JPH08258324A - 静電記録用イオン発生装置の製造方法 - Google Patents

静電記録用イオン発生装置の製造方法

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JPH08258324A
JPH08258324A JP9193695A JP9193695A JPH08258324A JP H08258324 A JPH08258324 A JP H08258324A JP 9193695 A JP9193695 A JP 9193695A JP 9193695 A JP9193695 A JP 9193695A JP H08258324 A JPH08258324 A JP H08258324A
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JP
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ion generator
adhesive
ion
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generator units
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JP9193695A
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Naohito Shiga
直仁 志賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のイオン発生器ユニットを並べて長尺化
する際に、個々のイオン発生器ユニットのイオン発生面
を同一平面内に固定し高品質化を図った静電記録用イオ
ン発生装置の製造方法を提供する。 【構成】 支持部材1の上面に紫外線硬化型接着剤2を
介してイオン発生器ユニット3a,3b,3cを載置
し、各イオン発生器ユニット3a,3b,3cの側面を
押圧部材6で突ついて位置出しを行う。位置出し完了
後、押圧部材6を外さずに、下面に平滑な突き当て面5
を有する圧締部材4で、各イオン発生器ユニット3a,
3b,3cの上面を加圧し、所定の押し込み位置で紫外
線を照射して接着剤2を仮硬化し、次いで押圧部材6と
圧締部材4を除去し紫外線による本硬化を行うことによ
り、長尺の静電記録用イオン発生装置を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真技術に用い
られる静電記録用イオン発生装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一本又は複数本の並行に配置され
た誘導電極と、誘電体層を挟んで前記誘導電極に交差し
て複数本並行に配置された放電電極とを有する、電子写
真技術に用いられる静電記録用イオン発生装置が知られ
ている。かかる静電記録用イオン発生装置は、一般に、
金属箔をフォトエッチングして形成した誘導電極と放電
電極とを誘電体の箔を挟んで重ね合わせた、一体的な長
尺のイオン発生部で構成している。
【0003】しかし最近は、イオン発生部をより高精細
化するために、より微細な加工に適するように、小片状
のイオン発生器ユニットを作成したのち、複数のイオン
発生器ユニットを繋ぎ合わせて長尺化する手段が取られ
ている。例えば、特開平2−84354号公報では、図
10に示すような構成のものが開示されている。すなわち
記録用素子91の側面に基板93を向けて設けられている電
極92を、基板93上に設けられている接続部材94に抜き差
し可能に挿入し、複数個の記録用素子91を基板93に並べ
て載置して、イオン発生装置を構成している。
【0004】また、特開平6−152197号公報に
は、センサを用いて素子と該素子を搭載する支持基板と
の空隙寸法を検出しながら、素子を支持基板に負荷をか
けずに搭載する方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図10に示し
た構成のイオン発生装置においては、部分的に記録用素
子を交換することができ、経済的に電子写真装置を運用
することができ、またメンテナンスも容易である。しか
しながら、各記録用素子の表面と対向配設される潜像形
成体との距離が増加すると、潜像形成体の帯電量が反比
例的に減少するために、各記録用素子の表面の高さを一
定にしなければならない。各記録用素子間の段差が10μ
m以上となると、潜像形成体への帯電量に明確な差が生
じ、得られる電子写真上に濃度の差が生じる。同様に記
録用素子の交換ができても、高品質な電子写真装置にお
いては、交換した部分に対応する領域のみ帯電量が変わ
り、同様な濃度変化を生じてしまう。
【0006】また、特開平6−152197号公報に開
示されている支持基板への素子の搭載方法においては、
素子へ負荷をかけずに支持基板へ搭載することはできる
が、素子と支持基板との空隙寸法を検出するため、投光
器、受光器、センサヘッド等を必要とするばかりでな
く、素子あるいは支持基板に接着剤を塗布した状態で
は、素子と支持基板との空隙を精度よく測定することは
できず、素子表面を一定の高さにすることは不可能であ
る。
【0007】本発明は、従来の静電記録用イオン発生装
置における上記問題点を解消するためになされたもの
で、請求項1記載の発明は、複数個のイオン発生器ユニ
ットの表面を容易に一定の高さに揃えることができ、潜
像形成体に形成される帯電量を均一にして高品質の電子
写真が得られるようにした静電記録用イオン発生装置の
製造方法を提供することを目的とする。
【0008】また請求項2記載の発明は、安価な部材で
且つ単純な方法で各イオン発生器ユニットの表面を一定
の高さに揃えることが可能な静電記録用イオン発生装置
の製造方法を提供することを目的とする。また請求項3
記載の発明は、各イオン発生器ユニットを支持部材上に
短時間で位置決め支持できるようにした静電記録用イオ
ン発生装置の製造方法を提供することを目的とする。ま
た請求項4記載の発明は、単純な安価な部材により高さ
方向の位置決めを容易に行えるようにした静電記録用イ
オン発生装置の製造方法を提供することを目的とする。
また請求項5記載の発明は、支持部材上において単純な
方法でイオン発生器ユニットのXY方向の位置出しを行
えるようにした静電記録用イオン発生装置の製造方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記問題点を解
決するため、請求項1記載の発明は、一本又は複数本の
並行に配置された誘導電極と、誘電体層を挟んで前記誘
導電極に交差して複数本並行に配置された放電電極とを
有するイオン発生器ユニットを、複数個支持部材上に配
列して支持させてなる静電記録用イオン発生装置の製造
方法において、前記複数個のイオン発生器ユニットの裏
面を接着剤を介して前記支持部材上に載置する工程と、
前記支持部材上において前記複数個のイオン発生器ユニ
ットを隣接させてXY方向に位置出しする工程と、隣接
するイオン発生器ユニットの表面のイオン発生面を同一
平面内に揃える工程とを有するものである。
【0010】このような工程により、容易に各イオン発
生器ユニットの表面を一定の高さに揃えて支持基板上に
支持させることができ、したがって、潜像形成体に形成
される帯電量を均一にして高品質の電子写真が得られる
静電記録用イオン発生装置を容易に製造することができ
る。
【0011】また請求項2記載の発明は、請求項1記載
の静電記録用イオン発生装置の製造方法において、平滑
な突き当て面を有する圧締板で各イオン発生器ユニット
の表面を加圧して各イオン発生器ユニットの表面を同一
平面内に揃えるようにするものである。これにより、安
価な部材で単純な方法で各イオン発生器ユニットの表面
を同一平面内に揃えることができる。
【0012】また請求項3記載の発明は、請求項1又は
2記載の静電記録用イオン発生装置の製造方法におい
て、接着剤として、少なくともエネルギー線で硬化する
接着剤を用いるものである。これにより、位置決めの際
に接着剤を速硬化させることができ、位置ずれを防止し
処理時間を短縮することができる。
【0013】また請求項4記載の発明は、請求項1又は
2記載の静電記録用イオン発生装置の製造方法におい
て、接着剤として、球状及び又は円柱状のスペーサ機能
を有する部材をフィラーとして混入した接着剤を用いる
ものである。これにより、容易に接着剤の層厚を制御す
ることができ、高さ方向の位置決めを安価に行うことが
可能となる。
【0014】また請求項5記載の発明は、請求項1〜4
のいずれか1項に記載の静電記録用イオン発生装置の製
造方法において、各イオン発生器ユニットの側面の少な
くとも3個所を押圧部材で押圧して各イオン発生器のX
Y方向の位置出しを行うものである。これにより、XY
方向の位置出し時に必要最低限の部材数の簡単な調整機
構で位置出しを行うことができる。
【0015】
【実施例】次に実施例について説明する。図1は本発明
に係る静電記録用イオン発生装置の製造方法の基本的な
実施例を説明するための説明図である。図1において、
4は圧締部材で、該圧締部材4には複数(図示例では3
個)のイオン発生器ユニット3a,3b,3cのイオン
発生面を同一平面内に揃えることができるように平滑な
突き当て面5を備えている。イオン発生器ユニット3
a,3b,3cはイオン発生面を上に向けて、支持部材
1の上面に接着剤2を介して配置され、各イオン発生器
ユニット3a,3b,3c同志の位置出しを押圧部材6
を用いて行った後、各イオン発生器ユニット3a,3
b,3cのイオン発生面に圧締部材4の突き当て面5を
当てて加圧する。要求仕様にもよるが、イオン発生面を
同一平面内に揃えるためには、支持部材1の上面の接着
面は平面化されていて、その表面粗さはRmax 約5〜10
μm程度に抑えておいた方がよい。
【0016】接着剤2としては、各種接着剤が適用可能
であるが、高密度あるいは超微細なパターンを対象とし
たイオン発生装置の場合は、熱膨脹係数差による位置ず
れや硬化時の残留応力による変形が大きい等、悪影響の
出やすい熱硬化型の接着剤は避けた方がよい。したがっ
て、常温付近で硬化可能な、嫌気性接着剤,2液室温硬
化型エポキシ系接着剤,第2世代アクリル系接着剤,シ
アノアクリレート系接着剤,シリコーン系接着剤,エネ
ルギー線硬化型接着剤等が適している。特に、エネルギ
ー線硬化型接着剤はポットライフが長く、位置決め後、
直ちに硬化が可能なため、位置精度が高く作業性に富
む。代表的な樹脂系としては、アクリル系,エン−チオ
ール系,エポキシ系,ポリエステル系等がある。紫外線
硬化型が一般的であるが、最近は可視光硬化型や電子線
硬化型等も市販されており、これらに嫌気硬化性や湿気
硬化性を付与したタイプもある。
【0017】接着剤2中に充填するスペーサ機能を有す
るフィラーとしては、球状のものや円柱状のものが用い
られる。材質としては、ガラス,中空ガラス,シリカ等
の無機質の他、シリコーン樹脂,シリコーンゴム,アク
リル樹脂,スチレン樹脂,ABS樹脂,PC樹脂,ポリ
エチレン樹脂,エチレン−酢酸ビニル共重合体等の有機
質のものも用いることができる。用いるフィラーの表面
は、充填する接着剤2の樹脂系に対して濡れ性がよくな
るように、予めシランカップリング剤等の処理を行って
おく方が好ましい。フィラーの充填量は、用いる粒径・
柱径・長さ等によっても変わるが、大体0.5 〜15重量%
程度が好ましい。
【0018】フィラーは全く充填しなくてもよいが、そ
の分、接着剤2の塗布量や圧締部材4での加圧条件や、
圧締部材4の位置制御等での工夫が必要である。充填量
が多すぎるとフィラー同志が凝集を起こしたり、フィラ
ー相互の摩擦が増えて、スペーサ機能が充分発揮できな
かったりする。用いるフィラーの径は、粒径分布がシャ
ープなφ1〜10μmのものが好ましい。粒径が1μm以
下に小さくなると、支持部材1の表面粗さに対応しにく
くなり、逆に10μm以上に大きくなると位置が定まらず
に位置決めし難く、また接着剤層が厚くなって残留応力
が増大し、変形してしまう危険性が高くなる。
【0019】XY方向の位置出しは、各イオン発生器ユ
ニット3a,3b,3cを支持部材1上に搭載した際
に、イオン発生器ユニット3a,3b,3cの側面を周
囲少なくとも3ケ所を押圧部材6によりつつき、適当な
位置に微動させることにより行う。この押圧部材6は各
イオン発生器ユニット3a,3b,3c毎に設置しても
よいし、1個の押圧部材6を移動させながら位置出しを
行ってもよい。
【0020】次に、以上のような部材を用いて静電記録
用イオン発生装置を製造する手順について説明する。ま
ず、ある程度平滑にした接着面を有する支持部材1上
に、接着剤2を介して複数のイオン発生器ユニット3
a,3b,3cを載置すると、イオン発生器ユニット3
a,3b,3cの自重により接着剤2は周辺に押し広げ
られながら、徐々に接着剤層は薄くなって行く。しか
し、接着剤2の表面張力により、直ちに十分に薄くなる
ことはない。
【0021】次に押圧部材6により位置出しを行うが、
この位置出しには、X方向、Y方向及びθ方向を制御す
る必要があり、イオン発生器ユニット3a,3b,3c
の側面を周囲3個所以上押圧することにより、これらの
方向の制御が可能となる。イオン発生器ユニット3a,
3b,3cの形状にもよるが、押圧個所を周囲360 度を
ほぼ等分する3個所とすることにより、力配分もしやす
く、X,Y,θ方向の調整が容易に行われる。
【0022】次に、支持部材1の水平基準面に対して平
行に形成されている突き当て面5を有する圧締部材4に
よって、イオン発生器ユニット3a,3b,3cの上面
を加圧する。突き当て面5は複数のイオン発生器ユニッ
ト3a,3b,3cの全面に渡って伸びた剛性を有する
平面であるため、複数のイオン発生器ユニット3a,3
b,3cの上面全体を均一に加圧でき、上面全体を同一
平面にならしながら接着剤層をより薄くする。この時、
接着剤2の粘度がより高粘度である程、接着剤2が押し
広げられるのに時間が掛かるため、時間を掛けて加圧す
ることが必要である。圧締部材4の加圧時の押し込み量
を一定にしておけば、出来上がったイオン発生装置の高
さも一定に制御することができる。
【0023】また、上記接着剤2中に、球状の円柱状の
スペーサ機能を有するフィラーを充填しておけば、圧締
部材4で長時間加圧しても、フィラーの大きさ以下には
接着剤層は薄くなり得ないので、周辺環境によって接着
剤2の粘度が変動しても、圧締部材4の押し込み時間を
長めに設定したまま変えずに加圧することができる。
【0024】更に、上記接着剤2としてエネルギー線硬
化型のものを用いると、高さやXーY方向の位置調整中
は初期の粘性を保持しているので調整しやすく、位置決
め後直ちに硬化させることができ、作業性が良好である
上、硬化中の位置ずれや熱膨脹係数差による変形等が起
きにくい。
【0025】次に、具体的な第1実施例を図2〜図6に
基づいて説明する。まず、図2に示すように、支持部材
1上に接着剤2を介してイオン発生器ユニット3a,3
b,3cを搭載する。支持部材1としては、アルミ合金
製で、イオン発生器ユニット3a,3b,3cを搭載す
る上面は、表面粗さRa が約5μm以下に研磨されてい
るものを用いる。
【0026】イオン発生器ユニット3a,3b,3cと
しては、図3に示すように、石英基板11上に厚さ1.5 μ
mの第1電極(誘導電極)12をアルミニウムのスパッタ
リングとフォトエッチングにより形成し、その上に厚さ
3.5 μmの窒化シリコンからなる誘電体薄膜13をプラズ
マCVDにより形成し、次いで、その上に厚さ1.5 μm
の開口14aを有する第2電極(放電電極)14をTi−Alの
スパッタリングとフォトエッチングで形成し、更にその
上に、厚さ30μmのポリイミド樹脂からなる絶縁層15を
積層し、その上に厚さ1μmの開口16aを有する第3電
極16をアルミニウムのスパッタリングとフォトエッチン
グで形成し、第3電極16の開口16aをマスクにして、そ
の下方の絶縁層15をドライエッチングし、第2電極14の
開口14aと貫通させて作製したものを用いる。なお、各
イオン発生器ユニット3a,3b,3cの表面端部に
は、その位置確認と位置出し用に、それぞれ十字マーク
が形成されている。
【0027】支持部材1と各イオン発生器ユニット3
a,3b,3cの間に介在する接着剤2としては、粘度
約4500cps の紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤(例え
ば、商品名「TB3112」:スリーボンド社製)を用い
る。この接着剤は各イオン発生器ユニット3a,3b,
3cの裏面全面に塗布して、支持部材1の上面に載置す
るが、この際、接着剤層中に気泡が混入しないように、
支持部材1の上面側にも若干量塗布しておく。
【0028】次に、各イオン発生器ユニット3a,3
b,3cを載置した支持部材1を押圧部材を装備した位
置出し機(図示せず)にセットし、図4に示すように、
まず押圧部材6x,6y,6zで第1のイオン発生器ユ
ニット3aの側面を突いて位置出しをする。押圧部材6
x,6y,6zは、先端に若干ゴム被覆を施した金属棒
で構成され、イオン発生器ユニット3aの一方の側面に
対して2本、反対側の側面に対して1本配置されてい
る。そして位置出しは、イオン発生器ユニット3aの上
面端部に形成してある十字マークを、上方より撮像素子
で撮像し画像処理を行って位置を確認しながら、所定の
位置に押圧部材6x,6y,6zでX,Y,θの各方向
に微動させる方法で行う。
【0029】第1のイオン発生器ユニット3aを所定位
置に位置出しを行った後、押圧部材6x,6y,6zは
イオン発生器ユニット3aより外さずそのままの状態を
保って、同様な方法で他のイオン発生器ユニット3b,
3cも他の押圧部材6a,6b,6c,6d,6e,6
fを用いて位置出しを行う。
【0030】全てのイオン発生器ユニット3a,3b,
3cの位置出しが完了したら、図5に示すように、各押
圧部材6x,6y,6z,6a,6b,6c,6d,6
e,6fを外さずに、上方から表面粗さRa 5μm以内
の平滑な突き当て面5を有する圧締部材4で、各イオン
発生器ユニット3a,3b,3cの上面を加圧する。こ
れにより接着剤2が全体的にはみ出して、且つ圧締部材
4の押し込み位置がプリセットしてある所定の位置に達
したら、その状態で素早く上方より紫外線を照射して接
着剤2を仮硬化し、各押圧部材6x,6y,6z,6
a,6b,6c,6d,6e,6fと圧締部材4を除去
する。最後に図6に示すように、上方より再度紫外線を
照射して接着剤2を本硬化し、それにより位置固定が完
了する。次いでワイヤボンディング等で、各イオン発生
器ユニット3a,3b,3cと周辺の駆動回路とを電気
的に接続することにより、長尺の静電記録用イオン発生
装置が完成する。
【0031】このようにして製造された静電記録用イオ
ン発生装置においては、個々のイオン発生器ユニットの
イオン発生面を容易に同一平面内に固定できるため、こ
のイオン発生装置を用いることにより、高品質の電子写
真を得ることができる。
【0032】上記実施例において、各イオン発生器ユニ
ット3a,3b,3cの外形寸法が精度よく揃っている
場合には、図7に示すように、各イオン発生器ユニット
3a,3b,3cの一側面を、位置出し機に設置してい
る共通の突き当て部材7に当てつけておき、この突き当
て部材7と対向する各イオン発生器ユニット3a,3
b,3cの側面を押圧部材(図示せず)で突くことによ
り、位置出しを行うことも可能である。
【0033】また図8に示すように、位置出し機に、各
イオン発生器ユニット3a,3b,3cに対応して、そ
れぞれ吸着パット8a,8b,8cを設けて位置出しを
行うように構成することにより、各イオン発生器ユニッ
ト3a,3b,3cは、それぞれ単一の吸着パット8
a,8b,8cで、X,Y,θ方向の微調整を行うこと
ができるので、位置出し操作を省スペース化できる。但
し、この場合、位置出し操作後、各イオン発生器ユニッ
ト3a,3b,3cからはみ出した接着剤2の極一部
を、それぞれ2〜3個所程度紫外線をスポット照射して
半硬化状態として、吸着パット8a,8b,8cを取り
外しても位置ずれが生じないようにした後に、上記実施
例と同様に圧締部材4で加圧して高さ方向の面出しを行
う。
【0034】また上記実施例では、一枚の平面状の圧締
部材4を用いて高さ方向の面出しを行うようにしたもの
を示したが、各イオン発生器ユニット間の段差部を破損
したり、あるいは封止剤等が圧締部材4に転写して汚損
したりしないように、図9に示すように、イオン発生器
ユニット3a,3b,3cの各境界付近に対応する圧締
部材4の突き当て面5に、逃げ溝9を設けておくとよ
い。
【0035】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。この実施例は、第1実施例のように、接着剤として
紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤を用いる代わりに、
平均粒径が約2μmのシリコーン樹脂フィラー(例え
ば、商品名「トスパール120 」:東芝シリコーン社製)
を2wt%混入させた紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤
(例えば、商品名「TB3102」:スリーボンド社製)を
用いるもので、その他は第1実施例と同様な工程で静電
記録用イオン発生装置を作製するものである。
【0036】この実施例では第1実施例と同様に、個々
のイオン発生器ユニットのイオン発生面を容易に同一平
面内に固定できるため、高品質の電子写真が得られる静
電記録用イオン発生装置を製造することができる。また
紫外線硬化型エポキシ樹脂系接着剤に混入されているシ
リコーン樹脂フィラーがスペーサの機能を発揮するた
め、圧締部材で加圧した際に、加圧時間をあまり精密に
制御しなくても各イオン発生器ユニットの高さ方向の制
御ができ、第1実施例より更に組立て作業が容易とな
る。更に、この程度の細かいフィラーを混入した接着剤
は、チクソトロピック性をも発揮し、ずり応力を加えな
ければ流れ難くなり、より位置出しが容易になる。
【0037】次に、第3実施例について説明する。この
実施例は、第1実施例のように接着剤として紫外線硬化
型エポキシ樹脂系接着剤を用いる代わりに、平均粒径が
約5μmのシリコーンゴムフィラー(例えば、商品名
「トレフィルLX−4004」:東レ・ダウコーニン・シリ
コーン社製)を2wt%混入させた紫外線硬化型湿気硬化
付与型シリコーン系接着剤(例えば、商品名「X−31−
1056」:信越化学工業製)を用いるもので、その他は第
1実施例と同様な工程で静電記録用イオン発生装置を作
製するものである。
【0038】この実施例では第1実施例と同様に、個々
のイオン発生器ユニットのイオン発生面を容易に同一平
面内に固定できるため、高品質の電子写真が得られる静
電記録用イオン発生装置を製造することができる。また
第2実施例と同様に、接着剤に混入されているシリコー
ンゴムフィラーがスペーサの機能を発揮するため、圧締
部材で加圧した際に、加圧時間をあまり精密に制御しな
くても各イオン発生器ユニットの高さ方向の制御がで
き、第1実施例より更に組立て作業が容易となる。
【0039】更にまた、混入されるシリコーンゴムフィ
ラーがゴム弾性を有するために、圧締部材による加圧が
若干過剰な状態になっても、支持部材と各イオン発生器
ユニットへのフィラーによる応力集中が、クッション効
果によって緩和され、各部材へのダメージを与えずに済
む。その上、使用する接着剤自体もゴム弾性を有するた
め、硬化時及び製品使用時の熱応力等各種応力に対して
接着層が緩衝層となり、各部材の変形を防止することが
できる。また接着剤に湿気硬化性を付与しているので、
紫外線が照射されにくい陰の部分も湿気により完全に硬
化することができる。
【0040】
【発明の効果】以上実施例に基づいて説明したように、
請求項1記載の発明によれば、複数のイオン発生器ユニ
ットを並べて長尺化する際、個々のイオン発生器ユニッ
トのイオン発生面を同一平面内に固定できるため、高品
質の電子写真を得ることの可能な静電記録用イオン発生
装置を容易に製造することができる。また請求項2記載
の発明によれば、単純で安価な部材と機構で各イオン発
生器ユニットの表面を一定の高さに揃えることができ、
高品質の静電記録用イオン発生装置を低コストで製造す
ることができる。また請求項3記載の発明によれば、位
置決めの際にエネルギー線硬化型接着剤を短時間で硬化
させて位置ずれによる不良を防止することができ、また
硬化時間の短縮により更に低コスト化を図ることができ
る。また請求項4記載の発明によれば、接着剤中にスペ
ーサ機能を有するフィラーを混合しているので、単純な
部材と機構で容易に接着剤の層厚を制御することがで
き、高さ方向の位置決めを低コストで行うことが可能と
なる。また請求項5記載の発明によれば、XY方向の位
置出し時の調整を必要最低限の部材で行うことにより、
複雑な調整機構を用いずに低コスト化を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静電記録用イオン発生装置の製造
方法の基本的な実施例を説明するための説明図である。
【図2】本発明の具体的な第1実施例を説明するための
製造工程を示す図である。
【図3】イオン発生器ユニットの一画素部分の構成を示
す概略断面図である。
【図4】図2に示した製造工程に続く製造工程を示す図
である。
【図5】図4に示した製造工程に続く製造工程を示す図
である。
【図6】図5に示した製造工程に続く製造工程を示す図
である。
【図7】第1実施例の変形例を説明するための説明図で
ある。
【図8】第1実施例の他の変形例を説明するための説明
図である。
【図9】第1実施例の更に他の変形例を説明するための
説明図である。
【図10】従来の静電記録用イオン発生装置の構成例を示
す図である。
【符号の説明】
1 支持部材 2 接着剤 3a,3b,3c イオン発生器ユニット 4 圧締部材 5 突き当て面 6,6x,6y,6z,6a,6b,6c,6d,6
e,6f 押圧部材 8a,8b,8c 吸着パッド 9 逃げ溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一本又は複数本の並行に配置された誘導
    電極と、誘電体層を挟んで前記誘導電極に交差して複数
    本並行に配置された放電電極とを有するイオン発生器ユ
    ニットを、複数個支持部材上に配列して支持させてなる
    静電記録用イオン発生装置の製造方法において、前記複
    数個のイオン発生器ユニットの裏面を接着剤を介して前
    記支持部材上に載置する工程と、前記支持部材上におい
    て前記複数個のイオン発生器ユニットを隣接させてXY
    方向に位置出しする工程と、隣接するイオン発生器ユニ
    ットの表面のイオン発生面を同一平面内に揃える工程と
    を有することを特徴とする静電記録用イオン発生装置の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 前記隣接するイオン発生器ユニットの表
    面のイオン発生面を同一平面内に揃える工程は、平滑な
    突き当て面を有する圧締部材で前記イオン発生器ユニッ
    トの表面を加圧して行うことを特徴とする請求項1記載
    の静電記録用イオン発生装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記接着剤は、少なくともエネルギー線
    で硬化する接着剤であることを特徴とする請求項1又は
    2記載の静電記録用イオン発生装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記接着剤は、球状及び又は円柱状のス
    ペーサ機能を有する部材をフィラーとして混入した接着
    剤であることを特徴とする請求項1又は2記載の静電記
    録用イオン発生装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記位置出し工程は、前記各イオン発生
    器ユニットの側面の少なくとも3個所を押圧部材で押圧
    して行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項
    に記載の静電記録用イオン発生装置の製造方法。
JP9193695A 1995-03-27 1995-03-27 静電記録用イオン発生装置の製造方法 Withdrawn JPH08258324A (ja)

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JP2008110761A (ja) * 2008-02-04 2008-05-15 Nissan Motor Co Ltd イオン発生装置付き車両用空調装置

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JP4623099B2 (ja) * 2008-02-04 2011-02-02 日産自動車株式会社 イオン発生装置付き車両用空調装置

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