JP2019198259A - 1ステップrt−pcr法 - Google Patents

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Shinichiro Kobayashi
慎一郎 小林
四方 正光
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正光 四方
健二 二宮
Kenji Ninomiya
健二 二宮
直子 高岡
Naoko Takaoka
直子 高岡
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Abstract

【課題】プライマーダイマーの合成を抑制し、目的遺伝子のみを効率よく増幅することのできる1ステップRT−PCR法PCR法、及びそれに用いる1ステップRT−PCR用組成物を提供する。【解決手段】鋳型となるRNA、逆転写酵素、PCR増幅酵素、少なくとも2種のプライマー、及び二本鎖DNA分解酵素を含む溶液を調製する工程と、前記溶液をインキュベーションする工程と、を含む1ステップRT−PCR法。逆転写酵素、PCR増幅酵素、及び二本鎖DNA分解酵素を含む1ステップRT−PCR反応用キット。逆転写酵素、PCR増幅酵素、及び二本鎖DNA分解酵素を含む1ステップRT−PCR反応用組成物。【選択図】図3

Description

本発明は、遺伝子増幅技術に関し、遺伝子検査、微生物検査、健康診断、及び疫学調査等に適用される。より詳しくは、本発明は、プライマーダイマー生成を抑制する1ステップRT−PCR法、及びそれに用いる1ステップRT−PCR用組成物に関する。また、プライマーダイマー生成を抑制する1ステップRT−PCR法用成分を含むキットにも関する。
RT−PCR[逆転写−ポリメラーゼ連鎖反応(Reverse Transcription-Polymerase Chain Reaction)法は、逆転写酵素(Reverse Transcriptase)を用いてRNAを相補的なDNA(cDNA)に転換した後に、PCR法でcDNAを増幅する方法である。RT−PCR法は、微量のRNAでも定量的に解析できるため、今日最も検出感度の高い定量性に優れた解析法の1つとして用いられている。例えば、RNAを遺伝子として保有しているウイルスの検出、mRNAの定量的検出、mRNAの塩基配列決定による発現遺伝子の解析、さらにはcDNAのクローニングによる発現産物の解析及び生産等には欠かせない技術になっている。
遺伝子増幅技術において、逆転写反応とPCRとを1つの反応系で同時に行う1ステップRT−PCR法は、逆転写反応とPCRとを別々に行う2ステップRT−PCR法に比べ、簡便で高感度な検出方法であり、特に多検体のハイスループット解析に適している。
1ステップRT−PCR法において、逆転写反応とPCRとを1つの反応系で同時に行うので、鋳型RNAからcDNAに転写する逆転写反応中に、副反応として複数種類のプライマー同士が非特異的にミスアニールすることにより、目的DNAの増幅以外にプライマーダイマーの増幅が起こることが問題となる。
特許第5279339号公報(及び特開2009−273432号公報)には、このような非特異的増幅を抑制するために、逆転写酵素と共にコールドショックタンパク質を逆転写反応に用いることが開示されている。しかしながら、この方法は、コールドショックタンパク質により鋳型RNAに対してプライマーを特異的にアニールすることを促進することで、非特異的なcDNA合成を抑制するものであって、プライマーダイマーの合成を抑制するものではない。プライマーダイマーについては何らの言及もなされていない。
特許第5279339号公報 特開2009−273432号公報
1ステップRT−PCR法では、逆転写反応とPCRとを1つの反応系で同時に行い、目的とするRNAからcDNAを合成し、それを鋳型としてPCRで増幅させる。1ステップRT−PCR法において、プライマーダイマーは、逆転写酵素により複数種類のプライマー同士が非特異的にミスアニールして、エクステンションを起こすことにより合成される。プライマーダイマーの影響は特に、RNAが微量の時、プライマーダイマーが優先的に増幅されることで、cDNAの増幅効率が低下し、目的DNAが得られなかったり、目的DNAの収量が減少したりすることである。1ステップRT−PCR反応後に融解曲線解析を行う場合、目的遺伝子のピークとは別に低温側にプライマーダイマー由来の非特異的なピークが出現することによって解析が困難となる。
2ステップRT−PCR法では、逆転写反応とPCRとを別々に行う。最初のステップの逆転写反応でcDNAを合成するためにリバースプライマーのみしか必要としないので、仮にリバースプライマー同士がプライマーダイマーを形成したとしても該プライマーダイマーはヘアピン構造をとるため、PCRのステップで該プライマーダイマーの増幅は起こらない。また、逆転写反応後に逆転写酵素を熱失活させるため、次のPCRステップで必要なフォワードプライマーがリバースプライマーと混在しても、プライマーダイマーの合成は起きない。
しかしながら、図1に示されるように、従来の1ステップRT−PCR法では、逆転写反応時にフォワード(Fw)プライマーとリバース(Rv)プライマーとが混在するため、原理的にプライマーダイマーの合成は避けられない。プライマーを設計する際に、プライマー同士がミスアニールしないようにプライマー配列を設計するのであるが、増幅したい場所が決まっている場合でミスアニールするようなプライマーを使わざるを得ない場合もある。また、たとえ設計上はミスアニールしないプライマー配列でも、実際に逆転写反応を行うと、プライマーダイマーの合成が起こることも少なくない。
逆転写反応とPCRとを1つの反応系で同時に行う1ステップRT−PCR法は、逆転写反応とPCRとを別々に行う2ステップRT−PCR法に比べ、簡便で高感度な検出方法であり、特に多検体のハイスループット解析に適している等のメリットがある。一方で、1ステップRT−PCR法には、上述したようなプライマーダイマーの生成という問題がある。
そこで、本発明の目的は、プライマーダイマーの合成を抑制し、目的遺伝子のみを効率よく増幅することのできる1ステップRT−PCR法、及びそれに用いる1ステップRT−PCR用組成物を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討し、1ステップRT−PCR法において、最初の逆転写反応で生じたプライマーダイマーを直鎖状二本鎖DNA分解酵素により分解する方法を考えた。すなわち、逆転写反応やPCR反応に必要なプライマーは一本鎖DNAであるが、ミスアニールにより合成されたプライマーダイマーは直鎖状二本鎖DNAである。逆転写反応やPCR反応に必要な一本鎖DNAプライマーは分解させずに、不要なプライマーダイマーだけを分解するために、プライマーダイマーが直鎖状二本鎖DNAであることに着目し、直鎖状二本鎖DNA分解酵素を用いて、逆転写反応で生じたプライマーダイマーを分解する。
本発明は、以下の発明を含む。
(1)鋳型となるRNA、逆転写酵素、PCR増幅酵素、少なくとも2種のプライマー、及び二本鎖DNA分解酵素を含む溶液を調製する工程と、
前記溶液をインキュベーションする工程と、
を含む1ステップRT−PCR法。
(2)前記二本鎖DNA分解酵素が、直鎖状二本鎖DNA分解酵素である、上記(1)に記載の1ステップRT−PCR法。
(3)前記直鎖状二本鎖DNA分解酵素が、エキソヌクレアーゼである、上記(2)に記載の1ステップRT−PCR法。
(4)前記直鎖状二本鎖DNA分解酵素が、エキソヌクレアーゼIII、T7エキソヌクレアーゼ、及びランダムエキソヌクレアーゼからなる群から選ばれる、上記(2)又は(3)に記載の1ステップRT−PCR法。
(5)逆転写酵素が、Avian Myeloblastosis Virus由来の逆転写酵素、Moloney Murine Leukemia Virus由来の逆転写酵素、及びそれらの遺伝子改変型逆転写酵素からなる群から選ばれる、上記(1)〜(4)のうちのいずれかに記載の1ステップRT−PCR法。
(6)逆転写酵素、PCR増幅酵素、及び二本鎖DNA分解酵素を含む1ステップRT−PCR反応用キット。
(7)逆転写酵素、PCR増幅酵素、及び二本鎖DNA分解酵素を含む1ステップRT−PCR反応用組成物。
(8)鋳型となるRNA、逆転写酵素、PCR増幅酵素、少なくとも2種のプライマー、及び二本鎖DNA分解酵素を含む溶液を調製する工程と、
前記溶液をインキュベーションする工程と、
を含む1ステップRT−PCR法におけるプライマーダイマーの抑制方法。
本発明において、1ステップRT−PCR反応液には、鋳型となるRNA、逆転写酵素、PCR増幅酵素、少なくとも2種のプライマー、及び二本鎖DNA分解酵素が含まれる。二本鎖DNA分解酵素の存在により、通常の1ステップRT−PCRではプライマーダイマーが合成されてしまうようなプライマーを用いても、プライマーダイマーの合成を抑制して、目的のDNAのみを効率良く増幅することができる。
このことにより、RT−PCR反応後の融解曲線解析において、低温側のプライマーダイマー由来のピークが減少し、目的DNAのピークを的確に検出することができる。
このようにして、本発明によれば、プライマーダイマー生成を抑制する1ステップRT−PCR法、及びそれに用いる1ステップRT−PCR用組成物が提供され、遺伝子検査、微生物検査、健康診断、及び疫学調査等に好適に適用される。また、本発明によれば、プライマーダイマー生成を抑制する1ステップRT−PCR法用成分を含むキットが提供される。
従来の1ステップRT−PCR法を模式的に表す図である。 本発明の1ステップRT−PCR法を模式的に表す図である。 実施例1及び比較例1における融解曲線解析結果のグラフである。横軸は温度(℃)、縦軸は蛍光強度の微分値(d(RFU)/dT)を表す。
本発明は、鋳型となるRNA、逆転写酵素、PCR増幅酵素、少なくとも2種のプライマー、及び二本鎖DNA分解酵素を含む溶液を調製する工程と、
前記溶液をインキュベーションする工程と、
を含む1ステップRT−PCR法である。図2は、本発明の1ステップRT−PCR法を模式的に表す図である。
本発明において、鋳型となるRNAを含む試料を1ステップRT−PCR法による核酸増幅法に適用することができる。試料としては、特に限定されることなく、例えば、細胞、組織、血液(全血、血漿、血清)、尿、体分泌液、及び糞便などの生体由来試料が挙げられる。また、食品、各種ふき取りサンプルなどの衛生管理に供される試料や、河川水、海水、土壌、空気からの捕集物などの環境測定に供される試料等も挙げられる。
鋳型となるRNAは、プライマーがハイブリダイズした場合に、プライマーからの逆転写反応の鋳型として働くことができるRNAである。本発明において、上記試料中に1種類の鋳型RNAが含まれていても良く、あるいは異なるヌクレオチド配列を有する複数種の鋳型RNAが含まれていてもよい。複数の鋳型RNAは、異なる核酸内に存在しても、同一の核酸内に存在してもよい。
鋳型となるRNAとしては、特に制限はなく、試料中の全RNA、mRNA、tRNA、rRNA等のRNA分子群、あるいは特定のRNA分子群(例えば、共通の塩基配列モチーフを有するRNA分子群、RNAポリメラーゼによる転写物、サブトラクション法によって濃縮されたRNA分子群)が挙げられる。
鋳型となるRNAとしては、RNAウイルスのゲノムRNAの全部又はその一部であってもよい。RNAウイルスとはゲノムをRNAとして持つウイルスであり、C型肝炎ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、SARSウイルス、腸管病原性ウイルス(ノロウイルス、サポウイルス、ロタウイルスなど)、インフルエンザウイルスなど病原性を持つものが数多く含まれる。従って、これらを病原因子として含んでいる疑いがある試料の場合、短時間に簡便に逆転写反応及び核酸増幅反応を行い、分析する必要がある。このような場合に、本発明の1ステップRT−PCR法は特に有効である。
逆転写反応は逆転写酵素によって行われる。逆転写酵素としては、トリ骨髄芽球症ウイルス由来逆転写酵素[Avian Myeloblastosis Virus(AMV)由来逆転写酵素]、モロニーマウス白血病ウイルス由来逆転写酵素[Moloney Murine Leukemia Virus(MMLV)由来逆転写酵素]等のウイルス由来の逆転写酵素、及びそれらの遺伝子改変型逆転写酵素が挙げられる。また、サーマス(Thermus)属細菌由来DNAポリメラーゼ(Tth DNAポリメラーゼ等)や好熱性バチルス(Bacillus)属細菌由来DNAポリメラーゼ(Bca DNAポリメラーゼ等)等の真正細菌由来の耐熱性の逆転写酵素が挙げられるが、これらに限定されることはない。
逆転写反応のプライマーは、鋳型RNAに相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドであり、使用される反応条件において鋳型となるRNAに対して特異的にアニールするものであれば特に限定されることはなく、鋳型RNAに特異的なプライマー、ランダムプライマー、dTプライマーなどが挙げられる。特異的プライマーはPCRのプライマーと共通とすることもできる。また、これらのプライマーを2種以上混合して使用することもできる。特定の鋳型RNAに特異的なプライマーを設計して使用することが好ましい。
本発明の1ステップRT−PCR法による核酸増幅法において、前記逆転写反応によって得られたcDNAの少なくとも一部の配列部分をPCRによって増幅する。PCR増幅酵素としては、耐熱性DNAポリメラーゼが好ましい。耐熱性DNAポリメラーゼとしては、特に限定されることなく、Taq、Tth、KOD、Pfu、Bstなどが例示される。
前記PCRにおけるプライマーは、標的となるcDNAに特異的なプライマーが使用される。これは上記逆転写反応に用いた特異的プライマーと同一であってもよい。また、これらのプライマーは、標的となる核酸の数に応じて2種以上混合して使用することもできる。また、フォワードプライマー又はリバースプライマーのいずれかのプライマーを共通のものとしてもよい。
本発明の1ステップRT−PCR法において、反応系中に二本鎖DNA分解酵素を存在させる。二本鎖DNA分解酵素とは、二本鎖DNAに特異的な分解酵素である。
図2を参照して、1ステップRT−PCR法では、逆転写反応とPCRとを1つの反応系で同時に行い、目的とするRNAからcDNAを合成し、それを鋳型としてPCRで増幅させる。1ステップRT−PCR法では、リバース(Rv)プライマーとフォワード(Fw)プライマーとが同時に反応系中に存在するので、逆転写酵素により複数種類のプライマー同士が非特異的にミスアニールして、エクステンションを起こすことにより、プライマーダイマーが合成されてしまうことは原理的に避けられない。
RNAが微量の時、プライマーダイマーが優先的に増幅されると、cDNAの増幅効率が低下し、目的DNAが得られなかったり、目的DNAの収量が減少したりする。また、1ステップRT−PCR反応後に融解曲線解析を行う場合、目的遺伝子のピークとは別に低温側にプライマーダイマー由来の非特異的なピークが出現することによって解析が困難となる。
本発明の1ステップRT−PCR法において、反応系中に二本鎖DNA分解酵素を存在させ、プライマー同士の非特異的ミスアニールにより生成したプライマーダイマーを二本鎖DNA分解酵素により分解させる。逆転写反応に必要なリバースプライマーや、PCR反応に必要なフォワードプライマーは一本鎖DNAであるが、ミスアニールにより合成されたプライマーダイマーは直鎖状二本鎖DNAである。二本鎖DNA分解酵素は、逆転写反応やPCR反応に必要な一本鎖DNAプライマーは分解させずに、不要なプライマーダイマーだけを特異的に分解する。このことにより、プライマーダイマーの合成が抑制され、目的遺伝子のみを効率よく増幅することができる。
ミスアニールにより合成されたプライマーダイマーは直鎖状二本鎖DNAであるので、前記二本鎖DNA分解酵素は、直鎖状二本鎖DNA分解酵素であるとよい。また、ミスアニールにより合成されたプライマーダイマーの端部から分解するために、前記直鎖状二本鎖DNA分解酵素は、エキソヌクレアーゼであるとよい。
前記直鎖状二本鎖DNA分解酵素としては、例えば、エキソヌクレアーゼIII、T7エキソヌクレアーゼ、ランダムエキソヌクレアーゼなどが挙げられるが、これらに限定されることはない。エキソヌクレアーゼIIIは、二本鎖DNAの3’−OH末端から5’−モノヌクレオチドを遊離させる3’→5’exonucleaseである。T7エキソヌクレアーゼは、5’→3’の方向に二本鎖DNAから5’−モノヌクレオチドを遊離させる。
本発明の1ステップRT−PCR法において、上記各成分を含む反応溶液を調製する。反応溶液は、反応緩衝液を含むことができる。反応溶液をインキュベートする。
本発明の1ステップRT−PCR法における逆転写反応の反応温度は特に限定されない。好ましい温度範囲は用いられる逆転写酵素とプライマーに依存し、例えば20℃から65℃の間で行うとよい。逆転写反応の時間は1分以上であり、例えば、2分以上30分以下、好ましくは2分以上20分以下である。これらの条件は、当業者が適宜決定することができる。PCR反応サイクルの条件についても、当業者が適宜決定することができる。
本発明において、逆転写酵素、PCR増幅酵素、プライマー、及び二本鎖DNA分解酵素の使用量は、試料液中の鋳型となるRNAの量、濃度を考慮して、当業者が適宜決定することができる。
本発明においてPCRにより得られた増幅産物の解析は、電気泳動法、蛍光融解曲線法、各種プローブ法(Qプローブ、スコーピオンプローブ、ハイブリプローブなど)などにより行うことができる。また、反応中にリアルタイムに増幅生成したDNA断片を検出識別するために、反応溶液中に、蛍光色素や蛍光標識プローブを含ませても良い。蛍光色素とは蛍光融解曲線解析を行うためのインターカレーター色素であり、SYBR Green、Eva Greenなどが例示される。
本発明によれば、逆転写酵素、PCR増幅酵素、及び二本鎖DNA分解酵素を含む1ステップRT−PCR反応用キットが提供される。
本発明によれば、逆転写酵素、PCR増幅酵素、及び二本鎖DNA分解酵素を含む1ステップRT−PCR反応用組成物が提供される。
また、上述の記載から明らかなように、本発明によれば、鋳型となるRNA、逆転写酵素、PCR増幅酵素、少なくとも2種のプライマー、及び二本鎖DNA分解酵素を含む溶液を調製する工程と、前記溶液をインキュベーションする工程と、を含む1ステップRT−PCR法におけるプライマーダイマーの抑制方法が提供される。
以下に実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
プライマーとして、次のものを用いた。
配列番号1(COG1F):CGYTGGATGCGNTTYCATGA
配列番号2(COG1R):CTTAGACGCCATCATCATTYAC
配列番号3(COG2F):CARGARBCNATGTTYAGRTGGATGAG
配列番号4(COG2R):TCGACGCCATCTTCATTCACA
直鎖状二本鎖DNA分解酵素によるプライマーダイマーの合成抑制を調べるために、インターカレーター蛍光色素の存在下でノロウイルスRNAの約100bpの領域の1step−RT−PCRを行い、その後、PCRの増幅産物の融解温度をSYBR Green Iの蛍光を指標として測定した。
具体的には、1step−RT−PCRノロウイルスG1&G2検出試薬キット(島津製作所製)に、エキソヌクレアーゼIIIを1U添加して、ノロウイルスRNAを標的とした1step−RT−PCRを実施した。PCRはフォーワードプライマー(配列番号1,3)とリバースプライマー(配列番号2,4)をそれぞれ最終濃度0.25μMで添加してある50μLの反応液量で、鋳型として、100コピーの人工合成RNAを用いた。鋳型としたノロウイルスRNAは配列番号3と4で挟み込まれるG2型の配列を含み、上流にT7プロモーター配列を連結したプラスミドからRiboMAXTM Large Scale RNA Production System-T7(プロメガ社製)を用いて添付の取扱説明書に記載の方法に従って合成した。
PCRは、島津製作所製GVP9600を用い、逆転写反応50℃15分、初期変性95℃10分、PCRサイクル95℃10秒及び56℃30秒及び72℃30秒で45サイクル行った。その後に、融解曲線解析を行った。 融解曲線解析は、95℃1分、70℃1分、95℃5秒、最終段の95℃までの温度ステップを0.5℃で実施した。
[比較例1]
実施例1において、エキソヌクレアーゼIII(1U)を添加しなかった以外は、実施例1と同様に1step−RT−PCRを行い、その後に、融解曲線解析を行った。
実施例1及び比較例1における融解曲線解析結果のグラフを図3に示す。図3より、エキソヌクレアーゼIIIを添加した実施例1では、プライマーダイマーの生成を抑制し、目的DNAを増幅できた。エキソヌクレアーゼIIIを添加しなかった比較例1では、プライマーダイマーの生成が多く、その増幅物が多く生成しており、目的DNAの増幅は非常に僅かであった。

Claims (8)

  1. 鋳型となるRNA、逆転写酵素、PCR増幅酵素、少なくとも2種のプライマー、及び二本鎖DNA分解酵素を含む溶液を調製する工程と、
    前記溶液をインキュベーションする工程と、
    を含む1ステップRT−PCR法。
  2. 前記二本鎖DNA分解酵素が、直鎖状二本鎖DNA分解酵素である、請求項1に記載の1ステップRT−PCR法。
  3. 前記直鎖状二本鎖DNA分解酵素が、エキソヌクレアーゼである、請求項2に記載の1ステップRT−PCR法。
  4. 前記直鎖状二本鎖DNA分解酵素が、エキソヌクレアーゼIII、T7エキソヌクレアーゼ、及びランダムエキソヌクレアーゼからなる群から選ばれる、請求項2又は3に記載の1ステップRT−PCR法。
  5. 逆転写酵素が、Avian Myeloblastosis Virus由来の逆転写酵素、Moloney Murine Leukemia Virus由来の逆転写酵素、及びそれらの遺伝子改変型逆転写酵素からなる群から選ばれる、請求項1〜4のうちのいずれかに記載の1ステップRT−PCR法。
  6. 逆転写酵素、PCR増幅酵素、及び二本鎖DNA分解酵素を含む1ステップRT−PCR反応用キット。
  7. 逆転写酵素、PCR増幅酵素、及び二本鎖DNA分解酵素を含む1ステップRT−PCR反応用組成物。
  8. 鋳型となるRNA、逆転写酵素、PCR増幅酵素、少なくとも2種のプライマー、及び二本鎖DNA分解酵素を含む溶液を調製する工程と、
    前記溶液をインキュベーションする工程と、
    を含む1ステップRT−PCR法におけるプライマーダイマーの抑制方法。
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