JP3116724B2 - 加熱炉の炉内ロールクラウン量調整装置 - Google Patents

加熱炉の炉内ロールクラウン量調整装置

Info

Publication number
JP3116724B2
JP3116724B2 JP06122626A JP12262694A JP3116724B2 JP 3116724 B2 JP3116724 B2 JP 3116724B2 JP 06122626 A JP06122626 A JP 06122626A JP 12262694 A JP12262694 A JP 12262694A JP 3116724 B2 JP3116724 B2 JP 3116724B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
furnace
cooling
steel strip
crown
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06122626A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07331335A (ja
Inventor
秀峰 小林
和範 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Engineering Corp
Original Assignee
JFE Engineering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JFE Engineering Corp filed Critical JFE Engineering Corp
Priority to JP06122626A priority Critical patent/JP3116724B2/ja
Publication of JPH07331335A publication Critical patent/JPH07331335A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3116724B2 publication Critical patent/JP3116724B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は連続式熱処理炉における
炉内ロールのロールクラウン量の調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】連続式熱処理炉では鋼帯の進行方向に従
って、鋼帯の温度は常温から600〜900℃の再結晶
温度以上に、ロール周囲温度は上下部に設置されたロー
ル間の加熱装置からの影響により、鋼帯温度の−200
℃〜+800℃の間で変化する。鋼帯が巻き付いている
部分のロールの温度は鋼帯とロールの接触熱伝達率が高
いためほぼ鋼帯温度となり、鋼帯が巻き付いている部分
の外側のロールの温度はロール周囲からの放射により周
囲に近い温度となる。このためロール軸方向に温度勾配
を生じ、それに基づきロールは熱変形する。鋼帯が炉内
で蛇行や座屈によるトラブルを起こさないように、ロー
ルには操業条件下において所定のクラウンとなるよう、
前記熱変形を相殺する以上の初期クラウンが付与され
る。しかし、鋼帯の製品品質に基づき鋼帯処理温度が変
更されまた、鋼帯のサイズも変更されるため炉内温度及
び鋼帯の通板位置も変更される。このためロール周囲温
度も変化するので、蛇行や座屈によるトラブルを起こさ
ないクラウンを常時維持するのは困難である。
【0003】このような問題点に対処するため、連続式
熱処理炉における炉内ロールのロールクラウン量の調整
装置として、以下に述べる様なものが開示されている。
【0004】特公昭57−23733号公報に記載され
ている技術は、炉内ロールの鋼帯との非接触部に面し
て、先端が閉鎖し内部に冷媒流路を形成させた冷却装置
をロールとは別個に配置し、前記流路を流れる冷却媒体
により前記非接触部を冷却することを特徴とした装置で
ある。
【0005】また、特開昭62−253734号公報、
及び「鉄と鋼 Vol.78(1992)T145-148 」に記載されてい
る技術は、帯鋼を支持するロールにおける帯鋼の接触し
ない部分にガスを吹き付けてロール軸方向に沿っての温
度差を減少させるガス吹き付け手段を設けてなることを
特徴とする装置である。
【0006】また、従来ロール周りの雰囲気温度と鋼帯
温度との差が大きくならないようにロール間に遮蔽板を
設置し、これによりロール間の加熱装置からロール周り
の炉壁、ロールへの放射を防止している。しかし、前記
の遮蔽は鋼帯との接触を避けるため、50〜150mm 間隔を
開ける必要があり、このため加熱装置側の高温のガスが
ロール室に流入し、十分な効果が得られなかった。この
ようなシール性の向上策として、特開平2−28243
1号公報には、スリット状の鋼帯通路部に帯状気体噴流
を鋼帯の表裏面に形成してシール性を確保するノズルが
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来技術には以下の様な問題点があった。特公昭57−2
3733号公報に記載されている技術の冷却チューブ方
式では冷却壁面積が小さく、ロールクラウンの制御効果
が小さい。この様な間接(放射)冷却では直接(ガスジ
ェット)冷却と比べ、熱伝達率が低くロール下部に冷却
壁を設置する場合、ロールクラウンを調節するに充分な
冷却壁面積は、ストリップとの接触を避けた範囲で極力
大きく取らなければならない。また、チューブ本数を増
すと炉壁と可動チューブの貫通箇所が増え、複雑となり
設備費も増す。
【0008】特開昭62−253734号公報、及び
「鉄と鋼 Vol.78(1992)T145-148 」に記載されている技
術は、熱伝達率が高く冷却効果が大きいものの、冷却ガ
スが炉雰囲気に混ざり炉温の低下を来し、炉の熱効率の
低下をもたらす。
【0009】一方、加熱セクションの炉内ロールではロ
ール軸方向に鋼帯幅端部(以下、単に鋼帯端部と表記す
る)の内側200mm より外側150mm 程度まで温度勾配が発
生し、鋼帯端部における径方向の熱変形はロール端部と
ロール中心部の変形量の差の20〜60% にもなる。鋼帯幅
によらず鋼帯端部のロール軸方向のロール温度分布およ
び径方向の変形量も同様となる。また、鋼帯幅は同一設
備において、600 〜1300mm程度の間の変更は一般的で、
最高では900 〜1900mm程度にもなるため、鋼帯端部の位
置は350 〜500mm も変化する。従って、鋼帯幅によりロ
ール端部の冷却幅を変更するか、最小幅に合わせ冷却幅
を決定する必要があり、また加熱設備の熱効率の低下を
避けるためには冷却幅を最小限とすべきであるが、上記
従来技術はこのような要請に対応できない。
【0010】また、前記遮蔽板のシール性向上策のスリ
ット状の鋼帯通路部に帯状気体噴流を鋼帯の表裏面に形
成してシール性を確保するノズルは、多量のガスを昇圧
する必要があり、電力費が増大する。
【0011】本発明は、このような鋼帯幅の変動に対応
したロール端部の冷却を行うことにより、常に最適なロ
ールクラウンの制御を行い、また熱遮蔽板のシール性を
向上させて、熱効率の低下を防止することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題は以下の手段に
より解決される。 炉内に設けられた複数のロールを介して金属帯を搬
送しながら連続的に熱処理する加熱炉のロールのクラウ
ン量を、前記ロールの両端部を冷却することにより調整
する装置であって、前記ロールに面して、ロール幅方向
に移動可能な放射冷却板を有してなる加熱炉の炉内ロー
ルクラウン量調整装置。
【0013】 炉内に設けられた複数のロールを介し
て金属帯を搬送しながら連続的に熱処理する加熱炉のロ
ールのクラウン量を、前記ロールの両端部を冷却するこ
とにより調整する装置であって、前記ロールに面して、
内部がロール幅方向に複数に分割された放射冷却板を有
してなり、分割された各々の放射冷却板に対して各々冷
媒の供給配管と戻り配管とを設け、分割された各々の放
射冷却板の冷却能をそれぞれ独立に変えることが可能と
されていることを特徴とする加熱炉の炉内ロールクラウ
ン量調整装置。
【0014】 炉内に設けられた複数のロールを介し
て金属帯を搬送しながら連続的に熱処理する加熱炉のロ
ールのクラウン量を、前記ロールの両端部を冷却するこ
とにより調整する装置であって、前記ロールと前記放射
冷却板を金属帯加熱装置から遮蔽する遮蔽装置が設けら
れていることを特徴とする、又はに記載の加熱炉の
炉内ロールクラウン量調整装置。
【0015】 炉内に設けられた複数のロールを介し
て金属帯を搬送しながら連続的に熱処理する加熱炉のロ
ールのクラウン量を、前記ロールの両端部を冷却するこ
とにより調整する装置であって、金属帯の通過開口部を
残して、ロールと前記放射冷却板を金属帯加熱装置から
遮蔽する遮蔽板が設けられ、前記金属帯の通過開口部
に、気体の流通を妨げるシールロールが設けられている
ことを特徴とする、又はに記載の加熱炉の炉内ロー
ルクラウン量調整装置。
【0016】 ロールが、線膨張率が小さい材料より
なることを特徴とする、〜に記載の加熱炉の炉内ロ
ールクラウン量調整装置。
【0017】
【作用】本発明の作用について説明する。本発明の装置
の冷却能力について、ロールに対向する放射冷却板の所
要寸法および放射壁温度を有限要素法による熱伝導解析
および熱変形解析により検討した。
【0018】計算例として、ラジアントチューブ式加熱
炉の前半の鋼帯温度(300℃) とロール周囲温度(700℃)
の差が大きい部分のロールについて、本発明を用いない
場合のサーマルクラウンをシュミレートした結果が図4
〜図5であり、図4は温度分布を示した図、図5は径方
向の変位を示した図である。図4〜図5により、鋼帯端
部と鋼帯に接触していないロール端部との温度差並びに
変位差(1.2mm) が大きいことがわかる。
【0019】サーマルクラウンによる鋼帯のトラブルを
防ぐには、鋼帯温度、周囲温度、鋼帯幅によらずサーマ
ルクラウンが変化しないのが望ましく、各ロールで鋼帯
温度、周囲温度差が最も大きくなる条件においてロール
表面温度分布をほぼフラットとなるようにすべきであ
る。このような見地から検討したところ、炉からの放射
を避け放射冷却板からの放射の効果を十分なものとする
には、ロールに70mm以下に近接して150 ℃以下で面角80
〜100 度程度の放射冷却板が必要であり、また鋼帯の加
熱に悪影響なくロールを主体に冷却するために、ロール
下面に放射冷却板を設ける場合、この面角80〜100 度を
得るにはロール径が 650〜900mm では、周方向の長さは
面角によって異なるが、ロール径方向の投影寸法は、
(ロール径)−30〜−150mm とする必要があることが判
明した。−30mmより小さいと鋼帯に接触する恐れがあ
り、−150mm より大きいと、冷却能力が低下する。
【0020】一方、加熱セクションの炉内ロールではロ
ール軸方向に鋼帯端部の内側200mmより外側150mm 程度
まで温度勾配が発生し、鋼帯端部における径方向の熱変
形はロール端部とロール中心部の変形量の差の20〜60%
にもなる。故に、鋼帯端外部のみの冷却では鋼帯端部は
冷却不足となるため、鋼帯幅に合わせて冷却幅を変更す
る必要があり、本発明の、このような放射冷却板をロー
ル軸方向に可動とする、あるいは放射冷却板をロール幅
方向に複数分割とし、それぞれ独立に冷却能を変えるこ
とにより冷却幅を変更する装置により、必要なロールの
冷却が得られ、ロールクラウンが適切に調整される。
【0021】図6〜図7は、本発明を用い、鋼帯端部よ
り内側200mm より外側ロール端までの、ロール下面 100
度の範囲を 120℃の冷却壁で放射冷却した結果であり、
図6は温度分布を示した図、図7は径方向の変位を示し
た図である。図6〜図7により、ロール表面温度分布は
ほぼフラットになり、サーマルクラウンを0.4mm 程度に
抑制できることがわかる。
【0022】図4〜図7は、ロール材質が従来良く使用
しているACI規格のHH、HK等のオーステナイト系
ステンレス鋼の場合であり、これは耐熱性とクリープ強
度から決定されているが、本発明による冷却装置を使用
すれば、炉前半の低温域ではロール周囲温度を600 ℃以
下にできるため、線膨張率が小さい13Cr (11〜14%Cr)鋼
等の使用も可能である。図8〜図9はこのような13Cr鋼
のロールを用いた場合で、放射冷却をしない結果であ
り、図8は温度分布を示した図、図9は径方向の変位を
示した図である。また、図10〜図11は、13Cr鋼のロ
ールを用いた場合で、放射冷却した結果であり、図10
は温度分布を示した図、図11は径方向の変位を示した
図である。
【0023】以上のロールの熱変形量をまとめたのが表
1である。
【0024】
【表1】
【0025】また、図12〜図13は、13Cr鋼のロール
を用いた場合で、放射冷却した結果で、放射冷却壁の範
囲を60度にした結果であり、図12は温度分布を示した
図、図13は径方向の変位を示した図である。図から、
13Cr鋼の場合には、放射冷却壁の範囲を60度に小さくし
ても、その効果は十分あり、故に冷却機器の仕様を低減
できることがわかる。
【0026】本発明における遮蔽装置は、遮蔽効果によ
り、冷却効果を高めている。また本発明におけるシール
ロールは、加熱装置側からロール室への雰囲気ガスの流
入が低減される様、遮蔽板と鋼帯の隙間をふさいでお
り、これによりロール室内の雰囲気温度が安定し、ロー
ル変形への悪影響が防止される。
【0027】
【実施例】本発明の実施例を図面にもとづいて説明す
る。図1は本発明の可動方式による実施例を示したもの
であり、ロールの両端部の上部に設置する構造とした例
である。この他に、ロールの両端部の下部に設置する構
造とする例も考えられる。図1において、1は冷媒入
口、2は冷媒出口、3は放射冷却板、4はロール軸方向
移動軸、5は伸縮継手、6はロール軸方向駆動装置、7
はロール胴部、8は炉壁である。本実施例において、放
射冷却板3はロール胴部7に沿い円弧状に設ける。放射
冷却板3とロール胴部7との間隔は 5〜70mmとする。 5
mm以下ではロールに接触する恐れがあり、70mm以上では
冷却能力が低下する。放射冷却板3の壁温度が150 ℃以
内になるように放射冷却板3の内部に仕切壁を設け、冷
媒の流速を確保する。ロール軸方向移動軸4は炉壁8を
貫通し、炉外のロール軸方向駆動装置6により、放射冷
却板3をロール軸方向に移動する。前記配管を兼ねたロ
ール軸方向移動軸4の炉壁貫通部には伸縮継手5を取り
付け、炉内ガスが炉外に漏れるのを防止する。放射冷却
板3のロール軸方向の移動量は、放射冷却板3の炉中心
側端部が最小幅の鋼帯の端部より0 〜200mm炉中心側ま
で可動可能なものとする。放射冷却板3のロール軸方向
の幅は前記の位置においてロール胴端部(肩部)までの
長さとする。
【0028】ここで、鋼帯が狭幅材から広幅材に変更し
たときは、幅変更前から予め放射冷却板をロール端部側
に移動させ、逆に広幅材から狭幅材に変更したときは、
幅変更後にロール中央部側に移動させた方が、鋼帯の絞
り防止に良い。
【0029】また、鋼帯が狭幅材から広幅材に変更する
ときは、幅変更後に放射冷却板をロール端部側に移動さ
せ、逆に広幅材から狭幅材に変更するときは、予めロー
ル中央部側に移動させる方が、鋼帯の蛇行防止に良い。
上記の変更タイミングの使い分けは鋼帯座屈剛性を表す
W/t(鋼帯幅/鋼帯厚)のある値を敷居値とする。
【0030】図14は本発明の可動方式による放射冷却
板の制御方式の実施例である。以下の図において図1と
同一部分については同一符号を付し、説明を省略する。
鋼帯の幅に対し、放射冷却板の端部が板幅端より内側10
0mm となるように、放射冷却板のロール軸方向の位置制
御を行う。Tin−CAL(鋼帯幅600 〜1070mm) の場
合、鋼帯幅700mm 以下では、600mm の位置に固定とし、
Sheet−CAL(鋼帯幅900 〜1880mm) の場合、鋼
帯幅1000mm以下では900mm の位置に固定とする。
【0031】図2は本発明の分割方式による実施例を示
したものであり、ロールの両端部の上部に設置する構造
とした例である。この他に、ロールの両端部の下部に設
置する構造とする例も考えられる。図2において、9は
仕切壁、10は分割冷却板、11は冷媒の供給配管、1
2は冷媒の戻り配管である。放射冷却板3の内部は仕切
壁9により複数に分割される。分割冷却板10の各々に
冷媒の供給配管11と戻り配管12が設けられ、冷媒の
供給配管11の入側に設けられた弁により冷媒の供給、
停止が行われ、鋼帯幅に合わせて冷却幅が変更される。
【0032】図15は本発明の分割方式による放射冷却
板の制御方式の実施例である。図15において図2と同
一部分については同一符号を付し、説明を省略する。鋼
帯幅Wと、流路の内幅Yn との関係が、 (W−Yn )/2≧ 0〜100mm となるよう、遮断弁を制御して、流路を切り換える。
【0033】図3は本発明における熱遮蔽装置およびシ
ールロールの実施例を示した図である。図3において、
13は遮蔽板、14はシールロール、15は搬送ロー
ル、16は鋼帯、17は加熱装置、18は搬送ロール間
の遮蔽板である。遮蔽板13は炉内上下部に複数設置さ
れた搬送ロール15の間に設けられている加熱装置17
と搬送ロール15の間を遮蔽している。あるいはその遮
蔽範囲を前記ロール冷却装置の移動に合わせて、ロール
軸方向で可変としてもよい。また搬送ロール間の遮蔽板
18は搬送ロール周りの炉温の維持に有効であり、搬送
ロール1〜3本毎に、通常は炉の上部が高温につき、上
部に設けるが、炉底部にも設けるとより有効となる。
【0034】図3(B) はシールロール部の詳細図であ
り、スリット状の鋼帯通路部に鋼帯を挟んで2本のシー
ルロール14を近接して設置し、鋼帯16の走行速度と
同期して回転する。鋼帯16とのスリップがないため、
鋼帯との間隔は30mm以下にできる。シールロールは軽い
ロールで、ストリップ接触回転でも良いが、同期回転で
ある方が好ましい。
【0035】また図3(C) の様に、片方のロールを鋼帯
16の座屈を防止する位置まで鋼帯16に押しつけ、一
方のシールロール14を近接し、同様に鋼帯16と同期
して回転しても良い。これにより、鋼帯の面外変形およ
び鋼帯の幅方向の圧縮応力を軽減でき、鋼帯の絞りを防
止できる。
【0036】本発明のシールロールにより、加熱装置側
からロール室へのガスの流入量が減少し、ロール室の温
度上昇が低減できる。またロール室内の圧力が加熱装置
側の圧力より大きくなるようにロール室への雰囲気ガス
の送入量を調整することにより、ロール室へのガスの流
入量はさらに低減可能である。
【0037】また、前記第1発明〜第4発明のロールの
クラウンを調整する方法に加えて、ロール内部に流体を
流し、ロール端部におけるロールの温度を測定し、およ
びロールと接触する金属帯の温度を測定又は計算により
求め、ロール端部におけるロールの温度と、ロールに接
触する金属帯との温度差が所定の範囲内となるよう、流
体の温度又は流量調整する技術の併用は、好ましい実施
例として可能である。図16はこの様な実施例を示した
ものである。図16において図3と同一部分には同一符
号を付し、説明を省略する。図16において、23は熱
媒流路、24は熱媒温度計、25は熱媒温度調節計、2
6は流量制御弁、27はポンプまたは送風機、28は放
射温度計、29は熱交換器である。図16において矢印
は熱媒の流れる方向を示している。放射温度計28によ
り鋼帯16および炉内ロール15の端部の温度が測定さ
れ、熱媒温度計24により熱媒の炉内ロール出側の温度
が測定される。これらの温度に基づき熱媒温度調節装置
25により、鋼帯16の温度と、炉内ロール15の端部
の温度の差が所定の範囲内(好ましくは30℃以内)に入
るよう、熱媒温度を調節すべく、流量制御弁26を調整
する。炉内ロール15を出た熱媒は熱媒温度計24を通
過した後、熱交換器29を通過する流路と通過しない流
路に分かれ、その各々の量は流量制御弁26により調整
される。各々の流路は再び合流し、熱媒が流体の場合は
ポンプ(熱媒が気体の場合は送風機)27により、炉内
ロール15の入側に送られる。このようにして、熱媒が
循環しながら、最適な温度で炉内ロール15の内部を通
過するので、炉内ロールの温度分布をほぼ均一に保持す
ることが可能になる。
【0038】さらに、前記の図16のロールのクラウン
を調整する方法において、ロールを、線膨張率の小さい
材料よりなる技術の併用をすることも可能である。
【0039】以上の実施例は、鋼帯の場合について詳述
したが、あらゆる金属帯について適用可能である。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、金属帯
幅の変動に対応したロール端部の冷却を行うことによ
り、常に最適なロールクラウンの制御が可能となり、金
属帯の蛇行や座屈によるトラブルを防止することができ
る。またシールロールにより、遮蔽板のシール性を向上
させて、熱効率の低下を防ぐ効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可動方式による実施例を示した図。
【図2】本発明の分割方式による実施例を示した図。
【図3】本発明における熱遮蔽装置およびシールロール
の実施例を示した図。
【図4】本発明を用いない場合の温度分布を示した図。
【図5】本発明を用いない場合の径方向の変位を示した
図。
【図6】放射冷却を用いた場合の温度分布を示した図。
【図7】放射冷却を用いた場合の径方向の変位を示した
図。
【図8】13Cr鋼ロールを用いた場合の温度分布を示した
図。
【図9】13Cr鋼ロールを用いた場合の径方向の変位を示
した図。
【図10】13Cr鋼ロールで放射冷却を用いた場合の温度
分布を示した図。
【図11】13Cr鋼ロールで放射冷却を用いた場合の径方
向の変位を示した図。
【図12】13Cr鋼ロールで放射冷却の冷却壁の範囲を60
度にした場合の温度分布を示した図。
【図13】13Cr鋼ロールで放射冷却の冷却壁の範囲を60
度にした場合の径方向の変位を示した図。
【図14】本発明の可動方式による放射冷却板の制御方
式の実施例を示した図。
【図15】本発明の分割方式による放射冷却板の制御方
式の実施例を示した図。
【図16】搬送ロール内部に流体を流してロールクラウ
ンを調整する実施例を示した図。
【符号の説明】
3 放射冷却板 4 ロール軸方向移動軸 7 ロール胴部 13 遮蔽板 14 シールロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−47339(JP,A) 実開 昭58−105464(JP,U) 実開 平4−69447(JP,U) 実開 平2−90656(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21D 1/00,9/52 C21D 9/56,11/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炉内に設けられた複数のロールを介して
    金属帯を搬送しながら連続的に熱処理する加熱炉のロー
    ルのクラウン量を、前記ロールの両端部を冷却すること
    により調整する装置であって、前記ロールに面して、ロ
    ール幅方向に移動可能な放射冷却板を有してなる加熱炉
    の炉内ロールクラウン量調整装置。
  2. 【請求項2】 炉内に設けられた複数のロールを介して
    金属帯を搬送しながら連続的に熱処理する加熱炉のロー
    ルのクラウン量を、前記ロールの両端部を冷却すること
    により調整する装置であって、前記ロールに面して、
    部がロール幅方向に複数に分割された放射冷却板を有し
    てなり、分割された各々の放射冷却板に対して各々冷媒
    の供給配管と戻り配管とを設け、分割された各々の放射
    冷却板の冷却能をそれぞれ独立に変えることが可能とさ
    れていることを特徴とする加熱炉の炉内ロールクラウン
    量調整装置。
  3. 【請求項3】 炉内に設けられた複数のロールを介して
    金属帯を搬送しながら連続的に熱処理する加熱炉のロー
    ルのクラウン量を、前記ロールの両端部を冷却すること
    により調整する装置であって、前記ロールと前記放射冷
    却板を金属帯加熱装置から遮蔽する遮蔽装置が設けられ
    ていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載
    の加熱炉の炉内ロールクラウン量調整装置。
  4. 【請求項4】 炉内に設けられた複数のロールを介して
    金属帯を搬送しながら連続的に熱処理する加熱炉のロー
    ルのクラウン量を、前記ロールの両端部を冷却すること
    により調整する装置であって、金属帯の通過開口部を残
    して、ロールと前記放射冷却板を金属帯加熱装置から遮
    蔽する遮蔽板が設けられ、前記金属帯の通過開口部に、
    気体の流通を妨げるシールロールが設けられていること
    を特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の加熱炉の
    炉内ロールクラウン量調整装置。
  5. 【請求項5】 ロールが、線膨張率が小さい材料よりな
    ることを特徴とする、請求項1〜請求項4に記載の加熱
    炉の炉内ロールクラウン量調整装置。
JP06122626A 1994-06-03 1994-06-03 加熱炉の炉内ロールクラウン量調整装置 Expired - Fee Related JP3116724B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06122626A JP3116724B2 (ja) 1994-06-03 1994-06-03 加熱炉の炉内ロールクラウン量調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06122626A JP3116724B2 (ja) 1994-06-03 1994-06-03 加熱炉の炉内ロールクラウン量調整装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07331335A JPH07331335A (ja) 1995-12-19
JP3116724B2 true JP3116724B2 (ja) 2000-12-11

Family

ID=14840627

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06122626A Expired - Fee Related JP3116724B2 (ja) 1994-06-03 1994-06-03 加熱炉の炉内ロールクラウン量調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3116724B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0637518U (ja) * 1992-10-27 1994-05-20 日本ドナルドソン株式会社 排気管用レイントラップ

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6238209B1 (en) 2000-05-17 2001-05-29 Kawasaki Steel Corporation Hearth rolls for heating furnace and soaking furnace of vertical heat treating furnace and vertical heat treating furnace including hearth rolls

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58105464U (ja) * 1982-01-07 1983-07-18 日本鋼管株式会社 加熱炉・均熱炉内通板ロ−ルのロ−ルクラウン量調整装置
JPH068465B2 (ja) * 1986-08-18 1994-02-02 三菱重工業株式会社 金属帯板放射冷却装置
JPH0290656U (ja) * 1988-12-29 1990-07-18
JP2500789Y2 (ja) * 1990-10-24 1996-06-12 川崎製鉄株式会社 連続焼鈍炉のロ―ルシ―ル装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0637518U (ja) * 1992-10-27 1994-05-20 日本ドナルドソン株式会社 排気管用レイントラップ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07331335A (ja) 1995-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20130008567A1 (en) Heat treatment method
KR100609242B1 (ko) 연속 열처리로의 시일 롤 장치 및 시일 방법
CA2116230A1 (en) Equipment and method for cooling metal strips
JP5878446B2 (ja) ノズルヘッダ、冷却装置、熱延鋼板の製造装置、および熱延鋼板の製造方法
JP3116724B2 (ja) 加熱炉の炉内ロールクラウン量調整装置
JP3116725B2 (ja) 加熱炉の炉内ロールクラウン量調整装置
JP5000116B2 (ja) 鋼帯連続処理設備における均熱炉操業方法
JP3114498B2 (ja) 加熱炉の炉内ロールクラウン量調整方法
JPS59229422A (ja) 連続焼鈍における鋼帯の冷却方法
JP2979913B2 (ja) 金属帯冷却装置
JP2753854B2 (ja) 竪型連続焼鈍炉
JP2000192151A (ja) 連続熱処理炉のシ―ルロ―ル装置及びシ―ル方法
JP2979903B2 (ja) 金属帯冷却方法
JPH0347926A (ja) 熱処理用ロールのクラウン制御装置
JP2001252707A (ja) 圧延装置及び圧延方法
JP3301664B2 (ja) 連続熱処理炉におけるハースロールのクラウン制御装置
JP2827753B2 (ja) 連続処理炉における異種炉内雰囲気ガスの混合防止装置
US6444163B1 (en) Heat shielding apparatus for vertical continuous annealing furnace
JP3106848B2 (ja) ガスヘッダー及びそれを使用したロールの温度差変形防止方法
JP2979908B2 (ja) 金属帯冷却装置
EP1241274B1 (en) Heat shielding apparatus for vertical continuous annealing furnace
JPH07188784A (ja) 連続熱処理炉におけるハースロールのクラウン制御装置
JPS6145691B2 (ja)
JPS59104436A (ja) 金属ストリツプの冷却速度制御方法
JPH0711341A (ja) 連続熱処理炉におけるハースロールのクラウン制御方法および制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000905

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees