JPH0827324A - ポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加工してなるシート - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加工してなるシートInfo
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- JPH0827324A JPH0827324A JP16549694A JP16549694A JPH0827324A JP H0827324 A JPH0827324 A JP H0827324A JP 16549694 A JP16549694 A JP 16549694A JP 16549694 A JP16549694 A JP 16549694A JP H0827324 A JPH0827324 A JP H0827324A
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- polyolefin
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 すぐれたシート成形性さらにはすぐれた透明
性、光沢などの特性を同時に示すポリオレフィン系カレ
ンダシートを提供すること。 【構成】 ポリオレフィン(A)100重量部に対し
て、ポリオレフィン系樹脂(a)100重量部に対して
ビニル系単量体(b)1〜500重量部をグラフト重合
させてなる改質ポリオレフィン系樹脂(B)0.1〜1
00重量部を混合してなるポリオレフィン系樹脂組成物
をカレンダ加工してなるシート。
性、光沢などの特性を同時に示すポリオレフィン系カレ
ンダシートを提供すること。 【構成】 ポリオレフィン(A)100重量部に対し
て、ポリオレフィン系樹脂(a)100重量部に対して
ビニル系単量体(b)1〜500重量部をグラフト重合
させてなる改質ポリオレフィン系樹脂(B)0.1〜1
00重量部を混合してなるポリオレフィン系樹脂組成物
をカレンダ加工してなるシート。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、改質ポリオレフィン系
樹脂を含有したポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ
加工してなるシートに関する。さらに詳しくは、すぐれ
たシート成形性さらにはすぐれた透明性、光沢などの特
性を同時に示し、各種シート成形などに好適に使用しう
るポリオレフィン系カレンダシートに関する。
樹脂を含有したポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ
加工してなるシートに関する。さらに詳しくは、すぐれ
たシート成形性さらにはすぐれた透明性、光沢などの特
性を同時に示し、各種シート成形などに好適に使用しう
るポリオレフィン系カレンダシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン系シートは安価で
物理的特性にすぐれていることから、各種シート成形な
どに広く利用されている。
物理的特性にすぐれていることから、各種シート成形な
どに広く利用されている。
【0003】しかしながら、たとえばポリプロピレンシ
ートは溶融時の粘度および張力が小さいため、シートの
たとえば真空成形性に劣り、ポリスチレン、ポリ塩化ビ
ニルなどと比較してシートの透明性、光沢などに劣ると
いった欠点がある。
ートは溶融時の粘度および張力が小さいため、シートの
たとえば真空成形性に劣り、ポリスチレン、ポリ塩化ビ
ニルなどと比較してシートの透明性、光沢などに劣ると
いった欠点がある。
【0004】特公平2−2651号公報には、ポリプロ
ピレンまたはポリプロピレンにポリエチレンを混合して
なるポリオレフィン系カレンダシートが開示されている
が、ポリプロピレンのみのシート成形性は不充分であ
り、また、ポリエチレンによるシート成形性の改良効果
も充分とはいえない。シート成形性をより高めるために
は多量のポリエチレンが必要となるが、そのようなばあ
いにはポリプロピレンとポリエチレンの屈折率が異なる
ために、えられるシートの透明性、光沢は不充分なもの
となり、さらにはシートの透明性、光沢を高めるために
核剤が含有されているものを用いても充分な透明性、光
沢はえられないという欠点がある。
ピレンまたはポリプロピレンにポリエチレンを混合して
なるポリオレフィン系カレンダシートが開示されている
が、ポリプロピレンのみのシート成形性は不充分であ
り、また、ポリエチレンによるシート成形性の改良効果
も充分とはいえない。シート成形性をより高めるために
は多量のポリエチレンが必要となるが、そのようなばあ
いにはポリプロピレンとポリエチレンの屈折率が異なる
ために、えられるシートの透明性、光沢は不充分なもの
となり、さらにはシートの透明性、光沢を高めるために
核剤が含有されているものを用いても充分な透明性、光
沢はえられないという欠点がある。
【0005】このように、すぐれたシート成形性さらに
はすぐれた透明性、光沢などの特性を同時に満足するポ
リオレフィン系カレンダシートは未だ提案されていない
のが実状であり、このような特性を同時に満足するポリ
オレフィン系カレンダシートの開発が待ち望まれてい
る。
はすぐれた透明性、光沢などの特性を同時に満足するポ
リオレフィン系カレンダシートは未だ提案されていない
のが実状であり、このような特性を同時に満足するポリ
オレフィン系カレンダシートの開発が待ち望まれてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
前記従来技術に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ポリオレ
フィンに特定のポリオレフィン系樹脂、とくにポリオレ
フィン系樹脂、ビニル系単量体およびラジカル重合開始
剤を含有した水性懸濁液を重合させてえられる改質ポリ
オレフィン系樹脂を混合してなるポリオレフィン系樹脂
組成物をカレンダ加工してなるシートが成形性などにす
ぐれ、またポリオレフィンと屈折率が実質的に等しい改
質ポリオレフィン系樹脂を用いてカレンダ加工してなる
シートはすぐれた成形性に加えてすぐれた透明性、光沢
などの特性を同時に示し、ポリオレフィン系樹脂組成物
にさらに核剤が含有されているものを用いたばあいには
とくにすぐれた透明性、光沢などの特性を示すポリオレ
フィン系カレンダシートがえられることを見出し、本発
明を完成した。
前記従来技術に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ポリオレ
フィンに特定のポリオレフィン系樹脂、とくにポリオレ
フィン系樹脂、ビニル系単量体およびラジカル重合開始
剤を含有した水性懸濁液を重合させてえられる改質ポリ
オレフィン系樹脂を混合してなるポリオレフィン系樹脂
組成物をカレンダ加工してなるシートが成形性などにす
ぐれ、またポリオレフィンと屈折率が実質的に等しい改
質ポリオレフィン系樹脂を用いてカレンダ加工してなる
シートはすぐれた成形性に加えてすぐれた透明性、光沢
などの特性を同時に示し、ポリオレフィン系樹脂組成物
にさらに核剤が含有されているものを用いたばあいには
とくにすぐれた透明性、光沢などの特性を示すポリオレ
フィン系カレンダシートがえられることを見出し、本発
明を完成した。
【0007】本発明の目的は、すぐれたシート成形性さ
らにはすぐれた透明性、光沢などの特性を同時に示し、
各種シート成形などに好適に使用しうるポリオレフィン
系カレンダシートを提供することである。
らにはすぐれた透明性、光沢などの特性を同時に示し、
各種シート成形などに好適に使用しうるポリオレフィン
系カレンダシートを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、ポリ
オレフィン(A)100部(重量部、以下同じ)に対し
て、ポリオレフィン系樹脂(a)100部に対してビニ
ル系単量体(b)1〜500部をグラフト重合させてな
る改質ポリオレフィン系樹脂(B)0.1〜100部を
混合してなるポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加
工してなるシートに関する。
オレフィン(A)100部(重量部、以下同じ)に対し
て、ポリオレフィン系樹脂(a)100部に対してビニ
ル系単量体(b)1〜500部をグラフト重合させてな
る改質ポリオレフィン系樹脂(B)0.1〜100部を
混合してなるポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加
工してなるシートに関する。
【0009】
【作用および実施例】本発明のポリオレフィン系カレン
ダシートは、前記したように、ポリオレフィン(A)1
00部に対して、ポリオレフィン系樹脂(a)100部
に対してビニル系単量体(b)1〜500部をグラフト
重合させてなる改質ポリオレフィン系樹脂(B)0.1
〜100部を混合してなるポリオレフィン系樹脂組成物
をカレンダ加工してえられる。
ダシートは、前記したように、ポリオレフィン(A)1
00部に対して、ポリオレフィン系樹脂(a)100部
に対してビニル系単量体(b)1〜500部をグラフト
重合させてなる改質ポリオレフィン系樹脂(B)0.1
〜100部を混合してなるポリオレフィン系樹脂組成物
をカレンダ加工してえられる。
【0010】本発明に用いられるポリオレフィン(A)
としては、たとえばポリプロピレン、高密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポ
リ−1−ブテン、ポリイソブチレン、ポリメチルペンテ
ン、プロピレンとエチレンおよび(または)1−ブテン
とのあらゆる比率でのランダムまたはブロック共重合
体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジ
エン成分が10%(重量%、以下同じ)以下含まれるエ
チレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、シクロペン
タジエンとエチレン、プロピレンの共重合体などからな
る環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと5
0%以下のたとえば酢酸ビニル、メタクリル酸、メタク
リル酸アルキルエステル、アクリル酸、アクリル酸アル
キルエステル、芳香族ビニルなどのビニル化合物や無水
マレイン酸などの酸無水物などとのランダム、ブロック
またはグラフト共重合体などがあげられ、これらは単独
でまたは2種以上を混合して用いることができる。
としては、たとえばポリプロピレン、高密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポ
リ−1−ブテン、ポリイソブチレン、ポリメチルペンテ
ン、プロピレンとエチレンおよび(または)1−ブテン
とのあらゆる比率でのランダムまたはブロック共重合
体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジ
エン成分が10%(重量%、以下同じ)以下含まれるエ
チレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、シクロペン
タジエンとエチレン、プロピレンの共重合体などからな
る環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと5
0%以下のたとえば酢酸ビニル、メタクリル酸、メタク
リル酸アルキルエステル、アクリル酸、アクリル酸アル
キルエステル、芳香族ビニルなどのビニル化合物や無水
マレイン酸などの酸無水物などとのランダム、ブロック
またはグラフト共重合体などがあげられ、これらは単独
でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0011】とくに本発明においては、ポリオレフィン
(A)としては、メルトフローインデックスが5g/1
0分以下、好ましくは1g/10分以下のものがカレン
ダ加工が容易であり、えられるポリオレフィン系カレン
ダシートの成形性がすぐれるという点で好ましい。な
お、メルトフローインデックスはASTM D1238
に準じて荷重2.16kgで測定されたもので、たとえ
ばプロピレン系ポリオレフィンでは230℃での値であ
り、エチレン系ポリオレフィンでは190℃の値であ
る。
(A)としては、メルトフローインデックスが5g/1
0分以下、好ましくは1g/10分以下のものがカレン
ダ加工が容易であり、えられるポリオレフィン系カレン
ダシートの成形性がすぐれるという点で好ましい。な
お、メルトフローインデックスはASTM D1238
に準じて荷重2.16kgで測定されたもので、たとえ
ばプロピレン系ポリオレフィンでは230℃での値であ
り、エチレン系ポリオレフィンでは190℃の値であ
る。
【0012】なお、本発明においては、ポリオレフィン
(A)としては、プロピレンを50%以上含有する単量
体を重合してえられたプロピレン系ポリオレフィン、と
くにプロピレンとエチレンとのランダム共重合体が、入
手しやすく安価であるという点で、またえられるポリオ
レフィン系カレンダシートの透明性、光沢がすぐれると
いう点で好ましい。
(A)としては、プロピレンを50%以上含有する単量
体を重合してえられたプロピレン系ポリオレフィン、と
くにプロピレンとエチレンとのランダム共重合体が、入
手しやすく安価であるという点で、またえられるポリオ
レフィン系カレンダシートの透明性、光沢がすぐれると
いう点で好ましい。
【0013】本発明に用いられる改質ポリオレフィン系
樹脂(B)としては、ポリオレフィン系樹脂(a)に特
定量のビニル系単量体(b)をグラフト重合させたもの
である。
樹脂(B)としては、ポリオレフィン系樹脂(a)に特
定量のビニル系単量体(b)をグラフト重合させたもの
である。
【0014】前記ポリオレフィン系樹脂(a)として
は、たとえばポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリ−1
−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンお
よび(または)1−ブテンとのあらゆる比率でのランダ
ムまたはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとの
あらゆる比率においてジエン成分が10%以下含まれる
エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、シクロペ
ンタジエンとエチレン、プロピレンの共重合などからな
る環状ポリオレフィン、ポリメチルペンテン、エチレン
またはプロピレンと50%以下のたとえば酢酸ビニル、
メタクリル酸、メタクリル酸アルキルエステル、アクリ
ル酸、アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニルなど
のビニル化合物や無水マレイン酸などの酸無水物などの
ランダム、ブロックまたはグラフト共重合体などがあげ
られ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いる
ことができる。
は、たとえばポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低
密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリ−1
−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンお
よび(または)1−ブテンとのあらゆる比率でのランダ
ムまたはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとの
あらゆる比率においてジエン成分が10%以下含まれる
エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、シクロペ
ンタジエンとエチレン、プロピレンの共重合などからな
る環状ポリオレフィン、ポリメチルペンテン、エチレン
またはプロピレンと50%以下のたとえば酢酸ビニル、
メタクリル酸、メタクリル酸アルキルエステル、アクリ
ル酸、アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニルなど
のビニル化合物や無水マレイン酸などの酸無水物などの
ランダム、ブロックまたはグラフト共重合体などがあげ
られ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いる
ことができる。
【0015】また本発明においては、ポリオレフィン系
樹脂(a)としては、メルトフローインデックスが20
g/10分以下、好ましくは10g/10分以下のもの
が、えられる改質ポリオレフィン系樹脂(B)によるシ
ート成形性の改良効果がすぐれるという点から望まし
い。
樹脂(a)としては、メルトフローインデックスが20
g/10分以下、好ましくは10g/10分以下のもの
が、えられる改質ポリオレフィン系樹脂(B)によるシ
ート成形性の改良効果がすぐれるという点から望まし
い。
【0016】なお、本発明においては、ポリオレフィン
系樹脂(a)としては、プロピレン75%以上を含有す
る単量体を重合してえられたプロピレン系ポリオレフィ
ンがえられる改質ポリオレフィン系樹脂(B)がポリオ
レフィン(A)とくにプロピレン系ポリオレフィンとの
相溶性にすぐれることによってシート成形性の改良効果
を充分に発現しうるという点から好ましい。
系樹脂(a)としては、プロピレン75%以上を含有す
る単量体を重合してえられたプロピレン系ポリオレフィ
ンがえられる改質ポリオレフィン系樹脂(B)がポリオ
レフィン(A)とくにプロピレン系ポリオレフィンとの
相溶性にすぐれることによってシート成形性の改良効果
を充分に発現しうるという点から好ましい。
【0017】また、前記ポリオレフィン系樹脂(a)の
形状などにはとくに限定がなく、たとえば平均粒径が1
〜5mm程度のペレット、平均粒径が200〜1000
μm程度のパウダー、これらが水媒体中に分散したラテ
ックスやディスパージョンなどがあげられる。これらの
うちでは、汎用性があるという点から平均粒径が1〜5
mm程度のペレットであるのが好ましい。
形状などにはとくに限定がなく、たとえば平均粒径が1
〜5mm程度のペレット、平均粒径が200〜1000
μm程度のパウダー、これらが水媒体中に分散したラテ
ックスやディスパージョンなどがあげられる。これらの
うちでは、汎用性があるという点から平均粒径が1〜5
mm程度のペレットであるのが好ましい。
【0018】前記ビニル系単量体(b)には、ビニル単
量体、ビニリデン単量体などが含まれ、その具体例とし
ては、たとえばスチレン、α−メチルスチレンなどの芳
香族ビニル化合物;メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブ
チル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ステアリルなどのアルキル基
の炭素数が1〜22であるメタクリル酸アルキルエステ
ル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステ
アリルなどのアルキル基の炭素数が1〜22であるアク
リル酸アルキルエステル;アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリルなどの不飽和ニトリル化合物や、これらと共
重合可能な、無水マレイン酸、メタクリル酸、アクリル
酸、メタクリルアミド、アクリルアミド、メタクリル酸
ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジ
ルアクリレートなどの酸無水物基、カルボキシル基、ア
ミノ基、ヒドロキシ基、エポキシ基などの反応性官能基
を有する他のビニル系単量体などがあげられ、これらは
単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
量体、ビニリデン単量体などが含まれ、その具体例とし
ては、たとえばスチレン、α−メチルスチレンなどの芳
香族ビニル化合物;メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブ
チル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル、メタクリル酸ステアリルなどのアルキル基
の炭素数が1〜22であるメタクリル酸アルキルエステ
ル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸t−ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステ
アリルなどのアルキル基の炭素数が1〜22であるアク
リル酸アルキルエステル;アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリルなどの不飽和ニトリル化合物や、これらと共
重合可能な、無水マレイン酸、メタクリル酸、アクリル
酸、メタクリルアミド、アクリルアミド、メタクリル酸
ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジメチルアミノエチ
ル、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジ
ルアクリレートなどの酸無水物基、カルボキシル基、ア
ミノ基、ヒドロキシ基、エポキシ基などの反応性官能基
を有する他のビニル系単量体などがあげられ、これらは
単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0019】前記ビニル系単量体(b)としては、ポリ
オレフィン系カレンダシートの透明性、光沢を充分に発
現しうる改質ポリオレフィン系樹脂(B)をうるため
に、芳香族ビニル化合物としては、スチレンおよびその
誘導体が好ましく、アルキル基の炭素数が1〜22であ
るメタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸n−ブチルおよびメタクリル酸
シクロヘキシルが好ましく、アルキル基の炭素数が1〜
22であるアクリル酸アルキルエステルとしては、アク
リル酸エチル、アクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸
2−エチルヘキシルが好ましい。また、前記ビニル系単
量体(b)としては、芳香族系ビニル化合物、アルキル
基の炭素数が1〜22であるメタクリル酸アルキルエス
テル、アルキル基の炭素数が1〜22であるアクリル酸
アルキルエステルおよび不飽和ニトリル化合物から選ば
れた少なくとも1種80%以上およびこれらと共重合可
能な他のビニル系単量体20%以下からなるものである
ことが用いる単量体の汎用性およびコストの点から好ま
しい。さらにはビニル系単量体(b)が芳香族ビニル系
化合物1〜50%ならびにアルキル基の炭素数が1〜2
2であるメタクリル酸アルキルエステルおよび(また
は)アルキル基の炭素数が1〜22であるアクリル酸ア
ルキルエステル50〜99%からなるものであることが
とくに用いる単量体の汎用性およびコストの点から好ま
しい。
オレフィン系カレンダシートの透明性、光沢を充分に発
現しうる改質ポリオレフィン系樹脂(B)をうるため
に、芳香族ビニル化合物としては、スチレンおよびその
誘導体が好ましく、アルキル基の炭素数が1〜22であ
るメタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル
酸メチル、メタクリル酸n−ブチルおよびメタクリル酸
シクロヘキシルが好ましく、アルキル基の炭素数が1〜
22であるアクリル酸アルキルエステルとしては、アク
リル酸エチル、アクリル酸n−ブチルおよびアクリル酸
2−エチルヘキシルが好ましい。また、前記ビニル系単
量体(b)としては、芳香族系ビニル化合物、アルキル
基の炭素数が1〜22であるメタクリル酸アルキルエス
テル、アルキル基の炭素数が1〜22であるアクリル酸
アルキルエステルおよび不飽和ニトリル化合物から選ば
れた少なくとも1種80%以上およびこれらと共重合可
能な他のビニル系単量体20%以下からなるものである
ことが用いる単量体の汎用性およびコストの点から好ま
しい。さらにはビニル系単量体(b)が芳香族ビニル系
化合物1〜50%ならびにアルキル基の炭素数が1〜2
2であるメタクリル酸アルキルエステルおよび(また
は)アルキル基の炭素数が1〜22であるアクリル酸ア
ルキルエステル50〜99%からなるものであることが
とくに用いる単量体の汎用性およびコストの点から好ま
しい。
【0020】前記ビニル系単量体(b)としては、ポリ
オレフィン系カレンダシートの透明性、光沢をさらに充
分に発現しうる改質ポリオレフィン系樹脂(B)をえる
ために、ポリオレフィン(A)とポリオレフィン系樹脂
(a)およびビニル系単量体(b)からなる重合体との
屈折率が各々実質的に等しくなるように、ポリオレフィ
ン(A)、ポリオレフィン系樹脂(a)およびビニル系
単量体(b)とが各々適宜選択して用いられる。
オレフィン系カレンダシートの透明性、光沢をさらに充
分に発現しうる改質ポリオレフィン系樹脂(B)をえる
ために、ポリオレフィン(A)とポリオレフィン系樹脂
(a)およびビニル系単量体(b)からなる重合体との
屈折率が各々実質的に等しくなるように、ポリオレフィ
ン(A)、ポリオレフィン系樹脂(a)およびビニル系
単量体(b)とが各々適宜選択して用いられる。
【0021】なお、本発明において、屈折率が実質的に
等しいとは、両者の屈折率の差が0〜0.05、好まし
くは0〜0.02であることをいう。本発明における屈
折率の値は、たとえばポリマーハンドブック第3版(ジ
ョン・ウィリー・アンド・サンズ社(John Wil
ey & Sons.Inc.)1989)などに記載
されたものであり、共重合体の屈折率は、それぞれの単
量体の重量分率で比例計算した値である。
等しいとは、両者の屈折率の差が0〜0.05、好まし
くは0〜0.02であることをいう。本発明における屈
折率の値は、たとえばポリマーハンドブック第3版(ジ
ョン・ウィリー・アンド・サンズ社(John Wil
ey & Sons.Inc.)1989)などに記載
されたものであり、共重合体の屈折率は、それぞれの単
量体の重量分率で比例計算した値である。
【0022】前記ポリオレフィン系樹脂(a)とビニル
系単量体(b)との使用割合は、ポリオレフィン系樹脂
(a)100部に対して、ビニル系単量体(b)が1〜
500部である。ビニル系単量体(b)の配合量が1部
未満であるばあいには、改質ポリオレフィン系樹脂
(B)においてビニル系単量体がグラフト重合してなる
ポリオレフィン系樹脂の生成量が少なく、シート成形性
の改良効果が不充分となり、また、500部をこえるば
あいには、ビニル系単量体(b)同士の重合が主体とな
ることから、重合時の水性懸濁液において過度な凝集、
融着、塊状化などが生じ、プロセス上好ましくない。
系単量体(b)との使用割合は、ポリオレフィン系樹脂
(a)100部に対して、ビニル系単量体(b)が1〜
500部である。ビニル系単量体(b)の配合量が1部
未満であるばあいには、改質ポリオレフィン系樹脂
(B)においてビニル系単量体がグラフト重合してなる
ポリオレフィン系樹脂の生成量が少なく、シート成形性
の改良効果が不充分となり、また、500部をこえるば
あいには、ビニル系単量体(b)同士の重合が主体とな
ることから、重合時の水性懸濁液において過度な凝集、
融着、塊状化などが生じ、プロセス上好ましくない。
【0023】前記観点からビニル系単量体(b)の使用
割合の最少量は5部以上、さらには10部以上であるの
が好ましく、また同じく最大量は200部以下、さらに
は100部以下であるのが好ましい。
割合の最少量は5部以上、さらには10部以上であるの
が好ましく、また同じく最大量は200部以下、さらに
は100部以下であるのが好ましい。
【0024】前記改質ポリオレフィン系樹脂(B)の製
法にはとくに限定はなく、たとえば懸濁重合法、溶液重
合法などにより製造すればよい。
法にはとくに限定はなく、たとえば懸濁重合法、溶液重
合法などにより製造すればよい。
【0025】たとえば懸濁重合法で製造するばあい、ポ
リオレフィン系樹脂(a)100部、ビニル系単量体
(b)1〜500部および該ビニル単量体(b)100
部に対してラジカル重合開始剤(c)0.01〜10部
を含有した水性懸濁液を加熱し、実質的にビニル系単量
体(b)が重合する温度でビニル系単量体(b)をグラ
フト重合させる方法が、用いる製造プロセスの汎用性お
よびコストの点から好ましい。
リオレフィン系樹脂(a)100部、ビニル系単量体
(b)1〜500部および該ビニル単量体(b)100
部に対してラジカル重合開始剤(c)0.01〜10部
を含有した水性懸濁液を加熱し、実質的にビニル系単量
体(b)が重合する温度でビニル系単量体(b)をグラ
フト重合させる方法が、用いる製造プロセスの汎用性お
よびコストの点から好ましい。
【0026】前記ラジカル重合開始剤(c)としては、
ビニル系単量体(b)の重合やグラフト化を効率よく進
行させることができるという点から、その10時間の半
減期をえるための分解温度(以下、10時間半減期温度
という)が50〜200℃程度のものであることが好ま
しく、実質的に溶融状態にあるポリオレフィン系樹脂
(a)にラジカル開始点を生成させ、ビニル系単量体
(b)の重合やグラフト化を効率よく進行させることが
できるという点から、50〜200℃における半減期が
1時間程度のものであることが好ましく、とくに、シー
ト成形性の改良効果をより充分に発現しうる改質ポリオ
レフィン系樹脂(B)をうるためには、油溶性で、高い
水素引き抜き性を有するものが好ましい。
ビニル系単量体(b)の重合やグラフト化を効率よく進
行させることができるという点から、その10時間の半
減期をえるための分解温度(以下、10時間半減期温度
という)が50〜200℃程度のものであることが好ま
しく、実質的に溶融状態にあるポリオレフィン系樹脂
(a)にラジカル開始点を生成させ、ビニル系単量体
(b)の重合やグラフト化を効率よく進行させることが
できるという点から、50〜200℃における半減期が
1時間程度のものであることが好ましく、とくに、シー
ト成形性の改良効果をより充分に発現しうる改質ポリオ
レフィン系樹脂(B)をうるためには、油溶性で、高い
水素引き抜き性を有するものが好ましい。
【0027】前記ラジカル重合開始剤(c)の具体例と
しては、たとえばアセチルパーオキシド、コハク酸パー
オキシド、t−ブチルパーオクトエート、ベンゾイルパ
ーオキシド(72℃)、t−ブチルパーオキシマレイン
酸、1−ヒドロキシ−1−ヒドロパーオキシジシクロヘ
キシルパーオキシド、1,1−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(87
℃)、t−ブチルパーオキシクロトネート、2,2−ビ
ス(t−ブチルパーオキシブタン)(103℃)、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート(99
℃)、t−ブチルパーオキシビバレート(55℃)、ラ
ウロイルパーオキシド(62℃)、t−ブチルパーオキ
シイソブチレート(77℃)、ジ−t−ブチルパーオキ
シド(124℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(65℃)、
2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノ
イルパーオキシ)ヘキサン(66℃)、2,5−ジメチ
ル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン
(100℃)、t−ブチルパーオキシアセテート(10
3℃)、2,5−ジメチル−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘ
キサン、t−ブチルヒドロパーオキシド(167℃)、
t−ブチルクミルパーオキシド(121℃)、p−メン
タンヒドロパーオキシド(128℃)、メチルエチルケ
トンパーオキシド(105℃)、ジ−t−ブチルパーオ
キシフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート
(104℃)、ジクミルパーオキシド(117℃)、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン(118℃)、2,4−ペンタンジオンパ
ーオキシド、アゾビスイソブチロニトリルなどがあげら
れる。なかでもジ−t−ブチルパーオキシドなどが好ま
しい。これらは単独でまたは2種以上で用いることがで
きる。なお、前記具体例のうしろの( )の中に10
時間半減期温度を示した。
しては、たとえばアセチルパーオキシド、コハク酸パー
オキシド、t−ブチルパーオクトエート、ベンゾイルパ
ーオキシド(72℃)、t−ブチルパーオキシマレイン
酸、1−ヒドロキシ−1−ヒドロパーオキシジシクロヘ
キシルパーオキシド、1,1−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(87
℃)、t−ブチルパーオキシクロトネート、2,2−ビ
ス(t−ブチルパーオキシブタン)(103℃)、t−
ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート(99
℃)、t−ブチルパーオキシビバレート(55℃)、ラ
ウロイルパーオキシド(62℃)、t−ブチルパーオキ
シイソブチレート(77℃)、ジ−t−ブチルパーオキ
シド(124℃)、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(65℃)、
2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノ
イルパーオキシ)ヘキサン(66℃)、2,5−ジメチ
ル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン
(100℃)、t−ブチルパーオキシアセテート(10
3℃)、2,5−ジメチル−ジ(ヒドロパーオキシ)ヘ
キサン、t−ブチルヒドロパーオキシド(167℃)、
t−ブチルクミルパーオキシド(121℃)、p−メン
タンヒドロパーオキシド(128℃)、メチルエチルケ
トンパーオキシド(105℃)、ジ−t−ブチルパーオ
キシフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート
(104℃)、ジクミルパーオキシド(117℃)、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン(118℃)、2,4−ペンタンジオンパ
ーオキシド、アゾビスイソブチロニトリルなどがあげら
れる。なかでもジ−t−ブチルパーオキシドなどが好ま
しい。これらは単独でまたは2種以上で用いることがで
きる。なお、前記具体例のうしろの( )の中に10
時間半減期温度を示した。
【0028】本発明に用いられる改質ポリオレフィン系
樹脂(B)としては、とくに、ポリオレフィン系樹脂
(a)、ビニル系単量体(b)およびラジカル重合開始
剤(c)を含有した水性懸濁液を、ばあいにより実質的
にラジカル重合開始剤(c)が分解しない条件下で加熱
したのち、ビニル系単量体(b)をポリオレフィン系樹
脂(a)に含浸させ、さらに水性懸濁液の液温を上昇さ
せてビニル系単量体(b)の重合を完結させてえられる
ものが、ポリオレフィン系樹脂(a)にビニル系単量体
(b)がより均一にグラフトするという点から好まし
い。
樹脂(B)としては、とくに、ポリオレフィン系樹脂
(a)、ビニル系単量体(b)およびラジカル重合開始
剤(c)を含有した水性懸濁液を、ばあいにより実質的
にラジカル重合開始剤(c)が分解しない条件下で加熱
したのち、ビニル系単量体(b)をポリオレフィン系樹
脂(a)に含浸させ、さらに水性懸濁液の液温を上昇さ
せてビニル系単量体(b)の重合を完結させてえられる
ものが、ポリオレフィン系樹脂(a)にビニル系単量体
(b)がより均一にグラフトするという点から好まし
い。
【0029】前記実質的にラジカル重合開始剤(c)が
分解しない条件下での加熱とは、T−50〜T−10
℃、好ましくはT−40〜T−10℃で表わされる温度
(Tはラジカル重合開始剤(c)の10時間半減期温度
(℃)を示す)に加熱することをいう。水性懸濁液をこ
のような温度に加熱することによってビニル系単量体
(b)がポリオレフィン系樹脂(a)に含浸され、ビニ
ル系単量体(b)がポリオレフィン系樹脂(a)に対し
て別の独立した分散粒子を形成してそのまま重合が進行
することが抑制されるようになり好ましい。
分解しない条件下での加熱とは、T−50〜T−10
℃、好ましくはT−40〜T−10℃で表わされる温度
(Tはラジカル重合開始剤(c)の10時間半減期温度
(℃)を示す)に加熱することをいう。水性懸濁液をこ
のような温度に加熱することによってビニル系単量体
(b)がポリオレフィン系樹脂(a)に含浸され、ビニ
ル系単量体(b)がポリオレフィン系樹脂(a)に対し
て別の独立した分散粒子を形成してそのまま重合が進行
することが抑制されるようになり好ましい。
【0030】なお、このような加熱の時間は、用いるポ
リオレフィン系樹脂(a)、ビニル系単量体(b)の種
類などによって異なるため一概には規定することができ
ないが、ビニル系単量体(b)がほぼ100%ポリオレ
フィン系樹脂(a)に含浸されるという観点から、通常
5時間程度以下であることが好ましい。
リオレフィン系樹脂(a)、ビニル系単量体(b)の種
類などによって異なるため一概には規定することができ
ないが、ビニル系単量体(b)がほぼ100%ポリオレ
フィン系樹脂(a)に含浸されるという観点から、通常
5時間程度以下であることが好ましい。
【0031】つぎに、水性懸濁液の液温を上昇させる
が、とくにポリオレフィン系樹脂(a)が結晶性ポリオ
レフィンであるばあいには、その結晶部分が実質的に融
解を開始する温度以上の温度に加熱することが好まし
い。このような結晶性ポリオレフィンの結晶部分が実質
的に融解を開始する温度以上の温度に加熱するとは、結
晶性ポリオレフィンについて、DSC測定法によって昇
温速度10℃/分でチッ素気流下(40ml/分)にお
いて、室温から完全に融解する温度まで昇温し、測定の
結果えられた融解開始温度および融点(融解曲線におけ
るピークの頂点に相当する温度)の中間の温度よりも高
い温度に加熱することをいい、結晶性ポリオレフィンに
おける非結晶部分の割合を増加させ、かつ過剰加熱によ
るポリオレフィン鎖の切断やゲル化が過度に起こらない
という点から融点±20℃、好ましくは融点±10℃の
温度に加熱する。
が、とくにポリオレフィン系樹脂(a)が結晶性ポリオ
レフィンであるばあいには、その結晶部分が実質的に融
解を開始する温度以上の温度に加熱することが好まし
い。このような結晶性ポリオレフィンの結晶部分が実質
的に融解を開始する温度以上の温度に加熱するとは、結
晶性ポリオレフィンについて、DSC測定法によって昇
温速度10℃/分でチッ素気流下(40ml/分)にお
いて、室温から完全に融解する温度まで昇温し、測定の
結果えられた融解開始温度および融点(融解曲線におけ
るピークの頂点に相当する温度)の中間の温度よりも高
い温度に加熱することをいい、結晶性ポリオレフィンに
おける非結晶部分の割合を増加させ、かつ過剰加熱によ
るポリオレフィン鎖の切断やゲル化が過度に起こらない
という点から融点±20℃、好ましくは融点±10℃の
温度に加熱する。
【0032】結晶性ポリオレフィンの結晶部分が実質的
に融解を開始する温度以上の温度に加熱したばあいに
は、結晶性ポリオレフィンにおける非結晶部分の割合が
増加し、ビニル系単量体(b)同士の重合と同時に、と
くに結晶性ポリオレフィンの非結晶部分に対するビニル
系単量体(b)のグラフト化が促進され、また、結晶性
ポリオレフィン中にビニル系重合体が微小分散され、シ
ート成形性、透明性などの改良効果を充分に発現せしめ
る改質ポリオレフィン系樹脂(B)をうることが容易と
なるため好ましい。
に融解を開始する温度以上の温度に加熱したばあいに
は、結晶性ポリオレフィンにおける非結晶部分の割合が
増加し、ビニル系単量体(b)同士の重合と同時に、と
くに結晶性ポリオレフィンの非結晶部分に対するビニル
系単量体(b)のグラフト化が促進され、また、結晶性
ポリオレフィン中にビニル系重合体が微小分散され、シ
ート成形性、透明性などの改良効果を充分に発現せしめ
る改質ポリオレフィン系樹脂(B)をうることが容易と
なるため好ましい。
【0033】なお、このような高温に加熱する時間は、
用いるポリオレフィン系樹脂(a)、ビニル系単量体
(b)の種類などによって異なるため一概には規定する
ことができないが、ビニル系単量体(b)の重合を充分
に完了させるという観点から、通常0.5〜10時間程
度であることが好ましい。
用いるポリオレフィン系樹脂(a)、ビニル系単量体
(b)の種類などによって異なるため一概には規定する
ことができないが、ビニル系単量体(b)の重合を充分
に完了させるという観点から、通常0.5〜10時間程
度であることが好ましい。
【0034】前記ラジカル重合開始剤(c)の配合量
は、ビニル系単量体(b)100部に対して、0.01
〜10部、好ましくは1〜10部である。ラジカル重合
開始剤(c)の配合量が0.01部未満であるばあいに
は、ビニル系単量体(b)の重合およびポリオレフィン
系樹脂(a)に対するラジカル開始点の生成が不充分と
なるため、充分なシート成形性の改良効果を示す改質ポ
リオレフィン系樹脂(B)をうることが困難となる傾向
にあり、また10部をこえるばあいには、ラジカル重合
開始剤(c)が過剰であることから、改質ポリオレフィ
ン系樹脂(B)を用いてえられたポリオレフィン系樹脂
組成物がカレンダ加工時あるいはシート成形時に分解劣
化を起こす原因となりやすくなる。
は、ビニル系単量体(b)100部に対して、0.01
〜10部、好ましくは1〜10部である。ラジカル重合
開始剤(c)の配合量が0.01部未満であるばあいに
は、ビニル系単量体(b)の重合およびポリオレフィン
系樹脂(a)に対するラジカル開始点の生成が不充分と
なるため、充分なシート成形性の改良効果を示す改質ポ
リオレフィン系樹脂(B)をうることが困難となる傾向
にあり、また10部をこえるばあいには、ラジカル重合
開始剤(c)が過剰であることから、改質ポリオレフィ
ン系樹脂(B)を用いてえられたポリオレフィン系樹脂
組成物がカレンダ加工時あるいはシート成形時に分解劣
化を起こす原因となりやすくなる。
【0035】前記水性懸濁重合法による具体的な製法
は、系中にポリオレフィン系樹脂(a)が存在する点以
外は通常の水性懸濁重合法と同様である。たとえば水、
懸濁剤、乳化剤、分散剤などを適宜用い、ポリオレフィ
ン系樹脂(a)を懸濁させて重合させればよく、これら
の種類および量には、製造工程における温度、圧力、攪
拌などの各条件のもとで、各成分の反応混合物からなる
水性懸濁重合物が過度に凝集、融着などしない程度に安
定な状態に保たれる限り、とくに限定はない。
は、系中にポリオレフィン系樹脂(a)が存在する点以
外は通常の水性懸濁重合法と同様である。たとえば水、
懸濁剤、乳化剤、分散剤などを適宜用い、ポリオレフィ
ン系樹脂(a)を懸濁させて重合させればよく、これら
の種類および量には、製造工程における温度、圧力、攪
拌などの各条件のもとで、各成分の反応混合物からなる
水性懸濁重合物が過度に凝集、融着などしない程度に安
定な状態に保たれる限り、とくに限定はない。
【0036】これらの種類および量の好ましい具体例と
しては、ポリオレフィン系樹脂(a)100部に対し
て、分散剤としてリン酸カルシウム1.5部程度、乳化
剤としてラテムルPS(花王(株)製)0.05部程度
用いる例があげられる。
しては、ポリオレフィン系樹脂(a)100部に対し
て、分散剤としてリン酸カルシウム1.5部程度、乳化
剤としてラテムルPS(花王(株)製)0.05部程度
用いる例があげられる。
【0037】また、グラフト共重合体の枝の分子量を最
適化するために、通常用いられるn−ドデシルメルカプ
タンなどの連鎖移動剤、p−ベンゾキノン、1,1−ジ
フェニル−2−ピクリルヒドラジルなどの重合禁止剤、
重合抑制剤などを適量用いることもできる。
適化するために、通常用いられるn−ドデシルメルカプ
タンなどの連鎖移動剤、p−ベンゾキノン、1,1−ジ
フェニル−2−ピクリルヒドラジルなどの重合禁止剤、
重合抑制剤などを適量用いることもできる。
【0038】該水性懸濁重合法でえられる反応生成物
は、通常、グラフト共重合体、グラフトされていないポ
リオレフィン系樹脂(a)、グラフトしていないビニル
系単量体(b)が重合した重合体(以下、ビニル系重合
体ともいう)を成分として含有する。これら成分中にお
けるグラフト共重合体の1次構造は、反応生成物におけ
る組成物の分別、分析を行うことにより推定できる。
は、通常、グラフト共重合体、グラフトされていないポ
リオレフィン系樹脂(a)、グラフトしていないビニル
系単量体(b)が重合した重合体(以下、ビニル系重合
体ともいう)を成分として含有する。これら成分中にお
けるグラフト共重合体の1次構造は、反応生成物におけ
る組成物の分別、分析を行うことにより推定できる。
【0039】たとえば、キシレンなどの炭化水素系溶媒
に反応生成物を加熱溶解し、必要であればメチルエチル
ケトンなどのビニル系重合体の良溶媒を添加し、そのの
ち該溶液を冷却することにより、グラフト共重合体とグ
ラフトされていないポリオレフィンの混合物と、グラフ
トしていないビニル系重合体とを、それぞれ沈殿物、溶
液中の溶解物として分別することができる。
に反応生成物を加熱溶解し、必要であればメチルエチル
ケトンなどのビニル系重合体の良溶媒を添加し、そのの
ち該溶液を冷却することにより、グラフト共重合体とグ
ラフトされていないポリオレフィンの混合物と、グラフ
トしていないビニル系重合体とを、それぞれ沈殿物、溶
液中の溶解物として分別することができる。
【0040】分別されたグラフトしていないビニル系重
合体を精製し、その重量を測ることにより、もしくは、
分別されたグラフト共重合体とグラフト化されていない
ポリオレフィンの混合物を精製し、元素分析、IR分析
などを行うことにより、グラフト率やグラフト共重合体
におけるビニル系重合体枝の含有量が測定できる。
合体を精製し、その重量を測ることにより、もしくは、
分別されたグラフト共重合体とグラフト化されていない
ポリオレフィンの混合物を精製し、元素分析、IR分析
などを行うことにより、グラフト率やグラフト共重合体
におけるビニル系重合体枝の含有量が測定できる。
【0041】さらには、分別されたグラフトしていない
ビニル系重合体を精製し、その分子量を測定することに
より、グラフト共重合体の枝の分子量が推定できる。な
お、本発明においては、(グラフト共重合体の枝の分子
量)=(グラフトしていないビニル系重合体の分子量)
とした。
ビニル系重合体を精製し、その分子量を測定することに
より、グラフト共重合体の枝の分子量が推定できる。な
お、本発明においては、(グラフト共重合体の枝の分子
量)=(グラフトしていないビニル系重合体の分子量)
とした。
【0042】通常、該水性懸濁重合法においてえられた
グラフト共重合体の枝の分子量は、GPC測定における
ポリスチレン換算値において、重量平均分子量として約
1000〜2000000と、触媒種、量、重合温度、
単量体の種類、濃度、連鎖移動剤、重合禁止剤や重合抑
制剤の微小量の併用など重合に関する様々な条件を調整
することによって調整可能であるが、本発明の効果をと
くに有効に発現させるグラフト共重合体の枝の重量平均
分子量は、好ましくは10000〜1000000であ
る。
グラフト共重合体の枝の分子量は、GPC測定における
ポリスチレン換算値において、重量平均分子量として約
1000〜2000000と、触媒種、量、重合温度、
単量体の種類、濃度、連鎖移動剤、重合禁止剤や重合抑
制剤の微小量の併用など重合に関する様々な条件を調整
することによって調整可能であるが、本発明の効果をと
くに有効に発現させるグラフト共重合体の枝の重量平均
分子量は、好ましくは10000〜1000000であ
る。
【0043】また、通常、該水性懸濁重合法においてえ
られた反応生成物中のグラフト共重合体におけるビニル
系単量体(b)が重合した枝の含有率は、反応生成物全
体に対する重量比で約0.1〜30%である。
られた反応生成物中のグラフト共重合体におけるビニル
系単量体(b)が重合した枝の含有率は、反応生成物全
体に対する重量比で約0.1〜30%である。
【0044】該水性懸濁重合法においてえられた反応生
成物を電子顕微鏡で観察すると、重合処方によって異な
るが、改質ポリオレフィン(B)中に平均分散粒径約
0.01〜10μm程度のドメイン、小さいものでは約
0.01〜0.08μmのドメインで均質微小に分散し
たビニル系重合体が確認できる。
成物を電子顕微鏡で観察すると、重合処方によって異な
るが、改質ポリオレフィン(B)中に平均分散粒径約
0.01〜10μm程度のドメイン、小さいものでは約
0.01〜0.08μmのドメインで均質微小に分散し
たビニル系重合体が確認できる。
【0045】なお、前記ドメインは、主にグラフトして
いないビニル系重合体と考えられる。これは、前記分別
によりグラフトしていないビニル系重合体を除去したも
のを観察してもこのドメインが観察されなかったことか
らも裏づけられている。
いないビニル系重合体と考えられる。これは、前記分別
によりグラフトしていないビニル系重合体を除去したも
のを観察してもこのドメインが観察されなかったことか
らも裏づけられている。
【0046】ドメインを形成するビニル系重合体などの
グラフト鎖以外の重合体の含有量は少ない方が好ましい
が、含有されるばあいにはドメインの形で含有されるの
がポリオレフィン系シートの透明性発現の点から好まし
い。前記ドメインの大きさは該透明性発現のために光の
散乱源とならないという点から小さい方が好ましく、3
μm以下、さらには1μm以下であることが好ましい。
グラフト鎖以外の重合体の含有量は少ない方が好ましい
が、含有されるばあいにはドメインの形で含有されるの
がポリオレフィン系シートの透明性発現の点から好まし
い。前記ドメインの大きさは該透明性発現のために光の
散乱源とならないという点から小さい方が好ましく、3
μm以下、さらには1μm以下であることが好ましい。
【0047】本発明に用いるポリオレフィン系樹脂組成
物は、前記ポリオレフィン(A)および改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B)とを混合してえられるものである。
物は、前記ポリオレフィン(A)および改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B)とを混合してえられるものである。
【0048】前記ポリオレフィン(A)と改質ポリオレ
フィン系樹脂(B)との配合割合は、ポリオレフィン
(A)100部に対して改質ポリオレフィン系樹脂
(B)0.1〜100部である。改質ポリオレフィン系
樹脂(B)の配合割合が0.1部未満であるばあいに
は、シート成形性の改良効果を充分に発現することが困
難となり、また、100部をこえるばあいには、低コス
トであるなどの汎用性が低下する。
フィン系樹脂(B)との配合割合は、ポリオレフィン
(A)100部に対して改質ポリオレフィン系樹脂
(B)0.1〜100部である。改質ポリオレフィン系
樹脂(B)の配合割合が0.1部未満であるばあいに
は、シート成形性の改良効果を充分に発現することが困
難となり、また、100部をこえるばあいには、低コス
トであるなどの汎用性が低下する。
【0049】改質ポリオレフィン系樹脂(B)の配合割
合の好ましい最小量は0.1部、さらには1部であり、
このばあいにはシート成形性改良効果を充分に発現する
とともにすぐれた透明性を発現するという効果がえられ
る。また、配合割合の好ましい最大量は20部、さらに
は10部であり、このばあいには充分な透明性を発現
し、すぐれたシート成形性を呈すという効果がえられ
る。前記観点から、(B)成分の配合割合は、たとえば
好ましくは0.1〜20部である。
合の好ましい最小量は0.1部、さらには1部であり、
このばあいにはシート成形性改良効果を充分に発現する
とともにすぐれた透明性を発現するという効果がえられ
る。また、配合割合の好ましい最大量は20部、さらに
は10部であり、このばあいには充分な透明性を発現
し、すぐれたシート成形性を呈すという効果がえられ
る。前記観点から、(B)成分の配合割合は、たとえば
好ましくは0.1〜20部である。
【0050】本発明に用いるポリオレフィン系樹脂組成
物は、前記したように各々配合量を調整したポリオレフ
ィン(A)および改質ポリオレフィン系樹脂(B)を混
合してえられるものであるが、これらの他にも核剤
(C)、さらには顔料、無機充填剤、安定剤、滑剤、ポ
リ塩化ビニル用加工助剤などを含有させることができ
る。
物は、前記したように各々配合量を調整したポリオレフ
ィン(A)および改質ポリオレフィン系樹脂(B)を混
合してえられるものであるが、これらの他にも核剤
(C)、さらには顔料、無機充填剤、安定剤、滑剤、ポ
リ塩化ビニル用加工助剤などを含有させることができ
る。
【0051】前記核剤(C)はポリオレフィン系カレン
ダシートの透明性、光沢をさらに向上するために用いら
れるものであり、このような核剤(C)としては、たと
えばソジウムベンゾエート、ビスベンジリデンソルビト
ール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、
ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、ソジウ
ム2,2−メチレンビス(4,6−ジ−ターシャリー−
ブチルフェニル)フォスファイトなどがあげられ、これ
らは単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。これらの中では透明性、光沢がよりすぐれていると
いう点から、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビト
ールが好ましい。
ダシートの透明性、光沢をさらに向上するために用いら
れるものであり、このような核剤(C)としては、たと
えばソジウムベンゾエート、ビスベンジリデンソルビト
ール、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、
ビス(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、ソジウ
ム2,2−メチレンビス(4,6−ジ−ターシャリー−
ブチルフェニル)フォスファイトなどがあげられ、これ
らは単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。これらの中では透明性、光沢がよりすぐれていると
いう点から、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビト
ールが好ましい。
【0052】前記核剤(C)の含有量は、ポリオレフィ
ン系樹脂組成物100部に対して、0.01〜2部、さ
らには0.05〜1.5部が好ましい。このような核剤
(C)の配合量が0.01部未満のばあいには、核剤
(C)を用いることによる透明性の向上が充分に発現さ
れなくなる傾向があり、また2部をこえるばあいには、
コストが上昇したり、核剤(C)によるカレンダ加工機
あるいはシート成形機への汚染などが生じる傾向があ
る。
ン系樹脂組成物100部に対して、0.01〜2部、さ
らには0.05〜1.5部が好ましい。このような核剤
(C)の配合量が0.01部未満のばあいには、核剤
(C)を用いることによる透明性の向上が充分に発現さ
れなくなる傾向があり、また2部をこえるばあいには、
コストが上昇したり、核剤(C)によるカレンダ加工機
あるいはシート成形機への汚染などが生じる傾向があ
る。
【0053】前記充填剤(D)としては、光沢にすぐれ
る着色シートまたは光沢、強度にすぐれるシートをうる
ために用いられるものであり、具体例としてはたとえば
チタンホワイト、ホワイトカーボン、カーボンブラッ
ク、重質炭酸カルシウム、軟質炭酸カルシウム、タル
ク、ガラス繊維、炭酸マグネシウム、マイカ、カオリ
ン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウムなどがあげられ、これらは単独
でまたは2種以上を混合して用いることができる。ま
た、このような顔料、充填剤は、透明性が求められてい
るばあいには透明性を低下させない限り、光沢のみが求
められているばあいには光沢を低下させない限り用いる
ことができ、ポリオレフィン系樹脂組成物100部に対
して通常0.01〜400部程度、好ましくは0.01
〜100部程度である。配合量が0.01部未満のばあ
いにはシートの着色または強度の発現が不充分となる傾
向があり、400部をこえるばあいにはシートの光沢の
発現が不充分となる傾向がある。
る着色シートまたは光沢、強度にすぐれるシートをうる
ために用いられるものであり、具体例としてはたとえば
チタンホワイト、ホワイトカーボン、カーボンブラッ
ク、重質炭酸カルシウム、軟質炭酸カルシウム、タル
ク、ガラス繊維、炭酸マグネシウム、マイカ、カオリ
ン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウムなどがあげられ、これらは単独
でまたは2種以上を混合して用いることができる。ま
た、このような顔料、充填剤は、透明性が求められてい
るばあいには透明性を低下させない限り、光沢のみが求
められているばあいには光沢を低下させない限り用いる
ことができ、ポリオレフィン系樹脂組成物100部に対
して通常0.01〜400部程度、好ましくは0.01
〜100部程度である。配合量が0.01部未満のばあ
いにはシートの着色または強度の発現が不充分となる傾
向があり、400部をこえるばあいにはシートの光沢の
発現が不充分となる傾向がある。
【0054】前記安定剤は、ポリオレフィン系樹脂組成
物の劣化を抑制するために用いられうるものであり、具
体例としては、たとえばペンタエリスリチル−テトラキ
ス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−
ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]などのフェノール系安
定剤、トリス(モノノニルフェニル)フォスファイト、
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファ
イトなどのリン系安定剤、ジラウリルチオジプロピオネ
ートなどのイオウ系安定剤などがあげられ、これらは単
独でまたは2種以上を混合して用いることができる。ま
た、このような安定剤の含有量は、ポリオレフィン系樹
脂組成物100部に対して通常0.01〜3部程度、好
ましくは0.05〜2部程度である。
物の劣化を抑制するために用いられうるものであり、具
体例としては、たとえばペンタエリスリチル−テトラキ
ス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−
ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]などのフェノール系安
定剤、トリス(モノノニルフェニル)フォスファイト、
トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファ
イトなどのリン系安定剤、ジラウリルチオジプロピオネ
ートなどのイオウ系安定剤などがあげられ、これらは単
独でまたは2種以上を混合して用いることができる。ま
た、このような安定剤の含有量は、ポリオレフィン系樹
脂組成物100部に対して通常0.01〜3部程度、好
ましくは0.05〜2部程度である。
【0055】前記滑剤としては、たとえばラウリル酸、
パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの飽和ま
たは不飽和脂肪酸のナトリウム塩、カルシウム塩、マグ
ネシウム塩などがあげられ、これらは単独でまたは2種
以上を混合して用いることができる。また、このような
滑剤の含有量は、ポリオレフィン系樹脂組成物100部
に対して通常0.1〜3部程度、好ましくは0.1〜2
部程度である。
パルミチン酸、オレイン酸、ステアリン酸などの飽和ま
たは不飽和脂肪酸のナトリウム塩、カルシウム塩、マグ
ネシウム塩などがあげられ、これらは単独でまたは2種
以上を混合して用いることができる。また、このような
滑剤の含有量は、ポリオレフィン系樹脂組成物100部
に対して通常0.1〜3部程度、好ましくは0.1〜2
部程度である。
【0056】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物の混
合方法としてはとくに制限はなく、ミキサーによるドラ
イブレンド、押出機、ブラベンダー、ロールによる溶融
ブレンドなどが用いられる。
合方法としてはとくに制限はなく、ミキサーによるドラ
イブレンド、押出機、ブラベンダー、ロールによる溶融
ブレンドなどが用いられる。
【0057】本発明に用いるカレンダ加工は、PVC用
のカレンダ加工機を用いることができるが、とくに押出
機は、混練度が高い単軸押出機が好ましく、また混練温
度およびロール温度は、200℃付近が望ましい。
のカレンダ加工機を用いることができるが、とくに押出
機は、混練度が高い単軸押出機が好ましく、また混練温
度およびロール温度は、200℃付近が望ましい。
【0058】前記カレンダ加工によりえられたポリオレ
フィン系カレンダシートは、すぐれたシート成形性さら
にはすぐれた透明性、光沢などを示すものであるので、
本発明のポリオレフィン系シートからは、従来のポリオ
レフィン系シートを用いたばあいには困難であったシー
ト成形法も含めて、各種シート成形法によって有用な成
形体を製造することができる。
フィン系カレンダシートは、すぐれたシート成形性さら
にはすぐれた透明性、光沢などを示すものであるので、
本発明のポリオレフィン系シートからは、従来のポリオ
レフィン系シートを用いたばあいには困難であったシー
ト成形法も含めて、各種シート成形法によって有用な成
形体を製造することができる。
【0059】本発明のポリオレフィン系カレンダシート
に用いられるシート成形法としては、たとえば真空成形
法、圧空成形法、真空圧空成形法、固相圧空成形法など
があげられる。
に用いられるシート成形法としては、たとえば真空成形
法、圧空成形法、真空圧空成形法、固相圧空成形法など
があげられる。
【0060】つぎに本発明のポリオレフィン系カレンダ
シートを実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本
発明は実施例のみに限定されるものではない。
シートを実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本
発明は実施例のみに限定されるものではない。
【0061】製造例1 耐圧密閉反応槽中で、純水5000部に、ランダムポリ
プロピレン(エチレン含有量3%、DSC融解開始温度
80℃、DSC融点147℃、平均粒径1mm、メルト
フローインデックス6g/10分、屈折率1.503)
700部、スチレン180部、メタクリル酸メチル60
部、アクリル酸n−ブチル60部、ジ−t−ブチルパー
オキシド(日本油脂(株)製、商品名:パーブチルD、
10時間半減期温度124℃)3.6部、リン酸カルシ
ウム100部および乳化剤(花王(株)製、商品名:ラ
テムルPS)6部を混入し、撹拌混合して水性懸濁液を
えた。該水性懸濁液を100℃にして1時間加熱撹拌し
たのち、さらに140℃で5時間加熱撹拌して重合を完
結させた。
プロピレン(エチレン含有量3%、DSC融解開始温度
80℃、DSC融点147℃、平均粒径1mm、メルト
フローインデックス6g/10分、屈折率1.503)
700部、スチレン180部、メタクリル酸メチル60
部、アクリル酸n−ブチル60部、ジ−t−ブチルパー
オキシド(日本油脂(株)製、商品名:パーブチルD、
10時間半減期温度124℃)3.6部、リン酸カルシ
ウム100部および乳化剤(花王(株)製、商品名:ラ
テムルPS)6部を混入し、撹拌混合して水性懸濁液を
えた。該水性懸濁液を100℃にして1時間加熱撹拌し
たのち、さらに140℃で5時間加熱撹拌して重合を完
結させた。
【0062】えられた粒子を水洗し、リン酸カルシウム
および乳化剤を除去したのち、乾燥して改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B−1)をえた。えられた改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B−1)は白色粒状(平均粒径1mm)で
あり、その転化率は95%であった。なお、転化率と
は、ビニル系単量体(b)の全重量のうち、重合体に転
化した割合をいう。なおスチレン180部、メタクリル
酸メチル60部、アクリル酸n−ブチル60部からえら
れる改質ポリオレフィン系樹脂(B−1)の計算上の屈
折率は1.547であった。
および乳化剤を除去したのち、乾燥して改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B−1)をえた。えられた改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B−1)は白色粒状(平均粒径1mm)で
あり、その転化率は95%であった。なお、転化率と
は、ビニル系単量体(b)の全重量のうち、重合体に転
化した割合をいう。なおスチレン180部、メタクリル
酸メチル60部、アクリル酸n−ブチル60部からえら
れる改質ポリオレフィン系樹脂(B−1)の計算上の屈
折率は1.547であった。
【0063】えられた改質ポリオレフィン系樹脂(B−
1)の一部を17倍量のキシレンに120℃で溶解さ
せ、室温で2時間放冷し、キシレン可溶分であるグラフ
トしていないビニル系重合体と、キシレン不溶分であ
る、グラフト共重合体とグラフトされていないポリプロ
ピレンの混合物とを濾別し、乾燥後グラフト共重合体と
グラフトされていないポリプロピレンの混合物のIR測
定より分析を行なったところ、改質ポリオレフィン系樹
脂(B−1)におけるビニル系重合体枝含有率は約10
%であった。
1)の一部を17倍量のキシレンに120℃で溶解さ
せ、室温で2時間放冷し、キシレン可溶分であるグラフ
トしていないビニル系重合体と、キシレン不溶分であ
る、グラフト共重合体とグラフトされていないポリプロ
ピレンの混合物とを濾別し、乾燥後グラフト共重合体と
グラフトされていないポリプロピレンの混合物のIR測
定より分析を行なったところ、改質ポリオレフィン系樹
脂(B−1)におけるビニル系重合体枝含有率は約10
%であった。
【0064】また、グラフトしていないビニル系重合体
の分子量をGPC法で測定することにより、グラフト共
重合体の枝の重量平均分子量を推定したところ、300
000であった。
の分子量をGPC法で測定することにより、グラフト共
重合体の枝の重量平均分子量を推定したところ、300
000であった。
【0065】さらに、えられた改質ポリオレフィン系樹
脂(B−1)の顕微鏡観察によりドメインの大きさを測
定したところ、0.08μmであった。
脂(B−1)の顕微鏡観察によりドメインの大きさを測
定したところ、0.08μmであった。
【0066】製造例2 耐圧密閉反応槽中で、純水5000部に製造例1で用い
たランダムポリプロピレン700部、スチレン60部、
メタクリル酸メチル135部、アクリル酸n−ブチル1
05部、ジ−t−ブチルパーオキシド(パーブチルD)
3.6部、リン酸カルシウム100部および乳化剤(ラ
テムルPS)6部を混入し、撹拌混合して水性懸濁液を
えた。該水性懸濁液を100℃で1時間加熱撹拌したの
ち、さらに140℃で5時間加熱撹拌して重合を完結さ
せた。
たランダムポリプロピレン700部、スチレン60部、
メタクリル酸メチル135部、アクリル酸n−ブチル1
05部、ジ−t−ブチルパーオキシド(パーブチルD)
3.6部、リン酸カルシウム100部および乳化剤(ラ
テムルPS)6部を混入し、撹拌混合して水性懸濁液を
えた。該水性懸濁液を100℃で1時間加熱撹拌したの
ち、さらに140℃で5時間加熱撹拌して重合を完結さ
せた。
【0067】えられた粒子を水洗し、リン酸カルシウム
および乳化剤を除去したのち、乾燥して改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B−2)をえた。えられた改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B−2)は無色粒状(平均粒径1mmであ
り、その転化率は90%であった。なおスチレン60
部、メタクリル酸メチル135部、アクリル酸n−ブチ
ル105部からえられる改質ポリオレフィン系樹脂(B
−2)の計算上の屈折率は1.503であった。
および乳化剤を除去したのち、乾燥して改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B−2)をえた。えられた改質ポリオレフ
ィン系樹脂(B−2)は無色粒状(平均粒径1mmであ
り、その転化率は90%であった。なおスチレン60
部、メタクリル酸メチル135部、アクリル酸n−ブチ
ル105部からえられる改質ポリオレフィン系樹脂(B
−2)の計算上の屈折率は1.503であった。
【0068】えられた改質ポリオレフィン系樹脂(B−
2)について製造例1と同様にしたところ、改質ポリオ
レフィン系樹脂(B−2)におけるビニル系重合体枝の
含有率は約15%であった。また、グラフト共重合体の
枝の重量平均分子量は、200000であった。
2)について製造例1と同様にしたところ、改質ポリオ
レフィン系樹脂(B−2)におけるビニル系重合体枝の
含有率は約15%であった。また、グラフト共重合体の
枝の重量平均分子量は、200000であった。
【0069】実施例1〜6および比較例1〜2 表1に記載のポリオレフィン(A)100部に表1に記
載の改質用樹脂(改質ポリオレフィン系樹脂、低密度ポ
リエチレン)、核剤(ゲルオールDH(新日本理化
(株)製、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトー
ル)およびチタンホワイト系顔料(タイトーンR11P
(堺化学工業(株)製)を表1に記載の割合で配合、混
合し、4本ロールからなるカレンダ加工機を用い、ロー
ル温度200℃で厚さ1.5mmのシートを作製した
(なお実施例2だけはロール温度が190℃であっ
た)。
載の改質用樹脂(改質ポリオレフィン系樹脂、低密度ポ
リエチレン)、核剤(ゲルオールDH(新日本理化
(株)製、ビス(p−メチルベンジリデン)ソルビトー
ル)およびチタンホワイト系顔料(タイトーンR11P
(堺化学工業(株)製)を表1に記載の割合で配合、混
合し、4本ロールからなるカレンダ加工機を用い、ロー
ル温度200℃で厚さ1.5mmのシートを作製した
(なお実施例2だけはロール温度が190℃であっ
た)。
【0070】えられたカレンダシートを用いて、下記方
法により透明性、光沢度、シート成形性を評価した。結
果を表2に示す。
法により透明性、光沢度、シート成形性を評価した。結
果を表2に示す。
【0071】なお、表1中のA−1はランダムポリプロ
ピレン(エチレン含有量3%、平均粒径1mm、MI
0.5g/10分)、A−2はホモポリプロピレン(平
均粒径1mm、MI3g/10分)を、LDPEは低密
度ポリエチレン(MI0.25g/10分)を表わす。
ピレン(エチレン含有量3%、平均粒径1mm、MI
0.5g/10分)、A−2はホモポリプロピレン(平
均粒径1mm、MI3g/10分)を、LDPEは低密
度ポリエチレン(MI0.25g/10分)を表わす。
【0072】(透明性)えられたカレンダシートから、
30mm角の試験片を作製し、ASTM−D−1003
に準拠して測定した。なお表2中、Tt は全光線透過
率、ヘイズは濁度を表わす。
30mm角の試験片を作製し、ASTM−D−1003
に準拠して測定した。なお表2中、Tt は全光線透過
率、ヘイズは濁度を表わす。
【0073】(光沢度)45°グロス(%)をJISK
7105に準じて測定した。
7105に準じて測定した。
【0074】(シート成形性)えられたカレンダシート
を10cm角に切り出して8cm角のクランプに固定
し、190℃のオーブン中に置き、30分間のシートの
垂れ下がり(ドローダウンともいう)(mm)を測定し
た。
を10cm角に切り出して8cm角のクランプに固定
し、190℃のオーブン中に置き、30分間のシートの
垂れ下がり(ドローダウンともいう)(mm)を測定し
た。
【0075】さらに、えられたカレンダシートを10c
m角に切り出して8cm角のクランプに固定し、190
℃のオーブン中で5分間加熱したのち、60℃の金型で
1分間真空成形した(金型は雌型で、寸法は、底面5c
m角、高さ5cm)。
m角に切り出して8cm角のクランプに固定し、190
℃のオーブン中で5分間加熱したのち、60℃の金型で
1分間真空成形した(金型は雌型で、寸法は、底面5c
m角、高さ5cm)。
【0076】えられた真空成形体の底面を切り出し、底
面の透明性、光沢度を同様に測定し、結果を表2に示
す。
面の透明性、光沢度を同様に測定し、結果を表2に示
す。
【0077】表2に示された結果から、実施例1〜3の
ように、特定のポリオレフィンに製造例1、2でえられ
た改質ポリオレフィン樹脂(B)を混合したポリオレフ
ィン系樹脂組成物をカレンダ加工してなるシートは、透
明性、光沢にすぐれ、また比較例1よりも、シート成形
性の指標であるドローダウンが小さく、シート成形性に
すぐれている。
ように、特定のポリオレフィンに製造例1、2でえられ
た改質ポリオレフィン樹脂(B)を混合したポリオレフ
ィン系樹脂組成物をカレンダ加工してなるシートは、透
明性、光沢にすぐれ、また比較例1よりも、シート成形
性の指標であるドローダウンが小さく、シート成形性に
すぐれている。
【0078】また、実施例4〜6のように、さらに核剤
を混合したポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加工
してなるシートは、比較例2よりも、シート成形性の指
標であるドローダウンが小さく、シート成形性にすぐれ
ている。さらに、透明性の指標であるヘイズが低く、光
沢の指標であるグロスが高い、すなわちシートの透明
性、光沢にすぐれている。とくにポリオレフィン(A)
と改質ポリオレフィン系樹脂(B)の屈折率の差が小さ
いほどよりすぐれた透明性、光沢を示す。さらには、真
空成形後にも成形体の透明性、光沢が維持されているこ
とも特徴である。
を混合したポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加工
してなるシートは、比較例2よりも、シート成形性の指
標であるドローダウンが小さく、シート成形性にすぐれ
ている。さらに、透明性の指標であるヘイズが低く、光
沢の指標であるグロスが高い、すなわちシートの透明
性、光沢にすぐれている。とくにポリオレフィン(A)
と改質ポリオレフィン系樹脂(B)の屈折率の差が小さ
いほどよりすぐれた透明性、光沢を示す。さらには、真
空成形後にも成形体の透明性、光沢が維持されているこ
とも特徴である。
【0079】また、実施例6のように、さらに顔料を混
合したポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加工して
なるシートは、比較例2よりもシート成形性、光沢にす
ぐれている。さらには、真空成形後にも成形体の光沢が
維持されていることも特徴である。なお、実施例6は不
透明シートであるため透明性は評価していない。
合したポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加工して
なるシートは、比較例2よりもシート成形性、光沢にす
ぐれている。さらには、真空成形後にも成形体の光沢が
維持されていることも特徴である。なお、実施例6は不
透明シートであるため透明性は評価していない。
【0080】
【表1】
【0081】
【表2】
【0082】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系カレンダシー
トは、すぐれたシート成形性さらにはすぐれた透明性、
光沢などの特性を同時に示し、各種シート成形などに好
適に使用しうる。
トは、すぐれたシート成形性さらにはすぐれた透明性、
光沢などの特性を同時に示し、各種シート成形などに好
適に使用しうる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 23:00 B29L 7:00
Claims (10)
- 【請求項1】 ポリオレフィン(A)100重量部に対
して、ポリオレフィン系樹脂(a)100重量部に対し
てビニル系単量体(b)1〜500重量部をグラフト重
合させてなる改質ポリオレフィン系樹脂(B)0.1〜
100重量部を混合してなるポリオレフィン系樹脂組成
物をカレンダ加工してなるシート。 - 【請求項2】 ポリオレフィン(A)が、メルトフロー
インデックスが5g/10分以下であることを特徴とす
る請求項1記載のシート。 - 【請求項3】 ポリオレフィン(A)が、メルトフロー
インデックスが1g/10分以下であることを特徴とす
る請求項1記載のシート。 - 【請求項4】 ポリオレフィン(A)が、プロピレン5
0重量%以上を含有する単量体成分を重合してなるプロ
ピレン系ポリオレフィンである請求項1、2または3記
載のシート。 - 【請求項5】 改質ポリオレフィン系樹脂(B)が、ポ
リオレフィン系樹脂(a)100重量部、ビニル系単量
体(b)1〜500重量部および該ビニル系単量体
(b)100重量部に対してラジカル重合開始剤(c)
0.01〜10重量部を含有した水性懸濁液を加熱し、
実質的にビニル系単量体(b)が重合する温度でビニル
系単量体(b)をグラフト重合させたことを特徴とする
請求項1、2、3または4記載のシート。 - 【請求項6】 ポリオレフィン系樹脂(a)が、結晶性
ポリオレフィンであり、水性懸濁液を加熱する際の温度
が、ポリオレフィン系樹脂(a)の結晶部分が実質的に
融解を開始する温度以上の温度である請求項5記載のシ
ート。 - 【請求項7】 ポリオレフィン(A)および改質ポリオ
レフィン系樹脂(B)の屈折率が実質的に等しいことを
特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載のシ
ート。 - 【請求項8】 ポリオレフィン系樹脂(a)が、プロピ
レン75重量%以上を含有する単量体成分を重合してな
るプロピレン系ポリオレフィンである請求項1、2、
3、4、5、6または7記載のシート。 - 【請求項9】 ポリオレフィン系樹脂組成物100重量
部に対して、核剤(C)0.01〜2重量部が含有され
ていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、
6、7または8記載のシート。 - 【請求項10】 ポリオレフィン系樹脂組成物100重
量部に対して、充填剤(D)0.01〜400重量部が
含有されていることを特徴とする請求項1、2、3、
4、5、6、7、8または9記載のシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16549694A JPH0827324A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | ポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加工してなるシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16549694A JPH0827324A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | ポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加工してなるシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0827324A true JPH0827324A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15813506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16549694A Pending JPH0827324A (ja) | 1994-07-18 | 1994-07-18 | ポリオレフィン系樹脂組成物をカレンダ加工してなるシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0827324A (ja) |
-
1994
- 1994-07-18 JP JP16549694A patent/JPH0827324A/ja active Pending
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