JPH08263853A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH08263853A
JPH08263853A JP7062325A JP6232595A JPH08263853A JP H08263853 A JPH08263853 A JP H08263853A JP 7062325 A JP7062325 A JP 7062325A JP 6232595 A JP6232595 A JP 6232595A JP H08263853 A JPH08263853 A JP H08263853A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ディスク装置において、フォーカスオフセ
ットの調整を自動的に高精度で行う。 【構成】 マイクロコンピュータ１１において、自動制
御を行う場合、先ず初期フォーカスオフセット調整デー
タ３２（Ａ０）を出力してこの初期値Ａ０からステップ
的に順次当該データを変化させる。その時の再生ＥＦＭ
信号２７とチャネルクロック２８との位相差を一定時間
毎に積分回路８で積分し、その位相差積分データ３１が
最小になるときのフォーカスオフセット調整データ３２
を、以降最適フォーカスオフセット調整データとして出
力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は光ディスク装置に関し、
特に光ディスク装置のフォーカスサーボにおけるフォー
カスオフセット調整装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、光ディスク装置において、フォ
ーカスサーボのオフセット調整は装置の組立時にボリュ
ーム等を用いて手動調整する様になっている。調整の基
準は再生信号の振幅が最大になる点を最適なフォーカシ
ングポイントとみなしてフォーカスオフセット量を調整
するものである。
【０００３】図７はこの種のフォーカスオフセット調整
のためのブロック図を示す。図７において、光ヘッドア
ンプ１にて生成されたフォーカスエラー信号２１は、ボ
リューム２により手動調整自在なフォーカスオフセット
調整信号２２と加算回路３にて加算され、オフセット調
整された調整済みのフォーカスエラー信号２３となり、
サーボ処理回路４へ入力される。そして、サーボ処理回
路４においてフォーカスアクチュエータ５を駆動するた
めのフォーカスサーボ信号２４に変換される。光ヘッド
アンプ１からの再生信号２５は再生信号処理回路６によ
り再生データ２６となって導出される。
【０００４】かかる構成において、記録済みのディスク
媒体を挿入した光ディスク装置が再生動作中にあると
き、オペレータは再生信号２５を波形観測器によりモニ
タしつつフォーカスオフセット調整回路１４のボリュー
ム２を手動で調整し、その振幅が最大になる位置でボリ
ューム２を固定する。このようにしてフォーカスオフセ
ット調整が完了する。
【０００５】この図７の例では手動によるフォーカスオ
フセット調整であり、自動調整ではないために、工場出
荷時や装置組立時において専門の作業員がその調整作業
を行う必要がある。従って、経時変化や温度変化等に起
因するフォーカスオフセットの変動には対処できないこ
とになる。
【０００６】そこで、特開平２−９４０３３号公報や特
開平２−１７７１３３号公報等に自動フォーカスオフセ
ット調整をなす技術が開示されている。前者の特開平２
−９４０３３号公報においては、ディスクからの読取り
データのエラーレートを検出するエラーレート検出回路
を設け、このエラーレートの値が最小となる様にＤＣオ
フセット値を自動調整するものである。
【０００７】後者の特開平２−１７７１３３号公報にお
いては、フォーカスオフセット電圧をステップ的に変化
させて、その時の再生信号のピークレベルを検出しこの
ピークレベルが最大値をとるときのフォーカスオフセッ
ト電圧をフォーカスオフセット調整信号とするものであ
る。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】これ等特開平２−９４
０３３号公報や特開平２−１７７１３３号公報の技術で
は自動調整を可能としているために、装置の電源投入時
等にこの自動調整機能を作動させることで、経時変化等
に対するフォーカスオフセットの調整が可能となる。
【０００９】しかしながら、前者のデータエラーレート
の値に応じてフォーカスオフセットを調整する方式で
は、データエラーの発生がフォーカスオフセットに比例
するという前提のうえにたったものであり、よってデー
タエラーがフォーカスオフセットに起因せずに生ずる場
合には正確なフォーカスオフセット調整はできないとい
う欠点がある。
【００１０】また、後者の再生信号のピークに応じてフ
ォーカスオフセットを調整する方式では、再生信号のピ
ーク値が必ずしもジャストフォーカスとはならないとい
う事実からすれば、これまた正確なフォーカスオフセッ
ト調整はできないという欠点がある。
【００１１】本発明の目的は、自動的にかつ正確にフォ
ーカスオフセット調整を行うことが可能な高信頼性の光
ディスク装置を提供することである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】本発明による光ディスク
装置は、光ディスクへの照射光のフォーカスエラー信号
を生成する手段と、前記照射光により前記光ディスクか
ら再生信号を生成する手段と、この再生信号の２値デー
タ信号とそれに含まれるチャネルクロック信号とを生成
する手段と、前記２値データ信号と前記チャネルクロッ
ク信号との位相差を示す位相差信号を生成する位相差生
成手段と、前記位相差信号に応じて前記フォーカスオフ
セット調整信号を生成するフオーカスオフセット調整信
号生成手段と、前記フォーカスオフセット調整信号を前
記フォーカスエラー信号に加算してフォーカスサーボ信
号を生成する手段とを含むことを特徴とする。
【００１３】
【作用】再生ＥＦＭ（Ｅｉｇｈｔ ｔｏ Ｆｏｕｒｔｅ
ｅｎ Ｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ）信号とチャネルクロック
との位相差が、フォーカスずれに正確に対応しているこ
とを利用するものであり、再生ＥＦＭ信号とチャネルク
ロックとの位相差を最小にするフォーカスオフセット調
整信号を、電源投入時の初期時に見付け出して、以降電
源オフされるまで、このフォーカスオフセット調整信号
を記憶して出力し続けることで、精度良いフォーカスサ
ーボが実現できる。
【００１４】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例について
説明する。
【００１５】図１は本発明の実施例のブロック図であ
り、フォーカスオフセット自動調整に関する部分につい
てのみ示している。図１において、光ヘッドアンプ１は
フォーカスエラー信号２１と再生信号２５とを出力す
る。再生信号処理回路６は再生信号２５を入力しＥＦＭ
信号２７とチャンネルクロック信号２８とを出力する。
位相比較回路７は再生信号処理回路６から出力されるＥ
ＦＭ信号２７とチャンネルクロック信号２８との位相差
信号２９を発生（例：排他的論理和）する。
【００１６】積分回路８はマイクロコンピュータ１０か
ら発生される積分クロック３２のエッジからエッジまで
の一定時間内において、位相差信号２９を積分した位相
差積分信号３０を出力する。Ａ／Ｄ変換回路９は位相差
積分信号３０をマイクロコンピュータ１０が認識できる
ディジタルデータであるところの位相差積分データ３１
に変換しマイクロコンピュータ１０に出力する。
【００１７】マイクロコンピュータ１０はデューティ比
５０％の積分クロック３２を生成し、積分クロック３２
のエッジタイミングごとに読み込んだ位相差積分データ
３１を比較し、直前の位相差積分データ３１より小さく
なるフォーカスオフセット調整データ３３を演算し出力
する。Ｄ／Ａ変換回路１１はフォーカスオフセット調整
データ３３をアナログ信号のフォーカスオフセット調整
信号２２に変換する。
【００１８】加算回路３はフォーカスエラー信号２１と
フォーカスオフセット調整信号２２を加算して調整済み
フォーカスエラー信号２３を出力する。サーボ信号処理
回路４は調整済みフォーカスエラー信号２３を入力しフ
ォーカスサーボ信号２４を出力する。フォーカスアクチ
ュエータ５はフォーカスサーボ信号２４により駆動され
る。
【００１９】フォーカスオフセット自動調整回路１３
は、位相比較回路７、積分回路８、Ａ／Ｄ変換回路１
０、マイクロコンピュータ１１及びＤ／Ａ変換回路１２
からなっている。
【００２０】ここで、フォーカスオフセットの調整は、
再生信号（アイパターン）を鮮明にすることを目的とす
るものであり、ビームスポットが最も絞り込まれる焦点
に一致してディスク反射面を照射し続ける様に設定され
ることが必要である。このジャストフォーカス状態（図
２（Ｂ）の状態）から少しでもずれると、ディスク上の
スポット径が、図２（Ａ）や（Ｃ）の如く、大となって
しまい、再生信号のアイパターンが劣化し、スポットの
前後のビットや、隣接トラックからの反射回折光による
クロストークが生じて、ジッタが増大することになる。
【００２１】このジッタにより、ＥＦＭ信号とチャネル
クロックとの間に位相差が生じるので、この位相差を打
ち消す様にフォーカスオフセットを調整すれば、ジッタ
の少ない鮮明な再生信号が得られ、結果的にフォーカス
オフセットの調整が可能となるのである。
【００２２】ＥＦＭ信号はセルフクロック信号であるた
めに、再生ＥＦＭ信号自身からチャネルクロックをＰＬ
Ｌ（フェイズロックドループ）回路により抽出して、信
号のディジタル化（“１”，“０”の判定）が行われる
が、再生信号のジッタが大きいと、ＰＬＬ回路により抽
出されるクロックの時間軸上の揺らぎも大きくなる。
【００２３】再生信号とチャネルクロック双方が揺らぎ
を持つと、その位相差も非常に大きくなる。逆に、ジャ
ストフォーカス時は常にＰＬＬ回路等の性能で定まる最
小の値となるので、再生信号とチャネルクロックとの位
相差の時間平均（時間積分）をとれば、図３に示す如
く、ジャストフォーカス点を最小にして、その前後で当
該位相差は大きくなる。この特性を利用してフォーカス
オフセット自動調整を行うものである。
【００２４】図４，５は図１のマイクロコンピュータ１
１の動作を示すフローチャートであり、図６はその時の
各部信号のタイミングチャートの例を示す。マイクロコ
ンピュータ１１は、図４，５に示したフローチャートの
処理手順を予め格納したＲＯＭ（リードオンリメモリ）
と、このフローチャートを実行するに必要なデータメモ
リ（ＲＡＭ）と、処理装置（ＣＰＵ）とを有するものと
する。
【００２５】データメモリであるＲＡＭ（ランダムアク
セスメモリ）のエントリとしては、以下の５つのエント
リが少なくとも設けられている。第１のエントリはフォ
ーカスオフセット調整データ３２（Ａ）を格納するエリ
アであり、第２のエントリはフォーカスオフセット調整
データＡをステップ的に変化させるためのこのステップ
値ａを格納するエリアである。第３のエントリは位相差
積分信号３１（Ｂ）を格納するエリアであり、第４のエ
ントリはこの位相差積分信号３１の最小値Ｂmin を格納
するエリアであり、第５のエントリは直前の位相差積分
信号ｙを格納するエリアである。
【００２６】光ディスク装置の電源投入時において、フ
ォーカスオフセット調整命令が出されると、ステップＦ
１において、再生中かどうかが判定される。再生中であ
れば、ステップＦ３へ移り、停止中であれば、ステップ
Ｆ２において、フォーカスサーチ，フォーカス引込み，
フォーカスサーボオン，トラッキング引込み，トラッキ
ングサーボオン等の動作を経て再生中とした後、ステッ
プＦ３へ移る。
【００２７】ステップＦ３において、予め設定されてい
る初期フォーカスオフセット調整データＡ０をデータメ
モリの第１のエントリ（Ａ）に書込む。この初期調整デ
ータＡ０は少なくとも再生動作が安定である範囲のフォ
ーカスオフセット調整信号２２に対応した値とされる。
【００２８】ステップＦ４において、予め定められてい
る初期調整ステップデータａ０をデータメモリの第２の
エントリ（ａ）に書込む。この初期ステップデータａ０
は少なくとも再生動作が安定である範囲内で、ステップ
Ｆ１４〜Ｆ２４までのループを２回以上実行可能な値以
下とされる。
【００２９】ステップＦ５において、積分クロック３の
エッジが検出されると、ステップＦ６で積分回路８がク
リアされ、ステップＦ７でデータメモリの第１のエント
リのデータＡをフォーカスオフセット調整データ３２と
して出力し、次のステップＦ８へ移る。このステップＦ
８において、積分クロック３のエッジが検出されると、
ステップＦ９で位相差積分データ３１（Ｂ）をデータメ
モリの第３のエントリへ書込み、続いてステップＦ１０
でこのエントリのデータをＢmin として第４及び第５の
エントリ（Ｂmin 及びｙ）へ夫々書込む。
【００３０】ステップＦ１１で、積分回路８がクリアさ
れ、次のステップＦ１２で第１のエントリ（Ａ）と第２
のエントリ（ａ）とのデータの和（Ａ＋ａ）を第１のエ
ントリ（Ａ）へ書込み、ステップＦ１３でのエントリ
（Ａ）のデータをフォーカスオフセット調整データ３２
として出力する。
【００３１】ステップＦ１４において、積分クロック３
のエッジが検出されると、ステップＦ１５で位相差積分
データ３１（Ｂ）を第３のエントリ（Ｂ）へ書込み、ス
テップＦ１６でこのエントリのデータＢと第４のエント
リのＢmin とを比較し、Ｂ≦Ｂmin であれば、ステップ
Ｆ１７でエントリのデータＢを第４のエントリＢminに
書込んで更新する。続いてステップＦ１８で、第２のエ
ントリの値ａを１／２として、ステップＦ１９で予め設
定されているステップデータの最小値ａmin とａ／２と
を比較する。このａmin はフォーカスオフセット調整の
精度と所要時間とを決定するパラメータである。
【００３２】ａmin ≦ａであれば、ステップＦ２５でフ
ォーカスオフセット調整終了となり、そうでなければ、
ステップＦ２０へ移る。ステップＦ１６において、Ｂ≦
Ｂmin でない場合もステップＦ２０へ移る。このステッ
プＦ２０では、第５のエントリのデータｙとＢとの比較
が行われる。すなわち、直前のＢｙと現在のＢとが比較
され、ｙ≧ＢであればステップＦ２２へ移り、ｙ＜Ｂで
あれば、第２のエントリのステップデータａの極性を反
転させた後、ステップ２２へ移る。
【００３３】ステップ２２では、第３のエントリのデー
タＢを第５のエントリのデータｙとし、続いてステップ
Ｆ２３で積分回路８をクリアし、ステップＦ２４で第１
のエントリのデータＡと第２のエントリのデータａとの
和（Ａ＋ａ）とを第１のエントリに書込んだ後、ステッ
プ１３へ戻ることになる。
【００３４】但し、ａmin ≦ａに収束せずフォーカスオ
フセット調整が終了しない場合には、フォーカスオフセ
ット調整の所要時間を制限しておくか、あるいはステッ
プＦ１７の実行回数を計数しておき、所定数に達すれば
フォーカスオフセット調整を終了させるようにする。
【００３５】以上の処理により、ＥＦＭ信号２７とチャ
ネルクロック信号２８との位相差２９が最小となる様に
フォーカスオフセット調整信号２２が生成されることに
なり、これが以降データメモリに記憶されて出力され続
けるので、最良の状態でフォーカスオフセット調整が行
われるのである。装置電源が再びオンとされれば、図
４，５に示した処理が再度行われるので、常に最良のフ
ォーカスオフセット調整が可能となる。
【００３６】尚、光ディスク装置においては、セルフク
ロックを含んだＥＦＭ信号を扱うことが一般的である
が、セルフクロックを含む信号型式であれば、本発明は
適用できるものである。
【００３７】
【発明の効果】叙上の如く、本発明によれば、自動的に
フォーカスオフセット調整を精度良く行うものであるか
ら、装置組立時や工場出荷時に調整を行う必要がなくな
り、また装置や素子の経年変化やディスク状態、動作環
境を全て吸収して性能維持をなすことができるという効
果がある。
【００３８】また、光ディスクの再生信号のジッタが最
小となる様に自動的にフォーカスオフセット調整を行う
ようになっているので、最良の再生信号が得られるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例のブロック図である。
【図２】ディスク上のビーム焦点付近のビーム形状を示
す図である。
【図３】フォーカスオフセットと再生信号及びチャネル
クロックの位相差との関連を示す図である。
【図４】本発明の実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図５】本発明の実施例の動作を示すフローチャートで
ある。
【図６】本発明の実施例の動作を示すタイミングチャー
トである。
【図７】従来の光ディスク装置のフォーカスオフセット
調整装置のブロック図である。
【符号の説明】
１ 光ヘッドアンプ ３ 加算回路 ４ サーボ信号処理回路 ５ フォーカスアクチュエータ ６ 再生信号処理回路 ７ 位相比較回路 ８ 積分回路 １０ Ａ／Ｄ変換回路 １１ マイクロコンピュータ １２ Ｄ／Ａ変換回路 １３ フォーカスオフセット自動調整回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 光ディスクへの照射光のフォーカスエラ
    ー信号を生成する手段と、前記照射光により前記光ディ
    スクから再生信号を生成する手段と、この再生信号の２
    値データ信号とそれに含まれるチャネルクロック信号と
    を生成する手段と、前記２値データ信号と前記チャネル
    クロック信号との位相差を示す位相差信号を生成する位
    相差生成手段と、前記位相差信号に応じて前記フォーカ
    スオフセット調整信号を生成するフオーカスオフセット
    調整信号生成手段と、前記フォーカスオフセット調整信
    号を前記フォーカスエラー信号に加算してフォーカスサ
    ーボ信号を生成する手段とを含むことを特徴とする光デ
    ィスク装置。
  2. 【請求項２】 前記フオーカスオフセット調整信号生成
    手段は、前記フォーカスオフセット調整信号を予め設定
    された初期値から段階的に変化せしめつつ前記位相差信
    号が最小となるときのフォーカスオフセット調整信号を
    最終的なフォーカスオフセット調整信号とすることを特
    徴とする請求項１記載の光ディスク装置。
  3. 【請求項３】 前記位相差生成手段は予め定められた一
    定周期毎に前記位相差の積分値を算出する積分手段を有
    し、前記フオーカスオフセット調整信号生成手段は、前
    記フォーカスオフセット調整信号を予め設定された初期
    値から段階的に変化せしめる手段と、このときの前記積
    分手段による積分値を前の積分値と逐次比較する比較手
    段と、この比較結果に基づき積分値の最小値を求める最
    小値検出手段と、この検出された最小値に対応したフオ
    ーカスオフセット調整信号を記憶する記憶手段とを有
    し、この記憶手段の記憶信号を前記最終的なフォーカス
    オフセット調整信号とすることを特徴とする請求項２記
    載の光ディスク装置。
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