JPH082716A - 循環式紙幣入出金機 - Google Patents

循環式紙幣入出金機

Info

Publication number
JPH082716A
JPH082716A JP6164571A JP16457194A JPH082716A JP H082716 A JPH082716 A JP H082716A JP 6164571 A JP6164571 A JP 6164571A JP 16457194 A JP16457194 A JP 16457194A JP H082716 A JPH082716 A JP H082716A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
banknote
banknotes
bill
passage
deposit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6164571A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3614465B2 (ja
Inventor
Toshio Onoe
上 壽 男 尾
Koichi Ota
田 幸 一 太
Chiyuki Nakajima
島 千 進 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Glory Ltd
Original Assignee
Glory Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Glory Ltd filed Critical Glory Ltd
Priority to JP16457194A priority Critical patent/JP3614465B2/ja
Publication of JPH082716A publication Critical patent/JPH082716A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3614465B2 publication Critical patent/JP3614465B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conveyance By Endless Belt Conveyors (AREA)
  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 機体内の紙幣搬送系を入金および出金に共用
するようにして搬送系構成の簡略化を図る。 【構成】 前記紙幣送込み搬送通路11における識別部
より入金口2に対する前方位置から分岐され出金紙幣中
の出金不適正紙幣を出金リジェクト紙幣として紙幣送込
み搬送通路11の下方向へ分岐する出金リジェクト紙幣
分岐手段を有し、この分岐手段により分岐された出金リ
ジェクト紙幣を収納する出金リジェクト紙幣収納部5′
と、紙幣送込み搬送通路11、紙幣区分通路13の各搬
送手段および金種別繰込み・繰出し機構群を、入金モー
ドにおける入金紙幣送込み時には順方向に、入金モード
における入金紙幣返却時および出金モード時には逆方向
に駆動させる搬送駆動制御部とを具備するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は入金紙幣を出金紙幣とし
て使用する循環式紙幣入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】入金紙幣を出金紙幣として使用する循環
式紙幣入出金機として従来特公平3−33616号公報
に記載のものがある。
【0003】この公報に記載の循環式紙幣入出金機は、
機体の前面に入金口が設けられ、この入金口から後方へ
延びて途中に識別部が設けられる紙幣送込み搬送通路
(このものではこの通路に表裏反転合流通路部も備えて
おり、また識別部については入金用と出金用の別々の識
別部を備える場合と入金用と出金用で識別部の一部また
は全部を共用する場合がある。)その末端から下方へ向
かい、前後方向に設けられる入金紙幣分類通路、この分
類通路の下部にそって機体の前後方向に設けられる種類
別(金種別と、損券およびオーバーフロー券用の一括)
入金紙幣一時保留部、その下部に臨み機体の前後方向に
配列される種類別収納部、この収納部のうち出金用収納
部の下部に設けられる繰出し部、前記種類別収納部の下
部にそって機体の前後方向に設けられ前記繰出し部から
繰出される紙幣を搬送する水平出金搬送路、この搬送路
に続き最前位の収納部の前側位置から上方に延び、前記
紙幣送込み搬送通路に接続される垂直出金搬送路、前記
紙幣送込み搬送通路の後部端から上方へ向かい、紙幣送
込み搬送通路の上部を通って前方へ延びる紙幣放出通路
を備え、前記入金口の上部位置で前記紙幣放出通路の末
端に設けられる出金口を具有する構成となっている。
【0004】上記の構成により、入金口からの入金繰
込み紙幣の識別と出金紙幣の識別とを共通の紙幣送込み
搬送通路により識別することができるので、紙幣識別通
路の構成が入金識別、出金識別を別個の通路で行なうも
のに比して簡略化ができる。入金口と出金口とを別々
とすることにより、入金紙幣繰込み中の入金リジェクト
紙幣(識別不能紙幣、偽紙幣、連鎖状態での入金紙幣、
損傷のひどい紙幣等)は機械操作者が出金口から何時で
も取出して確認ができ、入金紙幣繰込み終了時に直ちに
入金承認、入金不承認の操作に移ることができる。すな
わち入金口と出金口が一緒である場合は、入金口の紙幣
が全てなくなった段階で他の場所に保管していた入金リ
ジェクト紙幣を入金口へ送り出すことになり、その送り
出された入金リジェクト紙幣を機械操作者が確認したの
ち入金の承認・不承認の操作に移ることになって時間が
掛ることになる。出金時は、紙幣送込み搬送通路で出
金不適正紙幣をチェックして出金リジェクト紙幣として
リジェクトし、出金口へは送られない。という作用効果
を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の循環式紙幣
入出金機は、前述のような利点を有する反面、紙幣搬
送通路が多く存在し、そのため複雑な搬送路構成となっ
ていること、入金一時保留紙幣の自動返却ができない
こと、種類別収納部が機体の前部側から背部側へ配列
されているので、機械の前面側へ引出せる引出し枠体上
に収納部を前後方向に並べて搭載し、この引出し枠体を
機体の前方へ引出したのち収納部を引出し枠体から上方
へ抜き出すことにより脱着することになり、その結果種
類別収納部の機体に対する装填や取出しがやりにくいこ
となどの種々の問題点があった。
【0006】そこで上記問題点の解決策として、搬送系
の正転で入金、逆転で出金が行なえるようにすれば、搬
送系、出金繰出し系の構成が著しく簡略化することがで
きることに着目した。このように正,逆転させることに
より搬入,搬出するようにしたものとして特公昭64−
5356号公報に示されるものがある。
【0007】しかるに上記公報に記載の技術は、出金時
の出金リジェクト紙幣は出金すべき紙幣と一緒に出金口
へ送られ、正規の出金紙幣も出金リジェクト紙幣も共に
リジェクト部(出金口の下部)へ排出したのち再度出金
繰出しするものであり、また入金時における入金紙幣の
一時保留機能はない。さらに収納部は機体の背部にあっ
て機体前面側への引出しができない構造である。それ故
この機械では、前述の,の問題点の解決はできな
い。
【0008】本発明はこれに鑑み、上記従来技術が有す
る利点はそのままに従来技術の問題点をすべて解消する
ことができる循環式紙幣入出金機を提供すること、換言
すれば、入金口からの入金繰込み紙幣の識別と出金紙
幣の識別とを共通の紙幣送込み搬送通路により識別する
ことができること、入金口と出金口とを別々とし、入
金紙幣繰込み中の入金リジェクト紙幣を機械操作者が出
金口から何時でも取出して確認することができること、
出金時は紙幣送込み搬送通路で出金不適正紙幣をチェ
ックして出金リジェクト紙幣としてリジェクトし、出金
口へは送らないこと、紙幣搬送通路の通路構成の簡略
化を図ること、入金一時保留紙幣の自動返却ができる
こと、各種類別収納部を機体前面側から直接機体に対
して装着および取出しができるようにし、各種類別収納
部の機体に対する装着や取り出しをやりやすくするこ
と、の6項目の課題をすべて解決することのできる循環
式紙幣入出金機を提供することを第1の目的とする。
【0009】また、この種の循環式紙幣入出金機を使用
する銀行等の金融機関においては、業務終業時に種類別
収納部をすべて機体から抜きとって精算管理所へ回収
し、翌日の業務始業時には精算管理所においてそれらの
収納部のうち出金に使用する収納部については紙幣の補
充を行なったのち他の収納部も含めすべての収納部を精
算管理所から機体の置かれている処へ持参して装着する
ようになっている。ところがこうした補充・回収方法を
望む金融機関ばかりではない。特に出金に使用する収納
部が多いと運搬する収納部の数が多くなり、運搬作業が
大変な作業となる。そこで終業時には複数の収納部の紙
幣を一個の一括収納部へ回収収納せしめ、この一括収納
部のみを機体から抜きとって精算管理所へ運搬して回収
し、翌日の始業時にはその一括収納部に出金用の紙幣を
複数金種分収納せしめて機体の処まで運び、この一括収
納部を機体に装着して機体内の出金用の各収納部へ補充
せしめるといった補充・回収方法を望む金融機関もあ
る。
【0010】このした要望に応えるためには「一括収
納部を設け、これを機体前面側から直接機体に対して装
着や取出しができるようにすること」という課題を解決
する必要があり、この場合でも保守・点検等のやりやす
さの点から前述の各種類別収納部を機体前面側から直
接機体に対して装着や取出しができるようにし、各種類
別収納部の機体に対する装着や取り出しをやりやすくす
ることの課題の解決も望まれる。
【0011】それ故、前述の〜のすべての課題を解
決した循環式紙幣入出金機を提供することを第2の目的
とする。
【0012】また循環式紙幣入出金機を製造・販売する
メーカーの立場からすると「種類別収納部をすべて機体
から抜きとって回収する方式の機械」と「一括収納部の
みを機体から抜きとって回収する方式の機械」を金融機
関の要望に合わせて製造・販売することは、製造面、管
理面で多大の煩雑さと手間を要する。そこで「両方式
を切換えにより一台の機械で可能にしたい」という課題
が生まれ、前述の〜のすべての課題を解決した循環
式紙幣入出金機を提供することを第3の目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記従来の技術が有する
問題点を解決し、第1の目的を達成する手段が〔請求項
1〕に記載の発明であり、この発明は、機体前面上部域
に設けられ繰込み手段により入金紙幣を1枚ずつ機体内
へ繰込む入金口と、この入金口より上方位置に設けら
れ、出金紙幣中の出金適正紙幣および入金紙幣中の入金
リジェクト紙幣としての入金不適正紙幣を受収する出金
口と、前記入金口から機体の背部方向へ入金紙幣を搬送
するとともに途中に識別部が設けられた紙幣送込み搬送
通路と、機体前面の入金口より下方域に上下に複数段に
形成される装着口と、各々の装着口に機体前面から背部
方向に向けて個々に挿入可能とされ、出金用紙幣を背部
方向へ押圧して立位整列姿勢に保持する金種別紙幣収納
部を各々有する複数個の金種別収納カセットと、前記紙
幣送込み搬送通路の前記識別部より前記入金口に対し後
方位置から、前記紙幣送込み搬送通路の前記識別部設置
域より下方に設けられる複数個の金種別収納カセットの
背部域に向けて設けられ、前記紙幣送込み搬送通路から
送り込まれる入金適正紙幣中の出金適正紙幣を金種別に
区分する紙幣区分通路と、この紙幣区分通路に接続され
るとともに各金種別収納カセットの金種別紙幣収納部に
臨んで設けられ、金種別に紙幣の繰込みおよび繰出しを
行なう金種別繰込み・繰出し機構と、この金種別繰込み
・繰出し機構により繰出すべき収納紙幣と前記金種別繰
込み・繰出し機構との間に一時的に紙幣の一時保留空間
を形成する金種別一時保留空間形成機構と、入金承認時
に一時保留紙幣を収納せしめる金種別収納作動機構と、
前記紙幣送込み搬送通路における前記識別部より入金口
に対する後方位置からもしくは紙幣区分通路から上方へ
向かい、前記紙幣送込み搬送通路の上部を通って前記出
金口へ紙幣を送る入金リジェクト紙幣搬送路と、前記紙
幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対し前方
位置から上方へ分岐し、出金紙幣中の出金適正紙幣を前
記出金口へ送る出金紙幣送出路と、前記紙幣送込み搬送
通路における識別部より入金口に対する前方位置から分
岐され、出金紙幣中の出金不適正紙幣を出金リジェクト
紙幣として紙幣送込み搬送通路の下方向へ分岐する出金
リジェクト紙幣分岐手段と、この分岐手段により分岐さ
れた出金リジェクト紙幣を収納する出金リジェクト紙幣
収納部と、紙幣送込み搬送通路、紙幣区分通路の各搬送
手段および金種別繰込み・繰出し機構群を、入金モード
における入金紙幣繰込み時には順方向に、入金モードに
おける入金紙幣返却時および出金モード時には逆方向に
駆動させる搬送駆動制御部とを具備するものである。
【0014】ところでこの循環式紙幣入出金機は、設置
場所、稼動時間帯等によって入金紙幣量が出金紙幣量よ
り極端に多くなることがある。これに対処するために
は、入金紙幣を受入れる金種別収納カセットの紙幣収納
量を増やせばよいが、こうすると機械が大型化する。そ
こで入金紙幣を受入れる金種別収納カセットのいずれか
の紙幣収納量が満杯になると機械をダウンさせるように
する方法も考えられるが、機械を作動状態に戻すまでに
時間がかかり、業務遅滞に陥ってしまう。
【0015】〔請求項2〕に記載の発明は〔請求項1〕
の発明において上記の問題点を解決したもので、前記搬
送駆動制御部が、入金紙幣中の識別不能紙幣および入金
オーバーフロー紙幣を前記入金リジェクト紙幣搬送路を
通じ入金リジェクト紙幣として出金口へ送るように駆動
制御するようにしたものである。
【0016】また〔請求項1〕に記載の発明において、
出金リジェクト紙幣収納部を機械に内蔵する構造にする
と、各金種別カセットの運搬時にこの出金リジェクト紙
幣収納部内の出金リジェクト紙幣を取り出して各金種別
カセットと一緒に運搬することになり、運搬者が盗んだ
り紛失したりすることが発生する。そこでこの出金リジ
ェクト紙幣収納部を専用カセットにすればよいが、これ
によると運搬するカセット数が増え、運搬が容易でなく
なる。
【0017】〔請求項3〕に記載の発明は〔請求項1〕
の発明において上記の問題点を解決したものであり、前
記複数個の金種別収納カセットのうち最上段の金種別収
納カセットの金種別紙幣収納部の前面側域に前記出金リ
ジェクト紙幣収納部を形成したものである。
【0018】また〔請求項4〕に記載の発明は、〔請求
項1〕の発明において、前記紙幣送込み搬送通路が、前
記識別部より入金口に対する後方位置に表裏反転合流通
路部を有し、この表裏反転合流通路部の末端を前記紙幣
区分通路に接続したものである。すなわち金種別カセッ
トへ収納させる紙幣の表裏を揃えて収納するようにし、
その結果出金口へ送り出される出金紙幣は表裏の向きが
揃った状態となり、その出金紙幣を受取る利用者に好印
象を与えるようにしたものである。
【0019】ところで〔請求項1〕において、金種別繰
込み・繰出し機構は紙幣の繰出し時(逆方向駆動時)に
確実に紙幣を1枚ずつ繰出す機能を有するだけでなく、
紙幣の繰込み時(順方向駆動時)は繰込み済紙幣の後端
縁と繰込み中の紙幣の先端縁の衝突を防ぎ、繰込み順に
紙幣を整列集積させる機能が必要である。そのためには
紙幣端縁衝突防止手段が必要であるが、この手段が紙幣
の繰出しに障害を及ぼさないことが要求される。
【0020】こうした要求に応えたものが〔請求項5〕
に記載の発明であり、〔請求項1〕の発明において、金
種別繰込み・繰出し機構が、キッカローラと、フィード
ローラと、ゲート部材と、フィードローラおよびゲート
部材の設けられる一時保留空間入口部の繰込み紙幣搬送
域と交差状態の待機位置で帯動される自由変形可能な無
端ベルトとを具備したものである。
【0021】また従来の技術が有する問題点を解決し、
第2の目的を達成する手段が〔請求項6〕に記載の発明
であり、この発明は、機体前面上部域に設けられ繰込み
手段により入金紙幣を1枚ずつ機体内へ繰込む入金口
と、この入金口より上方位置に設けられ、出金紙幣中の
出金適正紙幣および入金紙幣中の入金リジェクト紙幣と
しての入金不適正紙幣を受収する出金口と、前記入金口
から機体の背部方向へ入金紙幣を搬送するとともに途中
に識別部が設けられた紙幣送込み搬送通路と、機体前面
の入金口より下方域に上下に複数段に形成される装着口
と、各々の装着口に機体前面から背部方向に向けて個々
に挿入可能とされ、紙幣を背部方向へ押圧して立位整列
姿勢に保持する紙幣収納部を各々有し、そのうちの一つ
は紙幣のカセット補充、カセット回収、入金適正紙幣中
の出金不適正紙幣の収納を行なう一括収納カセットと
し、他は金種別に出金紙幣を収納する金種別収納カセッ
トとしてなる複数個の収納カセットと、前記紙幣送込み
搬送通路の前記識別部より前記入金口に対し後方位置か
ら、前記紙幣送込み搬送通路の前記識別部設置域より下
方に設けられる複数個の金種別収納カセットの背部域に
向けて設けられ、前記紙幣送込み搬送通路から送り込ま
れる入金適正紙幣中の出金適正紙幣を金種別に区分する
紙幣区分通路と、この紙幣区分通路に接続されるととも
に各金種別収納カセットの金種別紙幣収納部に臨んで設
けられ、金種別に紙幣の繰込みおよび繰出しを行なう金
種別繰込み・繰出し機構と、この金種別繰込み・繰出し
機構により繰出すべき収納紙幣と前記金種別繰込み・繰
出し機構との間に一時的に紙幣の一時保留空間を形成す
る金種別一時保留空間形成機構と、入金承認時に一時保
留紙幣を収納せしめる金種別収納作動機構と、前記紙幣
送込み搬送通路における識別部より入金口に対する後方
位置から分岐され、入金適正紙幣中の出金不適正紙幣を
出金不使用紙幣として分岐して搬送する出金不使用紙幣
分岐通路と、出金不使用紙幣分岐通路に接続されるとと
もに一括収納カセットの一括収納紙幣収納部に臨んで設
けられ、紙幣の繰込みおよび繰出しを行なう一括収納紙
幣用繰込み・繰出し機構と、一括収納紙幣収納部の収納
紙幣と一括収納紙幣用繰込み・繰出し機構との間に一時
的に紙幣の一時保留空間を形成せしめる一括収納紙幣用
一時保留空間形成機構と、入金承認時に一括一時保留紙
幣を収納せしめる一括収納紙幣用収納作動機構と、前記
紙幣送込み搬送通路における前記識別部より入金口に対
する後方位置から上方へ向かい、前記紙幣送込み搬送通
路の上部を通って前記出金口へ紙幣を送る入金リジェク
ト紙幣搬送路と、前記紙幣送込み搬送通路における識別
部より入金口に対し前方位置から上方へ分岐し、出金紙
幣中の出金適正紙幣を前記出金口へ送る出金紙幣送出路
と、前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口
に対する前方位置から分岐され出金紙幣中の出金不適正
紙幣を出金リジェクト紙幣として紙幣送込み搬送通路の
下方向へ分岐する出金リジェクト紙幣分岐手段と、この
分岐手段により分岐された出金リジェクト紙幣を収納す
る出金リジェクト紙幣収納部と、入金モードにおける入
金紙幣繰込み時、入金モードにおける入金紙幣返却時、
出金モード時、カセット補充モード時、カセット回収モ
ード時に、各モードにあわせて紙幣送込み搬送通路、紙
幣区分通路、出金不使用紙幣分岐通路の各搬送手段およ
び一括収納紙幣用繰込み・繰出し機構ならびに各金種別
繰込み・繰出し機構を順方向または逆方向に駆動させる
搬送駆動制御部と、入金リジェクト紙幣搬送路と、出金
不使用紙幣分岐通路、紙幣送込み搬送通路における入金
口に対する入金リジェクト紙幣搬送路の分岐位置より後
方位置のいずれかとを接続し、カセット補充モード時お
よびカセット回収モード時に紙幣の順方向および逆方向
のバイパス搬送を可能とするバイパス通路とを具備する
ものである。
【0022】また〔請求項6〕に記載の発明において、
出金リジェクト紙幣収納部を機械に内蔵する構造にする
と、一括収納カセットの引抜き時にこの出金リジェクト
紙幣収納部内の出金リジェクト紙幣を取り出して一括収
納カセットと一緒に運搬することになり、運搬者が盗ん
だり紛失したりすることが発生する。そこでこの出金リ
ジェクト紙幣収納部を専用カセットにすればよいが、こ
うすると運搬するカセット数が増え、運搬が容易でなく
なる。
【0023】〔請求項7〕に記載の発明は、〔請求項
6〕の発明において上記の問題点を解決したものであ
り、特に複数個の収納カセットのうち紙幣一括収納カセ
ットを最上段に配置させるとともにそのカセットの前面
側域に前記出金リジェクト紙幣収納部を形成し、前記バ
イパス通路は、紙幣送込み搬送通路における入金口に対
する入金リジェクト紙幣搬送路の分岐位置より後方位置
と入金リジェクト紙幣搬送路とを接続することにより解
決したものである。
【0024】また〔請求項1〕または〔請求項6〕に記
載の発明において、金種別一時保留空間形成機構と金種
別収納作動機構を別々に設けたり、一括収納紙幣用一時
保留空間形成機構と一括収納紙幣用収納作動機構を別々
に設けると機械が非常に大型で複雑となる。この問題を
解決したものが〔請求項8〕に記載の発明で、金種別一
時保留空間形成機構は金種別収納作動機構と共用とし、
また一括収納紙幣用一時保留空間形成機構は一括収納紙
幣用収納作動機構と共用としたものである。
【0025】ところで〔請求項6〕の発明において、金
種別繰込み・繰出し機構および一括収納紙幣用繰込み・
繰出し機構は、紙幣の繰出し時(逆方向駆動時)に確実
に紙幣を1枚ずつ繰出す機能を有するだけでなく、紙幣
の繰込み時(順方向駆動時)は、繰込み済紙幣の後端縁
と繰込み中の紙幣の先端縁の衝突を防ぎ繰込み順に紙幣
を整列集積させる機能が必要である。そのためには紙幣
端縁衝突防止手段が必要であるが、この手段が紙幣の繰
出しに障害を及ぼさないことが要求される。
【0026】こうした要求に応えたものが〔請求項9〕
に記載の発明であり、〔請求項6〕の発明において、金
種別繰込み・繰出し機構および一括収納紙幣用繰込み・
繰出し機構の各々が、キッカローラと、フィードローラ
と、ゲート部材と、フィードローラおよびゲート部材の
設けられる一時保留空間入口部の繰込み紙幣搬送域と交
差状態の待機位置で帯動される自由変形可能な無端ベル
トとを具備したものである。
【0027】また〔請求項10〕に記載の発明は〔請求
項7〕の発明において、前記紙幣送込み搬送通路が、前
記識別部より入金口に対する後方位置に表裏反転合流通
路部を有し、この表裏反転合流通路部の末端を前記紙幣
区分通路に接続してなり、前記バイパス通路は前記表裏
反転合流通路部の前記識別部側域と入金リジェクト紙幣
搬送路とを接続してなるものであり、金種別カセットへ
収納される紙幣の表裏を揃えて収納するようにし、その
結果、出金口へ送り出される出金紙幣は表裏の向きが揃
った状態となり、その出金紙幣を受取る利用者に好印象
を与えるようにしたものである。
【0028】また従来の技術が有する問題点を解決し、
第3の目的を達成する手段が〔請求項11〕に記載の発
明で、この発明は、機体前面上部域に設けられ繰込み手
段により入金紙幣を一枚ずつ機体内へ繰込む入金口と、
この入金口より上方位置に設けられ、出金紙幣中の出金
適正紙幣および入金紙幣中の入金リジェクト紙幣として
の入金不適正紙幣を受収する出金口と、前記入金口から
機体の背部方向へ入金紙幣を搬送するとともに途中に識
別部が設けられた紙幣送込み搬送通路と、機体前面の入
金口より下方域に上下に複数段に形成される装着口であ
って、各々の装着口は紙幣を背部方向へ押圧して立位整
列姿勢に保持する紙幣収納部を各々有する各収納カセッ
トが機体前面から背部方向に向けて個々に挿入可能とさ
れ、それらのうちの最上段の装着口は、紙幣のカセット
補充、カセット回収、入金適正紙幣中の出金不適正紙幣
の収納を行なう一括収納カセットまたは金種別出金紙幣
を収納する金種別収納カセットが選択的に装着され、他
の装着口は金種別出金紙幣を収納する金種別収納カセッ
トが装着されてなる装着口と、前記紙幣送込み搬送通路
の前記識別部より前記入金口に対し後方位置から、前記
紙幣送込み搬送通路の前記識別部設置域より下方に設け
られる複数個の収納カセットの背部域に向けて設けら
れ、かつ前記紙幣送込み搬送通路から送り込まれる入金
適正紙幣中の出金適正紙幣を金種混合状態で搬送して紙
幣の区分を行なう紙幣区分通路部と、区分された金種紙
幣を搬送する分岐通路とを有してなる紙幣区分通路と、
前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対
する後方位置から分岐され、入金適正紙幣中の出金不適
正紙幣を出金不使用紙幣として分岐して搬送し、その搬
送途中位置に前記最上段の装着口に挿入される収納カセ
ットに対応する分岐通路の末端が接続された出金不使用
紙幣分岐通路と、出金不使用紙幣分岐通路および前記分
岐通路に各々接続されるとともに各収納カセットの紙幣
収納部に臨んで各々設けられ、紙幣の繰込みおよび繰出
しを行なう繰込み・繰出し機構と、この繰込み・繰出し
機構により繰出すべき収納紙幣と前記繰込み・繰出し機
構との間に一時的に紙幣の一時保留空間を形成する一時
保留空間形成機構と、入金承認時に一時保留紙幣を収納
せしめる収納作動機構と、前記紙幣送込み搬送通路にお
ける前記識別部より入金口に対する後方位置から上方へ
向かい、前記紙幣送込み搬送通路の上部を通って前記出
金口へ紙幣を送る入金リジェクト紙幣搬送路と、前記紙
幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対し前方
位置から上方へ分岐し、出金紙幣中の出金適正紙幣を前
記出金口へ送る出金紙幣送出路と、前記紙幣送込み搬送
通路における識別部より入金口に対する前方位置から分
岐され、出金紙幣中の出金不適正紙幣を出金リジェクト
紙幣として紙幣送込み搬送通路の下方向へ分岐する出金
リジェクト紙幣分岐手段と、この分岐手段により分岐さ
れた出金リジェクト紙幣を収納する出金リジェクト紙幣
収納部と、最上段の装着口へ挿入される収納カセットを
一括収納カセットとして使用するか金種別カセットとし
て使用するかの切換を行なうカセット態様切換手段と、
カセット態様切換手段により一括収納カセット態様また
は金種別カセット態様への切換え状態において、入金モ
ードにおける入金紙幣繰込み時、入金モードにおける入
金紙幣返却時、出金モード時、カセット補充モード時、
カセット回収モード時に、各モードに合わせて紙幣送込
み搬送通路、紙幣区分通路、出金不使用紙幣分岐通路の
各搬送手段および各繰込み・繰出し機構を順方向または
逆方向に駆動させる搬送駆動制御部と、入金リジェクト
紙幣搬送路を、紙幣送込み搬送通路における入金口に対
する入金リジェクト紙幣搬送路の分岐位置より後方位置
と接続し、カセット補充モード時およびカセット回収モ
ード時に紙幣の順方向および逆方向のバイパス搬送を可
能とするバイパス通路とを具備してなるものである。
【0029】
【作用】請求項1〜請求項5および請求項8の発明にお
いては、入金モードにおける入金紙幣繰込み時には紙幣
送込み搬送通路、紙幣区分通路の各搬送手段および金種
別繰込み・繰出し機構群は順方向に駆動され、入金口に
堆積載置された紙幣が繰込み手段により1枚ずつ繰込ま
れ、紙幣送込み搬送通路を搬送されて識別部により金
種、真偽等がチェックされ、入金適正紙幣中の出金適正
紙幣は紙幣区分通路を通り、該当する金種の金種別繰込
み・繰出し機構を通じ、対応する金種別収納カセットの
金種別紙幣収納部に一時保留空間形成機構により一時的
に形成される一時保留部へ一時保留される。一方、入金
リジェクト紙幣は、紙幣送込み搬送通路から直接、ある
いは紙幣区分通路を経由して入金リジェクト紙幣搬送路
へ送り込まれて出金口へ返却される。入金モードにおけ
る入金承認時には、機械操作者により入金承認操作がな
され、その結果一時保留紙幣は金種別収納作動機構によ
り紙幣収納される。
【0030】入金モードにおける入金不承認時、すなわ
ち入金紙幣返却時には、機械操作者により入金不承認操
作がなされ、その結果紙幣送込み搬送通路、紙幣区分通
路の各搬送手段および繰出すべき金種の金種別繰込み・
繰出し機構が逆方向に駆動され、各一時保留紙幣を対応
する金種の金種別繰込み・繰出し機構を通じて繰出し、
紙幣区分通路、紙幣送込み搬送通路、出金紙幣送出路を
通じて出金口へ返却される。
【0031】また出金モード時には紙幣送込み搬送通
路、紙幣区分通路の各搬送手段、および繰出すべき金種
の金種別繰込み・繰出し機構が逆方向に駆動され、繰出
すべき金種の金種別収納部に収納された紙幣が1枚ずつ
繰出され、紙幣区分通路を通って紙幣送込み搬送通路へ
送り込まれ、この紙幣送込み搬送通路の識別部により出
金紙幣が出金適正紙幣か否か識別され、出金適正紙幣は
出金紙幣送出路を通じて出金口へ送出され、機械操作者
はこの出金口へ送出された所望金額の出金紙幣をこの出
金口から取り出せる。
【0032】紙幣送込み搬送通路の識別部において出金
不適正紙幣と識別された出金紙幣は出金リジェクト紙幣
として出金リジェクト紙幣分岐手段で分岐されて出金リ
ジェクト紙幣収納部へ収納される。
【0033】請求項6〜請求項10の発明においては、
入金モードにおける入金紙幣繰込み時には紙幣送込み搬
送通路、紙幣区分通路、出金不使用紙幣分岐通路の各搬
送手段および金種別繰込み・繰出し機構、一括収納紙幣
用繰込み・繰出し機構を順方向に駆動し、入金口に堆積
載置された紙幣が繰込み手段により1枚ずつ繰込まれ、
紙幣送込み搬送通路を搬送されて識別部により金種、真
偽等がチェックされ、入金紙幣が入金適正紙幣か否か、
また入金適正紙幣の中でも出金適正紙幣が否かが判断さ
れ、入金適正紙幣中の出金適正紙幣は紙幣区分通路を通
り、該当する金種の金種別繰込み・繰出し機構を通じ、
対応する金種別収納カセットの金種別紙幣収納部に一時
保留空間形成機構により一時的に形成される一時保留部
へ一時保留される。また入金適正紙幣のうち出金不適正
紙幣は出金不使用紙幣として出金不使用紙幣分岐通路を
通り、一括収納紙幣用一時保留空間形成機構により形成
される一時保留部へ一時保留される。
【0034】一方、入金不適正紙幣は入金リジェクト紙
幣として入金リジェクト紙幣搬送路へ送られ、出金口へ
返却される。
【0035】入金モードにおける入金承認時には、機械
操作者により入金承認操作がなされ、その結果、一時保
留紙幣は各金種別収納作動機構および一括収納紙幣用収
納作動機構により収納される。
【0036】入金モードにおける入金不承認時、すなわ
ち入金紙幣返却時には、機械操作者により入金不承認操
作がなされ、その結果紙幣送込み搬送通路、紙幣区分通
路、出金不使用紙幣分岐通路の各搬送手段および金種別
繰込み・繰出し機構、一括収納紙幣用繰込み・繰出し機
構を逆方向に駆動し、各一時保留紙幣を対応する金種の
金種別繰込み・繰出し機構および一括収納紙幣用繰込み
・繰出し機構を通じて繰出し、紙幣区分通路および出金
不使用紙幣分岐通路を通じて紙幣送込み搬送通路から出
金紙幣送出路を経由して出金口へ返却される。
【0037】また出金モード時は、紙幣送込み搬送通
路、紙幣区分通路、繰出すべき金種の繰込み・繰出し機
構が逆方向に駆動され、繰出すべき金種の金種別収納部
に収納された紙幣が1枚ずつ繰出され、紙幣区分通路か
ら紙幣送込み搬送通路へ送り込まれて識別部により出金
紙幣が出金適正紙幣か否か識別され、出金適正紙幣は出
金紙幣送出路から出金口へ送出され、機械操作者はこの
出金口へ送出された所望金額の出金紙幣をこの出金口か
ら取り出せる。
【0038】識別部において、出金不適正紙幣と識別さ
れた紙幣は出金リジェクト紙幣として出金リジェクト紙
幣分岐手段で分岐されて出金リジェクト紙幣収納部へ収
納される。
【0039】次に、カセット補充モード時およびカセッ
ト回収モード時の作用について述べる。
【0040】まず、入金リジェクト紙幣搬送路と出金不
使用紙幣分岐通路とをバイパス通路で接続する構成とし
た場合の作用を説明する。
【0041】その構成でのカセット補充モード時には、
紙幣送込み搬送通路における入金口に対する出金紙幣送
出路への分岐位置より後方域、つまり識別部配置域、紙
幣区分通路、入金リジェクト紙幣搬送路の各搬送手段、
金種別繰込み・繰出し機構が順方向に駆動され、紙幣送
込み搬送通路における入金口に対する出金紙幣送出路へ
の分岐位置より手前側域、出金不使用紙幣分岐通路、バ
イパス通路の各搬送手段および一括収納紙幣用送込み・
繰出し機構が逆方向駆動される。
【0042】その結果、紙幣一括収納カセット内の紙幣
は1枚ずつ繰出され、出金不使用紙幣分岐通路、バイパ
ス通路、入金リジェクト紙幣搬送路、出金紙幣送出路、
紙幣送込み搬送通路の識別部配置域を通り、補充に適正
な金種紙幣は紙幣区分通路、金種別繰込み・繰出し機構
を通じ、金種別収納カセットに収納される。また出金紙
幣送出路あるいは入金リジェクト紙幣搬送路のバイパス
通路合流位置より後流位置に搬送異常検知部が設けられ
る。そして補充に不適正な紙幣は、紙幣送込み搬送通路
の識別部を通過したあと入金リジェクト紙幣搬送路へ送
り込まれ、バイパス通路から送り込まれる識別前の補充
紙幣を合流する。識別不能紙幣が搬送異常検知部に至っ
た段階でその搬送異常が検知され、紙幣送込み搬送通路
の入金口に対する出金紙幣送出路への分岐位置より手前
側へ送られ、出金リジェクト紙幣収納部へ収納される。
また、識別不能紙幣とバイパス通路から送り込まれる識
別前の補充紙幣とが2枚重なり連鎖状態となることもあ
り、その場合は識別不能紙幣と識別前の補充紙幣の両方
が搬送異常検知部で搬送異常紙幣と判定されて出金リジ
ェクト紙幣収納部へ収納される。
【0043】またカセット回収モード時には、紙幣送込
み搬送通路、紙幣区分通路、出金紙幣送出路、入金リジ
ェクト紙幣搬送路の各搬送手段および金種別繰込み・繰
出し機構は逆方向駆動され、出金不使用紙幣分岐通路、
バイパス通路の各搬送手段および一括収納紙幣用繰込み
・繰出し機構は正方向駆動される。
【0044】その結果、各金種別収納カセット内の紙幣
は金種別繰込み・繰出し機構により1枚ずつ繰出され、
紙幣区分通路を通じて紙幣送込み搬送通路へ送り込まれ
て識別部で識別される。この識別部で識別された紙幣が
適正回収紙幣(金種識別された紙幣)の場合は、出金紙
幣送出路、入金リジェクト紙幣搬送路、バイパス通路、
出金不使用紙幣分岐通路を経由して、一括収納紙幣用繰
込み・繰出し機構により、紙幣一括収納カセットの一括
収納紙幣収納部へ収納される。ところで識別部で識別さ
れる紙幣が不適正回収紙幣(例えば識別不能紙幣)の場
合に、これも適正回収紙幣と同様に同じ搬送路を通して
紙幣一括収納カセットの一括収納紙幣収納部へ収納させ
る方法をとる場合と、紙幣送込み搬送通路から出金リジ
ェクト紙幣分岐手段を通じ出金リジェクト紙幣収納部へ
収納せしめる方法をとる場合とがある。
【0045】次に、入金リジェクト紙幣搬送路と紙幣送
込み搬送通路における入金口に対する入金リジェクト紙
幣搬送路の分岐位置より後方位置とをバイパス通路で接
続する構成とした場合の作用を説明する。
【0046】その構成でのカセット補充モード時には、
紙幣送込み搬送通路における入金口に対する出金紙幣送
出路の分岐位置より手前側の第一搬送路域、紙幣送込み
搬送通路における入金口に対する出金紙幣送出路への分
岐位置と入金リジェクト紙幣搬送路および出金不使用紙
幣分岐通路の各分岐位置のうち入金口に対する後側に位
置する分岐位置の間の第二搬送路域、出金紙幣送出路、
入金リジェクト紙幣搬送路、出金不使用紙幣分岐通路の
各搬送手段および一括収納紙幣用繰込み・繰出し機構を
逆方向駆動し、バイパス通路、紙幣区分通路、紙幣送込
み搬送通路の第二搬送路域および紙幣区分通路に接続さ
れる第三搬送路域の各搬送手段、金種別繰込み・繰出し
機構を順方向駆動する。
【0047】その結果、紙幣一括収納カセット内の紙幣
は1枚ずつ繰出され、出金不使用紙幣分岐通路、紙幣送
込み搬送通路における第二搬送路域へ送込まれ、識別部
で補充紙幣が識別される。補充に適正な金種紙幣は、出
金紙幣送出路、入金リジェクト紙幣搬送路、バイパス通
路、紙幣送込み搬送通路における第三搬送路域、紙幣区
分通路、金種別繰込み・繰出し機構を通じて各金種別収
納カセットへ収納される。また、識別部で補充に不適正
な紙幣は、紙幣送込み搬送通路の第二搬送路域から第一
搬送路域へ送られ、出金リジェクト紙幣収納部へ収納さ
れる。
【0048】また、カセット回収モード時には、紙幣送
込み搬送通路の第二搬送路域、出金不使用紙幣分岐通
路、出金紙幣送出路、入金リジェクト紙幣搬送路の各搬
送手段および一括収納紙幣用繰込み・繰出し機構を順方
向駆動し、バイパス通路、紙幣送込み搬送通路の第三搬
送路域、紙幣区分通路、金種別繰込み・繰出し機構を逆
方向駆動せしめる。
【0049】その結果、各金種別収納カセット内の紙幣
は紙幣区分通路、紙幣送込み搬送通路の第三搬送路域、
バイパス通路、入金リジェクト紙幣搬送路、出金紙幣送
出路を経て紙幣送込み搬送通路の第二搬送路域へ送込ま
れ、識別部で紙幣識別される。その識別時に金種識別可
能な回収適正紙幣か回収不適正な識別不能紙幣(2枚重
なり、斜行、連鎖等による識別不能な紙幣)かが判断さ
れる。この識別の結果、回収適正な紙幣は出金不使用紙
幣分岐通路、一括収納紙幣用繰込み・繰出し機構を通じ
て一括収納カセットの一括収納紙幣収納部へ収納され
る。
【0050】また、識別部で識別不能紙幣と判断された
紙幣についてリジェクトしない場合には、回収適正紙幣
と同じ搬送経路を通って一括収納カセットの一括収納紙
幣収納部へ収納される。
【0051】また、識別不能紙幣をリジェクトする場合
は、出金紙幣送出路あるいは入金リジェクト紙幣搬送路
のバイパス通路合流位置より後流位置に搬送異常検知部
を設ける。そして識別部で回収紙幣中に識別不能紙幣が
識別されると紙幣送込み搬送通路の第二搬送路域から入
金リジェクト紙幣搬送路へ送り込まれ、バイパス通路か
ら送り込まれる識別前の回収紙幣と合流する。識別不能
紙幣が搬送異常検知部に至った段階でその搬送異常が検
知され、紙幣送込み搬送通路の第一搬送路域へ送られ、
出金リジェクト紙幣収納部へ収納される。また識別不能
紙幣とバイパス通路から送り込まれる識別前の回収紙幣
とが2枚重なり状態とか連鎖状態となることもあり、そ
の場合は識別不能紙幣と識別前の回収紙幣の両方が搬送
異常検知部で搬送異常紙幣と判断され、出金リジェクト
紙幣収納部へ送られる。
【0052】請求項11の発明については、まず最上段
の装着口に挿入される収納カセットが一括収納カセット
の場合の作用から説明する。
【0053】入金モードにおける入金紙幣送込み時には
紙幣送込み搬送通路、紙幣区分通路、出金不使用紙幣分
岐通路の各搬送手段および各繰込み・繰出し機構を順方
向に駆動し、入金口に堆積載置された紙幣が繰込み手段
により1枚ずつ繰込まれ、紙幣送込み搬送通路を搬送さ
れて識別部により金種、真偽等がチェックされ、入金紙
幣が入金適正紙幣か否か、入金適正紙幣の中でも出金適
正紙幣が否かが判断され、入金適正紙幣中の出金適正紙
幣は紙幣区分通路を通り、該当する金種の金種別繰込み
・繰出し機構を通じ、対応する金種別収納カセットの金
種別紙幣収納部に一時保留空間形成機構により一時的に
形成される一時保留部へ一時保留される。また入金適正
紙幣のうち出金不適正紙幣は出金不使用紙幣として出金
不使用紙幣分岐通路を通り、一括収納紙幣用一時保留空
間形成機構により形成される一時保留部へ一時保留され
る。
【0054】一方、入金不適正紙幣は入金リジェクト紙
幣として入金リジェクト紙幣搬送路へ送られ、出金口へ
返却される。
【0055】入金モードにおける入金承認時には、機械
操作者により入金承認操作がなされ、その結果、一時保
留紙幣は各収納作動機構により紙幣収納される。
【0056】入金モードにおける入金不承認時、すなわ
ち、入金紙幣返却時には、機械操作者により入金不承認
操作がなされ、その結果、紙幣送込み搬送通路、紙幣区
分通路、出金不使用紙幣分岐通路の各搬送手段および各
繰込み・繰出し機構を逆方向に駆動し、各一時保留紙幣
を対応する各繰込み・繰出し機構を通じて繰出し、紙幣
区分通路および出金不使用紙幣分岐通路を通じて紙幣送
込み搬送通路から出金紙幣送出路を経由して出金口へ返
却する。
【0057】また出金モード時は、紙幣送込み搬送通
路、紙幣区分通路、繰出すべき金種の繰込み・繰出し機
構が逆方向に駆動され、繰出すべき金種の金種別収納部
に収納された紙幣が1枚ずつ繰出され、紙幣区分通路か
ら紙幣送込み搬送通路へ送り込まれて識別部により出金
紙幣が出金適正紙幣か否か識別され、出金適正紙幣は出
金紙幣送出路から出金口へ送出され、機械操作者はこの
出金口へ送出された所望金額の出金紙幣をこの出金口か
ら取り出せる。識別部において、出金不適正紙幣と識別
された紙幣は、出金リジェクト紙幣として出金リジェク
ト紙幣分岐手段で分岐されて出金リジェクト紙幣収納部
へ収納される。
【0058】カセット補充モード時には、紙幣送込み搬
送通路における入金口に対する出金紙幣送出路への分岐
位置より手前側の第一搬送路域、紙幣送込み搬送通路に
おける入金口に対する出金紙幣送出路への分岐位置と入
金リジェクト紙幣搬送路および出金不使用紙幣分岐通路
の各分岐位置のうち入金口に対する後側に位置する分岐
位置の間の第二搬送路域、出金紙幣送出路、入金リジェ
クト紙幣搬送路、出金不使用紙幣分岐通路の各搬送手段
および一括収納紙幣用の繰込み・繰出し機構を逆方向駆
動し、バイパス通路、紙幣区分通路、紙幣送込み搬送通
路の第二搬送路域および紙幣区分通路に接続される第三
搬送路域の各搬送手段、金種別の繰込み・繰出し機構を
順方向駆動する。
【0059】その結果、紙幣一括収納カセット内の紙幣
は1枚ずつ繰出され、出金不使用紙幣分岐通路、紙幣送
込み搬送通路における第二搬送路域へ送り込まれ、識別
部で補充紙幣が識別される。補充に適正な金種紙幣は、
出金紙幣送出路、入金リジェクト紙幣搬送路、バイパス
通路、紙幣送込み搬送通路における第三搬送路域、紙幣
区分通路、金種別の繰込み・繰出し機構を通じて各金種
別収納カセットへ収納される。また識別部で補充に不適
正な紙幣は、紙幣送込み搬送通路の第二搬送路域から第
一搬送路域へ送られ、出金リジェクト紙幣収納部へ収納
される。
【0060】またカセット回収モード時には、紙幣送込
み搬送通路の第二搬送路域、出金不使用紙幣分岐通路、
出金紙幣送出路、入金リジェクト紙幣搬送路の各搬送手
段および一括収納紙幣用の繰込み・繰出し機構を順方向
駆動し、バイパス通路、紙幣送込み搬送通路の第三搬送
路域、紙幣区分通路、金種別の繰込み・繰出し機構を逆
方向駆動せしめる。その結果、各金種別収納カセット内
の紙幣は紙幣区分通路、紙幣送込み搬送通路の第三搬送
路域、バイパス通路、入金リジェクト紙幣搬送路、出金
紙幣送出路を経て紙幣送込み搬送通路の第二搬送路域へ
送り込まれ、識別部で紙幣識別される。その識別時に金
種識別可能な回収適正紙幣が回収不適正な識別不能紙幣
(2枚重なり、斜行、連鎖等による識別不能な紙幣)か
が判断される。この識別の結果、回収適正な紙幣は出金
不使用紙幣分岐通路、一括収納紙幣用の繰込み・繰出し
機構を通じて一括収納カセットの一括収納紙幣収納部へ
収納される。
【0061】また識別部で識別不能紙幣と判断された紙
幣についてリジェクトしない場合には、回収適正紙幣と
同じ搬送経路を通って一括収納カセットの一括収納紙幣
収納部へ収納される。
【0062】また、識別不能紙幣をリジェクトする場合
は、出金紙幣送出路あるいは入金リジェクト紙幣搬送路
のバイパス通路合流位置より後流位置に搬送異常検知部
を設ける。そして識別部で回収紙幣中に識別不能紙幣が
識別されると紙幣送込み搬送通路の第二搬送路域から入
金リジェクト紙幣搬送路へ送り込まれ、バイパス通路か
ら送り込まれる識別前の回収紙幣と合流する。識別不能
紙幣が搬送異常検知部に至った段階でその搬送異常が検
知され、紙幣送込み搬送通路の第一搬送路域へ送られ、
出金リジェクト紙幣収納部へ収納される。また識別不能
紙幣とバイパス通路から送り込まれる識別前の回収紙幣
とが2枚重なり状態とか連鎖状態となることもあり、そ
の場合は識別不能紙幣と識別前の回収紙幣の両方が搬送
異常検知部で搬送異常紙幣と判断され、出金リジェクト
紙幣収納部へ送られる。
【0063】次に最上段の装着口に装着される収納カセ
ットが金種別カセットの場合の作用を述べる。
【0064】入金モードにおける入金紙幣送込み時に
は、紙幣送込み搬送通路、紙幣区分通路の各搬送手段お
よび金種別の繰込み・繰出し機構群は順方向に駆動さ
れ、入金口に堆積載置された紙幣が繰込み手段により1
枚ずつ繰込まれ、紙幣送込み搬送通路を搬送されて識別
部により金種、真偽等がチェックされ、入金適正紙幣中
の出金適正紙幣は紙幣区分通路(最上段の金種別の収納
カセットについては紙幣区分通路の分岐通路から出金不
使用紙幣分岐通路)を経由して該当する金種の金種別繰
込み・繰出し機構を通じ、対応する金種別収納カセット
の金種別紙幣収納部に一時保留空間形成機構により一時
的に形成される一時保留部へ一時保留される。一方、入
金リジェクト紙幣は紙幣送込み搬送通路から入金リジェ
クト紙幣搬送路へ送り込まれて出金口へ返却される。入
金モードにおける入金承認時には、機械操作者により入
金承認操作がなされ、その結果、一時保留紙幣は各収納
作動機構により紙幣収納される。
【0065】入金モードにおける入金不承認時、すなわ
ち入金紙幣返却時には、機械操作者により入金不承認操
作がなされ、その結果紙幣送込み搬送通路、紙幣区分通
路の各搬送手段および繰出すべき金種の繰込み・繰出し
機構が逆方向に駆動され、各一時保留紙幣を対応する金
種の繰込み・繰出し機構を通じて繰出し、紙幣区分通
路、紙幣送込み搬送通路、出金紙幣送出路を通じて出金
口へ返却される(なお最上段の収納カセットの一時保留
紙幣の返却については出金不使用紙幣分岐通路から直接
紙幣送込み搬送通路へ送込むようにしてもよい)。
【0066】また出金モード時には、紙幣送込み搬送通
路、紙幣区分通路の各搬送手段および繰出すべき金種の
繰込み・繰出し機構が逆方向に駆動され、繰出すべき金
種の金種別収納部に収納された紙幣が1枚ずつ繰出さ
れ、紙幣区分通路を通って紙幣送込み搬送通路へ送り込
まれる(なお最上段の収納カセットの紙幣については出
金不使用紙幣分岐通路から直接紙幣送込み搬送通路へ送
り込むようにしてもよい)。
【0067】この紙幣送込み搬送通路の識別部により出
金紙幣が出金適正紙幣か否か識別され、出金適正紙幣は
出金紙幣送出路を通じて出金口へ送出され、機械操作者
はこの出金口へ送出された所望金額の出金紙幣をこの出
金口から取り出せる。
【0068】紙幣送込み搬送通路の識別部において出金
不適正紙幣と識別された出金紙幣は、出金リジェクト紙
幣として出金リジェクト紙幣分岐手段で分岐されて出金
リジェクト紙幣収納部へ収納される。
【0069】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
説明する。図1〜図12は本発明の第一の実施例を示す
ものであり、特に図1は本発明の第一実施例の外観を示
し、図2は内部構造の略示断面を示すもので、その機体
1は正面形状が縦長矩形状で奥行きのある箱形をなし、
その前面上方部は凹状に窪み、その内部が入金口2とさ
れ、その上方位置に出金口3が設けられている。この入
金口2の一側部の上面部分には操作部4が配設されてい
る。
【0070】機体1の前面1aには、上下方向に複数
(図では3個)の装着口1cが形成され、この各装着口
1c,1c,1cへ装着された各収納カセット51 ,5
2 ,53 が配列されており、これらの収納カセット
1 ,52 ,53 は引出し形態に形成されて機体1に対
し機体前面側から背部方向(後方)への挿入と機体前面
側(前方)への引出しが可能なように設けられ、引出し
やすくするため収納カセット51 ,52 ,53 の端面に
取手6,6,6が取付けられている。
【0071】これらの収納カセット51 ,52 ,53
すべて金種別出金紙幣の収納カセットで、上段から下段
に向けて一万円紙幣、五千円紙幣、千円紙幣が各々収納
される。
【0072】機体1の前面上部に設けられる入金口2
は、紙幣Pを堆積状態にセットするようになっており、
その底部2aにはキッカローラ7、フィードローラ8、
このフィードローラ8の上部に対設される一方向(紙幣
の繰出し方向と反対の方向)のみ回転可能なゲートロー
ラ9とで構成される繰込み手段10が設けられ、キッカ
ローラ7により最下位の紙幣Pをけり出し、フィードロ
ーラ8とゲートローラ9との間で形成されるゲート間隙
により1枚のみに分離して紙幣Pを1枚ずつ繰込むよう
になっている。前記フィードローラ8、キッカローラ7
は周面に滑面と摩擦面を持ち、相互に同期して1回転さ
れ、この1回転で1枚の紙幣を繰出すようになってい
る。
【0073】上記繰込み手段10に続いて機体1の背部
方向へ延びる紙幣送込み搬送通路11が配設され、この
紙幣送込み搬送通路11の途中には紙幣送込み搬送通路
11の構成要素となって紙幣Pの金種、真偽、2枚重ね
等をチェックする識別部12が設けられている。この紙
幣送込み搬送通路11の搬送手段は上下対をなすローラ
群によって構成されている。
【0074】上記紙幣送込み搬送通路11の前記識別部
12より後方の位置から下方に向かい、前記収納カセッ
ト51 ,52 ,53 がおかれる高さ位置にわたって延び
る紙幣区分通路13、および上記紙幣送込み搬送通路1
1の識別部12より後方の位置から上方へ向かい、前記
識別部12の上部を通って前記出金口3へ向かう入金リ
ジェクト紙幣搬送路14が設けられ、この搬送路14は
出金口3の一部を構成する放出紙幣収納部15へ紙幣P
を送り込むようになっている。また前記識別部12より
入金口2側には、上方に向けて分岐され紙幣を放出紙幣
収納部15へ送る出金紙幣送出路16および収納カセッ
ト51 の出金リジェクト紙幣収納部5′へ送る搬送路1
7が設けられている。なお放出紙幣収納部15の直前の
搬送域の搬送ローラ15a,15aは入金リジェクト紙
幣搬送路14からの紙幣と出金紙幣送出路16からの紙
幣の両方を受け入れる通路域にあり、放出紙幣収納部1
5内のローラ群と同期回転できるようモータM4 (後
述)で駆動するようになっている。またローラ15a,
15aの直後に収納空間を形成することも可能である。
それ故本実施例では、搬送ローラ15a,15aの搬送
域と放出紙幣の収納空間の両方を放出紙幣収納部5とし
て扱うことにする。
【0075】また上記各分岐部には分岐手段として切換
レバー18,19,20,21,221 ,222 がそれ
ぞれ図示しないソレノイドSD1 ,SD2 ,SD3 ,S
4-1 ,SD5-1 ,SD5-2 により進路が切換えられる
ようになっている。上記各搬送路は、対をなすローラと
対をなすベルトとの組合せによって構成されている。な
お後述する表裏反転合流通路機構25を接続する場合は
ソレノイドSD4-1 は省略してもよく、その代りにソレ
ノイドSD4-2 ,SD4-3 が加えられる。
【0076】前記紙幣区分通路13は紙幣区分通路部1
3aとその通路部13aから分岐する分岐通路231
232 ,233 からなり、各分岐通路231 ,232
233 は収納カセット51 ,52 ,53 の内端上部へ向
けて設けられている。また紙幣送込み搬送通路11の末
端には、その通路11の一部を構成し前記機体1の後部
に接合されるオプション形式の機体24内の表裏反転合
流通路機構25が連なるようになっている。この表裏反
転合流通路機構25自体は公知に属するもので、その入
口部に羽根車26とベルト27とを有し、反転、非反転
の指示により揺動して上記羽根車26の下側部位とベル
ト27との間に進入または退避して紙幣の先端を係止、
非係止するようソレノイドSD4-2 で動作されるレバー
28aがあり、また非反転通路29aと反転通路29
b、合流通路29cの各通路を有している。
【0077】なお合流通路29cの直前位置には、非反
転通路29a、反転通路29bを搬送される紙幣をガイ
ドするガイド部材28bが設けられており、このガイド
部材28bは図2において斜め左上方向へソレノイドS
4-3 により移動可能とされている。すなわち出金時に
合流部29cから送られてくる紙幣を確実に非反転通路
29aへ送り込むためにこのガイド部材28bが反転通
路28bを塞ぐ位置まで斜め左上方向へ上昇位置させる
わけである。
【0078】この表裏反転合流通路機構25が接続され
る場合は、切換レバー21は水平状態で固定され、ソレ
ノイドSD4-1 も取りつけない。その理由は、入金紙幣
も出金紙幣も表裏反転合流通路機構25を通過させて搬
送するようにしているためである。
【0079】そして図2において入金紙幣が識別部12
を通過して表裏反転合流通路機構25へ進入すると、羽
根車26の下面部位とベルト27とで右方へ送られ、識
別部12での識別結果が裏向き紙幣(反転すべき紙幣)
のときはソレノイドSD4-2が励磁されてレバー28a
が上方へ突出し、左方から進行してくる裏向き紙幣はレ
バー28aにその先端が突き当って進行が停止され、一
方その裏向き紙幣の後端は羽根車26の回転により羽根
車26の上面部位に移動され、その結果この羽根車26
の上面部位とそれに対向するローラとで挟持されて後端
が先端となって反転通路29bを送られ、ガイド部材2
8bの上面でガイドされて合流通路29cへ送り込ま
れ、その通路の末端から紙幣区分通路部13aの入口部
(切換レバー221 の設置位置)へ送り込まれる。また
識別部12が表向き紙幣(反転不要の紙幣)と識別した
ときはソレノイドSD4-2 は励磁されず、レバー28a
は搬送路から退避した下降位置にあり、表向き紙幣は水
平方向右方へ進み、さらに鋭角的にカーブして斜め左上
方へ進むよう非反転通路29aを送られ、ガイド部材2
8bの右側面でガイドされながら合流通路29cへ送り
込まれ、この通路29cから紙幣区分通路部13aへ送
り込まれる。なお表裏反転合流通路機構25へ進入した
紙幣は途中で反転通路29b、非反転通路29aに分か
れるが、進入する紙幣順序を保ちながら合流通路29c
へ送り込まれ、その後流側での紙幣区分が確実に行なえ
る。また入金返却紙幣あるいは出金紙幣は紙幣区分通路
13aの入口部(切換レバー221 の設置位置)から合
流通路29cへ送り込まれる。そのときガイド部材28
bはソレノイドSD4-3 の励磁により斜め左上方へ移動
して位置され、反転通路29bを塞いでおり、合流通路
29cから出る紙幣はガイド部材28bの右側面でガイ
ドされて非反転通路29aへ送り込まれ、斜め下右方へ
向かったあと鋭角的にカーブして左水平方向へ送られて
切換レバー20,21(切換レバー21は固定位置)間
を通って識別部12へ送られる。この例の場合は、紙幣
送込み搬送通路11は表裏反転合流通路機構25の通路
(29a,29b,29c)を含めたものによって構成
される。
【0080】なおこの例では切換レバー21を水平方向
に固定とし、ソレノイドSD4-1 を取り除いたものとし
たが、切換レバー21を揺動可能とし、ソレノイドSD
4-1をそのまま設け、入金紙幣返却時および出金時には
紙幣区分通路13aを垂直に上昇させて切換レバー21
で識別部12側へ左折させるようにしてもよいことはい
うまでもない。
【0081】次に前記収納カセット51 ,52 ,53
具体的実施例につき図3〜図11を参照して説明する。
【0082】図3はその一つの収納カセットを代表して
符号5で示す外観図で、扁平な箱状を有し、その内端面
5aから一側面5bにかけて蛇腹構造のシャッタ30が
上下のレール31にそって開動自在に設けられ、図3で
は収納カセット5の内端面5aが閉鎖された状態を示し
ている。なおシャッタ30は図示しないバネで閉塞方向
へ付勢されるが、32はこのシャッタ30を開放させる
ための突部で、機体1の装着口1cへ収納カセット5を
挿入したとき機体1側に固設の係合部33(図4)に係
合して収納カセット5の挿入動に対し相対的にシャッタ
30がスライドして収納カセット5の挿入完了時にその
内端面5aが全開状態となるように形成されている。
【0083】上記収納カセット5は、図6、図7に示す
ように、外枠34(収納カセット5に一体的に形成)
と、この外枠34の内部にそって嵌合される中間枠35
と、この中間枠35の内部にそって嵌合される内枠36
とを有し、外枠34と中間枠35、中間枠35と内枠3
6とは、いずれも長孔37,38とピン39,40との
嵌合により相互に機体1の前面1aに対する前後方向
(収納カセット5の長手方向)に摺動可能とされてお
り、中間枠35および内枠36はいずれもバネ41,4
2により外枠34に対し収納カセット5の内端面5a方
向へ付勢されている。そして内枠36内が収納部43と
される。
【0084】前記中間枠35の内端(内端面5aの側に
同じ)の底部44は延長されており、この底部44の両
側にはアーム45,45が立設されている。このアーム
45,45は、前記底部44の側縁の外側にそって立上
がる立杆部46と、この立杆部46の下端から直角に屈
曲し前記底板44の幅方向に延びる長孔47を有する水
平杆部48と、この水平杆部48の端部から直角に下方
に屈曲され収納カセット5の前後方向に延びる垂直面部
49とを有しており、前記長孔47に底部44のピン5
0,50が嵌合されてアーム45が底板44の裏面に保
持されるとともに底板44の幅方向にスライド自在とさ
れている。
【0085】上記立杆部46の上部には、平面よりみて
L形をなす規制部材51が固設され、左右のアーム4
5,45の規制部材51,51の一方の面51a,51
aにより収納紙幣の両端部の面を抑え、他方の面51
b,51bにより紙幣の両端を規制するようになってい
る。また上記底板44の先端部一側にはローラ52が軸
着されている。
【0086】前記内枠36の内端は図7のように端壁5
3により閉鎖され、その両側の側壁54,54の内端側
近傍域は一段低くなっていて前記規制部材51,51の
下端の下に入る高さとされており、前記端壁53には機
体1側に設けられる繰込み・繰出し手段55のキッカロ
ーラ56,56の周面の一部が嵌入する窓孔53a,5
3aが開口され、端壁53の上部には紙幣の繰出しを誘
導するガイド57,57が外方に湾曲するように突設さ
れている。
【0087】また内枠36の上部には基部が側壁54,
54に固定されて水平方向に延びる上面板58があり、
この上面板58の先端には前記ガイド57,57と協働
して紙幣を誘導するガイド59,59,59が上方へ湾
曲して突設されている。
【0088】機体1側には、前記アーム45,45間の
幅、すなわち規制部材51,51間の幅を拡縮する拡縮
機構が設けられている。この拡縮機構は、機体1に収納
カセット51 〜53 が装着されたのち内枠36、中間枠
35が背部方向へ突出(詳細は後述)された際に収納カ
セット51 〜53 の前記アーム45,45の垂直面部4
9,49間に位置する位置関係で左右のカム60,60
が揺動支点となる軸61,61に固着して設けられる。
この軸61,61の端部に固着のフォーク62,62に
はソレノイドSD6 のプランジャに連結されたアーム6
3bを固定した支軸63aから突出されるレバー63,
63がバネ62a,62aの付勢によってその上面から
当接している。ソレノイドSD6 は通常は非励磁で、そ
のときはアーム63bがバネ63dで付勢されてストッ
パ63cにより係止されており、支軸63aを中心に揺
動するレバー63,63も図4の位置にあり、各レバー
63,63にバネ62a,62aで付勢されて当接する
フォーク62,62を通じカム60,60は立位姿勢に
ある。内枠36、中間枠35が機体1の背部方向(後
方)へ突出されると垂直面部49,49は立位姿勢のカ
ム60,60の両外側に離反状態で位置されることにな
る。そのとき垂直面部49,49は水平杆部48,48
の長孔47,47の両側外端とピン50,50の係合に
よりその縮小方向位置が規制されているからである。ま
た規制部材51,51の面51b,51bは内枠36の
両側壁54,54の各内面と同一面となる位置におか
れ、紙幣の幅方向寸法よりやや大なる位置に位置され
る。ソレノイドSD6 が励磁されフォーク62,62を
通じて立位姿勢から傾斜姿勢に回動するカム60,60
により垂直面部49,49をバネ64(両垂直面部4
9,49間に張設)に抗して押圧することによりアーム
45,45間の間隔を広げ、規制部材51,51および
後述のスペーサー76,76が内枠36の両側壁54,
54より両外側へ位置される(この動作は一時保留紙幣
を収納するとき、すなわち一時保留紙幣を収納紙幣に加
えるときに行なわれる)。
【0089】また、ソレノイドSD6 が非励磁となって
フォーク62,62も水平姿勢になりカム60,60が
立位姿勢に位置することによりアーム45,45間の間
隔が狭まって前記規制部材51,51の面51b,51
b間の間隔が紙幣の幅方向寸法よりやや大なる元の位置
におかれるようになっている。
【0090】一方、規制部材51,51の前後移動機構
が設けられる。その移動機構は、モータM7 で回転され
るカム65と、そのカム65の周面にバネ67により常
時当接されるレバー66とからなり、カム65の最径小
カム面がレバー66と接触しているとき(このときがカ
ム65の定位置となる)には図5位置の前記中間枠35
のローラ52はレバー66から僅かの間隔をおいて位置
され、カム65が正転されるとレバー66でこのローラ
52が押され、バネ42の付勢に抗して中間枠35が移
動され、その結果アーム45,45および規制部材5
1,51が機体1の前面1a側(前方)へ移動され、カ
ム65の逆転によりアーム45,45および規制部材5
1,51が機体1の背面側(後方)へ移動される。これ
らの移動動作は、収納カセット51 〜53 内に一時保留
空間を形成する時と、一時保留空間内の一時保留紙幣が
増える都度一時保留空間を拡げる時と、一時保留紙幣返
却の時と、一時保留紙幣を収納させるためにアーム4
5,45および規制部材51,51が広げられたときに
これらアーム45,45とそれらに固定される規制部材
51,51、スペーサー76,76を端壁53側へ復帰
させる時に用いられる。
【0091】図8〜図11における符号68は、外枠3
4に対する中間枠35および内枠36のロック部材で、
外枠34にピン69により揺動可能に取付けられ、その
一端のロック部68aが中間枠35および内枠36の底
面に穿設された穴70,71に係脱自在とされており、
バネ72により係合方向へ付勢されている。SD7 はこ
のロック部材68のロックを解除するためのソレノイド
で、機体1側に設置され、収納カセット5の挿入時にソ
レノイドSD7 のプランジャ73が伸出してロック部材
68の他端をバネ72に抗して押すことによりロックを
解き、中間枠35および内枠36をバネ41,42によ
り機体1の後方(図8の右方)へ移動させるためのもの
である。
【0092】また内枠36の端壁53の下端域にはスト
ッパ53bが固定されており、中間枠35の機体1に対
する背部方向の端部がバネ42の付勢でストッパ53b
に当接している。そしてロック部材48のロックが解か
れると内枠36および中間枠35は図4位置から図5位
置へ一体的に移動し、内枠36の端壁53が後述の作動
アーム75に当って停止する。このときローラ52はレ
バー66との間に少許の間隙をおいて位置される。また
このとき、内枠36の端壁53のストッパ53bは中間
枠35の端部に当接状態にあり、そのとき規制部材5
1,51の面51a,51aは端壁53の内面より機体
1後方へ突出した位置関係にある。この位置関係をとる
理由は、次記による。一時保留紙幣を収納するために規
制部材51,51が内枠36の両側壁より外方へ広げら
れ、その広がり状態のまま背壁53方向へ移動されてス
トッパ53bによる中間枠35の端部の係止によりその
移動が停止され、この停止位置から規制部材51,51
が互いに接近する縮小方向へ移動する。この規制部材5
1,51の縮小方向移動の際に規制部材51,51が収
納紙幣に接触しないで縮小方向定位置に移動し得るよう
に考慮しているためである。
【0093】図4、図5における74は、図5位置の上
記中間枠35および内枠36を機体1前方へ移動させて
図4位置に戻し、前記ロック部材68に係合させるため
のベルトであり、モータM8 (実際は各カセット毎のモ
ータM8-1 〜M8-3 )で駆動される。このベルト74に
作動アーム75が固設され、図4において実線図示から
鎖線図示の間にわたり移動することにより内枠36の端
壁53が作動アーム75に押されて外枠34内に戻さ
れ、またストッパ53bおよびバネ42を通じて中間枠
35も内枠36と一体的に外枠34内に戻され、図4位
置に至るとロック部材68が穴70,71へ入り込み、
中間枠35、内枠36は図4位置にロックされるように
なっている。またその直後にモータM8 およびベルト7
4は逆転し、作動アーム75が図4の一点鎖線位置から
実線位置へ復帰したときベルト74は停止する。
【0094】さらに図6において76,76は、前記ア
ーム45,45の上部の規制部材51,51の面51
a,51aの外面に固着されたスペーサーで、一時保留
紙幣の繰出し時に収納部43内の収納紙幣にキッカロー
ラ56および後述のフィードローラ77,77が接触し
ないよう一時保留紙幣と収納紙幣との間に十分な間隔を
設けるためのものである。
【0095】前記繰込み・繰出し手段55は、図5に示
すように前述の左右一対のキッカローラ56と、その上
方位置であって前記端壁53のガイド57,57の間に
位置する左右一対のフィードローラ77と、この各フィ
ードローラ77に対設され、内枠36の上面板58のガ
イド59,59,59の間に位置されて矢印方向(紙幣
の繰出しとは反対方向)へのみ回転可能で該フィードロ
ーラ77との間に紙幣1枚のみ通すゲート間隙を作るゲ
ートローラ78と、各ゲートローラ78の両外側に近接
して一対設けられローラ79,80間に挟まれて無端回
動しその自由端が前記フィードローラ77の周面位置を
超えて延び前記ゲート間隙を通過する紙幣と交差する待
機位置におかれるルーズベルト81とで構成されてい
る。ローラ80はゲートローラ78の軸に対して軸方向
には規制され回転方向には自由に支持されており、駆動
ローラ79の正転または逆転駆動によりルーズベルト8
1を紙幣繰込み方向または紙幣繰出し方向に無端回動さ
せる。
【0096】このルーズベルト81を用いて紙幣の集積
を行なうことは特公昭57−33258号公報に開示の
ように公知であるが、本例はそのルーズベルト81をフ
ィードローラ77およびゲートローラ78等の繰込み・
繰出し手段55と組合せて用いた点に特徴がある。特に
紙幣の繰出し時は例えば図9においてルーズベルト8
1,81が実線図示状態で紙幣繰出し方向へ回転されて
紙幣の繰出しを助けるとともにその繰出し紙幣によって
ゲート間隙(フィードローラ77とゲートローラ78と
で形成)に対する繰出し方向へこのルーズベルト81,
81が姿勢変形(図9の一点鎖線)され、一方、このル
ーズベルト81,81は自身の回転によりその繰出し紙
幣の通過とともに図9実線位置に復帰して次の紙幣繰出
しに備える。またこのルーズベルト81,81は一時保
留紙幣の返却時において、その紙幣量が減少したときに
はその一時保留減少紙幣をフィードローラ77,77に
押圧する役目をする。すなわちスペーサー76,76の
間の部分には一時保留紙幣をキッカローラ56,56、
フィードローラ77,77へ直接押圧するものがなく、
一時保留紙幣はその両側上部をスペーサー76,76と
後述の押え板82,82により挟着することで一時保留
紙幣をその幅方向に緊張させ、その緊張力で一時保留紙
幣をキッカローラ56,56、フィードローラ76,7
6に押圧する。この一時保留紙幣量が多い場合はその緊
張力が保持されてさして支障がないが、一時保留紙幣量
が減少すると十分な緊張力が保ち難くなる。このように
枚数が少なくなった一時保留減少紙幣の繰出し時には前
述のルーズベルト81,81の紙幣収納部側のベルト部
位が一時保留減少紙幣の背部(図10において一時保留
紙幣の左側)へ位置され、ルーズベルト81,81によ
る押圧紙幣部位がフィードローラ77,77に押圧され
る。これによって一時保留紙幣が少なくなっても確実に
すべての一時保留紙幣がなくなるまで確実な紙幣繰出し
がなされる。
【0097】なおスペーサー76,76の紙幣押圧面の
幅(両スペーサー76,76の間隔方向の幅、すなわち
紙幣の繰出し幅方向の幅)を十分にとってフィードロー
ラ77,77の押圧域まで設けるようにしてもよい。そ
の場合はスペーサー76,76を完全に側壁54,54
の両外側へ退避させるには非常に大なる距離を移動させ
ねばならないばかりでなく大なる退避空間を側壁54,
54の両側に確保しておく必要がある。本例はその点を
考慮してスペーサー76,76の幅をできるだけ小さく
しているのである。なおスペーサー76,76の幅方向
寸法を十分にとってフィードローラ77,77の押圧域
までこのスペーサー76,76を設ける場合は、ルーズ
ベルト81,81は紙幣繰出し時には回動を停止させる
ようにしてもよい。その場合にはルーズベルト81,8
1は回動停止状態のまま繰出される紙幣で紙幣搬送面ま
で姿勢変形(図11の実線位置から一点鎖線位置へ変
形)され、繰出しがとぎれたり、あるいは繰出しが終了
すると元の姿勢(図11の実線位置)に復帰する。
【0098】また紙幣繰込み時はルーズベルト81,8
1は図10においてフィードローラ77,77の周面位
置を越えた実線位置の待機姿勢から繰込み紙幣先端で押
され、繰込み済紙幣の後端をこのルーズベルト部位で押
しのけながら繰込み紙幣とともに収納空間もしくは一時
保留空間へ入り込む。これによって繰込み済紙幣の後端
と繰込み紙幣先端の衝突を防ぎ、確実に繰込み紙幣を集
積させるのである。繰込み紙幣が繰込まれるとルーズベ
ルト81,81は自身の回動による移動によって紙幣間
から抜け出し、元の姿勢に復帰し、つぎの紙幣の繰込み
に備える。
【0099】図4、図5、図7において、押え板82,
82は、通常は機体1の図5の位置(スペーサー76,
76の紙幣押圧面から少許の間隙をおいた位置)に位置
しているが、一時保留紙幣繰出時にスペーサー76,7
6側へ移動して押え板82,82の紙幣押圧面と端壁5
3の内面とが同一面となる位置に停止され、スペーサー
76,76と押圧板82,82との間で一時保留紙幣を
押圧保持するようになっている。また図8において83
は収納部43内の収納紙幣P、および一時保留紙幣を押
圧する押圧部材で、内枠36の側壁内面に形成された後
方(図8の右方)へ下り傾斜するレール84に押圧部材
83の側部のローラが係合され、このローラを下方へ付
勢するバネ85の力で押圧部材83が機体1の後方(図
8の右方)へ移動する力を生じさせるようになってい
る。
【0100】各搬送系の駆動系は、図2および図12に
示すように、入金口2に設けられる繰込み手段10を駆
動するモータM1 と、紙幣送込み搬送通路11、入金リ
ジェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送出路16を駆動す
るモータM2 と、紙幣区分通路13(区分通路部13a
および各分岐通路231 〜233 )を駆動するとともに
各繰込み・繰出し手段55,55,55を各クラッチC
1 ,CL2 ,CL3を介して駆動するモータM3 と、
放出紙幣収納部15へ紙幣を送入するローラ群を駆動す
るとともに搬送路17のローラ17a,17bを駆動す
るモータM4 とを備え、また表裏反転合流通路機構25
を接続する場合には、同機構25を駆動するモータM5
も加えられる。これらのモータのうちモータM1 ,M4
は正転駆動のみとし、M2 ,M3 ,M5 は正逆駆動され
るものである。
【0101】また搬送時の通路切換用としてソレノイド
SD1 ,SD2 ,SD3 ,SD4-1,SD5-1 ,SD
5-2 が設けられ、表裏反転合流通路機構25が接続され
る場合はソレノイドSD4-1 をなくするとともにソレノ
イドSD4-2 ,SD4-3 が加わる。
【0102】また搬送系以外の駆動手段としては、入金
口2へ堆積載置された紙幣Pを繰込み手段10へ押圧す
る押板2bの移動を行なうモータM6 、各収納カセット
1,52 ,53 の中間枠35を移動させるモータM
7-1 ,M7-2 ,M7-3 、同様に各カセット51 〜53
とに設けられるベルト74の駆動用モータM8-1 ,M
8-2 ,M8-3 、垂直面部49,49の移動用ソレノイド
SD6-1 ,SD6-2 ,SD6-3 、ロック部材68のロッ
ク解除用ソレノイドSD7-1 ,SD7-2 ,SD7-3がそ
れぞれ設けられる。そしてこれらのモータおよびソレノ
イドが駆動制御部C2 に接続され、この駆動制御部C2
は全体制御部C1 に接続される。この全体制御部C
1 は、入金モード操作、入金承認操作、入金非承認操
作、出金モード操作、出金希望金額指定操作等の操作を
行なうめたの操作部4に接続されるとともに、識別部1
2および各収納カセット51 ,52 ,53 の収納紙幣量
の満杯を検知する満杯検知センサS1 ,S2 ,S3 に接
続される。
【0103】特に入金紙幣の繰込み時において満杯検知
センサS1 ,S2 ,S3 が満杯検知をしない場合は、識
別部12で金種識別された紙幣は各収納カセット51
2,53 へ送り込まれる。しかしいずれかの満杯検知
センサS1 〜S3 が紙幣の満杯を検知している場合に
は、識別部で金種識別された紙幣であっても入金リジェ
クト紙幣として出金口3へ返却されるように、識別部1
2の識別結果と満杯検知センサS1 〜S3 の検知結果に
基づき入金紙幣繰込み時のソレノイドSD3 ,SD4-1
の切換わりが制御されるのである。
【0104】次に上記実施例の作用につき図12に示す
制御ブロック図と併せて説明する。
【0105】まず「(A0 )収納カセット51 〜53
機体1への装填動作」から説明する。一万円、五千円、
千円の各紙幣を補充した収納カセット51 〜53 を図1
に示す機体1の前面1aの装着口1c,1c,1cへ挿
入すると、挿入開始時点で各収納カセット51 〜53
シャッタ30,30,30のロックが解除され、さらに
挿入すると装着口1c,1c,1cの内部に固定して設
けられている係合部33,33,33にシャッタ30,
30,30の突部32,32,32が当接し、収納カセ
ット51 〜53 の挿入にしたがってシャッタ30,3
0,30が開かれていく。
【0106】収納カセット51 〜53 が完全に挿入され
ると、機体1の前面1aは図1の状態となり、機体1に
装着された収納カセット51 〜53 は図4および図8に
実線で示す状態におかれ、ここでソレノイドSD7 (実
際はSD7-1 〜SD7-3 )に通電されるとプランジャ7
3が突出してロック部材68が図において時計方向に回
動し、そのロック部68aが中間枠35、内枠36の穴
70,71から抜け、中間枠35、内枠36はバネ4
2,41の作用を受けて機体1の背部方向(図8の右
方)へ突出移動する。内枠36の端壁53のストッパ5
3bは中間枠35の端部を係止しているので、内枠3
6、中間枠35ともに一体的に移動し、内枠36の端壁
53が定位置の作動アーム75に当ると、内枠36と中
間枠35はその位置で停止される。これにより内枠36
の端壁53の窓孔53a,53aにキッカローラ56,
56の一部が進入し、フィードローラ77,77はガイ
ド57,57間に位置し、ゲートローラ78,78とル
ーズベルト81,81はガイド59,59間に位置する
(図5図示および図8の鎖線図示)。
【0107】規制部材51,51およびスペーサー7
6,76の幅方向位置(内枠36の両側壁54,54間
方向)は通常は規制部材51,51の面51b,51b
が内枠36の両側壁54,54内面と同一面の位置にあ
り、また規制部材51,51の面51a,51aは、内
枠36の端壁53のストッパ53bが中間枠35の端部
を係止しているときは端壁53の内面より少許の間隔を
おく外方(図8の右方)に位置しており、その結果収納
紙幣群は一端面が端壁53内面に接し、他端面が押圧部
材83に接している。そのとき、面51a,51aは収
納紙幣群の一端面とは接触せず、間隔をおいて位置され
ている。
【0108】それ故、内枠36、中間枠35が図5図示
および図8の鎖線図示位置に位置されても、規制部材5
1,51の面51a,51aおよび面51b,51bは
内枠36の端壁53および両側壁54,54に対する位
置関係は変わらない。またそのとき、押え板82,82
は規制部材51,51に固定されるスペーサー76,7
6の紙幣押圧面に僅かの間隔をおいて位置されている。
またローラ52はレバー66とは少許の間隙を有する位
置にあり、またカム60,60は立位姿勢をとってお
り、垂直面部49,49とは間隔をおいて位置される。
以上が「(A0 )収納カセット51 〜53 の機体1への
装填動作」である。この状態で入金モード操作もしくは
出金モード操作をするのであるが、表裏反転合流通路機
構25が接続されない場合と接続される場合の両例があ
り、まず接続しない場合から説明する。
【0109】「(B0 )入金モード(表裏反転合流通路
機構25無)」について説明する。
【0110】入金口2の押板2bは通常は立位姿勢(図
2の一点鎖線図示位置)にあり、機械操作者は入金紙幣
を入金口2の底板2a上に揃えて集積し、入金スタート
釦を操作する。それによってモータM6 が正転し、押板
2bが水平姿勢となって入金紙幣の上面を押圧する。一
方、モータM7-1 〜M7-3 が正転してレバー66でロー
ラ52を押動し、各カセット51 〜53 の規制部材5
1,51およびスペーサー76,76が機体1の前方
(図8の左側)へ移動され、内枠36の端壁53内面と
スペーサー76,76の紙幣押圧面(端壁53の内面の
対向面)間に数枚の紙幣を繰込むことのできる一時保留
空間が形成され、モータM7-1 〜M7-3 はその位置で停
止してブレーキング状態となって保持される。
【0111】次にモータM2 ,M3 ,M4 が正転され
る。これにより紙幣送込み搬送通路11、入金リジェク
ト紙幣搬送路14、出金紙幣送出路16、紙幣区分通路
13(区分通路13aおよび各分岐通路231 〜2
3 )が順方向駆動される。一方各金種別のクラッチC
1 〜CL3 も接続状態となり、各金種別繰込み・繰出
し手段55,55,55が順方向駆動(紙幣繰込み方向
に駆動)される。
【0112】やや遅れてモータM1 が正転し、キッカロ
ーラ7、フィードローラ8が回転され、入金紙幣が1枚
ずつ繰出され、紙幣送込み搬送通路11を図2の右方へ
送られ、識別部12で真偽、金種、正損(正規の金種紙
幣であって出金に使用できる正券かそれとも正規の金種
紙幣ではあるが出金に使用できない損券か)、二枚重
ね、連鎖、斜行等がチェックされる。一方、各収納カセ
ット51 〜53 の挿入される機体1側には、図2におい
て一時保留空間形成時における押圧部材83の左方向極
限位置を検知することにより各収納部43内の紙幣の満
杯を検知する満杯検知センサS1 ,S2 ,S3 が設けら
れているが、この満杯検知センサS1 ,S2 ,S3 が満
杯を検知していない状態においては万円紙幣、五千円紙
幣、千円紙幣の正券紙幣が入金適正紙幣と判断され、ま
たいずれかの満杯センサS1 ,S2,S3 が満杯を検知
している場合はその満杯金種紙幣については例え正券紙
幣であっても入金オーバーフロー紙幣となり、入金不適
正紙幣、すなわち入金リジェクト紙幣として扱われる。
入金不適正紙幣、すなわち入金リジェクト紙幣(偽紙
幣、二枚重ね、連鎖、斜行の各紙幣、入金オーバーフロ
ー紙幣等)の場合は切換レバー20の切換えにより入金
リジェクト紙幣搬送路14へ送り込まれ、図2に示すよ
うにこの搬送路14内を上昇したあと左折され、放出紙
幣収納部15へ送り込まれる。このとき押板2bは入金
紙幣の上面に位置しており、入金リジェクト紙幣は自由
に放出紙幣収納部15から出金口3を通じて取り出せ
る。一方、識別部12と満杯検知部S1 〜S3 の検知結
果に基づいて入金適正紙幣と判断されると、切換レバー
21により図2の紙幣区分通路13へ送り込まれ、切換
レバー221 ,222 の切換えにより、対応する金種の
分岐通路231 〜233 へ送られ、金種毎の各繰込み・
繰出し手段55を通じて各金種別の収納部43に形成さ
れた一時保留空間へ収納される。また図12の全体制御
部C1 には識別部12の識別データにもとづき算出され
る金種毎の一時保留枚数を記憶する金種別一時保留枚数
記憶部(図示せず)があり、各記憶部に記憶される一時
保留枚数データに基づき駆動制御部C2 を介して一時保
留紙幣枚数の増加する金種のモータM7-1〜M7-3 が駆
動され、カム65、レバー66、ローラ52により対応
する金種の規制部材51,51およびスペーサー76,
76が図2の左方へ移動して一時保留空間が拡げられ、
常に数枚の紙幣の受け入れが可能な一時保留空間が形成
保持される。
【0113】このようにして各収納部43に形成された
各一時保留空間へ、入金口1に装填されたすべての入金
紙幣が繰込まれて一時保留される。入金口1には紙幣の
有無を検知する投受光センサ(図示せず)があり、この
投受光センサ(図示せず)が入金紙幣繰込中に紙幣無を
検知してから所定時間経過後(繰込まれた最後の紙幣が
一時保留空間または放出紙幣収納部15へ到達するに十
分な所定時間後)にモータM1 ,M2 ,M3 ,M4 が停
止される。この状態で入金承認、入金非承認の操作が可
能となる。
【0114】このときモータM6 は停止状態(入金紙幣
繰込み開始時にモータM6 が回転されて押板2bが紙幣
を押圧し水平姿勢になったのちはモータM6 は停止し、
この押板2bはバネ力で紙幣を押圧し、紙幣がなくなる
までそのバネ力で水平姿勢を保ちながら下降する。)の
ままであり、押板2bも水平姿勢のまま入金口2の底板
2a上部に位置されて放出紙幣収納部15は開放状態に
ある。
【0115】機械操作者は、放出紙幣収納部15へ放出
された入金リジェクト紙幣がある場合はその紙幣をとり
出し、機体1の前面1a上部に設けられる表示部の入金
金額を見て操作部4により入金承認または入金非承認の
釦操作を行なう。
【0116】〔(a) 入金承認釦操作〕がなされると、ソ
レノイドSD6-1 〜SD6-3 が励磁され、図6および図
8に示すカム60,60が立位姿勢から傾斜姿勢に回動
されて垂直面部49,49を押動し、規制部材51,5
1およびスペーサー76,76は内枠36の両側壁5
4,54より両側外方へ移動される。そのとき収納済紙
幣が押圧部材83で機体1の背部方向(図8の右方)へ
押動移動され、一時保留紙幣も一緒に端壁53の内面へ
押しつけられる。規制部材51,51およびスペーサー
76,76は、各モータM7-1 〜M7-3 の逆転によりカ
ム65が逆転し、カム65の最小径カム面がレバー66
に接触するまで回転、すなわちカム65が定位置まで回
転して停止する。内枠36および中間枠35は、ローラ
52がレバー66に当接しているので一体的に移動する
が、その移動途中で内枠36の端壁53が作動アーム7
5に当って停止し、中間枠35もストッパ53bを通じ
て内枠36と一体的にその位置で停止される。この時点
までソレノイドSD6-1 〜SD6-3 は励磁状態が保た
れ、規制部材51,51およびスペーサー76,76は
両側壁54,54の両側外方に位置し、その前後方向位
置は規制部材51,51の面51a,51aが図8にお
いて端壁53の内面より右方に位置しかつ押え板82,
82の紙幣押圧面(図8の左面)よりスペーサー76,
76の紙幣押圧面(図8の右面)がやや左方に位置す
る。その状態でソレノイドSD6-1 〜SD6-3 が非励磁
となり、カム60,60は立位姿勢となり、垂直面部4
9,49の押圧を解除する。その結果、規制部材51,
51およびスペーサー76,76は面51b,51bが
接近する幅方向に移動し、ピン50,50が長孔47,
47の外端で係止された位置で止まり、図5図示位置す
なわち図8鎖線図示位置に位置される。このときの規制
部材51,51の面51a,51aの機体1に対する前
後方向位置は、端壁53の内面より後方(図8の右方)
に位置し、また押え板82,82の紙幣押圧面(図8の
左面)とスペーサー76,76の紙幣押圧面(図8の右
面)との間にわずかの間隙がある。また規制部材51,
51の面51b,51bは側壁54,54の内面と同一
面の位置におかれる。
【0117】以上で規制部材51,51、スペーサー7
6,76は初期位置に戻されたことになり、一時保留紙
幣の収納動作がなされたことになる(一時保留紙幣自身
の収納動作は収納紙幣と合体された時点で終っている
が、機構自身の収納動作は規制部材51,51、スペー
サー76,76が初期位置へ復帰して収納動作の終了と
なる。)。
【0118】その直後にモータM6 が逆転し、押板2b
が上昇した後垂直姿勢になり、出金口3を閉塞する位置
に復帰する。
【0119】つぎに〔(b) 入金非承認の釦操作〕を行な
った場合について説明する。
【0120】入金非承認釦操作により、まず押え板8
2,82が図示しない移動機構により図10において左
方へ移動し、押え板82,82の紙幣押圧面(図10に
おける左面)が端壁53の内面と同一面に位置される。
その直後にモータM7-1 〜M7-3 が逆転し、カム65も
逆転されて定位置(カム65の最径小カム面がレバー6
6に接触する位置)まで回転したときモータM7-1 〜M
7-3 は停止する。規制部材51,51、スペーサー7
6,76はそのとき図10の右方へ動かされ、一時保留
紙幣がスペーサー76,76で押え板82,82に押し
つけられて締めつけられたときスペーサー76,76、
規制部材51,51は停止する。一時保留紙幣は押え板
82,82およびスペーサー76,76の各紙幣押圧面
間に挟着保持され、また収納紙幣は規制部材51,51
の面51a,51aと押圧部材83との間に押圧保持さ
れる。次にソレノイドSD2 ,SD4-1 が励磁され、切
換レバー19,21が切換えられて入金返却紙幣を出金
紙幣送出路16への送込み姿勢、識別部12への送込み
姿勢をとっており、このときソレノイドSD5-1 ,SD
5-2 は非励磁のままで、切換レバー221 ,222 は分
岐通路231 ,232 から送られてくる紙幣を紙幣区分
通路部13aへ送り込む姿勢をとっている。この状態で
モータM2 ,M3 が逆回転され、またモータM4 が正回
転する。
【0121】次にクラッチCL1 が入り、万円紙幣の収
納カセット51 に対応する繰込み・繰出し手段55が逆
方向駆動され、一時保留された万円紙幣が1枚ずつ繰出
され、分岐通路231 、切換レバー221 、紙幣区分通
路部13a、切換レバー21、紙幣送込み搬送通路11
の識別部12設置域、切換レバー19、出金紙幣送出路
16を通り放出紙幣収納部15へ送出される。このよう
にして、一時保留された一万円紙幣がなくなるとスペー
サー76,76の紙幣押圧面は端壁53の内面と同一面
の位置にある押え板82,82に当って停止する。識別
部12では一万円紙幣が所定時間到来しないことにより
一時保留された一万円紙幣がすべて繰出されたと判断
し、クラッチCL1 を断とし、一万円紙幣の繰込み・繰
出し手段55は停止する。またその直後にソレノイドS
5-1 が励磁され、切換レバー221 は垂直姿勢(分岐
通路231 を塞ぐ姿勢)となる。
【0122】次に五千円紙幣に対応するクラッチCL2
が入り、収納カセット52 に対応する繰込み・繰出し手
段55が逆方向駆動され、同様にして一時保留された五
千円紙幣が1枚ずつ繰出され、分岐通路232 、切換レ
バー222 、紙幣区分通路部13a、切換レバー21、
紙幣送込み搬送通路11の識別部12設置域、切換レバ
ー19、出金紙幣送出路16を通り放出紙幣収納部15
へ送出される。このようにして、一時保留された五千円
紙幣がなくなるとスペーサー76,76の紙幣押圧面は
端壁53の内面と同一面の位置にある押え板82,82
に当って停止する。識別部12では五千円紙幣が所定時
間到来しないことにより一時保留された五千円紙幣がす
べて繰出されたと判断してクラッチCL2 を断とし、五
千円紙幣の繰込み・繰出し手段55は停止される。
【0123】その直後にソレノイドSD5-2 が励磁さ
れ、切換レバー222 は垂直姿勢(分岐通路232 を塞
ぐ位置)となる。
【0124】次に千円紙幣に対応するクラッチCL3
入り、収納カセット53 に対応する繰込み・繰出し手段
55が逆方向駆動され、同様にして一時保留された千円
紙幣が1枚ずつ繰出され、分岐通路233 、紙幣区分通
路部13a、切換レバー21、紙幣送込み搬送通路11
の識別部12設置域、切換レバー19、出金紙幣送出路
16を通り放出紙幣収納部15へ送出される。このよう
にして一時保留された千円紙幣がなくなるとスペーサー
76,76の紙幣押圧面は端壁53の内面と同一面の位
置にある押え板82,82に当って停止する。識別部1
2では、千円紙幣が所定時間到来しないことにより一時
保留された千円紙幣がすべて繰出されたと判断してクラ
ッチCL3 を断とし、千円紙幣の繰込み・繰出し手段5
5は停止される。その後搬送系にあるすべての紙幣が放
出紙幣収納部15へ収納される所定時間経過後にモータ
2 ,M3 ,M4 が停止され、またソレノイドSD2
SD4-1 ,SD5-1 ,SD5-2 も非励磁となって図2の
姿勢に復帰する。また最後に繰出し動作される繰込み・
繰出し手段55に対応するクラッチCL3 が断となった
時点ですべての収納カセット51 〜53 の各押え板8
2,82が図10の右方へ移動し、実線位置で停止す
る。その結果各収納カセット51 〜53 の規制部材5
1,51およびスペーサー76,76も図10の右方へ
移動するが、その移動途中で中間枠35の端部が内枠3
6のストッパ53aで係止されて停止される。その位置
が元の位置で、そのとき規制部材51,51の面51
a,51aは端壁53の内面より図10におけるやや右
方に位置し、押え板82,82の紙幣押圧面に対しスペ
ーサー76,76の紙幣押圧面はやや間隔をおいた位置
に位置される。また中間枠35のローラ52はカム65
に当接するレバー66に僅かの間隙をおいて位置され
る。
【0125】なお一時保留紙幣が三金種共ある場合であ
ろうと二金種以下であろうとすべての収納カセット
1 ,52 ,53 には一時保留空間が形成されているの
で、必ず上記説明の順に作動する。なお例えば万円紙幣
がない場合はクラッチCL1 が入いり、一万円紙幣用の
繰込み・繰出し手段55が駆動されても識別部12が所
定時間の間紙幣の到来を検知しないので、一時保留の一
万円紙幣が存在しないと判断(一時保留の一万円紙幣が
繰出されてしまった時と同じ状態)して次の動作に進む
のである。一時保留の五千円紙幣とか千円紙幣がない場
合も同じである。
【0126】こうして一時保留された入金紙幣が放出紙
幣収納部15へ収納され終ったとき押板2bは入金紙幣
繰込み終了時と同じ底板2a上で水平姿勢のままの位置
にあり、機械操作者は入金返却紙幣を出金口3から自由
に取り出せる。この入金返却紙幣が出金口3から取り出
されると放出紙幣収納部15内の図示しない投受光セン
サにより放出紙幣の抜取りが検知され、モータM6 が逆
転され、その結果押板2bが上昇して垂直姿勢になり、
出金口3を塞ぎ、機械全体が待機状態に復帰する。
【0127】つぎに「(C0 )出金モード(表裏反転合
流通路機構25無)」について説明する。
【0128】操作部4により出金金額もしくは出金すべ
き金種と金額(または枚数)を入力し、出金スタート釦
を操作する。このとき押板2bは出金口3を閉じた図2
状態にある。
【0129】出金釦操作によりモータM2 ,M3 が逆転
回転し、モータM4 は正転回転する。クラッチCL1
CL2 ,CL3 はまだ入っていない。
【0130】この状態で収納カセット51 ,52 ,53
の各モータM7-1 〜M7-3 が正転駆動され、規制部材5
1,51の面51a,51aが端壁53の内面と同一面
になった位置で停止される。これにより収納カセット5
1 〜53 の収納紙幣は端壁53の内面および面51a,
51aと押圧部材83との間に挟持されて保持される。
一方、紙幣区分通路13、紙幣送込み搬送通路11、出
金紙幣送出路16、入金リジェクト紙幣搬送路14は逆
方向へ駆動され、放出紙幣収納部15の各ローラおよび
搬送路17は順方向駆動されている。またソレノイドS
4-1 が励磁され、出金紙幣を紙幣送込み搬送通路11
へ送り込む姿勢をとる。ソレノイドSD5-1 ,SD5-2
は非励磁で、切換レバー221 ,222 は分岐通路23
1 ,232 と紙幣区分通路部13aとの接続姿勢をとっ
ている。
【0131】万円紙幣の出金が有か無かを全体制御部C
1 で判断し、無の場合はソレノイドSD5-1 を励磁させ
て切換レバー221 を垂直姿勢にし、紙幣区分通路部1
3aの下方から上昇してくる紙幣の上昇を許容する。
【0132】万円紙幣の出金が有る場合は、ソレノイド
SD5-1 は励磁させないままクラッチCL1 を励磁さ
せ、希望枚数の紙幣を繰出した後、クラッチCL1 を切
る。つまりキッカローラ7、フィードローラ9が同期し
て一回転(キッカローラ7の一回転でフィードローラ9
が一回転)することにより紙幣の1枚繰出しがされるの
で、キッカローラ7の回転数を図示しない検知センサで
検知し、繰出すべき紙幣枚数分の回転がなされると一旦
停止させるのである。繰出された一万円紙幣は分岐通路
231 、切換レバー221 、紙幣区分通路部13a、切
換レバー21、紙幣送込み搬送通路11へと送られ、識
別部12で出金適正紙幣(一万円紙幣)か出金不適正紙
幣(一万円紙幣以外の金種紙幣、二枚重なり、連鎖、斜
行紙幣等)かの識別がなされ、出金適正紙幣のときはソ
レノイドSD2 の励磁により切換レバー19を下方へ揺
動させてその紙幣を出金紙幣送出路16を通じて放出紙
幣収納部15へ送り込む。また出金不適正紙幣のときは
ソレノイドSD2 は非励磁となって切換レバー19は上
昇し、またソレノイドSD1 が励磁されて切換レバー1
8は上昇し、その出金不適正紙幣は出金リジェクト紙幣
として図2において紙幣送込み搬送通路11を左方へ移
動して搬送路17から収納カセット51 に形成される出
金リジェクト紙幣収納部5′へ送り込まれる。識別部1
2の識別結果により図12の全体制御部C1 では1万円
紙幣について指定された枚数値(金額指定の場合は換算
された枚数値をこう呼ぶ)と識別部12を通過した出金
適正紙幣の枚数を比較し、不足する枚数分について一万
円紙幣用のキッカローラ7およびフィードローラ9をそ
の枚数分追加回転させたのちクラッチCL1 を切る。繰
出された紙幣は識別部12で出金適正紙幣か出金不適正
紙幣か判断され、その識別結果により放出紙幣収納部1
5または出金リジェクト紙幣収納部5′へ収納され、全
体制御部C1 で一万円紙幣について指定された枚数値と
識別部12を通過した出金適正紙幣の枚数値が一致する
まで不足枚数分キッカローラ7、フィードローラ9を追
加回転させたのちクラッチCL1 を切り、前記各値が一
致したとき次位の金種紙幣の繰出しに移る。
【0133】すなわち、まずソレノイドSD5-1 が励磁
されて切換レバー221 は垂直姿勢となる。そして五千
円紙幣の出金が有るか無かを全体制御部C1 で判断し、
無の場合はソレノイドSD5-2 を励磁させて切換レバー
222 を垂直にし、紙幣区分通路部13aの下方から上
昇してくる紙幣の上昇を許容する。この状態で千円紙幣
の出金が有るか無かを全体制御部C1 で判断し、無の場
合はソレノイドSD4-1 ,SD5-1 ,SD5-2 は非励磁
になって図2の姿勢となり、また操作者の希望する金額
の出金紙幣が放出紙幣収納部15へ収納されるに十分な
所定時間経過後に全体制御部C1 および駆動制御部C2
を通じてモータM2 ,M3 ,M4 が停止されるとともに
モータM6 が正転され、図2において押板2bが底板2
a上で水平姿勢となる。その結果出金口3を通じ放出紙
幣収納部15へ放出された出金紙幣の取り出しができ
る。そしてこの放出紙幣収納部15内の出金紙幣が取り
出されたことが投受光センサ(図示せず)により検知さ
れると、全体制御部C1 および駆動制御部C2 でモータ
6 が逆転され、押板2bは図2の一点鎖線図示位置に
至り、出金口3を閉じる。これによって機械は待機状態
に復帰する。また五千円紙幣の出金が無で千円紙幣の出
金がある場合は、五千円紙幣の出金が有りで千円紙幣の
出金が有りのときの、五千円紙幣の出金終了後の千円紙
幣出金の動作と同じであるのでこの点の動作は後述する
ことにする。五千円紙幣の出金がある場合は、ソレノイ
ドSD5-2 は非励磁のままでクラッチCL2 を励磁さ
せ、希望枚数の紙幣を繰出した後、クラッチCL2 を切
る。つまりキッカローラ7、フィードローラ9が同期し
て一回転(キッカローラ7の一回転でフィードローラ9
が一回転)することにより紙幣の1枚くり出しがなされ
るので、キッカローラ7の回転数を図示しない検知セン
サで検知し、繰出すべき紙幣枚数分の回転がなされると
一旦停止させる。繰出された五千円紙幣は分岐通路23
2 、切換レバー222、紙幣区分通路部13a、切換レ
バー21、紙幣送込み搬送通路11へと送られ、識別部
12で出金適正紙幣(五千円紙幣)か出金不適正紙幣
(五千円紙幣以外の金種紙幣、二枚重なり、連鎖、斜行
紙幣等)かの識別がなされ、出金適正紙幣のときはソレ
ノイドSD2 の励磁により切換レバー19を下方へ揺動
させてその紙幣を出金紙幣送出路16を通じて放出紙幣
収納部15へ送り込む。また出金不適正紙幣のときはソ
レノイドSD2 は非励磁となって切換レバー19は上昇
し、またソレノイドSD1 が励磁されて切換レバー18
は上昇し、その出金不適正紙幣は出金リジェクト紙幣と
して図2において紙幣送込み搬送通路11を左方へ移動
して搬送路17から収納カセット51 に形成される出金
リジェクト紙幣収納部5′へ送りこまれる。
【0134】識別部12の識別結果により図12の全体
制御部C1 では、五千円紙幣について指定された枚数値
(金額指定の場合は換算された枚数値をこう呼ぶ)と識
別部12を通過した出金適正紙幣の枚数とを比較し、不
足する枚数分について五千円紙幣用のキッカローラ7お
よびフィードローラ9をその枚数分追加回転させたのち
クラッチCL2 を切る。追加繰出された紙幣は識別部1
2で出金適正紙幣か出金不適正紙幣かが判断され、その
識別結果により放出紙幣収納部15または出金リジェク
ト紙幣収納部5′へ収納され、全体制御部C1 で五千円
紙幣について指定された枚数値と識別部12を通過した
出金適正紙幣の枚数値とが一致するまで不足枚数分キッ
カローラ7、フィードローラ9を追加回転させたのちク
ラッチCL2 を切り、前記各値が一致したとき、次位の
金種紙幣(千円紙幣)の繰出しに移る。
【0135】すなわち、まずソレノイドSD5-2 が励磁
されて切換レバー222 は垂直姿勢となる。そして千円
紙幣の出金が有るか無かを全体制御部C1 で判断し、無
の場合はソレノイドSD4-1 ,SD5-1 ,SD5-2 は非
励磁になって切換レバー21,221 ,222 は図2の
姿勢となり、また操作者の希望する金額の出金紙幣が放
出紙幣収納部15へ収納されるに十分な所定時間経過後
に全体制御部C1 および駆動制御部C2 を通じてモータ
2 ,M3 ,M4 が停止されるとともにモータM6 が正
転され、図2において押板2bが底板2a上で水平姿勢
となる。その結果出金口3を通じ放出紙幣収納部15へ
放出された出金紙幣の取り出しができる。そしてこの放
出紙幣収納部15内の出金紙幣が取り出されたことが投
受光センサ(図示せず)により検知されると、全体制御
部C1 および駆動制御部C2 でモータM6 が逆転され、
押板2bは図2の一点鎖線図示位置に至り、出金口3を
閉じる。これによって機械は待機状態に復帰する。また
千円紙幣の出金が有りの場合(これは「五千円紙幣出金
が無で千円紙幣出金有りの場合(前記では説明省略)も
同じ作用)、ソレノイドSD5-2 の励磁が維持されて切
換レバー222 も垂直姿勢に維持される。そしてクラッ
チCL3 を励磁させ、希望枚数の紙幣を繰出した後、ク
ラッチCL3 を切る。つまりキッカローラ7、フィード
ローラ9が同期して一回転(キッカローラ7の一回転で
フィードローラ9が一回転)することにより紙幣の1枚
繰り出しがなされるので、キッカローラ7の回転数を図
示しない検知センサで検知し、繰出すべき紙幣枚数分の
回転がなされると一旦停止させる。繰出された千円紙幣
は分岐通路233 、紙幣区分通路部13a、切換レバー
21、紙幣送込み搬送通路11へと送られ、識別部12
で出金適正紙幣(千円紙幣)か出金不適正紙幣(千円紙
幣以外の金種紙幣、二枚重なり、連鎖、斜行紙幣等)か
の識別がなされ、出金適正紙幣のときはソレノイドSD
2 の励磁により切換レバー19を下方へ揺動させてその
紙幣を出金紙幣送出路16を通じて放出紙幣収納部15
へ送り込む。また出金不適正紙幣のときはソレノイドS
2 は非励磁となって切換レバー19は上昇し、またソ
レノイドSD1 が励磁されて切換レバー18は上昇し、
その出金不適正紙幣は出金リジェクト紙幣として図2に
おいて紙幣送込み搬送通路11を左方へ移動して搬送路
17から収納カセット51 に形成される出金リジェクト
紙幣収納部5′へ送りこまれる。識別部12の識別結果
により図12の全体制御部C1 では、千円紙幣について
指定された枚数値(金額指定の場合は換算された枚数値
をこう呼ぶ)と識別部12を通過した出金適正紙幣の枚
数とを比較し、不足する枚数分について千円紙幣用のキ
ッカローラ7およびフィードローラ9をその枚数分追加
回転させたのちクラッチCL3 を切る。追加繰出された
紙幣は識別部12で出金適正紙幣か出金不適正紙幣か判
断され、その識別結果により放出紙幣収納部15または
出金リジェクト紙幣収納部5′へ収納され、全体制御部
1 で千円紙幣について指定された枚数値と識別部12
を通過した出金適正紙幣の枚数値が一致するまで不足枚
数分キッカローラ7、フィードローラ9を追加回転させ
たのちクラッチCL3 を切り、前記各値が一致したとき
全金種の紙幣の出金繰出しが終了する。そしてソレノイ
ドSD4-1 ,SD5-1 ,SD5-2 は非励磁になって切換
レバー21,221 ,222 は図2の姿勢となり、また
操作者の希望する金額の出金紙幣が放出紙幣収納部15
へ収納されるに十分な所定時間経過後に全体制御部C1
および駆動制御部C2 を通じてモータM2 ,M3 ,M4
が停止されるとともにモータM6 が正転され、図2にお
いて押板2bが底板2a上で水平姿勢となる。その結果
出金口3を通じ放出紙幣収納部15へ放出された出金紙
幣の取り出しができる。そしてこの放出紙幣収納部15
内の出金紙幣が取り出されたことが投受光センサ(図示
せず)により検知されると、全体制御部C1 および駆動
制御部C2 でモータM6 が逆転され、押板2bは図2の
一点鎖線図示位置に位置されて出金口3を閉じる。一方
モータM7-1 ,M 7-2 ,M7-3 が逆転し、カム65,6
5,65が定位置へ復帰したとき停止し、規制部材5
1,51も定位置へ復帰する。これによって機械は待機
状態となる。
【0136】以下同様にして操作者の入金モードまたは
出金モードの操作により機械がそのモードに対応する入
金モード動作または出金モード動作をする。
【0137】次に「(D0 )収納カセット51 〜53
機体1からの回収動作」について説明する。
【0138】操作部4において金種別カセット引抜き釦
(図示せず)を操作する。つまりすべての収納カセット
1 〜53 を回収したい場合は、万円用、五千円用、千
円用の各カセット引抜き釦を押す。また業務中に或る特
定金種の収納カセットが収納紙幣量が満杯になったり不
足したりして回収したい場合は、その金種のカセット引
抜き釦のみを押す。
【0139】このカセット引抜き釦が押されると、図1
2の全体制御部C1 、駆動制御部C2 によりカセット引
抜き釦に対応する金種のモータM8 (実際はM8-1 〜M
8-3のカセット引抜き釦に対応するもの)が正転され、
図5におけるベルト74が回動され、作動アーム75が
内枠36の端壁53を押動して図5左方へ移動させる。
このとき中間枠35はバネ42で内枠36のストッパ5
3bに当接しているのでこの中間枠35も内枠36と一
体的に図5左方へ移動される。図8においては一点鎖線
図示位置の内枠36、中間枠35が実線図示位置の作動
アーム75で左方へ移動されて実線図示位置へ移動さ
れ、収納カセット5内へ格納される。すると中間枠35
の底部下面に接触状態のロック部材68のロック部68
aが中間枠35および内枠36の底面の穴70,71に
入り込み、中間枠35、内枠36を図8の実線位置で係
止する。その状態が図4に示す状態である。この図4図
示の状態で収納カセット5を引抜いていくと、係合部3
3に対し収納カセット5は機体1の前面側(図4の左方
向)へ相対移動し、そのためこの係合部33にバネ付勢
される収納カセット5のシャッタ30は閉じられてい
き、シャッタ30が係合部33から外れたとき収納カセ
ット5の内端面5aがシャッタ30で閉鎖される。
【0140】そしてこの収納カセット5が機体1から引
抜きが終了した時点で収納カセット5のシャッタ30に
ロックがかけられ、鍵によらなければ開放できないよう
になる。その直後にこの収納カセット5は機体1から完
全に引抜かれ、精算所等へ持ち運ばれる。収納カセット
1 〜53 のすべてを引き出す場合は各カセット毎に同
じ動作をすればよい。
【0141】以上の動作説明は、表裏反転合流通路機構
25が接続されない場合の説明であったが次に表裏反転
合流通路機構25を接続した場合について説明する。な
お表裏反転合流通路機構25を接続しない場合の動作と
同じ動作の部分は省略し、異なる点のみ説明することに
する。ところでこの例ではソレノイドSD4-1 は用い
ず、切換レバー21は図2図示の水平姿勢で固定され
る。またソレノイドSD4-2 ,SD4-3 およびモータM
5 が加えられる。
【0142】そしてこの例では「(B1 )入金モード
(表裏反転合流通路機構25有」のときと「(C1 )出
金モード(表裏反転合流通路機構25有」のときが前述
の動作説明と相違する。
【0143】(B1 )入金モード(表裏反転合流通路機
構25有)のときは、図2において入金スタート釦操作
後のモータM2 ,M3 ,M4 の正転時にモータM5 も正
転され、これにより紙幣送込み搬送通路11、入金リジ
ェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送出路16、紙幣区分
通路13に加え、表裏反転合流通路機構25も正方向駆
動される(なお本発明においては表裏反転合流通路機構
25も紙幣送込み搬送通路11の構成部分であるが、説
明を分りやすくするためこの実施例の説明においては別
の構成として説明することにする。)。
【0144】そしてやや遅れてモータM1 が正転し、入
金紙幣が1枚ずつ繰込まれ、識別部12でその紙幣が入
金適正紙幣か否か、入金適正紙幣のときは表向き紙幣か
裏向き紙幣か(実際の紙幣の表面、裏面をさす場合に限
られず、実際の紙幣の裏面向きの紙幣を表向き紙幣と設
定する場合は実際の紙幣の表面向きの紙幣が裏向き紙幣
に設定される。)の判定がなされる。入金不適正紙幣は
前述の動作説明と同じであるが、入金適正紙幣は切換レ
バー20,21(ソレノイドSD3 は非励磁で、両レバ
ー20,21共水平姿勢)の間を通過し、羽根車26の
下面部位とベルト27とで図2の右方の非反転通路29
aへ送られ、識別部12での識別結果が裏向き紙幣(反
転すべき紙幣)のときはソレノイドSD4-2 が励磁され
てレバー28aが上方へ突出し、左方から進行してくる
裏向き紙幣はレバー28aにその先端が突き当って進行
が停止され、一方その裏向き紙幣の後端は羽根車26の
回転により羽根車26の上面部位に移動され、その結果
この羽根車26の上面部位とそれに対向するローラとで
挟持されて後端が先端となって反転通路29bを送ら
れ、ガイド部材28bの上面でガイドされて合流通路2
9cへ送り込まれる。
【0145】また識別部12が表向き紙幣(反転不要の
紙幣)と識別されたときは、ソレノイドSD4-2 は励磁
されず、レバー28aは搬送路から退避した下降位置に
あり、表向き紙幣は水平方向右方へ進み、さらに鋭角的
にカーブして斜め左上方へ向く非反転通路29aを送ら
れ、ガイド部材28bの右側面でガイドされながら合流
通路29cへ送り込まれる。
【0146】このようにして表裏反転合流通路機構25
へ進入した紙幣は途中で反転通路29b、非反転通路2
9aに分かれるが、進入する紙幣順序を保ちながら合流
通路29cへ送り込まれる。こうして合流通路29cの
末端から紙幣区分通路部13aの入口部(切換レバー2
1 の設置位置)へ送り込まれる。このとき切換レバー
221 は到来する紙幣の金種によって一万円紙幣の場合
はソレノイドSD5-1が非励磁となってその一万円紙幣
を分岐通路231 へ送り、また五千円紙幣および千円紙
幣の場合はソレノイドSD5-1 を励磁させて切換レバー
221 を垂直姿勢にし、紙幣区分通路部13aを下降さ
せてソレノイドSD5-2 の励磁または非励磁による切換
レバー222 の切換により対応する金種の分岐通路23
2 または233 へ送り込まれる。
【0147】またこうして一時保留された入金紙幣を返
却する〔(b) 入金非承認の釦操作〕時および「(C1
出金モード(表裏反転合流通路機構25有)」のときに
は次のように動作する点が相違する。すなわち、入金非
承認釦操作時はその操作から所定時間経過後にモータM
2 ,M3 の逆回転およびモータM4 の正回転が開始され
る点は既に述べたが、その開始時に同時にモータM5
逆回転され、またソレノイドSD4-3 が励磁されてガイ
ド部材28bが図2の斜め左上方位置に位置され、反転
通路29bを塞ぐ。また出金釦操作時には即時にモータ
2 ,M3 の逆回転とモータM4 の正回転が開始される
ことは既に述べたが、その開始時にモータM5 も逆回転
されて表裏反転合流通路機構25は逆方向駆動され、ま
たソレノイドSD4-3 が励磁されてガイド部材28bが
図2の斜め左上方位置に位置されて反転通路29bを塞
ぐ。そして各収納カセット51 〜53 から繰り出された
入金返却紙幣または出金紙幣は分岐通路231 ,2
2 ,233 から紙幣区分通路部13aへ送り込まれ、
紙幣区分通路13aの入口部(切換レバー221 の設置
位置)から合流通路29cへ送り込まれる。そのときガ
イド部材28bはソレノイドSD4-3 の励磁により斜め
左上方へ移動位置されて反転通路29bを塞いでおり、
合流通路29cから出る紙幣はガイド部材28bの右側
面でガイドされて非反転通路29aへ送り込まれ、斜め
下右方へ向ったあと鋭角的にカーブして左水平方向へ送
られて切換レバー20,21(切換レバー21は固定位
置)間を通って識別部12へ送られる。
【0148】なおこの例では、切換レバー21を水平方
向に固定とし、ソレノイドSD4-1を取り除いたものと
したが、切換レバー21を揺動可能とし、ソレノイドS
4-1 をそのまま設け、入金紙幣返却時および出金時に
は紙幣区分通路13aを垂直に上昇させて切換レバー2
1で識別部12側へ左折させるようにしてもよい。すな
わちその場合は入金紙幣の繰込み・搬送・一時保留動作
時のみ表裏反転合流通路機構25を使うわけである。そ
の例での入金紙幣返却時および出金時は「(B0 )入金
モード(表裏反転合流通路機構25無)」の〔(b) 入金
非承認の釦操作〕および「(C0 )出金モード(表裏反
転合流通路機構25無)」の動作と全く同じである。
【0149】次に第二の実施例について図13および図
14により説明する。
【0150】第一実施例と同じ構造部分は同番号もしく
は対応番号(第一実施例ではM2 ,M3 であったものを
第二実施例ではM2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M3-2 で示し
ている)を付した。
【0151】まずこの実施例では、収納カセット51
2 ,53 のうち、収納カセット51 を一括収納カセッ
トとし、収納カセット52 は一万円出金紙幣用収納カセ
ット、収納カセット53 は千円出金紙幣用の各金種別収
納カセットとされ、特に一括収納カセット51 は入金適
正紙幣中の出金不適正紙幣(5千円金種紙幣と万円紙幣
および千円紙幣中の損券紙幣と、万円紙幣および千円紙
幣中の正券紙幣であっても収納カセット52 ,53 が満
杯のときに機内へ送り込まれる入金オーバーフロー紙幣
とをいう。ここで入金適正紙幣中の正券紙幣とは、紙幣
の疲労、痛みが少なく、出金紙幣として使用することが
できる紙幣、入金適正紙幣中の損券紙幣とは紙幣の疲
労、痛みが大で、出金紙幣として使用できない紙幣をい
う。)を収納するカセットで、また業務の始業時、業務
中の必要時、業務の終業時に収納カセット52 ,53
対して紙幣の補充、紙幣の回収(詳細説明は動作説明時
に述べる)が行なえるようになっている。
【0152】また前記の第一実施例では紙幣送込み搬送
通路11、入金リジェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送
出路16をモータM2 で駆動していたが、この第二実施
例では紙幣送込み搬送通路11の切換レバー18および
19間の搬送域をモータM2-2 で駆動し、また紙幣識別
通路11の識別部12設置域と入金リジェクト紙幣搬送
路14および出金紙幣送出路16をモータM2-1 で駆動
するようになっている。
【0153】またこの例では、切換レバー21により切
換えられて下方へ向かい、切換レバー92により左斜め
下方へ向かい、途中で鈍角に折れて斜め下方へ向かい、
さらに折れて左水平方向へ向かい、切換レバー222
至る紙幣区分通路部13aが設けられ、切換レバー22
2 の位置から左水平方向に向かう分岐通路232 、切換
レバー222 の位置から垂直下方へ向かい下端で左水平
方向に向かう分岐通路233 を有する。
【0154】また紙幣送込み搬送通路11の識別部12
より後流位置でかつ切換レバー21より上流位置に切換
レバー221 が設けられ、この切換レバー221 により
下方へ分岐され入金オーバーフロー紙幣を斜め下方へ分
岐搬送する第一の入金オーバーフロー紙幣分岐通路90
1 と、この通路901 の下端から左水平方向にむかう第
二の入金オーバーフロー紙幣分岐通路902 とを備えて
いる。
【0155】また別にバイパス通路91が設けられる。
このバイパス通路91の下端は紙幣区分通路部13aの
切換レバー92の位置に接続され、通路91の上端は入
金リジェクト紙幣搬送路14の切換レバー93の位置に
接続される。そして切換レバー94,95が設けられて
おり、これらの切換レバー94,95を通じて入金リジ
ェクト紙幣搬送路14と出金紙幣送出路16とが接続さ
れる。
【0156】またこの例における切換レバー19は、図
13に示す位置にあるときは出金紙幣送出路16を下降
してくる紙幣を紙幣送込み搬送通路11の左側域へ誘導
し、切換レバー19が図13の位置から左斜め下方へ移
動位置したとき出金紙幣送出路16と紙幣送込み搬送通
路11の識別部12設置側通路域とを接続状態にするよ
うになっている。
【0157】切換レバー221 ,222 ,92,93,
94,95はソレノイドSD5-1 ,SD5-2 ,SD8
SD9 ,SD10,SD11により切換えられるが、その動
作の詳細は全体の動作説明時に説明する。
【0158】またこの例では、紙幣区分通路部13a、
分岐通路232 ,233 、バイパス通路91がモータM
3-1 で駆動され、また万円紙幣用収納カセット52 用お
よび千円紙幣用収納カセット53 用の繰込み・繰出し手
段55,55はクラッチCL2 ,CL3 を介して駆動さ
れる(この点は第一実施例と同じ)。
【0159】またオーバーフロー紙幣分岐通路901
902 はモータM3-2 で駆動され、一括収納紙幣用収納
カセット51 の繰込み・繰出し手段55,55はクラッ
チCL1 を介してモータM3-2 で駆動される。
【0160】なお表裏反転合流通路機構25はオプショ
ンとして客先が希望する場合に取りつけるものであり、
この機構25が取りつけられる場合は識別部12右横の
ローラ位置から選択的に取りつけられる固定ガイド(図
示せず)等により紙幣が上方へ送られて機構25内へ送
り込まれ、その機構25から出てくる紙幣は切換レバー
221 位置のローラへ送り出されるようになっている。
この場合は識別部12右横のローラと切換レバー221
位置のローラとの中間に位置するローラは取り除かれて
両者間を直線的に結ぶ通路はなくされる。
【0161】また表裏反転合流通路機構25を取りつけ
ない場合は、識別部12右横のローラと切換レバー22
1 位置のローラを直線的に結ぶ搬送路が形成され、紙幣
搬送にこの直進する搬送路が使われる。
【0162】また出金紙幣送出路16には搬送異常検知
センサ96が設けられる。そしてこのセンサ96は一括
紙幣収納用収納カセット51 へ他の収納カセット52
3から紙幣を回収する場合に使われる。
【0163】また図13および図14において、機体1
のカセット挿入口1cの内部には収納カセット51 〜5
3 の種類検知センサS01〜S04が設けられる。特にこの
例では、センサS01が五千円用収納カセット51 の検知
センサ、センサS02は一万円用、センサS03が千円用の
各収納カセット52 ,53 の検知センサであり、またセ
ンサS04は一括紙幣収納用収納カセット51 の検知セン
サである。カセット51 〜53 の側面にはこれらの作動
片H01〜H03が設けられる。
【0164】この例では通常はカセット51 は一括収納
紙幣用として用いられ、このカセット51 によって補充
回収を行なうが、客先の要望として金種別カセットとし
て収納カセット51 を使いたい場合もある。それ故最上
段の挿入口1cの内部にはカセット挿入方向に位置を異
ならせてセンサS01とS04が設けられ、作動片H01は一
括収納紙幣用の収納カセットとして収納カセット51
使用したい場合は右方へ動かされてセンサS04に対応す
る位置に固定され、また収納カセット51 を五千円紙幣
カセットとして使用したい場合は左方へ動かされてセン
サS01に対応する位置で固定される。なお作動片H02
03はセンサS02,S03に対応するカセット側位置に固
定されている。
【0165】上述のセンサS01〜S04のカセット種類検
知状態によって一括収納カセットタイブ(センサS04
カセット51 を検知するとき)か、金種別カセットタイ
プかが設定される。
【0166】まず〈一括収納カセットタイプ(センサS
04がカセット51 を検知するとき)〉での各モード説明
をする。
【0167】「(A2 )一括収納カセット51 による補
充動作(表裏反転25無)」 前日の終業時に引き抜かれて精算所におかれている一括
収納カセット51 に出金紙幣として使用する万円紙幣、
千円紙幣を所定枚数ずつ装填する(収納カセット52
3 へ自動補充するに適切な所定枚数である)。
【0168】この一括収納カセット51 を作業者(機械
操作者)が精算所から機体1のところまで運んできて機
体1の最上段の装着口1cへ挿入する。この一括収納カ
セット51 が装着口1cへ挿入され、終ると図13のセ
ンサS04がカセット51 の作動片H01を検知し、機械が
一括収納カセットタイプにセットされる。なおカセット
2 ,53 は、その時点では収納部43,43内には紙
幣無の状態で機体1に装着状態のままであり、センサS
02,S03は作動片H02,H03を検知している。一方一括
収納カセット51 挿入時のシャッタ30の開放および内
枠36ならびに中間枠35の突出動作(図5図示および
図8の鎖線図示の位置への移動動作)は第一実施例の収
納カセット51 の動作と同じであるので省略する。
【0169】一括収納カセット51 の機体1への装着動
作により収納カセット51 の内枠36、中間枠35は図
5図示状態となる。なおカセット52 ,53 の内枠3
6、中間枠35も同じ状態位置におかれている。それ故
各カセット51 〜53 の規制部材51,51,51の面
51a,51aは端壁53の内面より図5において右方
位置にあり、各カセット51 〜53 の収納紙幣は端壁5
3と押圧部材83との間に挾持されている。
【0170】この状態で操作部4のカセット補充釦操作
を行なうと、まずモータM7-2 ,M7-3 が正転してレバ
ー66でローラ52を押動し、各カセット52 ,53
規制部材51,51およびスペーサー76,76が機体
1の前方(図8の左側)へ移動され、内枠36の端壁5
3内面とスペーサー76,76の紙幣押圧面(端壁53
の内面の対向面)間に数枚の紙幣を繰込める一時保留空
間が形成され、モータM7-2 ,M7-3 はその位置で停止
してブレーキ保持される。
【0171】次にモータM2-1 ,M2-2 ,M3-2 が逆転
され、モータM3-1 ,M4 は正転される。その結果、紙
幣送込み搬送通路11の全域(切換レバー18から切換
レバー21までの域)、入金リジェクト紙幣搬送路1
4、出金紙幣送出路16、入金オーバーフロー紙幣分岐
通路901 ,902 は逆方向駆動され、分岐通路2
2,233 、紙幣区分通路部13a、バイパス通路9
1、搬送路17、放出紙幣収納部15のローラ(搬送ロ
ーラ15a,15aを含む)は正方向駆動される。一方
ソレノイドSD5-1 は励磁され、切換レバー221 は上
昇揺動し、入金オーバーフロー紙幣分岐通路901 と紙
幣送込み搬送通路11を接続状態にする。またソレノイ
ドSD9 が励磁されて切換レバー93を揺動させ、パイ
パス通路91と入金リジェクト紙幣搬送路14とを接続
する。またソレノイドSD11は励磁されて切換レバー9
5はスライド上昇し、入金リジェクト紙幣搬送路14と
出金紙幣送出路16とを接続する。またソレノイドSD
1 は励磁されて切換レバー18は紙幣送込み搬送通路1
1と搬送路17とを接続状態にする。ソレノイドSD2
は識別部12による紙幣の識別結果に基づき励磁または
非励磁され、識別部12により補充紙幣が出金適正紙幣
と識別されたときはソレノイドSD2 を励磁させ、切換
レバー19を斜め下方へ移動させて紙幣送込み搬送通路
11の識別部12設定域と出金紙幣送出路16とを接続
し、また補充紙幣が出金不適正紙幣と識別されたときは
ソレノイドSD2 を非励磁とし、紙幣送込み搬送通路1
1の識別部12設定域と切換レバー18および19との
間の通路域を接続するようになっている。
【0172】この状態でクラッチCL1 ,CL2 ,CL
3 が入り、一括収納カセット51 の繰込み・繰出し手段
55はモータM3-2 、クラッチCL1 を介して、逆転さ
れて紙幣の繰出しがなされる。また収納カセット52
3 の繰込み・繰出し手段55はモータM3-1 およびク
ラッチCL2 ,CL3 を介して正転されて紙幣の繰込み
がなされる。
【0173】一括収納カセット51 の繰込み・繰出し手
段55で繰出しされた紙幣は、入金オーバーフロー紙幣
分岐通路902 ,901 、紙幣送込み搬送通路11の識
別部12へ進む。補充紙幣が識別部12で出金不適正紙
幣(二枚重なり紙幣、斜行紙幣、連鎖紙幣等で金種判別
ができない紙幣、万円紙幣、千円紙幣のうち紙幣の疲労
とから痛みが激しく、出金紙幣として使用できない紙
幣、万円紙幣、千円紙幣以外の紙幣で例えば五千円紙
幣、偽紙幣等)と識別されると、紙幣送込み搬送通路1
1を図13の左方へ直進し、搬送通路17から出金リジ
ェクト紙幣収納部5′へ送り込まれる。また補充紙幣が
識別部12で出金適正紙幣(出金に使用できる疲労、傷
みの少ない万円紙幣および千円紙幣)と識別されると、
その紙幣は紙幣送込み搬送通路11の識別部12域から
切換レバー19により出金紙幣送出路16、入金リジェ
クト紙幣搬送路14、バイパス通路91を通り、紙幣区
分通路13の紙幣区分通路部13aへ送り込まれる。
【0174】この紙幣区分通路13aの切換レバー22
2 へ接近する紙幣が万円紙幣の場合はソレノイドSD
5-2 は非励磁のままで切換レバー222 により分岐通路
232へ送り込まれ、繰込み・繰出し手段55により繰
込み作用により一時保留空間へ収納される。また切換レ
バー222 へ接近する紙幣が千円紙幣の場合はソレノイ
ドSD5-2 が励磁され切換レバー222 が直立して紙幣
は分岐通路233 へ送り込まれ、繰込み・繰出し手段5
5による繰込み作用により一時保留空間へ収納される。
こうして収納カセット52 ,53 の一時保留空間への紙
幣送り込み量が増加すると、図14の全体制御部C1
カセット別一時保留枚数記憶部C3 の記憶内容に基づき
対応するカセット52 または53 のモータM7-2 または
7-3 が正転され、数枚の紙幣を繰込める一時保留空間
に保つ。このとき各収納カセット52 ,53 の規制部材
51,51の面51aには押圧部材83が当接してい
る。このようにして補充紙幣が順次各収納カセット
2 ,53 の一時保留空間へ繰込まれる。
【0175】なおこの例では、万円紙幣収納カセット5
2 、千円紙幣収納カセット53 の最大一時保留空間は各
々の規制部材51,51が図8の二点鎖線図示位置(図
7に示す位置)に位置されるときであり、一括収納カセ
ット51 に収納される万円紙幣および千円紙幣の各補充
紙幣量は各カセット52 ,53 の最大一時保留量以下と
されている。それ故一括収納カセット51 内の補充紙幣
がすべて繰出されても各カセット52 ,53 の各一時保
留空間は最大一時保留量とならず、識別部12は所定時
間の間補充紙幣が到来しないことを検知(カセット51
内に紙幣がなくなったことの検知の意図)してクラッチ
CL1 ,CL2 ,CL3 を切ると共にモータM2-1 ,M
2-2 ,M3-1 ,M3-2 ,M4 の駆動を断とする。なおそ
の所定時間は識別部12を通過した最後の紙幣が出金リ
ジェクト紙幣収納部5′もしくは収納カセット52 ,5
3 の一時保留空間へ収納されるに十分な時間に設定され
ている。
【0176】もし各カセット52 ,53 の最大一時保留
空間への各一時保留収納量より大なる紙幣量(その紙幣
量が収納カセット51 に収納されている)を各収納カセ
ット52 ,53 へ補充収納せしめる場合は、図14のカ
セット別一時保留枚数記憶部C3 がどちらかの収納カセ
ット52 または53 の最大一時保留収納量を検知する
と、クラッチCL1 を断にしてカセット51 の繰込み・
繰出し手段55を一時停止させる。一方識別部12が紙
幣を検知してから前述した所定時間経過後にクラッチC
2 ,CL3 を切り、カセット52 ,53 の繰込み・繰
出し手段55を一時停止させる。その状態で最大一時保
留量となった収納カセット52 または53の規制部材5
1,51を、側壁54,54より両側外方へ退避させ、
その結果一時保留された補充紙幣は端壁53の内面と押
圧部材83との間に挾持される。規制部材51,51は
側壁54,54の外方位置を端壁53側へ移動し、端壁
53の内面より規制部材51,51の面51a,51a
が収納部外方に位置した段階でこの規制部材51,51
が接近して停止する。次にこの規制部材51,51が押
圧部材83方向へ移動し、端壁53の内面と規制部材5
1,51に固定されるスペーサー76,76との間に新
たな一時保留空間を形成する。これにより既に繰込まれ
た補充紙幣は規制部材51a,51aと押圧部材83と
の間で挾持されて収納状態となる。カセット別一時保留
枚数記憶部C3 の補充紙幣収納済のカセット52 または
3 の枚数記憶値がリセットされ、クラッチCL1 ,C
2 ,CL3 が再度入り、紙幣の補充動作が再開され
る。
【0177】こうして一括収納カセット51 内のすべて
の紙幣が繰出され、識別部12が前記所定時間の間補充
紙幣が到来しないことを検知したときクラッチCL1
CL2 ,CL3 およびモータM2-1 ,M2-2 ,M3-1
3-2 ,M4 の駆動が断となり、ソレノイドSD5-1
SD5-2 ,SD1 ,SD2 ,SD10,SD11,SD9
SD8 は非励磁状態となる。一方、一括収納カセット5
1 の押圧部材83は端壁53の内面に押圧状態にあり、
また収納カセット52 ,53 についてはソレノイドSD
6-2 ,SD6-3 が励磁されて規制部材51,51が側壁
54,54の両側外方へ移動され、その状態を保ちなが
らモータM7-2 ,M7-3 の逆転により規制部材51,5
1は面51a,51aが端壁53の内面より収納部43
外方に位置した位置で停止し、ソレノイドSD6-2 ,S
6-3 の非励磁により規制部材51,51、スペーサー
76,76は定位置に復帰する。
【0178】これで一括収納カセット51 による金種別
の収納カセット52 ,53 への紙幣補充動作が完了す
る。
【0179】「(B2 )入金モード(表裏反転合流通路
機構25無)」 入金口2の押板2bは通常は立位姿勢(図2の一点鎖線
図示位置)にあり、機械操作者は入金紙幣を入金口2の
底板2a上に揃えて集積し、入金スタート釦を操作す
る。これによってモータM6 が正転し、押板2bが水平
姿勢となって入金紙幣の上面を押圧する。一方、モータ
7-1 〜M7-3 が正転してレバー66でローラ52を押
動し、各カセット51 〜53 の規制部材51,51およ
びスペーサー76,76が機体1の前方(図8の左側)
へ移動され、内枠36の端壁53の内面とスペーサー7
6,76の紙幣押圧面(端壁53の内面の対向面)との
間に数枚の紙幣を繰込める一時保留空間が形成され、モ
ータM7-1 〜M7-3 はその位置で停止してブレーキ保持
される。
【0180】次にモータM2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M
3-2 ,M4 が正転され、これにより紙幣送込み搬送通路
11全域、入金リジェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送
出路16、入金オーバーフロー紙幣分岐通路901 ,9
2 、紙幣区分通路部13a、分岐通路232 ,2
3 、バイパス通路91、搬送路17、放出紙幣収納部
15のローラ(搬送ローラ15a,15aを含む)が正
方向駆動される。一方、各クラッチCL1 〜CL3 が入
り、各繰込み・繰出し手段55,55,55が正方向駆
動(紙幣繰込み方向に駆動)される。
【0181】やや遅れてモータM1 が正転し、キッカロ
ーラ7、フィードローラ8が回転され、入金紙幣が1枚
ずつ繰出され、紙幣送込み搬送通路11を図13におい
て右方へ送られ、識別部12で紙幣の識別が行なわれ
る。入金適正紙幣は予じめ一万円紙幣、五千円紙幣、千
円紙幣と設定され、入金紙幣の真偽、金種、正損(出金
に使われる金種紙幣は一万円紙幣と千円紙幣であり、入
金紙幣中の一万円紙幣と千円紙幣について疲労度とか傷
みが少なく出金に使用できる紙幣を正券紙幣とし、疲労
度とか傷みが大で出金に使用できない紙幣を損券紙幣と
して扱い、正券紙幣か損券紙幣かを見わける識別を正損
識別という)、二枚重ね、連鎖、斜行等の各紙幣がチェ
ックされる。
【0182】その識別部12において偽紙幣、二枚重
ね、連鎖、斜行等と識別された各紙幣は、入金リジェク
ト紙幣とされ、ソレノイドSD3 の励磁により切換レバ
ー20を下方へ揺動させ、その入金リジェクト紙幣は入
金リジェクト紙幣搬送路14から放出紙幣収納部15へ
送り込まれる。また入金適正紙幣のうちでも出金に使用
できない五千円紙幣と一万円および千円紙幣中の損券紙
幣はソレノイドSD5-1の励磁により切換レバー221
を通じ入金オーバーフロー紙幣分岐通路901 ,902
へ送られ、繰込み・繰出し手段55の繰込み動作により
一括収納カセット51 の一時保留空間へ収納される。
【0183】一方、各収納カセット51 〜53 の挿入さ
れる機体1側には、図13において一時保留空間形成時
における押圧部材83の左方向極限位置を検知すること
により各収納部43内の紙幣の満杯を検知する満杯検知
センサS1 ,S2 ,S3 が設けられている。それ故満杯
検知センサS2 ,S3 が満杯を検知していない状態にお
いては万円紙幣および千円紙幣の正券紙幣はすべて出金
に使用される紙幣として扱われ、またいずれかの満杯セ
ンサS2 ,S3 が満杯を検知している場合はその満杯金
種紙幣については例え紙幣が万円または千円の正券紙幣
であっても入金オーバーフロー紙幣として扱われる。そ
してこの入金オーバーフロー紙幣はソレノイドSD5-1
の励磁により切換レバー221 により入金オーバーフロ
ー紙幣分岐通路901 ,902 へ送られ、繰込み・繰出
し手段55により一括収納カセット51 の一時保留空間
へ送り込まれる。入金オーバーフロー紙幣でない万円正
券紙幣、千円正券紙幣は、ソレノイドSD4-1 の励磁に
より切換レバー21を上方へ揺動させ、紙幣区分通路部
13aへ導き、その紙幣が切換レバー222 の近くへ搬
送されてきたときその紙幣が万円紙幣であれば切換レバ
ー222 により分岐通路232 へ送り、繰込み繰出し手
段55の繰込み動作により一万円の収納カセット52
一時保留空間へ収納される。その紙幣が千円紙幣であれ
ばソレノイドSD5-2 を励磁させ、切換レバー222
垂直紙幣にしてその紙幣を分岐通路233 へ送り込み、
繰込み・繰出し手段55により千円用の収納カセット5
3 の一時保留空間部へ送り込む。
【0184】また収納カセット52 ,53 の双方の満杯
検知センサS2 ,S3 が満杯を検知しているときは、万
円正券紙幣、千円正券紙幣はすべて入金オーバーフロー
紙幣として一括収納カセット51 の一時保留部へ送り込
まれる。一方、この一括収納カセット51 の満杯検知セ
ンサS1 が満杯を検知しているときは、満杯検知センサ
2 ,S3 の満杯検知有無に関係なく動作途中の入金処
理は済ませたのち機械をダウンさせる。また収納カセッ
ト51 〜53 の一時保留空間へ送り込まれる繰込紙幣に
よって紙幣繰込み間隙が小となると、カセット別一時保
留枚数記憶部C3 の記憶データに基づき対応するモータ
7-1 〜M7-3 を駆動してカム65、レバー66、ロー
ラ52により規制部材51,51およびスペーサ76,
76を図13において左方へ移動せしめて一時保留空間
が拡げられ、常に数枚の紙幣の受け入れが可能な一時保
留空間が形成保持される。
【0185】このとき押板2bは入金紙幣の上面に位置
しており、入金リジェクト紙幣は開放状態の出金口3を
通じ放出紙幣収納部15から自由に取り出しができる。
【0186】このようにして入金口1に装填されたすべ
ての入金紙幣が繰込まれて収納カセット51 〜53 の一
時保留空間または放出紙幣収納部15へ送り込まれる。
入金口1には紙幣の有無を検知する投受光センサー(図
示せず)が設けられており、この投受光センサーが入金
紙幣繰込中に紙幣無を検知してから所定時間経過後(繰
込まれた最後の紙幣が一時保留空間または放出紙幣収納
部15へ到達するに十分な所定時間後)にモータM1
2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M3-2 ,M4 が停止され、ク
ラッチCL1 〜CL3 も断となる。
【0187】この状態で入金承認、入金非承認の操作が
可能となる。
【0188】このときモータM6 は停止状態(入金紙幣
繰込み開始時にモータM6 が回転されて押板2bが紙幣
を押圧し、水平姿勢になったのちはモータM6 は停止
し、この押板2bはバネ力で紙幣を押圧し、紙幣がなく
なるまでそのバネ力で水平姿勢を保ちながら下降す
る。)のままであり、押板2bも水平姿勢のまま入金口
2の底板2a上部に位置されて放出紙幣収納部15は開
放状態にある。
【0189】機械操作者は放出紙幣収納部15へ放出さ
れた入金リジェクト紙幣がある場合はその紙幣を取り出
し、機体1の前面1a上部に設けられる表示部の入金金
額を見て操作部4により入金承認または入金非承認の釦
操作を行なう。
【0190】〔(a) 入金承認釦操作〕がなされると、ソ
レノイドSD6-1 〜SD6-3 が励磁され、図6およば図
8図示のカム60,60が立位姿勢から傾斜姿勢に回動
されて垂直面部49,49を押動し、規制部材51,5
1およびスペーサー76,76は内枠36の両側壁5
4,54より両側外方へ移動される。そのとき収納済紙
幣が押圧部材83で機体1の背部方向(図8の右方)へ
押動移動され、一時保留紙幣も一緒に端壁53の内面へ
押しつけられる。規制部材51,51およびスペーサー
76,76は、各モータM7-1 〜M7-3 の逆転によりカ
ム65が逆転し、カム65の最小径カム面がレバー66
に接触するまで回転、すなわちカム65が定位置まで回
転して停止する。内枠36および中間枠35は、ローラ
52がレバー66に当接しているので一体的に移動する
が、その移動途中で内枠36の端壁53が作動アーム7
5に当って停止し、中間枠35もストッパ53bを通じ
て内枠36と一体的にその位置で停止される。この時点
までソレノイドSD6-1 〜SD6-3 は励磁状態が保た
れ、規制部材51,51およびスペーサー76,76は
両側壁54,54の両側外方に位置し、かつその前後方
向位置は規制部材51,51の面51a,51aが図8
において端壁53の内面より右方に位置しかつ押え板8
2,82の紙幣押圧面(図8の左面)よりスペーサー7
6,76の紙幣押圧面(図8の右面)がやや左方に位置
する。その状態でソレノイドSD6-1 〜SD6-3 が非励
磁となり、カム60,60は立位姿勢となり、垂直面部
49,49の押圧を解除する。その結果、規制部材5
1,51およびスペーサー76,76は面51b,51
bが接近する幅方向に移動し、ピン50,50が長孔4
7,47の外端で係止された位置で止まり、図5に示す
位置、すなわち図8の鎖線図示位置に位置される。この
際の規制部材51,51の面51a,51aの機体1に
対する前後方向位置は端壁53の内面より後方(図8右
方)に位置し、また押え板82,82の紙幣押圧面(図
8の左面)とスペーサー76,76の紙幣押圧面(図8
の右面)との間に僅かの間隙がある。
【0191】また規制部材51,51の面51b,51
bは側壁54,54の内面と同一面の位置におかれる。
【0192】以上で規制部材51,51、スペーサー7
6,76は初期位置に戻されたことになり、一時保留紙
幣の収納動作がなされたことになる(一時保留紙幣自身
の収納動作は収納紙幣と合体された時点で終っている
が、機構自身の収納動作は規制部材51,51、スペー
サー76,76が初期位置へ復帰して収納動作の終了と
なる)。
【0193】その直後にモータM6 が逆転し、押板2b
が上昇した後垂直姿勢になり、出金口3を閉塞する位置
に復帰する。
【0194】つぎに〔(b) 入金非承認の釦操作〕をした
場合について説明する。
【0195】入金非承認釦操作によりまず押え板82,
82が図示せぬ移動機構により図10において左方へ移
動し、押え板82,82の紙幣押圧面(図10における
左面)が端壁53の内面と同一面に位置される。その直
後にモータM7-1 〜M7-3 が逆転し、カム65も逆転さ
れて定位置(カム65の最径小カム面がレバー66に接
触する位置)まで回転したときモータM7-1 〜M7-3
停止する。規制部材51,51、スペーサー76,76
はそのとき図10の右方へ動かされ、一時保留紙幣がス
ペーサー76,76で押え板82,82に押しつけられ
て締めつけられたときスペーサー76,76、規制部材
51,51は停止する。このとき一時保留紙幣は押え板
82,82およびスペーサー76,76の各紙幣押圧面
間に挾着保持され、また収納紙幣は規制部材51,51
の面51a,51aと押圧部材83との間に押圧保持さ
れる。つぎにソレノイドSD2 が励磁し、切換レバー1
9は斜め下方に位置されて識別部12設置側の紙幣送込
み搬送通路11と出金紙幣送出路16とを接続し、ソレ
ノイドSD8 は非励磁で切換レバー92はバイパス通路
91の閉塞姿勢をとり、ソレノイドSD4-1 は励磁され
て切換レバー21は上昇揺動姿勢となり、ソレノイドS
5-1 も励磁されて切換レバー22も上昇揺動姿勢をと
り、ソレノイドSD10も励磁されて切換レバー94を右
側へ移動させ、出金紙幣送出路16を収納部15と接続
する。この状態でモータM2-1 ,M3-1 、M3-2 を逆転
駆動させ、モータM4 を正転駆動せしめる。
【0196】次にクラッチCL1 が入り、一括収納カセ
ット51 の繰込み・繰出し手段55が逆方向駆動され、
一時保留された一括紙幣が1枚ずつ繰出され、入金オー
バーフロー紙幣分岐通路902 ,901 、紙幣識別通路
11、出金紙幣送出路16を通じて放出紙幣収納部15
へ収納される。このようにして、一時保留された一括紙
幣がなくなると、スペーサー76,76の紙幣押圧面は
端壁53の内面と同一面の位置にある押え板82,82
に当って停止する。識別部12では一括紙幣が所定時間
到来しないことにより一時保留された一括紙幣がすべて
繰出されたと判断し、クラッチCL1 を断とし、一括紙
幣の繰込み・繰出し手段55は停止する。
【0197】その直後にソレノイドSD5-1 が非励磁と
なり、切換レバー221 は下降姿勢となる。
【0198】次に、一万円紙幣に対応するクラッチCL
2 が入り、収納カセット52 に対応する繰込み・繰出し
手段55が逆方向駆動され、同様にして一時保留された
一万円紙幣が1枚ずつ繰出され、分岐通路232 、切換
レバー222 、紙幣区分通路部13a、切換レバー92
および21、紙幣送込み搬送通路11の識別部12設置
域、切換レバー19、出金紙幣送出路16を通り放出紙
幣収納部15へ送出される。このようにして、一時保留
された万円紙幣がなくなるとスペーサー76,76の紙
幣押圧面は端壁53の内面と同一面の位置にある押え板
82,82に当って停止する。識別部12では、万円紙
幣が所定時間到来しないことにより一時保留された万円
紙幣がすべて繰出されたと判断してクラッチCL2 を断
とし、万円紙幣の繰込み・繰出し手段55は停止され
る。
【0199】その直後にソレノイドSD5-2 が励磁さ
れ、切換レバー222 は垂直姿勢(分岐通路232 を塞
ぐ位置)となる。
【0200】次に千円紙幣に対応するクラッチCL3
入り、収納カセット53 に対応する繰込み・繰出し手段
55が逆方向駆動され、同様にして一時保留された千円
紙幣が1枚ずつ繰出され、分岐通路233 、紙幣区分通
路部13a、切換レバー92および21、紙幣送込み搬
送通路11の識別部12設置域、切換レバー19、出金
紙幣送出路16を通り放出紙幣収納部15へ送出され
る。このようにして、一時保留された千円紙幣がなくな
るとスペーサー76,76の紙幣押圧面は端壁53の内
面と同一面の位置にある押え板82,82に当って停止
する。識別部12では千円紙幣が所定時間到来しないこ
とにより一時保留された千円紙幣がすべて繰出されたと
判断してクラッチCL3 を断とし、千円紙幣の繰込み・
繰出し手段55は停止される。その後搬送系にあるすべ
ての紙幣が放出紙幣収納部15へ収納される所定時間経
過後にモータM2-1 ,M3-1 ,M3-2 ,M4 が停止さ
れ、またソレノイドSD4-1 ,SD5-2 ,SD2 ,SD
10が非励磁となり、切換レバー21,222 ,19,9
4は図13の位置となる。
【0201】また最後に繰出し動作される繰込み・繰出
し手段55に対応するクラッチCL3 が断となった時点
ですべての収納カセット51 〜53 の各押え板82,8
2が図10の右方へ移動し、実線位置で停止する。その
結果各収納カセット51 〜53 の規制部材51,51お
よび、スペーサー76,76も図10の右方へ移動する
が、その移動途中で中間枠35の端部が内枠36のスト
ッパ53aで係止されて停止される。その位置が元の位
置で、そのとき規制部材51,51の面51a,51a
は端壁53の内面より図10におけるやや右方に位置
し、押え板82,82の紙幣押圧面に対しスペーサー7
6,76の紙幣押圧面はやや間隔をおいた位置に位置さ
れる。
【0202】また中間枠35のローラ52はカム65に
当接するレバー66に僅かの間隙をおいて位置される。
【0203】なお一時保留紙幣がすべてのカセット51
〜53 に存在する場合であろうと、二個以下のカセット
に存在する場合であろうと、すべての収納カセット
1 ,52 ,53 には一時保留空間が形成されているの
で必らず上記説明の順に作動する。例えば一括紙幣の一
時保留紙幣がない場合はクラッチCL1 が入り、一括紙
幣用の繰込み・繰出し手段55が駆動されても識別部1
2が所定時間の間紙幣の到来を検知しないので、一時保
留の一括紙幣が存在しないと判断(一時保留の一括紙幣
が繰出されてしまった時と同じ状態)して次の動作に進
むのである。一時保留の一万円紙幣とか千円紙幣がない
ときも同じである。
【0204】こうして一時保留された入金紙幣が放出紙
幣収納部15へ収納され終ったとき押板2bは入金紙幣
繰込終了時と同じ底板2a上で水平姿勢のままの位置に
あり、機械操作者は入金返却紙幣を出金口3から自由に
取り出せる。この入金返却紙幣が出金口3から取り出さ
れると、放出紙幣収納部15内の図示しない投受光セン
サにより、放出紙幣の抜取りが検知され、モータM6
逆転され、その結果押板2bが上昇して、垂直姿勢にな
り、出金口3を塞ぎ、機械全体が待機状態に復帰する。
【0205】つぎに「(C2 )出金モード(表裏反転合
流通路機構25無)」について説明する。
【0206】操作部4により出金金額もしくは出金すべ
き金種と金額(または枚数)を入力し、出金スタート釦
を操作する。このとき押板2bは出金口3を閉じた図1
3一点鎖線図示状態にある。
【0207】出金釦の操作によりモータM2-1
2-2 ,M3-1 が逆転回転し、モータM4は正転回転す
る。その結果、紙幣送込み搬送通路11全域、入金リジ
ェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送出路16、紙幣区分
通路部13a、分岐通路232 ,233 、バイパス通路
91が逆方向駆動され、搬送路17および放出紙幣収納
部15のローラ(搬送ローラ15a,15a含む)が正
方向駆動される。なおクラッチCL2 ,CL3 は未だ入
っていないのでカセット52 ,53 の繰込み・繰出し手
段55,55は停止状態にある。
【0208】この状態で収納カセット52 ,53 のモー
タM7-1 ,M7-2 が正転駆動され、規制部材51,51
の面51a,51aが端壁53の内面と同一面になった
位置で停止される。これにより収納カセット52 ,53
の収納紙幣は端壁53の内面および面51a,51aと
押圧部材83間に挾持保持される。
【0209】また切換レバー92はソレノイドSD8
非励磁のままでバイパス通路91遮閉姿勢にあり、また
ソレノイドSD4-1 は励磁されて切換レバー21は上昇
揺動姿勢(紙幣送込み搬送通路11と紙幣区分通路部1
3aの接続姿勢)、ソレノイドSD10が励磁されて切換
レバー94は右方へ水平移動され出金紙幣送出路16と
放出紙幣収納部との接続姿勢をとる。またソレノイドS
5-1 は非励磁のままで切換レバー221 は紙幣送込み
搬送通路11から退避した下降姿勢にある。またソレノ
イドSD1 は励磁され、切換レバー18は上昇姿勢にあ
って紙幣送込み搬送通路11と搬送路17の接続姿勢に
ある。ソレノイドSD2 は出金待機時は励磁され、切換
レバー19は図13の左斜め下方へ移動され、出金紙幣
送出路16と識別部12設置側の紙幣送込み搬送通路1
1域との接続姿勢にあるが、識別部12で出金リジェク
ト紙幣と判断された紙幣のときにはソレノイドSD2
非励磁にし、紙幣送込み搬送通路11を図13の左方へ
直進させ、搬送路17へ送る。ソレノイドSD5-2 は出
金待機時は非励磁のままで切換レバー222 は分岐通路
232 と紙幣区分通路部13aとの接続状態にある(出
金は万円紙幣の投出から開始されるためである。)。
【0210】次に万円紙幣の出金が有るか無しかを全体
制御部C1 で判断し、無の場合はソレノイドSD5-2
励磁させて切換レバー222 を起立姿勢にし、分岐通路
233 から上昇してくる紙幣を紙幣区分通路部13a側
への通過を許容する。そして千円紙幣の出金に移るが、
この動作は万円紙幣の出金の終了後の千円紙幣出金と同
じであるのでここでの説明は省略する。
【0211】万円紙幣の出金がある場合はソレノイドS
5-1 は非励磁のままでクラッチCL2 を入れ、希望枚
数の紙幣を繰り出した後、クラッチCL2 を切る。つま
りキッカローラ7、フィードローラ9が同期して一回転
(キッカローラ7の1回転でフィードローラ9が1回
転)することにより紙幣の1枚繰り出しがなされるの
で、キッカローラ7の回転数を図示しない検知センサで
検知し、繰出すべき紙幣枚数分の回転がなされると一旦
停止させる。繰出された一万円紙幣は分岐通路232
切換レバー222 、紙幣区分通路部13a、切換レバー
92および21、紙幣送込み搬送通路11へと送られ、
識別部12で出金適正紙幣(一万円紙幣)か出金不適正
紙幣(一万円紙幣以外の金種紙幣、二枚重なり、連鎖、
斜行紙幣等)かの識別がなされ、出金適正紙幣のときは
ソレノイドSD2 の励磁状態維持により切換レバー19
は図13の左斜め下方位置に維持され、その出金適正紙
幣は出金紙幣送出路16を通って放出紙幣収納部15へ
送り込まれる。また出金不適正紙幣のときはソレノイド
SD2 が非励磁となって切換レバー19は右斜め上方へ
移動して図13図示位置となり、出金不適正紙幣は出金
リジェクト紙幣として図13の紙幣送込み搬送通路11
を左方へ直進移動し、搬送路17から収納カセット51
に形成される出金リジェクト紙幣収納部5′へ送り込ま
れる。
【0212】識別部12の識別結果により図12の全体
制御部C1 では、一万円紙幣について指定された枚数値
(機械操作者が金額指定する場合は金額から換算された
枚数値をこう呼ぶ)と識別部12を通過した出金適正紙
幣の枚数とを比較し、不足する枚数分について一万円紙
幣用のキッカローラ7およびフィードローラ9をその枚
数分追加回転させたのちクラッチCL2 を切る。繰出さ
れた紙幣は識別部12で出金適正紙幣か出金不適正紙幣
かが判断され、その識別結果により放出紙幣収納部15
または出金リジェクト紙幣収納部5′へ収納され、全体
制御部C1 で一万円紙幣について指定された枚数値と識
別部12を通過した出金適正紙幣の枚数値が一致するま
で不足枚数分キッカローラ7、フィードローラ9を追加
回転させたのちクラッチCL2 を切り、前記両値が一致
したとき次位の金種紙幣の繰出しに移る。
【0213】すなわち先ソレノイドSD5-2 が励磁され
て切換レバー222 は起立姿勢となる。この状態で、千
円紙幣の出金が有るか無かを全体制御部C1 で判断す
る。千円紙幣の出金無の場合の動作は千円紙幣の出金終
了後の動作と同じであるのでここでは省略する。
【0214】千円紙幣出金有りと判断した場合は、クラ
ッチCL3 を励磁させ、希望枚数の紙幣を繰出した後ク
ラッチCL3 を切る。つまりキッカローラ7、フィード
ローラ9が同期して一回転(キッカローラ7の一回転で
フィードローラ9が一回転)することにより紙幣の1枚
繰り出しがなされるのでキッカローラ7の回転数を図示
しない検知センサで検知し、繰出すべき紙幣枚数分の回
転がなされると一旦停止させる。繰出された千円紙幣は
分岐通路233 、紙幣区分通路部13a、切換レバー9
2および21、紙幣送込み搬送通路11へと送られ、識
別部12で出金適正紙幣(千円紙幣)か出金不適正紙幣
(千円紙幣以外の金種紙幣、二枚重なり、連鎖、斜行紙
幣等)かの識別がなされ、出金適正紙幣のときはソレノ
イドSD2 の励磁により切換レバー19を下方へ揺動さ
せてその紙幣を出金紙幣送出路16を通じて放出紙幣収
納部15へ送り込む。また出金不適正紙幣のときはソレ
ノイドSD2 は非励磁となって切換レバー19は上昇
し、またソレノイドSD1 は励磁状態で切換レバー18
は上昇位置にあり、その出金不適正紙幣は出金リジェク
ト紙幣として図13において紙幣送込み搬送通路11を
左方へ移動して搬送路17から収納カセット51 に形成
される出金リジェクト紙幣収納部5′へ送り込まれる。
識別部12の識別結果により図12の全体制御部C1
は、千円紙幣について、指定された枚数値(金額指定の
場合は換算された枚数値をこう呼ぶ)と識別部12を通
過した出金適正紙幣の枚数とを比較し、不足する枚数分
について千円紙幣用のキッカローラ7およびフィードロ
ーラ9をその枚数分追加回転させたのちクラッチCL3
を切る。
【0215】追加繰出された紙幣は識別部12で出金適
正紙幣か出金不適正紙幣か判断され、その識別結果によ
り放出紙幣収納部15または出金リジェクト紙幣収納部
5′へ収納され、全体制御部C1 で千円紙幣について指
定された枚数値と識別部12を通過した出金適正紙幣の
枚数値が一致するまで不足枚数分キッカローラ7、フィ
ードローラ9を追加回転させたのちクラッチCL3 を切
り、前記各値が一致したとき全金種の紙幣の出金繰出し
は終了する。
【0216】そして励磁されていたソレノイド群は非励
磁となり、切換レバー群は初期位置に復帰する。
【0217】また操作者の希望する金額の出金紙幣が放
出紙幣収納部15へすべて収納されるに十分な所定時間
経過後(希望金額となる最後の出金適正紙幣が識別部1
2で出金適正紙幣と判定されてから所定時間後)に全体
制御部C1 および駆動制御部C2 を通じてモータ
2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M4 が停止されるとともにモ
ータM6 が正転され、図13において押板2bが底板2
a上で水平姿勢となる。その結果出金口3を通じ放出紙
幣収納部15へ放出された出金紙幣の取り出しができ
る。そしてこの放出紙幣収納部15内の出金紙幣が取り
出されたことが投受光センサー(図示せず)により検知
されると、全体制御部C1 および駆動制御部C2でモー
タM6 が逆転され、押板2bは図13の一点鎖線図示位
置に位置されて出金口3を閉じる。一方、モータ
7-1 ,M7-2 が逆転し、カム65,65が定位置へ復
帰したとき停止し、規制部材51,51も定位置へ復帰
する。これによって機械は待機状態となる。
【0218】次に「(D2 )一括収納カセット51 によ
る紙幣回収動作(表裏反転合流通路機構25無)」につ
いて説明する。
【0219】まず操作部4の紙幣回収釦操作を行なう
と、モータM7-1 が正転してレバー66でローラ52を
押動し、収納カセット51 の規制部材51,51および
スペーサー76,76が機体1の前方(図8の左側)へ
移動され、内枠36の端壁53内面とスペーサー76,
76の紙幣押圧面(端壁53の内面の対向面)間に数枚
の紙幣を繰込める一時保留空間が形成され、モータM
7-1 はその位置で停止してブレーキ保持される。つぎに
モータM2-1 ,M3-2 ,M4 が正転回転され、モータM
2-2 およびM3-1 は逆転回転される。その結果、紙幣送
込み搬送通路11の識別部12設置側搬送域、入金リジ
ェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送出路16、入金オー
バーフロー紙幣分岐通路901 ,902 、放出紙幣収納
部15のローラ群および搬出路17は正方向駆動され、
分岐通路232 ,233 、紙幣区分通路部13a、バイ
パス通路91、紙幣送込み搬送通路11の切換レバー1
8および19間の搬送域は逆方向駆動される。
【0220】一方、ソレノイドSD5-2 は非励磁で、切
換レバー222 は分岐通路232 と紙幣区分通路部13
aの接続姿勢、ソレノイドSD8 は励磁されて切換レバ
ー92は紙幣区分通路部13aとバイパス通路91の接
続姿勢、ソレノイドSD9 は励磁されて切換レバー93
がバイパス通路91と入金リジェクト紙幣搬送路14の
接続姿勢、ソレノイドSD11は励磁されて切換レバー9
5は入金リジェクト紙幣搬送路14と出金紙幣送出路1
6の接続姿勢、ソレノイドSD2 は励磁されて切換レバ
ー19は出金紙幣送出路16と識別部12設置側の紙幣
送込み搬送通路11域との接続姿勢(識別部12および
搬送異常検知センサ96の検知状況によりソレノイドS
2 の励磁、非励磁のきりかえが行なわれる)、ソレノ
イドSD5-1 は励磁されて切換レバー221 は紙幣送込
み搬送通路11と入金オーバーフロー紙幣分岐通路90
1 との接続姿勢、またソレノイドSD1 は励磁され切換
レバー18は上昇位置にあって紙幣送込み搬送通路11
と搬送路17の接続姿勢、またソレノイドSD3 は励磁
され切換レバー20は紙幣送込み搬送通路11と入金リ
ジェクト紙幣搬送路14の接続姿勢にある。
【0221】この状態でクラッチCL1 およびCL2
入る。収納カセット52 の繰込み・繰出し手段55はモ
ータM3-1 およびクラッチCL2 を介して逆転駆動さ
れ、一万円紙幣の繰出しを行なう。また一括収納カセッ
ト51 の繰込み・繰出し手段55はモータM3-2 、クラ
ッチCL1 を介して正転され、紙幣の繰込みに備える。
【0222】まず収納カセット52 の繰込み・繰出し手
段55で繰出された紙幣は、分岐通路232 、切換レバ
ー222 、紙幣区分通路部13a、バイパス通路91、
入金リジェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送出路16、
紙幣送込み搬送通路11の識別部12へと搬送され、こ
の識別部12で金種判別され、この識別部12で金種判
別された紙幣データは、全体制御部C1 内に記憶されて
いる一括収納カセット51 の収納部43に収納済の紙幣
の紙幣データ(金種別枚数データ)に加えられる。また
金種確認がなされた紙幣は、切換レバー221 により入
金オーバーフロー紙幣分岐通路901 ,902 から一括
収納カセット51 の一時保留空間へ搬送される。
【0223】もし識別部12で金種判別できない紙幣、
すなわち識別不能紙幣(偽紙幣、二枚重なり紙幣、連鎖
紙幣、斜行紙幣等)が判別されると、その識別不能紙幣
が切換レバー221 に接近したとき、ソレノイドSD
5-1 が非励磁となって切換レバー221 は下降し、識別
不能紙幣は入金リジェクト紙幣搬送路14へ送り込まれ
る。そのとき切換レバー93は入金リジェクト紙幣搬送
路14を塞ぐ位置に位置されるが、上昇搬送されてくる
識別不能紙幣の入金リジェクト紙幣搬送路14内の搬送
を妨げないようになっており、識別不能紙幣は切換レバ
ー93の位置を通過し、入金リジェクト紙幣搬送路14
から出金紙幣送出路へ入り、搬送異常検知センサ96へ
至ると識別不能紙幣が検知され、ソレノイドSD2 の非
励磁により切換レバー19を上昇させ、その識別不能紙
幣を搬送路17から出金リジェクト紙幣収納部5′へ収
納せしめる。この識別不能紙幣が入金リジェクト紙幣搬
送路14の切換レバー93を通過するとき、バイパス通
路91から他の出金紙幣が入金リジェクト紙幣搬送路1
4へ送り込んでおり、その出金紙幣が識別不能紙幣と二
枚重ねになったり連鎖状態になることもあり、この場合
は識別不能紙幣と二枚重ねとか連鎖状態の紙幣も搬送異
常検知センサ96による検知で識別不能紙幣と一緒に搬
送路17を通じて出金リジェクト紙幣収納部5′へ収納
される。
【0224】こうして、一括収納カセット51 の一時保
留空間へ紙幣が繰り込まれ、その送り込み量が増加する
と、図14のカセット別一時保留枚数記憶部C3 の記憶
内容に基づきモータM7-1 が正転されて数枚の紙幣が繰
り込める一時保留空間に修正され、繰込み部動作が続け
られる。こうして一括収納カセット51 の規制部材5
1,51が図8の二点鎖線図示位置(図7図示位置)に
位置され、一括収納カセット51 の一時保留空間が最大
一時保留空間となったとき、カセット別一時保留枚数記
憶部C3 からの信号でクラッチCL2 を断にして収納カ
セット52 の繰込み・繰出し手段55を一時停止させ
る。一方、識別部12が紙幣を検知してから所定時間経
過後(収納カセット52 ,53 から繰出される紙幣が識
別部12を通過した後一括収納カセット51 もしくは出
金リジェクト紙幣収納部5′へ収納されるに十分な所定
時間後)にクラッチCL1 を切り、一括収納カセット5
1 の繰込み・繰出し手段55を一時停止させる。
【0225】その状態で一括収納カセット51 の規制部
材51,51を側壁54,54より両側外方へ退避さ
せ、その結果一時保留されていた回収紙幣は収納済紙幣
(入金オーバーフロー紙幣、入金損券紙幣等)と合体さ
れて一緒に端壁53の内面と押圧部材83との間に挾持
される。
【0226】規制部材51,51は側壁54,54の外
方位置を端壁53側へ移動し、端壁53の内面より規制
部材51,51の面51a,51aが収納部外方に位置
した段階でこの規制部材51,51が接近して停止す
る。次にこの規制部材51,51が押圧部材83方向へ
移動し、端壁53の内面と規制部材51,51に固定さ
れるスペーサー76,76との間に新たな一時保留空間
を形成する。これにより収納済紙幣とこれに合体された
回収紙幣は規制部材51,51の面51a,51aと押
圧部材83との間で挾持された状態となる。またカセッ
ト別一時保留枚数記憶部C3 の一括収納カセットについ
ての枚数記憶値がリセットされ、クラッチCL1 ,CL
2 が再度入り、収納カセット52 からの紙幣繰出しが再
開され、再度一括収納カセット51 の一時保留空間へ回
収紙幣の繰込みが行なわれ、一時保留空間が最大一時保
留空間になったとき前述と同様の動作が繰返えされて収
納カセット52 内のすべての紙幣が繰出される。この収
納カセット52 内の最後の紙幣が識別部12で識別され
てから前述の所定時間後にクラッチCL2 が断たれ、一
方ソレノイドSD5-2 の励磁により切換レバー222
起立姿勢となって分岐通路233 と紙幣区分通路部13
aを接続し、次にクラッチCL3 を入れる。その結果収
納カセット53 から紙幣が繰出されて分岐通路233
ら紙幣区分通路部13aへ送られ、バイパス通路91を
通じて万円紙幣の回収と同じ搬送経路を通って一括収納
カセット51 の一時保留空間または出金リジェクト紙幣
収納部5′へ収納される。千円紙幣が一括収納カセット
1 の一時保留空間へ順次繰込まれて最大一時保留空間
となったときの新たな一時保留空間の形成は前述した動
作と同じである。こうして収納カセット52 のすべての
紙幣が一括収納カセット51 の一時保留空間または出金
リジェクト紙幣収納部5′へ収納され、識別部12が最
後の紙幣の識別から前述の所定時間紙幣を検知しないと
きは、クラッチCL1 およびCL3 を切り、またモータ
2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M3-2 ,M4 を停止させ、切
換レバー群を定位置に戻すべくソレノイド群を非励磁に
する。
【0227】このとき収納カセット52 ,53 の各押圧
部材83,83は各端壁53,53の内面に押圧状態に
ある。
【0228】一方、一括収納カセット51 については、
ソレノイドSD6-1 励磁されて規制部材51,51が側
壁54,54の両側外方へ移動され、その状態を保ちな
がらモータM7-1 の逆転により規制部材51,51は面
51a,51aが端壁53の内面より収納部43の外方
に位置した位置で停止し、次にソレノイドSD6-1 の非
励磁により規制部材51,51、スペーサー76,76
は互いに接近移動して定位置に復帰する。
【0229】次に操作部4において、収納カセット51
引抜き釦(図示せず)を操作する。
【0230】このカセット引抜き釦が押されると、図1
4の全体制御部C1 、駆動制御部C2 により収納カセッ
ト51 引抜き釦に対応する収納カセット51 のモータM
8-1が正転され、図5におけるベルト74が回動され、
作動アーム75が内枠36の端壁53を押動して図5左
方へ移動される。このとき中間枠35はバネ42で内枠
35のストッパ53bに当接しているので、この中間枠
36も内枠36と一体的に図5左方へ移動される。図8
においては一点鎖線図示位置の内枠36、中間枠35が
実線図示位置の作動アーム75で左方へ移動されて実線
図示位置へ移動され、収納カセット51 内へ格納され
る。すると中間枠35の底部下面に接触状態のロック部
材68のロック部68aが中間枠35および内枠36の
底面の穴70,71に入り込み、中間枠35、内枠36
を図8の実線位置で係止する。その状態が図4図示の状
態である。この図4図示の状態で収納カセット51 を引
抜いていくと、係合部33に対し収納カセット5は機体
1の前面側(図4の左方向)へ相対移動し、そのためこ
の係合部33にバネ付勢される収納カセット51 のシャ
ッタ30は閉じられていき、シャッタ30が係合部33
から外れたとき収納カセット51 の内端面5aがシャッ
タ30で閉鎖される。
【0231】そしてこの収納カセット51 が機体1から
の引き抜きが終了した時点で収納カセット51 のシャッ
タ30にロックがかけられ、鍵によらなければ開放出き
ないようになる。その直後にこの一括収納カセット51
は機体1から完全に引き抜かれ、精算所等へ持ち運ばれ
る。
【0232】以上の動作説明は表裏反転合流通路機構2
5が接続されない場合の説明であっが、次に〔表裏反転
合流通路機構25を接続した場合〕について説明する。
なお表裏反転合流通路機構25を接続しない場合の動作
と同じ動作の部分は省略し、異なる点のみ説明すること
にする。
【0233】この表裏反転合流通路機構25の構造は第
一実施例と同じであるが、その機構25が設けられる場
合は図13の識別部12の右外側横のローラ11a周面
右側に固定ガイド(図示せず)を設け、識別部12を出
た紙幣をその右横のローラ11aおよびローラ25aに
くわえ込ませ、これらのローラ11a、25aにより固
定ガイドにそって羽根車26とベルト27間へ送り込む
ようになっている。また切換レバー221 位置の紙幣送
込み搬送通路11にある一対のローラ11b,11cと
表裏反転合流通路機構25の合流搬送路29cとが接続
され、合流搬送路29cと切換レバー221 位置の上部
にあるローラ11bとの間に固定ガイド(図示せず)が
設けられる。
【0234】ところでこの例では、一括収納カセット5
1 へ精算所で紙幣を詰めるときには裏向きに揃えて詰め
るようになっている(精算所の機械により裏向きに収納
せしめる。)。
【0235】そして「(A2 ′)一括収納カセット51
による補充動作(表裏反転合流通路機構25有)」時に
は、一括収納カセット51 の繰込み・繰出し手段55→
入金オーバーフロー紙幣分岐通路992 ,991 →切換
レバー221 →ローラ11b,11c→合流通路29c
→ガイド部材28b→非反転通路29a→羽根車26お
よびベルト27→ローラ25aおよび11a→識別部1
2に至り、補充紙幣のうち出金に使用できる出金適正紙
幣(一万円紙幣および千円紙幣)は切換レバー19によ
り出金紙幣送出路16→切換レバー94→接続路16
A,(14と16の接続路を16Aとする)→切換レバ
ー95→入金リジェクト紙幣搬送路14→切換レバー9
3→パイパス通路91→切換レバー92→紙幣区分通路
部13a→〔分岐通路232 →収納カセット52 用繰込
み・繰出し手段55または分岐通路233 →収納カセッ
ト53 用繰込み・繰出し手段55〕の搬送ルートをと
る。その結果収納カセット52 ,53 へは表向き紙幣の
向きとなって収納される。
【0236】また補充紙幣のうち出金リジェクト紙幣
は、識別部12→切換レバー19→切換レバー18→搬
送路17→出金リジェクト紙幣収納部5′へ送られる。
【0237】次に「(B2 ′)入金モード(表裏反転合
流通路機構25有)」について説明する。
【0238】入金紙幣は、紙幣識別部12で真偽、金
種、表裏、出金適正紙幣か出金不適正紙幣かが判断され
たのちローラ11a,25aにより羽根車26とベルト
27により非反転通路29aを進む。このうち出金適正
紙幣(万円および千円の正券紙幣であって入金オーバー
フロー紙幣でない紙幣)の中でも裏紙幣がレバー28a
に接近してくると、このレバー28aが下降し、その裏
紙幣先端を係止する。一方その裏紙幣の後端は羽根車2
6で反転通路29b側へ変位され、この反転通路29b
から合流通路29cへ送られる。それ以外の紙幣がレバ
ー28aに接近しても、レバー28aは下降せず、非反
転通路29aを進んで合流通路29cへ送られる。合流
通路29cへの各紙幣の送り込み順は、ローラ11a,
25aから送り込まれた紙幣の搬送順が保たれている。
こうしてローラ11b,11cから出ようとする紙幣が
出金不適正紙幣(入金適正紙幣中のすべての五千円紙幣
および一万円紙幣、千円紙幣の損券紙幣および一万円紙
幣、千円紙幣の入金オーバーフロー紙幣)の場合は、切
換レバー221 が浮上し、その紙幣は入金オーバーフロ
ー紙幣分岐通路901 ,902 および収納カセット51
の繰込み・繰出し手段55を通じて一時保留される。そ
れ以外の紙幣は図13の識別通路11を右方へ直進し、
出金適正紙幣は切換レバー21で紙幣分岐通路部13a
へ送られ、金種(万円か、千円)によって分岐通路23
2 または233 へ送られ、対応する繰込み・繰出し手段
55を通じて収納カセット52 ,53 の一時保留空間へ
すべての紙幣が表向きで一時保留される。
【0239】また入金リジェクト紙幣(二枚重なり紙
幣、連鎖紙幣、斜行紙幣、偽紙幣等の識別不能紙幣)
は、切換レバー20を通じ入金リジェクト紙幣搬送路1
4から放出紙幣収納部15へ収納される。
【0240】入金紙幣収納時は、一時保留紙幣が収納紙
幣と合体されるので、万円および千円の収納カセット5
2 ,53 の収納紙幣はすべて表向きとなっている。
【0241】また入金紙幣の返却時は、一括収納カセッ
ト51 、万円および千円収納カセット52 ,53 の一時
保留紙幣は紙幣送込み搬送通路11へ送り出され、ロー
ラ11b,11cにより合流通路29c、非反転通路2
0a、羽根車26とベルト27、ローラ11a,25a
を通じ、識別部12、出金紙幣送出路16から放出紙幣
収納部15へ送り出す。
【0242】また「(C2 ′)出金モード(表裏反転合
流通路機構25有)」の場合は、収納カセット52 ,5
3 から繰出される紙幣は表向き姿勢で繰出され、分岐通
路232 ,233 、紙幣区分通路部13aを通って切換
レバー21により紙幣送込み搬送通路11へ送り込ま
れ、ローラ11b,11cから合流通路29c、非反転
通路29a、羽根車26とベルト27を通じてローラ1
1aに至り、識別部12へ送り込まれる。出金適正紙幣
(万円、千円紙幣、この識別では正券紙幣のみならず損
券紙幣でもよい。)は、出金紙幣送出路16から放出紙
幣収納部15へ表向きで放出される。出金不適正紙幣
(二枚重なり紙幣、連鎖、斜行紙幣等)は出金リジェク
ト紙幣として搬送路17から出金リジェクト紙幣収納部
5′へ収納される。
【0243】次に「(D2 ′)一括収納カセット51
よる紙幣回収動作(表裏反転合流通路機構25有)」に
ついて説明する。
【0244】まず識別部12による回収紙幣リジェクト
が無い場合を説明する。
【0245】収納カセット52 または53 から繰出され
た紙幣は、分岐通路232 ,233、紙幣区分通路部1
3aからバイパス通路91、入金リジェクト紙幣搬送路
14、接続路14A、出金紙幣送出路16、紙幣送込み
搬送通路11の識別部12、ローラ11aおよび25
a、羽根車26およびベルト27、非反転通路29a、
合流通路29c、ローラ11b,11c、切換レバー2
1 、入金オーバーフロー紙幣分岐通路901 ,9
2 、繰込み・繰出し手段55を通じて一括収納カセッ
ト51 へ一時保留され、所定枚数に達する毎に収納され
る。
【0246】また回収リジェクトが有る場合は、識別部
12で識別不能紙幣(二枚重なり紙幣、連鎖、斜行紙幣
等)と判断され、回収リジェクト紙幣と判断された紙幣
はローラ11b,11cから出て図13の右方へ進み、
切換レバー20により入金リジェクト紙幣搬送路14へ
送り込まれる。以下の動作は「表裏反転合流通路機構2
5無」のときの動作と同じであるので省略する。
【0247】次に〈収納カセット51 を五千円カセット
として使用する場合〉について説明する。
【0248】この場合は第一実施例の作用と同じであ
り、「(A0 )収納カセット51 〜53 の機体1への装
填動作」、「(B0 )入金モード(表裏反転合流通路機
構25無)」、「(C0 )出金モード(表裏反転合流通
路機構25無)」、「(D0 )収納カセット51 〜53
の機体1からの回収動作」、「(B1 )入金モード(表
裏反転合流通路機構25有)」、「(C1 )出金モード
(表裏反転合流通路機構25有)」と同じ作用をなす。
【0249】この場合、入金オーバーフロー紙幣分岐通
路901 ,902 は紙幣区分通路13の分岐通路231
として機能し、また収納カセット51 に対応する繰込み
・繰出し手段55も五千円紙幣の繰込み・繰出しに使わ
れる。
【0250】またこの場合は、紙幣送込み搬送通路11
は切換レバー221 の位置より入金口2に対する前方域
までであり、入金口2に対する切換レバー221 の位置
より後方の搬送域、すなわち切換レバー221 と切換レ
バー21の間の搬送域も紙幣区分通路部13aとして機
能する。それ故この例の場合は、入金リジェクト紙幣搬
送路14は紙幣区分通路13から、すなわち紙幣区分通
路13として機能する搬送域(切換レバー221 および
21間の搬送域)から切換レバー20により分岐されて
いることになる。またこの収納カセット51 を五千円カ
セットとして使う場合はバイパス通路91は使用されな
い。
【0251】次に第三実施例について図13を参照して
説明する。第三実施例の場合は収納カセット51 が万円
紙幣カセット、収納カセット52 が千円カセット、収納
カセット53 が一括収納カセットまたは五千円カセット
に切換使用される。またこの実施例では、第二実施例に
おける入金オーバーフロー紙幣分岐通路901 ,902
が紙幣区分通路13として機能し、また搬送路90
3 (一点鎖線図示)で入金オーバーフロー紙幣分岐通路
901 と分岐通路232 が接続され、搬送路903も紙
幣区分通路として機能する。また紙幣区分通路として機
能するため搬送路903 と入金オーバーフロー紙幣分岐
通路901 との接続部分には切換レバー(図示せず)が
設けられ、入金紙幣を入金オーバーフロー紙幣分岐通路
901 から入金オーバーフロー紙幣分岐通路902 (万
円紙幣分岐通路として機能)側または搬送路903 (千
円紙幣分岐通路として機能)側へ識別部12の識別結果
に基づき切り換える。なおこの場合図13の切換レバー
222 および分岐通路233 の垂直搬送域は不要とな
る。
【0252】一方、収納カセット53 の分岐通路233
の図13図示の水平搬送路域右端と紙幣区分通路部13
aの左下りに傾斜する傾斜通路域下端部とが搬送路90
4 で接続されている。
【0253】その結果、この第三実施例の場合は、紙幣
区分通路部13a、搬送路904 、分岐通路233 が入
金オーバーフロー紙幣分岐通路として機能し、バイパス
通路91は入金リジェクト紙幣搬送路14と入金オーバ
ーフロー紙幣分岐通路(図13の紙幣区分通路部13a
がその機能をしている。但し収納カセット53 が一括カ
セットとして使われている場合である。)とを接続して
いることになる。
【0254】また収納カセット53 用の繰込み・繰出し
手段55および分岐通路233 、搬送路904 、紙幣区
分通路部13a(切換レバー21位置のローラ対は紙幣
送込み搬送通路11のモータで駆動され切換レバー92
位置のローラ対から下方が紙幣区分通路部13aとな
る)、バイパス通路91が一個のモータで駆動される
(但しそのモータと繰込み・繰出し手段55との間には
電磁クラッチが介在される。)。また入金オーバーフロ
ー紙幣分岐通路901 ,902 、搬送路903 、分岐通
路232 、各収納カセット51 および52 の各繰込み・
繰出し手段55は別のモータにより駆動される(但しモ
ータと各繰込み・繰出し手段55,55との間には各々
電磁クラッチが介在される)。また切換レバー221
置のローラ対は紙幣送込み搬送通路11に属し、それよ
り下方のローラ群が入金オーバーフロー紙幣分岐通路9
1 に属する。他の搬送系と駆動手段は第二実施例と同
じである。そして〈収納カセット53 を一括収納カセッ
トとして使う場合〉の作用は「(A2 )一括収納カセッ
トによる補充動作(表裏反転合流通路機構25無)」、
「(B2 )入金モード(表裏反転合流通路機構25
無)」、「(C2 )出金モード(表裏反転合流通路機構
25無)」、「(D2 )一括収納カセットによる紙幣回
収動作(表裏反転合流通路機構25無)」、
「(A2 ′)一括収納カセットによる補充動作(表裏反
転合流通路機構25有)」、「(B2 ′)入金モード
(表裏反転合流通路機構25有)」、「(C2 ′)出金
モード(表裏反転合流通路機構25有)」、
「(D2 ′)一括収納カセットによる紙幣回収動作(表
裏反転合流通路機構25有)」と同じ動作をする。
【0255】なおこの実施例の場合は一括カセット53
の機体1からの抜きとり時に出金リジェクト紙幣収納部
5′内の紙幣も運ぶ必要があり、収納カセット53 およ
び51 の両方を運ぶことになる。
【0256】次に〈収納カセット53 を五千円カセット
として使用する場合〉は、紙幣送込み搬送通路11は入
金口2に対する後方端が切換レバー221 までとなり、
それより後方の搬送路域(切換レバー221 と21との
間の搬送路域)と紙幣区分搬送路部13a、搬送路90
4 、分岐通路233 が紙幣区分通路の一部として機能す
る。
【0257】この場合は入金リジェクト紙幣搬送路14
は紙幣区分通路から分岐されていることになり、バイパ
ス通路は入金リジェクト紙幣搬送路14と紙幣区分通路
とを接続している。その動作は第一実施例の作用と同じ
であり、「(A0 )収納カセット51 〜53 の機体1へ
の装填動作」、「(B0 )入金モード(表裏反転合流通
路機構25無)」、「(C0 )出金モード(表裏反転合
流通路機構25無)」、「(D0 )収納カセット51
3 の機体1からの回収動作」、「(B1 )入金モード
(表裏反転合流通路機構25有)」、「(C1 )出金モ
ード(表裏反転合流通路機構25有)」と同じ作用をな
す。
【0258】次に第四の実施例を図15および図14に
より説明する(図15の制御ブロック図は図12に対応
する)。
【0259】なお第二実施例(図13)と同じ構造部分
は同番号もしくは対応番号(第二実施例では221 ,2
2 およびSD5-1 ,SD5-2 であったものを第四実施
例では221 ,222 ,223 およびSD5-1 ,SD
5-2 ,SD5-3 というように対応番号を付して示してい
る。)を付した。
【0260】まずこの実施例でも第二実施例と同様、収
納カセット51 ,52 ,53 のうち収納カセット51
一括収納カセットとし、収納カセット52 は一万円出金
紙幣用、収納カセット53 は千円出金紙幣用の各金種別
収納カセットとされ、特に一括収納カセット51 は入金
適正紙幣中の出金不適正紙幣(5千円紙幣のすべてと万
円紙幣および千円紙幣中の損券紙幣と、万円紙幣および
千円紙幣中の正券紙幣であっても収納カセット52 ,5
3 が満杯のときに機内へ送り込まれる入金オーバーフロ
ー紙幣とをいう。ここで入金適正紙幣中の正券紙幣と
は、紙幣の疲労、傷みが少なく、出金紙幣として使用で
きる紙幣、入金適正紙幣中の損券紙幣とは、紙幣の疲
労、傷みが大で、出金紙幣として使用できない紙幣をい
う。)を収納するカセットで、また業務の始業時、業務
中の必要時、業務の終業時に収納カセット52 ,53
対して紙幣の補充、紙幣の回収(詳細説明は動作説明時
に述べる。)が行なえるようになっている。なお図14
の制御部の構成により、収納カセット51 を「一括収納
カセット」または「五千円紙幣収納カセット」の切換え
使用が可能になっている。
【0261】また本実施例でも紙幣送込み搬送通路11
の切換レバー18および19間の搬送域をモータM2-2
で駆動し、識別部12載置域(切換レバー19および2
0,21間の搬送域)と入金リジェクト紙幣搬送路14
および出金紙幣送出路16をモータM2-1 で駆動するよ
うになっている点は第二実施例と同じである。
【0262】一方、この実施例では、紙幣送込み搬送通
路11の識別部12設置域右端(切換レバー20,21
位置)から図15の右方へ直進し、その右端から直下方
へ向かい、ローラ11a,11aの位置から左斜め下方
へ向かい、その下端のローラ11bの位置から左斜め上
方へ向かい、切換レバー221 の位置のローラ11d,
11d位置に至る後続搬送路11Aが設けられ、この後
続搬送路11Aも紙幣送込み搬送通路11の一部を構成
している。
【0263】また、この実施例では、バイパス通路91
は入金リジェクト紙幣搬送路14と後続搬送路11Aの
ローラ11a,11a位置(紙幣送込み搬送通路11に
おける入金口2に対する識別部12および切換レバー2
0,21より後流位置)とを接続している。この後続搬
送路11AもモータM3-1 で駆動される。なおパイパス
通路91がモータM3-1 で駆動される点は第二実施例と
同じである。
【0264】また後続搬送路11Aの端部のローラ11
d,11dは紙幣区分通路13の始端ローラ11d,1
1dとして機能し、このローラ11d,11dから上方
へ向かう分岐通路231 が設けられる(この分岐通路2
1 は収納カセット51 が一括収納カセットから5千円
紙幣収納カセットに切換使用される場合でかつ表裏反転
合流通路機構25が用いられる場合の五千円入金紙幣の
繰込み時の表裏反転に不可欠な通路である)。
【0265】またこの実施例では、入金紙幣送込み搬送
通路11の切換レバー21の位置から垂直下方へ向かう
通路901 と、その下端から左方へ水平に延び収納カセ
ット51 の入口域に接続される通路902 とが設けら
れ、これら通路が入金オーバーフロー紙幣分岐通路90
1 ,902 となる。そして前述の分岐通路231 の上端
は入金オーバーフロー紙幣分岐通路902 の右端に接続
される。
【0266】切換レバー221 は、ソレノイドSD5-1
の励磁・非励磁により図15図示位置(入金紙幣を後続
搬送路11Aから分岐通路232 ,233 へ送る位置)
または斜め下方へ移動した位置(入金紙幣を後続搬送路
11Aから分岐通路231 へ送る位置)をとるようにな
っている。また切換レバー222 はソレノイドSD5-2
の励磁・非励磁により分岐通路232 または233 へ切
換えるようになっている。切換レバー223 はソレノイ
ドSD5-3 の励磁・非励磁により通路901 と通路90
2 を接続する位置(図15図示位置)と、図15に示す
位置から左方へ移動して分岐通路231 と通路902
を接続する位置とをとるようになっている。
【0267】また表裏反転合流通路機構25が組込まれ
る場合は、同機構25の非反転通路29aの始端が後続
搬送路11Aのローラ11a,11aの位置と接続され
る。
【0268】切換レバー97は、表裏反転合流通路機構
25が取り付けられないときは図15に示す位置に固定
され、後続搬送路11Aのローラ11a,11aより上
方域とローラ11a,11aより下方域とを接続する紙
幣搬送ガイドとして機能する。そしてこの切換レバー9
7は、表裏反転合流通路機構25が取りつけられる場合
は図15に示す位置から左方へ揺動された位置、すなわ
ち後続搬送路11Aのローラ11a,11aより上方域
と非反転通路29aの始端とを接続する位置に固定さ
れ、紙幣搬送ガイドとして機能する。
【0269】また切換レバー98は、表裏反転合流通路
機構25が取り付けられないときは図15に示す位置に
固定されて紙幣搬送ガイドとして機能し、後続搬送路1
1Aのローラ11b,11c位置より上方域とローラ1
1b,11c位置より左方域とを接続状態にする。
【0270】また表裏反転合流通路機構25が取り付け
られる場合は、切換レバー98は図15に示す位置から
上方へ揺動された位置、すなわち合流搬送路29Cと後
続搬送路11Aとを接続する位置に固定され、紙幣搬送
ガイドとして機能する。
【0271】次に上記実施例の作用を説明するが、この
第四実施例については次の2通りの方式があり、これを
列記する。
【0272】第四実施例(1) ……表裏反転合流通路機
構25が無で、収納カセット51 が「一括収納カセット
と五千円紙幣収納カセットの切替え方式」の例 第四実施例(2) ……表裏反転合流通路機構25有で、
収納カセット51 が「一括収納カセットと五千円紙幣収
納カセットの切替え方式」の例(特長……第四実施例
(1) が表裏取り揃えできないのに対し第四実施例(2) は
表裏取り揃えが可能であり、そのうえ第四実施例(2) は
通路231 を設けているので収納カセット51 を五千円
紙幣収納カセットへ切り換えた場合でも五千円入金紙幣
も表裏取り揃えを行なって収納カセット51 へ送り込
め、その点で第二、第三実施例および第四実施例(1) よ
り優れている。) まず第四実施例(1) において〈収納カセット51 を一括
収納カセットとして使用の場合(表裏取り揃え無)〉
(センサS04がカセット51 を検知するとき)での各モ
ード説明をする。
【0273】「(A4-1 )一括収納カセット51 による
補充動作」 前日の終業時に引き抜かれて精算所におかれている一括
収納カセット51 に出金紙幣として使用する万円紙幣、
千円紙幣を所定枚数ずつ装填する(収納カセット52
3 へ自動補充するに適切な所定枚数である。)。
【0274】この一括収納カセット51 を作業者(機械
操作者)が精算所から機体1のところまで運んできて機
体1の最上段の装着口1cへ挿入する。この一括収納カ
セット51 が装着口1cへ挿入され終ると図15のセン
サS04がカセット51 の作動片H01を検知し、機械が一
括収納カセットタイプにセットされる。なおカセット5
2 ,53 は、その時点では収納部43,43内には紙幣
無の状態で機体1に装着状態のままであり、センサ
02,S03は作動片H02,H03を検知している。一方一
括収納カセット51 挿入時のシャッタ30の開放、なら
びに内枠36および中間枠35の突出動作(図5図示お
よび図8の鎖線図示の位置への移動動作)は第一実施例
の収納カセット51 の動作と同じであるので省略する。
【0275】一括収納カセット51 の機体1への装着動
作により、収納カセット51 の内枠36、中間枠35は
図5図示状態となる。なおカセット52 ,53 の内枠3
6、中間枠35も同じ状態位置におかれている。それ故
各カセット51 〜53 の規制部材51,51,51の各
々の面51a,51aは端壁53の内面より図5の右方
位置にあり、各カセット51 〜53 の収納紙幣は端壁5
3と押圧部材83との間に挾持されている。
【0276】この状態で操作部4のカセット補充釦操作
を行なうと、まずモータM7-2 ,M7-3 が正転してレバ
ー66でローラ52を押動し、各カセット52 ,53
規制部材51,51およびスペーサー76,76が機体
1の前方(図8の左側)へ移動され、内枠36の端壁5
3内面とスペーサー76,76の紙幣押圧面(端壁53
の内面の対向面)間に数枚の紙幣を繰込める一時保留空
間が形成され、モータM7-2 ,M7-3 はその位置で停止
してブレーキ保持される。
【0277】次にモータM2-1 ,M2-2 ,M3-2 が逆転
され、モータM3-1 ,M4 は正転される。その結果、紙
幣送込み搬送通路11の切換レバー18と切換レバー2
0,21間の通路域、入金リジェクト紙幣搬送路14、
出金紙幣送出路16、入金オーバーフロー紙幣分岐通路
901 ,902 、分岐通路231 は逆方向駆動され、紙
幣送込み搬送通路11の後続搬送路11A、分岐通路2
2 ,233 、バイパス通路91、搬送路17、放出紙
幣収納部15のローラ(搬送ローラ15a,15a含
む)は正方向に駆動される。そのときの切換レバー1
8,19,20,21,28a,28b,221 ,22
2 ,223 ,92,93,94,95,97,98は図
15の状態にある。この状態でクラッチCL1 ,C
2 ,CL3 が入り、一括収納カセット51 の繰込み・
繰出し手段55はモータM3-2 、クラッチCL1 を介し
て逆転されて紙幣の繰出しがなされる。また収納カセッ
ト52 ,53 の繰込み・繰出し手段55はモータM3-1
およびクラッチCL2 ,CL3 を介して正転されて紙幣
の繰込みがなされる。
【0278】一括収納カセット51 の繰込み・繰出し手
段55で繰出しされた紙幣は、入金オーバーフロー紙幣
分岐通路902 ,901 、紙幣送込み搬送通路11の識
別部12へ進む。補充紙幣が識別部12で出金不適正紙
幣(二枚重なり紙幣、斜行紙幣、連鎖紙幣等で、金種の
判別ができない紙幣、万円紙幣、千円紙幣のうち紙幣の
疲労とか傷みが激しく、出金紙幣として使用できない紙
幣、万円紙幣、千円紙幣以外の紙幣で例えば五千円紙
幣、偽紙幣等)と識別されると、紙幣送込み搬送通路1
1を図15の左方へ直進し、搬送路17から出金リジェ
クト紙幣収納部5′へ送り込まれる。また補充紙幣が識
別部12で出金適正紙幣(出金に使用できる疲労、傷み
の少ない万円紙幣および千円紙幣)と識別されると、そ
の紙幣は紙幣送込み搬送通路11の識別部12域から切
換レバー19により出金紙幣送出路16、入金リジェク
ト紙幣搬送路14、バイパス通路91を通り、後続搬送
路11Aへ送られ、識別部12での識別結果に基づく切
換レバー221 ,222 の切換えにより分岐通路2
2 ,233 へ送られ、対応する金種の収納カセット5
2または53 の一時保留空間へ各繰込み・繰出し手段5
5,55により受収される。こうして収納カセット
2 ,53 の一時保留空間への紙幣送込み量が増加する
と、図16の全体制御部C1 のカセット別一時保留枚数
記憶部C3 の記憶内容に基づいて対応するカセット52
または53 のモータM7-2 あるいはM7-3 が正転され、
数枚の紙幣を繰込める一時保留空間に保つ。このとき各
収納カセット52,53 の規制部材51,51の面51
a,51aには押圧部材83が当接している。このよう
にして補充紙幣が順次各収納カセット52 ,53 の一時
保留空間へ繰込まれる。
【0279】なおこの例では、万円紙幣収納カセット5
2 、千円紙幣収納カセット53 の最大一時保留空間は各
々の規制部材51,51が図8の二点鎖線図示位置(図
7図示位置)に位置されるときであり、一括収納カセッ
ト51 に収納される万円紙幣および千円紙幣の各補充紙
幣量は各カセット52 ,53 の最大一時保留量以下とさ
れている。それ故一括収納カセット51 内の補充紙幣が
すべて繰出されても各カセット52 ,53 の各一時保留
空間は最大一時保留量とならず、識別部12は所定時間
の間補充紙幣が到来しないことを検知(カセット51
に紙幣がなくなったことの検知の意図)してクラッチC
1 ,CL2 ,CL3 をきるとともにモータM2-1 ,M
2-2 ,M3-1 ,M3-2 ,M4 の駆動を断とする。なおそ
の所定時間は識別部12を通過した最後の紙幣が出金リ
ジェクト紙幣収納部5′もしくは収納カセット52 ,5
3 の一時保留空間へ収納されるに十分な時間に設定され
ている。
【0280】もし各カセット52 ,53 の最大一時保留
空間への各一時保留収納量より大なる紙幣量(その紙幣
量が収納カセット51 に収納されている)を各収納カセ
ット52 ,53 へ補充収納せしめる場合は、図16のカ
セット別一時保留枚数記憶部C3 がどちらかの収納カセ
ット52 または53 の最大一時保留収納量を検知する
と、クラッチCL1 を断にしてカセット51 の繰込み・
繰出し手段55を一時停止させる。一方、識別部12が
紙幣を検知してから前述した所定時間経過後にクラッチ
CL2 ,CL3 を切り、カセット52 ,53 の繰込み・
繰出し手段55を一時停止させる。その状態で最大一時
保留量となった収納カセット52 または53 の規制部材
51,51を側壁54,54より両側外方へ退避させ、
その結果一時保留された補充紙幣は端壁53の内面と押
圧部材83との間に挾持される。規制部材51,51は
側壁54,54の外方位置を端壁53側へ移動し、端壁
53の内面より規制部材51,51の面51a,51a
が収納部外方に位置した段階でこの規制部材51,51
が接近して停止する。次にこの規制部材51,51が押
圧部材83方向へ移動し、端壁53の内面と規制部材5
1,51に規定されるスペーサー76,76との間に新
たな一時保留空間を形成する。これにより既に繰込まれ
た補充紙幣は規制部材51,51の面51a,51aと
押圧部材83との間で挾持されて収納状態となる。カセ
ット別一時保留枚数記憶部C3 の補充紙幣収納済のカセ
ット52 または53 の枚数記憶値がリセットされ、クラ
ッチCL1 ,CL2 ,CL3 が再度入り、紙幣の補充動
作が再開される。
【0281】こうして一括収納カセット51 内のすべて
の紙幣が繰出され、識別部12が前記所定時間の間補充
紙幣が到来しないことを検知したときクラッチCL1
CL2 ,CL3 およびモータM2-1 ,M2-2 ,M3-1
3-2 ,M4 の駆動が断となる。一方、一括収納カセッ
ト51 の押圧部材83は端壁53の内面に押圧状態にあ
り、また収納カセット52 ,53 についてはソレノイド
SD6-2 ,SD6-3 が励磁されて規制部材51,51が
側壁54,54の両側外方へ移動され、その状態を保ち
ながらモータM7-2 ,M7-3 の逆転により規制部材5
1,51は面51a,51aが端壁53の内面より収納
部43外方に位置した位置で停止し、ソレノイドSD
6-2 ,SD6-3 の非励磁により規制部材51,51、ス
ペーサー76,76は定位置に復帰する。
【0282】これで一括収納カセット51 による金種別
の収納カセット52 ,53 への紙幣補充動作が完了す
る。
【0283】「(B4-1 )入金モード(表裏反転合流通
路機構25無)」 入金口2の押板2bは通常は立位姿勢(図2の一点鎖線
図示)にあり、機械操作者は入金紙幣を入金口2の底板
2a上に揃えて集積し、入金スタート釦を操作する。そ
れによってモータM6 が正転し、押板2bが水平姿勢と
なって入金紙幣上面を押圧する。一方、モータ
(M7-1 )〜(M7-3 )が正転してレバー66でローラ
52を押動し、各カセット51 〜53 の規制部材51,
51およびスペーサー76,76が機体1の前方(図8
の左側)へ移動され、内枠36の端壁53内面とスペー
サー76,76の紙幣押圧面(端壁53の内面の対向
面)間に数枚の紙幣を繰込める一時保留空間が形成さ
れ、モータ(M7-1 )〜(M7-3 )はその位置で停止し
てブレーキ保持される。
【0284】次にモータ(M2-1 )(M2-2
(M3-1 )(M3-2 )(M4 )が正転され、これにより
紙幣送込み搬送通路11全域、入金リジェクト紙幣搬送
路14、出金紙幣送出路16、入金オーバーフロー紙幣
分岐通路901 ,902 、分岐通路231,232 ,23
3 、バイパス通路91、搬送路17、放出紙幣収納部1
5のローラ(搬送ローラ15a,15a含む)が正方向
駆動される。
【0285】一方、各クラッチCL1 〜CL3 が入り、
各繰込み・繰出し手段55,55,55が正方向駆動
(紙幣繰込み方向に駆動)される。
【0286】やや遅れてモータM1 が正転し、キッカロ
ーラ7、フィードローラ8が回転され、入金紙幣が1枚
ずつ繰出され、紙幣送込み搬送通路11を図15におい
て右方へ送られ、識別部12で紙幣の識別が行なわれ
る。入金適正紙幣は予め一万円紙幣、五千円紙幣、千円
紙幣と設定され、入金紙幣の真偽、金種、正損(出金に
使われる金種紙幣は一万円紙幣と千円紙幣であり、入金
紙幣中の一万円紙幣と千円紙幣について疲労度とか傷み
が少なく出金に使用できる紙幣を正券紙幣とし、疲労度
とか傷みが大で出金に使用できない紙幣を損券紙幣とし
て扱い、正券紙幣か損券紙幣かを見わける識別を正損識
別という)、二枚重ね、連鎖、斜行等の各紙幣がチェッ
クされる。
【0287】その識別部12において偽紙幣、二枚重
ね、連鎖、斜行等の各紙幣は入金リジェクト紙幣とさ
れ、切換レバー20を下方へ稼動させ、その入金リジェ
クト紙幣は入金リジェクト紙幣搬送路14から放出紙幣
収納部15へ送り込まれる。また入金適正紙幣のうちで
も出金に使用できない五千円紙幣すべてと一万円および
千円紙幣中の損券紙幣は、切換レバー21,223 を通
じ、入金オーバーフロー紙幣分岐通路901 ,902
送られ、繰込み・繰出し手段55の繰込み動作により一
括収納カセット51 一時保留空間へ収納される。
【0288】一方、各収納カセット51 〜53 の挿入さ
れる機体1側には図15において一時保留空間形成時に
おける押圧部材83の左方向極限位置を検知することに
より各収納部43内の紙幣の満杯を検知する満杯検知セ
ンサS1 ,S2 ,S3 が設けられている。それ故満杯検
知センサS2 ,S3 が満杯を検知していない状態におい
ては識別部12による識別の結果万円紙幣および千円紙
幣の正券紙幣はすべて出金に使用される紙幣として扱わ
れ、またいずれかの満杯検知センサS2 ,S3が満杯を
検知している場合はその満杯金種紙幣については例え紙
幣が万円または千円の正券紙幣であっても入金オーバー
フロー紙幣として扱われる。そしてこの入金オーバーフ
ロー紙幣は切換レバー21,223 により入金オーバー
フロー紙幣分岐通路901 ,902 へ送られ、繰込み・
繰出し手段55により一括収納カセット51 の一時保留
空間へ送り込まれる。
【0289】入金オーバーフロー紙幣でない万円正券紙
幣および千円正券紙幣は識別部12を通過して後続搬送
路11Aへ送られ、その末端から切換レバー222 によ
り万円紙幣用の分岐通路232 または千円紙幣用の分岐
通路233 へ送り込まれて各繰込み・繰出し手段55,
55により各収納カセット52 ,53 の一時保留空間へ
収納される。
【0290】また収納カセット52 ,53 の両方の満杯
検知センサS2 ,S3 が満杯を検知しているときは、万
円正券紙幣、千円正券紙幣はすべて入金オーバーフロー
紙幣として一括収納カセット51 の一時保留部へ送り込
まれる。一方、この一括収納カセット51 の満杯検知セ
ンサS1 が満杯を検知しているときは、満杯検知センサ
2 ,S3 の満杯検知有無に関係なく動作途中の入金処
理は済ませたのち機械ダウンさせる。また収納カセット
1 〜53 の一時保留空間へ送り込まれる繰込み紙幣に
よって紙幣繰込み間隙が小となるとカセット別一時保留
枚数記憶部C3の記憶データに基づき対応するモータM
7-1 〜M7-3 を駆動してカム65、レバー66、ローラ
52により規制部材51,51およびスペーサ76,7
6を図15の左方へ移動せしめて一時保留空間が拡げら
れ、常に数枚の紙幣の受け入れが可能な一時保留空間が
形成保持される。
【0291】このとき押板2bは入金紙幣上面に位置し
ており、入金リジェクト紙幣は開放状態の出金口3を通
じ放出紙幣収納部15から自由に取り出すことができ
る。
【0292】このようにして入金口1に装填されたすべ
ての入金紙幣が繰込まれて収納カセット51 〜53 の一
時保留空間または放出紙幣収納部15へ送り込まれる。
入金口1には紙幣の有無を検知する投受光センサー(図
示せず)が設けられ、この投受光センサーが入金紙幣繰
込中に紙幣無を検知してから所定時間経過後(繰込まれ
た最後の紙幣が一時保留空間または放出紙幣収納部15
へ到達するに十分な所定時間後)にモータM1
2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M3-2 ,M4 が停止され、ク
ラッチCL1 〜CL3 も断となる。
【0293】この状態で入金承認、入金非承認の操作が
可能となる。
【0294】このときモータM6 は停止状態(入金紙幣
繰込み開始時にモータM6 が回転されて押板2bが紙幣
を押圧し水平姿勢になったのちはモータM6 は停止し、
この押板2bはバネ力で紙幣を押圧し、紙幣がなくなる
までそのバネ力で水平姿勢を保ちながら下降する。)の
ままであり、押板2bも水平姿勢のまま入金口2の底板
2a上部に位置されて放出紙幣収納部15は開放状態に
ある。
【0295】機械操作者は放出紙幣収納部15へ放出さ
れた入金リジェクト紙幣がある場合はその紙幣をとり出
し、機体1の前面1a上部に設けられる表示部の入金金
額を見て操作部4により入金承認又は入金非承認の釦操
作を行なう。
【0296】〔a入金承認釦操作〕がなされると、ソレ
ノイドSD6-1 〜SD6-3 が励磁され、図6および図8
に示すカム60,60が立位姿勢から傾斜姿勢に回動し
て垂直面部49,49を押動し、規制部材51,51お
よびスペーサー76,76は内枠36の両側壁54,5
4より両側外方へ移動される。そのとき収納済紙幣が押
圧部材83で機体1の背部方向(図8の右方)へ押動移
動され、一時保留紙幣も一緒に端壁53の内面へ押しつ
けられる。規制部材51,51およびスペーサー76,
76は、各モータM7-1 〜M7-3 の逆転によりカム65
が逆転し、カム65の最径小カム面がレバー66に接触
するまで回転、すなわちカム65が定位置まで回転して
停止する。内枠36および中間枠35は、ローラ52が
レバー66に当接しているので一体的に移動するが、そ
の移動途中で内枠36の端壁53が作動アーム75に当
って停止し、中間枠35もストッパ53bを通じて内枠
36と一体的にその位置で停止される。この時点までソ
レノイドSD6-1 〜SD6- 3 は励磁状態が保たれ、規制
部材51,51およびスペーサー76,76は両側壁5
4,54の両側外方に位置し、その前後方向位置は規制
部材51,51の面51a,51aが図8において端壁
53の内面より右方に位置しかつ押え板82,82の紙
幣押圧面(図8の左面)よりスペーサー76,76の紙
幣押圧面(図8の右面)がやや左方に位置する。その状
態でソレノイドSD6-1 〜SD6-3 が非励磁となり、カ
ム60,60は立位姿勢となって垂直面部49,49の
押圧を解除する。その結果、規制部材51,51および
スペーサー76,76は面51b,51bが接近する幅
方向に移動し、ピン50,50が長孔47,47の外端
で係止された位置で止まり、図5に示す位置、すなわち
図8の鎖線図示位置に位置される。このときの規制部材
51,51の面51a,51aの機体1に対する前後方
向位置は端壁53の内面より後方(図8右方)に位置
し、また押え板82,82の紙幣押圧面(図8の左面)
とスペーサー76,76の紙幣押圧面(図8の右面)と
の間に僅かの間隙がある。また規制部材51,51の面
51b,51bは側壁54,54の内面と同一面の位置
におかれる。以上で規制部材51,51、スペーサー7
6,76は初期位置に戻されたことになり、一時保留紙
幣の収納動作がなされたことになる(一時保留紙幣自身
の収納動作は収納紙幣と合体された時点で終っている
が、機構自身の収納動作は規制部材51,51、スペー
サー76,76が初期位置へ復帰して収納動作の終了と
なる)。その直後にモータM6 が逆転し、押板2bが上
昇した後垂直姿勢になり、出金口3を閉塞する位置に復
帰する。つぎに〔b入金非承認の釦操作〕をした場合に
ついて説明する。
【0297】入金非承認釦操作によりまず押え板82,
82が図示せぬ移動機構により図10において左方へ移
動し、押え板82,82の紙幣押圧面(図10における
左面)が端壁53の内面と同一面に位置される。その直
後にモータM7-1 〜M7-3 が逆転し、カム65も逆転さ
れて定位置(カム65の最径小カム面がレバー66に接
触する位置)まで回転したときモータM7-1 〜M7-3
停止する。規制部材51,51、スペーサー76,76
はそのとき図10の右方へ動かされ、一時保留紙幣がス
ペーサー76,76で押え板82,82に押しつけられ
て締めつけられた時スペーサー76,76、規制部材5
1,51は停止する。このとき一時保留紙幣は押え板8
2,82およびスペーサー76,76の各紙幣押圧面間
に挟着保持され、また収納紙幣は規制部材51,51の
面51a,51aと押圧部材83との間に押圧保持され
る。つぎにソレノイドSD2 が励磁し、切換レバー19
は斜め下方に位置されて紙幣送込み搬送通路11と出金
紙幣送出路16とを接続し、ソレノイドSD8 は非励磁
で切換レバー92はバイパス通路91閉塞姿勢、切換レ
バー20,21は水平姿勢のままであり、ソレノイドS
5-1 も非励磁で切換レバー22は上昇姿勢のままであ
る。またソレノイドSD10は励磁されて切換レバー94
を右側へ移動させ、出金紙幣送出路16を収納部15と
接続する。この状態でモータM2-1 ,M3-1 ,M3-2
逆転駆動させ、モータM4 を正転駆動せしめる。次にク
ラッチCL1 が入り、一括収納カセット51 の繰込み・
繰出し手段55が逆方向に駆動され、一時保留された一
括紙幣が1枚ずつ繰出され、入金オーバーフロー紙幣分
岐通路902 ,901 、紙幣送込み搬送通路11、出金
紙幣送出路16を通じて放出紙幣収納部15へ収納され
る。このようにして、一時保留された一括紙幣がなくな
るとスペーサー76,76の紙幣押圧面は端壁53の内
面と同一面の位置にある押え板82,28に当って停止
する。識別部12では一括紙幣が所定時間到来しないこ
とにより一時保留された一括紙幣がすべて繰出されたと
判断し、クラッチCL1 を断とし、一括紙幣の繰込み・
繰出し手段55は停止する。
【0298】次に一万円紙幣に対応するクラッチCL2
が入り、収納カセット52 に対応する繰込み・繰出し手
段55が逆方向駆動され、同様にして、一時保留された
万円紙幣が1枚ずつ繰出され、分岐通路232 、切換レ
バー222 、および22、後続搬送路11A、切換レバ
ー97,92、紙幣送込み搬送通路11の識別部12設
置域、切換レバー19、出金紙幣送出路16を通り放出
紙幣収納部15へ送出される。このようにして、一時保
留された万円紙幣がなくなるとスペーサー76,76の
紙幣押圧面は端壁53の内面と同一面の位置にある押え
板82,82に当って停止する。識別部12では万円紙
幣が所定時間到来しないことにより一時保留された万円
紙幣がすべて繰出されたと判断してクラッチCL2 を断
とし、万円紙幣の繰込み・繰出し手段55は停止され
る。
【0299】その直後にソレノイドSD5-2 が励磁さ
れ、切換レバー222 は垂直姿勢(分岐通路232 を塞
ぐ位置)となる。
【0300】次に、千円紙片に対応するクラッチCL3
が入り、収納カセット53 に対応する繰込み・繰出し手
段55が逆方向駆動され、同様にして一時保留された千
円紙幣が1枚ずつ繰出され、分岐通路233 、後続紙幣
搬送路11A、紙幣送込み搬送通路11の識別部12設
置域、切換レバー19、出金紙幣送出路16を通り放出
紙幣収納部15へ送出される。このようにして、一時保
留された千円紙幣がなくなるとスペーサー76,76の
紙幣押圧面は端壁53の内面と同一面の位置にある押え
板82,82に当って停止する。識別部12では千円紙
幣が所定時間到来しないことにより一時保留された千円
紙幣がすべて繰出されたと判断してクラッチCL3 を断
とし、千円紙幣の繰込み・繰出し手段55は停止され
る。その後搬送系にあるすべての紙幣が放出紙幣収納部
15へ収納される所定時間経過後にモータM2-1 ,M
3-1 ,M3-2 ,M4 が停止され、また切換レバー19,
222,19,94は図15の位置となる。
【0301】また最後に繰出し動作される繰込み・繰出
し手段55に対応するクラッチCL3 が断となった時点
ですべての収納カセット51 〜53 の各押え板82,8
2が図10の右方へ移動し、実線図示の位置で停止す
る。その結果各収納カセット51 〜53 の規制部材5
1,51およびスペーサー76,76も図10の右方へ
移動するが、その移動途中で中間枠35の端部が内枠3
6のストッパ53aで係止されて停止される。その位置
が元の位置で、その時規制部材51,51の面51a,
51aは端壁53の内面より図10におけるやや右方に
位置し、押え板82,82の紙幣押圧面に対しスペーサ
ー76,76の紙幣押圧面はやや間隔をおいた位置に位
置される。また中間枠35のローラ52はカム65に当
接するレバー66にわずかの間隙をおいて位置される。
【0302】なお一時保留紙幣がすべてのカセット51
〜53 に存在する場合であろうと、二個以下のカセット
に存在する場合であろうと、すべての収納カセット
1 ,52 ,53 には一時保留空間が形成されているの
で必ず上記説明の順に作動する。なお例えば一括紙幣の
一時保留紙幣がない場合は、クラッチCL1 が入り、一
括紙幣用の繰込み・繰出し手段55が駆動されても識別
部12が所定時間の間紙幣の到来を検知しないので、一
時保留の一括紙幣が存在しないと判断(一時保留の一括
紙幣が繰出されてしまったときと同じ状態)して次の動
作に進むのである。一時保留の万円紙幣とか千円紙幣が
ないときも同じである。
【0303】こうして一時保留された入金紙幣が放出紙
幣収納部15へ収納され終ったとき、押板2bは入金紙
幣繰込終了時と同じ底板2a上で水平姿勢のままの位置
にあり、機械操作者は入金返却紙幣を出金口3から自由
に取り出せる。この入金返却紙幣が出金口3から取り出
されると放出紙幣収納部15内の図示しない投受光セン
サにより放出紙幣の抜取りが検知され、モータM6 が逆
転され、その結果押板2bが上昇して垂直姿勢になり、
出金口3を塞ぎ、機械全体が待機状態に復帰する。次に
「(C4-1 )出金モード(表裏反転合流通路機構25
無)」について説明する。
【0304】操作部4により出金金額もしくは出金すべ
き金種と金額(または枚数)を入力し、出金スタート釦
を操作する。このとき押板2bは出金口3を閉じた図1
5一点鎖線図示状態にある。
【0305】出金釦操作によりモータM2-1 ,M2-2
3-1 が逆転回転し、モータM4 は正転回転する。その
結果、紙幣送込み搬送通路11全域(後続搬送路11A
を含む)、入金リジェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送
出路16、分岐通路232 ,233 、バイパス通路91
が逆方向駆動され、搬送路17および放出紙幣収納部1
5のローラ(搬送ローラ15a,15aを含む)が正方
向駆動される。なおクラッチCL2 ,CL3 はまだ入っ
ていないのでカセット52 ,53 の繰込み・繰出し手段
55,55は停止状態にある。
【0306】この状態で収納カセット52 ,53 のモー
タM7-1 ,M7-2 が正転駆動され、規制部材51,51
の面51a,51aが端壁53の内面と同一面になった
位置で停止される。これにより収納カセット52 ,53
の収納紙幣は端壁53の内面および面51a,51aと
押圧部材83との間に挟持保持される。
【0307】また切換レバー92はソレノイドSD8
非励磁のままゆえバイパス通路91遮閉姿勢にあり、ま
た切換レバー20および21は水平姿勢(識別部12通
路域と後続搬送路11の接続姿勢)、切換レバー94は
右方へ水平移動されて出金紙幣送出路16と放出紙幣収
納部15との接続姿勢をとる。またソレノイドSD5-1
は非励磁のままゆえ切換レバー221 は上昇位置にあ
り、後続搬送路11Aと分岐通路232 ,233 との接
続姿勢にある。またソレノイドSD1 は励磁され、切換
レバー18は上昇姿勢にあって紙幣送込み搬送通路11
と搬送路17の接続姿勢にある。ソレノイドSD2 は出
金待機時は励磁され、切換レバー19は図15の左斜め
下方へ移動され、出金紙幣送出路16と識別部12設置
側の紙幣送込み搬送通路11域との接続姿勢にあるが、
識別部12で出金リジェクト紙幣と判断された紙幣のと
きにはソレノイドSD2 を非励磁にし、出金リジェクト
紙幣を紙幣送込み搬送通路11を図15の左方へ直進さ
せ、搬送路17へ送る。ソレノイドSD5-2 は出金待機
時は非励磁のままで切換レバー222 は分岐通路232
と後続搬送路11Aとの接続状態にある(出金は万円紙
幣の投出から開始されるためである)。
【0308】次に万円紙幣の出金が有るか無かを全体制
御部C1 で判断し、無の場合は、ソレノイドSD5-2
励磁させて切換レバー222 を起立姿勢にして分岐通路
233 から上昇してくる紙幣を後続搬送路11A側への
通過を許容する。そして千円紙幣の出金に移るが、この
移行動作は万円紙幣の出金の終了時から千円紙幣出金開
始までの移行動作(後述)と同じであるのでここでの説
明は省略する。
【0309】万円紙幣の出金が有る場合は、ソレノイド
SD5-1 は非励磁のままでクラッチCL2 を入れ、希望
枚数の紙幣を繰り出した後、クラッチCL2 を切る。つ
まりキッカローラ7、フィードローラ9が同期して一回
転(キッカローラ7の1回転でフィードローラ9が1回
転)することにより紙幣の1枚繰り出しがされるので、
キッカローラ7の回転数を図示しない検知センサで検知
し、繰出すべき紙幣枚数分の回転がなされると一旦停止
させる。繰出された万円紙幣は、分岐通路232 、切換
レバー222 、後続搬送路11A、紙幣送込み搬送通路
11の識別部12域へと送られ、識別部12で出金適正
紙幣(一万円紙幣)が出金不適正紙幣(一万円紙幣以外
の金種紙幣、二枚重なり、連鎖、斜行紙幣等)かの識別
がなされ、出金適正紙幣のときはソレノイドSD2 の励
磁状態維持により切換レバー19は図15の左斜め下方
位置に維持され、その出金適正紙幣は出金紙幣送出路1
6を通って放出紙幣収納部15へ送り込まれる。また出
金不適正紙幣のときは、ソレノイドSD2 が非励磁とな
って切換レバー19は右斜め上方へ移動して図15図示
の位置となり、出金不適正紙幣は出金リジェクト紙幣と
して図15の紙幣送込み搬送通路11を左方へ直進移動
し、搬送路17から収納カセット51 に形成される出金
リジェクト紙幣収納部5′へ送り込まれる。
【0310】識別部12の識別結果により図14の全体
制御部C1 では一万円紙幣について指定された枚数値
(機械操作者が金額指定する場合は金額から換算された
枚数値をこう呼ぶ)と識別部12を通過した出金適正紙
幣の枚数を比較し、不足する枚数分について一万円紙幣
用のキッカローラ7およびフィードローラ9をその枚数
分追加回転させたのちクラッチCL2 を切る。繰出され
た紙幣は識別部12で出金適正紙幣か出金不適正紙幣か
が判断され、その識別結果により放出紙幣収納部15ま
たは出金リジェクト紙幣収納部5′へ収納され、全体制
御部C1 で一万円紙幣について指定された枚数値と識別
部12を通過した出金適正紙幣の枚数値が一致するまで
不足枚数分キッカローラ7、フィードローラ9を追加回
転させたのちクラッチCL2 を切り、前記両値が一致し
たとき次位の金種紙幣の繰出しに移る。
【0311】すなわちまずソレノイドSD5-2 が励磁さ
れて切換レバー222 は起立姿勢となる。この状態で、
千円紙幣の出金が有るか無かを全体制御部C1 で判断す
る。千円紙幣の出金なしの場合の動作は、千円紙幣の出
金終了後の動作(後述)と同じであるのでここでは省略
する。
【0312】千円紙幣出金有りと判断した場合、クラッ
チCL3 を作動させ、希望枚数の紙幣を繰出した後クラ
ッチCL3 を切る。つまりキッカローラ7、フィードロ
ーラ9が同期して一回転(キッカローラ7の1回転でフ
ィードローラ9が1回転)することにより紙幣の1枚繰
出しがなされるので、キッカローラ7の回転数を図示し
ない検知センサで検知し、繰出すべき紙幣枚数分の回転
がなされると一旦停止させる。繰出された千円紙幣は分
岐通路233 、後続搬送路11A、紙幣送込み搬送通路
11の識別部12設置域へと送られ、識別部12で出金
適正紙幣(千円紙幣)が出金不適正紙幣(千円紙幣以外
の金種紙幣、二枚重なり、連鎖、斜行紙幣等)かの識別
がなされ、出金適正紙幣のときはソレノイドSD2 の励
磁により切換レバー19を下方へ揺動させてその紙幣を
出金紙幣送出路16を通じて放出紙幣収納部15へ送り
込む。また出金不適正紙幣のときはソレノイドSD2
非励磁となって切換レバー19は上昇し、またソレノイ
ドSD1 は励磁状態で切換レバー18は上昇位置にあ
り、その出金不適正紙幣は出金リジェクト紙幣として図
15において紙幣送込み搬送通路11を左方へ直進移動
して搬送路17から収納カセット51 に形成される出金
リジェクト紙幣収納部5′へ送り込まれる。識別部12
の識別結果により図14の全体制御部C1 では、千円紙
幣について、指定された枚数値(金額指定の場合は換算
された枚数値をこう呼ぶ)と識別部12を通過した出金
適正紙幣の枚数値とを比較し、不足する枚数分について
千円紙幣用のキッカローラ7およびフィードローラ9を
その枚数分追加回転させたのちクラッCL3 を切る。追
加繰出された紙幣は識別部12で出金適正紙幣か出金不
適正紙幣か判断され、その識別結果により放出紙幣収納
部15または出金リジェクト紙幣収納部5′へ収納さ
れ、全体制御部C1 で千円紙幣について指定された枚数
値と識別部12を通過した出金適正紙幣の枚数値とが一
致するまで不足枚数分キッカローラ7、フィードローラ
9を追加回転させたのちクラッチCL3 を切り、前記各
値が一致したとき全金種の紙幣の出金繰出しは終了す
る。そして励磁されていたソレノイド群は非励磁とな
り、切換レバー群は初期位置に復帰する。
【0313】また操作者の希望する金額の出金紙幣が放
出紙幣収納部15へすべて収納されるに十分な所定時間
経過後(希望金額となる最後の出金適正紙幣が識別部1
2で出金適正紙幣と判定されてから所定時間後)に全体
制御部C1 および駆動制御部C2 を通じてモータ
2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M4 が停止されるとともにモ
ータM6 が正転され、図15において押板2bが底板2
a上で水平姿勢となる。その結果出金口3を通じ放出紙
幣収納部15へ放出された出金紙幣の取り出しができ
る。そしてこの放出紙幣収納部15内の出金紙幣が取り
出されたことが投受光センサー(図示せず)により検知
されると、全体制御部C1 および駆動制御部C2でモー
タM6 が逆転され、押板2bは図13の一点鎖線図示位
置に位置されて出金口3を閉じる。一方、モータ
7-1 ,M7-2 が逆転し、カム65,65が定位置へ復
帰したとき停止し、規制部材51,51も定位置へ復帰
する。これによって機械は待機状態となる。
【0314】次に「(D4-1 )一括収納カセット51
よる紙幣回収動作(表裏反転合流通路機構25無)」に
ついて説明する。
【0315】まず操作部4の紙幣回収釦操作を行なう
と、モータM7-1 が正転してレバー66でローラ52を
押動し、収納カセット51 の規制部材51,51および
スペーサー76,76が機体1の前方(図8の左側)へ
移動され、内枠36の端壁53内面とスペーサー76,
76の紙幣押圧面(端壁53の内面の対向面)との間に
数枚の紙幣を繰込める一時保留空間が形成され、モータ
7-1 はその位置で停止してブレーキ保持される。つぎ
にモータM2-1 ,M3-2 ,M4 が正転回転され、モータ
2-2 およびM3-1 は逆転回転される。その結果、紙幣
送込み搬送通路11の識別部12設置域、入金リジェク
ト紙幣搬送路14、出金紙幣送出路16、入金オーバー
フロー紙幣分岐通路901 ,902 、放出紙幣収納部1
5のローラ群および搬出路17は正転駆動、すなわち正
方向駆動され、紙幣送込み搬送通路11の切換レバー1
8,19間の搬送域および後続搬送路11A、分岐通路
232 ,233 、バイパス通路91は逆方向駆動され
る。
【0316】一方、ソレノイドSD5-2 は非励磁ゆえ切
換レバー222 は分岐通路232 と後続搬送路11Aの
接続姿勢、ソレノイドSD8 は励磁されて切換レバー9
2は後続搬送路11Aとバイパス通路91の接続姿勢、
ソレノイドSD9 は励磁されて切換レバー93がバイパ
ス通路91と入金リジェクト紙幣搬送路14の接続姿
勢、ソレノイドSD11は励磁されて切換レバー95は入
金リジェクト紙幣搬送路14と出金紙幣送出路16の接
続姿勢、ソレノイドSD2 は励磁されて切換レバー19
は出金紙幣送出路16と紙幣送込み搬送通路11の識別
部12設置域との接続姿勢(識別部12および搬送異常
検知センサ96の検知状況によりソレノイドSD2 の励
磁、非励磁のきりかえが行なわれる)、ソレノイドSD
5-1 は非励磁状態のままで切換レバー221 は後続搬送
路11Aと分岐通路232 ,233との接続姿勢、また
ソレノイドSD1 は励磁され切換レバー18は上昇位置
にあって紙幣送込み搬送路11と搬送路17の接続姿
勢、またソレノイドSD3 は励磁され切換レバー20は
紙幣送込み搬送通路11と入金リジェクト紙幣搬送路1
4の接続姿勢にそれぞれおかれる。
【0317】この状態でクラッチCL1 およびCL2
入る。収納カセット52 の繰込み・繰出し手段55は、
モータM3-1 およびクラッチCL2 を介して逆転駆動さ
れ、万円紙幣の繰出しを行なう。また一括収納カセット
1 の繰込み・繰出し手段55はモータM3-2 、クラッ
チCL1 を介して正転され紙幣の繰込みに備える。
【0318】まず収納カセット52 の繰込み・繰出し手
段55で繰出された紙幣は、分岐通路232 、切換レバ
ー222 ,221 、後続搬送路11A、バイパス通路9
1、入金リジェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送出路1
6、紙幣送込み搬送通路11の識別部12設置域へと搬
送され、この識別部12で金種判別され、この識別部1
2で金種判別された紙幣データは、全体制御部C1 内に
記憶されている一括収納カセット51 の収納部43に収
納済の紙幣の紙幣データ(金種別枚数データ)に加えら
れる。また金種確認された紙幣は切換レバー21により
入金オーバーフロー紙幣分岐通路901 ,902 から一
括収納カセット51 の一時保留空間へ搬送される。
【0319】もし識別部12で金種判別ができない紙
幣、すなわち識別不能紙幣(偽紙幣、二枚重なり紙幣、
連鎖紙幣、斜行紙幣等)が判別されると、その識別不能
紙幣が切換レバー21に接近したとき、ソレノイドSD
3 が励磁となって切換レバー20は下降し、識別不能紙
幣は入金リジェクト紙幣搬送路14へ送り込まれる。そ
のとき、切換レバー93は入金リジェクト紙幣搬送路1
4を塞ぐ位置に位置されるが、上昇搬送されてくる識別
不能紙幣の入金リジェクト紙幣搬送路14内の搬送を妨
げないようになっており、識別不能紙幣は切換レバー9
3の位置を通過し、入金リジェクト紙幣搬送路14から
出金紙幣送出路16へ入り、搬送異常検知センサ96へ
至ると、識別不能紙幣が検知され、ソレノイドSD2
非励磁により切換レバー19を上昇させ、その識別不能
紙幣を搬送路17から出金リジェクト紙幣収納部5′へ
収納せしめる。この識別不能紙幣が入金リジェクト紙幣
搬送路14の切換レバー93を通過するとき、バイパス
通路91から他の出金紙幣が入金リジェクト紙幣搬送路
14へ送り込まれており、その出金紙幣が識別不能紙幣
と二枚重ねになったり連鎖状態になることもあり、この
場合は識別不能紙幣と二枚重ねとが連鎖状態の紙幣も搬
送異常検知センサ96による検知で識別不能紙幣と一緒
に搬送路17を通じて出金リジェクト紙幣収納部5′へ
収納される。
【0320】こうして、一括収納カセット51 の一時保
留空間へ紙幣が繰込まれ、その送り込み量が増加する
と、図14のカセット別一時保留枚数記憶部C3 の記憶
内容に基づきモータM7-1 が正転されて数枚の紙幣が繰
込める一時保留空間に修正され、繰込み動作が続けられ
る。こうして一括収納カセット51 の規制部材51,5
1が図8の二点鎖線図示位置(図7図示位置)に位置さ
れ、一括収納カセット51 の一時保留空間が最大一時保
留空間となったとき、カセット別一時保留枚数記憶部C
3 からの信号でクラッチCL2 を断にして収納カセット
2 の繰込み・繰出し手段55を一時停止させる。一
方、識別部12が紙幣を検知してから所定時間経過後
(収納カセット52 ,53 から繰出される紙幣が識別部
12を通過した後、一括収納カセット51 もしくは出金
リジェクト紙幣収納部5′へ収納されるに十分な所定時
間後)にクラッチCL1 を切り、一括収納カセット51
の繰込み・繰出し手段55を一時停止させる。
【0321】その状態で一括収納カセット51 の規制部
材51,51を側壁54,54より両側外方へ退避さ
せ、その結果一時保留されていた回収紙幣は収納済紙幣
(入金オーバーフロー紙幣、入金損券紙幣等)と合体さ
れて一緒に端壁53の内面と押圧部材83との間に挟持
される。
【0322】規制部材51,51は側壁54,54の外
方位置を端壁53側へ移動し、端壁53の内面より規制
部材51,51の面51a,51aが収納部外方に位置
した段階でこの規制部材51,51が接近して停止す
る。次にこの規制部材51,51が押圧部材83の方向
へ移動し、端壁53の内面と規制部材51,51に固定
されるスペーサー76,76との間に新たな一時保留空
間を形成する。これにより収納済紙幣とこれに合体され
た回収紙幣は規制部材51,51の面51a,51aと
押圧部材83との間で挟持された状態となる。またカセ
ット別一時保留枚数記憶部C3 の一括収納カセットにつ
いての枚数記憶値がリセットされ、クラッチCL1 ,C
2 が再度入り、収納カセット52 からの紙幣繰出しが
再開され、再度一括収納カセット51 の一時保留空間へ
回収紙幣の繰込みが行なわれ、一時保留空間が最大一時
保留空間になったとき前述と同様の動作が繰返されて収
納カセット52 内のすべての紙幣が繰出される。この収
納カセット52 内の最後の紙幣が識別部12で識別され
てから前述の所定時間後にクラッチCL2 が断たれ、一
方ソレノイドSD5-2 の励磁により切換レバー222
起立姿勢となって分岐通路233 と後続搬送路11Aを
接続し、次にクラッチCL3 を入れる。その結果、収納
カセット53 から紙幣が繰出されて分岐通路233 から
後続搬送路11Aへ送られ、バイパス通路91を通じて
万円紙幣の回収と同じ搬送経路を通って一括収納カセッ
ト51 の一時保留空間または出金リジェクト紙幣収納部
5′へ収納される。千円紙幣が一括収納カセット51
一時保留空間へ順次繰込まれて最大一時保留空間となっ
たときの新たな一時保留空間の形成は前述した動作と同
じである。こうして収納カセット52 のすべての紙幣が
一括収納カセット51 の一時保留空間または出金リジェ
クト紙幣収納部5′へ収納され、識別部12が最後の紙
幣の識別から前述の所定時間紙幣を検知しないときは、
クラッチCL1 およびCL3 を切り、またモータ
2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M3-2 ,M4 を停止させ、切
換レバー群を定位置に戻すべくソレノイド群を非励磁に
する。
【0323】このとき収納カセット52 ,53 の各押圧
部材83,83は各端壁53,53の内面に押圧状態に
ある。一方、一括収納カセット51 については、ソレノ
イドSD6-1 が励磁されて規制部材51,51が側壁5
4,54の両側外方へ移動され、その状態を保ちながら
モータM7-1 の逆転により規制部材51,51は面51
a,51aが端壁53の内面より収納部43の外方に位
置した位置で停止し、次にソレノイドSD6-1 の非励磁
により規制部材51,51、スペーサー76,76は互
いに接近移動して定位置に復帰する。
【0324】次に操作部4において、収納カセット51
引抜き釦(図示せず)を操作する。
【0325】このカセット引抜き釦が押されると、図1
6の全体制御部C1 、駆動制御部C2 により収納カセッ
ト51 引抜き釦に対応する収納カセット51 のモータM
8-1が正転し、図5におけるベルト74が回動し、作動
アーム75が内枠36の端壁53を押動して図5の左方
へ移動させる。このとき中間枠35はバネ42で内枠3
6のストッパ53bに当接しているのでこの中間枠35
も内枠36と一体的に図5左方へ移動される。図8にお
いては一点鎖線図示位置の内枠36、中間枠35が実線
図示位置の作動アーム75で左方へ移動されて実線図示
位置へ移動され、収納カセット51 内へ格納される。す
ると中間枠35の底部下面に接触状態のロック部材68
のロック部68aが中間枠35および内枠36の底面の
穴70,71に入り込み、中間枠35、内枠36を図8
の実線位置で係止する。その状態が図4図示の状態であ
る。この図4図示の状態で収納カセット51 を引き抜い
ていくと、係合部33に対し収納カセット51 は機体1
の前面側(図4の左方向)へ相対移動し、そのためこの
係合部33にバネ付勢される収納カセット51 のシャッ
タ30は閉じられていき、シャッタ30が係合部33か
ら外れたとき収納カセット51 の内端面5aがシャッタ
30で閉鎖される。
【0326】そしてこの収納カセット51 が機体1から
引き抜き終了時点で収納カセット51 のシャッタ30に
ロックがかけられ、鍵によらなければ開放出きないよう
になる。その直後にこの一括収納カセット51 は機体1
から完全に引き抜かれ、精算所等へ持ち運ばれる。
【0327】なおこの「(D4-1 )一括収納カセット5
1 による紙幣回収動作(表裏反転合流通路機構25
無)」においては、回収紙幣を識別部12で識別し、識
別不能紙幣は出金リジェクト紙幣収納部5′へ収納する
ようにした例について説明したが、識別不能紙幣も一括
収納カセット51 の一時保留空間へ回収正規紙幣と同様
に一緒に回収するようにしてもよく、その場合はモータ
2-2 およびモータM4 は停止のままでよく、また識別
不能紙幣は識別部12の通過後回収正規紙幣と同様に入
金オーバーフロー紙幣分岐通路901 ,902 へ送り込
めばよい。
【0328】第四実施例(1)において〈収納カセット
1 を五千円紙幣収納カセットとして使用の場合(セン
サS01がカセット51 を検知するとき)〉での各モード
を説明をする。
【0329】この場合は、第一実施例の作用と同じであ
り、「(A0 )収納カセット51 〜53 の機体1への装
填動作」、「(B0 )入金モード(表裏反転合流通路機
構25無)」、「(C0 )出金モード(表裏反転合流通
路機構25無)」、「(D0)収納カセット51 〜53
の機体1からの回収動作」と同じ作用をなす。さらに補
足すると、第一実施例では収納カセット51 ,52 ,5
3 が万円、五千円、千円の各紙幣収納カセットであるの
に対し、第四実施例(1)では収納カセット51
2 ,53 が五千円、万円、千円の各紙幣収納カセット
となる。
【0330】なお「(B′4-1 )入金モード(表裏反転
合流通路機構25無、(B0 )に対応させて
(B′4-1 )の符号を付した)」における「入金紙幣繰
込時」には、モータM2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M3-2
4 が正転し、紙幣送込み搬送通路11全域(後続搬送
路11Aを含む)、分岐搬送路232 ,233 、入金オ
ーバーフロー紙幣分岐通路901 ,902 、バイパス通
路91、入金リジェクト紙幣搬送路14、出金紙幣送出
路16等の全搬送域が正方向駆動される。
【0331】また「入金返却時」には、モータM2-1
3-1 ,M3-2 が逆転、モータM4は正転、モータM
2-2 は停止する。
【0332】また「(C′4-1 )出金モード(表裏反転
合流通路機構25無、(C0 )に対応させて
(C′4-1 )の符号を付した)」においては、モータM
2-1 ,M2-2 ,M3-1 ,M3-2 は逆転し、モータM4
正転する。またこの場合、入金オーバーフロー紙幣分岐
通路901 ,902 は本発明の紙幣区分通路の分岐通路
として機能し、また収納カセット51 に対応する繰込み
・繰出し手段55も五千円紙幣の繰込み・繰出しに使わ
れる。
【0333】またこの場合は、本発明にいう紙幣送込み
搬送通路11は切換レバー21の位置より入金口2に対
する前方域までであり、入金口2に対する切換レバー2
1の位置より後方域は紙幣区分通路として機能する。
それ故この例の場合は、入金リジェクト紙幣搬送路14
は紙幣区分通路から切換レバー20により分岐されてい
ることになる。また収納カセット51 を五千円カセット
として使う場合は、バイパス通路91は使用されない。
また分岐通路231 もこの実施例では使われない。
【0334】以上の動作説明は表裏反転合流通路機構2
5が接続されない場合の説明であったが、表裏反転合流
通路機構25を接続した例を第四実施例(2)として以
下に説明する。
【0335】なお第四実施例(1)の動作と同じ動作の
部分は省略し、異なる点のみ説明することにする。この
表裏反転合流通路機構25が接続される場合は、同機構
25の非反転通路29a始端を後続搬送路11Aのロー
ラ11a,11aに接続し、切換レバー97も後続搬送
路11Aの上方と表裏反転合流通路機構25の非反転通
路29aを接続する位置(後続搬送路11Aのローラ1
1a,11aより下方域を塞ぐ位置)に固定し、紙幣搬
送ガイドとして機能する。表裏反転合流通路機構25自
身は第一実施例および第二実施例のものと同じであるの
でその説明は省略する。
【0336】また同機構25の合流搬送路29cは後続
搬送路11Aのローラ11b,11c位置へ接続され、
切換レバー98は合流搬送路29cと後続搬送路11A
を接続する姿勢位置(ローラ11b,11cより上方の
後続搬送路11Aを塞ぐ位置)に固定され、紙幣搬送ガ
イドとして機能する。それ故この実施例では後続搬送路
11Aのローラ11a,11aとローラ11b,11c
の間の通路域は使われない。
【0337】そして第四実施例(2)において〈収納カ
セット51 を一括収納カセットとして使用の場合(セン
サS01がカセット51 を検知するとき)〉での各モード
を説明する。
【0338】「(A4-2 )一括収納カセット51 による
補充動作(表裏反転合流通路機構25有)」は「「A
4-1 )の動作」と殆んど同じであるが、第四実施例
(1)ではモータM2-1 ,M2-2 ,M3-2 が逆転され、
モータM3-1 ,M4 が正転されるのに対し、第四実施例
(2)ではそれに加えモータM5 (表裏反転合流通路機
構25駆動用)も正転される。
【0339】その結果、紙幣は次のルートで搬送され
る。一括収納カセット51 の繰込み・繰出し手段55→
入金オーバーフロー紙幣分岐通路902 ,901 →切換
レバー21→紙幣送込み搬送通路11の識別部12設置
域に至る。補充紙幣のうち出金に使用できる出金適正紙
幣(一万円紙幣および千円紙幣)は切換レバー19(ソ
レノイドSD2 の励磁により図15の左斜め下方へ移
動)により出金紙幣送出路16→切換レバー94(ソレ
ノイドSD10の非励磁状態のまま)→接続路16A→切
換レバー95(ソレノイドSD11の励磁による上昇位
置)→入金リジェクト紙幣搬送路14→切換レバー93
(ソレノイドSD9 による励磁で図15の左方へ揺動し
た位置)→バイパス通路91→切換レバー92(ソレノ
イドSD2 の励磁で図15の左方へ揺動位置されてい
る)→切換レバー97→非反転通路29a→羽根車26
およびベルト27→非反転通路29aを進む。このとき
反転する必要のない紙幣はさらに非反転通路29aを進
み、合流通路29cへ進行する。一方反転する必要のあ
る紙幣のときは、識別部12の識別信号にもとづきソレ
ノイドSD4-2 を励磁させ、レバー28aを非反転通路
29aへ突出させてその紙幣先端を係止し、一方その紙
幣後端は羽根車26により反転通路29b側へ変位さ
れ、その結果その紙幣は反転通路29bを進んで合流通
路29cへ送られる。こうしてすべて表向きにされた紙
幣は後続搬送路11A→分岐通路232 →収納カセット
2 用繰込み・繰出し手段55または分岐通路233
収納カセット53用繰込み・繰出し手段55の搬送ルー
トをとる。その結果収納カセット52 ,53 へは表向き
紙幣の向きとなって収納(実際は一時保留)される。
【0340】また補充紙幣のうち出金リジェクト紙幣
は、識別部12→切換レバー19→切換レバー18→搬
送路17→出金リジェクト紙幣収納部5′へ送られる。
【0341】次に「(B4-2 )入金モード(表裏反転合
流通路機構25有)」について説明する。このモードで
の入金紙幣繰込時は(B4-1 )の動作と殆んど同じであ
るが、第四実施例(1)ではモータM2-1 ,M2-2 ,M
3-1 ,M3-2 ,M4 が正転されるのに対し、第四実施例
(2)ではそれに加えモータM5 も正転される。
【0342】入金紙幣は識別部12で識別されるが、そ
のうち出金適正紙幣(万円および千円の正券紙幣であっ
て入金オーバーフロー紙幣でない紙幣)の搬送経路が第
四実施例(1)と異なるところで、紙幣送込み搬送通路
11の後続搬送路11A→非反転通路29a→羽根車2
6およびベルト27→非反転通路29aを進む。このと
き反転する必要のない紙幣はさらに非反転通路29aを
進み、合流通路29cへ進行する。一方反転する必要の
ある紙幣のときは、識別部12の識別信号に基づきソレ
ノイドSD4-2 を励磁させ、レバー28aを非反転通路
29aへ突出させてその紙幣先端を係止し、一方その紙
幣後端は羽根車26により反転通路29b側へ変位さ
れ、その結果その紙幣は反転通路29bを進んで合流通
路29cへ送られる。こうしてすべて表向きにされた紙
幣は後続搬送路11A→分岐通路232 →収納カセット
2 用繰込み・繰出し手段55または後続搬送路11A
→分岐通路233 →収納カセット53 用繰込み・繰出し
手段55の搬送ルートをとる。その結果収納カセット5
2 ,53 へは表向き紙幣の向きに取り揃えられて一時保
留される。
【0343】また「入金承認時」は第四実施例(1)と
同じであるが、「入金返却時」には収納カセット52
3 からの入金紙幣の返却経路が第四実施例(1)とや
や異なる。すなわちこの実施例では、分岐通路232
たは233 →後続搬送路11A→合流通路29c→ガイ
ド部材28b(ソレノイドSD4-3 の励磁で図15の左
方へ移動され、合流通路29cから非反転通路29aへ
進もうとする紙幣のガイドをするとともにその紙幣が反
転通路29bへ進入するのを防ぐ役目をする)→非反転
通路29a→羽根車26およびベルト27→非反転通路
29a→ローラ11a,11a→後続搬送路11A→識
別部12へと送られ、後は第四実施例(1)と同じ搬送
経路を通って放出紙幣収納部15へ送られる。
【0344】「(C4-2 )出金モード(表裏反転合流通
路機構25有)」についても、(C4-1 )の動作と殆ん
ど同じであるが、第四実施例(1)では出金釦操作でモ
ータM2-1 ,M2-2 ,M3-1 が逆転回転し、モータM4
が正転回転するのに対し、第四実施例(2)ではそれに
加えモータM5 も逆転回転する。
【0345】収納カセット52 ,53 から繰出される万
円紙幣および千円紙幣の識別部12までの搬送経路は
(B4-2 )の入金紙幣返却時の搬送と同経路をとる。
【0346】しかしこの識別部12へ送り込まれた出金
紙幣が識別部12で識別され出金リジェクト紙幣と判断
された紙幣は、搬送路17から出金リジェクト紙幣収納
部5′へ収納され、また出金適正紙幣と識別された紙幣
は出金紙幣送出路16から放出紙幣収納部15へ送り込
まれる。
【0347】「(D4-2 )一括収納カセット51 による
紙幣回収動作(表裏反転合流通路機構25有)」につい
ても、(D4-1 )の動作と殆んど同じであるが、モータ
5も回転される点がさらに加わることになる。
【0348】そして収納カセット52 ,53 の紙幣が
「分岐通路232 または233 →後続搬送路11A→合
流通路29c→ガイド部材28b(図15の左方へ移動
…ソレノイドSD4-3 の励磁による)→非反転通路29
a→羽根車26およびベルト27→非反転通路29a→
バイパス通路91」へ進み、他は第四実施例(1)と同
じである。
【0349】次に第四実施例(2)において〈収納カセ
ット51 を五千円紙幣収納カセットとして使用の場合
(センサS01がカセット51 を検知するとき)〉での各
モードを説明する。この場合は第四実施例(1)の作用
と殆んど同じである。第四実施例(2)が第四実施例
(1)と相違する点は、収納カセット51 (五千円紙幣
出金用に使用)へ入金紙幣中の出金適正な五千円紙幣の
送り込み経路として、識別部12→後続搬送路11A→
表裏反転合流通路機構25→後続搬送路11A→ローラ
11d,11d→分岐通路231 →入金オーバーフロー
分岐通路902 を経由させて収納カセット51 へ一時保
留させる点である。これによって入金紙幣については万
円、千円だけでなく五千円紙幣も表裏取り揃えがなされ
るわけである。なおこの収納カセット51 からの五千円
紙幣の出金時には入金オーバーフロー紙幣分岐通路90
2 、分岐通路231 を通じて後続搬送路11Aへ送り込
んでもよいし、あるいは入金オーバーフロー紙幣分岐通
路902 ,901 および切換レバー21を通じて直接識
別部12設置域の搬送部へ送り込んでもよい。
【0350】次に本発明、特に請求項1および6と各実
施例との対応関係について分りにくい部分を明記する。
【0351】まず請求項1に記載の発明と各実施例とを
対応させると、第一実施例において表裏反転合流通路機
構25無のときは「紙幣送込み搬送通路」はローラ8,
9位置近傍通路域から切換レバー20,21までであ
り、「入金リジェクト紙幣搬送路」および「紙幣区分通
路」は「紙幣送込み搬送通路」末端から分岐される。
【0352】また第一実施例において、表裏反転合流通
路機構25有のときは「紙幣送込み搬送通路」はローラ
8,9近傍通路域から表裏反転合流通路機構25の通路
を含む合流通路29c末端(切換レバー221 位置直
前)までをいい、「入金リジェクト紙幣搬送路」は「紙
幣送込み搬送通路」の途中(切換レバー20位置)から
分岐、また「紙幣区分通路」は「紙幣送込み搬送通路」
末端に接続される。
【0353】第二実施例において、表裏反転合流通路機
構25無で収納カセット51 を五千円カセットとして使
用する場合は、「紙幣送込み搬送通路」はローラ8,9
近傍通路域から切換レバー221 までの通路域をいい、
「入金リジェクト紙幣搬送路」は「紙幣区分通路」(9
1 ,902 および11の221 より右方も含まれる
(図13参照))における切換レバー20位置で分岐さ
れていることになる。
【0354】第二実施例において、表裏反転合流通路機
構25有で収納カセット51 を五千円カセットとして使
用する場合も、第二実施例において表裏反転合流通路機
構25無のときと同じであり、表裏反転合流通路機構2
5の通路も「紙幣送込み搬送通路」の一部を構成する。
【0355】第三実施例において、表裏反転合流通路機
構25無の場合、および有の場合共に収納カセット53
を五千円カセットとして使用する場合は「紙幣送込み搬
送通路」はローラ8,9近傍通路域から切換レバー22
1 位置までであり、「入金リジェクト紙幣搬送路」は
「紙幣区分通路」(901 ,902 および11の221
と21間も含む)の切換レバー20位置で分岐されてい
ることになる。
【0356】第四実施例において、表裏反転合流通路機
構25無でかつ収納カセット51 を五千円カセットに使
用の場合は、「紙幣送込み搬送通路」はローラ8,9近
傍通路域から20までであり、「入金リジェクト紙幣搬
送路」および「紙幣区分通路」は「紙幣送込み搬送通
路」末端(切換レバー20,21位置)から分岐されて
いることになる。
【0357】第四実施例で、表裏反転合流通路機構25
有でかつ収納カセット51 を五千円カセットに使用の場
合は、「紙幣送込み搬送通路」はローラ8,9近傍通路
域から表裏反転合流通路機構25を経由して後続搬送路
11A末端(ローラ11d,11d位置)までであり、
分岐通路231 および入金オーバーフロー紙幣分岐通路
902 も「紙幣区分通路」の一部となり、この「紙幣区
分通路」は「紙幣送込み搬送通路」末端に接続される。
また「入金リジェクト紙幣搬送路」はこの場合「紙幣送
込み搬送通路」途中(切換レバー20位置)から分岐さ
れている。
【0358】次に請求項6と各実施例を対応させる。第
二実施例において、表裏反転合流通路機構25無で収納
カセット51 を一括収納カセットに使用の場合は、「紙
幣送込み搬送通路」はローラ8,9近傍通路域から切換
レバー222 までの搬送域であり、「紙幣区分通路」は
「紙幣送込み搬送通路」末端(切換レバー222 )に接
続されている。また「出金不使用紙幣分岐通路」は「紙
幣送込み搬送通路」の途中位置(切換レバー221
置)から分岐され、「入金リジェクト紙幣搬送路」は
「紙幣送込み搬送通路」中途(切換レバー20,21位
置)から分岐される。
【0359】また「バイパス通路」は「紙幣送込み搬送
通路」と「入金リジェクト紙幣搬送路」を接続してい
る。
【0360】なお第二実施例において、表裏反転合流通
路機構25有で収納カセット51 を一括収納カセットに
使用する場合も第二実施例の表裏反転合流通路機構25
無で述べた例と同じで、この場合は表裏反転合流通路機
構25も「紙幣送込み搬送通路」の一部となる。
【0361】次に第三実施例において、表裏反転合流通
路機構25無の場合、および有の場合共に収納カセット
3 を一括収納カセットとして使用する場合は、「紙幣
送込み搬送通路」はローラ8,9近傍通路域から切換レ
バー20,21までであり、「紙幣区分通路」は「紙幣
送込み搬送通路」の途中(切換レバー221 位置)から
分岐され、「出金不使用紙幣分岐通路」は「紙幣送込み
搬送通路」末端(切換レバー20,21位置)に接続さ
れ、また「入金リジェクト紙幣搬送路」は「紙幣送込み
搬送通路」末端(切換レバー20,21位置)から分岐
され、「バイパス通路」は「出金不使用紙幣分岐通路」
と「入金リジェクト紙幣搬送路」を接続している。また
表裏反転合流通路機構25についても「紙幣送込み搬送
通路」の一部を構成する。
【0362】次に第四実施例において、表裏反転合流通
路機構25無でかつ収納カセット51 を一括収納カセッ
トに使用の場合は、「紙幣送込み搬送通路」はローラ
8,9近傍通路域から後続搬送路11A末端(ローラ1
1d,11d位置)までであり、「紙幣区分通路」は
「紙幣送込み搬送通路」末端(ローラ11d,11d位
置)に接続される。また「出金不使用紙幣分岐通路」は
「紙幣送込み搬送通路」の途中(切換レバー21位置)
から分岐され、「入金リジェクト紙幣搬送路」は「紙幣
送込み搬送通路」の途中(切換レバー20位置)から分
岐され、「バイパス通路」は「紙幣送込み搬送通路」と
「入金リジェクト紙幣搬送路」を接続している。
【0363】また第四実施例において、表裏反転合流通
路機構25有でかつ収納カセット51 を一括カセットと
して使用の場合も第四実施例の上述の例と同じである。
なおこの場合、搬送路231 ,902 も「紙幣区分通
路」として使われ、また表裏反転合流通路機構25も
「紙幣送込み搬送通路」の一部を構成する。
【0364】なお、第四実施例についてあるいはすべて
の実施例についての共通事項の補足をすると、(1) 第四
実施例の「紙幣送込み搬送通路」を構成する「後続搬送
通路11A」および「バイパス通路91」は分岐通路2
2 ,233 と同方向の回転をするので、モータM3-1
を共用したものであり、「後続搬送通路11A」および
「バイパス通路91」専用の各モータを設けてもよいこ
とはいうまでもない。それ故本発明の紙幣送込み搬送通
路、紙幣区分通路、出金不使用紙幣分岐通路の各搬送手
段、繰込み・繰出し機構を各々独立した別個のモータで
駆動させるものに限定されるものではなく、それらに共
用されてもよいわけである。 (2) 紙幣送込み搬送通路については、必らず全域が順
または逆方向へ駆動されるものに限定されず、第二〜第
四実施例のようにその紙幣送込み搬送通路の一部は順方
向、残りは逆方向駆動されるものも含まれるのはいうま
でもない。なお、実施例においては、正方向駆動や正転
の記載もあるが、いずれも順方向と同義であり、逆転に
ついても同義である。 (3) 紙幣送込み搬送通路は、アライナー機構(紙幣の
搬送幅方向の一方側縁を一定位置に揃える搬送機構をい
う)とか、表裏反転合流通路機構を有するものであって
もよいことはもちろんである。 (4) 紙幣送込み搬送通路に設けられる識別部は、入
金、出金、補充、回収のすべてに共用される識別センサ
群でもよいし、入金用と出金用に各々別の識別センサを
設けるも、あるいは一部共用するものであってもよい。
また補充用および回収用ついても同様である。 (5) 「出金不使用紙幣分岐通路」(本発明)は実施例
では「入金オーバーフロー紙幣分岐通路」として示され
ている。 (6) 本発明の「上下に複数段に形成される装着口」と
は、カセット毎に別個の開口が形成されている例に限ら
ず、例えば机の引出しの例のように開口は一個でその一
個の開口内が複数個のカセットが挿入できるよう上下に
仕切が設けられているものであってもよい。 (7) 「紙幣送込み搬送通路」の搬送手段はベルト、ロ
ーラのいずれでもよく、またそれらの組合わせでもよ
い。 (8) 本発明の「繰込み・繰出し機構」、「一時保留空
間形成機構」、「収納作動機構」はカセット側、本体側
のいずれに設けてもよく、また両方に分割配置してもよ
い。なお「繰込み・繰出し機構」は本実施例では「繰込
み・繰出し手段」として記載されている。 (9) 本発明の表裏反転合流通路機構25は、表裏反転
させる紙幣も反転させない紙幣も反転空間内を通すよう
にしたが、表紙幣・裏紙幣混在搬送されている紙幣のう
ち裏紙幣のみ分岐して反転空間へ送り込み、これを反転
させて送り出し、表紙幣のみ送られる紙幣と合流させる
ものでもよい。 (10) 第二〜第四実施例において、一括収納カセット・
五千円紙幣収納カセット切換は収納カセット51 の検出
片H01がセンサS01に対応する位置にあると一括収納カ
セット、センサS04の位置にあると五千円収納カセット
と判断し、全体制御部C1 および駆動制御部C2 もその
モードにあった駆動制御をなす。
【0365】なお一括収納カセット、五千円収納カセッ
トとして各専用の収納カセットが用意される場合と、収
納カセット51 の検出片H01の位置が変更され収納カセ
ット51 の検出片H01の位置を変えることにより一括収
納カセットあるいは五千円収納カセットに選択的に変更
使用できる場合のどちらでもよい。
【0366】
【発明の効果】以上説明したように本発明、特に請求項
1に記載の発明によれば、紙幣送込み搬送通路、紙幣区
分通路の各搬送手段および金種別繰込み・繰出し機構群
を、入金モードにおける入金紙幣繰込み時には順方向
に、入金モードにおける入金紙幣返却時および出金モー
ド時には逆方向に駆動させるので、搬送系を入出金に共
用することができ、搬送系の構成を著しく簡略化するこ
とができる。
【0367】また請求項6に記載の発明によれば、一括
収納カセットによる紙幣の回収、補充ができるので、収
納カセットの運搬がやりやすくなり、また一括収納カセ
ットでなく金種カセットに使いたいという客先の要求に
も対応することができる。
【0368】さらに請求項11に記載の発明によれば、
表裏反転合流通路機構、一括収納カセットの配置と搬送
系の接続とを工夫することで一括収納カセットを金種カ
セットに切換使用する場合でもすべての金種カセットへ
紙幣が表裏取り揃えられた状態で収納することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の外観を示す斜視図。
【図2】本発明の第一実施例を示す縦断面図。
【図3】同、収納カセットの外観を示す斜視図。
【図4】同、収納カセットのシャッタが開いた状態時に
おける関連機構の斜視図。
【図5】同、作動状態時の斜視図。
【図6】同、主要部の拡大斜視図。
【図7】同、作動状態時の拡大斜視図。
【図8】同、作動状態を示す縦断側面図。
【図9】同、作動状態を示す縦断側面図。
【図10】同、作動状態を示す縦断側面図。
【図11】同、作動状態を示す縦断側面図。
【図12】同、制御ブロック図。
【図13】本発明の第二、第三実施例を示す図2相当
図。
【図14】同、第二〜第四実施例の制御ブロック図。
【図15】同、第四実施例の図2相当図。
【符号の説明】
1 機体 1c 装着口 2 入金口 3 出金口 4 操作部 5(51 ,52 ,53 ) 収納カセット 7,56 キッカローラ 8,77 フィードローラ 9 ゲートローラ 10 繰込み手段 11 紙幣送み搬送通路 12 識別部 13 紙幣区分通路 14 入金リジェット紙幣搬送路 15 放出紙幣収納部 16 出金紙幣送出路 24 オプション形式の機体 25 表裏反転合流通路機構 26 羽根車 27 ベルト 29a 非反転通路 29b 反転通路 30 シャッタ 34 外枠 35 中間枠 36 内枠 51 規制 53 端壁 55 繰込み・繰出し機構としての繰込み・繰出し手段 60,65 カム 68 ロック部材 81 ルーズベルト 83 押圧部材

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機体前面上部域に設けられ繰込み手段によ
    り入金紙幣を1枚ずつ機体内へ繰込む入金口と、 この入金口より上方位置に設けられ、出金紙幣中の出金
    適正紙幣および入金紙幣中の入金リジェクト紙幣として
    の入金不適正紙幣を受収する出金口と、 前記入金口から機体の背部方向へ入金紙幣を搬送すると
    ともに途中に識別部が設けられた紙幣送込み搬送通路
    と、 機体前面の入金口より下方域に上下に複数段に形成され
    る装着口と、 各々の装着口に機体前面から背部方向に向けて個々に挿
    入可能とされ、出金用紙幣を背部方向へ押圧して立位整
    列姿勢に保持する金種別紙幣収納部を各々有する複数個
    の金種別収納カセットと、 前記紙幣送込み搬送通路の前記識別部より前記入金口に
    対し後方位置から、前記紙幣送込み搬送通路の前記識別
    部設置域より下方に設けられる複数個の金種別収納カセ
    ットの背部域に向けて設けられ、前記紙幣送込み搬送通
    路から送り込まれる入金適正紙幣中の出金適正紙幣を金
    種別に区分する紙幣区分通路と、 この紙幣区分通路に接続されるとともに各金種別収納カ
    セットの金種別紙幣収納部に臨んで設けられ、金種別に
    紙幣の繰込みおよび繰出しを行なう金種別繰込み・繰出
    し機構と、 この金種別繰込み・繰出し機構により繰出すべき収納紙
    幣と前記金種別繰込み・繰出し機構との間に一時的に紙
    幣の一時保留空間を形成する金種別一時保留空間形成機
    構と、 入金承認時に一時保留紙幣を収納せしめる金種別収納作
    動機構と、 前記紙幣送込み搬送通路における前記識別部より入金口
    に対する後方位置からもしくは紙幣区分通路から上方へ
    向かい、前記紙幣送込み搬送通路の上部を通って前記出
    金口へ紙幣を送る入金リジェクト紙幣搬送路と、 前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対
    し前方位置から上方へ分岐し、出金紙幣中の出金適正紙
    幣を前記出金口へ送る出金紙幣送出路と、 前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対
    する前方位置から分岐され、出金紙幣中の出金不適正紙
    幣を出金リジェクト紙幣として紙幣送込み搬送通路の下
    方向へ分岐する出金リジェクト紙幣分岐手段と、 この分岐手段により分岐された出金リジェクト紙幣を収
    納する出金リジェクト紙幣収納部と、 紙幣送込み搬送通路、紙幣区分通路の各搬送手段および
    金種別繰込み・繰出し機構群を、入金モードにおける入
    金紙幣繰込み時には順方向に、入金モードにおける入金
    紙幣返却時および出金モード時には逆方向に駆動させる
    搬送駆動制御部とを具備することを特徴とする循環式紙
    幣入出金機。
  2. 【請求項2】前記搬送駆動制御部が、入金紙幣中の識別
    不能紙幣および入金オーバーフロー紙幣を前記入金リジ
    ェクト紙幣搬送路を通じ入金リジェクト紙幣として出金
    口へ送るように駆動制御するようにされている請求項1
    記載の循環式紙幣入出金機。
  3. 【請求項3】前記複数個の金種別収納カセットのうち最
    上段の金種別収納カセットの金種別紙幣収納部の前面側
    域に前記出金リジェクト紙幣収納部が形成されている請
    求項1記載の循環式紙幣入出金機。
  4. 【請求項4】前記紙幣送込み搬送通路が、前記識別部よ
    り入金口に対する後方位置に表裏反転合流通路部を有
    し、この表裏反転合流通路部の末端が前記紙幣区分通路
    に接続されている請求項1記載の循環式紙幣入出金機。
  5. 【請求項5】金種別繰込み・繰出し機構が、キッカロー
    ラと、フィードローラと、ゲート部材と、フィードロー
    ラおよびゲート部材の設けられる一時保留空間入口部の
    繰込み紙幣搬送域と交差状態の待機位置で帯動される自
    由変形可能な無端ベルトとを具備し、この無端ベルトは
    紙幣繰込み時は繰込み紙幣で押動されて待機位置から一
    時保留空間内へ進入し、既に繰込み済の紙幣と繰込み中
    の紙幣の間に介在して繰込み済の紙幣の後端縁と繰込み
    中の紙幣先端縁との衝突を防ぎ、繰込み中の紙幣の繰込
    み終了後に一時保留空間から脱出して待機位置に復帰
    し、紙幣繰出し時は繰出し紙幣で押動されて紙幣繰出し
    側へ変位し紙幣の繰出しの障害にならないようにされて
    いる請求項1記載の循環式紙幣入出金機。
  6. 【請求項6】機体前面上部域に設けられ繰込み手段によ
    り入金紙幣を1枚ずつ機体内へ繰込む入金口と、 この入金口より上方位置に設けられ、出金紙幣中の出金
    適正紙幣および入金紙幣中の入金リジェクト紙幣として
    の入金不適正紙幣を受収する出金口と、 前記入金口から機体の背部方向へ入金紙幣を搬送すると
    ともに途中に識別部が設けられた紙幣送込み搬送通路
    と、 機体前面の入金口より下方域に上下に複数段に形成され
    る装着口と、 各々の装着口に機体前面から背部方向に向けて個々に挿
    入可能とされ、紙幣を背部方向へ押圧して立位整列姿勢
    に保持する紙幣収納部を各々有し、そのうちの一つは紙
    幣のカセット補充、カセット回収、入金適正紙幣中の出
    金不適正紙幣の収納を行なう一括収納カセットとし、他
    は金種別に出金紙幣を収納する金種別収納カセットとし
    てなる複数個の収納カセットと、 前記紙幣送込み搬送通路の前記識別部より前記入金口に
    対し後方位置から、前記紙幣送込み搬送通路の前記識別
    部設置域より下方に設けられる複数個の金種別収納カセ
    ットの背部域に向けて設けられ、前記紙幣送込み搬送通
    路から送り込まれる入金適正紙幣中の出金適正紙幣を金
    種別に区分する紙幣区分通路と、 この紙幣区分通路に接続されるとともに各金種別収納カ
    セットの金種別紙幣収納部に臨んで設けられ、金種別に
    紙幣の繰込みおよび繰出しを行なう金種別繰込み・繰出
    し機構と、 この金種別繰込み・繰出し機構により繰出すべき収納紙
    幣と前記金種別繰込み・繰出し機構との間に一時的に紙
    幣の一時保留空間を形成する金種別一時保留空間形成機
    構と、 入金承認時に一時保留紙幣を収納せしめる金種別収納作
    動機構と、 前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対
    する後方位置から分岐され、入金適正紙幣中の出金不適
    正紙幣を出金不使用紙幣として分岐して搬送する出金不
    使用紙幣分岐通路と、 出金不使用紙幣分岐通路に接続されるとともに一括収納
    カセットの一括収納紙幣収納部に臨んで設けられ、紙幣
    の繰込みおよび繰出しを行なう一括収納紙幣用繰込み・
    繰出し機構と、 一括収納紙幣収納部の収納紙幣と一括収納紙幣用繰込み
    ・繰出し機構との間に一時的に紙幣の一時保留空間を形
    成せしめる一括収納紙幣用一時保留空間形成機構と、 入金承認時に一括一時保留紙幣を収納せしめる一括収納
    紙幣用収納作動機構と、 前記紙幣送込み搬送通路における前記識別部より入金口
    に対する後方位置から上方へ向かい、前記紙幣送込み搬
    送通路の上部を通って前記出金口へ紙幣を送る入金リジ
    ェクト紙幣搬送路と、 前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対
    し前方位置から上方へ分岐し、出金紙幣中の出金適正紙
    幣を前記出金口へ送る出金紙幣送出路と、 前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対
    する前方位置から分岐され出金紙幣中の出金不適正紙幣
    を出金リジェクト紙幣として紙幣送込み搬送通路の下方
    向へ分岐する出金リジェクト紙幣分岐手段と、 この分岐手段により分岐された出金リジェクト紙幣を収
    納する出金リジェクト紙幣収納部と、 入金モードにおける入金紙幣繰込み時、入金モードにお
    ける入金紙幣返却時、出金モード時、カセット補充モー
    ド時、カセット回収モード時に、各モードにあわせて紙
    幣送込み搬送通路、紙幣区分通路、出金不使用紙幣分岐
    通路の各搬送手段および一括収納紙幣用繰込み・繰出し
    機構ならびに各金種別繰込み・繰出し機構を順方向また
    は逆方向に駆動させる搬送駆動制御部と、 入金リジェクト紙幣搬送路と、出金不使用紙幣分岐通
    路、紙幣送込み搬送通路における入金口に対する入金リ
    ジェクト紙幣搬送路の分岐位置より後方位置のいずれか
    とを接続し、カセット補充モード時およびカセット回収
    モード時に紙幣の順方向および逆方向のバイパス搬送を
    可能とするバイパス通路とを具備することを特徴とする
    循環式紙幣入出金機。
  7. 【請求項7】複数個の収納カセットのうち紙幣一括収納
    カセットを最上段に配置させるとともにそのカセットの
    前面側域に前記出金リジェクト紙幣収納部を形成し、前
    記バイパス通路は、紙幣送込み搬送通路における入金口
    に対する入金リジェクト紙幣搬送路の分岐位置より後方
    位置と入金リジェクト紙幣搬送路とを接続してなる請求
    項6記載の循環式紙幣入出金機。
  8. 【請求項8】金種別一時保留空間形成機構は金種別収納
    作動機構と共用とし、また一括収納紙幣用一時保留空間
    形成機構は一括収納紙幣用収納作動機構と共用とした請
    求項1または6記載の循環式紙幣入出金機。
  9. 【請求項9】金種別繰込み・繰出し機構および一括収納
    紙幣用繰込み・繰出し機構の各々が、キッカローラと、
    フィードローラと、ゲート部材と、フィードローラおよ
    びゲート部材の設けられる一時保留空間入口部の繰込み
    紙幣搬送域に交差状態の待機位置で帯動される自由変形
    可能な無端ベルトとを具備し、この無端ベルトは紙幣繰
    込み時は繰込み紙幣で押動されて待機位置から一時保留
    空間内へ進入し、既に繰込み済の紙幣と繰込み中の紙幣
    の間に介在して繰込み済の紙幣の後端縁と繰込み中の紙
    幣先端縁との衝突を防ぎ、繰込み中の紙幣の繰込み終了
    後に一時保留空間から脱出して待機位置に復帰し、紙幣
    繰出し時は繰出し紙幣で押動されて紙幣繰出し側へ変位
    し、紙幣の繰出しの障害にならないようにされている請
    求項6記載の循環式紙幣入出金機。
  10. 【請求項10】前記紙幣送込み搬送通路が、前記識別部
    より入金口に対する後方位置に表裏反転合流通路部を有
    し、この表裏反転合流通路部の末端を前記紙幣区分通路
    に接続してなり、前記バイパス通路は前記表裏反転合流
    通路部の前記識別部側域と入金リジェクト紙幣搬送路と
    を接続してなる請求項7記載の循環式紙幣入出金機。
  11. 【請求項11】機体前面上部域に設けられ繰込み手段に
    より入金紙幣を一枚ずつ機体内へ繰込む入金口と、 この入金口より上方位置に設けられ、出金紙幣中の出金
    適正紙幣および入金紙幣中の入金リジェクト紙幣として
    の入金不適正紙幣を受収する出金口と、 前記入金口から機体の背部方向へ入金紙幣を搬送すると
    ともに途中に識別部が設けられた紙幣送込み搬送通路
    と、 機体前面の入金口より下方域に上下に複数段に形成され
    る装着口であって、各々の装着口は紙幣を背部方向へ押
    圧して立位整列姿勢に保持する紙幣収納部を各々有する
    各収納カセットが機体前面から背部方向に向けて個々に
    挿入可能とされ、それらのうちの最上段の装着口は、紙
    幣のカセット補充、カセット回収、入金適正紙幣中の出
    金不適正紙幣の収納を行なう一括収納カセットまたは金
    種別出金紙幣を収納する金種別収納カセットが選択的に
    装着され、他の装着口は金種別出金紙幣を収納する金種
    別収納カセットが装着されてなる装着口と、 前記紙幣送込み搬送通路の前記識別部より前記入金口に
    対し後方位置から、前記紙幣送込み搬送通路の前記識別
    部設置域より下方に設けられる複数個の収納カセットの
    背部域に向けて設けられ、かつ前記紙幣送込み搬送通路
    から送り込まれる入金適正紙幣中の出金適正紙幣を金種
    混合状態で搬送して紙幣の区分を行なう紙幣区分通路部
    と、区分された金種紙幣を搬送する分岐通路とを有して
    なる紙幣区分通路と、 前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対
    する後方位置から分岐され、入金適正紙幣中の出金不適
    正紙幣を出金不使用紙幣として分岐して搬送し、その搬
    送途中位置に前記最上段の装着口に挿入される収納カセ
    ットに対応する分岐通路の末端が接続された出金不使用
    紙幣分岐通路と、 出金不使用紙幣分岐通路および前記分岐通路に各々接続
    されるとともに各収納カセットの紙幣収納部に臨んで各
    々設けられ、紙幣の繰込みおよび繰出しを行なう繰込み
    ・繰出し機構と、 繰込み・繰出し機構により繰出すべき収納紙幣と前記繰
    込み・繰出し機構との間に一時的に紙幣の一時保留空間
    を形成する一時保留空間形成機構と、 入金承認時に一時保留紙幣を収納せしめる収納作動機構
    と、 前記紙幣送込み搬送通路における前記識別部より入金口
    に対する後方位置から上方へ向かい、前記紙幣送込み搬
    送通路の上部を通って前記出金口へ紙幣を送る入金リジ
    ェクト紙幣搬送路と、 前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対
    し前方位置から上方へ分岐し、出金紙幣中の出金適正紙
    幣を前記出金口へ送る出金紙幣送出路と、 前記紙幣送込み搬送通路における識別部より入金口に対
    する前方位置から分岐され出金紙幣中の出金不適正紙幣
    を出金リジェクト紙幣として紙幣送込み搬送通路の下方
    向へ分岐する出金リジェクト紙幣分岐手段と、 この紙幣分岐手段により分岐された出金リジェクト紙幣
    を収納する出金リジェクト紙幣収納部と、 最上段の装着口へ挿入される収納カセットを一括収納カ
    セットとして使用するか金種別カセットとして使用する
    かの切換を行なうカセット態様切換手段と、 カセット態様切換手段により一括収納カセット態様また
    は金種別カセット態様への切換え状態において、入金モ
    ードにおける入金紙幣繰込み時、入金モードにおける入
    金紙幣返却時、出金モード時、カセット補充モード時、
    カセット回収モード時に、各モードにあわせて紙幣送込
    み搬送通路、紙幣区分通路、出金不使用紙幣分岐通路の
    各搬送手段および各繰込み・繰出し機構を順方向または
    逆方向に駆動させる搬送駆動制御部と、 入金リジェクト紙幣搬送路を、紙幣送込み搬送通路にお
    ける入金口に対する入金リジェクト紙幣搬送路の分岐位
    置より後方位置と接続し、カセット補充モード時および
    カセット回収モード時に紙幣の順方向および逆方向のバ
    イパス搬送を可能とするバイパス通路と、を具備するこ
    とを特徴とする循環式紙幣入出金機。
JP16457194A 1994-06-23 1994-06-23 循環式紙幣入出金機 Expired - Fee Related JP3614465B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16457194A JP3614465B2 (ja) 1994-06-23 1994-06-23 循環式紙幣入出金機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16457194A JP3614465B2 (ja) 1994-06-23 1994-06-23 循環式紙幣入出金機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH082716A true JPH082716A (ja) 1996-01-09
JP3614465B2 JP3614465B2 (ja) 2005-01-26

Family

ID=15795705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16457194A Expired - Fee Related JP3614465B2 (ja) 1994-06-23 1994-06-23 循環式紙幣入出金機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3614465B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52117468A (en) * 1976-03-26 1977-10-01 Tadashi Ijima Method of processing egg
JPS56169542A (en) * 1980-05-29 1981-12-26 Kyuji Matsushita Preparation of frozen egg and frozen egg
JPS6047661A (ja) * 1983-08-23 1985-03-15 Shigeo Matsunaga 風味付卵の製造方法
JP2014167803A (ja) * 2008-04-15 2014-09-11 Wincor Nixdorf International Gmbh 方形の枚葉シート、特に銀行券を容器に預け入れ容器から引き出すための枚葉シート処理装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8256624B2 (en) 2009-03-25 2012-09-04 Glory Ltd. Money handling apparatus and dispensing method thereof

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52117468A (en) * 1976-03-26 1977-10-01 Tadashi Ijima Method of processing egg
JPS56169542A (en) * 1980-05-29 1981-12-26 Kyuji Matsushita Preparation of frozen egg and frozen egg
JPS5748935B2 (ja) * 1980-05-29 1982-10-19
JPS6047661A (ja) * 1983-08-23 1985-03-15 Shigeo Matsunaga 風味付卵の製造方法
JPS6126340B2 (ja) * 1983-08-23 1986-06-20 Shigeo Matsunaga
JP2014167803A (ja) * 2008-04-15 2014-09-11 Wincor Nixdorf International Gmbh 方形の枚葉シート、特に銀行券を容器に預け入れ容器から引き出すための枚葉シート処理装置
US9302867B2 (en) 2008-04-15 2016-04-05 Wincor Nixdorf International Gmbh Device for handling single sheets, for introducing and distributing rectangular single sheets, especially bank notes, respectively into and out of a container
US9321602B2 (en) 2008-04-15 2016-04-26 Wincor Nixdorf International Gmbh Device for handling single sheets, for introducing and distributing rectangular single sheets, especially bank notes, respectively into and out of a container
US9505570B2 (en) 2008-04-15 2016-11-29 Wincor Nixdorf International Gmbh Device for handling single sheets, for introducing and distributing rectangular single sheets, especially bank notes, respectively into and out of a container
US9517904B2 (en) 2008-04-15 2016-12-13 Wincor Nixdorf International Gmbh Device for handling single sheets, for introducing and distributing rectangular single sheets, especially bank notes, respectively into and out of a container
US10266354B2 (en) 2008-04-15 2019-04-23 Wincor Nixdorf International Gmbh Device for handling single sheets, for introducing and distributing rectangular single sheets, especially bank notes, respectively into and out of a container

Also Published As

Publication number Publication date
JP3614465B2 (ja) 2005-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPWO2008099477A1 (ja) 硬貨入出金機
JP2002312833A (ja) 貨幣入出金処理システム
JPH07249152A (ja) 紙幣入出金装置
JP6710353B2 (ja) 紙幣取扱装置
JP3365540B2 (ja) 紙幣入出金機
JP3983992B2 (ja) 紙幣入出金処理システム
JPH10302112A (ja) 紙幣取引装置
JPH082716A (ja) 循環式紙幣入出金機
JPH11175801A (ja) 紙葉類取扱装置
JP3848640B2 (ja) 循環式貨幣入出金機
JP4552522B2 (ja) 紙幣処理装置
JPH10302119A (ja) 貨幣入出金処理システム
JP5165196B2 (ja) 紙幣入出金機
JPH11283074A (ja) 循環式紙幣入出金機
JP4686940B2 (ja) 表裏反転機構
JP5033593B2 (ja) 硬貨処理機
JP2003208654A (ja) 紙幣入出金機
JP2000020791A (ja) 紙幣処理機
JPH05324984A (ja) 紙幣入出金装置
JP4212686B2 (ja) 紙幣出金機
JP2888715B2 (ja) 紙幣入出金機
JP2011086318A (ja) 硬貨処理装置
JP4011195B2 (ja) 紙幣入出金機
JP5033592B2 (ja) 硬貨処理機
JPH07105431A (ja) 紙幣入出金装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081112

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081112

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091112

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091112

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101112

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111112

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees