング12に設けたばね室51に納めた圧縮コイルスプリング52を、アダプタリング26に設けたばね孔26Aに貫通させてカムリング28の外周部に圧接せしめることにより、ポンプ室29の容積が最大となるような付勢力をカムリング28に付与可能としている。スプリング52は、ばね室51の開口部に螺着されるキャップ51Aによりバックアップされる。
【0024】
吐出流量制御装置50は、カムリング28とアダプタリング26との間に第1と第2の流体圧室54A、54Bを分割形成している。即ち、第1流体圧室54Aと第2流体圧室54Bは、カムリング28とアダプタリング26の間で、支点ピン27と、その軸対称位置に設けたシール材55とで分割される。
【0025】
吐出流量制御装置50は、可変容量ポンプ10のポンプ室29から圧送される吐出流体の吐出経路の中間にメータリングオリフィス(不図示)を設けてあり、メータリングオリフィスの上流側の高圧流体を切換弁装置60の切換動作(スプール切換弁62が図2の右方へ移動する動作)により第1流体圧室54Aに導き、メータリングオリフィスの下流側の低圧流体を第2流体圧室54Bに導く。切換弁装置60は、ポンプボディ11のハウジング12に設けたバルブ室61にスプール切換弁62を有し、メータリングオリフィスの上、下流側の圧力差によって切換弁62を作動する。切換弁62の一端側室には、メータリングオリフィスの上流側の流体圧力が導入されている。切換弁62の他端側室には、メータリングオリフィスの下流側の流体圧力が導入されるとともに、切換弁62を図2の左側へ付勢する圧縮コイルスプリング63が設けられている。
【0026】
従って、吐出流量制御装置50を備えたポンプ10の吐出流量特性は以下の如くである。
【0027】
(1)ポンプ10の回転数が低い自動車の低速走行域では、ポンプ室29から吐出されて切換弁装置62の一端側室に及ぶ、メータリングオリフィスの上流側の流体の圧力が未だ低く、切換弁62は原位置に位置し、カムリング28はスプリング52により付勢された原状態を維持する。このため、ポンプ10の吐出流量は、回転数に比例して増加する。
【0028】
(2)ポンプ10の回転数の増加により、ポンプ室29から吐出されて切換弁62の一端側室に及ぶ、メータリングオリフィスの上流側の流体の圧力が高くなると、切換弁装置62がスプリング63の付勢力に抗して図2の右側へ移動し、この高圧流体を第1流体圧室54Aに導く。これにより、カムリング28は第1流体圧室54Aと第2流体圧室54Bとに作用する圧力の差圧により移動し、ポンプ室29の容積を徐々に減縮していく。従って、ポンプ10の吐出流量は、回転数の増加に対し、回転数の増加による流量増加分と、ポンプ室29の容積減縮による流量減少分とを相殺し、一定の大流量を維持させることができる。
【0029】
しかるに、可変容量ポンプ10にあっては、図1〜図5に示す如く、ポンプボディ11のサイドプレート13とカバー14のそれぞれにおいて、ロータ22のベーン24を保持する保持溝23の基端部23Aの回動軌跡に沿う部分に、ポンプ室29の吸込側領域に対応する範囲に渡る円弧状の吸込側背圧溝70A、70Bを有する。
【0030】
また、ポンプボディ11のサイドプレート13とカバー14のそれぞれにおいて、ロータ22のベーン24を保持する保持溝23の基端部23Aの回動軌跡に沿う部分に、ポンプ室29の吐出側領域に対応する範囲に渡る円弧状の吐出側背圧溝80A、80Bを有する。
【0031】
ポンプボディ11のサイドプレート13に設けた吸込側背圧溝70Aには、サイドプレート13の吐出側開口41Aから吐出側圧力室43に吐出された吐出流体が、サイドプレート13に設けた1個以上(本実施形態では3個)の導入孔71〜73から導入される。
【0032】
ポンプボディ11のサイドプレート13、カバー14に設けた吐出側背圧溝80A、80Bには、サイドプレート13、カバー14の吐出側開口41A、41Bに吐出される吐出流体が、吸込側背圧溝70A、70Bを介さずに、サイドプレート13、カバー14に設けた1個以上(本実施形態では3個)の導入路81A〜83A、81B〜83Bから導入される。
【0033】
本実施形態では、導入路81A〜83Aをサイドプレート13のロータ22に臨む面に刻設した導入溝によって形成し、導入路81B〜83Bをカバー14のロータ22に臨む面に刻設した導入溝によって形成している。
【0034】
また、サイドプレート13に設けた導入溝81A〜83Aのそれぞれと、カバー14に設けた導入溝81B〜83Bのそれぞれは、ロータ22の中心を通らない直線上に配置される。このとき、ベーン24が保持されるロータ22の保持溝23は、ロータ22の中心を通る直線上に配置されている。
【0035】
また、サイドプレート13に複数の導入溝81A〜83Aを設けたとき、1つの導入溝(例えば81A)に対応する位置をあるベーン24が通過(又は到達)するときに、他のベーン24は他の導入溝(例えば82A、83A)に対応する位置を通過(又は到達)しない。カバー14に複数の導入溝81B〜83Bを設けたとき、1つの導入溝(例えば81B)に対応する位置をあるベーン24が通過(又は到達)するときに、他のベーン24は他の導入溝(例えば82B、83B)に対応する位置を通過(又は到達)しない。
【0036】
また、ポンプボディ11の側面視(図2〜図4)で、サイドプレート13に設けた導入溝81A〜83Aと、カバー14に設けた導入溝81B〜83Bは互いに重ならないように配置される。
【0037】
ポンプボディ11のサイドプレート13では、吸込側背圧溝70Aと吐出側背圧溝80Aを分離している。ポンプボディ11のカバー14では、吸込側背圧溝70Bと吐出側背圧溝80Bを連絡路90によって接続している。本実施形態では、連絡路90はカバー14のロータ22に臨む面に刻設した連絡溝によって形成され、吸込側背圧溝70Bの円弧端部と吐出側背圧溝80Bの円弧端部とを同一円周上にてつなぐ円弧状をなす。
【0038】
従って、可変容量ポンプ10にあっては、ポンプ軸21によってロータ22を回転駆動し、ロータ22の内溝23に保持されているベーン24が、遠心力と背圧溝70A、70B、背圧溝80A、80Bに導入される流体圧力によりカムリング28の内周に押付けられて回転するとき、ポンプ室29の吸込側領域では隣り合うベーン24間とカムリング28とが囲む容積を回転とともに拡大して作動流体を吸込側開口31A、31Bから吸込む。吐出側領域では隣り合うベーン24間とカムリング28とが囲む容積を回転とともに減縮して作動流体を吐出側開口41A、41Bに吐出し、この吐出流体は油圧パワーステアリング装置のパワーシリンダに供給される。
【0039】
本実施形態によれば以下の作用がある。
(請求項1に対応する作用)
▲1▼ポンプ室29からの吐出流体を、吸込側背圧溝70A、70Bを介さずに、ポンプボディ11の両側壁部(サイドプレート13、カバー14)の吐出側背圧溝80A、80Bに導入した。従って、高圧の吐出流体を吐出側背圧溝80A、80Bに導入するものになり、ポンプ室29の吐出側領域で、ロータ22の保持溝23からベーン24を確実に飛び出させ、ベーン24の先端をカムリング28の内周に安定的に押付けて摺接させる。ベーン24の先端とカムリング28との衝突音を生じさせず、ポンプ10の吐出効率を向上できる。
【0040】
▲2▼ポンプボディ11の両側壁部(サイドプレート13、カバー14)に設けた両方の吐出側背圧溝80A、80Bに吐出流体を導入する。従って、ロータ22は、ポンプボディ11の内部で、両方の側壁部に設けた両方の吐出側背圧溝80A、80Bに導入された、互いに均衡する流体圧力をその両側に受ける。ロータ22とポンプボディ11の側壁部(サイドプレート13、カバー14)との焼付き、偏磨耗を防ぐことができる。
【0041】
(請求項2に対応する作用)
▲2▼吐出流体を吐出側背圧溝80A、80Bに導入する導入路81A〜83A、81B〜83Bが、ポンプボディ11の両側壁部(サイドプレート13、カバー14)に刻設した導入溝によって形成された。従って、導入路をポンプボディ11の両側壁部の内部に穿孔するものに比して、加工容易になり、生産性を向上できる。
【0042】
(請求項3に対応する作用)
▲3▼ポンプボディ11の両側壁部(サイドプレート13、カバー14)に設けた導入溝81A〜83A、81B〜83Bが、ロータ22の中心を通らない直線上に配置された。従って、ロータ22の回転時に、ベーン24と導入溝81A〜83A、81B〜83Bとの引っ掛かりを防止し、ロータ22の回転の安定と、ベーン24の移動の安定を確保できる。
【0043】
(請求項4に対応する作用)
▲4▼ポンプボディ11の両側壁部(サイドプレート13、カバー14)に複数の導入溝81A〜83A、81B〜83Bを設け、1つの導入溝に対応する位置をあるベーン24が通過するときに、他のベーン24が他の導入溝に対応する位置を通過することがない。従って、ポンプ室29から吐出される流体吐出圧の脈動を防止できる。
【0044】
(請求項5に対応する作用)
▲5▼ポンプボディ11の側面視で、一方の側壁部(サイドプレート13)に設けた導入溝81A〜83Aと、他方の側壁部(カバー14)に設けた導入溝81B〜83Bとが重ならないように配置される。従って、ポンプ室29から吐出される流体吐出圧の脈動を防止できる。
【0045】
(請求項6に対応する作用)
▲6▼ポンプボディ11の一方の側壁部(サイドプレート13)では、吸込側背圧溝70Aと吐出側背圧溝80Aを分離し、他方の側壁部(カバー14)では、吸込側背圧溝70Bと吐出側背圧溝80Bを接続した。従って、一方の側壁部(サイドプレート13)の吸込側背圧溝70Aには、吐出流体を吐出側背圧溝80Aを介さずに導入し、他方の側壁部(カバー14)の吸込側背圧溝70Bには、吐出流体を吐出側背圧溝80Bを介して導入できる。両方の側壁部で、両方の吸込側背圧溝70A、70Bと、両方の吐出側背圧溝80A、80Bの、全ての背圧溝に、簡易な構成によって吐出流体を導入できる。
【0046】
以上、本発明の実施の形態を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0047】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、可変容量ポンプにおいて、ベーンの先端をカムリングの内周に安定的に摺接させ、カムリングとの衝突音を生じさせず、ポンプの吐出効率を向上させるとともに、ロータとポンプボディの側壁部との焼付き、偏磨耗を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は可変容量ポンプを示す断面図である。
【図2】図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図3はサイドプレートを示す正面図である。
【図4】図4はカバーを示す正面図である。
【図5】図5は可変容量ポンプを示す模式図である。
【符号の説明】
10 可変容量ポンプ
11 ポンプボディ
13 サイドプレート(一方の側壁部)
14 カバー(他方の側壁部)
21 ポンプ軸
22 ロータ
23 保持溝
24 ベーン
26 アダプタリング
26A 嵌装孔
28 カムリング
29 ポンプ室
31A、31B 吸込側開口
41A、41B 吐出側開口
70A、70B 吸込側背圧溝
80A、80B 吐出側背圧溝
81A〜83A 導入路(導入溝)
81B〜83B 導入路(導入溝)
90 連絡路
Claims (6)
- ポンプボティに挿入されるポンプ軸に固定されて回転駆動されるとともに、複数のベーンを保持溝に収容して放射方向に移動可能に保持するロータと、
ポンプボディ内の嵌装孔に移動変位可能に支持され、ロータの外周部との間にポンプ室を形成するカムリングと、
ポンプボディのロータ及びカムリングを挟む両側の側壁部に設けられ、ポンプ室の吸込側領域に開口する吸込側開口と、吐出側領域に開口する吐出側開口と、ポンプボディの側壁部で、ロータのベーンを保持する保持溝の基端部の回動軌跡に沿う部分に設けられ、ポンプ室の吸込側領域に対応する吸込側背圧溝と、吐出側領域に対応する吐出側背圧溝とを有し、
ポンプ軸によりロータを回転駆動し、ベーンの先端をカムリングの内周に摺接させ、ポンプ室に吸込側開口から吸込んだ作動流体を吐出側開口から吐出する可変容量ポンプにおいて、
前記吐出側開口からの吐出流体を吸込側背圧溝に導入するとともに、該吐出流体を吸込側背圧溝を介さずに、ポンプボディの両側壁部の吐出側背圧溝に導入することを特徴とする可変容量ポンプ。 - 前記吐出流体を吐出側背圧溝に導入する導入路がポンプボディの両側壁部に刻設した導入溝によって形成された請求項1に記載の可変容量ポンプ。
- 前記ポンプボディの両側壁部に設けた導入溝が、ロータの中心を通らない直線上に配置された請求項2に記載の可変容量ポンプ。
- 前記ポンプボディの両側壁部に複数の導入溝を設け、1つの導入溝に対応する位置をあるベーンが通過するときに、他のベーンが他の導入溝に対応する位置を通過することはない請求項2又は3に記載の可変容量ポンプ。
- 前記ポンプボディの側面視で、一方の側壁部に設けた導入溝と、他方の側壁部に設けた導入溝とが重ならないように配置されてなる請求項2〜4のいずれかに記載の可変容量ポンプ。
- 前記ポンプボディの一方の側壁部では、吸込側背圧溝と吐出側背圧溝を分離し、他方の側壁部では、吸込側背圧溝と吐出側背圧溝を接続してなる請求項1〜5のいずれかに記載の可変容量ポンプ。
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JP2002191317A JP4067348B2 (ja) | 2002-06-28 | 2002-06-28 | 可変容量ポンプ |
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