JP2753854B2 - 竪型連続焼鈍炉 - Google Patents

竪型連続焼鈍炉

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JP2753854B2 JP9753889A JP9753889A JP2753854B2 JP 2753854 B2 JP2753854 B2 JP 2753854B2 JP 9753889 A JP9753889 A JP 9753889A JP 9753889 A JP9753889 A JP 9753889A JP 2753854 B2 JP2753854 B2 JP 2753854B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋼帯の焼鈍の際に板厚の薄い鋼帯の場合で
も冷却シワや形状不良を発生させることなく加熱後の鋼
帯を徐冷することが出来、しかも炉体の冷却も充分な竪
型連続焼鈍炉に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に冷間圧延された鋼帯は、冷間圧延によって生じ
た加工硬化の影響を除去するために連続的に焼鈍され
る。特にステンレス鋼帯の場合には美麗で高い表面光沢
を得るためよく光輝焼鈍される。このような連続焼鈍に
使用される従来の竪型連続焼鈍炉を、光輝焼鈍用のもの
を例として第4図により説明する。一般に竪型連焼鈍炉
1は鋼帯Sの走行路(図中に示す鋼帯Sと同じ位置)の
上流側から入側シール部2,入側シユート部3,トツプロー
ル4,加熱帯部5,徐冷帯部6,冷却帯部7及び出側シール部
8が順次配置された構造となっている(このように加熱
帯部5,徐冷帯部6,冷却帯部7が上方から下方に向かって
順次配置されたものをダウンヒート方式と言い、これと
は逆に下方から上方へ配置されたアツプヒート方式もあ
るが、本発明はいずれの方式でも良い)。加熱帯部5,徐
冷帯部6,冷却帯部7は、焼鈍においてそれぞれ加熱帯,
徐冷帯,冷却帯を形成する。
このような竪型連続焼鈍炉(以下において単に焼鈍炉
と称することがある)1を使用する鋼帯Sの焼鈍は、次
のように実施されている。鋼帯Sは入側シール部2から
焼鈍炉1中に通板され、入側シユート部3を経てトツプ
ロール4により走行方向を変更せしめられ、加熱帯部5
で加熱され、徐冷帯部6から冷却が開始され、冷却帯部
7でほぼ常温まで冷却されて出側シール部8より炉外へ
引き出されて焼鈍を終える。このような焼鈍工程が実施
される焼鈍炉1内の徐冷帯部6は、加熱帯部5から輻射
熱を受けたり、この加熱帯部5で高温に加熱された鋼帯
Sから輻射熱を受ける。従ってこのような輻射熱への対
策がなされていないならば、徐冷帯部6の内壁板9や外
壁板10が熱ひずみにより変形したり、加熱帯部5から冷
却帯部6側へ延設されている炉缶体11が赤熱して焼鈍炉
1自体を損傷することさえある。そのため従来、第4図
に示すように複数個の水冷ジヤケツト12′が徐冷帯部6
に設置されていると共に、加熱帯部5の徐冷帯部6との
仕切壁5a中にも同様な水冷ジヤケツト12が設置されてい
た。これらの水冷ジヤケツト12,12′により上記徐冷帯
部6の内壁板9,外壁板10,炉缶体11等の炉体が輻射熱に
よって損傷するようなことはなく、焼鈍は支障なく行わ
れてきた。
しかしながら、近年ハイテク用鋼板として極薄物・広
幅指向が高まり、特にステンレス鋼板にその要請が強く
なっており、このような要請に応えるには従来の前記焼
鈍炉1のままでは次のような問題があった。
一般に鋼帯Sはその板厚が薄くなるに従って短時間に
冷却され易くなるが、或る程度の板厚以上の鋼帯Sでは
徐冷帯部6による冷却し過ぎということはなかった。し
かしながら、板厚が1.0mm以下の鋼帯S、特に0.3mm以下
の極薄の鋼帯Sを焼鈍炉1に通板したときには、徐冷帯
部6における鋼帯Sからの輻射熱量は少なくて水冷ジヤ
ケツト12′によって徐冷帯部6の温度を適切な温度域に
維持出来ずに低下して鋼帯Sが急冷却されるようになる
のである。このように鋼帯Sが加熱帯部5出側の冷却初
期段階で急冷却されると、第5図(イ)に示すような冷
却ひずみによる冷却シワ13を鋼帯Sに生じたり、第5図
(ロ)に示すように鋼帯Sの形状を弓形に湾曲させる形
状不良を生じてこの形状不良が原因で鋼帯Sが炉壁など
に接触したりスリツプして表面疵14が生じたり、第5図
(ハ)に示すように弓形形状に湾曲した形状不良の鋼帯
Sが緊張されながら炉中及び炉外のロールに接触した
り,圧着されたり,曲げられたりすることによって幅方
向に腰折れ状態になったりして、製品の品質を著しく低
下させてしまうのである。
そこで徐冷帯部6における鋼帯Sの急冷却を防止する
と共に、鋼帯Sの急冷却を防止したために炉体の保護冷
却が弱くなり輻射熱の影響が強くなって炉体が損傷する
ようなことがないように次のような種々な方策が実施さ
れてきたが、新たな問題が生じてその解決に至っていな
い。
すなわちその一つは、徐冷帯部6内の水冷ジヤケツト
12′を断熱材で巻いて冷却能力を緩める方法である。し
かしながらこの場合、通板する鋼帯Sの鋼種や寸法(板
厚×板幅)や通板速度に応じていちいち断熱材を巻いた
り外したりすることは出来ないし、その断熱材が長時間
高温に曝されて劣化して炉内に飛散したり、板厚の厚い
鋼板Sを通板するときには炉体に対する冷却能力が不足
した。
他の一つは、極薄の鋼帯Sを通板するときに冷却帯部
7より冷却ガスの一部を徐冷帯部6にも循環させて鋼帯
Sの冷却を緩やかに行って炉体の冷却を必要最小限に止
める方法である。しかしながらこの場合、循環させる冷
却ガスの温度コントロールが難しかったり、ガスの循環
による対流冷却では鋼帯Sの冷却ムラが生じ易く、冷却
の不均一によるシワや形状不良が鋼帯Sに生じた。
更に他の一つは、内壁板9をヒーターで加熱する方法
である。しかしながらこの場合、設備が複雑となった
り、加熱のためのエネルギーを要してコストを高めた。
その他、焼鈍炉1毎に通板する鋼帯Sの板厚範囲を例
えば薄物とか厚物とかに厳密に限定してそれに適切なよ
うに専用炉を製作して使用する方策も行われたが、この
ような専用炉はその板厚以外の鋼帯Sには使用出来ず、
広い板厚範囲に亘って種々な専用炉を揃えることはコス
ト,稼働率等の点で問題があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は前記従来技術の問題点を解消し、鋼種や寸
法,特に板厚の大小を問わず一つの焼鈍炉での鋼帯の連
続焼鈍が可能なこと、従って板厚の薄い鋼帯を通板する
ときでも徐冷帯部における冷却し過ぎの防止と輻射熱に
対する炉体の充分な保護冷却とを同時に実現させて鋼帯
の連続焼鈍を可能とさせることを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは種々検討した結果、従来の焼鈍炉におけ
る徐冷帯部の水冷ジヤケツトを廃してその代わりに直方
体水冷ジヤケツトを徐冷帯部に設置し、この直方体水冷
ジヤケツトと鋼帯の走行路との間に防熱板を設置してこ
れを直方体水冷ジヤケツトに接続して熱伝導させると共
に、徐冷帯部の作用長を実質的に延長させる保温内壁板
を防熱板に併設した焼鈍炉を使用することによって、前
記課題を解決することが出来ることを究明して本発明を
成した。
以下、本発明に係る竪型連続焼鈍炉を図面によって詳
細に説明する。
第1図は本発明に係る竪型連続焼鈍炉の1例の要部を
断面で示した説明図、第2図は徐冷帯部の片側要部の1
態様を示す拡大斜視図、第3図(イ)及び(ロ)は使用
例におけるステンレス鋼帯の板厚(mm)と適正通板速度
(m/分)との関係及びそれに対応する板厚(mm)と防熱
板温度(℃)とをそれぞれ示す図である。
本発明に係る竪型連続焼鈍炉15においては、その徐冷
帯部6の鋼帯Sの走行路を挟む各側が次のように各部材
によって構成されている。すなわち、16は直方体水冷ジ
ヤケツトであって、第1図に示す如くその側断面は長方
形であってその大きい方の冷却面を加熱帯部5の徐冷帯
部6との仕切壁5aの下面に対向して第2図に示す如く鋼
帯Sの走行路に沿って設置されている。従って直方体水
冷ジヤケツト16の側面すなわち小さい方の冷却面は鋼帯
Sの走行路と並行である。17は温度調節体であってその
主要部が第1図に示すように上記直方体水冷ジヤケツト
16の鋼帯Sの走行路側であって加熱帯部5の仕切壁5aと
冷却帯部7との間に位置するように設置されている。こ
の温度調節体17は防熱体18と保温体19とから成ってお
り、保温体19は防熱体18の冷却帯部7側に連設されてい
る。防熱体18は第1図に示す如く、少なくとも直方体水
冷ジヤケツト16の側面と鋼帯Sの走行路との間に位置す
る防熱板18aを有している。そしてこの防熱板18aはその
表側が鋼帯Sの対向面を成して鋼帯Sの走行路の面に対
向しており、その加熱帯部5側の端縁と加熱帯部5の仕
切壁5aとの間に伸び代用の間隙gを有している。防熱板
18aには例えばSUS310鋼のような耐熱鋼が使用される。
また保温体19は第1図に示す如く保温内壁板19aを有し
ている。この保温内壁板19aの表側は、鋼帯Sの対向延
長面を成して防熱板18aの鋼帯Sの対向面と同一平面を
成す位置に連設されており、その裏側は保温材19bによ
り保温されている。そして防熱体18の防熱板18aと加熱
帯部5から徐冷帯部6に延設されている炉缶体11とが第
1図に示す如くそれぞれ直方体水冷ジヤケツト16に熱伝
導可能に接続されている。炉缶体11は第1図に示す如く
通常炉壁の外周面近くから延設されており、その内側で
支持フレーム20が加熱帯部5を支えている。第1図にお
いては温度調節体17の一方の端部は冷却帯部7の仕切壁
7aに接しているが、冷却帯部7と反対側の端に有する伸
び代用の間隙g及び適宜に設けられる各部の摺動部(図
示省略)により温度変動による伸縮は自在である。
次に、前記の如き徐冷帯部6の構成の具体的な一つの
態様について説明する。第2図に示す如く、防熱体18と
して断面コの字状の金属板がそのウエブ部を防熱板18a
として使用され、冷却帯部7側に位置するフランジ部が
その内側面で直方体水冷ジヤケツト16に熱伝導可能に接
続されている。防熱体18は、取付板21によって防熱板18
aとなっているウエブ部のみでなくフランジ部をも利用
して直方体水冷ジヤケツト16と一体的に結合することに
よって強固に取り付けられている。また保温体19として
は第2図に示す如く、断面L字状の金属板がそのウエブ
部を摺動可能に重ねられて保温内壁板19aとして使用さ
れ、この保温内壁板19aとこれと対向する位置に設けら
れた伸縮性壁19cと上下のフランジ部とで囲まれた空間
内に保温材19bが充填されている。そしてこの防熱体18
と保温体19とは防熱板18aと保温内壁板19aとが同一平面
を成して鋼帯Sの走行路に対向するように重ねられて温
度調節体17が構成されているのである。この場合におい
ても第2図に示す如く炉缶体11は直方体水冷ジヤケツト
16に熱伝導可能に接続されていることは言うまでもな
い。
〔作 用〕
(i) 徐冷帯部6における輻射熱による炉体損傷防止
作用について: 加熱帯部5の仕切壁5aは、徐冷帯部6の直方体水冷ジ
ヤケツト16がその大きい方の冷却面をこの仕切壁5aに対
向させて設置されていることによって仕切壁5a中の従来
の水冷ジヤケツト12による冷却に加えて更に広範囲に冷
却するため、炉体に対する加熱帯部5側からの輻射熱の
影響は少なくなる。また加熱された鋼帯Sからの輻射熱
も炉体側との間に設けられた防熱板18aを経て直方体水
冷ジヤケツト16に伝熱され、もし伸び代用の間隙gから
洩れる輻射熱があってもその輻射熱は僅かであるので問
題はないが、それも支持フレーム20に遮られて炉缶体11
には達しない。従って焼鈍する鋼帯Sの板厚の薄い場合
は勿論、厚い場合でも輻射熱によって炉体が損傷する恐
れはなく炉体の保護は充分出来る。
(ii) 徐冷帯部6における鋼帯Sの徐冷作用につい
て: 焼鈍における加熱後の適切な徐冷速度は、例えばステ
ンレス鋼帯の場合100〜150℃/秒であり、加熱温度が約
1,100〜800℃であることからして徐冷帯部6内の鋼帯S
の走行路付近の温度が可成り高温でないと鋼帯Sは急冷
されることになる。
ところで、一般に水冷ジヤケツトの水温は最大でも10
0℃以下で通常は40〜50℃程度である。従ってもし鋼帯
Sと水冷ジヤケツトとが直接対向している場合は、この
ような低温の水冷ジヤケツトの冷却力と均衡を保って適
切な徐冷速度として満足するのは、温度降下しにくくて
高い熱輻射を接続する可成りな厚物の鋼帯Sに限られ
る。本発明に係る竪型連続焼鈍炉15においては、水冷ジ
ヤケツトとして直方体水冷ジヤケツト16を用いて冷却面
の小さい方の側面を鋼帯Sの走行路に向け、しかもそれ
らの間に直方体水冷ジヤケツト16に熱伝導可能に接続し
た防熱板18aを介在させたことにより、防熱板18aの温度
を低温からその耐熱温度(通常約800〜1,100℃程度)ま
での広い範囲内で保熱することが可能であるため鋼帯S
の温度や板厚に合わせて通板速度(m/分)を調節し、す
なわち板厚が薄くなるに従って通板速度を高めて鋼帯S
の温度低下を抑制して急冷却を防ぐと共にそれによって
熱輻射を多量に保持せしめるようにして防熱板18aの温
度を適切な温度に維持し保熱することが出来る。通板速
度を高くするとそれだけ徐冷却時間が減少するが、本発
明に係る竪型連続焼鈍炉15では保温された保温内壁板19
aが防熱板18aに連設されていることによって徐冷時間が
実質的に延長されて補われるのである。このような徐冷
帯部6内での鋼帯Sの徐冷は主として輻射伝熱によって
いるので、強制対流による場合のような徐冷却の不均一
は生じない。
〔使用方法〕
本発明に係る竪型連続焼鈍炉15を使用して板厚が1.0m
mを超える程度に厚い鋼帯Sを焼鈍する場合、従来の焼
鈍炉を使用する場合と同様な速度で通板しても徐冷帯部
6で急冷されることなく、炉体の保護冷却も充分である
から何ら問題はない。板厚が1.0mm以下の場合のため
に、好ましくは予め板厚別のテストにより、防熱板18a
をその連続焼鈍される鋼帯Sの鋼種の徐冷に最適な温度
を維持するように保熱するための通板速度を定めてお
き、それに従って通板して焼鈍する。もし通板速度を設
備上の最大限にしてもなお防熱板18aを適温に保熱出来
ないときは、最早輻射熱調節の問題はなくなり、鋼帯S
の品質のみに着目して冷却帯部7の条件を併わせて調節
することにより解決出来る。
〔使用例〕
第2図と同様の徐冷帯部6の要部構造を有する第1図
と同様の焼鈍炉15を使用し、1.5mm以下の各種板厚(板
幅は1,000〜1,300mmの範囲)のステンレス鋼帯S(SUS3
04:20コイル,SUS430:20コイル)について、防熱板18aの
温度をステンレス鋼帯Sの焼鈍における適温である約80
0℃程度或いはそれより若干高目に維持し保熱すること
が出来るかどうか通板速度を変化させながらテストした
結果、第3図(イ)及び(ロ)に示す結果を得た。その
結果に従って、板厚0.1mmで前記板幅範囲のSUS304のス
テンレス鋼帯Sを通板速度37m/分で通板して焼鈍したと
ころ、防熱板18aの温度を約900℃程度に保熱出来てステ
ンレス鋼帯Sの徐冷却が充分行われ、冷却シワ,変状不
良,表面疵等を少しも発生させることなく焼鈍すること
が出来た。
なお、徐冷帯部6以外は前記焼鈍炉15と同様の従来の
焼鈍炉1を使用して行っていたときの同じステンレス鋼
帯の板厚と通板速度との関係及び板厚と炉内壁9との各
関係で上記と相違する部分を第3図(イ)及び(ロ)に
破線で併記した。この関係における板厚0.1mmの場合に
対する通板速度25m/分で同じ板厚0.1mmのステンレス鋼
帯Sを前記焼鈍炉15に通板したが、冷却シワ等の発生を
防止することが出来なかった。また逆に前記37m/分で前
記従来の焼鈍炉1にも通板したが、ステンレス鋼帯Sの
温度が900〜1,000℃の高温状態で炉内壁9の位置に差し
掛かり、徐冷時間が不足で急冷却が行われ冷却シワ等の
発生をみた。
〔発明の効果〕
以上に詳述した本発明に係る竪型連続焼鈍炉は、従来
の焼鈍炉における徐冷帯部の水冷ジヤケツトを廃してそ
の代わりに直方体水冷ジヤケツトを加熱帯部に対向して
設置すると共に、それと鋼帯の走行路との間に防熱板を
介在させてこの防熱板と炉缶体とを直方体水冷ジヤケツ
トに熱伝導可能に接続し、更に防熱板に保温内壁板を連
設したことにより、炉体の保護冷却は厚物の鋼帯を通板
する場合も充分であり、しかも薄物の鋼帯を通板して輻
射熱量の少ない場合でも防熱板の介在によって直方体水
冷ジヤケツトの冷却作用の影響を小さくすると共に通板
速度を増加させて防熱板の保熱を図ることによってその
適温維持は可能となり、それによる徐冷却時間の減少は
防熱板に連設される保温内壁板によって補われた。
このように本発明に係る竪型連続焼鈍炉は、同一炉で
0.05mm厚程度の非常に薄い板厚までのどのような鋼帯を
も冷却疵等を発生させることなく焼鈍することが出来る
のであり、その工業的価値は非常に大きなものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る竪型連続焼鈍炉の1例の要部を断
面で示した説明図、第2図は徐冷帯部の片側要部の1態
様を示す拡大斜視図、第3図(イ)及び(ロ)は使用例
におけるステンレス鋼帯の板厚(mm)と適正通板速度
(m/分)との関係及びそれに対応する板厚(mm)と防熱
板温度(℃)とをそれぞれ示す図、第4図は従来の竪型
連続焼鈍炉の1例の要部を断面で示した説明図、第5図
(イ),(ロ)及び(ハ)は徐冷帯部での急冷却による
シワ,形状不良,表面疵の発生状態を示す図である。 図面中 1……従来の竪型連続焼鈍炉 2……入側シール部 3……入側シユート部 4……トツプロール 5……加熱帯部 5a……仕切壁 6……徐冷帯部 7……冷却帯部 7a……仕切壁 8……出側シール部 9……内壁板 10……外壁板 11……炉缶体 12……水冷ジヤケツト 12′……水冷ジヤケツト 13……冷却シワ 14……表面疵 15……本発明に係る竪型連続焼鈍炉 16……直方体水冷ジヤケツト 17……温度調節体 18……防熱体 18a……防熱板 19……保温体 19a……保温内壁板 19b……保温材 19c……伸縮性壁 20……支持フレーム 21……取付板 g……伸び代用の間隙

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉛直方向の鋼帯走行路に沿って加熱帯部
    (5)と徐冷帯部(6)と冷却帯部(7)とが順次配置
    された竪型連続焼鈍炉の徐冷帯部(6)の鋼帯走行路を
    挟む各側において、直方体水冷ジヤケツト(16)がその
    大きい方の冷却面を加熱帯部(5)の徐冷帯部(6)と
    の仕切壁(5a)に対向して鋼帯走行路に沿って設置され
    ていると共に温度調節体(17)が上記直方体水冷ジヤケ
    ツト(16)の鋼帯走行路側であって加熱帯部(5)の仕
    切壁(5a)と冷却帯部(7)との間にその主要部が位置
    するように設置されており、該温度調節体(17)は防熱
    体(18)とその冷却帯部(7)側に連設された保温体
    (19)とから成っており、上記防熱体(18)は少なくと
    も直方体水冷ジヤケツト(16)の側面と鋼帯走行路との
    間に位置する防熱板(18a)を有していて該防熱板(18
    a)はその表側が鋼帯対向面を成して鋼帯走行路に対向
    していると共に加熱帯部(5)の上記仕切壁(5a)との
    間に伸び代用の間隙(g)を有しており、上記保温体
    (19)は防熱体(18)の防熱板(18a)の鋼帯対向面と
    同一平面を成す鋼帯対向延長面を表側とする保温内壁板
    (19a)を有していてその裏側で保温材(19b)により保
    温されており、上記防熱体(18)の防熱板(18a)と加
    熱帯部(5)から徐冷帯部(6)に延設されている炉缶
    体(11)とがそれぞれ上記直方体水冷ジヤケツト(16)
    に熱伝導可能に接続されていることを特徴とする竪型連
    続焼鈍炉(15)。
  2. 【請求項2】ウエブ部が防熱板(18a)を成している断
    面コの字状の金属板から成る防熱体(18)と、断面L字
    状の金属板がそのウエブ部を摺動可能に重ねられて保温
    内壁板(19a)とし該保温内壁板(19a)と上下のフラン
    ジ部と上記保温内壁板(19a)に対向する位置に設けら
    れた伸縮性壁(19c)とで囲まれた空間内に保温材(19
    b)が充填されている保温体(19)とが重ねられて保温
    調節体(17)が構成されており、防熱体(18)の保温体
    (19)側のフランジ部がその内側面で直方体水冷ジヤケ
    ツト(16)に熱伝導可能に接続されている請求項1に記
    載の竪型連続焼鈍炉(15)。
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