JPH08266298A - 核酸を増幅するための方法及びキット並びにpcr用組成物 - Google Patents
核酸を増幅するための方法及びキット並びにpcr用組成物Info
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- JPH08266298A JPH08266298A JP8020082A JP2008296A JPH08266298A JP H08266298 A JPH08266298 A JP H08266298A JP 8020082 A JP8020082 A JP 8020082A JP 2008296 A JP2008296 A JP 2008296A JP H08266298 A JPH08266298 A JP H08266298A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 標的核酸の増幅効率を向上させること。
【解決手段】 PCR反応混合物に、重合剤に特異的な
少なくとも1種の抗体と、エキソヌクレアーゼ及びグリ
コシラーゼの少なくとも一方とを含有させることにより
標的核酸を増幅させる方法及びキット。
少なくとも1種の抗体と、エキソヌクレアーゼ及びグリ
コシラーゼの少なくとも一方とを含有させることにより
標的核酸を増幅させる方法及びキット。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】ポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)によって少量の標的核酸の増幅、検出が可能にな
る。実際のPCRを制限するものとして、非特異的副産
物、特にプライマーのダイマーやさらにプライマーのテ
トラマーといった次元の高いオリゴマーが生じて増幅さ
れることが挙げられる。本発明は、このような制限を克
服し、PCRの精度と感度を高めるための組成物及び方
法を提供するものである。
R)によって少量の標的核酸の増幅、検出が可能にな
る。実際のPCRを制限するものとして、非特異的副産
物、特にプライマーのダイマーやさらにプライマーのテ
トラマーといった次元の高いオリゴマーが生じて増幅さ
れることが挙げられる。本発明は、このような制限を克
服し、PCRの精度と感度を高めるための組成物及び方
法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】PCRの技術によって、微量の標的核酸
を増幅した後に検出することができる。PCRの詳細に
ついては、例えば、米国特許第4,683,195号
(Mullisら)、同第4,683,202号(Mu
llis)及び同第4,965,188号(Mulli
sら)の記載をはじめとし、当該技術分野では周知であ
る。一般に、標的核酸の変性鎖にオリゴヌクレオチドプ
ライマーをアニールし、ポリメラーゼによってデオキシ
ヌクレオシドトリホスフェートを重合させてプライマー
伸長生成物を形成させる。典型的なPCR法では、鋳型
核酸を変性させ、プライマーをアニーリングし、そして
そのアニール後のプライマーを耐熱性ポリメラーゼの作
用により伸長させるサイクルを繰り返す。この方法によ
り、標的核酸は指数的に増幅することになり、試料中に
極微量に存在する標的の検出が可能になる。
を増幅した後に検出することができる。PCRの詳細に
ついては、例えば、米国特許第4,683,195号
(Mullisら)、同第4,683,202号(Mu
llis)及び同第4,965,188号(Mulli
sら)の記載をはじめとし、当該技術分野では周知であ
る。一般に、標的核酸の変性鎖にオリゴヌクレオチドプ
ライマーをアニールし、ポリメラーゼによってデオキシ
ヌクレオシドトリホスフェートを重合させてプライマー
伸長生成物を形成させる。典型的なPCR法では、鋳型
核酸を変性させ、プライマーをアニーリングし、そして
そのアニール後のプライマーを耐熱性ポリメラーゼの作
用により伸長させるサイクルを繰り返す。この方法によ
り、標的核酸は指数的に増幅することになり、試料中に
極微量に存在する標的の検出が可能になる。
【0003】PCR法は、生物工学研究、臨床診断及び
法律をはじめとする様々な分野において広く用いられて
いる。しかしながら、この方法論は、最適とはならない
効率及び特異性をもたらす実際上の制限を免れることが
できない。具体的には、PCR実験の最初のサイクルが
開始される前に(すなわち、「零サイクル」におい
て)、増幅用試薬を室温以下で混合して保存しておくこ
とが典型的である。耐熱性ポリメラーゼ、例えばサーマ
ス・アクアティクス(thermus aquaticus )(Taq)
ポリメラーゼは、0℃においても活性が残存しているた
め、ストリンジェンシー(stringency)の低いプライミン
グ及び複製によって比較的多量の非特異的産物が生成し
うる。この非特異的産物は、零サイクルアーチファクト
として知られているが、3’末端に相同性を有するプラ
イマーの結合によって形成されるプライマー−ダイマー
(二量体)を含む。極微量である場合が多い標的の濃度
に対し、PCRで用いられるプライマーの濃度はマイク
ロモルレベルにあるため、プライマー−ダイマーの生成
が優勢となる。このため、プライマー−ダイマーは特に
一般的な零サイクルアーチファクトである。他のプライ
マー系増幅法、例えば、固相増幅法でも、同様にプライ
マー−ダイマーアーチファクトの問題がある。
法律をはじめとする様々な分野において広く用いられて
いる。しかしながら、この方法論は、最適とはならない
効率及び特異性をもたらす実際上の制限を免れることが
できない。具体的には、PCR実験の最初のサイクルが
開始される前に(すなわち、「零サイクル」におい
て)、増幅用試薬を室温以下で混合して保存しておくこ
とが典型的である。耐熱性ポリメラーゼ、例えばサーマ
ス・アクアティクス(thermus aquaticus )(Taq)
ポリメラーゼは、0℃においても活性が残存しているた
め、ストリンジェンシー(stringency)の低いプライミン
グ及び複製によって比較的多量の非特異的産物が生成し
うる。この非特異的産物は、零サイクルアーチファクト
として知られているが、3’末端に相同性を有するプラ
イマーの結合によって形成されるプライマー−ダイマー
(二量体)を含む。極微量である場合が多い標的の濃度
に対し、PCRで用いられるプライマーの濃度はマイク
ロモルレベルにあるため、プライマー−ダイマーの生成
が優勢となる。このため、プライマー−ダイマーは特に
一般的な零サイクルアーチファクトである。他のプライ
マー系増幅法、例えば、固相増幅法でも、同様にプライ
マー−ダイマーアーチファクトの問題がある。
【0004】増幅の際の零サイクルアーチファクトの形
成は実際上重要な問題である。プライマーやデオキシリ
ボヌクレオシドをはじめとする試薬は消耗する恐れがあ
り、また非特異的副産物は、ポリメラーゼの標的やその
他反応の限定成分に対して競争的インヒビターとして作
用する。その結果、増幅効率は低下し、またアッセイの
精度も低下する場合がある。増幅効率の低下はアッセイ
の検出限界に悪影響を及ぼし、潜在的に偽陰性の結果を
もたらす恐れがある。本発明により例示されるように、
プライマー−ダイマーの形成によって、標的増幅の効率
が、着色ゲル上で増幅生成物が検出できなくなるほど低
下する場合もある。このような結果は、HIVのような
病原性生物の検査には明らかに望ましくないものであ
る。
成は実際上重要な問題である。プライマーやデオキシリ
ボヌクレオシドをはじめとする試薬は消耗する恐れがあ
り、また非特異的副産物は、ポリメラーゼの標的やその
他反応の限定成分に対して競争的インヒビターとして作
用する。その結果、増幅効率は低下し、またアッセイの
精度も低下する場合がある。増幅効率の低下はアッセイ
の検出限界に悪影響を及ぼし、潜在的に偽陰性の結果を
もたらす恐れがある。本発明により例示されるように、
プライマー−ダイマーの形成によって、標的増幅の効率
が、着色ゲル上で増幅生成物が検出できなくなるほど低
下する場合もある。このような結果は、HIVのような
病原性生物の検査には明らかに望ましくないものであ
る。
【0005】均一系のPCR反応では特異性が特に重要
である。例えば、欧州特許出願公開第487218号
(Mitoma)及び同第512334号(Higuc
hi)を参照されたい。均一系アッセイでは、増幅中又
は増幅後の反応混合物を、二本鎖核酸との反応により検
出可能な蛍光変化を起こす蛍光顔料と接触させることに
より、PCRの増幅と検出は組み合わせられる。例え
ば、PCRをエチジウムブロミドの存在下で実施する場
合、二本鎖DNAの生成量は、遊離のエチジウムブロミ
ドが二本鎖DNAに挿入されるにつれ増加する蛍光量と
相関する。一般に、増幅工程と検出工程は同一容器の中
で行われる。蛍光変化は分光測定法で検出されるので、
検出にはPCR生成物の分離もハイブリダイゼーション
も必要がない。検出は、一般に二本鎖DNAの形成に基
づき、また標的DNAと非特異的産物を区別することが
できないため、プライマー−ダイマーのような二本鎖ア
ーチファクトの形成は、均一系アッセイの特異性にとっ
て致命的な問題である。
である。例えば、欧州特許出願公開第487218号
(Mitoma)及び同第512334号(Higuc
hi)を参照されたい。均一系アッセイでは、増幅中又
は増幅後の反応混合物を、二本鎖核酸との反応により検
出可能な蛍光変化を起こす蛍光顔料と接触させることに
より、PCRの増幅と検出は組み合わせられる。例え
ば、PCRをエチジウムブロミドの存在下で実施する場
合、二本鎖DNAの生成量は、遊離のエチジウムブロミ
ドが二本鎖DNAに挿入されるにつれ増加する蛍光量と
相関する。一般に、増幅工程と検出工程は同一容器の中
で行われる。蛍光変化は分光測定法で検出されるので、
検出にはPCR生成物の分離もハイブリダイゼーション
も必要がない。検出は、一般に二本鎖DNAの形成に基
づき、また標的DNAと非特異的産物を区別することが
できないため、プライマー−ダイマーのような二本鎖ア
ーチファクトの形成は、均一系アッセイの特異性にとっ
て致命的な問題である。
【0006】PCRの特異性を高めるための方法がいろ
いろと開発されている。理論的には、3’−相同性を含
まないプライマーを選ぶことによってプライマー−ダイ
マーのアーチファクトは回避することができる。しかし
実際には、特にプライマーの混合物を必要とする用途で
は、多少の3’−相同性は避けられないことがある。標
的対象の複数種の菌株又はアレルを同時増幅する場合
は、多数のプライマーを必要とする典型的な用途であ
る。
いろと開発されている。理論的には、3’−相同性を含
まないプライマーを選ぶことによってプライマー−ダイ
マーのアーチファクトは回避することができる。しかし
実際には、特にプライマーの混合物を必要とする用途で
は、多少の3’−相同性は避けられないことがある。標
的対象の複数種の菌株又はアレルを同時増幅する場合
は、多数のプライマーを必要とする典型的な用途であ
る。
【0007】特異性は、ストリンジェンシーを増大する
ことによっても、例えば、アニーリング温度を高くする
又は変性溶剤を含有させることによっても改良すること
ができる。しかしながら、ストリンジェンシーの増大
は、比較的低いストリンジェンシーで増幅された恐れの
ある標的の突然変異形を検出することができるアッセイ
の能力が低下するので、偽陰性の結果をもたらす場合が
ある。
ことによっても、例えば、アニーリング温度を高くする
又は変性溶剤を含有させることによっても改良すること
ができる。しかしながら、ストリンジェンシーの増大
は、比較的低いストリンジェンシーで増幅された恐れの
ある標的の突然変異形を検出することができるアッセイ
の能力が低下するので、偽陰性の結果をもたらす場合が
ある。
【0008】零サイクルアーチファクトを減少させる別
の方法、いわゆる「ホットスタート法」は、ポリメラー
ゼを高温の試薬混合物へ添加することによって反応を開
始させるものである。〔例えば、ErlichらのSc
ience 252:1643(1991)を参照され
たい。〕プライマーの交差反応によって生じる反応性中
間体は熱的に不安定であるため、プライマー−ダイマー
が減少する。しかしながら、この方法では、便利な室温
で調製することができず、またポリメラーゼを多数(典
型的には96本)のPCR用チューブに手作業で添加す
ることによる時間的誤差が原因で複雑にならざるをえな
い。ストリンジェンシーの高いプライミングに適した温
度に達するまで、一種以上のPCR成分を他の成分から
物理的に分離しておくために、パラフィンビーズやオー
バーレイなどの熱的に不安定な物理的遮蔽物が用いられ
ている〔例えば、Hebertら、(1993)Mol
ecular and CellularProbe
s、7:249を参照されたい〕。しかしながら、これ
らの方法は一般に不便であり、また手先の器用さがかな
り必要である。
の方法、いわゆる「ホットスタート法」は、ポリメラー
ゼを高温の試薬混合物へ添加することによって反応を開
始させるものである。〔例えば、ErlichらのSc
ience 252:1643(1991)を参照され
たい。〕プライマーの交差反応によって生じる反応性中
間体は熱的に不安定であるため、プライマー−ダイマー
が減少する。しかしながら、この方法では、便利な室温
で調製することができず、またポリメラーゼを多数(典
型的には96本)のPCR用チューブに手作業で添加す
ることによる時間的誤差が原因で複雑にならざるをえな
い。ストリンジェンシーの高いプライミングに適した温
度に達するまで、一種以上のPCR成分を他の成分から
物理的に分離しておくために、パラフィンビーズやオー
バーレイなどの熱的に不安定な物理的遮蔽物が用いられ
ている〔例えば、Hebertら、(1993)Mol
ecular and CellularProbe
s、7:249を参照されたい〕。しかしながら、これ
らの方法は一般に不便であり、また手先の器用さがかな
り必要である。
【0009】零サイクルアーチファクトを抑制するため
に、Taqポリメラーゼに対する熱的に不安定な抗体を
使用して低温におけるTaqポリメラーゼを阻害する方
法がある。〔例えば、Sharkeyら、1994年、
Bio/Technology,12:506;米国特
許第5,338,671号明細書(Scaliceら)
を参照されたい。〕PCRの熱サイクルにおいて温度を
上昇させた時に、該抗体は熱変性を受けて、活性なポリ
メラーゼが解放される。しかしながら、アビッド(avid)
な抗体であってもポリメラーゼ活性を完全に阻害するこ
とはない。例えば、100μlの体積中10ナノモルの
濃度にあるポリメラーゼに対して作用する親和力が10
10M-1である1マイクロモルの抗体は、平衡状態におい
て6千万個の活性ポリメラーゼ分子を遊離させるであろ
う。PCRに用いられるプライマー量は比較的多量であ
るため、依然として相当数のプライマー−ダイマー中間
体が形成されて増幅される恐れがある。その結果、さら
には本発明により例示されるように、特に、該プライマ
ーの3’相同性が実質的である場合や、その相同性が強
力なG−C結合から成る場合には、抗Taq抗体単独で
はプライマー−ダイマーの形成を十分に抑制することは
できない。
に、Taqポリメラーゼに対する熱的に不安定な抗体を
使用して低温におけるTaqポリメラーゼを阻害する方
法がある。〔例えば、Sharkeyら、1994年、
Bio/Technology,12:506;米国特
許第5,338,671号明細書(Scaliceら)
を参照されたい。〕PCRの熱サイクルにおいて温度を
上昇させた時に、該抗体は熱変性を受けて、活性なポリ
メラーゼが解放される。しかしながら、アビッド(avid)
な抗体であってもポリメラーゼ活性を完全に阻害するこ
とはない。例えば、100μlの体積中10ナノモルの
濃度にあるポリメラーゼに対して作用する親和力が10
10M-1である1マイクロモルの抗体は、平衡状態におい
て6千万個の活性ポリメラーゼ分子を遊離させるであろ
う。PCRに用いられるプライマー量は比較的多量であ
るため、依然として相当数のプライマー−ダイマー中間
体が形成されて増幅される恐れがある。その結果、さら
には本発明により例示されるように、特に、該プライマ
ーの3’相同性が実質的である場合や、その相同性が強
力なG−C結合から成る場合には、抗Taq抗体単独で
はプライマー−ダイマーの形成を十分に抑制することは
できない。
【0010】副産物を抑制するためにプライマー−ダイ
マー中間体を消化することができる酵素を使用する方法
も開示されている。Zhuら(1991年、Nucle
icAcids Res. 19:251)は、「予備
PCR滅菌」にエキソヌクレアーゼIII(Exo I
II)を使用して、アンプリコン(amplicon)及びプライ
マー−ダイマーのキャリオーバーを減少させる方法につ
いて報告している。しかしながら、Exo IIIは、
二本鎖DNAの3’ヒドロキシル末端からの5’モノヌ
クレオチドの逐次切断を触媒するため、標的DNAをも
攻撃することがある。さらにZhuらは、Exo II
Iが一本鎖DNAを切断分解することはないため、一本
鎖プライマー−ダイマーはExo IIIの処理を免れ
ることで、増幅を受けやすくなることが予想できると報
告している。Muralidharら(1992年、G
ene 117:107)は、T7エキソヌクレアーゼ
を使用してキャリオーバーPCR生成物分子の増幅を減
少させる方法について報告している。汚染性のPCR分
子は、ゲノム標的分子に関して対称的な幾何形状により
選択的に不活性化される。Muralidharらは、
プライマー−ダイマー生成物を減少させてはおらず、そ
してプライマー−ダイマーの幾何形状については確立さ
れていないと記述している。
マー中間体を消化することができる酵素を使用する方法
も開示されている。Zhuら(1991年、Nucle
icAcids Res. 19:251)は、「予備
PCR滅菌」にエキソヌクレアーゼIII(Exo I
II)を使用して、アンプリコン(amplicon)及びプライ
マー−ダイマーのキャリオーバーを減少させる方法につ
いて報告している。しかしながら、Exo IIIは、
二本鎖DNAの3’ヒドロキシル末端からの5’モノヌ
クレオチドの逐次切断を触媒するため、標的DNAをも
攻撃することがある。さらにZhuらは、Exo II
Iが一本鎖DNAを切断分解することはないため、一本
鎖プライマー−ダイマーはExo IIIの処理を免れ
ることで、増幅を受けやすくなることが予想できると報
告している。Muralidharら(1992年、G
ene 117:107)は、T7エキソヌクレアーゼ
を使用してキャリオーバーPCR生成物分子の増幅を減
少させる方法について報告している。汚染性のPCR分
子は、ゲノム標的分子に関して対称的な幾何形状により
選択的に不活性化される。Muralidharらは、
プライマー−ダイマー生成物を減少させてはおらず、そ
してプライマー−ダイマーの幾何形状については確立さ
れていないと記述している。
【0011】さらに、酵素ウラシル−N−グリコシラー
ゼ(UNG)を予備増幅工程で使用し、零サイクル中に
生じた産物を内部のウラシル残基で切断する方法もあ
る。〔例えば、Longoら、1990年、Gene
93:125;Espyら、1993年、J.Cli
n.Microbiol.31:2361を参照された
い。〕PCRにおいてデオキシチミジントリホスフェー
ト(dTTP)の代わりにデオキシウリジントリホスフ
ェート(dUTP)を使用すると、PCR生成物を鋳型
DNAと区別することができる。その予備混合物に酵素
UNGを含めると、第一回目のPCRサイクルの前に反
応系に存在する一本鎖又は二本鎖DNAからのウラシル
の切除が触媒される。その結果生じた非塩基性(abasic)
ポリヌクレオチドは加水分解を受けやすく、PCRの際
に鋳型として機能することができない。UNGは熱変性
により不活性化されると報告されているが、残存した活
性によって、PCRで合成された増幅生成物が切断され
ることがある。さらに、Longoらは、UNG処理の
有無で増幅生成物の相対量を比較し、UNG処理を含む
反応で増幅した標的の強度が低下したことを報告してい
る。このように、UNG処理では、生成物の増幅効率の
問題を解決することは期待できないであろう。
ゼ(UNG)を予備増幅工程で使用し、零サイクル中に
生じた産物を内部のウラシル残基で切断する方法もあ
る。〔例えば、Longoら、1990年、Gene
93:125;Espyら、1993年、J.Cli
n.Microbiol.31:2361を参照された
い。〕PCRにおいてデオキシチミジントリホスフェー
ト(dTTP)の代わりにデオキシウリジントリホスフ
ェート(dUTP)を使用すると、PCR生成物を鋳型
DNAと区別することができる。その予備混合物に酵素
UNGを含めると、第一回目のPCRサイクルの前に反
応系に存在する一本鎖又は二本鎖DNAからのウラシル
の切除が触媒される。その結果生じた非塩基性(abasic)
ポリヌクレオチドは加水分解を受けやすく、PCRの際
に鋳型として機能することができない。UNGは熱変性
により不活性化されると報告されているが、残存した活
性によって、PCRで合成された増幅生成物が切断され
ることがある。さらに、Longoらは、UNG処理の
有無で増幅生成物の相対量を比較し、UNG処理を含む
反応で増幅した標的の強度が低下したことを報告してい
る。このように、UNG処理では、生成物の増幅効率の
問題を解決することは期待できないであろう。
【0012】Epsyらは、増幅されたDNAを不活性
化する際のUNGの効率がDNAの鎖長に依存すること
を報告している。具体的には、塩基対100個未満のP
CRアプリコンを不活性化する場合にはUNGは効果的
ではなかった。従って、UNGはプライマー−ダイマー
を不活性化することがない。本発明により例示されるよ
うに、プライマー−ダイマーの抑制や増幅効率の向上に
対して、Exo IIIもUNGも特に効果的であるこ
とはない。さらに、上記したように、零サイクルアーチ
ファクトを抑制するための従来の方法には、実用上の欠
点がある。
化する際のUNGの効率がDNAの鎖長に依存すること
を報告している。具体的には、塩基対100個未満のP
CRアプリコンを不活性化する場合にはUNGは効果的
ではなかった。従って、UNGはプライマー−ダイマー
を不活性化することがない。本発明により例示されるよ
うに、プライマー−ダイマーの抑制や増幅効率の向上に
対して、Exo IIIもUNGも特に効果的であるこ
とはない。さらに、上記したように、零サイクルアーチ
ファクトを抑制するための従来の方法には、実用上の欠
点がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従って、当該技術分野
では、零サイクルアーチファクトを抑制することでPC
Rの効率及び特異性を高める上で有効且つ実用的な方法
が求められている。
では、零サイクルアーチファクトを抑制することでPC
Rの効率及び特異性を高める上で有効且つ実用的な方法
が求められている。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、標的核酸を含
むと思われる試料に、前記標的核酸の領域に対してこれ
にハイブリダイズするに十分な相補性を示す少なくとも
2種のオリゴヌクレオチドプライマーと、少なくとも4
種のヌクレオシドトリホスフェートと、耐熱性重合剤
と、前記重合剤に特異的な少なくとも1種の抗体と、エ
キソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少なくとも一方
とを接触させて反応混合物を形成させる工程と、前記反
応混合物を加熱して前記抗体、エキソヌクレアーゼ及び
/又はグリコシラーゼを変性させ且つ標的核酸の鎖を分
離する工程と、プライマー伸長生成物を形成させる工程
とを含む、標的核酸を増幅するための方法に関する。グ
リコシラーゼを使用する実施態様では、ヌクレオシドト
リホスフェートの1種は、DNA中に取り込まれた場合
に該グリコシラーゼによって特異的に切断されるもので
ある。
むと思われる試料に、前記標的核酸の領域に対してこれ
にハイブリダイズするに十分な相補性を示す少なくとも
2種のオリゴヌクレオチドプライマーと、少なくとも4
種のヌクレオシドトリホスフェートと、耐熱性重合剤
と、前記重合剤に特異的な少なくとも1種の抗体と、エ
キソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少なくとも一方
とを接触させて反応混合物を形成させる工程と、前記反
応混合物を加熱して前記抗体、エキソヌクレアーゼ及び
/又はグリコシラーゼを変性させ且つ標的核酸の鎖を分
離する工程と、プライマー伸長生成物を形成させる工程
とを含む、標的核酸を増幅するための方法に関する。グ
リコシラーゼを使用する実施態様では、ヌクレオシドト
リホスフェートの1種は、DNA中に取り込まれた場合
に該グリコシラーゼによって特異的に切断されるもので
ある。
【0015】別の実施態様として、本発明は、被検試料
を、重合剤、前記重合剤に特異的な少なくとも1種の抗
体、並びにエキソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少
なくとも一方を含む増幅試薬と接触させる工程と、前記
試料を加熱して前記抗体、エキソヌクレアーゼ及び/又
はグリコシラーゼを変性させ且つ標的核酸の鎖を分離す
る工程と、前記標的核酸を増幅する工程とを含む、PC
R増幅法において非特異的核酸の形成を減少させ且つ所
望の標的の増幅効率を高める方法を提供するものであ
る。
を、重合剤、前記重合剤に特異的な少なくとも1種の抗
体、並びにエキソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少
なくとも一方を含む増幅試薬と接触させる工程と、前記
試料を加熱して前記抗体、エキソヌクレアーゼ及び/又
はグリコシラーゼを変性させ且つ標的核酸の鎖を分離す
る工程と、前記標的核酸を増幅する工程とを含む、PC
R増幅法において非特異的核酸の形成を減少させ且つ所
望の標的の増幅効率を高める方法を提供するものであ
る。
【0016】さらに本発明は、耐熱性重合剤を含有する
のに適した第一の容器と、該重合剤に特異的な抗体を含
有するのに適した第二の容器と、エキソヌクレアーゼを
含有するのに適した第三の容器とを含む核酸増幅用のキ
ットを提供する。別の実施態様では、本発明のキットは
グリコシラーゼを含有するのに適した第四の容器をさら
に含む。所望によりさらに別の抗体及び/又はその他の
PCR試薬を含む別の新たな容器を本発明のキットに設
けることもできる。本発明はまた、耐熱性重合剤を含有
するのに適した第一の容器と、該重合剤に特異的な抗体
を含有するのに適した第二の容器と、グリコシラーゼを
含有するのに適した第三の容器とを含む核酸増幅用のキ
ットを包含する。別の実施態様では、本発明のキットは
ヌクレオシドトリホスフェート、プライマー、緩衝剤及
びさらに別の抗体をはじめとするPCR試薬をさらに含
有する。
のに適した第一の容器と、該重合剤に特異的な抗体を含
有するのに適した第二の容器と、エキソヌクレアーゼを
含有するのに適した第三の容器とを含む核酸増幅用のキ
ットを提供する。別の実施態様では、本発明のキットは
グリコシラーゼを含有するのに適した第四の容器をさら
に含む。所望によりさらに別の抗体及び/又はその他の
PCR試薬を含む別の新たな容器を本発明のキットに設
けることもできる。本発明はまた、耐熱性重合剤を含有
するのに適した第一の容器と、該重合剤に特異的な抗体
を含有するのに適した第二の容器と、グリコシラーゼを
含有するのに適した第三の容器とを含む核酸増幅用のキ
ットを包含する。別の実施態様では、本発明のキットは
ヌクレオシドトリホスフェート、プライマー、緩衝剤及
びさらに別の抗体をはじめとするPCR試薬をさらに含
有する。
【0017】本発明のさらに別の態様として、PCR増
幅に有用な、特にPCRの際に非特異的核酸の形成を減
少させるのに有用な混合組成物が提供される。この混合
物は、PCR法に用いられる耐熱性重合剤に対する少な
くとも1種の抗体とエキソヌクレアーゼ及びグリコシラ
ーゼの少なくとも一方とを含む。この混合物はまた、少
なくも4種のヌクレオシドトリホスフェートと、重合剤
と、少なくとも2種のオリゴヌクレオチドプライマー
と、緩衝剤等、その他のPCR試薬とを含むこともでき
る。発明の詳細な説明 本発明は、零サイクルアーチファクトとしても知られて
いる核酸の非特異的増幅が従来のPCR法よりも少なく
なる、標的核酸の増幅方法を提供するものである。具体
的には、PCR反応混合物中に耐熱性重合剤に特異的な
抗体とエキソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少なく
とも一方とを含ませることによって、プライマー−ダイ
マーの形成が減少し、このため標的核酸の増幅効率が向
上する。
幅に有用な、特にPCRの際に非特異的核酸の形成を減
少させるのに有用な混合組成物が提供される。この混合
物は、PCR法に用いられる耐熱性重合剤に対する少な
くとも1種の抗体とエキソヌクレアーゼ及びグリコシラ
ーゼの少なくとも一方とを含む。この混合物はまた、少
なくも4種のヌクレオシドトリホスフェートと、重合剤
と、少なくとも2種のオリゴヌクレオチドプライマー
と、緩衝剤等、その他のPCR試薬とを含むこともでき
る。発明の詳細な説明 本発明は、零サイクルアーチファクトとしても知られて
いる核酸の非特異的増幅が従来のPCR法よりも少なく
なる、標的核酸の増幅方法を提供するものである。具体
的には、PCR反応混合物中に耐熱性重合剤に特異的な
抗体とエキソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少なく
とも一方とを含ませることによって、プライマー−ダイ
マーの形成が減少し、このため標的核酸の増幅効率が向
上する。
【0018】PCRの原理や標的核酸の増幅及び検出の
条件については当該技術分野では周知であり、例えば、
米国特許第4,683,195号(Mullisら)、
同第4,683,202号(Mullisら)及び同第
4,965,188号(Mullisら)をはじめとす
る当業者には周知の数多くの文献にも記載されている。
簡単に説明すると、標的核酸を含むと思われる試料を、
増幅すべき領域の側面に並ぶ標的配列に相補的な2種の
オリゴヌクレオチドプライマーの存在下で加熱して二本
鎖核酸を変性させる。プライマーは分離した標的鎖にア
ニールし、それぞれの3’末端から耐熱性ポリメラーゼ
などの重合剤によって伸長する。PCRによって二本鎖
DNAでも一本鎖DNAでも増幅することができる。ま
た、RNAを逆転写してcDNAにすることにより、R
NAを標的として機能させることもできる。変性工程、
プライマーアニーリング工程及びDNA合成工程を別々
の温度で行い、サイクルを繰り返すことにより標的核酸
が指数的に蓄積することになる。PCRの容器は一般に
密栓されたプラスチック製容器であるか、又は米国特許
第5,229,297号に記載されているようなキュベ
ットもしくはパウチである。PCR増幅用の試薬は、一
般に単一容器内で混合され、プライマー、ヌクレオシド
トリホスフェート(一般にはdATP、dCTP、dG
TP及びdTTP又はdUTP)、耐熱性DNAポリメ
ラーゼ、マグネシウム含有緩衝剤、及び標的核酸を含
む。PCR用の試薬及び条件は当業者には周知であり、
例えば、Guatelliら、1989年、Clin.
Microbiol.Rev.2:217に記載されて
いる。RNA標的を増幅するために、耐熱性DNAポリ
メラーゼの他に又は代わりに逆転写酵素を使用すること
ができる。逆転写酵素活性を有する耐熱性DNAポリメ
ラーゼのように、耐熱性の逆転写酵素が特に有用であ
る。RNA標的のPCR増幅法は当業者には周知であ
り、例えば、米国特許第5,176,995号、同第
5,310,652号及び同第5,322,770号に
記載されている。
条件については当該技術分野では周知であり、例えば、
米国特許第4,683,195号(Mullisら)、
同第4,683,202号(Mullisら)及び同第
4,965,188号(Mullisら)をはじめとす
る当業者には周知の数多くの文献にも記載されている。
簡単に説明すると、標的核酸を含むと思われる試料を、
増幅すべき領域の側面に並ぶ標的配列に相補的な2種の
オリゴヌクレオチドプライマーの存在下で加熱して二本
鎖核酸を変性させる。プライマーは分離した標的鎖にア
ニールし、それぞれの3’末端から耐熱性ポリメラーゼ
などの重合剤によって伸長する。PCRによって二本鎖
DNAでも一本鎖DNAでも増幅することができる。ま
た、RNAを逆転写してcDNAにすることにより、R
NAを標的として機能させることもできる。変性工程、
プライマーアニーリング工程及びDNA合成工程を別々
の温度で行い、サイクルを繰り返すことにより標的核酸
が指数的に蓄積することになる。PCRの容器は一般に
密栓されたプラスチック製容器であるか、又は米国特許
第5,229,297号に記載されているようなキュベ
ットもしくはパウチである。PCR増幅用の試薬は、一
般に単一容器内で混合され、プライマー、ヌクレオシド
トリホスフェート(一般にはdATP、dCTP、dG
TP及びdTTP又はdUTP)、耐熱性DNAポリメ
ラーゼ、マグネシウム含有緩衝剤、及び標的核酸を含
む。PCR用の試薬及び条件は当業者には周知であり、
例えば、Guatelliら、1989年、Clin.
Microbiol.Rev.2:217に記載されて
いる。RNA標的を増幅するために、耐熱性DNAポリ
メラーゼの他に又は代わりに逆転写酵素を使用すること
ができる。逆転写酵素活性を有する耐熱性DNAポリメ
ラーゼのように、耐熱性の逆転写酵素が特に有用であ
る。RNA標的のPCR増幅法は当業者には周知であ
り、例えば、米国特許第5,176,995号、同第
5,310,652号及び同第5,322,770号に
記載されている。
【0019】本発明は、標的核酸の増幅効率を改善する
ために既知のPCR法を改良するものである。具体的に
は、本発明の方法は、プライマー−ダイマーをはじめと
する零サイクルアーチファクトの形成を減少すると共に
標的DNAの増幅効率を増加させるものである。プライ
マー−ダイマーは2種のプライマーとそれらの相補的配
列から成る二本鎖PCR生成物であることができる。プ
ライマー間にさらに別の塩基が挿入されてもよい(Er
lichら、1991年、Science、252:1
643)。これらの種を変性させると、同様に用語「プ
ライマー−ダイマー」に包含される一本鎖アーチファク
トが得られる。プライマー−ダイマーの形成は、プライ
マーの3’末端に相同性がある場合に特に起こりやす
く、そして増幅された標的が検出できないほどの増幅効
率の低下をもたらす場合がある。当該技術分野では、プ
ライマー−ダイマーの形成を減少させ且つ増幅効率を増
大させるために様々な方法が提案されているが、本発明
によると、抗Taq抗体又はExo III又はUNG
を個別に使用する従来の方法では、多くの状況において
検出可能な程度にプライマー−ダイマーを減少させるこ
と又は効率を向上させることは不可能であることが示さ
れた。
ために既知のPCR法を改良するものである。具体的に
は、本発明の方法は、プライマー−ダイマーをはじめと
する零サイクルアーチファクトの形成を減少すると共に
標的DNAの増幅効率を増加させるものである。プライ
マー−ダイマーは2種のプライマーとそれらの相補的配
列から成る二本鎖PCR生成物であることができる。プ
ライマー間にさらに別の塩基が挿入されてもよい(Er
lichら、1991年、Science、252:1
643)。これらの種を変性させると、同様に用語「プ
ライマー−ダイマー」に包含される一本鎖アーチファク
トが得られる。プライマー−ダイマーの形成は、プライ
マーの3’末端に相同性がある場合に特に起こりやす
く、そして増幅された標的が検出できないほどの増幅効
率の低下をもたらす場合がある。当該技術分野では、プ
ライマー−ダイマーの形成を減少させ且つ増幅効率を増
大させるために様々な方法が提案されているが、本発明
によると、抗Taq抗体又はExo III又はUNG
を個別に使用する従来の方法では、多くの状況において
検出可能な程度にプライマー−ダイマーを減少させるこ
と又は効率を向上させることは不可能であることが示さ
れた。
【0020】このように、本発明の方法によると、増幅
効率が改善され、偽陰性の結果が減少し、さらにまたプ
ライマーの3’相同性を回避する必要がないために実務
者にとってはプライマー配列の選択の融通性が高くな
る。第一の場合において、本発明は、PCR増幅に有用
な、特にPCRの際の非特異的核酸の形成を減少させる
のに有用な混合物を提供する。この混合物は、PCR法
に用いられる耐熱性重合剤に対する少なくとも1種の抗
体と、エキソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少なく
とも一方とを含む。この混合物はエキソヌクレアーゼと
グリコシラーゼと少なくとも1種の抗体とを含むことが
好ましい。また、この混合物は、その他のPCR試薬、
例えばヌクレオシドトリホスフェート、重合剤、プライ
マー、緩衝剤、等をも含む。
効率が改善され、偽陰性の結果が減少し、さらにまたプ
ライマーの3’相同性を回避する必要がないために実務
者にとってはプライマー配列の選択の融通性が高くな
る。第一の場合において、本発明は、PCR増幅に有用
な、特にPCRの際の非特異的核酸の形成を減少させる
のに有用な混合物を提供する。この混合物は、PCR法
に用いられる耐熱性重合剤に対する少なくとも1種の抗
体と、エキソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少なく
とも一方とを含む。この混合物はエキソヌクレアーゼと
グリコシラーゼと少なくとも1種の抗体とを含むことが
好ましい。また、この混合物は、その他のPCR試薬、
例えばヌクレオシドトリホスフェート、重合剤、プライ
マー、緩衝剤、等をも含む。
【0021】本発明による意外な発見は、標的核酸を含
む試料及びPCR用試薬と、PCRの重合剤に特異的な
抗体及びエキソヌクレアーゼとを、又はPCRの重合剤
に特異的な抗体及びグリコシラーゼとを、又はPCRの
重合剤に特異的な抗体、エキソヌクレアーゼ及びグリコ
シラーゼとを接触させることにより、非特異的核酸が減
少し、標的核酸の増幅効率が向上するということであ
る。PCRの重合剤に特異的な抗体を2種以上使用する
ことも可能である。こうして、本発明の方法によると、
増幅効率が改善され且つ偽陰性の結果が減少し、さらに
またプライマーの3’相同性を回避する必要がないため
に実務者にとってはプライマー配列の選択の融通性が高
くなる。
む試料及びPCR用試薬と、PCRの重合剤に特異的な
抗体及びエキソヌクレアーゼとを、又はPCRの重合剤
に特異的な抗体及びグリコシラーゼとを、又はPCRの
重合剤に特異的な抗体、エキソヌクレアーゼ及びグリコ
シラーゼとを接触させることにより、非特異的核酸が減
少し、標的核酸の増幅効率が向上するということであ
る。PCRの重合剤に特異的な抗体を2種以上使用する
ことも可能である。こうして、本発明の方法によると、
増幅効率が改善され且つ偽陰性の結果が減少し、さらに
またプライマーの3’相同性を回避する必要がないため
に実務者にとってはプライマー配列の選択の融通性が高
くなる。
【0022】本発明の方法は、均一系アッセイ又は均一
系検出システムとして当該技術分野で知られているPC
R増幅法及び検出法に特に有用である。このようなシス
テムは当該技術分野では周知であり、例えば、欧州特許
出願公開第91310062.4(487218)号及
び同第92106989.4(512334)号公報に
記載されている。均一系システムでは、増幅されたDN
Aの検出は、二本鎖DNAに蛍光性化合物が結合するこ
とによって誘発される蛍光変化に基づくものである。検
出は一般に二本鎖DNAの形成に基づき、標的DNAと
非特異的産物とを区別するものではないため、プライマ
ー−ダイマーのような二本鎖アーチファクトの形成は、
均一系アッセイの特異性を損なうことになる。本発明に
よると、プライマー−ダイマーが減少するため、均一系
検出法の特異性が向上する。
系検出システムとして当該技術分野で知られているPC
R増幅法及び検出法に特に有用である。このようなシス
テムは当該技術分野では周知であり、例えば、欧州特許
出願公開第91310062.4(487218)号及
び同第92106989.4(512334)号公報に
記載されている。均一系システムでは、増幅されたDN
Aの検出は、二本鎖DNAに蛍光性化合物が結合するこ
とによって誘発される蛍光変化に基づくものである。検
出は一般に二本鎖DNAの形成に基づき、標的DNAと
非特異的産物とを区別するものではないため、プライマ
ー−ダイマーのような二本鎖アーチファクトの形成は、
均一系アッセイの特異性を損なうことになる。本発明に
よると、プライマー−ダイマーが減少するため、均一系
検出法の特異性が向上する。
【0023】PCRに必要な試薬は、当業者には周知で
あるが、一般には標的核酸の領域に対してこれにハイブ
リダイズするに十分な相補性を示す少なくとも2種のオ
リゴヌクレオチドプライマーと、4種のヌクレオシドト
リホスフェートと、耐熱性重合剤と、そして重合剤に必
要な補助因子とを含む。好ましいヌクレオシドトリホス
フェートは、デオキシリボヌクレオシドトリホスフェー
トdATP、dCTP、dGTP及びdTTP(総称と
してdNTPとも記載する)である。UNGを使用する
本発明の方法では、dTTPの代わりにdUTPを使用
する。ヌクレオシドトリホスフェートは市販品として入
手可能である。
あるが、一般には標的核酸の領域に対してこれにハイブ
リダイズするに十分な相補性を示す少なくとも2種のオ
リゴヌクレオチドプライマーと、4種のヌクレオシドト
リホスフェートと、耐熱性重合剤と、そして重合剤に必
要な補助因子とを含む。好ましいヌクレオシドトリホス
フェートは、デオキシリボヌクレオシドトリホスフェー
トdATP、dCTP、dGTP及びdTTP(総称と
してdNTPとも記載する)である。UNGを使用する
本発明の方法では、dTTPの代わりにdUTPを使用
する。ヌクレオシドトリホスフェートは市販品として入
手可能である。
【0024】プライマーは、適当な条件下、すなわちヌ
クレオシドトリホスフェート、重合剤、好適な温度、p
H及び緩衝剤の存在下、標的核酸にアニールして核酸合
成の開始点として作用することができる天然又は合成さ
れたオリゴヌクレオチドを含む。プライマーは、標的核
酸に対してこれにハイブリダイズするに十分な相補性を
示す配列を有し、そして重合剤の存在下で伸長生成物の
合成をプライムするに十分な鎖長、典型的にはヌクレオ
チド10〜60個分、を有する。プライマーは、当業者
には周知の自動合成法によって合成することができる。
プライマーを設計する上での検討事項については当該技
術分野では周知である。プライマーは、あるプライマー
から合成された伸長生成物が、その相補体から分離され
た場合に、別のプライマーの伸長生成物のための鋳型と
して役に立てるように、増幅すべき特定の核酸の鎖配列
に実質的に相補的となるように選定される。プライマー
は標的鎖に対して正確な相補性を有することが好まし
い。
クレオシドトリホスフェート、重合剤、好適な温度、p
H及び緩衝剤の存在下、標的核酸にアニールして核酸合
成の開始点として作用することができる天然又は合成さ
れたオリゴヌクレオチドを含む。プライマーは、標的核
酸に対してこれにハイブリダイズするに十分な相補性を
示す配列を有し、そして重合剤の存在下で伸長生成物の
合成をプライムするに十分な鎖長、典型的にはヌクレオ
チド10〜60個分、を有する。プライマーは、当業者
には周知の自動合成法によって合成することができる。
プライマーを設計する上での検討事項については当該技
術分野では周知である。プライマーは、あるプライマー
から合成された伸長生成物が、その相補体から分離され
た場合に、別のプライマーの伸長生成物のための鋳型と
して役に立てるように、増幅すべき特定の核酸の鎖配列
に実質的に相補的となるように選定される。プライマー
は標的鎖に対して正確な相補性を有することが好まし
い。
【0025】重合剤は、プライマー伸長生成物の合成を
完成させるように作用する化合物である。重合剤は耐熱
性であり、すなわちPCRにおいてDNA鎖を変性する
際に典型的に用いられる温度(例、93〜95℃)に短
時間加熱された場合に永久的には不活性化されず、しか
も高温における活性が優先的である。好ましい実施態様
では、重合剤は耐熱性DNAポリメラーゼであって、例
として、サーモコッカス・リトラリス(thermococcus l
itoralis)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Baci
llus stearothermophilus )、メタノサーマス・フェル
ビドゥス(Methanothermus fervidus )、サーマス・ア
クアティクス(thermus aquaticus )、T.フラブス
(T. flavus )、T.ラクテウス(T. lacteus)、T.
ルベンス(T. rubens )、T.ルバー(T. ruber)及び
T.サーモフィルス( T. thermophilus)といった好熱
菌、又はデスルフロコッカス・モビリス(Desulfurococ
cusmobilis )、メタノバクテリウム・サーモオートト
ロフィルクム(Methanobacterium thermoautotrophilcu
m )、スルホロブス・ソルファタリクス(Sulfolobusso
lfataricus )、S.アシドカルダリウス(S. acidocal
darius )及びサーモプラスマ・アシドフィルム(Therm
oplasma acidophilum)といった好熱性古細菌から得ら
れたDNAポリメラーゼを含む。最も好ましい実施態様
では、重合剤はサーマス・アクアティクス(thermus aq
uaticus )(Taq)ポリメラーゼ、サーマス・サーモ
フィルス(thermus thermophilus)(Tth)ポリメラ
ーゼ又はサーモコッカス・リトラリス(thermococcus l
itoralis)ポリメラーゼである。また、耐熱性逆転写酵
素や逆転写活性を有するDNAポリメラーゼも重合剤と
して包含されるものである。
完成させるように作用する化合物である。重合剤は耐熱
性であり、すなわちPCRにおいてDNA鎖を変性する
際に典型的に用いられる温度(例、93〜95℃)に短
時間加熱された場合に永久的には不活性化されず、しか
も高温における活性が優先的である。好ましい実施態様
では、重合剤は耐熱性DNAポリメラーゼであって、例
として、サーモコッカス・リトラリス(thermococcus l
itoralis)、バチルス・ステアロサーモフィルス(Baci
llus stearothermophilus )、メタノサーマス・フェル
ビドゥス(Methanothermus fervidus )、サーマス・ア
クアティクス(thermus aquaticus )、T.フラブス
(T. flavus )、T.ラクテウス(T. lacteus)、T.
ルベンス(T. rubens )、T.ルバー(T. ruber)及び
T.サーモフィルス( T. thermophilus)といった好熱
菌、又はデスルフロコッカス・モビリス(Desulfurococ
cusmobilis )、メタノバクテリウム・サーモオートト
ロフィルクム(Methanobacterium thermoautotrophilcu
m )、スルホロブス・ソルファタリクス(Sulfolobusso
lfataricus )、S.アシドカルダリウス(S. acidocal
darius )及びサーモプラスマ・アシドフィルム(Therm
oplasma acidophilum)といった好熱性古細菌から得ら
れたDNAポリメラーゼを含む。最も好ましい実施態様
では、重合剤はサーマス・アクアティクス(thermus aq
uaticus )(Taq)ポリメラーゼ、サーマス・サーモ
フィルス(thermus thermophilus)(Tth)ポリメラ
ーゼ又はサーモコッカス・リトラリス(thermococcus l
itoralis)ポリメラーゼである。また、耐熱性逆転写酵
素や逆転写活性を有するDNAポリメラーゼも重合剤と
して包含されるものである。
【0026】耐熱性ポリメラーゼは、市販品として入手
すること、或いは当該技術分野で周知の方法によって得
ることができる。具体的には、Taqポリメラーゼは、
組換え形や天然形(Perkin Elmer−Cet
us)のものが市販されているか、或いはLawyer
ら、1989年、J.Biol.Chem. 264:
6427又は米国特許第4,889,818号に記載さ
れている方法によって製造することができる。Tthポ
リメラーゼは、Finnzyme社(フィンランド)や
株式会社東洋紡より市販されている。サーモコッカス・
リトラリス(thermococcus litoralis)ポリメラーゼ
は、New England Biolabsから市販
されており、また米国特許第5,322,785号に記
載された方法で製造することもできる。耐熱性重合剤に
特異的な抗体は、当業者には周知の方法によって製造す
ることができる。本発明によると、用語「抗体」には、
常套手法によって製造されたモノクローナル抗体及びポ
リクローナル抗体、組換え法で製造された抗体、化学的
又は組換え法で製造された抗体フラグメント、例えばF
abフラグメント、が包含される。好ましい実施態様で
は、抗体はモノクローナル抗体である。
すること、或いは当該技術分野で周知の方法によって得
ることができる。具体的には、Taqポリメラーゼは、
組換え形や天然形(Perkin Elmer−Cet
us)のものが市販されているか、或いはLawyer
ら、1989年、J.Biol.Chem. 264:
6427又は米国特許第4,889,818号に記載さ
れている方法によって製造することができる。Tthポ
リメラーゼは、Finnzyme社(フィンランド)や
株式会社東洋紡より市販されている。サーモコッカス・
リトラリス(thermococcus litoralis)ポリメラーゼ
は、New England Biolabsから市販
されており、また米国特許第5,322,785号に記
載された方法で製造することもできる。耐熱性重合剤に
特異的な抗体は、当業者には周知の方法によって製造す
ることができる。本発明によると、用語「抗体」には、
常套手法によって製造されたモノクローナル抗体及びポ
リクローナル抗体、組換え法で製造された抗体、化学的
又は組換え法で製造された抗体フラグメント、例えばF
abフラグメント、が包含される。好ましい実施態様で
は、抗体はモノクローナル抗体である。
【0027】抗体は、当業者には周知の方法によって得
ることができ、例えば、Harloweら、1988
年、Antibodies: A Laborator
y Manual, Cold Spring Har
bor,NYに記載されている。例えば、DNAポリメ
ラーゼのような重合剤と適当なアジュバント(例、フロ
インド完全アジュバント)とで適当なホスト動物を免疫
化することによってポリクローナル抗体を製造すること
ができる。力価を高めるために各種間隔において促進剤
を注入してもよい。一般に、血清試料を特定の時間間隔
で集めて、関心のあるDNA重合剤の特異性を、例えば
ELISAやイムノブロッティング法で検査する。十分
な力価を示す所望の血清は、一般にイオン交換法やアフ
ィニティークロマトグラフィー(例、プロテインAやプ
ロテインGマトリックスを使用して)のような常套手段
によって精製される。
ることができ、例えば、Harloweら、1988
年、Antibodies: A Laborator
y Manual, Cold Spring Har
bor,NYに記載されている。例えば、DNAポリメ
ラーゼのような重合剤と適当なアジュバント(例、フロ
インド完全アジュバント)とで適当なホスト動物を免疫
化することによってポリクローナル抗体を製造すること
ができる。力価を高めるために各種間隔において促進剤
を注入してもよい。一般に、血清試料を特定の時間間隔
で集めて、関心のあるDNA重合剤の特異性を、例えば
ELISAやイムノブロッティング法で検査する。十分
な力価を示す所望の血清は、一般にイオン交換法やアフ
ィニティークロマトグラフィー(例、プロテインAやプ
ロテインGマトリックスを使用して)のような常套手段
によって精製される。
【0028】モノクローナル抗体は、常用の方法により
重合剤で免疫化したマウス又はラットの免疫細胞から調
製される。例えば、ホスト動物の抗体産生細胞をリンパ
様組織(例、脾臓)から単離し、そしてポリエチレング
リコールの存在下でミエローマ細胞(例、SP2/0−
Ag14ネズミミエローマ細胞)と融合させ、選択培地
に希釈し、マルチウェル組織培養皿にプレーティングす
る。7〜14日後、所望の抗体を分泌するハイブリドー
マ細胞を収穫し、使用に供するか又は凍結保存する。培
養上清についても所望の抗体の存在を検査することがで
きる。十分量の抗体を得るため、ハイブリドーマ細胞を
静置培養、中空繊維バイオリアクターで成長させること
や、これを使用してマウスで腹水腫瘍を製造させること
ができる。ポリクローナル抗体について記載したように
精製を実施することができる。同様に、米国特許第5,
338,671号明細書に記載されているように、Ta
qポリメラーゼに対するモノクローナル抗体を得ること
ができる。
重合剤で免疫化したマウス又はラットの免疫細胞から調
製される。例えば、ホスト動物の抗体産生細胞をリンパ
様組織(例、脾臓)から単離し、そしてポリエチレング
リコールの存在下でミエローマ細胞(例、SP2/0−
Ag14ネズミミエローマ細胞)と融合させ、選択培地
に希釈し、マルチウェル組織培養皿にプレーティングす
る。7〜14日後、所望の抗体を分泌するハイブリドー
マ細胞を収穫し、使用に供するか又は凍結保存する。培
養上清についても所望の抗体の存在を検査することがで
きる。十分量の抗体を得るため、ハイブリドーマ細胞を
静置培養、中空繊維バイオリアクターで成長させること
や、これを使用してマウスで腹水腫瘍を製造させること
ができる。ポリクローナル抗体について記載したように
精製を実施することができる。同様に、米国特許第5,
338,671号明細書に記載されているように、Ta
qポリメラーゼに対するモノクローナル抗体を得ること
ができる。
【0029】本発明の好ましい実施態様では、抗体はT
aqポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ又はサーモコッ
カス・リトラリス(thermococcus litoralis)ポリメラ
ーゼに対するモノクローナル抗体である。より好ましい
実施態様では、抗体はTaqポリメラーゼに対するモノ
クローナル抗体である。Taqポリメラーゼに対するモ
ノクローナル抗体は当該技術分野では周知であり、例え
ば、米国特許第5,338,671号明細書に記載され
ている。好ましい実施態様では、Taqポリメラーゼに
対するモノクローナル抗体は、アメリカン・タイプ・カ
ルチャー・コレクション(American Type Culture Colle
ction; ATCC)〔所在地;12301 ParklawnDrive, Rockvil
le, MD, 20853〕に寄託され、それぞれATCC寄託番
号がHB11807及びHB11127であるハイブリ
ドーマから得られるTP4−9.2及びTP1−12.
2である。好ましい抗体が示すポリメラーゼに対する会
合定数は約1×107 M-1以上である。本発明による
と、重合剤に対して特異的であると定義される抗体は、
約20〜40℃の温度において重合剤の酵素活性を阻害
することができる抗体である。本発明の抗体は、PCR
の熱的サイクルにおいて用いられる高温によって不活性
化される。ポリメラーゼの酵素活性を阻害できる抗体の
能力は、Sharkeyら、1994年、Biotec
hnology12:506に記載されているように、
当業者には周知のアッセイによって測定することができ
る。例えば、DNAポリメラーゼの酵素活性の標準的な
アッセイは、DNAにおいて形成される一本鎖のギャッ
プに 3H−dNTPを取り込むことができるポリメラー
ゼの能力に基づくことができる。ポリメラーゼ活性を阻
害することができる抗体の能力は、抗体をポリメラーゼ
と共に予備インキュベートした後、標準的なポリメラー
ゼアッセイを行うことによって測定される。このような
アッセイにおいてポリメラーゼ活性を有意に低下させる
ことができる抗体は本発明において有用である。同様な
アッセイを用いて、所望の抗体が熱で不活性化されるこ
とを測定することもできる。簡単に説明すると、ポリメ
ラーゼを阻害することができる抗体の能力についてのア
ッセイに、所望の温度に上昇させた後、冷却してポリメ
ラーゼ活性についてアッセイすることによる変更を加え
る。本発明による所望の抗体は、約85〜約95℃の温
度で不活性化されて、活性なポリメラーゼを解放する。
aqポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ又はサーモコッ
カス・リトラリス(thermococcus litoralis)ポリメラ
ーゼに対するモノクローナル抗体である。より好ましい
実施態様では、抗体はTaqポリメラーゼに対するモノ
クローナル抗体である。Taqポリメラーゼに対するモ
ノクローナル抗体は当該技術分野では周知であり、例え
ば、米国特許第5,338,671号明細書に記載され
ている。好ましい実施態様では、Taqポリメラーゼに
対するモノクローナル抗体は、アメリカン・タイプ・カ
ルチャー・コレクション(American Type Culture Colle
ction; ATCC)〔所在地;12301 ParklawnDrive, Rockvil
le, MD, 20853〕に寄託され、それぞれATCC寄託番
号がHB11807及びHB11127であるハイブリ
ドーマから得られるTP4−9.2及びTP1−12.
2である。好ましい抗体が示すポリメラーゼに対する会
合定数は約1×107 M-1以上である。本発明による
と、重合剤に対して特異的であると定義される抗体は、
約20〜40℃の温度において重合剤の酵素活性を阻害
することができる抗体である。本発明の抗体は、PCR
の熱的サイクルにおいて用いられる高温によって不活性
化される。ポリメラーゼの酵素活性を阻害できる抗体の
能力は、Sharkeyら、1994年、Biotec
hnology12:506に記載されているように、
当業者には周知のアッセイによって測定することができ
る。例えば、DNAポリメラーゼの酵素活性の標準的な
アッセイは、DNAにおいて形成される一本鎖のギャッ
プに 3H−dNTPを取り込むことができるポリメラー
ゼの能力に基づくことができる。ポリメラーゼ活性を阻
害することができる抗体の能力は、抗体をポリメラーゼ
と共に予備インキュベートした後、標準的なポリメラー
ゼアッセイを行うことによって測定される。このような
アッセイにおいてポリメラーゼ活性を有意に低下させる
ことができる抗体は本発明において有用である。同様な
アッセイを用いて、所望の抗体が熱で不活性化されるこ
とを測定することもできる。簡単に説明すると、ポリメ
ラーゼを阻害することができる抗体の能力についてのア
ッセイに、所望の温度に上昇させた後、冷却してポリメ
ラーゼ活性についてアッセイすることによる変更を加え
る。本発明による所望の抗体は、約85〜約95℃の温
度で不活性化されて、活性なポリメラーゼを解放する。
【0030】本発明により用いられるエキソヌクレアー
ゼは、市販品を利用すること、或いは当該技術分野で周
知の方法で得ることが可能であり、例えば、エキソヌク
レアーゼIII(Exo III)、エキソヌクレアー
ゼI、λエキソヌクレアーゼ、T7エキソヌクレアー
ゼ、リボヌクレアーゼII、ポリヌクレオチドホスホリ
ラーゼ及びBAL31ヌクレアーゼが挙げられる。エキ
ソヌクレアーゼは当業者には周知であり、また、例え
ば、Fasman編、1989年、Practical
Handbook of Biochemistry
and Molecular Biology,CR
C Press,BocaRaton,FL.に記載さ
れている。本発明によると、5’エキソヌクレアーゼと
3’エキソヌクレアーゼのどちらも考えられ、一本鎖D
NA、二本鎖DNA又はその両方を消化するエキソヌク
レアーゼについても同様である。二本鎖DNAを優先的
に攻撃するエキソヌクレアーゼが特に好ましい。好まし
い実施態様では、エキソヌクレアーゼはExo II
I、λエキソヌクレアーゼ又はエキソヌクレアーゼIで
ある。Exo IIIが特に好ましい。95℃における
エキソヌクレアーゼの不活性化は、熱的サイクルにおけ
るエキソヌクレアーゼ活性をさらに防止する。従って、
エキソヌクレアーゼは95℃において不活性でなければ
ならない。
ゼは、市販品を利用すること、或いは当該技術分野で周
知の方法で得ることが可能であり、例えば、エキソヌク
レアーゼIII(Exo III)、エキソヌクレアー
ゼI、λエキソヌクレアーゼ、T7エキソヌクレアー
ゼ、リボヌクレアーゼII、ポリヌクレオチドホスホリ
ラーゼ及びBAL31ヌクレアーゼが挙げられる。エキ
ソヌクレアーゼは当業者には周知であり、また、例え
ば、Fasman編、1989年、Practical
Handbook of Biochemistry
and Molecular Biology,CR
C Press,BocaRaton,FL.に記載さ
れている。本発明によると、5’エキソヌクレアーゼと
3’エキソヌクレアーゼのどちらも考えられ、一本鎖D
NA、二本鎖DNA又はその両方を消化するエキソヌク
レアーゼについても同様である。二本鎖DNAを優先的
に攻撃するエキソヌクレアーゼが特に好ましい。好まし
い実施態様では、エキソヌクレアーゼはExo II
I、λエキソヌクレアーゼ又はエキソヌクレアーゼIで
ある。Exo IIIが特に好ましい。95℃における
エキソヌクレアーゼの不活性化は、熱的サイクルにおけ
るエキソヌクレアーゼ活性をさらに防止する。従って、
エキソヌクレアーゼは95℃において不活性でなければ
ならない。
【0031】本発明において有用なグリコシラーゼは、
常用されない塩基、すなわち、DNAにおいてはA、
G、C又はT以外の塩基、またRNAにおいてはA、
G、C又はU以外の塩基、を特異的に切断する酵素であ
る。グリコシラーゼを使用する本発明の実施態様では、
そのグリコシラーゼが特異的である適当なデオキシリボ
ヌクレオシドトリホスフェートを、対応する常用のdN
TPの代わりに使用する。N−7メチルグアニン、3−
メチルアデノシン、ウラシル及びヒポキサンチンのよう
な異例の塩基を特異的に切断するグリコシラーゼは、当
該技術分野では周知であり、また例えば、Shinsk
yらの国際特許出願第PCT/US91/05210号
に記載されている。好ましいグリコシラーゼとしてウラ
シルN−グリコシラーゼ(UNG)、ヒポキサンチン−
DNAグリコシラーゼ並びに3−メチルアデニン−DN
AグリコシラーゼI及びIIが挙げられる。本発明によ
る最も好ましいグリコシラーゼはUNGである。UNG
は市販されている(Perkin−Elmer)。UN
Gは、一本鎖DNA又は二本鎖DNAからウラシルを切
除する反応を触媒する酵素である。UNGを利用する本
発明の実施態様では、dTTPの代わりにデオキシリボ
ヌクレオシドトリホスフェートdUTPを使用し、これ
を増幅生成物に取り込ませる。UNGは熱サイクルで用
いられる温度によって不活性化されるので、UNGは、
熱サイクルの開始前、すなわち零サイクル時に生成した
ウラシル含有DNAだけを攻撃する。UNGの切断によ
り生じた非塩基性ポリヌクレオチドはPCR鋳型として
機能することができない(Longoら、1990年、
Gene 93:125)。
常用されない塩基、すなわち、DNAにおいてはA、
G、C又はT以外の塩基、またRNAにおいてはA、
G、C又はU以外の塩基、を特異的に切断する酵素であ
る。グリコシラーゼを使用する本発明の実施態様では、
そのグリコシラーゼが特異的である適当なデオキシリボ
ヌクレオシドトリホスフェートを、対応する常用のdN
TPの代わりに使用する。N−7メチルグアニン、3−
メチルアデノシン、ウラシル及びヒポキサンチンのよう
な異例の塩基を特異的に切断するグリコシラーゼは、当
該技術分野では周知であり、また例えば、Shinsk
yらの国際特許出願第PCT/US91/05210号
に記載されている。好ましいグリコシラーゼとしてウラ
シルN−グリコシラーゼ(UNG)、ヒポキサンチン−
DNAグリコシラーゼ並びに3−メチルアデニン−DN
AグリコシラーゼI及びIIが挙げられる。本発明によ
る最も好ましいグリコシラーゼはUNGである。UNG
は市販されている(Perkin−Elmer)。UN
Gは、一本鎖DNA又は二本鎖DNAからウラシルを切
除する反応を触媒する酵素である。UNGを利用する本
発明の実施態様では、dTTPの代わりにデオキシリボ
ヌクレオシドトリホスフェートdUTPを使用し、これ
を増幅生成物に取り込ませる。UNGは熱サイクルで用
いられる温度によって不活性化されるので、UNGは、
熱サイクルの開始前、すなわち零サイクル時に生成した
ウラシル含有DNAだけを攻撃する。UNGの切断によ
り生じた非塩基性ポリヌクレオチドはPCR鋳型として
機能することができない(Longoら、1990年、
Gene 93:125)。
【0032】本発明は、標的核酸を含むと思われる試料
において、標的核酸を増幅し、またその後必要に応じて
該核酸を検出するための方法を提供するものである。試
料としては、標的核酸を含むと思われるいずれの試料で
あってもよく、例えば、組織試料、血液、毛髪、体液、
細菌、ウイルス、菌類、細菌感染細胞、ウイルス感染細
胞、等が挙げられる。標的核酸はDNAであってもRN
Aであってもよい。PCR増幅に適した位置において標
的核酸の様々な鎖にハイブリダイズすることができるプ
ライマーを設計するためには、増幅すべき配列の両端に
位置する相当数の塩基が既知でなければならない。標的
核酸は、例えば、試料からタンパク質や細胞物質を除去
することによって、PCRに先立ち組織試料から抽出又
は部分抽出することができる。試料から核酸を抽出する
方法については周知であり、また、例えば、Sambr
ookら、1989年、Molecular Clon
ing: A Laboratory Manual,
Cold SpringHarbor Laborat
ory Press,Cold SpringHarb
or,NY及びSaikiら、1985年、Biote
chnology 3:1008に記載されている。
において、標的核酸を増幅し、またその後必要に応じて
該核酸を検出するための方法を提供するものである。試
料としては、標的核酸を含むと思われるいずれの試料で
あってもよく、例えば、組織試料、血液、毛髪、体液、
細菌、ウイルス、菌類、細菌感染細胞、ウイルス感染細
胞、等が挙げられる。標的核酸はDNAであってもRN
Aであってもよい。PCR増幅に適した位置において標
的核酸の様々な鎖にハイブリダイズすることができるプ
ライマーを設計するためには、増幅すべき配列の両端に
位置する相当数の塩基が既知でなければならない。標的
核酸は、例えば、試料からタンパク質や細胞物質を除去
することによって、PCRに先立ち組織試料から抽出又
は部分抽出することができる。試料から核酸を抽出する
方法については周知であり、また、例えば、Sambr
ookら、1989年、Molecular Clon
ing: A Laboratory Manual,
Cold SpringHarbor Laborat
ory Press,Cold SpringHarb
or,NY及びSaikiら、1985年、Biote
chnology 3:1008に記載されている。
【0033】本発明の増幅方法では、試料又は試料から
抽出された核酸調製物を、2種以上のオリゴヌクレオチ
ドプライマー、4種のヌクレオシドトリホスフェート、
耐熱性重合剤及び適当な緩衝剤をはじめとする典型的な
PCR用試薬と接触させると共に、さらに該重合剤に特
異的な少なくとも1種の抗体並びにエキソヌクレアーゼ
及びグリコシラーゼの少なくとも一方と接触させること
によりPCR反応混合物を準備する。好ましい実施態様
では、エキソヌクレアーゼとグリコシラーゼの両方を含
ませる。
抽出された核酸調製物を、2種以上のオリゴヌクレオチ
ドプライマー、4種のヌクレオシドトリホスフェート、
耐熱性重合剤及び適当な緩衝剤をはじめとする典型的な
PCR用試薬と接触させると共に、さらに該重合剤に特
異的な少なくとも1種の抗体並びにエキソヌクレアーゼ
及びグリコシラーゼの少なくとも一方と接触させること
によりPCR反応混合物を準備する。好ましい実施態様
では、エキソヌクレアーゼとグリコシラーゼの両方を含
ませる。
【0034】プライマー、ヌクレオシドトリホスフェー
ト、重合剤及び適当な緩衝剤をはじめとする常用のPC
R試薬は、PCRに一般に適した濃度で用いられ、当業
者であれば周知である。好ましい実施態様では、ヌクレ
オシドトリホスフェートはdATP、dCTP、dGT
P及びdTTPである。グリコシラーゼを使用する方法
では、dTTPの代わりにdUTPを使用し、緩衝液中
のマグネシウム濃度を、例えば、10倍のPCR緩衝液
において約5mMに低下させる。好ましい実施態様で
は、重合剤は耐熱性DNAポリメラーゼである。好まし
いDNAポリメラーゼはTaqポリメラーゼ、Tthポ
リメラーゼ及びサーモコッカス・リトラリス(thermoco
ccus litoralis)ポリメラーゼである。Taqポリメラ
ーゼが特に好ましい。
ト、重合剤及び適当な緩衝剤をはじめとする常用のPC
R試薬は、PCRに一般に適した濃度で用いられ、当業
者であれば周知である。好ましい実施態様では、ヌクレ
オシドトリホスフェートはdATP、dCTP、dGT
P及びdTTPである。グリコシラーゼを使用する方法
では、dTTPの代わりにdUTPを使用し、緩衝液中
のマグネシウム濃度を、例えば、10倍のPCR緩衝液
において約5mMに低下させる。好ましい実施態様で
は、重合剤は耐熱性DNAポリメラーゼである。好まし
いDNAポリメラーゼはTaqポリメラーゼ、Tthポ
リメラーゼ及びサーモコッカス・リトラリス(thermoco
ccus litoralis)ポリメラーゼである。Taqポリメラ
ーゼが特に好ましい。
【0035】重合剤に特異的な抗体は、該重合剤を室温
において阻害する上で有効な濃度において用いられる。
この抗体は、モノクローナル抗体もしくはポリクローナ
ルであること、又は抗体フラグメントであることができ
る。好ましい実施態様では、抗体はモノクローナル抗体
であって、重合剤に対して約5〜約500のモル比率で
用いられる。最も好ましい実施態様では、重合剤はTa
qポリメラーゼであり、抗体はTaqポリメラーゼに特
異的なモノクローナル抗体であり、そして抗体対Taq
ポリメラーゼのモル比率は約50:1である。エキソヌ
クレアーゼは、約0.001ユニット/μL〜0.2ユ
ニット/μLの濃度範囲で使用することができる。好ま
しい実施態様では、エキソヌクレアーゼはExo II
Iであって、約0.0025ユニット/μL〜0.05
ユニット/μLの濃度範囲で使用される。別の好ましい
実施態様では、グリコシラーゼはUNGである。当業者
であれば、抗体、エキソヌクレアーゼ及びグリコシラー
ゼの適当な濃度を決めることができるが、これらは標的
濃度やその他の実験条件によって変動しうる。例えば、
実施例6及び7に教示したように各種濃度範囲について
試験することにより、最も効果的な濃度を求めることが
できる。
において阻害する上で有効な濃度において用いられる。
この抗体は、モノクローナル抗体もしくはポリクローナ
ルであること、又は抗体フラグメントであることができ
る。好ましい実施態様では、抗体はモノクローナル抗体
であって、重合剤に対して約5〜約500のモル比率で
用いられる。最も好ましい実施態様では、重合剤はTa
qポリメラーゼであり、抗体はTaqポリメラーゼに特
異的なモノクローナル抗体であり、そして抗体対Taq
ポリメラーゼのモル比率は約50:1である。エキソヌ
クレアーゼは、約0.001ユニット/μL〜0.2ユ
ニット/μLの濃度範囲で使用することができる。好ま
しい実施態様では、エキソヌクレアーゼはExo II
Iであって、約0.0025ユニット/μL〜0.05
ユニット/μLの濃度範囲で使用される。別の好ましい
実施態様では、グリコシラーゼはUNGである。当業者
であれば、抗体、エキソヌクレアーゼ及びグリコシラー
ゼの適当な濃度を決めることができるが、これらは標的
濃度やその他の実験条件によって変動しうる。例えば、
実施例6及び7に教示したように各種濃度範囲について
試験することにより、最も効果的な濃度を求めることが
できる。
【0036】本発明によると、特定のPCR条件下で
は、特にオリゴヌクレオチドプライマーがプライマー−
ダイマーを容易に形成しうる重複領域を有する場合に
は、生成物が検出できなくなるほど標的の増幅が妨害さ
れることがわかった。当該技術分野で主張されている零
サイクルアーチファクト減少剤、例えば抗Taq抗体や
Exo IIIは、個別には、生成物が目視検出可能に
なる程度にまでアーチファクトを除去することはできな
い。本発明の方法では、エキソヌクレアーゼと重合剤に
対する抗体、又はグリコシラーゼと該抗体、又はエキソ
ヌクレアーゼとグリコシラーゼと該抗体の組合せによっ
て、プライマー−ダイマーの形成が検出可能なほど減少
し、且つ、標的の増幅効率が検出可能なほど向上する。
本発明によると、検出可能な増加又は減少は、当業者で
あればエチジウムブロミド着色ゲル上で定性的に可視化
されるものである。従って、本発明は、PCR反応にお
いて、非特異的核酸の形成を減少させ且つ所望の標的の
増幅効率を向上させる方法を提供するものである。本発
明は、プライマー−ダイマーを形成しやすいプライマー
を使用するPCRアッセイに特に有用であって、PCR
に利用できるプライマーの選択肢の幅を広げるものであ
る。
は、特にオリゴヌクレオチドプライマーがプライマー−
ダイマーを容易に形成しうる重複領域を有する場合に
は、生成物が検出できなくなるほど標的の増幅が妨害さ
れることがわかった。当該技術分野で主張されている零
サイクルアーチファクト減少剤、例えば抗Taq抗体や
Exo IIIは、個別には、生成物が目視検出可能に
なる程度にまでアーチファクトを除去することはできな
い。本発明の方法では、エキソヌクレアーゼと重合剤に
対する抗体、又はグリコシラーゼと該抗体、又はエキソ
ヌクレアーゼとグリコシラーゼと該抗体の組合せによっ
て、プライマー−ダイマーの形成が検出可能なほど減少
し、且つ、標的の増幅効率が検出可能なほど向上する。
本発明によると、検出可能な増加又は減少は、当業者で
あればエチジウムブロミド着色ゲル上で定性的に可視化
されるものである。従って、本発明は、PCR反応にお
いて、非特異的核酸の形成を減少させ且つ所望の標的の
増幅効率を向上させる方法を提供するものである。本発
明は、プライマー−ダイマーを形成しやすいプライマー
を使用するPCRアッセイに特に有用であって、PCR
に利用できるプライマーの選択肢の幅を広げるものであ
る。
【0037】試料をPCR試薬、抗体、並びにエキソヌ
クレアーゼ及びグリコシラーゼの少なくとも一方と接触
させた後、熱サイクルに先立ち、その反応混合物を加熱
して抗体、エキソヌクレアーゼ及び/又はグリコシラー
ゼ並びに二本鎖DNAを変性させる。好ましい実施態様
では、混合物を約85〜95℃に約10分間加熱する。
グリコシラーゼ、特にUNGを使用する方法では、例え
ば2〜5分といった短時間のインキュベーションを約5
0℃において実施することにより、プライマー−ダイマ
ーを劣化させることができる。このインキュベーション
を実施してから熱変性を行う。
クレアーゼ及びグリコシラーゼの少なくとも一方と接触
させた後、熱サイクルに先立ち、その反応混合物を加熱
して抗体、エキソヌクレアーゼ及び/又はグリコシラー
ゼ並びに二本鎖DNAを変性させる。好ましい実施態様
では、混合物を約85〜95℃に約10分間加熱する。
グリコシラーゼ、特にUNGを使用する方法では、例え
ば2〜5分といった短時間のインキュベーションを約5
0℃において実施することにより、プライマー−ダイマ
ーを劣化させることができる。このインキュベーション
を実施してから熱変性を行う。
【0038】熱変性に続いて、アニーリング、伸長及び
変性から成る標準的なPCRサイクルを実施する。サイ
クル変数は、当業者には周知であり、特定の条件に容易
に適合させることができる。この増幅法は自動化された
連続法で行うことが好ましい。自動化PCRに適した装
置は、当業者には周知であり、例えば、米国特許第4,
965,188号、同第5,089,233号及び同第
5,229,297号に記載されている。さらに当業者
であれば、例えば、PCR生成物をアガロースゲル電気
泳動法で分離してエチジウムブロミド着色により可視化
する方法で、又は増幅された核酸とハイブリダイズ可能
な標識プローブによるハイブリダイゼーション検出法
で、又はその他当業者には周知の各種検出方法で、増幅
生成物を容易に検出することもできる。
変性から成る標準的なPCRサイクルを実施する。サイ
クル変数は、当業者には周知であり、特定の条件に容易
に適合させることができる。この増幅法は自動化された
連続法で行うことが好ましい。自動化PCRに適した装
置は、当業者には周知であり、例えば、米国特許第4,
965,188号、同第5,089,233号及び同第
5,229,297号に記載されている。さらに当業者
であれば、例えば、PCR生成物をアガロースゲル電気
泳動法で分離してエチジウムブロミド着色により可視化
する方法で、又は増幅された核酸とハイブリダイズ可能
な標識プローブによるハイブリダイゼーション検出法
で、又はその他当業者には周知の各種検出方法で、増幅
生成物を容易に検出することもできる。
【0039】さらに本発明は、重合剤を含有するのに適
した第一の容器と、該重合剤に特異的な抗体を含有する
のに適した第二の容器と、エキソヌクレアーゼを含有す
るのに適した第三の容器とを含むPCR用キットを提供
する。別の実施態様では、このキットはさらにグリコシ
ラーゼを含有するのに適した第四の容器を含む。本発明
はまた、重合剤を含有するのに適した第一の容器と、該
重合剤に特異的な抗体を含有するのに適した第二の容器
と、グリコシラーゼを含有するのに適した第三の容器と
を含むPCR用キットを提供する。さらにまた、例え
ば、PCR重合剤に特異的なさらに別の抗体を含めるた
めの別の新たな容器を設けることもできる。本発明のキ
ットはまた、ヌクレオシドトリホスフェート、プライマ
ー及び緩衝剤をはじめとするPCR用試薬を含むことも
できる。
した第一の容器と、該重合剤に特異的な抗体を含有する
のに適した第二の容器と、エキソヌクレアーゼを含有す
るのに適した第三の容器とを含むPCR用キットを提供
する。別の実施態様では、このキットはさらにグリコシ
ラーゼを含有するのに適した第四の容器を含む。本発明
はまた、重合剤を含有するのに適した第一の容器と、該
重合剤に特異的な抗体を含有するのに適した第二の容器
と、グリコシラーゼを含有するのに適した第三の容器と
を含むPCR用キットを提供する。さらにまた、例え
ば、PCR重合剤に特異的なさらに別の抗体を含めるた
めの別の新たな容器を設けることもできる。本発明のキ
ットはまた、ヌクレオシドトリホスフェート、プライマ
ー及び緩衝剤をはじめとするPCR用試薬を含むことも
できる。
【0040】好ましい実施態様では、重合剤はDNAポ
リメラーゼである。より好ましい実施態様では、該ポリ
メラーゼはTaqポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ又
はサーモコッカス・リトラリス(thermococcus litoral
is)ポリメラーゼである。Taqポリメラーゼが特に好
ましい。好ましい抗体は、Taqポリメラーゼに対して
特異的なモノクローナル抗体である。グリコシラーゼは
UNGであることが好ましい。別の好ましい実施態様で
は、エキソヌクレアーゼはExo III、λエキソヌ
クレアーゼ又はエキソヌクレアーゼIである。Exo
IIIが特に好ましい。本発明のキットは、PCRアッ
セイにおいて標的核酸の増幅効率を向上させる上で有用
である。以下の実施例により本発明をさらに説明する。
リメラーゼである。より好ましい実施態様では、該ポリ
メラーゼはTaqポリメラーゼ、Tthポリメラーゼ又
はサーモコッカス・リトラリス(thermococcus litoral
is)ポリメラーゼである。Taqポリメラーゼが特に好
ましい。好ましい抗体は、Taqポリメラーゼに対して
特異的なモノクローナル抗体である。グリコシラーゼは
UNGであることが好ましい。別の好ましい実施態様で
は、エキソヌクレアーゼはExo III、λエキソヌ
クレアーゼ又はエキソヌクレアーゼIである。Exo
IIIが特に好ましい。本発明のキットは、PCRアッ
セイにおいて標的核酸の増幅効率を向上させる上で有用
である。以下の実施例により本発明をさらに説明する。
【0041】
【実施例】実施例1 エキソヌクレアーゼ IIIおよびTaq-抗体によるプライマ
ー−ダイマー形成の制御 本例は、標的サイトメガロウイルスDNAの増幅の効率
が極めて低くなるように、そしてプライマー−ダイマー
のバンドが顕著であるようにプライマーが設計されてい
る、プライマー−ダイマー形成のモデル系を利用する。
生成物のバンドが臭化エチジウム染色ゲルでは目視可能
にできないので、より高感度な方法、例えば、ハイブリ
ダイゼーション捕捉に続くトリアリールイミダゾール・
ロイコ色素の西洋ワサビペルオキシダーゼ−媒介酸化
は、少量の生成物が前記モデル系で生成されることを示
す。
ー−ダイマー形成の制御 本例は、標的サイトメガロウイルスDNAの増幅の効率
が極めて低くなるように、そしてプライマー−ダイマー
のバンドが顕著であるようにプライマーが設計されてい
る、プライマー−ダイマー形成のモデル系を利用する。
生成物のバンドが臭化エチジウム染色ゲルでは目視可能
にできないので、より高感度な方法、例えば、ハイブリ
ダイゼーション捕捉に続くトリアリールイミダゾール・
ロイコ色素の西洋ワサビペルオキシダーゼ−媒介酸化
は、少量の生成物が前記モデル系で生成されることを示
す。
【0042】Perkin-Elmer/Applied Biosystems Divisi
on Model 380B スリー・カラムDNA合成装置を利用し
て、固相ホスホルアミダイト化学によりオリゴヌクレオ
チド・プライマーを調製した。プライマーの5′末端
を、非放射性検出のためにビオチニル化した。使用した
プライマーは、以下のものであった。 プライマーJKCMV53: 5′−CATTCCCACT GACTTTCTGA CGCACGT −3′(配列番
号:1) プライマーJKCMV55: 5′−TGAGGTCGTG GAACTTGATG GCGT−3′(配列番号:
2) JKCMVプライマー・セットは、容易にプライマー−
ダイマー複合体を形成する、4つのヌクレオチドの3′
重複領域を有する。使用したJKCMVプライマー濃度
(0.8μm)は、プライマー−ダイマー形成をさらに
促進するためにPCRに典型的に用いられる濃度の2倍
とした。
on Model 380B スリー・カラムDNA合成装置を利用し
て、固相ホスホルアミダイト化学によりオリゴヌクレオ
チド・プライマーを調製した。プライマーの5′末端
を、非放射性検出のためにビオチニル化した。使用した
プライマーは、以下のものであった。 プライマーJKCMV53: 5′−CATTCCCACT GACTTTCTGA CGCACGT −3′(配列番
号:1) プライマーJKCMV55: 5′−TGAGGTCGTG GAACTTGATG GCGT−3′(配列番号:
2) JKCMVプライマー・セットは、容易にプライマー−
ダイマー複合体を形成する、4つのヌクレオチドの3′
重複領域を有する。使用したJKCMVプライマー濃度
(0.8μm)は、プライマー−ダイマー形成をさらに
促進するためにPCRに典型的に用いられる濃度の2倍
とした。
【0043】プライマー−ダイマー形成を制御する能力
について、エキソヌクレアーゼ III(Exo III, Promega
市販)を、2種の異なる濃度(PCR混合物100μL
当たり2および6単位)で単独で、またTaq-抗体と組み
合わせて試験した。Taq 抗体(Ab)を、Taq ポリメラー
ゼに対してモル比50:1で使用した。EP-A 0 482 714
に記載されたように組換え法でTaq ポリメラーゼを調製
した。Taq ポリメラーゼに特異的なモノクローナル抗体
(TP4−9.2)を米国特許第 5,338,671号明細書に
記載されたように調製し、そして特に断らない限りすべ
ての実施例で使用した。
について、エキソヌクレアーゼ III(Exo III, Promega
市販)を、2種の異なる濃度(PCR混合物100μL
当たり2および6単位)で単独で、またTaq-抗体と組み
合わせて試験した。Taq 抗体(Ab)を、Taq ポリメラー
ゼに対してモル比50:1で使用した。EP-A 0 482 714
に記載されたように組換え法でTaq ポリメラーゼを調製
した。Taq ポリメラーゼに特異的なモノクローナル抗体
(TP4−9.2)を米国特許第 5,338,671号明細書に
記載されたように調製し、そして特に断らない限りすべ
ての実施例で使用した。
【0044】PCR混合物は、以下の試薬を含むものと
した。10× PCR緩衝剤(10mM Tri・HC
l,pH8.0と50mM KClおよび10mM Mg
Cl2 );JKCMV53/55プライマー,0.8μ
M;dNTP(Sigma),dATP、dCTP、dGTP
およびdTTPの各々につき1.5mM;Taq ポリメラ
ーゼ,PCR混合物100μL当たり16単位;1単位
は、74℃で30分間に10ナノモルの全ヌクレオチド
を伸長核酸鎖に導入するのに必要とされる酵素活性量と
して定義される;ニシン精子DNA,PCR混合物10
0μL当たり1μg;ならびにCMV培養標的,10
0,000×最終希釈(対照hCMV株AD169(A
TCC VR538)を、MRC−5細胞(ATCC
CCL171)で特有の細胞変性効果が単層の90%を
越えて明瞭になるまで増殖させた)。
した。10× PCR緩衝剤(10mM Tri・HC
l,pH8.0と50mM KClおよび10mM Mg
Cl2 );JKCMV53/55プライマー,0.8μ
M;dNTP(Sigma),dATP、dCTP、dGTP
およびdTTPの各々につき1.5mM;Taq ポリメラ
ーゼ,PCR混合物100μL当たり16単位;1単位
は、74℃で30分間に10ナノモルの全ヌクレオチド
を伸長核酸鎖に導入するのに必要とされる酵素活性量と
して定義される;ニシン精子DNA,PCR混合物10
0μL当たり1μg;ならびにCMV培養標的,10
0,000×最終希釈(対照hCMV株AD169(A
TCC VR538)を、MRC−5細胞(ATCC
CCL171)で特有の細胞変性効果が単層の90%を
越えて明瞭になるまで増殖させた)。
【0045】試料調製の後、すべての試料を室温で2時
間おいてプライマー−ダイマー形成を行った。グループ
Aの試料は、2時間インキュベーションの直後にPCR
を行った。グループBの試料は、PCRの前にさらに4
0℃で20分間インキュベーションを行った。グループ
Cでは、2時間室温でインキュベーションした後かつ4
0℃で20分間インキュベーションする前にTaq 抗体お
よびExo III を添加した。以下の試料の二重反復試験を
行った。
間おいてプライマー−ダイマー形成を行った。グループ
Aの試料は、2時間インキュベーションの直後にPCR
を行った。グループBの試料は、PCRの前にさらに4
0℃で20分間インキュベーションを行った。グループ
Cでは、2時間室温でインキュベーションした後かつ4
0℃で20分間インキュベーションする前にTaq 抗体お
よびExo III を添加した。以下の試料の二重反復試験を
行った。
【0046】A.2時間後かつPCR前に追加インキュ
ベーションなし。 (1)Taq 抗体もExo III もなし(プライマー−ダイマ
ー陽性対照); (2)Taq 抗体のみ(Exo III なし); (3)Exo III のみ〔0.02単位/μLもしくは2単
位/100μL PCR混合物〕; (4)Exo III のみ〔0.06単位/μLもしくは6単
位/100μL PCR混合物〕; (5)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもしく
は2単位/100μLPCR混合物〕; (6)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもしく
は6単位/100μLPCR混合物〕;
ベーションなし。 (1)Taq 抗体もExo III もなし(プライマー−ダイマ
ー陽性対照); (2)Taq 抗体のみ(Exo III なし); (3)Exo III のみ〔0.02単位/μLもしくは2単
位/100μL PCR混合物〕; (4)Exo III のみ〔0.06単位/μLもしくは6単
位/100μL PCR混合物〕; (5)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもしく
は2単位/100μLPCR混合物〕; (6)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもしく
は6単位/100μLPCR混合物〕;
【0047】B.Exo III のためにPCR前に40℃で
20分間インキュベーション追加 (7)Taq 抗体もExo III もなし(プライマー−ダイマ
ー陽性対照); (8)Taq 抗体のみ(Exo III なし); (9)Exo III のみ〔0.02単位/μLもしくは2単
位/100μL PCR混合物〕; (10)Exo III のみ〔0.06単位/μLもしくは6
単位/100μL PCR混合物〕; (11)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもし
くは2単位/100μL PCR混合物〕; (12)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもし
くは6単位/100μL PCR混合物〕;
20分間インキュベーション追加 (7)Taq 抗体もExo III もなし(プライマー−ダイマ
ー陽性対照); (8)Taq 抗体のみ(Exo III なし); (9)Exo III のみ〔0.02単位/μLもしくは2単
位/100μL PCR混合物〕; (10)Exo III のみ〔0.06単位/μLもしくは6
単位/100μL PCR混合物〕; (11)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもし
くは2単位/100μL PCR混合物〕; (12)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもし
くは6単位/100μL PCR混合物〕;
【0048】C.2時間RT(室温)インキュベーショ
ン後、さらに40℃で20分間インキュベーションする
前にTaq 抗体/Exo III を添加 (13)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもし
くは2単位/100μL PCR混合物〕; (14)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもし
くは6単位/100μL PCR混合物〕;
ン後、さらに40℃で20分間インキュベーションする
前にTaq 抗体/Exo III を添加 (13)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもし
くは2単位/100μL PCR混合物〕; (14)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもし
くは6単位/100μL PCR混合物〕;
【0049】PCR増幅を、米国特許第 5,229,297号明
細書に記載されるClinical DiagnosticsのPCRパウチ
において、米国特許第 5,089,233号明細書に記載される
原型分析器を利用して行った。2時間インキュベーショ
ンもしくは20分間インキュベーション追加に続いて標準
PCRパラメーターを使用した。Taq 抗体およびExo II
I を加熱変性し、同様にPCR混合物中の二本鎖DNA
を分離するために、95℃で試料を予備加熱した。次い
でPCRを40サイクル行った(95℃で15秒間融解
し、そして68℃で35秒間アニーリングおよび伸長さ
せた)。次いでPCR生成物をPCRパウチから採取
し、そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジ
ウムで染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid c
amera)でゲルの写真を撮った。PCR生成物およびプラ
イマー−ダイマー複合体について試料間で比較を行い、
結果を以下に示した。
細書に記載されるClinical DiagnosticsのPCRパウチ
において、米国特許第 5,089,233号明細書に記載される
原型分析器を利用して行った。2時間インキュベーショ
ンもしくは20分間インキュベーション追加に続いて標準
PCRパラメーターを使用した。Taq 抗体およびExo II
I を加熱変性し、同様にPCR混合物中の二本鎖DNA
を分離するために、95℃で試料を予備加熱した。次い
でPCRを40サイクル行った(95℃で15秒間融解
し、そして68℃で35秒間アニーリングおよび伸長さ
せた)。次いでPCR生成物をPCRパウチから採取
し、そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジ
ウムで染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid c
amera)でゲルの写真を撮った。PCR生成物およびプラ
イマー−ダイマー複合体について試料間で比較を行い、
結果を以下に示した。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】ゲルの結果より、Taq 抗体およびExo III
の組合せ〔0.02単位/μLもしくは2単位/100
μL PCR混合物〕であり追加インキュベーションな
しの試料#5が、最も有効なPCR増幅効率およびプラ
イマー−ダイマー制御を示していたことがわかる。わず
かに低い信号のPCR生成物のバンドおよび同等のプラ
イマー−ダイマー制御が、Taq 抗体およびExo III の組
合せ〔0.06単位/μLもしくは6単位/100μL
PCR混合物〕であり追加インキュベーションなしの
試料#6により得られた。弱いPCR生成物のバンド
は、Taq 抗体およびExo III の組合せ〔両方の濃度〕で
あり追加インキュベーションを行った試料#11および
#12で得られた。試料#13および#14は、Taq 抗
体およびExo III をPCR混合物中に含まない試料を室
温で2時間放置したので、プライマー−ダイマー形成を
抑制するエキソヌクレアーゼIII の能力についての最も
厳しい試験であった。次いで2時間後、Taq 抗体および
Exo III の両者を添加し、そして試料を40℃で20分
間おいてExo III により先に形成されたプライマー−ダ
イマーを分解させた。わずかなPCRのバンドが、別の
試料と比較して弱いプライマー−ダイマーのバンドと共
に生成された。陽性は、Exo III が、プライマー−ダイ
マー形成を制御することによりPCR増幅効率に効果を
与えることを示す。この実施例は、Exo III を単独でま
たはTaq 抗体を単独で使用しても、プライマー−ダイマ
ー形成を抑制しないまたは効率を増強しないが、それに
対してExoIII およびTaq 抗体の組合せは、最も挑戦的
な(グループC)条件下でさえもPCR増幅効率を増強
しかつプライマー−ダイマー形成を制御したことを具体
的に示している。
の組合せ〔0.02単位/μLもしくは2単位/100
μL PCR混合物〕であり追加インキュベーションな
しの試料#5が、最も有効なPCR増幅効率およびプラ
イマー−ダイマー制御を示していたことがわかる。わず
かに低い信号のPCR生成物のバンドおよび同等のプラ
イマー−ダイマー制御が、Taq 抗体およびExo III の組
合せ〔0.06単位/μLもしくは6単位/100μL
PCR混合物〕であり追加インキュベーションなしの
試料#6により得られた。弱いPCR生成物のバンド
は、Taq 抗体およびExo III の組合せ〔両方の濃度〕で
あり追加インキュベーションを行った試料#11および
#12で得られた。試料#13および#14は、Taq 抗
体およびExo III をPCR混合物中に含まない試料を室
温で2時間放置したので、プライマー−ダイマー形成を
抑制するエキソヌクレアーゼIII の能力についての最も
厳しい試験であった。次いで2時間後、Taq 抗体および
Exo III の両者を添加し、そして試料を40℃で20分
間おいてExo III により先に形成されたプライマー−ダ
イマーを分解させた。わずかなPCRのバンドが、別の
試料と比較して弱いプライマー−ダイマーのバンドと共
に生成された。陽性は、Exo III が、プライマー−ダイ
マー形成を制御することによりPCR増幅効率に効果を
与えることを示す。この実施例は、Exo III を単独でま
たはTaq 抗体を単独で使用しても、プライマー−ダイマ
ー形成を抑制しないまたは効率を増強しないが、それに
対してExoIII およびTaq 抗体の組合せは、最も挑戦的
な(グループC)条件下でさえもPCR増幅効率を増強
しかつプライマー−ダイマー形成を制御したことを具体
的に示している。
【0053】実施例2 本例は、3〜4時間インキュベーションする間プライマ
ー−ダイマー形成を制御するExo III およびTaq 抗体の
能力を、いずれかの薬剤単独に関して比較する。さら
に、臨床試料のバックグラウンドDNAのレベルは変化
するので、プライマー−ダイマー形成を制御するExo II
I およびTaq 抗体の能力におけるバックグラウンドDN
Aの効果も評価した。PCR試料混合物は、以下の試薬
を含むものとした。10× PCR緩衝剤(10mM
マグネシウム);JKCMV53/55プライマー,
0.8μM;dNTP(Sigma),各々1.5mM;Taq
ポリメラーゼ,PCR混合物100μL当たり16単
位;CMV培養標的,100,000×最終希釈。グル
ープBの試料(試料7〜12)には、さらにニシン精子
DNAをPCR混合物100μL当たり1μg含めた。
Taq 抗体(Taq ポリメラーゼに対してモル比50:1)
およびExo III (2もしくは6単位/100μL PC
R混合物)を単独でおよび組み合わせて、グループAお
よびグループBの両方の試料について試験した。
ー−ダイマー形成を制御するExo III およびTaq 抗体の
能力を、いずれかの薬剤単独に関して比較する。さら
に、臨床試料のバックグラウンドDNAのレベルは変化
するので、プライマー−ダイマー形成を制御するExo II
I およびTaq 抗体の能力におけるバックグラウンドDN
Aの効果も評価した。PCR試料混合物は、以下の試薬
を含むものとした。10× PCR緩衝剤(10mM
マグネシウム);JKCMV53/55プライマー,
0.8μM;dNTP(Sigma),各々1.5mM;Taq
ポリメラーゼ,PCR混合物100μL当たり16単
位;CMV培養標的,100,000×最終希釈。グル
ープBの試料(試料7〜12)には、さらにニシン精子
DNAをPCR混合物100μL当たり1μg含めた。
Taq 抗体(Taq ポリメラーゼに対してモル比50:1)
およびExo III (2もしくは6単位/100μL PC
R混合物)を単独でおよび組み合わせて、グループAお
よびグループBの両方の試料について試験した。
【0054】以下の試料を調製した。 A.バックグラウンドDNAなし (1)Taq 抗体もExo III もなし(プライマー−ダイマ
ー陽性対照); (2)Taq 抗体のみ(Exo III なし); (3)Exo III のみ〔0.02単位/μLもしくは2単
位/100μL PCR混合物〕; (4)Exo III のみ〔0.06単位/μLもしくは6単
位/100μL PCR混合物〕; (5)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもしく
は2単位/100μLPCR混合物〕;ならびに (6)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもしく
は6単位/100μLPCR混合物〕;
ー陽性対照); (2)Taq 抗体のみ(Exo III なし); (3)Exo III のみ〔0.02単位/μLもしくは2単
位/100μL PCR混合物〕; (4)Exo III のみ〔0.06単位/μLもしくは6単
位/100μL PCR混合物〕; (5)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもしく
は2単位/100μLPCR混合物〕;ならびに (6)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもしく
は6単位/100μLPCR混合物〕;
【0055】B.バックグラウンドDNAを包含 (7)Taq 抗体もExo III もなし(プライマー−ダイマ
ー陽性対照); (8)Taq 抗体のみ(Exo III なし); (9)Exo III のみ〔0.02単位/μLもしくは2単
位/100μL PCR混合物〕; (10)Exo III のみ〔0.06単位/μLもしくは6
単位/100μL PCR混合物〕; (11)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもし
くは2単位/100μL PCR混合物〕; (12)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもし
くは6単位/100μL PCR混合物〕;
ー陽性対照); (8)Taq 抗体のみ(Exo III なし); (9)Exo III のみ〔0.02単位/μLもしくは2単
位/100μL PCR混合物〕; (10)Exo III のみ〔0.06単位/μLもしくは6
単位/100μL PCR混合物〕; (11)Taq 抗体+Exo III 〔0.02単位/μLもし
くは2単位/100μL PCR混合物〕; (12)Taq 抗体+Exo III 〔0.06単位/μLもし
くは6単位/100μL PCR混合物〕;
【0056】試料を室温で3時間または4時間おいて、
PCR増幅の前にプライマー−ダイマーを形成させた。
PCR増幅を、Clinical Diagnosticsのパウチにおい
て、原型分析器を利用して行った。Taq 抗体およびExo
III を加熱変性し、同様にPCR混合物中の二本鎖DN
Aを分離するために、95℃で試料を予備加熱した。次
いでPCRを40サイクル行った(95℃で15秒間融
解し、そして68℃で35秒間アニーリングおよび伸長
させた)。次いでPCR生成物をPCRパウチから採取
し、そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジ
ウムで染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid c
amera)でゲルの写真を撮った。PCR生成物およびプラ
イマー−ダイマー複合体について試料と試料を比較し、
結果を以下に示した。
PCR増幅の前にプライマー−ダイマーを形成させた。
PCR増幅を、Clinical Diagnosticsのパウチにおい
て、原型分析器を利用して行った。Taq 抗体およびExo
III を加熱変性し、同様にPCR混合物中の二本鎖DN
Aを分離するために、95℃で試料を予備加熱した。次
いでPCRを40サイクル行った(95℃で15秒間融
解し、そして68℃で35秒間アニーリングおよび伸長
させた)。次いでPCR生成物をPCRパウチから採取
し、そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジ
ウムで染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid c
amera)でゲルの写真を撮った。PCR生成物およびプラ
イマー−ダイマー複合体について試料と試料を比較し、
結果を以下に示した。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】ゲルの結果は、PCRの前に室温で3時間
インキュベートした試料について、そしてTaq 抗体およ
びExo III の組合せ〔0.02単位/μL〕を含みかつ
バックグラウンドDNAの不存在下および存在下のそれ
ぞれの試料#5および#11について、増幅効率が増大
しかつプライマー−ダイマー形成が減少したことを示し
た。4時間インキュベートした試料について、試料#5
(Taq Ab,Exo III 0.02単位/μL,バックグラウ
ンドDNAなし)、試料#6(Taq Ab,Exo III 0.0
6単位/μL,バックグラウンドDNAなし)、試料#
11(Taq Ab,Exo III 0.02単位/μL,バックグ
ラウンドDNA)、および試料#12(Taq Ab,Exo II
I 0.06単位/μL,バックグラウンドDNA)は、
増幅効率の増大およびプライマー−ダイマー形成の減少
を示した。これらの結果は、実施例1がTaq 抗体および
エキソヌクレアーゼIII の組合せがPCR増幅効率およ
びプライマー−ダイマー制御を増強する結果を得ること
を確認し、そしてTaq 抗体およびエキソヌクレアーゼII
I の組合せが、バックグラウンドDNAの存在下または
不存在下、PCRの前に長期間室温でインキュベーショ
ンする際に有効であることを具体的に示す。そのような
強さは、臨床的使用のための実施系には不可欠でありそ
して前記要素の組合せの使用を通してのみ達成される。
インキュベートした試料について、そしてTaq 抗体およ
びExo III の組合せ〔0.02単位/μL〕を含みかつ
バックグラウンドDNAの不存在下および存在下のそれ
ぞれの試料#5および#11について、増幅効率が増大
しかつプライマー−ダイマー形成が減少したことを示し
た。4時間インキュベートした試料について、試料#5
(Taq Ab,Exo III 0.02単位/μL,バックグラウ
ンドDNAなし)、試料#6(Taq Ab,Exo III 0.0
6単位/μL,バックグラウンドDNAなし)、試料#
11(Taq Ab,Exo III 0.02単位/μL,バックグ
ラウンドDNA)、および試料#12(Taq Ab,Exo II
I 0.06単位/μL,バックグラウンドDNA)は、
増幅効率の増大およびプライマー−ダイマー形成の減少
を示した。これらの結果は、実施例1がTaq 抗体および
エキソヌクレアーゼIII の組合せがPCR増幅効率およ
びプライマー−ダイマー制御を増強する結果を得ること
を確認し、そしてTaq 抗体およびエキソヌクレアーゼII
I の組合せが、バックグラウンドDNAの存在下または
不存在下、PCRの前に長期間室温でインキュベーショ
ンする際に有効であることを具体的に示す。そのような
強さは、臨床的使用のための実施系には不可欠でありそ
して前記要素の組合せの使用を通してのみ達成される。
【0060】実施例3 ウラシルN−グリコシラーゼ(UNG)およびTaq 抗体
を単独でおよびExo III と組み合わせて、プライマー−
ダイマー形成の制御およびPCRの増幅効率における効
果について試験した。Clinical DiagnosticsのPCRパ
ウチおよび原型分析器を、本発明の実験に使用した。P
CR混合物は、dTTPの代わりにdUTPを有し、U
NGを使用するためにマグネシウムレベルを低くし、そ
して以下の通りであった。10× PCR緩衝剤(5m
M マグネシウム);JKCMV53/55プライマ
ー,各々0.8μM;dATP、dCTPおよびdGT
P,各々0.2mM;dUTP,0.4mM;Taq ポリ
メラーゼ,PCR混合物100μL当たり8単位;ニシ
ン精子DNA,PCR混合物100μL当たり1μg;
CMV培養標的,100,000×最終希釈。
を単独でおよびExo III と組み合わせて、プライマー−
ダイマー形成の制御およびPCRの増幅効率における効
果について試験した。Clinical DiagnosticsのPCRパ
ウチおよび原型分析器を、本発明の実験に使用した。P
CR混合物は、dTTPの代わりにdUTPを有し、U
NGを使用するためにマグネシウムレベルを低くし、そ
して以下の通りであった。10× PCR緩衝剤(5m
M マグネシウム);JKCMV53/55プライマ
ー,各々0.8μM;dATP、dCTPおよびdGT
P,各々0.2mM;dUTP,0.4mM;Taq ポリ
メラーゼ,PCR混合物100μL当たり8単位;ニシ
ン精子DNA,PCR混合物100μL当たり1μg;
CMV培養標的,100,000×最終希釈。
【0061】UNGおよびTaq 抗体を単独でまたはExo
III と組み合わせて下記濃度で含む試料を調製した。抗
体は、Taq ポリメラーゼに対してモル比50:1で使用
した。UNGはPerkin-Elmerより入手した。以下の試料
を調製した。 (1)抗体もUNGもExo III もなし(プライマー−ダ
イマー陽性対照); (2)抗体のみ; (3)UNGのみ〔1単位/100μL PCR混合
物〕; (4)抗体およびUNG〔1単位/100μL PCR
混合物〕; (5)抗体およびUNG〔2単位/100μL PCR
混合物〕; (6)抗体およびExo III 〔2単位/100μL PC
R混合物〕; (7)抗体、UNGおよびExo III 〔それぞれ1単位お
よび2単位/100μL PCR混合物〕; (8)抗体、UNGおよびExo III 〔各々2単位/10
0μL PCR混合物〕。
III と組み合わせて下記濃度で含む試料を調製した。抗
体は、Taq ポリメラーゼに対してモル比50:1で使用
した。UNGはPerkin-Elmerより入手した。以下の試料
を調製した。 (1)抗体もUNGもExo III もなし(プライマー−ダ
イマー陽性対照); (2)抗体のみ; (3)UNGのみ〔1単位/100μL PCR混合
物〕; (4)抗体およびUNG〔1単位/100μL PCR
混合物〕; (5)抗体およびUNG〔2単位/100μL PCR
混合物〕; (6)抗体およびExo III 〔2単位/100μL PC
R混合物〕; (7)抗体、UNGおよびExo III 〔それぞれ1単位お
よび2単位/100μL PCR混合物〕; (8)抗体、UNGおよびExo III 〔各々2単位/10
0μL PCR混合物〕。
【0062】すべての試料をPCR増幅の前に室温で2
〜3時間おいて、プライマー−ダイマーを形成させた。
2時間経過後に片方の試料を試験し、そして3時間経過
後に二重反復試験用試料を試験した。さらにUNGを使
用するために2または3時間室温でインキュベーション
後に予備増幅条件を必要とし、それは以下の通りであっ
た:(1)UNGプライマー−ダイマー分解のため2分
間50℃でインキュベーション、および(2)UNG変
性のため10分間95℃でインキュベーション。標準P
CRサイクル・パラメーターをこれらの追加インキュベ
ーション直後に用いた(95℃で15秒間融解し、そし
て68℃で35秒間アニーリングおよび伸長させた)。
PCR直後にPCR生成物をパウチから採取し、そして
2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジウムで染色
した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid camera)でゲ
ルの写真を撮った。PCR生成物およびプライマー−ダ
イマー複合体について試料と試料を比較し、結果を以下
に示した。
〜3時間おいて、プライマー−ダイマーを形成させた。
2時間経過後に片方の試料を試験し、そして3時間経過
後に二重反復試験用試料を試験した。さらにUNGを使
用するために2または3時間室温でインキュベーション
後に予備増幅条件を必要とし、それは以下の通りであっ
た:(1)UNGプライマー−ダイマー分解のため2分
間50℃でインキュベーション、および(2)UNG変
性のため10分間95℃でインキュベーション。標準P
CRサイクル・パラメーターをこれらの追加インキュベ
ーション直後に用いた(95℃で15秒間融解し、そし
て68℃で35秒間アニーリングおよび伸長させた)。
PCR直後にPCR生成物をパウチから採取し、そして
2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジウムで染色
した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid camera)でゲ
ルの写真を撮った。PCR生成物およびプライマー−ダ
イマー複合体について試料と試料を比較し、結果を以下
に示した。
【0063】
【表5】
【0064】
【表6】
【0065】ゲルの結果より、試料#6、#7および#
8では、2および3時間室温でインキュベーションした
ものの両方について最高の結果が得られたことがわか
る。試料#6(抗体およびExo III ,0.2単位/10
0μL PCR混合物)は、実施例1および2で先に得
られた結果を確認するものである。試料#7および#8
(抗体、UNG,それぞれ1および2単位/100μL
PCR混合物、ならびにExo III ,両試料中2単位/
100μL PCR混合物)は、抗体、UNGおよびEx
o III の組合せが、いずれかの薬剤単独のものまたは3
種の薬剤のうち2種を組み合わせたものと比較して、プ
ライマー−ダイマー形成をさらに低減することによりP
CR増幅効率を改良することを示す。抗体またはUNG
単独では、たとえあるとしても非常に弱い生成物のバン
ドおよび非常につよいプライマー−ダイマーのバンドが
得られた。抗体およびExo III により、生成物のバンド
が強いという良好な結果が得られたが、しかし3種の手
段すべての組合せによりさらに弱いプライマー−ダイマ
ーのバンドおよび強い生成物のバンドが得られた。
8では、2および3時間室温でインキュベーションした
ものの両方について最高の結果が得られたことがわか
る。試料#6(抗体およびExo III ,0.2単位/10
0μL PCR混合物)は、実施例1および2で先に得
られた結果を確認するものである。試料#7および#8
(抗体、UNG,それぞれ1および2単位/100μL
PCR混合物、ならびにExo III ,両試料中2単位/
100μL PCR混合物)は、抗体、UNGおよびEx
o III の組合せが、いずれかの薬剤単独のものまたは3
種の薬剤のうち2種を組み合わせたものと比較して、プ
ライマー−ダイマー形成をさらに低減することによりP
CR増幅効率を改良することを示す。抗体またはUNG
単独では、たとえあるとしても非常に弱い生成物のバン
ドおよび非常につよいプライマー−ダイマーのバンドが
得られた。抗体およびExo III により、生成物のバンド
が強いという良好な結果が得られたが、しかし3種の手
段すべての組合せによりさらに弱いプライマー−ダイマ
ーのバンドおよび強い生成物のバンドが得られた。
【0066】実施例4 ウラシルN−グリコシラーゼ、Exo III および2種のTa
q 抗体の組合せを、単独でおよび組み合わせて、プライ
マー−ダイマー形成の制御およびPCRの増幅効率にお
けるそれらの効果について試験した。Clinical Diagnos
ticsのPCRパウチおよび原型分析器を、この実験に使
用した。PCR混合物は、dTTPの代わりにdUTP
を有し、UNGを使用するためにマグネシウムレベルを
低くし、そして以下の通りであった。10× PCR緩
衝剤(5mM マグネシウム);JKCMV53/55
プライマー,各々0.8μM;dATP、dCTPおよ
びdGTP,各々0.2mM;dUTP,0.4mM;
Taq ポリメラーゼ,PCR混合物100μL当たり8単
位;ニシン精子DNA,PCR混合物100μL当たり
1μg;CMV培養標的,100,000×最終希釈。
q 抗体の組合せを、単独でおよび組み合わせて、プライ
マー−ダイマー形成の制御およびPCRの増幅効率にお
けるそれらの効果について試験した。Clinical Diagnos
ticsのPCRパウチおよび原型分析器を、この実験に使
用した。PCR混合物は、dTTPの代わりにdUTP
を有し、UNGを使用するためにマグネシウムレベルを
低くし、そして以下の通りであった。10× PCR緩
衝剤(5mM マグネシウム);JKCMV53/55
プライマー,各々0.8μM;dATP、dCTPおよ
びdGTP,各々0.2mM;dUTP,0.4mM;
Taq ポリメラーゼ,PCR混合物100μL当たり8単
位;ニシン精子DNA,PCR混合物100μL当たり
1μg;CMV培養標的,100,000×最終希釈。
【0067】UNGおよびTaq 抗体を単独でまたはExo
III と組み合わせて下記濃度で含む試料を調製した。使
用したTaq 抗体の組合せは、TP4−9.2,Taq ポリ
メラーゼに対してモル比5:1およびTaq 抗体TP1−
12.2,Taq ポリメラーゼに対してモル比50:1か
らなるものであった。UNGはPerkin-Elmerより入手し
た。以下の試料を調製した。 (1)抗体もUNGもExo III もなし(プライマー−ダ
イマー陽性対照); (2a,b)UNGのみ〔1単位/100μL PCR
混合物〕; (3a,b)UNGのみ〔2単位/100μL PCR
混合物〕; (4)抗体のみ; (5)Exo III のみ〔2単位/100μL PCR混合
物〕; (6a,b)抗体およびUNG〔1単位/100μL
PCR混合物〕; (7a,b)抗体およびUNG〔2単位/100μL
PCR混合物〕; (8)抗体およびExo III 〔2単位/100μL PC
R混合物〕; (9a,b)抗体、UNGおよびExo III 〔それぞれ1
単位および2単位/100μL PCR混合物〕; (10a,b)抗体、UNGおよびExo III 〔各々2単
位/100μL PCR混合物〕。
III と組み合わせて下記濃度で含む試料を調製した。使
用したTaq 抗体の組合せは、TP4−9.2,Taq ポリ
メラーゼに対してモル比5:1およびTaq 抗体TP1−
12.2,Taq ポリメラーゼに対してモル比50:1か
らなるものであった。UNGはPerkin-Elmerより入手し
た。以下の試料を調製した。 (1)抗体もUNGもExo III もなし(プライマー−ダ
イマー陽性対照); (2a,b)UNGのみ〔1単位/100μL PCR
混合物〕; (3a,b)UNGのみ〔2単位/100μL PCR
混合物〕; (4)抗体のみ; (5)Exo III のみ〔2単位/100μL PCR混合
物〕; (6a,b)抗体およびUNG〔1単位/100μL
PCR混合物〕; (7a,b)抗体およびUNG〔2単位/100μL
PCR混合物〕; (8)抗体およびExo III 〔2単位/100μL PC
R混合物〕; (9a,b)抗体、UNGおよびExo III 〔それぞれ1
単位および2単位/100μL PCR混合物〕; (10a,b)抗体、UNGおよびExo III 〔各々2単
位/100μL PCR混合物〕。
【0068】すべての試料をPCRの前に室温で2時間
おいて、プライマー−ダイマーを形成させた。さらにU
NGを使用するために2時間インキュベーション後に予
備増幅条件を必要とし、それは以下の通りであった。
(1)UNGプライマー−ダイマー分解のため2分間5
0℃でインキュベーション、および(2)UNG変性の
ため10分間95℃でインキュベーション。標準PCR
サイクル・パラメーターをこれらの追加インキュベーシ
ョン直後に用いた(95℃で15秒間融解し、そして6
8℃で35秒間アニーリングおよび伸長させた)。PC
R直後にPCR生成物を採取し、そして2.5%アガロ
ースゲルに流して臭化エチジウムで染色した。次いでポ
ラロイドカメラ(Polaroid camera)でゲルの写真を撮っ
た。PCR生成物およびプライマー−ダイマー複合体に
ついて試料と試料を比較し、結果を以下に示した。
おいて、プライマー−ダイマーを形成させた。さらにU
NGを使用するために2時間インキュベーション後に予
備増幅条件を必要とし、それは以下の通りであった。
(1)UNGプライマー−ダイマー分解のため2分間5
0℃でインキュベーション、および(2)UNG変性の
ため10分間95℃でインキュベーション。標準PCR
サイクル・パラメーターをこれらの追加インキュベーシ
ョン直後に用いた(95℃で15秒間融解し、そして6
8℃で35秒間アニーリングおよび伸長させた)。PC
R直後にPCR生成物を採取し、そして2.5%アガロ
ースゲルに流して臭化エチジウムで染色した。次いでポ
ラロイドカメラ(Polaroid camera)でゲルの写真を撮っ
た。PCR生成物およびプライマー−ダイマー複合体に
ついて試料と試料を比較し、結果を以下に示した。
【0069】
【表7】
【0070】ゲルの結果より、試料#8、#9(a,
b)および#10(a,b)では、この実験について最
高の結果が得られたことがわかる。UNGのみおよびEx
o IIIのみの試料(#2、#3および#5)では、検出
可能な生成物のバンドが全く得られず、そしてプライマ
ー−ダイマー陽性対照試料(#1)と同等の非常に強い
プライマー−ダイマーのバンドが得られたが、一方Taq
抗体のみ(#4)では非常に弱い生成物のバンドおよび
陽性のプライマー−ダイマーのバンドが得られた。これ
らの結果は、これら3種の手段の各々がプライマー−ダ
イマー形成を抑制するのに有効ではないこと、従って標
的配列の増幅効率を低減することを示している。UNG
および抗体の組合せ(試料#6および試料#7)、抗体
およびExoIII の組合せ(試料#8)、ならびに3種す
べて一緒のもの(試料#9および試料#10)では、い
ずれかの手段単独の場合と比較して、非常に強い生成物
のバンドが得られ、そしてこれらの同じ組合せでは、形
成されるプライマー−ダイマーの量が激しく低減され、
幾つかの試料ではそれが検出不可能であった。UNGも
しくはExo III とTaq 抗体との組合せまたは3種すべて
一緒の組合せでは、PCR反応の増幅効率が増大し、同
様にプライマー−ダイマーおよびPCRで生成される生
成される別の副生成物の量を減少した結果、この強力な
診断装置の感度および特異性の両方が増強される。
b)および#10(a,b)では、この実験について最
高の結果が得られたことがわかる。UNGのみおよびEx
o IIIのみの試料(#2、#3および#5)では、検出
可能な生成物のバンドが全く得られず、そしてプライマ
ー−ダイマー陽性対照試料(#1)と同等の非常に強い
プライマー−ダイマーのバンドが得られたが、一方Taq
抗体のみ(#4)では非常に弱い生成物のバンドおよび
陽性のプライマー−ダイマーのバンドが得られた。これ
らの結果は、これら3種の手段の各々がプライマー−ダ
イマー形成を抑制するのに有効ではないこと、従って標
的配列の増幅効率を低減することを示している。UNG
および抗体の組合せ(試料#6および試料#7)、抗体
およびExoIII の組合せ(試料#8)、ならびに3種す
べて一緒のもの(試料#9および試料#10)では、い
ずれかの手段単独の場合と比較して、非常に強い生成物
のバンドが得られ、そしてこれらの同じ組合せでは、形
成されるプライマー−ダイマーの量が激しく低減され、
幾つかの試料ではそれが検出不可能であった。UNGも
しくはExo III とTaq 抗体との組合せまたは3種すべて
一緒の組合せでは、PCR反応の増幅効率が増大し、同
様にプライマー−ダイマーおよびPCRで生成される生
成される別の副生成物の量を減少した結果、この強力な
診断装置の感度および特異性の両方が増強される。
【0071】実施例5 この実験では、UNG、Exo III およびTaq 抗体の種々
の組合せを、PCR増幅の前のプライマー−ダイマー形
成の制御について試験した。JKCMV53/55PC
Rモデル系とは異なる特徴を有する2つのPCRモデル
系を用いた。使用した2つのPCRモデル系は以下の通
りであった:(1)SMA 7/SMA20 HIV
GAG PCR系および(2)SK38/BW17 H
IVPCR系。SMA 7/20 PCR系は、プライ
マーの3′末端内部に1つの塩基対がある4つのヌクレ
オチド塩基対重複部分を有する。SK38/BW17プ
ライマー系は、JKCMV53/55プライマー系の
3′の4つのヌクレオチド塩基対重複部分と比較して、
3′に2つのヌクレオチド塩基対重複部分を有する。プ
ライマーは、以下の配列を有する。 プライマーSMA7:5′−AGTGGGGGGA CATCAAGCAG CC
ATGCAA−3′(配列番号:3) プライマーSMA20:5′−CCTGCTATGT CACTTCCCCT
TGGTTCTCTC−3′(配列番号:4) プライマーSK38:5′−ATAATCCACC TATCCCAGTA GG
AGAAAT−3′(配列番号:5) プライマーBW17:5′−TTTGGTCCTT GTCTTATGTC CA
GAATGC−3′(配列番号:6)
の組合せを、PCR増幅の前のプライマー−ダイマー形
成の制御について試験した。JKCMV53/55PC
Rモデル系とは異なる特徴を有する2つのPCRモデル
系を用いた。使用した2つのPCRモデル系は以下の通
りであった:(1)SMA 7/SMA20 HIV
GAG PCR系および(2)SK38/BW17 H
IVPCR系。SMA 7/20 PCR系は、プライ
マーの3′末端内部に1つの塩基対がある4つのヌクレ
オチド塩基対重複部分を有する。SK38/BW17プ
ライマー系は、JKCMV53/55プライマー系の
3′の4つのヌクレオチド塩基対重複部分と比較して、
3′に2つのヌクレオチド塩基対重複部分を有する。プ
ライマーは、以下の配列を有する。 プライマーSMA7:5′−AGTGGGGGGA CATCAAGCAG CC
ATGCAA−3′(配列番号:3) プライマーSMA20:5′−CCTGCTATGT CACTTCCCCT
TGGTTCTCTC−3′(配列番号:4) プライマーSK38:5′−ATAATCCACC TATCCCAGTA GG
AGAAAT−3′(配列番号:5) プライマーBW17:5′−TTTGGTCCTT GTCTTATGTC CA
GAATGC−3′(配列番号:6)
【0072】PCR混合物は、dTTPの代わりにdU
TPを有し、UNGを使用するためにマグネシウムレベ
ルを低くし、そして以下の通りであった。10X PC
R緩衝剤(5mM マグネシウム);SMA 7/20
およびSK38/BW17プライマー,各々0.8μM
dATP、dCTPおよびdGTP,各々0.2mM;
dUTP,0.4mM;Taq ポリメラーゼ,PCR混合
物100μL当たり8単位;ニシン精子DNA,PCR
混合物100μL当たり1μg;HIV標的,100コ
ピー/100μL(HIV−1ゲノムの単純完全コピー
を含有する8E5/LAVセルラインより入手した)。
TPを有し、UNGを使用するためにマグネシウムレベ
ルを低くし、そして以下の通りであった。10X PC
R緩衝剤(5mM マグネシウム);SMA 7/20
およびSK38/BW17プライマー,各々0.8μM
dATP、dCTPおよびdGTP,各々0.2mM;
dUTP,0.4mM;Taq ポリメラーゼ,PCR混合
物100μL当たり8単位;ニシン精子DNA,PCR
混合物100μL当たり1μg;HIV標的,100コ
ピー/100μL(HIV−1ゲノムの単純完全コピー
を含有する8E5/LAVセルラインより入手した)。
【0073】Taq 抗体(Taq ポリメラーゼに対してモル
比50:1)およびUNGを単独でそしてExo III との
種々の組合わせで、以下のように試料を調製した: (1)抗体もUNGもExo III もなし(プライマー−ダ
イマー陽性対照); (2)抗体のみ; (3)UNGのみ〔1単位/100μL PCR混合
物〕; (4)抗体およびUNG〔1単位/100μL PCR
混合物〕; (5)抗体およびUNG〔2単位/100μL PCR
混合物〕; (6)抗体およびExo III 〔2単位/100μL PC
R混合物〕; (7)抗体、UNGおよびExo III 〔それぞれ1単位お
よび2単位/100μL PCR混合物〕; (8)抗体、UNGおよびExo III 〔各々2単位/10
0μL PCR混合物〕。
比50:1)およびUNGを単独でそしてExo III との
種々の組合わせで、以下のように試料を調製した: (1)抗体もUNGもExo III もなし(プライマー−ダ
イマー陽性対照); (2)抗体のみ; (3)UNGのみ〔1単位/100μL PCR混合
物〕; (4)抗体およびUNG〔1単位/100μL PCR
混合物〕; (5)抗体およびUNG〔2単位/100μL PCR
混合物〕; (6)抗体およびExo III 〔2単位/100μL PC
R混合物〕; (7)抗体、UNGおよびExo III 〔それぞれ1単位お
よび2単位/100μL PCR混合物〕; (8)抗体、UNGおよびExo III 〔各々2単位/10
0μL PCR混合物〕。
【0074】Clinical DiagnosticsのPCRパウチおよ
び原型分析器を、この実験に使用した。すべての試料を
PCRの前に室温で4時間おいて、プライマー−ダイマ
ーを形成させた。UNGを使用するために4時間室温で
インキュベーション後にさらに予備増幅条件を必要と
し、それは以下の通りであった。(1)UNGプライマ
ー−ダイマー分解のため2分間50℃でインキュベーシ
ョン、および(2)UNG変性のため10分間95℃で
インキュベーション。これらの2種のモデル系用の標準
PCRサイクル・パラメーターを、これらの追加インキ
ュベーション直後に用いた(95℃で15秒間融解し、
そして68℃で35秒間アニーリングおよび伸長させ
た)。PCR直後にPCR生成物をパウチから採取し、
そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジウム
で染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid camer
a)でゲルの写真を撮った。PCR生成物およびプライマ
ー−ダイマー複合体について試料と試料を比較し、結果
を以下に示した。
び原型分析器を、この実験に使用した。すべての試料を
PCRの前に室温で4時間おいて、プライマー−ダイマ
ーを形成させた。UNGを使用するために4時間室温で
インキュベーション後にさらに予備増幅条件を必要と
し、それは以下の通りであった。(1)UNGプライマ
ー−ダイマー分解のため2分間50℃でインキュベーシ
ョン、および(2)UNG変性のため10分間95℃で
インキュベーション。これらの2種のモデル系用の標準
PCRサイクル・パラメーターを、これらの追加インキ
ュベーション直後に用いた(95℃で15秒間融解し、
そして68℃で35秒間アニーリングおよび伸長させ
た)。PCR直後にPCR生成物をパウチから採取し、
そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジウム
で染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid camer
a)でゲルの写真を撮った。PCR生成物およびプライマ
ー−ダイマー複合体について試料と試料を比較し、結果
を以下に示した。
【0075】
【表8】
【0076】ゲルの結果より、両プライマー系につい
て、抗体、Exo III およびUNGの不存在下では、検出
可能なPCR生成物のバンドが存在せず、かつ強いプラ
イマー−ダイマーのバンドが存在することがわかる(試
料#1)。SMA 7/20PCRプライマー系の結果
は、Taq 抗体単独およびUNGとの組合せ(試料#2、
#4および#5)については弱いPCR生成物のバンド
を示し、一方強いPCR生成物のバンドは、Taq 抗体、
UNGおよびExo III の組合せ(試料#7および#8)
について認められる。プライマー−ダイマーのバンド
は、試料#1、#3、#4および#5と比較してさらに
低減される。これらの結果は、3種の誘発手段(trigge
ring method)すべての組合せが、プライマー−ダイマー
の制御を充分に増強しかつPCR増幅効率を増大する、
JKCMV53/55 PCR系を用いた実施例3およ
び4で得られた結果と一致する。SK38/BW17
PCRプライマー系の結果は、3′相同性があまり広く
ないためにこの系でのプライマー−ダイマー形成があま
り過酷ではないことにより、先の結果とはわずかに異な
る。試料#1と比較したとき、Taq 抗体単独(試料#
2)およびUNG単独(試料#3)について良好な結果
が得られる。しかしながら、誘発における直接の増強
が、Taq 抗体+UNG(試料#4および#5)、Taq 抗
体+Exo III (試料#6)ならびに3種の誘発手段すべ
ての組合せ(試料#7)で認められる。この実験から、
Taq 抗体をエキソヌクレアーゼIII ともしくはウラシル
n−グリコシラーゼとまたは両方と組み合わせること
は、PCR誘発を増強し、従ってPCR増幅効率を増大
するという結論を下すことができる。
て、抗体、Exo III およびUNGの不存在下では、検出
可能なPCR生成物のバンドが存在せず、かつ強いプラ
イマー−ダイマーのバンドが存在することがわかる(試
料#1)。SMA 7/20PCRプライマー系の結果
は、Taq 抗体単独およびUNGとの組合せ(試料#2、
#4および#5)については弱いPCR生成物のバンド
を示し、一方強いPCR生成物のバンドは、Taq 抗体、
UNGおよびExo III の組合せ(試料#7および#8)
について認められる。プライマー−ダイマーのバンド
は、試料#1、#3、#4および#5と比較してさらに
低減される。これらの結果は、3種の誘発手段(trigge
ring method)すべての組合せが、プライマー−ダイマー
の制御を充分に増強しかつPCR増幅効率を増大する、
JKCMV53/55 PCR系を用いた実施例3およ
び4で得られた結果と一致する。SK38/BW17
PCRプライマー系の結果は、3′相同性があまり広く
ないためにこの系でのプライマー−ダイマー形成があま
り過酷ではないことにより、先の結果とはわずかに異な
る。試料#1と比較したとき、Taq 抗体単独(試料#
2)およびUNG単独(試料#3)について良好な結果
が得られる。しかしながら、誘発における直接の増強
が、Taq 抗体+UNG(試料#4および#5)、Taq 抗
体+Exo III (試料#6)ならびに3種の誘発手段すべ
ての組合せ(試料#7)で認められる。この実験から、
Taq 抗体をエキソヌクレアーゼIII ともしくはウラシル
n−グリコシラーゼとまたは両方と組み合わせること
は、PCR誘発を増強し、従ってPCR増幅効率を増大
するという結論を下すことができる。
【0077】実施例6 PCR生成物増幅のTaq 抗体誘発性を増強するエキソヌ
クレアーゼIII の濃度範囲を、この実験で求めた。プラ
イマー−ダイマー複合体を容易に形成する4つのヌクレ
オチドの3′重複領域を有する、JKCMV 53/5
5プライマー・セットを用いた。Clinical Diagnostics
のPCRパウチおよび原型分析器を、この実験に使用し
た。PCR混合物は、以下の試薬を含むものであった。
10× PCR緩衝剤(5mM マグネシウム);JK
CMV53/55プライマー,0.8μM;dATP、
dCTPおよびdGTP,各々0.2mM;dUTP,
0.4mM;Taq ポリメラーゼ,PCR混合物100μ
L当たり8単位;ニシン精子DNA,PCR混合物10
0μL当たり1μg;CMV培養標的,100,000
×最終希釈。
クレアーゼIII の濃度範囲を、この実験で求めた。プラ
イマー−ダイマー複合体を容易に形成する4つのヌクレ
オチドの3′重複領域を有する、JKCMV 53/5
5プライマー・セットを用いた。Clinical Diagnostics
のPCRパウチおよび原型分析器を、この実験に使用し
た。PCR混合物は、以下の試薬を含むものであった。
10× PCR緩衝剤(5mM マグネシウム);JK
CMV53/55プライマー,0.8μM;dATP、
dCTPおよびdGTP,各々0.2mM;dUTP,
0.4mM;Taq ポリメラーゼ,PCR混合物100μ
L当たり8単位;ニシン精子DNA,PCR混合物10
0μL当たり1μg;CMV培養標的,100,000
×最終希釈。
【0078】Taq 抗体(Taq ポリメラーゼに対してモル
比50:1)を、対照(試料1)を除くすべての試料に
添加した。エキソヌクレアーゼIII を、0.001単位
/μL(もしくは0.1単位/100μL PCR混合
物)〜0.2単位/μL(もしくは20単位/100μ
LPCR混合物)の示された濃度で試料に添加した。以
下の試料を試験した: (1)Taq 抗体もExo III もなし(プライマー−ダイマ
ー陽性対照); (2)Taq 抗体のみ; (3)Taq 抗体+Exo III 〔0.001単位/μLもし
くは0.1単位/100μL PCR混合物〕; (4)Taq 抗体+Exo III 〔0.0025単位/μLも
しくは0.25単位/100μL PCR混合物〕; (5)Taq 抗体+Exo III 〔0.005単位/μLもし
くは0.5単位/100μL PCR混合物〕; (6)Taq 抗体+Exo III 〔0.0075単位/μLも
しくは0.75単位/100μL PCR混合物〕; (7)Taq 抗体+Exo III 〔0.01単位/μLもしく
は1単位/100μLPCR混合物〕; (8)Taq 抗体+Exo III 〔0.025単位/μLもし
くは2.5単位/100μL PCR混合物〕; (9)Taq 抗体+Exo III 〔0.05単位/μLもしく
は5単位/100μLPCR混合物〕; (10)Taq 抗体+Exo III 〔0.1単位/μLもしく
は10単位/100μL PCR混合物〕; (11)Taq 抗体+Exo III 〔0.15単位/μLもし
くは15単位/100μL PCR混合物〕; (12)Taq 抗体+Exo III 〔0.2単位/μLもしく
は20単位/100μL PCR混合物〕;
比50:1)を、対照(試料1)を除くすべての試料に
添加した。エキソヌクレアーゼIII を、0.001単位
/μL(もしくは0.1単位/100μL PCR混合
物)〜0.2単位/μL(もしくは20単位/100μ
LPCR混合物)の示された濃度で試料に添加した。以
下の試料を試験した: (1)Taq 抗体もExo III もなし(プライマー−ダイマ
ー陽性対照); (2)Taq 抗体のみ; (3)Taq 抗体+Exo III 〔0.001単位/μLもし
くは0.1単位/100μL PCR混合物〕; (4)Taq 抗体+Exo III 〔0.0025単位/μLも
しくは0.25単位/100μL PCR混合物〕; (5)Taq 抗体+Exo III 〔0.005単位/μLもし
くは0.5単位/100μL PCR混合物〕; (6)Taq 抗体+Exo III 〔0.0075単位/μLも
しくは0.75単位/100μL PCR混合物〕; (7)Taq 抗体+Exo III 〔0.01単位/μLもしく
は1単位/100μLPCR混合物〕; (8)Taq 抗体+Exo III 〔0.025単位/μLもし
くは2.5単位/100μL PCR混合物〕; (9)Taq 抗体+Exo III 〔0.05単位/μLもしく
は5単位/100μLPCR混合物〕; (10)Taq 抗体+Exo III 〔0.1単位/μLもしく
は10単位/100μL PCR混合物〕; (11)Taq 抗体+Exo III 〔0.15単位/μLもし
くは15単位/100μL PCR混合物〕; (12)Taq 抗体+Exo III 〔0.2単位/μLもしく
は20単位/100μL PCR混合物〕;
【0079】すべての試料をPCR前に室温で2時間イ
ンキュベートした。標準PCRパラメーターを使用する
前に、追加のインキュベーションは全く行わなかった。
Taq抗体およびエキソヌクレアーゼIII の両方を加熱変
性するために、同様にPCR混合物中の二本鎖DNAを
分離するために、95℃で180秒間試料の予備加熱を
行った。PCRを40サイクル行った(95℃で15秒
間融解し、そして68℃で35秒間アニーリングおよび
伸長させた)。次いでPCR生成物をPCRパウチから
採取し、そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エ
チジウムで染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaro
id camera)でゲルの写真を撮った。PCR生成物および
プライマー−ダイマー複合体について試料と試料を比較
し、結果を以下に示した。
ンキュベートした。標準PCRパラメーターを使用する
前に、追加のインキュベーションは全く行わなかった。
Taq抗体およびエキソヌクレアーゼIII の両方を加熱変
性するために、同様にPCR混合物中の二本鎖DNAを
分離するために、95℃で180秒間試料の予備加熱を
行った。PCRを40サイクル行った(95℃で15秒
間融解し、そして68℃で35秒間アニーリングおよび
伸長させた)。次いでPCR生成物をPCRパウチから
採取し、そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エ
チジウムで染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaro
id camera)でゲルの写真を撮った。PCR生成物および
プライマー−ダイマー複合体について試料と試料を比較
し、結果を以下に示した。
【0080】
【表9】
【0081】これらのデータから、0.0025単位/
μL〜0.05単位/μL(0.25単位〜5単位/1
00μL PCR混合物)の範囲のエキソヌクレアーゼ
IIIが効果的にTaq 抗体誘発性を増強することが決定
し、エキソヌクレアーゼIII の濃度が0.0075単位
〜0.025単位/μL(0.75単位〜2.5単位/
100μL PCR混合物)のとき最良の結果が得られ
た。
μL〜0.05単位/μL(0.25単位〜5単位/1
00μL PCR混合物)の範囲のエキソヌクレアーゼ
IIIが効果的にTaq 抗体誘発性を増強することが決定
し、エキソヌクレアーゼIII の濃度が0.0075単位
〜0.025単位/μL(0.75単位〜2.5単位/
100μL PCR混合物)のとき最良の結果が得られ
た。
【0082】実施例7 Exo III の存在下または不存在下でTaq 抗体誘発性を増
強するUNGの濃度範囲を、この実験で求めた。プライ
マー−ダイマー複合体を容易に形成する4つのヌクレオ
チドの3′重複領域を有する、JKCMV 53/55
プライマー・セットを用いた。Clinical Diagnosticsの
PCRパウチおよび原型分析器を、この実験に使用し
た。PCR混合物は、以下の試薬を含むものであった。
10X PCR緩衝剤(5mM マグネシウム);JK
CMV53/55プライマー,0.8μM;dATP、
dCTPおよびdGTP,各々0.2mM;dUTP,
0.4mM;Taq ポリメラーゼ,PCR混合物100μ
L当たり8単位;ニシン精子DNA,PCR混合物10
0μL当たり1μg;CMV培養標的,100,000
×最終希釈。
強するUNGの濃度範囲を、この実験で求めた。プライ
マー−ダイマー複合体を容易に形成する4つのヌクレオ
チドの3′重複領域を有する、JKCMV 53/55
プライマー・セットを用いた。Clinical Diagnosticsの
PCRパウチおよび原型分析器を、この実験に使用し
た。PCR混合物は、以下の試薬を含むものであった。
10X PCR緩衝剤(5mM マグネシウム);JK
CMV53/55プライマー,0.8μM;dATP、
dCTPおよびdGTP,各々0.2mM;dUTP,
0.4mM;Taq ポリメラーゼ,PCR混合物100μ
L当たり8単位;ニシン精子DNA,PCR混合物10
0μL当たり1μg;CMV培養標的,100,000
×最終希釈。
【0083】Taq 抗体(Taq ポリメラーゼに対してモル
比50:1)を、対照(試料1)を除くすべての試料に
添加した。UNGを、0.0001単位/μL(もしく
は0.01単位/100μL PCR混合物)の濃度で
試料に添加した。Exo III ,0.02単位/μLもしく
は2単位/100μL PCR混合物の存在下(+)ま
たは不存在下(−)の両方について、以下の試料を試験
した。 (1)Taq 抗体もUNGもなし(プライマー−ダイマー
陽性対照); (2)Taq 抗体のみ; (3)Taq 抗体+UNG〔0.0001単位/μLもし
くは0.01単位/100μL PCR混合物〕; (4)Taq 抗体+UNG〔0.0005単位/μLもし
くは0.05単位/100μL PCR混合物〕; (5)Taq 抗体+UNG〔0.001単位/μLもしく
は0.1単位/100μL PCR混合物〕; (6)Taq 抗体+UNG〔0.005単位/μLもしく
は0.5単位/100μL PCR混合物〕; (7)Taq 抗体+UNG〔0.01単位/μLもしくは
1単位/100μLPCR混合物〕; (8)Taq 抗体+UNG〔0.02単位/μLもしくは
2単位/100μLPCR混合物〕;
比50:1)を、対照(試料1)を除くすべての試料に
添加した。UNGを、0.0001単位/μL(もしく
は0.01単位/100μL PCR混合物)の濃度で
試料に添加した。Exo III ,0.02単位/μLもしく
は2単位/100μL PCR混合物の存在下(+)ま
たは不存在下(−)の両方について、以下の試料を試験
した。 (1)Taq 抗体もUNGもなし(プライマー−ダイマー
陽性対照); (2)Taq 抗体のみ; (3)Taq 抗体+UNG〔0.0001単位/μLもし
くは0.01単位/100μL PCR混合物〕; (4)Taq 抗体+UNG〔0.0005単位/μLもし
くは0.05単位/100μL PCR混合物〕; (5)Taq 抗体+UNG〔0.001単位/μLもしく
は0.1単位/100μL PCR混合物〕; (6)Taq 抗体+UNG〔0.005単位/μLもしく
は0.5単位/100μL PCR混合物〕; (7)Taq 抗体+UNG〔0.01単位/μLもしくは
1単位/100μLPCR混合物〕; (8)Taq 抗体+UNG〔0.02単位/μLもしくは
2単位/100μLPCR混合物〕;
【0084】すべての試料をPCR前に室温で2時間イ
ンキュベートした。UNG(必要とされるとき)、Taq
抗体およびエキソヌクレアーゼIII を加熱変性するため
に、同様にPCR混合物中の二本鎖DNAを分離するた
めに、95℃で10分間試料の予備加熱を行った。PC
Rを40サイクル行った(95℃で15秒間融解し、そ
して68℃で35秒間アニーリングおよび伸長させ
た)。次いでPCR生成物をPCRパウチから採取し、
そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジウム
で染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid camer
a)でゲルの写真を撮った。PCR生成物およびプライマ
ー−ダイマー複合体について試料と試料を比較し、結果
を以下に示した。
ンキュベートした。UNG(必要とされるとき)、Taq
抗体およびエキソヌクレアーゼIII を加熱変性するため
に、同様にPCR混合物中の二本鎖DNAを分離するた
めに、95℃で10分間試料の予備加熱を行った。PC
Rを40サイクル行った(95℃で15秒間融解し、そ
して68℃で35秒間アニーリングおよび伸長させ
た)。次いでPCR生成物をPCRパウチから採取し、
そして2.5%アガロースゲルに流して臭化エチジウム
で染色した。次いでポラロイドカメラ(Polaroid camer
a)でゲルの写真を撮った。PCR生成物およびプライマ
ー−ダイマー複合体について試料と試料を比較し、結果
を以下に示した。
【0085】
【表10】
【0086】これらのデータから、Taq 抗体を併用して
プライマー−ダイマー形成を制御するのに有効であるU
NGの範囲は、エキソヌクレアーゼIII が試料に含まれ
ているかどうかに依存することが認められる。Exo III
を含まない試料について、0.005〜0.02単位/
μL(0.5〜2単位/100μL PCR混合物)間
の濃度で、誘発性増強を示した。Exo III を含む試料に
ついて、試験された第1濃度(0.0001単位/μL
もしくは0.01単位/100μL)で、直接の陽性効
果が認められた。この陽性効果は、添加されたUNGの
0.02単位/μLもしくは2単位/100μL PC
R混合物までのすべての濃度について具体的に示され
る。保存試料が比較的低い濃度(1単位/μL)であり
かつそのコストが高いため、より高濃度のUNGについ
ては試験しなかった。これは平均ではないが、しかしな
がらより高濃度のUNGについては実施されないだろ
う。
プライマー−ダイマー形成を制御するのに有効であるU
NGの範囲は、エキソヌクレアーゼIII が試料に含まれ
ているかどうかに依存することが認められる。Exo III
を含まない試料について、0.005〜0.02単位/
μL(0.5〜2単位/100μL PCR混合物)間
の濃度で、誘発性増強を示した。Exo III を含む試料に
ついて、試験された第1濃度(0.0001単位/μL
もしくは0.01単位/100μL)で、直接の陽性効
果が認められた。この陽性効果は、添加されたUNGの
0.02単位/μLもしくは2単位/100μL PC
R混合物までのすべての濃度について具体的に示され
る。保存試料が比較的低い濃度(1単位/μL)であり
かつそのコストが高いため、より高濃度のUNGについ
ては試験しなかった。これは平均ではないが、しかしな
がらより高濃度のUNGについては実施されないだろ
う。
【0087】
配列番号:1 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) 配列 CATTCCCACT GACTTTCTGA CGCACGT 27
【0088】配列番号:2 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) 配列 TGAGGTCGTG GAACTTGATG GCGT 24
【0089】配列番号:3 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) 配列 AGTGGGGGGA CATCAAGCAG CCATGCAA 28
【0090】配列番号:4 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) 配列 CCTGCTATGT CACTTCCCCT TGGTTCTCTC 30
【0091】配列番号:5 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) 配列 ATAATCCACC TATCCCAGTA GGAGAAAT 28
【0092】配列番号:6 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA(ゲノム) 配列 TTTGGTCCTT GTCTTATGTC CAGAATGC 28
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 16/40 8517−4H C07K 16/40 C12P 21/08 C12P 21/08 C12Q 1/34 6807−4B C12Q 1/34 1/44 6807−4B 1/44 1/48 6807−4B 1/48 Z //(C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 デビッド ロバート パターソン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14607, ロチェスター,ザイヤー ストリート 33
Claims (58)
- 【請求項1】 (a)標的核酸を含むと思われる試料
に、(1)前記標的核酸の領域に対してこれにハイブリ
ダイズするに十分な相補性を示す少なくとも2種のオリ
ゴヌクレオチドプライマー、(2)少なくとも4種のヌ
クレオシドトリホスフェート、(3)耐熱性重合剤、
(4)前記重合剤に特異的な少なくとも1種の抗体、並
びにエキソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少なくと
も一方、を接触させて反応混合物を形成させる工程と、 (b)前記反応混合物を加熱して前記抗体、エキソヌク
レアーゼ及び/又はグリコシラーゼを変性させる工程
と、 (c)プライマー伸長生成物を形成させる工程とを含
む、標的核酸を増幅するための方法。 - 【請求項2】 前記標的核酸がDNA又はRNAであ
る、請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 前記ヌクレオシドトリホスフェートがデ
オキシリボヌクレオシドトリホスフェートである、請求
項1に記載の方法。 - 【請求項4】 前記デオキシリボヌクレオシドトリホス
フェートがdATP、dGTP、dCTP及びdTTP
である、請求項3に記載の方法。 - 【請求項5】 前記デオキシリボヌクレオシドトリホス
フェートがdATP、dGTP、dCTP及びdUTP
である、請求項3に記載の方法。 - 【請求項6】 前記重合剤がDNAポリメラーゼであ
る、請求項1に記載の方法。 - 【請求項7】 前記DNAポリメラーゼが、サーマス・
アクアティクス(thermus aquaticus )(Taq)ポリ
メラーゼ、サーマス・サーモフィルス(thermus thermo
philus)ポリメラーゼ及びサーモコッカス・リトラリス
(thermococcus litoralis)ポリメラーゼから成る群よ
り選ばれた、請求項6に記載の方法。 - 【請求項8】 前記抗体がモノクローナル抗体又はポリ
クローナル抗体である、請求項1に記載の方法。 - 【請求項9】 前記エキソヌクレアーゼが、エキソヌク
レアーゼI、エキソヌクレアーゼIII、λエキソヌク
レアーゼ、T7エキソヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼ
II、ポリヌクレオチドホスホリラーゼ及びBAL31
ヌクレアーゼから成る群より選ばれた、請求項1に記載
の方法。 - 【請求項10】 前記エキソヌクレアーゼがエキソヌク
レアーゼIIIである、請求項1に記載の方法。 - 【請求項11】 前記グリコシラーゼがウラシル−N−
グリコシラーゼ(UNG)である、請求項1に記載の方
法。 - 【請求項12】 前記加熱の温度が85℃〜95℃であ
る、請求項1に記載の方法。 - 【請求項13】 前記耐熱性重合剤がTaqポリメラー
ゼであり、前記抗体がTaqポリメラーゼに対するモノ
クローナル抗体であり、前記エキソヌクレアーゼがエキ
ソヌクレアーゼIIIであり、そして前記グリコシラー
ゼがウラシル−N−グリコシラーゼである、請求項1に
記載の方法。 - 【請求項14】 前記モノクローナル抗体が、ハイブリ
ドーマ(ATCC寄託番号HB11807)より生産さ
れたTP4−9.2及びハイブリドーマ(ATCC寄託
番号HB11127)より生産されたTP1−12.2
の少なくとも一方である、請求項8に記載の方法。 - 【請求項15】 プライマー伸長生成物を検出する工程
をさらに含む、請求項1に記載の方法。 - 【請求項16】 前記検出を、蛍光性化合物が二本鎖D
NAに結合した際に誘発される蛍光変化を測定する方法
で実施する、請求項15に記載の方法。 - 【請求項17】 PCR法において非特異的核酸の形成
を減少させ且つ標的核酸の増幅効率を高める方法であっ
て、 (a)標的核酸を含む試料を、耐熱性重合剤、前記重合
剤に特異的な少なくとも1種の抗体、並びにエキソヌク
レアーゼ及びグリコシラーゼの少なくとも一方を含むP
CR用試薬と接触させる工程と、 (b)前記試料を加熱して前記抗体、エキソヌクレアー
ゼ及びグリコシラーゼを変性させる工程と、 (c)前記標的核酸を増幅する工程とを含む方法。 - 【請求項18】 前記標的核酸がDNA又はRNAであ
る、請求項17に記載の方法。 - 【請求項19】 前記ヌクレオシドトリホスフェートが
デオキシリボヌクレオシドトリホスフェートである、請
求項17に記載の方法。 - 【請求項20】 前記デオキシリボヌクレオシドトリホ
スフェートがdATP、dGTP、dCTP及びdTT
Pである、請求項19に記載の方法。 - 【請求項21】 前記デオキシリボヌクレオシドトリホ
スフェートがdATP、dGTP、dCTP及びdUT
Pである、請求項19に記載の方法。 - 【請求項22】 前記重合剤がDNAポリメラーゼであ
る、請求項17に記載の方法。 - 【請求項23】 前記DNAポリメラーゼが、サーマス
・アクアティクス(thermus aquaticus )(Taq)ポ
リメラーゼ、サーマス・サーモフィルス(thermus ther
mophilus)ポリメラーゼ及びサーモコッカス・リトラリ
ス(thermococcus litoralis)ポリメラーゼから成る群
より選ばれた、請求項22に記載の方法。 - 【請求項24】 前記抗体がモノクローナル抗体又はポ
リクローナル抗体である、請求項17に記載の方法。 - 【請求項25】 前記エキソヌクレアーゼが、エキソヌ
クレアーゼI、エキソヌクレアーゼIII及びλエキソ
ヌクレアーゼから成る群より選ばれた、請求項17に記
載の方法。 - 【請求項26】 前記エキソヌクレアーゼがエキソヌク
レアーゼIIIである、請求項17に記載の方法。 - 【請求項27】 前記グリコシラーゼがウラシル−N−
グリコシラーゼ(UNG)である、請求項17に記載の
方法。 - 【請求項28】 前記加熱の温度が85℃〜95℃であ
る、請求項17に記載の方法。 - 【請求項29】 前記耐熱性重合剤がTaqポリメラー
ゼであり、前記抗体がTaqポリメラーゼに対するモノ
クローナル抗体であり、前記エキソヌクレアーゼがエキ
ソヌクレアーゼIIIであり、そして前記グリコシラー
ゼがウラシル−N−グリコシラーゼである、請求項17
に記載の方法。 - 【請求項30】 前記モノクローナル抗体が、ハイブリ
ドーマ(ATCC寄託番号HB11807)より生産さ
れたTP4−9.2及びハイブリドーマ(ATCC寄託
番号HB11127)より生産されたTP1−12.2
の少なくとも一方である、請求項24に記載の方法。 - 【請求項31】 核酸を増幅するためのキットであっ
て、同じ容器又は別個の容器に、耐熱性重合剤と、前記
重合剤に特異的な抗体と、エキソヌクレアーゼとを含
む、核酸を増幅するためのキット。 - 【請求項32】 同じ容器又は別個の容器に、前記重合
剤に特異的な第二の抗体をさらに含む、請求項31に記
載のキット。 - 【請求項33】 同じ容器又は別個の容器に、前記重合
剤に特異的な第二の抗体をさらに含む、請求項31又は
32に記載のキット。 - 【請求項34】 標的核酸を増幅するためのキットであ
って、同じ容器又は別個の容器に、耐熱性重合剤と、前
記重合剤に特異的な抗体と、グリコシラーゼとを含む、
核酸を増幅するためのキット。 - 【請求項35】 前記重合剤が、サーマス・アクアティ
クス(thermus aquaticus )(Taq)ポリメラーゼ、
サーマス・サーモフィルス(thermus thermophilus)ポ
リメラーゼ及びサーモコッカス・リトラリス(thermoco
ccus litoralis)ポリメラーゼから成る群より選ばれ
た、請求項31、32又は34に記載のキット。 - 【請求項36】 前記重合剤がサーマス・アクアティク
ス(thermus aquaticus )(Taq)ポリメラーゼであ
る、請求項31、32又は34に記載のキット。 - 【請求項37】 前記エキソヌクレアーゼが、エキソヌ
クレアーゼI、エキソヌクレアーゼIII、エキソヌク
レアーゼ、T7エキソヌクレアーゼ、リボヌクレアーゼ
II、ポリヌクレオチドホスホリラーゼ及びBAL31
ヌクレアーゼから成る群より選ばれた、請求項31又は
32に記載のキット。 - 【請求項38】 前記エキソヌクレアーゼがエキソヌク
レアーゼIIIである、請求項31又は32に記載のキ
ット。 - 【請求項39】 前記グリコシラーゼがウラシル−N−
グリコシラーゼである、請求項31又は32に記載のキ
ット。 - 【請求項40】 同じ容器又は別個の容器に、特定のP
CR重合剤に特異的な抗体と、エキソヌクレアーゼとを
含む、核酸を増幅するためのキット。 - 【請求項41】 同じ容器又は別個の容器に、特定のP
CR重合剤に特異的な抗体と、グリコシラーゼとを含
む、核酸を増幅するためのキット。 - 【請求項42】 前記グリコシラーゼがウラシル−N−
グリコシラーゼである、請求項41に記載のキット。 - 【請求項43】 前記エキソヌクレアーゼが、エキソヌ
クレアーゼI、エキソヌクレアーゼIII及びλエキソ
ヌクレアーゼから成る群より選ばれた、請求項40に記
載のキット。 - 【請求項44】 前記エキソヌクレアーゼがエキソヌク
レアーゼIIIである、請求項43に記載のキット。 - 【請求項45】 同じ容器又は別個の容器にグリコシラ
ーゼをさらに含む、請求項40又は41に記載のキッ
ト。 - 【請求項46】 同じ容器又は別個の容器に前記重合剤
に特異的な第二の抗体を含む、請求項40又は41に記
載のキット。 - 【請求項47】 同じ容器又は別個の容器に前記重合剤
に特異的な第二の抗体をさらに含む、請求項45に記載
のキット。 - 【請求項48】 重合剤を使用するPCR用組成物であ
って、前記重合剤に特異的な少なくとも1種の抗体並び
にエキソヌクレアーゼ及びグリコシラーゼの少なくとも
一方を含むPCR用組成物。 - 【請求項49】 少なくとも2種のオリゴヌクレオチド
プライマーをさらに含む、請求項48に記載の組成物。 - 【請求項50】 少なくとも4種のヌクレオシドトリホ
スフェートをさらに含む、請求項48に記載の組成物。 - 【請求項51】 耐熱性である前記重合剤をさらに含
む、請求項48に記載の組成物。 - 【請求項52】 前記重合剤がDNAポリメラーゼであ
る、請求項51に記載の組成物。 - 【請求項53】 前記DNAポリメラーゼが、サーマス
・アクアティクス(thermus aquaticus )(Taq)ポ
リメラーゼ、サーマス・サーモフィルス(thermus ther
mophilus)ポリメラーゼ及びサーモコッカス・リトラリ
ス(thermococcus litoralis)ポリメラーゼから成る群
より選ばれた、請求項52に記載の組成物。 - 【請求項54】 前記抗体がモノクローナル抗体又はポ
リクローナル抗体である、請求項48に記載の組成物。 - 【請求項55】 前記エキソヌクレアーゼが、エキソヌ
クレアーゼI、エキソヌクレアーゼIII及びλエキソ
ヌクレアーゼから成る群より選ばれた、請求項48に記
載の組成物。 - 【請求項56】 前記エキソヌクレアーゼがエキソヌク
レアーゼIIIである、請求項55に記載の組成物。 - 【請求項57】 前記グリコシラーゼがウラシル−N−
グリコシラーゼである、請求項48に記載の組成物。 - 【請求項58】 前記モノクローナル抗体が、ハイブリ
ドーマ(ATCC寄託番号HB11807)より生産さ
れたTP4−9.2及びハイブリドーマ(ATCC寄託
番号HB11127)より生産されたTP1−12.2
の少なくとも一方である、請求項54に記載の組成物。
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