JPH08277425A - ストリップ通電加熱装置におけるストリップの絞り防止方法及びその装置 - Google Patents
ストリップ通電加熱装置におけるストリップの絞り防止方法及びその装置Info
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- JPH08277425A JPH08277425A JP8004595A JP8004595A JPH08277425A JP H08277425 A JPH08277425 A JP H08277425A JP 8004595 A JP8004595 A JP 8004595A JP 8004595 A JP8004595 A JP 8004595A JP H08277425 A JPH08277425 A JP H08277425A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 通電ロールを用いてストリップを加熱する
際、ストリップに発生する絞りを防止でき、良形状のス
トリップを確実に得る事のできるストリップの絞り防止
方法及びその装置を提供する。 【構成】 通電ロールによりストリップを加熱する際、
下流側通電ロール直前で分割ロールを上下面いずれか一
方から、ストリップとの接触面でのロール周方向ベクト
ルが、ストリップ通板方向に正の成分を持ち、且つスト
リップ幅方向外向きとなるようにストリップに押当て/
又は挟持し、且つ該ロール軸の垂直方向とストリップ進
行方向との開き角度が、ストリップエッジ部とストリッ
プ進行方向との開き角度よりも大きくなるように設定し
た事を特徴とするストリップの絞り防止方法及びその装
置。
際、ストリップに発生する絞りを防止でき、良形状のス
トリップを確実に得る事のできるストリップの絞り防止
方法及びその装置を提供する。 【構成】 通電ロールによりストリップを加熱する際、
下流側通電ロール直前で分割ロールを上下面いずれか一
方から、ストリップとの接触面でのロール周方向ベクト
ルが、ストリップ通板方向に正の成分を持ち、且つスト
リップ幅方向外向きとなるようにストリップに押当て/
又は挟持し、且つ該ロール軸の垂直方向とストリップ進
行方向との開き角度が、ストリップエッジ部とストリッ
プ進行方向との開き角度よりも大きくなるように設定し
た事を特徴とするストリップの絞り防止方法及びその装
置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は通電加熱によりストリッ
プを連続熱処理する際の通電加熱方法及びその装置に関
する。
プを連続熱処理する際の通電加熱方法及びその装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】通電ロールを用いてストリップを連続熱
処理する際に問題となるのは、通板方向下流側の通電ロ
ール通過後に絞りと呼ばれる筋状の疵がストリップに発
生する事である。これは加熱により膨張しようとするス
トリップを下流側通電ロールで拘束するためにストリッ
プにしわが発生し、更にそのしわを持ったままピンチ部
を通過するためにストリップが塑性変形し、筋状の疵と
して残留しているものである。そこで、この絞りを防止
するために特開平6−279870号公報にあるように
エキスパンダーロールを押しつけてストリップのしわを
伸ばし絞りを防止する方法が提案されている。
処理する際に問題となるのは、通板方向下流側の通電ロ
ール通過後に絞りと呼ばれる筋状の疵がストリップに発
生する事である。これは加熱により膨張しようとするス
トリップを下流側通電ロールで拘束するためにストリッ
プにしわが発生し、更にそのしわを持ったままピンチ部
を通過するためにストリップが塑性変形し、筋状の疵と
して残留しているものである。そこで、この絞りを防止
するために特開平6−279870号公報にあるように
エキスパンダーロールを押しつけてストリップのしわを
伸ばし絞りを防止する方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−2
79870号公報のようなエキスパンダー型のロールを
適用する際には、該ロール回転時のシェル部の伸び縮み
に耐え、しかも耐熱性のある材質がないために高温部へ
の適用は困難である。更に、エキスパンダーロールへの
巻き付け角等を設定するためには、通電ロール間全域に
渡ってストリップの温度分布を正確に測定し、ストリッ
プに発生する熱応力を予め求める必要があるが、ストリ
ップは温度が上昇するにつれて放射率が変化し、且つし
わを持っているため放射温度計のような非接触式温度計
は適用が困難であり、実現性に乏しいものである。本発
明は上記のような問題を解決し、通電加熱する際に発生
する絞りを防止してストリップの良形状を確保するため
の操業方法を提供するものである。
79870号公報のようなエキスパンダー型のロールを
適用する際には、該ロール回転時のシェル部の伸び縮み
に耐え、しかも耐熱性のある材質がないために高温部へ
の適用は困難である。更に、エキスパンダーロールへの
巻き付け角等を設定するためには、通電ロール間全域に
渡ってストリップの温度分布を正確に測定し、ストリッ
プに発生する熱応力を予め求める必要があるが、ストリ
ップは温度が上昇するにつれて放射率が変化し、且つし
わを持っているため放射温度計のような非接触式温度計
は適用が困難であり、実現性に乏しいものである。本発
明は上記のような問題を解決し、通電加熱する際に発生
する絞りを防止してストリップの良形状を確保するため
の操業方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、 (1)通電ロールによりストリップを加熱する通電加熱
装置において、下流側通電ロール直前に2本の絞り防止
ロールを上下面いずれか一方から、作業側(WS)、駆
動側(DS)でそれぞれロールとストリップの接触面で
のロール周方向ベクトルが、ストリップ通板方向に正の
成分を持ち、且つストリップ幅方向外向きとなるように
ストリップに押し当て、且つ絞り防止ロール軸の垂直方
向と鋼板進行方向との開き角度θ2 が、ストリップ加熱
時のエッジ部とストリップ進行方向との開き角度θ1 よ
りも大きくなるように設定した事を特徴とするストリッ
プの絞り防止方法。
ろは、 (1)通電ロールによりストリップを加熱する通電加熱
装置において、下流側通電ロール直前に2本の絞り防止
ロールを上下面いずれか一方から、作業側(WS)、駆
動側(DS)でそれぞれロールとストリップの接触面で
のロール周方向ベクトルが、ストリップ通板方向に正の
成分を持ち、且つストリップ幅方向外向きとなるように
ストリップに押し当て、且つ絞り防止ロール軸の垂直方
向と鋼板進行方向との開き角度θ2 が、ストリップ加熱
時のエッジ部とストリップ進行方向との開き角度θ1 よ
りも大きくなるように設定した事を特徴とするストリッ
プの絞り防止方法。
【0005】(2)2本の絞り防止ロールに対向する面
から、さらに2本の絞り防止ロールを押し当て、ストリ
ップを上下から挟持した事を特徴とする(1)記載のス
トリップの絞り防止方法。 (3)通電ロールによりストリップを加熱する通電加熱
装置において、2本の絞り防止ロールを有し、該絞り防
止ロール軸の垂直方向とストリップ進行方向との開き角
度θ2 が、通電加熱装置の運転範囲から予測されるスト
リップの最大膨張時のエッジ部とストリップ進行方向と
の開き角度θ1 よりも大きく、且つ絞り防止ロールをス
トリップの上下面いずれか一方から、作業側(WS)、
駆動側(DS)でそれぞれストリップとの接触面でのロ
ール周方向ベクトルが、ストリップ通板方向に正の成分
を持つように押し付けた事を特徴とするストリップの絞
り防止装置。
から、さらに2本の絞り防止ロールを押し当て、ストリ
ップを上下から挟持した事を特徴とする(1)記載のス
トリップの絞り防止方法。 (3)通電ロールによりストリップを加熱する通電加熱
装置において、2本の絞り防止ロールを有し、該絞り防
止ロール軸の垂直方向とストリップ進行方向との開き角
度θ2 が、通電加熱装置の運転範囲から予測されるスト
リップの最大膨張時のエッジ部とストリップ進行方向と
の開き角度θ1 よりも大きく、且つ絞り防止ロールをス
トリップの上下面いずれか一方から、作業側(WS)、
駆動側(DS)でそれぞれストリップとの接触面でのロ
ール周方向ベクトルが、ストリップ通板方向に正の成分
を持つように押し付けた事を特徴とするストリップの絞
り防止装置。
【0006】(4)下流側通電ロール直前にストリップ
進行方向に沿って設置した複数のストリップエッジ位置
検出器と、前記絞り防止ロールの角度をストリップ進行
方向に対して自在に設定する駆動装置と、その制御部と
を有する事を特徴とする(3)記載のストリップの絞り
防止装置。 (5)通電ロールによりストリップを加熱する通電加熱
装置において、2本の絞り防止ロールに対向する面か
ら、ストリップを上下から挟持する2本の絞り防止ロー
ルを配設する事を特徴とする(3)または(4)記載の
ストリップの絞り防止装置。
進行方向に沿って設置した複数のストリップエッジ位置
検出器と、前記絞り防止ロールの角度をストリップ進行
方向に対して自在に設定する駆動装置と、その制御部と
を有する事を特徴とする(3)記載のストリップの絞り
防止装置。 (5)通電ロールによりストリップを加熱する通電加熱
装置において、2本の絞り防止ロールに対向する面か
ら、ストリップを上下から挟持する2本の絞り防止ロー
ルを配設する事を特徴とする(3)または(4)記載の
ストリップの絞り防止装置。
【0007】
【作用】図5は絞り発生時のストリップの概略図であ
る。図5のように通電ロール2及び3によりストリップ
を通電加熱する際にストリップ1は自由膨張しようとす
るが、下流側通電ロール3で拘束されて加熱前の板幅を
保とうとするために点線のような板幅となりストリップ
水平面に対してしわ4を発生させる。このしわを持った
まま通電ロールを通過する際にストリップは塑性変形し
て絞りとよばれる筋状の疵5が残留するのである。この
問題に対して発明者らは下流側通電ロール通過前にスト
リップに発生するしわを低減させる事ができれば絞りを
防止できると考えた。この条件を満たすためには下流側
通電ロール直前に2本の絞り防止ロールを上下面いずれ
か一方から、作業側(WS)、駆動側(DS)でそれぞ
れロールとストリップの接触面でのロール周方向ベクト
ルが、ストリップ通板方向に正の成分を持ち、且つスト
リップ幅方向外向きとなるようにストリップに押し当て
る必要がある。
る。図5のように通電ロール2及び3によりストリップ
を通電加熱する際にストリップ1は自由膨張しようとす
るが、下流側通電ロール3で拘束されて加熱前の板幅を
保とうとするために点線のような板幅となりストリップ
水平面に対してしわ4を発生させる。このしわを持った
まま通電ロールを通過する際にストリップは塑性変形し
て絞りとよばれる筋状の疵5が残留するのである。この
問題に対して発明者らは下流側通電ロール通過前にスト
リップに発生するしわを低減させる事ができれば絞りを
防止できると考えた。この条件を満たすためには下流側
通電ロール直前に2本の絞り防止ロールを上下面いずれ
か一方から、作業側(WS)、駆動側(DS)でそれぞ
れロールとストリップの接触面でのロール周方向ベクト
ルが、ストリップ通板方向に正の成分を持ち、且つスト
リップ幅方向外向きとなるようにストリップに押し当て
る必要がある。
【0008】これにより、図6に示すようにストリップ
とロールとの接触面を示す斜線部には、ストリップのエ
ッジ部に向かって拡散力Fyが作用する。この結果、ス
トリップのしわは幅方向に伸ばされ、しわ高さが低減さ
れるのである。この際、絞り防止ロールの設定角度につ
いては、発生する拡散力Fyの向きが常にストリップエ
ッジ部での進行方向よりも外向きになるようにする必要
がある。つまり、絞り防止ロール軸の垂直方向とストリ
ップ進行方向との開き角度θ2 が、ストリップ加熱時の
エッジ部とストリップ進行方向との開き角度θ1 よりも
大きくなるように設定する必要がある。
とロールとの接触面を示す斜線部には、ストリップのエ
ッジ部に向かって拡散力Fyが作用する。この結果、ス
トリップのしわは幅方向に伸ばされ、しわ高さが低減さ
れるのである。この際、絞り防止ロールの設定角度につ
いては、発生する拡散力Fyの向きが常にストリップエ
ッジ部での進行方向よりも外向きになるようにする必要
がある。つまり、絞り防止ロール軸の垂直方向とストリ
ップ進行方向との開き角度θ2 が、ストリップ加熱時の
エッジ部とストリップ進行方向との開き角度θ1 よりも
大きくなるように設定する必要がある。
【0009】また、拡散力Fyは(1)式にて示される
ので、2本の絞り防止ロールに対向する面から、さらに
2本の絞り防止ロールを押し当て、ストリップを上下か
ら挟持する事でストリップへの面圧を増大できるため、
より大きな拡散力を付与し、より確実に絞りを防止でき
る。 Fy=μO・P・sinθ2 ・・・・(1) μO:ストリップとロールとの摩擦係数 P:ストリップとロール間の面圧(N/m2 )
ので、2本の絞り防止ロールに対向する面から、さらに
2本の絞り防止ロールを押し当て、ストリップを上下か
ら挟持する事でストリップへの面圧を増大できるため、
より大きな拡散力を付与し、より確実に絞りを防止でき
る。 Fy=μO・P・sinθ2 ・・・・(1) μO:ストリップとロールとの摩擦係数 P:ストリップとロール間の面圧(N/m2 )
【0010】
【実施例】 実施例1 以下図1に従って本発明の第1実施例を示す。図1のよ
うに通電ロール2、3及びその押さえロール6、7にて
幅800mm、厚み0.2mmのブリキ材質の鋼板1を
挟持し、下流側通電ロールの軸中心からの距離300m
mの位置に、長さ600mm外径100mmでその設置
角度θ2 を自在に設定可能な絞り防止ロール11を下面
から鋼板のパスラインを20mm持ち上げて設置し、更
に該ロール前後に200mm間隔で光学式のエッジセン
サー8a及び8bを設置した。この状態で鋼板1を速度
30mpmで通板しながら鋼板の温度600℃狙いで通
電加熱し、エッジセンサー8a,8b間での鋼板の膨張
量を制御部13にて演算し、駆動装置12にて鋼板進行
方向との開き角度θ1 よりも角度θ2 が大となるように
設定した所、絞りは発生せず良好な形状の鋼板が得られ
た。尚、この時の角度θ2 は0.15°であった。
うに通電ロール2、3及びその押さえロール6、7にて
幅800mm、厚み0.2mmのブリキ材質の鋼板1を
挟持し、下流側通電ロールの軸中心からの距離300m
mの位置に、長さ600mm外径100mmでその設置
角度θ2 を自在に設定可能な絞り防止ロール11を下面
から鋼板のパスラインを20mm持ち上げて設置し、更
に該ロール前後に200mm間隔で光学式のエッジセン
サー8a及び8bを設置した。この状態で鋼板1を速度
30mpmで通板しながら鋼板の温度600℃狙いで通
電加熱し、エッジセンサー8a,8b間での鋼板の膨張
量を制御部13にて演算し、駆動装置12にて鋼板進行
方向との開き角度θ1 よりも角度θ2 が大となるように
設定した所、絞りは発生せず良好な形状の鋼板が得られ
た。尚、この時の角度θ2 は0.15°であった。
【0011】また、今回用いたロールは片持ち構造のた
めシェルと軸間に厚み4mmの断熱層を設け、軸部長さ
はシェル長さと同程度の600mmで軸受けは各ロール
に2組ずつ設置した。更に、絞り防止ロールの設置位置
は傾斜時に下流側通電ロールの回転と干渉しない範囲
で、できるだけ下流側通電ロールに接近させるのが望ま
しく、鋼板への押しつけ程度は鋼板が腰折れしない範囲
であればよい。エッジセンサーに関しても形式等に規定
はないが、設置位置は絞り防止ロールと上流側通電ロー
ルの軸間である事が望ましい。
めシェルと軸間に厚み4mmの断熱層を設け、軸部長さ
はシェル長さと同程度の600mmで軸受けは各ロール
に2組ずつ設置した。更に、絞り防止ロールの設置位置
は傾斜時に下流側通電ロールの回転と干渉しない範囲
で、できるだけ下流側通電ロールに接近させるのが望ま
しく、鋼板への押しつけ程度は鋼板が腰折れしない範囲
であればよい。エッジセンサーに関しても形式等に規定
はないが、設置位置は絞り防止ロールと上流側通電ロー
ルの軸間である事が望ましい。
【0012】実施例2 図2は、本発明の第2実施例である。構成は実施例1と
同様であり、絞り防止ロール11を上下から鋼板を挟持
するよう設置し、実施例1と同様の条件で鋼板を通電加
熱した所、やはり絞りは発生せず良好な鋼板が得られ
た。本実施例では絞り防止ロールの設置高さはパスライ
ンと同一としたが、ロール11の設置高さは鋼板が腰折
れしない範囲であれば特に制限はない。また、丁度鋼板
の厚み分と同様のギャップを上下ロール間に持たせた
が、挟持条件としては上下ロールが鋼板に接触し且つ鋼
板を圧延しない範囲であればよい。
同様であり、絞り防止ロール11を上下から鋼板を挟持
するよう設置し、実施例1と同様の条件で鋼板を通電加
熱した所、やはり絞りは発生せず良好な鋼板が得られ
た。本実施例では絞り防止ロールの設置高さはパスライ
ンと同一としたが、ロール11の設置高さは鋼板が腰折
れしない範囲であれば特に制限はない。また、丁度鋼板
の厚み分と同様のギャップを上下ロール間に持たせた
が、挟持条件としては上下ロールが鋼板に接触し且つ鋼
板を圧延しない範囲であればよい。
【0013】実施例3 図3は、本発明の第3実施例である。図3のように通電
ロール2、3及びその押さえロール6、7にて鋼板1を
通電加熱する装置において、装置の運転条件から鋼板の
最大膨張量を予測した。通電ロール間の鋼板全域をモデ
ル化し、その加熱パターンと各温度毎の鋼板の線膨張率
及びヤング率、鋼板に与える張力、鋼板の幅及び厚みの
情報を基に有限要素法を用いて2次元弾性計算を全運転
条件に関して行った結果、最大膨張量は6mmと推定さ
れた。尚、この時の運転条件は通板材SUS304で加
熱温度900℃、通電ロール間距離は2000mm、ラ
イン速度60mpmであった。従って、あらかじめ絞り
防止ロール11の角度θ2を0.2°に設定して全運転
条件での加熱を行ったが、絞り発生はなく良好な形状の
鋼板が得られた。尚、その他の条件は実施例1と同様と
した。
ロール2、3及びその押さえロール6、7にて鋼板1を
通電加熱する装置において、装置の運転条件から鋼板の
最大膨張量を予測した。通電ロール間の鋼板全域をモデ
ル化し、その加熱パターンと各温度毎の鋼板の線膨張率
及びヤング率、鋼板に与える張力、鋼板の幅及び厚みの
情報を基に有限要素法を用いて2次元弾性計算を全運転
条件に関して行った結果、最大膨張量は6mmと推定さ
れた。尚、この時の運転条件は通板材SUS304で加
熱温度900℃、通電ロール間距離は2000mm、ラ
イン速度60mpmであった。従って、あらかじめ絞り
防止ロール11の角度θ2を0.2°に設定して全運転
条件での加熱を行ったが、絞り発生はなく良好な形状の
鋼板が得られた。尚、その他の条件は実施例1と同様と
した。
【0014】実施例4 図4は本発明の第4実施例である。構成及び角度θ2 の
設定は実施例3と同様であり、絞り防止ロール11を上
下から鋼板を挟持するよう設置し、実施例3と同様の条
件で鋼板を通電加熱した所、やはり絞りは発生せず良好
な鋼板が得られた。尚、絞り防止ロールの挟持条件は実
施例2と同様とした。
設定は実施例3と同様であり、絞り防止ロール11を上
下から鋼板を挟持するよう設置し、実施例3と同様の条
件で鋼板を通電加熱した所、やはり絞りは発生せず良好
な鋼板が得られた。尚、絞り防止ロールの挟持条件は実
施例2と同様とした。
【0015】
【発明の効果】以上述べたように本発明を通電加熱ライ
ンに適用することで、形状良好な鋼板を得ることがで
き、下流の冷却、調質圧延、メッキ等の後工程における
通板性が向上し、製品の品質低下を抑制し、歩留まりを
向上させる事ができる。
ンに適用することで、形状良好な鋼板を得ることがで
き、下流の冷却、調質圧延、メッキ等の後工程における
通板性が向上し、製品の品質低下を抑制し、歩留まりを
向上させる事ができる。
【図1】本発明に係わる第1実施例説明図、
【図2】本発明に係わる第2実施例説明図、
【図3】本発明に係わる第3実施例説明図、
【図4】本発明に係わる第4実施例説明図、
【図5】本発明に係わる絞り発生時の鋼板の概略図、
【図6】本発明により作用する拡散力の概略図である。
1 鋼板 2 上流側通電ロール 3 下流側通電ロール 4 鋼板加熱時に発生する面外変形 5 鋼板加熱時に発生する筋状の疵 6 上流側通電ロールの押さえロール 7 下流側通電ロールの押さえロール 8a,8b エッジセンサー 11 絞り防止ロール 12 駆動装置 13 制御部
Claims (5)
- 【請求項1】 通電ロールによりストリップを加熱する
通電加熱装置において、下流側通電ロール直前に2本の
絞り防止ロールを上下面いずれか一方から、作業側(W
S)、駆動側(DS)でそれぞれロールとストリップの
接触面でのロール周方向ベクトルが、ストリップ通板方
向に正の成分を持ち、且つストリップ幅方向外向きとな
るようにストリップに押し当て、且つ絞り防止ロール軸
の垂直方向と鋼板進行方向との開き角度θ2 が、ストリ
ップ加熱時のエッジ部とストリップ進行方向との開き角
度θ1 よりも大きくなるように設定した事を特徴とする
ストリップの絞り防止方法。 - 【請求項2】 2本の絞り防止ロールに対抗する面か
ら、さらに2本の絞り防止ロールを押し当て、ストリッ
プを上下から挟持した事を特徴とする請求項1記載のス
トリップの絞り防止方法。 - 【請求項3】 通電ロールによりストリップを加熱する
通電加熱装置において、2本の絞り防止ロールを有し、
該絞り防止ロール軸の垂直方向とストリップ進行方向と
の開き角度θ2 が、通電加熱装置の運転範囲から予測さ
れるストリップの最大膨張時のエッジ部とストリップ進
行方向との開き角度θ1 よりも大きく、且つ絞り防止ロ
ールをストリップの上下面いずれか一方から、作業側
(WS)、駆動側(DS)でそれぞれストリップとの接
触面でのロール周方向ベクトルが、ストリップ通板方向
に正の成分を持つように押し付けた事を特徴とするスト
リップの絞り防止装置。 - 【請求項4】 下流側通電ロール直前にストリップ進行
方向に沿って設置した複数のストリップエッジ位置検出
器と、前記絞り防止ロールの角度をストリップ進行方向
に対して自在に設定する駆動装置と、その制御部とを有
する事を特徴とする請求項3記載のストリップの絞り防
止装置。 - 【請求項5】 通電ロールによりストリップを加熱する
通電加熱装置において、2本の絞り防止ロールに対向す
る面からストリップを上下から挟持する2本の絞り防止
ロールを配設する事を特徴とする請求項3または4記載
のストリップの絞り防止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8004595A JPH08277425A (ja) | 1995-04-05 | 1995-04-05 | ストリップ通電加熱装置におけるストリップの絞り防止方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8004595A JPH08277425A (ja) | 1995-04-05 | 1995-04-05 | ストリップ通電加熱装置におけるストリップの絞り防止方法及びその装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08277425A true JPH08277425A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=13707280
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8004595A Withdrawn JPH08277425A (ja) | 1995-04-05 | 1995-04-05 | ストリップ通電加熱装置におけるストリップの絞り防止方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08277425A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013015297A1 (ja) | 2011-07-28 | 2013-01-31 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板の加熱方法および加熱装置 |
-
1995
- 1995-04-05 JP JP8004595A patent/JPH08277425A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013015297A1 (ja) | 2011-07-28 | 2013-01-31 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板の加熱方法および加熱装置 |
KR20140015570A (ko) | 2011-07-28 | 2014-02-06 | 제이에프이 스틸 가부시키가이샤 | 강판의 가열 방법 및 가열 장치 |
US10455648B2 (en) | 2011-07-28 | 2019-10-22 | Jfe Steel Corporation | Method and apparatus for heating steel sheet |
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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