JPH08268588A - 給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の目的は、シート材に対する良好な印
字精度を維持しつつ、部品点数の削減と装置の小型化を
図った給紙装置を提供することにある。 【構成】分離片２７を支承したホルダ２８に用紙給送部
材２６に圧接する補助搬送ローラ３０を配置し、用紙給
送部材２６と分離片２７とにより一枚ずつ分離搬送され
たシート材Ｐを用紙給送部材２６とこれに圧接する補助
搬送ローラ３０との間に把持してさらに下流へ搬送させ
るようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、カット紙等のシート
材を搬送するシート材搬送装置の給紙装置に関し、特に
複写機、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に使
用される給紙装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、複写機、レーザービームプリン
タ等の画像形成装置内には、用紙トレイ等に積載収容さ
れたシート材（用紙）を一枚ずつ分離搬送するための給
紙装置が配設されている。

【０００３】図４は、従来の給紙装置１を装着した画像
形成装置の要部概念断面図で、特に画像形成装置として
レーザービームプリンタ２を示したものである。

【０００４】この給紙装置１は、用紙トレイ３内に積載
収容された多数枚の用紙Ｐ（シート材）を一枚ずつ分離
搬送する用紙分離搬送手段４と、分離搬送された用紙を
感光体ドラム５の転写部Ｂへ所定の速度で搬送する用紙
搬送手段６とから構成されている。

【０００５】このうち、用紙分離搬送手段４は、所定の
タイミングで一方向へ回転する用紙搬送ローラ７と、こ
の用紙搬送ローラ７の周面に配設された分離片８からな
り、この分離片８は軸９を中心に回動自在に支承された
ホルダ１０の上面に配設され、さらにホルダ１０の下面
に配設されたコイルバネ１１の付勢力によりに用紙搬送
ローラ７の周面に圧接している。

【０００６】一方、用紙搬送手段６は、所定の周速度
（プロセススピード）で回転する感光体ドラム５と転写
ローラ１２との間の転写部Ｂへ用紙Ｐを所定の搬送速度
で搬送する駆動ローラ１３と、この駆動ローラ１３に圧
接する従動ローラ１４とから構成され、特にこの用紙搬
送手段６は感光体ドラム５と用紙分離搬送手段４との間
を結ぶ略Ｕ字形の用紙案内シュート１５の途中に配設さ
れている。

【０００７】このような給紙装置１によると、用紙搬送
ローラ７と分離片８からなる用紙分離搬送手段４より用
紙トレイ３内から一枚ずつ分離された用紙Ｐは、駆動ロ
ーラ１３と従動ローラ１４とからなる用紙搬送手段６に
より、所定の搬送速度で転写部Ｂに搬送され、それによ
り良好な印字精度を得た画像の転写が行われる。

【０００８】なお、図４で符号１６は複数枚の用紙をそ
の底部から支承する底板、１７は該底板１６を介し、積
載収容された複数枚の用紙のうちの最上面の用紙Ｐを用
紙搬送ローラ７の周面に押圧するコイルバネ、符号１８
はレーザービームプリンタ２を構成する筐体１９に支承
されたコイルバネ１１の支持体である。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の給紙装置１では、用紙搬送ローラ７からなる用紙分
離搬送手段４とは別に、用紙案内シュート１５の途中に
一枚ずつ分離された用紙Ｐを所定の搬送速度で転写部Ｂ
へ搬送する駆動ローラ１３からなる用紙搬送手段６が必
要である。

【００１０】このため従来の給紙装置１は、この駆動ロ
ーラ１３を駆動するためのモータ、あるいはこのモータ
の駆動力を駆動ローラ１３へ伝達するための歯車等から
なる動力伝達手段が必要で、そのため部品点数が多く、
製造コストが高くなる難点があった。また、この用紙搬
送手段６は、感光体ドラム５と用紙分離搬送手段４との
間を結ぶ用紙案内シュート１５の途中に配設するため、
そのスペースを用紙案内シュート１５に設けることが必
要で、そのためレーザービームプリンタ２の小型化を達
成することも困難であった。

【００１１】この発明は上述した事情に鑑み、シート材
に対する良好な印字精度を維持しつつ、部品点数の削減
と装置の小型化を図った給紙装置を提供することを目的
とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、この発明では、用紙給送部材と、ホルダに支承さ
れ前記用紙給送部材の周面に圧接する分離片とを有し、
前記用紙給送部材に圧接した複数枚のシート材をその上
面から一枚ずつ分離搬送させるようにした給紙装置にお
いて、前記分離片を支承するホルルダに、前記分離片に
隣接して前記用紙給送部材の周面に圧接する補助搬送ロ
ーラを配置するようにしている。

【００１３】

【作用】上述した給紙装置によると、用紙給送部材と分
離片とにより一枚ずつ分離されたシート材は、今度は用
紙給送部材とこれに圧接する補助搬送ローラに把持さ
れ、用紙給送部材の回転速度に依存した所定の搬送速度
でさらに下流に搬送されるので、用紙給送部材以降の用
紙案内シュートに独立した用紙搬送手段を設けることが
不要となる。

【００１４】

【実施例】以下、この発明に係わる給紙装置の一実施例
を詳述する。

【００１５】図１はこの発明に係わる給紙装置２０を装
着した画像形成装置の要部概念断面図で、特に画像形成
装置としてレーザービームプリンタ２１に適用したもの
を示している。

【００１６】この給紙装置２０も、従来と同様に、用紙
トレイ３２内に積載収容された多数枚の用紙Ｐ（シート
材）を一枚ずつ分離搬送する用紙分離搬送手段２３と、
分離搬送された用紙を感光体ドラム２４の転写部Ｂへ所
定の速度で搬送する用紙搬送手段２５とから構成されて
いる。

【００１７】このうち、用紙分離搬送手段２３は、所定
の回転速度で一方向に回転する用紙給送部材である用紙
搬送ローラ２６と、この用紙搬送ローラ２６の周面に配
設された分離片２７とから構成され、また、この分離片
２７は前記用紙搬送ローラ２６の軸方向に沿ってスライ
ド自在に収容されるホルダ２８の上面に貼着されてい
る。

【００１８】なおこの分離片２７は一様な摩擦係数をも
った弾性体等の材質により形成されている。

【００１９】一方、このホルダ２８はその概念拡大斜視
図で示す図２のように、断面が略Ｔ字形状に形成されホ
ルダ本体２９からなり、その上面２９ａには上述した分
離片２７がその長手方向に沿って一様に貼着され、また
その分離片２７に隣接する位置のホルダ上面２９ａには
さらに用紙搬送ローラ２６の軸方向に沿って補助搬送ロ
ーラ３０が回動自在に支承されている。

【００２０】またこのホルダ本体２９ａの下面には凹部
２９ｂが形成され、この凹部２９ｂ内にはコイルバネか
らなる付勢手段３１が配設されている。

【００２１】このような構成のホルダ２８を図１で示す
ようにレーザービームプリンタ２１の筐体２１ａ内に収
容配置すると、前記凹部２９ｂ内に配設された付勢手段
３１の付勢力により、ホルダ本体２９の上面２９ａが用
紙搬送ローラ２６の周面側に付勢され、このためホルダ
２８に配設された分離片２７と補助搬送ローラ３０の双
方が、付勢手段３１の付勢力に基く所定の押圧力で用紙
搬送ローラ２６の周面に圧接する。

【００２２】なお上述した付勢手段３１を構成するコイ
ルバネはホルダ２８全体を所定の押圧力で用紙搬送ロー
ラ２６に付勢するものであり、そのため使用されるコイ
ルバネの本数は一本でもまた複数本でもよく、その数に
限定されない。

【００２３】次に上述した給紙装置２０の作用を説明
し、併せて構成をより詳細に説明する。 図１に示すよ
うに、用紙搬送ローラ２６の周面には、用紙トレイ３２
が配設され、シート材である複数枚の用紙Ｐが積載収容
されている。

【００２４】この３２と筐体２１ａとの間にはコイルバ
ネからなる付勢手段３３が配設され、この付勢手段３３
の付勢力により用紙トレイ３２に積載収容された最上面
の用紙Ｐは所定の押圧力によって用紙搬送ローラ２６の
周面に圧接している。

【００２５】このような状態で図示せぬ制御装置から給
紙スタート信号が送給されると、この給紙スタート信号
に基いて、図３で示すように、用紙搬送ローラ２６が所
定の回転速度で回転し、これにより複数枚の用紙Ｐが用
紙トレイ３２内から搬送される。

【００２６】このように用紙搬送ローラ２６により用紙
トレイ３２内から搬送された複数枚の用紙Ｐが分離片２
７の位置に至ると、該分離片２７の摩擦力によりくさび
状に捌かれ、このうち最上位の用紙Ｐのみが用紙搬送ロ
ーラ２６と分離片２７との間の通過が許容されて他の用
紙の通過が阻止される。これにより複数枚の用紙のうち
最上位の一枚の用紙Ｐのみが分離搬送される。

【００２７】この分離搬送された一枚の用紙Ｐはひき続
き、用紙搬送ローラ２６と、これに圧接する補助搬送ロ
ーラ３０との間に挟持され、さらに搬送力が与えられ
て、感光体ドラム２４と転写ローラ４０との間に形成さ
れる転写部Ｂへ所定の搬送速度で搬送される。

【００２８】すなわち、上述した給紙装置２１では、用
紙搬送ローラ２６と分離片２７とにより分離供給された
用紙Ｐには、さらに用紙搬送ローラ２６と補助搬送ロー
ラ３０とからなる用紙搬送手段２５の用紙搬送力が加わ
るので、補助搬送ローラ３０と感光体ドラム２４との間
の用紙案内シュート４１には他に独立した用紙搬送手段
を設けることが不要となる。

【００２９】なお、上記実施例では用紙給送部材として
筒状のローラである用紙搬送ローラ２６を使用したが、
この発明は上記実施例に限定されることなく、用紙給送
部材として無端の搬送ベルトを使用するようにしても良
い。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように、この発明の給紙装
置では用紙給送部材に圧接する分離片を取り付けたホル
ダに補助搬送ローラを配設し、この補助搬送ローラを用
紙給送部材に圧接させて、用紙給送部材と分離片とによ
り分離搬送されたシート材をさらに下流へ搬送するよう
にしたから、用紙給送部材と分離片とにより分離搬送さ
れたシート材をさらに下流へ搬送するための独立した駆
動ローラ及びこれを駆動するためのモータ等の動力伝達
手段が不要になり、このため部品点数を著しく低減させ
て給紙装置を安価に提供することができ、また用紙給送
部材の下流に独立した用紙搬送手段を設ける必要がない
ので、スペースが削減され、そのため給紙装置を使用す
る画像形成装置、その他、給紙装置を使用するシート材
供給装置の著しい小型化を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、この発明の給紙装置を使用した画像形
成装置の要部概念断面図。

【図２】図２は、ホルダの概念拡大斜視図。

【図３】図３はこの発明の給紙装置の作用を示す画像形
成装置の要部概念断面図。

【図４】図４は従来の給紙装置を使用した画像形成装置
の要部概念断面図。

【符号の説明】

２０…給紙装置 ２６…用紙給送部材 ２７…分離片 ２８…ホルダ ３０…補助搬送ローラ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】用紙給送部材と、ホルダに支承され前記用
   紙給送部材の周面に圧接する分離片とを有し、前記用紙
   給送部材に圧接した複数枚のシート材をその上面から一
   枚ずつ分離搬送させるようにした給紙装置において、 前記分離片を支承するホルルダに、前記分離片に隣接し
   て前記用紙給送部材の周面に圧接する補助搬送ローラを
   配置したことを特徴とする給紙装置。
2. 【請求項２】前記用紙給送部材は用紙搬送ローラである
   ことを特徴とする請求項(1）記載の給紙装置。
3. 【請求項３】前記用紙給送部材は無端の用紙搬送ベルト
   であることを特徴とする請求項(1）記載の給紙装置。