JPH0826888B2 - 固定装置、該固定装置を介して補剛材を保持する柱、および該固定装置により柱に固定される補剛材 - Google Patents
固定装置、該固定装置を介して補剛材を保持する柱、および該固定装置により柱に固定される補剛材Info
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Description
も一つの補剛材の端部を着脱可能に固定するための固定
装置に関し、更に、このような固定装置を介して補剛材
を保持する柱に関し、更に、このような固定装置により
柱に固定される補剛材に関する。
装置が、US−PS4,365,907 により公知である。この公知
の固定装置において、矩形管状の中空補剛材を、中心に
貫通ねじ穴を付けた楔と、中心から補剛材の内壁に押し
付けた二つの側方楔を用いて矩形管状の中空柱と結合し
ている。これら3組の楔は変形自在な条片によって結合
されている。柱の外壁には、縁開口部において基板をね
じれにくく付けている。この基板に補剛材の一端の端面
を載せている。基板は柱とねじれにくく鋲止めされてい
る。補剛材の固定箇所には、柱に径方向に対向する二つ
の穴を設けている。固定箇所と対向する穴を通してねじ
を挿入できる。このとき、ねじ頭部は他の穴の縁部に位
置する。補剛材と柱を結合するためにねじを柱に挿入
し、柱の外側において基板をねじまで移動し、ねじを中
央楔に螺入する。次いで、補剛材を楔上で移動し、ねじ
を締める。このとき中央楔を柱まで引き寄せ、これによ
って2つの側方楔を補剛材の内壁に押し付ける。この方
法では、二つの対向する補剛材を等しい高さに取り付け
ることはできない。
知である。この場合も、矩形管状の中空補剛材を矩形管
状の中空柱と結合する。上記の公知の固定装置と異な
り、3個の楔の代わりに楔形端面に沿って軸方向に相反
的に移動可能な二つの楔形スリーブを設けている。各々
の楔スリーブの各スリーブ面が補剛材の内壁に押し付け
られる。柱内に保持されスリーブで包囲されたクランプ
ねじによって軸方向移動が行われる。この方法において
も、幾つかの補剛材を等しい高さに取り付けることはで
きず、補剛材のねじれも防止されない。
材を柱にねじれにくく固定し、補剛材から柱に大きい捩
りモーメントおよび曲げモーメントを伝達でき、幾つか
の補剛材を等しい高さに固定できる固定装置を得ること
である。
に本発明によれば、柱の外周部上に少くとも一つの補剛
材の端部を着脱可能に固定するための固定装置であっ
て、柱の外周部を包囲する保持リングと、二つのあご部
を有する結合部材とを具備し、結合部材は補剛材の端部
を保持リングに着脱可能に固定し、結合部材のあご部の
端面が柱の外周部上に押し付けられ、あご部は、保持リ
ングの、軸線方向において互いに反対向きの二つの周辺
面を固定区域において包囲し、上述の端面は柱の外周部
の輪郭に適合した凹面形状に湾曲形成されて、上述の端
面が、面支持される状態で柱の外周部上に当接するよう
にしている。
剛材の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
の柱1には、楕円形断面を有する4つの中空補剛材3a
〜3dが固定装置5によって等しい高さで互いに直角に
固定されている。固定装置5は柱1に固定可能な円筒形
保持リング7と、固定すべき補剛材3a〜3dに対し
て、図2の縦断面図に示すように、それぞれ2つの楔1
1aおよび11bからなる楔対9a〜9dと、六角穴付
き頭部を有するクランプねじ13とを備えている。
すように、柱1の外径より公差だけ大きい。外面は各々
の斜角面15で側面16aもしくは16bと接してい
る。図3には側面16aだけを示す。二つの斜角面15
により楔対9a〜9dの挿入が容易となる。保持リング
7には8ケの同一の貫通ねじ穴17が等間隔に配置され
る。保持リング7の強度は柱1に伝達すべき補剛材3a
〜3dの捩りモーメントおよび曲げモーメントを基準に
決定される。保持リング7は、図1に示すように、貫通
ねじ穴17に螺入した固定部材としての止めねじ19に
よって、柱1の外周溝21に保持されている。
二つの楔11aと11bとを備えている。それらの斜視
図を図4および図5に示す。楔対9a〜9dは、縦方向
に穴23が貫通している。この穴23はクランプねじ1
3の軸径より公差だけ大きい。二つの楔11aおよび1
1bは、穴の軸線に対して鋭角をなす楔面25もしくは
27を備えている。
り管外壁に接している。端面29は、へこみ部31によ
って互いに間隔を隔てた径方向に対向する二つのあご部
33aおよび33bを有する。二つのあご部33aと33bの間
隔、すなわちへこみ部31の幅は、保持リング7の幅よ
り大きい。あご部33aおよび33bの端面32aおよび32b
は凹面状に湾曲しており、組み立てた状態では柱外壁に
面接触して支持される。あご部33aおよび33bを担持す
る楔11aの頭部は膨大して段差部35を形成している。
段差部35には補剛材3a,3b,3cもしくは3dの
柱1に面した端部を各々載せている。図2に示すよう
に、膨大部は美観上の理由から補剛材3a,3b,3c
もしくは3dの断面より公差だけ小さい。段差部35の
補剛材3a,3b,3cもしくは3dに対する支持面
に、湾曲した側面37が直角に接続している。側面37
の湾曲は、意図した区域において補剛材3a,3b,3
cもしくは3dの内面湾曲に適合している。
aにおいては23aにより、図5に示す楔11bにおいては
23bで表す。穴23bは楔11aにおけると同様に、端面3
9に対して直角に延びている。穴23bの直径は、端面3
9に隣接する部分において階段状に縮小している。後述
するように、この内部階段部36により、楔対9を補剛
材3の内部から取り出すのが容易となる。穴23bの出口
周囲の端面39には平面状に加工した環状段差部41が
配置される。環状段差部41によりクランプねじ13の
ねじ頭部を適切に支持することが可能となる。段差部4
1は、全端面39を加工する必要がないように形成され
ている。湾曲した側面43は端面39に対して直角に延
びている。側面43の湾曲は、意図した支持区域におい
て補剛材3a,3b,3cもしくは3dの内面湾曲に適
合している。
るために、保持リング7を柱1に挿入し、落下しないよ
うに図1に示す止めねじ19によって柱1の溝21に取
り付ける。止めねじ19はまだ溝21に締め付けていな
い。柱1に固定すべき補剛材端部が段差部35と接する
まで楔対9dが、穴23に差し込んだクランプねじ13
と共に、柱1に固定すべき補剛材端部に導入される。こ
のときねじ頭部は楔11bの段差部41の面に接してい
る。補剛材3d内にある楔対9dのあご部33aおよび
33bを保持リング7に挿入し、クランプねじ13を貫
通ねじ穴17に螺入する。螺入する際に、一方では、あ
ご部33aおよび33bの湾曲した端面32aおよび3
2bが柱1の外壁まで引き寄せられる。他方では、楔1
1aおよび11bが楔面25および27上を相反的に移
動せしめられる。この場合において、湾曲した側面37
および43が補剛材3dの内壁に押し付けられる。この
とき、補剛材3dは軸方向において側面37および43
を介して、面摩擦に基づく摩擦力および補剛材の楕円形
断面に基づく咬合により、類似に形成された楔対9dと
ねじれにくく結合している。楔対9dもあご部33aお
よび33bによって、保持リング7と咬合によりねじれ
にくく結合している。保持リング7は公差によって、柱
1にねじれにくく保持されている。斯くして補剛材3d
は柱1にねじれにくく固定されている。
しないか、ごくわずか嵌入する程度に設定されている。
製作公差に基づき、クランプねじ13が溝底部に接する
ことなく、楔11aおよび11bは補剛材内壁に完全に係着
し、端面32aおよび32bは柱外壁に完全に押し付けられ
ている。
柱1と反対側端部に導入されたソケットレンチで締めら
れる。この補剛材端部がすでに他の柱に取り付けられて
いる場合には、図2に破線で示すように、固定すべき端
部の近傍で補剛材3dに形成された細穴にソケットレン
チ44を導入する。補剛材3a〜3dが所望の水平位置
に来たら、すぐに止めねじ19を締める。
立ての場合と逆の順序で行う。クランプねじ13を外す
と、補剛材3a,3b,3cもしくは3dは保持リング
7から取り外せる。このとき、クランプねじ13を外し
ても、楔11aおよび11bは補剛材3a,3b,3cもし
くは3dに挟着したままになっていて、補剛材3a,3
b,3cもしくは3dを傾けても滑り出ないことがあり
うる。この場合には、直径が楔11aの穴23aの直径より
小さいが、端面39に隣接する楔11bの直径23bより大
きい、図示しない円筒形心棒を用いる。端面29から穴
23内に挿入した心棒は段差部36で止まっている。心
棒の突出端をハンマーで強打すると、補剛材3a,3
b,3cもしくは3d内の2つの楔11aおよび11bを互
いに離すことができる。
径、溝21、保持リング7およびクランプねじ13の長
さの公差を小さくとると、固定部材としての止めねじ1
9は省略できる。この場合は、止めねじ19は組立補助
手段としてのみ用い、固定装置の組立が完成したら不要
であり、再び取り外す。この場合には、保持リング7に
8個の補剛材3を固定できる。
る代わりに、図示しない2つの半リングからなることも
可能である。この場合、2つの半リングは貫通ねじ穴1
7の1つの区域で互いに重なり、組み立てた状態におい
て止めねじ19もしくはクランプねじ13で結合保持さ
れる。分割した保持リングは、保持リングを摺動させる
自由端がない柱にも使用できるという長所を有する。
側断面に適合した外側断面を有し、その一つの端面上に
あご部33aおよび33bと類似に形成したあご部が配置さ
れた、図示しないボルトを用いることも可能である。こ
のボルトも、楔対9a〜9dと同様に貫通孔が形成さ
れ、止めねじ13と類似した固定ねじによって保持リン
グ7に固定できる。このボルトは補剛材側壁を貫通する
図示しないねじによって、補剛材3a〜3dと咬合によ
り結合できる。
伝達する必要がない場合には、溝21を省略できる。こ
の場合、保持リング7と、保持リング7に固定した補剛
材3a〜3dは、柱外壁に押し付ける1つ以上の止めね
じ19もしくはクランプねじ13だけで保持できる。
たボルトもしくは楔対9a〜9dの代わりに図示しない
管片を使用できる。その内側断面は補剛材3a〜3dの
外側断面に適合し、その一端では径方向に対向する管片
がへこみ部31に対応して内方に湾曲している。内方に
湾曲した壁片は、管片の軸線に向かって、固定ねじの直
径より公差だけ大きい、それぞれ1つの中心開口部をも
つ。固定ねじは開口部を貫通して保持リング7の貫通ね
じ穴17に嵌入し、管片をこの保持リング7に固定す
る。湾曲した壁片は同時に柱1に固定すべき補剛材の端
面に対する衝止部の働きをする。このとき、へこみ部に
よって分離された径方向に対向する管継目板があご部33
aおよび33bとしての働きをする。管片は管壁に設けた
穴に挿入したねじによって固定される。このねじは補剛
材内のタップ穴内に保持されている。同様に、中空補剛
材3a〜3dも固定できる。
って、大きい捩りモーメントおよび回転モーメントを伝
達しなければならない補剛材を柱に有利に固定できる。
保持リング7を旋回することによって補剛材の水平位置
を正確に調整できる点が、特に有利であることが分かっ
た。補剛材3a〜3dの固定は柱外壁においてのみ行わ
れるため、柱1の内壁について特別の条件を守る必要は
ない。この固定装置は、中実柱にも取り付けることがで
きる。本発明によれば、結合部材により補剛材の端部が
保持リングに着脱可能に固定されるので、保持リングを
柱上に取り付けた状態において補剛材を柱に対して着脱
させることができる。このように補剛材を柱に対して着
脱するときに保持リングを柱から取り外す必要がないの
で、例えば柱の軸線方向(上下方向)に沿った複数の箇
所に補剛材が固定される場合に、着脱させたい補剛材以
外のすべての補剛材を柱上に固定したままの状態で、着
脱させたい任意の補剛材のみを柱から着脱させることが
できる。その結果、補剛材を柱に着脱させる作業性およ
び作業能率を向上させることができる。 本発明によれば
更に、結合部材の二つのあご部が、保持リングの、軸線
方向において互いに反対向きの二つの周辺面を固定区域
において包囲し、かつ各あご部の端面が柱の外周部の輪
郭に適合した凹面形状に湾曲形成されて、各あご部の端
面が、面支持された状態で柱の外周部上に当接かつ押圧
されるようにしている。斯くして補剛材を柱に対してね
じれにくく固定することができ、その結果補剛材から柱
に大きな捩りモーメント及び曲げモーメントを確実に伝
達することができる。
剛材の斜視図である。
2個の補剛材の縦断面図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 柱(1)の外周部上に少くとも一つの補
剛材の端部を着脱可能に固定するための固定装置であっ
て、該柱の外周部を包囲する保持リング(7)と、二つ
のあご部を有する結合部材(9a〜9d)とを具備し、
該結合部材は該補剛材の端部を該保持リング(7)に着
脱可能に固定し、該結合部材の上記あご部(33a,3
3b)の端面(32a,32b)が上記柱の外周部上に
押し付けられ、該あご部は、上記保持リング(7)の、
軸線方向において互いに反対向きの二つの周辺面を固定
区域において包囲し、上記端面(32a,32b)は上
記柱の外周部の輪郭に適合した凹面形状に湾曲形成され
て、該端面が、面支持される状態で該柱の外周部上に当
接するようにした、固定装置。 - 【請求項2】 上記保持リング(7)が、該保持リング
が上記柱(1)上でねじれたり軸線方向にずれるのを防
止する、少くとも一つの固定部材、特に保持リング
(7)の半径方向ねじ穴(17)に螺入可能なねじ(1
9)を備えている請求項1に記載の固定装置。 - 【請求項3】 上記二つのあご部(33a,33b)
は、上記保持リング(7)の、軸線方向において互いに
反対向きの上記二つの周辺面(16a,16b)上に載
るように構成されて、該保持リング(7)上に上記結合
部材(9a〜9d)を回転しないように保持するように
した請求項1または2に記載の固定装置。 - 【請求項4】 上記結合部材(9a〜9d)が穴(2
3)に差し込まれた部材(13)を具備する縦方向に連
穿した楔対(9a〜9d)をなし、該部材(13)が上
記保持リング(7)に固定でき、該部材(13)を介し
て楔(11a,11b)が軸線方向に相反的に移動で
き、補剛材内壁に合わせて形成した楔対の互いに反対側
の外壁面(37,43)が補剛材内壁に押圧されること
ができるようにしたことを特徴とする、中空補剛材(3
a〜3d)のための請求項1から3までのいずれか1項
に記載の固定装置。 - 【請求項5】 力を生じる部材がねじ(13)であり、
上記保持リング(7)がねじ(13)のねじ山に合う半
径方向ねじ穴(17)を有し、ねじ(13)がねじ穴
(17)の一つに螺入する際に楔(11a,11b)が
軸線方向に相反的に移動することを特徴とする請求項4
に記載の固定装置。 - 【請求項6】 上記楔対(9a〜9d)の断面が上記補
剛材(3a〜3d)の内部断面にほぼ適合していること
を特徴とする請求項4または5に記載の固定装置。 - 【請求項7】 上記保持リング(7)が、該保持リング
に選択可能な相互角度間隔で取り付ける幾つかの結合部
材(9a〜9d)を固定するように形成されていること
を特徴とする請求項1から6までのいずれか1項に記載
の固定装置。 - 【請求項8】 保持リング(7)内で調節可能な固定部
材(19)と咬合し、柱(1)上の保持リング(7)の
軸線方向位置を可脱に固定するための、全周にわたる少
くとも一つの外周溝(21)を具備することを特徴とす
る、請求項1から7までのいずれか1項に記載の固定装
置を介して補剛材(3a〜3d)を保持する柱(1)。 - 【請求項9】 結合部材(9a〜9d)と咬合により回
転しないように結合するための楕円形断面を具備するこ
とを特徴とする、請求項6に記載の固定装置により柱
(1)に固定される補剛材(3a〜3d)。
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