JPH08266351A - 引出しにおける縦仕切板の取付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 下向きＵ字形の縦仕切板を引出しに取り付け
た際、縦仕切板に位置ずれや変形等が生じることがない
ようにする。 【構成】 鋼板製引出し１の鏡板２の裏板３および後板
４に、互に対向する縦長孔５を穿設するとともに、これ
ら縦長孔５に、背面に係止片１３ｂを有するとともに、
前面に、上下方向の２本の条溝１３ａを有する取付具に
おける前記係止片１３ｂを係止し、かつ正面視下向きＵ
字形断面をなす縦仕切板１４における垂直板１４ａの前
後両端縁を、前記取付具１３の条溝１３ａに適正に嵌合
することにより、縦仕切板１４を引出し１に取り付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、横幅の広い鋼板製の引
出し内を、使い易く、かつ無駄なく活用するため、左右
方向に複数の区画に仕切り、かつ必要に応じて、各区画
内に横方向の仕切板を取り付けうるようにした縦仕切板
の取付装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図４は、仕切板を備えた従来の鋼板製の
引出しの分解斜視図である。引出し(01)の鏡板(02)の裏
板(03)および後板(04)の要所には、互に対向する多数の
縦長孔(05)が穿設されている。

【０００３】平面形が広幅の外向Ｕ字形をなし、かつ側
面形が下向鈎形をなす係止片(06a)の中央部を、平面形
がやや狭幅の内向Ｕ字形をなす上下方向を向くチャンネ
ル状の支持片(06b)の中央部に固着してなる支持金具(0
6)(06)を前後に対向させ、かつ各支持金具(06)の係止片
(06a)を、裏板(03)と後板(04)に穿設した互に対向する
縦長孔(05)にそれぞれ係止することにより、支持金具(0
6)(06)を着脱自在に取り付けられている。

【０００４】両支持金具(06)(06)の支持片(06b)(06b)に
は、狭幅の下向Ｕ字形断面をなす前後方向を向く縦仕切
板(07)の垂直板(07a)の前後両端が、嵌合して支持され
ている。縦仕切板(07)の上部には、その水平板(07b)よ
り垂直板(07a)にわたって、左右方向を向く多数の係止
孔(08)が、前後に並べて穿設されている。

【０００５】引出し(01)の側板(09)の内面には、側板(0
9)とほぼ等長で、かつ互いに平行をなす外向倒立Ｌ形断
面の取付板(010)が、着脱自在に取り付けられている。
取付板(010)の上部内角部には、縦仕切板(07)の係止孔
(08)と同形等寸で、かつ大かつ互に対向する係止孔(01
1)が穿設されている。

【０００６】左右に対向する前記係止孔(08)(011)に
は、横仕切板(012)の左右両側上端に形成された下向フ
ック(012a)が、着脱自在に係止されている。上述のよう
にして取り付けた縦仕切板(07)と、側板(09)に近接して
平行に取り付けた取付板(010)とを利用して、側板(09)
の強度を損なうことなく、希望する数の横仕切板(012)
を、任意の個所に取り付けることができる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上述の従来例では、縦
仕切板(07)の前後両端縁を、前後の支持金具(06)の支持
片(06b)に嵌合することにより、縦仕切板(07)を固定し
ている。しかし、２枚の垂直板(07a)(07a)は、その上部
を水平板(07b)により連結されているのみであるため、
垂直板(07a)の下部に外力が掛かると、垂直板(07a)(07
a)同士の間隔が狭まって、縦仕切板(07)の位置がずれた
り、或いは変形したりして、ファイル等の収納や横仕切
板(012)の取り付けに支障を来たすことがある。

【０００８】本発明は、上述のような問題点に鑑みてな
されたものであり、下向きＵ字形の縦仕切板を引出しに
取り付けた際、縦仕切板に位置ずれや変形等が生じるこ
とがないようにした引出しにおける縦仕切板の取付装置
を提供することを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は、次のようにして解決される。 (１) 鋼板製引出しの鏡板の裏板および後板に、互に対
向する縦長孔を穿設するとともに、これら縦長孔に、背
面に係止片を有するとともに、前面に、上下方向の２本
の条溝を有する取付具における前記係止片を係止し、か
つ正面視下向きＵ字形断面をなす縦仕切板における垂直
板の前後両端縁を、前記取付具の条溝に適正に嵌合する
ことにより、縦仕切板を引出しに取り付ける。

【００１０】(２) 上記(１)項において、縦仕切板にお
ける上端部に横方向の切欠きを設けるとともに、前記鋼
板製引出しの側板の上端にも切欠きを設け、前記縦仕切
板と直交をなす横仕切板の両側部に設けた突片を、前記
切欠きにそれぞれ係止する。

【００１１】

【作用】縦仕切板の２枚の垂直板の端縁が、それぞれ取
付具の条溝に嵌合しているので、垂直板に外力が掛かっ
ても、縦仕切板の位置がずれたり、変形したりすること
がない。

【００１２】

【実施例】以下、添付図面を参照しながら、本発明の一
実施例を説明する。なお、従来例と同様の部材には、冒
頭の「０」を除いた符号を付すに止どめて、その詳細な
説明は省略する。

【００１３】本実施例においては、縦仕切板(14)を引出
し(１)に固定するための従来の支持金具(06)を、取付具
(13)と置き換えてある。

【００１４】取付具(13)は、好ましくは合成樹脂により
成形されるものであり、その前面には、上下方向を向
き、かつ左右に並ぶ２本の狭幅の条溝(13a)(13a)が設け
られている。また、背面の上下２個所には、下向き係止
片(13b)(13b)が設けられており、この下向き係止片(13
b)を、引出し(１)の鏡板(２)の裏板(３)及び後板(４)に
穿設された上下の縦長孔(５)と係止することにより、前
後２つの取付具(13)(13)は、互いに向かい合うようにし
て、裏板(３)及び後板(４)に固定される。

【００１５】本実施例の縦仕切板(14)も、従来例の縦仕
切板(07)と同様に、２枚の垂直板(14a)(14a)とその上端
を連結する水平板(14b)とを有し、複数の係止孔(８)が
穿設されたものである。

【００１６】図３に拡大して示すように、２枚の垂直板
(14a)(14a)の前後端縁を、それぞれ、取付具(13)の条溝
(13a)(13a)に適正に嵌合することにより、縦仕切板(14)
は、取付具(13)(13)に固定される。

【００１７】この本実施例によれば、縦仕切板(14)は、
容易かつ強固に、取付具(13)に取り付けられ、しかも取
り付け後に、縦仕切板(14)に外力が掛かっても、垂直板
(14a)の位置がずれたり、変形したりすることはない。

【００１８】

【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
ることができる。 (ａ) 縦仕切板の垂直板の前後端縁を、取付具の条溝に
適正に嵌合してあるので、縦仕切板は、容易かつ強固に
取付具に取り付けられ、しかも取り付け後に、縦仕切板
に外力が掛かっても、垂直板の位置がずれたり、変形し
たりすることはない(全請求項)。

【００１９】(ｂ) 請求項２記載の発明によれば、引出
し内をさらに小さく区切ることができ、引出し内部の使
い勝手が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の分解斜視図である。

【図２】同じく組立完了時の斜視図である。

【図３】同じく図２の要部の拡大横断面図である。

【図４】従来例の分解斜視図である。

【符号の説明】

(１)引出し (２)鏡板 (３)裏板 (４)後板 (５)縦長孔 (８)係止孔 (９)側板 (10)取付板 (11)係止孔 (12)横仕切板 (12a)下向フック (13)取付具 (13a)条溝 (13b)下向き係止片 (14)縦仕切板 (14a)垂直板 (14b)水平板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 鋼板製引出しの鏡板の裏板および後板
   に、互に対向する縦長孔を穿設するとともに、これら縦
   長孔に、背面に係止片を有するとともに、前面に、上下
   方向の２本の条溝を有する取付具における前記係止片を
   係止し、かつ正面視下向きＵ字形断面をなす縦仕切板に
   おける垂直板の前後両端縁を、前記取付具の条溝に適正
   に嵌合することにより、縦仕切板を引出しに取り付けた
   ことを特徴とする引出しにおける縦仕切板の取付装置。
2. 【請求項２】 縦仕切板における上端部に横方向の切欠
   きを設けるとともに、前記鋼板製引出しの側板の上端に
   も切欠きを設け、前記縦仕切板と直交をなす横仕切板の
   両側部に設けた突片を、前記切欠きにそれぞれ係止した
   請求項１記載の引出しにおける縦仕切板の取付装置。