JPH08261277A - 車両の振動低減装置 - Google Patents

車両の振動低減装置

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JPH08261277A
JPH08261277A JP7067605A JP6760595A JPH08261277A JP H08261277 A JPH08261277 A JP H08261277A JP 7067605 A JP7067605 A JP 7067605A JP 6760595 A JP6760595 A JP 6760595A JP H08261277 A JPH08261277 A JP H08261277A
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JP
Japan
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change
vibration
engine load
engine
vehicle
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Application number
JP7067605A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Somai
浩史 仙井
Akira Koizumi
陽 小泉
Norihiko Nakao
憲彦 中尾
Tomomi Izumi
知示 和泉
Naoki Ikeda
直樹 池田
Hiroshi Uchida
博志 内田
Yosuke Nishimoto
洋介 西本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジン負荷の変化状態に応じて制御定数を
適宜変更してフィードバック制御をし、振動低減効果を
充分に発揮する。 【構成】 車室内の騒音を低減するための音を発生する
スピーカ2と、車室内騒音を検出するマイクロホン4と
を備え、マイクロホン4で検出される車室内騒音が最小
となるようにスピーカ2から発生する音の少なくとも位
相をフィードバック制御する。この制御では、エンジン
回転数の変化率を算出部14で算出するとともに、その
変化率に応じて、制御定数である収束係数、サンプリン
グ周波数及びリミッタ値を変更手段15で変更する。例
えば変化率が大きいときの収束係数及びサンプリング周
波数をそれぞれ変化率が小さいときのそれらよりも大き
くしたり、変化率が大きいときのリミッタ値を変化率が
小さいときのそれよりも小さくする。スピーカの代りに
加振機を、マイクロホンの代りに加速度センサを用いた
場合にも適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジン等の振動発生
源から発生する周期的な振動又は騒音に起因する車室内
の振動又は騒音を低減する車両の振動低減装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両の振動低減装置として、
例えば特公平2−21462号公報に開示されるよう
に、車体振動を低減するための振動を発生する加振機
と、車体振動を検出する加速度センサとを備え、該加速
度センサの検出信号を受けながら上記加振機から発生す
る振動の位相やゲイン等を変更するフィードバック制御
を行うことにより、車体振動を可及的に低減するように
したものは知られている。
【0003】また、近年、車体振動とは別に、エンジン
騒音や排気音等に起因する車室内の騒音を低減するいわ
ゆる騒音低減装置も開発され、公知になっている。例え
ば特開平5−173581号には、車室内の騒音を打ち
消す音を発生するスピーカと、車室内の騒音を集音する
マイクロホンとを備え、該マイクロホンの信号を受けな
がら上記スピーカからの発生音の位相やゲイン等を変更
するフィードバック制御を行うことが開示されている。
尚、騒音は空気中を伝播する振動であり、騒音低減装置
は振動低減装置の一種と見做すことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
なフィードバック制御では、種々の制御定数が用いられ
ている。例えば、加振機やスピーカ等のアクチュエータ
から発生する振動(音を含む)の位相を変更する際の変
更幅に相当する収束係数、サンプリング周期の逆数であ
るサンプリング周波数、制御信号を出力する際の上限値
又は下限値に相当するリミッタ値である。これらの制御
定数は、通常、一定の値に設定され、制御途中で変更さ
れることはない。
【0005】ところが、車両の急発進時や急加速時等エ
ンジン負荷が急激に変化する過渡状態のときと、エンジ
ン負荷が略一定な安定状態のときとでは、車両の振動及
び騒音はその様相が全く異なる。つまり、過渡状態のと
きには車両の振動及び騒音の周波数は、安定状態のとき
よりもかなり高くなる。従って、従来の振動低減装置で
は、このような過渡状態のときと安定状態のときとで同
一の制御定数を用いてフィードバック制御をしているた
め、振動低減効果を充分に発揮できていないのが実情で
ある。
【0006】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、エンジン負荷の変化状
態に応じて制御定数を適宜変更してフィードバック制御
をすることにより、振動低減効果を充分に発揮し得る振
動低減装置を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係わる発明は、車両の振動低減装置とし
て、振動発生源からの周期的な車両振動を低減するため
の振動を発生するアクチュエータと、車両振動を検出す
る振動検出手段と、該振動検出手段で検出される車両振
動が最小となるように上記アクチュエータから発生する
振動の少なくとも位相を変更する制御手段とを備えるこ
とを前提とする。そして、エンジン負荷の変化状態を検
出する変化状態検出手段と、該変化状態検出手段で検出
したエンジン負荷の変化状態に応じて、上記制御手段の
フィードバック制御における制御定数を変更する制御定
数変更手段とを備えることを特徴とする。
【0008】請求項2及び3に係わる発明は、いずれも
請求項1に係わる発明の一つの態様を示す。すなわち、
請求項2に係わる発明は、車両振動が車体振動の場合で
あり、上記アクチュエータは加振機であり、上記振動検
出手段は加速度センサである。また、請求項3に係わる
発明は、車両振動が車室内騒音の場合であり、上記アク
チュエータはスピーカであり、上記振動検出手段はマイ
クロホンである。
【0009】請求項4〜7に係わる発明は、いずれも請
求項1記載の車両の振動低減装置において、その一つの
構成要素である変化状態検出手段で検出するエンジン負
荷の変化状態をより具体的に示す。すなわち、請求項4
に係わる発明では、上記変化状態検出手段は、エンジン
負荷の変化状態としてエンジン回転数の変化率を検出す
るものである。請求項5に係わる発明では、上記変化状
態検出手段は、エンジン負荷の変化状態としてエアコン
のON−OFF状態を検出するものである。請求項6に
係わる発明では、上記変化状態検出手段は、エンジン負
荷の変化状態としてパワーステアリングポンプのON−
OFF状態を検出するものである。更に、請求項7に係
わる発明では、上記変化状態検出手段は、エンジン負荷
の変化状態として変速機の変速ポジションを検出するも
のである。
【0010】請求項8に係わる発明は、請求項1記載の
車両の振動低減装置において、その一つの構成要素であ
る制御定数変更手段で変更する制御定数をより具体的に
示す。つまり、上記制御定数は、収束係数、リミッタ値
及びサンプリング周波数の少なくとも一つであるとす
る。
【0011】請求項9〜13に係わる発明は、いずれも
請求項8記載の車両の振動低減装置において、制御定数
変更手段が制御定数である収束係数、リミッタ値又はサ
ンプリング周波数を、エンジン負荷に応じて変更する具
体的な態様を示す。すなわち、請求項9に係わる発明で
は、上記制御定数変更手段は、エンジン負荷の変化が大
きいときの収束係数をエンジン負荷の変化が小さいとき
のそれよりも大きくするように設けられている。請求項
10に係わる発明では、上記制御定数変更手段は、エン
ジン負荷の変化が大きいときのリミッタ値をエンジン負
荷の変化が小さいときのそれよりも小さくするように設
けられている。請求項11に係わる発明では、上記制御
定数変更手段は、エンジン負荷の変化が大きいときのサ
ンプリング周波数をエンジン負荷の変化が小さいときの
それよりも大きくするように設けられている。請求項1
2に係わる発明では、上記制御定数変更手段は、エンジ
ン負荷の変化が大きいときの収束係数をエンジン負荷の
変化が小さいときのそれよりも小さくするように設けら
れている。更に、請求項13に係わる発明では、上記変
化状態検出手段が、エンジン負荷の変化状態としてエン
ジン回転数の変化率を検出するものである場合におい
て、上記制御定数変更手段は、エンジン回転数の変化率
が所定値以下の領域ではその変化率が大きい程収束係数
を大きくし、エンジン回転数の変化率が所定値以上の領
域ではその変化率が大きい程収束係数を小さくするよう
に設けられている。
【0012】
【作用】上記の構成により、請求項1に係わる発明で
は、エンジン等の振動発生源から周期的な車両振動(騒
音を含む)が発生するときには、その振動を振動検出手
段(加速度センサ又はマイクロホン)で検出するととも
に、制御手段の制御の下に、検出した振動が最小となる
ようにアクチュエータ(加振機又はスピーカ)から発生
する振動の位相を変更する。このフィードバック制御中
には、エンジン負荷の変化状態を変化状態検出手段で検
出し、その変化状態に応じて、制御定数変更手段が制御
定数を変更することになる。
【0013】ここで、請求項9に係わる発明の如くエン
ジン負荷の変化が大きい過渡状態のときの収束係数を、
エンジン負荷の変化が小さい安定状態のときのそれより
も大きくすると、過渡状態のとき車両振動の急変に追従
して、アクチュエータから発生する振動の位相を迅速に
変更することができるとともに、安定状態のとき制御の
安定性を確保することができる。
【0014】また、請求項10に係わる発明の如く過渡
状態のときのリミッタ値を、安定状態のときのそれより
も小さくすると、譬え過渡状態のとき車両振動の急変に
追従してアクチュエータから発生する振動の位相を変更
することができず誤った制御信号を出力する場合でも、
その制御信号が制限されることから誤作動を防止するこ
とができる。
【0015】請求項11に係わる発明の如く過渡状態の
ときのサンプリング周波数を、安定状態のときのそれよ
りも大きくすると、過渡状態のとき車両振動の急変に追
従して、アクチュエータから発生する振動の位相を迅速
に変更することができるとともに、安定状態のときサン
プリング周期を大きくして制御に要する負担を軽減する
ことができる。
【0016】請求項12に係わる発明の如く過渡状態の
ときの収束係数を、請求項9に係わる発明の場合とは逆
に安定状態のときのそれよりも小さくすると、譬え過渡
状態のとき車両振動の急変に追従してアクチュエータか
ら発生する振動の位相を変更することができず誤った制
御信号を出力する場合でも、位相を変更する際の変更幅
が小さいことから誤った制御信号に基づくいわゆる制御
ハンチングを防止することができる。
【0017】更に、請求項13に係わる発明の如くエン
ジン回転数の変化率が所定値以下の領域ではその変化率
が大きい程収束係数を大きくし、エンジン回転数の変化
率が所定値以上の領域ではその変化率が大きい程収束係
数を小さくすると、過渡状態のとき、車両振動の急変に
追従してアクチュエータから発生する振動の位相を変更
できる領域(エンジン回転数の変化率が所定値以下の領
域)では車両振動に追従した位相の変更を確保すること
ができる一方、車両振動の急変に追従してアクチュエー
タから発生する振動の位相を変更できない領域(エンジ
ン回転数の変化率が所定値以上の領域)では誤った制御
信号に基づく制御ハンチングを防止することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0019】図1及び図2は本発明の第1実施例に係わ
る車両の振動低減装置を示す。この振動低減装置は、振
動発生源であるエンジンの作動に起因する車室内の騒音
を低減するものである。
【0020】図1において、1は車体、2は車室内騒音
を低減するための音を発生するスピーカであって、その
作動は振動低減装置の制御部であるANCコントローラ
3により制御される。4は車室内の騒音を集音する集音
器であるマイクロホンであり、該マイクロホン4の信号
は上記ANCコントローラ3に入力される。また、5は
エンジン(図示せず)に装着されたイグニッションコイ
ルであって、該イグニッションコイル5からはエンジン
回転数と比例するエンジン点火信号が発せられ、この信
号もANCコントローラ3に入力される。尚、スピーカ
2及びマイクロホン4は、図では1個ずつしか示してい
ないが、各々車室内に複数設けられている。また、スピ
ーカ2はCD、磁気テープ、チューナ等からの音声信号
を音に変えて出力する一般のオーディオ用スピーカであ
って、このような音と上記騒音の打ち消し音とを同時
に、または一方のみを出力するようになっている。
【0021】上記ANCコントローラ3は、図2に示す
ように、その中枢部を構成するANCブロック11と、
イグニッションコイル5からのエンジン点火信号に基づ
いてリファレンス信号を生成して上記ANCブロック1
1に出力するリファレンス信号生成手段12と、上記A
NCブロックから出力されるスピーカ駆動信号に対しそ
の上限値及び下限値を定めるリミッタ13とを備えてい
る。
【0022】上記リファレンス信号生成手段12は、図
3に示すように、イグニッションコイル5からの波形成
形されたエンジン点火信号が入力されかつエンジン回転
に一致した周期で立上りまたは立下りしたパルス性の信
号を出力する分周器21と、カウンタクロック信号を発
生するカウンタクロック信号発生器22と、上記分周器
21からのパルス性の信号(以下、IGパルス信号とい
う)をリセット信号として入力させ、その立上りまたは
立下り周期の1サイクル期間内に入力される発生器22
からのカウンタクロック信号を計測するカウンタ23
と、上記IGパルス信号及びカウンタクロック信号の計
測値に基づくエンジン回転角θr が入力され、所定の計
算式に基づいてエンジン回転角の増分Δθr(n)を算出す
るエンジン回転角増分算出部24と、該算出部24で算
出したエンジン回転角の増分(つまりリファレンス信号
の位相角の増分)Δθr(n)が入力され、次に検出される
リファレンス信号の位相角θr(k)を予測演算しかつその
予測演算値に基づいてリファレンス信号X(k) を生成し
て出力するリファレンシャル信号位相角予測演算部25
と、上記回転角増分算出部24及びリファレンシャル信
号位相角予測演算部25に所定周波数のサンプリングク
ロック信号を出力するサンプリングクロック信号発生器
26とからなる。上記サンプリングクロック信号発生器
26は、後述する制御定数変更手段15からのサンプリ
ング周波数変更信号に基づいてサンプリングクロック信
号の周波数を変更するようになっている。
【0023】上記エンジン回転角増分算出部24及びリ
ファレンシャル信号位相角予測演算部25は、各々ソフ
トで構成されており、前者は分周器21からIGパルス
信号が入力される毎に起動されるプログラムを有し、後
者はサンプリングクロック信号発生器26からサンプリ
ングクロック信号が入力される毎に起動されるプログラ
ムを有している。
【0024】上記エンジン回転角増分算出部24では、
先ず、次の時点に入力されるであろうIGパルスの周期
T´IG(n+1) を下記の式 T´IG(n+1) =2TIG(n) −TIG(n-1) により予測する。但し、TIG(n) は今回入力されたIG
パルスの周期、TIG(n-1) は前回入力されたIGパルス
の周期である。尚、nはサンプリング順番を表わす。
【0025】次に、上記予測周期T´IG(n+1) を用い
て、次のIGパルス入力時点におけるエンジンの回転周
期T´e(n+1)を下記の式 T´e(n+1)=N・T´IG(n+1) により予測する。但し、Nは整数である。例えば4サイ
クル4気筒エンジンにおいてはIGパルスが4回入力す
る間にエンジンが2回転するのでNは2となる。
【0026】続いて、上記予測回転周期T´e(n+1)を用
いて、今回のIGパルス入力時点から次のIGパルス入
力時点までのエンジン回転角の増分Δθr(n)を下記の式 Δθr(n)=2π/(N・T´e(n+1)・fs ) により算出する。但し、fs はサンプリングクロック信
号の周波数である。ここで、リファレンス信号の位相角
はエンジン回転角に等しいので、リファレンス信号の位
相角の増分も上記Δθr(n)で表わされる。
【0027】また、上記リファレンシャル信号位相角予
測演算部25では、先ず、エンジン回転角増分算出部2
4から入力されたリファレンス信号の位相角の増分Δθ
r(n)を用いて、リファレンス信号の位相角θr(k)を下記
の式 θr(k)=θr(k-1)+Δθr(n) により算出する。但し、kはサンプリングの順番を示す
もので、θr(k-1)は前回のリファレンス信号の位相角を
表わすものである。
【0028】次に、上記リファレンス信号の位相角θr
(k)を用いてリファレンス信号X(k)を下記の式 X(k) =sin(2θr(k))+sin(4θr(k)) +sin(6θr(k))+… により算出する。このリファレンス信号X(k) は次に入
力されるIGパルスの予測値に基づいて求められたもの
であるから、次のIGパルスが発生した時点においてエ
ンジン振動に起因する騒音を打ち消すためにそのリファ
レンス信号としてX(k) を用いてることによりエンジン
回転が大きく変動する場合においても消音効果を上げる
ことができる。
【0029】一方、上記ANCブロック11は、図4に
示すように、マイクロホン4からの出力信号を増幅する
増幅器31と、該増幅器31で増幅した信号の高周波ノ
イズを除去するローパスフィルタ32と、該フィルタ3
2を通過した信号をデジタル化するA/D変換器33
と、該A/D変換器33からの信号、上記リファレンス
信号X(k) 及び後述する制御定数変更手段15からの収
束係数変更信号を入力され、これらの信号に基づいて車
室内の騒音を低減するよう該騒音と逆位相の音(詳しく
は逆移相音の信号)を生成する逆位相音生成部34とを
有している。上記逆位相音生成部34で生成した信号
は、D/A変換器35でアナログ化され、ローパスフィ
ルタ36で高周波ノイズが除去され、増幅器37で増幅
された後、スピーカ駆動信号として出力される。ANC
ブロック11の構成要素である増幅器31,37、ロー
パスフィルタ32,36及び変換器33,35は、それ
ぞれ車室内に設けられるスピーカ4と同じ個数分ずつ設
けられている。
【0030】上記逆位相音生成部34は、図5に示すよ
うに、リファレンス信号X(k) に基づき、その信号X
(k) に含まれる周波数成分がマイクロホン4からのマイ
クロホン出力信号に含まれなくなるように、適応フィル
タ41において位相調整及びゲイン調整を行い、スピー
カ2から出力される音を制御するようになっている。本
実施例では、逆位相音生成部34は、特にLMS(Leas
t Mean Square)方式を採用しており、リファレンス信号
が入力された適応フィルタ41に対し、適応機構42に
よりマイクロホン出力に基づきフィルタ係数の調整を行
う。その際、下記の漸化式(1) を用い、偏差J(つまり
マイクロホン出力信号からターゲット周波数部分を抽出
した信号のレベル)が最小値をとるように処理する。
【0031】
【数1】 また、LMS方式では、適応機構42は、伝達関数記憶
部43に予め記憶されているスピーカ2とマイクロホン
4との間の伝達関数Hが入力され、この伝達関数Hをも
考慮して適応フィルタ41のフィルタ係数を調整するよ
うになっており、これによりスピーカ2とマイクロホン
4との空間的距離をいわば補間するようになっている。
【0032】さらに、上記適応機構42は、後述する制
御定数変更手段15からの収束係数変更信号に基づいて
上記漸化式(1) 中のステップ幅である収束係数αを変更
するようになっている。また、適応機構42では、その
記憶領域の効率化を図るために、例えばエンジンのアイ
ドル回転数の上限及び下限周波数の位相及びゲインだけ
を記憶し、その間の周波数の位相及びゲインは、各々補
間法により算出するようにしている。
【0033】そして、本発明の特徴として、図2に示す
ように、ANCコントローラ3は更に、イグニッション
コイル5からのエンジン点火信号が入力され、その信号
を時間微分することなどでエンジン回転数の変化率μを
算出するエンジン回転数変化率算出部14と、該算出部
14からエンジン回転数変化率μの信号が入力される制
御定数変更手段15とを備えている。上記エンジン回転
数変化率算出部14は、エンジン回転数の変化率μを算
出することでエンジン負荷の変化状態を検出する変化状
態検出手段としての機能を有するものである。また、上
記制御定数変更手段15は、エンジン回転数の変化率μ
に応じて、ANCブロック11(詳しくは図4に示す逆
位相音生成部34)に対し収束係数αを変更するための
信号を、リファレンス信号生成手段12(詳しくは図3
に示すサンプリングクロック信号発生器26)に対しサ
ンプリング周波数fs を変更するための信号を、リミッ
タ13に対し上限のリミッタ値を変更するための信号を
それぞれ出力するように設けられている。
【0034】次に、上記制御定数変更手段15におい
て、エンジン回転数の変化率μに応じて、制御定数であ
る収束係数α、サンプリング周波数fs 及びリミッタ値
を変更する際の制御方法を、図6に示すフローチャート
に従って説明する。
【0035】図6において、先ず、スタートした後、ス
テップS1 でエンジン回転数変化率算出部14にてイグ
ニッションコイル5からのエンジン点火信号に基づいて
エンジン回転数の変化率μを計算し、ステップS2 で制
御定数変更手段15にてこの変化率μに基づいて制御定
数である収束係数α、サンプリング周波数fs 及びリミ
ッタ値の初期設定を行う。この制御定数の設定では、図
7〜図9に示すマップから現時点の変化率μに対応した
数値を読み取る。ここで、図7に示す収束係数設定用の
マップでは、エンジン回転数の変化率μが大きい程収束
係数αが大きくなるように設定されている。図8に示す
サンプリング周波数設定用のマップでは、エンジン回転
数の変化率μが大きい程サンプリング周波数fs が大き
くなるように設定されている。また、図9に示すリミッ
タ値設定用のマップでは、エンジン回転数の変化率μが
大きい程リミッタ値が小さくなるように設定されてい
る。
【0036】そして、上記制御定数の初期設定後、ステ
ップS3 で再びエンジン回転数の変化率μを計算し、ス
テップS4 でその変化率μが一定値以上に変化したか否
かを判定する。この判定がNOのときにはステップS3
に戻って変化率μの計算を続ける一方、判定がYESの
とき、つまり変化率μが一定値以上に変化したときに
は、ステップS2 に戻って変化後の変化率μに対応した
制御定数を設定する。
【0037】次に、上記第1実施例の作用・効果につい
て説明するに、エンジン回転に伴って周期的な車室内騒
音が発生するときには、その騒音をマイクロホン4で検
出するとともに、ANCコントローラ3のリファレンス
信号生成手段12でイグニッションコイル5のエンジン
点火信号からリファレンス信号を生成し、このリファレ
ンス信号とマイクロホン4の出力信号とを基にANCブ
ロック11(特に逆位相音生成部34)で車室内騒音と
逆位相の音を発生するためのスピーカ駆動信号を生成
し、この信号をリミッタ13を通してスピーカ2に出力
して該スピーカ2を駆動することにより、スピーカ2か
ら車室内騒音と逆位相の音が発生して車室内騒音が打ち
消されて低減される。
【0038】その際、ANCコントローラ3において
は、エンジン回転数変化率算出部14でイグニッション
コイル5のエンジン点火信号を基にエンジン回転数の変
化率μを算出し、その変化率μに応じて、制御定数変更
手段15がANCブロック11、リファレンシャル信号
生成手段12及びリミッタ13に対し、それぞれ変更信
号を出力して制御定数である収束係数α、サンプリング
周波数fs 及びリミッタ値を変更する。つまり、収束係
数αは、エンジン回転数の変化率μが大きい程大きくな
るように変更され、これにより、エンジン回転数の変化
率μが大きい過渡状態のときには車室内騒音の急変に追
従して、スピーカ2から発生する音の位相を迅速に変更
することができ、消音効果を高めることがでる。一方、
エンジン回転数の変化率μが小さい安定状態のときに
は、スピーカ2から発生する音の位相の変化が緩やかに
なり、制御の安定性を確保することができる。また、サ
ンプリング周波数fs も、エンジン回転数の変化率μが
大きい程大きくなるように変更されるため、過渡状態の
とき車室内騒音の急変に追従して、スピーカ2から発生
する音の位相をより迅速に変更することができるととも
に、安定状態のときサンプリング周期を大きくして制御
に要する負担を軽減することができる。
【0039】さらに、他の制御定数であるリミッタ値
は、エンジン回転数の変化率μが大きい程小さくなるよ
うに変更されるため、譬え過渡状態のときに車室内騒音
の急変に追従してスピーカ2から発生する振動の位相を
変更することができずスピーカ駆動信号を時間遅れで誤
って出力する場合でも、そのスピーカ駆動信号の上限が
リミッタ値により小さく抑えられることになり、誤作動
の防止を図ることができる。
【0040】尚、上記第1実施例では、制御定数変更手
段15において、エンジン回転数の変化率μに応じて収
束係数αを変更するに当り、エンジン回転数の変化率μ
が大きい程収束係数αを大きくしたが、本発明は、この
第1実施例の場合とは逆に、図10に示すように、エン
ジン回転数の変化率μが大きい程収束係数αを小さくす
るようにしてもよい。このものでは、譬えエンジン回転
数の変化率μが大きい過渡状態のときに車室内騒音の急
変に追従してスピーカ2から発生する振動の位相を変更
することができずスピーカ駆動信号を時間遅れで誤って
出力する場合でも、位相を変更する際の変更幅が小さい
ことから誤ったスピーカ駆動信号に基づくいわゆる制御
ハンチングを防止することができるという利点がある。
【0041】また、図11に示すような3次元マップを
用いて、エンジン回転数の変化率μとサンプリング周波
数fs とをパラメータとして収束係数αを設定してもよ
い。この3次元マップでは、サンプリング周波数fs を
一定とすると、図12(a)〜(c)に示すように、エ
ンジン回転数の変化率μが所定値μ1 ,μ2 又はμ3以
下の領域ではその変化率μが大きい程収束係数αを大き
くし、エンジン回転数の変化率μが所定値μ1 ,μ2 又
はμ3 以上の領域ではその変化率μが大きい程収束係数
αを小さくするようにしている。このものでは、エンジ
ン回転数の変化率μが大きい過渡状態であっても、車室
内騒音の急変に追従してスピーカ2から発生する音の位
相を変更できる領域(つまりエンジン回転数の変化率μ
が所定値μ1 ,μ2 又はμ3 以下の領域)では、変化率
μが大きい程収束係数αを大きくすることで車室内騒音
の急変に追従したスピーカ2から発生する音の位相の変
更を確保することができる。一方、車室内騒音の急変に
追従してスピーカ2から発生する音の位相を変更できな
い領域(つまりエンジン回転数の変化率μが所定値μ1
,μ2 又はμ3 以上の領域)では、変化率μが大きい
程収束係数αを小さくすることで誤ったスピーカ駆動信
号に基づく制御ハンチングを防止することができる。そ
の上、3次元マップでは、サンプリング周波数fs が大
きい程(f1 <f2 <f3 )上記所定値が大きくなる
(μ1 <μ2 <μ3)ように設定されているため、サンプ
リング周波数fs を大きくすると車室内騒音の急変に対
するスピーカ音の位相の変更の追従性を高めることがで
きるという関連性を考慮しつつ、追従性の確保と制御ハ
ンチングの防止とをより効果的に両立化することができ
る。
【0042】さらに、上記第1実施例では、エンジン回
転数の変化率μに応じて、制御定数である収束係数α、
サンプリング周波数fs 及びリミッタ値をそれぞれ変更
するようにしたが、本発明は、この三つの制御定数を必
ずしも全て変更する必要はなく、そのうちの一つまたは
二つを変更するようにしてもよい。また、エンジン回転
数の変化率μの代りに、その他のエンジン負荷の変化状
態、例えばエアコンのON−OFF状態、パワーステア
リングポンプのON−OFF状態、変速機の変速ポジシ
ョン又はエンジン負荷に関連する電気機器のON−OF
F状態等を検出し、これに応じて制御定数を変更するよ
うにしてもよい。
【0043】すなわち、例えばエアコンをON−OFF
切換えするときには、図13に示すように、エンジン負
荷のレベルが変化するだけでなく、エンジン負荷が定常
なレベルで安定するまでの間にエンジン負荷が波状に大
きく変化する過渡状態が生じる。そして、このような過
渡状態のときの収束係数を、定常状態のときのそれより
も大きくすると、過渡状態のとき車両振動の急変に追従
して、アクチュエータから発生する振動の位相を迅速に
変更することができるとともに、安定状態のとき制御の
安定性を確保することができる。また、過渡状態のとき
のリミッタ値を、安定状態のときのそれよりも小さくす
ると、譬え過渡状態のとき車両振動の急変に追従してア
クチュエータから発生する振動の位相を変更することが
できず誤った制御信号を出力する場合でも、その制御信
号が制限されることから誤作動を防止することができ
る。さらに、過渡状態のときのサンプリング周波数を、
安定状態のときのそれよりも大きくすると、過渡状態の
とき車両振動の急変に追従して、アクチュエータから発
生する振動の位相を迅速に変更することができるととも
に、安定状態のときサンプリング周期を大きくして制御
に要する負担を軽減することができる。
【0044】(第2実施例)図14は本発明の第2実施
例に係わる車両の振動低減装置を示す。この振動低減装
置は、振動発生源であるエンジンの作動に起因する車室
内の車体振動を低減するものである。
【0045】図14において、51は車体、52は車体
前部のエンジンルーム内に配置されたエンジンであっ
て、該エンジン52は、3個所又は4個所でそれぞれエ
ンジンラバーマウント53(エンジン後部のエンジンラ
バーマウントのみ図示)を介して車体51(クロスメン
バ51a等)に取り付けられている。エンジン後部のエ
ンジンラバーマウント53は、車体振動を低減するため
の振動を発生するアクチュエータとしての加振機54
(詳しくは後述する)を内蔵しており、該加振機54は
AEMコントローラ55により制御される。
【0046】また、56はエンジン後部を支持するクロ
スメンバ51aに設置されかつ該設置個所の車体振動を
検出する振動検出手段としての加速度センサ、57はエ
ンジン52に装着されたイグニッションコイルであり、
上記センサ56の信号及びコイル57の信号は共にAE
Mコントローラ55に入力される。
【0047】上記加振機54を内蔵するエンジンラバー
マウント53の構造は図15に示す。この図において、
61はケーシング、62はケーシング61内を上側の主
液室63と下側の副液室64とに画成する支持ラバーで
あって、該支持ラバー62には水平方向に延びる円管6
5が埋設されているとともに、該円管65内には支軸6
6が挿通されている。上記支軸66の両端は、図示して
いないが、ブラケットを介してエンジン52に連結され
ている一方、ケーシング61は車体51(クロスメンバ
51a)に取付けられている。上記支持ラバー62には
主液室63と副液室64とを連通するオリフィス67が
形成されているとともに、主液室63、副液室64及び
オリフィス67には油等の液体が満たされている。そし
て、エンジン振動に伴い支持ラバー62が振動し、それ
により主液室63及び副液室64の容積が変化して両室
63,64間で液体がオリフィス67を流動し、その際
の流動抵抗により車体振動を減衰させるように構成され
ている。
【0048】また、上記ケーシング61内の主液室63
上方には加振板71が配置され、該加振板71の周縁は
サポートラバー72を介してケーシング61に上下振動
可能に支持されている。上記加振板71の上方には、ケ
ーシング61の中心線上に永久磁石73が配置されてい
るととも、該永久磁石73の周囲にコイル74が配置さ
れている。一方、上記円管65には上記加振板71に対
向する水平板75が連結されている。そして、上記コイ
ル74に電流が流れると、永久磁石73により発生する
磁場との相互作用により加振板71が振動し、この振動
が主液室63内の液体を通して水平板75に伝達され、
該水平板75が振動するようなっており、コイル74、
永久磁石73、加振板71及び水平板75等により、エ
ンジンマウントラバー53のケーシング61内で振動を
発生する加振機54が構成されている。
【0049】そして、上記AEMコントローラ55は、
第1実施例のANCコントローラ3と同じ構成になって
いる(図2〜図5参照)。また、エンジン52の作動に
伴って所定周波数のエンジン振動が発生する時には、そ
の振動を加速度センサ56で検出するとともに、AEM
コントローラ55の制御の下に、検出した振動が最小と
なるようにエンジンマウントラバー53内の加振機54
から発生する振動の位相を変更する。このフィードバッ
ク制御中に、イグニッションコイル57からのエンジン
点火信号に基づいてエンジン回転数の変化率を算出し、
この変化率に応じて、制御定数を変更することにより、
振動低減効果を充分に発揮することができる。
【0050】
【発明の効果】以上の如く、本発明における車両の振動
低減装置によれば、振動発生源からの周期的な車両振動
を振動検出手段で検出し、この検出した車両振動が最小
となるようにアクチュエータから発生する振動の位相を
変更するフィードバック制御中に、エンジン負荷の変化
状態を検出し、その変化状態に応じて制御定数を変更す
ることにより、適切なフィードバック制御を行うことが
でき、振動低減効果を高めることができる。
【0051】特に、請求項9に係わる発明によれば、エ
ンジン負荷の変化が大きい過渡状態のときの収束係数
を、エンジン負荷の変化が小さい安定状態のときのそれ
よりも大きくしているため、過渡状態のとき車両振動の
急変に追従して、アクチュエータから発生する振動の位
相を迅速に変更することができるとともに、安定状態で
の制御の安定性を確保することができる。
【0052】また、請求項10に係わる発明によれば、
過渡状態のときのリミッタ値を安定状態のときのそれよ
りも小さくしているため、譬え過渡状態のとき車両振動
の急変に追従してアクチュエータから発生する振動の位
相を変更することができず誤った制御信号を出力する場
合でも、その制御信号が制限されることから誤作動を防
止することができる。
【0053】請求項11に係わる発明によれば、過渡状
態のときのサンプリング周波数を安定状態のときのそれ
よりも大きくしているため、過渡状態のとき車両振動の
急変に追従して、アクチュエータから発生する振動の位
相を迅速に変更することができるとともに、安定状態で
の制御の負担を軽減することができる。
【0054】請求項12に係わる発明によれば、過渡状
態のときの収束係数を安定状態のときのそれよりも小さ
くしているため、譬え過渡状態のとき車両振動の急変に
追従してアクチュエータから発生する振動の位相を変更
することができず誤った制御信号を出力する場合でも制
御ハンチングを防止することができる。
【0055】更に、請求項13に係わる発明によれば、
エンジン回転数の変化率が所定値以下の領域ではその変
化率が大きい程収束係数を大きくし、エンジン回転数の
変化率が所定値以上の領域ではその変化率が大きい程収
束係数を小さくしているため、過渡状態での追従性の確
保と制御ハンチングの防止とを共に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係わる振動低減装置の部
品配置を示す図である。
【図2】上記振動低減装置のANCコントローラの構成
を示すブロック線図である。
【図3】上記ANCコントローラのリファレンス信号生
成手段の構成を示すブロック線図である。
【図4】同ANCコントローラのANCブロックの構成
を示すブロック線図である。
【図5】上記ANCブロックの逆位相音生成部の構成を
示すブロック線図である。
【図6】制御定数を変更する際の制御方法を示すフロー
チャート図である。
【図7】収束係数設定用のマップを示す図である。
【図8】サンプリング周波数設定用のマップを示す図で
ある。
【図9】リミッタ値設定用のマップを示す図である。
【図10】変形例を示す図7相当図である。
【図11】収束係数設定用の3次元マップを示す図であ
る。
【図12】上記3次元マップを所定のサンプリング周波
数で2次元的に表わした図である。
【図13】エアコンのON−OFF切換え時におけるエ
ンジン負荷の変化状態を示す図である。
【図14】本発明の第2実施例を示す図1相当図であ
る。
【図15】加振機を内蔵するエンジンマウントラバーの
縦断面図である。
【符号の説明】
2 スピーカ(アクチュエータ) 3 ANCコントローラ 4 マイクロホン(振動検出手段) 11 ANCブロック(制御手段) 14 エンジン回転数変化率算出部(変化
状態検出手段) 15 制御定数変更手段 34 逆位相音生成部 54 加振機(アクチュエータ) 55 AEMコントローラ 56 加速度センサ(振動検出手段)
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G10K 11/16 G10K 11/16 J (72)発明者 和泉 知示 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 池田 直樹 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 内田 博志 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 西本 洋介 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生源からの周期的な車両振動を低
    減するための振動を発生するアクチュエータと、 車両振動を検出する振動検出手段と、 該振動検出手段で検出される車両振動が最小となるよう
    に上記アクチュエータから発生する振動の少なくとも位
    相を変更する制御手段とを備えた車両の振動低減装置に
    おいて、 エンジン負荷の変化状態を検出する変化状態検出手段
    と、 該変化状態検出手段で検出したエンジン負荷の変化状態
    に応じて、上記制御手段のフィードバック制御における
    制御定数を変更する制御定数変更手段とを備えことを特
    徴とする車両の振動低減装置。
  2. 【請求項2】 上記アクチュエータは加振機であり、上
    記振動検出手段は加速度センサである請求項1記載の車
    両の振動低減装置。
  3. 【請求項3】 上記アクチュエータはスピーカであり、
    上記振動検出手段はマイクロホンである請求項1記載の
    車両の振動低減装置。
  4. 【請求項4】 上記変化状態検出手段は、エンジン負荷
    の変化状態としてエンジン回転数の変化率を検出するも
    のである請求項1記載の車両の振動低減装置。
  5. 【請求項5】 上記変化状態検出手段は、エンジン負荷
    の変化状態としてエアコンのON−OFF状態を検出す
    るものである請求項1記載の車両の振動低減装置。
  6. 【請求項6】 上記変化状態検出手段は、エンジン負荷
    の変化状態としてパワーステアリングポンプのON−O
    FF状態を検出するものである請求項1記載の車両の振
    動低減装置。
  7. 【請求項7】 上記変化状態検出手段は、エンジン負荷
    の変化状態として変速機の変速ポジションを検出するも
    のである請求項1記載の車両の振動低減装置。
  8. 【請求項8】 上記制御定数は、収束係数、リミッタ値
    及びサンプリング周波数の少なくとも一つである請求項
    1記載の車両の振動低減装置。
  9. 【請求項9】 上記制御定数変更手段は、エンジン負荷
    の変化が大きいときの収束係数をエンジン負荷の変化が
    小さいときのそれよりも大きくするように設けられてい
    る請求項8記載の車両の振動低減装置。
  10. 【請求項10】 上記制御定数変更手段は、エンジン負
    荷の変化が大きいときのリミッタ値をエンジン負荷の変
    化が小さいときのそれよりも小さくするように設けられ
    ている請求項8記載の車両の振動低減装置。
  11. 【請求項11】 上記制御定数変更手段は、エンジン負
    荷の変化が大きいときのサンプリング周波数をエンジン
    負荷の変化が小さいときのそれよりも大きくするように
    設けられている請求項8記載の車両の振動低減装置。
  12. 【請求項12】 上記制御定数変更手段は、エンジン負
    荷の変化が大きいときの収束係数をエンジン負荷の変化
    が小さいときのそれよりも小さくするように設けられて
    いる請求項8記載の車両の振動低減装置。
  13. 【請求項13】 上記変化状態検出手段は、エンジン負
    荷の変化状態としてエンジン回転数の変化率を検出する
    ものであり、 上記制御定数変更手段は、エンジン回転数の変化率が所
    定値以下の領域ではその変化率が大きい程収束係数を大
    きくし、エンジン回転数の変化率が所定値以上の領域で
    はその変化率が大きい程収束係数を小さくするように設
    けられている請求項8記載の車両の振動低減装置。
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