JPH08267526A - 射出発泡成形品の成形方法 - Google Patents

射出発泡成形品の成形方法

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JPH08267526A
JPH08267526A JP7069896A JP6989695A JPH08267526A JP H08267526 A JPH08267526 A JP H08267526A JP 7069896 A JP7069896 A JP 7069896A JP 6989695 A JP6989695 A JP 6989695A JP H08267526 A JPH08267526 A JP H08267526A
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正 史 下鵜瀬
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本 孝 杉
Shingo Nakayasu
安 眞 吾 中
Yoshimi Kato
藤 義 美 加
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄い肉厚でも、大きな弾性力を有する成形品
が得られるようにする。 【構成】 型閉状態で、金型キャビティ111内に発泡
剤入り樹脂を射出し、射出完了後、発泡ガスによる樹脂
の膨脹で金型壁面との接触を維持しながら移動型を移動
させ、移動型106を後退させる。移動型106が予め
定められた位置まで後退してきたならば、その位置で停
止させ、この状態で冷却する。冷却完了後、移動型10
6をさらに後退させて製品を取出す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡剤を含む樹脂原料
を用いた射出発泡成形品の成形方法に係り、特に自動車
内装部品等のソフト化を図るのに好適な成形方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば特公昭61−4404
9号公報に示されているように、自動車のドアトリム・
ダッシュボード等の内装材あるいはその他の表面を感触
のよいクッション性スポンジ表皮材で被覆してなるプラ
スチック成形品は一般に知られており、また表皮成形技
術を用いて成形したプラスチック成形品も、自動車内装
部品のソフト化用として生産されている。
【0003】ところで最近、自動車の高速走行が常態化
して車の横転事故が多発するようになってきているが、
これらの事故による人身に及ぼす被害状況を分析した結
果、乗車している人が自動車のシャーシ部に激突接触
し、これが大きな打撲事故につながっていることが明ら
かになってきている。このため、これらの被害を少なく
するためには、車内シャーシ部のソフト化が必須であ
る。
【0004】ところが、前記従来のプラスチック成形品
は、いずれも感触的な点を主要なテーマとしたソフト化
であるため、シャーシ部の母材から受ける衝突時の衝撃
度合いは母材と何等変わらず、被害縮小のためのソフト
材料としては不適当である。
【0005】そこで一部では、被害縮小のためのソフト
材料として、表皮成形品やウレタンフォームや発泡成形
品を用いる試みがなされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記表皮成形品は、固
定型と移動型との間に、既に製作されている表皮を1成
形毎に供給し、成形品の最終形状に見合った状態まで型
を開いて発泡剤等を含む樹脂を射出し高速で型を締めて
成形するものであるが、この表皮成形品は発泡成形時の
発泡倍率が上がらず、又、発泡セルも大きく不均一であ
るため、弾性力が極めて弱く、被害縮小効果はほとんど
期待できない。
【0007】また、ウレタンフォーム等を用いる場合
も、弾性力が不充分であるとともに、材料等の公害問題
等があり、他の代替品が求められている。
【0008】さらに発泡成形品も、本来別の使途に応え
るための成形方法を転用しているため、多様な拡大モー
ドを選択できず、結果として発泡セルの形成が不均一と
なって茄子状の大きな発泡セルが形成され、ソフト化が
不充分となるという問題がある。
【0009】本発明は、このような点を考慮してなされ
たもので、発泡セルが小さく均一であり、しかも発泡倍
率が大きく弾性力が高く、表面外観の優れた成形品を得
ることができる射出発泡成形品の成形方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、射出成形機の型閉状態でキャビティ内に発泡
剤入り樹脂を射出し、射出完了後、発泡ガスによる樹脂
の膨脹で金型壁面との接触を維持しながら移動型を移動
させ、移動型を予め設定した基準肉厚位置で停止させ、
冷却完了後、移動型を後退させて製品を取出すようにし
たことを特徴とする。
【0011】本発明はまた、射出成形機の型閉状態でキ
ャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出し、射出完了後、発
泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維持しな
がら移動型を移動させ、移動型を予め設定した基準肉厚
超位置で停止させ、次いで前記基準肉厚超位置から移動
型を前進させて基準肉厚位置まで圧縮をかけ、冷却完了
後、移動型を後退させて製品を取出すようにしたことを
特徴とする。
【0012】本発明はまた、射出成形機の型閉状態でキ
ャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出し、射出工程開始直
後、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維
持しながら移動型を移動させ、射出完了までに、移動型
を予め設定した基準肉厚位置で停止させ、冷却完了後、
移動型を後退させて製品を取出すようにしたことを特徴
とする。
【0013】本発明はまた、射出成形機の型閉状態でキ
ャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出し、射出工程開始直
後、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維
持しながら移動型を移動させ、射出完了までに、移動型
を予め設定した基準肉厚超位置で停止させ、次いで前記
基準肉厚超位置から移動型を前進させて基準肉厚位置ま
で圧縮をかけ、冷却完了後、移動型を後退させて製品を
取出すようにしたことを特徴とする。
【0014】本発明はまた、射出成形機の型閉位置と基
準肉厚位置との中間位置まで移動型を移動させた型少開
状態でキャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出し、射出工
程開始直後、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との
接触を維持しながら移動型を移動させ、射出完了まで
に、移動型を予め設定した基準肉厚位置で停止させ、冷
却完了後、移動型を後退させて製品を取出すようにした
ことを特徴とする。
【0015】本発明はさらに、射出成形機の型閉位置と
基準肉厚位置との中間位置まで移動型を移動させた型少
開状態でキャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出し、射出
工程開始直後、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面と
の接触を維持しながら移動型を移動させ、射出完了まで
に、移動型を予め設定した基準肉厚超位置で停止させ、
次いで前記基準肉厚超位置から移動型を前進させて基準
肉厚位置まで圧縮をかけ、冷却完了後、移動型を後退さ
せて製品を取出すようにしたことを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明においては、発泡剤入り樹脂の射出完了
後に、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を
維持しながら移動型を移動する。このため、発泡セルが
小さく均一であり、しかも発泡倍率が向上し、薄い肉厚
であっても大きな弾性力を有する成形品を得ることが可
能となる。
【0017】また、移動型の移動を射出開始直後に行う
ことにより、射出完了後に行って得られる成形品より
も、発泡倍率が高く、表面外観のより優れたものとする
ことができ、型少開状態で樹脂の射出を行うことによ
り、型閉状態での樹脂の射出によって得られるものと比
較して発泡倍率が高く、表面外観がより優れたものとす
ることができる。
【0018】更には、移動型を予め設定した基準肉厚超
位置で停止させ、次いでその基準肉厚超位置から移動型
を前進させて基準肉厚位置まで圧縮することにより、発
泡の均一性を向上させることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0020】図1は、本発明の第1実施例に係る射出成
形装置を示すもので、この射出成形装置100は、射出
成形機101と、射出成形機101の射出側に配設され
た射出装置101aと、金型の締付開閉を行なう型締装
置101bとを備えている。
【0021】射出装置101aは、加熱シリンダ105
を備えており、この加熱シリンダ105には、後端部に
樹脂原料投入部105Bが設けられ、また外周部にはヒ
ータ105Aが巻設されて加熱シリンダ105内の樹脂
にその溶融に必要な熱が供給されるようになっている。
【0022】この加熱シリンダ105内には、スクリュ
102が嵌挿装着され、このスクリュ102は、射出シ
リンダ103により軸方向に進退駆動されるとともに、
油圧モータ104により回転駆動されるようになってい
る。
【0023】射出シリンダ103の油室の出入口には、
電磁方向切換弁103aが接続され、この電磁方向切換
弁103aにより、射出シリンダ103の射出動作、計
量動作、およびサックバック動作の切換が行なわれる。
この電磁方向切換弁103aの上流主管路には、電磁流
量制御弁103bが設けられ、油圧源108からの圧力
油が、この電磁流量制御弁103bで流量制御される。
この油圧源108からの圧力油は、油圧モータ104に
も供給され、油圧源108と電磁流量制御弁103bと
の間から分岐する分岐管路には、リリーフ弁103cが
設けられている。なお、油圧源108としては、通常は
定吐出ポンプが用いられるが、電子制御による可変吐出
ポンプを用いてもよい。そしてこの場合には、電磁流量
制御弁103bは不要となる。
【0024】以上の構成において、樹脂原料投入部10
5Bから加熱シリンダ105内に投入された原料は、ス
クリュ102の回転およびヒータ105Aによる加熱に
よって可塑化し、この溶融樹脂は、スクリュ102の前
進動作により後述する金型キャビティ内に射出される。
【0025】このスクリュ102の位置は、位置検出装
置112で検出され、検出された信号は、射出制御装置
113Aの第1〜第4の各比較器113c,114c,
115c,116cに入力されるようになっている。こ
れら各比較器113c,114c,115c,116c
には、第1〜第4の各スクリュ速度切換位置設定器11
3a,114a,115a,116aからの設定値も入
力されるようになっており、各比較器113c,114
c,115c,116cは、位置検出装置112からの
信号と設定値とを比較し、両者が一致した場合には、第
1〜第4の各スクリュ速度設定器113b,114b,
115b,116bに起動信号を出力する。各スクリュ
速度設定器113b,114b,115b,116b
は、この起動信号の入力により、予め設定されているス
クリュの速度設定値を切換制御部120を介し、前記電
磁流量制御弁103bに与える。なお、各比較器113
c,114c,115c,116cからの起動信号は、
後述するように型開、型閉のタイミング信号としても用
いられる。なお、電子制御ポンプの場合には、この起動
信号は制御部に直接送られる。
【0026】射出装置101aの射出シリンダ103の
射出側の油圧回路には、圧力センサ212が設けられて
おり、この圧力センサ212からの検出信号は、射出制
御装置113Aの比較器213cに入力される。この比
較器213cにはまた、射出圧力設定装置213aから
の設定値が入力され、比較器213cは、両者が一致し
た場合に、型開開始信号を演算装置220に与えるよう
になっている。これについては後に詳述する。
【0027】型締装置101bは、図1に示すように、
移動型取付板107に取付けられた移動型106を駆動
する型締シリンダ350を備えており、この型締シリン
ダ350の駆動による移動型106の移動により、固定
型取付板109に取付けられた固定型110に移動型1
06が係合し、両者間に金型キャビティ111が形成さ
れるようになっている。この金型キャビティ111は、
成形に際して、後述するように射出中にその容積を変化
させる場合と、射出完了後にその容積を変化させる場合
とがある。
【0028】型締シリンダ350の前進側油室350A
および後退側油室350Bに接続された管路320に
は、型締シリンダ350制御用の電磁方向切換弁351
が設けられており、その上流管路352は、電磁流量制
御弁321を介し油圧源360に接続されている。ま
た、上流管路352から分岐する分岐管路には、型締圧
力を制御するための電磁リリーフ弁332が接続されて
いる。なお、前記油圧源360としては、通常は定吐出
ポンプが用いられるが、電子式制御による可変吐出ポン
プを用いるようにしてもよい。そしてこの場合には、前
記電磁流量制御弁321は不要となる。
【0029】移動型取付板107には、移動型106の
位置を検出する移動型位置検出装置122が設けられ、
この移動型位置検出装置122からの検出信号は、型開
閉制御装置123Aの例えば第1〜第4の各比較器12
3c,124c,125c,126cにそれぞれ入力さ
れる。これら各比較器123c,124c,125c,
126cにはまた、第1〜第4の各速度切換位置設定装
置123a,124a,125a,126aからの設定
値が入力されるようになっており、各比較器123c,
124c,125c,126cは、両者を比較して一致
した場合に、第1〜第4の各移動型速度設定装置123
b,124b,125b,126bに起動信号を出力す
る。そして、各移動型速度設定装置123b,124
b,125b,126bは、前記起動信号の入力によ
り、予め設定されている移動型設定速度を演算装置42
0を介し電磁流量制御弁321に与え、移動型106の
速度を多段制御できるようになっている。
【0030】型開閉制御装置123Aはまた、移動型1
06の型開量を任意設定可能な第1(基準肉厚位置)の
型開量設定装置131Aおよび第2(基準肉厚超位置)
の型開量設定装置131Bを備えており、これら各型開
量設定装置131A,131Bからの設定値は、移動型
位置検出装置122からの検出信号とともに、比較器1
31Ac,131Bcに入力される。そしてこれら各比
較器131Ac,131Bcは、前記設定値と検出信号
とが一致した場合に信号をそれぞれ出力する。
【0031】なおここで、基準肉厚位置とは、最終成形
品肉厚が得られる移動型106の移動位置のことであ
り、また基準肉厚超位置とは、基準肉厚位置から移動型
106をやや後退させた移動位置のことである。
【0032】次に、型開諸タイミングに関する構成を、
図2を参照して説明する。
【0033】図2において、符号550は、任意に設定
可能な型開開始信号発信のためのスクリュ位置設定器で
あり、このスクリュ位置設定器550からの設定値は、
位置検出装置112からの検出信号とともに、比較器5
51に入力される。そしてこの比較器551は、入力さ
れた設定値と検出信号とが一致した場合に、演算装置2
20を介して電磁方向切換弁351に信号を与え、充填
工程中のスクリュの任意位置での型開き動作が指示され
る。
【0034】演算装置220にはまた、射出制御装置1
13Aの各比較器113c,114c,115c,11
6cからの信号も入力されるようになっており、演算装
置220は、これら各比較器113c,114c,11
5c,116cからの信号のいずれか1つを利用して型
開タイミングを制御することもできる。
【0035】演算装置220にはまた、射出開始からタ
イミングするタイマ552からの信号も入力されるよう
になっており、このタイマ552からの設定時間のタイ
ムアップ信号によっても型開タイミングを制御できる。
【0036】演算装置220にはさらに、型開閉制御装
置123Aの各比較器131Ac,131Bcからの信
号も入力されるようになっており、演算装置220は、
これらの信号を利用して型開タイミングを制御すること
もできる。
【0037】なお、これら両比較器131Ac,131
Bcからの信号は、比較器131Acからの基準肉厚位
置の信号のみが使用される場合と、比較器131Bcか
らの基準肉厚超位置の信号が使用された後に基準肉厚位
置の信号が使用される場合との2通りがある。そして、
基準肉厚位置あるいは基準肉厚超位置までの型開速度
は、電磁流量制御弁321の制御により行なわれ、この
電磁流量制御弁321の制御は、図1に示す型開速度制
御部322により行なわれる。
【0038】次に型開速度制御部322の詳細を、図3
ないし図6を参照して説明する。
【0039】図3において、符号439,440,44
1,442はタイマであり、これら各タイマ439,4
40,441,442は、型開工程開始からタイミング
し設定時間のタイムアップ信号を演算装置420に与え
る。また、符号433,434,435,436は型開
速度設定装置であり、これら各型開速度設定装置43
3,434,435,436は、前記各タイマ439,
440,441,442の各設定時間における速度を設
定するようになっている。そして演算装置420は、各
タイマ439,440,441,442で設定された時
間と各型開速度設定装置433,434,435,43
6で設定された速度とに基づき、時間毎の速度勾配を演
算して電磁流量制御弁321を制御するようになってお
り、これにより移動型106の型開速度は、例えば図4
に示すように制御される。
【0040】図5は、図3とは異なる構成の型開速度制
御部322を示すもので、図中、符号539,540,
541,542は位置設定器であり、これら各位置設定
器539,540,541,542は、型開工程開始か
らの位置を設定するようになっている。また、図5にお
いて、符号533,534,535,536は、型開速
度設定装置であり、これら各型開速度設定装置533,
534,535,536は、前記各位置設定器539,
540,541,542で設定した位置における速度を
それぞれ設定するようになっている。そして演算装置4
20は、前記各位置設定器539,540,541,5
42で設定された位置と前記各型開速度設定装置53
3,534,535,536で設定された速度とに基づ
き、位置毎の速度勾配を演算して電磁流量制御弁321
を制御するようになっており、これにより移動型106
の型開速度は、例えば図6に示すように制御される。
【0041】図1において、符号333は、射出時の型
締圧力を任意に設定可能とする型締圧力設定装置であ
り、この型締圧力設定装置333は、高圧型締設定部7
32、中圧型締設定部733、および低圧型締設定部7
34を備えており、これら各設定部732,733,7
34からの設定値は、演算装置722に入力されるよう
になっている。そして、この演算装置722は、型締圧
力を高圧、中圧、低圧のいずれかに制御できることはも
とより、型締圧力の勾配制御もできるようになってお
り、また充填工程中の任意のタイミングで、型締圧力を
低圧から高圧に切換えたり、逆に高圧から低圧に切換え
ることもできるようになっている。
【0042】次に、圧縮開始諸タイミングに関する構成
を、図7を参照して説明する。
【0043】図7において、符号650は、任意に設定
可能な型圧縮開始信号発信のためのスクリュ位置設定器
であり、このスクリュ位置設定器650からの設定値
は、前記位置検出器112からの検出信号とともに、比
較器651に入力されるようになっている。そしてこの
比較器651は、入力された設定値と検出信号とが一致
した場合に、演算装置520を介して電磁方向切換弁3
51に信号を与え、充填工程中におけるスクリュの任意
位置での型圧縮動作が指示される。
【0044】演算装置520にはまた、射出制御装置1
13Aの各比較器113c,114c,115c,11
6cからの信号も入力されるようになっており、演算装
置520は、これら各比較器113c,114c,11
5c,116cからの信号のいずれか1つを利用して型
圧縮開始タイミングを制御することもできる。
【0045】演算装置520にはまた、射出制御装置1
13Aの比較器213cからの信号も入力されるように
なっており、演算装置520は、射出設定装置213a
からの設定値と圧力センサ212からの検出信号とが一
致した場合に比較器213cから出力される信号によっ
ても、型圧縮開始タイミングを制御できる。
【0046】演算装置520にはまた、射出開始からタ
イミングするタイマ652からの信号も入力されるよう
になっており、このタイマ652からの設定時間のタイ
ムアップ信号によっても、型圧縮開始タイミングを制御
できる。
【0047】演算装置520にはさらに、型開閉制御装
置123Aの各比較器131Ac,131Bcからの信
号も入力されるようになっており、演算装置520は、
これらの信号を利用して型圧縮タイミングを制御するこ
ともできる。具体的には、比較器131Bcからの信号
に基づき移動型106が基準肉厚超位置に到達したこと
を確認して圧縮を開始し、比較器131Acからの信号
に基づき、移動型106が基準肉厚位置に到達したこと
を確認して圧縮を停止するようになっている。
【0048】次に、圧縮工程時の圧力多段制御につき、
図8および図9を参照して説明する。
【0049】図8において、符号139,140,14
1,142,143,144はタイマであり、これら各
タイマ139,140,141,142,143,14
4は圧縮工程開始からタイミングし設定時間のタイムア
ップ信号を演算装置340に与えるようになっている。
また図8において、符号133,134,135,13
6,137,138は、圧縮型締圧力設定装置であり、
これら各圧縮型締圧力設定装置133,134,13
5,136,137,138は、前記各タイマ139,
140,141,142,143,144の各設定時間
における圧力を設定するようになっている。そして演算
装置340は、前記タイマ139,140,141,1
42,143,144で設定された時間と前記各圧縮型
締圧力設定装置133,134,135,136,13
7,138で設定された圧力とに基づき、時間毎の圧力
勾配を演算して電磁リリーフ弁332を制御するように
なっており、これにより移動型106の圧縮工程におけ
る型締圧は、例えば図9に示すように制御される。
【0050】このように、前記第1実施例の装置を用い
ることにより、種々の成形方法を用いて射出発泡成形品
を成形することができ、以下、これら各成形方法を具体
的に説明する。
【0051】まず、第1の成形方法について説明する。
移動型106と固定型110とを高圧で当接させた高圧
型閉状態において、金型キャビティ111内に発泡剤入
り樹脂を射出する。
【0052】射出完了後、型開き動作を開始させるが、
この際の型開速度は、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型
壁面との接触を維持できる定速度または勾配速度とす
る。尚、本発明において、「射出完了」とは、射出工程
において発泡樹脂がキャビティを充満した時点をいう。
【0053】型開きが進んで、移動型106が任意設定
した基準肉厚位置に到達したならば、移動型106をこ
の位置で停止させる。そして、この状態で冷却を開始す
る。
【0054】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して射出発泡成形
品の成形を順次行なう。
【0055】次に、第2の成形方法について説明する。
高圧型閉状態において、金型キャビティ111内に発泡
剤入り樹脂を射出し、射出完了後、型開き動作を開始さ
せる。この際、型開速度は、発泡ガスによる樹脂の膨脹
で金型壁面との接触を維持できる定速度または勾配速度
とする。
【0056】型開きが進んで、移動型106が任意設定
した基準肉厚超位置に到達したならば、その位置から移
動型106を前進させ、基準肉厚位置まで圧縮をかけ
る。そして、その状態で冷却を開始する。
【0057】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して射出発泡成形
品の成形を順次行なう。
【0058】次に、第3の成形方法について説明する。
移動型106と固定型110とを低圧で当接させた低圧
型閉状態、あるいは傾斜圧型閉状態において、金型キャ
ビティ111内に発泡剤入り樹脂を射出する。個々で、
傾斜圧型閉状態とは、高圧/低圧型閉状態から低圧/高
圧型閉状態に切換えたときの途中の圧力による型閉状態
のことである。
【0059】射出工程開始直後、スクリュ位置または射
出時間により型開きを開始する。この際の型開速度は、
発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維持で
きる定速度または勾配速度とする。
【0060】移動型106は、射出完了までに任意設定
した基準肉厚位置まで移動させてこの位置で停止させ
る。そして、その状態で冷却を開始する。
【0061】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して射出発泡成形
品の成形を順次行なう。
【0062】次に、第4の成形方法について説明する。
低圧または傾斜圧の型閉状態において、金型キャビティ
111内に発泡剤入り樹脂を射出し、射出工程開始直後
に、スクリュ位置または射出時間で型開きを開始する。
この際の型開速度は、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型
壁面との接触を維持できる定速度または勾配速度とす
る。
【0063】移動型106は、射出完了までに予め設定
した基準肉厚超位置まで移動させ、基準肉厚超位置に到
達したならば、その位置から移動型106を前進させ、
基準肉厚位置まで圧縮をかける。そして、その状態で冷
却を開始する。
【0064】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して射出発泡成形
品の成形を順次行なう。
【0065】次に、第5の成形方法について説明する。
低圧または傾斜圧の型少開状態、すなわち型閉位置と基
準肉厚位置との中間に移動型106を位置させた型開状
態において、金型キャビティ111内に発泡剤入り樹脂
を射出し、射出工程開始直後に、スクリュ位置または射
出時間で型開きを開始する。この際の型開速度は、発泡
ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維持できる
定速度または勾配速度とする。
【0066】移動型106は、射出完了までに予め設定
した基準肉厚位置まで移動させその位置で停止させる。
そして、その状態で冷却を開始する。
【0067】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して射出発泡成形
品の成形を順次行なう。
【0068】次に、第6の成形方法について説明する。
低圧または傾斜圧の型少開状態において、金型キャビテ
ィ111内に発泡剤入り樹脂を射出し、射出工程開始直
後、スクリュ位置または射出時間で型開きを開始する。
この際の型開速度は、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型
壁面との接触を維持できる定速度または勾配速度とす
る。
【0069】移動型106は、射出完了までに予め設定
した基準肉厚超位置まで移動させ、基準肉厚超位置に到
達したならば、その位置から移動型106を前進させ、
基準肉厚位置まで圧縮をかける。そして、その状態で冷
却を開始する。
【0070】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して射出発泡成形
品の成形を順次行なう。
【0071】このように、前記各成形方法はいずれも、
型開き時の型開速度を、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金
型壁面との接触を維持できる速度で行なっているので、
発泡セルが小さく均一であり、しかも発泡率が大きく弾
性力の高い成形品を得ることができる。
【0072】図10は、本発明の第2実施例を示すもの
で、前記成形方法を、カウンタープレッシャ成形法と組
合わせて用いるようにしたものである。
【0073】すなわち、カウンタープレッシャ成形法
は、金型キャビティ内に窒素ガス等を注入しておき、こ
の金型キャビティ内に発泡剤入り樹脂を高速射出した
後、ガスを抜いて内部を発泡させ成形品を得る発泡成形
方法であり、例えば特開昭61−239917号公報に
は、金型キャビティ内にガスを注入し、加圧状態下で溶
融樹脂を射出して発泡射出成形する成形方法が開示され
ている。
【0074】このカウンタープレッシャ成形法の基本的
工程は次のようになっている。 1.窒素ガス等を型内に注入する工程。 2.溶融樹脂を射出充填する工程。 3.窒素ガス等により発泡を押さえる工程。 4.溶融樹脂が金型に接触し、スキン層(外皮層)が成
形される工程。 5.スキン層が形成されたら、窒素ガス等を排出する工
程。 6.成形品内部を発泡させる工程。
【0075】カウンタープレッシャ成形法は、以上の工
程を経て滑らかな表面と内部発泡の製品が得られるもの
であるが、これを実施する装置構成を、図10を参照し
て以下説明する。
【0076】図10において、符号750は、図示しな
いガス発生装置からの窒素ガス等を金型キャビティ11
1内に封入するための切換弁であり、このガスの圧力は
5〜20kg/cm2 程度に設定されている。この窒素ガス
等の圧力調整用として、電磁比例等の圧力調整弁751
が排出側ガス管路から分岐して設けられ、この排出側ガ
ス管路には、ドレン弁752が設けられている。また、
供給側ガス管路側には、このガス管路から分岐してガス
圧検出器753および図示しないガス圧設定器が設けら
れている。
【0077】なお、その他の点については、前記第1実
施例と同一構成となっており、作用も同一である。
【0078】次に、カウンタープレッシャ成形法と前記
第1実施例の成形方法とを組合わせた成形方法について
説明する。
【0079】まず、第1の成形方法について説明する。
移動型106と固定型110とを高圧で当接させた高圧
型閉状態において、金型キャビティ内に窒素ガス等を封
入し、その後金型キャビティ111内に発泡剤入り樹脂
を射出する。
【0080】射出完了後、窒素ガス等を排出し、型開き
動作を開始させる。この際の型開速度は、発泡ガスによ
る樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維持できる定速度ま
たは勾配速度とする。
【0081】型開きが進んで、移動型106が任意設定
した基準肉厚位置に到達したならば、移動型106をこ
の位置で停止させる。そして、この状態で冷却を開始す
る。
【0082】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形
を順次行なう。
【0083】次に、第2の成形方法について説明する。
高圧型閉状態において、金型キャビティ111内に窒素
ガス等を封入し、その後金型キャビティ111内に発泡
剤入り樹脂を射出する。
【0084】射出完了後、窒素ガス等を排出し、型開き
動作を開始させる。この際の型開速度は、発泡ガスによ
る樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維持できる定速度ま
たは勾配速度とする。
【0085】型開きが進んで、移動型106が任意設定
した基準肉厚超位置に到達したならば、その位置から移
動型106を前進させ、基準肉厚位置まで圧縮をかけ
る。そして、その状態で冷却を開始する。
【0086】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形
を順次行なう。
【0087】次に、第3の成形方法について説明する。
低圧または傾斜圧の型閉状態において、金型キャビティ
111内に窒素ガス等を封入し、その後、金型キャビテ
ィ111内に発泡剤入り樹脂を射出してスキン層を成形
する。
【0088】射出工程開始直後、窒素ガス等を排出する
とともに、スクリュ位置または射出時間により型開きを
開始する。この際の型開速度は、発泡ガスによる樹脂の
膨脹で金型壁面との接触を維持できる定速度または勾配
速度とする。
【0089】移動型106は、射出完了までに任意設定
した基準肉厚位置まで移動させてこの位置で停止させ
る。そして、その状態で冷却を開始する。
【0090】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形
を順次行なう。
【0091】次に、第4の成形方法について説明する。
低圧または傾斜圧の型閉状態において、金型キャビティ
111内に窒素ガス等を封入し、その後金型キャビティ
111内に発泡剤入り樹脂を射出してスキン層を成形す
る。
【0092】射出工程開始直後、窒素ガス等を排出する
とともに、スクリュ位置または射出時間により型開きを
開始する。この際の型開速度は、発泡ガスによる樹脂の
膨脹で金型壁面との接触を維持できる定速度または勾配
速度とする。
【0093】移動型106は、射出完了までに予め設定
した基準肉厚超位置まで移動させ、基準肉厚超位置に到
達したならば、その位置から移動型106を前進させ、
基準肉厚位置まで圧縮をかける。そして、その状態で冷
却する。
【0094】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形
を順次行なう。
【0095】次に、第5の成形方法について説明する。
低圧または傾斜圧の型少開状態において、金型キャビテ
ィ111内に窒素ガス等を封入し、その後金型キャビテ
ィ111内に発泡剤入り樹脂を射出してスキン層を成形
する。
【0096】射出工程開始直後に、窒素ガス等を排出す
るとともに、スクリュ位置または射出時間により型開き
を開始する。この際の型開速度は、発泡ガスによる樹脂
の膨脹で金型壁面との接触を維持できる定速度または勾
配速度とする。
【0097】移動型106は、射出完了までに予め設定
した基準肉厚位置まで移動させその位置で停止させる。
そして、その状態で冷却を開始する。
【0098】冷却後、移動型106を後退させて製品を
取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形を順
次行なう。
【0099】次に、第6の成形方法について説明する。
低圧または傾斜圧の型少開状態において、金型キャビテ
ィ111内に窒素ガス等を封入し、その後金型キャビテ
ィ111内に発泡剤入り樹脂を射出してスキン層を成形
する。
【0100】射出工程開始直後に、窒素ガス等を排出す
るとともに、スクリュ位置または射出時間により型開き
を開始する。この際の型開速度は、発泡ガスによる樹脂
の膨脹で金型壁面との接触を維持できる定速度または勾
配速度とする。
【0101】移動型106は、射出完了までに予め設定
した基準肉厚超位置まで移動させ、基準肉厚超位置に到
達したならば、その位置から移動型106を前進させ、
基準肉厚位置まで圧縮をかける。そして、その状態で冷
却を開始する。
【0102】冷却完了後、移動型106を後退させて製
品を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形
を順次行なう。
【0103】このように、カウンタープレッシャ成形法
に前記第1実施例の成形方法を組合わせるようにしてい
るので、成形品内部の発泡時に、発泡速度を正確にコン
トロールして発泡セルを真球成形できる。
【0104】なお、前記各成形方法では特に説明しなか
ったが、金型を完全に閉じてから、金型キャビティ11
1内のガス圧が予め設定した圧力になった時点で射出を
開始するようにしてもよい。そしてこれにより、常に一
定の正確な圧力で成形できる。また、ガス圧を充填状況
に応じて任意に変化させるようにしてもよい。また、成
形最終のあるタイミングで真空引きを行なうようにして
もよい。そしてこれにより、表面スキン層の荒れ防止を
より効果的に行なうことができる。
【0105】図11ないし図14は、本発明の第3実施
例を示すもので、前記第1実施例の成形方法を二層成形
方法と組合わせて用いるようにしたものである。
【0106】すなわち、二層成形方法は、発泡成形層側
と非発泡成形層側との二層を同時に成形するような成形
方法であり、この二層成形方法については、例えば特公
平4−26290号公報に開示されている。
【0107】図11において、符号801は成形機であ
り、この成形機801は、固定側支持盤805に固定さ
れた支持フレーム815に沿って上下動可能な可動板8
17を備えており、この可動板817は、油圧シリンダ
823により昇降駆動されるようになっている。
【0108】この可動板817の前面側には、上下に第
1雌型819および第2雌型821がそれぞれ固設さ
れ、これらの前方には、可動側支持盤807に取付けた
1つの雄型825が位置している。そして各雌型81
9,821は、可動板817の昇降によりいずれか一方
が雄型825に対向するようになっている。
【0109】固定側支持盤805の背面側には、図12
に示すように、第1の射出装置813が配設されてお
り、また両型819,821,825の上方位置には、
図14に示すように、そのパーティング面821aから
射出できるように第2の射出装置827が配設されてい
る。
【0110】なお、その他の点については、前記第1実
施例と同一構成となっており、作用も同一である。
【0111】次に、前記第1実施例の成形方法と二層成
形方法とを組合わせた成形方法について説明する。
【0112】まず、第1の成形方法について説明する。
高圧型閉状態で、第1雌型819と雄型825とで構成
されるキャビティ内に、非発泡の樹脂を射出して第1の
射出動作を行なう。
【0113】射出およびその後の冷却完了後、雄型82
5に第1次成形物を付けたままで、雄型825を後退限
まで後退させて型開きを行なう。
【0114】次いで、可動板817を上昇させて第2雌
型821を雄型825に対向させ、その後雄型825を
前進させて第2雌型821と第1次成形物を付けた雄型
825とでキャビティを構成する。
【0115】次いで、高圧型閉状態でキャビティ内に発
泡剤入り樹脂を射出して第2の射出動作を行なう。そし
て、射出完了後型開き動作を開始させる。この際の型開
速度は、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触
を維持できる定速度または勾配速度とする。
【0116】型開きが進んで、雄型825が任意設定し
た基準肉厚位置に到達したならば、雄型825をこの位
置で停止させる。そして、その状態で冷却を開始する。
【0117】冷却完了後、雄型825を後退させて製品
を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形を
順次行なう。
【0118】次に、第2の成形方法について説明する。
高圧型閉状態で、第1雌型819と雄型825とで構成
されるキャビティ内に、非発泡の樹脂を射出して第1の
射出動作を行なう。
【0119】射出およびその後の冷却後、雄型825に
第1次成形物を付けたままで、雄型825を後退限まで
後退させて型開きを行なう。
【0120】次いで、可動板817を上昇させて第2雌
型821を雄型825に対向させ、その後雄型825を
前進させて第2雌型821と第1次成形物を付けた雄型
825とでキャビティを構成する。
【0121】次いで、高圧型閉状態でキャビティ内に発
泡剤入り樹脂を射出して第2の射出動作を行なう。そし
て、射出完了後型開き動作を開始させる。この際の型開
速度は、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触
を維持できる定速度または勾配速度とする。
【0122】型開きが進んで、雄型825が任意設定し
た基準肉厚超位置に到達したならば、その位置から雄型
825を前進させ、基準肉厚位置まで圧縮をかける。そ
して、その状態で冷却を開始する。
【0123】冷却完了後、雄型825を後退させて製品
を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形を
順次行なう。
【0124】次に、第3の成形方法について説明する。
高圧型閉状態で、第1雌型819と雄型825とで構成
されるキャビティ内に、非発泡の樹脂を射出して第1の
射出動作を行なう。
【0125】射出およびその後の冷却完了後、雄型82
5に第1次成形物を付けたままで、雄型825を後退限
まで後退させて型開きを行なう。
【0126】次いで、可動板817を上昇させて第2雌
型821を雄型825に対向させ、その後雄型825を
前進させて第2雌型821と第1次成形物を付けた雄型
825とでキャビティを構成する。
【0127】次いで、低圧または傾斜圧の型閉状態で、
キャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出して第2の射出動
作を行なう。射出工程開始直後に、スクリュ位置または
射出時間により型開きを開始する。この際の型開速度
は、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維
持できる定速度または勾配速度とする。
【0128】雄型825は、射出完了までに任意設定し
た基準肉厚位置まで移動させてこの位置で停止させる。
そして、その状態で冷却を開始する。
【0129】冷却完了後、雄型825を後退させて製品
を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形を
順次行なう。
【0130】次に第4の成形方法について説明する。高
圧型閉状態で、第1雌型819と雄型825とで構成さ
れるキャビティ内に、非発泡の樹脂を射出して第1の射
出動作を行なう。
【0131】射出およびその後の冷却完了後、雄型82
5に第1次成形物を付けたままで、雄型825を後退限
まで後退させて型開きを行なう。
【0132】次いで、可動板817を上昇させて第2雌
型821を雄型825に対向させ、その後雄型825を
前進させて第2雌型821と第1次成形物を付けた雄型
825とでキャビティを構成する。
【0133】次いで、低圧または傾斜圧の型閉状態で、
キャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出して第2の射出動
作を行なう。射出工程開始直後に、スクリュ位置または
射出時間により型開きを開始する。この際の型開速度
は、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維
持できる定速度または勾配速度とする。
【0134】雄型825は、射出完了までに任意設定し
た基準肉厚超位置まで移動させ、基準肉厚超位置に到達
したならば、その位置から雄型825を前進させ、基準
肉厚位置まで圧縮をかける。そして、その状態で冷却を
開始する。
【0135】冷却完了後、雄型825を後退させて製品
を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形を
順次行なう。
【0136】次に、第5の成形方法について説明する。
高圧型閉状態で、第1雌型819と雄型825とで構成
されるキャビティ内に、非発泡の樹脂を射出して第1の
射出動作を行なう。
【0137】射出およびその後の冷却完了後、雄型82
5に第1次成形物を付けたままで、雄型825を後退限
まで後退させて型開きを行なう。
【0138】次いで、可動板817を上昇させて第2雌
型821を雄型825に対向させ、その後雄型825を
前進させて第2雌型821と第1次成形物を付けた雄型
825とでキャビティを構成する。
【0139】次いで、低圧または傾斜圧の型少開状態
で、キャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出して第2の射
出動作を行なう。射出工程開始直後に、スクリュ位置ま
たは射出時間により型開きを開始する。この際の型開速
度は、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を
維持できる定速度または勾配速度とする。
【0140】雄型825は、射出完了までに予め設定し
た基準肉厚位置まで移動させその位置で停止させる。そ
して、その状態で冷却を開始する。
【0141】冷却完了後、雄型825を後退させて製品
を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形を
順次行なう。
【0142】次に、第6の成形方法について説明する。
高圧型閉状態で、第1雌型819と雄型825とで構成
されるキャビティ内に、非発泡の樹脂を射出して第1の
射出動作を行なう。
【0143】射出およびその後の冷却完了後、雄型82
5に第1次成形物を付けたままで、雄型825を後退限
まで後退させて型開きを行なう。
【0144】次いで、可動板817を上昇させて第2雌
型821を雄型825に対向させ、その後雄型825を
前進させて第2雌型821と第1次成形物を付けた雄型
825とでキャビティを構成する。
【0145】次いで、低圧または傾斜圧の型少開状態
で、キャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出して第2の射
出動作を行なう。射出工程開始直後に、スクリュ位置ま
たは射出時間により型開きを開始する。この際の型開速
度は、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を
維持できる定速度または勾配速度とする。
【0146】雄型825は、射出完了までに予め設定し
た基準肉厚超位置まで移動させ、基準肉厚超位置に到達
したならば、その位置から雄型825を前進させ、基準
肉厚位置まで圧縮をかける。そして、その状態で冷却を
開始する。
【0147】冷却完了後、雄型825を後退させて製品
を取出す。以後、前述の動作を繰返して成形品の成形を
順次行なう。
【0148】このように、二層成形方法に前記第1実施
例の成形方法を組合わせているので、実際の成形品の使
用形態により接近させることができ、後工程の張合わせ
等の工程が省略できるメリットがある。そして、前記カ
ウンタープレッシャ成形法を組込んだ成形とすれば、よ
り一層の効果を上げることができる。
【0149】尚、以上の説明は、移動型の移動軸方向に
垂直な面全体の移動の例によったが、本発明の成形方法
において移動させる移動型とは、必ずしも面全体の移動
の場合に限定されるものではなく、その面の部分的な移
動の場合をも含む。
【0150】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、発泡剤入
り樹脂の射出完了後に、型開きを開始して成形品の発泡
を行なうとともに、その際の型開速度を、発泡ガスによ
る樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維持できる速度とし
ているので、発泡速度を正確にコントロールすることが
でき、発泡セルが小さく均一であり、しかも発泡率が大
きく弾性力の高い成形品を得ることができる。
【0151】また、移動型の移動を射出開始直後に行う
ことにより、射出完了後に行って得られる成形品より
も、発泡倍率が高く、表面外観のより優れたものとする
ことができ、型少開状態で樹脂の射出を行うことによ
り、型閉状態での樹脂の射出によって得られるものと比
較して発泡倍率が高く、表面外観がより優れたものとす
ることができる。
【0152】更には、移動型を予め設定した基準肉厚超
位置で停止させ、次いでその基準肉厚超位置から移動型
を前進させて基準肉厚位置まで圧縮することにより、発
泡の均一性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る射出成形装置を示す
全体構成図。
【図2】型開タイミング制御部の詳細を示す構成図。
【図3】型開速度制御部の詳細を示す構成図。
【図4】図3の制御部による拡大工程時の速度変化を示
すグラフ。
【図5】図3と異なる型開速度制御部の詳細を示す構成
図。
【図6】図5の制御部による拡大工程時の速度変化を示
すグラフ。
【図7】圧縮タイミング制御部の詳細を示す構成図。
【図8】圧縮制御部の詳細を示す構成図。
【図9】図8の制御部による圧縮工程時の圧力変化を示
すグラフ。
【図10】本発明の第2実施例を示す成形装置の構成
図。
【図11】本発明の第3実施例を示す成形装置の構成
図。
【図12】雄型と第1雌型とでキャビティを構成した状
態を示す説明図。
【図13】雄型と第2雌型とでキャビティを構成した状
態を示す説明図。
【図14】二層成形した状態を示す説明図。
【符号の説明】
100 射出成形装置 101 射出成形機 102 スクリュ 105 加熱シリンダ 106 移動型 110 固定型 111 金型キャビティ 350 型締シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中 安 眞 吾 愛知県名古屋市南区寺部通1丁目8番地3 号 株式会社東芝機械プラスチックエンジ ニアリング名古屋営業所内 (72)発明者 加 藤 義 美 愛知県名古屋市南区寺部通1丁目8番地3 号 株式会社東芝機械プラスチックエンジ ニアリング名古屋営業所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】射出成形機の型閉状態でキャビティ内に発
    泡剤入り樹脂を射出し、射出完了後、発泡ガスによる樹
    脂の膨脹で金型壁面との接触を維持しながら移動型を移
    動させ、移動型を予め設定した基準肉厚位置で停止さ
    せ、冷却完了後、移動型を後退させて製品を取出すこと
    からなる射出発泡成形品の成形方法。
  2. 【請求項2】射出成形機の型閉状態でキャビティ内に発
    泡剤入り樹脂を射出し、射出完了後、発泡ガスによる樹
    脂の膨脹で金型壁面との接触を維持しながら移動型を移
    動させ、移動型を予め設定した基準肉厚超位置で停止さ
    せ、次いで前記基準肉厚超位置から移動型を前進させて
    基準肉厚位置まで圧縮をかけ、冷却完了後、移動型を後
    退させて製品を取出すことからなる射出発泡成形品の成
    形方法。
  3. 【請求項3】射出成形機の型閉状態でキャビティ内に発
    泡剤入り樹脂を射出し、射出工程開始直後、発泡ガスに
    よる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維持しながら移動
    型を移動させ、射出完了までに、移動型を予め設定した
    基準肉厚位置で停止させ、冷却完了後、移動型を後退さ
    せて製品を取出すことからなる射出発泡成形品の成形方
    法。
  4. 【請求項4】射出成形機の型閉状態でキャビティ内に発
    泡剤入り樹脂を射出し、射出工程開始直後、発泡ガスに
    よる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維持しながら移動
    型を移動させ、射出完了までに、移動型を予め設定した
    基準肉厚超位置で停止させ、次いで前記基準肉厚超位置
    から移動型を前進させて基準肉厚位置まで圧縮をかけ、
    冷却完了後、移動型を後退させて製品を取出すことから
    なる射出発泡成形品の成形方法。
  5. 【請求項5】射出成形機の型閉位置と基準肉厚位置との
    間の所望の位置まで移動型を移動させた型少開状態でキ
    ャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出し、射出工程開始直
    後、発泡剤の発泡速度に応じた速度で移動型を移動させ
    て型開きを開始し、射出完了までに、移動型を予め設定
    した基準肉厚位置で停止させ、冷却完了後、移動型を後
    退させて製品を取出すことからなる射出発泡成形品の成
    形方法。
  6. 【請求項6】射出成形機の型閉位置と基準肉厚位置との
    間の所望の位置まで移動型を移動させた型少開状態でキ
    ャビティ内に発泡剤入り樹脂を射出し、射出工程開始直
    後、発泡ガスによる樹脂の膨脹で金型壁面との接触を維
    持しながら移動型を移動させ、射出完了までに、移動型
    を予め設定した基準肉厚超位置で停止させ、次いで前記
    基準肉厚超位置から移動型を前進させて基準肉厚位置ま
    で圧縮をかけ、冷却完了後、移動型を後退させて製品を
    取出すことからなる射出発泡成形品の成形方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001198942A (ja) * 2000-01-24 2001-07-24 Sumitomo Heavy Ind Ltd 発泡成形品の成形方法及び射出成形機
JP2006035660A (ja) * 2004-07-28 2006-02-09 Kaneka Corp 熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方法および成形体

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