JPH08259381A - 単結晶引上げ制御方法 - Google Patents
単結晶引上げ制御方法Info
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- JPH08259381A JPH08259381A JP6808595A JP6808595A JPH08259381A JP H08259381 A JPH08259381 A JP H08259381A JP 6808595 A JP6808595 A JP 6808595A JP 6808595 A JP6808595 A JP 6808595A JP H08259381 A JPH08259381 A JP H08259381A
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Abstract
留まりかつ生産性の高い単結晶製造方法を提供すること
を目的とする。 【構成】 CZ法による単結晶製造プロセスにおいて、
融液の上方よりCCDカメラなどの二次元的撮像デバイ
スによって融液表面を観察し、融液表面から発せられる
放射エネルギーを温度に変換することで融液表面上の温
度分布とその時間変動を測定し、その情報を基にして操
業条件を調整することで最適な結晶成長環境を迅速にか
つ確実に得ることができる。
Description
の高いシリコン等の半導体の単結晶引上げ制御方法に関
する。
から結晶を成長させつつ引上げるチョクラルスキー法
(以下CZ法と記する)が広く行われている。このCZ
法により単結晶を得ようとする場合、例えば図1に模式
的に示すような構成の単結晶製造装置が用いられる。こ
のような単結晶製造方法においては、まず図中のルツボ
内に原料を入れ、それらを取り囲むヒーターによってこ
の原料を融解する。
結晶を降ろして溶液表面に接触させる。この種結晶を回
転させながら、引上げ速度を制御しつつ上方に引上げる
ことにより、所定の径の単結晶を作製する。この単結晶
引上げにおいては、結晶の多結晶化、変形を防ぐこと
や、結晶内のドーパントや、不純物の濃度分布を制御す
る目的などのために融液流動を制御し、結晶成長近傍の
温度条件、ドーパントや不純物の融液中での移動現象な
どを最適に制御してきた。
く、試行錯誤的にルツボ回転速度、結晶回転速度、ルツ
ボとヒーターの相対的位置、ヒーターの加熱条件などの
操業条件を調節し、結晶成長にとって最適な操業環境を
得てきた。また、安定な結晶成長環境が実現されている
かを知る補助手段として、融液表面のある1点の温度を
測定し、得られた融液表面温度変動を結晶成長環境の指
標とする方法があった。
ャンバ上方に放射温度計を取り付けて融液表面の1点の
温度を測定していた。その測定により、温度変動がある
程度小さくなるように操業条件を制御していた。
試行錯誤による最適操業条件の探索には多くの時間と労
力が必要である。そのうえ引上げ炉内のカーボン部材な
どの経時変化と共にこれらの条件は変化してしまう。さ
らに放射温度計による融液表面のある1点の測温だけで
安定な結晶成長の指針とするのは以下の点で問題があ
る。
回転軸に対して軸対象で、定常的であると考えられてき
た。しかし最近の本発明者の研究によると、ルツボ回転
速度などの操業条件によっては融液内温度分布は非軸対
象で、非定状になる場合があることが明らかになった。
この非定状、非軸対象な温度分布により融液の周方向に
温度の低い部分と高い部分ができ、この低温部と降温部
とがルツボ回転方向に移動するために、結晶成長界面の
安定した1点では温度変動が生ずる。
大きい場合は、結晶が多結晶化したり、結晶に取り込ま
れる不純物にムラが生じたりする。この温度変動の大き
さは測定する融液の位置によって異なる。すなわち、こ
れまでのように融液表面のある1点のみを測定していた
のでは本当に安定な結晶成長環境を知ることはできな
い。
な制御すべき条件である。結晶の肩広げの時に融液表面
における半径方向の温度勾配が極端に小さい場合、結晶
径が急に大きくなり多結晶化する場合がある。また、結
晶の直胴部の成長時に半径方向の温度勾配が極端に小さ
い場合、結晶が大きく変形する可能性があり、結晶の歩
留まりや生産性が損なわれる。この融液表面における径
方向の温度勾配は従来の融液表面の1点の測定では観測
不可能であった。
て、次の3つの方法が報告された。 (1)引上げ時に見られる融液表面の黒い縞模様から融
液表面の流動を予想する方法(山岸、布施川:日本結晶
成長学会誌 VOL17,No3&4,1990)。 (2)融液表面にトレーサーを浮かべ、そのトレーサー
の動きから融液表面の流動を予想する方法(白石:93春
季応物予稿集第1分冊1a-H6 )。 (3)融液に、その融液とほぼ同じ密度のトレーサーを
入れて、融液全体にX線を当て、融液とトレーサーのX
線透過率の差によりトレーサーの動きを追い、融液全体
の流動を知る方法(K.Kakimoto,M.Eguti,H.Watanabe,J
Cry-stal Grouth88(1988)365 )。
流動を知る方法では縞模様と融液流動との関係はまだ明
確ではない。また、トレーサーを融液内に入れて融液流
動を知る方法では結晶成長が不可能となる。このように
実際の単結晶製造現場で使用するためにはこれらの方法
には問題がある。
二次元的な温度分布およびその時間変動を迅速にかつ詳
細に把握することで、結晶成長に最適な引上げ環境を得
ることを目的とする。
を達成するために、融液表面を二次元的に観察し、融液
表面温度の時間変動を詳細に把握することで、安定に単
結晶の引上げを行う方法を見出だし、本発明を完成する
に至ったものである。
上げる単結晶製造方法において、単結晶引上げ中に融液
表面の二次元的な温度分布およびその時間変動を測定す
ることで、最適な成長環境を知ることを特徴とする方法
である。
て、ヒーターによって溶融された結晶部材融液から単結
晶を引上げる単結晶製造方法において、単結晶引上げ中
に、結晶部材融液表面の二次元的な温度分布およびその
時間変動を測定することにより、単結晶の最適な成長環
境を知り、これを基にルツボの回転速度、単結晶回転速
度、ルツボとヒーターとの相対的位置、ヒーターの加熱
条件を調節することにより融液表面の温度分布を軸対象
にして単結晶の成長環境を制御することを特徴とする単
結晶引上げ制御方法である。
て、ヒーターによって溶融された結晶部材融液から単結
晶を引上げる単結晶製造方法において、単結晶引上げ中
に、結晶部材融液表面の二次元的な温度分布およびその
時間変動を測定することにより、単結晶の最適な成長環
境を知り、これを基にルツボの回転速度、単結晶回転速
度、ルツボとヒーターとの相対的位置、ヒーターの加熱
条件を調節することにより少なくとも結晶成長界面近傍
の温度変動を小さくして単結晶の成長環境を制御するこ
とを特徴とする単結晶引上げ制御方法である。
元的に融液表面温度を鑑定することにより、結晶成長環
境を詳細に把握し、結晶成長に最適な環境を得るための
オペレーションガイドを容易に作成することができる。
の温度に応じた放射エネルギーが発せられている。放射
エネルギーQと温度Tとの関係は、もし他の反射が重畳
されていなければ次のようになっている。
ン定数、Tは融液表面温度を表している。この放射エネ
ルギーを上方より二次元的に測定し、それを上記変換式
もしくはそれより実際の系に合うように修正した変換式
にしたがって温度に変換することによって、融液表面温
度を非接触で知ることができる。
温度の時間変動を二次元的に知ることができる。そし
て、ルツボ回転速度、結晶回転速度、ルツボとヒーター
の相対位置、ヒーターの加熱条件などの操業条件を変化
させることでこの融液表面温度分布や温度変動を変化さ
せることができる。したがってこれらの融液表面温度デ
ーターは結晶成長に最適な操業環境を得るためのオペレ
ーションガイドとなる。以上述べた方法には、炉内の部
材が経時変化しても、常に融液表面温度を観察して操業
条件を最適に修正できるため、経時変化を考慮したオペ
レーションが可能であるという利点がある。
図を示す。CZ引上げにおける融液流動の特徴はルツボ
側壁で暖められた融液がルツボ側壁に沿って上昇し、自
由表面近傍でルツボ中心軸方向への流れの向きを変え
る。そして中心軸付近で沈み込んだ後、ルツボ底で向き
を変え、ルツボ側壁に向かって流れる。これによって図
3(a)の垂直断面における流れ(子午面流)を形成す
る。通常CZ引上げではルツボを回転させる。これによ
り、上記流れにルツボ回転によって誘起される流れが重
なる。このように密度成層(流体の中に密度差が存在し
ている状態)し、かつ回転している流体を回転成層流体
と呼び、その典型的な例が地球の大気であり、CZ引上
げにおける融液流動と地球大気の流動は非常によく似て
いる。
の測温実験および数値シュミレーションにより以下のこ
とがわかった。
には流れはほぼ軸対称的な流れであり、融液表面温度分
布もほぼ軸対象である(図3(a))。ところがルツボ
回転速度を大きくしていくと、融液自由表面に水平渦が
発生し、流れは非軸対象に遷移する。これにより融液表
面の温度分布も非軸対象になる。
に、ルツボ回転速度に依存した速度で移動する。この非
軸対象な温度分布の回転により、融液表面のある一定の
系の円周上の1点に着目した場合、低い温度の融液と高
い温度の融液が、周期的にその点にやってくるために、
その点ではその低温と高温の融液の温度差に基づいた温
度変動が生ずる。この温度変動の大きさと周期は着目す
る半径位置で事なり、融液表面上に最大の温度変動振幅
を持つ半径位置が存在する。
位置は、ルツボ回転速度などの操業条件によって変化す
る。ルツボ回転をさらに大きくしていくと、垂直断面に
おける流れと水平断面における温度分布が図3(c)の
ようになる。この状態では同じ非軸対象温度分布であっ
ても中心軸近傍では温度変動の小さな領域が形成され
る。すなわち、温度変動の最大の部分が図3(b)に比
べ、よりルツボに近い方へ移動する。
では正確な融液温度環境は得られないことがわかる。ま
た、融液表面における半径方向の温度勾配も、ルツボ回
転速度などの操業条件によって変化する。本発明では、
融液表面から発せられる放射エネルギーのに二次元分布
をCCDカメラなどの撮像デバイスで観察して、電気信
号に変換し、それを温度に変換することにより融液表面
におけるに二次元温度分布を得る。この二次元温度分布
をディスプレーに移し出しながら、操業中にルツボ回転
速度、結晶回転速度、ルツボ位置、ヒーター加熱条件を
変更して結晶引上げに最適な状態を得る。
る。
液上方のチャンバ上部から結晶の無い状態での融液表面
温度分布を二次元的に測定した。図5に18インチルツ
ボ中に45kgの多結晶シリコンを融解した後、上方か
ら上記方法で融液表面を観察したときの表面温度分布の
模式図を示す。なお、図中点線は6インチ結晶単結晶の
位置を示す。図5(a)にルツボ回転速度2rpmにお
ける温度分布を示す。図5(a)にルツボ回転速度2r
pmにおける温度分布を示す。
pmにおいてすでに非対称軸に遷移しており、これがル
ツボ回転方向に回転していた。この非軸対象性の最も大
きいところはルツボ中心からちょうど6インチ結晶の端
あたりに存在していた(図5(a))。
度変動の最も大きい位置で最小値をとっていた。この状
態で6インチ結晶を引上げた結果、結晶の肩広げの過程
でほとんど全ての結晶が多結晶化した。一方、図5
(b)の状態でも融液表面の温度分布は非対称軸製を示
すが、ルツボ回転速度を上げたことで融液表面上の温度
変動の最も大きい部分および半径方向の最も小さい部分
は、6インチ結晶の半径より外に移動しており、結晶は
多結晶化も変形もせず単結晶で引き上がった。
明の方法により、最適な成長環境を知り従来の融液表面
温度の1点測定より確実に融液の表面の温度環境を把握
することができ、結晶成長に最適な温度条件を実現する
オペレーションガイドとすることができる。
方法により、ルツボの回転速度、単結晶回転速度、ルツ
ボとヒーターとの相対的位置、ヒーターの加熱条件を調
節することで、融液表面の温度分布を軸対象にして高品
質な単結晶の引上げを行うことができる。
方法により、ルツボの回転速度、単結晶回転速度、ルツ
ボとヒーターとの相対的位置、ヒーターの加熱条件を調
節することにより少なくとも結晶成長界面近傍の温度変
動を小さくして高品質な単結晶の引上げを行うことがで
きる。
図面である。
温度分布のルツボ回転依存性を表す図面である。
表面の二次元測温を示す図面である。
CDカメラによって観察した融液表面の温度分布を模式
的に表した図面である。
Claims (3)
- 【請求項1】 融液から単結晶を引上げる単結晶製造方
法において、 該単結晶引上げ中に該融液表面の二次元的な温度分布お
よびその時間変動を測定することで、最適な成長環境を
知ることを特徴とする方法。 - 【請求項2】 回転するルツボ内にあって、ヒーターに
よって溶融された結晶部材融液から単結晶を引上げる単
結晶製造方法において、 該単結晶引上げ中に、該結晶部材融液表面の二次元的な
温度分布およびその時間変動を測定することにより、該
単結晶の成長環境を知り、これを基に該ルツボの回転速
度、該単結晶回転速度、該ルツボと該ヒーターとの相対
的位置、該ヒーターの加熱条件を調節することにより該
融液表面の温度分布を軸対象にして該単結晶の成長環境
を制御することを特徴とする単結晶引上げ制御方法。 - 【請求項3】 回転するルツボ内にあって、ヒーターに
よって溶融された結晶部材融液から単結晶を引上げる単
結晶製造方法において、 該単結晶引上げ中に、該結晶部材融液表面の二次元的な
温度分布およびその時間変動を測定することにより、該
単結晶の成長環境を知り、これを基に該ルツボの回転速
度、該単結晶回転速度、該ルツボと該ヒーターとの相対
的位置、該ヒーターの加熱条件を調節することにより少
なくとも結晶成長界面近傍の温度変動を小さくして該単
結晶の成長環境を制御することを特徴とする単結晶引上
げ制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6808595A JP2880092B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | 単結晶製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6808595A JP2880092B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | 単結晶製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08259381A true JPH08259381A (ja) | 1996-10-08 |
JP2880092B2 JP2880092B2 (ja) | 1999-04-05 |
Family
ID=13363559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6808595A Expired - Fee Related JP2880092B2 (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | 単結晶製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2880092B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999004066A1 (en) * | 1997-07-17 | 1999-01-28 | Memc Electronic Materials, Inc. | Method and system for controlling growth of a silicon crystal |
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US6200384B1 (en) | 1998-07-27 | 2001-03-13 | Nippon Steel Corporation | Method for production of silicon single crystal |
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KR101317197B1 (ko) * | 2011-10-24 | 2013-10-15 | 한국생산기술연구원 | 사파이어 성장로의 자세 제어장치 |
KR101317198B1 (ko) * | 2011-10-24 | 2013-10-15 | 한국생산기술연구원 | 성장로 감시 장치 |
-
1995
- 1995-03-27 JP JP6808595A patent/JP2880092B2/ja not_active Expired - Fee Related
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KR101317198B1 (ko) * | 2011-10-24 | 2013-10-15 | 한국생산기술연구원 | 성장로 감시 장치 |
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---|---|
JP2880092B2 (ja) | 1999-04-05 |
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