JPH08260816A - ドア開閉制御装置 - Google Patents

ドア開閉制御装置

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JPH08260816A
JPH08260816A JP7085899A JP8589995A JPH08260816A JP H08260816 A JPH08260816 A JP H08260816A JP 7085899 A JP7085899 A JP 7085899A JP 8589995 A JP8589995 A JP 8589995A JP H08260816 A JPH08260816 A JP H08260816A
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尚志 小野
Kiyoshi Tajima
清 田嶋
Akira Yagi
朗 八木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異物が挾まれたときドア本体の移動摩擦に打
ち勝って開き方向に押し戻し移動できて、異物が取り除
かれるとドア本体は自動的に閉じるドア開閉制御装置を
得る。 【構成】 リニヤモ−タ9にて直線状開閉移動するドア
で、出入口2が閉止される直前位置から閉止位置の間に
ドア本体3の閉じ側端部3aがあることを閉止状態検出
器16にて検出し、リニヤモ−タ9の動作を制御する開
閉制御部13を、ドア閉止方向にリニヤモ−タ9に通電
されているとき閉止状態検出器16の上記閉止状態検出
により上記通電を停止し、リニヤモ−タ9にドア開放方
向へ通電が行われていない状態で閉止状態検出器16に
よる上記閉止状態検出作動がなくなったときはドア閉止
方向にリニヤモ−タ9に通電を行うよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば人の出入口を
開閉すべくドア本体が直線状に開閉移動するドアの開閉
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】駅構内のプラットホ−ムを通行したり、
或いはこの付近で待っている乗客に対してプラットホ−
ムからの転落防止や触車事故防止のため、プラットホ−
ムにホ−ムドアを設けているものが、近年、実用されて
いる。このホ−ムドアは、線路に近接してプラットホ−
ムの全長にわたって障壁板を設け、列車の停止所定位置
における車両ドアに対峙する出入口を障壁板に形成し、
この出入口にプラットホ−ム側ドアを設けて、列車への
乗降時のほかはプラットホ−ム側ドアは閉じておいて、
乗降時には例えば車両ドアの開閉動作に連動させてこの
プラットホ−ム側ドアを開いて出入口から乗客が列車に
乗降するようにしたものである。このようなホ−ムドア
においては列車発車前の車両ドアが閉じる前にプラット
ホ−ム側ドアは閉じられるが、発車寸前に出入口を通り
抜けようとして乗客の鞄やハンドバック,身体の一部
(腕)などを閉じられつつあるプラットホ−ム側ドアのド
ア本体の閉じ側端部と出入口の端部である戸当との間に
挾まれるというトラブルが多い。かかる挾み込み時の
鞄,ハンドバック,腕などの挾まれた異物の損傷を小さ
くするために、上記ホ−ムドアは、ドア閉じ位置ではド
ア本体に作用する閉じ方向の動力を絶っている。従って
上記挾まれたとき、ドア本体の自重による移動摩擦力に
打ち勝ってドア本体を開き方向に押し戻し移動すること
ができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように人力でド
ア本体を押し戻してしまうと、以後はドア本体は開かれ
たままとなってホ−ムドアとして機能しなくなる。車両
ドアのようにドア閉じ位置で常にドア本体に閉じ方向に
動力を作用させると、挾まれた異物の損傷は避けること
ができず、かつ、危険でもある。この発明は、従来のド
ア開閉制御装置におけるかかる問題に鑑みて提案された
もので、挾まれたときドア本体の自重による移動摩擦力
に打ち勝ってドア本体を開き方向に押し戻し移動するこ
とができ、しかも、挾まれた異物が取り除かれるとドア
本体は自動的に閉じるように工夫されたドア開閉制御装
置を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ため、この発明は、出入口2を開閉すべくドア本体3が
リニヤモ−タ9によって直線状に開閉移動するドアであ
って、出入口2が閉止される直前位置から閉止位置の間
にドア本体3の閉じ側端部3aがあることを検出する閉
止状態検出器16を有し、リニヤモ−タ9の動作を制御
する開閉制御部13を、ドア閉止方向にリニヤモ−タ9
に通電されているとき閉止状態検出器16の上記閉止状
態検出作動により上記通電を停止し、操作キ−14の操
作によりドア開放方向にリニヤモ−タ9に通電を行い、
かつ、リニヤモ−タ9にドア開放方向への上記通電が行
われていない状態で閉止状態検出器16による上記閉止
状態検出作動がなくなったときはドア閉止方向にリニヤ
モ−タ9に通電を行うように構成したことを特徴として
いる。
【0005】そして上記請求項1のドア開閉制御装置に
おいて、ドア開放方向への通電が行われていない状態で
閉止状態検出器16による上記閉止状態検出作動がなく
なったときに行われるドア閉止方向への通電の強さは、
閉止状態検出器16による上記閉止状態検出作動前での
ドア閉止方向への通電の強さよりも小さいものであるよ
うに開閉制御部13が構成されていることを特徴として
いる。
【0006】また、ドア開放方向への通電が行われてい
ない状態で閉止状態検出器16の上記閉止状態検出作動
がなくなったときに行われるドア閉止方向への上記通電
開始を、上記閉止状態検出作動がなくなった時から所定
の時間遅れて行うように開閉制御部13が構成されてい
ることを特徴としている。
【0007】
【作用】ドア閉止方向にリニヤモ−タ9に通電されてド
ア本体3が閉じ移動しているとき、出入口2が閉止され
る直前位置で閉止状態検出器16がドア本体3の閉じ側
端部3aのあることを検出(閉止状態検出)作動してリニ
ヤモ−タ9の上記通電は停止するが、慣性によってドア
本体3は閉じ方向にゆっくり移動し続け、出入口2が完
全に閉じられた位置でドア本体3は停止する。閉止状態
検出器16が上記閉止状態検出作動していてドア本体3
が閉じ方にゆっくり移動し続けている間に鞄,ハンドバ
ック,腕などの異物21が挾まれたとき、リニヤモ−タ
9へは通電停止されていて人力でドア本体3を開き方向
に押し戻せば、ドア本体3は自重による移動摩擦力に打
ち勝って開き側に移動し、これら挾まれた異物21を取
り除くことができる。ドア本体3の押し戻し量が少し大
きくなったときは閉止状態検出器16による閉止状態検
出作動はなくなり、開閉制御部13の指令によりリニヤ
モ−タ9にドア本体3閉止方向に通電されて、ドア本体
3は出入口2を閉じる方向に移動し、閉止状態検出器1
6による閉止状態検出作動があって出入口2はドア本体
3により自動的に閉じられる。
【0008】ドア本体3の押し戻し量が少し大きくなっ
て閉止状態検出器16による閉止状態検出作動がなくな
ったときの出入口2が閉じられる迄のドア本体3の移動
必要量は全開時に比して僅かであり、そしてこのときの
ドア閉止方向への通電の強さは、請求項2の発明のよう
に閉止状態検出器16による閉止状態検出作動前でのド
ア閉止方向への通電の強さよりも十分に小さくなってい
るため、ドア本体3を少し押し戻して挾まれた異物21
を取り除いたときのドア閉止方向へのリニヤモ−タ9へ
の通電の強さは、かかる異物21取り除き操作のない通
常のドア閉止方向への通電の強さよりも小さく、これに
よりドア本体3の押し戻し後の閉じ方向移動はゆるやか
となって、出入口が閉じられたときのドア本体3により
出入口2が受ける衝撃は殆どない。
【0009】ドア開放方向への通電が行われていない状
態で閉止状態検出器16の上記閉止状態検出作動がなく
なったときに行われるドア閉止方向への上記通電開始
は、上記閉止状態検出作動がなくなった時から所定の時
間遅れて行われるので、この所定の時間以内はリニヤモ
−タ9からのドア閉止力を受けることなく、挾まれた異
物21の取り除き動作を、抵抗なく容易に行い得る。
【0010】
【実施例】以下、この発明のドア開閉制御装置を駅構内
のプラットホ−ムに設備したホ−ムドアに適用したとき
の実施例として、図面に基づいて説明する。図1は、一
実施例としてのドア開閉制御装置の構成を示すブロック
図であり、図2は、ホ−ムドア1を示す説明平面図、図
3は、図2の説明正面図である。図示省略の列車の停止
所定位置におけるプラットホ−ムにホ−ムドア1が設備
されている。このホ−ムドア1は、車両ドアに対峙して
夫々出入口2が形成されていて、略水平移動してこの出
入口2を開放又は閉止するドア本体3とその戸袋4と
を、備えている。戸袋4に固定柵5が連なって固定柵5
の戸当5aと戸袋4との間に出入口2が形成されること
になる。戸袋4の内部から固定柵5の端までの間に、略
水平直線状に走行レ−ル6が敷かれ、ドア本体3の下部
に取付けた複数の走行ロ−ラ7,7が走行レ−ル6に乗
って、ドア本体3が略水平状に移動できる。上記水平移
動方向に対する略直交する方向でのドア本体3の振れを
規制するため、ドア本体3をその厚さ方向である左右か
ら挾むようにした複数の振れ止めロ−ラ8,8,…を、
戸袋4内に設けている。
【0011】ドア本体3の開閉移動は、その上記開閉移
動軌跡側方に配置したリニヤモ−タ9によって行う構成
としている。例示したリニヤモ−タ9は、戸袋4に固定
した断面が箱形の固定子10と、固定子10の箱形内を
その長手方向(ドア本体3の開閉移動方向)に図示省略の
スライドレ−ルに案内されて移動する可動子11とによ
って構成される。固定子10の箱形の左右内壁には、図
示省略の永久磁石N、Sの多数組が、固定子10の長手
方向では極性を交互にして配置され、固定子10の左右
内壁では、左右方向(開閉移動方向に直交する方向)に対
向する永久磁石N、Sの極性が反対となるように設定さ
れている。上記左右に対向する永久磁石N、Sの間に位
置する可動子11のコアには、これら左右に対抗する永
久磁石N、Sに接近するようにコイルが巻かれている。
リニヤモ−タ9の可動子11の可動子下部11aは、前
後方向(開閉移動方向)ではドア本体3の突出端部へ連結
体12によって連結されている。戸袋4には、リニヤモ
−タ9を制御する開閉制御部13が設けてあり、上記コ
イルに流す電流の向きを、上記左右方向に対向する永久
磁石N、Sの極性に応じて順次交互に変えるように、こ
の開閉制御部13により制御される。開閉制御部13
は、例えばマイクロコンピュ−タにより形成されてい
る。
【0012】開閉制御部13の制御動作により、ドア本
体3が戸当5aに向かう方向に、あるいは、戸当5aか
ら離れる方向に、夫々連続して上記コイルに力が作用し
て、可動子11と共にドア本体3が開き移動し、または
閉じ移動する。さらに開閉制御部13により、上記コイ
ルに流す電流の向きを変えるサイクルを調整すること
で、可動子11の移動速度が調整され、上記コイルに流
す電流の強さを調整することで、可動子11の移動力が
調整される。リニヤモ−タ9への通電開始は、操作キ−
14の操作に基づき、開閉制御部13により制御され
る。すなわち、常時はドア本体3が出入口2を閉止して
いる位置で通電は絶たれていて、操作キ−14をドア開
放側に操作すると、開閉制御部13は上記コイルに可動
子11を出入口2開放方向に移動させる向きに通電開始
する。ドア本体3が乗降口2を開放している位置では通
電は絶たれていて、列車の発車に際して操作キ−14を
ドア閉止側に操作すると、開閉制御部13は上記コイル
に可動子11を出入口2閉じ方向に移動させる向きに通
電開始する。
【0013】リニヤモ−タ9への通電停止は、ドア本体
3の開放、または閉止を検出する開放状態検出器15ま
たは、閉止状態検出器16の信号に基づき、開閉制御部
13により制御される。例示した開放状態検出器15
と、閉止状態検出器16は、近接スイッチで形成し、ス
イッチ用磁石17aを可動子11へドア本体3の移動方
向に対する位置を調整可能に取付け、スイッチ用磁石1
7aの接近により閉じ動作する開放状態検出器15,閉
止状態検出器16の夫々の接点部17bを、図2,図3
のように固定子10に配置して取付けたものである。開
放状態検出器15の接点部17bはドア本体3が出入口
2を全く開放する位置の少し手前でスイッチ用磁石17
aにより閉じ動作し、閉止状態検出器16の接点部17
bは、ドア本体3が出入口2を全く閉止する位置の少し
手前でスイッチ用磁石17aにより閉じ動作するよう
に、開放状態検出器15の接点部17bと閉止状態検出
器16の接点部17bの夫々の取付位置が設定されてい
る。すなわちドア本体3の閉じ側端部3aが最大に戸当
5aから離れて出入口2を完全開放してドア本体3の後
端部がストッパ18に衝突する開放位置の少し手前で開
放状態検出器15は開放状態検出作動し、あるいは、ド
ア本体3の閉じ側端部3aが戸当5aに当接する閉止位
置の少し手前で閉止状態検出器16は閉止状態検出作動
して、これによりリニヤモ−タ9への通電が停止され
る。通電停止後はドア本体3の惰性によりそのままゆっ
くり移動し続けて開放時ではドア本体3の後端部のスト
ッパ18への衝突に伴う衝撃が緩和され、閉止時にはド
ア本体3の閉じ側端部3aの戸当5aへの衝突に伴う衝
撃が緩和される。
【0014】そして実施例では、操作キ−14がドア開
放方向に操作されていない(ニヤモ−タ9へドア開放方
向への通電が行われていない)状態で閉止状態検出器1
6による閉止状態検出作動がなくなったときは、この閉
止状態検出作動がなくなった時から所定の時間だけ遅れ
てドア閉止方向にリニヤモ−タ9に通電を行う指令を出
力するように、開閉制御部13を構成している。この通
電開始遅れ時間は調整可能に構成していて、下記のよう
に異物が挾まれたときの取り除きの際、これに必要な時
間を考慮して開閉制御部13に設けている遅れタイマの
設定値を調整するものである。若し、ドア本体3の慣性
が大きいなどのためにリニヤモ−タ9への上記通電開始
からドア本体3が閉じ移動し始める迄に相当な時間遅れ
があって異物取り除きに必要な時間がこれにより十分に
確保できる場合では、かかる通電開始遅れ時間は0とす
ることになる。
【0015】そしてドア閉止方向への通電の強さは、閉
止状態検出器16の上記閉止状態検出作動前での通電の
強さよりも十分に小さく設定している。上記通電の強さ
の設定は、可動子11のコイルに流す電流の向きを変え
るサイクルを調整すること、あるいは、可動子11のコ
イルに流す電流の強さを調整することでなされる。可動
子11のコイルに流す電流の向きを変えるサイクルを調
整することにより、可動子11の移動速度が調整され、
可動子11のコイルに流す電流の強さを調整することに
より、可動子11の移動力が調整される。
【0016】スイッチ用磁石17aの可動子11へのド
ア本体3の移動方向位置を調整可能に取付ける構造は、
ドア本体3の移動方向に長い非磁性体からなる図7に例
示するガイド19を可動子11に固定し、このガイド1
9にスイッチ用磁石17aをドア本体3移動方向にのみ
移動自在に嵌入して、スイッチ用磁石17aに対して軸
回り回転のみ可能に係合した調整ねじ20をガイド19
に螺合したものとしている。調整ねじ20を軸回り回転
することによりスイッチ用磁石17aは可動子11に対
してドア本体3の移動方向に位置が調整され、これによ
り閉止状態検出器16による閉止状態検出作動の位置が
調整できる。かかる調整により、ドア閉止時のリニヤモ
−タ9への通電停止位置は調整されて、ドア本体3の自
重とこれに応じた移動摩擦力の様々な変動値に対応でき
る。
【0017】このように構成されたドア開閉制御装置は
次のように作動する。列車が所定位置に停止して車両ド
アが開かれ、操作キ−14はドア開放側に操作されて図
2,図3のように扉本体3が戸袋4内に引込み、出入口
2は開放されている。列車の発車に際して車両ドアが閉
じられ、操作キ−14をドア閉止側に操作すると扉本体
3が戸袋4から出始めて出入口2は次第に閉じられ、図
4に示すようにドア本体3の閉じ側端部3aが戸当5a
に当接する閉止位置の少し手前で閉止状態検出器16の
接点部17bはスイッチ用磁石17aにより閉じ動作し
て閉止状態が検出され、開閉制御部13の指令によりリ
ニヤモ−タ9への通電は停止し、この後は惰性でドア本
体3は戸当5aに向かってゆっくり移動し続ける。そし
て、図5のように閉じ側端部3aが戸当5aに当接して
出入口2が完全に閉じられた位置でドア本体3は停止す
るのでドア本体3の戸当5aへの衝突に伴う衝撃が緩和
される。
【0018】閉止状態検出器16が上記のように閉止状
態検出作動していてリニヤモ−タ9へは通電停止され、
ドア本体3が閉じ方に僅かに移動し続けている間に図6
のように閉じ側端部3aと戸当5aとの間に鞄,ハンド
バック,腕などの異物21が挾まれたとき、人力でドア
本体3をドア開き方向に押し戻せば、ドア本体3は自重
による移動摩擦力に打ち勝って移動し、挾まれた異物2
1を取り除くことができる。ドア本体3のこの押し戻し
量が大きくなったときは閉止状態検出器16のスイッチ
用磁石17aは接点部17bから図6のように離れるた
め、この閉止状態検出器16による閉止状態検出作動は
なくなり、この閉止状態検出作動がなくなった時から所
定の時間だけ遅れてドア閉止方向にリニヤモ−タ9に通
電を行う指令を出力するので、所定時間後にリニヤモ−
タ9にドア本体閉止方向に通電されて、ドア本体3は出
入口2を閉じる方向に移動し始める。これにより、この
所定の時間以内はリニヤモ−タ9からのドア閉止力を受
けることはなく、挾まれた異物21の取り除き動作を、
慌てる必要なく、しかも、抵抗なく容易に行うことがで
きる。
【0019】そして、図4に示すようにドア本体3の閉
じ側端部3aが戸当5aに当接する閉止位置の少し手前
で閉止状態検出器16による閉止状態検出作動があって
出入口2はドア本体3により完全に閉じられる。挾まれ
た異物21を取り除くべくドア本体3を少し押し戻して
閉止状態検出器16による閉止状態検出作動がなくなっ
たときでは出入口2が閉じられる迄のドア本体3の移動
必要量は全開時に比して僅かであり、そしてこのときの
ドア閉止方向への通電の強さは、閉止状態検出器16に
よる閉止状態検出作動前(異物21が挾まれていない通
常時)でのドア閉止方向への通電の強さよりも十分に小
さく設定されているため、ドア本体3の押し戻し後の閉
じ方向移動はゆるやかであって、出入口2が閉じられた
ときのドア本体3により戸当5aが受ける衝撃は殆どな
い。
【0020】なお、上記実施例では1個の操作キ−14
を用いてこの操作キ−14をドア開放側にあるいはドア
閉止側に操作することによりドア本体3の移動方向が切
り替えられる構造としたが、ドア開放側操作キ−とドア
閉止側操作キ−を別個に設ける構造としてもよい。この
発明のドア開閉制御装置は、通常の建築物等のドアの開
閉制御装置として適用されるものであることは勿論であ
るが、上記実施例のようにドア開閉制御装置をホ−ムド
アに適用したときは、操作キ−14の操作によるリニヤ
モ−タ9への上記通電開始に代えて、例えば列車の車両
ドアの開閉動作に連動してニヤモ−タ9への上記通電開
始が行われるように、開閉制御部13を構成してもよ
い。すなわち、列車の到着までは出入口2が閉止されて
いて、例えば車両ドア開放の信号を開閉制御部13が受
けてリニヤモ−タ9にドア開放方向に通電を開始し、そ
して、発車に際して車両ドア閉止の信号を開閉制御部1
3が受けてリニヤモ−タ9にドア閉止方向に通電を開始
する構成として、ドア開閉制御の完全な自動化を図るこ
とができる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば次の
効果を奏する。すなわち請求項1の発明によれば、ドア
閉じ動作で出入口が閉止される直前位置で閉止状態検出
器により閉止状態検出作動があつてリニヤモ−タへの通
電が停止され、この間に鞄,ハンドバック,腕などが挾
まれたとき、人力でドア本体を開き方向に少し押し戻せ
ば、ドア本体は自重による移動摩擦力に打ち勝って移動
し、これらの挾まれた異物を取り除くことができる。ド
ア本体のこの押し戻し量が少し大きくなったときは閉止
状態検出器による閉止状態検出作動はなくなり、開閉制
御部の指令によりリニヤモ−タにドア本体閉止方向に通
電されて、ドア本体は出入口を閉じる方向に移動し、閉
止状態検出器による閉止状態検出作動があって出入口は
ドア本体により閉じられる。これにより人力でドア本体
を少し押し戻して挾まれた異物を取り除いたときもドア
本体が閉じ移動して出入口は完全に閉止されて、正しく
動作するドア開閉制御装置を提供することができる。
【0022】請求項2の発明によれば、ドア開放方向へ
の通電が行われていない状態で閉止状態検出器の上記閉
止状態検出作動がなくなったときに行われるドア閉止方
向への通電の強さは、閉止状態検出器による上記閉止状
態検出作動前での通電の強さよりも十分に小さく設定し
ているので、ドア本体を少し押し戻して挾まれた異物を
取り除いたときのドア閉止方向へのリニヤモ−タへの通
電の強さは、かかる異物取り除き操作のない通常のドア
閉止方向への通電の強さよりも十分に小さくなり、ドア
本体の押し戻し後の閉じ方向移動はゆるやかで、出入口
が閉じられたときのドア本体から受ける衝撃は殆どな
く、静粛に動作するドア開閉制御装置を提供することが
できる。
【0023】請求項3の発明によれば、ドア開放方向へ
のリニヤモ−タの通電が行われていない状態で閉止状態
検出器の閉止状態検出作動がなくなったときに行われる
リニヤモ−タのドア閉止方向への通電開始は、上記閉止
状態検出作動がなくなった時から所定の時間遅れて行わ
れるので、この所定の時間以内はリニヤモ−タからのド
ア閉止力を受けることなく、挾まれた異物の取り除き動
作を、抵抗なく容易に行い得るドア開閉制御装置を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例としてドア開閉制御装置の
構成を示すブロック図である。
【図2】この発明のドア開閉制御装置を適用したホ−ム
ドアを示す説明平面図である。
【図3】図2の説明正面図である。
【図4】図2のホ−ムドアにおける閉止状態検出器の動
作時を示す説明平面図である。
【図5】図2のホ−ムドアにおける出入口の完全閉止時
を示す説明平面図である。
【図6】図2のホ−ムドアにおける異物が挾まれた状態
を示す説明平面図である。
【図7】この発明のドア開閉制御装置に使用した閉止状
態検出器のスイッチ用磁石の取付けを示す平面図であ
る。
【符号の説明】
2 出入口 3 ドア本体 3a 閉じ側端部 9 リニヤモ−タ 13 開閉制御部 14 操作キ− 16 閉止状態検出器 21 異物

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出入口を開閉すべくドア本体がリニヤモ
    −タによって直線状に開閉移動するドアであって、出入
    口が閉止される直前位置から閉止位置の間にドア本体の
    閉じ側端部があることを検出作動する閉止状態検出器を
    有し、リニヤモ−タの動作を制御する開閉制御部を、ド
    ア閉止方向にリニヤモ−タに通電されているとき閉止状
    態検出器の上記閉止状態検出作動により上記通電を停止
    し、操作キ−の操作によりドア開放方向にリニヤモ−タ
    に通電を行い、かつ、リニヤモ−タにドア開放方向への
    上記通電が行われていない状態で閉止状態検出器による
    上記閉止状態検出作動がなくなったときはドア閉止方向
    にリニヤモ−タに通電を行うように構成したことを特徴
    とするドア開閉制御装置。
  2. 【請求項2】 ドア開放方向への通電が行われていない
    状態で閉止状態検出器の上記閉止状態検出作動がなくな
    ったときに行われるドア閉止方向への上記通電の強さ
    は、閉止状態検出器による上記閉止状態検出作動前での
    通電の強さよりも十分に小さいものであるように開閉制
    御部が構成されていることを特徴とする請求項1のドア
    開閉制御装置。
  3. 【請求項3】 ドア開放方向への通電が行われていない
    状態で閉止状態検出器の上記閉止状態検出作動がなくな
    ったときに行われるドア閉止方向への上記通電開始を、
    上記閉止状態検出作動がなくなった時から所定の時間遅
    れて行うように開閉制御部が構成されたことを特徴とす
    る請求項1又は2のドア開閉制御装置。
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