JP5546109B2 - 核酸の塩基配列の識別方法 - Google Patents

核酸の塩基配列の識別方法 Download PDF

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Description

本発明は、核酸の塩基配列の識別方法に関する。より詳細には、本発明は、核酸増幅法を利用して、検体中のDNA中に含まれる特定の配列の検出、遺伝子の多型性の検出、及び1塩基多型(SNPs)の分析などを行なう方法に関する。
ゲノム解析研究によりもたらされた成果により、遺伝子多型などのゲノム情報を医療分野に応用しようとする動きが活発になっている。
例えば1塩基多型(SNPs)は、1000塩基に一つあるといわれており、これらのSNPsが、各個体差、個人の特性や先天的な体質の違いを生じる原因の一つであると考えられている。そのうえ、これまで環境因子の作用する割合が比較的高いと考えられていた疾患(糖尿病や高血圧症等)にも危険因子として要因遺伝子が関与し、その多くは1塩基多型で既定されていることが明らかになりつつある。それ故、SNPs解析は、個人の体質に合わせた投薬や治療(テーラーメード医療)に繋がっていくと考えられ、非常に注目を浴びている。
一方、HCV、インフルエンザ・ウイルス、ヘリコバクター・ピロリなどの細菌やウイルスのサブタイプも一種の多型と考えられているが、各種薬剤の治療効果はこれらのサブタイプによって異なる。したがって、こうしたウイルス等の多型を調べることも、治療方法の選択において重要な情報を与える。
核酸の塩基配列を識別する方法としては、検出すべき配列に相補的な配列を有するように設計したプライマーを用いてDNAポリメラーゼを利用した核酸増幅反応を行なう方法が知られている。
核酸の増幅方法としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)が広く知られている。PCR法では、目的とする標的核酸配列を増幅させるために、鋳型である二本鎖DNAを一本鎖DNAに変性する工程(変性工程)、一本鎖DNAにプライマーをアニーリングさせる工程(アニーリング工程)、及びプライマーを起点として相補鎖を伸長する工程(伸長工程)の3つの工程から構成される。通常のPCR法においては、サーマルサイクラーを使用して、変性工程、アニーリング工程、伸長工程はそれぞれ異なる温度で行われている。しかし、3種類の異なる温度で核酸増幅反応を行うためには精密な温度制御を行なう必要があり、小型の装置で簡便に検査を行なうことが難しい。また、サイクル数に比例して時間のロスも増大していくという問題があった。
そこで、等温状態で実施することが可能な核酸増幅方法が開発されている。例えば、RCA(Rolling Circle Amplification:Proc.Natl.Acad.Sci,vol.92,4641-4645(1995))、 SDA法(Strand Displacement Amplification; 特開平5−130870号)ICAN(Isothermal and Chimeric primer-initiated Amplification of Nucleic acids)、LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification of DNA;Bio Industry,第18巻、2号(2001))、NASBA(Nucleic acid Sequence-based Amplification method;Nature,350,91〜(1991))、TMA(Transcription mediated amplification method;J.Clin Microbiol.第31巻、3270〜(1993))等が挙げられる。
しかし、これらの方法ではエクソヌクレアーゼ、RNAseH、または、逆転写酵素などをポリメラーゼとともに用いる必要があったり、特殊なプライマーを必要としたりと、コストがかかるとともに、プライマー設計が非常に困難であるという問題があった。
特開2002−233379号公報には、鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ存在下、少なくとも1組のオリゴヌクレオチドプライマーにより目的とする領域のDNAを等温における反応によって増幅する方法が記載されている。しかしながら、特開2002−233379号公報に記載の方法では比較的長い反応時間が必要であるなどの問題がある。
さらに、核酸増幅反応を利用して核酸の塩基配列を識別する場合の共通の問題として、プライマーが標的配列と完全に相補的でない場合においてもしばしば増幅反応(非特異増幅)が起こることが挙げられる。例えば1塩基多型の識別の場合は、識別対象の核酸と非識別対象の核酸の相違は1塩基のみであることから顕著となる。非特異増幅が起きるか否かは機器や周囲の環境等の微妙な条件によっても左右されるため、非特異増幅を抑える事は困難である。
Proc.Natl.Acad.Sci,vol.92,4641-4645(1995) Bio Industry,第18巻、2号(2001) Nature,350,91〜(1991) J.Clin Microbiol.第31巻、3270〜(1993) 特開平5−130870号公報 特開2002−233379号公報
本発明は、等温状態で特異的に核酸配列を増幅する方法を利用して、精度良く核酸配列を識別する方法を提供することを解決すべき課題とした。さらには、これをより簡単なプライマー設計で実現することを解決すべき課題とした。
本発明者らは、第一の核酸と実質的に相補的な少なくとも一種類のオリゴヌクレオチド(以下、プライマー)と、該第一の核酸と第二の核酸の識別すべき塩基配列部位に対してハイブリダイズし、かつ、第一の核酸よりも第二の核酸に対してより相補的であり、さらに、ポリメラーゼによる伸長反応の起点とならないように設計された少なくとも一種類のオリゴ核酸(以下、マスクオリゴ)を使用し、さらに、該プライマーの一部と該マスクオリゴの一部が該第一の核酸及び該第二の核酸の同一領域とハイブリダイズするように設計することで、等温増幅法を利用して簡便かつ迅速に2種類の核酸の塩基配列の相違を精度よく識別できることを見出した。
さらに、本発明者らは、増幅反応を、デオキシヌクレオチド3リン酸、鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ、2価の陽イオン、界面活性剤、オリゴヌクレオチドプライマー、及び鋳型となる核酸断片を含む反応溶液中で行なうことで、従来の等温増幅法で用いられていたような複雑な構造をしていないオリゴヌクレオチドプライマー(例えば、ICAN法で用いられるようなキメラ構造やLAMP法で用いられるようなループ構造をとらせるような構造を有する必要がない。)によって、等温状態で特異的に核酸配列を増幅することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、実質的に等温で行なわれる核酸増幅法によって第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の相違を識別する方法であって、(1)第一の核酸と実質的に相補的な少なくとも一種類のオリゴヌクレオチド(以下、プライマー)と、(2)該第一の核酸と第二の核酸の識別すべき塩基配列部位に対してハイブリダイズし、かつ、第一の核酸よりも第二の核酸に対してより相補的であり、さらに、ポリメラーゼによる伸長反応の起点とならないように設計された少なくとも一種類のオリゴ核酸(以下、マスクオリゴ)を使用し、該プライマーの一部と該マスクオリゴの一部が該第一の核酸及び該第二の核酸の同一領域とハイブリダイズすることを特徴とする、核酸の塩基配列の相違を識別する方法が提供される。
好ましくは、プライマーとマスクオリゴの両者がハイブリダイズする第一の核酸及び第二の核酸上の領域が、プライマーの3'末端を含んだ領域とハイブリダイズする。
好ましくは、プライマーとマスクオリゴの両者がハイブリダイズする第一の核酸及び第二の核酸上の領域が、マスクオリゴの5'末端を含んだ領域とハイブリダイズする。
好ましくは、プライマーは第二の核酸よりも、第一の核酸に対してより相補的である。
好ましくは、プライマーは、3'末端の連続した領域でのみ第一の核酸もしくは第二の核酸とハイブリダイズするように設計される。
好ましくは、第一の核酸と第二の核酸が一塩基多型の関係にある。
好ましくは、お互いがDNA二本鎖の異なる鎖と相補的であり、かつ、DNA鎖上の自身と相同の配列の3'末端側に存在する領域にもう一方のオリゴヌクレオチドプライマーが相補的となるように設計された、少なくとも二種類のプライマーを使用する。
好ましくは、少なくとも1種のデオキシヌクレオチド3リン酸、少なくとも1種の鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ、及び、鋳型となる核酸断片を含む反応溶液をインキュベートし、前記プライマーの3’末端を起点とするポリメラーゼ反応を行うことで該核酸断片を増幅することによって第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の相違を識別する。
好ましくは、増幅速度の差を利用して、第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の相違を識別する。
好ましくは、反応溶液は、少なくとも0.01%以上の界面活性剤をさらに含む。
より好ましくは、反応溶液は、少なくとも0.05%以上の界面活性剤をさらに含む。
好ましくは、界面活性剤は非イオン性界面活性剤である。
好ましくは、非イオン性界面活性剤は、HLB価が12以上である。
より好ましくは、非イオン性界面活性剤は、HLB価が14以上である。
好ましくは、非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系、またはポリオキシエチレンアルキルエーテル系の界面活性剤である。
より好ましくは、非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステルである。
さらに好ましくは、非イオン性界面活性剤は以下の式で表される。
Figure 0005546109
(式中、x + y + z + w = 20 であり、R:炭素数が12〜18のアルキル基であることを示す。)
好ましくは、非イオン性界面活性剤は、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレートまたはポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレートの何れかである。
好ましくは、反応溶液は、2価の陽イオンをさらに含む。
好ましくは、反応溶液は、融解温度調整剤をさらに含む。
好ましくは、少なくとも1種の鎖置換能を有するポリメラーゼは、バチルス ステアロサーモフィラス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bst.DNAポリメラーゼ、及びバチルスカルドテナックス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bca DNAポリメラーゼ 、サーモコッカス リトラリス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Vent.DNAポリメラーゼからなる群より選択されるポリメラーゼである。
好ましくは、反応応溶液を実質的に等温でインキュベートする。
好ましくは、反応溶液を50℃以上100℃以下の実質的に等温でインキュベートする。
好ましくは、反応溶液を等温でインキュベートする時間は60分以内である。
本発明によれば、核酸増幅方法を利用して簡便かつ迅速に、精度よく2種類の核酸の塩基配列の相違を識別することができる。より詳細には、マスクオリゴの存在により、プライマーの非特異増幅を抑制し、増幅反応を利用した核酸の塩基配列決定をより高精度に行なえるようになる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明による実質的に等温で行なわれる核酸増幅法によって第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の相違を識別する方法であって、(1)第一の核酸と実質的に相補的な少なくとも一種類のオリゴヌクレオチド(以下、プライマー)と、(2)該第一の核酸と第二の核酸の識別すべき塩基配列部位に対してハイブリダイズし、かつ、第一の核酸よりも第二の核酸に対してより相補的であり、さらに、ポリメラーゼによる伸長反応の起点とならないように設計された少なくとも一種類のオリゴ核酸(以下、マスクオリゴ)を使用し、該プライマーの一部と該マスクオリゴの一部が該第一の核酸及び該第二の核酸の同一領域とハイブリダイズすることを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、(1)第一の核酸と実質的に相補的であり、第二の核酸とは相補的ではない少なくとも一種類のオリゴヌクレオチド(以下、プライマー)と、(2)該第一の核酸と第二の核酸の識別すべき塩基配列部位に対してハイブリダイズし、かつ、第一の核酸よりも第二の核酸に対してより相補的であり、さらに、ポリメラーゼによる伸長反応の起点とならないように設計された少なくとも一種類のオリゴ核酸(以下、マスクオリゴ)を使用し、該プライマーの一部と該マスクオリゴの一部は該第一の核酸及び該第二の核酸の同一領域とハイブリダイズするように設計され、核酸増幅反応が少なくとも1種のデオキシヌクレオチド3リン酸、少なくとも1種の鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ、及び、鋳型となる核酸断片を含む反応溶液をインキュベートすることによって行なわれることで、第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の相違を識別することができる。なお、第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の相違は、増幅速度の差によって識別することができる。
以下、本発明で用いる成分について説明する。
(1)デオキシヌクレオチド3リン酸
伸長反応の基質として、デオキシヌクレオチド3リン酸を用いる。具体的には、dATP、dCTP、dGTP、dTTPの混合物を使用することが好ましい。デオキシヌクレオチド3リン酸としては、dNTPのアナログ(例えば、7−デアザ−dGTP等)が含まれていてもよい。
また、デオキシヌクレオチド3リン酸(dATP、dCTP、dGTP、dTTP混合物)は、最終濃度で、それぞれ0.1mM〜3.0mM、好ましくは0.75mM〜3.0mM、さらに好ましくは1.0mMから2.0mM、特に好ましくは1.0mMから1.5mMの範囲である。
(2)鎖置換能を有するポリメラーゼ
本発明においては、鎖置換能を有するポリメラーゼを用いる。本明細書において「鎖置換能」とは、鋳型となる核酸配列に従ってDNA複製を行う際、DNA鎖を置き換えながら進行し、鋳型鎖にアニーリングしている相補鎖を遊離させる、即ち鎖置換(strand displacement)することができる活性のことをいう。鎖置換能を有するポリメラーゼの具体例としては、バチルス ステアロサーモフィラス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bst.DNAポリメラーゼ、及びバチルスカルドテナックス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bca DNAポリメラーゼ 、サーモコッカス リトラリス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Vent.DNAポリメラーゼなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。鎖置換能を有するポリメラーゼは、天然由来のものでもよいし、遺伝子工学的に製造した組み換え蛋白質でもよい。
(3)2価の陽イオン
本発明では、使用する酵素の金属要求性等に応じて、2価の陽イオンを用いることができる。2価の陽イオンとしては、マグネシウム塩やその他の金属塩を使用することができ、例えば、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、硫酸マグネシウムなどを使用できる。2価の陽イオンの濃度は最終濃度で、好ましくは1mM〜20mMであり、さらに好ましくは2mM〜10mMの範囲である。
(4)界面活性剤
本発明では、反応溶液中に界面活性剤を添加する。界面活性剤を使用することにより、非特異的な核酸の増幅を防止するという本発明の有利な効果が達成される。本発明で使用できる界面活性剤の種類は、特には限定されないが、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸エステル塩(SDS)、スルホコハク酸オクチルエステル塩、ステアリン酸石けんなどの陰イオン(アニオン)性界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル(Tween等)、POEアルキルエーテル(Brij等)、POEアルキルフェニルエーテル(Triton等)、ノニルフェノール、ラウリルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、POEアルキルアミン、POE脂肪酸ビスフェニルエーテルなどの非イオン(ノニオン)性界面活性剤、セチルピリジニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドのような陽イオン(カチオン)性界面活性剤、そして、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルカルボキシベタインのような双性(両性)界面活性剤などを使用できる。界面活性剤の使用量は本発明の効果が達成できる限り特に限定されないが、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上である。界面活性剤の使用量の上限は特に限定されないが、通常は10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下である。
界面活性剤の中でも、非イオン性界面活性剤を使用することが特に好ましい。非イオン性界面活性剤の中でも、親水性がより強い界面活性剤が好ましく、HLB価で示すと12以上が好ましい。より好ましくは14以上であり、上限は20まで好ましく用いることができる。さらに好ましくは17以下であり、より好ましくは14以上17以下である。構造上は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系から選ばれることが好ましい。さらに、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルの中でも、脂肪酸エステルが一つだけのものが好ましい。例えば、以下の構造式で表すことができる。
Figure 0005546109
(式中、x + y + z + w = 20 であり、R:炭素数が12〜18のアルキル基であることを示す。)
アルキル基の位置は特に限定されず、以下のような構造でも好ましく用いることができる。
Figure 0005546109
このような界面活性剤として、物質名でポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系の非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレート等が挙げられる。(商品名:Tween20、Tween40、Tween60、Tween80等)の界面活性剤が挙げられる。また、使用量も特に限定されないが、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上である。 本発明では、反応溶液中に界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を使用することにより、非特異的な核酸の増幅を防止するという効果を達成できる場合がある。本発明で使用できる界面活性剤の種類は、特には限定されないが、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、スルホコハク酸オクチルエステル塩、ステアリン酸石けんなどの陰イオン(アニオン)性界面活性剤、しょ糖脂肪酸エステルソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル(Tween20、Tween40、Tween60、Tween80等)、脂肪酸アルカノールアミド、POEアルキルエーテル(Brij35、Brij58、等)、POEアルキルフェニルエーテル(TritonX-100、TritonX-114、Nonidet P40、等)、ノニルフェノール、ラウリルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、POEアルキルアミン、POE脂肪酸ビスフェニルエーテルなどの非イオン(ノニオン)性界面活性剤、そしてセチルピリジニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドのような陽イオン(カチオン)性界面活性剤などを使用できる。界面活性剤の使用量は本発明の効果が達成できる限り特に限定されないが、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上である。界面活性剤の使用量の上限は特に限定されないが、通常は10%以下、好ましくは5%以下、より好ましくは1%以下である。
界面活性剤の中でも、非イオン性界面活性剤を使用することが好ましい。なかでも、POEソルビタン脂肪酸エステル系、POEアルキルフェノールエーテル系、POEアルキルエーテル系のいずれかを使用することが特に好ましい。上記のように、非イオン性界面活性剤の種類は特に限定されず、使用量も特に限定されないが、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上、より好ましくは0.1%以上である。
(5)オリゴヌクレオチド
(a)オリゴヌクレオチドプライマー
本発明では、鋳型となるDNAにアニールすることで、DNAポリメラーゼによりその3'末端よりDNA鎖が伸長される性質を有するオリゴヌクレオチドをオリゴヌクレオチドプライマーと定義する。本発明で使用されるオリゴヌクレオチドプライマーとしては、デオキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドで構成されたものを使用することができ、さらに、修飾リボヌクレオチドあるいは修飾デオキシリボヌクレオチドを含有するものでもよい。
本発明では、第一の核酸と相補的である少なくとも1種のオリゴヌクレオチドプライマーを用いる。より好ましくは、第一の核酸と相補的であるが、第二の核酸とは相補的ではない少なくとも1種のオリゴヌクレオチドプライマーを用いる。さらに好ましくは、第一の核酸と相補的であるが、第二の核酸とは相補的ではない少なくとも1種のオリゴヌクレオチドプライマーを含む2種のオリゴヌクレオチドプライマー(1組のオリゴヌクレオチドプライマーセット)を用いる。ここで使用する1組のオリゴヌクレオチドプライマーセットとは、お互いがDNA二本鎖の異なる鎖と相補的であり、かつ、DNA鎖上の自身と相同の配列の3'末端側に存在する領域にもう一方のオリゴヌクレオチドプライマーが相補的となるように設計された(自身と相補的な配列の5'末端側の領域にもう一方のオリゴヌクレオチドプライマーと相同な配列が存在するように設計された)、少なくとも2種のオリゴヌクレオチドプライマーの組み合わせを意味する。
さらに、前記、オリゴヌクレオチドプライマーは、従来の等温増幅反応で用いられるような複雑な設計を必要としない。通常のPCR反応で用いられる少なくとも一組以上のプライマーを用いて等温増幅反応を行うことを可能にしたことが、本発明の大きな特徴である。詳細には、これらのプライマーは、LAMP法等で用いられるような5’末端が3’末端より伸長した部分と相補的になるループ構造を形成するような構造を持っていない。つまり、プライマーの3'末端の連続した領域が鋳型核酸と相補的である。さらに、SDA法やICAN法で用いられるように、反応途上でプライマーが切断され、切断された3‘末端が新たな合成起点になるようなるような複雑な仕組みを持たない。
オリゴヌクレオチドプライマーの長さは、特に限定されないが、一般的には、10〜100ヌクレオチド程度の長さであり、好ましくは10〜50ヌクレオチド程度の長さであり、さらに好ましくは10〜40ヌクレオチド程度の長さである。
オリゴヌクレオチドプライマーは、市販のDNA合成機(例えば、アプライド バイオシステムズ社(Applied Biosystem Inc.)のDNAシンセサイザー394型など)を用いて、ホスホアミダイト法により合成できる。
オリゴヌクレオチドプライマーの使用量は、反応溶液中において0.1μM以上が好ましく、1μM以上がさらに好ましく、1.5μM以上が特に好ましい。
(b)マスクオリゴ
本発明においてはさらに、第一の核酸と第二の核酸の識別すべき塩基配列部位に対してハイブリダイズし、かつ、第一の核酸よりも第二の核酸に対してより相補的であり、さらに、核酸増幅の起点とはならないように設計された少なくとも一本のオリゴ核酸(以下、マスクオリゴとも称する)を用いる。
核酸増幅の起点とはならないようにする手段としては、オリゴ核酸の3’末端を修飾(例えば、リン酸化、アミノ化、ビオチン化、各種蛍光色素でのラベルなど)する方法、またはオリゴ核酸としてRNA、PNA(ペプチド核酸)又はLNA(ロックト核酸)を用いる方法などを挙げることができる。
さらに、本発明で用いるマスクオリゴは、第一の核酸または第二の核酸とハイブリダイズする領域の一部または全部が、プライマーがハイブリダイズする領域の一部または全部と同一になるように設計される。
好ましくは、本発明で用いるマスクオリゴは、プライマーの少なくとも3'末端の塩基がハイブリダイズする第一の核酸または第二の核酸上の領域とハイブリダイズするように設計される。
より好ましくは、本発明で用いるマスクオリゴは、プライマーの3'末端側の少なくとも2塩基がハイブリダイズする第一の核酸または第二の核酸上の領域とハイブリダイズするように設計される。
さらに好ましくは、本発明で用いるマスクオリゴは、プライマーの3'末端側の少なくとも5塩基がハイブリダイズする第一の核酸または第二の核酸上の領域とハイブリダイズするように設計される。
さらに好ましくは、本発明で用いるマスクオリゴは、プライマーの3'末端側の少なくとも8塩基がハイブリダイズする第一の核酸または第二の核酸上の領域とハイブリダイズするように設計される。
また、プライマーが第一の核酸または第二の核酸とハイブリダイズする領域とハイブリダイズするマスクオリゴ上の領域は、特に限定されないが、一般的にはマスクオリゴの5'末端側の領域に位置する。
好ましくは、マスクオリゴの少なくとも5'末端の塩基が、プライマーの少なくとも3'末端の塩基がハイブリダイズする第一の核酸または第二の核酸上の領域とハイブリダイズする。
より好ましくは、マスクオリゴの5'末端側の少なくとも2塩基が、プライマーの3'末端側の少なくとも2塩基がハイブリダイズする第一の核酸または第二の核酸上の領域とハイブリダイズする。
さらに好ましくは、マスクオリゴの5'末端側の少なくとも5塩基が、プライマーの3'末端側の少なくとも5塩基がハイブリダイズする第一の核酸または第二の核酸上の領域とハイブリダイズする。
さらに好ましくは、マスクオリゴの5'末端側の少なくとも8塩基が、プライマーの3'末端側の少なくとも8塩基がハイブリダイズする第一の核酸または第二の核酸上の領域とハイブリダイズする。
本発明で用いるマスクオリゴのTmは、特に限定されないが、一般的にはプライマーのTmの±20℃以内になるように設計される。より好ましくは、プライマーのTmより10℃低い温度よりは高く、プライマーのTmより20℃高い温度よりは低くなるように設計される。なお、Tmは最近接塩基対法を用いることができ、例えばNa+の濃度として50mMを用いることができる。
本発明で用いるマスクオリゴの長さは、特に限定されないが、一般的には、5〜100ヌクレオチド程度の長さであり、好ましくは10〜50ヌクレオチド程度の長さであり、さらに好ましくは10〜40ヌクレオチド程度の長さである。
本発明で用いるマスクオリゴは、市販のDNA合成機(例えば、アプライド バイオシステムズ社(Applied Biosystem Inc.)のDNAシンセサイザー394型など)を用いて、ホスホアミダイト法により合成できる。
本発明で用いるマスクオリゴの使用量は、反応溶液中において0.1μM以上が好ましく、1μM以上がさらに好ましく、1.5μM以上が特に好ましい。
プライマーの一部とマスクオリゴの一部は、識別すべき第一の核酸と第二の核酸の同一領域とハイブリダイズするが、この同一領域は1塩基でよいが、3塩基以上がさらに好ましく、6塩基以上が特に好ましい。
マスクオリゴはプライマーの量比は、マスクオリゴがプライマー量の10%以上存在することが好ましく、50%以上存在することがさらに好ましく、100%以上存在することが特に好ましい。
(6)鋳型となる核酸断片
本発明において鋳型となる核酸(DNAまたはRNA)は、ゲノムDNA、cDNA、合成DNA、mRNA、全RNAのいずれでもよい。鋳型となる核酸を含む可能性のある試料から調製した核酸を使用してもよいし、鋳型となる核酸を含む可能性のある試料をそのまま直接使用してもよい。鋳型となる核酸を含む試料の種類は特に限定されず、例えば、体液(例えば、全血、血清、尿、脳脊髄液、精液、唾液など)、組織(例えば、癌組織など)、細胞培養物のような生体由来試料、ウイルス、細菌、カビ、酵母、植物及び動物のような核酸含有試料、微生物が混入している可能性のある試料(例えば、食品など)、あるいは土壌、排水のような環境中の試料が挙げられる。上記したような試料から核酸を調製する場合、その調製方法は特に限定されず、例えば、界面活性剤による処理、超音波処理、ガラスビーズを用いた精製など当業者に公知の方法を用いることができる。核酸の試料からの精製は、フェノール抽出、クロマトグラフィー、ゲル電気泳動または密度勾配遠心分離などにより行うことができる。
RNA由来の配列を有する核酸を増幅したい場合には、当該RNAを鋳型とした逆転写反応によって合成されたcDNAを鋳型として本発明の方法を実施することができる。逆転写反応に使用されるプライマーは、特定の鋳型RNAに相補的な塩基配列を有するプライマーでもよいし、オリゴdTプライマーやランダムな配列を有するプライマーでもよい。逆転写用プライマーの長さは好ましくは6から100ヌクレオチド程度であり、更に好ましくは9から50ヌクレオチド程度である。逆転写反応に使用される酵素としては、RNAを鋳型としたcDNA合成活性を有するものであれば特に限定はなく、例えばトリ骨髄芽球症ウイルス由来逆転写酵素(AMV RTase)、モロニーネズミ白血病ウイルス由来逆転写酵素(MMLV RTase)、ラウス関連ウイルス2逆転写酵素(RAV−2 RTase)などを使用することができる。また、逆転写活性を併せ持つ鎖置換型DNAポリメラーゼを使用することもできる。
本発明においては、ゲノムDNAや核酸増幅断片のような二本鎖DNA、およびRNAから逆転写反応で調製されたcDNAのような一本鎖DNAを、鋳型DNAとして使用できる。上記二本鎖DNAは、一本鎖DNAに変性してから本発明の方法に使用してもよいし、このような変性を行うことなく本発明の方法に使用することもできる。
(7)融解温度調整剤
本発明における反応溶液には、融解温度調整剤を添加することができる。融解温度調整剤の具体例としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ベタイン、ホルムアミドもしくはグリセロール、テトラアルキルアンモニウム塩、またはこれらの2種以上の混合物を挙げることができる。融解温度調整の使用量は特に限定されないが、DMSOやホルムアミド、グリセロールの場合、通常は反応溶液中に10%以下の量で含めることができる。
ベタインやテトラアルキルアンモニウム塩は、0.2〜3.0M、好ましくは0.5〜1.5M程度添加することができる。
(8)緩衝成分
本発明における反応溶液には、緩衝成分を含めることができる。緩衝成分としては、特に限定はないが、例えば、ビシン、トリシン、ヘペス、トリス、リン酸塩(リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等)などを使用することができる。緩衝成分の最終濃度は5mM〜100mMの範囲、特に好ましくは10mM〜50mMの範囲であり、またpHは、増幅反応に用いられる酵素の至適pHにもよるが、一般的には6.0〜9.0、特に好ましくはpH7.0〜9.0のものを使用できる。
(9)本発明による核酸の塩基配列の識別方法
次に、本発明による核酸の塩基配列の識別方法について説明する。本発明では、(1)第一の核酸と相補的であるが、第二の核酸とは相補的ではない少なくとも1種のプライマーを含む少なくとも2種のプライマー、(2)該第一の核酸と第二の核酸の識別すべき塩基配列部位に対してハイブリダイズし、かつ、第一の核酸よりも第二の核酸に対してより相補的であり、さらに、核酸増幅の起点とはならないように設計された少なくとも一本のオリゴ核酸、(3)少なくとも1種のデオキシヌクレオチド3リン酸、(4)少なくとも1種の鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ、及び(5)鋳型となる核酸断片を含む反応溶液をインキュベートする。これにより、前記プライマーの3’末端を起点とするポリメラーゼ反応を行い、該核酸断片を増幅することができる。ここで、第一の核酸に対しては迅速に核酸増幅が起こり、第二の核酸に対しては核酸増幅が起こらないか遅れることによって、第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の違いを識別することができる。本発明では、好ましくは、核酸を増幅する工程を実質的に等温で行うことができる。反応溶液をインキュベートする際の温度は好ましくは50℃以上であり、より好ましくは55℃以上であり、例えば、60℃程度でインキュベートすることができる。好ましい温度範囲は、例えば、約50℃から約70℃であり、さらに好ましくは約55℃から約65℃である。この場合、プライマーの非特異的なアニーリングが抑制され、DNA増幅の特異性が向上し、また鋳型DNAの二次構造が解消されることによりDNAポリメラーゼの伸長性も向上する。本発明による核酸の増幅方法は、実質的に等温において実施すことができる。本発明において等温とは、各工程の反応温度を大きく変化することなく、各工程が実質的に一定の温度で行われることを意味する。
本発明において、反応溶液を実質的に等温でインキュベートする時間は、標的核酸断片が増幅できる限り特に限定されない。インキュベートする時間は、例えば、5分以上12時間以内とすることができる。インキュベートする時間は、好ましくは、5分以上2時間以内であり、より好ましくは5分以上60分以内であり、さらに好ましくは5分以上30分以内であり、5分以上15分以内とすることもできる。
本発明による核酸の塩基配列の識別方法の特徴の一つは、核酸の合成方法において温度を上昇させたり低下させる必要がないことである。従来のPCR法では温度を上下させる必要があり、例えばサーマルサイクラーのような反応装置が必要であったが、本発明の方法では一定温度を保持できる装置のみで実施が可能である。
(10)本発明による核酸の塩基配列の識別方法の利用
本発明による方法は、核酸の塩基配列の識別のために使用することができ、例えば、一塩基多型の検出のために使用することができ、さらに正常型ホモ、変異型ホモ、又はヘテロの何れかの遺伝子型を識別するために使用することができる。
本発明の核酸の増幅方法により得られる増幅物は、当業者に公知の方法により検出できる。例えば、ゲル電気泳動によれば、エチジウムブロマイドでゲルを染色することによって特定サイズの反応産物を検出することができる。増幅産物を検出するための検出系は、蛍光偏光、イムノアッセイ、蛍光エネルギー転移、酵素標識(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼなど)、蛍光標識(例えば、フルオレセイン、ローダミンなど)、ケミルミネッセンス、又はバイオルミネッセンスなどを用いることができる。ビオチンなどで標識した標識ヌクレオチドを使用することによって増幅物を検出することもできる。この場合、増幅産物中のビオチンは、蛍光標識アビジン又は酵素標識アビジンなどを用いて検出することができる。
本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
<実施例1>β3AR190(T/C)の変異検出における3’末端修飾核酸の効果
(1)ターゲット核酸断片を含む核酸試料液の調整
β3AR190(T)であるテンプレート(以下、Wild型)及びβ3AR190(C)であるテンプレート(以下、Mutant型)、β3AR190(T/C)であるテンプレート(以下、Hetero型)を、7.5ngを前処理液(30mM NaOH、0.05% Tween20)とともに98℃で3分.加熱を行い、1本鎖にしたのち、β3AR遺伝子中の配列の増幅を以下の条件で行った。
<プライマー>
プライマーは、β3AR遺伝子を標的に設計を行った。各プライマーの配列を以下に示す。
プライマー(1)(Forward):
5'−ATCGTGGCCATCGCCT−3'(配列番号1)
プライマー(2)(Reverse):
5'−CCAGCGAAGTCACGAAC−3'(配列番号2)
なお、このプライマーセットは、β3AR190(T)に対して相補的であるが、β3AR190(C)に対しては非相補的である。
<マスクオリゴ>
マスクオリゴとして、以下の配列を有する修飾核酸を加えた。なお、Phosはリン酸化されていることを示す。なお、実施例で用いたフォワードプライマー、リバースプライマー、マスクオリゴの位置関係を図4に示す。
マスクオリゴ(3)
5’−CGTGGCCATCGCCCGGA−Phos−3’(配列番号3)
(2)核酸増幅反応
以下に示す反応液の組成で、60℃、60分反応させることで増幅反応を実施した。なお、pHは8.8に調整した。
<反応液の組成>
Tris−HCl 20mM
KCl 10mM
(NH42SO4 10mM
MgSO4 8mM
Tween20 0.10%
DMSO 5.0%
dNTP 各1.4mM
SYBR Green 50000倍希釈
プライマー(1) 3.6μM
プライマー(2) 3.6μM
マスクオリゴ(3'末端リン酸化オリゴDNA) 3.6μM
Bst.Polymerase(NEB社製) 8.0U
テンプレートDNA 7.5ng
(3)増幅産物の検出
前記(2)における増幅反応を、リアルタイム蛍光検出装置(Mx3000p,Stratagene社製)を用いて蛍光検出を行った。結果を図1に示す。
核酸試料由来のサンプルから核酸の増幅が起きていることがわかる。ここで、Mx3000pの解析ソフトを用いて、上記のグラフにおいて蛍光量が250に到達したときの時間(Ct値として定義)を算出したところ、Wild型(β3AR190(T))ではCt=36.2±0.7分、Mutant型(β3AR190(C))ではCt=62.2±3.6分、Hetero型(β3AR190(T/C))ではCt=37.5±0.8分であった。
<実施例2>β3AR190(T/C)の変異検出におけるRNAの効果
(1)ターゲット核酸断片を含む核酸試料液の調整
β3AR190(T)であるテンプレート(以下、Wild型)及びβ3AR190(C)であるテンプレート(以下、Mutant型)、β3AR190(T/C)であるテンプレート(以下、Hetero型)を、7.5ngを前処理液(30mM NaOH、0.05% Tween20)とともに98℃で3分.加熱を行い、1本鎖にしたのち、β3AR遺伝子中の配列の増幅を以下の条件で行った。
<プライマー>
プライマーは、β3AR遺伝子を標的に設計を行った。各プライマーの配列を以下に示す。
プライマー(1)(Forward):
5'−ATCGTGGCCATCGCCT−3'(配列番号1)
プライマー(2)(Reverse):
5'−CCAGCGAAGTCACGAAC−3'(配列番号2)
なお、このプライマーセットは、β3AR190(T)に対して相補的であるが、β3AR190(C)に対しては非相補的である。
<マスクオリゴ>
マスクオリゴとして、以下の配列を有するRNAを加えた。なお、実施例で用いたフォワードプライマー、リバースプライマー、マスクオリゴの位置関係を図4に示す。
マスクオリゴ(3)
5’−CGUGGCCAUCGCCCGGA−3’(配列番号4)
(2)核酸増幅反応
以下に示す反応液の組成で、60℃、60分反応させることで増幅反応を実施した。なお、pHは8.8に調整した。
<反応液の組成>
Tris−HCl 20mM
KCl 10mM
(NH42SO4 10mM
MgSO4 8mM
Tween20 0.10%
DMSO 5.0%
dNTP 各1.4mM
SYBR Green 50000倍希釈
プライマー(1) 3.6μM
プライマー(2) 3.6μM
マスクオリゴRNA 3.6μM
Bst.Polymerase(NEB社製) 8.0U
テンプレートDNA 7.5ng
(3)増幅産物の検出
前記(2)における増幅反応を、リアルタイム蛍光検出装置(Mx3000p,Stratagene社製)を用いて蛍光検出を行った。結果を図2に示す。
核酸試料由来のサンプルから核酸の増幅が起きていることがわかる。ここで、Mx3000pの解析ソフトを用いて、上記のグラフにおいて蛍光量が250に到達したときの時間(Ct値として定義)を算出したところ、Wild型(β3AR190(T))ではCt=34.9±0.4分、Mutant型(β3AR190(C))ではCt=50.8±3.2分、Hetero型(β3AR190(T/C))ではCt=37.8±1.0分であった。
<比較例1>マスクオリゴを使用しない場合のβ3AR190(T/C)の変異検出
(1)ターゲット核酸断片を含む核酸試料液の調整
β3AR190(T)であるテンプレート(以下、Wild型)及びβ3AR190(C)であるテンプレート(以下、Mutant型)、β3AR190(T/C)であるテンプレート(以下、Hetero型)を、7.5ngを前処理液(30mM NaOH、0.05% Tween20)とともに98℃で3分.加熱を行い、1本鎖にしたのち、β3AR遺伝子中の配列の増幅を以下の条件で行った。
<プライマー>
プライマーは、β3AR遺伝子を標的に設計を行った。各プライマーの配列を以下に示す。
プライマー(1)(Forward):
5'−ATCGTGGCCATCGCCT−3'(配列番号1)
プライマー(2)(Reverse):
5'−CCAGCGAAGTCACGAAC−3'(配列番号2)
なお、このプライマーセットは、β3AR190(T)に対して相補的であるが、β3AR190(C)に対しては非相補的である。
(2)核酸増幅反応
以下に示す反応液の組成で、60℃、60分反応させることで増幅反応を実施した。なお、pHは8.8に調整した。
<反応液の組成>
Tris−HCl 20mM
KCl 10mM
(NH42SO4 10mM
MgSO4 8mM
Tween20 0.10%
DMSO 5.0%
dNTP 各1.4mM
SYBR Green 50000倍希釈
プライマー(1) 3.6μM
プライマー(2) 3.6μM
Bst.Polymerase(NEB社製) 8.0U
テンプレートDNA 7.5ng
(3)増幅産物の検出
前記(2)における増幅反応を、リアルタイム蛍光検出装置(Mx3000p,Stratagene社製)を用いて蛍光検出を行った。結果を図3に示す。
核酸試料由来のサンプルから核酸の増幅が起きていることがわかる。ここで、Mx3000pの解析ソフトを用いて、上記のグラフにおいて蛍光量が250に到達したときの時間(Ct値として定義)を算出したところ、Wild型(β3AR190(T))ではCt=31.5±0.3分、Mutant型(β3AR190(C))ではCt=41.6±3.0分、Hetero型(β3AR190(T/C))ではCt=32.4±1.2分であった。
図1は、3’末端リン酸化オリゴDNAをマスクオリゴとして使用した場合のβ3AR190(T/C)の変異検出の結果を示す。 図2は、RNAをマスクオリゴとして使用した場合のβ3AR190(T/C)の変異検出の結果を示す。 図3は、マスクオリゴを使用しない場合のβ3AR190(T/C)の変異検出の結果を示す。 図4は、実施例で用いたフォワードプライマー、リバースプライマー、マスクオリゴの位置関係を示す。

Claims (23)

  1. 等温で行なわれる核酸増幅法によって第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の相違を識別する方法であって、(1)第一の核酸と相補的な少なくとも一種類のオリゴヌクレオチドであってループ構造を形成する構造を有さないオリゴヌクレオチド(以下、プライマー)と、(2)該第一の核酸と第二の核酸の識別すべき塩基配列部位に対してハイブリダイズし、かつ、第一の核酸よりも第二の核酸に対してより相補的であり、さらに、ポリメラーゼによる伸長反応の起点とならないように設計された少なくとも一種類のオリゴ核酸(以下、マスクオリゴ)を使用し、該プライマーの一部と該マスクオリゴの一部が該第一の核酸及び該第二の核酸の同一領域とハイブリダイズし、増幅速度の差を利用して、第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の相違を識別することを特徴とする、核酸の塩基配列の相違を識別する方法。
  2. プライマーとマスクオリゴの両者がハイブリダイズする第一の核酸及び第二の核酸上の領域が、プライマーの3'末端を含んだ領域とハイブリダイズすることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. プライマーとマスクオリゴの両者がハイブリダイズする第一の核酸及び第二の核酸上の領域が、マスクオリゴの5'末端を含んだ領域とハイブリダイズすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. プライマーが第二の核酸よりも第一の核酸に対してより相補的であることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の方法。
  5. プライマーが、3'末端の連続した領域でのみ第一の核酸もしくは第二の核酸とハイブリダイズするように設計されることを特徴とする、請求項1から4の何れかに記載の方法。
  6. 第一の核酸と第二の核酸が一塩基多型の関係にあることを特徴とする、請求項1から5の何れかに記載の方法。
  7. お互いがDNA二本鎖の異なる鎖と相補的であり、かつ、DNA鎖上の自身と相同の配列の3'末端側に存在する領域にもう一方のオリゴヌクレオチドプライマーが相補的となるように設計された、少なくとも2種類のプライマーを使用することを特徴とする、請求項1から6の何れかに記載の方法。
  8. 少なくとも1種のデオキシヌクレオチド3リン酸、少なくとも1種の鎖置換能を有するDNAポリメラーゼ、及び、鋳型となる核酸断片を含む反応溶液をインキュベートすることにより前記プライマーの3’末端を起点とするポリメラーゼ反応を行うことで該核酸断片を増幅することによって第一の核酸と第二の核酸の塩基配列の相違を識別する、請求項1から7の何れかに記載の方法。
  9. 反応溶液が、少なくとも0.01%以上の界面活性剤をさらに含む、請求項1から8の何れかに記載の方法。
  10. 反応溶液が、少なくとも0.05%以上の界面活性剤をさらに含む、請求項9に記載の方法
  11. 界面活性剤が非イオン性界面活性剤である、請求項9又は10に記載の方法。
  12. 非イオン性界面活性剤のHLB価が12以上であることを特徴とする請求項11に記載の方法
  13. 非イオン性界面活性剤のHLB価が14以上であることを特徴とする請求項12に記載の方法
  14. 非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系から選ばれることを特徴とする請求項11から13の何れかに記載の方法
  15. ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系の非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項14に記載の方法
  16. ポリオキシエチレンソルビタンモノ脂肪酸エステルが、以下の化学式で表されることを特徴とする請求項15に記載の方法
    Figure 0005546109
    (式中、x + y + z + w = 20 であり、R:炭素数が12〜18のアルキル基であることを示す。)
  17. ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル系の非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレートの少なくとも1つから選ばれることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 反応溶液が、2価の陽イオンをさらに含む、請求項1から17の何れかに記載の方法。
  19. 反応溶液が、融解温度調整剤をさらに含む、請求項1から18の何れかに記載の方法。
  20. 少なくとも1種の鎖置換能を有するポリメラーゼが、バチルス ステアロサーモフィラス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bst.DNAポリメラーゼ、及びバチルスカルドテナックス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Bca DNAポリメラーゼ 、サーモコッカス リトラリス由来の5’→3’エキソヌクレアーゼ欠損Vent.DNAポリメラーゼからなる群より選択されるポリメラーゼである、請求項1から19の何れかに記載の方法。
  21. 反応溶液を等温でインキュベートする、請求項1から20の何れかに記載の方法。
  22. 反応溶液を50℃以上100℃以下の等温でインキュベートする、請求項1から21の何れかに記載の方法。
  23. 反応溶液を等温でインキュベートする時間が60分以内である、請求項1から22の何れかに記載の方法。
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